JP2004331998A - 多層膜成膜方法、反射鏡及び露光装置 - Google Patents

多層膜成膜方法、反射鏡及び露光装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004331998A
JP2004331998A JP2003125071A JP2003125071A JP2004331998A JP 2004331998 A JP2004331998 A JP 2004331998A JP 2003125071 A JP2003125071 A JP 2003125071A JP 2003125071 A JP2003125071 A JP 2003125071A JP 2004331998 A JP2004331998 A JP 2004331998A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
multilayer film
sputtering
substrate
euv light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003125071A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Shiraishi
雅之 白石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2003125071A priority Critical patent/JP2004331998A/ja
Publication of JP2004331998A publication Critical patent/JP2004331998A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】反射率を向上させることのできる多層膜の成膜方法及び多層膜反射鏡を提供する。
【解決手段】低圧放電の回転マグネットカソード(RMC)式スパッタ装置10において、スパッタガスとしてXeガスをチャンバ11内に導入し、圧力を約0.08Paに設定する。回転マグネットカソード17A、17Bに電源23A、23Bから所定の電力(一例で200W)を交互に投入するとともに同カソードを交互に回転させ、ターゲット(Mo)19及びターゲット(Si)21をスパッタリングし、Mo層とSi層を基板27上に交互に成膜して50層対の多層膜を成膜する。これにより、垂直入射に換算して68%程度のEUV反射率の多層膜を作製できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路等のリソグラフィーに使用される露光装置に用いられる多層膜反射鏡及び多層膜の成膜方法に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、半導体集積回路の微細化の進展に伴い、光の回折限界によって制限される光学系の解像力を向上させるために、従来の紫外線に変わって、11〜14nm程度の波長を有する軟X線(EUV(Extreme Ultra Violet:極紫外線)光)を使用した投影リソグラフィー技術が開発されている(例えば、非特許文献1参照)。この技術は、EUVリソグラフィーと呼ばれており、従来の波長が150nmの光線を用いた光リソグラフィーでは実現不可能な70nm以下の解像力を有する将来のリソグラフィー技術として期待されている。
【0003】
EUV光の波長領域では、物質の屈折率が1に非常に近いので、屈折や反射を利用した従来の光学素子は使用できない。このため、屈折率が1よりも僅かに小さいことによる全反射を利用した斜め入射ミラーや、界面での微弱な反射光の位相を合わせて多数重畳させて、全体として高い反射率を得る多層膜反射鏡等が使用される。13.4nm付近の波長域では、モリブデン(Mo)層とシリコン(Si)層を交互に積層したMo/Si多層膜を用いると、垂直入射で67.5%の反射率を得ることができる。また、11.3nm付近の波長域では、Mo層とベリリウム(Be)層を交互に積層したMo/Be多層膜を用いると、垂直入射で70.2%の反射率を得ることができる(例えば、非特許文献2参照)。
【0004】
露光装置の光学系を構成する場合、複数枚の多層膜反射鏡が必要となる。多層膜反射鏡の反射率をRとし、枚数をnとすると、光学系全体の反射率はRとなる。露光装置に使用される反射マスクや反射鏡の枚数が13枚程度の場合には、70%程度の反射率の多層膜反射鏡を用いても、光学系全体の反射率は0.713=0.0096程度となり、非常に低い値である。露光時間を短縮して装置のスループットを上げるには、各々の多層膜反射鏡の反射率を少しでも高めることが重要になる。
【0005】
多層膜反射鏡の反射率は、成膜時の同鏡の界面状態(例えば、拡散層の厚さ、界面粗さ)に影響を受け、平坦で密度の高い緻密な薄膜ほど高い反射率を得ることができる。このような多層膜は、従来、イオンビームスパッタ装置やマグネトロンスパッタ装置を用いたスパッタリングにより成膜されている。スパッタガス(成膜ガス)としてはイオン化しやすいArなどのガスが用いられている。
