JP2004333591A - 回路パターン形成用トナー及びその製造方法、回路パターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】微細な導体パターンが得られる回路パターン形成用トナー及びその製造方法を提供する。また簡単な装置により高精度で微細な回路パターンを形成できる回路パターン形成方法を提供する。
【解決手段】回路パターン形成用トナーは金属又はその酸化物からなる導電性粒子とその表面を被覆する絶縁性樹脂層を含み、絶縁性樹脂層は荷電制御物質を含有すると共に、非水エマルジョンによる相分離法で形成される。このトナーは金属又はその酸化物からなる導電性粒子と荷電制御物質と絶縁性樹脂とを、この樹脂と相溶性がない分散媒に添加し、樹脂及び分散媒の軟化点以下の温度で加熱混練し、分散媒を溶解除去して得られた樹脂被覆導電性粒子の表面に流動化剤を添加することにより得られる。セラミック基板上に形成した静電荷像を上記トナーを使用して非磁性一成分法で現像し、次いでトナー像をセラミックグリーンシート上に転写後焼結して回路パターンが形成される。
【選択図】 図1
【解決手段】回路パターン形成用トナーは金属又はその酸化物からなる導電性粒子とその表面を被覆する絶縁性樹脂層を含み、絶縁性樹脂層は荷電制御物質を含有すると共に、非水エマルジョンによる相分離法で形成される。このトナーは金属又はその酸化物からなる導電性粒子と荷電制御物質と絶縁性樹脂とを、この樹脂と相溶性がない分散媒に添加し、樹脂及び分散媒の軟化点以下の温度で加熱混練し、分散媒を溶解除去して得られた樹脂被覆導電性粒子の表面に流動化剤を添加することにより得られる。セラミック基板上に形成した静電荷像を上記トナーを使用して非磁性一成分法で現像し、次いでトナー像をセラミックグリーンシート上に転写後焼結して回路パターンが形成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線基板に回路パターンを形成するために使用される回路形成用トナー及び非水エマルジョンによる相分離法によりそれを製造する方法、並びに非磁性一成分現像方式でトナー像を形成する工程を含む回路パターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種ディスプレイに使用されるカラーフィルターあるいはプリント配線基板は、ガラスセラミックからなるグリーンシート上に回路パターン(導体)を形成することにより作製される。その形成方法としては、銀あるいは銅などの金属粒子又は酸化ルテニウムなどの金属酸化物粒子からなる着色剤とバインダー樹脂を含むペーストを例えばスクリーン印刷あるいは平版オフセット印刷の手法により基板に塗布し、500〜600℃の温度で焼成することにより、バインダー樹脂の消失と低融点ガラスの融解による着色剤の固着を行うことが従来から行われている。しかるにスクリーン印刷法では、スクリーンだれや印刷時にペーストが濡れ広がるなどの理由で微細な回路パターンを形成することができないことから、電子写真法により回路パターンを形成することが提案されている。例えば特許文献1には、基板上に有機光導電層を有する感光体を形成し、感光体の表面に静電潜像を形成し、バインダー樹脂、導電粒子及び帯電制御剤を溶融、混練し、冷却後粉砕することにより作製したトナーで静電潜像を現像し、その基板を焼成してトナー中のバインダーの除去と感光体の除去を行い、次いで高温で焼成することにより配線パターンを基板に固着することが記載されている。特許文献2には、金属粒子または金属酸化物粒子の表面がモノマーの直接重合法により得られた絶縁性樹脂層で被覆され、絶縁性樹脂層の周囲または内部に帯電性付与層が設けられた金属トナーを用いて電子写真法によりトナー画像を形成し、このトナー画像をセラミック薄膜シートに転写した後、加熱することにより、導体パターンを形成することが記載されている。特許文献3には、セラミックシート上に回路パターンを形成するためのコア/シェル構造を有するトナーを製造する方法として、樹脂粒子と金属粒子とが分散した分散液を塩析又はpH調整することにより、樹脂粒子が金属粒子の表面に付着した複合粒子を作製し、複合粒子を樹脂粒子のガラス転移点付近の温度に加熱し、次いで乾燥及び平滑化処理することが記載されている。また特許文献4には、充填剤を内包した熱可塑性樹脂粒子からなる球状複合粉体の製造方法として、熱可塑性樹脂と充填剤からなる樹脂組成物をそれと相溶性のない分散媒と共に組成物の融点以上の温度に加熱・混合して微粒子に分散し、得られた微粒子をその融点以下の温度に冷却する方法(非水エマルジョンによる相分離法)が記載され、またこの球状複合粉体は複写機用トナーに使用できることも記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特許第3147621号公報(第3−5頁)
【特許文献2】
特許第3232280号公報(第3−4頁、第13頁)
【特許文献3】
特開2001−5217号公報(第2−4頁)
【特許文献4】
特開2001−114901号(第2−4頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載されたパターン形成法では、混練粉砕法により作製したトナーを使用しているので、樹脂と金属粒子を含む混練物を冷却・固化した後粉砕した時に粉砕された粒子の破断面に金属粒子が露出し易く、トナーの表面に金属粒子が存在するので、トナーの絶縁性が低下して精細な回路パターンを形成することができないという問題がある。特許文献2に記載された金属トナーは、金属粒子の表面が絶縁性樹脂で覆われているので、高い電気絶縁耐電圧を有する。しかるに絶縁性樹脂層はモノマーの直接重合法により形成するので、重合時に絶縁性樹脂層の内部に帯電性粒子を取り込むことができず、複合樹脂粒子の表面に帯電性粒子を添加し、高速ミキサーにより混合することが行われている。このように機械的表面処理法で帯電付与層を形成すると、個々の粒子間に帯電特性のばらつきが生じ易いという問題がある。特許文献3に記載された方法によれば、金属粒子の表面を被覆する樹脂層の内部に帯電制御物質を取り込むことは可能であるが、樹脂粒子はモノマー、重合開始剤、電荷制御剤及び界面活性剤を混合して乳化重合反応で作製されるため、重合反応後に残留する界面活性剤の影響で帯電性が低下し、特に高湿度の環境条件での帯電性低下が著しいという問題がある。特許文献4に記載された複合粉体は、充填剤を内包した熱可塑性樹脂中に帯電性物質が含まれていないので、トナー像の画像濃度が低く実用に供し得ない。
【0005】
本発明の目的は、高い電気絶縁耐電圧及び帯電性を具備した回路形成用トナーを提供することである。
