JP2004336134A - 3lループアンテナ及びそれを用いたループアンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】ループアンテナの広帯域化を図る。
【解決手段】円環状に形成された3つのループ部13a、13b、14aと、各ループ部13a、13b、14aに連続した給電線13c、14b、15、16と、給電線13c、14b、15、16に電力を分配供給する電力分配器17とを備え、電力分配器17から給電線13c、14b、15、16を介して各ループ部13a、13b、14aへ至る各給電路の長さの差は、0〜0.1λの範囲内としている。
【選択図】 図1
【解決手段】円環状に形成された3つのループ部13a、13b、14aと、各ループ部13a、13b、14aに連続した給電線13c、14b、15、16と、給電線13c、14b、15、16に電力を分配供給する電力分配器17とを備え、電力分配器17から給電線13c、14b、15、16を介して各ループ部13a、13b、14aへ至る各給電路の長さの差は、0〜0.1λの範囲内としている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、3Lループアンテナ及びそれを用いたループアンテナに関し、詳しくは、放送電波等を送信する広帯域のループアンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、UHF帯などの放送電波を送信するループアンテナとして、図14に示すものが提案されている(特開2000−307327号公報)。ループアンテナ5は、円環部1a、2aから内方に延出した一対の給電導入部1b、2bに直交方向より2線式の並行給電線4を接続している。並行給電線4は非平行とし、線路間距離が漸次変化するように傾斜配線して並行給電線4のインピーダンスを連続的に変化させ、並行給電線4の給電点Pおよび両端部におけるインピーダンスを整合させて広帯域化を図っている。
【0003】
また、図15に示すように、高電力利得を実現するために6個のループ部を有する1波長ループアンテナである6Lループアンテナ8が多く利用されている。
6Lループアンテナ8は、電力分配器Tを中心として両側にアンテナ素子6、7を接続しており、各アンテナ素子6、7は、第1給電線6d〜f、7d〜fにより夫々3個づつループ部6a〜c、7a〜cを連続させている。
各ループ部6a〜c、7a〜cと電力分配器Tとの間の距離は、図15の実線で概略的に示すように、予め想定された周波数の電流W1の位相が各ループ部7a〜c毎にマッチングするように設定されている。例えば、ループ部7aの電力分配器Tとの間の給電路の長さをa、ループ部7cの電力分配器Tとの間の給電路の長さをbとすると、ループ部7aとループ部7cとの給電位相の差2π(b−a)/λがゼロとなるように長さa、bが夫々設定されている。(λは電力分配器Tによる給電波長)
【0004】
【特許文献1】
特開2000−307327号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図15に示す6Lループアンテナ8によると、電力分配器Tから各アンテナ素子6、7へと供給される電流の給電周波数fが変化した場合は、λ=vc/f(vc=2.998×108m/s)の式より波長λも変化して給電位相の差2π(b−a)/λがゼロでなくなり、図16の点線の電流W2で示すように、各ループ部7a〜cでの給電位相にズレが発生してしまう。この位相ズレは、6Lループアンテナ等のように直列でループ部6a〜c、7a〜cが設けられている場合には、電力分配器Tから近いループ部7aに比べて、離れたループ部7cの方で位相ズレが累積して大きくなってしまい、各ループ部7a〜cの給電位相が不規則となる問題がある。
【0006】
図17は6Lループアンテナ8の垂直指向性の周波数特性を示すグラフであって、横軸が俯角[deg]、縦軸が相対電界強度[dB]を表している。このグラフからも明らかなように、6Lループアンテナ8から送信される電波の指向性は周波数ごとに大きく変動しており、狭帯域でしか安定した指向性を得られない欠点がある。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、複数のループ部を有するループアンテナにおいて、周波数変化による位相ズレが不規則に発生するのを防止して広帯域化を図ることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、円環状に形成された3つのループ部と、
上記各ループ部に連続した給電線と、
上記給電線に電力を供給する電力分配器とを備え、
上記電力分配器から上記給電線を介して上記各ループ部へ至る各給電路の長さの差は、0〜0.1λの範囲内としていることを特徴とする3Lループアンテナを提供している。
【0009】
上記構成とすると、上記電力分配器から上記各ループ部へ至る各給電路の長さの差をそれぞれ0〜0.1λの範囲で小さくしているので、給電周波数が変化しても各ループ部の間での位相差の変化を抑えることができ、アンテナを広帯域化することができる。つまり、各給電路長さの差を0.1λ以下の微小差とすることで、各ループ部間での位相差をアンテナの広帯域化に十分な範囲に抑えることができる。
【0010】
上記電力分配器から上記各ループ部へ至る各給電路が並列回路となる構成としている。
即ち、図16に示すように各ループ部が直列的に接続されている場合には、1つのループ部における位相変化が他のループ部における位相変化へ累積的に影響して位相調節が困難となり、結果として狭帯域化してしまうが、本発明の場合には、並列回路化された給電路の長さを調節することで各ループ部における給電位相の調整を容易に行うことができるため、広帯域化に対応し易くなる。
【0011】
上記電力分配器から上記給電線を介して上記各ループ部へ至る上記各給電路の長さは同一としていると好適である。
【0012】
各ループ部までの給電路の長さが同一とされていることにより、電力分配器から供給される電流の周波数が変化した場合でも各ループ部での給電位相は同一となる。よって、各ループ部からの電波の同一方向における波面の干渉が周波数ごとに不規則となることが防がれ、各ループ部からの合成である電波の指向性およびVSWR特性を広帯域化することが可能となる。
【0013】
また、各ループ部までの給電路の長さを相違させた場合には、各ループ部への給電位相を異ならせることができ、放射される電波の指向性を非対称とすることができる。したがって、例えば、この3Lループアンテナを2つ鏡面配置して用いた場合に、各3Lループアンテナから放射される各電波の行路差がλ/2となる観測方向において各電波の電界強度が異なり、電界強度の相殺によるヌルの発生を抑制することができる。
【0014】
上記3つのループ部は直線上に配置され、
上記給電線は、上記各ループ部よりそれぞれ並行して延出した第1給電線と、上記第1給電線に上記電力分配器を接続する第2給電線とを備えている。
【0015】
具体的には、上記3つのループ部のうち2つのループ部は、上記第1給電線で連結されて2Lループアンテナ素子としていると共に、上記第2給電線を上記第1給電線の略中央位置に接続している一方、
残りの1つのループ部より上記第1給電線を延出させて1Lループアンテナ素子としていると共に、上記電力分配器と接続された上記第2給電線を該第1給電線の端部に接続している。
【0016】
