JP2004331320A - 昇降装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造が簡単で、吊り具の急激な降下による落下を防止する昇降装置を提供する。
【解決手段】吊り具の昇降と連動して回転するドラム2におけるフランジ部2aの側面に、レバー10の基端部が回動自在に結合され、レバー10の先端部は引っ張りコイルバネ12を介してドラム2の軸心方向へ付勢されている。レバー10の先端部が遠心力でドラム2の外側へ回動した時に、レバー10における凸部10aの後面(吊り具が降下する時のドラム2の回転方向に対し、凸部10aの後方の面)10bの一方側が当接する補強ブロック14が、フランジ部2aに固着され、フランジ部2aと対向するギヤケースにはレバー10における凸部10aの前面10cの他方側が衝突する衝突ブロック15が円周方向へ略等間隔に4つ固着されている。
【選択図】 図2
【解決手段】吊り具の昇降と連動して回転するドラム2におけるフランジ部2aの側面に、レバー10の基端部が回動自在に結合され、レバー10の先端部は引っ張りコイルバネ12を介してドラム2の軸心方向へ付勢されている。レバー10の先端部が遠心力でドラム2の外側へ回動した時に、レバー10における凸部10aの後面(吊り具が降下する時のドラム2の回転方向に対し、凸部10aの後方の面)10bの一方側が当接する補強ブロック14が、フランジ部2aに固着され、フランジ部2aと対向するギヤケースにはレバー10における凸部10aの前面10cの他方側が衝突する衝突ブロック15が円周方向へ略等間隔に4つ固着されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は昇降装置に関し、昇降する昇降体が高速で落下するのを防止したものである。
【0002】
【従来の技術】
モータの回転力で昇降体を昇降させる昇降装置においては、不測の事態が生じたことにより、昇降体の自重で昇降体が高速で落下を開始する場合がある。このため、昇降装置には落下防止手段が設けられる。
【0003】
落下防止手段を有する従来の昇降装置としては以下のようなものがある(例えば、特許文献1参照。)。この昇降装置は、不測の事態が生じて搬器が急速に降下すると、鉛直方向へ設けたラックに噛み合うピニオンを介して搬器の回転軸が設定回転数以上で回転すると、制動操作盤に回動自在に設けた係止爪片に生じる遠心力が引きばねの付勢力に打ち勝って外側へ回動し、これによってリミットスイッチの操作片が跳ね上げられて駆動機が停止すると同時に、係止爪片の先端が係止片に係合し、制動操作盤の回転が止まって、制動操作盤と一体の摩擦板と、固定面盤・可動面盤との間には、ブレーキライニング板が介在するので、回転軸が制動され停止する。
【0004】
【特許文献1】
実開平3−56782号公報(第3頁右21行〜下から2行、第3〜4図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1の第3図,第4図に示す落下防止装置を昇降機とは別個に設けることになり、構造が複雑であり、コストや信頼性の面で問題がある。
【0006】
そこで本発明は、前記の課題を解決した昇降装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る昇降装置の構成は、昇降体の昇降と連動して回転する回転体の側面に、先端部に半径方向の外側へ向かって突出した凸部を有するレバーの基端部を回動自在に結合するとともに当該レバーを付勢手段を介して前記回転体の軸心方向へ付勢して設け、昇降体が降下して前記回転体が高速で回転した際に前記レバーに加わる遠心力が前記付勢手段の付勢力に勝って前記回転体の外側へ回動するように構成し、前記レバーが外側へ回動した状態で前記凸部における前記回転体の回転方向での後面が当接する補強ブロックを前記回転体に固着して設ける一方、前記レバーが外側へ回動した状態で前記回転体が回転することによって前記凸部の前面が衝突する衝突ブロックを前記回転体の側面と対向する対向部材に固着して設け、前記補強ブロックと前記衝突ブロックとを前記回転体の半径方向での略同じ位置であって軸方向で相互に干渉しない厚さに形成、及び又は相互に干渉しない位置に配置したことを特徴とする。
