JP2004337659A - ハニカム型メタノール改質触媒の製造方法およびハニカム型メタノール改質触媒 - Google Patents

ハニカム型メタノール改質触媒の製造方法およびハニカム型メタノール改質触媒 Download PDF

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将直 米村
Kiyohiko Chijiiwa
清彦 千々岩
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Abstract

【課題】優れた触媒特性を持ち、粉化を抑制し、長寿命とすると共に、燃料電池への悪影響を及ぼさないようにしたハニカム型メタノール改質触媒を提供する。
【解決手段】少なくともCu及びZnを含む触媒粉末と、無機バインダー,有機バインダーおよび水とを混練し、押し出し成形を行い、さらに200℃以上400℃以下の温度範囲で焼成して得られることを特徴とするハニカム型メタノール改質触媒の製造方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハニカム型メタノール改質触媒の製造方法およびハニカム型メタノール改質触媒に関し、特に固体高分子型燃料電池用に好適なハニカム型メタノール改質触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、水素と酸素から水を得る電池反応によって起電力を得ている。原料の水素は、メタノールと水を改質触媒の存在下に反応させて得られる。
ここで、このようなメタノール改質触媒は、一般的にペレット状に成形されている。しかし、このようなメタノール改質触媒を例えば、車載用の固体高分子型燃料電池(以下、PEFC装置ともいう)等の移動用PEFC装置に使用すると、移動に伴う振動によって、ペレット同士が接触し合い、粉化してしまうおそれがあった。この結果、長期の使用によってメタノール改質触媒自体が劣化し、かつ燃料電池の本体自体に悪影響を及ぼしてしまうことがあった。
【0003】
本発明者らはこれまでに、優れた触媒特性を持ち、粉化を抑制しつつ長寿命な触媒として、CuおよびZnを含む金属塩溶液から金属塩を沈殿させ、該金属塩を焼成して得られた触媒にハニカム成形剤を添加し、混錬、加圧押出後、焼成したハニカム型メタノール改質触媒を提案した(特許文献1参照)。しかしながら、製造されるハニカム型メタノール改質触媒の性能が製造条件によって不安定では、燃料電池への悪影響を及ぼしかねない。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−126538号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記問題点から更なる改良を加え、長寿命,高触媒活性を有するメタノール改質触媒を安定的に製造可能であり、燃料電池への悪影響を及ぼさないハニカム型メタノール改質触媒の最適な製造方法を開発すべく、鋭意検討した。その結果、本発明者らは、特定の製造工程を特定の温度域で行うことによって、これまでにない安定した性能を有するハニカム型メタノール改質触媒を製造できることを見出した。本発明は、かかる見地より完成されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、少なくともCu及びZnを含む触媒粉末と、無機系バインダー,有機バインダーおよび水とを混練し、押し出し成形し、さらに200℃以上400℃以下の温度範囲で焼成して得られることを特徴とするハニカム型メタノール改質触媒の製造方法を提供するものである。本発明に係るハニカム型メタノール改質触媒は、固体高分子型燃料電池用に好適であり、特に車載用に好適である。
また、特に、焼成処理時の昇温速度は、1時間あたり2℃〜100℃の範囲であることが好ましい。
【0007】
ここで、上記無機バインダーは、ベントナイト,木節粘土,蛙目粘土もしくはカオリンを含む粘土鉱物、または、γ−アルミナ,アルミナゾルもしくはシリカゾルを含む無機系酸化物から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を含むことが好ましい。また、上記無機バインダーは、ガラス繊維を含むことが好ましい。
