JP2004332467A - ユニットバス - Google Patents

Abstract

【課題】ユニットバスと躯体間に隙間がない場合でも、配管の取り回しが可能となるユニットバスを提供する。
【解決手段】ユニットバスの壁パネル３の厚み内に、配管７を取り回すスペースＳを設けるとともに、防水パン２と天井パネル４には、配管７を通すための切欠４ａや、孔１１を設けて構成する。
【選択図】 図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ユニットバスの温水配管構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、図３に示すように、ユニットバス１は、底面を構成する防水パン２の周囲に複数枚の壁パネル３，３，３を建て付け、壁パネル３，３，３の上面に天井パネル４を取り付けて構成されており、この天井パネル４の裏側に浴室暖房機５を設置する場合、浴室暖房機５が電気式の場合は特に問題はないが、この浴室暖房機５が温水式である場合には、建物躯体６とユニットバス１の壁パネル３間の狭い隙間内に、温水配管７を取り回し、この温水配管７の一端を浴室暖房機５に接続するとともに、温水配管７の他端を、屋外等に設けられた熱源機８に接続する必要があった。
【０００３】
【特許文献１】
特許第３００２９６２号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
特に近年においては、ユニットバス１内のスペースを広く確保するために、ユニットバス１のサイズが大きくなり、ユニットバス１の壁パネル３と躯体６間に殆ど隙間がなくなり、温水配管７を床下から天井に向けて取り回し配管することが極めて困難となるという問題点があった。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、ユニットバスと躯体間のスペースに関わらず、温水配管を良好に取り回すことのできるユニットバスを提供せんことを目的とし、その第１の要旨は、ユニットバスの壁の厚み内に配管を取り回すスペースを設けるとともに、防水パンと天井には配管を通すための切り欠きや孔等を設けたことである。
また、第２の要旨は、前記壁内の配管を取り回すスペースに配管固定用の固定部材を設けたことである。
また、第３の要旨は、ユニットバスの側壁面を構成する壁内に、予め配管を内臓させ、該配管の端部には配管ジョイント部材を設けたことである。
また、第４の要旨は、前記配管を取り回すスペースまたは前記配管内臓部付近の防水パンや天井や壁に、点検口を設けたことである。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図１は、ユニットバスを構成する防水パンと壁パネルと天井パネルの分解図である。
防水パン２の洗い場面２ａの外周には、立ち上げ状に立上片２ｂが一体形成され、立上片２ｂの上端には、略水平状に外側へ延びる壁載置片２ｃが形成され、この壁載置片２ｃの外端で上方へ立ち上げて水切片２ｄが形成されており、洗い場面２ａの立上片２ｂ側には点検口１０が開口されている。
また、壁載置片２ｃには、配管を通すための直径４０ｍｍ程度の通し孔１１が形成されており、この通し孔１１には、連続して直径１２ｍｍ程度の引掛け孔１１ａが形成されている。
【０００７】
また、壁パネル３は、室内側の化粧板３ａの裏側に裏ボード３ｂが一体化されたものであり、図に示すように、面一状に連結される一対の壁パネル３，３の、一方側の壁パネル３には、裏ボード３ｂを切り欠いて、配管を通すための配管スペースＳが形成されている。
この切り欠き状の配管スペースＳ内には、縦方向に所定間隔で固定部材１２，１２を設けておき、この固定部材１２，１２に、配管７を固定できるように構成されている。
配管７は、鞘管７ａの内部に、往き樹脂管７ｂと、戻り樹脂管７ｃが内装されて構成されており、この鞘管７ａを、前記固定部材１２に固定して、配管スペースＳ内に縦方向に配設できるように構成されている。
また、天井パネル４には配管７を通すための切欠４ａが形成されている。
【０００８】
本例では、一方側の壁パネルの裏ボード３ｂを切り欠いて、壁パネル３の厚み内に配管７を取り回すスペースＳが設けられているため、一方側の壁パネル３の配管スペースＳ内に予め配管７を固定しておくことができ、配管７は壁パネル３の厚み内に納まるために、放熱ロスが少なくなり、また一対の壁パネル３，３を連結した状態では、室内側から配管７は見えなくなり、スッキリとした状態となる。しかも、ユニットバス１と躯体６間にスペースが殆どない場合でも、良好に配管７を取り回すことができるものとなる。
【０００９】
なお、一方側の壁パネル３の配管スペースＳ内に配管７を固定しておき、この壁パネル３を、防水パン２の壁載置片２ｃ上に建て付けた後に、他方側の壁パネル３を連結して、良好に施工することができ、施工が楽なものとなる。