上記構成とすると、2つのループ部を第1給電線で連結して一体化された2Lループアンテナ素子と、1つのループ部を有する1Lループアンテナ素子とが構成され、2Lループアンテナの第1給電線の略中央位置に第2給電線の端部を接続するだけで、2つのループ部に給電することができる。
【0017】
上記電力分配器は、上記2Lループアンテナ素子と上記1Lループアンテナ素子との間に配置されると共に、上記2Lループアンテナと上記1Lループアンテナとに接続される上記第2給電線は同一部材とし、
上記第2給電線は、その中間部分を上記電力分配器に接続していると共に、その両端を上記各第1給電線に接続し、かつ、上記ループ部の上面側を通過させている。
【0018】
上記構成とすると、上記2Lループアンテナ素子に接続される第2給電線と上記1Lループアンテナ素子に接続される第2給電線とを一部材で兼用することができ、部品コストを低減することができる。
また、電力分配器が各ループアンテナ素子よりも高背である場合に、第2給電線をループ部の上面側を通過させることで、第2給電線を複雑に屈曲加工せずに済む利点がある。
なお、1Lループアンテナに接続する第2給電線と、2Lループアンテナに接続する第2給電線とは別部材であってもよいことは言うまでもない。
【0019】
上記給電線は並行したストリップラインとしていると好ましい。
また、上記給電線のうち、各ループ部に接続する第1給電線をエッジ対向ストリップラインとし、第2給電線を面対向ストリップラインとすると更に好適である。なお、第2給電線は同軸線等の他の形式でも構わない。
【0020】
上記3Lループアンテナを反射板にN個(Nは自然数)配置しているループアンテナを提供している。
【0021】
即ち、上記3LループアンテナをN個組み合せて1つの反射板上に配置することで(N)Lループアンテナを簡単に形成できる。
例えば、3つの2Lループアンテナを反射板に配置して6Lループアンテナを形成すると電力分配器も3つ必要になるが、本発明のように、2つの3Lループアンテナを反射板に配置して6Lループアンテナを形成すると、電力分配器が2つで済み、部品コストを低減することができる。
【0022】
さらに、3つの2Lループアンテナを反射板に配置して6Lループアンテナを形成すると、両端に配置された各2Lループアンテナと、その中間に配置された2Lループアンテナとで電波干渉等の環境条件が異なるので、電力分配器でのインピーダンスの設定などが複雑になるが、本発明により形成された6Lループアンテナでは、反射板に配置された2つの3Lループアンテナは互いに電波干渉等の環境条件が同一であり、電力分配器でのインピーダンスの設定等が楽になる利点がある。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図4は第1実施形態の6Lループアンテナ10を示す。
6Lループアンテナ10は、1枚のアルミ製の反射板20の上に2つの3Lループアンテナ素子11、21を鏡面配置している。
【0024】
一方の3Lループアンテナ素子11は、2つのループ部13a、13bを並行する第1給電線13cで架橋している2Lループアンテナ素子13と、1つのループ部14aから並行する第1給電線14bを延出した1Lループアンテナ素子14と、2Lループアンテナ素子13と1Lループアンテナ素子14との間の位置で反射板20に立設された電力分配器17と、2Lループアンテナ素子13の第1給電線13cの中点の給電点P1と電力分配器17とを接続する第2給電線15と、1Lループアンテナ素子14の第1給電線14bの端部の給電点P2と電力分配器17とを接続する第2給電線16と、反射板20より立設して各ループ部13a、13b、14aを支持している絶縁支持棒18とを備えている。
なお、第2給電線15と16は連続した同一部材とし、その中間部分を電力分配器17に接続していると共に、その両端を給電点P1、P2に夫々接続し、ループ部13b、14aの上面側を通過させている。ただし、第2給電線15と16はそれぞれ別部材としても構わない。
また、電力分配器17は、内部にトランスの役目を果たす導体を垂直配置しており、その導体の上端側を第2給電線15、16に接続して電力分配している。
【0025】
1Lループアンテナ素子14の第1給電線14bは2Lループアンテナ13と反対側を向いていると共に各ループ部13a、13b、14aは直線状に配置されている。なお、第1給電線13c、14bは、ループ部13a、13b、14aと一体で形成されたエッジ対向ストリップライン(Edge−coupled stripline)とし、第2給電線15、16は、面対向ストリップライン(Broadside−coupled stripline)としているが、その他、同軸線路などでもよい。
【0026】
電波発生源である各ループ部13a、13b、14aと電力分配器17とを接続する給電路は、第2給電線15、16と第1給電線13c、14bとにより構成されている。
第2給電線15、16の長さはY、1Lループアンテナ素子14の第1給電線14bの長さはX、2Lループアンテナ素子13の第1給電線13cの長さは2Xとされており、第2給電線15は2Lループアンテナ素子13の第1給電線13cの中点に接続されている。
即ち、各ループ部13a、13b、14aと電力分配器17とを接続する給電路は、全てX+Yで同一長さとなる。
【0027】
また、反射板20に配置された他方の3Lループアンテナ素子21は、上記3Lループアンテナ素子11と対称同一形状である。
即ち、上記同様に、3Lループアンテナ素子21は、2つのループ部23a、23bを並行する2本の第1給電線23cで架橋している2Lループアンテナ素子23と、1つのループ部24aから並行する2本の第1給電線24bを延出した1Lループアンテナ素子24と、2Lループアンテナ素子23と1Lループアンテナ素子24との間の位置で反射板20に立設された電力分配器27と、2Lループアンテナ素子23の第1給電線23cの中点の給電点P3と電力分配器27とを接続する第2給電線25と、1Lループアンテナ素子24の第1給電線24bの端部の給電点P4と電力分配器27とを接続する第2給電線26と、反射板20より立設して各ループ部23a、23b、24aを支持している絶縁支持棒18とを備えている。
【0028】
第2給電線25、26の長さはY、1Lループアンテナ素子24の第1給電線24bの長さはX、2Lループアンテナ素子23の第1給電線23cの長さは2Xとされており、第2給電線25は2Lループアンテナ素子23の第1給電線23cの中点に接続されている。即ち、各ループ部23a、23b、24aと電力分配器27とを接続する給電路は、全てX+Yで同一長さとなる。
【0029】
上記構成とすると、6Lループアンテナ10を構成する3Lループアンテナ素子11、21の各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aがそれぞれ並列回路的に電力分配器17、27に接続されているので、個々の第2給電線15、16、25、26の長さや給電点P1、P2の設定位置を調節するだけで各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aにおける給電位相の調整が比較的容易に行え、給電位相の調節の幅が拡がり広帯域化に対応できる。
【0030】
