JP2004335510A - ステージ装置及び露光装置 - Google Patents

ステージ装置及び露光装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004335510A
JP2004335510A JP2003124918A JP2003124918A JP2004335510A JP 2004335510 A JP2004335510 A JP 2004335510A JP 2003124918 A JP2003124918 A JP 2003124918A JP 2003124918 A JP2003124918 A JP 2003124918A JP 2004335510 A JP2004335510 A JP 2004335510A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stage
exposure apparatus
guide mechanism
stage base
strut
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003124918A
Other languages
English (en)
Inventor
Seibun Ri
世文 李
Naoyuki Kawakami
直之 川上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2003124918A priority Critical patent/JP2004335510A/ja
Publication of JP2004335510A publication Critical patent/JP2004335510A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】高精度の走査・位置決めを行うことのできるステージ装置を有し、軽量化された露光装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る露光装置101は、レチクルチャンバ111内において、雰囲気減圧時のメインボディ103の変形に伴う曲げ力は、レチクル定盤115下面側3箇所の脚部115aの球面軸受けで逃がすことができ、さらに調整機構115Xを作動させて調整することができる。同様に、ウェハチャンバ131内において、雰囲気減圧時のチャンバ131底部の変形に伴う曲げ力は、ウェハチャンバ131底部下のパン133の圧縮変形で抑制されるとともに、ウェハ定盤135下面側3箇所の脚部135aの球面軸受けで逃がすことができ、さらに調整機構135Xを作動させて調整することができる。そのため、雰囲気減圧に伴うステージ117、137の走査性の悪化等を回避できるので、露光精度の低下を抑制でき、高スループット化を実現できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェハ(感応基板)やレチクル・マスク(パターン原版)等を移動・位置決めするステージ装置、並びに、それを有する露光装置に関する。
【0002】
【背景技術】
まず最初に、図15を参照しつつ、真空下で露光を行う電子線露光装置全体の構成例と結像関係の概要について説明する。
図15は、分割転写方式の電子線露光装置の構成を模式的に示す図である。
光学系の最上流に配置されている電子銃1は、下方に向けて電子線を放射する。電子銃1の下方には、コンデンサレンズ2及び照明レンズ3が備えられており、電子線は、これらのレンズ2、3を通って、レチクル10を照明する。
【0003】
これらのレンズ2、3を主な構成要素とする照明光学系中には、図示されていないが、照明ビーム成形開口やブランキング偏向器、ブランキング開口、照明ビーム偏向器等が配置されている。照明光学系において成形された照明ビームIBは、レチクル10上で順次走査され、照明光学系の視野内にあるレチクル10の各サブフィールドの照明を行う。
【0004】
レチクル10は多数のサブフィールドを有し、移動可能なレチクルステージ11に載置されている。レチクルステージ11を光軸垂直面内で移動させることにより、照明光学系の視野よりも広い範囲に広がるレチクル上の各サブフィールドを照明する。
【0005】
レチクル10の下方には第1投影レンズ15、第2投影レンズ19、及び、収差補正や像位置調整に用いられる偏向器16(16−1〜16−6)が設けられている。レチクル10の一つのサブフィールドを通過した電子線は、投影レンズ15、19、偏向器16によってウェハ(感応基板)23上の所定の位置に結像される。ウェハ23上には適当なレジストが塗布されており、レジスト上に電子線のドーズが与えられ、レチクル10上のパターンが縮小(一例で1/4)されてウェハ23上に転写される。
【0006】
レチクル10とウェハ23の間を縮小率比で内分する点にクロスオーバーC.O.が形成され、同クロスオーバー位置にはコントラスト開口18が設けられている。同開口18は、レチクル10の非パターン部で散乱された電子線がウェハ23に達しないように遮断する。
【0007】
ウェハ23は、静電チャックを介してXY方向に移動可能なウェハステージ24上に載置されている。レチクルステージ11とウェハステージ24とを互いに逆方向に同期走査することにより、投影光学系の視野を越えて広がるデバイスパターンの各部を順次露光することができる。
【0008】
次に、図15の電子線露光装置全体の機械的構成例について説明する。
図16は、電子線露光装置全体の機械的構成例を示す図である。
図16に示す露光装置50は、ボディ53を備えている。このボディ53は、防振台(エアマウント等)51を介して、床面52上に固定されている。この例のボディ53は門型の構造体であって、両側に立ち上がった柱部53bと、これら柱部53b上に架設された梁部53aとからなる。梁部53aの下面側には、ボックス状のウェハチャンバ55が接続されている。このウェハチャンバ55は、防振台54(エアマウント等)を介して、床面52上に固定されている。ウェハチャンバ55には、内部を真空引きするための真空ポンプ55Pが付設されている。
【0009】
ウェハチャンバ55の底面55a上には、図示せぬ3点以上の脚部(支持点)を介して、ウェハステージ装置56のステージベース70が支持されている。ウェハステージ装置56のステージベース70上には、ガイド71が固定されている(図16中には簡単のために1軸分のみを示す)。このガイド71は、ウェハを載置して移動・位置決めを行うウェハステージ(移動子)57の運動を案内している。このウェハステージ57の両側面には、リニアモータ73が取り付けられている。このリニアモータ73は、ウェハステージ57側面に固定された移動子73Aと、ステージベース70上に固定された固定子73Bとが組み合わされてなる。ウェハステージ57は、リニアモータ73の駆動に伴い、ガイド71の軸方向にスライドする。
【0010】
ウェハステージ57の下面(ステージベース70上面と対向する面)には、複数のエアパッド75が設けられている。これらのエアパッド75は、多孔オリフィス材からなる。ウェハステージ57下面の中央において、エアパッド75の間には吸引口77が設けられている。図示せぬ給気系統からエアパッド75にエアが供給されると、多孔オリフィス部分からエアが噴出される。このエアにより、ウェハステージ57がステージベース70に対して非接触支持される。このとき噴出されたエアは、吸引口77から図示せぬ排気系統を介して大気に放出される。このような仕組みにより、ウェハステージ57は、ステージベース70上で高剛性で案内される。
【0011】
ボディ53の梁部53a上面には、大きなボックス状のレチクルチャンバ63が固定されている。このレチクルチャンバ63には、内部を真空引きするための真空ポンプ63Pが付設されている。レチクルチャンバ63の上部中央には、照明光学系鏡筒64が固定されている。レチクルチャンバ63内部において、照明光学系鏡筒64の下方にはレチクルステージ装置61が配置されている。このレチクルステージ装置61は、レチクルを載置して移動・位置決めを行うレチクルステージ62を備えている。
【0012】
レチクルステージ装置61は、図示せぬ3点以上の脚部(支持点)を介して、固定台60上に支持されている。この固定台60の上部中央には、光を通過させるための開口60aが形成されている。固定台60の下方において、ボディ53の梁部53aの中央には、投影光学系鏡筒58が設置されている。この投影光学系鏡筒58の下方には、前述のウェハステージ装置56が配置されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図16の電子線露光装置において、チャンバ55、63内部を真空ポンプ55P、63Pで真空排気する際には、外部の大気圧との差圧によりウェハチャンバ55の底面55a等が変形する。これらが変形すると、ステージ装置56、61のステージベース70の支持面の平坦度(全体の平面度や全体の傾き、ガイド71相互間の傾き等)が充分確保できず、要求精度を越えてしまうおそれがある。そして、ステージベース70支持面の平坦度の要求精度を満足できない場合は、ステージ装置56、61全体が変形し、走査性が悪化するおそれがある。また、メインボディ53は、剛性を持たせるために厚い鉄材で作られており、重量が大きくなって床の耐重量に考慮をはらう必要があった。