【0008】
このような昇降装置では、昇降体が降下して前記回転体が高速で回転した際には、遠心力によりレバーの先端部が半径方向での外側へ回動し、回転体と共に回転する補強ブロックにレバーの先端の凸部の後面が当接して後面側が補強ブロックによって支持された状態となり、この状態で回転体が更に回転して、凸部の前面が対向部材に固定された衝突ブロックに衝突することで回転体は停止し、昇降体の下降を止めることができる。この時、回転していた回転体の運動エネルギーは、凸部に対して補強ブロックと衝突ブロックとから加わるせん断力として作用するため、レバーに対して曲げモーメントが作用することはない。
【0009】
ここで、補強ブロックと衝突ブロックとの回転体の軸方向での厚さ及び又は配置は、回転体が回転した際に相互に干渉することがなく、かつ回転体が高速で回転してレバーの先端が外側へ回動した際は、補強ブロックと衝突ブロックとが凸部の後面と前面とに夫々当接するように構成されていれば任意でよいが、凸部に作用するせん弾力のバランスを考えると、凸部の後面における回転体の軸方向での回転体側の略半分に補強ブロックが当接し、凸部の前面における回転体の軸方向での対向部材側の略半分が衝突ブロックに衝突するように構成するのが望ましい。
【0010】
請求項2に係る昇降装置の構成は、請求項1において、前記回転体が、前記昇降体としての吊り具を吊り下げるための索条部材を巻回するドラムであることを特徴とする。
【0011】
このような昇降装置では、ドラムの回転がレバーによって停止され、吊り具の高速落下が防止される。
【0012】
請求項3に係る昇降装置の構成は、請求項1または2において、前記衝突ブロックを前記対向部材における前記回転体の円周方向に沿って等間隔に複数設けたことを特徴とする。
【0013】
このような昇降装置では、衝突ブロックを円周方向に沿って複数設けたので、回転体が1回転する間に衝突ブロックに衝突する回数が多くなり、レバーの先端の凸部が衝突ブロックに衝突する際の衝撃を緩和できる。
【0014】
なお、本発明の昇降装置は簡単な構成で確実な落下防止機能が得られるため、特に介護リフトに採用した場合には、万が一ブレーキが故障した際のバックアップとして確実な落下防止が図れ、より高い安全性を確保することができ、極めて好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による昇降装置の実施の形態を説明する。この実施の形態は、昇降装置を介護リフトに適用したものである。
【0016】
図1,図2は介護リフトのホイスト装置を示すものである。介護リフトは、図示しないレールに沿って天井を走行する図示しない走行台車にホイスト装置1を結合して構成したものである。ホイスト装置1には回動自在にドラム2が設けられ、当該ドラム2にモータ3が連動連結され、ドラム2にベルトスリング(索条部材)4の一端が巻回され、当該ベルトスリング4の他端には図示しない吊り具が結合されている。ここで、モータ3の図示しない出力軸は減速機5の図示しない入力軸に連動連結され、減速機5の出力軸5aがキー5bを介してドラム2に連動連結されている。6はブレーキである。ベルトスリング4をガイドするために、一対の軸受部材7が設けられ、一対の軸受部材7間に設けられた一対の軸8を介して一対のローラ9が回転自在の支持されている。そして、ベルトスリング4は、一対のローラ9の間に通すことでガイドされている。
【0017】
図2に示すように、図示しない吊り具(昇降体)の昇降と連動して回転するドラム(回転体)2の両側には、ドラムの一部を構成する一対のフランジ部2a,2bが取り付けられ、フランジ部2aの側面にレバー10の基端部が軸11を介して回動自在に結合されている。レバー10の先端には、半径方向の外側へ向かって突出する凸部10aが形成されている。レバー10の凸部10aとフランジ部2aとの間には引っ張りコイルバネ(付勢手段)12が設けられ、レバー10の先端部がドラム2の軸心方向へ付勢されている。そして、軸心方向へ付勢される先端部を止めるストッパ13がフランジ部2aに固着されている。レバー10の先端部が遠心力でドラム2の外側へ回動した時に、凸部10aの後面10bが当接する補強ブロック14が、フランジ部2aに固着して設けられている。ここで後面10bとは、吊り具が降下する時のドラム2の回転方向に対する凸部10aの後方の面、つまりは図2中の実線矢印の方向に対して後方の面をいう。補強ブロック14は、リングの一部を構成するような円弧状の形状になっている。
