JP2004330771A - 液体吐出装置、液体吐出方法、プログラム、及び液体吐出システム - Google Patents

液体吐出装置、液体吐出方法、プログラム、及び液体吐出システム Download PDF

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Abstract

【課題】CPU等の処理負荷を増大させることなくノズル列の間隔を任意に設定し得るようにする。
【解決手段】 媒体に対して移動可能なヘッドと、ヘッドに相互に間隔をあけて設けられた、液体を吐出する複数のノズル列と、吐出データに基づきノズル列を各々駆動するノズル駆動手段とを備え、ノズル駆動手段は、吐出データから前記各ノズル列を駆動するためのノズル駆動データを生成する手段と、生成されたノズル駆動データが格納される第1メモリと、第1メモリから前記ノズル駆動データを所定のビット単位で読み出してノズル列別の第2メモリに転送する第1転送手段と、第2メモリからノズル駆動データを順次読み出してノズル駆動部に送出する第2転送手段とを有し、第2転送手段は、ノズル列の位置に応じて、前記第2メモリからノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスを変更する。
【選択図】 図15


Description

本発明は、吐出データに基づき媒体に対して液体を吐出する液体吐出装置、液体吐出方法、プログラム及び液体吐出システムに関する。
液体吐出装置として、紙等の媒体に向けてインクを吐出して印刷を行うインクジェットプリンタが知られている。このインクジェットプリンタは、媒体に対して相対的に移動するヘッドを備え、このヘッドには、媒体に向けてインクを吐出する複数のノズル列を有している。各ノズル列は、例えばインクの色ごとにヘッドの移動方向に沿って相互に間隔をあけて設けられ、ヘッドの移動に併せて各々個別にインクを吐出して印刷を行うようになっている。かかるプリンタとしては、例えば、下記特許文献1に記載されている装置などがある。
各ノズル列の各ノズルの駆動は、パーソナルコンピュータ等のホストコンピュータなどから送られてきた吐出データとしての印刷データに基づき行う。インクジェットプリンタは、送られてきた印刷データに基づき、各ノズル列の各ノズルを駆動するためのノズル駆動データを生成して、これをDRAMなどのメインメモリに記憶する。そして、メインメモリに記憶されたノズル駆動データは順次読み出されてSRAM等により構成されたノズル列別のサブメモリへと転送されて記憶される。ノズル列別のサブメモリに記憶されたノズル駆動データは、ヘッドの移動に合わせて順次ノズル駆動部へと順次送出される。各ノズルは、サブメモリから送られてきたノズル駆動データに基づき駆動されてインクを吐出する。なお、これらノズル駆動データの生成やメインメモリへの格納、メインメモリからの読出しといった処理は、インクジェットプリンタに搭載されたCPU等により実行される。
特開2002−321342号公報
ところで、このようなインクジェットプリンタにあっては、各ノズル列の間には間隔があることから、この間隔によって生じるインクの吐出タイミングのずれを調整するために、ノズル駆動データにヌルデータを付加している。このヌルデータは、インクの吐出を行わないことを指示する空白を示すデータであり、このヌルデータをノズル駆動データに付加することによって、ノズル列にインクを吐出しない空白の時間を設けることができる。これによって、各ノズル列におけるインクの吐出タイミングを調整して、異なるノズル列から吐出されたインクを媒体上の同じポイントに着弾させることができる。このようなヌルデータをノズル駆動データに付加する処理は、インクジェットプリンタに搭載されたCPUにより行われている。
しかしながら、CPU等により行われる処理は、一般に設計上決められたCPUが取り扱い易い所定のビット単位で行われることになっており、このため、ノズル駆動データに付加されるヌルデータについてもその所定のビット単位のものとすることが最も効率的であった。これは、CPUが予め決められた所定のビット単位以外のビット単位でデータ処理を行おうとした場合、1つの処理に複数のステップが必要となるため、予め決められた所定のビット単位で処理を行う場合よりも、余計な手間がかかり、大幅な時間を要するからである。予め決められた所定のビット単位で処理を行えば、ステップ数が少なくて済み、より効率的に処理が行え、処理に要する時間も短くて済む。