【0014】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、高精度の走査・位置決めを行うことのできるステージ装置を提供することを目的とする。また、そのようなステージ装置を有し、軽量化された露光装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため、本発明の第1のステージ装置は、移動・位置決めされるステージと、 該ステージを案内するガイド機構と、 該ガイド機構を搭載するステージベースと、を含み、減圧雰囲気下で用いられるステージ装置であって、 前記ステージベースとそれを支える支持構造体の間に、該ステージベースを3点支持する球面軸受けが配置されており、 雰囲気減圧時の前記支持構造体の変形に伴う曲げを前記球面軸受けで逃すことを特徴とする。
【0016】
このステージ装置は、雰囲気減圧時の支持構造体の変形に伴う曲げを球面軸受けで逃すことができる。そのため、支持構造体に曲げ変形が生じた際にも、ステージ装置のステージベース支持面の平坦度(全体の平面度や全体の傾き、ガイド機構の傾き等)の要求精度を確保できる。したがって、雰囲気減圧に伴うステージの走査性の悪化等を回避できる。
【0017】
本発明の第2のステージ装置は、移動・位置決めされるステージと、 該ステージを案内するガイド機構と、 該ガイド機構を搭載するステージベースと、を含み、減圧雰囲気下で用いられるステージ装置であって、 前記ステージベースとそれを支える支持構造体との間に設けられた、該ステージベースを支持する3点以上の支持点と、 雰囲気減圧時の前記支持点の変位を抑制するための、大気圧に起因する力を圧縮又は引張力として受ける部材(突っ張り棒)と、をさらに具備することを特徴とする。
【0018】
このステージ装置によれば、ステージベースと支持構造体との間の突っ張り棒が、雰囲気減圧時に生じる大気圧に起因する力を圧縮又は引張力として受けることで、ステージベースの支持点の変位を抑制できる。そのため、前述と同様に、ステージ装置のステージベース支持面の平坦度(全体の平面度や全体の傾き、ガイド機構の傾き等)の要求精度を確保でき、雰囲気減圧に伴うステージの走査性の悪化等を回避できる。なお、突っ張り棒が圧縮力を受ける場合には、該突っ張り棒の一端をステージベース又は支持構造体に固定するとともに、他端をスライド可能な自由端とすることが、突っ張り棒に曲げ力をかけないようにできるので好ましい。一方、突っ張り棒が引張力を受ける場合には、該突っ張り棒の両端をステージベースと支持構造体とにそれぞれ接続する。
【0019】
本発明の第1の露光装置は、減圧雰囲気下で感応基板上にエネルギ線を選択的に照射してパターン形成する露光装置であって、 前記感応基板又はパターン原版を移動・位置決めするステージ装置と、 該ステージ装置を支える支持構造体と、を備え、 該ステージ装置が、 前記感応基板又はパターン原版を載置して移動・位置決めされるステージと、 該ステージを案内するガイド機構と、 該ガイド機構を搭載するステージベースと、を含み、 前記ステージベースと前記支持構造体の間に、該ステージベースを3点支持する球面軸受けが配置されており、 雰囲気減圧時の前記支持構造体の変形に伴う曲げを前記球面軸受けで逃すことを特徴とする。
【0020】
本発明の第2の露光装置は、減圧雰囲気下で感応基板上にエネルギ線を選択的に照射してパターン形成する露光装置であって、 前記感応基板又はパターン原版を移動・位置決めするステージ装置と、 該ステージ装置を支える支持構造体と、を備え、 該ステージ装置が、 前記感応基板又はパターン原版を載置して移動・位置決めされるステージと、 該ステージを案内するガイド機構と、 該ガイド機構を搭載するステージベースと、を含み、 前記ステージベースと前記支持構造体との間に設けられた、該ステージベースを支持する3点以上の支持点と、 雰囲気減圧時の前記支持点の変位を抑制するための、大気圧に起因する力を圧縮又は引張力として受ける部材(突っ張り棒)と、をさらに具備することを特徴とする。
【0021】
本発明の露光装置は、ステージ装置のステージベース支持面の平坦度(全体の平面度や全体の傾き、ガイド機構の傾き等)の要求精度を確保できるので、雰囲気減圧に伴うステージの走査性の悪化等を回避できる。したがって、露光精度の低下を抑制でき、高スループット化を実現できる。
【0022】
本発明においては、前記球面軸受け又は前記支持点の位置及び/又は姿勢を調整する調整手段をさらに具備することができる。
また、前記突っ張り棒の長さ及び/又は傾きを調整する調整手段をさらに具備することができる。
さらに、前記球面軸受け、前記支持点又は前記突っ張り棒が接続する構造体の接続部の位置及び/又は傾きを調整する調整手段をさらに具備することができる。
【0023】
これらの場合、雰囲気減圧時に支持構造体に加わる局所的な変形を調整手段で調整することができる。このような調整機構は、ステージベースの支持面やガイド機構の支持面に取り付けて、これらの平面度や傾き等を調整する。なお、実測あるいはシミュレーション等により雰囲気減圧時の支持構造体の変形量(距離変化量)を予め求めておくと、この変形量に基づき減圧前後でステージベース支持面の平坦度が変わらないように調整することも可能である。
【0024】
本発明においては、前記調整手段が、シムや局所真空圧等のパッシブな手段、又は、ピエゾ・電磁的アクチュエータ等のアクティブな手段のうちの1つ以上を有することができる。
パッシブな手段としては、ステージ装置の組み立て調整時に用いるシムのような手段、あるいは、図10を参照しつつ後述する局所真空室を用いることができる。ピエゾアクチュエータとしては、積層・環状素子やバイモルフ等を複合的に使用することができる。バイモルフ等を突っ張り棒の調整機構として用いる場合は、突っ張り棒の上下伸縮と曲げの双方を制御できる。一方、電磁的アクチュエータを用いる場合は磁気シールド構造を付設し、アクチュエータから生じる磁気を遮蔽することが好ましい。
【0025】
ここで、突っ張り棒・調整手段の使用において、調整手段としてセンサ一体型のピエゾアクチュエータを用いると、雰囲気減圧時に支持構造体やステージベースから突っ張り棒端部に作用する力をセンサで検知し、このセンサの検知結果に基づいてピエゾアクチュエータを作動して平坦度を調整することができる。なお、センサ一体型のピエゾアクチュエータの代わりに、変位センサとアクチュエータとに分離されたものを用いることもできる。さらに、調整手段としてセンサとシムの組み合わせを用いると、センサで検知された前記距離変化量に基づきシムの厚さを決めることができる。
【0026】
なお、突っ張り棒の取り付け端部が直接減圧を受けて変形しないように、ステージベースや支持構造体の裏側(反突っ張り棒側)に圧力遮断部材(パン等)を設けることもできる。さらに、突っ張り棒の取り付け端部、又は、ステージベースや支持構造体の裏側に前述のセンサ一体型のピエゾアクチュエータを取り付けることもできる。この場合は、圧力遮断部材の減圧による変形に伴う、突っ張り棒取り付け端部の傾きをセンサで検知し、この検知結果をピエゾアクチュエータにフィードバックして補正することができる。
【0027】
本発明においては、前記ピエゾアクチュエータに油圧式の変位拡大機構を付設することができる。
この場合、変位拡大機構により、アクチュエータの作動量や制御自由度が向上する。
【0028】
本発明の第3のステージ装置は、移動・位置決めされるステージと、 該ステージを案内するガイド機構と、 該ガイド機構を搭載するステージベースと、を含み、減圧雰囲気下で用いられるステージ装置であって、 前記ステージベースとそれを支える支持構造体の間に、該ステージベース又は前記支持構造体に曲げ力を加えて変形調整する平面度調整手段を有することを特徴とする。
【0029】
このステージ装置は、平面度調整手段でステージベース又は支持構造体に曲げ力を加えて変形調整することにより、ステージ装置のステージベース支持面の平坦度(全体の平面度や全体の傾き、ガイド機構の傾き等)の要求精度を確保できるので、雰囲気減圧に伴うステージの走査性の悪化等を回避できる。このような平面度調整手段は、ステージベースの各支持面の傾き調整に限られず、ステージベース全体の平面度や全体の傾き、ステージ装置のガイド機構(エアガイドやガイドビーム等)の平面度調整にも適用できる。
【0030】
なお、ステージベース支持面の傾きと、ステージ装置のガイド機構の傾き(相対的な傾きを含む)、あるいは、変形により浮き上がったガイド機構の隙間(エアガイド部のギャップ等)との相関関係を、実測あるいはシミュレーション等により求めておき、この相関関係に基づき調整することも可能である。こうすることにより、平面度調整手段をより有効に活用することができる。
【0031】