【0008】
また、上記有機バインダーは、メチルセルロース,酢酸セルロース,カルボキシルメチルセルロース(CMC),ポリビニルアルコール(PVA),ステアリン酸塩,グリセリンおよびカードランからなる群から選ばれた少なくとも1種以上の化合物を含むことが好ましく、あるいは、少なくともメチルセルロースおよびカードランのうち一種類以上を含むことが好ましく、メチルセルロースとカードランとの組合せからなる態様も好適に挙げられる。
なお、カードランとは、D−グルコースがC1位とC3位でβ−グルコシド結合した非イオン性の直鎖状の多糖類(β−1,3グルカン)をいう。
【0009】
本発明に係るハニカム型メタノール改質触媒は、ハニカム成形剤であるバインダー全体と触媒粉末とを混合させた混合物中のバインダーの割合は、好ましくは0.1〜70重量%特に好ましくは20〜40重量%である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るハニカム型メタノール改質触媒の実施の形態について、さらに詳細に説明する。本発明の製造方法は、少なくともCu及びZnを含む触媒粉末を調整する工程、該触媒粉末と無機系バインダー,有機バインダーおよび水とを混練して混練物にする工程、並びに、該混練物を押し出し成形して焼成する工程、に分けることができ、順に説明する。
触媒粉末を調製する工程
本発明に係るハニカム型メタノール改質触媒を得るためには、まず、銅−亜鉛系の金属触媒を調製する。この金属触媒は、粉末の形態で調製されるのが一般的であり、これを「触媒粉末」という。
【0011】
まず、最初に沈殿剤水溶液を保温し、攪拌しながら、Cu,Zn等の金属塩水溶液を滴下して沈殿物を析出させる。この操作は、酸溶液としての金属水溶液に、アルカリ溶液としての沈殿剤水溶液を加える中和反応である。
沈殿剤水溶液としては、具体的に、NaCO,NaHCO,NaOH,KCO,NH等の各水溶液を挙げることができる。これらのうち、特にNaCO水溶液が好ましい。溶液の濃度条件としては、0.1〜10モル/リットルが好ましいが、特にこの範囲に限定されるものではない。
【0012】
金属塩水溶液は、少なくともCu及びZnの2種の金属元素を含む。含まれる金属元素としては、Cu,Znの他、アルミニウム,カルシウム,ガリウム,マグネシウム等を挙げることができる。含まれる金属元素の金属塩の形態は、硝酸塩,酢酸塩,硫酸塩及び塩化物を挙げることができる。使用することのできる金属塩としては、さらに具体的には、後述する実施例に挙げたものを例示することができるが、本発明の目的に沿う限り、これらの金属塩に限定されるものではない。なお、これらの金属塩のうち、硝酸塩が特に好ましい。
【0013】
金属塩水溶液は、0.01〜10モル/リットルの濃度を用い、1〜3時間の範囲で添加(滴下)及び熟成(攪拌を含む)させることが好ましいが、特にこのような条件に限定されるものではない。
得られた沈殿物は、種々の結晶種を有するが、アルカリ金属イオンや陰イオンを十分洗浄除去した後、200〜500℃の範囲で焼成する。これによってメタノール改質触媒の触媒粉末を得ることができる。
【0014】
バインダーを加えて混練物にする工程
次に、本発明では、上記触媒粉末にバインダー(ハニカム成形剤)を加え、混錬して混練物とする。得られる混練物を押し出し成形後、焼成することによって、本発明に係るハニカム型メタノール改質触媒を得ることができる。
本工程では、得られた触媒粉末に、無機バインダー,少なくとも1種以上の有機バインダーおよび水を添加して混練する。
バインダー全体の触媒に対する添加割合として、特段の制限はないが、混合した後の混合物全体の0.1〜70重量%が好ましく、特に、20〜40重量%が好ましい。20重量%未満であると、還元雰囲気でハニカム型メタノール改質触媒として用いた際、脱酸素されることによって、ハニカム型の形状を維持しにくくなる。
【0015】
