JP2004336496A - 多重モードフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で安価な多重モードフィルタを提供する。
【解決手段】本発明の多重モードフィルタは、電気的に遮蔽された金属ケース1の内部に、2つの稜角部が面取りされた略直方体形状の金属ブロック2を、金属ケース1と金属ブロック2が電気的に非接触になるように設けられる共振器と、この共振器の金属ケース1の所定の一面に設けられる入力コネクタ5と、この入力コネクタ5が設けられた面とは異なる金属ケースの面に設けられる出力コネクタ6とを有する。共振器は、最低次モードを含む複数のモードを含むように構成されている。入力コネクタ5により励振された電磁界が、金属ブロック2の面取り部分3、4を含む表面及び金属ケース1の内面により反射されて出力コネクタ6から出力されるようになっている。
【選択図】 図16

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波帯、ミリ波帯等の帯域により無線通信を行う無線通信装置等に用いられるフィルタに関し、特に1つの共振器にて複数の共振モードを持つ多重モードの共振器を用いたフィルタ(以下「多重モードフィルタ」という)に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信装置等には、1つの共振器で1つの共振モードを持つ、いわゆるシングルモードの共振器を用いたフィルタが多く使用されている。シングルモードの共振器には、例えば金属を用いた半同軸共振器がある。この共振器は外部と電気的に遮蔽された金属ケース内に円柱状の金属の片端を、ネジあるいは蝋付けなどにより金属ケースに電気的に接触、固定させることにより構成される。
【0003】
また、他のシングルモードの共振器の例として、誘電体を用いたTE01δモード共振器がある。このような共振器は、外部と電気的に遮蔽された金属ケース内に誘電率の低い支持台を固定しておき、この支持台上に、支持台よりも誘電率の高い誘電体を載置して、誘電体を金属ケース中央に配置するように構成される。
【0004】
シングルモードの共振器は、フィルタを構成する際に遮断導波管内に配置され、隣合う共振器と磁界で結合されることにより、所望のフィルタ特性を実現している。しかし、1つの共振器で1つの共振モードしか持たないために、複数のモードが必要なときなどにフィルタの段数が増えるために必要な共振器の数も増え、フィルタ自体が大型化する問題がある。
【0005】
これに対して、1つの共振器で複数の共振モードを持つ、いわゆる多重モードの共振器を用いた多重モードフィルタが提案、利用されている。多重モードフィルタは、1つの共振器で2以上の共振モードを利用することによって、フィルタ全体で必要とされる共振器の数を削減して、フィルタの小型化を実現している。多重モードの共振器には、例えば誘電体を用いた2重モード共振器や3重モード共振器がある。
【0006】
2重モード共振器は、EH11δモードやHE11δモードといった縮退されたハイブリッドモードを用いる。直交する2つのモード間に金属ビスなどを挿入することにより縮退を解き、2つの直交モードを同一共振器内に発生させることによって実現される。3重モード共振器は、TM111モードやTE11δモードといったモードを、3つ同一共振器内に発生させることによって実現される。
【0007】
多重モードフィルタは、誘電体の波長短縮効果と相まって、フィルタの小型化に有効である。また、多重モードフィルタに必要な共振器の総数も減らせるために価格を下げる効果もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
多重モードフィルタには、誘電体を備えた誘電体共振器を用いるのが一般的である。誘電体共振器は、多くの共振モードが存在するために、使用するモードによっては通過帯域の近傍にスプリアス共振が存在することがある。スプリアス共振は、妨害電波の通過を許すこととなる。そのためにスプリアス共振のレベルが大きい場合には、別途それを除去するための装置を多重モードフィルタに追加する必要がある。これは、フィルタの小型化を妨げることになる。
また、誘電体共振器は、金属の共振器に比べて高価なため、多重モード化により共振器の縮数を減らすことができたとしても、金属の共振器を用いたものに比べて高価になってしまう。
【0009】
