JP2004336138A - 整合回路 - Google Patents

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Fumihide Sato
文秀 佐藤
Shigeyuki Mori
重幸 森
Nobuo Yoshioka
宣生 吉岡
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Abstract

【課題】簡単な構成で、広帯域な周波数に渡り整合を可能にした整合回路を得る。
【解決手段】ボンディングリボン41,42の接続個所の選択により、マイクロストリップライン14〜28の経路を選択し、広帯域増幅器2,3間を任意の物理長を有する経路に設定することができ、広帯域増幅器2の出力位相と広帯域増幅器3の入力位相とを共役関係にすることで、広帯域増幅器2,3相互の整合を取ることができる。この広帯域整合回路1では、スタブ線路を使用することなく、あくまでも物理長を設定することにより整合を取る構成なので、所望の周波数の他、所望の周波数以外でも整合を確保することができ、広帯域な周波数に渡り整合することができる。マイクロストリップライン12,14〜28、直流阻止用コンデンサ13、およびボンディングリボン41,42から構成されており、簡単な構成のものが得られる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光通信に代表される広帯域通信等で用いられる整合回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、マイクロ波帯以上の周波数では、集中定数回路が適用できなくなるので、分布定数回路を使用している。
従来のマイクロ波整合回路としては、絶縁基板上に直列伝送線路とスタブ線路とを設けてインピーダンス整合を行うことにより、接続部からの反射特性の劣化や伝送特性の劣化を防止するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来のマイクロ波整合回路としては、絶縁基板上に伝送路用マイクロストリップラインを設け、その伝送用マイクロストリップラインに少なくとも一部が隣接するようにしてスタブ用マイクロストリップラインを設け、そのスタブ用マイクロストリップラインに少なくとも一部が所定の長さに渡って隣接するようにしてアースパターンを設ける。伝送用マイクロストリップラインとスタブ用マイクロストリップラインとを接続位置の調整可能な接続子により接続し、スタブ用マイクロストリップラインとアースパターンとを接続位置の調整可能な接続子により接続する。これらにより、インピーダンスの調整を連続的に且つ簡便に行うものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−64310号公報
【特許文献2】
特開平7−326909号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のマイクロ波整合回路は以上のように構成されているので、以下の課題があった。
特許文献1に示したようなマイクロ波整合回路は、スタブ線路を使用した整合回路であり、そのスタブ線路長およびそのスタブ線路の接続部からの直列伝送線路長が、所望の整合周波数の波長に応じて一つ決定され、絶縁基板上にパターン化され、調整が一切できないものである。したがって、所望の整合周波数では反射特性や伝送特性が改善されるものの、所望の整合周波数以外では著しく反射特性や伝送特性が劣化してしまい、広帯域整合を実現することができない課題があった。
また、特許文献2に示したようなマイクロ波整合回路は、インピーダンスの調整が連続的にできる利点がある反面、伝送路用マイクロストリップライン、スタブ用マイクロストリップライン、アースパターン、および接続位置の調整可能な二つの接続子からなり、部品点数が多く複雑な構成で、製造経費が高価になってしまう。また、伝送路用マイクロストリップラインとスタブ用マイクロストリップラインとの間隔が狭く且つ平行にパターン化されたライン長さが長いことから、伝送路用マイクロストリップラインとスタブ用マイクロストリップラインとが結合してしまう課題があった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、簡単な構成で、広帯域な周波数に渡り整合を可能にした整合回路を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る整合回路は、絶縁基板上に形成された第1および第2の伝送用マイクロストリップラインと、絶縁基板上に形成され、且つ第1または第2の伝送用マイクロストリップラインに略平行あるいは略垂直に形成された複数の経路選択用マイクロストリップラインと、第1の伝送用マイクロストリップラインから任意の1つあるいは複数の経路選択用マイクロストリップラインを通じて第2の伝送用マイクロストリップラインに接続する複数の電気的接続部材とを備えたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1から図3はこの発明の実施の形態1による広帯域整合回路を示す平面図であり、図1はリボンボンディングされていない状態、図2および図3はそれぞれ異なる経路でリボンボンディングした状態を示したものである。