本発明の他の目的は、帯電量が高くかつ個々の粒子間の帯電量のばらつきが少ない回路形成用トナーを得ることのできる製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、簡便な装置により高精度で微細な回路パターンを形成することができる形成方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の回路形成用トナーは、金属又はその酸化物からなる導電性粒子とその表面を被覆する絶縁性樹脂層を含み、前記絶縁性樹脂層は、荷電制御物質を含有すると共に、非水エマルジョンによる相分離法で形成されることを特徴とするものである。本発明によれば、絶縁性樹脂層は、荷電制御物質を含有すると共に、非水エマルジョンによる相分離法で形成されるので、回路形成用トナーの絶縁性と帯電性を向上することができる。
【0007】
本発明のトナーにおいて、前記荷電制御物質は、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、極性基をもつ樹脂、金属錯体、アゾ化合物及びアジン化合物から選ばれた1種以上の物質を含むことが好ましい。さらに前記絶縁性樹脂はポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂及びウレタン系樹脂から選ばれた1種以上の縮合系樹脂からなることが好ましい。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の回路形成用トナーは、金属又はその酸化物からなる導電性粒子と荷電制御物質と絶縁性樹脂とを、この樹脂と相溶性がない分散媒に添加し、前記樹脂及び前記分散媒の軟化点以下の温度で加熱混練し、前記分散媒を溶解除去して得られた樹脂被覆導電性粒子の表面に流動化材を添加することにより製造されることを特徴とするものである。この製造方法によれば、帯電量が高くかつ個々の粒子間の帯電量のばらつきの少ないトナーを得ることができる。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の回路パターン形成方法は、上記トナーを非磁性現像ロールの表面に保持し、このトナーで静電荷パターンを現像し、次いでトナー像をセラミックグリーンシート上に転写後焼結して導体からなる回路パターンを形成することを特徴とするものである。この回路パターン形成法によれば、非磁性一成分現像方式により鮮明な画像を得ることができるので、パターンを形成する装置を簡略化することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を説明する。本発明においては、回路パターンを構成する導電性粒子として、銀、銅、ニッケル、タングステン等の金属粒子もしくは酸化ルテニウムなどの金属酸化物粒子を用い得る。これらの粒子の粒径(体積平均粒径)は、2〜10μmの範囲にあることが好ましく、粒子の形状は球形あるいは不定型のいずれでもよいが、球形粒子を使用することが好ましい。導電性粒子として、3μm以下の微粒子を使用する場合は、1次粒子が凝集した会合粒子(凝集体)が使用される。また表面の性状はスポンジ状などポーラスである必要はなく、むしろ高密度であることが望ましい。上記の金属粒子または金属酸化物粒子は、被覆樹脂との親和性を高めるためにシラン系カップリング剤やチタネート系カップリング剤などのカップリング剤で表面処理を施しておくことが望ましい。
【0011】
本発明では、上記導電性粒子を被覆する絶縁性樹脂としては、縮合反応により製造された縮合系樹脂を使用することが好ましい。本発明で使用できる縮合系樹脂としては、例えば、多価アルコールと多塩基酸との重縮合体であるポリエステル樹脂、エポキシ樹脂(1分子中にエポキシ基を2個以上もつ分子量300〜8000程度のプレポリマー)、主鎖中にアミド結合をもつ線状ポリマーであるポリアミド樹脂、フェノール類とホルムアルデヒドとの付加重合で得られるフェノール樹脂、水分子も生じない重付加により合成されるウレタン樹脂などが挙げられ、本発明では、これらの樹脂を単独もしくは2種以上混合して使用できる。これらの樹脂のうちでは、画像品質の点から特に不飽和脂肪酸、二塩基酸、グリコール及びビニルモノマーの重縮合体である不飽和ポリエステル樹脂が好ましく、また環状ラクタムの開環重合又はアミノカルボン酸の重縮合反応により得られるナイロンn及び線状ジアミンと線状ジカルボン酸、またはその塩の重縮合反応により得られるナイロンnmも有効に使用できる。これらの縮合系樹脂は、トナー像形成後の焼成工程で容易に加熱分解し、金属粒子の表面から除去されるようにするために樹脂の被覆厚さは、0.2〜1μmの範囲にあることが好ましい。樹脂の被覆厚さが0.2μm未満であると、金属粒子が表面に露出して帯電性が低下し、樹脂の被覆厚さが1μmを超えると、トナー像の形成後に分解・消失し難く、金属粒子の表面に残留し、回路パターンの抵抗が高くなるので不都合である。このような被覆厚さとするためには、金属粉末を、金属粉末100質量部当たり5〜30質量部の樹脂と混合することが好ましい。本発明で使用される被覆樹脂は、軟化温度が130〜160℃の範囲にあるものが好ましい。樹脂の軟化温度は、高化式フローテスター(島津製作所社製CFT−500)を使用して、孔径1mm、長さ10mmのダイスから、30Kg/cm2の圧力、3℃/minの昇温速度で1cm3の試料を流出させた時の流出開始点から流出終了点の高さの中間点に相当する温度として測定したものである。
【0012】
本発明においては、トナーに適切な帯電性を付与するために、上記の金属粒子又は金属酸化物粒子を被覆する被覆樹脂に、正極性または負極性の電荷を付与する荷電制御物質が添加される。正の荷電制御物質としては、例えば、ニグロシン塩基類及びその誘導体、四級アンモニウム塩、ナフテン酸又は高級脂肪酸塩類、アルコキシ化アミン、アルキルアミド、トリフェニルメタン染料、側鎖にこれら正極性物質をもつオリゴマーあるいはポリマー、四級ピリジニウム、高級脂肪酸の金属塩を用い得る。負の荷電制御物質としては、例えば、含金属(Cr又はFe)アゾ錯体染料、サリチル酸又はその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体を用い得る。但し、これらの荷電制御物質の被覆樹脂に対する溶解度または親和性と分散媒(例えばエチレンオキサイド)に対する溶解度または親和性との間には差があり、被覆樹脂に対する溶解度がより高い材料又は被覆樹脂に分散した際の親和性がより高い材料を使用することが望ましい。荷電制御物質の含有量は、樹脂10質量部当たり0.5〜2質量部の範囲にあることが好ましい。荷電制御物質の含有量が0.5質量部未満であると帯電量が不足し、一方その含有量が2質量部を超えると地かぶりが増大する。
【0013】