パッシブな平面度調整手段では大気圧変動に対応しにくい場合は、アクティブな平面度調整手段を用いることもできる。すなわち、突っ張り棒の取り付け端部に前述のセンサ一体型のピエゾアクチュエータを取り付けたり、大気圧変動を測定するセンサを設けたりし、センサからの検知結果をピエゾアクチュエータにフィードバックして補正することができる。
【0032】
本発明の第3の露光装置は、減圧雰囲気下で感応基板上にエネルギ線を選択的に照射してパターン形成する露光装置であって、 前記感応基板又はパターン原版を移動・位置決めするステージ装置と、 該ステージ装置を支える支持構造体と、を備え、 該ステージ装置が、 前記感応基板又はパターン原版を載置して移動・位置決めされるステージと、 該ステージを案内するガイド機構と、 該ガイド機構を搭載するステージベースと、を含み、 前記ステージベースと前記支持構造体との間に、前記ステージベース又は前記支持構造体に曲げ力を加えて変形調整する平面度調整手段を有することを特徴とする。
【0033】
この露光装置も、雰囲気減圧に伴うステージの走査性の悪化等を回避できるので、露光精度の低下を抑制でき、高スループット化を実現できる。
【0034】
本発明においては、前記突っ張り棒、前記調整手段、前記平面度調整手段が、前記支持構造体の剛性変形に影響するキーとなる部位に設置されていることが好ましい。
この場合、キーとなる部位の剛性を補強して、ステージベースの支持面やガイド機構の支持面の平面度や傾き等を調整できる。なお、調整手段の働く支持面の変形を検知するセンサや、大気圧変動を検知するセンサ等を併用し、センサの検知結果に基づいて調整することも可能である。
【0035】
本発明においては、前記ステージベース支持面のねじれ変形を調整するねじれ変形調整手段をさらに具備することが好ましい。
この場合、ねじれ変形調整手段でステージベース支持面のねじれ変形を調整して、平坦度の要求精度を確保することができる。
【0036】
本発明においては、前記ガイド機構のガイド面の傾きを検知するセンサをさらに備え、 該センサの検知信号に基づき前記各調整手段を調整することができる。
また、前記ガイド機構が気体軸受けを有するエアガイド機構を有し、 該気体軸受けの固定子と移動子の間の隙間を検知するセンサを有し、 該センサの検知信号に基づき前記各調整手段を調整することができる。
これらの場合、センサの検知信号に基づき調整手段をフィードバック又はフィードフォワード制御して、ステージベース支持面の平面度を調整することができる。
【0037】
本発明の第4の露光装置は、減圧雰囲気下で感応基板上にエネルギ線を選択的に照射してパターン形成する露光装置であって、 内部が大気圧とされた中空のメインボディと、 該メインボディの上側に接続された、内部が減圧されるレチクルチャンバと、 該レチクルチャンバ内に配置された、レチクルを移動・位置決めするレチクルステージ装置と、 前記メインボディの下側に接続された、内部が減圧されるウェハチャンバと、 該ウェハチャンバ内に配置された、ウェハを移動・位置決めするウェハステージ装置と、を備え、 雰囲気減圧時の前記メインボディの変形を抑制するための、大気圧に起因する力を引張力として受ける部材(引張力受け部材)をさらに具備することを特徴とする。
【0038】
この露光装置は、引張力受け部材(リブや突っ張り棒)でメインボディに働く大気―減圧間の圧力差が抑制される。中空のメインボディにより軽量化が実現でき、メインボディ内部に機器の配線等を収納できるので、装置の小型化も実現できる。
【0039】
本発明の第4の露光装置においては、前記ステージ装置が、 移動・位置決めされるステージと、 該ステージを案内するガイド機構と、 該ガイド機構を搭載するステージベースと、を含み、 前記ステージベースは、前記メインボディに3点以上の支持点を介して支持されており、 前記ステージベースと前記チャンバ間に、雰囲気減圧時の前記支持点の変位を抑制するための、大気圧に起因する力を圧縮又は引張力として受ける部材(突っ張り棒)が設けられており、 前記引張力受け部材、前記支持点、前記突っ張り棒の少なくとも2つが同軸上に配置されていることが好ましい。
この場合、チャンバ及びその間のメインボディ全体の変形をより抑制し易くなる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
[第1実施の形態]
図1は、本発明の第1実施の形態に係る露光装置の構造を示す断面図である。図1に示す露光装置101は、中空のメインボディ103を備えている。このメインボディ103の内部は大気圧である。メインボディ103の中空化により軽量化が実現できるとともに、その内部に機器の配線や冷却配管等を収納できるので、露光装置101全体の小型化も実現される。メインボディ103は、ベース105上に防振台107を介して設置されている。防振台107は、防振機能を備えたエアマウント等である。露光装置101のメインボディ103上には、ボックス状のレチクルチャンバ111が固定されている。このレチクルチャンバ111の内部は、真空ポンプ(図示されず)で真空に引かれている。
【0041】
レチクルチャンバ111の上部には、照明光学系鏡筒(電子照明鏡筒)113が設けられている。この照明光学系鏡筒113は、レチクルチャンバ111上面を貫通するように配置されている。照明光学系鏡筒113内には、電子銃やコンデンサレンズ、偏向器等(前述した図15参照)が配置されている。同鏡筒113の下端寄り外面には、フランジ部113aが設けられている。このフランジ部113aとレチクルチャンバ111上面間には、図示せぬシールが介装されている。
【0042】
レチクルチャンバ111内において、メインボディ103上面(支持構造体)にはレチクル定盤(レチクルステージベース)115が配置されている。このレチクル定盤115は、下面側3箇所の脚部(支持点)115a上に支持されている(後述する図11を参照:図1では2箇所のみを示す)。各脚部115aは、球面軸受けからなる。レチクル定盤115の各脚部115a下端部とメインボディ103上面間には、ピエゾアクチュエータ等からなる調整機構115Xが介装されている。この調整機構115Xは、雰囲気減圧時のメインボディ103の変形に伴う曲げ力を調整する役割を果たす。レチクル定盤115の上面側中央には、ガイド機構116を介してレチクルステージ117が搭載されている。このレチクルステージ117上にレチクルが載置される。
【0043】
レチクル定盤115上面とレチクルチャンバ111上部間には、突っ張り棒119が設けられている。突っ張り棒119は、レチクル定盤115下面側3箇所の脚部115aに対応して3本配置されている(図1では2本のみを示す)。各突っ張り棒119の上端は、レチクルチャンバ111内面に固定されている。しかし、各突っ張り棒119の下端は自由端であり、レチクル定盤115には接続されていない。そのため、各突っ張り棒119の下端は、水平方向に若干ずれることも可能である。
【0044】
なお、各突っ張り棒119は一端が固定端で他端が自由端であればよく、前述とは逆にレチクルチャンバ111側(上端)を自由端とし、レチクル定盤115側(下端)を固定端とすることもできる。このように一端を自由端とすると、圧縮力が作用した際にも突っ張り棒119に曲げ力がかからないようにできる。
【0045】
レチクル定盤115の下方において、メインボディ103の中央には投影光学系鏡筒(電子投影鏡筒)123が設けられている。この投影光学系鏡筒123は、メインボディ103中央を上下に貫通するように配置されている。投影光学系鏡筒123内には、投影レンズや偏向器等(前述した図15参照)が配置されている。同鏡筒123は、上下端部寄りにそれぞれ上フランジ部123a、下フランジ部123bが設けられている。上フランジ部123aとメインボディ103上面間、及び、下フランジ部123bとメインボディ103下面間には、それぞれ図示せぬシールが介装されている。
【0046】
メインボディ103の下面側において、ベース105上には防振台108を介してウェハチャンバ131が設置されている。このウェハチャンバ131の内部は、真空ポンプ(図示されず)で真空に引かれている。防振台108は、前述と同様の防振機能を備えたエアマウントである。ウェハチャンバ131下面と防振台108間には、パン133が設けられている。このパン133は、ウェハチャンバ131よりも板厚の薄い箱状をしており、内部は真空となっている。パン133は、真空圧が作用すると圧縮変形し、真空圧が直接ウェハチャンバ131底部に作用しないようにする役割を果たす。
【0047】
ウェハチャンバ131内の底部(支持構造体)上には、ウェハ定盤(ウェハステージベース)135が配置されている。ウェハ定盤135は、下面側3箇所の脚部(支持点)135a上に支持されている。(後述する図11も参照:図1では2箇所のみを示す)。各脚部135aは、球面軸受けからなる。ウェハ定盤135の各脚部135aとチャンバ131底部間には、ピエゾアクチュエータからなる調整機構135Xが介装されている。この調整機構135Xは、雰囲気減圧時のウェハチャンバ131の変形に伴う曲げ力を調整する役割を果たす。ウェハ定盤135の上面側中央には、ガイド機構136を介してウェハステージ137が搭載されている。このウェハステージ137上にウェハが載置される。