本発明の課題は、上記の問題に鑑み、スプリアス共振を除去する装置を必要としない、小型で安価な多重モードフィルタを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の多重モードフィルタは、電気的に外部と遮蔽された直方体形状のケースの内部に、略直方体形状で少なくとも1つの稜角部が面取された面を持つ導電体が、前記ケースと電気的に非接触に設けられる共振器と、この共振器の前記ケースの所定の一面に設けられる入力コネクタと、この入力コネクタが設けられた面とは異なる前記ケースの面に設けられる出力コネクタとを有し、前記共振器は、最低次モードを含む複数のモードを含むように構成されており、前記入力コネクタにより励振された電磁界が、前記導電体の面取りされて形成された前記面を含む表面及び前記ケースの内面により反射されて前記出力コネクタから出力されるように構成されている。
【0011】
共振器が最低次モードを含む複数のモードを含むので、使用通過帯域よりも低域側にスプリアス共振は存在しない。そのために、スプリアス共振を除去するための装置が不要になり、フィルタ自体が小型化できる。また、共振器の導電体には、例えば金属ブロックを用いることができるので、共振器が高価になることはない。
【0012】
このような多重モードフィルタにおいて、前記稜角部が面取りされて形成される面は、稜角部を形成する2面に対して45度の角度で交わるように形成すると、各モードで効率よく励振することができる。前記ケース及び前記導電体を略立方体形状に形成すると、前記共振器の各モードの共振周波数が、等しくなる。
【0013】
前記導電体の位置を、移動させるための調整部材を設けるようにしてもよい。この調整部材は、前記導電体の位置を前記ケースの内部で移動させて共振周波数を調整するものである。前記調整部材は、例えば前記導電体の互いに直交する3面に設けられる。これにより、前記導電体を前記ケースの内部で互いに異なる3方向に移動させることができる。
また、前記入力コネクタ及び出力コネクタには、例えばプローブアンテナを用いることができる。
【0014】
前記共振器は、例えば前記ケースの内部に前記導電体を複数備えるようにして、前記入力コネクタにより励振された電磁界が、複数の前記導電体の各面及び前記ケースの内面により反射されて前記出力コネクタから出力されるようにしてもよい。また、前記ケースの内部に、例えば前記導電体の他に1以上のシングルモードの共振器を設けて、前記入力コネクタにより励振された電磁界が、前記導電体の各面及び前記ケースの内面により反射されるとともに、前記シングルモードの共振器を経て前記出力コネクタから出力されるようにしてもよい。このような構成により、様々な段数のフィルタを小型に構成できる。
【0015】
本発明の他の多重モードフィルタは、電気的に外部と遮蔽された直方体形状の金属ケース(1)の内部に、この金属ケース(1)の内面に平行で互いに直交する第1面(2z)、第2面(2y)、第3面(2x)と、第1面(2z)と第2面(2y)の間に形成されてこの2面に対して45度で交わる第4面(4)、及び第2面(2y)と第3面(2x)の間に形成されてこの2面に対して45度で交わる第5面(3)を持つ金属ブロック(2)が前記金属ケース(1)に電気的に非接触に設けられる共振器と、前記第1面(2z)に平行な前記金属ケースの面(1z)上に設けられる入力コネクタ(5)と、前記第3面(2x)に平行な前記金属ケースの面(1x)上に設けられる出力コネクタ(6)とを有し、前記共振器は、最低次モードを含む複数のモードを含むように構成されており、前記入力コネクタ(5)により励振された電磁界が、前記第1面(2z)とこの面に平行な前記金属ケースの面(1z)との間で反射され、その一部が前記第4面(4)により反射されて前記第2面(2y)に平行な前記金属ケースの面(1y)に反射され、この面(1y)と前記第2面(2y)との間で反射され、その一部が前記第5面(3)により反射されて前記第3面(2x)に平行な前記金属ケースの面(1x)に反射され、この面(1x)と前記第3面(2x)との間で反射されて前記出力コネクタから出力されるように構成されている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0017】
図1は、本発明の多重モードフィルタの一例である3重モードフィルタに用いる3重モードの共振器の斜視透視図である。
この共振器は、金属により電気的に外部と遮蔽された金属ケース1と、略直方体の金属ブロック2とを有しており、金属ケース1内に金属ブロック2が装荷されている。金属ブロック2は、z軸方向に延びる1つの稜角部を面取りした面3と、x軸方向に延びる1つの稜角部を面取りをした面4を備える。稜角部の面取りの角度は、いずれも45度である。金属ケース1と金属ブロック2は、電気的に接触しておらず、例えば、金属ブロック2が、誘電率の低い誘電体で形成された支持台などに載置されて、金属ケース1の中央に配置されるようになっている。なお、図1では説明のために支持台を省略している。