無機バインダーとしては、例えば、ベントナイト,木節粘土,蛙目粘土,カオリンを含む粘土好物、またはγ−アルミナ,アルミナゾル,シリカゾルを含む無機系酸化物を挙げることができる。また、ガラス繊維を含んでいてもよい。特に、ガラス繊維は、還元雰囲気でも安定であり、好適である。
ここで無機バインダーを添加するのは、成形後のハニカム型メタノール改質触媒のハニカム形状を良好に保ち、一定以上強度を維持するためである。
【0016】
有機バインダーとしては、多糖類を主体としたメチルセルロース,酢酸セルロース,カルボキシルメチルセルロース(CMC),ポリビニルアルコール(PBA),ステアリン酸塩,グリセリンおよびカードランからなる群から選ばれた少なくとも1種以上の化合物を含むことが好ましい。押し出し成形加工によって、安定した触媒性能を有するハニカム型改質触媒を製造するためには十分な可塑性が必要であり、少なくとも粘結性,潤滑性,湿潤性のいずれかを確保することが重要である。有機バインダーとしては、このような作用を有するものを用いる。
【0017】
粘結性を確保する粘結剤(有機バインダー)としては、メチルセルロース,酢酸セルロース、カルボキシルメチルセルロース(CMC),ポリビニルアルコール(PVA)が、潤滑性を確保する潤滑剤(有機バインダー)としてはステアリン酸が、湿潤性を確保する湿潤剤(有機バインダー)としてはグリセリン,カードランが好適に挙げられる。特に、カードランは潤滑剤としても作用するため、有機バインダーとして特に好適である。
なお、これらの有機バインダーは、いずれも最後の焼成工程にて、全て燃焼してしまうため、ハニカム型触媒内部に不純物として残存することはない。
【0018】
上記無機バインダーと有機バインダーとの割合については特に限定されるものではないが、通常の製造方法においては重量比で、無機バインダー:有機バインダー=99〜10:1〜90の範囲、好ましくは70〜30:30〜70の範囲である。無機バインダーは粘結剤として作用し、後段の焼結後も残存する。有機バインダーは消散して空隙を形成するが、残存する無機バインダーがハニカム形状保持や、強度維持の観点から一定割合以上必要とされる。
また、有機バインダーとして、特にメチルセルロースとカードランとを用いる場合、有機バインダー中におけるこれらの化合物の合計量が0.1重量%以上好ましくは5重量%以上であって、メチルセルロース:カードラン=10:90〜90:10の範囲、好ましくは30:70〜70:30の範囲であることが好ましい。
【0019】
本発明の製造方法では、ハニカム成形剤を添加した触媒粉末に対し、さらに水を全体の5〜50重量%添加した後、大気混錬及び土練により、粘土状とする。混錬時間は、それぞれ1〜120分の範囲が好ましい。
【0020】
押し出し成形・焼成工程
次いで、上記粘土状の混練物を格子状の金型を用いて押し出し成形する。金型として好ましいのは、格子状の壁厚が、0.1〜2.0mmの範囲で、セル数は、30〜400セル/inchである。
ハニカム触媒のピッチ(目開き+内壁厚)に占める内壁厚の割合が、20〜35%の口金を用いて成型することにより、ハニカム強度は格段に向上する。
【0021】
このようにして、得られたハニカム触媒を乾燥・焼成することによりハニカム型メタノール改質触媒を得る。
焼成処理は、200℃以上400℃以下の温度範囲で行うことが好ましく、特に250℃以上350℃以下の温度範囲が好ましい。200℃未満では添加した有機バインダーが焼失せずに残存するため、触媒活性を低下させ、また、400℃を超えるとCuが焼結してしまうため、好ましくない。
ここで、焼成処理の際の昇温速度としては、1時間あたり2℃〜100℃の範囲であることが好ましく、特には、1時間あたり5℃〜20℃が好ましい。昇温速度が1時間あたり2℃未満の場合、酸化雰囲気での加熱処理時間が長くなるため触媒の酸化が起こり性能が低下する可能性があり、また、昇温速度が1時間あたり100℃を超えると有機バインダーの燃焼酸化が急激に起こるため構造面での強度低下が懸念されるため、好ましくない。
【0022】