【0048】
ウェハ定盤135上面とメインボディ103下面間には、突っ張り棒139が設けられている。突っ張り棒139は、ウェハ定盤135下面側3箇所の脚部135aに対応して3本配置されている(図1では2箇所のみを示す)。各突っ張り棒139の上端は、メインボディ103下面に固定されている。しかし、各突っ張り棒139の下端は自由端であり、ウェハ定盤135には接続されていない。そのため、各突っ張り棒139の下端は、水平方向に若干ずれることも可能である。なお、各突っ張り棒139は、一端が固定端・他端が自由端であればよく、前述とは逆にメインボディ103側(上端)を自由端とし、ウェハ定盤135側(下端)を固定端とすることもできる。このように一端を自由端とすると、前述の突っ張り棒119と同様に、突っ張り棒139に曲げ力がかからないようにできる。
【0049】
メインボディ103内部において、投影光学系鏡筒123の側方には複数の突っ張り棒121(図では4本のみを示す)が設けられている。これら突っ張り棒121は、本実施の形態では、上端がメインボディ103の上側内面に、下端がメインボディ103の下側内面にそれぞれ接続されている。メインボディ103は、レチクルチャンバ111並びにウェハチャンバ131の真空引きに伴い、上面側が持ち上がるように変形し、下面側が垂れ下がるように変形する。この際、各突っ張り棒121は、両チャンバ111、131内部の真空圧とメインボディ103内部の大気圧との差圧に起因する力を引張力として受け、メインボディ103の変形を抑制する。
【0050】
レチクルチャンバ111内において、雰囲気減圧時のメインボディ103の変形に伴う曲げ力は、レチクル定盤115下面側3箇所の脚部115aの球面軸受けで逃がすことができ、さらに調整機構115Xを作動させて調整することができる。同様に、ウェハチャンバ131内において、雰囲気減圧時のチャンバ131底部の変形に伴う曲げ力は、ウェハチャンバ131底部下のパン133の圧縮変形で抑制されるとともに、ウェハ定盤135下面側3箇所の脚部135aの球面軸受けで逃がすことができ、さらに調整機構135Xを作動させて調整することができる。
【0051】
さらに雰囲気減圧時には、レチクルチャンバ111、並びに、ウェハチャンバ131外面に外部の大気圧との差圧に起因する圧縮力が働く。レチクルチャンバ111上部に圧縮力が働くと、突っ張り棒119の下端(自由端)がレチクル定盤115上面に接触し、突っ張り棒119がレチクル定盤115の各脚部115a上で突っ張った状態となって両端部間の力を圧縮力として受ける。そして、突っ張り棒119上端側から下側に働く力と、突っ張り棒119下端から上側に働く力がキャンセルされ、レチクル定盤115下面側3箇所の脚部115aの変位が抑制される。
【0052】
一方、ウェハチャンバ131の底部にパン133を介して圧縮力が働くと、突っ張り棒139の下端(自由端)がウェハ定盤135上面に接触し、突っ張り棒139がウェハ定盤135の各脚部135a上で突っ張った状態となって両端部間の力を圧縮力として受ける。そして、突っ張り棒139上端側から下側に働く力と、突っ張り棒139下端から上側に働く力がキャンセルされ、ウェハ定盤135下面側3箇所の脚部135aの変位が抑制される。
【0053】
このように、本発明に係る露光装置101は、雰囲気減圧に伴って生じるメインボディ103、チャンバ111、131の曲げ変形や、定盤115、135の脚部115a、135aの変位を抑制できるので、定盤115、135の支持面の平坦度(全体の平面度や全体の傾き、ガイド機構の傾き等)の要求精度を確保できる。したがって、雰囲気減圧に伴うステージ117、137の走査性の悪化等を回避できるので、露光精度の低下を抑制でき、高スループット化を実現できる。
【0054】
なお、図1の例においては、突っ張り棒119とレチクル定盤115の脚部115a、突っ張り棒139とウェハ定盤135の脚部135aが各々同軸上に配置されているので、変位がより一層抑制される。しかしながら、これらは必ずしも同軸上に配置されていなくてもよい。さらに、図1においては、突っ張り棒121、119、139、各脚部115a、135aの球面軸受け、調整機構115X、135Xが全て設置されているが、定盤115、135の充分な平坦度が確保できれば、これらのうちの1種あるいは2種のみを用いてもよい。図1のように3種全てが設置されている場合は、調整の自由度がより高くなるという利点がある。さらに、図1の例において、後述する図8に示すようなアクチュエータユニット135Y、335Yを設置することもできる。
【0055】
図1の露光装置101において、圧縮力を受ける突っ張り棒119、139には図2に示すようなセンサ付きピエゾアクチュエータを組み込むことができ、引張力を受ける突っ張り棒121には図3に示すようなセンサ付きピエゾアクチュエータを組み込むことができる。
図2は、圧縮力を受ける突っ張り棒にセンサ付きピエゾアクチュエータを組み込んだ例を示す図である。
図3は、引張力を受ける突っ張り棒にセンサ付きピエゾアクチュエータを組み込んだ例を示す図である。
【0056】
図2に示す突っ張り棒151は、図1における突っ張り棒119、139に対応しており、レチクル定盤115(あるいはウェハ定盤135)上面とレチクルチャンバ111上部(あるいはメインボディ103下面)間に配置される。この突っ張り棒151は、上部151Aと下部151Bとに分割されており、上部151Aは下部151Bよりも長い。突っ張り棒151の上部151A及び下部151Bの端部には、平板152A、152Bがそれぞれ取り付けられている。両平板152A、152Bの端面には、それぞれシム153A、153Bが設けられている。シム153A、153Bは、パッシブな調整機構であり、いずれか一方のみを用いてもよい。
【0057】
突っ張り棒上部151Aには、センサが付設されたバイモルフ等のピエゾアクチュエータ155が設けられている。このピエゾアクチュエータ155は、突っ張り棒上部151Aの曲げ変形を抑制する。さらに突っ張り棒上部151A側のシム153Aにも、センサが付設されたバイモルフ等のピエゾアクチュエータ156が設けられている。このピエゾアクチュエータ156は、突っ張り棒下部151B側のシム153Bに対向しているが、これら両者156、153B間には隙間tが存在する。このピエゾアクチュエータ156は、突っ張り棒151の上部151Aと下部151Bとの上下伸縮を抑制する。
【0058】
このような突っ張り棒151は、雰囲気減圧時にレチクルチャンバ111上部(あるいはメインボディ103下面)が変形した際、突っ張り棒上部151Aが下がってピエゾアクチュエータ156とシム153Bが接触する。その後、ピエゾアクチュエータ156の作動や、シム153A、153Bの厚さを変えることで、突っ張り棒151の上部151Aと下部151Bとの上下伸縮量を調整できる。さらに、ピエゾアクチュエータ155の作動により、突っ張り棒上部151Aの曲げ変形量を調整することもできる。
【0059】
図3に示す突っ張り棒161は、図1における突っ張り棒121に対応しており、メインボディ103内の上下部間に配置される。この突っ張り棒161は、上部161Aと下部161Bとに分割されており、上部161Aは下部161Bよりも長い。突っ張り棒上部161A及び下部161Bの端部には、平板162A、162Bがそれぞれ取り付けられている。
【0060】
これら両平板162A、162B間には、それぞれシム163(上部161A側)と、センサが付設されたバイモルフ等のピエゾアクチュエータ166(下部161B側)が介在している。ピエゾアクチュエータ166は、突っ張り棒下部161Bの平板162Bにボルト165で固定されており、突っ張り棒上部161Aと下部161Bとの上下伸縮を抑制する。さらに、突っ張り棒上部161Aと下部161Bには、これらの曲げ変形を抑制するピエゾアクチュエータ167A、167Bがそれぞれ取り付けられている。
【0061】
このような突っ張り棒161は、雰囲気減圧時にメインボディ103上下部間が変形した際、突っ張り棒上部161Aが上側に引張力を受けるとともに、突っ張り棒下部161Bが下側に引張力を受ける。この突っ張り棒161は、ピエゾアクチュエータ166の作動や、シム163の厚さを変えることで、突っ張り棒161の上部161Aと下部161Bとの上下伸縮量を調整できる。さらに、ピエゾアクチュエータ167A、167Bの作動により、これらの曲げ変形量を調整することもできる。
【0062】
なお、このような突っ張り棒151や161に組み込むアクチュエータは、図4に示すような電磁アクチュエータを採用してもよい。
図4は、電磁アクチュエータの構成例を示す図である。
図4に示す例では、突っ張り棒上部151A(161A)に電磁コイル171が取り付けられており、突っ張り棒下部151B(161B)に電磁石173が取り付けられている。これら電磁コイル171・電磁石173により、電磁アクチュエータが構成される。
