JP2004332329A - 弾性舗装方法及び弾性舗装構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで国際規格基準に適合できるグラウンド又はトラックのための弾性舗装方法及び弾性構造を得る。
【解決手段】競技場のトラック、グラウンド、ジョギング走路、又は遊歩道等の舗装のため、下部路盤1上に表面が平坦な弾性耐久層2を形成し、この弾性耐久層2上に少なくとも合成樹脂よりなる弾性仕上げ材を塗布し、表面に凹凸のあるエンボス表面層を形成する弾性舗装方法において、エンボス表面層形成を、好適には、弾性仕上げ材の粒状吹き付けを少なくとも2回の複数段階に分けて行い、直前の吹き付けエンボス層3が硬化した後、順次にエンボス層4を吹き付け、この順次の吹き付けエンボス層4は凹凸平均高さが直前の層3に比べて30〜80%の凹凸平均高さとなるように、例えば、吹き付けの圧力を高くする及び/又は散布量を少なくする等の調整をしてエンボス表面層を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】競技場のトラック、グラウンド、ジョギング走路、又は遊歩道等の舗装のため、下部路盤1上に表面が平坦な弾性耐久層2を形成し、この弾性耐久層2上に少なくとも合成樹脂よりなる弾性仕上げ材を塗布し、表面に凹凸のあるエンボス表面層を形成する弾性舗装方法において、エンボス表面層形成を、好適には、弾性仕上げ材の粒状吹き付けを少なくとも2回の複数段階に分けて行い、直前の吹き付けエンボス層3が硬化した後、順次にエンボス層4を吹き付け、この順次の吹き付けエンボス層4は凹凸平均高さが直前の層3に比べて30〜80%の凹凸平均高さとなるように、例えば、吹き付けの圧力を高くする及び/又は散布量を少なくする等の調整をしてエンボス表面層を形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、競技場のトラック、グラウンド、ジョギング走路、又は遊歩道等の舗装のため、下部路盤上に表面が平坦な弾性耐久層を形成し、この弾性耐久層上に少なくとも合成樹脂よりなる弾性仕上げ材を塗布し、表面に凹凸のあるエンボス表面層を形成する弾性舗装方法に関するものである。
また、本発明は、下部路盤と、この下部路盤上に形成した表面が平坦な弾性耐久層と、この弾性耐久層上に少なくとも合成樹脂よりなる弾性仕上げ材を塗布し、表面に形成した凹凸のあるエンボス表面層とを有する弾性舗装構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の弾性舗装方法及び弾性舗装構造としては、表面層の下層に形成する弾性耐久層を構成するポリウレタン材に発泡弾性骨材を混合する手法で弾性を付与し、所定の摩擦係数又は滑り抵抗性を持たせるため、仕上げとしてポリウレタン耐久層上に単に1回の吹き付け作業によってポリウレタンのエンボス表面層を形成するものがあった(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特公平07‐103534号公報
【特許文献2】
特許第2512560号公報
【0004】
これら従来の弾性舗装方法及び弾性舗装構造においては、衝撃吸収特性又は変位量を高めるためには、耐久層を構成するポリウレタン材に含有させる発泡弾性骨材の含有率を増大するか、発泡弾性骨材を含有するポリウレタン耐久層の厚さを増大させることを行っていた。
【0005】
国際試合を行うスポーツ競技場の表面特性には、今後、特性毎に特別な基準が課せられ、これら特性の基準のすべてを満たしていないスポーツ競技場では国際試合を行うことができなくなる。これら特性のうち、衝撃吸収特性及び変位量特性、並びに摩擦係数(滑り抵抗性)が重要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
