JP2004331199A - ガラス容器及びガラス容器の製造方法 - Google Patents

ガラス容器及びガラス容器の製造方法 Download PDF

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Yasushi Hatano
靖 波多野
Sadao Ueda
定雄 上田
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Abstract

【課題】ガラス容器の口部のヒートシールの信頼性を格段に高め、バラツキを減少させることで、ヒートシールの確実な密封性を確保すると共に、開封容易性を実現する。
【解決手段】ガラス容器の口部外周及び口部天面を樹脂フィルムで被覆し、その口部天面の前記樹脂フィルムに蓋材をヒートシールにより接着し、密封する。口部天面の樹脂フィルムに蓋材をヒートシールにより接着するので、樹脂フィルムの材質と蓋材のシール面の材質とを適宜に選定することで、非常に確実なシールや開封容易なシールが可能となる。
【選択図】 図12

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、口部をヒートシールで密封するガラス容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ガラスびんなどのガラス容器の口部にフィルム状乃至シート状の蓋材(例えば、アルミ箔の下面に樹脂層などをラミネートし、更にシール面にホットメルト層を設けたもの等)をヒートシールで接着し、密封することが行われている。ヒートシールは、容器口部に載置した蓋材の上からヒートシールバーで加熱してホットメルトを口部に溶着したり、蓋材を容器口部に載置した後キャップを装着した状態で高周波加熱し、ホットメルトを口部に溶着する高周波シールなどが知られている。
【0003】
ヒートシールされたガラス容器において、シール強度が小さい部分があると密封が破綻しやすい。密封の破綻は絶対に避けなければならないから、高温で加熱して全体的にシール強度を上げなければならない。すると、シール強度のきわめて強い部分が生じ、開封が困難になるという問題がある。特にガラス容器の場合、シール強度を一定の水準に保つのが困難である。それは、ガラス容器のシール強度は、▲1▼湿度の影響を受けやすい、▲2▼口部天面の平滑性が十分でない、▲3▼ガラス温度が上昇しにくい(ガラス温度によって接着強度が左右される)、▲4▼充填物(特に水、油など)が容器口部天面に付着することで接着強度が極端に弱くなる、などの不確定要素が多いためである。
【0004】
特開2002−687566号、特開2002−104475号公報には高周波加熱シールのガラス容器のシール強度のバラツキを改善する技術が開示されている。前者はガラス容器口部天面をフッ酸処理などにより微細な凹凸を有する粗面とすること、後者は口部天面に電離気体を作用させることで目的を達成しようとするものである。
【0005】
一方、特開昭52−110178号公報には、ガラスびんの口部に樹脂又はゴム製成形材を装着し、口部を保護する技術が開示されている。これは、成形材の厚さが200μm〜2mmで、フィルムあるいは溶融被覆法を用いて装着するか、あるいはガラスびんの口部の形状に合わせて前もって成形された成形材をはめ込んで装着するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開2002−687566号、特開2002−104475号公報に開示さている技術は、確かにシール強度が向上すると共にバラツキが減少する。しかし、ガラスとホットメルトとの接着である以上、シール強度の向上、バラツキの減少には限界があった。また、ホットメルトを用いるので、耐熱性に問題があり、直射日光を受けるなどで温度が上昇するとシール強度が極端に弱くなる、熱による殺菌処理、滅菌のための熱間充填に対応できないという欠点もある。
【0007】
特開昭52−110178号公報の、ガラスびんの口部に樹脂又はゴム製成形材を装着する技術は、口部の保護と、ねじ込み蓋や王冠とガラスびん口部との間のパッキン効果のためであり、ヒートシールの課題、解決手段などのヒートシールについての言及は一切なされていない。またこの従来技術は、厚さ200μm〜2mmの厚い成形材を用いるために、ガラスびんの口部に密着させることができず、結局ほとんど実施されていない。溶融被覆法は乾燥工程で長い設備が必要となって生産コストに問題があるばかりか、成形材の厚さの管理が困難でネジの不具合が発生しやすく現実的でない。ガラスびんの口部の形状に合わせて前もって成形された成形材を装着する方法は、ガラスびんの口部の形状に完全に合わせて成形することが困難でやはりネジの不具合が発生しやすく、また成形材をガラスびんの口部に装着することも困難で生産性にも問題がある。
【0008】
本発明は、ガラス容器の口部のヒートシールの信頼性を格段に高め、バラツキを減少させることで、ヒートシールの確実な密封性を確保すると共に、イージーピール性(開封容易性)を実現するためになされたものである。また、ホットメルトを用いず、耐熱性を高め、熱による殺菌処理、滅菌のための熱間充填に対応することをも課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、口部外周及び口部天面を樹脂フィルムで被覆し、その口部天面の前記樹脂フィルムにフィルム状乃至シート状の蓋材をヒートシールにより接着し、密封したことを特徴とするガラス容器である。
