JP2004337901A - グリーンシートの孔加工方法およびグリーンシート載置用定盤 - Google Patents
グリーンシートの孔加工方法およびグリーンシート載置用定盤 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】グリーンシートに形成する貫通孔に残留物が残ることのないグリーンシートの孔加工方法およびグリーンシート載置用定盤を提供する。
【解決手段】定盤10は、レーザ光を反射する材料で形成され、所定のピッチで孔12a、12bが形成される。孔12aは、グリーンシートWに形成する貫通孔18の周辺部に対応する位置に、定盤10の部分10aを残して環状に形成される。孔12bは貫通孔18以外の部分に対応して形成される。孔12a、12bは吸引源に接続され、吸引源を付勢することにより、定盤10に配置されたグリーンシートWが定盤10に吸着され、固定される。照射されたレーザ光は、形成した貫通孔18を通過して定盤10の部分10aに当たって反射し、反射レーザ光が貫通孔18に再び入射される。
【選択図】 図2
【解決手段】定盤10は、レーザ光を反射する材料で形成され、所定のピッチで孔12a、12bが形成される。孔12aは、グリーンシートWに形成する貫通孔18の周辺部に対応する位置に、定盤10の部分10aを残して環状に形成される。孔12bは貫通孔18以外の部分に対応して形成される。孔12a、12bは吸引源に接続され、吸引源を付勢することにより、定盤10に配置されたグリーンシートWが定盤10に吸着され、固定される。照射されたレーザ光は、形成した貫通孔18を通過して定盤10の部分10aに当たって反射し、反射レーザ光が貫通孔18に再び入射される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、グリーンシートの孔加工方法およびグリーンシート載置用定盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
未焼成のセラミックからなるシートは、一般にグリーンシートと呼ばれている。
【0003】
このグリーンシートの表面に導体パターン等を形成したものを複数枚積層した後、焼成して得られる積層セラミックス(以下、これを焼成グリーンシート積層品と呼んで、上記グリーンシートと区別することがある。)は、チップインコンダクタやLCフィルタ等の高密度積層部品やセラミック配線基板に広く用いられている。
【0004】
焼成グリーンシート積層品は、その最上層の表面(表層)と最下層の下面とを電気的に接続するために、グリーンシートに貫通孔(ビアホール)を形成する孔加工が行われる。そして、形成された孔に導体材料を充填(ビア充填)し積層して焼成することにより、焼成グリーンシート積層品は上下面間で電気的に接続される。さらに、このビアの上下端部に導体パターン、電気部品等が接続される。一方、各グリーンシートの層間に設けられた各導体パターン等は、各層それぞれに設けられる引き出し電極を介して外部の電気部品等に電気的に接続される。
【0005】
上記の孔加工は、従来、パンチングによる孔あけ等の方法が用いられていたが、近年の電気部品の高密度化に伴う貫通孔の微細化や、少量多品種化に伴う加工パターンの頻繁な変更の要求に対応するために、レーザ光を用いた孔加工方法も広く採用されつつある。
【0006】
レーザ光を用いて孔加工を行う場合、PETフィルム等に保持されたグリーンシートを金属定盤に載置し、固定治具(jig)や吸着機構等の適宜の手段を用いてグリーンシートの周縁部を金属定盤に固定した状態で孔加工が行われる。
【0007】
ところで、シリコンウエハ等を基板として用い、この基板を用いた配線基板について、あるいはまた基板上に絶縁層と金属層を交互に積層した積層配線基板についても、上記の未焼成グリーンシート積層品の場合と同様にレーザ光を用いた孔加工が行われている。
【0008】
前者の1枚の基板に貫通孔を形成する場合において、通常、形成される貫通孔がレーザ光の入射側に対してレーザ光の出射側の径が小さな、テーパ孔となる傾向にある。このため、この不具合を解消すべく、基板のレーザ光の出射側(裏面)に反射材を設け、レーザの反射光によりストレートな形状の貫通孔を形成する方法が提案されている。この場合、両面あるいは片面に金属箔が張りつけられ基板に孔加工を行うときは、これらの金属箔を予め剥離し、あるいは、貫通孔を形成する部分の金属箔を予めエッチング等により除去するものとされている(特許文献1参照)。
【0009】
一方、後者の積層配線基板に孔を形成する場合、絶縁層を貫通して層間に設けられた金属のランドに到達する孔を形成するものが主であるが、レーザ光のショットを重ねて導体パターンに孔を形成することにより層間に設けられた導体パターンを貫通して、全層を貫通する貫通孔を形成するものもある(特許文献2参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−58051号公報
【0011】
【特許文献2】