【0018】
この共振器では、TM01モードのときに図2、3に示すような磁界成分が金属ケース1内部に発生し、HE11モードのときに図4〜図7に示すような磁界成分が金属ケース1内部に発生する。
共振器の磁界成分は、TM01モードのときに、図2に示すように、金属ケース1内の領域A及び領域Cにおいてz軸を中心に同心円状に発生する。また、金属ケース1内の領域Bにおいては、z軸方向に磁界成分を持たず、図3に示すようにxy平面上で金属ブロック2の周囲を取り囲むように発生する。
【0019】
HE11モードのときは、図4及び図6に示すように、金属ケース1内の領域A及び領域Cにおいて、磁界成分がx軸方向あるいはy軸方向に直線的に発生し、また図5及び図7に示すように、xz平面上あるいはyz平面上の金属ケース1が存在する面において、磁界成分が金属ブロック2の周囲を取り囲むように発生する。
HE11モードのときは、磁界分布を90度回転させることにより同一筐体内で同じ強度をもつ2つの電磁界が存在できる。すなわち共振周波数が同じである2つのモードが、同一共振器内に存在する縮退モードである。
このようなTM01モード及び2重HE11モードを持つ3重モードの共振器を用いて、3重モードフィルタを構成する。
【0020】
図8は、3重モードフィルタに用いる金属ブロック2の斜視図である。金属ブロック2の各辺の長さX、Y、Zを変化させて、先に述べた3つのモードの共振周波数が同一周波数になるように形成する。金属ブロック2の各辺の長さは、面3、4がない場合の各辺の長さを表している。金属ケース1の大きさを固定して、金属ブロック2の各辺の長さX、Y、Zを変動させたときの、共振器の共振周波数への影響を図9〜図11に示す。
【0021】
図9は、金属ブロック2のXとYの長さを同じにして、Zを変化させたときの3つのモードの共振周波数を表す図である。この図からわかるように、TM01モードの共振周波数はZに大きく依存し、その他2つのHE11モードの共振周波数はZにほとんど依存しない。
図10は、金属ブロック2のYとZの長さを同じにして、Xを変化させたときの3つのモードの共振周波数を表す図である。図11は、金属ブロック2のXとZの長さを同じにして、Yを変化させたときの3つのモードの共振周波数を表す図である。図10及び図11からわかるように、2つのHE11モードの共振周波数は、それぞれXまたはYに大きく依存し、TM01モードの共振周波数はX及びYにほとんど依存しない。
【0022】
つまり、3つのモードの共振周波数は、金属ブロック2の各辺の長さX、Y、Zを個別に調整することにより、ある程度独立に制御することができる。なお、金属ケース1が立方体の場合、金属ブロック2の各辺の長さX、Y、Zを等しくすることにより3つのモードの共振周波数をほぼ同一にすることができる。
【0023】
図12は、3重モードフィルタの構成を示す斜視透視図である。この3重モードフィルタは、図1に示す共振器の、金属ケース1のz軸方向及びx軸方向の面部材1z、1xに、それぞれプローブアンテナ5、6が設けられて構成される。このような3重モードフィルタは、プローブアンテナ5により第一のモードで励振する。ここでは、例えば、励振モードをTM01モードとする。
【0024】
プローブアンテナ5は、z軸方向の面部材1zに配置されているので、TM01モードの電磁界を効率よく励振することができる。金属ケース1及び金属ブロック2は、どちらもz軸方向に対して垂直な面部材1z、面2zを持つので、プローブアンテナ5により励振された電磁界は、金属ケース1の面部材1zと金属ブロック2の面2zの間でz軸方向に反射を繰り返す。
このとき45度の角度で面取りされた面4により、電磁界のx軸方向成分は90度反射してy軸方向に伝播し、金属ケース1の面部材1yと金属ブロック2の面2yとの間で反射を繰り返す。これによりHE11モードが励振される。
次に45度の角度で面取りした面3により、HE11モードの電磁界のz方向成分は90度反射してx軸方向に伝播し、金属ケース1の面部材1xと金属ブロックの面2xとの間で反射を繰り返す。これにより第2のHE11モードが励振される。
以上の一連の過程により、3つのモードが、面取りされた稜角部によって縮退を解かれ、次のモードに結合していく。
【0025】