図1において、広帯域整合回路(整合回路)1は、広帯域増幅器2,3間に接続され、広帯域増幅器2,3相互の整合を取るものである。
広帯域整合回路1は、絶縁基板11によって構成されたものである。この絶縁基板11としては、誘電体基板を用いることができ、具体的にはPPO基板、アルミナセラミック基板、ガラスセラミック基板等の絶縁基板を用いることができる。
その絶縁基板11上には、広帯域増幅器2と一端が接続されるマイクロストリップライン12が形成され、そのマイクロストリップライン12の他端には図2および図3に示す直流阻止用コンデンサ13と接着されるランド12aが形成されたものである。
【0009】
また、そのマイクロストリップライン12の延長線上には、直流阻止用コンデンサ13の長さ分、離れた所にマイクロストリップライン(第1の伝送用マイクロストリップライン)14が形成され、そのマイクロストリップライン14の一端には、ランド12aに対向するようにランド14aが形成されたものである。さらに、マイクロストリップライン12,14の延長線上に長さLのマイクロストリップライン(経路選択用(平行)マイクロストリップライン)15と、マイクロストリップライン(第2の伝送用マイクロストリップライン)16が形成され、マイクロストリップライン16の一端は広帯域増幅器3と接続されるものである。
【0010】
また、マイクロストリップライン15と同一形状のマイクロストリップライン(経路選択用(平行)マイクロストリップライン)17をマイクロストリップライン15に平行に距離Aだけ離して形成されている。ここで、距離Aは、伝送する信号の最高周波数fで結合しない距離とする。結合、すなわち、放射損は、マイクロストリップラインの長さL、信号の波長λ、絶縁基板の厚さt、マイクロストリップライン間の距離Aにより決定され、絶縁基板の厚さtを固定とした場合に、Lに比例し、λとAに反比例する。このことから、マイクロストリップライン間の距離Aが小さくなるほど放射損が大きくなるが、ここでは他の値を鑑みながら広帯域整合回路として放射損が影響しない距離Aの最小値を設定する。
さらに、マイクロストリップライン14の他端の側面に一端面を揃えると共に、マイクロストリップライン17の一端面に他端の側面を揃え、且つマイクロストリップライン17に垂直にマイクロストリップライン(経路選択用(垂直)マイクロストリップライン)18が形成されている。また、マイクロストリップライン16の他端の側面に一端面を揃えると共に、マイクロストリップライン17の他端面に他端の側面を揃え、且つマイクロストリップライン17に垂直にマイクロストリップライン(経路選択用(垂直)マイクロストリップライン)19が形成されている。このように、マイクロストリップライン17〜19は、略コの字状に形成されている。
【0011】
同様に、マイクロストリップライン17と同一形状のマイクロストリップライン(経路選択用(平行)マイクロストリップライン)20,23,26を距離Aずつ相互に離して形成されている。また、マイクロストリップライン18と同一形状のマイクロストリップライン(経路選択用(垂直)マイクロストリップライン)21,24,27を、マイクロストリップライン18の延長線上に且つマイクロストリップライン20,23,26に垂直に形成されている。さらに、マイクロストリップライン19と同一形状のマイクロストリップライン(経路選択用(垂直)マイクロストリップライン)22,25,28を、マイクロストリップライン19の延長線上に且つマイクロストリップライン20,23,26に垂直に形成されている。マイクロストリップライン20〜22、23〜25、26〜28は、それぞれ略コの字状に形成されている。
なお、マイクロストリップラインの幅Wは、絶縁基板11の誘電率と整合インピーダンスから算出される値とする。例えば、誘電率を10、整合インピーダンスを50Ωとした時、マイクロストリップラインの幅Wは絶縁基板11の厚さtと等しくなる。
また、マイクロストリップライン15,17,20,23,26の長さLは、伝送する信号の最高周波数をf、そのfの波長をλとした時、λ/4以下の任意の長さとすることによって、リボンボンディングした時の反射点において周波数共振を起こすことなく、電磁波放射による広帯域増幅器の誤動作を防止することができる。
【0012】
また、図2において、広帯域増幅器2,3は、それぞれ半導体基板31,32によって構成されたものである。
その半導体基板31上には、パッド33,34が形成され、半導体基板32上には、パッド35,36が形成されている。
前段の回路(図示せず)と広帯域増幅器2のパッド33とはボンディングワイヤ37により接続され、広帯域増幅器2のパッド34と広帯域整合回路1のマイクロストリップライン12の一端とはボンディングワイヤ38により接続されている。また、広帯域整合回路1のマイクロストリップライン16の一端と広帯域増幅器3のパッド35とはボンディングワイヤ39により接続され、広帯域増幅器3のパッド36と後段の回路(図示せず)とはボンディングワイヤ40により接続されている。