被覆樹脂には、荷電制御性物質と共に、必要に応じ、例えば着色剤を含有することができる。着色剤としては、公知の無機顔料、有機顔料又は染料を使用できる。赤色着色剤としては、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、黄色着色剤としては、クロムエロー、セラミックエロー、緑色着色剤としては、クロムグリーン、フタロシアニングリーン、青色着色剤としては、ウルトラマリンブルー、フタロシアニンブルーなどが挙げられる。これらの着色剤は樹脂との相溶性を考慮して選定することが望ましい。
【0014】
またトナーの流動性を付与させるために、トナー粒子の表面に、流動化剤、例えばシランカップリング剤やシリコンオイルなどで疎水化処理された無機微粉末(シリカ、チタニア、アルミナ等)を添加することが好ましい。その添加量は、トナー粒子100質量部当たり0.3〜1質量部の範囲にあることが好ましい。添加量は、0.3質量部未満であると効果が無く、一方含有量が1質量部を超えるとトナー粒子の表面から離脱し易くなり、画像を汚す。
【0015】
上記のトナーは、被覆樹脂中に荷電制御性物質が均一に分散されるようにするために、非水エマルジョンによる相分離法により作製することが望ましい。相分離とは、2種以上の成分からなる均一な混合物が平衡条件(温度、圧力、濃度など)に応じて2つ以上の相に分離することであると定義されるが、本発明では、金属粒子と荷電制御性物質を含む樹脂を水以外の溶媒に分散させてから相分離を行うので非水エマルジョンによる相分離法という。すなわち本発明によれば、少なくとも金属粒子と荷電制御性物質を含む樹脂と、樹脂に相溶性のない分散媒との混合物を準備し、ニーダやミキサーなどでこれを樹脂の軟化点より低い温度で加熱しながら混練することにより、金属粒子を樹脂中に分散させて金属粒子の表面を樹脂で被覆する。上記混合物の加熱温度は、低いと微粒子に分散されず、高いと樹脂の熱分解が生じ易くなるので、樹脂の軟化点よりも10〜30℃低い温度に設定することが望ましい。この混練物を熱水中に投入し、攪拌することにより分散媒を溶解させてから、例えば遠心分離機により樹脂被覆金属粒子を分離する。次いでこの樹脂被覆金属粒子を洗浄(例えば水洗及びアルコール洗浄)、乾燥した後、粒子の表面に流動化剤を添加混合することにより、金属粒子が熱可塑性樹脂で被覆されかつ被覆樹脂中に荷電制御性物質が添加された金属粒子からなるトナー粒子が製造される。熱可塑性樹脂に相溶性のない分散媒としては、その樹脂を実質的に膨潤もしくは溶解しない溶剤を使用することができる。すなわち樹脂の溶解度パラメータ{SP値(MJ/m3)1/2}と離れたSP値を有する溶剤を選定すればよい。具体的な溶剤としては、ポリエチレンオキサイド、エチレングリコール(SP値:29.1)、プロピレングリコール、ポリビニールアルコールなどが挙げられる。なお、樹脂のSP値は、例えばポリスチレン:18.7、ポリプロピレン16.6、エポキシ:約22.5、ポリアミド:27.8、PTFE:12.7である。溶剤の使用量は、樹脂100質量部に対して、120〜200質量部の範囲が好ましい。
【0016】
本発明のトナー粒子は、体積平均粒径が2〜10μmの範囲にあることが望ましい。平均粒径が2μm未満であると、地かぶりが多くなり、また平均粒径10μmを超えると精細な画像が得られなくなるので、好ましくない。好ましい粒径の範囲は、4〜8μmである。上記の平均粒径は、コールターマルチサイザー(コールターカウンター社製)により測定した粒度分布から算出した値である。上記トナー粒子は、鮮明なトナー像を得るために、トナーの体積固有抵抗は、並行平板セルにてDC10,000V/cmの電界で測定した時に1014Ωcm以上の体積固有抵抗を有するような絶縁性を示すことが好ましく、また焼成後のトナー像は、電気回路を形成するために、106Ωcm以下の体積固有抵抗を有するような導電性を示すことが好ましい。さらにトナー粒子は、鮮明な画像を得るために、絶対値で10〜30μc/gの範囲にある摩擦帯電量を有することが好ましい。この摩擦帯電量は、トナーをフェライトキャリア(平均粒径100μm、日立金属社製KBN−100)と混合し(トナー濃度5質量%)、容器内で振動させて摩擦帯電させた後、市販のブローオフ粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル社製TB−500)により測定した値である。
【0017】
本発明においては、上記の金属トナーを使用して、例えば次のような工程にしたがって回路パターンを形成することができる。感光体の表面を一様帯電後露光して(回路パターンを書き込む)静電荷像を形成し、上記トナーを用いて現像することにより、トナー像を形成する。次いでこのトナー像をセラミックグリーンシート上に転写し、次いで定着した後樹脂の分解温度以上の温度で焼成して、トナー像から絶縁性樹脂を除去する(脱バインダー)ことにより、セラミック基板上に導体からなる回路パターンが形成される。電子写真法によりトナー像を形成する場合、本発明のトナーは非磁性でかつ比重が大きいので、画像品質を向上させるために非磁性一成分現像方式により画像形成が行われることが好ましい。図1は本発明のトナーを使用する非磁性一成分現像方式の一例を示す概略断面図である。図1において、矢印方向に回転する感光体1の周囲には、現像装置2が配置されている。現像装置2は、トナー20を収容するトナー容器21と、感光体1の表面に接触又は近接して設けられ、バイアス電圧源23に接続された現像ローラ22と、現像ローラ22の表面に圧接してトナーの薄層を形成する規制ブレード24と、現像ローラ22に非磁性トナー20を供給する供給ローラ25と、攪拌ローラ26とを有する。現像装置2によれば、供給ローラ25により現像ローラ22の表面に供給されたトナー20は、規制ブレード24とローラ表面との間を通り抜ける時に、所定の極性に帯電されるとともにトナーの薄層が形成されて現像領域に搬送される。次いで、帯電手段及び露光手段(いずれも不図示)により感光体表面に形成された静電荷像(不図示)が現像されてトナー像が形成される。上記の現像ロールは、非磁性導電体で形成され、例えばシリコーンゴム、ウレタンゴム、EPDM等に導電性物質を添加して体積抵抗を108Ω・cm以下とした弾性体ロールあるいはアルミニウム合金やオーステナイト系ステンレス鋼などの非磁性金属製スリーブを使用できる。供給ローラ23は、弾性体ロール(シリコーンゴム、ウレタンゴム等)で形成される。規制ブレード24は、バネ製を有する金属の薄板(オーステナイト系ステンレス鋼)や弾性体ブレード(シリコーンゴム、ウレタンゴム等)で形成される。非磁性一成分現像方式により画像形成を行うことにより、現像装置が簡略化され、コンパクトな装置で回路パターンの形成を行うことができる。
【0018】
(実施例)
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。以下の説明で「部」は全て「質量部」を意味する。
【0019】
(実施例1)
