JP2004330832A - 波力発電発光浮子 - Google Patents

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Abstract

【課題】浮標、誘導浮標、定置網設置用等に用いる浮子の取扱い性および耐久性を向上するとともに、電気配線を要することのない自己発光作用を付与することによって浮子の視認性を高め、レジャーボート等との衝突事故および定置網等とスクリュとの絡まり事故を防止する。
【解決手段】中空に形成したアルミニウム合金製の水密構造の外殻11の内部に、第1相対運動素子F1と第2相対運動素子F2との相対運動によって発電作用を営む波力発電機構20を組み込むとともに、外殻11に発光素子D1…を取り付ける。第1相対運動素子F1と第2相対運動素子F2とは、波力による外殻11の浮遊運動に励起されて相対運動をする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定置網等の魚網に浮力を付与し、海流や波力に抗して魚網の設置姿勢を安定に維持することを主な目的とし、副次的には、海水面上の特定位置を示す浮標ないし誘導浮標および誘魚灯としても利用することができ、内蔵する波力発電機構を電源として発光させるようにした波力発電発光浮子に関する。
【0002】
【従来の技術】
内海や港湾近くには、魚捕獲用の定置網、養殖網、生け簀網、海藻および貝類の養殖棚等、漁労産業に係わる様々な海洋内設置物が設置されるとともに、これらの海洋内設置物を利用管理する漁労関係者の漁船等の往来に際する目印となる浮標等が設置されている。
【0003】
海洋内設置物や浮標は、一般に、コンクリートブロック等、密度の大きい物質からなるアンカーと、浮子とを組み合わせて利用することによって、海洋中における定位置を維持するように設置されている。アンカーは、ロープを取り付けて海底に沈められ、浮子は、ロープの一端に連結される。そして、アンカーの重量と浮子の浮力との引き合いによって緊張したロープに定置網等が連結されるのである。また、アンカーおよび浮子は、所定形状に仕掛けられる定置網の設置形態を維持する必要上、網に沿って多数個用いられる。したがって、浮子は、定置網の設置形状に沿って一定間隔で海水面上に浮いた状態となる。
【0004】
従来、海洋内設置物用の浮子および浮標、誘導浮標等には、中空ガラス球、中空樹脂球、発砲スチロール球が利用されている。なお、浮標ないし誘導浮標等として利用される中空樹脂球には、旗棒を取り付けるための棒穴を設けたものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このうち、発砲スチロール球は、耐久性に乏しいために長期間用途には用いられず、例えば、海水浴客の遊泳禁止区域を示す1シーズン的な短期用途に使用されるのみである。また、ガラス球は、衝撃的な外力に対して脆弱であり、運搬等の取扱いが煩雑である。また、比重が大きいために体積の割には大きな浮力を得られない上、ロープを通す紐孔等の細工が困難であり、ロープを編み上げてなるネットに包み込む煩雑な使用方法が採られる。一方、中空樹脂球は、当初性能は良好であるが、一定期間使用後において、紫外線や交番的な温度差等による時効劣化が開始すると急激に耐久性が低下するという、樹脂材料を屋外使用すること特有の欠点を露呈する。
【0006】
上記従来の浮子および浮標、誘導浮標等における問題点は、今日的な素材技術の観点から見直されるべきものであるが、これらに関する差し迫った問題としては、海洋という広大な環境内において設置される浮子や浮標、誘導浮標等の視認性が低いために、これらと水上バイク、レジャーボート、観光船等との衝突事故、スクリュとロープや魚網の絡まり事故、切断事故が頻発するようになっているという問題がある。
【0007】
すなわち、今日の休暇の大型化に伴い、屋外レジャー、殊に、海洋レジャーが普及し、比較的簡単な講習によってボート免許等を取得することができるような環境が整えられている。また、定置網や養殖網は、一般に波の穏やかな内海に設置されるのであるが、このような海域は、海洋レジャー海域と重なり合うことが多い。このため、地元魚協等では、浮子とロープを利用した標識によってレジャーボート進入禁止区域を設定し、この区域に立ち入らないように注意を促している。しかし、天候や時刻、波の情況等によっては、かかる標識の視認性は極端に低下し、事故の発生を阻止することができない。そして、特に夜間において、定置網や誘導浮標の設置位置を明確に示したいという要望が提出されているが、従来の浮子等においては、その表面を赤色に着色する、または、赤旗を取り付けるというような夜間には効果が認められない対策が採られるに過ぎない。
