JP2004337275A - 歩行訓練装置 - Google Patents

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JP2004337275A JP2003135502A JP2003135502A JP2004337275A JP 2004337275 A JP2004337275 A JP 2004337275A JP 2003135502 A JP2003135502 A JP 2003135502A JP 2003135502 A JP2003135502 A JP 2003135502A JP 2004337275 A JP2004337275 A JP 2004337275A
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正史 田村
Hiroshi Terada
博 寺田
Susumu Kitagawa
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Abstract

【課題】左足・右足交互に体重を移動するという歩行感覚を早期に回復させることのできる歩行訓練装置を提供する。
【解決手段】歩行訓練装置1は、被訓練者の左足と右足を個別に支え、それぞれがベース2上で前後方向にスライド可能である左右1対のスライド板10L、10Rを備える。スライド板10Lには足検知スイッチ20L、スライド板10Rには足検知スイッチ20Rがそれぞれ設けられており、一方のスライド板に被訓練者の体重が集中したことを足検知スイッチ20L、20Rが検知すると、駆動装置30がスライド板10L、10Rの前後関係を入れ替える。スライド板10L、10Rのスライド中、体重を集中させた側のスライド板と反対側のスライド板にも体重がかかったことを足検知スイッチ20L、20Rが検知したときは、警告用ブザー48が鳴動して警告を発する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は傷病者の歩行訓練を行う歩行訓練装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
歩行機能が失われたり、低下した傷病者に対しては、歩行機能を回復するための訓練が必要となる(本明細書においては歩行訓練を受ける傷病者を「被訓練者」と呼称し、理学療法士や作業療法士など、訓練担当のスタッフを「トレーナー」と呼称する)。歩行訓練を行うための装置、あるいは歩行訓練に使用できる装置はこれまでにも種々提案され、また実用化されている。特許文献1、2にそのような装置の例を見ることができる。
【0003】
特許文献1には無限軌道ベルト上で歩行訓練を行う歩行訓練装置が記載されている。無限軌道ベルトの速度を被訓練者の意識と関係なく変化させることにより、被訓練者の下肢神経の感覚統合を強め、転倒予防に役立てる。
【0004】
特許文献2には、左右一対の移乗部に片足ずつを乗せ、移乗部を左右同時に逆方向に前後移動させて歩行前段階の患者に歩行パターンを習得させる交互運動訓練装置が記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−336315号公報
【特許文献2】
特開昭57−131438号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載された歩行訓練装置は、被訓練者にある程度の歩行機能が備わっていることが使用の前提になる。長期間寝たきりになっていて歩行の感覚が失調していたり、下肢の筋力が大幅に低下しているようなケースでは、この装置の使用は適切ではない。人工股関節の埋め込み手術を受けたり、義足の着装を始めたときのように、下肢をスムーズに動かせない段階の被訓練者にも、この装置は勧められない。
【0007】
左足と右足を交互に前へ出すという感覚を取り戻す、歩行前段階の訓練には、特許文献2に記載された装置がふさわしい。しかしながら特許文献2記載の装置の場合、左右一対の移乗部が一定リズムで機械的に前後するのみである。股関節の可動性を高める上ではこれでも良いが、左足と右足に交互に体重を移動させて2足歩行する感覚は、この装置ではつかみにくい。
【0008】