なお、この場合に、床下からの床下配管１３には、予めジョイント部材１４を取り付けておき、このジョイント部材１４を、防水パン２の通し孔１１内に通して、引掛け孔１１ａに掛止させておけば、壁パネル３に固定された配管７と、このジョイント部材１４を連結して良好に施工することができるものとなる。
【００１０】
なお、防水パン２には点検口１０が設けられているため、この点検口１０から手などを入れて、配管の連結作業等を良好に行うことができ、またユニットバスの設置後にも、この点検口１０より床下配管を取り回すことができ、施工やメンテナンスを楽に行うことができるものとなる。
なお、点検口１０は、壁パネル３にも、また更には天井パネル４にも形成させておけば、より施工やメンテナンスが楽に行えるものとなる。
なお、点検口１０には、通常は、着脱可能な蓋を被せて覆蓋しておくことができるものである。
【００１１】
次に、図２は変更例を示すものであり、ウレタンを注入したサンドイッチ構造のサンドイッチパネル３Ａで壁パネルが構成されており、このサンドイッチパネル３Ａのウレタン内に、予め、往き樹脂管７ｂと戻り樹脂管７ｃを埋設状に内臓させておくことができ、その上端及び下端には、それぞれジョイント部材１５ａ，１５ｂを予め取り付けておくことができる。
【００１２】
このように、工場内で、往き樹脂管７ｂ及び戻り樹脂管７ｃを内臓させてパネル３Ａを製作し、このようなサンドイッチパネル３Ａを現場に搬送して、現場で防水パン２上に建て付け、その時に、ジョイント部材１５ａ，１５ｂを介して、床下側及び天井側の配管と接続し、壁パネルの施工と同時に容易に配管施工を行うことができ、施工が容易なものとなる。
なお、この図２のような構造では、樹脂管７ｂ，７ｃの外周の保護管や保温材が不要となり、コストも低減させることができるものとなる。
【００１３】
【発明の効果】
本発明のユニットバスは、ユニットバスの壁の厚み内に配管を取り回すスペースを設けるとともに、防水パンと天井には配管を通すための切り欠きや孔等を設けたことにより、壁の内部に配管を通して施工することができ、ユニットバスと躯体間のスペースに関わらず、配管を良好に取り回すことができるものとなり、またユニットバス内に配管が露出しないので見栄えが良く、さらに壁内に配管が納まるので放熱ロスが少なくなる効果を有する。
【００１４】
また、壁内の配管を取り回すスペースに配管固定用の固定部材を設けたことにより、固定部材に配管を固定させて、配管の振動等を防ぐことができ、しかも施工が楽に行えるものとなる。
【００１５】
また、ユニットバスの側壁面を構成する壁内に、予め配管を内臓させ、配管の端部には配管ジョイント部材を設けたことにより、壁内への配管は工場で行うことができ、保護管や保温材が不要となり、しかも、熱源機からの配管や天井側の配管等を、ジョイント部材を介して連結することで、施工が楽に行えるものとなる。
【００１６】
また、配管を取り回すスペース、または配管内臓部付近の防水パンや天井や壁に、点検口を設けたことにより、ユニットバス設置後にも、点検口より床下から配管を取り回すことができ、施工やメンテナンスが楽になる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】第１実施例の防水パンと壁パネルと天井パネルの分解斜視構成図である。
【図２】第２実施例のサンドイッチパネルの斜視構成図である。
【図３】従来のユニットバスと躯体間に配管した状態の概略構成図である。
【符号の説明】
１ ユニットバス
２ 防水パン
２ａ 洗い場面
２ｂ 立上片
２ｃ 壁載置片
２ｄ 水切片
３ 壁パネル
３Ａ サンドイッチパネル
３ｂ 裏ボード
４ 天井パネル
４ａ 切欠
５ 浴室暖房機
７ 配管
７ａ 鞘管
７ｂ 往き樹脂管
７ｃ 戻り樹脂管
８ 熱源機
１０ 点検口
１１ 通し孔
１１ａ 引掛け孔
１３ 床下配管
１４ ジョイント部材
１５ａ，１５ｂ ジョイント部材
Ｓ 配管スペース

Claims (4)

1. ユニットバスの壁の厚み内に配管を取り回すスペースを設けるとともに、防水パンと天井には配管を通すための切り欠きや孔等を設けたことを特徴とするユニットバス。
2. 前記壁内の配管を取り回すスペースに、配管固定用の固定部材を設けたことを特徴とする請求項１に記載のユニットバス。
3. ユニットバスの側壁面を構成する壁内に、予め配管を内臓させ、該配管の端部には配管ジョイント部材を設けたことを特徴とするユニットバス。
4. 前記配管を取り回すスペースまたは前記配管内臓部付近の防水パンや天井や壁に、点検口を設けたことを特徴とする請求項１または請求項３に記載のユニットバス。

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