JP2004332556A - 多段圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成を用いて起動時の圧縮機構の負荷を軽減できるようにする。
【解決手段】ケーシング1の軸方向両側に低圧スクロール部2Aと高圧スクロール部2Bとを設ける。また、低圧スクロール部2Aの吐出口9Aと高圧スクロール部2Bの吸込口8Bとを導管24を用いて接続し、高圧スクロール部2Bの吐出口9Bを吐出配管26を用いてタンク27に接続する。さらに、導管24とタンク27との間を逆止弁30をもったバイパス配管29を用いて連結する。これにより、タンク27内の圧力が低い起動時には逆止弁30が開弁して2つのスクロール部2A,2Bからの圧縮空気をタンク27に供給でき、タンク27内の圧力が高くなった定常時には逆止弁30が閉弁して2つのスクロール部2A,2Bで2段圧縮した高圧の圧縮空気をタンク27に供給することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば空気等の流体を圧縮するのに好適に用いられる多段圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、多段式流体機械として、2段のポンプをもち、これら2段のポンプを直列接続する通路と並列接続する通路とをそれぞれ設けると共に、これら2つの通路のいずれかを選択的に開通する弁機構を備えた2段式真空ポンプが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
実開昭62−52291号公報
【0004】
この種の従来技術による2段式真空ポンプは、2つのポンプに対して共通の吸込口と吐出口との圧力差が所定値以下のときに各ポンプを並列接続する通路を開通し、前記圧力差が所定値以上のときには各ポンプを直列接続する通路を開通するシャトル弁を備える構成としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術による2段式真空ポンプは、2つのポンプに対して共通の吸込口と吐出口との圧力差に基づいて2つのポンプの並列接続と直列接続とを切換える構成としている。このため、1段目のポンプと2段目のポンプとの間の中間圧力とは関係無く2つのポンプの並列接続と直列接続とを切換えるから、2つのポンプが直列接続された状態で、中間圧力が2段式真空ポンプの吐出圧力を超えることがある。このとき、1段目のポンプはその吐出側が高圧な状態となっているから、1段目のポンプの負荷が増大し、消費電力等が大きくなるという問題がある。
【0006】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、簡易な構成を用いて複数段の圧縮機構の電力消費量を軽減することができるようにした多段圧縮機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、各段毎に固定圧縮比を有する複数段の圧縮機構をもち、前段の圧縮機構の吐出口と次段の圧縮機構の吸込口との間が連通路により順次連結され、タンクに圧縮流体を貯留する多段圧縮機において、前記連通路と前記タンクとを連結するバイパス通路を設け、該バイパス通路の途中には前記連通路からタンクへのみ流れを許容する逆止弁を設けたことを特徴としている。
【0008】
このように構成したことにより、例えば1段目の圧縮機構と2段目の圧縮機構とを連結する連通路とタンクとを接続するバイパス通路を設けた場合には、連通路内の圧力がタンク内の圧力よりも高いときに逆止弁が開弁する。このとき、1段目の圧縮機構から吐出された圧縮流体は、その一部がバイパス通路を通じて2段目以降の圧縮機構を迂回して吐出され、残余が直列接続された2段目の圧縮機構の吸込口に供給される。この結果、1段目の圧縮機構と2段目の圧縮機構との間の中間圧力(連通路内の圧力)を低下させることができ、1段目の圧縮機構に対する負荷を軽減することができる。
【0009】
一方、連通路内の圧力がタンク内の圧力よりも低いときには、逆止弁が閉弁する。これにより、1段目の圧縮機構と2段目の圧縮機構とは完全に直列接続されるから、1段目の圧縮機構から吐出された圧縮流体は、全て2段目の圧縮機構の吸込口に供給される。この結果、1段目の圧縮機構によって圧縮した圧縮流体を2段目以降の圧縮機構によってさらに圧縮することができ、高圧の圧縮流体を吐出することができる。
【0010】