本発明は上記のような従来装置の問題点を解決するためになされたものであり、左足・右足交互に体重を移動するという歩行感覚を早期に回復させることのできる歩行訓練装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の歩行訓練装置は、被訓練者の左足と右足を個別に支え、それぞれがベース上で前後方向にスライド可能である左右1対のスライド板と、これら1対のスライド板を左右で逆方向にスライドさせる駆動装置と、前記1対のスライド板にそれぞれ設けられる体重検知手段と、前記1対のスライド板の一方に被訓練者の体重が集中したことを前記体重検知手段が検知したとき、前記1対のスライド板の前後関係が入れ替わるように前記駆動装置を動作させる制御部とを備える。
【0010】
この構成によれば、被訓練者が片方の足に体重を移動させてはじめて、左右のスライド板の前後関係が入れ替わるから、左足・右足交互に体重を移動するという歩行感覚を早期に回復させることができる。また体重移動がないかぎりスライド板は動かないので、機械に人間を合わせるのでなく、人間に機械を合わせる形で、安全に歩行訓練を行うことができる。
【0011】
(2)上記のような歩行訓練装置において、前記スライド板のスライド中、体重を集中させた側のスライド板と反対側のスライド板にも体重がかかったことを前記体重検知手段が検知したときに警告を発する警告手段を設けた。
【0012】
この構成によれば、体重を移す側の足と反対側の足に体重が残っている場合、警告が発せられる。警告を避けようと思えば、片方の足に体重を移したときに他方の足を引き上げるという歩行の基本動作をきちんと行わねばならず、歩行感覚が自然に身につく。
【0013】
(3)上記のような歩行訓練装置において、前記スライド板のスライドストロークが可変であるものとした。
【0014】
この構成によれば、被訓練者の体格、股関節の可動性、下肢筋力の回復具合などに応じ、歩行訓練時の歩幅を適切なものとすることができる。
【0015】
(4)上記のような歩行訓練装置において、前記スライド板のスライド速度が可変であるものとした。
【0016】
この構成によれば、歩行機能の回復状況に応じた適切な速度で被訓練者の下肢を動かすことができる。
【0017】
(5)上記のような歩行訓練装置において、前記スライド板とベースとの間に摩擦部材を配置し、スライド板のスライドが所定の摩擦の下に行われるようにした。
【0018】
この構成によれば、体重をかけてもスライド板が不用意にスリップすることがなく、被訓練者が危険な体勢に陥ることがない。
【0019】
(6)上記のような歩行訓練装置において、前記スライド板上面に、足の位置ずれを防ぐ規制体を設けた。
【0020】
この構成によれば、スライド板上の所定の位置に足を置き、正しい体勢で歩行訓練を受けることができる。足がずれてスライド板から落ちることもなく、足が正しい位置になかったためにスライド行程中に足が何かに当たるといった事態に至ることもない。
【0021】
(7)上記のような歩行訓練装置において、前記駆動装置が、前記1対のスライド板の間に、スライド板のスライド方向に間隔を置いて配置された1対のプーリーと、この1対のプーリーに巻き掛けられた無端ベルトと、この無端ベルトの片側ずつと前記1対のスライド板の一方ずつとを連結する連結部材と、前記プーリーを正逆回転させるモーターとを含むものとした。
【0022】
この構成によれば、1対のスライド板を左右で逆方向にスライドさせる機構を簡単に、且つコスト安に実現することができる。
【0023】
(8)上記のような歩行訓練装置において、前記スライド板に載置される身体機能増進用アタッチメントを備えるものとした。
【0024】
この構成によれば、歩行訓練と同時に身体機能を増進し、身体の活性化を図ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図に基づき説明する。
【0026】
図1は歩行訓練装置1の外観斜視図である。歩行訓練装置1は長方形の板材により構成されるベース2と、ベース2上に、その長手方向の一端に位置するように設けられたハウジング3とを備える。被訓練者がつかまり立ちをするための手すり50が歩行訓練装置1に組み合わせられる。手すり50は金属パイプを組み合わせて構成した可搬式のものであり、歩行障害を持つ人のための移動補助用として市販されているものを使用できる。被訓練者はハウジング3に向かい合って立つので、本明細書ではハウジング3のある側を「(歩行訓練装置の)前方」と呼称し、その反対側を「(歩行訓練装置の)後方」と呼称する。
【0027】
ベース2は所定の長さ、幅、厚み、及び剛性を有する板により構成する。ベース2用の板としては、所定の厚みを持った集成材などが適当である。ベース2の上には被訓練者の左足と右足を個別に支え、それぞれが前後方向にスライド可能である左右1対のスライド板10L、10Rを配置する。スライド板10L、10Rを駆動するモーター及び制御部はハウジング3に収納する。ハウジング3の天板部には操作パネル4を設ける。被訓練者から操作パネル4が良く見えるように、ハウジング3の天板部は被訓練者に向かって傾斜している。