また、マイクロストリップライン14の他端とマイクロストリップライン15の一端とはボンディングリボン(電気的接続部材)41により接続され、マイクロストリップライン15の他端とマイクロストリップライン16の他端とはボンディングリボン(電気的接続部材)42により接続されている。これらの接続により、広帯域増幅器2と広帯域増幅器3は、物理的に最短距離で接続されている。
【0013】
さらに、図3において、マイクロストリップライン14の他端とマイクロストリップライン18の一端とはボンディングリボン(電気的接続部材)43により接続され、マイクロストリップライン18の他端とマイクロストリップライン17の一端とはボンディングリボン(電気的接続部材)44により接続され、マイクロストリップライン17の他端とマイクロストリップライン19の一端とはボンディングリボン(電気的接続部材)45により接続され、マイクロストリップライン19の他端とマイクロストリップライン16の他端とはボンディングリボン(電気的接続部材)46により接続されている。
【0014】
次に動作について説明する。
ここでは、図2および図3で示した広帯域整合回路の等価回路と共にその実験データを用いて広帯域増幅器相互のインピーダンスが補償される理由について説明する。
図4はこの発明の実施の形態1による広帯域整合回路の等価回路を示す回路図であり、図において、まず、入力インピーダンスZiを持つ広帯域増幅器2の入力側にボンディングワイヤ37の有するインダクタンス51が接続されている。次に、出力インピーダンスZoを持つ広帯域増幅器2の出力側にボンディングワイヤ38の有するインダクタンス52が接続されている。さらに、直流阻止用コンデンサ13が接続され、任意の組み合わせでボンディングリボンにより接続される遅延線53に接続された後、入力インピーダンスZiを持つ広帯域増幅器3の入力側にボンディングワイヤ39の有するインダクタンス54が接続されている。さらに、出力インピーダンスZoを持つ広帯域増幅器3の出力側にボンディングワイヤ40の有するインダクタンス55が接続されている。
【0015】
図2と図3との相違は、絶縁基板11上のマイクロストリップライン14〜28のボンディングリボンによる接続の違いである。
図2と図3とを比較した場合、図3の方がマイクロストリップライン18,19の長さ分だけ伝送経路長が長い。よって、広帯域増幅器2から出力され、広帯域増幅器3に入力される伝送信号の到達位相は、この経路長差と伝送信号が持つ波長(一般的には、伝送信号の最高周波数fの波長λ。但し、その限りではない)から異なるものとなる。
同様に広帯域増幅器3に入力される伝送信号の到達位相は、マイクロストリップライン14〜28のボンディングリボンによる接続の組み合わせによる伝送経路長の変化により、任意に変化させることができ、整合回路としてインピーダンスの補償および周波数特性の調整が可能となる。
【0016】
図5はこの発明の実施の形態1による広帯域整合回路の周波数に応じた利得特性の実験データを示す特性図であり、図において、Aは図2に示した接続の組み合わせによる利得特性であり、Bは図3に示した接続の組み合わせによる利得特性である。
この図5の利得特性A,Bに示した通り、図2に示した接続と図3に示した接続とでは、その利得特性に差異が確認できた。今回の実験データからは、1GHzの利得19dBを基準とした場合、基準の利得から1dB低下する周波数が利得特性Aの5.5GHzから利得特性Bの9GHzに大きく改善されており、これは、図2に示した接続を図3に示した接続に変更することで、広帯域の周波数に渡り整合することができることを示している。
【0017】
以上のように、この実施の形態1によれば、ボンディングリボンにより、線路インピーダンスを大きく変えることなく、マイクロストリップライン14〜28間を電気的に接続する場合は、広帯域増幅器2,3間の物理長を可変することにより、初段の広帯域増幅器2の出力位相と次段の広帯域増幅器3の入力位相とを共役関係にすることで、広帯域増幅器2,3相互の整合を取ることが可能である。
また、この広帯域整合回路は、スタブ線路を使用することなく、あくまでも物理長を設定することにより整合を取る構成なので、所望の周波数の他、所望の周波数以外でも整合を確保することができ、広帯域な周波数に渡り整合することができる。
さらに、マイクロストリップライン12,14〜28、直流阻止コンデンサ13およびボンディングリボンからなる構成なので、部品点数が少なく簡単な構成で実現することができる。
さらに、マイクロストリップライン15,17,20,23,26をそれぞれ平行に且つ信号の最高周波数fで結合しない距離Aだけ離して形成したので、マイクロストリップライン15,17,20,23,26間が結合することなく、広帯域増幅器の損失を防ぐことができる。
さらに、ボンディングリボンは、特別に接続子とする電気部品を必要としないため、製造経費を削減したり量産性を良好にすることができる。
さらに、この広帯域整合回路は、広帯域増幅器2,3間に減衰器を使用せずに利得特性の周波数による劣化を防止できることから、その減衰器が不要な分だけ製造経費を削減したり量産性を良好にすることができる。
さらに、この広帯域整合回路は、広帯域増幅器2,3間に減衰器を使用しないため、広帯域増幅器単体の利得を抑えることができることから広帯域増幅器の選択肢が広がり、製造経費を削減したり量産性を良好にすることができる。
【0018】
実施の形態2.
