JP2004337445A - ゴルフクラブヘッド及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フェース部材1Aがβ型チタン合金からなるゴルフクラブヘッドを製造するゴルフクラブヘッドの製造方法である。前記チタン合金を熱間鍛造した後、空冷して前記フェース部材1Aを得る工程を含む。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐久性を損ねることなく反発性能を向上しうるゴルフクラブヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
打球の飛距離を増大させるために、ゴルフクラブヘッドの反発性能を向上させる試みが種々なされている。具体的な方法の一つとして、フェース部の薄肉化が知られている。しかし、フェース部の薄肉化は、反発性能を向上させる反面、繰り返して生じるボール打球時の衝撃力に耐えうる疲労強度の低下も招き易い。このため、フェース部の薄肉化には、より高い疲労強度を具えた金属材料が必要となる。
【0003】
従来、高い強度を有するβ型チタン合金がフェース部の材料として注目を浴びている。一般にβ型チタン合金は冷間での加工性に優れてはいるが、より精度の良くかつ複雑なフェース部材を成形する場合には、加工性を考慮して固溶化温度以上に加熱して鍛造(熱間鍛造)を行うことが多い。そして従来では、β型チタン合金の熱間鍛造を行った後、水冷等により急冷されることが一般的である。これは、β型チタン合金の加熱時間が大になるとβ相の結晶粒の粗大化を招き、強度や靱性が低下すると考えられていたためによる。
【0004】
しかしながら、発明者らは、β型チタン合金、とりわけTi−15V−6Cr−4Alでは、熱間鍛造の後、空冷すると、意外にも疲労強度に著しい向上が見られることを知見した。疲労強度の向上は、繰り返しボールを打球するゴルフクラブヘッドのフェース部材として、引張強度の向上よりもむしろ有利に作用する。
【0005】
本発明は、以上のような実情に鑑み案出なされたもので、β型チタン合金を熱間鍛造した後、空冷してフェース部材を得る工程を含むことを基本として、耐久性を損ねることなく反発性能を向上しうるゴルフクラブヘッドを提供することを目的としている。なお先行する特許文献として次のものがある。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−288518号公報
【0007】
該特許文献1は、α+β型チタン合金を、β域に加熱して加工を開始し、(βトランザス−150℃)以上βトランザス未満の温度で加工を終了した後、0.2〜2.0℃/秒の冷却速度で冷却することを開示している。しかし、このものはα+β型チタン合金において、β粒界に生成する針状α相を成長させることを課題としており、β型チタン合金とは相容れない技術である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1記載の発明は、フェース部材がβ型チタン合金からなるゴルフクラブヘッドを製造するゴルフクラブヘッドの製造方法であって、前記β型チタン合金を熱間鍛造した後、空冷して前記フェース部材を得る工程を含むことを特徴としている。
【0009】
また請求項2記載の発明は、前記β型チタン合金がTi−15V−6Cr−4Alである請求項1記載のゴルフクラブヘッドの製造方法である。
【0010】
また請求項3記載の発明は、前記熱間鍛造は、前記チタン合金を800〜950℃の温度に加熱して行われることを特徴とする請求項1又は2に記載のゴルフクラブヘッドの製造方法である。
【0011】
また請求項4記載の発明は、前記フェース部材は、空冷後のβ結晶粒の平均粒径が50μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のゴルフクラブヘッドの製造方法である。前記β結晶粒の平均粒径は、フェース部から試験片(例えば長さ25mm×巾10mm×厚さ2.5mm)を切り出し、これを研磨、エッチングした後、光学顕微鏡によりミクロ組織を観察し、500倍の顕微鏡写真から15個のβ結晶粒を特定するとともにその最大長さを平均して求めることとする。
【0012】
また請求項5記載の発明は、フェース部材がβ型チタン合金からなるゴルフクラブヘッドであって、前記フェース部材は、前記チタン合金を熱間鍛造した後、空冷された熱間鍛造品からなることを特徴とするゴルフクラブヘッドである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の実施形態としてウッド型ゴルフクラブヘッドの斜視図、図2はその分解斜視図を示している。
【0014】