【0008】
本発明は、浮子形成用の材料に新規の観点を導入し、上記従来の浮子における耐久性の問題点、取扱い上の問題点等を解消するとともに、さらに、積極的に、従来、視認性低下の原因であった波を逆に利用することによって、昼間および夜間における視認性を画期的に高めた波力発電発光浮子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための手段として本発明は、次のような構成を採用している。
【0010】
本発明に係る波力発電発光浮子の請求項1に対応する構成は、中空に形成した水密構造の外殻と、外殻の内部に組み込む波力発電機構と、波力発電機構を電源とする発光素子とを備え、そして、波力発電機構は、相対運動によって発電作用をする第1相対運動素子と第2相対運動素子とからなり、また、第1相対運動素子と第2相対運動素子とは、波力によって浮動する外殻の運動エネルギーに励起されて互いに相対運動をし、発光素子は、外殻の水密性を維持して外殻に外部観察可能に取り付けることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、中空かつ水密構造の外殻は、海水面上に浮くことができ、したがって、外殻は、波に従って浮動する。外殻が浮動すると、外殻の運動に励起されて、波力発電機構を構成する第1相対運動素子と第2相対運動素子とが互いに相対運動をする。両者の相対運動によって波力発電機構は、相対運動の程度に応じた発電作用を発揮することができる。そして、発光素子は、この電力によって点灯し、浮子の視認性が高められる。
【0012】
本発明に係る波力発電発光浮子の請求項2に対応する構成は、第1相対運動素子と第2相対運動素子とのいずれか一方の素子が外殻に固定され、他方の素子がばね部材を介して外殻に取り付けられていることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、波によって浮子が浮動すると、外殻に固定された第1相対運動素子と第2相対運動素子とのいずれか一方が外殻と共に運動する。この際、波力発電機構を構成する他方の素子は、ばね部材を介して外殻に取り付けられていることから外殻の運動から独立して独自の運動する。したがって、第1相対運動素子と第2相対運動素子とは、相対運動をして発電機能を営む。
【0014】
本発明に係る波力発電発光浮子の請求項3に対応する構成は、第1相対運動素子と第2相対運動素子との双方がばね部材を介して外殻に連結され、ばね部材と第1相対運動素子が形成する共振系と、ばね部材と第2相対運動素子が形成する共振系とが異なる共振周期を有することを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、浮子が波力によって浮動すると、ばね部材を介して外殻に連結された第1相対運動素子および第2相対運動素子のいずれもが外殻から独立した独自の運動をする。しかも、ばね部材と第1相対運動素子が形成する共振系と、ばね部材と第2相対運動素子が形成する共振系とが異なる共振周期を有することから、両者は、同一の運動をすることはない。この結果、第1相対運動素子と第2相対運動素子とは、相対運動をし発電機能を営むことができる。
【0016】
本発明に係る波力発電発光浮子の請求項4に対応する構成は、第1相対運動素子が一端を固定し、曲げ応力によって発電作用をする板ばね状圧電素子であり、第2相対運動素子が板ばね状圧電素子の他端に取り付ける錘であることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、波によって浮子が浮動すると、一端を固定された第1相対運動素子は、固定部材と共に運動しようとするのに対して、錘は、静止慣性によってその位置に止まろうとする。したがって、第1相対運動素子に曲げ応力が加わり、第1相対運動素子は、所定の発電作用を営む。
【0018】
