JP2004338148A - 加熱型ロール・ラミネート装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】ラミネート品質を保持しつつ、しかも、ロール・フィルム装填時の安全性と操作性とが向上している加熱型ロール・ラミネート装置を提供する。
【解決手段】ロール・フィルム装填時、ガイドロール軸が、ロール・フィルム軸と加熱型ロール軸との間隙位置から、一時的に回転移動して不在となり、また、案内板が、1対の加熱型ロール軸の前方位置から、一時的に回転移動して不在となり、ロール・フィルムの装填工程が簡易・安全であり、操作性が顕著に良好である加熱型ロール・ラミネート装置である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ワーク紙(出力紙と言うこともある。)の1面または両面に、透明フィルムをラミネートする加熱型ロール・ラミネート装置の改良に関する。詳しくは、熱可塑性ロール・フィルムをワーク紙(出力紙)の1面または両面に塗布するために使用する加熱型ロール・ラミネート装置のフィルム装填機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性ロール・フィルムをワーク紙(出力紙)の1面または両面に塗布するために使用する加熱型ロール・ラミネート装置においては、この装置に熱可塑性ロール・フィルムを装填する際、ロール・フィルム軸とガイドロール軸との間の狭い間隙、及び、ガイドロール軸と加熱型ロール軸との間の狭い間隙に、ロール・フィルム先端部を通す必要がある。
更に、1対の加熱型ロール軸間にロール・フィルム先端部を通す際、ワーク紙(出力紙)をその上に乗せて送る案内板がフィルム装填操作の邪魔になる。
【0003】
このフィルム装填操作を容易にするため、従来、それぞれ、図6・図7を参照して以下に記載する二つの方法が使用されている。
第1の方法
図6参照
第1の方法は、図6に示すように、ロール・フィルムを装填する際のみ、ガイドロール軸2をaの位置(破線をもって示す。)からbの位置(実線をもって示す。)に移動させて、多少なりとも、操作を容易にする方法である。フィルムを装填した後は、ガイドロール軸2をaの位置(破線をもって示す。)に戻して、加熱型ロール・ラミネート装置を動作させる方法である。
第2の方法
図7参照
第2の方法は、図7に示すように、案内板掛け金具11に乗せられていた案内板4を加熱型ロール・ラミネート装置本体から完全に取り外して、フィルム装填操作を完了した後、案内板4を再び本来の位置に戻して、加熱型ロール・ラミネート装置を動作させる方法である。
【0004】
しかし、第1の方法においては、ロール・フィルムの引っ張り力のみで、ガイドロール軸2を位置決めすることになるので、ガイドロール軸2の左右方向の位置決めが不安定になりやすく、ラミネートの仕上りに良い影響を与えないという欠点を避け難い。また、ガイドロール軸2と加熱型ロール軸3との間の狭い間隙にロール・フィルム先端部を通す際、加熱型ロール軸3に手が触れて、火傷を負う虞があるという欠点も避け難い。
また、第2の方法においては、案内板4を加熱型ロール・ラミネート装置本体から取り外す際、一般に案内板4の長さは長いので、本体側板や加熱型ロール軸3を損傷する虞があるという欠点も避け難い。
このように、第1の方法も第2の方法も、一長一短があり、なお、改良の余地がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、これらの欠点を解消することにあり、ラミネート品質を保持しつつ、しかも、ロール・フィルム装填時の安全性と操作性とが向上している加熱型ロール・ラミネート装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は二つの独立した構成を含む。
第1の構成は、1対の加熱型ロール軸、1対のガイドロール軸、1対のプルロール軸及び1対のロール・フィルム軸(両面に、透明フィルムをラミネートする方式の場合)または1本のロール・フィルム軸(1面に、透明フィルムをラミネートする方式の場合)を有する加熱型ロール・ラミネート装置において、ロール・フィルム装填時、ガイドロール軸が、ロール・フィルム軸と加熱型ロール軸との間隙位置から、外側に、一時的に回転移動して不在となり、ロール・フィルムの装填が終了した後、再びロール・フィルム軸と加熱型ロール軸との間隙位置に戻る構造として、その直接的効果として、ロール・フィルムの装填を容易・簡易にしたことにある。この第1の構成の場合は、回転移動であるから、ガイドロール軸の左右方向位置が常に安定しているという付随的利益もある。