平均粒径が5μmの銅粉末100部、絶縁性樹脂であるポリエステル樹脂(三菱レイヨン社製ダイヤクロンFC316、軟化温度:150℃)20部、負帯電性の荷電制御物質(オリエント化学工業社製ボントロンS34)2部及び分散媒としてポリエチレンオキサイド(軟化温度:145℃)40部を高速ミキサー(ヘンシェルミキサー)により混合し、2軸型混練押出機(日本製鋼社製TEX30)にて130℃で回転数100rpmにて混練した。混練物の断面を観察すると、金属粒子は絶縁性樹脂により被覆されていることが確認された。荷電制御物質はこの絶縁性樹脂層中に分散されていることが確認された。加熱混練物を熱水中に攪拌しながら分散媒を溶解させた後、遠心分離機を用いて樹脂被覆金属粒子を分離した。この樹脂被覆金属粒子を水洗し次いでアルコールで洗浄した後減圧乾燥機を用いて70℃の温度で12時間乾燥させた。得られた粉体に粉体100部当たり0.1部の疎水性シリカ粉末(H3004、ワッカー社製)を添加し、高速ミキサーで混合することにより、体積平均粒径が6.5μmのトナーを作製した。得られたトナーは凝集も無く、また樹脂粒子のみの粒子(空玉)は殆ど存在しなかった。このトナーの体積固有抵抗は、3×1014Ω・cmであり、絶縁性を示すことが確認された。またトナーの摩擦帯電量を測定した結果、−25.8μc/gを示すことが確認された。
【0020】
負帯電型有機光導電体(OPC)の周囲に図1に示す現像装置を備えると共にクリーナ部に除電用ローラーブラシを設けたクリーナーレスタイプの印字装置に、上記のトナーを供給して、プロセス速度を200mm/secとして、20℃、60%RHの環境条件で回路パターンに対応する画像を印字した。画像形成条件は次の通りである。この現像装置は、現像ローラ(外径30mmのシリコンゴムローラー)をOPCドラム(外径30mm)の表面に接触させ、現像領域において両者が同方向に回転させ(周速比1.1)、供給ローラ(外径8mmのスポンジローラー)を現像ローラに当接させることによりトナーを供給し、現像ローラにステンレス鋼(SUS304)製ブレードを圧接させて現像ローラの表面にトナーの薄層(約20μm)を形成した。OPCドラムの表面をローラ帯電により一様帯電後LEDアレーで露光して静電荷像(表面電位:−480V)を形成し、現像ローラに−400Vの直流バイアス電圧を印加して反転現像を行うことによりトナー像を形成した。このトナー像を厚さ0.1mmのセラミックグリーンシート上にローラ転写した後、そのシートを200℃でオーブン定着した結果、トナー厚さが40〜70μmで、かぶりやちりのない鮮明なトナー画像が得られた。このグリーンシートを窒素雰囲気中、900℃の温度で焼成し、脱バインダー処理を行って十分なる導電性を示す回路パターンが得られた。さらに、上記と同様の条件で5000枚の印刷後も、地かぶりや画像欠陥のない良質の画像が得られることが確認された。
【0021】
(実施例2)
平均粒径が3.5μmのアトマイズニッケル粉末100部の表面を、イソプロピルアルコールに分散させたチタネート系カップリング剤(味の素社製プレンアクトTTS)5部で処理した後100℃にて2時間加熱処理を行って得られたニッケル粉末を使用し、ナイロン12(宇部興産社製UBEナイロン12、軟化温度:160℃)25部、正荷電制御剤(藤倉化成社製FCA201PS)1部及び分散媒としてポリエチレンオキサイド(軟化温度:145℃)150部を混合し、疎水性シリカ(キャボット社製TG820CF)0.6部を添加混合した以外は、実施例1と同様の条件で体積平均粒径が4.5μmのトナーを作製した。いずれのトナーも樹脂で均一に被覆され、球状を呈していた。このトナーの体積固有抵抗は、3×1014Ω・cmと絶縁性を示した。このトナーの帯電量は+16.5μc/gを示した。
【0022】
正帯電型有機光導電体(OPC)の周囲に図1に示す現像装置を備えると共にクリーナ部に除電用ローラーブラシを設けたクリーナーレスタイプの印字装置に、上記のトナーを供給して、プロセス速度を150mm/sec、周速比を1.15、OPCドラム(外径30mm)の表面をコロナ帯電器スコロトロンにより一様帯電後にレーザービームで露光して静電荷像(表面電位:+480V)を形成し、現像ローラに+400Vの直流バイアス電圧を印加した以外は、実施例1と同様の条件で現像、転写、定着及び焼成を行うことにより、回路パターンが得られた。この回路パターンは十分なる導電性を示すとともに、5000枚の印刷後も、地かぶりや画像欠陥のない良質の画像が得られることが確認された。
【0023】
(比較例1)
ポリエステル樹脂の代わりにスチレンアクリル系共重合体(軟化温度:150℃)を使用した以外は、実施例1と同様の条件でトナーを作製し、実施1例と同様の条件でトナー像の形成を行った。このトナー像は、初期の画像は良好な品質であったが、1000枚の印刷ではトナーがブレードに融着し、画像に白筋が発生した。
【0024】
(比較例2)
負荷電制御剤を混練時に添加せず、作製されたトナー粒子に平均粒径0.3μmのアクリル系樹脂粉末と共に負荷電制御剤を添加し、高速ミキサーで混合した後、ホソカワミクロン社製メカノヒュージョンシステムで処理した以外は、実施例1と同様の条件でトナーを作製し、実施例1と同様の条件でトナー像の形成を行った。このトナー像は、地かぶりが多く、かつ印字枚数と共に地かぶりが増大した。
【0025】
【発明の効果】
以上に記述の如く、本発明のトナーによれば、金属粒子は高い絶縁性と帯電性が付与されているので、電子写真法によりセラミック基板上に精細な回路パターンを形成することができる。本発明の製造方法によれば、非水系エマルジョンで相分離法により、金属粒子の表面が帯電制御剤を含む樹脂で被覆されるので、帯電性が高くかつ個々の粒子間の帯電量のばらつきが少ないトナーが得られる。本発明の回路パターン形成方法によれば、電気絶縁耐圧が向上したトナーを非磁性現像ロール上に保持して回路パターンに対応した静電荷像を現像するので、高精度で微細な回路パターンを簡便に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】非磁性一成分現像装置の断面図である。
【符号の説明】
2:現像装置
20:トナー
21:トナー容器
22:現像ローラ
23:バイアス電圧源
24:規制ブレード
25:供給ローラ