【0006】
スパッタリングの際は、Arガスの圧力を下げた方が反射率の高い多層膜が得られることが知られている(例えば、非特許文献3参照)。その理由は次の通りである。すなわち、スパッタリング時には、基板表面にAr原子が入射する。Ar原子は基板上に一定時間物理吸着した後脱離する。基板表面にAr原子が存在すると、基板表面に入射したスパッタ原子は表面上での移動を妨げられ、安定な位置に落ち着くことができない。そこで、Arガスの圧力を下げて基板表面へ入射するAr原子の数を少なくすると、スパッタ原子の移動度が大きくなり平坦な薄膜を成膜できる。
【0007】
また、圧力が低い方が気体分子の平均自由行程が大きく、Ar原子とスパッタ原子との衝突によるエネルギの損失が少ない。そのため、スパッタされた原子の基板表面への入射エネルギが大きくなり、基板表面にAr原子が吸着していても、表面をある程度自由に移動できる。このため、平坦な薄膜が成長し、密度も高くなる。
【0008】
このように、従来より、スパッタガスとしてArガスを用いるスパッタリング装置においては、多層膜の反射率を向上させる方法が検討されている。一方、多層膜の界面構造を安定化させる方法として、他の種類のスパッタガス(例えばXeガス)を使用して多層膜を成膜する方法についても、一部で検討されている(例えば、非特許文献4参照)。この方法によれば、低圧放電カソード式スパッタリング方法において、スパッタガスにXeガスを使用し、成膜時の圧力を7.5×10−4TorrでMo/Si多層膜を成膜した結果、垂直入射において67.3%の高い反射率が得られることがわかった。
【0009】
本発明は、Xeガスをスパッタガスに使用する方法において、より反射率を向上させることのできる多層膜の成膜方法及び多層膜反射鏡を提供することを目的とする。さらに、そのような多層膜反射鏡を備えた露光装置を提供することを目的とする。
【0010】
【非特許文献1】
D.Tichenor, et al.,SPIE 2437(1995)292
【非特許文献2】
C.Montcalm, Proc. SPIE, Vol. 3331(1998)P.42
【非特許文献3】
J.J.A.P. 29(3)、1990、P.569
【非特許文献4】
白石、神高、村上、「低圧放電カソード方式スパッタリングによるMo/Si多層膜」、第49回応用物理学会関係連合講演会、2002年3月、講演予稿集、P.700
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の問題点を解決するため、本発明の多層膜成膜方法は、 屈折率の異なる少なくとも二種類以上の物質からなる膜を周期的に積層してなる多層膜の製造方法であって、 Kr、Xeを含む圧力範囲0.006Pa〜0.08Paのスパッタガスの存在下でスパッタリングすることにより前記物質からなる膜を成膜することを特徴とする。
【0012】
KrガスやXeガスは従来のArガスに比べて重いため、同じ加速電圧における飛来速度が遅くなり、ターゲットへの衝突の様相がArガスの場合と比べて異なり、その結果成膜時の多層膜の界面構造が安定するなどの可能性がある。このため、多層膜表面の界面状態を改善でき、同鏡の反射率の向上を期待できる。
【0013】
本発明においては、Kr、Xeを含むスパッタガスとして以下のガスを用いることができる。
・Xeガス。
・XeガスとArガスの混合ガス(Xeガスの分圧が50%以上)。
・Krガス。
・KrガスとArガスの混合ガス(Krガスの分圧が50%以上)。
・XeガスとKrガスの混合ガス(分圧は任意)。
・XeガスとKrガスとArガスの混合ガス(XeガスとKrガスの分圧が50%以上)。
このように、Xeガス、又はKrガス、又はそれらの混合ガスの分圧を50%以上とすることにより、上述の効果を期待できる。
【0014】
本発明においては、 低圧放電の回転マグネットカソード方式のスパッタ装置を用いることとすれば、低圧放電が可能となるため、成膜時の多層膜の界面構造が安定したり、スパッタのプラズマが基板へ悪影響の防止などが期待できる。
【0015】
本発明の反射鏡は、 屈折率の異なる少なくとも二種類以上の物質を周期的に積層してなる多層膜を備えた反射鏡であって、 前記多層膜が、Kr、Xeを含む圧力範囲0.006Pa〜0.08Paのスパッタガスの存在下でスパッタリングして成膜されていることを特徴とする。
【0016】
本発明の露光装置は、 EUV光を発生させるEUV光源と、該EUV光源からのEUV光をマスクに導く照明光学系と、前記マスクからのEUV光を感応基板に導く投影光学系とを有し、前記マスクのパターンを前記感応基板へ転写するEUV光露光装置であって、 前記光学系が上記に記載の反射鏡を備えることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の多層膜成膜方法により成膜される多層膜反射鏡の構造を説明する。