また、各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aまでの給電路の長さX+Yを略同一としていることで、電力分配器17、27から供給される電流の周波数が変化した場合でも、各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aでの給電位相は略同一となる。このように、給電周波数に依存することなく同相で給電することができることにより、各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aからの電波の同一方向における波面の干渉が周波数ごとに不規則となることがなく、指向性およびVSWR特性を広帯域化することが可能となる。
【0031】
図7は第2実施形態を示す。
3Lループアンテナ素子11、21は、2Lループアンテナ素子13、23と1Lループアンテナ素子14、24とを第2給電線28、29で接続すると共に、第2給電線28、29の中点と電力分配器30とを第3給電線31、32で接続している。
即ち、第2給電線28、29は、一端を2Lループアンテナ素子13、23の第1給電線13c、23cの中点P1、P3に接続し、他端を1Lループアンテナ素子14、24の第1給電線14b、24bの端部P2、P4に接続されている。
第3給電線31、32は、一端を第2給電線28、29の中点P5、P6に接続し、他端を電力分配器30に接続している。
【0032】
1Lループアンテナ素子14、24の第1給電線14b、24bの長さはX、2Lループアンテナ素子13、23の第1給電線13c、23cの長さは2X、第2給電線28、29の長さは2Y、第3給電線31、32の長さはZとされており、各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aと電力分配器27とを接続する給電路は、全てX+Y+Zで同一長さとなる。
【0033】
このように、電力分配器30から各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aまでの給電路の長さを全てX+Y+Zと略同一としていることにより、給電周波数に依存することなく同相で給電でき、各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aからの電波の同一方向における波面の干渉は周波数が変化しても規則的となり、指向性およびVSWR特性の広帯域化を達成することができる。
しかも、2つの3Lループアンテナ素子11、12は同一の電力分配器30に接続されているので、電力分配器の数が低減されコスト削減を図ることができる。
なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため同一符号を付して説明を省略する。
【0034】
図8は第3実施形態を示す。
第1実施形態との相違点は、1枚の反射板20’に1つの3Lループアンテナ素子11を配置した3Lループアンテナ40としている点である。
即ち、1つの電力分配器17から第2給電線15、16を介して2Lループアンテナ素子13と1Lループアンテナ素子14に給電していると共に、第1実施形態と同様に、電力分配器17から各ループ部13a、13b、14aまでの給電路の長さを略同一としている。なお、第2給電線15、16は連続した一部材としているが、別部材で設けてもよい。なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため同一符号を付して説明を省略する。
【0035】
図9は第4実施形態を示す。
本実施形態の3Lループアンテナ41は、円環状のループ部42a、43a、44aから第1給電線42b、43b、44bを延出している3つの1Lループアンテナ素子42、43、44を同方向に向けて直線上に配置している。
そして、電力分配器45と各ループ部42、43、44の第1給電線42b、43b、44bとを同一長さの第2給電線46、47、48で接続している。
即ち、第1実施形態と同様に、電力分配器45から各ループ部42a、43a、44aまでの給電路長さを同一としている。
なお、各1Lループアンテナ素子42、43、44の向きは上記形態に限定されるものではなく、異なる方向に向いていても構わない。
【0036】
図10は第5実施形態を示す。
図10は第1実施形態および第2実施形態に記載された6Lループアンテナ10−1〜3の使用例を表している。
2Lループアンテナ素子13、23および1Lループアンテナ素子14、24を有する3Lループアンテナ素子11、21を反射板20に備えた3つの6Lループアンテナ10−1〜3を放送塔(図示せず)に垂直状態として上下方向に並べて配置している。
【0037】
給電方式は、3つの6Lループアンテナ10−1〜3のうち中央に配置された6Lループアンテナ10−2の中央部で上部(I)と下部(II)に分け、2つの給電線52、53から上部(I)と下部(II)を別々に給電する上下分割給電方式である。
詳しくは、電源50から分岐された一方の給電線52で、上部(I)に配置された各2Lループアンテナ素子13、23および各1Lループアンテナ素子14、24に接続されていると共に、分岐された他方の給電線53で、下部(II)に配置された各2Lループアンテナ素子13、23および各1Lループアンテナ素子14、24に接続されており、電源50で上部(I)と下部(II)とに電力供給の切替を可能としている。
【0038】
上記構成とすると、上下に3つ配置された6Lループアンテナ10−1〜3への給電を上部(I)と下部(II)に二分割しているので、例えば、一方の給電線52が損傷した場合でも電源50で下部(II)への給電のみに切替して動作維持することができ、稼動信頼性を向上させることができる。また、上部(I)と下部(II)とで給電位相の設定を変えることもでき、全体として設定値の幅を拡げることもできる。
なお、このように、ループ部を6個配置してループアンテナを構成する場合に、2Lループアンテナや4Lループアンテナを組み合せて用いたのでは、中央位置で分割することができなくなる不都合があるが、本発明のように、ループ部の個数が奇数である3Lループアンテナを構成単位として用いることで、中央位置で分割して給電することが可能となる。
【0039】
図11および図12は第6実施形態を示す。
第1実施形態との相違点は、各ループ部13a’、13b’、14a’、23a’、23b’、24a’と電力分配器17、27との間の給電路の長さを異ならせている点である。
【0040】
本実施形態の6Lループアンテナ10’は、第2給電線15、16、25、26の長さはY、2Lループアンテナ素子13’23’の第1給電線13c’、23c’におけるループ部13a’23a’と給電点P1’、P3’との間の長さはX、2Lループアンテナ素子13’、23’の第1給電線13c’23c’におけるループ部13b’、23b’と給電点P1’、P3’との間の長さはX’、1Lループアンテナ素子14’、24’の第1給電線14b’、24bの長さはX”とされている。
即ち、ループ部13a’、23a’と電力分配器17、27との間の給電路の長さはX+Yで、ループ部13b’、23b’と電力分配器17、27との間の給電路の長さはX’+Yで、ループ部14a’、24’と電力分配器17、27との間の給電路の長さはX”+Yと夫々異なる長さとしている。
ここで、各給電路の長さX+YとX’+YとX”+Yの互いの差δは、それぞれ0<δ≦0.1λの範囲内としている。
【0041】