26:攪拌ローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線基板に回路パターンを形成するために使用される回路形成用トナー及び非水エマルジョンによる相分離法によりそれを製造する方法、並びに非磁性一成分現像方式でトナー像を形成する工程を含む回路パターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種ディスプレイに使用されるカラーフィルターあるいはプリント配線基板は、ガラスセラミックからなるグリーンシート上に回路パターン(導体)を形成することにより作製される。その形成方法としては、銀あるいは銅などの金属粒子又は酸化ルテニウムなどの金属酸化物粒子からなる着色剤とバインダー樹脂を含むペーストを例えばスクリーン印刷あるいは平版オフセット印刷の手法により基板に塗布し、500〜600℃の温度で焼成することにより、バインダー樹脂の消失と低融点ガラスの融解による着色剤の固着を行うことが従来から行われている。しかるにスクリーン印刷法では、スクリーンだれや印刷時にペーストが濡れ広がるなどの理由で微細な回路パターンを形成することができないことから、電子写真法により回路パターンを形成することが提案されている。例えば特許文献1には、基板上に有機光導電層を有する感光体を形成し、感光体の表面に静電潜像を形成し、バインダー樹脂、導電粒子及び帯電制御剤を溶融、混練し、冷却後粉砕することにより作製したトナーで静電潜像を現像し、その基板を焼成してトナー中のバインダーの除去と感光体の除去を行い、次いで高温で焼成することにより配線パターンを基板に固着することが記載されている。特許文献2には、金属粒子または金属酸化物粒子の表面がモノマーの直接重合法により得られた絶縁性樹脂層で被覆され、絶縁性樹脂層の周囲または内部に帯電性付与層が設けられた金属トナーを用いて電子写真法によりトナー画像を形成し、このトナー画像をセラミック薄膜シートに転写した後、加熱することにより、導体パターンを形成することが記載されている。特許文献3には、セラミックシート上に回路パターンを形成するためのコア/シェル構造を有するトナーを製造する方法として、樹脂粒子と金属粒子とが分散した分散液を塩析又はpH調整することにより、樹脂粒子が金属粒子の表面に付着した複合粒子を作製し、複合粒子を樹脂粒子のガラス転移点付近の温度に加熱し、次いで乾燥及び平滑化処理することが記載されている。また特許文献4には、充填剤を内包した熱可塑性樹脂粒子からなる球状複合粉体の製造方法として、熱可塑性樹脂と充填剤からなる樹脂組成物をそれと相溶性のない分散媒と共に組成物の融点以上の温度に加熱・混合して微粒子に分散し、得られた微粒子をその融点以下の温度に冷却する方法(非水エマルジョンによる相分離法)が記載され、またこの球状複合粉体は複写機用トナーに使用できることも記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特許第3147621号公報(第3−5頁)
【特許文献2】
特許第3232280号公報(第3−4頁、第13頁)
【特許文献3】
特開2001−5217号公報(第2−4頁)
【特許文献4】
特開2001−114901号(第2−4頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載されたパターン形成法では、混練粉砕法により作製したトナーを使用しているので、樹脂と金属粒子を含む混練物を冷却・固化した後粉砕した時に粉砕された粒子の破断面に金属粒子が露出し易く、トナーの表面に金属粒子が存在するので、トナーの絶縁性が低下して精細な回路パターンを形成することができないという問題がある。特許文献2に記載された金属トナーは、金属粒子の表面が絶縁性樹脂で覆われているので、高い電気絶縁耐電圧を有する。しかるに絶縁性樹脂層はモノマーの直接重合法により形成するので、重合時に絶縁性樹脂層の内部に帯電性粒子を取り込むことができず、複合樹脂粒子の表面に帯電性粒子を添加し、高速ミキサーにより混合することが行われている。このように機械的表面処理法で帯電付与層を形成すると、個々の粒子間に帯電特性のばらつきが生じ易いという問題がある。特許文献3に記載された方法によれば、金属粒子の表面を被覆する樹脂層の内部に帯電制御物質を取り込むことは可能であるが、樹脂粒子はモノマー、重合開始剤、電荷制御剤及び界面活性剤を混合して乳化重合反応で作製されるため、重合反応後に残留する界面活性剤の影響で帯電性が低下し、特に高湿度の環境条件での帯電性低下が著しいという問題がある。特許文献4に記載された複合粉体は、充填剤を内包した熱可塑性樹脂中に帯電性物質が含まれていないので、トナー像の画像濃度が低く実用に供し得ない。
【0005】
本発明の目的は、高い電気絶縁耐電圧及び帯電性を具備した回路形成用トナーを提供することである。
本発明の他の目的は、帯電量が高くかつ個々の粒子間の帯電量のばらつきが少ない回路形成用トナーを得ることのできる製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、簡便な装置により高精度で微細な回路パターンを形成することができる形成方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の回路形成用トナーは、金属又はその酸化物からなる導電性粒子とその表面を被覆する絶縁性樹脂層を含み、前記絶縁性樹脂層は、荷電制御物質を含有すると共に、非水エマルジョンによる相分離法で形成されることを特徴とするものである。本発明によれば、絶縁性樹脂層は、荷電制御物質を含有すると共に、非水エマルジョンによる相分離法で形成されるので、回路形成用トナーの絶縁性と帯電性を向上することができる。
【0007】
本発明のトナーにおいて、前記荷電制御物質は、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、極性基をもつ樹脂、金属錯体、アゾ化合物及びアジン化合物から選ばれた1種以上の物質を含むことが好ましい。さらに前記絶縁性樹脂はポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂及びウレタン系樹脂から選ばれた1種以上の縮合系樹脂からなることが好ましい。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の回路形成用トナーは、金属又はその酸化物からなる導電性粒子と荷電制御物質と絶縁性樹脂とを、この樹脂と相溶性がない分散媒に添加し、前記樹脂及び前記分散媒の軟化点以下の温度で加熱混練し、前記分散媒を溶解除去して得られた樹脂被覆導電性粒子の表面に流動化材を添加することにより製造されることを特徴とするものである。この製造方法によれば、帯電量が高くかつ個々の粒子間の帯電量のばらつきの少ないトナーを得ることができる。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の回路パターン形成方法は、上記トナーを非磁性現像ロールの表面に保持し、このトナーで静電荷パターンを現像し、次いでトナー像をセラミックグリーンシート上に転写後焼結して導体からなる回路パターンを形成することを特徴とするものである。この回路パターン形成法によれば、非磁性一成分現像方式により鮮明な画像を得ることができるので、パターンを形成する装置を簡略化することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を説明する。本発明においては、回路パターンを構成する導電性粒子として、銀、銅、ニッケル、タングステン等の金属粒子もしくは酸化ルテニウムなどの金属酸化物粒子を用い得る。これらの粒子の粒径(体積平均粒径)は、2〜10μmの範囲にあることが好ましく、粒子の形状は球形あるいは不定型のいずれでもよいが、球形粒子を使用することが好ましい。導電性粒子として、3μm以下の微粒子を使用する場合は、1次粒子が凝集した会合粒子(凝集体)が使用される。また表面の性状はスポンジ状などポーラスである必要はなく、むしろ高密度であることが望ましい。上記の金属粒子または金属酸化物粒子は、被覆樹脂との親和性を高めるためにシラン系カップリング剤やチタネート系カップリング剤などのカップリング剤で表面処理を施しておくことが望ましい。