本発明に係る波力発電発光浮子の請求項5に対応する構成は、第1相対運動素子が一端を固定し、曲げ応力によって発電作用をする板ばね状圧電素子であり、第2相対運動素子が1相対運動当たり複数回板ばね状圧電素子の他端を間欠的に打撃する凹凸錘部材であることを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、波によって浮子が浮動すると、第1相対運動素子と第2相対運動素子が相対運動をする。このとき、凹凸錘部材は、両者の1相対運動当たり複数回にわたって板ばね状圧電素子を打撃し、板ばね状圧電素子に衝撃的な曲げ応力を加えることができる。したがって、波力発電機構は、発電に適さない穏やかな低周波の波力によっても効率よく発電することができる。
【0020】
本発明に係る波力発電発光浮子の請求項6に対応する構成は、第1相対運動素子がコイルであり、第2相対運動素子がマグネットであることを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、コイルとマグネットの相対運動によって、フレミングの法則に従って電力を得ることができる。
【0022】
本発明に係る波力発電発光浮子の請求項7に対応する構成は、外殻の一部に透明材料による投光窓を形成し、発光素子は、投光窓の内面に面して配置することを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、発光素子から発せられる光線は、投光窓を介して外殻の外部に照射される。そして、発光素子は、水密構造の外殻の内部に設置できるので、使用可能な発光素子の選択範囲が拡大するとともに、外殻に対する発光素子の水密な取付け条件も解消される。
【0024】
本発明に係る波力発電発光浮子の請求項8に対応する構成は、発光素子が照明用の発光ダイオードであることを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、発光素子を照明用の発光ダイオードとすることによって、低消費電力、高照度、しかも無故障を実現することができる。
【0026】
本発明に係る波力発電発光浮子の請求項9に対応する構成は、外殻がアルミニウム合金によって形成されていることを特徴とする。
【0027】
外殻を低密度金属であるアルミニウム合金によって形成することによって、外形の割に大きな浮力の外殻を得ることができるとともに、船舶の衝突や取扱いによる割れや紫外線劣化が防止される。また、細工が容易なので、紐孔の形成、投光窓の形成に有利である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を引用しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0029】
波力発電発光浮子10は、海水または淡水に浮くことを条件とすれば、その外形やサイズに特別の制限要素がない。ただし、材質については、屋外使用に長期間耐える材質であることを要す。図1に外殻11を球形に形成した波力発電発光浮子10を示す。
【0030】
波力発電発光浮子10は、いずれもアルミニウム合金製の上半球部11Aと下半球部11Bとを水密に接合してなる中空の外殻11を有する。上半球部11Aと下半球部11Bとは、溶接によって接合されており、赤道位置には、溶接ビードの痕跡が残った接合ライン12が存在する。なお、接合部分は、上下半球部11A,11B相互の位置決めが容易な段組み構造を採用しているが、簡略な突き合わせ構造とすることもできる。また、外殻11は、ABS樹脂等の樹脂材料によって形成してもよく、この場合の上下半球部11A,11Bの接合は、接着で足りる。
【0031】
外殻11の上半球部11Aには、その頂点を取り囲んで円を描くように、多数の発光素子D1…が配設されている(図1,図2)。また、下半球部11Bには、ロープR1等を挿通するための紐孔13Hを設けた連結ブラケット13が一体成形されている。なお、発光素子D1…は、取付け単位をなす発光素子ユニット31または発光素子ユニット32の形態で取り付けられている(図4,図5)。外殻11には、全体重量とその重量によって除斥する海水等の重さとの関係で定まる喫水WLが予定されており、発光素子D1…は、喫水WLより上に位置している。
【0032】
発光素子ユニット31は(図4)、雄ねじ部35Nを設けた樹脂ソケット35に発光素子D1の基部をモールドし、雄ねじ部35Nの端面から配線リードL1,L1を引き出した構成である。ここで用いる発光素子D1は、照明用の高輝度の発光ダイオードである。樹脂ソケット35には、取付け工具の先端を受け入れる工具穴h1,h1が設けられている。また、発光素子ユニット32(図5)は、同じサイズの樹脂ソケット35に発光素子d1を4個配置し、4灯式としたものである。したがって、波力発電発光浮子10の外殻11には、その用途によって選択するいずれの発光素子ユニット31,32も取付け可能である。4個の発光素子d1…は、樹脂ソケット35の内部で直列−並列結線されている。