図4は、多層膜反射鏡の一例の断面図である。
多層膜反射鏡50は、石英基板51上に、Mo層52とSi層53を、以下に説明するスパッタリングにより交互に積層したものである。周期長(隣り合うMo層52一層とSi層53一層からなる一層対54の厚さ)は約7nmで、Mo層とSi層の1層対54が基板51上に50層対積層されている。
【0018】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る多層膜の成膜方法に用いる装置を模式的に示す図である。
この例の成膜装置10は、低圧放電の回転マグネットカソード(RMC)式スパッタ装置である。同スパッタ装置10のチャンバ11にはバルブ13を介して真空ポンプ15が接続しており、チャンバ11を真空に引くことができる。チャンバ11内部の一側面には、2つの回転マグネットカソード17が回転可能に設けられている。図の左側の回転マグネットカソード17Aの先方には、第1のターゲット(Mo)19が配置されており、図の右側の回転マグネットカソード17Bの先方には第2のターゲット(Si)21が配置されている。各カソード17A、17Bは、チャンバの外部でDC電源23A、23Bに接続している。
【0019】
チャンバ内の、回転マグネットカソードが設けられている面に対向する面には、基板ホルダ25が回転可能に設けられている。同基板ホルダ25には、基板27が保持されている。基板27は接地されている。基板25とターゲット19、21との距離は約300mmである。
【0020】
基板27上に各ターゲット(MoとSi)からなる多層膜を成膜する方法を説明する。
まず、チャンバ11内を真空引きした後、図示せぬポートからXeガスをチャンバ内に導入する。チャンバ内のXeガスの圧力は、一例として、約0.08Paに設定する。この圧力は、従来のマグネトロンスパッタ装置の放電下限圧力(一例で0.5Pa)より低い圧力である。次に、回転マグネットカソード17Aに電源23Aから所定の電力(一例で200W)を投入するとともに同カソード15Aを回転させ、ターゲット(Mo)19の真上にグロー放電によるプラズマを発生させる。プラズマ中ではXeガスのイオンが生成する。イオンはカソード17Aに向かって加速されて飛んで行き、ターゲット19に衝突する。この衝突により、ターゲット19から原子が弾き飛ばされる。この原子は、基板27上に堆積して、Mo層を成膜する。基板27は基板ホルダ25に取り付けられ回転しているため、Mo層は基板27上に均一に成膜される。
【0021】
基板27上にターゲット19が所定の厚さ堆積した後、回転マグネットカソード17Aを停止し、他方の回転マグネットカソード17Bを作動させて、同様に他方のターゲット(Si)21を、基板27上に成膜されたMo膜上に成膜する。この例では、周期長が約7nmとなるように各カソード及び基板ホルダ25の回転を制御した。これらの操作を50回繰り返して、50層対のMo/Si多層膜を成膜した。
【0022】
この多層膜のEUV反射率を計測したところ、入射角21°付近で69%程度の反射率を得ることができた。垂直入射に換算すると68%程度となり、露光装置に実用化できるレベルの反射率をもつ多層膜反射鏡を得ることができた。
【0023】
これは、スパッタガスとして、従来使用されているArガスに代えて、Arガスより重いXeガスを使用したため、同じ加速電圧におけるイオンの飛来速度が遅くなったことと、従来の放電圧力より低い圧力で放電させたことにより、成膜速度が遅くなったためと考えられる。これらのことにより、イオンが基板に衝突する様相が異なって界面状態が安定したためと考えられる。
【0024】
また、低圧放電が可能であるため、ターゲットから弾き飛ばされた(スパッタされた)原子の平均自由行程が長くなり、ターゲットと基板との距離を長くすることができる。これにより、プラズマが基板や成膜された膜の表面を荒らすことが避けられたためと考えられる。さらに、Xe原子とスパッタ原子との衝突によるエネルギの損失が少なく、スパッタされたターゲット原子の基板表面への入射エネルギが大きくなり、基板表面をある程度自由に移動できるため、多層膜の平坦度が向上したと考えられる。
【0025】
なお、Xeガスの圧力は、0.04Pa〜0.08Paの範囲内で、上記反射率より1%程度の低下内の反射率を得ることができる。
【0026】
上述の方法による他の例を説明する。
スパッタガスとして、XeガスとKrガスとArガスの混合ガスを使用した。Xeガスの分圧比は35%、Krガスの分圧比は35%、Arガスの分圧比は30%であり、XeガスとKrガスの分圧は全体の70%である。スパッタ時の混合ガスの圧力は0.08Paとした。上記の例と同様に、周期長が7nm、50層対のMo/Si多層膜反射鏡を作製し、EUV反射率を計測したところ、入射角21°付近で69%程度の反射率を得ることができた。垂直入射に換算すると68%程度となり、露光装置に実用化できるレベルの反射率をもつ多層膜反射鏡を得ることができた。
【0027】