【0010】
樹脂フィルムは、ストレッチ樹脂フィルム或いは熱収縮性樹脂フィルム等が用いられるが、特に厚さ10〜200μmの薄いフィルムを用いることが望ましく、前記熱収縮性樹脂フィルムを用いてガラス容器の口部にセットして熱収縮させることで、樹脂フィルムをガラス容器の口部外周に密着或いは接着させることができ、製造も容易である。フィルムの材質は熱可塑性樹脂であれば特に限定されないが、例えばポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。
尚、前記ストレッチ樹脂フィルムを用いた場合は、帯状のフィルムをガラス容器の口部に巻き付けて密着させ、ガラス容器口部の余熱または巻き付け後の加熱により、接着して被覆すればよい。
【0011】
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低−中−高密度ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタチックポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物でグラフト変性されたオレフィン樹脂等である。
【0012】
ポリエステル系樹脂としては、主として芳香族ジカルボン酸成分とグリコール成分とから成るものである。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−又は1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキシレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
【0013】
熱可塑性ポリエステルの例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、およびテレフタル酸とエチレングリコールまたは1,4−ブタンジオール等を主成分とする例えばポリエチレンテレフタレート/イソフタレート、ポリブチレンテレフタレート/アジペートなどの共重合樹脂を用いることができる。また、これらの2種以上とのブレンド物を用いることもできる
【0014】
ガラス容器の口部外周が樹脂フィルムで被覆されるために、ガラス容器の口部の口欠け、ネジ欠けが防止され、容器内へのガラス片の混入、密封不良、開栓不良、外観不良を防止できる。また、口部天面が樹脂フィルムで被覆され、その口部天面の前記樹脂フィルムにフィルム状乃至シート状の蓋材をヒートシールにより接着するので、樹脂フィルムの材質と蓋材のシール面の材質とを適宜に選定することで、非常に確実なシールや開封容易なシールが可能となる。本発明において、ヒートシールにおける加熱方法は任意である。
【0015】
蓋材のシール面は、ガラスと接着させる必要がないので、ホットメルト以外の樹脂層とすることができる。例えば、樹脂フィルムと蓋材のシール面とを、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミドなどの同種の樹脂とすることで、タイトシールが可能となる。また、これらの樹脂に異種の重合体などの易剥離性物質をブレンドすることでシール強度が減少し、ブレンド量を調整することで、容易に任意のシール強度を実現できる。
ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂を例示すると、例えば、樹脂フィルム又は蓋材のシール面のどちらか一方をポリプロピレンとし、他方をポリプロピレンとそれ以外の重合体、例えばポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレンゴム等とのブレンドとし、ブレンド量を調整することで所望のシール強度を得ることができる。
【0016】
蓋材のシール強度は3N/15mm巾以上、15N/15mm巾以下であることが望ましい。シール強度がこの数値の範囲内にあると、蓋材を容易に開封することができ、かつ流通時などに負荷する衝撃や内圧変化に伴う密封不良を防止することができる。また蓋材の剥離形態として凝集剥離、層間剥離又は界面剥離など任意の形態とすることができ、容器口部に蓋材の主材料が残らず、開封後の口部がきれいな状態とすることができる。シール強度は、図15、16に示すように、ガラス容器口部に接着した蓋材を巾15mmにカットし、その先端を引っ張り試験機で300mm/分で垂直に引き上げて蓋材を剥がしたときの最大張力である。
【0017】
樹脂フィルムはガラス容器に接着していることが望ましい。そのためには、ガラス容器側にあらかじめ接着剤を塗布しておく方法と、接着層を有する樹脂フィルムを用いる方法とがあるが、後者の方が製造が容易である。接着層を構成する樹脂としては、特に限定されないが、酸変性オレフィン系樹脂、例えば、無水マレイン酸グラフトポリエチレン、無水マレイン酸グラフトポリプロピレンなどを用いることができる。また、エチレンメタクリル酸コポリマー(EMAA)、アイオノマー、エチレン・アクリル酸エステル・無水マレイン酸三元系共重合体、エチレン・メタクリレートなどを用いることもできる。