次に、本発明に係るハニカム型メタノール改質触媒を用いたPEFC装置について、その実施の形態を説明する。図1は、本発明に係るハニカム型メタノール改質触媒が好適に適用されるPEFC装置の一実施の形態に関し、その概要を説明するブロック図である。
このPEFC装置1は、改質装置2、PROx装置3、燃料電池4、蒸発器5及び排ガス燃焼器6を含む。これらの装置は、太い実線で示した定常時ガス流れに沿って機能する。その機能を個々の装置の概要と共に説明する。
【0023】
改質装置2は、本発明に係るハニカム型メタノール改質触媒によって、メタノール改質を行うための装置であり、メタノールと水の供給を受け、以下のような反応によってメタノールから水素を得るようにしている。
CHOH+HO → CO+3H (1)
CHOH+1/2O→ CO+H+HO (2)
CO+HO → CO+H (3)
反応(1)は、メタノールを改質して水素を得るための反応である。この反応(1)は、吸熱反応である。そこで、発熱反応である反応(2)によって改質反応を維持するための熱を得ている。ただし、この反応(2)では、COを生じる。COは、燃料電池4の働きを阻害する。そこで、反応(3)によってCOを除去するようにしている。
【0024】
改質装置2からの気体は、空気を加え、PROx装置3に送られる。
PROx装置3は、CO選択酸化触媒によって、COを選択除去するための装置であり、以下のような反応によってCOを除去する。
CO+1/2O → CO (4)
前記反応(3)によって改質装置2で発生するCOが除去される。ただし、改質装置2では、0.3〜0.4%まで除去している。このPROx装置3では、さらに、20ppm以下までCOを除去する。
【0025】
PROx装置3からの水素を含む気体は、燃料電池4に送られる。燃料電池4は、アノード電極7においてアノード電極触媒により、以下の反応を起こさせる。
→ 2H+2e− (5)
この反応(5)によって生じるHが拡散する。
一方、カソード電極8においてカソード電極触媒により、以下の反応を起こさせる。
2H+2e−+1/2O → HO (6)
これらの反応(5)と(6)を合わせて電池反応が構成され、起電力を得ることができる。
【0026】
燃料電池4からのオフガスは、蒸発器5に送られる。蒸発器5は、付属する燃焼器により、このオフガス中に20%程度含まれる水素を燃焼触媒により燃焼して、水,メタノールをガス化する機能を果たしている。ガス化した水,メタノールは、前記したように、改質装置2に送られる。
さらに、排ガス燃焼器6は、残存する水素を燃焼触媒により完全に燃焼させる。
【0027】
燃料電池4の入口,燃料電池4,排ガス燃焼器6には、それぞれ熱交換器9,10,11が設けられており、冷却水源12から、循環ポンプ13によって冷却水が循環される。冷却水は、循環ライン14(点線)中を流れ、このライン14中の温度を図示しない温度センサーで検知する。温度センサーからの温度情報は、制御システムに送られ、流量を適宜コントロールすることにより、PROx装置3、燃料電池4内の温度を適正に保つ。
さらに、このPEFC装置1は、電気ヒータ20等からなる起動システムを備えている。
【0028】
上記PEFC装置で、本発明に係るハニカム型メタノール改質触媒を使用した場合、ハニカム成形剤と共に活性金属が適用されているので、PEFC装置を車載したときでも、粉化せずに良好な触媒特性を維持する。したがって、後流の燃料電池4の機能を阻害することがない。
【0029】
【実施例】
実施例1
(メタノール改質触媒粉末の調製)
炭酸ナトリウム2.5モル%を水2リットルに溶解させ、60℃に保温してこのアルカリ溶液をAとする。次に、硝酸アルミニウム0.015モル及び硝酸亜鉛0.225モルを水400ミリリットルに溶解させ、60℃に保温した酸性溶液を溶液Bとする。また、硝酸カルシウム0.006モル及び硝酸ガリウム0.012モルを水300ミリリットルに溶かして、60℃に保温した酸性溶液を溶液Cとする。さらに、硝酸銅0.3モルを水400ミリリットルに溶かして60℃に保温した酸性溶液を溶液Dとする。
