JP2004336480A - 受信装置、受信方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な回路で選局部IC内部のAGC回路を補足するAGC回路を構成することで、信頼性を向上でき、コストを抑えることができる受信装置等を提供する。
【解決手段】選局部30の前段にLNA10を設けると共に、固定減衰型AGC20を設け、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値−30dBm以上となったとき、固定減衰型AGC20をオン状態にし、受信信号を所定減衰量で減衰し、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値−60dBm以下となったとき、固定減衰型AGC20をオフ状態にし、受信信号を減衰しないで通過させる。これにより、簡単な回路で選局部IC内部のAGC回路を補足するAGC回路を構成することができるため、信頼性を向上でき、コストを抑えることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】選局部30の前段にLNA10を設けると共に、固定減衰型AGC20を設け、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値−30dBm以上となったとき、固定減衰型AGC20をオン状態にし、受信信号を所定減衰量で減衰し、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値−60dBm以下となったとき、固定減衰型AGC20をオフ状態にし、受信信号を減衰しないで通過させる。これにより、簡単な回路で選局部IC内部のAGC回路を補足するAGC回路を構成することができるため、信頼性を向上でき、コストを抑えることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、受信装置、受信方法およびプログラムに関する。詳しくは、第1の自動利得制御手段の前段にオンのときのみ受信信号を所定減衰量で減衰する第2の自動利得制御手段が設けられ、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値以上となったとき、第2の自動利得制御手段をオン状態にして受信信号を所定減衰量で減衰させ、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値以下となったとき、第2の自動利得制御手段をオフ状態にして受信信号を減衰しないで通過させる構成とすることによって、簡単な回路で選局部IC内部のAGC回路を補足するAGC回路を構成することができるため、信頼性を向上でき、コストを抑えることができるようにした受信装置、受信方法およびプログラムに係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、静止軌道上の衛星から送信された電波は、アンテナで受信された後、伝送線路を介して受信装置に入力される。
【0003】
このとき伝送線路上に存在する分配器や伝送ケーブルの長さに依存する損失、またそれを補うために設置された増幅器などの作用により、受信装置に入力される際の信号レベルは、個々の状況で大きく異なる。そのため、受信装置の入力部には信号レベルが低い場合にこれを増幅するための低雑音増幅器(LNA)と、強入力時に信号を減衰させるためのAGC回路が必要となる。
【0004】
例えば、選局部はIC化されており、このIC内部にLNAおよびAGC回路が内蔵されているため、ある程度の入力信号レベルの偏移にはIC自体が対応しているが、実際の使用環境においてはICの実力を超えてレベル偏移が生じることもある。このため、受信装置の入力部(選局部の前段)にさらにLNAとAGC回路を追加する必要が生じる。
【0005】
ここで、追加されるAGC回路は、入力が変動しても出力レベルが一定になるように(つまり入力レベルと減衰量がリニアになるように)設定するものが一般的であった。
【0006】
また、衛星からの複数の4相PSK変調された被変調信号波と一個の無変調のパイロット信号波との合成のRF信号波を受信機において、RF信号波を被変調波とパイロット信号とに分離するとともにパイロット信号のレベルを指標する制御信号を生成して、当該制御信号に基づいてRF信号に対する可変利得増幅器のゲインを制御する。また、分離された被変調波とパイロット信号とのレベル調整を為すために、いずれかの処理系に利得調整素子を挿入するAGC回路が利用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−181479号公報(第2,3頁、第6図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように受信装置の入力部にLNAとAGC回路を追加した場合、追加されたAGC回路はアナログ動作をするため、回路構成が複雑となり、その結果、信頼性の低下、コストの増加などの問題を引き起こす原因となっていた。
【0009】
また、特許文献1の場合、利得調整素子を用いたが、この利得調整素子は受信信号のレベルに基づいて自動的に制御され、IC内部のAGC回路への入力信号を調整することができない。
【0010】
そこで、この発明は、簡単な回路で選局部IC内部のAGC回路を補足するAGC回路を構成することで、信頼性を向上でき、コストを抑えることができるようにした受信装置等を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る受信装置は、アンテナからの受信信号のレベルが所定レベルになるように増幅手段の利得を制御する第1の自動利得制御手段を有する受信装置において、第1の自動利得制御手段の前段に設けられ、オンになるときのみ受信信号を所定減衰量で減衰する第2の自動利得制御手段と、受信信号のレベルを検出するレベル検出手段と、レベル検出手段の検出結果に基づいて、第2の自動利得制御手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値以上となったとき、第2の自動利得制御手段をオン状態にし、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値以下となったとき、第2の自動利得制御手段をオフ状態にするように第2の自動利得制御手段を制御するものである。
【0012】
例えば、第2の自動利得制御手段は、可変抵抗素子を備え、可変抵抗素子の信号入力端には、所定の電圧が印加され、可変抵抗素子の信号出力端には、ハイレベルとローレベルからなる制御信号が印加され、可変抵抗素子は、制御信号がハイレベルのとき、オフになり、高い抵抗値を示し、制御信号がローレベルのとき、オンになり、低い抵抗値を示すようになされる。