【0063】
そして、電磁アクチュエータの周囲及びその下側には、それぞれ磁気シールド175、176が設けられている。これら磁気シールド175、176により、電磁アクチュエータから生じる磁気を遮蔽することができる。このような電磁アクチュエータを備える突っ張り棒は、圧縮力及び引張力の双方に対応することができる。
【0064】
さらに、引張力を受ける突っ張り棒161には、図5に示すような油圧式変位拡大機構を有するアクチュエータ181を組み込むことができる。
図5は、油圧式変位拡大機構を有するアクチュエータの構成例を示す図である。
図5に示すアクチュエータ181は、油圧シリンダ183内部において、シリンダ端面183aとピストン185間にピエゾアクチュエータ187が組み込まれた構成を有する。ピストン185は、油圧発生部188を介して、シリンダ先端の駆動部材189に繋がっている。
【0065】
このようなアクチュエータ181は、ピストン185の直径をd1、駆動部材189の直径をd2とするとき、ピエゾアクチュエータ187の作動によりピストン185がΔL1の長さを駆動すると、駆動部材189が
ΔL2=(d1/d2)×ΔL1
の長さで進出する。
このような油圧式変位拡大機構を有するアクチュエータ181は、大気中のような周波数成分の低い箇所(図1の例ではメインボディ103内)に設置される突っ張り棒に適しており、変位調整がより一層行い易くなる。
【0066】
[第2実施の形態]
図6は、本発明の第2実施の形態に係る露光装置の構造を示す断面図である。
図7は、パン内に取り付けられた突っ張り棒を示す拡大図である。(A)は突っ張り棒の拡大図であり、(B)はパン変形前(大気圧時)の状態を示す図であり、(C)はパン変形後(雰囲気減圧時)の状態を示す図である。
図6に示す露光装置201は、図1を用いて前述した第1実施の形態の露光装置101と比べて、以下(2−1)〜(2−3)の点で大きく異なる。
【0067】
(2−1)メインボディ103内にリブ(引っ張り受け部材)103Xが設けられている。そして、このリブ103Xの同軸上にレチクル定盤115の脚部115aが配置されているとともに、リブ103Xの近傍に複数の突っ張り棒121が設けられている。なお、図6では2本のリブ103Xのそれぞれに対して、2本ずつの突っ張り棒121のみが図示されている。
【0068】
リブ103Xの同軸上にレチクル定盤115の脚部115aが配置されていることで、各脚部115aの部分のメインボディ103の変形が抑制され易くなる。そして、リブ103X近傍の複数の突っ張り棒121により、メインボディ103の変形がより抑制されるとともに、変形量の調整が可能になる。なお、この突っ張り棒121としては、前述した図3の突っ張り棒161を用いることもできる。
【0069】
(2−2)レチクルチャンバ111上部とレチクル定盤115間の突っ張り棒119、及び、メインボディ103下面とウェハ定盤135間の突っ張り棒139が設置されていない。
これら突っ張り棒119、139は、各定盤115、135の平坦度が充分に保てる場合には、必ずしも設置しなくてよい。但し、この第2実施の形態においても、図1と同様に突っ張り棒119、139を設置すれば、調整の自由度がより高くなるので好ましい。
【0070】
(2−3)パン133の内部に、突っ張り棒210が設置されている。この突っ張り棒210は、ウェハ定盤135下面側3箇所の脚部135aと同軸上に配置されている。図7(A)にわかり易く示すように、各突っ張り棒210の下端はパン133内底面に固定されている。しかし、各突っ張り棒210の上端は自由端であり、ウェハチャンバ131底部には固定されていない。この突っ張り棒210の上端には、センサ付きのピエゾアクチュエータ211が設けられている。このピエゾアクチュエータ211により、積極的な変位調整が可能となるが、突っ張り棒210のみで充分な変位調整ができる場合は、必ずしも設置する必要はない。あるいは、ピエゾアクチュエータ211の代わりに、シム等のパッシブな手段を用いることもできる。
【0071】
図7(B)に示すように、ウェハチャンバ131内が大気圧のときには、パン133は変形せず、ウェハチャンバ131底部と突っ張り棒210上端のピエゾアクチュエータ211との間には隙間tが確保されている。この隙間tは、ピエゾアクチュエータ211のセンサで検出される。この状態から、ウェハチャンバ131内を減圧すると、図7(C)に示すように、パン133が変形してウェハチャンバ131底部に加わる圧縮力が抑制される。
【0072】
さらに、パン133の変形に伴って、パン133内部の突っ張り棒210がウェハチャンバ131底部に当たる。そして、この突っ張り棒210が突っ張ることにより、ウェハチャンバ131底部の変形がより抑制される。ここで、センサの検出値(隙間t)に基づき突っ張り棒210上端のピエゾアクチュエータ211を作動させると、ウェハ定盤135の脚部135aを支えるウェハチャンバ131底部の上下位置や傾き等の変形量が調整される。
なお、この(2−3)で述べたパン133内の突っ張り棒210・ピエゾアクチュエータ211は、第1実施の形態(図1参照)でも用いることができる。
【0073】
[第3実施の形態]
図8は、本発明の第3実施の形態に係る露光装置の構造を示す断面図である。
図9は、図8の露光装置の変形例を示す断面図である。
図8に示す露光装置301は、図1を用いて前述した第1実施の形態の露光装置101と比べて、以下(3−1)〜(3−4)の点で大きく異なる。
【0074】
(3−1)メインボディ103内にリブ103Xが設けられている。そして、このリブ103Xとは別に、メインチャンバ103内に複数(図8では4本のみが示されている)の突っ張り棒121が設けられている。これら複数の突っ張り棒121のうちの3本は、レチクル定盤115下面側3箇所の脚部115aと同軸上に配置されている。レチクル定盤115の脚部115aと突っ張り棒121が同軸上に配置されていることで、各脚部115aの部分のメインボディ103の変形が抑制され易くなる。
【0075】
(3−2)ベース105とウェハチャンバ131´間にパン133が設けられていない。このウェハチャンバ131´は、前述のウェハチャンバ131よりも大きく形成されており、ベース105上に防振台108を介して直接支持されている。
【0076】
(3−3)ウェハチャンバ131´内部において、ウェハ定盤(上定盤)135の下側にさらに定盤(下定盤)335が設けられている。この下定盤335は、上定盤135よりも大きく、下面側3箇所の支柱(支持点)335Xを介してウェハチャンバ131´底部に支持されている。各支柱335Xは、ピエゾアクチュエータ等からなり、雰囲気減圧時のウェハチャンバ131´の変形に伴う曲げ力を調整することができる。なお、上定盤135の各脚部135aと下定盤335間には、前述と同様の調整機構135Xが設けられている。
【0077】
この下定盤335上面とメインボディ103下面間には、複数の突っ張り棒339(図8では2本のみを示す)が設けられている。これらの突っ張り棒339は、前述の圧縮力を受ける突っ張り棒119、139(あるいは図2に示す突っ張り棒151)と同様のものを用いることができる。さらに、突っ張り棒339には、前述の図4に示す電磁アクチュエータと同様のアクチュエータ339Xを組み込むこともできる。雰囲気減圧時にメインボディ103下部が垂れ下がるように変形し、この変形に伴い突っ張り棒339を介して下定盤335が変形した際には、上定盤135と下定盤335間の調整機構135Xで調整できる。
【0078】
(3−4)上定盤135並びに下定盤335の上下面に、センサ付きバイモルフ等からなる複数のアクチュエータユニット135Y、335Yが取り付けられている。これらのアクチュエータユニット135Y、335Yは、ウェハチャンバ131内の雰囲気減圧時における上定盤135、下定盤335の曲げ変形やねじれ変形を抑制するものである。各アクチュエータユニット135Y、335Yは、センサ又はバイモルフのいずれか一方が上下定盤135、335の上面側に配置され、他方が下面側に配置される。
【0079】
各アクチュエータユニット135Y、335Yのセンサとしては、例えば静電容量センサを用いることができる。上定盤135側に配置されるセンサは、ガイド機構136のエアガイド等の隙間に取り付け、この隙間の変化に基づき上定盤135の変形を検出するように設定することもできる(エアガイドとセンサの関係等は、図12〜図14を参照しつつ後に詳述する)。
【0080】
図9に示す露光装置301´は、図8の露光装置301の変形例であって、レチクルチャンバ111内の突っ張り棒119、レチクル定盤115の脚部115a、メインボディ103のリブ103X、ウェハチャンバ131´内の突っ張り棒339が全て実質的に同軸上に配置されている。このような場合は、チャンバ111、131´及びその間のメインボディ103の全体の変形をより抑制し易くなる利点がある。
【0081】