図13は、図12に示す3重モードフィルタの等価回路図である。本実施形態の3重モードフィルタでは、1つの共振器で3段のフィルタを構成する。フィルタの各段の結合度の大きさは、稜角部の面取りによる面の大きさに依存する。すなわち、面3、4の面積が大きいほど、結合度も大きくなる。また、各モードにより効率よく共振波を励振するには、稜角部の面取り角を45度にすることが望ましい。3重モードフィルタを構成する際は、所望の持性にあわせた結合度を得るように面取り部分の大きさを決めるとよい。
【0026】
図14は、以上のような3重モードフィルタの特性を示す図である。このフィルタは3段フィルタであるために、その特徴である3つの反射の谷aが確認できる。
図15に、3重モードフィルタの広帯域特性を示す。3重モードフィルタを構成するのに使用したTM01モード及び2重HE11モードは、最低次モードを含む3モードなので、使用する通過帯域bから低域側においてスプリアス共振は存在しない。これにより低域側において妨害電波の伝播を遮断することができる。また、高域側の第一次スプリアス共振cは通過帯域bから約1.5倍以上離れている。これにより良好な広帯域持性を得ることが可能になる。
【0027】
<実施例>
図16に、本発明の一実施例である3重モードフィルタの斜視透視図を示す。
金属で外部と遮蔽された金属ケース1内に、稜角部を面取りした面3とその稜角部と非平行な稜角部を面取りした面4を持つ金属ブロック2が装荷されている。金属ブロック2は、金属ケース1と電気的に接触しないように、誘電体などの支持台7を介して金属ケース1内に固定されている。
【0028】
入力コネクタ(プローブアンテナ)5は、第一モードとしてTM01モードによる共振波を励振し易いように、金属ケース1のz軸方向に垂直な面部材1zに配置される。出力コネクタ(プローブアンテナ)6は、第三モードのHE11モードによる共振波を検出しやすいように、金属ケース1のx軸方向に垂直な面部材1xに配置される。また、各モードの共振周波数を調整するために、金属ケース1の各面には周波数調整ビス8〜10が設けられている。周波数調整ビス8〜10により金属ブロック2の位置を、x軸、y軸、z軸のそれぞれの方向に移動させることにより、金属ブロック2の各面と金属ケース1の各内面の距離が変わり、共振周波数を調整することができる。
金属ケース1、金属ブロック2、及び周波数調整ビス8〜10の表面には、金属表面を流れる電流による導体損失を少なくするために、銀などの導電率の大きい金属がメッキされる。
【0029】
上記の実施例では、金属ブロック2を金属ケース1内に1個設ける例を説明したが、これに限らず、金属ブロック2を金属ケース1内に複数設けるようにしてもよい。複数の金属ブロック2を金属ケース1内に設けることにより、3段以上(例えば、6段、9段)のフィルタの構成を小型化できるようになる。
また、金属ブロック2の他に、異なる種類の共振器を金属ケース1内に設けるようにしてもよい。例えば、金属ケース1内に半同軸共振器、誘電体共振器などのシングルモードの共振器を設けるようにしてもよい。電磁波が、シングルモードの共振器を経て出力コネクタ6に至ることにより、様々な段数のフィルタを小型に実現できるようになる。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、金属ブロックの稜角部に面取り部分を設けることによって、1つの共振器で複数の共振モードをもつ多重モードフィルタを構成できるため、低価格かつ小型なフィルタを構成することができる。また、多重モードが最低次モードを含む低域側からのモードなので、低域側にスプジアス共振が存在せず、良好な広帯域特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多重モードフィルタに用いる共振器の斜視透視図。
【図2】共振器の領域A、CにおけるTM01モードの磁界を表す図。
【図3】共振器の領域BにおけるTM01モードの磁界を表す図。
【図4】共振器の領域A、CにおけるHE11モードの磁界を表す図。
【図5】共振器のxz平面上におけるHE11モードの磁界を表す図。
【図6】共振器の領域A、CにおけるHE11モードの磁界を表す図。
【図7】共振器のyz平面上におけるHE11モードの磁界を表す図。
【図8】金属ブロックの斜視図。
【図9】金属ブロックのZの変化に対する共振周波数の変化を表す図。
【図10】金属ブロックのXの変化に対する共振周波数の変化を表す図。
【図11】金属ブロックのYの変化に対する共振周波数の変化を表す図。
【図12】本発明の3重モードフィルタの斜視透視図。