【0013】
この発明に係る受信方法は、アンテナからの受信信号のレベルが所定レベルになるように増幅手段の利得を制御する第1の自動利得制御手段の前段に設けられたオン/オフ動作可能な第2の自動利得制御手段を有する受信装置における受信方法であって、予め第2の自動利得制御手段をオンする第1の閾値、および第2の自動利得制御手段をオフする第2の閾値を設定し、受信信号のレベルを検出し、得られた検出結果に基づいて、第2の自動利得制御手段により、受信信号のレベルが第1の閾値以上となったとき、受信信号を所定減衰量で減衰し、受信信号のレベルが第2の閾値以下となったとき、受信信号を減衰しないで通過させるものである。
【0014】
この発明に係るプログラムは、アンテナからの受信信号のレベルが所定レベルになるように増幅手段の利得を制御する第1の自動利得制御手段の前段に設けられたオン/オフ動作可能な第2の自動利得制御手段を有する受信装置を制御するプログラムであって、コンピュータを、受信信号のレベル検出するレベル検出手段の検出結果に基づいて、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値以上となったとき、第2の自動利得制御手段をオン状態にし、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値以下となったとき、第2の自動利得制御手段をオフ状態にする制御手段として機能させるためのプログラムである。
【0015】
この発明においては、第1の自動利得制御手段の前段にオンのときのみ受信信号を所定減衰量で減衰する第2の自動利得制御手段が設けられ、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値以上となったとき、第2の自動利得制御手段をオン状態にして受信信号を所定減衰量で減衰させ、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値以下となったとき、第2の自動利得制御手段をオフ状態にして受信信号を減衰しないで通過させることにより、簡単な回路で選局部IC内部のAGC回路を補足するAGC回路を構成することができるため、信頼性を向上でき、コストを抑えることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。図1は、この発明の実施の形態の受信装置100の構成を示すブロック図である。この受信装置100は、BS(Broadcast Satellite)、またはCS(Communication Satellite)衛星のデジタル放送を受信するための受信装置である。図2は、受信装置100の入力部の構成を示す図である。
【0017】
図1に示すように、受信装置100は、LNA(Low Noise Amplifier)10と、第2の自動利得制御手段としての固定減衰型AGC(Automatic gain control)20と、選局部30と、復調・エラー訂正部40と、デスクランブラ50と、デマルチプレクサ60と、MPEGデコーダ70と、メインCPU80から構成されている。
【0018】
LNA10は、内部雑音の低い低雑音増幅器であり、衛星放送などの微弱な電波を受信する場合に用いられる。このLNA10は常時に動作する。例えば、入力された受信信号を常に所定レベルで増幅するようになされる。
【0019】
固定減衰型AGC20は、デジタル的に動作するAGC回路である(後述図3に参照)。この固定減衰型AGC20は、選局部30に含まれる内部AGC(第1の自動利得制御手段)32を補助するためのものであり、受信信号のレベルが内部AGC32のダイナミックレンジを越える場合、該受信信号のレベルを一定の減衰量で減衰するようになされる。
【0020】
選局部30は、図2に示すように、内部LAN31と、内部AGC(第1の自動利得制御手段)32と、選局回路33とを備える。内部LAN31、内部AGC32、選局回路33は一つのIC(選局部IC)に内蔵されている。内部AGC32は、アンテナからの受信信号のレベルが所定レベルになるように増幅手段の利得を制御するものである。内部AGC32は、所定のダイナミックレンジ、例えば−20〜−70dBmを有している。
【0021】
復調・エラー訂正部40は、図2に示すように、復調回路41と、エラー訂正回路42と、受信信号のレベルを検出するレベル検出手段43とを備える。復調回路41は選局部30より出力されるベースバンド信号の復調処理を行ってトランスポートストリームを得る回路である。この復調・エラー訂正部40は、例えば、TC8PSK(Trellis Coded 8 Phase Shift Keying)デコーダと、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)デコーダおよびBPSK(Binary Phase shift keying)デコーダ等の周知の回路系を含む。エラー訂正回路42は、信号伝送中に発生したトランスポートストリームの誤りを訂正する回路である。エラー訂正回路42の処理によって、受信CN比(Career Noise Ration)が低い状態でも安定な受信が可能となる。
【0022】
また、レベル検出手段43により受信信号のレベルが検出され、受信信号のレベルに応じた制御信号S1が内部AGC32に出力されて、内部AGC32により受信信号のレベルを制御する。また、復調・エラー訂正部40は、検出された受信信号レベルに基づいて、固定減衰型AGC20を制御する制御信号S2を出力し、固定減衰型AGC20のオン/オフを制御するようになされる。
【0023】
また、図2に示すように、復調・エラー訂正部40(復調部IC)からの制御信号S1は、選局部30の内部AGC32へ入力される。また制御信号S2は、固定減衰型AGC20へ入力される。
【0024】
デスクランブラ50は、スクランブルをかけられた信号のスクランブルを解除する回路である。デマルチプレクサ60は、トラスポートストリームから、MPEG形式でエンコーダされた映像信号や音声信号を分離する回路である。MPEGデコーダ70は、信号のデコードを行い、デコードされて得られる再生信号(映像信号および音声信号)はビデオ・オーディオへ出力される。
【0025】