2つの3Lループアンテナ11’、21’から放射される2つの電波は、図12に示すように、反射板20と直交する方向以外は行路差を生じ、該行路差がλ/2(λは設計中心周波数の波長)となる観測方向では各電波が逆位相となるため、各電波の指向性が同一であれば相殺されて、電界強度が極小であるヌルが発生してしまう。
しかし、上記構成とすると、3Lループアンテナ素子11’、21’の各ループ部13a’、13b’、14a’、23a’、23b’、24a’への給電位相を異ならせることができ、図12に示すように、一方の3Lループアンテナ素子11’と他方の3Lループアンテナ素子21’とで電波の指向性を異ならせることができる。したがって、各3Lループアンテナ素子11’、21’から放射される各電波の行路差がλ/2となる観測方向において各電波の電界強度が異なり、電界強度が完全に相殺されることが防止されて、ヌルの発生を抑制することができる。
なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0042】
(実施例1)
実施例1は図1乃至図4の第1実施形態に該当し、6Lループアンテナ10の設計中心周波数fは674MHzとし、X=0.13λ、Y=0.57λとしている。なお、λは設計中心周波数fの波長でλ=vc/f(vc=2.998×108m/s)である。
また、ループ部13a、13b、14b、23a、23b、24bの内周径d1=0.27λ、外周径d2=0.4λ、ループ部13a、13b、14b、23a、23b、24bの反射板20からの高さh=0.25λ、反射板20の中心Cからループ部14a、24aまでの距離L1=0.43λ、ループ部14a、24aとループ部13b、23bとの距離L2=0.49λ、ループ部13a、23aとループ部13b、23bとの距離L3=0.58λ、反射板20の幅w=0.85λ、反射板20の長さL=4λとする。
【0043】
図5のグラフは実施例1の6Lループアンテナ10の垂直指向性を示している。これによると、周波数を変動させても指向性の変化は少なく、図17に示す従来の6Lループアンテナ8の指向性に比べ、広帯域にわたって安定した垂直指向性が維持できることが分かる。
また、図6のグラフは実施例1の6Lループアンテナ10と従来例の6Lループアンテナ8のVSWR特性を比較している。これによると、従来の6Lループアンテナ8では、周波数690MHz付近の前後でVSWRが増大してしまい利用可能な周波数帯が狭帯域となっているが、本発明の6Lループアンテナ10のVSWRは、周波数が変化しても1.08程度でほぼ一定値を示し、広帯域で利用できることが分かる。
【0044】
(実施例2)
実施例2は図11および図12の第6実施形態に該当し、6Lループアンテナ10’の設計中心周波数fは674MHzとし、X=0.13λ、X’=0.11λ、X”=0.09λ、Y=0.57λとしている。
また、反射板20の中心Cからループ部14a’、24a’までの距離L1=0.4λ、ループ部14a’、24a’とループ部13b’、23b’との距離L2=0.56λ、ループ部13a’、23a’とループ部13b’、23b’との距離L3=0.56λとしている。
その他の寸法は実施例1と同様に、ループ部13a’、13b’、14b’、23a’、23b’、24b’の内周径d1=0.27λ、外周径d2=0.4λ、ループ部13a’、13b’、14b’、23a’、23b’、24b’の反射板20からの高さh=0.25λ、反射板20の長さL=4λ、反射板20の幅w=0.85λとする。
【0045】
図13のグラフは実施例2の6Lループアンテナ10’の垂直指向性を示している。これによると、相対電界強度が最小となる俯角においてもヌルは発生しておらず、ヌルレスアンテナを実現していることが分かる。
また、各ループ部13a’、13b’、14b’、23a’、23b’、24b’への電力分配器17、27からの給電を並列回路的に行っているので、周波数を変動させても指向性の変化は少なく、広帯域にわたって安定した垂直指向性が維持されていることが分かる。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、上記電力分配器から上記各ループ部へ至る各給電路の長さの差をそれぞれ0〜0.1λの範囲で小さくしているので、給電周波数が変化しても各ループ部の間での位相差の変化を抑えることができ、アンテナを広帯域化することができる。また、各給電路を並列回路としているので、各ループ部への給電位相の調整が行い易くなる。
さらに、電力分配器と各ループ部とを繋ぐ給電路の長さとそれぞれ同一とすれば、電波の放射部となる各ループ部への給電位相が周波数に依存せずに同相となるので、各ループ部からの各電波の同一方向における波面の干渉が周波数ごとに不規則となることが防がれ、各ループ部からの各電波の合成である電波の指向性およびVSWR特性を広帯域化することができる。一方、電力分配器と各ループ部とを繋ぐ給電路の長さとそれぞれ相違させれば、各ループ部への給電位相もそれぞれ相違させることができヌルレスアンテナを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の6Lループアンテナの模式図である。
【図2】第1実施形態の6Lループアンテナの斜視図である。
【図3】第1実施形態の6Lループアンテナの上面図である。
【図4】第1実施形態の6Lループアンテナの側面図である。
【図5】実施例1の垂直指向性を表すグラフである。
【図6】実施例1のVSWR特性を表すグラフである。
【図7】第2実施形態の6Lループアンテナの模式図である。
【図8】第3実施形態の3Lループアンテナの斜視図である。
【図9】第4実施形態の3Lループアンテナの模式図である。
【図10】第5実施形態の模式図である。
【図11】第6実施形態の6Lループアンテナの模式図である。
【図12】第6実施形態の6Lループアンテナの側面図である。
【図13】実施例2の垂直指向性を表すグラフである。
【図14】従来例を示す図面である。
【図15】別の従来例の6Lループアンテナの模式図である。
【図16】別の従来例の給電位相の説明図である。
【図17】別の従来例の垂直指向性を表すグラフである。
【符号の説明】
10 6Lループアンテナ
11、21 3Lループアンテナ素子
13 2Lループアンテナ素子
14 1Lループアンテナ素子
13a、13b、14a、23a、23b、24a ループ部
13c、14b、23c、24b 第1給電線
26 第2給電線
17、27 電力分配器
18 絶縁支持棒
20 反射板
40 3Lループアンテナ
P1〜P4 給電点
【発明の属する技術分野】
本発明は、3Lループアンテナ及びそれを用いたループアンテナに関し、詳しくは、放送電波等を送信する広帯域のループアンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、UHF帯などの放送電波を送信するループアンテナとして、図14に示すものが提案されている(特開2000−307327号公報)。ループアンテナ5は、円環部1a、2aから内方に延出した一対の給電導入部1b、2bに直交方向より2線式の並行給電線4を接続している。並行給電線4は非平行とし、線路間距離が漸次変化するように傾斜配線して並行給電線4のインピーダンスを連続的に変化させ、並行給電線4の給電点Pおよび両端部におけるインピーダンスを整合させて広帯域化を図っている。
【0003】
また、図15に示すように、高電力利得を実現するために6個のループ部を有する1波長ループアンテナである6Lループアンテナ8が多く利用されている。