特開平11−277261号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レーザ光を用いてグリーンシートに貫通孔を形成する孔加工を行う場合において、グリーンシートの材料が、例えば珪酸塩(ガラス)を含むものであるとき、グリーンシートから溶出した材料成分が、完全に蒸発せずに球状等の形状の残留物となって貫通孔の内壁等に付着し、あるいは蒸発したものが冷却されて球状の固体となり再付着する等して孔加工の加工品質が低下することがある。
【0013】
なお、前記した配線基板等の場合は、シリコンウエハで形成された基板に孔加工を行うものであるため、この基板材料の相違により当然に、また、基板材料の相違に伴うレーザ加工条件の相違により、上記したグリーンシートに貫通孔を形成するときの不具合は考慮する必要がない。
【0014】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、グリーンシートに形成する貫通孔に残留物が残ることのないグリーンシートの孔加工方法およびその孔加工方法において用いるグリーンシート載置用定盤を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るグリーンシートの孔加工方法は、レーザ加工によりグリーンシートに貫通孔を形成するグリーンシートの孔加工方法において、該貫通孔を通過したレーザ光を反射させて、反射レーザ光を該貫通孔に再び入射させることを特徴とする。
【0016】
ここで、貫通孔は、円形や楕円径等の開口断面をもつ孔のみでなく、スリット形状等の異形の孔も含む。
【0017】
本発明の上記の構成により、孔加工時に貫通孔に生成され、残存されうる残留物を反射レーザ光によって除去することができ、良好な加工品質を得ることができる。
【0018】
この場合、該グリーンシートを、レーザ光を反射する反射性表面を含む定盤に配置し、該貫通孔を通過した該レーザ光を該定盤により反射させて、反射レーザ光を該貫通孔に再び入射させてもよい。
【0019】
また、この場合、少なくとも前記グリーンシートの前記貫通孔が形成される部位の周辺部を該定盤に吸着させた状態で孔加工を行うと、この周辺部に反射レーザ光が照射されることを略防止できるため、グリーンシートの周辺部が熱による損傷を受けるおそれが少ない。
【0020】
また、グリーンシートが珪酸塩を含む材料により形成されている場合、従来の方法では孔の内壁等に残留物、特に球状の付着物が生じ易かったが、本発明によれば、貫通孔内、特に内壁に付着した残留物が生じることがなく、清浄な貫通孔を形成することができる。
【0021】
また、上記本発明に係るグリーンシートの孔加工方法を好適に実現するために、本発明に係るグリーンシート載置用定盤は、レーザ加工によりグリーンシートに貫通孔を形成する際に該グリーンシートを載置するグリーンシート載置用定盤において、少なくとも表面を、レーザ光を反射する反射性材料を用いて形成してなることを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係るグリーンシート載置用定盤は、前記グリーンシートの前記貫通孔が形成される部位の周辺部を吸着するための吸引孔を有することを特徴とする。
【0023】
この場合、グリーンシート載置用定盤は、金属材料で形成されてなると、大きな反射率が得られるため、好適である。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明に係るグリーンシートの孔加工方法およびグリーンシート載置用定盤の好適な実施の形態について、図1および図2を参照して、以下に説明する。
【0025】
まず、本発明に係るグリーンシートの孔加工方法を好適に実現することができる、本実施の形態に係るグリーンシート載置用定盤(以下、単に定盤という。)について説明する。
【0026】
定盤10は、例えば銅材料で形成された金属定盤である。定盤10の表面は、照射されるレーザ光の99%以上を反射する、高い反射率を有することが好ましい。定盤10は、それ自体XY方向に移動可能に設けられ、あるいは、定盤10を支持するXY移動テーブル(図示せず。)によってXY方向に移動可能に設けられる。
【0027】
定盤10は、所定のピッチP1、P2で孔(吸引孔)12a、12bが千鳥状に多数形成される。なお、ピッチP1、P2は同一寸法であってもよく、異なる寸法であってもよい。また、ピッチP1、P2は、各孔間で必ずしも一定でなくてもよい。
【0028】
孔12aは被加工物であるグリーンシートWに形成する貫通孔18の周辺のグリーンシートWの部分を吸引して吸着するためのものであり、貫通孔18と同心で環状に形成される。これにより、孔12aにより取り囲まれた定盤10の部分10aが、貫通孔18を通過したレーザ光を反射する反射面となる。
【0029】
孔12aの環の内周側の径は、図1,図2に示すように、貫通孔18の径より僅かに大きな寸法に形成すると、レーザ光を確実に反射することができる。なお、孔12aは、環状の形状に変えて、環状の線上に複数の微小な孔を配列したものでもよい。また、それ以外にも、設計事項として種々の形態をとることができる。
【0030】