メインCPU80は、システムバスを介して各回路に接続されており、予め用意されたプログラムにより受信装置100の動作を制御する。このプログラムは、メインCPU80を、固定減衰型AGC20を制御する制御手段として機能させる。例えば、復調・エラー訂正部40に入力される受信信号のレベルの検出結果に基づいて、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値以上であるか否かを比較し、また受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値以下であるか否かを比較し、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値(例えば、−30dBm)以上となったとき、固定減衰型AGC20をオン状態にし、受信信号を所定減衰量で減衰し、また、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値(例えば、−60dBm)以下となったとき、固定減衰型AGC20をオフ状態にし、受信信号を減衰しないで通過させるよう制御する。
【0026】
図3は、固定減衰型AGC20の構成例を示す図である。図3に示すように、固定減衰型AGC20は、可変抵抗素子としてのPinダイオードDiと、抵抗R1,R2,R3,R4とから構成されている。
【0027】
PinダイオードDiは、電流が流れたときには低い抵抗値を示し、受信信号を通過させ、また電流が流れないときには高い抵抗値を示し、減衰器として受信信号を所定減衰値、例えば−20dBで減衰するものである。
【0028】
端子Aには、一定の電圧V0が印加される。端子Bには、メインCPU80或いは復調部ICなどに標準的装備されているコントロールピン(GPIO)が接続されるようになされる。この例では復調部ICのコントロールピンが接続されている。このコントロールピンからのデジタル的な制御信号(ローレベル/ハイレベル)S2により固定減衰型AGC20のオン/オフを制御する。
【0029】
受信する際に、LNA10から入力される受信信号は、固定減衰型AGC20の入力端子aに入力され、PinダイオードDiを通して出力端子bから出力される。また、抵抗R1を介して制御信号S2が入力される。制御信号S2がハイレベルのとき、オフになり、高い抵抗値を示し、受信信号を通過させ、また制御信号S2がローレベルのとき、オンになり、低い抵抗値を示し、減衰器として受信信号を所定減衰値、例えば−20dBで減衰する。
【0030】
図4は、固定減衰型AGC20の動作例を示す図である。図4に示すように、所定レベルの受信信号が入力されるとき、固定減衰型AGC20がオフ状態の場合、即ち、端子Bに入力される制御信号がローレベルのとき、PinダイオードDiがオンになり、電流が流れるため、低い抵抗値を示し、信号を減衰しないで通過させる。出力される受信信号のレベルは図中破線で示している。また、固定減衰型AGC20がオン状態の場合、即ち、端子Bにハイレベル信号入力されるとき、PinダイオードDiがオフになり、電流が流れないため、高い抵抗値を示し減衰器として機能する。この場合、入力される受信信号が所定レベル値(−20dB)で減衰される。
【0031】
次に、受信装置100の動作について、図2および図5を参照しながら説明する。図5は、受信信号レベルの調整例を示す図である。
【0032】
ここで、選局部30の受信可能範囲(ダイナミックレンジ)は、−20〜−70dBmとし、また、受信信号のレベル範囲は、−10〜−80dBmとする。LNA10の増幅率は、+10dBであり、固定減衰型AGC20の減衰量は、−20dBである場合、固定減衰型AGC20の動作点(閾値)を以下のように設定されている。
【0033】
受信信号レベルが−30dBm以上となった時、固定減衰型AGC20がオンになる。
受信信号レベルが−60dBm以下となった時、固定減衰型AGC20がオフになる。
【0034】
このように第1の閾値と第2の閾値(ここで、第1の閾値≠第2の閾値)を設定することにより、受信信号レベルの変動があった場合、固定減衰型AGC20は安定的に動作できる。
【0035】
受信する際に、受信信号は、まずLNA10に入力され、LNA10で、+10dBを増幅され、固定減衰型AGC20に入力される。固定減衰型AGC20は、例えばオフ状態であるとき、受信信号はそのまま通過する。固定減衰型AGC20から出力された受信信号は選局部30に入力される。選局部30では内部LNA31、内部AGC32など回路により信号を所定レベルになるように処理した後、復調部40に入力する。復調部40では、復調された信号のレベルが検出される。この検出結果に基づいて、制御信号S1およびS2が出力される。制御信号S1は、選局部30の内部AGC32に入力され、内部AGC32を制御し、受信信号のレベルを調整する。また、御信号S2は、固定減衰型AGC20に入力され、固定減衰型AGC20のオン/オフを制御する。
【0036】
例えば、アンテナ(パラボラアンテナ)からの受信信号のレベルが−60dBm以下になる場合、この受信信号はLNA10に入力され、LNA10で、+10dBを増幅され、−50dBmになる。このレベル−50dBmの信号は固定減衰型AGC20に入力される。固定減衰型AGC20はオフ状態であるため、受信信号はそのまま通過する。次に、選局部30に入力され、そして復調部40に入力される。復調部40では、復調された信号のレベルを検出する。この検出結果に基づいて、制御信号S1および制御信号S2が出力される。この場合、受信信号のレベルが第2の閾値(−60dBm)以下であるため、復調部ICのコントロールピンからの制御信号S2はローレベルであり、PinダイオードDiがオンのままであり、電流が流れるため、低い抵抗値を示し、信号を減衰しないで通過させる。固定減衰型AGC20から出力された受信信号(レベル−50dBm)は選局部30に入力される。
【0037】
アンテナからの受信信号のレベルが−80dBmになる場合、この受信信号はLNA10に入力され、LNA10で、+10dBを増幅され、−70dBmになる。このレベル−70dBmの信号は固定減衰型AGC20に入力される。この場合、固定減衰型AGC20がオフ状態になり、信号を減衰しないで通過させる。固定減衰型AGC20から出力された受信信号(レベル−70dBm)は選局部30に入力される。これにより、レベルが−80dBmまでの信号が受信可能となる。
【0038】
また例えば、アンテナからの受信信号のレベルが−30dBm以上になる場合、この受信信号はLNA10に入力され、LNA10で、+10dBを増幅され、−20dBmになる。このレベル−20dBmの信号は固定減衰型AGC20に入力される。次に、受信信号は選局部30に入力され、固定減衰型AGC20はオフ状態であるため、受信信号はそのまま通過し、そして復調部40に入力される。復調部40では、復調された信号のレベルを検出する。この検出結果に基づいて、制御信号S1および制御信号S2が出力される。この場合、入力信号レベルが第2の閾値(−30dBm)以上であるため、復調部ICのコントロールピンからの制御信号S2はハイレベルであり、PinダイオードDiがオフになり、電流が流れるため、高い抵抗値を示し、信号を所定レベル値(−20dB)で減衰する。固定減衰型AGC20から出力された受信信号(レベル−20dBm)は選局部30に入力される。