【0018】
樹脂フィルムとガラス容器の口部外周及び口部天面とが接着されていると、蓋材を開封するときに口部天面を被覆する樹脂フィルムが蓋材と一緒に剥がれるのを防止できる。また、ガラス容器の口部が破損したときにガラスの飛散を防止できる。
【0019】
樹脂フィルムとガラス容器の口部外周及び口部天面とを接着する場合、樹脂フィルムの接着部の内周側端縁が蓋材と樹脂フィルムのシール部の内周側端縁よりも中心側に位置するように構成することができる。このようにすると、蓋材を内側から剥がしたとき(剥がし終わり直前のとき)に、引張応力が蓋材と樹脂フィルムの間のシール部に強く作用し、樹脂フィルムとガラス容器の口部天面の接着部には弱く作用するので、樹脂フィルムが前記口部天面から剥がれにくい。
【0020】
樹脂フィルムとガラス容器の口部外周及び口部天面とを接着する場合、前記とは逆に、蓋材と樹脂フィルムのシール部の内周側端縁が前記樹脂フィルムの接着部の内周側端縁よりも中心側に位置するように構成することができる。このようにすると、熱による殺菌、熱間充填などで蓋材に内圧がかかった場合、引張応力が樹脂フィルムと前記口部天面の接着部に強く作用し、蓋材と樹脂フィルムの間のシール部には弱く作用するので、蓋材と樹脂フィルムの間の密封が破綻するのを防止できる。
【0021】
樹脂フィルムを熱収縮性樹脂フィルムとした場合は、熱収縮率は縦方向が−30〜5%、更に好ましくは−10〜2%、横方向が10〜50%とすることが望ましい。縦方向がほとんど熱収縮しないか、若干伸びるものであると、被覆する幅が一定となって所望の部分(特にネジなどの複雑な形状部分)を確実に被覆できるばかりでなく、フィルムとガラス面との間に気泡が残りにくく密着性が高くなる。横方向の熱収縮率は10%以下であれば密着性が損なわれるおそれがあり、50%を越えるとフィルムにストレスがかかりすぎてフィルムが破損するおそれがある。樹脂フィルムとしてはフラット法、チューブラ法による延伸フィルム、及びフラット法、チューブラ法による未延伸フィルムを別工程で延伸したもの等を用いることができる。
例えば、チューブラ法のインフレーションフィルムはブロ−比を大きくしても、収縮率が先の範囲に入らないことがあり、この場合予め温間で樹脂フィルムの縦方向の収縮を除いたあと、周方向に冷間乃至は温間で延伸加工することにより、収縮率を先の範囲にすることができる。
【0022】
樹脂フィルムは継ぎ目のあるものを用いることも可能であるが、継ぎ目のないスリーブ状のものを用いると、被覆した口部に継ぎ目が表れず、密封性、耐久性に優れるとともに仕上がりが美しくなる。また、一般に継ぎ目は厚くなる傾向にあることから、キャップをする場合にはキャップと継ぎ目で生じる摩擦による破損や閉栓トルク、開栓トルクの上昇の問題が生じうるが、継ぎ目がなければこれらの問題がなくなり望ましい。
【0023】
ガラス容器の口部外周にはホットエンド処理を施しておくことができる。ホットエンド処理は、ガラス容器が成形直後のまだ高温のときに酸化スズや酸化チタンのコーティング被膜を形成する処理である。ホットエンド処理を施しておくとガラス面と樹脂フィルムとのなじみがよくなって密着性がさらに向上する。
【0024】
また本発明は、ガラス容器の口部を予熱する工程と、ガラス容器の口部外周に前記樹脂フィルムをセットする工程と、樹脂フィルムをガラス容器の少なくとも口部外周に密着させる工程と、ヒートシールにより前記蓋材で前記口部を密封する工程とを有することを特徴とする前記本発明のガラス容器の製造方法である。また本発明は、ガラス容器の口部外周に前記樹脂フィルムをセットする工程と、樹脂フィルムをガラス容器の少なくとも口部外周に密着させる工程と、ガラス容器の口部および樹脂フィルムを加熱し接着する工程と、ヒートシールにより前記蓋材で前記口部を密封する工程とを有することを特徴とするガラス容器の製造方法である。
本発明のガラス容器の製造方法によれば、口部外周及び天面を樹脂フィルムで被覆したガラス容器を容易に製造することができ、しかも樹脂フィルムをガラス面に密着させることができる。
なお、ガラス容器の口部天面と樹脂フィルムとを確実に密着或いは接着させるために、口部外周及び天面を前記樹脂フィルムで被覆した後に、フィルムの上端をガラス容器の天面に押圧して密着させる工程を加えることが望ましい。
【0025】
本発明のガラス容器の製造方法においては、樹脂フィルムをガラス容器の少なくとも口部外周に密着させる工程を、前記樹脂フィルムを熱収縮性樹脂フィルム用いて加熱収縮して行い、前記樹脂フィルムの下部を比較的高温で、上部を比較的低温で加熱して行うことができる。また、加熱装置を上方に移動しながら加熱することで前記樹脂フィルムの下部から順次上部に向かって加熱することもできる。このようにすると、樹脂フィルムが下部から順次上部に向かって収縮するので、フィルムとガラス面との間に気泡が残存することがなく、密着性が更に向上する。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1に示すガラス容器1は、やや広口のガラス容器で、容量150ml、高さ110mm、胴部最大径60mm、口部最大径47mmで、口部にネジ3、ビード4が形成されている。ガラス容器1の口部外周及び天面2は樹脂フィルム5で密着状態で被覆されている。樹脂フィルム5は継ぎ目のないスリーブ状をなし、例えば図2に示すように、長尺の筒状に形成されてドラム6に巻き取られたものを適宜寸法にカッター7で切断して得られる。この場合、スリーブの高さ25mm、直径48mmである。樹脂フィルム5は、例えば、厚さ45μmのポリプロピレンの主層の内側に厚さ15μmのEMAA系樹脂の接着層が形成された接着層付きの樹脂フィルムである。また、樹脂フィルムの熱収縮率は縦方向がほぼ0%、横方向が30%である。この収縮率の樹脂フィルムを得るために、予め温間で樹脂フィルムの縦方向の収縮を除いたあと、周方向に冷間乃至は温間で延伸加工してもよい。