6Lループアンテナ8は、電力分配器Tを中心として両側にアンテナ素子6、7を接続しており、各アンテナ素子6、7は、第1給電線6d〜f、7d〜fにより夫々3個づつループ部6a〜c、7a〜cを連続させている。
各ループ部6a〜c、7a〜cと電力分配器Tとの間の距離は、図15の実線で概略的に示すように、予め想定された周波数の電流W1の位相が各ループ部7a〜c毎にマッチングするように設定されている。例えば、ループ部7aの電力分配器Tとの間の給電路の長さをa、ループ部7cの電力分配器Tとの間の給電路の長さをbとすると、ループ部7aとループ部7cとの給電位相の差2π(b−a)/λがゼロとなるように長さa、bが夫々設定されている。(λは電力分配器Tによる給電波長)
【0004】
【特許文献1】
特開2000−307327号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図15に示す6Lループアンテナ8によると、電力分配器Tから各アンテナ素子6、7へと供給される電流の給電周波数fが変化した場合は、λ=vc/f(vc=2.998×108m/s)の式より波長λも変化して給電位相の差2π(b−a)/λがゼロでなくなり、図16の点線の電流W2で示すように、各ループ部7a〜cでの給電位相にズレが発生してしまう。この位相ズレは、6Lループアンテナ等のように直列でループ部6a〜c、7a〜cが設けられている場合には、電力分配器Tから近いループ部7aに比べて、離れたループ部7cの方で位相ズレが累積して大きくなってしまい、各ループ部7a〜cの給電位相が不規則となる問題がある。
【0006】
図17は6Lループアンテナ8の垂直指向性の周波数特性を示すグラフであって、横軸が俯角[deg]、縦軸が相対電界強度[dB]を表している。このグラフからも明らかなように、6Lループアンテナ8から送信される電波の指向性は周波数ごとに大きく変動しており、狭帯域でしか安定した指向性を得られない欠点がある。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、複数のループ部を有するループアンテナにおいて、周波数変化による位相ズレが不規則に発生するのを防止して広帯域化を図ることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、円環状に形成された3つのループ部と、
上記各ループ部に連続した給電線と、
上記給電線に電力を供給する電力分配器とを備え、
上記電力分配器から上記給電線を介して上記各ループ部へ至る各給電路の長さの差は、0〜0.1λの範囲内としていることを特徴とする3Lループアンテナを提供している。
【0009】
上記構成とすると、上記電力分配器から上記各ループ部へ至る各給電路の長さの差をそれぞれ0〜0.1λの範囲で小さくしているので、給電周波数が変化しても各ループ部の間での位相差の変化を抑えることができ、アンテナを広帯域化することができる。つまり、各給電路長さの差を0.1λ以下の微小差とすることで、各ループ部間での位相差をアンテナの広帯域化に十分な範囲に抑えることができる。
【0010】
上記電力分配器から上記各ループ部へ至る各給電路が並列回路となる構成としている。
即ち、図16に示すように各ループ部が直列的に接続されている場合には、1つのループ部における位相変化が他のループ部における位相変化へ累積的に影響して位相調節が困難となり、結果として狭帯域化してしまうが、本発明の場合には、並列回路化された給電路の長さを調節することで各ループ部における給電位相の調整を容易に行うことができるため、広帯域化に対応し易くなる。
【0011】
上記電力分配器から上記給電線を介して上記各ループ部へ至る上記各給電路の長さは同一としていると好適である。
【0012】
各ループ部までの給電路の長さが同一とされていることにより、電力分配器から供給される電流の周波数が変化した場合でも各ループ部での給電位相は同一となる。よって、各ループ部からの電波の同一方向における波面の干渉が周波数ごとに不規則となることが防がれ、各ループ部からの合成である電波の指向性およびVSWR特性を広帯域化することが可能となる。
【0013】
また、各ループ部までの給電路の長さを相違させた場合には、各ループ部への給電位相を異ならせることができ、放射される電波の指向性を非対称とすることができる。したがって、例えば、この3Lループアンテナを2つ鏡面配置して用いた場合に、各3Lループアンテナから放射される各電波の行路差がλ/2となる観測方向において各電波の電界強度が異なり、電界強度の相殺によるヌルの発生を抑制することができる。
【0014】
上記3つのループ部は直線上に配置され、
上記給電線は、上記各ループ部よりそれぞれ並行して延出した第1給電線と、上記第1給電線に上記電力分配器を接続する第2給電線とを備えている。
【0015】
具体的には、上記3つのループ部のうち2つのループ部は、上記第1給電線で連結されて2Lループアンテナ素子としていると共に、上記第2給電線を上記第1給電線の略中央位置に接続している一方、
残りの1つのループ部より上記第1給電線を延出させて1Lループアンテナ素子としていると共に、上記電力分配器と接続された上記第2給電線を該第1給電線の端部に接続している。
【0016】
上記構成とすると、2つのループ部を第1給電線で連結して一体化された2Lループアンテナ素子と、1つのループ部を有する1Lループアンテナ素子とが構成され、2Lループアンテナの第1給電線の略中央位置に第2給電線の端部を接続するだけで、2つのループ部に給電することができる。
【0017】
上記電力分配器は、上記2Lループアンテナ素子と上記1Lループアンテナ素子との間に配置されると共に、上記2Lループアンテナと上記1Lループアンテナとに接続される上記第2給電線は同一部材とし、
上記第2給電線は、その中間部分を上記電力分配器に接続していると共に、その両端を上記各第1給電線に接続し、かつ、上記ループ部の上面側を通過させている。
【0018】
上記構成とすると、上記2Lループアンテナ素子に接続される第2給電線と上記1Lループアンテナ素子に接続される第2給電線とを一部材で兼用することができ、部品コストを低減することができる。
また、電力分配器が各ループアンテナ素子よりも高背である場合に、第2給電線をループ部の上面側を通過させることで、第2給電線を複雑に屈曲加工せずに済む利点がある。
なお、1Lループアンテナに接続する第2給電線と、2Lループアンテナに接続する第2給電線とは別部材であってもよいことは言うまでもない。
【0019】
上記給電線は並行したストリップラインとしていると好ましい。
また、上記給電線のうち、各ループ部に接続する第1給電線をエッジ対向ストリップラインとし、第2給電線を面対向ストリップラインとすると更に好適である。なお、第2給電線は同軸線等の他の形式でも構わない。
【0020】
上記3Lループアンテナを反射板にN個(Nは自然数)配置しているループアンテナを提供している。
【0021】
即ち、上記3LループアンテナをN個組み合せて1つの反射板上に配置することで(N)Lループアンテナを簡単に形成できる。
例えば、3つの2Lループアンテナを反射板に配置して6Lループアンテナを形成すると電力分配器も3つ必要になるが、本発明のように、2つの3Lループアンテナを反射板に配置して6Lループアンテナを形成すると、電力分配器が2つで済み、部品コストを低減することができる。
【0022】