【0018】
一方、フランジ部2aの側面と対向する部分、即ち減速機5のギヤケース(対向部材)5cに衝突ブロック15が固着されている。衝突ブロック15は半径方向で補強ブロック14と対応する略同じ位置に円周方向へ略等間隔に4つ設けられる。ここで、補強ブロック14,衝突ブロック15およびレバー10の凸部10aの3者の軸方向での関係については、補強ブロック14と衝突ブロック15とはフランジ部2aが回転した際に、相互に干渉することなく、かつ図1からわかるように、レバー10の凸部10aが遠心力で外側へ回動した時に、凸部10aにおける後面10bのフランジ部2a側の略半分が補強ブロック14に当接し、凸部10aにおける前面10cのギヤケース5c側の略半分が衝突ブロック15に衝突するように構成されている。本実施の形態においては、凸部10aに作用するせん断力のバランスを考慮して、補強ブロック14と衝突ブロック15とが凸部10aの後面10bと前面10cとであって、軸方向での略半分に夫々当接するように構成しているが、凸部10aに対する補強ブロック14,衝突ブロック15の軸方向での厚さ及び又は配置は、相互に干渉しない範囲で任意に設定することができるものである。
【0019】
なお、前記説明においては、補強ブロック14はフランジ部2aに、衝突ブロック15はギヤケース5cに、夫々固着されている旨説明したが、これらは一体的に形成してもよい。
【0020】
次に、介護リフトの作用を説明する。図3に示すようにドラム2が時計方向へ回動して図示しない吊り具が降下する際などに、図1に示したブレーキ6が故障してブレーキ6がかからずに吊り具が高速で降下した場合には、ドラム2の回転速度が大きくなるのに伴ってレバー10に作用する遠心力も増大し、レバー10が引っ張りコイルバネ12の付勢力に抗して外側へ回動する。すると、レバー10が設けられたフランジ部2aに固着された補強ブロック14の前面に、レバー10の先端の凸部10aにおける後面10bが当接し、後面10bが補強ブロック14によって支持された状態となる。そして、この状態でドラム2が更に回転すると、凸部10aの前面10cが衝突ブロック15に衝突してドラム2の回転が停止し、昇降体の下降を止めることができる。このとき、回転していたドラム2の運動エネルギーは、図1において、凸部10aの右側半分を補強ブロック14が押圧すると共に左側半分を衝突ブロック15が押圧するせん断力として凸部10aに作用することになり、レバー10に曲げ応力として力が作用することはない。
【0021】
なお、昇降装置として、本実施の形態は昇降する昇降体が吊り具の場合であって、吊り具の昇降と連動して回転する回転体が、走行台車に結合されたホイスト装置のドラムである場合の介護リフトを示したが、走行台車に索条部材を介してホイスト装置および吊り具を吊り下げる方式の介護リフトであってもよく、あるいは鉛直方向へ設けられたラックに噛み合うピニオンを有する昇降体の昇降と連動して回転する回転体にレバーを設けた構成の昇降装置であってもよい。
【0022】
【発明の効果】
以上の説明からわかるように請求項1に係る昇降装置によれば、レバーが外側へ回動した状態で凸部における回転体の回転方向での後面が当接する補強ブロックを前記回転体に固着して設ける一方、レバーが外側へ回動した状態で前記回転体が回転することによって前記凸部の前面が衝突する衝突ブロックを前記回転体の側面と対向する対向部材に固着して設け、補強ブロックと前記衝突ブロックとを前記回転体の半径方向での略同じ位置であって軸方向で相互に干渉しない厚さに形成、及び又は相互に干渉しない位置に配置したので、昇降体が落下して回転体が回転するのを防止する際には、従来のようにレバーに大きな曲げモーメントが加わることはない。つまり、レバーの先端に形成された凸部にせん断力が作用するだけなので、レバーに曲げモーメントが加わって破損する等の虞れがないということになり、そのためにレバーとして大きな曲げモーメントに耐え得る強固な構造・材質を用いる必要がなく、簡易な構成のレバーを採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による昇降装置の実施の形態を示す正面図。