【0027】
樹脂フィルムの熱収縮率は最大収縮を生じる温度の浴液に20秒間浸漬して求められる。浴液としては、フィルムを可塑化したり、反応したりしない、一般にエチレングリコール又はグリセリンなどを用いる。(JIS Z1709参照)
【0028】
次に、図3に基づいて、本発明のガラス容器の製造方法のうち、樹脂フィルムとして熱収縮性樹脂フィルムを用い、ガラス容器1に樹脂フィルム5を被覆する工程を説明する。本発明のガラス容器の製造方法は、ガラス容器の口部を予熱する工程と、ガラス容器の口部外周にスリーブ状の樹脂フィルムをセットする工程と、樹脂フィルムを加熱収縮させてガラス容器の口部外周に密着させる工程と、樹脂フィルムの上端をガラス容器の天面に押圧して密着させる工程とを有する。
【0029】
図3(A)は、ガラス容器1の口部を予熱する工程の説明図である。予熱装置10はリング状をなし、内側から熱又は熱風を放射するもので、その種別は問わない。加熱温度は、樹脂フィルムの接着層材質の融点を超えないで高い温度が望ましい。接着層材質に融点99℃のEMAA樹脂を用いる場合には約90℃が適当である。この温度が高すぎると樹脂フィルムをガラス容器の口部に装着するときに樹脂フィルムが口部に不均一に接着してしまい、低すぎると樹脂フィルムの収縮が不均一になるおそれがある。
【0030】
図3(B)は、ガラス容器1の口部外周にスリーブ状の樹脂フィルム5をセットする工程の説明図である。フィルム装着装置11は筒状をなし、内面にバキュームによってフィルムの外周を吸着する吸着孔12が多数設けられている。バキュームで内部にスリーブ状の樹脂フィルムを保持した状態でフィルム装着装置11がガラス容器1の上に下降し、ガラス容器の口部外周に樹脂フィルムをセットする。その後、装置11はバキュームを切って、樹脂フィルム5をガラス容器の口部に残して上昇する。樹脂フィルムの直径は容器口部の最大径より約1mm程度大きくすると、スムースに装着でき、その後装置11のバキュームを切ったときに、スリーブ状の樹脂フィルムは楕円形になろうとする傾向があるので、下方にずり落ちないで所定の位置に保持される。直径が小さすぎると口部に入らず、大きすぎると下方にずり落ちるおそれがある。ガラス容器1は、肩部が張り出した形状であるので、樹脂フィルムの下端を肩部に接触して保持するようにすれば、より安定して所定の位置を確保できる。
【0031】
図3(C)は、樹脂フィルム5を加熱収縮させてガラス容器の口部外周に密着させる工程の説明図である。加熱装置はリング状をなし、内側から熱又は熱風を放射するもので、その種別は問わない。この場合、加熱装置13は上部14と下部15からなり、樹脂フィルム5が主層が厚さ45μmのポリプロピレン、接着層が厚さ15μmのEMAA樹脂である場合、上部14は約150℃、下部15は約200℃の熱風を吹き出すものとすると、樹脂フィルムは下側から上側に向かって順次収縮してフィルムとガラス面との間の空気を追い出し、フィルムをガラス容器の口部外周に均一に密着・接着させることができる。このように、樹脂フィルムの下部を比較的高温で、上部を比較的低温で加熱することで、樹脂フィルムは下側から上側に向かって順次収縮してフィルムとガラス面との間の空気を追い出し、フィルムをガラス容器の口部外周に均一に密着・接着させることができる。また、加熱装置を上方に移動しながら加熱するなどして、樹脂フィルムの下部から順次上部に向かって加熱することによっても、樹脂フィルムは下側から上側に向かって順次収縮してフィルムとガラス面との間の空気を追い出し、フィルムをガラス容器の口部外周に均一に密着・接着させることができる。
【0032】
図3(D)は、樹脂フィルムの上端をガラス容器の天面に押圧して密着させる工程の説明図である。押圧装置16は下端にパッド17を有し、ガラス容器1の口部天面上に下降してパッド17を口部天面に押し付ける。樹脂フィルムは上記の加熱工程でガラス容器の口部外周に密着するが、その上部とガラス容器口部天面との密着・接着は不十分である。そこで、押圧装置16のパッド17を口部天面に押し付けることで樹脂フィルムの上端をガラス容器の天面に押圧して密着・接着させる。パッド17はガラス容器1の天面内側に嵌合する形状をなし、樹脂製で常温であることが好ましい。樹脂製であると樹脂フィルムやガラスに傷を付けず、常温であると押圧したときにフィルムから熱を奪い速やかにフィルムがガラス容器口部天面に密着・接着する。
【0033】