競技場舗装の場合、平坦かつ均一な敷き均しを確保することが重要であるが、耐久層のポリウレタン材における発泡弾性骨材の含有率を過剰に増大すると、粘度が高まって均一に混合することが困難になるとともに、人力によって所定厚さに敷き均す作業で均一に敷き均すことが困難になる。
【0007】
一方ポリウレタン舗装材の耐久層厚さを増大する手法は、当然衝撃吸収特性及び変位量は向上するものの、高価なポリウレタン材を多量に消費することになり、コストを押し上げることになる。因に、衝撃吸収特性を2%向上させるためには、ポリウレタン耐久層の厚さを2mm増大する必要があり、グラウンド又はトラック全体にわたり均一に2ミリ厚さを増大するには極めて多量に高価なポリウレタン材を消費することになる。
【0008】
更に、従来の弾性舗装方法及び弾性舗装構造においては、エンボス表面層に所定摩擦係数又は滑り抵抗性を付与するよう、エンボス表面層のポリウレタン材には、その下層の耐久層のポリウレタン材に添加する骨材とは異なる、しかもより硬質の骨材を添加していたため、衝撃吸収性を損なうこととなっていた。更にまた、従来の仕上げのエンボス表面層の吹き付け作業では、凹凸の高さが不十分であったり、不均一になりがちであった。
【0009】
国際試合を行うスポーツ競技場の表面特性には、今後、特性毎に特別な国際規格基準が課せられ、これら特性の国際規格基準のすべてを満たしていないスポーツ競技場では国際試合を行うことができなくなる。これら特性のうち、衝撃吸収特性及び変位量特性、並びに摩擦係数(滑り抵抗性)が重要であり、このような特性に対する規格基準を満たすグラウンド、トラックを有する競技場を安価かつ迅速に建設することが急務となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、弾性耐久層に使用される高価な弾性樹脂材料、例えば、ポリウレタン樹脂の消費量が少なくても衝撃吸収特性及び変位量を向上させることができ、衝撃吸収特性及び変位量を損なうことなく所定摩擦係数又は滑り抵抗性が得られる低コストの弾性舗装方法及び弾性舗装構造を得るにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明弾性舗装方法は、弾性仕上げ材の塗布を少なくとも2回の複数段階に分けて行い、直前のエンボス層が硬化した後、順次にエンボス層を吹き付け、この順次のエンボス層は凹凸平均高さが直前の層に比べて30〜80%の凹凸平均高さとなるように形成することを特徴とする。
【0012】
エンボス層は、材料の流し込み後に、それぞれ適正深さの凹凸エンボス表面を有するローラによって形成することもできるが、好適には、このエンボス層は、チクソ塑性の弾性仕上げ材を散滴ノズルによって粒状に散布することにより形成するものとする。この場合、「順次の吹き付け層は凹凸平均高さが直前の層に比べて30〜80%の凹凸平均高さとなる」は、直前回、次回の粒状吹き付けを、それぞれ個別に平坦な面に対して行ったときに測った凹凸平均高さを比べた値を意味する。
【0013】
更に、本発明弾性舗装構造は、エンボス表面層を少なくとも2層のエンボス層により形成し、順次のエンボス層は凹凸平均高さが直前の層に比べて30〜80%の凹凸平均高さを有するものとしたことを特徴とする。
【0014】
本発明方法の好適な実施例においては、弾性仕上げ材を、ポリウレタン樹脂に2mm以下の粒径の弾性体粒子をほぼ均一に混練したものとする。また、順次のエンボス層のショアA硬さが40〜70となる弾性体粒子を含有させると好適である。
【0015】
本発明弾性舗装方法及び弾性舗装構造によれば、従来のようにエンボス表面層の下層に形成する高価な弾性樹脂材料、例えば、ポリウレタン樹脂による耐久層の厚さを増大することなく、またポリウレタン樹脂材料に含有させる弾性骨材の含有量を増大させることなく、所定の衝撃吸収特性及び変位量特性が得られ、かつ所定の摩擦係数又は滑り抵抗性が得られる。
【0016】