また、タンク内の圧力が連通路内の圧力(中間圧力)よりも低いときには逆止弁が開弁し、高いときには逆止弁が閉弁するから、タンク内の圧力が低い起動時には1段目の圧縮機構の負荷を小さくすることができると共に、タンク内の圧力が高い定常時にはバイパス通路を遮断して2段目以降の圧縮機構を用いて複数段階に圧縮された圧縮流体をタンク内に供給することができ、高圧の圧縮流体をタンク内に貯留することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による多段圧縮機を添付図面に従って詳細に説明する。
【0012】
まず、図1は第1の実施の形態による多段圧縮機としてツインラップ型のスクロール式2段空気圧縮機を示し、図において、1はスクロール式2段空気圧縮機の外枠を形成するケーシングで、該ケーシング1は、軸線O1−O1を中心として略円筒状に形成されると共に、該ケーシング1の左,右両側には、後述の固定スクロール3A,3Bが取付けられている。そして、ケーシング1は後述の固定スクロール3A,3Bと共に固定側部材を構成する。また、固定スクロール3Aは後述の旋回スクロール18A等と共に低圧段の圧縮機構となる低圧スクロール部2Aを構成し、固定スクロール3Bは後述の旋回スクロール18B等と共に高圧段の圧縮機構となる高圧スクロール部2Bを構成する。そして、各スクロール部2A,2Bは、それぞれ固定圧縮比を有し、吸込側や吐出側の圧力に関係なく圧縮比が一定となっている。
【0013】
なお、低圧スクロール部2Aと高圧スクロール部2Bとは、それぞれほぼ同一の構成要素を有しているので、以下の説明では、低圧段に符号「A」を付し、高圧段には符号「B」を付して説明する。また、低圧段と高圧段とで説明が重複するのを避けるため、主に低圧スクロール部2Aの構成要素について説明し、高圧スクロール部2Bの構成要素については、その説明を省略するものとする。
【0014】
3Aはケーシング1の一端側(図1中の左側)に設けられた低圧段の固定スクロールを示し、該固定スクロール3Aは、略円板状の鏡板4Aと、該鏡板4Aの表面に立設された渦巻状のラップ部5Aと、鏡板4Aの外周側から該ラップ部5Aを取囲むように軸方向に突出した筒部6Aと、該筒部6Aの外周側から径方向外向きに突出したフランジ部7Aとにより構成されている。
【0015】
そして、固定スクロール3Aは、フランジ部7Aの外周側がケーシング1にボルト等を介して着脱可能に取付けられている。また、固定スクロール3Aの鏡板4Aには、例えば空気(外気)等の流体を後述の圧縮室21A内に吸込むための吸込口8Aが外周寄りの位置に設けられ、鏡板4Aの中心側(軸線O1−O1上)には圧縮空気の吐出口9Aが設けられている。
【0016】
10は低圧段の固定スクロール3Aと高圧段の固定スクロール3Bとの間に位置してケーシング1内に設けられた駆動手段となる電動機で、該電動機10は、ケーシング1の内周側に固定して設けられた筒状のステータ11と、該ステータ11の内周側に回転可能に配設された筒状のロータ12等とにより構成されている。そして、電動機10は、ロータ12を回転することにより後述の回転軸13を軸線O1−O1の周囲で回転駆動するものである。
【0017】
13はケーシング1内に回転軸受14A,14Bを介して回転可能に設けられた段付筒状の回転軸で、該回転軸13は、電動機10のロータ12内に嵌合された中空軸体からなり、軸線O1−O1を中心としてロータ12と一体に回転するものである。また、回転軸13の内周側にはケーシング1等の軸線O1−O1に対して寸法δだけ偏心した偏心穴15が形成されている。そして、回転軸13の偏心穴15内には旋回軸受16A,16Bを介して相対回転可能な旋回軸17が取付けられ、該旋回軸17は、偏心軸線O2−O2上に位置して、回転軸13と共に電動機10の出力軸を構成している。
【0018】
18Aは固定スクロール3Aと対面してケーシング1内に旋回可能に設けられた低圧段の旋回スクロールで、該低圧段の旋回スクロール18Aは、略円板状に形成された鏡板19Aと、該鏡板19Aの表面に立設された渦巻状のラップ部20Aとにより大略構成されている。また、高圧段の旋回スクロール18Bも、略円板状に形成された鏡板19Bと渦巻状のラップ部20Bとにより大略構成されている。
【0019】
ここで、低圧段,高圧段の旋回スクロール18A,18Bは、鏡板19A,19Bの背面側中央部が旋回軸17の両端側にそれぞれボルト等を用いて一体に固定され、電動機10からの駆動力によって旋回軸17と一緒に旋回動作を行うものである。また、旋回スクロール18A,18Bは、ラップ部20A,20Bが固定スクロール3A,3Bのラップ部5A,5Bと所定角度(例えば180度)だけずらして重なり合うように配設されている。
【0020】