図6から図8はこの発明の実施の形態2による広帯域整合回路を示す平面図であり、図6から図8はそれぞれ異なる経路でワイヤボンディングした状態を示したものである。
図6において、マイクロストリップライン14の他端とマイクロストリップライン15の一端とはボンディングワイヤ(電気的接続部材)61により接続され、マイクロストリップライン15の他端とマイクロストリップライン16の他端とはボンディングワイヤ(電気的接続部材)62により接続されている。
その他の構成については、図2と同等である。
さらに、図7において、マイクロストリップライン14の他端とマイクロストリップライン17の一端とはボンディングワイヤ(電気的接続部材)63により接続され、マイクロストリップライン17の他端とマイクロストリップライン16の他端とはボンディングワイヤ(電気的接続部材)64により接続されている。
さらに、図8において、マイクロストリップライン14の他端とマイクロストリップライン20の一端とはボンディングワイヤ(電気的接続部材)65により接続され、マイクロストリップライン20の他端とマイクロストリップライン16の他端とはボンディングワイヤ(電気的接続部材)66により接続されている。
【0019】
次に動作について説明する。
ここでは、図6から図8で示した広帯域整合回路の等価回路と共にその実験データを用いて広帯域増幅器相互のインピーダンスが補償される理由について説明する。
図9はこの発明の実施の形態2による広帯域整合回路の等価回路を示す回路図であり、図において、広帯域増幅器2の入力側にボンディングワイヤ37の有するインダクタンス51が接続され、広帯域増幅器2の出力側にボンディングワイヤ38の有するインダクタンス52が接続され、さらに、直流阻止用コンデンサ13が接続されているのは、図4と同等である。この実施の形態2では、任意の組み合わせのボンディングワイヤの有するインダクタンス71,72が接続された後、広帯域増幅器3の入力側にボンディングワイヤ39の有するインダクタンス54が接続され、広帯域増幅器3の出力側にボンディングワイヤ40の有するインダクタンス55が接続されている。
【0020】
図6から図8の相違は、絶縁基板11上のマイクロストリップラインのボンディングワイヤによる接続の違いである。
図6と図7とを比較した場合、図7の方がマイクロストリップライン18,19分だけボンディングワイヤ長が長く、ボンディングワイヤの有するインダクタンスが大きい。また、図7と図8とを比較した場合、図8の方がマイクロストリップライン21,22分だけボンディングワイヤ長が長く、ボンディングワイヤの有するインダクタンスが大きい。すなわち、この分布定数回路によるボンディングワイヤの接続は、広帯域増幅器2,3間に誘導素子(インダクタ)を直列接続したことに等しい。よって、広帯域増幅器2から出力され、広帯域増幅器3に入力する伝送信号の到達位相は、このインダクタンスを積極的に利用することで位相が進相し、マイクロストリップラインの線路インピーダンスを信号が伝送する時の位相とは異なるものとなる。
同様に広帯域増幅器3に入力される伝送信号の到達位相は、マイクロストリップライン14〜28のボンディングワイヤによる接続の組み合わせによるボンディングワイヤ長の変化により、任意に変化させることができ、整合回路としてインピーダンスの補償および周波数特性の調整が可能となる。
【0021】
図10はこの発明の実施の形態2による広帯域整合回路の周波数に応じた利得特性の実験データを示す特性図であり、図において、Cは図6に示した接続の組み合わせによる利得特性であり、Dは図7に示した接続の組み合わせによる利得特性であり、Eは図8に示した接続の組み合わせによる利得特性である。
この図10の利得特性C〜Eに示した通り、図6から図8に示した接続では、その利得特性に差異が確認できた。今回の実験データからは、8GHzまではほとんど差が見られないが、15GHzで比較した場合、利得特性CとEとでは約5dBの格差があり、利得特性Dではほぼそれらの中央値となった。これは、図7に示した接続にすることで、広帯域の周波数に渡り整合することができることを示している。