さらに、図4に基づいて、他の本発明のガラス容器の製造方法を、樹脂フィルムとして熱収縮性樹脂フィルムを用い、ガラス容器1に樹脂フィルム5を被覆する工程を説明するが、前述した図3に基づく本発明のガラス容器の製造方法に用いられた装置と同じ装置は同一の符号を付す。
本発明のガラス容器の製造方法は、ガラス容器の口部外周に前記樹脂フィルムをセットする工程と、樹脂フィルムを加熱収縮させてガラス容器の少なくとも口部外周に密着させる工程と、ガラス容器の口部および樹脂フィルムを加熱し接着する工程と、樹脂フィルムの上端をガラス容器の天面に押圧して密着させる工程とを有する。
【0034】
図4(A)は、ガラス容器1の口部外周にスリーブ状の樹脂フィルム5をセットする工程の説明図である。フィルム装着装置11は筒状をなし、内面にバキュームによってフィルムの外周を吸着する吸着孔12が多数設けられている。バキュームで内部にスリーブ状の樹脂フィルムを保持した状態でフィルム装着装置11がガラス容器1の上に下降し、ガラス容器の口部外周に樹脂フィルムをセットする。その後、装置11はバキュームを切って、樹脂フィルム5をガラス容器の口部に残して上昇する。樹脂フィルムの直径は容器口部の最大径より約1mm程度大きくすると、スムースに装着でき、その後装置11のバキュームを切ったときに、スリーブ状の樹脂フィルムは楕円形になろうとする傾向があるので、下方にずり落ちないで所定の位置に保持される。直径が小さすぎると口部に入らず、大きすぎると下方にずり落ちるおそれがある。ガラス容器1は、肩部が張り出した形状であるので、樹脂フィルムの下端を肩部に接触して保持するようにすれば、より安定して所定の位置を確保できる。
【0035】
図4(B)は、樹脂フィルム5を加熱収縮させてガラス容器の口部外周に密着させる工程の説明図である。加熱装置はリング状をなし、内側から熱又は熱風を放射するもので、その種別は問わない。この場合、加熱装置13は上部14と下部15からなり、樹脂フィルム5が主層が厚さ45μmのポリプロピレン、接着層が厚さ15μmのEMAA樹脂である場合、上部14は約150℃、下部15は約200℃の熱風を吹き出すものとすると、樹脂フィルムは下側から上側に向かって順次収縮してフィルムとガラス面との間の空気を追い出し、フィルムをガラス容器の口部外周に均一に密着・接着させることができる。このように、樹脂フィルムの下部を比較的高温で、上部を比較的低温で加熱することで、樹脂フィルムは下側から上側に向かって順次収縮してフィルムとガラス面との間の空気を追い出し、フィルムをガラス容器の口部外周に均一に密着・接着させることができる。また、加熱装置を上方に移動しながら加熱するなどして、樹脂フィルムの下部から順次上部に向かって加熱することによっても、樹脂フィルムは下側から上側に向かって順次収縮してフィルムとガラス面との間の空気を追い出し、フィルムをガラス容器の口部外周に均一に密着・接着させることができる。
【0036】
図4(C)は、ガラス容器の口部および樹脂フィルムを加熱し接着する工程の説明図である。加熱装置10´はリング状をなし、内側から熱又は熱風を放射するもので、その種別は問わない。加熱温度は、樹脂フィルムの接着層材質の融点を超える高い温度が望ましい。接着層材質に融点99℃のEMAA樹脂を用いる場合には100℃以上、300℃以下が適当である。この温度が高すぎると樹脂フィルムが熱乃至酸化劣化するとともに、ガラス容器の冷却に時間を要する。低すぎると十分な接着力が得られなくなる、あるいは十分な接着力を得るのに時間を要するおそれがある。
【0037】
図4(D)は、樹脂フィルムの上端をガラス容器の天面に押圧して密着させる工程の説明図である。押圧装置16は下端にパッド17を有し、ガラス容器1の口部天面上に下降してパッド17を口部天面に押し付ける。樹脂フィルムは上記の加熱工程でガラス容器の口部外周に密着するが、その上部とガラス容器口部天面との密着・接着は不十分である。そこで、押圧装置16のパッド17を口部天面に押し付けることで樹脂フィルムの上端をガラス容器の天面に押圧して密着・接着させる。パッド17はガラス容器1の天面内側に嵌合する形状をなし、樹脂製で常温であることが好ましい。樹脂製であると樹脂フィルムやガラスに傷を付けず、常温であると押圧したときにフィルムから熱を奪い速やかにフィルムがガラス容器口部天面に密着・接着する。
【0038】
図5は本発明における、容器口部を樹脂フィルムで被覆する範囲の例を示している。同図(A)〜(C)のように、容器口部の内周面上部まで樹脂フィルムで被覆することもできる。(A)はネジ3の上までを樹脂フィルム5で被覆している例、(B)はネジ3とビード4の間までを樹脂フィルム5で被覆している例、(C)はビード4の下までを樹脂フィルム5で被覆している例を示している。更に、容器の首部、胴部などの広範囲を被覆することも可能である。また、ネジやビードのない容器においても同様に、口部天面と口部外周の任意の範囲を被覆することができる。
【0039】