図において、ウッド型ゴルフクラブヘッド(以下、単に「ヘッド」ということがある。)1は、ボールを打撃するフェース面Fを表面とするフェース部2と、前記フェース面Fの上縁Eaに連なりかつヘッド上面をなすクラウン部3と、前記フェース面Fの下縁Ebに連なりヘッド底面をなすソール部4と、前記クラウン部3とソール部4との間をフェース面のトウ側縁Ecからヒール側縁Edまでのびヘッド側面を形成するサイド部5と、図示しないシャフトが装着されるネック部6とを具えたものが例示される。またヘッド1は、金属材料からなりかつ内部に中空部を有する中空形状のものが示される。
【0015】
また本実施形態のヘッド1は、図2に分解して示すように、前記フェース面Fの主要部を含むフェース部材1Aと、このフェース部材1Aと本例では溶接により固着されて該ヘッド1を形成するヘッド本体1Bとからなるいわゆる2ピース構造のものが例示される。2ピース構造のヘッド1は、3ピース構造のものに比して溶接箇所を減じ、かつ作業工程を削減して生産性を向上しうる他、ヘッドの諸寸法や諸角度のバラツキなどを抑制するのにも役立つため、精度の良いヘッドを提供できる。
【0016】
前記ヘッド本体1Bは、例えばクラウン部3の主要部をなすクラウン基体部14と、ソール部4の主要部をなすソール基体部15と、前記クラウン基体部14とソール基体部15との間を継ぎかつヘッド周囲をなすサイド基体部16と、ネック部6とを一体に具えている。またヘッド本体1Bは、前面にフェース部材1Aが配される開口部Oを有するものが示される。開口部Oには、例えば前記フェース部材1Aを隙間を介して仮保持可能な爪片8などを適宜設け、両部材を溶接する際の仮固定を容易化するなど作業性を向上しうる。
【0017】
ヘッド本体1Bは、例えばアルミニウム合金、チタン、チタン合金、ステンレスなどの各種の金属材料により形成することができる。本例ではα+β型チタン合金であるTi−6Al−4Vが採用され、ロストワックス精密鋳造法によって前記各部が一体に成形されたものを示す。ただしヘッド本体1Bは、図示の態様に限定されるものではなく、2以上のパーツを溶接等により接合して形成されても良く、また他の材料を用いることなど種々の態様で実施しうるのは言うまでもない。
【0018】
前記フェース部材1Aは、本例では、前記フェース面Fを形成する基部12と、この基部12の周縁からヘッド後方(バックフェース側)にのびる延長部13とを一体に有するものが例示される。延長部13は、例えばフェース面Fの周縁E(前記上縁Ea、下縁Eb、トウ側縁Ec及びヒール側縁Edを含めて周縁Eと称する。)から例えば5〜30mm程度の水平方向の長さLを有して終端するのが望ましい。
【0019】
前記基部12は、本例ではフェース面Fの実質的に全域を形成する好ましい態様をしているが、フェース面Fの主要部を形成するものでも良い。また延長部13は、本例ではクラウン部3の前縁部分を形成するクラウン部側の延長部13aと、ソール部4の前縁部分を形成するソール部側の延長部13bと、サイド部5のトウ側部分の一部を形成するトウ側の延長部13cと、サイド部5のヒール側部分の一部を形成するヒール側の延長部13dとを含むことができる。ただし、延長部13の形状は、この態様に限定されるものではない。また基部12と延長部13とは、溶接等により接合されているのではなく、後述する熱間鍛造により一体に加工される。これにより、フェース部材1Aは、略お椀状といった複雑な形状に形成できる。
【0020】
前記フェース部材1Aは、β型チタン合金により形成される。より具体的には、β型チタン合金を熱間鍛造した後、空冷して前記フェース部材1Aを得る。発明者らの種々の実験の結果、β型チタン合金を熱間鍛造後、空冷すると意外にも疲労強度が従来に増して向上することを見出した。このメカニズムについては、今後さらなる解析が必要となるが、概ね従来のβ型チタン合金のフェース部材は、熱間鍛造の後、急冷されていたため、熱間鍛造時の変形により生じた内部応力の多くが残留し疲労強度の向上を妨げていたものと考えられる。これに対して、本実施形態のフェース部材1Aのように、熱間鍛造後、空冷することで、鍛造時の合金の内部応力を緩和させることができ、疲労強度が大幅に向上するものと推察される。本発明では、空冷によって内部応力の除去が可能であるが、β相の結晶粗大化を招き、疲労強度は向上するものの引張強度や靱性などはやはり低下しやすくなる。このような観点より、冷却後のβ結晶粒の平均粒径を50μm以下とするときには、引張強度の低下などを抑えることができる点で特に望ましい。結晶粒径は合金組成によって種々異なったものになるが、好ましくは結晶粒径が小さいTi−15V−6Cr−4AlやTi−15Mo−5Zr−3Alが望ましい。
【0021】