【0039】
アンテナからの受信信号のレベルが−10dBmになる場合、この受信信号はLNA10に入力され、LNA10で、+10dBを増幅され、0dBmになる。このレベル0dBmの信号は固定減衰型AGC20に入力される。この場合、固定減衰型AGC20がオン状態になり、受信信号を所定レベル値(−20dB)で減衰する。固定減衰型AGC20から出力された受信信号(レベル−20dBm)は選局部30に入力される。これにより、レベルが−10dBmまでの信号が受信可能となる。
【0040】
このように本実施の形態においては、選局部30の前段にLNA10を設けると共に、固定減衰型AGC20を設け、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値(−30dBm)以上となったとき、固定減衰型AGC20をオン状態にして受信信号を所定減衰量で減衰させ、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値(−60dBm)以下となったとき、固定減衰型AGC20をオフ状態にして受信信号を減衰しないで通過させることにより、簡単な回路で選局部IC内部のAGC回路を補足するAGC回路を構成することができるため、信頼性を向上でき、コストを抑えることが可能となる。
【0041】
なお、上述実施の形態においては、固定減衰型AGC20は、一個のPinダイオードを有するものを示したが、これに限定されるものではない。例えば、複数のPinダイオードを有する場合にもこの発明を適用できる。
【0042】
図6は、他の固定減衰型AGCの構成を示す図である。図6に示すように、固定減衰型AGC20Aは、2個のPinダイオードDia,Dibと、抵抗R1〜6とから構成されている。PinダイオードDiaとPinダイオードDibとを直列に接続されている。端子Aには一定の電圧V0が印加される。また、端子BはメインCPU80或いは復調部ICの所定のコントロールピンに接続され、該コントロールピンからのデジタル的な制御信号(ローレベルとハイレベルを有するもの)によりPinダイオードDiaのオン/オフを制御する。端子CはメインCPU80或いは復調部ICの他のコントロールピンに接続され、該コントロールピンからのデジタル的な制御信号によりPinダイオードDibのオン/オフを制御する。
【0043】
これにより、固定減衰型AGC20Aは入力された信号を段階的に減衰することができるため、固定減衰型AGC20の全体の減衰量を大きくすることができ、より広い受信信号レベルの偏移を対応することが可能となる。
【0044】
また、上述実施の形態においては、第1の閾値は−30dBm、第2の閾値は−60dBmとされるが、これに限定されるものではない。
【0045】
また、上述実施の形態においては、衛星放送を受信するための受信装置100について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、地上波デジタル放送の場合にもこの発明を適用できる。
【0046】
また、上述実施の形態においては、受信信号のレベル検出は復調・エラー訂正部40で行うものであるが、これに限定されるものではない。例えば、選局部30で受信信号のレベル検出を行うようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
この発明によれば、アンテナからの受信信号のレベルが所定レベルになるように増幅手段の利得を制御する第1の自動利得制御手段を有する受信装置において、第1の自動利得制御手段の前段にオンのときのみ受信信号を所定減衰量で減衰する第2の自動利得制御手段が設けられ、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値以上となったとき、第2の自動利得制御手段をオン状態にして受信信号を所定減衰量で減衰させ、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値以下となったとき、第2の自動利得制御手段をオフ状態にして受信信号を減衰しないで通過させるものであり、簡単な回路で選局部IC内部のAGC回路を補足するAGC回路を構成することができるため、信頼性を向上でき、コストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の受信装置100の構成を示す図である。
【図2】受信装置100の入力部の構成を示す図である。
【図3】固定減衰型AGC20の構成を示す図である。
【図4】固定減衰型AGC20の動作例を示す図である。
【図5】受信信号レベルの調整例を示す図である。
【図6】他の固定減衰型AGCの構成例を示す図である。
【符号の説明】
10・・・LNA、20,20A・・・固定減衰型AGC、30・・・選局部、31・・・内部LNA、32・・・内部AGC、33・・・選局回路、40・・・復調・エラー訂正部、41・・・復調回路、42・・・エラー訂正回路、43・・・レベル検出手段、50・・・デスクランブラ、60・・・デマルチプレクサ、70・・・MPEGデコーダ、80・・・メインCPU、100・・・デジタル受信装置、Di,Dia,Dib・・・Pinダイオード、S1,S2,S3・・・制御信号
【発明の属する技術分野】
この発明は、受信装置、受信方法およびプログラムに関する。詳しくは、第1の自動利得制御手段の前段にオンのときのみ受信信号を所定減衰量で減衰する第2の自動利得制御手段が設けられ、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値以上となったとき、第2の自動利得制御手段をオン状態にして受信信号を所定減衰量で減衰させ、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値以下となったとき、第2の自動利得制御手段をオフ状態にして受信信号を減衰しないで通過させる構成とすることによって、簡単な回路で選局部IC内部のAGC回路を補足するAGC回路を構成することができるため、信頼性を向上でき、コストを抑えることができるようにした受信装置、受信方法およびプログラムに係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、静止軌道上の衛星から送信された電波は、アンテナで受信された後、伝送線路を介して受信装置に入力される。