即ち、従来工法では、衝撃吸収値を2%向上させるのに、1平方メートルあたり2.5Kgのポリウレタン樹脂材料を使用してポリウレタン耐久層の厚さを2mm増大させなければならないところ、本発明弾性舗装方法及び弾性舗装構造によれば、2回目のエンボス層の凹凸平均高さが最初のエンボス層に比べると30〜80%の凹凸平均高さとなるよう、2回目にポリウレタン材を1平方メートルあたり、単に0.8Kg消費するだけで、衝撃吸収値が2%向上したエンボス表面層を形成することができる。
【0017】
しかも、本発明弾性舗装方法及び弾性舗装構造によれば、従来1回のエンボス表面層仕上げに比べると仕上がり表面層の凹凸がきめ細かくなるので、表面の摩擦係数又は滑り抵抗性を損なうことがなく、耐久層に使用する骨材と異なりしかもより硬質の骨材を使用する必要もない。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、図面につき本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0019】
本発明弾性舗装方法によれば、従来と同様、図1の(a)に示すように、下部路盤1上に表面が平坦な弾性耐久層、例えば、ポリウレタン樹脂をベースとした耐久層2を形成する。この耐久層2は、下部路盤1上に弾性骨材の粉末を混練したポリウレタン樹脂の流動体を流し込み、作業員がレーキで均一に敷き均して硬化させる。
【0020】
この後、硬化した耐久層2上に少なくとも合成樹脂よりなる弾性仕上げ材、好適には、骨材を混練したポリウレタン樹脂流動体を、散滴ガンのノズルから粒状に吹き付けることによって表面に凹凸のある第1エンボス層3を形成する(図1の(b)参照)。
【0021】
少なくとも合成樹脂よりなるこの弾性仕上げ材は、一液型ポリウレタンプレポリマー、又はこのプレポリマーと芳香族ジアミン若しくは2種以上の混合物を主成分とする硬化剤とからなるチクソ塑性の二液型ポリウレタンとすると好適である。このチクソ塑性とは、散滴ガンで散布したものが、ダレることなく粒状の形状を表面に留めることができるものである。
【0022】
本発明弾性舗装方法によれば、吹き付け第1エンボス層3が硬化した後、更に、凹凸平均高さが第1エンボス層3に比べて30〜80%の凹凸平均高さとなるよう吹き付けを調整して、例えば、吹き出しの圧力を高くする及び/又はポリウレタン樹脂流動体の散布量を少なくする等の調整をして第2エンボス層4を形成する(図1の(c)参照)。この2段階の吹き付けエンボス層よりなるエンボス表面層によって、弾性舗装構造の衝撃吸収値が2%向上する。
【0023】
これは、第1エンボス層3と第2エンボス層4を、それぞれ個別に平坦な表面上に粒状吹き付けを行ったときに、それぞれ個別に測って比べてみたとき第1エンボス層3の平均凹凸高さ「X」に比べると、第2エンボス層4は30〜80%の凹凸平均高さ「Y」となる即ち、Y/X=0.3〜0.8となることを意味する(図2の(a)及び(b)参照)。また、吹き付けエンボス層の形成は2回だけでなく、必要に応じて、即ち要求される衝撃吸収値又は変位量に適合するようより多くの回数を順次硬化後に行ってもよい。
【0024】
ポリウレタン樹脂に混練する骨材は、例えば、2mm以下、好適には、0.1〜1.0mmの粒径の弾性体粒子とし、好適には、吹き付け層のショアA硬さが40〜70となる弾性体粒子とする。また骨材は第1エンボス層と第2エンボス層とで同一のものであっても、異なるものでもよい。
【0025】
衝撃吸収性とは、舗装材の上方から錘を落下して舗装材に衝撃を加え、その応力が舗装材によって何%緩和されたかを測定することで求められる。例えば、コンクリートの場合緩和される応力はなく、衝撃吸収は0%である。一般的に柔らかい素材であれば衝撃吸収性は高くなるが、柔らかすぎても素材の下層素材における硬さの影響を受けて衝撃吸収性が低下する。従って、衝撃吸収性は、舗装構造全体が衝撃を受けたときの変形に要するエネルギの大きさに比例する。