図6はポリプロピレンの樹脂フィルムで被覆した口部の密封に用いる蓋材20の例で、同図に示すように、上からPET層、アルミ箔、ポリプロピレン層、ポリプロピレンとポリエチレンのブレンド層の積層構造となっている。シール面はポリプロピレンとポリエチレンのブレンド層であり、ヒートシールにより樹脂フィルム(ポリプロピレン)に接着する。ポリプロピレンとポリエチレンのブレンド層のポリエチレンの割合を多くするほど接着強度が小さくなり、また、層自体も脆弱なものとなり、シール強度が低下する。したがって、ポリエチレンのブレンド量を調整することで、容易にピール強度を3N/15mm巾以上、15N/15mm巾以下とすることができる。この場合、ピール強度を3N/15mm巾以上、15N/15mm巾以下とすると、蓋材を口部から剥がしたときに口部の樹脂フィルムとの剥離が「凝集剥離」となる。図7は「凝集剥離」の説明図で、同図に示すごとく、「凝集剥離」は界面近くの層内において脆弱な部分が連続的に破断する剥離状態である。図6の場合は、ポリプロピレンとポリエチレンのブレンド層内において破断が発生し、剥離後は口部天面の樹脂フィルムに僅かにブレンド層の一部が残るだけなので、蓋材をきれいに剥がすことができる。一般に、凝集剥離の場合には、ポリプロピレン(連続相を形成する樹脂)とポリエチレン(分散相を形成する樹脂)のブレンド比率は85:15〜60:40の範囲にあることが、ヒートシール強度を調整する上で望ましい。
【0040】
図8はポリプロピレンの樹脂フィルムで被覆した口部の密封に用いる蓋材20の例で、同図に示すように、上からPET層、アルミ箔、ポリプロピレン層、ポリプロピレンとポリエチレンのブレンド層、ポリプロピレン層の積層構造となっている。シール面はポリプロピレン層であり、ヒートシールにより樹脂フィルム(ポリプロピレン)と強く溶着する。ポリプロピレン層の間にあるブレンド層は、ポリエチレンの割合を多くするほどポリプロピレン層との接着が弱くなり剥がれやすくなるので、シール強度が低下する。したがって、ポリエチレンのブレンド量を調整することで、容易にピール強度を3N/15mm巾以上、15N/15mm巾以下とすることができる。この場合、ピール強度を3N/15mm巾以上、15N/15mm巾以下とすると、蓋材を口部から剥がしたときに口部の樹脂フィルムとの剥離が「層間剥離」となる。図9は「層間剥離」の説明図で、同図に示すごとく、「層間剥離」は複数の層からなる積層体が層と層との間で剥離する状態である。図8の場合は、ポリプロピレンとポリエチレンのブレンド層と上又は下のポリプロピレン層との間で層間剥離が生じる。剥離後は口部天面の樹脂フィルムに、薄いポリプロピレン層とブレンド層の一部が残るだけなので、蓋材をきれいに剥がすことができる。
【0041】
図10はポリプロピレンの樹脂フィルムで被覆した口部の密封に用いる蓋材20の例で、同図に示すように、上からPET層、アルミ箔、特殊ポリオレフィン層(例えば、三井・デュポンポリケミカル社製CMPS)の積層構造となっている。シール面は特殊ポリオレフィン層である。特殊ポリオレフィンはポリプロピレンやポリスチレンに対し易剥離性を示すので、ヒートシールにより樹脂フィルム(ポリプロピレン)に弱く接着し、易剥離性シールが形成され、ピール強度を3N/15mm巾以上、15N/15mm巾以下とすることができる。この場合、蓋材を口部から剥がしたときに口部の樹脂フィルムとの剥離が「界面剥離」となる。図11は「界面剥離」の説明図で、同図に示すごとく、「界面剥離」は接着した2部材がその接着面で剥離する状態である。図10の場合は、口部の樹脂フィルムと蓋材の特殊ポリオレフィン層の間で剥離が生じる。剥離後は口部天面の樹脂フィルムに何も残らないので、蓋材をきれいに剥がすことができる。
ヒートシール方法としては、一般的な熱盤シール、高周波誘導加熱シール、高周波誘電加熱シールなどが適用でき、シール条件としてはヒートシール方法や目的に合わせ適宜決めることができる。例えば、蓋材を構成する一層にアルミ箔を使用している場合には、高周波誘導加熱シールが利用でき、シール条件としては、一般に高周波出力1〜10kW、周波数50〜500kHz、シール時間1〜10秒、コイル−キャップ間距離は3〜15mmの範囲となる。
【0042】
図12、13は本発明の一実施形態のガラス容器の口部を示している。ガラス容器1の口部外周及び口部天面は樹脂フィルム5で被覆されており、かつ、樹脂フィルム5は容器1に接着されている。符号33はその接着部32の内周端縁である。容器1の口部天面を被覆する樹脂フィルム5には蓋材20をヒートシールにより接着し、密封している。符号31は、その接着している部分、すなわちシール部30の内周端縁である。接着部32の内周端縁33はシール部30の内周端縁31よりもδ1だけ中心側に位置している。
【0043】
図13は図12の容器口部の蓋材を剥がす場合(剥がし終わり直前)の説明図である。図13に示すように、蓋材20を上方に引っ張り、引張り力Pが作用すると、引張応力が蓋材20と樹脂フィルム5の間のシール部30に強く作用し、樹脂フィルム5と容器口部の接着部32には弱く作用するので、樹脂フィルム5がガラス口部から剥がれにくく、蓋材をきれいに剥がすことができる。この作用効果を十分発揮させるためには、樹脂フィルムの厚さおよびガラス口部との接着強度によっても異なるが、δ1は0.5mm以上、好ましくは1mm以上であることが望ましい。
【0044】