【0003】
このとき伝送線路上に存在する分配器や伝送ケーブルの長さに依存する損失、またそれを補うために設置された増幅器などの作用により、受信装置に入力される際の信号レベルは、個々の状況で大きく異なる。そのため、受信装置の入力部には信号レベルが低い場合にこれを増幅するための低雑音増幅器(LNA)と、強入力時に信号を減衰させるためのAGC回路が必要となる。
【0004】
例えば、選局部はIC化されており、このIC内部にLNAおよびAGC回路が内蔵されているため、ある程度の入力信号レベルの偏移にはIC自体が対応しているが、実際の使用環境においてはICの実力を超えてレベル偏移が生じることもある。このため、受信装置の入力部(選局部の前段)にさらにLNAとAGC回路を追加する必要が生じる。
【0005】
ここで、追加されるAGC回路は、入力が変動しても出力レベルが一定になるように(つまり入力レベルと減衰量がリニアになるように)設定するものが一般的であった。
【0006】
また、衛星からの複数の4相PSK変調された被変調信号波と一個の無変調のパイロット信号波との合成のRF信号波を受信機において、RF信号波を被変調波とパイロット信号とに分離するとともにパイロット信号のレベルを指標する制御信号を生成して、当該制御信号に基づいてRF信号に対する可変利得増幅器のゲインを制御する。また、分離された被変調波とパイロット信号とのレベル調整を為すために、いずれかの処理系に利得調整素子を挿入するAGC回路が利用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−181479号公報(第2,3頁、第6図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように受信装置の入力部にLNAとAGC回路を追加した場合、追加されたAGC回路はアナログ動作をするため、回路構成が複雑となり、その結果、信頼性の低下、コストの増加などの問題を引き起こす原因となっていた。
【0009】
また、特許文献1の場合、利得調整素子を用いたが、この利得調整素子は受信信号のレベルに基づいて自動的に制御され、IC内部のAGC回路への入力信号を調整することができない。
【0010】
そこで、この発明は、簡単な回路で選局部IC内部のAGC回路を補足するAGC回路を構成することで、信頼性を向上でき、コストを抑えることができるようにした受信装置等を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る受信装置は、アンテナからの受信信号のレベルが所定レベルになるように増幅手段の利得を制御する第1の自動利得制御手段を有する受信装置において、第1の自動利得制御手段の前段に設けられ、オンになるときのみ受信信号を所定減衰量で減衰する第2の自動利得制御手段と、受信信号のレベルを検出するレベル検出手段と、レベル検出手段の検出結果に基づいて、第2の自動利得制御手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値以上となったとき、第2の自動利得制御手段をオン状態にし、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値以下となったとき、第2の自動利得制御手段をオフ状態にするように第2の自動利得制御手段を制御するものである。
【0012】
例えば、第2の自動利得制御手段は、可変抵抗素子を備え、可変抵抗素子の信号入力端には、所定の電圧が印加され、可変抵抗素子の信号出力端には、ハイレベルとローレベルからなる制御信号が印加され、可変抵抗素子は、制御信号がハイレベルのとき、オフになり、高い抵抗値を示し、制御信号がローレベルのとき、オンになり、低い抵抗値を示すようになされる。
【0013】
この発明に係る受信方法は、アンテナからの受信信号のレベルが所定レベルになるように増幅手段の利得を制御する第1の自動利得制御手段の前段に設けられたオン/オフ動作可能な第2の自動利得制御手段を有する受信装置における受信方法であって、予め第2の自動利得制御手段をオンする第1の閾値、および第2の自動利得制御手段をオフする第2の閾値を設定し、受信信号のレベルを検出し、得られた検出結果に基づいて、第2の自動利得制御手段により、受信信号のレベルが第1の閾値以上となったとき、受信信号を所定減衰量で減衰し、受信信号のレベルが第2の閾値以下となったとき、受信信号を減衰しないで通過させるものである。
【0014】
この発明に係るプログラムは、アンテナからの受信信号のレベルが所定レベルになるように増幅手段の利得を制御する第1の自動利得制御手段の前段に設けられたオン/オフ動作可能な第2の自動利得制御手段を有する受信装置を制御するプログラムであって、コンピュータを、受信信号のレベル検出するレベル検出手段の検出結果に基づいて、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値以上となったとき、第2の自動利得制御手段をオン状態にし、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値以下となったとき、第2の自動利得制御手段をオフ状態にする制御手段として機能させるためのプログラムである。
【0015】
この発明においては、第1の自動利得制御手段の前段にオンのときのみ受信信号を所定減衰量で減衰する第2の自動利得制御手段が設けられ、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値以上となったとき、第2の自動利得制御手段をオン状態にして受信信号を所定減衰量で減衰させ、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値以下となったとき、第2の自動利得制御手段をオフ状態にして受信信号を減衰しないで通過させることにより、簡単な回路で選局部IC内部のAGC回路を補足するAGC回路を構成することができるため、信頼性を向上でき、コストを抑えることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。図1は、この発明の実施の形態の受信装置100の構成を示すブロック図である。この受信装置100は、BS(Broadcast Satellite)、またはCS(Communication Satellite)衛星のデジタル放送を受信するための受信装置である。図2は、受信装置100の入力部の構成を示す図である。
【0017】