【0033】
波力発電発光浮子10の外殻11は、金属製であることによって十分な強度が確保できることから、極く薄い肉厚に形成されている(図3)。そこで、発光素子ユニット31または発光素子ユニット32の取付けは、外殻11に部分的に厚肉部11Dを設けて行なわれている(図3,図6)。厚肉部11Dには、樹脂ソケット35の雄ねじ部35Nに適合する雌ねじを切ったテーパ孔が形成されている。各樹脂ソケット35は、オーリング35rを介してテーパ孔に螺入し、さらにテーパ孔全体を透明樹脂M1によって封止する方法によって、水密かつ外部観察可能に外殻に取り付けられている。
【0034】
外殻11には、発光素子D1…の電源とするための波力発電機構20が内蔵されている(図3,図8)。波力発電機構20は、発電ユニット21としてユニット化されている。発電ユニット21は、波力によって生じる外殻11の浮動によって、第1相対運動素子F1と第2相対運動素子F2とが相対運動をし、それによって一定の発電機能を営むように構成されたものである。
【0035】
発電ユニット21は、取付け用のベース板24を備え、ベース板24を外殻11の下半球部11Bの内部に一体成形する座部15,15にねじ止めすることによって外殻11の内部に固定される(図3)。この実施の形態における第1相対運動素子F1は、板ばね状圧電素子51であり、第2相対運動素子F2は、凹凸錘部材52である(図8)。
【0036】
板ばね状圧電素子31は、4素子用いられている。各板ばね状圧電素子51は、ガラスエポキシ基板の表面にセラミックス微粉末を含む圧電層を形成したものであり、曲げ応力を加えることによって発電作用をするように構成されたものである。4素子の板ばね状圧電素子51…の一端は、ベース板24上に立設する支持板25に上下一定間隔を保って片持ち支持の状態で水平に固定されている。また、ベース板24の裏面側には、ラグ端子P…を備える配線基板26が取り付けられている。
【0037】
一方、第2相対運動素子F2である凹凸錘部材52は、板ばね状圧電素子51…の自由端側に配置するガイド筒27内に装填されている。ガイド筒27は、フランジ27Bをベース板24にねじ止めすることによって立設姿勢を保つ。ガイド筒27内には、コイルスプリング状のばね部材S1が落とし込まれている。凹凸錘部材52は、ばね部材S1に次いでガイド筒27内に落とし込まれ、ばね部材S1によって弾んで上下動する。ガイド筒27の上端には、凹凸錘部材52の飛び出しを阻止するキャップ27Aが取り付けられている。
【0038】
ガイド筒27の板ばね状圧電素子51…側の側面には、上下方向のスリットが形成されており(図3)、凹凸錘部材32は、スリットを介して外部に突出する凹凸を有する。そして、凹凸錘部材52がガイド筒27に案内されながら上下に1挙動すると、この凹凸が4素子の板ばね状圧電素子51…の自由端を複数回にわたって打撃し、板ばね状圧電素子51…に衝撃的な曲げ応力を加える仕組みである。なお、4素子の板ばね状圧電素子51…が同時に凹凸錘部材52の負荷とならないように、凹凸錘部材52に形成する凹凸の間隔は不均等に設定されている。
【0039】
発電ユニット21の配線基板26には、発光素子ユニット31の駆動素子が搭載されている(図8、図9)。配線基板26上には、4個のダイオードD2…で構成されるブリッジ整流器およびコンデンサCと抵抗器Rで構成される充放電回路CRが組み付けられている。4素子の板ばね状圧電素子51…は、並列結線によって1回路にまとめてブリッジ整流器に入力される(図9)。また、多数の発光素子ユニット31は、直列−並列接続され、ブリッジ整流器の出力側に接続される。すなわち、発光素子D1として用いている発光ダイオードが極性を有することに対応し、発電された交流を整流して効率よく発光素子D1…を駆動する趣旨である。なお、コンデンサC1と抵抗R1とからなる充放電回路は、発光素子D1…の発光時間を調整するものである。
【0040】
波力発電発光浮子10の外殻11および発光素子ユニットの他の実施の形態として、外殻11に投光窓14を設けるとともに、発光素子D1…を投光窓14に面して配置することができる(図10,図11)。
【0041】