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る多層膜の成膜方法に用いる装置を模式的に示す図である。
この例の成膜装置30は、イオンビームスパッタ装置である。同スパッタ装置30のチャンバ31にはバルブ33を介して真空ポンプ35が接続しており、チャンバ31を真空に引くことができる。チャンバ31内部の一側面には、フィラメント39と引き出し電極41を備えたイオン源37が設けられている。引き出し電極41は2〜3枚の電極が重ねられたもので、DC電源43に接続している。チャンバ内の、イオン源37と対向する位置にはターゲットホルダ45が回転可能に設けられている。この例では、ターゲットホルダ45の平面形状は四角で、一対の外面には第1のターゲット(Mo)19、他の一対の外面には第2のターゲット(Si)21が装着されている。
【0028】
チャンバ31内には、回転可能な基板ホルダ47に設けられている。同基板ホルダ47には、基板27が保持されている。基板27とターゲット19、21との距離は600mmである。
【0029】
基板27上にMoとSiからなる多層膜を成膜する方法を説明する。
まず、チャンバ31内を真空引きした後、図示せぬポートからXeガスをチャンバ内に導入し、チャンバ31内のXeガスの圧力を、一例として、約0.02Paに設定する。そして、ターゲットホルダ45を回転させて、第1のターゲット(Mo)19をイオン源37に対向させる。
【0030】
次に、イオン源37のフィラメント39を加熱し、Xeガスのプラズマを発生させる。プラズマ中ではXeガスのイオンが生成する。続いて引き出し電極41に印加すると、イオンは引き出し電極41によって引き出されてターゲット19に向かって加速されて飛んで行き、ターゲット19に衝突する。この衝突により、ターゲット19から原子が弾き飛ばされる。この原子は基板27上に堆積して、ターゲット19からなる層(Mo層)を成膜する。基板27は基板ホルダ47に取り付けられて回転しているため、Mo層は基板27上に均一に成膜される。
【0031】
基板27上にターゲット19を所定の厚さ堆積させた後、ターゲットホルダ45を回転させて、同様に第2のターゲット(Si)21をイオン源37に対向させる。そして、このターゲット21の層を基板27上に成膜されたMo膜上に成膜する。この例でも、周期長が約7nmとなるように、イオン源37、ターゲットホルダ45及び基板ホルダ47の回転を制御した。これらの操作を50回繰り返して、50層対のMo/Si多層膜を成膜した。なお、各ターゲットの各対は、交互に選択されるように、ターゲットホルダ45を回転させた。
【0032】
この多層膜のEUV反射率を計測したところ、入射角15°付近で69%程度の反射率を得ることができた。垂直入射に換算すると68%程度となり、露光装置に実用化できるレベルの反射率をもつ多層膜反射鏡を得ることができた。
なお、Xeガスの圧力は、0.01Pa〜0.08Paの範囲内で、上記反射率より1%程度の範囲内の反射率を得ることができる。
【0033】
これは、スパッタガスとして、従来使用されているArガスに代えてArガスより重いXeガスを使用したため、同じ加速電圧におけるイオンの飛来速度が遅くなったことと、ターゲットで跳ね返ったスパッタガスの速度も低速であり、同ガスによる多層膜へのダメージが少なくなったためと考えられる。
【0034】
なお、スパッタガスとしては、Xeガス、XeガスとKrガスとArガスの混合ガスの他に以下のガスを使用することができる。
・XeガスとArガスの混合ガス(Xeガスの分圧が50%以上)。
・Krガス。
・KrガスとArガスの混合ガス(Krガスの分圧が50%以上)。
・XeガスとKrガスの混合ガス(分圧は任意)。
また、このようなガスを0.006〜0.08Paの圧力範囲で使用するスパッタリング装置の方式としては、他に、マグネトロンスパッタ装置(DC、RF)などを使用できる。
【0035】
次に、このような多層膜反射鏡を使用したEUV露光装置について説明する。
図3は、本発明の実施の形態に係る露光装置の構成を模式的に示す図である。
この露光装置100は、反射型マスク130を使用し、マスク上に描画されたパターンの複数の領域を照射し、同領域で反射したEUV光をウェハ140上の所定の領域に投影しつつ、マスク130とウェハ140を相対的に走査することにより、ウェハ上でパターン全体を転写する。露光に使用されるEUV光は大気に吸収されて減衰するため、光路は全て真空チャンバ101内に維持されている。
【0036】
レーザ光源111から射出されたレーザ光は光学系112で集光され、ノズル113から噴出されるEUV光発生物質114に照射される。レーザによって同物質114はプラズマ状態に励起され、EUV光が発せられる。EUV光は楕円鏡115で反射され、放物面鏡116に入射し、平行光束の照射ビームに成形されて反射型フライアイ光学系117に入射する。反射型フライアイ光学系117は、第1反射素子118と第2反射素子119から構成される。反射型フライアイ光学系117に入射した照射ビームは、コンデンサミラー120で反射し、光路折り曲げミラー121で折り曲げられて反射マスク130に照射される。