まず、攪拌しながら溶液Aに、溶液Bを30分にわたり均一に滴下し沈殿生成液Eを得る。次に、溶液Cを前記の沈殿生成液Eに30分にわたり均一に滴下し沈殿生成液Fを得る。さらに溶液Dを沈殿生成液Fに30分にわたり均一に滴下し、カルシウム、ガリウム、アルミニウム、亜鉛及び銅を含有した沈殿生成液Gを得る。
沈殿生成液Gを2時間そのまま攪拌する事により熟成を行い、次に沈殿生成液Gのろ液及びNaイオン、NOイオンが検出されないように十分洗浄する。さらに、100℃で24時間乾燥し、その後、300℃で3時間焼成する事によりメタノール改質触媒を得る。この触媒粉末を触媒粉末1とする。
【0030】
(ハニカム触媒の製造)
上記で得られた触媒粉末1の100部に対して、無機バインダーとして蛙目粘土50部,ガラス繊維を5部、有機バインダーとして粘結性を確保するためのメチルセルロースを5部,潤滑性・湿潤性を確保するためのカードランを5部、およびイオン交換水を添加し、大気混練を5分間行ったのち、土練機により土練を行なう。この混錬物を、1.7mmp(ここで、pはガスが流通する目開きと内壁値を足した値)、内壁厚0.5mmの格子状口金を用いて押出した後、乾燥させる。その後、この乾燥物を、5℃/hの昇温速度で300℃まで昇温後、300℃の状態で2時間保持(焼成)してハニカム触媒1を得た。
なお、特に言及がない限り、本明細書中、割合の表現として「部」を用いる場合、「重量部」を意味する。
【0031】
実施例2
実施例1のハニカム触媒の製造手順にて、原蛙目粘土の代わりに枝下木節粘土,ベントナイト,ニュージーランドカオリン及びγ−アルミナを加えた事以外は実施例1と同様にしてハニカム触媒2〜5を得た。
【0032】
実施例3
実施例1のハニカム触媒の製造手順にて、粘結性を確保するための有機バインダー(粘結剤)として、メチルセルロースの代わりに酢酸セルロース,カルボキシルメチルセルロース(CMC),ポリビニルアルコール(PVA)を使用した事以外は、実施例1と同様にしてハニカム触媒6〜8を得た。
【0033】
実施例4
実施例1のハニカム触媒の製造手順にて、格子状口金に2.0,3.0,4.0,5.0及び6.0mmp(内壁厚1.0mmt)を用いて押出すこと以外は、実施例1と同様にしてハニカム触媒9〜13を得た。
【0034】
実施例5
実施例1のハニカム触媒の製造手順にて、ガラス繊維を除いたこと以外は、実施例1と同様にしてハニカム触媒14を得た。
【0035】
実施例6
実施例1のハニカム触媒の製造手順にて、焼成処理時の昇温速度を2℃/h,100℃/hに代えたこと以外は、実施例1と同様にしてハニカム触媒15,16を得た。
実施例7
実施例1のハニカム触媒の製造手順にて、焼成温度を200℃及び400℃に代えたこと以外は、実施例1と同様にしてハニカム触媒17,18を得た。
【0036】
参考例1
実施例1のハニカム触媒の製造手順にて、得られた触媒粉末1にイオン交換水のみを添加し、打錠成形によりペレット型にして製造したこと以外は、実施例1と同様にして参考触媒1を得た。
【0037】
比較例2,3
実施例1のハニカム触媒の製造手順にて、焼成温度を150℃,500℃に代えたこと以外は、実施例1と同様にして比較触媒2,3を得た。
【0038】
比較例4
実施例1のハニカム触媒の製造手順にて、得られた触媒粉末1にイオン交換水のみを添加し、ハニカム触媒を製造したこと以外は、実施例1と同様にして比較触媒4を得た。
【0039】
比較例5
実施例1のハニカム触媒の製造手順にて、乾燥後の押し出し成型品を予め300℃に保持しておいた焼成炉に直接投入した後、2時間保持(焼成)したこと以外は実施例1と同様にして比較触媒5を得た。
【0040】
得られたハニカム触媒1〜18、および参考触媒1,比較触媒2〜5について、表1に示す条件にて触媒圧壊強度試験を実施し、触媒の成型強度を評価した。
結果を表2に示す。
【0041】
【表1】
Figure 2004337659
【0042】
【表2】
Figure 2004337659
【0043】
表2から明らかなように、本発明のソリッド型ハニカム触媒1〜18については、参考触媒1のペレット型触媒と同等の圧壊強度を有している事が分かる。