図1に示すように、受信装置100は、LNA(Low Noise Amplifier)10と、第2の自動利得制御手段としての固定減衰型AGC(Automatic gain control)20と、選局部30と、復調・エラー訂正部40と、デスクランブラ50と、デマルチプレクサ60と、MPEGデコーダ70と、メインCPU80から構成されている。
【0018】
LNA10は、内部雑音の低い低雑音増幅器であり、衛星放送などの微弱な電波を受信する場合に用いられる。このLNA10は常時に動作する。例えば、入力された受信信号を常に所定レベルで増幅するようになされる。
【0019】
固定減衰型AGC20は、デジタル的に動作するAGC回路である(後述図3に参照)。この固定減衰型AGC20は、選局部30に含まれる内部AGC(第1の自動利得制御手段)32を補助するためのものであり、受信信号のレベルが内部AGC32のダイナミックレンジを越える場合、該受信信号のレベルを一定の減衰量で減衰するようになされる。
【0020】
選局部30は、図2に示すように、内部LAN31と、内部AGC(第1の自動利得制御手段)32と、選局回路33とを備える。内部LAN31、内部AGC32、選局回路33は一つのIC(選局部IC)に内蔵されている。内部AGC32は、アンテナからの受信信号のレベルが所定レベルになるように増幅手段の利得を制御するものである。内部AGC32は、所定のダイナミックレンジ、例えば−20〜−70dBmを有している。
【0021】
復調・エラー訂正部40は、図2に示すように、復調回路41と、エラー訂正回路42と、受信信号のレベルを検出するレベル検出手段43とを備える。復調回路41は選局部30より出力されるベースバンド信号の復調処理を行ってトランスポートストリームを得る回路である。この復調・エラー訂正部40は、例えば、TC8PSK(Trellis Coded 8 Phase Shift Keying)デコーダと、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)デコーダおよびBPSK(Binary Phase shift keying)デコーダ等の周知の回路系を含む。エラー訂正回路42は、信号伝送中に発生したトランスポートストリームの誤りを訂正する回路である。エラー訂正回路42の処理によって、受信CN比(Career Noise Ration)が低い状態でも安定な受信が可能となる。
【0022】
また、レベル検出手段43により受信信号のレベルが検出され、受信信号のレベルに応じた制御信号S1が内部AGC32に出力されて、内部AGC32により受信信号のレベルを制御する。また、復調・エラー訂正部40は、検出された受信信号レベルに基づいて、固定減衰型AGC20を制御する制御信号S2を出力し、固定減衰型AGC20のオン/オフを制御するようになされる。
【0023】
また、図2に示すように、復調・エラー訂正部40(復調部IC)からの制御信号S1は、選局部30の内部AGC32へ入力される。また制御信号S2は、固定減衰型AGC20へ入力される。
【0024】
デスクランブラ50は、スクランブルをかけられた信号のスクランブルを解除する回路である。デマルチプレクサ60は、トラスポートストリームから、MPEG形式でエンコーダされた映像信号や音声信号を分離する回路である。MPEGデコーダ70は、信号のデコードを行い、デコードされて得られる再生信号(映像信号および音声信号)はビデオ・オーディオへ出力される。
【0025】
メインCPU80は、システムバスを介して各回路に接続されており、予め用意されたプログラムにより受信装置100の動作を制御する。このプログラムは、メインCPU80を、固定減衰型AGC20を制御する制御手段として機能させる。例えば、復調・エラー訂正部40に入力される受信信号のレベルの検出結果に基づいて、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値以上であるか否かを比較し、また受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値以下であるか否かを比較し、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値(例えば、−30dBm)以上となったとき、固定減衰型AGC20をオン状態にし、受信信号を所定減衰量で減衰し、また、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値(例えば、−60dBm)以下となったとき、固定減衰型AGC20をオフ状態にし、受信信号を減衰しないで通過させるよう制御する。
【0026】
図3は、固定減衰型AGC20の構成例を示す図である。図3に示すように、固定減衰型AGC20は、可変抵抗素子としてのPinダイオードDiと、抵抗R1,R2,R3,R4とから構成されている。
【0027】
PinダイオードDiは、電流が流れたときには低い抵抗値を示し、受信信号を通過させ、また電流が流れないときには高い抵抗値を示し、減衰器として受信信号を所定減衰値、例えば−20dBで減衰するものである。
【0028】
端子Aには、一定の電圧V0が印加される。端子Bには、メインCPU80或いは復調部ICなどに標準的装備されているコントロールピン(GPIO)が接続されるようになされる。この例では復調部ICのコントロールピンが接続されている。このコントロールピンからのデジタル的な制御信号(ローレベル/ハイレベル)S2により固定減衰型AGC20のオン/オフを制御する。
【0029】
受信する際に、LNA10から入力される受信信号は、固定減衰型AGC20の入力端子aに入力され、PinダイオードDiを通して出力端子bから出力される。また、抵抗R1を介して制御信号S2が入力される。制御信号S2がハイレベルのとき、オフになり、高い抵抗値を示し、受信信号を通過させ、また制御信号S2がローレベルのとき、オンになり、低い抵抗値を示し、減衰器として受信信号を所定減衰値、例えば−20dBで減衰する。
【0030】
図4は、固定減衰型AGC20の動作例を示す図である。図4に示すように、所定レベルの受信信号が入力されるとき、固定減衰型AGC20がオフ状態の場合、即ち、端子Bに入力される制御信号がローレベルのとき、PinダイオードDiがオンになり、電流が流れるため、低い抵抗値を示し、信号を減衰しないで通過させる。出力される受信信号のレベルは図中破線で示している。また、固定減衰型AGC20がオン状態の場合、即ち、端子Bにハイレベル信号入力されるとき、PinダイオードDiがオフになり、電流が流れないため、高い抵抗値を示し減衰器として機能する。この場合、入力される受信信号が所定レベル値(−20dB)で減衰される。
【0031】