一方、孔12bは貫通孔18の周辺以外の部分で適宜グリーンシートWを吸引して吸着し、グリーンシートWを定盤10に位置ずれしないように固定するためのものであり、円形等の適宜の開口断面を有する形状に形成される。
【0031】
なお、グリーンシートWの貫通孔18のピッチP3が密(ピッチの寸法が微小)の場合、言い換えれば、孔12aのピッチP1が密な場合には、多数の孔12bは必要に応じて一部省略することができ、例えば、グリーンシートWの周縁部に対応する定盤10の四隅にのみ孔12bを形成して使用し、あるいは、定盤10の四隅の孔12bのみを使用すれば十分である。
【0032】
孔12aは定盤10の内部に形成される連通孔14を介して、また、孔12bは直接に、それぞれ共通孔16に連通され、共通孔16は図示しない吸引源に接続される。
【0033】
上記のように構成される定盤10は、ロットによってグリーンシートWに形成する貫通孔18のピッチP3が異なる場合、貫通孔18のピッチP3に対応するピッチで孔12aが形成される複数のものを用意する。
【0034】
なお、定盤10は、上記の金属定盤に変えて、例えば適宜の材料で形成した定盤の表面に反射性を有する金属等の材料をコーティング等したものであってもよい。この場合、高い反射性を有する材料としては、CO2ガスレーザの場合は、上記の銅以外に、金、アルミニウム等を用いることができる。
【0035】
上記の定盤に載置して孔加工される被加工物であるグリーンシートWは、セラミック材料、樹脂、分散剤などの添加剤よりなる。特にこのようなグリーンシートWに珪酸塩を含むものが挙げられる。珪酸塩を含む材料としては、例えば、セラミック材料に結晶化ガラス、あるいは、ムライト(3Al2O3・SiO2)、フォルステライト(2MgO・SiO2)、ステアタイト(MgO・SiO2)等が主成分として用いられるもの、あるいは他のセラミック材料、例えばアルミナに補助剤として含むものが挙げられる。また、珪酸塩を含む材料としては、添加物として用いられるSiO2系の材料が挙げられる。このような珪酸塩がグリーンシートWの材料に含まれている場合、孔加工により貫通孔18の内壁に残留物が生じ易いが、本発明を適用することにより、かかる残留物の発生を防止することができる。
【0036】
例えば結晶化ガラスをグリーンシートWの材料として用いる場合、結晶化ガラスは仮焼された後、粉砕されて粉砕品とされ、この粉砕品に適量のバインダおよび溶剤を混ぜてペースト化される。そしてこのペースト状物をシート状に成形することでグリーンシートWが得られる。
【0037】
柔らかいグリーンシートWの形状を保持して取り扱いの便宜を図るために、孔加工に供されるグリーンシートWの下面(最下面)にはPET等からなるキャリアフィルムが貼付される場合がある(図1、2ではキャリアフィルムは省略している。)。
【0038】
例えば、グリーンシートWの厚さは例えば10〜250μm程度であり、このグリーンシートWの下面に例えば40〜75μm程度の厚さのキャリアフィルムが貼付される。
【0039】
定盤10にグリーンシートWを載置して行う、本実施の形態に係るグリーンシートの孔加工方法について、以下説明する。
【0040】
まず、貫通孔18の形成が予定されている部分と孔12aとの位置を一致させるように位置決めしながら、グリーンシートWを定盤10に配置する。
【0041】
ついで、吸引源を付勢して、孔12a、12b内を真空状態することで、グリーンシートWを定盤10に吸着し、固定する。これにより、固定治具等を用いることなく、簡易に、かつグリーンシートWの全面を定盤10に密着させることができる。特に、貫通孔18の形成が予定されている部分の周辺部は孔12aから吸引することで確実に密着される。
【0042】
ついで、貫通孔18の形成が予定されている部分が所定のレーザ光照射位置にくるように定盤10をXY方向に移動させ、定盤10を位置決めした後、図示しないレーザ装置を付勢し、貫通孔18の形成が予定されている部分にレーザ光を照射する。
【0043】
レーザ光は、マスク径が例えば2.78mmであり、パルス幅40μsec、パルスエネルギー15.2mJ/パルスであり、このパルスレーザを例えば3ショット照射する。レーザ光の熱によって、貫通孔18の形成が予定されているグリーンシートWの部分が溶融し、蒸発して除去され、直径が例えば110μmの貫通孔18がグリーンシートWに形成される。
【0044】
このとき、従来の方法では、グリーンシートWから除去されたグリーンシートの成分は大半が蒸発して揮散してしまうものの、ガラス成分の一部が揮散しきれずに、あるいは揮散したものが再度凝縮して貫通孔18の内壁面や貫通孔18の上側あるいは下側開口付近にガラス玉状の残留物となって付着して残ることがある。このような残留物が残ると、所定の形状を有する、予定された貫通孔18を得ることができず、加工品質が不良と判定される。
【0045】
これに対して、本実施の形態に係る定盤10にグリーンシートWを載置して行う、本実施の形態に係るグリーンシートの孔加工方法によれば、貫通孔18を通過したレーザ光が定盤10の孔12aによって囲まれた部分10a当たって反射し、反射レーザ光が貫通孔18に再び入射されることにより、反射レーザ光によってガラス玉状の残留物が蒸発され、揮散される。この結果、残留物のない清浄な貫通孔18を得ることができる。