【0011】
本発明では、上記導電性粒子を被覆する絶縁性樹脂としては、縮合反応により製造された縮合系樹脂を使用することが好ましい。本発明で使用できる縮合系樹脂としては、例えば、多価アルコールと多塩基酸との重縮合体であるポリエステル樹脂、エポキシ樹脂(1分子中にエポキシ基を2個以上もつ分子量300〜8000程度のプレポリマー)、主鎖中にアミド結合をもつ線状ポリマーであるポリアミド樹脂、フェノール類とホルムアルデヒドとの付加重合で得られるフェノール樹脂、水分子も生じない重付加により合成されるウレタン樹脂などが挙げられ、本発明では、これらの樹脂を単独もしくは2種以上混合して使用できる。これらの樹脂のうちでは、画像品質の点から特に不飽和脂肪酸、二塩基酸、グリコール及びビニルモノマーの重縮合体である不飽和ポリエステル樹脂が好ましく、また環状ラクタムの開環重合又はアミノカルボン酸の重縮合反応により得られるナイロンn及び線状ジアミンと線状ジカルボン酸、またはその塩の重縮合反応により得られるナイロンnmも有効に使用できる。これらの縮合系樹脂は、トナー像形成後の焼成工程で容易に加熱分解し、金属粒子の表面から除去されるようにするために樹脂の被覆厚さは、0.2〜1μmの範囲にあることが好ましい。樹脂の被覆厚さが0.2μm未満であると、金属粒子が表面に露出して帯電性が低下し、樹脂の被覆厚さが1μmを超えると、トナー像の形成後に分解・消失し難く、金属粒子の表面に残留し、回路パターンの抵抗が高くなるので不都合である。このような被覆厚さとするためには、金属粉末を、金属粉末100質量部当たり5〜30質量部の樹脂と混合することが好ましい。本発明で使用される被覆樹脂は、軟化温度が130〜160℃の範囲にあるものが好ましい。樹脂の軟化温度は、高化式フローテスター(島津製作所社製CFT−500)を使用して、孔径1mm、長さ10mmのダイスから、30Kg/cm2の圧力、3℃/minの昇温速度で1cm3の試料を流出させた時の流出開始点から流出終了点の高さの中間点に相当する温度として測定したものである。
【0012】
本発明においては、トナーに適切な帯電性を付与するために、上記の金属粒子又は金属酸化物粒子を被覆する被覆樹脂に、正極性または負極性の電荷を付与する荷電制御物質が添加される。正の荷電制御物質としては、例えば、ニグロシン塩基類及びその誘導体、四級アンモニウム塩、ナフテン酸又は高級脂肪酸塩類、アルコキシ化アミン、アルキルアミド、トリフェニルメタン染料、側鎖にこれら正極性物質をもつオリゴマーあるいはポリマー、四級ピリジニウム、高級脂肪酸の金属塩を用い得る。負の荷電制御物質としては、例えば、含金属(Cr又はFe)アゾ錯体染料、サリチル酸又はその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体を用い得る。但し、これらの荷電制御物質の被覆樹脂に対する溶解度または親和性と分散媒(例えばエチレンオキサイド)に対する溶解度または親和性との間には差があり、被覆樹脂に対する溶解度がより高い材料又は被覆樹脂に分散した際の親和性がより高い材料を使用することが望ましい。荷電制御物質の含有量は、樹脂10質量部当たり0.5〜2質量部の範囲にあることが好ましい。荷電制御物質の含有量が0.5質量部未満であると帯電量が不足し、一方その含有量が2質量部を超えると地かぶりが増大する。
【0013】
被覆樹脂には、荷電制御性物質と共に、必要に応じ、例えば着色剤を含有することができる。着色剤としては、公知の無機顔料、有機顔料又は染料を使用できる。赤色着色剤としては、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、黄色着色剤としては、クロムエロー、セラミックエロー、緑色着色剤としては、クロムグリーン、フタロシアニングリーン、青色着色剤としては、ウルトラマリンブルー、フタロシアニンブルーなどが挙げられる。これらの着色剤は樹脂との相溶性を考慮して選定することが望ましい。
【0014】
またトナーの流動性を付与させるために、トナー粒子の表面に、流動化剤、例えばシランカップリング剤やシリコンオイルなどで疎水化処理された無機微粉末(シリカ、チタニア、アルミナ等)を添加することが好ましい。その添加量は、トナー粒子100質量部当たり0.3〜1質量部の範囲にあることが好ましい。添加量は、0.3質量部未満であると効果が無く、一方含有量が1質量部を超えるとトナー粒子の表面から離脱し易くなり、画像を汚す。
【0015】
上記のトナーは、被覆樹脂中に荷電制御性物質が均一に分散されるようにするために、非水エマルジョンによる相分離法により作製することが望ましい。相分離とは、2種以上の成分からなる均一な混合物が平衡条件(温度、圧力、濃度など)に応じて2つ以上の相に分離することであると定義されるが、本発明では、金属粒子と荷電制御性物質を含む樹脂を水以外の溶媒に分散させてから相分離を行うので非水エマルジョンによる相分離法という。すなわち本発明によれば、少なくとも金属粒子と荷電制御性物質を含む樹脂と、樹脂に相溶性のない分散媒との混合物を準備し、ニーダやミキサーなどでこれを樹脂の軟化点より低い温度で加熱しながら混練することにより、金属粒子を樹脂中に分散させて金属粒子の表面を樹脂で被覆する。上記混合物の加熱温度は、低いと微粒子に分散されず、高いと樹脂の熱分解が生じ易くなるので、樹脂の軟化点よりも10〜30℃低い温度に設定することが望ましい。この混練物を熱水中に投入し、攪拌することにより分散媒を溶解させてから、例えば遠心分離機により樹脂被覆金属粒子を分離する。次いでこの樹脂被覆金属粒子を洗浄(例えば水洗及びアルコール洗浄)、乾燥した後、粒子の表面に流動化剤を添加混合することにより、金属粒子が熱可塑性樹脂で被覆されかつ被覆樹脂中に荷電制御性物質が添加された金属粒子からなるトナー粒子が製造される。熱可塑性樹脂に相溶性のない分散媒としては、その樹脂を実質的に膨潤もしくは溶解しない溶剤を使用することができる。すなわち樹脂の溶解度パラメータ{SP値(MJ/m3)1/2}と離れたSP値を有する溶剤を選定すればよい。具体的な溶剤としては、ポリエチレンオキサイド、エチレングリコール(SP値:29.1)、プロピレングリコール、ポリビニールアルコールなどが挙げられる。なお、樹脂のSP値は、例えばポリスチレン:18.7、ポリプロピレン16.6、エポキシ:約22.5、ポリアミド:27.8、PTFE:12.7である。溶剤の使用量は、樹脂100質量部に対して、120〜200質量部の範囲が好ましい。