図14、15に示すのは、前記の実施形態とは逆の実施形態で、シール部30の内周端縁31は接着部32の内周端縁33よりもδ2だけ中心側に位置している。図15は図14の容器口部の蓋材20に熱による殺菌、熱間充填などで内圧pが作用した場合の説明図である。内圧による引張応力は樹脂フィルム5と容器口部の接着部32に強く作用し、蓋材20と樹脂フィルム5の間のシール部30には弱く作用するので、シール強度を3N/15mm巾以上、15N/15mm巾以下として容易に開封できるようにした場合でも、シール部30が剥がれにくく、蓋材と樹脂フィルムの間の密封が破綻するのを防止できる。この作用効果を十分発揮させるためには、樹脂フィルムの厚さおよびガラス口部との接着強度によっても異なるが、δ2は0.5mm以上、好ましくは1mm以上であることが望ましい。
【0045】
【発明の効果】
本発明のガラス容器は製造が容易であり、ガラス容器の口部の口欠け、ネジ欠けが防止され、容器内へのガラス片の混入、密封不良、開栓不良、外観不良を防止できる。また、口部天面が樹脂フィルムで被覆され、その口部天面の前記樹脂フィルムに蓋材をヒートシールにより接着するので、樹脂フィルムの材質と蓋材のシール面の材質とを適宜に選定することで、非常に強固なシールとしたり、開封容易なシールとしたり、任意のシール強度とすることができる。
【0046】
蓋材のシール面は、ガラスと接着させる必要がないので、ホットメルト以外の樹脂層とすることができるので、耐熱性を高め、熱による殺菌処理、滅菌のための熱間充填に対応できる。また、シール強度のばらつきをきわめて小さくすることができる。
【0047】
蓋材のシール強度を3N/15mm巾以上、15N/15mm巾以下とすることで、蓋材を容易に開封することができ、かつ流通時などに負荷する衝撃や内圧変化に伴う密封不良を防止することができる。また蓋材の剥離状態を凝集剥離、層間剥離又は界面剥離とすることができ、ガラス容器の口部に蓋材の主材料が残らず、開封後の口部がきれいな状態となる。
【0048】
樹脂フィルムをガラス容器の口部外周及び口部天面に接着すると、蓋材を開封するときに口部を被覆する樹脂フィルムが蓋材と一緒に剥がれるのを防止できる。また、ガラス容器の口部が破損したときにガラスの飛散を防止できる。
【0049】
樹脂フィルムとガラス容器の口部外周及び口部天面とを接着する場合、接着部の内周側端縁がシール部の内周側端縁よりも中心側に位置するようにすると、蓋材を剥がしたときに引張応力が接着部には弱く作用するので、樹脂フィルムがガラス口部から剥がれにくく、蓋材をきれいに剥がすことができる。
【0050】
逆に、シール部の内周側端縁が接着部の内周側端縁よりも中心側に位置するようにすると、蓋材に内圧がかかった場合、引張応力がシール部には弱く作用するので、シール強度を調整して開封を容易にした場合でも、蓋材と樹脂フィルムの間の密封が破綻するのを防止できる。
【0051】
樹脂フィルムを熱収縮性樹脂フィルムとした場合、熱収縮率を縦方向が−30〜5%、横方向が10〜50%とすると、被覆する幅が一定となってガラス容器の所望の部分を確実に被覆でき、フィルムとガラス面との間に気泡が残りにくく密着性が高くなり、フィルムにストレスがかかりすぎてフィルムが破損することもない。
【0052】
樹脂フィルムは継ぎ目のないスリーブ状のものを用いると、被覆した口部に継ぎ目が表れず、密封性、耐久性に優れるとともに仕上がりが美しくなる。
【0053】
ガラス容器の口部外周にホットエンド処理を施しておくと、ガラス面と樹脂フィルムとのなじみがよくなって樹脂フィルムの密着性が向上する。
【0054】
本発明のガラス容器の製造方法によれば、口部外周及び天面を樹脂フィルムで被覆したガラス容器を容易に製造することができ、しかも樹脂フィルムをガラスびんの口部に確実に精度良く装着、密着でき、また、生産コストを下げ、生産性を向上させることができる。
【0055】
樹脂フィルムを熱収縮性樹脂フィルムとし、加熱収縮させてガラス容器の口部に密着させる工程において、樹脂フィルムの下部を比較的高温で、上部を比較的低温で加熱して行うことで、あるいは、加熱装置を上方に移動しながら加熱することで、樹脂フィルムの下部から順次上部に向かって加熱することとなり、樹脂フィルムが下部から順次上部に向かって収縮するので、フィルムとガラス面との間に気泡が残存することがなく、密着性が更に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】口部に樹脂フィルム5を被覆したガラス容器1の説明図である。
【図2】樹脂フィルム5の説明図である。
【図3】ガラス容器1の口部に樹脂フィルム5を被覆する工程の説明図である。
【図4】ガラス容器1の口部に樹脂フィルム5を被覆する他の工程の説明図である。
【図5】樹脂フィルムを被覆する範囲の説明図である。
【図6】実施形態における蓋材の断面説明図である。
【図7】凝集剥離の説明図である。
【図8】実施形態における蓋材の断面説明図である。
【図9】層間剥離の説明図である。
【図10】実施形態における蓋材の断面説明図である。
【図11】界面剥離の説明図である。
【図12】実施形態のガラス容器の口部の断面説明図である。
【図13】蓋材を剥がす場合のガラス容器口部の説明図である。
【図14】実施形態のガラス容器の口部の断面説明図である。
【図15】内圧が作用した場合のガラス容器口部の説明図である。
【図16】ピール強度測定における蓋材20のカットの説明図である。
【図17】ピール強度測定の説明図である。
【符号の説明】
1 ガラス容器
2 天面
3 ネジ
4 ビード