【0046】
そして、このとき、レーザ光が当たって反射する定盤18の部分は貫通孔18と略同一平面上にあり、また、貫通孔18の周辺のグリーンシートWの部分は定盤18に密着しているため、反射レーザ光は、貫通孔18の周辺のグリーンシートWの部分に漏れ込むおそれが少ない。これにより、貫通孔18の周辺のグリーンシートWの部分が反射レーザ光によって熱的損傷を受けることが防止される。
【0047】
貫通孔18の形成が完了すると、つぎの貫通孔18の形成が予定されている部分がレーザ光照射位置に来るように定盤10を移動させた後、引き続き、孔あけ加工が行われる。この場合、定盤10を所定の位置に固定したままでレーザ光の照射位置を移動させる構成としてもよい。
【0048】
なお、本実施の形態に係るグリーンシートの孔加工方法において、レーザ光源は、CO2レーザ、第2〜第4高調波を含むYAGレーザやYLFレーザ、エキシマレーザ等を用いることができる。
【0049】
以下、本発明の実施例及び本発明によらない比較例を示す。
[実施例]
本実施例に係るグリーンシート載置用定盤として、定盤材料に銅を用いた。また、図1に示す吸引孔12a、12bのピッチP1、P2を1.0mmとした。
【0050】
被加工物であるグリーンシートとしてシリカ含み、厚さ165μm、大きさ10cm×10cm、厚さ75μmのPETフィルムに保持されたものを用いた。
【0051】
CO2ガスレーザを用いて、直径2.78mmのマスクにより整形し集光したレーザ光を1カ所当たり、パルスエネルギー15.2mJ/パルス、パルス幅40μs、3パルスを照射して孔加工を行った。
【0052】
図3は、本発明の実施例に係る孔加工方法を用いて形成した貫通孔のSEM(走査型電子顕微鏡)写真である。図3に示すように、本実施例の貫通孔をSEMを用いて観察すると、貫通孔の内壁(図中、黒い部分が占める円の円周上の部分)には残留物が認められず清浄であり、深さ方向に一定の直径を有することが確認できた。
【0053】
[比較例]
本比較例に係るグリーンシート載置用定盤として従来のハニカム定盤を用いた以外は、上記実施例と同様の条件によりグリーンシートに孔加工を行った。
【0054】
図4は、比較例に係る孔加工方法を用いて形成した貫通孔のSEM写真である。
図4に示すように、本比較例の貫通孔をSEMを用いて観察すると、貫通孔の内壁には球状及び不定形の残留物が認められ、このような状態でスルーホールを形成した場合は、電気的な切断などの問題が生じる状態であった。
【0055】
以上説明した本実施の形態に関わらず、本発明は、その作用効果が得られる条件である限り、例えば、珪酸塩を含む材料より形成され、上記の不具合が起こり得る、グリーンシート以外の他の被加工物についても適用することができ、また、珪酸塩を含まない材料から形成される被加工物についても、通常のレーザ処理条件で残留物が残るものであって、かつその残留物を反射レーザ光により除去可能である限り、広く適用可能である。
【0056】
【発明の効果】
本発明に係るグリーンシートの孔加工方法によれば、グリーンシートの貫通孔を通過したレーザ光を反射させて、反射レーザ光を貫通孔に再び入射させ、また、本発明に係るグリーンシート載置用定盤によれば、少なくとも表面を、レーザ光を反射する反射性材料を用いて形成してなるため、貫通孔に生成されうる残留物を反射レーザ光によって除去することができ、良好な加工品質を得ることができる。
【0057】
また、本発明に係るグリーンシートの孔加工方法または本発明に係るグリーンシート載置用定盤によれば、少なくともグリーンシートの貫通孔が形成される部位の周辺部を定盤に吸着させた状態で孔加工を行うため、グリーンシートの貫通孔の周辺部が熱による損傷を受けることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る定盤にグリ−ンシートを載置した状態を示す平面図である。
【図2】本実施の形態に係る定盤にグリ−ンシートを載置した状態を示す、部分側断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る孔加工方法を用いて形成した貫通孔のSEM写真である。
【図4】本発明によらない比較例に係る孔加工方法を用いて形成した貫通孔のSEM写真である。
【符号の説明】
10 定盤
10a 部分
12a、12b 孔
14 連通孔
16 共通孔
18 貫通孔
W グリーンシート
【発明の属する技術分野】
本発明は、グリーンシートの孔加工方法およびグリーンシート載置用定盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
未焼成のセラミックからなるシートは、一般にグリーンシートと呼ばれている。
【0003】
このグリーンシートの表面に導体パターン等を形成したものを複数枚積層した後、焼成して得られる積層セラミックス(以下、これを焼成グリーンシート積層品と呼んで、上記グリーンシートと区別することがある。)は、チップインコンダクタやLCフィルタ等の高密度積層部品やセラミック配線基板に広く用いられている。