【0037】
反射マスク130で反射された照射ビームは、投影光学系131を介してウェハ140に照射される。投影光学系131は、第1ミラー132、第2ミラー133、第3ミラー134、第4ミラー135で構成される。ウェハ240上には適当なレジストが塗布されており、マスク230上のデバイスパターンが転写される。
【0038】
ここで、楕円鏡115、放物面鏡116、反射型フライアイ光学系117の反射素子118、119、コンデンサミラー120、光路折り曲げミラー121、投影光学系131の各ミラー132、133、134、135、及び、反射マスク130の反射面には、上記の多層膜成膜方法で成膜された多層膜が成膜されている。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、スパッタガスとしてXeガスやKrガスを使用し、スパッタガスの圧力範囲を0.006〜0.08Paとすることにより、膜の界面状態が向上し、反射率の高い多層膜反射鏡を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る多層膜の成膜方法に用いる装置を模式的に示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る多層膜の成膜方法に用いる装置を模式的に示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る露光装置の構成を模式的に示す図である。
【図4】多層膜反射鏡の一例の断面図である。
【符号の説明】
10 低圧放電回転マグネットカソード(RMC)式スパッタ装置
11 チャンバ 13 バルブ
15 真空ポンプ 17 回転マグネットカソード
19 ターゲット(Mo) 21 ターゲット(Si)
23 DC電源 25 基板ホルダ
27 基板
30 イオンビームスパッタ装置 31 チャンバ
33 バルブ 35 真空ポンプ
37 イオン源 39 フィラメント
41 引き出し電極 43 DC電源
45 ターゲットホルダ 47 基板ホルダ
50 多層膜反射鏡 51 石英基板
52 Mo層 53 Si層
54 一層対
100 露光装置 101 真空チャンバ
111 レーザ光源 112 光学系
113 ノズル 114 EUV光発生物質
115 楕円鏡 116 放物面鏡
117 反射型フライアイ光学系 118 第1反射素子
119 第2反射素子 120 コンデンサミラー
121 光路折り曲げミラー 130 反射型マスク
131 投影光学系
132、133、134、135 ミラー
140 ウェハ

Claims (4)

  1. 屈折率の異なる少なくとも二種類以上の物質からなる膜を周期的に積層してなる多層膜の製造方法であって、
    Kr、Xeを含む圧力範囲0.006Pa〜0.08Paのスパッタガスの存在下でスパッタリングすることにより前記物質からなる膜を成膜することを特徴とする多層膜成膜方法。
  2. 低圧放電の回転マグネットカソード方式のスパッタ装置を用いることを特徴とする請求項1記載の多層膜成膜方法。
  3. 屈折率の異なる少なくとも二種類以上の物質を周期的に積層してなる多層膜を備えた反射鏡であって、
    前記多層膜が、Kr、Xeを含む圧力範囲0.006Pa〜0.08Paのスパッタガスの存在下でスパッタリングして成膜されていることを特徴とする反射鏡。
  4. EUV光を発生させるEUV光源と、該EUV光源からのEUV光をマスクに導く照明光学系と、前記マスクからのEUV光を感応基板に導く投影光学系とを有し、前記マスクのパターンを前記感応基板へ転写するEUV光露光装置であって、
    前記光学系が請求項3に記載の反射鏡を備えることを特徴とする露光装置。
JP2003125071A 2003-04-30 2003-04-30 多層膜成膜方法、反射鏡及び露光装置 Pending JP2004331998A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003125071A JP2004331998A (ja) 2003-04-30 2003-04-30 多層膜成膜方法、反射鏡及び露光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003125071A JP2004331998A (ja) 2003-04-30 2003-04-30 多層膜成膜方法、反射鏡及び露光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004331998A true JP2004331998A (ja) 2004-11-25

Family

ID=33502444