さらに、3つの2Lループアンテナを反射板に配置して6Lループアンテナを形成すると、両端に配置された各2Lループアンテナと、その中間に配置された2Lループアンテナとで電波干渉等の環境条件が異なるので、電力分配器でのインピーダンスの設定などが複雑になるが、本発明により形成された6Lループアンテナでは、反射板に配置された2つの3Lループアンテナは互いに電波干渉等の環境条件が同一であり、電力分配器でのインピーダンスの設定等が楽になる利点がある。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図4は第1実施形態の6Lループアンテナ10を示す。
6Lループアンテナ10は、1枚のアルミ製の反射板20の上に2つの3Lループアンテナ素子11、21を鏡面配置している。
【0024】
一方の3Lループアンテナ素子11は、2つのループ部13a、13bを並行する第1給電線13cで架橋している2Lループアンテナ素子13と、1つのループ部14aから並行する第1給電線14bを延出した1Lループアンテナ素子14と、2Lループアンテナ素子13と1Lループアンテナ素子14との間の位置で反射板20に立設された電力分配器17と、2Lループアンテナ素子13の第1給電線13cの中点の給電点P1と電力分配器17とを接続する第2給電線15と、1Lループアンテナ素子14の第1給電線14bの端部の給電点P2と電力分配器17とを接続する第2給電線16と、反射板20より立設して各ループ部13a、13b、14aを支持している絶縁支持棒18とを備えている。
なお、第2給電線15と16は連続した同一部材とし、その中間部分を電力分配器17に接続していると共に、その両端を給電点P1、P2に夫々接続し、ループ部13b、14aの上面側を通過させている。ただし、第2給電線15と16はそれぞれ別部材としても構わない。
また、電力分配器17は、内部にトランスの役目を果たす導体を垂直配置しており、その導体の上端側を第2給電線15、16に接続して電力分配している。
【0025】
1Lループアンテナ素子14の第1給電線14bは2Lループアンテナ13と反対側を向いていると共に各ループ部13a、13b、14aは直線状に配置されている。なお、第1給電線13c、14bは、ループ部13a、13b、14aと一体で形成されたエッジ対向ストリップライン(Edge−coupled stripline)とし、第2給電線15、16は、面対向ストリップライン(Broadside−coupled stripline)としているが、その他、同軸線路などでもよい。
【0026】
電波発生源である各ループ部13a、13b、14aと電力分配器17とを接続する給電路は、第2給電線15、16と第1給電線13c、14bとにより構成されている。
第2給電線15、16の長さはY、1Lループアンテナ素子14の第1給電線14bの長さはX、2Lループアンテナ素子13の第1給電線13cの長さは2Xとされており、第2給電線15は2Lループアンテナ素子13の第1給電線13cの中点に接続されている。
即ち、各ループ部13a、13b、14aと電力分配器17とを接続する給電路は、全てX+Yで同一長さとなる。
【0027】
また、反射板20に配置された他方の3Lループアンテナ素子21は、上記3Lループアンテナ素子11と対称同一形状である。
即ち、上記同様に、3Lループアンテナ素子21は、2つのループ部23a、23bを並行する2本の第1給電線23cで架橋している2Lループアンテナ素子23と、1つのループ部24aから並行する2本の第1給電線24bを延出した1Lループアンテナ素子24と、2Lループアンテナ素子23と1Lループアンテナ素子24との間の位置で反射板20に立設された電力分配器27と、2Lループアンテナ素子23の第1給電線23cの中点の給電点P3と電力分配器27とを接続する第2給電線25と、1Lループアンテナ素子24の第1給電線24bの端部の給電点P4と電力分配器27とを接続する第2給電線26と、反射板20より立設して各ループ部23a、23b、24aを支持している絶縁支持棒18とを備えている。
【0028】
第2給電線25、26の長さはY、1Lループアンテナ素子24の第1給電線24bの長さはX、2Lループアンテナ素子23の第1給電線23cの長さは2Xとされており、第2給電線25は2Lループアンテナ素子23の第1給電線23cの中点に接続されている。即ち、各ループ部23a、23b、24aと電力分配器27とを接続する給電路は、全てX+Yで同一長さとなる。
【0029】
上記構成とすると、6Lループアンテナ10を構成する3Lループアンテナ素子11、21の各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aがそれぞれ並列回路的に電力分配器17、27に接続されているので、個々の第2給電線15、16、25、26の長さや給電点P1、P2の設定位置を調節するだけで各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aにおける給電位相の調整が比較的容易に行え、給電位相の調節の幅が拡がり広帯域化に対応できる。
【0030】
また、各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aまでの給電路の長さX+Yを略同一としていることで、電力分配器17、27から供給される電流の周波数が変化した場合でも、各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aでの給電位相は略同一となる。このように、給電周波数に依存することなく同相で給電することができることにより、各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aからの電波の同一方向における波面の干渉が周波数ごとに不規則となることがなく、指向性およびVSWR特性を広帯域化することが可能となる。
【0031】
図7は第2実施形態を示す。
3Lループアンテナ素子11、21は、2Lループアンテナ素子13、23と1Lループアンテナ素子14、24とを第2給電線28、29で接続すると共に、第2給電線28、29の中点と電力分配器30とを第3給電線31、32で接続している。
即ち、第2給電線28、29は、一端を2Lループアンテナ素子13、23の第1給電線13c、23cの中点P1、P3に接続し、他端を1Lループアンテナ素子14、24の第1給電線14b、24bの端部P2、P4に接続されている。
第3給電線31、32は、一端を第2給電線28、29の中点P5、P6に接続し、他端を電力分配器30に接続している。
【0032】
1Lループアンテナ素子14、24の第1給電線14b、24bの長さはX、2Lループアンテナ素子13、23の第1給電線13c、23cの長さは2X、第2給電線28、29の長さは2Y、第3給電線31、32の長さはZとされており、各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aと電力分配器27とを接続する給電路は、全てX+Y+Zで同一長さとなる。
【0033】
このように、電力分配器30から各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aまでの給電路の長さを全てX+Y+Zと略同一としていることにより、給電周波数に依存することなく同相で給電でき、各ループ部13a、13b、14a、23a、23b、24aからの電波の同一方向における波面の干渉は周波数が変化しても規則的となり、指向性およびVSWR特性の広帯域化を達成することができる。