この形態において用いられる発光素子ユニット33は、ロート型のリフレクタ36を備える(図10)。リフレクタ36内面は、反射性の表面処理がされ、発光素子D1…は、リフレクタ26の奥側に多数まとめて配置されている。
【0042】
投光窓14は、外殻11の下半球部11Bに真下に向けて設けるられている。投光窓14は、硬質の透明アクリル樹脂を凹凸複合レンズとして形成したものである。投光窓14の周縁部は段付きに形成され、対応する段付きに形成した下半球部11Bの抜き孔に内側から嵌め込み、押さえ枠15を用いて緊密に押さえ込まれている。この際、両者間には、シール剤が付与される。また、押さえ枠15に重ねて同時に発光素子ユニット33のリフレクタ36も固定される。このような波力発電発光浮子10は、レンズ機能を有する投光窓14によって光線の拡散範囲を調節し、誘魚用途に効果を発揮することができる。なお、取付けブラケット13,13の位置は変更されている。
【0043】
波力発電発光浮子10の外殻11および発光素子ユニットの他の実施の形態として、外殻11を上下面を有する筒形に形成するとともに、外殻11の上面に透明のフード38を備える発光素子ユニット34を突設した構成とすることができる(図12)。
【0044】
外殻11はアルミニウム合金製であり、フード38は、ガラスまたはアクリル樹脂製である。発光素子D1…はフード38内に立設される支持部材37の周囲に配設される。外殻11内の底面には、バランスウエイトDWが取り付けられており、水中における外殻11の姿勢が維持される。取付けブラケット13,13は外殻11の側面に一対設けられ、両側からロープR1,R1で連結することができる。遠方からの視認性に優れ、警戒浮標用途に適する。
【0045】
発電ユニットの他の実施の形態としては、一端を固定した第1相対運動素子F1としての板ばね状圧電素子51…の他端に、第2相対運動素子F2としての錘53…を取り付けた構成とすることができる(図13)。
【0046】
ばね状圧電素子51…の一端は、支持板25に固定され、他端には、各板ばね状圧電素子51毎に異なる重量の錘53…が取り付けられている。この結果、錘53…と板ばね状圧電素子51の弾力性とによって形成される共振周期が各板ばね状圧電素子51ごとに異なることとなる。すなわち、波の周期によっては、全ての板ばね状圧電素子51が作動しないというような事態を防止する趣旨である。この際、波の周期によっては、錘53…が不動点となって板ばね状圧電素子51の固定端側が振れることも生じ得る。なお、ベース板24の裏面には、外殻11の姿勢を維持するためのバランスウエイトDWが取り付けてある。
【0047】
発電ユニットの他の実施の形態としては、固定した第1相対運動素子F1としてのコイル54に、第2相対運動素子F2としてのマグネット55を組み合わせた構成とすることができる(図14)。
【0048】
コイル54は、ベース板24に立設されたボビン61に巻かれており、マグネット55は、引っ張りばね部材S2を介してボビン61の内部に吊下されている。マグネット55の側面には、摩擦低減部材62が貼着され、ボビン61内部をその重量と引っ張りばね部材S2の弾性とによって定まる周期で運動することができる。マグネット55の上下運動は、波力発電発光浮子10の外殻11が波によって浮動することに励起されて生じる。つまり、ボビン61は外殻11とともに上下するが、マグネット55は、引っ張りばね部材S2の限度において外殻11の動作から切り離されており、この結果として両者間に相対運動が生じるのである。
【0049】
なお、上記いづれの実施の形態においても、第1相対運動素子F1と第2相対運動素子F2の固定と可動の条件を入れ替えてもよく、双方をばね部材を介して可動とすることもできるものとする。ただし、双方を可動とする場合には、第1相対運動素子F1が形成する共振系と、第2相対運動素子F2が形成する共振系とが異なる共振周期を有するように設定することを要す。
【0050】
【発明の効果】