そして、低圧段の固定スクロール3Aと旋回スクロール18Aは、両者のラップ部5A,20A間に外周側から内周側にわたって低圧段の圧縮室21A,21A,…をそれぞれ画成している。また、高圧段の固定スクロール3Bと旋回スクロール18Bは、両者のラップ部5B,20B間に外周側から内周側にわたって高圧段の圧縮室21B,21B,…をそれぞれ画成している。
【0021】
また、高圧段のラップ部5B,20Bの最外径は、低圧段のラップ部5A,20Aの最外径よりも小さく形成されると共に、高圧段のラップ部5B,20Bの高さ(歯高)は、低圧段のラップ部5A,20Aの高さよりも小さく形成されている。これにより、高圧段の圧縮室23Bは低圧段の圧縮室23Aに比較して小さい容積に設定されている。
【0022】
22,22は旋回スクロール18Aの自転を防止する自転防止機構としての補助クランクで、該各補助クランク22は、低圧スクロール部2A側に位置してケーシング1と旋回スクロール18Aの鏡板19Aとの間に設けられている。また、高圧スクロール部2B側にもケーシング1と旋回スクロール18Bの鏡板19Bとの間に同様の補助クランク(図示せず)が設けられるものである。
【0023】
23は低圧スクロール部2A側に設けた吸込フィルタで、該吸込フィルタ23は、低圧段の固定スクロール3Aの吸込口8Aに着脱可能に設けられ、吸込口8Aから圧縮室21A内に向けて吸込まれる外気(空気)等を清浄化すると共に、空気の吸込音等を低減化する消音器としても機能するものである。
【0024】
24は低圧段の圧縮室21Aと高圧段の圧縮室21Bとを連結(連通)させる連通路としての導管で、該導管24は、ケーシング1の外側に位置して低圧段の固定スクロール3Aと高圧段の固定スクロール3Bとの間に設けられている。そして、導管24は、上流側に位置して端部が低圧スクロール部2Aの吐出口9Aに接続された上流側管部24Aと、下流側に位置して端部が高圧段の高圧スクロール部2Bの吸込口8Bに接続された下流側管部24Bとによって構成されている。
【0025】
そして、上流側管部24Aと下流側管部24Bとの間には、後述するバイパス配管29の一端側が接続された接続点Aが設けられている。また、上流側管部24Aの途中には、熱交換機等からなる中間冷却器25が設けられ、該中間冷却器25は、低圧スクロール部2Aから吐出された吐出空気(圧縮空気)を冷却して高圧スクロール部2Bに導いている。
【0026】
26は高圧スクロール部2Bの吐出口9Bをタンク27に接続する吐出通路としての吐出配管で、該吐出配管26は、高圧スクロール部2Bから吐出された圧縮空気をタンク27に導き、該タンク27内に圧縮空気を貯留させるものである。そして、吐出配管26は、上流側に位置して端部が高圧スクロール部2Bの吐出口9Bに接続された上流側管部26Aと、下流側に位置して端部がタンク27に接続された下流側管部26Bとによって構成されている。
【0027】
そして、上流側管部26Aと下流側管部26Bとの間には、後述するバイパス配管29の他端側が接続された接続点Bが設けられている。また、吐出配管26のうち接続点Bよりも下流側に位置する下流側管部26Bには熱交換機等からなる冷却器28が設けられている。そして、冷却器28は、高圧スクロール部2Bから吐出された圧縮空気を冷却すると共に、バイパス配管29を介して吐出された低圧スクロール部2Aからの圧縮空気も冷却するものである。
【0028】
29は導管24とタンク27とを連結するバイパス通路としてのバイパス配管で、該バイパス配管29は、その一端側が例えば導管24のうち中間冷却器25よりも下流側に位置する接続点Aに接続されると共に、他端側が吐出配管26のうち冷却器28よりも上流側に位置する接続点Bに接続されている。そして、バイパス配管29は、導管24を通じて低圧スクロール部2Aの吐出口9Aと高圧スクロール部2Bの吸込口8Bとに連結されると共に、吐出配管26の下流側管部26Bを通じてタンク27に連結されている。
【0029】
30はバイパス配管29の途中に設けられた逆止弁で、該逆止弁30は、導管24からタンク27へのみ流れを許容している。これにより、逆止弁30は、導管24内の中間圧力がタンク27内の圧力よりも高くなったときに開弁し、導管24内の中間圧力がタンク27内の圧力よりも低くなったときに閉弁するものである。
【0030】
31は吐出配管26のうちバイパス配管29との接続点Bよりも上流側に位置する上流側管部26Aに設けられた安全弁で、該安全弁31は、高圧スクロール部2Bの吐出口9Bからタンク27へのみ流れを許容している。これにより、安全弁31は、吐出口9Bの圧力がタンク27内の圧力よりも高いときに開弁し、吐出口9Bの圧力がタンク27内の圧力よりも低いときに閉弁するものである。