【図2】図1のA−A矢視図。
【図3】本発明による昇降装置の実施の形態の作用説明図。
【符号の説明】
1…ホイスト装置
2…ドラム
2a…フランジ部
5c…ギヤケース
10…レバー
10a…凸部
10b…後面
10c…前面
12…引っ張りコイルバネ
14…補強ブロック
15…衝突ブロック
【発明の属する技術分野】
本発明は昇降装置に関し、昇降する昇降体が高速で落下するのを防止したものである。
【0002】
【従来の技術】
モータの回転力で昇降体を昇降させる昇降装置においては、不測の事態が生じたことにより、昇降体の自重で昇降体が高速で落下を開始する場合がある。このため、昇降装置には落下防止手段が設けられる。
【0003】
落下防止手段を有する従来の昇降装置としては以下のようなものがある(例えば、特許文献1参照。)。この昇降装置は、不測の事態が生じて搬器が急速に降下すると、鉛直方向へ設けたラックに噛み合うピニオンを介して搬器の回転軸が設定回転数以上で回転すると、制動操作盤に回動自在に設けた係止爪片に生じる遠心力が引きばねの付勢力に打ち勝って外側へ回動し、これによってリミットスイッチの操作片が跳ね上げられて駆動機が停止すると同時に、係止爪片の先端が係止片に係合し、制動操作盤の回転が止まって、制動操作盤と一体の摩擦板と、固定面盤・可動面盤との間には、ブレーキライニング板が介在するので、回転軸が制動され停止する。
【0004】
【特許文献1】
実開平3−56782号公報(第3頁右21行〜下から2行、第3〜4図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1の第3図,第4図に示す落下防止装置を昇降機とは別個に設けることになり、構造が複雑であり、コストや信頼性の面で問題がある。
【0006】
そこで本発明は、前記の課題を解決した昇降装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る昇降装置の構成は、昇降体の昇降と連動して回転する回転体の側面に、先端部に半径方向の外側へ向かって突出した凸部を有するレバーの基端部を回動自在に結合するとともに当該レバーを付勢手段を介して前記回転体の軸心方向へ付勢して設け、昇降体が降下して前記回転体が高速で回転した際に前記レバーに加わる遠心力が前記付勢手段の付勢力に勝って前記回転体の外側へ回動するように構成し、前記レバーが外側へ回動した状態で前記凸部における前記回転体の回転方向での後面が当接する補強ブロックを前記回転体に固着して設ける一方、前記レバーが外側へ回動した状態で前記回転体が回転することによって前記凸部の前面が衝突する衝突ブロックを前記回転体の側面と対向する対向部材に固着して設け、前記補強ブロックと前記衝突ブロックとを前記回転体の半径方向での略同じ位置であって軸方向で相互に干渉しない厚さに形成、及び又は相互に干渉しない位置に配置したことを特徴とする。
【0008】
このような昇降装置では、昇降体が降下して前記回転体が高速で回転した際には、遠心力によりレバーの先端部が半径方向での外側へ回動し、回転体と共に回転する補強ブロックにレバーの先端の凸部の後面が当接して後面側が補強ブロックによって支持された状態となり、この状態で回転体が更に回転して、凸部の前面が対向部材に固定された衝突ブロックに衝突することで回転体は停止し、昇降体の下降を止めることができる。この時、回転していた回転体の運動エネルギーは、凸部に対して補強ブロックと衝突ブロックとから加わるせん断力として作用するため、レバーに対して曲げモーメントが作用することはない。
【0009】
ここで、補強ブロックと衝突ブロックとの回転体の軸方向での厚さ及び又は配置は、回転体が回転した際に相互に干渉することがなく、かつ回転体が高速で回転してレバーの先端が外側へ回動した際は、補強ブロックと衝突ブロックとが凸部の後面と前面とに夫々当接するように構成されていれば任意でよいが、凸部に作用するせん弾力のバランスを考えると、凸部の後面における回転体の軸方向での回転体側の略半分に補強ブロックが当接し、凸部の前面における回転体の軸方向での対向部材側の略半分が衝突ブロックに衝突するように構成するのが望ましい。