【0022】
以上のように、この実施の形態2によれば、ボンディングワイヤによりマイクロストリップライン間を電気的に接続する場合は、ボンディングワイヤによる接続の組み合わせによるボンディングワイヤ長の変化により、広帯域増幅器2,3間のインダクタンスを可変することにより、初段の広帯域増幅器2の出力位相と次段の広帯域増幅器3の入力位相とを共役関係にすることで、広帯域増幅器2,3相互の整合を取ることが可能である。
また、この広帯域整合回路は、スタブ線路を使用することなく、あくまでもボンディングワイヤ長の変化によるインダクタンスを設定することにより整合を取る構成なので、所望の周波数の他、所望の周波数以外でも整合を確保することができ、広帯域な周波数に渡り整合することができる。
さらに、マイクロストリップライン12,14〜28、直流阻止コンデンサ13およびボンディングワイヤからなる構成なので、部品点数が少なく簡単な構成で実現することができる。
さらに、マイクロストリップライン15,17,20,23,26をそれぞれ平行に且つ信号の最高周波数fで結合しない距離Aだけ離して形成したので、マイクロストリップライン15,17,20,23,26間が結合することなく、広帯域増幅器の損失を防ぐことができる。
さらに、ボンディングワイヤは、特別に接続子とする電気部品を必要としないため、製造経費を削減したり量産性を良好にすることができる。
さらに、この広帯域整合回路は、広帯域増幅器2,3間に減衰器を使用せずに利得特性の周波数による劣化を防止できることから、その減衰器が不要な分だけ製造経費を削減したり量産性を良好にすることができる。
さらに、この広帯域整合回路は、広帯域増幅器2,3間に減衰器を使用しないため、広帯域増幅器単体の利得を抑えることができることから広帯域増幅器の選択肢が広がり、製造経費を削減したり量産性を良好にすることができる。
【0023】
実施の形態3.
上記実施の形態1では、マイクロストリップライン間をボンディングリボンで接続し、上記実施の形態2では、マイクロストリップライン間をボンディングワイヤで接続する場合を示したが、マイクロストリップライン間をボンディングリボンとボンディングワイヤとを併用して接続しても良い。
この場合、広帯域増幅器2,3間を任意の物理長を有する経路にしたり、任意のインダクタンスを有する経路に設定することができ、入力側の広帯域増幅器2の出力位相と出力側の広帯域増幅器3の入力位相とを共役関係にすることで、広帯域増幅器相互の整合を取ることができる。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、広帯域整合回路の第1の伝送用マイクロストリップラインの入力端子および第2の伝送用マイクロストリップラインの出力端子にそれぞれ広帯域増幅器を接続した場合に、複数の電気的接続部材により、第1の伝送用マイクロストリップラインから任意の1つあるいは複数の経路選択用マイクロストリップラインを通じて第2の伝送用マイクロストリップラインに接続することによって、広帯域増幅器間を任意の物理長を有する経路にしたり、任意のインダクタンスを有する経路に設定することができ、入力側の広帯域増幅器の出力位相と出力側の広帯域増幅器の入力位相とを共役関係にすることで、広帯域増幅器相互の整合を取ることができる。
また、従来の技術では、スタブ線路を使用した構成なので、所望の周波数以外では、著しく整合の劣化が生じ、広帯域整合を実現することはできなかったが、この広帯域整合回路は、スタブ線路を使用することなく、あくまでも物理長またはインダクタンスを設定することにより整合を取る構成なので、所望の周波数の他、所望の周波数以外でも整合を確保することができ、広帯域な周波数に渡り整合することができる。
さらに、第1および第2の伝送用マイクロストリップライン、複数の経路選択用マイクロストリップライン、複数の電気的接続部材からなり、部品点数が少なく簡単な構成で、製造経費の安価のものが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による広帯域整合回路を示す平面図である。