【図13】3重モードフィルタの等価回路図。
【図14】3重モードフィルタの通過損失及び反射損失の特性を示す図。
【図15】3重モードフィルタの通過損失の広帯域特性を示す図
【図16】本発明の3重モードフィルタの斜視透視図。
【符号の説明】
1 金属ケース
2 金属ブロック
3、4 面
5 入力コネクタ(プローブアンテナ)
6 出力コネクタ(プローブアンテナ)
7 支持台
8、9、10 周波数調整ビス
1x、1y、1z 金属ケースを構成する面部材
2x、2y、2z 金属ブロックの面

Claims (9)

  1. 電気的に外部と遮蔽された直方体形状のケースの内部に、略直方体形状で少なくとも1つの稜角部が面取された面を持つ導電体が、前記ケースと電気的に非接触に設けられる共振器と、この共振器の前記ケースの所定の一面に設けられる入力コネクタと、この入力コネクタが設けられた面とは異なる前記ケースの面に設けられる出力コネクタとを有し、
    前記共振器は、最低次モードを含む複数のモードを含むように構成されており、
    前記入力コネクタにより励振された電磁界が、前記導電体の面取りされて形成された前記面を含む表面及び前記ケースの内面により反射されて前記出力コネクタから出力されるように構成されている、
    多重モードフィルタ。
  2. 前記稜角部が面取りされて形成された面は、稜角部を形成する2面に対して45度の角度で交わるように形成されている、
    請求項1記載の多重モードフィルタ。
  3. 前記ケース及び前記導電体が略立方体形状に形成され、前記共振器の複数のモードの共振周波数が等しくなるように構成されている、
    請求項1記載の多重モードフィルタ。
  4. 前記導電体の位置を移動させるための調整部材が設けられており、この調整部材は、前記導電体の位置を前記ケースの内部で移動させて、共振周波数を調整するように構成されている、
    請求項1記載の多重モードフィルタ。
  5. 前記調整部材は、前記導電体の互いに直交する3面に設けられており、
    前記導電体を前記ケースの内部で互いに異なる3方向に移動させるように構成されている、
    請求項4記載の多重モードフィルタ。
  6. 前記入力コネクタ及び出力コネクタの少なくとも一方がプローブアンテナである、
    請求項1記載の多重モードフィルタ。
  7. 前記共振器は、前記ケースの内部に前記導電体を複数備えており、
    前記入力コネクタにより励振された電磁界が、複数の前記導電体の各面及び前記ケースの内面により反射されて前記出力コネクタから出力されるように構成されている、
    請求項1記載の多重モードフィルタ。
  8. 前記ケースの内部に、前記導電体の他に1以上のシングルモードの共振器を設けており、
    前記入力コネクタにより励振された電磁界が、前記導電体の各面及び前記ケースの内面により反射されるとともに、前記シングルモードの共振器を経て前記出力コネクタから出力されるように構成されている、
    請求項1記載の多重モードフィルタ。
  9. 電気的に外部と遮蔽された直方体形状の金属ケース(1)の内部に、この金属ケース(1)の内面に平行で互いに直交する第1面(2z)、第2面(2y)、第3面(2x)と、第1面(2z)と第2面(2y)の間に形成されてこの2面に対して45度で交わる第4面(4)、及び第2面(2y)と第3面(2x)の間に形成されてこの2面に対して45度で交わる第5面(3)を持つ金属ブロック(2)が前記金属ケース(1)に電気的に非接触に設けられる共振器と、
    前記第1面(2z)に平行な前記金属ケースの面(1z)上に設けられる入力コネクタ(5)と、
    前記第3面(2x)に平行な前記金属ケースの面(1x)上に設けられる出力コネクタ(6)とを有し、
    前記共振器は、最低次モードを含む複数のモードを含むように構成されており、
    前記入力コネクタ(5)により励振された電磁界が、
    前記第1面(2z)とこの面に平行な前記金属ケースの面(1z)との間で反射され、その一部が前記第4面(4)により反射されて前記第2面(2y)に平行な前記金属ケースの面(1y)に反射され、この面(1y)と前記第2面(2y)との間で反射され、その一部が前記第5面(3)により反射されて前記第3面(2x)に平行な前記金属ケースの面(1x)に反射され、この面(1x)と前記第3面(2x)との間で反射されて前記出力コネクタから出力されるように構成されている、
    多重モードフィルタ。
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