【0031】
本実施の形態によるツインラップ型のスクロール式2段空気圧縮機は、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
【0032】
まず、電動機10を駆動すると、回転軸13は軸線O1−O1を中心としてロータ12と一体に回転すると共に、旋回軸17は回転軸13の偏心穴15内で寸法δの旋回半径をもった旋回運動を行なう。これにより、旋回軸17の両端側に設けた旋回スクロール18A,18Bが、固定スクロール3A,3Bに対して寸法δの旋回半径をもった旋回動作を行うものである。
【0033】
このため、低圧スクロール部2A側では、固定スクロール3Aの外周側に設けた吸込口8Aから吸込フィルタ23を介して外気を吸込みつつ、この空気を各圧縮室21A内で順次圧縮する。そして、低圧段の固定スクロール3Aと旋回スクロール18Aとの間の圧縮室21A内で、例えば0.3MPa程度の圧力まで圧縮された圧縮空気は、固定スクロール3Aの中心部に設けた吐出口9Aから導管24内に向けて吐出される。
【0034】
また、高圧スクロール部2B側では固定スクロール3Bの吸込口8Bに、このときの圧縮空気が導管24を通じて供給される。そして、高圧段の固定スクロール3Bと旋回スクロール18Bとの間では、このときの圧縮空気を各圧縮室21B内でさらに圧縮し、例えば1.0MPa程度の圧力まで圧縮された圧縮空気が、固定スクロール3Bの中心部に設けた吐出口9Bから外部に向けて吐出され、タンク27に貯留される。
【0035】
ここで、スクロール式2段空気圧縮機の起動時には、タンク27内の圧力が低い(例えば、0MPa)のに対し、2つのスクロール部2A,2B間の導管24内の中間圧力は低圧スクロール部2Aから吐出される圧縮空気によって例えば0.3MPa程度となる。このとき、逆止弁30は、導管24内とタンク27内との圧力差によって開弁するから、低圧スクロール部2Aから吐出された圧縮空気のうち一部はバイパス配管29を通じて直接的にタンク27に供給され、残余は導管24を通じて高圧スクロール部2Bの吸込口8Bに供給される。
【0036】
この結果、スクロール式2段空気圧縮機の起動からタンク27内が低圧スクロール部2Aから吐出される圧縮空気の圧力(0.3MPa程度)に達するまでの間は、導管24内を常に低圧スクロール部2Aの圧縮室21A内の圧力よりも低圧な状態に保持することができる。このため、起動時の低圧スクロール部2Aの負荷を軽減することができ、電動機10の消費電力を低減することができる。
【0037】
そして、スクロール式2段空気圧縮機の駆動を続行すると、タンク27内の圧力が徐々に昇圧され、低圧スクロール部2Aから吐出される圧縮空気の圧力(0.3MPa程度)を超える。このような定常時には、逆止弁30は、導管24内とタンク27内との圧力差によって閉弁するから、低圧スクロール部2Aから吐出された圧縮空気は、全て導管24を通じて高圧スクロール部2Bの吸込口8Bに供給される。
【0038】
これにより、高圧スクロール部2Bは低圧スクロール部2Aから吐出された圧縮空気をさらに圧縮し、1.0MPa程度の圧力まで圧縮された圧縮空気を吐出し、この高圧な圧縮空気をタンク27内に貯留することができる。
【0039】
かくして、本実施の形態によれば、高圧スクロール部2Bの吸込口8Bと吐出口9Bとを連結するバイパス配管29を設けると共に、該バイパス配管29の途中には逆止弁30を設けたから、負荷が増大し易い起動時に低圧スクロール部2Aの負荷を軽減して電動機10の消費電力を低減することができる。また、タンク27内の圧力が昇圧して定常時に達したときには、2つのスクロール部2A,2Bを直列接続だけの状態で駆動することができるから、スクロール部2A,2Bで2段圧縮した高圧な圧縮空気をタンク27内に供給することができ、タンク27内に高圧な圧縮空気を貯留することができる。
【0040】
この結果、バイパス配管29と逆止弁30とを付加することによって、起動時には2つのスクロール部2A,2Bからのそれぞれの圧縮空気をタンク27内に供給し、定常時には2つのスクロール部2A,2Bで2段圧縮した圧縮空気をタンク27内に供給することができる。このため、起動時と定常時とで2つの駆動状態を簡単に切換えることができ、例えばバイパス配管29を省いて常時2段圧縮を行う場合に比べて、起動時の電動機10の消費電力を低減することができる。
【0041】