【0004】
焼成グリーンシート積層品は、その最上層の表面(表層)と最下層の下面とを電気的に接続するために、グリーンシートに貫通孔(ビアホール)を形成する孔加工が行われる。そして、形成された孔に導体材料を充填(ビア充填)し積層して焼成することにより、焼成グリーンシート積層品は上下面間で電気的に接続される。さらに、このビアの上下端部に導体パターン、電気部品等が接続される。一方、各グリーンシートの層間に設けられた各導体パターン等は、各層それぞれに設けられる引き出し電極を介して外部の電気部品等に電気的に接続される。
【0005】
上記の孔加工は、従来、パンチングによる孔あけ等の方法が用いられていたが、近年の電気部品の高密度化に伴う貫通孔の微細化や、少量多品種化に伴う加工パターンの頻繁な変更の要求に対応するために、レーザ光を用いた孔加工方法も広く採用されつつある。
【0006】
レーザ光を用いて孔加工を行う場合、PETフィルム等に保持されたグリーンシートを金属定盤に載置し、固定治具(jig)や吸着機構等の適宜の手段を用いてグリーンシートの周縁部を金属定盤に固定した状態で孔加工が行われる。
【0007】
ところで、シリコンウエハ等を基板として用い、この基板を用いた配線基板について、あるいはまた基板上に絶縁層と金属層を交互に積層した積層配線基板についても、上記の未焼成グリーンシート積層品の場合と同様にレーザ光を用いた孔加工が行われている。
【0008】
前者の1枚の基板に貫通孔を形成する場合において、通常、形成される貫通孔がレーザ光の入射側に対してレーザ光の出射側の径が小さな、テーパ孔となる傾向にある。このため、この不具合を解消すべく、基板のレーザ光の出射側(裏面)に反射材を設け、レーザの反射光によりストレートな形状の貫通孔を形成する方法が提案されている。この場合、両面あるいは片面に金属箔が張りつけられ基板に孔加工を行うときは、これらの金属箔を予め剥離し、あるいは、貫通孔を形成する部分の金属箔を予めエッチング等により除去するものとされている(特許文献1参照)。
【0009】
一方、後者の積層配線基板に孔を形成する場合、絶縁層を貫通して層間に設けられた金属のランドに到達する孔を形成するものが主であるが、レーザ光のショットを重ねて導体パターンに孔を形成することにより層間に設けられた導体パターンを貫通して、全層を貫通する貫通孔を形成するものもある(特許文献2参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−58051号公報
【0011】
【特許文献2】
特開平11−277261号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レーザ光を用いてグリーンシートに貫通孔を形成する孔加工を行う場合において、グリーンシートの材料が、例えば珪酸塩(ガラス)を含むものであるとき、グリーンシートから溶出した材料成分が、完全に蒸発せずに球状等の形状の残留物となって貫通孔の内壁等に付着し、あるいは蒸発したものが冷却されて球状の固体となり再付着する等して孔加工の加工品質が低下することがある。
【0013】
なお、前記した配線基板等の場合は、シリコンウエハで形成された基板に孔加工を行うものであるため、この基板材料の相違により当然に、また、基板材料の相違に伴うレーザ加工条件の相違により、上記したグリーンシートに貫通孔を形成するときの不具合は考慮する必要がない。
【0014】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、グリーンシートに形成する貫通孔に残留物が残ることのないグリーンシートの孔加工方法およびその孔加工方法において用いるグリーンシート載置用定盤を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るグリーンシートの孔加工方法は、レーザ加工によりグリーンシートに貫通孔を形成するグリーンシートの孔加工方法において、該貫通孔を通過したレーザ光を反射させて、反射レーザ光を該貫通孔に再び入射させることを特徴とする。
【0016】
ここで、貫通孔は、円形や楕円径等の開口断面をもつ孔のみでなく、スリット形状等の異形の孔も含む。
【0017】
本発明の上記の構成により、孔加工時に貫通孔に生成され、残存されうる残留物を反射レーザ光によって除去することができ、良好な加工品質を得ることができる。
【0018】
この場合、該グリーンシートを、レーザ光を反射する反射性表面を含む定盤に配置し、該貫通孔を通過した該レーザ光を該定盤により反射させて、反射レーザ光を該貫通孔に再び入射させてもよい。
【0019】
また、この場合、少なくとも前記グリーンシートの前記貫通孔が形成される部位の周辺部を該定盤に吸着させた状態で孔加工を行うと、この周辺部に反射レーザ光が照射されることを略防止できるため、グリーンシートの周辺部が熱による損傷を受けるおそれが少ない。
【0020】
また、グリーンシートが珪酸塩を含む材料により形成されている場合、従来の方法では孔の内壁等に残留物、特に球状の付着物が生じ易かったが、本発明によれば、貫通孔内、特に内壁に付着した残留物が生じることがなく、清浄な貫通孔を形成することができる。