【0026】
例えば、2回目のエンボス層を形成するときに、粒状吹き付けノズルに加える圧力を高くしてポリウレタン流動体を細かい粒にするか、圧力は一定かつ少量散布で細かい粒にして均一に吹き付けることにより、第1エンボス層の凹凸に、第2エンボス層の細かい凹凸が薄く積層することになり、凹凸の表面積が大きくなり、また(第1エンボス層の凸部分に第2エンボス層の粒が堆積し、第1エンボス層の凹部分に第2エンボス層の粒が堆積しない場合もあるから)仕上がりの凹凸の最高レベルと最低レベルの差が大きくなる。凹凸の表面積が大きくなることによって同一の錘よる衝撃応力は低下し、衝撃吸収性は向上する。
【0027】
エンボス層は、材料の流し込み後に、それぞれ適正深さの凹凸エンボス表面を有するローラによって形成することもできる。第1エンボス層3及び第2エンボス層4の硬度が40〜70となるよう骨材を選択すると、舗装構造全体の衝撃吸収性が極めて向上することを本発明の発明者は見いだした。
【0028】
国際陸上競技連盟(IAAF)の競技場グラウンド又はトラックに関する品質規格には、衝撃吸収値の他に変位量、滑り抵抗という特性に対する基準があり、それぞれ所定のテスターを使用して測定する。変位量は舗装材に衝撃を加えたときの歪み(mm)であり、衝撃吸収値と同様の特性である。滑り抵抗は舗装材表面の湿潤時の摩擦力を測定するもので、摩擦係数と同様の特性である。
【0029】
【実施例】
粒状に吹き付けてエンボス表面層を形成するための合成樹脂である弾性仕上げ材として骨材を混練しない二液型ポリウレタンを使用し、2段階でエンボス表面層を形成する本発明による実施例Aの弾性舗装と、従来工法による1回のみのエンボス表面層による弾性舗装とを比較して測定した各特性結果を表1に示す。ただし、実施例A及び従来工法のエンボス表面層の全体厚さは、双方とも13mmとなるようにした。また各特性項目はIAAF試験法で測定した。
【0030】
【表1】
【0031】
この比較試験によれば、試験した特性項目の衝撃吸収性、変位量、摩擦(滑り抵抗)、物性試験の引張強さ、切断時の伸びのすべてにわたり、従来工法では国際規格の下限ぎりぎりの結果であるところ、本発明の実施例Aでは従来工法よりも高い数値が得られ、若干余裕を持って国際規格の基準を満たすことができることが判明した。
【0032】
本発明の実施例Aのポリウレタン樹脂材料に混練する骨材を同種のポリウレタン粉体(弾性体粒子)を使用したものと、従来工法で使用する硬質の無機質材料の骨材を使用したものと比べると、衝撃吸収性、変位量、摩擦(滑り抵抗)とも、骨材としてポリウレタン粉体をポリウレタン樹脂に混練したものの方が高い数値となった。更に、骨材として発泡ポリウレタンを混合して粒状吹き付けエンボス表面層を形成すると、より一層高い衝撃吸収性及び変位量が得られることがわかった。
【0033】
更に、本発明は既設のエンボ表面層に適用することもでき、この場合、既設のエンボス表面層上に形成する2回目以降における順次のエンボス層の凹凸平均高さが、既設のエンボス表面層又は直前のエンボス層に比べると30〜80%の凹凸平均高さとなるように形成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)及び(c)はそれぞれ本発明による弾性舗装方法のエンボス表面層を仕上げるまでの各段階を示す説明図である。
【図2】(a)及び(b)は、それぞれ図1の(b)及び(c)の拡大部分断面図である。
【符号の説明】
1 下部路盤
2 耐久層
3 第1エンボス層
4 第2エンボス層
【発明の属する技術分野】
本発明は、競技場のトラック、グラウンド、ジョギング走路、又は遊歩道等の舗装のため、下部路盤上に表面が平坦な弾性耐久層を形成し、この弾性耐久層上に少なくとも合成樹脂よりなる弾性仕上げ材を塗布し、表面に凹凸のあるエンボス表面層を形成する弾性舗装方法に関するものである。