次に、受信装置100の動作について、図2および図5を参照しながら説明する。図5は、受信信号レベルの調整例を示す図である。
【0032】
ここで、選局部30の受信可能範囲(ダイナミックレンジ)は、−20〜−70dBmとし、また、受信信号のレベル範囲は、−10〜−80dBmとする。LNA10の増幅率は、+10dBであり、固定減衰型AGC20の減衰量は、−20dBである場合、固定減衰型AGC20の動作点(閾値)を以下のように設定されている。
【0033】
受信信号レベルが−30dBm以上となった時、固定減衰型AGC20がオンになる。
受信信号レベルが−60dBm以下となった時、固定減衰型AGC20がオフになる。
【0034】
このように第1の閾値と第2の閾値(ここで、第1の閾値≠第2の閾値)を設定することにより、受信信号レベルの変動があった場合、固定減衰型AGC20は安定的に動作できる。
【0035】
受信する際に、受信信号は、まずLNA10に入力され、LNA10で、+10dBを増幅され、固定減衰型AGC20に入力される。固定減衰型AGC20は、例えばオフ状態であるとき、受信信号はそのまま通過する。固定減衰型AGC20から出力された受信信号は選局部30に入力される。選局部30では内部LNA31、内部AGC32など回路により信号を所定レベルになるように処理した後、復調部40に入力する。復調部40では、復調された信号のレベルが検出される。この検出結果に基づいて、制御信号S1およびS2が出力される。制御信号S1は、選局部30の内部AGC32に入力され、内部AGC32を制御し、受信信号のレベルを調整する。また、御信号S2は、固定減衰型AGC20に入力され、固定減衰型AGC20のオン/オフを制御する。
【0036】
例えば、アンテナ(パラボラアンテナ)からの受信信号のレベルが−60dBm以下になる場合、この受信信号はLNA10に入力され、LNA10で、+10dBを増幅され、−50dBmになる。このレベル−50dBmの信号は固定減衰型AGC20に入力される。固定減衰型AGC20はオフ状態であるため、受信信号はそのまま通過する。次に、選局部30に入力され、そして復調部40に入力される。復調部40では、復調された信号のレベルを検出する。この検出結果に基づいて、制御信号S1および制御信号S2が出力される。この場合、受信信号のレベルが第2の閾値(−60dBm)以下であるため、復調部ICのコントロールピンからの制御信号S2はローレベルであり、PinダイオードDiがオンのままであり、電流が流れるため、低い抵抗値を示し、信号を減衰しないで通過させる。固定減衰型AGC20から出力された受信信号(レベル−50dBm)は選局部30に入力される。
【0037】
アンテナからの受信信号のレベルが−80dBmになる場合、この受信信号はLNA10に入力され、LNA10で、+10dBを増幅され、−70dBmになる。このレベル−70dBmの信号は固定減衰型AGC20に入力される。この場合、固定減衰型AGC20がオフ状態になり、信号を減衰しないで通過させる。固定減衰型AGC20から出力された受信信号(レベル−70dBm)は選局部30に入力される。これにより、レベルが−80dBmまでの信号が受信可能となる。
【0038】
また例えば、アンテナからの受信信号のレベルが−30dBm以上になる場合、この受信信号はLNA10に入力され、LNA10で、+10dBを増幅され、−20dBmになる。このレベル−20dBmの信号は固定減衰型AGC20に入力される。次に、受信信号は選局部30に入力され、固定減衰型AGC20はオフ状態であるため、受信信号はそのまま通過し、そして復調部40に入力される。復調部40では、復調された信号のレベルを検出する。この検出結果に基づいて、制御信号S1および制御信号S2が出力される。この場合、入力信号レベルが第2の閾値(−30dBm)以上であるため、復調部ICのコントロールピンからの制御信号S2はハイレベルであり、PinダイオードDiがオフになり、電流が流れるため、高い抵抗値を示し、信号を所定レベル値(−20dB)で減衰する。固定減衰型AGC20から出力された受信信号(レベル−20dBm)は選局部30に入力される。
【0039】
アンテナからの受信信号のレベルが−10dBmになる場合、この受信信号はLNA10に入力され、LNA10で、+10dBを増幅され、0dBmになる。このレベル0dBmの信号は固定減衰型AGC20に入力される。この場合、固定減衰型AGC20がオン状態になり、受信信号を所定レベル値(−20dB)で減衰する。固定減衰型AGC20から出力された受信信号(レベル−20dBm)は選局部30に入力される。これにより、レベルが−10dBmまでの信号が受信可能となる。
【0040】
このように本実施の形態においては、選局部30の前段にLNA10を設けると共に、固定減衰型AGC20を設け、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値(−30dBm)以上となったとき、固定減衰型AGC20をオン状態にして受信信号を所定減衰量で減衰させ、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値(−60dBm)以下となったとき、固定減衰型AGC20をオフ状態にして受信信号を減衰しないで通過させることにより、簡単な回路で選局部IC内部のAGC回路を補足するAGC回路を構成することができるため、信頼性を向上でき、コストを抑えることが可能となる。
【0041】
なお、上述実施の形態においては、固定減衰型AGC20は、一個のPinダイオードを有するものを示したが、これに限定されるものではない。例えば、複数のPinダイオードを有する場合にもこの発明を適用できる。
【0042】
図6は、他の固定減衰型AGCの構成を示す図である。図6に示すように、固定減衰型AGC20Aは、2個のPinダイオードDia,Dibと、抵抗R1〜6とから構成されている。PinダイオードDiaとPinダイオードDibとを直列に接続されている。端子Aには一定の電圧V0が印加される。また、端子BはメインCPU80或いは復調部ICの所定のコントロールピンに接続され、該コントロールピンからのデジタル的な制御信号(ローレベルとハイレベルを有するもの)によりPinダイオードDiaのオン/オフを制御する。端子CはメインCPU80或いは復調部ICの他のコントロールピンに接続され、該コントロールピンからのデジタル的な制御信号によりPinダイオードDibのオン/オフを制御する。
【0043】
これにより、固定減衰型AGC20Aは入力された信号を段階的に減衰することができるため、固定減衰型AGC20の全体の減衰量を大きくすることができ、より広い受信信号レベルの偏移を対応することが可能となる。