【0016】
本発明のトナー粒子は、体積平均粒径が2〜10μmの範囲にあることが望ましい。平均粒径が2μm未満であると、地かぶりが多くなり、また平均粒径10μmを超えると精細な画像が得られなくなるので、好ましくない。好ましい粒径の範囲は、4〜8μmである。上記の平均粒径は、コールターマルチサイザー(コールターカウンター社製)により測定した粒度分布から算出した値である。上記トナー粒子は、鮮明なトナー像を得るために、トナーの体積固有抵抗は、並行平板セルにてDC10,000V/cmの電界で測定した時に1014Ωcm以上の体積固有抵抗を有するような絶縁性を示すことが好ましく、また焼成後のトナー像は、電気回路を形成するために、106Ωcm以下の体積固有抵抗を有するような導電性を示すことが好ましい。さらにトナー粒子は、鮮明な画像を得るために、絶対値で10〜30μc/gの範囲にある摩擦帯電量を有することが好ましい。この摩擦帯電量は、トナーをフェライトキャリア(平均粒径100μm、日立金属社製KBN−100)と混合し(トナー濃度5質量%)、容器内で振動させて摩擦帯電させた後、市販のブローオフ粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル社製TB−500)により測定した値である。
【0017】
本発明においては、上記の金属トナーを使用して、例えば次のような工程にしたがって回路パターンを形成することができる。感光体の表面を一様帯電後露光して(回路パターンを書き込む)静電荷像を形成し、上記トナーを用いて現像することにより、トナー像を形成する。次いでこのトナー像をセラミックグリーンシート上に転写し、次いで定着した後樹脂の分解温度以上の温度で焼成して、トナー像から絶縁性樹脂を除去する(脱バインダー)ことにより、セラミック基板上に導体からなる回路パターンが形成される。電子写真法によりトナー像を形成する場合、本発明のトナーは非磁性でかつ比重が大きいので、画像品質を向上させるために非磁性一成分現像方式により画像形成が行われることが好ましい。図1は本発明のトナーを使用する非磁性一成分現像方式の一例を示す概略断面図である。図1において、矢印方向に回転する感光体1の周囲には、現像装置2が配置されている。現像装置2は、トナー20を収容するトナー容器21と、感光体1の表面に接触又は近接して設けられ、バイアス電圧源23に接続された現像ローラ22と、現像ローラ22の表面に圧接してトナーの薄層を形成する規制ブレード24と、現像ローラ22に非磁性トナー20を供給する供給ローラ25と、攪拌ローラ26とを有する。現像装置2によれば、供給ローラ25により現像ローラ22の表面に供給されたトナー20は、規制ブレード24とローラ表面との間を通り抜ける時に、所定の極性に帯電されるとともにトナーの薄層が形成されて現像領域に搬送される。次いで、帯電手段及び露光手段(いずれも不図示)により感光体表面に形成された静電荷像(不図示)が現像されてトナー像が形成される。上記の現像ロールは、非磁性導電体で形成され、例えばシリコーンゴム、ウレタンゴム、EPDM等に導電性物質を添加して体積抵抗を108Ω・cm以下とした弾性体ロールあるいはアルミニウム合金やオーステナイト系ステンレス鋼などの非磁性金属製スリーブを使用できる。供給ローラ23は、弾性体ロール(シリコーンゴム、ウレタンゴム等)で形成される。規制ブレード24は、バネ製を有する金属の薄板(オーステナイト系ステンレス鋼)や弾性体ブレード(シリコーンゴム、ウレタンゴム等)で形成される。非磁性一成分現像方式により画像形成を行うことにより、現像装置が簡略化され、コンパクトな装置で回路パターンの形成を行うことができる。
【0018】
(実施例)
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。以下の説明で「部」は全て「質量部」を意味する。
【0019】
(実施例1)
平均粒径が5μmの銅粉末100部、絶縁性樹脂であるポリエステル樹脂(三菱レイヨン社製ダイヤクロンFC316、軟化温度:150℃)20部、負帯電性の荷電制御物質(オリエント化学工業社製ボントロンS34)2部及び分散媒としてポリエチレンオキサイド(軟化温度:145℃)40部を高速ミキサー(ヘンシェルミキサー)により混合し、2軸型混練押出機(日本製鋼社製TEX30)にて130℃で回転数100rpmにて混練した。混練物の断面を観察すると、金属粒子は絶縁性樹脂により被覆されていることが確認された。荷電制御物質はこの絶縁性樹脂層中に分散されていることが確認された。加熱混練物を熱水中に攪拌しながら分散媒を溶解させた後、遠心分離機を用いて樹脂被覆金属粒子を分離した。この樹脂被覆金属粒子を水洗し次いでアルコールで洗浄した後減圧乾燥機を用いて70℃の温度で12時間乾燥させた。得られた粉体に粉体100部当たり0.1部の疎水性シリカ粉末(H3004、ワッカー社製)を添加し、高速ミキサーで混合することにより、体積平均粒径が6.5μmのトナーを作製した。得られたトナーは凝集も無く、また樹脂粒子のみの粒子(空玉)は殆ど存在しなかった。このトナーの体積固有抵抗は、3×1014Ω・cmであり、絶縁性を示すことが確認された。またトナーの摩擦帯電量を測定した結果、−25.8μc/gを示すことが確認された。
【0020】
負帯電型有機光導電体(OPC)の周囲に図1に示す現像装置を備えると共にクリーナ部に除電用ローラーブラシを設けたクリーナーレスタイプの印字装置に、上記のトナーを供給して、プロセス速度を200mm/secとして、20℃、60%RHの環境条件で回路パターンに対応する画像を印字した。画像形成条件は次の通りである。この現像装置は、現像ローラ(外径30mmのシリコンゴムローラー)をOPCドラム(外径30mm)の表面に接触させ、現像領域において両者が同方向に回転させ(周速比1.1)、供給ローラ(外径8mmのスポンジローラー)を現像ローラに当接させることによりトナーを供給し、現像ローラにステンレス鋼(SUS304)製ブレードを圧接させて現像ローラの表面にトナーの薄層(約20μm)を形成した。OPCドラムの表面をローラ帯電により一様帯電後LEDアレーで露光して静電荷像(表面電位:−480V)を形成し、現像ローラに−400Vの直流バイアス電圧を印加して反転現像を行うことによりトナー像を形成した。このトナー像を厚さ0.1mmのセラミックグリーンシート上にローラ転写した後、そのシートを200℃でオーブン定着した結果、トナー厚さが40〜70μmで、かぶりやちりのない鮮明なトナー画像が得られた。このグリーンシートを窒素雰囲気中、900℃の温度で焼成し、脱バインダー処理を行って十分なる導電性を示す回路パターンが得られた。さらに、上記と同様の条件で5000枚の印刷後も、地かぶりや画像欠陥のない良質の画像が得られることが確認された。