【図2】この発明の実施の形態1による広帯域整合回路を示す平面図である。
【図3】この発明の実施の形態1による広帯域整合回路を示す平面図である。
【図4】この発明の実施の形態1による広帯域整合回路の等価回路を示す回路図である。
【図5】この発明の実施の形態1による広帯域整合回路の周波数に応じた利得特性の実験データを示す特性図である。
【図6】この発明の実施の形態2による広帯域整合回路を示す平面図である。
【図7】この発明の実施の形態2による広帯域整合回路を示す平面図である。
【図8】この発明の実施の形態2による広帯域整合回路を示す平面図である。
【図9】この発明の実施の形態2による広帯域整合回路の等価回路を示す回路図である。
【図10】この発明の実施の形態2による広帯域整合回路の周波数に応じた利得特性の実験データを示す特性図である。
【符号の説明】
1 広帯域整合回路(整合回路)、2,3 広帯域増幅器、11 絶縁基板、12 マイクロストリップライン、12a,14a ランド、13 直流阻止用コンデンサ、14 マイクロストリップライン(第1の伝送用マイクロストリップライン)、15,17,20,23,26 マイクロストリップライン(経路選択用(平行)マイクロストリップライン)、18,19,21,22,24,25,27,28 マイクロストリップライン(経路選択用(垂直)マイクロストリップライン)、16 マイクロストリップライン(第2の伝送用マイクロストリップライン)、31,32 半導体基板、33〜36 パッド、37〜40ボンディングワイヤ、41〜46 ボンディングリボン(電気的接続部材)、51,52,54,55,71,72 インダクタンス、53 遅延線、61〜66 ボンディングワイヤ(電気的接続部材)。

Claims (4)

  1. 絶縁基板上に形成された第1の伝送用マイクロストリップラインと、
    上記絶縁基板上に形成された第2の伝送用マイクロストリップラインと、
    上記絶縁基板上に形成され、且つ上記第1または第2の伝送用マイクロストリップラインに略平行あるいは略垂直に形成された複数の経路選択用マイクロストリップラインと、
    上記第1の伝送用マイクロストリップラインから任意の1つあるいは複数の上記経路選択用マイクロストリップラインを通じて上記第2の伝送用マイクロストリップラインに接続する複数の電気的接続部材とを備えた整合回路。
  2. 複数の経路選択用マイクロストリップラインは、
    第1および第2の伝送用マイクロストリップライン間に略平行に形成され、且つそれら第1および第2の伝送用マイクロストリップラインからそれぞれ異なる距離に形成された複数の平行マイクロストリップラインと、
    上記第1および第2の伝送用マイクロストリップラインに略垂直に形成され、且つ上記平行マイクロストリップラインの両端に形成された複数の垂直マイクロストリップラインとからなり、
    複数の電気的接続部材は、
    上記第1の伝送用マイクロストリップラインから上記経路選択用マイクロストリップラインを通じた上記第2の伝送用マイクロストリップラインへの複数の経路のうちの1つを選択するように接続するボンディングリボンからなることを特徴とする請求項1記載の整合回路。
  3. 複数の経路選択用マイクロストリップラインは、
    第1および第2の伝送用マイクロストリップライン間に略平行に形成され、且つそれら第1および第2の伝送用マイクロストリップラインからそれぞれ異なる距離に形成された複数の平行マイクロストリップラインからなり、
    複数の電気的接続部材は、
    上記第1の伝送用マイクロストリップラインから上記経路選択用マイクロストリップラインを通じた上記第2の伝送用マイクロストリップラインへの複数の経路のうちの1つを選択するように接続するボンディングワイヤからなることを特徴とする請求項1記載の整合回路。
  4. 複数の電気的接続部材として、ボンディングリボンとボンディングワイヤとを併用したことを特徴とする請求項1記載の整合回路。
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