なお、図8や図9に示す露光装置301、301´においては、上定盤135と下定盤335を一体に形成し、この一体の定盤をウェハチャンバ131´の底部上に脚部・調整機構を介して設置してもよい。あるいは、ベース105とウェハチャンバ131´底面間に前述の突っ張り棒339を配置し、この突っ張り棒339でウェハチャンバ131´の底部の変形を抑制することもできる。
【0082】
[第4実施の形態]
図10は、本発明の第4実施の形態に係る露光装置の構造を示す断面図である。
図11は、図10の露光装置のステージ装置のステージベース脚部とその周囲のセンサユニットの配置例を示す模式的平面図である。
図10に示す露光装置401は、図1を用いて前述した第1実施の形態の露光装置101と比べて、以下(4−1)〜(4−4)の点で大きく異なる。
【0083】
(4−1)メインボディ103内の下部において、ウェハチャンバ131内の突っ張り棒139の上側に対応する部位に、センサ付きのバイモルフ等のアクチュエータユニット411が取り付けられている。このアクチュエータユニット411により、突っ張り棒139の上側のメインボディ103の変形量を調整できる。さらに、アクチュエータユニット411の周囲に局所真空室(小パン)413が形成されている。この小パン413により、突っ張り棒139の上側のメインボディ103の傾きが抑制される。
【0084】
(4−2)ウェハチャンバ131の側壁に、センサ付きのアクチュエータユニット421が取り付けられている。アクチュエータユニット421は、センサがチャンバ131内面に取り付けられ、アクチュエータがチャンバ131外面に取り付けられる。各アクチュエータユニット421のセンサとしては、例えば静電容量センサを用いることができる。このアクチュエータユニット421により、ウェハチャンバ131の側壁の変形を抑制することができる。
【0085】
(4−3)レチクルチャンバ111内の突っ張り棒119、レチクル定盤115の脚部115a、メインボディ103内の突っ張り棒121が実質的に同軸上に配置されている。このような場合は、前述した図9の場合と同様に、チャンバ111、メインボディ103の変形をより抑制し易くなる利点がある。
【0086】
(4−4)メインボディ103上面のレチクル定盤脚部115a周囲に、センサユニット431〜433が設置されている(図10では2個のみを示す)。図11に示すように、各センサユニット431〜433は、対向する一対のセンサ431A・431A´及び431B・431B´、432A・432A´及び432B・432B´、433A・433A´及び433B・433B´をそれぞれ2組ずつ計4個有している。そして、各センサユニット431〜433に対応して、メインボディ103上部内面にはアクチュエータ431´〜433´(図10に431´及び433´のみを示す)が設置されている。
【0087】
なお、さらにオプションとして、図11中仮想線で示すように、各脚部115aごとの変位や傾きを検出する一対のセンサ431C・431C´、432C・432C´、433C、・433C´を設けてもよい。これらにより、各脚部115aの変位や傾きを一層検出し易くなる。
【0088】
センサ431A、431A´は光線軌道L1上でセンサ432B、432B´に対応しており、センサ432A、432A´は光線軌道L2上でセンサ433B、433B´に対応しており、センサ433A、433A´は光線軌道L3上でセンサ431B、431B´に対応している。各一対のセンサにより、定盤の各脚部ごとの変位や傾きを検出できる。さらに、隣り合うセンサの光線軌道上でのずれを検出することにより、3つの脚部の相対的な変位や傾きを検出することもできる。そして、この検出結果に基づき、各センサに対応するアクチュエータを作動させて、脚部の変位や傾きを調整する。
【0089】
なお、センサの配置は、図11に示す例に限らない。センサは、場合によっては少なくとも1つ設置すればよく、必ずしも定盤の全ての脚部に設置する必要はない。例えば、定盤の剛性分布や脚部の荷重分布等を測定し、変位や傾きが問題とならない箇所がある場合には設置しなくてもよい。図11のようなセンサ配置は、定盤のねじり変形を調整し易い利点がある。
【0090】
図12は、本実施の形態の露光装置にかかるガイド機構(ガイドバー及びスライダ)の一例を示す断面図である。
図13は、本実施の形態の露光装置に係るステージ装置のステージベース脚部(4点支持)とその周囲のガイド機構の配置例を示す模式的平面図である。
図14は、本実施の形態の露光装置に係るステージ装置のステージベース脚部(4点支持)とセンサユニットの配置例を示す模式的平面図である。
【0091】
図13には、いわゆる十字型のガイド機構を備えるステージ装置のステージ定盤501が示されている。この例において、ステージ定盤501は、下面側四隅の脚部(支持点)501aで4点支持される。これら脚部501aには、前述の各実施の形態で述べたような球面軸受けや調整機構(アクチュエータ)が設けられている。ステージ定盤501上には、X方向に延びる一対のX軸ガイド511A、511B(図13中左右のガイド)と、Y方向に延びる一対のY軸ガイド513A、513B(図13中上下のガイド)とが設けられている。これらのガイドの間に、十字型に交差する移動ガイド(図示されず)が互いにスライド可能に設けられる。
【0092】
各ガイド511A・511B、513A・513Bは、図12に示すように、ガイドバー521にスライダ523が外嵌している。スライダ523の内面4面(上下及び左右側面)には、エアパッド525がそれぞれ設けられており、ガイドバー521外面の間に隙間tを確保しつつ非接触に外嵌している。スライダ523は、内側4面を拘束されつつ、ガイドバー521に沿ってスライドする。
なお、十字型のガイド機構のより詳細な説明は、例えば特開2002−93686号公報に述べられている。
【0093】
図12及び図13に示すように、各ガイドのうちの少なくとも1つ(図13の例では左側のXガイド511A)には、スライダ523内上面に4個の傾きセンサ531が設置されている。これらセンサ531は、ガイドバー521の傾きを検出するセンサである。さらに、このスライダ523の内側面にも、4個のセンサ533が設置されている。これらセンサ533は、ガイドバー521とスライダ523間の隙間tを検出するセンサである。ステージ定盤501に変形や傾きが生じて要求精度を満たさない場合は、ガイド機構の真直度が悪化して無理な力が加わり、ガイドバー521とスライダ523の隙間tが不均一になる。センサ533による隙間tの検出結果が均一ならば、ガイドの組み付け状態は良好であると判定できる。
【0094】
さらに、図14に示すように、ステージ定盤501上にはセンサ付きのバイモルフ等のアクチュエータユニット541a〜541hが設置されている。内側の4個のアクチュエータユニット541a〜541dは、対向する脚部501aを結ぶ対角線上に2個ずつ設置されている。このように対角線上に配置することで、ステージ定盤501のねじり変形が的確に検出できる。一方、外側の4個のアクチュエータユニット541e〜541hは、隣り合う脚部501aを結ぶ線上のほぼ中央に1個ずつ設置されている。
【0095】
これらのセンサ531、533によりガイドバー521の傾きやガイドバー521−スライダ523間の隙間tの変化を検出できる。さらに、アクチュエータユニット541a〜541hのセンサにより、ステージ定盤501の傾きやねじりを検出できる。そして、各センサの検出結果に基づいて脚部501aの調整機構を調整したり、さらに前述の各実施の形態で述べた露光装置内の突っ張り棒や各アクチュエータを組み合わせて調整したりすることにより、ガイド機構の傾きやステージ定盤501全体の傾きを調整できる。
【0096】
なお、図12〜図13における各センサやアクチュエータユニットの個数・配置箇所等は一例である。例えば、ガイドに設置されるセンサ531、533は、ステージ定盤上の全てのガイドに設置してもよいし、あるいは、1つのガイドに設置される個数を少なくしたり、配置位置を変えたりすることもできる。図12に示す例と図13に示す例は、それぞれ個別に用いてもよいし、これらを組み合わせて用いてもよい。
【0097】
さらに、本明細書中で述べた事項・例は、各種ステージ装置や露光装置に応じて選択的に組み合わせて使用することができる。これらを適切に組み合わせて使用することで、変形や傾きの調整自由度・測定可能範囲を一層向上することができる。
【0098】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、高精度の走査・位置決めを行うことのできるステージ装置、及び、それを有する露光装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る露光装置の構造を示す断面図である。
【図2】圧縮力を受ける突っ張り棒にセンサ付きピエゾアクチュエータを組み込んだ例を示す図である。
【図3】引張力を受ける突っ張り棒にセンサ付きピエゾアクチュエータを組み込んだ例を示す図である。
【図4】電磁アクチュエータの構成例を示す図である。
【図5】油圧式変位拡大機構を有するアクチュエータの構成例を示す図である。
【図6】本発明の第2実施の形態に係る露光装置の構造を示す断面図である。