【0028】
歩行訓練装置1はハウジング3のある側を下にして立てた状態で保管することができる。歩行訓練装置1を容易に立てられるよう、ベース2にはハウジング3のある側と反対側の端にハンドル5を取り付ける。
【0029】
続いてスライド板10L、10Rをスライドさせる機構を図2〜5を参照しつつ説明する。図2は歩行訓練装置1の上面図、図3は機構部分を露出させた上面図、図4、5は機構部分の側面図である。
【0030】
スライド板10L、10Rはいずれもベース2と長手方向が一致する長方形の板により構成する。スライド板10L、10Rは、足ざわりを考慮して材料は木材とし、互いに対称をなす形にする。スライド板10L、10Rの上面には足を乗せる位置を示す足形11を描くとともに、足形11の前後には、足のずれを防ぐ規制体12、13を固定する。規制体12、13は所定の高さを有する障壁であり、平均的な体格の成人の足をゆとりを持って受け入れることのできる間隔で配置されている。
【0031】
スライド板10L、10Rは図3に示すスライドベース14L、14Rに支持される。スライドベース14L、14Rはステンレス鋼の板からなり、所々にダルマ穴15が設けられている。スライド板10L、10Rの下面には、ダルマ穴15に対応する位置に頭付きのピン(図示せず)が植え込まれている。ダルマ穴15の大直径部にピンの頭部を入れてからダルマ穴15の小直径部の方に板全体をずらせば、スライド板10L、10Rはスライドベース14L、14Rに結合する。逆の手順を踏めば、スライド板10L、10Rをスライドベース14L、14Rから取り外すことができる。
【0032】
スライドベース14L、14Rはスライドガイド16を介してベース2に連結している。スライドガイド16はベース2に固定される固定部16aとスライドベース14L、14Rに連結される可動部16bとを備え、スライドベース14L、14Rを、ベース2の長手方向と平行に動くように案内する。
【0033】
スライドベース14Lにかかる荷重を支えるのはその前方部分に適当数固定した摩擦部材17とその後方部分に適当数取り付けたローラ18である。摩擦部材17は合成樹脂製の円柱形ブロックであり、スライドベース14Lにねじで固定される。ベース2の上面にはステンレス鋼製の軌道板19を固定し、その上で摩擦部材17を滑らせ、またローラ18を転がす。スライドベース14Rの支持もスライドベース14Lと同じ形で行われる。
【0034】
スライドベース14Lの上面には押釦型の足検知スイッチ20Lを取り付ける。足検知スイッチ20Lは、スライド板10Lの足形11の下にあたる箇所に、前後方向に間隔を置いて2個配置する。スライドベース14Rにも同様に2個の足検知スイッチ20Rを配置する。足検知スイッチ20L、20Rは体重検知手段として機能する。
【0035】
図4に見られるように、スライド板10Rとスライドベース14Rの間には複数個の圧縮コイルばね21が配置され、スライド板10Rはスライドベース14Rから浮き上がっている。この状態では足検知スイッチ20Rは押されていない。スライド板10Rに所定以上の荷重が加わると、図5に示すようにスライド板10Rは圧縮コイルばね21に抗して沈み込み、足検知スイッチ20Rを押す。スライド板10Lの支持もこれと同じ仕組みであり、所定以上の荷重が加わればスライド板10Lによって足検知スイッチ20Lが押される。
【0036】
スライドベース14L、14Rは駆動装置30によって移動せしめられる。駆動装置30を構成するのはプーリー31、32、プーリー31、32に巻き掛けられる無端ベルト33、及びプーリー31を正逆回転させるモーター34である。
プーリー31、32はタイミングプーリーであり、無端ベルト33はタイミングベルトである。
【0037】
プーリー31、32は垂直軸まわりに回転するものであり、スライド板10L、10Rの間に、そのスライド方向、すなわち前後方向に間隔を置いて配置される。プーリー31はハウジング3の中にあり、プーリー32はハウジング3の外にある。モーター34もハウジング3の中にあり、その回転軸はプーリー31に直結している。
【0038】
プーリー31、32に巻き掛けられた無端ベルト33は、片側でスライド板10Lに連結し、他の片側でスライド板10Rに連結する。スライド板10L、10Rと無端ベルト33との連結は、無端ベルト33とスライドベース14L、14Rとを連結部材35で連結することにより達成する。このように無端ベルト33に連結したことにより、スライドベース14L、14Rには一方が前進すれば他方が後退するという運動の連係が生じる。無端ベルト33のうちハウジング3の外に出た部分と、プーリー32と、連結部材35とはカバー36(図1、2参照)で覆い隠す。