しかも、2つの3Lループアンテナ素子11、12は同一の電力分配器30に接続されているので、電力分配器の数が低減されコスト削減を図ることができる。
なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため同一符号を付して説明を省略する。
【0034】
図8は第3実施形態を示す。
第1実施形態との相違点は、1枚の反射板20’に1つの3Lループアンテナ素子11を配置した3Lループアンテナ40としている点である。
即ち、1つの電力分配器17から第2給電線15、16を介して2Lループアンテナ素子13と1Lループアンテナ素子14に給電していると共に、第1実施形態と同様に、電力分配器17から各ループ部13a、13b、14aまでの給電路の長さを略同一としている。なお、第2給電線15、16は連続した一部材としているが、別部材で設けてもよい。なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため同一符号を付して説明を省略する。
【0035】
図9は第4実施形態を示す。
本実施形態の3Lループアンテナ41は、円環状のループ部42a、43a、44aから第1給電線42b、43b、44bを延出している3つの1Lループアンテナ素子42、43、44を同方向に向けて直線上に配置している。
そして、電力分配器45と各ループ部42、43、44の第1給電線42b、43b、44bとを同一長さの第2給電線46、47、48で接続している。
即ち、第1実施形態と同様に、電力分配器45から各ループ部42a、43a、44aまでの給電路長さを同一としている。
なお、各1Lループアンテナ素子42、43、44の向きは上記形態に限定されるものではなく、異なる方向に向いていても構わない。
【0036】
図10は第5実施形態を示す。
図10は第1実施形態および第2実施形態に記載された6Lループアンテナ10−1〜3の使用例を表している。
2Lループアンテナ素子13、23および1Lループアンテナ素子14、24を有する3Lループアンテナ素子11、21を反射板20に備えた3つの6Lループアンテナ10−1〜3を放送塔(図示せず)に垂直状態として上下方向に並べて配置している。
【0037】
給電方式は、3つの6Lループアンテナ10−1〜3のうち中央に配置された6Lループアンテナ10−2の中央部で上部(I)と下部(II)に分け、2つの給電線52、53から上部(I)と下部(II)を別々に給電する上下分割給電方式である。
詳しくは、電源50から分岐された一方の給電線52で、上部(I)に配置された各2Lループアンテナ素子13、23および各1Lループアンテナ素子14、24に接続されていると共に、分岐された他方の給電線53で、下部(II)に配置された各2Lループアンテナ素子13、23および各1Lループアンテナ素子14、24に接続されており、電源50で上部(I)と下部(II)とに電力供給の切替を可能としている。
【0038】
上記構成とすると、上下に3つ配置された6Lループアンテナ10−1〜3への給電を上部(I)と下部(II)に二分割しているので、例えば、一方の給電線52が損傷した場合でも電源50で下部(II)への給電のみに切替して動作維持することができ、稼動信頼性を向上させることができる。また、上部(I)と下部(II)とで給電位相の設定を変えることもでき、全体として設定値の幅を拡げることもできる。
なお、このように、ループ部を6個配置してループアンテナを構成する場合に、2Lループアンテナや4Lループアンテナを組み合せて用いたのでは、中央位置で分割することができなくなる不都合があるが、本発明のように、ループ部の個数が奇数である3Lループアンテナを構成単位として用いることで、中央位置で分割して給電することが可能となる。
【0039】
図11および図12は第6実施形態を示す。
第1実施形態との相違点は、各ループ部13a’、13b’、14a’、23a’、23b’、24a’と電力分配器17、27との間の給電路の長さを異ならせている点である。
【0040】
本実施形態の6Lループアンテナ10’は、第2給電線15、16、25、26の長さはY、2Lループアンテナ素子13’23’の第1給電線13c’、23c’におけるループ部13a’23a’と給電点P1’、P3’との間の長さはX、2Lループアンテナ素子13’、23’の第1給電線13c’23c’におけるループ部13b’、23b’と給電点P1’、P3’との間の長さはX’、1Lループアンテナ素子14’、24’の第1給電線14b’、24bの長さはX”とされている。
即ち、ループ部13a’、23a’と電力分配器17、27との間の給電路の長さはX+Yで、ループ部13b’、23b’と電力分配器17、27との間の給電路の長さはX’+Yで、ループ部14a’、24’と電力分配器17、27との間の給電路の長さはX”+Yと夫々異なる長さとしている。
ここで、各給電路の長さX+YとX’+YとX”+Yの互いの差δは、それぞれ0<δ≦0.1λの範囲内としている。
【0041】
2つの3Lループアンテナ11’、21’から放射される2つの電波は、図12に示すように、反射板20と直交する方向以外は行路差を生じ、該行路差がλ/2(λは設計中心周波数の波長)となる観測方向では各電波が逆位相となるため、各電波の指向性が同一であれば相殺されて、電界強度が極小であるヌルが発生してしまう。
しかし、上記構成とすると、3Lループアンテナ素子11’、21’の各ループ部13a’、13b’、14a’、23a’、23b’、24a’への給電位相を異ならせることができ、図12に示すように、一方の3Lループアンテナ素子11’と他方の3Lループアンテナ素子21’とで電波の指向性を異ならせることができる。したがって、各3Lループアンテナ素子11’、21’から放射される各電波の行路差がλ/2となる観測方向において各電波の電界強度が異なり、電界強度が完全に相殺されることが防止されて、ヌルの発生を抑制することができる。
なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0042】
(実施例1)
実施例1は図1乃至図4の第1実施形態に該当し、6Lループアンテナ10の設計中心周波数fは674MHzとし、X=0.13λ、Y=0.57λとしている。なお、λは設計中心周波数fの波長でλ=vc/f(vc=2.998×108m/s)である。
また、ループ部13a、13b、14b、23a、23b、24bの内周径d1=0.27λ、外周径d2=0.4λ、ループ部13a、13b、14b、23a、23b、24bの反射板20からの高さh=0.25λ、反射板20の中心Cからループ部14a、24aまでの距離L1=0.43λ、ループ部14a、24aとループ部13b、23bとの距離L2=0.49λ、ループ部13a、23aとループ部13b、23bとの距離L3=0.58λ、反射板20の幅w=0.85λ、反射板20の長さL=4λとする。
【0043】
図5のグラフは実施例1の6Lループアンテナ10の垂直指向性を示している。これによると、周波数を変動させても指向性の変化は少なく、図17に示す従来の6Lループアンテナ8の指向性に比べ、広帯域にわたって安定した垂直指向性が維持できることが分かる。