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003125071A Pending JP2004331998A (ja) 2003-04-30 2003-04-30 多層膜成膜方法、反射鏡及び露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004331998A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006049328A1 (ja) * 2004-11-05 2006-05-11 Ulvac, Inc. プラズマ発生方法及び装置並びに該方法及び装置を利用した低圧マグネトロンスパッタリング方法及び装置
JP2006265681A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Aisin Seiki Co Ltd 多層膜の製造方法及び多層膜
JP2014130977A (ja) * 2012-12-29 2014-07-10 Hoya Corp 多層反射膜付き基板の製造方法、反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクの製造方法
JP2017116931A (ja) * 2015-12-17 2017-06-29 Hoya株式会社 多層反射膜付き基板、反射型マスクブランク、反射型マスク及び半導体装置の製造方法
JP2021139970A (ja) * 2020-03-03 2021-09-16 信越化学工業株式会社 反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクブランク
JP2021529996A (ja) * 2018-07-06 2021-11-04 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 極紫外線マスクブランクの欠陥の低減
JP2022045940A (ja) * 2020-09-10 2022-03-23 信越化学工業株式会社 Euvマスクブランク用多層反射膜付き基板、その製造方法及びeuvマスクブランク
JP2022045936A (ja) * 2020-09-10 2022-03-23 信越化学工業株式会社 Euvマスクブランク用多層反射膜付き基板、その製造方法及びeuvマスクブランク
JP2022159362A (ja) * 2017-06-21 2022-10-17 Hoya株式会社 多層反射膜付き基板、反射型マスクブランク及び反射型マスク、並びに半導体装置の製造方法

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006049328A1 (ja) * 2004-11-05 2006-05-11 Ulvac, Inc. プラズマ発生方法及び装置並びに該方法及び装置を利用した低圧マグネトロンスパッタリング方法及び装置
JP2006265681A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Aisin Seiki Co Ltd 多層膜の製造方法及び多層膜
JP4552051B2 (ja) * 2005-03-25 2010-09-29 アイシン精機株式会社 多層膜の製造方法及び多層膜
JP2014130977A (ja) * 2012-12-29 2014-07-10 Hoya Corp 多層反射膜付き基板の製造方法、反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクの製造方法
JP2017116931A (ja) * 2015-12-17 2017-06-29 Hoya株式会社 多層反射膜付き基板、反射型マスクブランク、反射型マスク及び半導体装置の製造方法
JP2022159362A (ja) * 2017-06-21 2022-10-17 Hoya株式会社 多層反射膜付き基板、反射型マスクブランク及び反射型マスク、並びに半導体装置の製造方法
JP7368564B2 (ja) 2017-06-21 2023-10-24 Hoya株式会社 多層反射膜付き基板、反射型マスクブランク及び反射型マスク、並びに半導体装置の製造方法
JP2021529996A (ja) * 2018-07-06 2021-11-04 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 極紫外線マスクブランクの欠陥の低減
JP7447074B2 (ja) 2018-07-06 2024-03-11 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド 極紫外線マスクブランクの欠陥の低減
JP2021139970A (ja) * 2020-03-03 2021-09-16 信越化学工業株式会社 反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクブランク
JP2022045940A (ja) * 2020-09-10 2022-03-23 信越化学工業株式会社 Euvマスクブランク用多層反射膜付き基板、その製造方法及びeuvマスクブランク
JP2022045936A (ja) * 2020-09-10 2022-03-23 信越化学工業株式会社 Euvマスクブランク用多層反射膜付き基板、その製造方法及びeuvマスクブランク
US11835851B2 (en) 2020-09-10 2023-12-05 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Substrate with multilayer reflection film for EUV mask blank, manufacturing method thereof, and EUV mask blank
US11860529B2 (en) 2020-09-10 2024-01-02 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Substrate with multilayer reflection film for EUV mask blank, manufacturing method thereof, and EUV mask blank
JP7420027B2 (ja) 2020-09-10 2024-01-23 信越化学工業株式会社 Euvマスクブランク用多層反射膜付き基板、その製造方法及びeuvマスクブランク

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6333961B1 (en) Reflection masks, microlithography apparatus using same, and integrated circuit manufacturing methods employing same
KR102404186B1 (ko) 비정질 층들을 갖는 극 자외선 반사 엘리먼트 및 그 제조 방법
US8076055B2 (en) Passivation of multi-layer mirror for extreme ultraviolet lithography
US5981075A (en) Optical articles and devices with a thin film containing krypton, xenon, or radon atoms
US20040159538A1 (en) Photo mask blank, photo mask, method and apparatus for manufacturing of a photo mask blank
JP4382037B2 (ja) 光学要素、このような光学要素を含むリソグラフィ装置、デバイス製造方法およびそれによって製造したデバイス
US8475635B2 (en) Processes and device for the deposition of films on substrates
KR20110127135A (ko) 다층 거울 및 리소그래피 장치
JP2006108686A (ja) スペクトル純度が高められたリソグラフィ装置、デバイス製造方法、及びそれによって製造されたデバイス
JP2009272622A (ja) ダイクロイックミラー、ダイクロイックミラーを製造するための方法、リソグラフィ装置、半導体デバイス、およびそれらのための製造方法
JP2024023457A (ja) Euvマスクブランク用多層反射膜付き基板、その製造方法及びeuvマスクブランク
JP2004331998A (ja) 多層膜成膜方法、反射鏡及び露光装置
JP2021039271A5 (ja)
JP4546446B2 (ja) リソグラフィ装置、システムおよびデバイス製造方法
KR20110026463A (ko) 다층 미러 및 리소그래피 장치
JP2003193231A (ja) スパッタ源、スパッタ成膜装置、スパッタ成膜方法、光学多層膜、光学部材及び投影露光装置
JP2003124111A (ja) 軟x線露光装置
JP2006203095A (ja) 光学素子の製造方法、並びに、光学素子及び投影露光装置
JP2005099571A (ja) 多層膜反射鏡、反射多層膜の成膜方法、成膜装置及び露光装置
JP2002323599A (ja) 多層膜反射鏡の製造方法及び露光装置
JP2004172272A (ja) Euv露光装置及びeuv露光方法
Ohki et al. An overview of X-ray lithography
JP2006267054A (ja) 多層膜反射鏡、多層膜反射鏡の製造方法、及びeuv露光装置
JP2014148706A (ja) 薄膜付き基板の製造装置及び製造方法、並びに転写用マスクの製造方法
US11526073B2 (en) Pellicle and method of manufacturing same