第2の構成は、ロール・フィルム装填時、案内板が、1対の加熱型ロール軸の前方位置から、一時的に回転移動して不在となり、ロール・フィルムの装填が終了した後、再び、1対の加熱型ロール軸の前方位置に戻る構造として、その直接的効果として、案内板を1対の加熱型ロール軸の前方から外す際、案内板の長さが長いにも拘わらず、本体側板や加熱型ロール軸3を損傷する虞がないようにしたことにある。この第2の構成の場合は、ガイドロール軸の回転移動に合わせたことに特徴がある。
【0007】
【作用】
本発明の第1の構成においては、ガイドロール軸を加熱型ロール軸とロール・フィルム軸との間から外側に回転移動させることにより、ロール・フィルムの装填に当たり、加熱型ロール軸に手を近づける必要がなくなり、また、狭い間隙に手を入れる必要がなくなり、安全性と効率性とを向上することができる。
また、本発明の第2の構成においては、ロール・フィルム装填時に、案内板を、ガイドロール軸と一体的に回転移動させることにより、加熱型ロール・ラミネート装置本体の側板や加熱型ロール軸を損傷する危険性をなくすることができ、また、回転移動構造の共通化により、構造を単純にすることもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の2の実施の形態に係る加熱型ロール・ラミネート装置について説明する。
【0009】
第1実施例(ワーク紙(出力紙)の両面に熱可塑性プラスチックフィルムを塗膜する構成)
本実施例は、ワーク紙(出力紙)の両面に熱可塑性プラスチックフィルムを塗膜する加熱型ロール・ラミネート装置である。
図1・図2参照
図1は、本発明の第1実施例に係る加熱型ロール・ラミネート装置の、ロール・フィルム装填準備状態を、側面から見た断面図であり、図2は、本発明の第1実施例に係る加熱型ロール・ラミネート装置の正面図である。図1・図2において、1はロール・フィルム軸であり、2はガイドロール軸であり、3は加熱型ロール軸であり、4は案内板であり、5は引き出されたフィルム先端部であり、6は装填機構側板であり、7はプルロールである。上側のガイドロール軸2と上側の装填機構側板6とは、上側のロール・フィルム軸1を回転中心として回転可能とされた構造とされており、また、下側のガイドロール軸2と下側の装填機構側板6と案内板4とは、下側のロール・フィルム軸1を回転中心として回転可能とされた構造とされており、いずれも、ロール・フィルム装填時に、破線の位置(塗膜加工時の位置)から実線の位置(ロール・フィルム装填時、ガイドロール軸が、一時的に回転移動している位置)に回転移動して、ロール・フィルムの装填に当たり、加熱型ロール軸に手を近づける必要がなくなり、また、狭い間隙に手を入れる必要がなくなり、安全性と効率性とを向上することができるようにされている。図1には、この状態が示されている。また、ガイドロール軸2が実線の位置にある状態において、引き出されたフィルム先端部5は上下それぞれ1対の加熱型ロール軸3の前部まで引き出される。図1には、この状態が示されている。
図3参照
図3は、本発明の第1実施例に係る加熱型ロール・ラミネート装置のラミネート操作前準備状態(ロール・フィルム装填工程が概ね完了しつつある状態)の概略説明図(側面図)である。8はフィルム挿入板であり、ロール・フィルム先端部5を1対の加熱型ロール3の間隙を通し、さらに、1対のプルロール7の間隙を通す機能を有する。なお、この操作は、従来技術に係るラミネート装置においても使用されている操作である。
図4参照
図4は、本発明の第1実施例に係る加熱型ロール・ラミネート装置のラミネート操作状態の概略説明図(側面図)である。9はワーク紙(出力紙)であり、ガイドロール軸2と装填機構側板6と案内板4とは、図1において破線をもって示された位置(塗膜加工時の位置)に回転移動して戻されて、ガイドロール軸2と案内板4とは、本来の機能を実現する状態にある。図4には、この状態が示されている。なお、この状態は、従来技術に係るラミネート装置における塗膜加工時の状態と同一である。
本実施例は、上記のとおり、ワーク紙(出力紙)9の両面に熱可塑性プラスチックフィルムを塗膜する機能を有するが、この装置を使用して、ワーク紙(出力紙)9の1面のみに塗膜することは、勿論可能である。