【0010】
請求項2に係る昇降装置の構成は、請求項1において、前記回転体が、前記昇降体としての吊り具を吊り下げるための索条部材を巻回するドラムであることを特徴とする。
【0011】
このような昇降装置では、ドラムの回転がレバーによって停止され、吊り具の高速落下が防止される。
【0012】
請求項3に係る昇降装置の構成は、請求項1または2において、前記衝突ブロックを前記対向部材における前記回転体の円周方向に沿って等間隔に複数設けたことを特徴とする。
【0013】
このような昇降装置では、衝突ブロックを円周方向に沿って複数設けたので、回転体が1回転する間に衝突ブロックに衝突する回数が多くなり、レバーの先端の凸部が衝突ブロックに衝突する際の衝撃を緩和できる。
【0014】
なお、本発明の昇降装置は簡単な構成で確実な落下防止機能が得られるため、特に介護リフトに採用した場合には、万が一ブレーキが故障した際のバックアップとして確実な落下防止が図れ、より高い安全性を確保することができ、極めて好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による昇降装置の実施の形態を説明する。この実施の形態は、昇降装置を介護リフトに適用したものである。
【0016】
図1,図2は介護リフトのホイスト装置を示すものである。介護リフトは、図示しないレールに沿って天井を走行する図示しない走行台車にホイスト装置1を結合して構成したものである。ホイスト装置1には回動自在にドラム2が設けられ、当該ドラム2にモータ3が連動連結され、ドラム2にベルトスリング(索条部材)4の一端が巻回され、当該ベルトスリング4の他端には図示しない吊り具が結合されている。ここで、モータ3の図示しない出力軸は減速機5の図示しない入力軸に連動連結され、減速機5の出力軸5aがキー5bを介してドラム2に連動連結されている。6はブレーキである。ベルトスリング4をガイドするために、一対の軸受部材7が設けられ、一対の軸受部材7間に設けられた一対の軸8を介して一対のローラ9が回転自在の支持されている。そして、ベルトスリング4は、一対のローラ9の間に通すことでガイドされている。
【0017】
図2に示すように、図示しない吊り具(昇降体)の昇降と連動して回転するドラム(回転体)2の両側には、ドラムの一部を構成する一対のフランジ部2a,2bが取り付けられ、フランジ部2aの側面にレバー10の基端部が軸11を介して回動自在に結合されている。レバー10の先端には、半径方向の外側へ向かって突出する凸部10aが形成されている。レバー10の凸部10aとフランジ部2aとの間には引っ張りコイルバネ(付勢手段)12が設けられ、レバー10の先端部がドラム2の軸心方向へ付勢されている。そして、軸心方向へ付勢される先端部を止めるストッパ13がフランジ部2aに固着されている。レバー10の先端部が遠心力でドラム2の外側へ回動した時に、凸部10aの後面10bが当接する補強ブロック14が、フランジ部2aに固着して設けられている。ここで後面10bとは、吊り具が降下する時のドラム2の回転方向に対する凸部10aの後方の面、つまりは図2中の実線矢印の方向に対して後方の面をいう。補強ブロック14は、リングの一部を構成するような円弧状の形状になっている。
【0018】
一方、フランジ部2aの側面と対向する部分、即ち減速機5のギヤケース(対向部材)5cに衝突ブロック15が固着されている。衝突ブロック15は半径方向で補強ブロック14と対応する略同じ位置に円周方向へ略等間隔に4つ設けられる。ここで、補強ブロック14,衝突ブロック15およびレバー10の凸部10aの3者の軸方向での関係については、補強ブロック14と衝突ブロック15とはフランジ部2aが回転した際に、相互に干渉することなく、かつ図1からわかるように、レバー10の凸部10aが遠心力で外側へ回動した時に、凸部10aにおける後面10bのフランジ部2a側の略半分が補強ブロック14に当接し、凸部10aにおける前面10cのギヤケース5c側の略半分が衝突ブロック15に衝突するように構成されている。本実施の形態においては、凸部10aに作用するせん断力のバランスを考慮して、補強ブロック14と衝突ブロック15とが凸部10aの後面10bと前面10cとであって、軸方向での略半分に夫々当接するように構成しているが、凸部10aに対する補強ブロック14,衝突ブロック15の軸方向での厚さ及び又は配置は、相互に干渉しない範囲で任意に設定することができるものである。