【0039】
スライドベース14L、14Rの前方にはスライド板検知スイッチ37L、37Rが配置される。スライド板検知スイッチ37L、37Rはスライドベース14L、14Rのストロークエンドを検知するものであり、スライドベース14L、14Rのスライド軌道に沿って複数個ずつ並んだマイクロスイッチにより構成される。スライドベース14L、14Rの下面にはスライド板検知スイッチ37L、37Rのアクチュエーターを押す押圧部材38が固定されている。
【0040】
スライド板10L、10Rの前端はハウジング3に出入りする。スライド板10L、10Rの前端とハウジング3との間に物が挟まったりしないよう、その隙間をカバーするスライドカバー39L、39Rを設ける(図1、2参照)。スライドカバー39L、39Rはスライド板10L、10Rに覆い被さるようにハウジング3の中から突き出す。図1、2におけるスライドカバー39Rの位置が、スライドカバー39L、39Rの突き出し限界である。スライド板10L、10Rが最大限後退した状態でも、その上にスライドカバー39L、39Rが被さっているように、突き出し限界の設定がなされている。
【0041】
スライドカバー39L、39Rは図示しないばねにより突き出し限界まで押し出されている。前進するスライド板10L、10Rの規制体12がスライドカバー39L、39Rに当たれば、スライドカバー39L、39Rは規制体12に押されてハウジング3の中に引っ込む。
【0042】
図6は歩行訓練装置1の制御ブロック図である。歩行訓練装置1の制御を司るのはCPU及びメモリを含む制御部40である。制御部40は電源スイッチ41を介して商用電源に接続される。制御部40にはスライド板検知スイッチ37L、37R、足検知スイッチ20L、20R、及び駆動装置30のモーター34の他、速度制御用トリマー42、速度設定用トリマー43、歩幅設定用ロータリースイッチ44、速度設定用ロータリースイッチ45、回数表示用カウンター46、タイマー47、及び警告手段として機能する警告用ブザー48が接続される。
【0043】
歩幅設定用ロータリースイッチ44はスライド板10L、10Rのスライドストロークを調節するのに用いる。速度設定用ロータリースイッチ45はスライド板10L、10Rのスライド速度を調節するのに用いる。回数表示用カウンター46は歩行訓練の歩数を設定するのに用いる。タイマー47は歩行訓練の時間を設定するのに用いる。
【0044】
図7は操作パネル4の上面図である。操作パネル4には電源スイッチ41、歩幅設定用ロータリースイッチ44、速度設定用ロータリースイッチ45、回数表示用カウンター46、及びタイマー47が配置されている。
【0045】
続いて歩行訓練装置1の動作を図8のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0046】
歩行訓練装置1は、いずれかのスライド板検知スイッチ37Lのアクチュエーターをスライドベース14Lの押圧部材38が押す状態で停止している。これが歩行訓練装置1の初期状態である。歩幅設定用ロータリースイッチ44で歩幅を設定すると、歩幅に応じて1個のスライド板検知スイッチ37Lが選択される。前回の歩行訓練の終了時に選択されていたスライド板検知スイッチ37Lが、今回の歩行訓練の初期状態を定めるスライド板検知スイッチ37Lということになる。
【0047】
被訓練者は手すり50を持ってスライド板10L、10Rに乗り(ステップ#101)、左足をスライド板10Lの足形11の上に置き、右足をスライド板10Rの足形11の上に置く。被訓練者は左足を前に出し、右足を後に引いた体勢になり、これで歩行訓練準備が整う。トレーナーはここで電源スイッチ41をONにする(ステップ#102)。
【0048】
被訓練者の体重は、普通に立っていれば左足と右足の両方にかかっており、スライド板10L、10Rは両方とも沈み込んでいる。そのため足検知スイッチ20L、20Rはスライド板10L、10Rで押され、両方ともON状態にある。ここで図4のように被訓練者が右足を上げると(ステップ#103)、体重が左足に集中する。すると、足検知スイッチ20LはONのままであるが、足検知スイッチ20RはOFFになる。この状態を迎えるとモーター34が正転する(ステップ#104)。モーター34の正転方向は図3において反時計方向なので、スライド板10Lは現在の位置から後方に向かってスライドし、スライド板10Rは現在の位置から前方に向かってスライドし、両者の前後関係が入れ替わる。