【0021】
また、上記本発明に係るグリーンシートの孔加工方法を好適に実現するために、本発明に係るグリーンシート載置用定盤は、レーザ加工によりグリーンシートに貫通孔を形成する際に該グリーンシートを載置するグリーンシート載置用定盤において、少なくとも表面を、レーザ光を反射する反射性材料を用いて形成してなることを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係るグリーンシート載置用定盤は、前記グリーンシートの前記貫通孔が形成される部位の周辺部を吸着するための吸引孔を有することを特徴とする。
【0023】
この場合、グリーンシート載置用定盤は、金属材料で形成されてなると、大きな反射率が得られるため、好適である。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明に係るグリーンシートの孔加工方法およびグリーンシート載置用定盤の好適な実施の形態について、図1および図2を参照して、以下に説明する。
【0025】
まず、本発明に係るグリーンシートの孔加工方法を好適に実現することができる、本実施の形態に係るグリーンシート載置用定盤(以下、単に定盤という。)について説明する。
【0026】
定盤10は、例えば銅材料で形成された金属定盤である。定盤10の表面は、照射されるレーザ光の99%以上を反射する、高い反射率を有することが好ましい。定盤10は、それ自体XY方向に移動可能に設けられ、あるいは、定盤10を支持するXY移動テーブル(図示せず。)によってXY方向に移動可能に設けられる。
【0027】
定盤10は、所定のピッチP1、P2で孔(吸引孔)12a、12bが千鳥状に多数形成される。なお、ピッチP1、P2は同一寸法であってもよく、異なる寸法であってもよい。また、ピッチP1、P2は、各孔間で必ずしも一定でなくてもよい。
【0028】
孔12aは被加工物であるグリーンシートWに形成する貫通孔18の周辺のグリーンシートWの部分を吸引して吸着するためのものであり、貫通孔18と同心で環状に形成される。これにより、孔12aにより取り囲まれた定盤10の部分10aが、貫通孔18を通過したレーザ光を反射する反射面となる。
【0029】
孔12aの環の内周側の径は、図1,図2に示すように、貫通孔18の径より僅かに大きな寸法に形成すると、レーザ光を確実に反射することができる。なお、孔12aは、環状の形状に変えて、環状の線上に複数の微小な孔を配列したものでもよい。また、それ以外にも、設計事項として種々の形態をとることができる。
【0030】
一方、孔12bは貫通孔18の周辺以外の部分で適宜グリーンシートWを吸引して吸着し、グリーンシートWを定盤10に位置ずれしないように固定するためのものであり、円形等の適宜の開口断面を有する形状に形成される。
【0031】
なお、グリーンシートWの貫通孔18のピッチP3が密(ピッチの寸法が微小)の場合、言い換えれば、孔12aのピッチP1が密な場合には、多数の孔12bは必要に応じて一部省略することができ、例えば、グリーンシートWの周縁部に対応する定盤10の四隅にのみ孔12bを形成して使用し、あるいは、定盤10の四隅の孔12bのみを使用すれば十分である。
【0032】
孔12aは定盤10の内部に形成される連通孔14を介して、また、孔12bは直接に、それぞれ共通孔16に連通され、共通孔16は図示しない吸引源に接続される。
【0033】
上記のように構成される定盤10は、ロットによってグリーンシートWに形成する貫通孔18のピッチP3が異なる場合、貫通孔18のピッチP3に対応するピッチで孔12aが形成される複数のものを用意する。
【0034】
なお、定盤10は、上記の金属定盤に変えて、例えば適宜の材料で形成した定盤の表面に反射性を有する金属等の材料をコーティング等したものであってもよい。この場合、高い反射性を有する材料としては、CO2ガスレーザの場合は、上記の銅以外に、金、アルミニウム等を用いることができる。
【0035】
上記の定盤に載置して孔加工される被加工物であるグリーンシートWは、セラミック材料、樹脂、分散剤などの添加剤よりなる。特にこのようなグリーンシートWに珪酸塩を含むものが挙げられる。珪酸塩を含む材料としては、例えば、セラミック材料に結晶化ガラス、あるいは、ムライト(3Al2O3・SiO2)、フォルステライト(2MgO・SiO2)、ステアタイト(MgO・SiO2)等が主成分として用いられるもの、あるいは他のセラミック材料、例えばアルミナに補助剤として含むものが挙げられる。また、珪酸塩を含む材料としては、添加物として用いられるSiO2系の材料が挙げられる。このような珪酸塩がグリーンシートWの材料に含まれている場合、孔加工により貫通孔18の内壁に残留物が生じ易いが、本発明を適用することにより、かかる残留物の発生を防止することができる。
【0036】
例えば結晶化ガラスをグリーンシートWの材料として用いる場合、結晶化ガラスは仮焼された後、粉砕されて粉砕品とされ、この粉砕品に適量のバインダおよび溶剤を混ぜてペースト化される。そしてこのペースト状物をシート状に成形することでグリーンシートWが得られる。