【図7】パン内に取り付けられた突っ張り棒を示す拡大図である。(A)は突っ張り棒の拡大図であり、(B)はパン変形前(大気圧時)の状態を示す図であり、(C)はパン変形後(雰囲気減圧時)の状態を示す図である。
【図8】本発明の第3実施の形態に係る露光装置の構造を示す断面図である。
【図9】図8の露光装置の変形例を示す断面図である。
【図10】本発明の第4実施の形態に係る露光装置の構造を示す断面図である。
【図11】図10の露光装置のステージ装置のステージベース脚部とその周囲のセンサユニットの配置例を示す模式的平面図である。
【図12】本実施の形態の露光装置にかかるガイド機構(ガイドバー及びスライダ)の一例を示す断面図である。
【図13】本実施の形態の露光装置に係るステージ装置のステージベース脚部(4点支持)とその周囲のガイド機構の配置例を示す模式的平面図である。
【図14】本実施の形態の露光装置に係るステージ装置のステージベース脚部(4点支持)とセンサユニットの配置例を示す模式的平面図である。
【図15】分割転写方式の電子線露光装置の構成を模式的に示す図である。
【図16】電子線露光装置全体の機械的構成例を示す図である。
【符号の説明】
101 露光装置
103 メインボディ 103X リブ
105 ベース 107、108 防振台
111 レチクルチャンバ
113 照明光学系鏡筒(電子照明鏡筒)
115 レチクル定盤(レチクルステージベース)
115a 脚部(支持点) 115X 調整機構
116 ガイド機構 117 レチクルステージ
119、121、139 突っ張り棒
123 投影光学系鏡筒(電子投影鏡筒)
131、131´ ウェハチャンバ 133 パン
135 ウェハ定盤(ウェハステージベース)
135a 脚部(支持点) 135X 調整機構
136 ガイド機構 137 ウェハステージ
151 突っ張り棒
152A、152B 平板 153A、153B シム
155、156 ピエゾアクチュエータ
161 突っ張り棒
162A、162B 平板 163 シム
166、167A、167B ピエゾアクチュエータ
171 電磁コイル 173 電磁石
175、176 磁気シールド
181 アクチュエータ
183 油圧シリンダ 185 ピストン
187 ピエゾアクチュエータ 188 油圧発生部
189 駆動部材
201、301、301´、401 露光装置
210 突っ張り棒
211 ピエゾアクチュエータ
335 定盤(下定盤) 335X 支柱(支持点)
135Y、335Y アクチュエータユニット 339 突っ張り棒
411、421 アクチュエータユニット
413 局所真空室(小パン)
431〜433 センサユニット
431´〜433´ アクチュエータ
501 ステージ定盤 501a 脚部(支持点)
511A、511B X軸ガイド
513A、513B Y軸ガイド
521 ガイドバー 523 スライダ
525 エアパッド 531、533 センサ
541a〜541h アクチュエータユニット

Claims (17)

  1. 移動・位置決めされるステージと、
    該ステージを案内するガイド機構と、
    該ガイド機構を搭載するステージベースと、
    を含み、減圧雰囲気下で用いられるステージ装置であって、
    前記ステージベースとそれを支える支持構造体の間に、該ステージベースを3点支持する球面軸受けが配置されており、
    雰囲気減圧時の前記支持構造体の変形に伴う曲げを前記球面軸受けで逃すことを特徴とするステージ装置。
  2. 移動・位置決めされるステージと、
    該ステージを案内するガイド機構と、
    該ガイド機構を搭載するステージベースと、
    を含み、減圧雰囲気下で用いられるステージ装置であって、
    前記ステージベースとそれを支える支持構造体との間に設けられた、該ステージベースを支持する3点以上の支持点と、
    雰囲気減圧時の前記支持点の変位を抑制するための、大気圧に起因する力を圧縮又は引張力として受ける部材(突っ張り棒)と、
    をさらに具備することを特徴とするステージ装置。
  3. 減圧雰囲気下で感応基板上にエネルギ線を選択的に照射してパターン形成する露光装置であって、
    前記感応基板又はパターン原版を移動・位置決めするステージ装置と、
    該ステージ装置を支える支持構造体と、を備え、
    該ステージ装置が、
    前記感応基板又はパターン原版を載置して移動・位置決めされるステージと、
    該ステージを案内するガイド機構と、
    該ガイド機構を搭載するステージベースと、を含み、
    前記ステージベースと前記支持構造体の間に、該ステージベースを3点支持する球面軸受けが配置されており、
    雰囲気減圧時の前記支持構造体の変形に伴う曲げを前記球面軸受けで逃すことを特徴とする露光装置。
  4. 減圧雰囲気下で感応基板上にエネルギ線を選択的に照射してパターン形成する露光装置であって、
    前記感応基板又はパターン原版を移動・位置決めするステージ装置と、
    該ステージ装置を支える支持構造体と、を備え、
    該ステージ装置が、
    前記感応基板又はパターン原版を載置して移動・位置決めされるステージと、
    該ステージを案内するガイド機構と、
    該ガイド機構を搭載するステージベースと、を含み、
    前記ステージベースと前記支持構造体との間に設けられた、該ステージベースを支持する3点以上の支持点と、
    雰囲気減圧時の前記支持点の変位を抑制するための、大気圧に起因する力を圧縮又は引張力として受ける部材(突っ張り棒)と、
    をさらに具備することを特徴とする露光装置。
  5. 前記球面軸受け又は前記支持点の位置及び/又は姿勢を調整する調整手段をさらに具備することを特徴とする請求項1若しくは2記載のステージ装置又は請求項3若しくは4記載の露光装置。
  6. 前記突っ張り棒の長さ及び/又は傾きを調整する調整手段をさらに具備することを特徴とする請求項2記載のステージ装置又は請求項4記載の露光装置。
  7. 前記球面軸受け、前記支持点又は前記突っ張り棒が接続する構造体の接続部の位置及び/又は傾きを調整する調整手段をさらに具備することを特徴とする請求項3〜6いずれか1項記載の露光装置。
  8. 前記調整手段が、シムや局所真空圧等のパッシブな手段、又は、ピエゾ・電磁的アクチュエータ等のアクティブな手段のうちの1つ以上を有することを特徴とする請求項5若しくは6記載のステージ装置又は請求項5〜7いずれか1項記載の露光装置。
  9. 前記ピエゾアクチュエータに油圧式の変位拡大機構が付設されていることを特徴とする請求項8記載のステージ装置又は露光装置。
  10. 移動・位置決めされるステージと、
    該ステージを案内するガイド機構と、
    該ガイド機構を搭載するステージベースと、
    を含み、減圧雰囲気下で用いられるステージ装置であって、
    前記ステージベースとそれを支える支持構造体の間に、該ステージベース又は前記支持構造体に曲げ力を加えて変形調整する平面度調整手段を有することを特徴とするステージ装置。
  11. 減圧雰囲気下で感応基板上にエネルギ線を選択的に照射してパターン形成する露光装置であって、
    前記感応基板又はパターン原版を移動・位置決めするステージ装置と、
    該ステージ装置を支える支持構造体と、を備え、
    該ステージ装置が、
    前記感応基板又はパターン原版を載置して移動・位置決めされるステージと、
    該ステージを案内するガイド機構と、
    該ガイド機構を搭載するステージベースと、を含み、
    前記ステージベースと前記支持構造体との間に、前記ステージベース又は前記支持構造体に曲げ力を加えて変形調整する平面度調整手段を有することを特徴とする露光装置。
  12. 前記突っ張り棒、前記調整手段、前記平面度調整手段が、前記支持構造体の剛性変形に影響するキーとなる部位に設置されていることを特徴とする請求項4、6、7、8、9、11いずれか1項記載の露光装置。
  13. 前記ステージベース支持面のねじれ変形を調整するねじれ変形調整手段をさらに具備することを特徴とする請求項4、6、7、8、9、11、12いずれか1項記載の露光装置。
  14. 前記ガイド機構のガイド面の傾きを検知するセンサをさらに備え、
    該センサの検知信号に基づき前記各調整手段を調整することを特徴とする請求項5〜9、11〜13いずれか1項記載の露光装置。
  15. 前記ガイド機構が気体軸受けを有するエアガイド機構を有し、
    該気体軸受けの固定子と移動子の間の隙間を検知するセンサを有し、
    該センサの検知信号に基づき前記各調整手段を調整することを特徴とする請求項5〜9、11〜14いずれか1項記載の露光装置。
  16. 減圧雰囲気下で感応基板上にエネルギ線を選択的に照射してパターン形成する露光装置であって、
    内部が大気圧とされた中空のメインボディと、
    該メインボディの上側に接続された、内部が減圧されるレチクルチャンバと、
    該レチクルチャンバ内に配置された、レチクルを移動・位置決めするレチクルステージ装置と、