β型チタン合金は、常温で単相のβ型結晶構造を安定して保有するチタン合金であって、例えばTi−15V−3Cr−3Al−3Sn、Ti−22V−4Al、Ti−15Mo−5Zr−3Al、Ti−15V−6Cr−4Al、Ti−13V−11Cr−3Al、Ti−8Mo−8V−2Fe−3Al、Ti−3Al−8V−6Cu−4Mo−4Zr、Ti−11.5Mo−6Zr−4.5Sn、又はTi−15Mo−5Zr等が挙げられ、とりわけ空冷による疲労強度の向上効果が顕著に大きい前記Ti−15V−6Cr−4Alと、Ti−15Mo−5Zr−3Alとが特に好ましい。なおTi−15V−6Cr−4Alは、質量%において、Vを14.5〜15.5%、Crを5.8〜6.2%、Alを3.8〜4.2%、残部をTiと少量の不可避不純物(例えばFe、Oなど)を含むことができる。
【0022】
前記熱間鍛造は、前記チタン合金を800〜950℃の温度に加熱して行われることが望ましい。前記温度が800℃未満であると、鍛造時の加工性が低下するため特に前記お椀状のような複雑な形状のフェース部材1Aを成形する際の寸法安定性に劣るほか、金型等の疲労が大きく生産性が悪化しやすい。逆に熱間鍛造の温度が950℃を超える場合、β相の結晶組織の粗大化が急激に生じ、強度や靱性を低下させる傾向がある。特に好ましくは、830〜900℃、より好ましくは840〜880℃の温度に加熱して熱間鍛造を行うことが好ましい。また本実施形態では、β型チタン合金を、前記温度で5分以上かつ1時間以下加熱を保持した後、鍛造される。このような加熱、保持は、鍛造素材の温度を中心部まで均一化しうるため、加工性をより一層向上しうる。
【0023】
熱間鍛造は、例えば板材、丸棒などの塊状の前記β型チタン合金材料を前記温度に加熱した後、ハンマーやプレス型で打撃ないし加圧する機械加工であり、ロール圧延は含めない。鍛造加工されたフェース部材1Aは、鋳造に比して緻密な結晶構造が得られ、材料の強度を向上させうる点で好ましく、かつ材料に大きな塑性変形を伴わせることができるため、前記略お椀状のフェース部材1Aを精度良く成形することが可能になる。また鍛造における成形法は、例えば自由鍛、型鍛造(開放型、密閉型、或いは半密閉型を含む)又は高速鍛造など各種のものを含み、素材に圧縮塑性変形を生じさせるものであれば適宜のものが採用できる。
【0024】
またフェース部材1Aは、上記熱間鍛造により成形された後、空冷される必要がある。空冷は熱間鍛造されたβ型チタン合金を室温で保持することにより該室温まで冷却する。その際、冷却速度が1〜15(℃/秒)、より好ましくは3〜15(℃/秒)、さらに好ましくは5〜12(℃/秒)の範囲であることが特に望ましい。該冷却速度が15(℃/秒)を超えると、熱間鍛造中の内部応力の多くが合金内部に残留する傾向があるため、疲労強度の向上が十分でない。逆に1(℃/秒)未満であると、β相の粗大化を招くため好ましくない。なお空冷は、不活性ガス雰囲気中で行うなどチタン合金の表面酸化を防止する適宜の手段を施すことも好ましい。
【0025】
熱間鍛造後、空冷することにより得られたフェース部材1Aは、ヘッド本体1Bと例えば溶接により固着されてヘッド1を構成する。このようなヘッド1は、フェース部材1Aの疲労強度を大幅に向上しうるため、フェース部2の薄肉化を図り反発性能を向上しうる。特に好ましくは、フェース部材1Aの最大厚さを2.7mm以下、より好ましくは2.0〜2.7mm、さらに好ましくは2.2〜2.5mmとするのがより効果的である。
【0026】
以上本発明の実施形態について説明したが、フェース部材1Aの形状は、上記の実施形態に限定されるものではなく、例えばクラウン部側の延長部9aのみとすること、またソール部側の延長部9bのみとすることなど、延長部は全周に設ける必要はない。また延長部を有しない平板状としても良い。またヘッド1は、ウッド型のみならず、アイアン型やパター型、さらにはユーティリティ型など種々の態様で具現化しうる。
【0027】
【実施例】
(テストI)
β型チタン合金として、Ti−15V−6Cr−4Al(質量%において、V:15.20%、Cr:5.98%、Al:4.00%、Fe:0.10%、O:0.14%、残部:Ti)のφ18mmの丸棒を平板に熱間鍛造した後、空冷したもの(試料1〜3)と、水冷したもの(試料4〜5)をそれぞれ試作し、曲げについての疲労強度を比較した。各試料は、長さ150mm、巾20mmとし、厚さを2.5mm、2.7mm及び3.2mmとし、一定厚さの平板とした。冷却条件は、空冷が3℃/秒、9℃/秒、13℃/秒であり、水冷は20(℃/秒)以上である。疲労強度は、両端を支持された水平な試料の中間部に荷重1200MPaの垂直荷重を作用させる3点曲げ疲労試験を行い、試料が破損するまでの荷重負荷回数をそれぞれ測定した。試料のスパン長は30mmとした。評価は、試料4の回数を100とする指数で表示した。数値が大きいほど良好である。テストの結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