本発明に係る波力発電発光浮子は、中空に形成した水密構造の外殻に外部観察可能に発光素子を取り付けるとともに、この発光素子を波力による外殻の浮遊運動に励起されて相対運動をする第1相対運動素子と第2相対運動素子とからなる波力発電機構によって駆動するので、外部電源を要することのない継続的な自己発光が可能であり、これによって、浮子の視認性が格段に高められ、浮子を利用して設置する定置網等の船舶による切断事故等を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1 】本発明の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態を示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態における発光素子ユニットを示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態における発光素子ユニットを示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態における要部の断面図である。
【図7】本発明の実施の形態における要部の断面図である。
【図8 】本発明の実施の形態における発電ユニットの斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態における電気系統図である。
【図10】本発明の実施の形態における他の発光素子ユニットの斜視図である。
【図11】本発明の他の実施の形態における要部の断面図である。
【図12】本発明の他の実施の形態を示す斜視図である。
【図13】本発明の他の実施の形態における他の発電ユニットを示す側面図である。
【図14】本発明の他の実施の形態における他の発電ユニットを示す側面図である。
【符号の説明】
F1 第1相対運動素子
F2 第2相対運動素子
D1 発光素子
S1 ばね部材
S2 ばね部材
10 波力発電発光浮子
11 外殻
14 投光窓
20 波力発電発機構
51 板ばね状圧電素子
52 凹凸錘部材
53 錘
54 コイル
55 マグネット

Claims (9)

  1. 中空に形成した水密構造の外殻と、外殻の内部に組み込む波力発電機構と、波力発電機構を電源とする発光素子とを備えてなり、
    前記波力発電機構は、相対運動によって発電作用をする第1相対運動素子と第2相対運動素子とからなり、第1相対運動素子と第2相対運動素子とは、波力によって浮動する前記外殻の運動エネルギーに励起されて互いに相対運動をし、前記発光素子は、前記外殻の水密性を維持して外殻に外部観察可能に取り付けることを特徴とする波力発電発光浮子。
  2. 前記第1相対運動素子と第2相対運動素子とのいずれか一方の素子が前記外殻に固定され、他方の素子がばね部材を介して前記外殻に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の波力発電発光浮子。
  3. 前記第1相対運動素子と第2相対運動素子との双方がばね部材を介して前記外殻に連結され、ばね部材と前記第1相対運動素子が形成する共振系と、ばね部材と第2相対運動素子が形成する共振系とが異なる共振周期を有することを特徴とする請求項1に記載の波力発電発光浮子。
  4. 前記第1相対運動素子が一端を固定し、曲げ応力によって発電作用をする板ばね状圧電素子であり、前記第2相対運動素子が板ばね状圧電素子の他端に取り付ける錘であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の波力発電発光浮子。
  5. 前記第1相対運動素子が一端を固定し、曲げ応力によって発電作用をする板ばね状圧電素子であり、前記第2相対運動素子が1相対運動当たり複数回板ばね状圧電素子の他端を間欠的に打撃する凹凸錘部材であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の波力発電発光浮子。
  6. 前記第1相対運動素子がコイルであり、前記第2相対運動素子がマグネットであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の波力発電発光浮子。
  7. 前記外殻の一部に透明材料による投光窓を形成し、前記発光素子は、投光窓の内面に面して配置することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の波力発電発光浮子。
  8. 前記発光素子が照明用の発光ダイオードであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の波力発電発光浮子。
  9. 前記外殻がアルミニウム合金によって形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の波力発電発光浮子。
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