また、本発明は、下部路盤と、この下部路盤上に形成した表面が平坦な弾性耐久層と、この弾性耐久層上に少なくとも合成樹脂よりなる弾性仕上げ材を塗布し、表面に形成した凹凸のあるエンボス表面層とを有する弾性舗装構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の弾性舗装方法及び弾性舗装構造としては、表面層の下層に形成する弾性耐久層を構成するポリウレタン材に発泡弾性骨材を混合する手法で弾性を付与し、所定の摩擦係数又は滑り抵抗性を持たせるため、仕上げとしてポリウレタン耐久層上に単に1回の吹き付け作業によってポリウレタンのエンボス表面層を形成するものがあった(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特公平07‐103534号公報
【特許文献2】
特許第2512560号公報
【0004】
これら従来の弾性舗装方法及び弾性舗装構造においては、衝撃吸収特性又は変位量を高めるためには、耐久層を構成するポリウレタン材に含有させる発泡弾性骨材の含有率を増大するか、発泡弾性骨材を含有するポリウレタン耐久層の厚さを増大させることを行っていた。
【0005】
国際試合を行うスポーツ競技場の表面特性には、今後、特性毎に特別な基準が課せられ、これら特性の基準のすべてを満たしていないスポーツ競技場では国際試合を行うことができなくなる。これら特性のうち、衝撃吸収特性及び変位量特性、並びに摩擦係数(滑り抵抗性)が重要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
競技場舗装の場合、平坦かつ均一な敷き均しを確保することが重要であるが、耐久層のポリウレタン材における発泡弾性骨材の含有率を過剰に増大すると、粘度が高まって均一に混合することが困難になるとともに、人力によって所定厚さに敷き均す作業で均一に敷き均すことが困難になる。
【0007】
一方ポリウレタン舗装材の耐久層厚さを増大する手法は、当然衝撃吸収特性及び変位量は向上するものの、高価なポリウレタン材を多量に消費することになり、コストを押し上げることになる。因に、衝撃吸収特性を2%向上させるためには、ポリウレタン耐久層の厚さを2mm増大する必要があり、グラウンド又はトラック全体にわたり均一に2ミリ厚さを増大するには極めて多量に高価なポリウレタン材を消費することになる。
【0008】
更に、従来の弾性舗装方法及び弾性舗装構造においては、エンボス表面層に所定摩擦係数又は滑り抵抗性を付与するよう、エンボス表面層のポリウレタン材には、その下層の耐久層のポリウレタン材に添加する骨材とは異なる、しかもより硬質の骨材を添加していたため、衝撃吸収性を損なうこととなっていた。更にまた、従来の仕上げのエンボス表面層の吹き付け作業では、凹凸の高さが不十分であったり、不均一になりがちであった。
【0009】
国際試合を行うスポーツ競技場の表面特性には、今後、特性毎に特別な国際規格基準が課せられ、これら特性の国際規格基準のすべてを満たしていないスポーツ競技場では国際試合を行うことができなくなる。これら特性のうち、衝撃吸収特性及び変位量特性、並びに摩擦係数(滑り抵抗性)が重要であり、このような特性に対する規格基準を満たすグラウンド、トラックを有する競技場を安価かつ迅速に建設することが急務となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、弾性耐久層に使用される高価な弾性樹脂材料、例えば、ポリウレタン樹脂の消費量が少なくても衝撃吸収特性及び変位量を向上させることができ、衝撃吸収特性及び変位量を損なうことなく所定摩擦係数又は滑り抵抗性が得られる低コストの弾性舗装方法及び弾性舗装構造を得るにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明弾性舗装方法は、弾性仕上げ材の塗布を少なくとも2回の複数段階に分けて行い、直前のエンボス層が硬化した後、順次にエンボス層を吹き付け、この順次のエンボス層は凹凸平均高さが直前の層に比べて30〜80%の凹凸平均高さとなるように形成することを特徴とする。