【0044】
また、上述実施の形態においては、第1の閾値は−30dBm、第2の閾値は−60dBmとされるが、これに限定されるものではない。
【0045】
また、上述実施の形態においては、衛星放送を受信するための受信装置100について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、地上波デジタル放送の場合にもこの発明を適用できる。
【0046】
また、上述実施の形態においては、受信信号のレベル検出は復調・エラー訂正部40で行うものであるが、これに限定されるものではない。例えば、選局部30で受信信号のレベル検出を行うようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
この発明によれば、アンテナからの受信信号のレベルが所定レベルになるように増幅手段の利得を制御する第1の自動利得制御手段を有する受信装置において、第1の自動利得制御手段の前段にオンのときのみ受信信号を所定減衰量で減衰する第2の自動利得制御手段が設けられ、受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値以上となったとき、第2の自動利得制御手段をオン状態にして受信信号を所定減衰量で減衰させ、受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値以下となったとき、第2の自動利得制御手段をオフ状態にして受信信号を減衰しないで通過させるものであり、簡単な回路で選局部IC内部のAGC回路を補足するAGC回路を構成することができるため、信頼性を向上でき、コストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の受信装置100の構成を示す図である。
【図2】受信装置100の入力部の構成を示す図である。
【図3】固定減衰型AGC20の構成を示す図である。
【図4】固定減衰型AGC20の動作例を示す図である。
【図5】受信信号レベルの調整例を示す図である。
【図6】他の固定減衰型AGCの構成例を示す図である。
【符号の説明】
10・・・LNA、20,20A・・・固定減衰型AGC、30・・・選局部、31・・・内部LNA、32・・・内部AGC、33・・・選局回路、40・・・復調・エラー訂正部、41・・・復調回路、42・・・エラー訂正回路、43・・・レベル検出手段、50・・・デスクランブラ、60・・・デマルチプレクサ、70・・・MPEGデコーダ、80・・・メインCPU、100・・・デジタル受信装置、Di,Dia,Dib・・・Pinダイオード、S1,S2,S3・・・制御信号
Claims (4)
- アンテナからの受信信号のレベルが所定レベルになるように増幅手段の利得を制御する第1の自動利得制御手段を有する受信装置において、
上記第1の自動利得制御手段の前段に設けられ、オンになるときのみ上記受信信号を所定減衰量で減衰する第2の自動利得制御手段と、
上記受信信号のレベルを検出するレベル検出手段と、
上記レベル検出手段の検出結果に基づいて、上記第2の自動利得制御手段を制御する制御手段とを備え、
上記制御手段は、
上記受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値以上となったとき、上記第2の自動利得制御手段をオン状態にし、
上記受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値以下となったとき、上記第2の自動利得制御手段をオフ状態にするように上記第2の自動利得制御手段を制御する
ことを特徴とする受信装置。 - 上記第2の自動利得制御手段は、可変抵抗素子を備え、
上記可変抵抗素子の信号入力端には、所定の電圧が印加され、
上記可変抵抗素子の信号出力端には、ハイレベルとローレベルからなる制御信号が印加され、
上記可変抵抗素子は、
上記制御信号がハイレベルのとき、オフになり、高い抵抗値を示し、
上記制御信号がローレベルのとき、オンになり、低い抵抗値を示す
ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 - アンテナからの受信信号のレベルが所定レベルになるように増幅手段の利得を制御する第1の自動利得制御手段の前段に設けられたオン/オフ動作可能な第2の自動利得制御手段を有する受信装置における受信方法であって、
予め上記第2の自動利得制御手段をオンする第1の閾値、および上記第2の自動利得制御手段をオフする第2の閾値を設定し、
上記受信信号のレベルを検出し、
得られた検出結果に基づいて、上記第2の自動利得制御手段により、
上記受信信号のレベルが上記第1の閾値以上となったとき、上記受信信号を所定減衰量で減衰し、
上記受信信号のレベルが上記第2の閾値以下となったとき、上記受信信号を減衰しないで通過させる
ことを特徴とする受信方法。 - アンテナからの受信信号のレベルが所定レベルになるように増幅手段の利得を制御する第1の自動利得制御手段の前段に設けられたオン/オフ動作可能な第2の自動利得制御手段を有する受信装置を制御するプログラムであって、
コンピュータを、上記受信信号のレベル検出するレベル検出手段の検出結果に基づいて、上記受信信号のレベルが予め設定された第1の閾値以上となったとき、上記第2の自動利得制御手段をオン状態にし、上記受信信号のレベルが予め設定された第2の閾値以下となったとき、上記第2の自動利得制御手段をオフ状態にする制御手段として機能させるためのプログラム。
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JP2003130576A JP2004336480A (ja) | 2003-05-08 | 2003-05-08 | 受信装置、受信方法およびプログラム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20100074867A (ko) * | 2008-12-24 | 2010-07-02 | 삼성전자주식회사 | 케이블 방송 수신기의 감쇠 기능 수행 장치 및 방법 |
-
2003
- 2003-05-08 JP JP2003130576A patent/JP2004336480A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20100074867A (ko) * | 2008-12-24 | 2010-07-02 | 삼성전자주식회사 | 케이블 방송 수신기의 감쇠 기능 수행 장치 및 방법 |
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