【0021】
(実施例2)
平均粒径が3.5μmのアトマイズニッケル粉末100部の表面を、イソプロピルアルコールに分散させたチタネート系カップリング剤(味の素社製プレンアクトTTS)5部で処理した後100℃にて2時間加熱処理を行って得られたニッケル粉末を使用し、ナイロン12(宇部興産社製UBEナイロン12、軟化温度:160℃)25部、正荷電制御剤(藤倉化成社製FCA201PS)1部及び分散媒としてポリエチレンオキサイド(軟化温度:145℃)150部を混合し、疎水性シリカ(キャボット社製TG820CF)0.6部を添加混合した以外は、実施例1と同様の条件で体積平均粒径が4.5μmのトナーを作製した。いずれのトナーも樹脂で均一に被覆され、球状を呈していた。このトナーの体積固有抵抗は、3×1014Ω・cmと絶縁性を示した。このトナーの帯電量は+16.5μc/gを示した。
【0022】
正帯電型有機光導電体(OPC)の周囲に図1に示す現像装置を備えると共にクリーナ部に除電用ローラーブラシを設けたクリーナーレスタイプの印字装置に、上記のトナーを供給して、プロセス速度を150mm/sec、周速比を1.15、OPCドラム(外径30mm)の表面をコロナ帯電器スコロトロンにより一様帯電後にレーザービームで露光して静電荷像(表面電位:+480V)を形成し、現像ローラに+400Vの直流バイアス電圧を印加した以外は、実施例1と同様の条件で現像、転写、定着及び焼成を行うことにより、回路パターンが得られた。この回路パターンは十分なる導電性を示すとともに、5000枚の印刷後も、地かぶりや画像欠陥のない良質の画像が得られることが確認された。
【0023】
(比較例1)
ポリエステル樹脂の代わりにスチレンアクリル系共重合体(軟化温度:150℃)を使用した以外は、実施例1と同様の条件でトナーを作製し、実施1例と同様の条件でトナー像の形成を行った。このトナー像は、初期の画像は良好な品質であったが、1000枚の印刷ではトナーがブレードに融着し、画像に白筋が発生した。
【0024】
(比較例2)
負荷電制御剤を混練時に添加せず、作製されたトナー粒子に平均粒径0.3μmのアクリル系樹脂粉末と共に負荷電制御剤を添加し、高速ミキサーで混合した後、ホソカワミクロン社製メカノヒュージョンシステムで処理した以外は、実施例1と同様の条件でトナーを作製し、実施例1と同様の条件でトナー像の形成を行った。このトナー像は、地かぶりが多く、かつ印字枚数と共に地かぶりが増大した。
【0025】
【発明の効果】
以上に記述の如く、本発明のトナーによれば、金属粒子は高い絶縁性と帯電性が付与されているので、電子写真法によりセラミック基板上に精細な回路パターンを形成することができる。本発明の製造方法によれば、非水系エマルジョンで相分離法により、金属粒子の表面が帯電制御剤を含む樹脂で被覆されるので、帯電性が高くかつ個々の粒子間の帯電量のばらつきが少ないトナーが得られる。本発明の回路パターン形成方法によれば、電気絶縁耐圧が向上したトナーを非磁性現像ロール上に保持して回路パターンに対応した静電荷像を現像するので、高精度で微細な回路パターンを簡便に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】非磁性一成分現像装置の断面図である。
【符号の説明】
2:現像装置
20:トナー
21:トナー容器
22:現像ローラ
23:バイアス電圧源
24:規制ブレード
25:供給ローラ
26:攪拌ローラ
Claims (7)
- 金属又は金属酸化物からなる導電性粒子とその表面を被覆する絶縁性樹脂層を含み、前記絶縁性樹脂層は、荷電制御物質を含有すると共に、非水エマルジョンによる相分離法で形成されることを特徴とする回路パターン形成用トナー。
- 前記荷電制御物質は、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、極性基をもつ樹脂、金属錯体、アゾ化合物及びアジン化合物のうちから選ばれた1種以上の物質を含むことを特徴とする請求項1記載の回路パターン形成用トナー。
- 前記絶縁性樹脂はポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂及びウレタン系樹脂のうちから選ばれた1種以上の縮合系樹脂からなることを特徴とする請求項1または2に記載の回路形成用トナー。
- 金属又はその酸化物からなる導電性粒子と荷電制御物質と絶縁性樹脂とを、この樹脂と相溶性がない分散媒に添加し、前記樹脂及び前記分散媒の軟化点以下の温度で加熱混練し、前記分散媒を溶解除去して得られた樹脂被覆導電性粒子の表面に流動化剤を添加することを特徴とする回路形成用トナーの製造方法。
- 前記荷電制御物質は、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、極性基をもつ樹脂、金属酢体、アゾ化合物及びアジン化合物のうちから選ばれた1種以上の物質を含むことを特徴とする請求項4記載の回路形成用トナーの製造方法。
- 前記絶縁性樹脂はポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂及びウレタン系樹脂のうちから選ばれた1種以上の縮合系樹脂からなることを特徴とする請求項4または5に記載の回路形成用トナーの製造方法。
- 請求項1に記載のトナーを非磁性現像ロールの表面に保持し、このトナーで所定の回路パターンに対応する静電荷像を現像し、次いでトナー像をセラミックグリーンシート上に転写後焼結することを特徴とする回路パターン形成方法。
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US7670742B2 (en) | 2005-03-15 | 2010-03-02 | Ricoh Company, Ltd. | Recording material, toner, liquid developer and image forming method using the same |
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2003
- 2003-04-30 JP JP2003125938A patent/JP2004333591A/ja active Pending
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