【0049】
スライドベース10L、10Rが定位置までスライドするとモーター34は停止する(ステップ#105)。「定位置」とは、歩幅設定用ロータリースイッチ44により選択されたスライド板検知スイッチ37Lと横並びの位置にあるスライド板検知スイッチ37Rをスライドベース14Rの押圧部材38が押す位置である。
【0050】
ここで図5のように被訓練者が左足を上げると(ステップ#106)、体重が右足に集中する。これにより、足検知スイッチ20LはOFFになり、足検知スイッチ20RはONになる。モーター34は今度は逆転し(ステップ#107)、スライド板10Lは現在の位置から前方に向かってスライドし、スライド板10Rは現在の位置から後方に向かってスライドし、両者の前後関係が入れ替わる。
【0051】
スライドベース10L、10Rが定位置までスライドするとモーター34は停止する(ステップ#108)。「定位置」とは、歩幅設定用ロータリースイッチ44により選択されたスライド板検知スイッチ37Lをスライドベース14Lの押圧部材38が押す位置である。
【0052】
このように、右足と左足を交互に上げ、反対側の足に体重を集中させる度にスライド板10L、10Rの前後関係が入れ替わる。これにより被訓練者は、左足・右足交互に体重を移動するという歩行感覚を回復して行く。
【0053】
スライド板10L、10Rがスライドするとき、引き上げた方の足を下ろしてスライド板に体重をかけてしまい、足検知スイッチ20L、20Rが両方ともONになると、警告用ブザー48が鳴る。警告用ブザー48が鳴ったとしても、スライド板10L、10Rのスライドはストロークエンドまで、すなわち定位置まで続行される。警告用ブザー48の鳴動中、もう一度体重をかけ直して体重を集中させるべき方の足に体重を集中させれば、鳴動は止まる。警告用ブザー48を鳴らさないようにするためには、被訓練者は片方の足に体重を移したときに他方の足を引き上げるという歩行の基本動作をきちんと行わねばならない。そのため、歩行感覚が自然に身につく。
【0054】
被訓練者の足が規制体12、13の間に位置していれば、スライド板10L、10Rが前後に動いたとしても足がそこから前後方向にずれることはない。従って被訓練者はスライド板10L、10R上の所定の位置に足を置き、正しい体勢で歩行訓練を受けることができる。足がずれてスライド板10L、10Rから落ちることもなく、足が正しい位置になかったためスライド行程中に足が何か(例えばハウジング3)に当たるといった事態に至ることもない。
【0055】
トレーナーは、歩幅設定用ロータリースイッチ44を操作し、被訓練者の体格、股関節の可動性、下肢筋力の回復具合などに応じてスライド板10L、10Rのスライドストロークを調節することができる。また速度設定用ロータリースイッチ45を操作し、歩行機能の回復状況に応じた適切な速度でスライド板10L、10Rをスライドさせることができる。
【0056】
摩擦部材17と軌道板19との間には所定の摩擦が働いている。そのため、被訓練者が一方の足に体重をかけてもスライド板10L、10Rが不用意にスリップすることがない。従って被訓練者が危険な体勢に陥ることがない。
【0057】
体重移動によるスライド板10L、10Rの前後関係入れ替えを何度か行ったところで歩行訓練装置1が停止し、歩行訓練は終了する。歩行訓練装置1の停止は、トレーナーが手動で停止させることとしてもよく、回数表示用カウンター46に回数をセットしておき、その回数を数えたところで自動停止することとしてもよく、あるいはタイマー47に時間をセットしておき、その時間が経過したところで自動停止することとしてもよい。いずれの場合も、歩行訓練装置1は初期状態に戻って停止する。
【0058】
歩行訓練装置1には、スライド板10L、10Rに載置して用いる身体機能増進用アタッチメントが用意されている。図9〜11は各種のアタッチメントを示す部分側面図である。
【0059】
図9に示すのは足裏刺激アタッチメント60である。規制体12、13の間に置かれる台61の上に多数の突起62を設け、足裏のツボを刺激する。突起62は台61に一体成形してもよく、別体のものを接着剤などで固定してもよい。
【0060】
図10に示すのは温熱アタッチメント63である。規制体12、13の間に置かれる台64の中に電熱ヒーター65を仕込んだものであり、足裏を温めて刺激する。
【0061】