【0019】
なお、前記説明においては、補強ブロック14はフランジ部2aに、衝突ブロック15はギヤケース5cに、夫々固着されている旨説明したが、これらは一体的に形成してもよい。
【0020】
次に、介護リフトの作用を説明する。図3に示すようにドラム2が時計方向へ回動して図示しない吊り具が降下する際などに、図1に示したブレーキ6が故障してブレーキ6がかからずに吊り具が高速で降下した場合には、ドラム2の回転速度が大きくなるのに伴ってレバー10に作用する遠心力も増大し、レバー10が引っ張りコイルバネ12の付勢力に抗して外側へ回動する。すると、レバー10が設けられたフランジ部2aに固着された補強ブロック14の前面に、レバー10の先端の凸部10aにおける後面10bが当接し、後面10bが補強ブロック14によって支持された状態となる。そして、この状態でドラム2が更に回転すると、凸部10aの前面10cが衝突ブロック15に衝突してドラム2の回転が停止し、昇降体の下降を止めることができる。このとき、回転していたドラム2の運動エネルギーは、図1において、凸部10aの右側半分を補強ブロック14が押圧すると共に左側半分を衝突ブロック15が押圧するせん断力として凸部10aに作用することになり、レバー10に曲げ応力として力が作用することはない。
【0021】
なお、昇降装置として、本実施の形態は昇降する昇降体が吊り具の場合であって、吊り具の昇降と連動して回転する回転体が、走行台車に結合されたホイスト装置のドラムである場合の介護リフトを示したが、走行台車に索条部材を介してホイスト装置および吊り具を吊り下げる方式の介護リフトであってもよく、あるいは鉛直方向へ設けられたラックに噛み合うピニオンを有する昇降体の昇降と連動して回転する回転体にレバーを設けた構成の昇降装置であってもよい。
【0022】
【発明の効果】
以上の説明からわかるように請求項1に係る昇降装置によれば、レバーが外側へ回動した状態で凸部における回転体の回転方向での後面が当接する補強ブロックを前記回転体に固着して設ける一方、レバーが外側へ回動した状態で前記回転体が回転することによって前記凸部の前面が衝突する衝突ブロックを前記回転体の側面と対向する対向部材に固着して設け、補強ブロックと前記衝突ブロックとを前記回転体の半径方向での略同じ位置であって軸方向で相互に干渉しない厚さに形成、及び又は相互に干渉しない位置に配置したので、昇降体が落下して回転体が回転するのを防止する際には、従来のようにレバーに大きな曲げモーメントが加わることはない。つまり、レバーの先端に形成された凸部にせん断力が作用するだけなので、レバーに曲げモーメントが加わって破損する等の虞れがないということになり、そのためにレバーとして大きな曲げモーメントに耐え得る強固な構造・材質を用いる必要がなく、簡易な構成のレバーを採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による昇降装置の実施の形態を示す正面図。
【図2】図1のA−A矢視図。
【図3】本発明による昇降装置の実施の形態の作用説明図。
【符号の説明】
1…ホイスト装置
2…ドラム
2a…フランジ部
5c…ギヤケース
10…レバー
10a…凸部
10b…後面
10c…前面
12…引っ張りコイルバネ
14…補強ブロック
15…衝突ブロック
Claims (3)