【0012】
エンボス層は、材料の流し込み後に、それぞれ適正深さの凹凸エンボス表面を有するローラによって形成することもできるが、好適には、このエンボス層は、チクソ塑性の弾性仕上げ材を散滴ノズルによって粒状に散布することにより形成するものとする。この場合、「順次の吹き付け層は凹凸平均高さが直前の層に比べて30〜80%の凹凸平均高さとなる」は、直前回、次回の粒状吹き付けを、それぞれ個別に平坦な面に対して行ったときに測った凹凸平均高さを比べた値を意味する。
【0013】
更に、本発明弾性舗装構造は、エンボス表面層を少なくとも2層のエンボス層により形成し、順次のエンボス層は凹凸平均高さが直前の層に比べて30〜80%の凹凸平均高さを有するものとしたことを特徴とする。
【0014】
本発明方法の好適な実施例においては、弾性仕上げ材を、ポリウレタン樹脂に2mm以下の粒径の弾性体粒子をほぼ均一に混練したものとする。また、順次のエンボス層のショアA硬さが40〜70となる弾性体粒子を含有させると好適である。
【0015】
本発明弾性舗装方法及び弾性舗装構造によれば、従来のようにエンボス表面層の下層に形成する高価な弾性樹脂材料、例えば、ポリウレタン樹脂による耐久層の厚さを増大することなく、またポリウレタン樹脂材料に含有させる弾性骨材の含有量を増大させることなく、所定の衝撃吸収特性及び変位量特性が得られ、かつ所定の摩擦係数又は滑り抵抗性が得られる。
【0016】
即ち、従来工法では、衝撃吸収値を2%向上させるのに、1平方メートルあたり2.5Kgのポリウレタン樹脂材料を使用してポリウレタン耐久層の厚さを2mm増大させなければならないところ、本発明弾性舗装方法及び弾性舗装構造によれば、2回目のエンボス層の凹凸平均高さが最初のエンボス層に比べると30〜80%の凹凸平均高さとなるよう、2回目にポリウレタン材を1平方メートルあたり、単に0.8Kg消費するだけで、衝撃吸収値が2%向上したエンボス表面層を形成することができる。
【0017】
しかも、本発明弾性舗装方法及び弾性舗装構造によれば、従来1回のエンボス表面層仕上げに比べると仕上がり表面層の凹凸がきめ細かくなるので、表面の摩擦係数又は滑り抵抗性を損なうことがなく、耐久層に使用する骨材と異なりしかもより硬質の骨材を使用する必要もない。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、図面につき本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0019】
本発明弾性舗装方法によれば、従来と同様、図1の(a)に示すように、下部路盤1上に表面が平坦な弾性耐久層、例えば、ポリウレタン樹脂をベースとした耐久層2を形成する。この耐久層2は、下部路盤1上に弾性骨材の粉末を混練したポリウレタン樹脂の流動体を流し込み、作業員がレーキで均一に敷き均して硬化させる。
【0020】
この後、硬化した耐久層2上に少なくとも合成樹脂よりなる弾性仕上げ材、好適には、骨材を混練したポリウレタン樹脂流動体を、散滴ガンのノズルから粒状に吹き付けることによって表面に凹凸のある第1エンボス層3を形成する(図1の(b)参照)。
【0021】
少なくとも合成樹脂よりなるこの弾性仕上げ材は、一液型ポリウレタンプレポリマー、又はこのプレポリマーと芳香族ジアミン若しくは2種以上の混合物を主成分とする硬化剤とからなるチクソ塑性の二液型ポリウレタンとすると好適である。このチクソ塑性とは、散滴ガンで散布したものが、ダレることなく粒状の形状を表面に留めることができるものである。
【0022】