特に、本実施の形態では、バイパス配管29と逆止弁30という簡易な付加することによって起動時と定常時とで駆動状態を切換えるから、制御回路等を用いる必要がなく、常時2段圧縮を行う圧縮機に対して安価かつ容易に本発明を適用することができる。
【0042】
また、吐出配管26のうちバイパス配管29との接続点Bよりも上流側に位置する上流側管部26Aには安全弁31を設けたから、高圧スクロール部2Bからの圧縮空気の圧力(1.0MPa)よりもタンク27内の圧力が高くなったときには安全弁31が閉弁する。このため、タンク27内から高圧の圧縮流体が高圧スクロール部2Bに逆流するのを防止できると共に、バイパス配管29を通じて低圧スクロール部2Aからの圧縮流体が高圧スクロール部2Bに逆流するのも防止できる。このため、高圧スクロール部2Bを通じてタンク27内等からの圧縮空気が漏洩するの防ぐことができ、信頼性を高めることができる。
【0043】
なお、前記実施の形態では、本発明を1台の電動機10で2つのスクロール部2A,2B(圧縮機構2A,2B)を駆動するツインラップ型のスクロール式2段空気圧縮機に対して本発明を適用するものとした。
【0044】
しかし、本発明はこれに限らず、例えば図2に示す第1の変形例のように、別個の電動機でそれぞれ駆動する2台のスクロール式空気圧縮機41,42(圧縮機構41,24)を導管24を用いて直列接続したスクロール式2段空気圧縮機に対して本発明を適用してもよい。この場合、高圧段のスクロール式空気圧縮機42の吐出側にはタンク27を接続すると共に、導管24とタンク27との間を連通するバイパス配管29を設け、該バイパス配管29の途中に逆止弁30を設けるものである。
【0045】
また、例えば図3に示す第2の変形例のように、1台のスクロール式空気圧縮機51の圧縮部を2段に分けたスクロール式2段空気圧縮機に対して本発明を適用してもよい。この場合、固定スクロール52には圧縮室を2段に区画するランド部53を設け、固定スクロール52の外周側のラップ部52Aと旋回スクロールの外周側のラップ部54Aとによって低圧段の圧縮機構55Aを構成し、固定スクロール52の内周側のラップ部52Bと旋回スクロールの内周側のラップ部54Bとによって高圧段の圧縮機構55Bを構成する。また、導管24を用いてこれらの圧縮機構55A,55Bを直列接続すると共に、高圧段の圧縮機構55Bの吐出側にタンク27を接続する。そして、バイパス配管29を用いて導管24とタンク27との間を連結すると共に、該バイパス配管29の途中に逆止弁30を設けるものである。
【0046】
また、前記実施の形態では、バイパス配管29は、吐出配管26の下流側管部26Bを通じてタンク27に連結する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、バイパス配管29は、例えば吐出配管26の下流側管部26Bを省いて直接的にタンク27に連結してもよい。
【0047】
また、前記実施の形態では、吐出配管26の途中に安全弁31を設ける構成としたが、本発明はこれに限らず、安全弁31を省く構成としてもよい。
【0048】
また、前記実施の形態では、固定スクロール3B等とは別部材のバイパス配管29を用いて高圧スクロール部2Bの吸込口8Bと吐出口9Bとの間を連結すると共に、該バイパス配管29に逆止弁30を設ける構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば高圧段の固定スクロール3Bの内部に吸込口8Bと吐出口9Bとの間を連結するバイパス通路を設け、該バイパス通路の途中に逆止弁を設ける構成としてもよい。
【0049】
また、前記実施の形態では、ケーシング1と固定スクロール3A,3Bとを別体として形成し、ケーシング1の両端側にボルト等を用いて固定スクロール3A,3Bを固定する構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばケーシング1と固定スクロール3A,3Bとを予め一体に形成し、これにより固定側部材を構成してもよい。
【0050】
また、前記実施の形態では、2段のスクロール式空気圧縮機を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば3段または4段以上の多段スクロール式圧縮機に適用してもよい。この場合、例えば1段目と2段目とを連通する連通路とタンクとの間に逆止弁をもったバイパス通路を設けてもよく、2段目以降とその次段目とを連通する連通路とタンクとの間に逆止弁をもったバイパス通路を設けてもよい。
【0051】