また、図6のグラフは実施例1の6Lループアンテナ10と従来例の6Lループアンテナ8のVSWR特性を比較している。これによると、従来の6Lループアンテナ8では、周波数690MHz付近の前後でVSWRが増大してしまい利用可能な周波数帯が狭帯域となっているが、本発明の6Lループアンテナ10のVSWRは、周波数が変化しても1.08程度でほぼ一定値を示し、広帯域で利用できることが分かる。
【0044】
(実施例2)
実施例2は図11および図12の第6実施形態に該当し、6Lループアンテナ10’の設計中心周波数fは674MHzとし、X=0.13λ、X’=0.11λ、X”=0.09λ、Y=0.57λとしている。
また、反射板20の中心Cからループ部14a’、24a’までの距離L1=0.4λ、ループ部14a’、24a’とループ部13b’、23b’との距離L2=0.56λ、ループ部13a’、23a’とループ部13b’、23b’との距離L3=0.56λとしている。
その他の寸法は実施例1と同様に、ループ部13a’、13b’、14b’、23a’、23b’、24b’の内周径d1=0.27λ、外周径d2=0.4λ、ループ部13a’、13b’、14b’、23a’、23b’、24b’の反射板20からの高さh=0.25λ、反射板20の長さL=4λ、反射板20の幅w=0.85λとする。
【0045】
図13のグラフは実施例2の6Lループアンテナ10’の垂直指向性を示している。これによると、相対電界強度が最小となる俯角においてもヌルは発生しておらず、ヌルレスアンテナを実現していることが分かる。
また、各ループ部13a’、13b’、14b’、23a’、23b’、24b’への電力分配器17、27からの給電を並列回路的に行っているので、周波数を変動させても指向性の変化は少なく、広帯域にわたって安定した垂直指向性が維持されていることが分かる。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、上記電力分配器から上記各ループ部へ至る各給電路の長さの差をそれぞれ0〜0.1λの範囲で小さくしているので、給電周波数が変化しても各ループ部の間での位相差の変化を抑えることができ、アンテナを広帯域化することができる。また、各給電路を並列回路としているので、各ループ部への給電位相の調整が行い易くなる。
さらに、電力分配器と各ループ部とを繋ぐ給電路の長さとそれぞれ同一とすれば、電波の放射部となる各ループ部への給電位相が周波数に依存せずに同相となるので、各ループ部からの各電波の同一方向における波面の干渉が周波数ごとに不規則となることが防がれ、各ループ部からの各電波の合成である電波の指向性およびVSWR特性を広帯域化することができる。一方、電力分配器と各ループ部とを繋ぐ給電路の長さとそれぞれ相違させれば、各ループ部への給電位相もそれぞれ相違させることができヌルレスアンテナを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の6Lループアンテナの模式図である。
【図2】第1実施形態の6Lループアンテナの斜視図である。
【図3】第1実施形態の6Lループアンテナの上面図である。
【図4】第1実施形態の6Lループアンテナの側面図である。
【図5】実施例1の垂直指向性を表すグラフである。
【図6】実施例1のVSWR特性を表すグラフである。
【図7】第2実施形態の6Lループアンテナの模式図である。
【図8】第3実施形態の3Lループアンテナの斜視図である。
【図9】第4実施形態の3Lループアンテナの模式図である。
【図10】第5実施形態の模式図である。
【図11】第6実施形態の6Lループアンテナの模式図である。
【図12】第6実施形態の6Lループアンテナの側面図である。
【図13】実施例2の垂直指向性を表すグラフである。
【図14】従来例を示す図面である。
【図15】別の従来例の6Lループアンテナの模式図である。
【図16】別の従来例の給電位相の説明図である。
【図17】別の従来例の垂直指向性を表すグラフである。
【符号の説明】
10 6Lループアンテナ
11、21 3Lループアンテナ素子
13 2Lループアンテナ素子
14 1Lループアンテナ素子
13a、13b、14a、23a、23b、24a ループ部
13c、14b、23c、24b 第1給電線
26 第2給電線
17、27 電力分配器
18 絶縁支持棒
20 反射板
40 3Lループアンテナ
P1〜P4 給電点
Claims (8)
- 円環状に形成された3つのループ部と、
上記各ループ部に連続した給電線と、
上記給電線に電力を供給する電力分配器とを備え、
上記電力分配器から上記給電線を介して上記各ループ部へ至る各給電路の長さの差は、0〜0.1λの範囲内としていることを特徴とする3Lループアンテナ。 - 上記電力分配器から上記各ループ部へ至る各給電路が並列回路となる構成としている請求項1に記載の3Lループアンテナ。
- 上記電力分配器から上記給電線を介して上記各ループ部へ至る上記各給電路の長さは同一としている請求項1または請求項2に記載の3Lループアンテナ。
- 上記3つのループ部は直線上に配置され、
上記給電線は、上記各ループ部よりそれぞれ並行して延出した第1給電線と、上記第1給電線に上記電力分配器を接続する第2給電線とを備えている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の3Lループアンテナ。 - 上記3つのループ部のうち2つのループ部は、上記第1給電線で連結されて2Lループアンテナ素子としていると共に、上記第2給電線を上記第1給電線の略中央位置に接続している一方、
残りの1つのループ部より上記第1給電線を延出させて1Lループアンテナ素子としていると共に、上記電力分配器と接続された上記第2給電線を該第1給電線の端部に接続している請求項4に記載の3Lループアンテナ。 - 上記電力分配器は、上記2Lループアンテナ素子と上記1Lループアンテナ素子との間に配置されると共に、上記2Lループアンテナと上記1Lループアンテナとに接続される上記第2給電線は同一部材とし、
上記第2給電線は、その中間部分を上記電力分配器に接続していると共に、その両端を上記各第1給電線に接続し、かつ、上記ループ部の上面側を通過させている請求項5に記載の3Lループアンテナ。 - 上記給電線は並行したストリップラインとしている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の3Lループアンテナ。
- 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の3Lループアンテナを反射板にN個(Nは自然数)配置しているループアンテナ。
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JP2003125415A JP2004336134A (ja) | 2003-04-30 | 2003-04-30 | 3lループアンテナ及びそれを用いたループアンテナ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2008050869A1 (fr) * | 2006-10-26 | 2008-05-02 | Masprodenkoh Kabushikikaisha | Guide d'ondes et dispositif d'antenne |
-
2003
- 2003-04-30 JP JP2003125415A patent/JP2004336134A/ja active Pending
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