テストの結果、熱間鍛造後、空冷した試料1ないし3については、水冷した試料4ないし5に比べて著しく疲労強度を向上していることが確認できる。
【0030】
(テストII)
上述のβ型チタン合金Ti−15V−6Cr−4Alを使用して図2に示した略お椀状のフェース部材を表2の仕様に基づき試作し、これを用いてヘッド体積が380cm3 のウッド型ゴルフクラブヘッド(#1:ドライバー)を製造して各種のテストを行った。ヘッド本体はTi−6Al−4Vの鋳造品とし、これにフェース部材を溶接した。テスト方法は、次の通りである。
【0031】
<ヘッド耐久性>
各供試ヘッドにFRP製の同一のシャフトを装着して45インチのウッド型ゴルフクラブを試作するとともに、該クラブをスイングロボットに取り付け、ヘッドスピードが50m/sとなるように調節して2ピースゴルフボールを各クラブ毎に5000球づつ打撃し、フェース部が破損したときの打球数を調べた。破損しなかったものは「OK」と評価した。
【0032】
<反発係数>
U.S.G.A.の Procedure for Measureing the Velocity Ratio of a Club Head for Conformance to Rule 4−1e, Revision 2 (February 8, 1999) に基づきヘッドの反発係数を測定した。数値が大きいほど反発性能が高く良好である。テストの結果などを表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
(テストIII )
フェース部材にチタン合金Ti−15Mo−5Zr−3Alを用いてテストIIに準じた試験を行った。テストの結果を表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
テストの結果、実施例のものは比較例に比べると、耐久性を維持しつつ、反発性能を向上しており、良好な結果が確認できた。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし4記載の発明では、β型チタン合金を熱間鍛造した後、空冷して前記フェース部材を得る工程を含むことにより、該フェース部材の疲労強度をより一層向上できる。特にβ型チタン合金がTi−15V−6Cr−4Alであるときには、かかる効果をより顕著に期待できる。従って、フェース部材のフェース部の厚さを減じることにより、耐久性を維持かつつ反発性能を向上しうる。また請求項4記載の発明のように、フェース部材のβ相の結晶サイズを限定したときには、β相の結晶の粗大化を防ぎ、引張強度や靭性の低下を防止しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すヘッドの斜視図である。
【図2】その分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ウッド型ゴルフクラブヘッド
1A フェース部材
1B ヘッド本体
2 フェース部
3 クラウン部
4 ソール部
5 サイド部
6 ネック
12 基部
13 延長部
13a クラウン側の延長部
13b ソール側の延長部
13c トウ側の延長部
13d ヒール側の延長部
F フェース面
Claims (5)
- フェース部材がβ型チタン合金からなるゴルフクラブヘッドを製造するゴルフクラブヘッドの製造方法であって、
前記β型チタン合金を熱間鍛造した後、空冷して前記フェース部材を得る工程を含むことを特徴とするゴルフクラブヘッドの製造方法。 - 前記β型チタン合金がTi−15V−6Cr−4Alである請求項1記載のゴルフクラブヘッドの製造方法。
- 前記熱間鍛造は、前記チタン合金を800〜950℃の温度に加熱して行われることを特徴とする請求項1又は2に記載のゴルフクラブヘッドの製造方法。
- 前記フェース部材は、空冷後のβ結晶粒の平均粒径が50μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のゴルフクラブヘッドの製造方法。
- フェース部材がβ型チタン合金からなるゴルフクラブヘッドであって、
前記フェース部材は、前記チタン合金を熱間鍛造した後、空冷された熱間鍛造品からなることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
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