また、前記実施の形態では、各段毎に固定圧縮比を有する複数段の圧縮機構をもった多段圧縮機として多段のスクロール式圧縮機を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、吸込側と吐出側の圧力に関係なく圧縮比が一定となった固定圧縮比を有する圧縮機構を多段に接続したものであればよく、例えばスクリュー式圧縮機を多段に接続する構成としてもよい。
【0052】
また、前記実施の形態では、高圧スクロール部2Bの吐出口9Bには圧縮空気等を貯留するタンク27を接続する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、タンク27に代えて例えば長い配管や負荷側の内部に設けられる貯留槽等のように実質的にタンクの役割を担うものを用いる構成としてもよい。
【0053】
また、前記実施の形態では、多段圧縮機として2段のスクロール式空気圧縮機を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば真空ポンプ、冷媒圧縮機等にも広く適用できるものである。
【0054】
また、前記実施の形態では、駆動手段としての電動機10の回転軸13、旋回軸17を旋回スクロール18A,18Bに固定する例を示したが、これに限らず、例えば旋回スクロール18A,18B間にプーリが取付けられた従動側の回転軸を設け、ケーシングの外部に設けたモータ(駆動手段)の回転軸と前記プーリとの間にベルト等を介装することにより、旋回スクロール18A,18Bを旋回駆動する構成としてもよい。
【0055】
また、旋回スクロール18A,18Bの中心部に回転軸を取付けるのではなく、例えば特開平7−103151号公報のように、回転軸を1つの補助クランクに取付ける構成としてもよい。そして、この場合は、2つの旋回スクロールの鏡板を共通の鏡板とすることもできる。
【0056】
さらに、前記実施の形態では、固定スクロールと旋回スクロールからなるスクロール圧縮機を例としたが、これに限らず、例えば特開平3−145588号公報のように、駆動されるスクロールに対向するスクロールが同期回転する全回転系のスクロール流体機械に用いてもよい。この場合、同期回転するスクロールが非駆動スクロールとなる。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、複数段の圧縮機構を連通路を用いて順次連結すると共に、いずれかの連通路とタンクとの間には逆止弁をもったバイパス通路を設ける構成としたから、負荷が増大し易い起動時にバイパス通路を通じて例えば2段目以降(後段側)の圧縮機構を迂回し、1段目(前段側)に位置する圧縮機構の負荷を軽減することができ、圧縮機構を駆動する電動機等の消費電力を低減することができる。また、連通路内の圧力(中間圧力)がタンク内の圧力よりも低い定常時には、バイパス通路を遮断して複数段の圧縮機構を完全に直列接続することができる。このため、複数段で圧縮した高圧の圧縮流体をタンク内に貯留することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるスクロール式2段空気圧縮機を示す縦断面図である。
【図2】第1の変形例によるスクロール式2段空気圧縮機を示す縦断面図である。
【図3】第2の変形例によるスクロール式2段空気圧縮機を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング(固定側部材)
2A 低圧スクロール部(低圧段の圧縮機構)
2B 高圧スクロール部(高圧段の圧縮機構)
3A 低圧段の固定スクロール
3B 高圧段の固定スクロール
10 電動機(駆動手段)
18A 低圧段の旋回スクロール
18B 高圧段の旋回スクロール
21A 低圧段の圧縮室
21B 高圧段の圧縮室
23 吸込フィルタ
24 導管(連通路)
26 吐出配管(吐出通路)
27 タンク
29 バイパス配管(バイパス通路)
30 逆止弁
41 低圧段のスクロール式空気圧縮機(圧縮機構)
42 高圧段のスクロール式空気圧縮機(圧縮機構)
55A 低圧段のスクロール圧縮機構(圧縮機構)
55B 高圧段のスクロール圧縮機構(圧縮機構)

Claims (1)

  1. 各段毎に固定圧縮比を有する複数段の圧縮機構をもち、前段の圧縮機構の吐出口と次段の圧縮機構の吸込口との間が連通路により順次連結され、タンクに圧縮流体を貯留する多段圧縮機において、前記連通路と前記タンクとを連結するバイパス通路を設け、該バイパス通路の途中には前記連通路からタンクへのみ流れを許容する逆止弁を設けたことを特徴とする多段圧縮機。
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