本発明弾性舗装方法によれば、吹き付け第1エンボス層3が硬化した後、更に、凹凸平均高さが第1エンボス層3に比べて30〜80%の凹凸平均高さとなるよう吹き付けを調整して、例えば、吹き出しの圧力を高くする及び/又はポリウレタン樹脂流動体の散布量を少なくする等の調整をして第2エンボス層4を形成する(図1の(c)参照)。この2段階の吹き付けエンボス層よりなるエンボス表面層によって、弾性舗装構造の衝撃吸収値が2%向上する。
【0023】
これは、第1エンボス層3と第2エンボス層4を、それぞれ個別に平坦な表面上に粒状吹き付けを行ったときに、それぞれ個別に測って比べてみたとき第1エンボス層3の平均凹凸高さ「X」に比べると、第2エンボス層4は30〜80%の凹凸平均高さ「Y」となる即ち、Y/X=0.3〜0.8となることを意味する(図2の(a)及び(b)参照)。また、吹き付けエンボス層の形成は2回だけでなく、必要に応じて、即ち要求される衝撃吸収値又は変位量に適合するようより多くの回数を順次硬化後に行ってもよい。
【0024】
ポリウレタン樹脂に混練する骨材は、例えば、2mm以下、好適には、0.1〜1.0mmの粒径の弾性体粒子とし、好適には、吹き付け層のショアA硬さが40〜70となる弾性体粒子とする。また骨材は第1エンボス層と第2エンボス層とで同一のものであっても、異なるものでもよい。
【0025】
衝撃吸収性とは、舗装材の上方から錘を落下して舗装材に衝撃を加え、その応力が舗装材によって何%緩和されたかを測定することで求められる。例えば、コンクリートの場合緩和される応力はなく、衝撃吸収は0%である。一般的に柔らかい素材であれば衝撃吸収性は高くなるが、柔らかすぎても素材の下層素材における硬さの影響を受けて衝撃吸収性が低下する。従って、衝撃吸収性は、舗装構造全体が衝撃を受けたときの変形に要するエネルギの大きさに比例する。
【0026】
例えば、2回目のエンボス層を形成するときに、粒状吹き付けノズルに加える圧力を高くしてポリウレタン流動体を細かい粒にするか、圧力は一定かつ少量散布で細かい粒にして均一に吹き付けることにより、第1エンボス層の凹凸に、第2エンボス層の細かい凹凸が薄く積層することになり、凹凸の表面積が大きくなり、また(第1エンボス層の凸部分に第2エンボス層の粒が堆積し、第1エンボス層の凹部分に第2エンボス層の粒が堆積しない場合もあるから)仕上がりの凹凸の最高レベルと最低レベルの差が大きくなる。凹凸の表面積が大きくなることによって同一の錘よる衝撃応力は低下し、衝撃吸収性は向上する。
【0027】
エンボス層は、材料の流し込み後に、それぞれ適正深さの凹凸エンボス表面を有するローラによって形成することもできる。第1エンボス層3及び第2エンボス層4の硬度が40〜70となるよう骨材を選択すると、舗装構造全体の衝撃吸収性が極めて向上することを本発明の発明者は見いだした。
【0028】
国際陸上競技連盟(IAAF)の競技場グラウンド又はトラックに関する品質規格には、衝撃吸収値の他に変位量、滑り抵抗という特性に対する基準があり、それぞれ所定のテスターを使用して測定する。変位量は舗装材に衝撃を加えたときの歪み(mm)であり、衝撃吸収値と同様の特性である。滑り抵抗は舗装材表面の湿潤時の摩擦力を測定するもので、摩擦係数と同様の特性である。
【0029】
【実施例】
粒状に吹き付けてエンボス表面層を形成するための合成樹脂である弾性仕上げ材として骨材を混練しない二液型ポリウレタンを使用し、2段階でエンボス表面層を形成する本発明による実施例Aの弾性舗装と、従来工法による1回のみのエンボス表面層による弾性舗装とを比較して測定した各特性結果を表1に示す。ただし、実施例A及び従来工法のエンボス表面層の全体厚さは、双方とも13mmとなるようにした。また各特性項目はIAAF試験法で測定した。
【0030】
【表1】
【0031】
この比較試験によれば、試験した特性項目の衝撃吸収性、変位量、摩擦(滑り抵抗)、物性試験の引張強さ、切断時の伸びのすべてにわたり、従来工法では国際規格の下限ぎりぎりの結果であるところ、本発明の実施例Aでは従来工法よりも高い数値が得られ、若干余裕を持って国際規格の基準を満たすことができることが判明した。