一方、比較触媒2,3は参考触媒1相当の圧壊強度を有していたものの、比較触媒4,5に関しては、焼成後にハニカム形状を保持することができず崩壊したため、圧壊強度試験すらできなかった。
【0044】
実施例9
ハニカム触媒1〜18、および参考触媒1,比較触媒2〜5について、メタノール転化試験を実施した。試験中、反応管出口から排出されたガスのメタノール濃度をFID方式のガスクロマトグラフィによって経時的に測定し、安定となったメタノール濃度を計測し、その触媒のメタノール転化性能とした。試験条件を表3に示す。
【0045】
【表3】
Figure 2004337659
注)*1 S/C : Steam(蒸気)/Carbon(カーボン)の略
*2 Air/C: Air(空気)/Carbon(カーボン)の略
【0046】
結果を表4に示す。
表4から明らかなように、ハニカム触媒1〜18は触媒層温度250℃において、参考触媒1のペレット型触媒と同等の転化性能を有していることが判った。また、比較触媒2、3に比べると、極めて高いメタノール転化性能を有する事が分かる。
なお、比較触媒4,5に関しては、上述の通り、焼成処理後にハニカム形状を保持することが出来なかったため、転化性能の評価は行わなかった。
【0047】
【表4】
Figure 2004337659
【0048】
【発明の効果】
上記から明らかなように、本発明によれば、高い触媒特性を持ち、振動による粉化を抑制し、長寿命とすると共に、燃料電池への悪影響を及ぼさないようにしたハニカム型メタノール改質触媒が提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハニカム型メタノール改質触媒を使用するPEFC装置の一実施の形態を説明する概念図である。
【符号の説明】
1 PEFC装置
2 改質装置
3 PROx装置
4 燃料電池
5 蒸発器
6 排ガス燃焼器
7 アノード電極
8 カソード電極
9、10、11 熱交換器
12 冷却水源
13 循環ポンプ
14 循環ライン
20 電気ヒータ
21 バーナ

Claims (7)

  1. 少なくともCu及びZnを含む触媒粉末と、無機バインダー,有機バインダーおよび水とを混練し、押し出し成形を行い、さらに200℃以上400℃以下の温度範囲で焼成して得られることを特徴とするハニカム型メタノール改質触媒の製造方法。
  2. 前記焼成処理の昇温速度は、1時間あたり2℃〜100℃の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のハニカム型メタノール改質触媒の製造方法。
  3. 前記無機バインダーが、ベントナイト,木節粘土,蛙目粘土もしくはカオリンを含む粘土鉱物、または、γ−アルミナ,アルミナゾルもしくはシリカゾルを含む無機系酸化物から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のハニカム型メタノール改質触媒の製造方法。
  4. 前記無機バインダーが、ガラス繊維を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハニカム型メタノール改質触媒の製造方法。
  5. 前記有機バインダーが、メチルセルロース,酢酸セルロース,カルボキシルメチルセルロース,ポリビニルアルコール,ステアリン酸塩,グリセリンおよびカードランからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のハニカム型メタノール改質触媒の製造方法。
  6. 前記有機バインダーが、少なくともメチルセルロースおよびカードランのうち一種類以上を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のハニカム型メタノール改質触媒の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたハニカム型メタノール改質触媒。
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