【0010】
第2実施例(ワーク紙(出力紙)の1面のみに熱可塑性プラスチックフィルムを塗膜する構成)
本実施例は、ワーク紙(出力紙)の1面のみに熱可塑性プラスチックフィルムを塗膜する加熱型ロール・ラミネート装置である。
図5参照
図5は、本発明の第2実施例に係る加熱型ロール・ラミネート装置のラミネート操作状態を側面から見た断面図であり、本発明の第1実施例に係る加熱型ロール・ラミネート装置のラミネート操作状態を示す図4に相当する。そして、図4における下側のロール・フィルム軸1とガイドロール軸2と装填機構側板6とを欠き、更に、案内板4が装填機構側板6に連結されておらず、固定されている以外は、図1・図2・図3・図4に示す加熱型ロール・ラミネート装置と同一である。
このように、動作機構が図1・図2・図3・図4に示す第1実施例に係る加熱型ロール・ラミネート装置と極めて類似しているから、動作機能は、事実上、第1実施例に係る加熱型ロール・ラミネート装置の機能と同一である。
【0011】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明に係る加熱型ロール・ラミネート装置においては、上側のガイドロール軸2と上側の装填機構側板6とは、上側のロール・フィルム軸1を回転中心として回転可能とされた構造とされており、また、下側のガイドロール軸2と下側の装填機構側板6と案内板4とは、下側のロール・フィルム軸1を回転中心として回転可能とされた構造とされており、いずれも、ロール・フィルム装填時に、塗膜加工時の位置からロール・フィルム装填時、ガイドロール軸が、一時的に回転移動している位置に回転移動するようにされているので、ロール・フィルムの装填に当たり、加熱型ロール軸に手を近づける必要がなくなり、また、狭い間隙に手を入れる必要がなくなり、安全性と効率性とを向上することができるようにされている。したがって、ロール・フィルムの装填工程が簡易・安全であり、操作性が顕著に良好である。また、下側にもロール・フィルム軸1がある装置においては、案内板4も下側の装填機構側板6と一体とされているので、ロール・フィルムの装填時の安全性と効率性とが向上するばかりでなく、ロール・フィルムの装填に当たり、ラミネート装置本体を損傷する危険性も少ないという顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る加熱型ロール・ラミネート装置の、ロール・フィルム装填準備状態を、側面から見た断面図である。
【図2】本発明に第1実施例に係る加熱型ロール・ラミネート装置の正面図である。
【図3】本発明に第1実施例に係る加熱型ロール・ラミネート装置のラミネート操作前準備状態(ロール・フィルム装填工程中)を、側面から見た断面図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る加熱型ロール・ラミネート装置のラミネート操作状態(塗膜工程中)を、側面から見た断面図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る加熱型ロール・ラミネート装置のラミネート操作状態(塗膜工程中)を、側面から見た断面図である。
【図6】従来技術に係る加熱型ロール・ラミネート装置の概念的側面図(第1の方法)である。
【図7】従来技術に係る加熱型ロール・ラミネート装置の概念的側面図(第2の方法)である。
【符号の説明】
1 ロール・フィルム軸またはロール・フィルム
2 ガイドロール軸またはガイドロール
3 加熱型ロール軸または加熱型ロール
4 案内板
5 フィルム先端部
6 装填機構側板
7 プルロール
8 フィルム挿入板
9 ワーク紙(出力紙)
10 J字型スリット(左右側板)
11 案内板掛け金具(左右側板)

Claims (2)

  1. ロール・フィルム装填時、ガイドロール軸が、ロール・フィルム軸と加熱型ロール軸との間隙位置から、一時的に回転移動して不在となる
    ことを特徴とする
    加熱型ロール・ラミネート装置。
  2. ロール・フィルム装填時、案内板が、1対の加熱型ロール軸の前方位置から、一時的に回転移動して不在となる
    ことを特徴とする
    加熱型ロール・ラミネート装置。
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