    前記メインボディの下側に接続された、内部が減圧されるウェハチャンバと、
    該ウェハチャンバ内に配置された、ウェハを移動・位置決めするウェハステージ装置と、を備え、
    雰囲気減圧時の前記メインボディの変形を抑制するための、大気圧に起因する力を引張力として受ける部材(引張力受け部材)をさらに具備することを特徴とする露光装置。
  17. 前記ステージ装置が、
    移動・位置決めされるステージと、
    該ステージを案内するガイド機構と、
    該ガイド機構を搭載するステージベースと、を含み、
    前記ステージベースは、前記メインボディに3点以上の支持点を介して支持されており、
    前記ステージベースと前記チャンバ間に、雰囲気減圧時の前記支持点の変位を抑制するための、大気圧に起因する力を圧縮又は引張力として受ける部材(突っ張り棒)が設けられており、
    前記引張力受け部材、前記支持点、前記突っ張り棒の少なくとも2つが同軸上に配置されていることを特徴とする請求項16記載の露光装置。
JP2003124918A 2003-04-30 2003-04-30 ステージ装置及び露光装置 Pending JP2004335510A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003124918A JP2004335510A (ja) 2003-04-30 2003-04-30 ステージ装置及び露光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003124918A JP2004335510A (ja) 2003-04-30 2003-04-30 ステージ装置及び露光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004335510A true JP2004335510A (ja) 2004-11-25

Family

ID=33502326

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003124918A Pending JP2004335510A (ja) 2003-04-30 2003-04-30 ステージ装置及び露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004335510A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006261212A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Nikon Corp 露光装置
JP2010016369A (ja) * 2008-06-18 2010-01-21 Asml Netherlands Bv メトロロジーフレーム用のフィードフォワード圧力パルス補償を有するリソグラフィ装置
JP2010109330A (ja) * 2008-10-01 2010-05-13 Canon Inc 露光装置、及びデバイスの製造方法
KR101346051B1 (ko) 2010-06-24 2013-12-31 에이에스엠엘 네델란즈 비.브이. 측정 시스템, 측정 방법 및 리소그래피 장치
CN109841536A (zh) * 2017-11-29 2019-06-04 长鑫存储技术有限公司 边缘补偿系统、晶圆载台系统及晶圆安装方法
JP2020147830A (ja) * 2019-03-15 2020-09-17 キヤノントッキ株式会社 成膜装置、成膜システム

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006261212A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Nikon Corp 露光装置
JP2010016369A (ja) * 2008-06-18 2010-01-21 Asml Netherlands Bv メトロロジーフレーム用のフィードフォワード圧力パルス補償を有するリソグラフィ装置
JP2010109330A (ja) * 2008-10-01 2010-05-13 Canon Inc 露光装置、及びデバイスの製造方法
KR101346051B1 (ko) 2010-06-24 2013-12-31 에이에스엠엘 네델란즈 비.브이. 측정 시스템, 측정 방법 및 리소그래피 장치
US8681316B2 (en) 2010-06-24 2014-03-25 Asml Netherlands B.V. Measurement system, method and lithographic apparatus
CN109841536A (zh) * 2017-11-29 2019-06-04 长鑫存储技术有限公司 边缘补偿系统、晶圆载台系统及晶圆安装方法
JP2020147830A (ja) * 2019-03-15 2020-09-17 キヤノントッキ株式会社 成膜装置、成膜システム
JP7299725B2 (ja) 2019-03-15 2023-06-28 キヤノントッキ株式会社 成膜装置、成膜システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6388733B1 (en) Exposure apparatus with an anti-vibration structure
KR100554884B1 (ko) 진공챔버내에서 이동 가능한 지지체와 리소그래피투영장치에서의 그 적용
JP6452782B2 (ja) 反射電子ビームリソグラフィ用リニアステージ
TWI718502B (zh) 移動體裝置、曝光裝置、計測裝置及裝置製造方法
US6885430B2 (en) System and method for resetting a reaction mass assembly of a stage assembly
US20100266961A1 (en) Movable body apparatus, exposure apparatus, exposure method, and device manufacturing method
US20100018950A1 (en) Movable body apparatus, pattern forming apparatus and pattern forming method, device manufacturing method, manufacturing method of movable body apparatus, and movable body drive method
TW497147B (en) Stage device and exposure apparatus
JP6835155B2 (ja) 移動体装置、露光装置、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法
KR20100080473A (ko) 광학적으로 보상된 단방향 레티클 벤더
JP6563600B2 (ja) 振動絶縁デバイス、リソグラフィ装置、および振動絶縁システムを調節する方法
US11237489B2 (en) Adjustment assembly and substrate exposure system comprising such an adjustment assembly
US20040051854A1 (en) System and method for resetting a reaction mass assembly of a stage assembly
JP6960352B2 (ja) ステージ装置、及び荷電粒子線装置
US6529260B2 (en) Lifting support assembly for an exposure apparatus
US20020140916A1 (en) Multiple chamber fluid mount
JP2004335510A (ja) ステージ装置及び露光装置
JP2005079373A (ja) ステージ装置及び露光装置
CN115494703A (zh) 衬底支撑件、光刻设备和装载方法
JP2014098731A (ja) 移動体装置、露光装置、フラットパネルディスプレイの製造方法、及びデバイス製造方法
US6646719B2 (en) Support assembly for an exposure apparatus
US20030178579A1 (en) Stage devices exhibiting reduced deformation, and microlithography systems comprising same
JP2003318080A (ja) 電子ビーム描画装置
JP4200894B2 (ja) 露光装置、デバイスの製造方法、及び保守方法
JP6501388B2 (ja) 移動・傾斜機構