図11に示すのは歩行補助アタッチメント66である。規制体12、13の間に置かれる台67の前端にヒンジ68によりサンダル板69を回動自在に取り付ける。サンダル板69は、圧縮コイルばね70により常時前掲姿勢を保つようになっている。サンダル板69を履いて歩行訓練を行うと、足を後方に引いたとき、圧縮コイルばね70の力でかかとが持ち上げられ、足首の角度が通常歩行時の角度に近くなる。このため、通常の歩行の感覚をより早く取り戻すことができる。
【0062】
以上本発明の実施形態につき説明したが、この他、発明の主旨を逸脱しない範囲で様々な変更を加えて実施することができる。
【0063】
【発明の効果】
本発明の歩行訓練装置は、被訓練者の左足と右足を個別に支えるスライド板の一方に体重を集中させてはじめて、左右のスライド板の前後関係が入れ替わるから、左足・右足交互に体重を移動するという歩行感覚を早期に回復させることができる。また体重移動がないかぎりスライド板は動かないので、機械に人間を合わせるのでなく、人間に機械を合わせる形で、安全に歩行訓練を行うことができる。
【0064】
また、前記スライド板のスライド中、体重を集中させた側のスライド板と反対側のスライド板にも体重がかかったことを体重検知手段が検知すると警告手段が警告を発するから、警告を避けようと思えば片方の足に体重を移したときに他方の足を引き上げるという歩行の基本動作をきちんと行わねばならず、歩行感覚が自然に身につくものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る歩行訓練装置の外観斜視図
【図2】歩行訓練装置の上面図
【図3】機構部分を露出させた上面図
【図4】機構部分の側面図
【図5】図4と異なる状態における機構部分の側面図
【図6】制御ブロック図
【図7】操作パネルの上面図
【図8】動作のフローチャート
【図9】身体機能増進用アタッチメントを示す部分側面図
【図10】別の身体機能増進用アタッチメントを示す部分側面図
【図11】さらに別の身体機能増進用アタッチメントを示す部分側面図
【符号の説明】
1 歩行訓練装置
2 ベース
3 ハウジング
4 操作パネル
10L、10R スライド板
12、13 規制体
17 摩擦部材
20L、20R 足検知スイッチ(体重検知手段)
30 駆動装置
31、32 プーリー
33 無端ベルト
34 モーター
40 制御部
48 警告用ブザー(警告手段)
60、63、66 身体機能増進用アタッチメント

Claims (8)

  1. 以下の構成要素を備えた歩行訓練装置:
    (イ)被訓練者の左足と右足を個別に支え、それぞれがベース上で前後方向にスライド可能である左右1対のスライド板
    (ロ)前記1対のスライド板を左右で逆方向にスライドさせる駆動装置
    (ハ)前記1対のスライド板にそれぞれ設けられる体重検知手段
    (ニ)前記1対のスライド板の一方に被訓練者の体重が集中したことを前記体重検知手段が検知したとき、前記1対のスライド板の前後関係が入れ替わるように前記駆動装置を動作させる制御部。
  2. 前記スライド板のスライド中、体重を集中させた側のスライド板と反対側のスライド板にも体重がかかったことを前記体重検知手段が検知したときに警告を発する警告手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の歩行訓練装置。
  3. 前記スライド板のスライドストロークが可変であることを特徴とする請求項1に記載の歩行訓練装置。
  4. 前記スライド板のスライド速度が可変であることを特徴とする請求項1に記載の歩行訓練装置。
  5. 前記スライド板とベースとの間に摩擦部材を配置し、スライド板のスライドが所定の摩擦の下に行われるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の歩行訓練装置。
  6. 前記スライド板上面に、足の位置ずれを防ぐ規制体を設けたことを特徴とする請求項1に記載の歩行訓練装置。
  7. 前記駆動装置が、前記1対のスライド板の間に、スライド板のスライド方向に間隔を置いて配置された1対のプーリーと、この1対のプーリーに巻き掛けられた無端ベルトと、この無端ベルトの片側ずつと前記1対のスライド板の一方ずつとを連結する連結部材と、前記プーリーを正逆回転させるモーターとを含むことを特徴とする請求項1に記載の歩行訓練装置。
  8. 前記スライド板に載置される身体機能増進用アタッチメントを備えることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の歩行訓練装置。
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