【0037】
柔らかいグリーンシートWの形状を保持して取り扱いの便宜を図るために、孔加工に供されるグリーンシートWの下面(最下面)にはPET等からなるキャリアフィルムが貼付される場合がある(図1、2ではキャリアフィルムは省略している。)。
【0038】
例えば、グリーンシートWの厚さは例えば10〜250μm程度であり、このグリーンシートWの下面に例えば40〜75μm程度の厚さのキャリアフィルムが貼付される。
【0039】
定盤10にグリーンシートWを載置して行う、本実施の形態に係るグリーンシートの孔加工方法について、以下説明する。
【0040】
まず、貫通孔18の形成が予定されている部分と孔12aとの位置を一致させるように位置決めしながら、グリーンシートWを定盤10に配置する。
【0041】
ついで、吸引源を付勢して、孔12a、12b内を真空状態することで、グリーンシートWを定盤10に吸着し、固定する。これにより、固定治具等を用いることなく、簡易に、かつグリーンシートWの全面を定盤10に密着させることができる。特に、貫通孔18の形成が予定されている部分の周辺部は孔12aから吸引することで確実に密着される。
【0042】
ついで、貫通孔18の形成が予定されている部分が所定のレーザ光照射位置にくるように定盤10をXY方向に移動させ、定盤10を位置決めした後、図示しないレーザ装置を付勢し、貫通孔18の形成が予定されている部分にレーザ光を照射する。
【0043】
レーザ光は、マスク径が例えば2.78mmであり、パルス幅40μsec、パルスエネルギー15.2mJ/パルスであり、このパルスレーザを例えば3ショット照射する。レーザ光の熱によって、貫通孔18の形成が予定されているグリーンシートWの部分が溶融し、蒸発して除去され、直径が例えば110μmの貫通孔18がグリーンシートWに形成される。
【0044】
このとき、従来の方法では、グリーンシートWから除去されたグリーンシートの成分は大半が蒸発して揮散してしまうものの、ガラス成分の一部が揮散しきれずに、あるいは揮散したものが再度凝縮して貫通孔18の内壁面や貫通孔18の上側あるいは下側開口付近にガラス玉状の残留物となって付着して残ることがある。このような残留物が残ると、所定の形状を有する、予定された貫通孔18を得ることができず、加工品質が不良と判定される。
【0045】
これに対して、本実施の形態に係る定盤10にグリーンシートWを載置して行う、本実施の形態に係るグリーンシートの孔加工方法によれば、貫通孔18を通過したレーザ光が定盤10の孔12aによって囲まれた部分10a当たって反射し、反射レーザ光が貫通孔18に再び入射されることにより、反射レーザ光によってガラス玉状の残留物が蒸発され、揮散される。この結果、残留物のない清浄な貫通孔18を得ることができる。
【0046】
そして、このとき、レーザ光が当たって反射する定盤18の部分は貫通孔18と略同一平面上にあり、また、貫通孔18の周辺のグリーンシートWの部分は定盤18に密着しているため、反射レーザ光は、貫通孔18の周辺のグリーンシートWの部分に漏れ込むおそれが少ない。これにより、貫通孔18の周辺のグリーンシートWの部分が反射レーザ光によって熱的損傷を受けることが防止される。
【0047】
貫通孔18の形成が完了すると、つぎの貫通孔18の形成が予定されている部分がレーザ光照射位置に来るように定盤10を移動させた後、引き続き、孔あけ加工が行われる。この場合、定盤10を所定の位置に固定したままでレーザ光の照射位置を移動させる構成としてもよい。
【0048】
なお、本実施の形態に係るグリーンシートの孔加工方法において、レーザ光源は、CO2レーザ、第2〜第4高調波を含むYAGレーザやYLFレーザ、エキシマレーザ等を用いることができる。
【0049】
以下、本発明の実施例及び本発明によらない比較例を示す。
[実施例]
本実施例に係るグリーンシート載置用定盤として、定盤材料に銅を用いた。また、図1に示す吸引孔12a、12bのピッチP1、P2を1.0mmとした。
【0050】
被加工物であるグリーンシートとしてシリカ含み、厚さ165μm、大きさ10cm×10cm、厚さ75μmのPETフィルムに保持されたものを用いた。
【0051】
CO2ガスレーザを用いて、直径2.78mmのマスクにより整形し集光したレーザ光を1カ所当たり、パルスエネルギー15.2mJ/パルス、パルス幅40μs、3パルスを照射して孔加工を行った。
【0052】
図3は、本発明の実施例に係る孔加工方法を用いて形成した貫通孔のSEM(走査型電子顕微鏡)写真である。図3に示すように、本実施例の貫通孔をSEMを用いて観察すると、貫通孔の内壁(図中、黒い部分が占める円の円周上の部分)には残留物が認められず清浄であり、深さ方向に一定の直径を有することが確認できた。
【0053】
[比較例]
本比較例に係るグリーンシート載置用定盤として従来のハニカム定盤を用いた以外は、上記実施例と同様の条件によりグリーンシートに孔加工を行った。
【0054】
図4は、比較例に係る孔加工方法を用いて形成した貫通孔のSEM写真である。