【0032】
本発明の実施例Aのポリウレタン樹脂材料に混練する骨材を同種のポリウレタン粉体(弾性体粒子)を使用したものと、従来工法で使用する硬質の無機質材料の骨材を使用したものと比べると、衝撃吸収性、変位量、摩擦(滑り抵抗)とも、骨材としてポリウレタン粉体をポリウレタン樹脂に混練したものの方が高い数値となった。更に、骨材として発泡ポリウレタンを混合して粒状吹き付けエンボス表面層を形成すると、より一層高い衝撃吸収性及び変位量が得られることがわかった。
【0033】
更に、本発明は既設のエンボ表面層に適用することもでき、この場合、既設のエンボス表面層上に形成する2回目以降における順次のエンボス層の凹凸平均高さが、既設のエンボス表面層又は直前のエンボス層に比べると30〜80%の凹凸平均高さとなるように形成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)及び(c)はそれぞれ本発明による弾性舗装方法のエンボス表面層を仕上げるまでの各段階を示す説明図である。
【図2】(a)及び(b)は、それぞれ図1の(b)及び(c)の拡大部分断面図である。
【符号の説明】
1 下部路盤
2 耐久層
3 第1エンボス層
4 第2エンボス層
Claims (7)
- 競技場のトラック、グラウンド、ジョギング走路、又は遊歩道等の舗装のため、下部路盤上に表面が平坦な弾性耐久層を形成し、この弾性耐久層上に少なくとも合成樹脂よりなる弾性仕上げ材を塗布し、表面に凹凸のあるエンボス表面層を形成する弾性舗装方法において、前記弾性仕上げ材の塗布を少なくとも2回の複数段階に分けて行い、直前のエンボス層が硬化した後、順次にエンボス層を形成し、この順次のエンボス層は凹凸平均高さが直前の層に比べて30〜80%の凹凸平均高さとなるよう形成することを特徴とする弾性舗装方法。
- 前記弾性仕上げ材を、ポリウレタン樹脂に2mm以下の粒径の弾性体粒子をほぼ均一に混練させたものとした請求項1記載の方法。
- 前記順次の吹き付け層のショアA硬さが40〜70となる弾性体粒子を含有させる請求項1又は2記載の方法。
- 前記エンボス層は、チクソ塑性の弾性仕上げ材の散滴ノズルによる粒状吹き付けにより形成するものとした請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の方法。
- 競技場のトラック、グラウンド、ジョギング走路、又は遊歩道等の舗装のため、下部路盤と、この下部路盤上に形成した表面が平坦な弾性耐久層と、この弾性耐久層上に少なくとも合成樹脂よりなる弾性仕上げ材を塗布して表面に凹凸のあるエンボス表面層とを有する弾性舗装構造において、前記エンボス表面層を少なくとも2層のエンボス層により形成し、順次のエンボス層は凹凸平均高さが直前の層に比べて30〜80%の凹凸平均高さを有するものとしたことを特徴とする弾性舗装構造。
- 前記弾性仕上げ材を、ポリウレタン樹脂に2mm以下の粒径の弾性体粒子がほぼ均一に混練しているものとした請求項5記載の弾性舗装構造。
- 前記順次の吹き付け層のショアA硬さが40〜70となる弾性体粒子を含有させた請求項5又は6記載の弾性舗装構造。
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JP2016223234A (ja) * | 2015-06-03 | 2016-12-28 | 積水化学工業株式会社 | 地表面冷却構造 |
CN113981771A (zh) * | 2021-09-27 | 2022-01-28 | 中国建筑设计研究院有限公司 | 塑胶跑道施工方法 |
-
2003
- 2003-05-06 JP JP2003128180A patent/JP2004332329A/ja active Pending
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