- 昇降体の昇降と連動して回転する回転体の側面に、先端部に半径方向の外側へ向かって突出した凸部を有するレバーの基端部を回動自在に結合するとともに当該レバーを付勢手段を介して前記回転体の軸心方向へ付勢して設け、昇降体が降下して前記回転体が高速で回転した際に前記レバーに加わる遠心力が前記付勢手段の付勢力に勝って前記回転体の外側へ回動するように構成し、前記レバーが外側へ回動した状態で前記凸部における前記回転体の回転方向での後面が当接する補強ブロックを前記回転体に固着して設ける一方、前記レバーが外側へ回動した状態で前記回転体が回転することによって前記凸部の前面が衝突する衝突ブロックを前記回転体の側面と対向する対向部材に固着して設け、前記補強ブロックと前記衝突ブロックとを前記回転体の半径方向での略同じ位置であって軸方向で相互に干渉しない厚さに形成、及び又は相互に干渉しない位置に配置したことを特徴とする昇降装置。
- 前記回転体が、前記昇降体としての吊り具を吊り下げるための索条部材を巻回するドラムであることを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。
- 前記衝突ブロックを前記対向部材における前記回転体の円周方向に沿って等間隔に複数設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の昇降装置。
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JP2003129673A JP2004331320A (ja) | 2003-05-08 | 2003-05-08 | 昇降装置 |
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JP2003129673A JP2004331320A (ja) | 2003-05-08 | 2003-05-08 | 昇降装置 |
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JP2004331320A true JP2004331320A (ja) | 2004-11-25 |
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ID=33505401
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003129673A Pending JP2004331320A (ja) | 2003-05-08 | 2003-05-08 | 昇降装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004331320A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017218241A (ja) * | 2016-06-03 | 2017-12-14 | 日本ホイスト株式会社 | 巻上機 |
CN108821167A (zh) * | 2018-09-12 | 2018-11-16 | 广东好太太科技集团股份有限公司 | 一种晾衣机安全保护结构 |
CN111498721A (zh) * | 2020-04-16 | 2020-08-07 | 杭州藏储科技有限公司 | 一种利用离心作用可以失速自锁的工业绞车组件 |
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2003
- 2003-05-08 JP JP2003129673A patent/JP2004331320A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017218241A (ja) * | 2016-06-03 | 2017-12-14 | 日本ホイスト株式会社 | 巻上機 |
CN108821167A (zh) * | 2018-09-12 | 2018-11-16 | 广东好太太科技集团股份有限公司 | 一种晾衣机安全保护结构 |
CN111498721A (zh) * | 2020-04-16 | 2020-08-07 | 杭州藏储科技有限公司 | 一种利用离心作用可以失速自锁的工业绞车组件 |
CN111498721B (zh) * | 2020-04-16 | 2021-09-21 | 杭州藏储科技有限公司 | 一种利用离心作用可以失速自锁的工业绞车组件 |
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