図4に示すように、本比較例の貫通孔をSEMを用いて観察すると、貫通孔の内壁には球状及び不定形の残留物が認められ、このような状態でスルーホールを形成した場合は、電気的な切断などの問題が生じる状態であった。
【0055】
以上説明した本実施の形態に関わらず、本発明は、その作用効果が得られる条件である限り、例えば、珪酸塩を含む材料より形成され、上記の不具合が起こり得る、グリーンシート以外の他の被加工物についても適用することができ、また、珪酸塩を含まない材料から形成される被加工物についても、通常のレーザ処理条件で残留物が残るものであって、かつその残留物を反射レーザ光により除去可能である限り、広く適用可能である。
【0056】
【発明の効果】
本発明に係るグリーンシートの孔加工方法によれば、グリーンシートの貫通孔を通過したレーザ光を反射させて、反射レーザ光を貫通孔に再び入射させ、また、本発明に係るグリーンシート載置用定盤によれば、少なくとも表面を、レーザ光を反射する反射性材料を用いて形成してなるため、貫通孔に生成されうる残留物を反射レーザ光によって除去することができ、良好な加工品質を得ることができる。
【0057】
また、本発明に係るグリーンシートの孔加工方法または本発明に係るグリーンシート載置用定盤によれば、少なくともグリーンシートの貫通孔が形成される部位の周辺部を定盤に吸着させた状態で孔加工を行うため、グリーンシートの貫通孔の周辺部が熱による損傷を受けることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る定盤にグリ−ンシートを載置した状態を示す平面図である。
【図2】本実施の形態に係る定盤にグリ−ンシートを載置した状態を示す、部分側断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る孔加工方法を用いて形成した貫通孔のSEM写真である。
【図4】本発明によらない比較例に係る孔加工方法を用いて形成した貫通孔のSEM写真である。
【符号の説明】
10 定盤
10a 部分
12a、12b 孔
14 連通孔
16 共通孔
18 貫通孔
W グリーンシート
Claims (7)
- レーザ加工によりグリーンシートに貫通孔を形成するグリーンシートの孔加工方法において、
該貫通孔を通過したレーザ光を反射させて、反射レーザ光を該貫通孔に再び入射させることを特徴とするグリーンシートの孔加工方法。 - レーザ加工によりグリーンシートに貫通孔を形成するグリーンシートの孔加工方法において、
該グリーンシートを、レーザ光を反射する反射性表面を含む定盤に配置し、
該貫通孔を通過した該レーザ光を該定盤により反射させて、反射レーザ光を該貫通孔に再び入射させることを特徴とするグリーンシートの孔加工方法。 - 少なくとも前記グリーンシートの前記貫通孔が形成される部位の周辺部を該定盤に吸着させた状態で孔加工を行うことを特徴とする請求項2記載のグリーンシートの孔加工方法。
- 前記グリーンシートが珪酸塩を含む材料よりなることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載のグリーンシートの孔加工方法。
- レーザ加工によりグリーンシートに貫通孔を形成する際に該グリーンシートを載置するグリーンシート載置用定盤において、
少なくとも表面を、レーザ光を反射する反射性材料を用いて形成してなることを特徴とするグリーンシート載置用定盤。 - 前記グリーンシートの前記貫通孔が形成される部位の周辺部を吸着するための吸引孔を有することを特徴とする請求項5記載のグリーンシート載置用定盤。
- 金属材料で形成されてなることを特徴とする請求項5または6記載のグリーンシート載置用定盤。
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JP2003136098A JP2004337901A (ja) | 2003-05-14 | 2003-05-14 | グリーンシートの孔加工方法およびグリーンシート載置用定盤 |
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JP2011088191A (ja) * | 2009-10-23 | 2011-05-06 | Tdk Corp | 電子部品の製造方法 |
CN115156740A (zh) * | 2022-07-29 | 2022-10-11 | 上海泽丰半导体科技有限公司 | 一种生瓷片激光打孔方法 |
JP7539539B2 (ja) | 2018-10-08 | 2024-08-23 | エレクトロ サイエンティフィック インダストリーズ インコーポレーテッド | 透過性を有する材料にビアを穿孔するためのシステム及び方法 |
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2003
- 2003-05-14 JP JP2003136098A patent/JP2004337901A/ja active Pending
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