5 樹脂フィルム
6 ドラム
7 カッター
10 予熱装置
10´加熱装置
11 フィルム装着装置
12 吸着孔
13 加熱装置
14 上部
15 下部
16 押圧装置
17 パッド
20 蓋材
21 PET層
22 アルミ箔
23 ポリプロピレン層
24 ポリプロピレンとポリエチレンのブレンド層
25 特殊ポリオレフィン層
30 シール部
31 内周端縁
32 接着部
33 内周端縁

Claims (20)

  1. 口部外周及び口部天面を樹脂フィルムで被覆し、その口部天面の前記樹脂フィルムに蓋材をヒートシールにより接着し、密封したことを特徴とするガラス容器
  2. 請求項1のガラス容器において、前記蓋材のシール面が非ホットメルトで、かつ、前記樹脂フィルムと熱溶着性である樹脂層で形成されていることを特徴とするガラス容器
  3. 請求項2のガラス容器において、前記樹脂フィルム又は前記蓋材のシール面の樹脂層が、溶着強度を低下させる易剥離物質をブレンドしたものであることを特徴とするガラス容器
  4. 請求項3のガラス容器において、前記樹脂フィルム又は前記蓋材のシール面の一方がポリオレフィン樹脂であり、他方が該ポリオレフィン樹脂と他の重合体をブレンドしたものであることを特徴とするガラス容器
  5. 請求項1〜4のいずれかのガラス容器において、前記蓋材のシール強度が3N/15mm巾以上、15N/15mm巾以下であることを特徴とするガラス容器
  6. 請求項1〜5のいずれかのガラス容器において、口部外周及び口部天面に前記樹脂フィルムが接着していることを特徴とするガラス容器
  7. 請求項6のガラス容器において、前記樹脂フィルムが接着層付きの樹脂フィルムであることを特徴とするガラス容器
  8. 請求項6又は7のガラス容器において、前記樹脂フィルムの接着部の内周側端縁が前記蓋材と樹脂フィルムのシール部の内周側端縁よりも中心側に位置していることを特徴とするガラス容器
  9. 請求項6又は7のガラス容器において、前記蓋材と樹脂フィルムのシール部の内周側端縁が前記樹脂フィルムの接着部の内周側端縁よりも中心側に位置していることを特徴とするガラス容器
  10. 請求項1〜9のいずれかのガラス容器において、前記樹脂フィルムが熱収縮性樹脂フィルムで、熱収縮率が縦方向−30〜5%、横方向10〜50%であることを特徴とするガラス容器
  11. 請求項1〜10のいずれかのガラス容器において、前記樹脂フィルムが継ぎ目のないスリーブ状の樹脂フィルムであることを特徴とするガラス容器
  12. 請求項1〜11のいずれかのガラス容器において、前記口部外周がホットエンド処理を施されていることを特徴とするガラス容器
  13. ガラス容器の口部を予熱する工程と、ガラス容器の口部外周に前記樹脂フィルムをセットする工程と、樹脂フィルムをガラス容器の少なくとも口部外周に密着させる工程と、ヒートシールにより前記蓋材で前記口部を密封する工程とを有することを特徴とする請求項1〜12のいずれかのガラス容器の製造方法。
  14. 請求項13のガラス容器の製造方法において、前記樹脂フィルムをガラス容器の少なくとも口部外周に密着させる工程が、前記樹脂フィルムを熱収縮性樹脂フィルムとし、加熱収縮させて行うことを特徴とするガラス容器の製造方法。
  15. 請求項14のガラス容器の製造方法において、前記樹脂フィルムの加熱収縮を、樹脂フィルムの下部を比較的高温で、上部を比較的低温で加熱して行うことを特徴とするガラス容器の製造方法。
  16. 請求項14のガラス容器の製造方法において、前記樹脂フィルムの加熱収縮を、樹脂フィルムの下部から順次上部に向かって加熱することによって行うことを特徴とするガラス容器の製造方法
  17. ガラス容器の口部外周に前記樹脂フィルムをセットする工程と、樹脂フィルムをガラス容器の少なくとも口部外周に密着させる工程と、ガラス容器の口部および樹脂フィルムを加熱し接着する工程と、ヒートシールにより前記蓋材で前記口部を密封する工程とを有することを特徴とする請求項1〜12のいずれかのガラス容器の製造方法。
  18. 請求項17のガラス容器の製造方法において、前記樹脂フィルムをガラス容器の少なくとも口部外周に密着させる工程が、前記樹脂フィルムを熱収縮性樹脂フィルムとし、加熱収縮させて行うことを特徴とするガラス容器の製造方法。
  19. 請求項18のガラス容器の製造方法において、前記樹脂フィルムの加熱収縮を、樹脂フィルムの下部を比較的高温で、上部を比較的低温で加熱して行うことを特徴とするガラス容器の製造方法。
  20. 請求項18のガラス容器の製造方法において、前記樹脂フィルムの加熱収縮を、樹脂フィルムの下部から順次上部に向かって加熱することによって行うことを特徴とするガラス容器の製造方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103522019A (zh) * 2013-10-30 2014-01-22 青岛亚华制盖有限公司 一种铝合金瓶塞的加工方法
US10683145B2 (en) 2018-02-12 2020-06-16 Vidrala S.A. Easy opening container

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