このため、各ノズル列の間隔についても、所定のビット単位のヌルデータを付加することによる吐出タイミングの調整が可能となるように設定されていた。したがって、ノズル列の間隔に制約が加わり、所望する任意の位置にノズル列を設けることは、システム構成上簡単に実施することができなかった。
本発明は、このような事情に鑑みたものであって、CPU等の処理負荷を増大させることなくノズル列の間隔を任意に設定し得るようにすることを目的とする。
前記目的を達成するための主たる発明は、媒体に対して相対的に移動可能に設けられたヘッドと、前記ヘッドにその移動方向に沿って相互に間隔をあけて設けられ、前記媒体に対して液体を吐出する複数のノズル列と、吐出データに基づき前記ノズル列を各々駆動するノズル駆動手段とを備え、
前記ノズル駆動手段は、前記吐出データから前記各ノズル列を駆動するためのノズル駆動データを生成する駆動データ生成手段と、前記駆動データ生成手段により生成された前記ノズル駆動データが格納される第1メモリと、前記第1メモリから前記ノズル駆動データを所定のビット単位で読み出して前記ノズル列別に設けられた第2メモリに各々転送する第1データ転送手段と、前記第2メモリから前記ノズル制御データを順次読み出して前記ノズル駆動部に送出する第2データ転送手段とを有する液体吐出装置において、
前記第2データ転送手段が、前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスが、前記ノズル列の位置に応じて変更されることを特徴とする液体吐出装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により少なくとも以下の事項が明らかとなる。
媒体に対して相対的に移動可能に設けられたヘッドと、前記ヘッドにその移動方向に沿って相互に間隔をあけて設けられ、前記媒体に対して液体を吐出する複数のノズル列と、吐出データに基づき前記ノズル列を各々駆動するノズル駆動手段とを備え、
前記ノズル駆動手段は、前記吐出データから前記各ノズル列を駆動するためのノズル駆動データを生成する駆動データ生成手段と、前記駆動データ生成手段により生成された前記ノズル駆動データが格納される第1メモリと、前記第1メモリから前記ノズル駆動データを所定のビット単位で読み出して前記ノズル列別に設けられた第2メモリに各々転送する第1データ転送手段と、前記第2メモリから前記ノズル制御データを順次読み出して前記ノズル駆動部に送出する第2データ転送手段とを有する液体吐出装置において、
前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスが、前記ノズル列の位置に応じて変更されることを特徴とする液体吐出装置。
このような液体吐出装置にあっては、ノズル列の間隔がCPU等が扱い易い所定のビット単位に応じて設定されていなくても、各ノズル列からの液体吐出処理をスムーズに行うことができる。これにより、ノズル列の間隔を任意に設定することができる。また、メモリからデータの読出しを開始するアドレスを変更するだけなので、CPU等の処理負荷を大幅に増大させずに済む。
かかる液体吐出装置にあっては、前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスが、更に、前記媒体上に形成しようとする画像の解像度に応じて、変更されてもよい。
また、かかる液体吐出装置にあっては、前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスが、前記ノズル列のそれぞれについて、前記画像の解像度毎に、予め定められて記憶されており、前記アドレスの変更が、当該記憶されたアドレスに従って行われてもよい。
かかる液体吐出装置にあっては、前記駆動データ生成手段により前記ノズル駆動データには、前記ノズル列の位置に応じて前記ノズル列からの前記液体の吐出タイミングをずらすためのヌルデータが付加されても良い。このようにヌルデータがノズル駆動データに付加されることで、各ノズル列における液体の吐出タイミングを調整することができ、これにより、異なるノズル列であっても媒体上同じ位置に液体を着弾させることができる。
また、かかる液体吐出装置にあっては、前記ヌルデータのサイズが、前記液体の吐出により前記画像の解像度と、前記ノズル列の間隔とに基づき設定されても良い。このようにヌルデータのサイズが設定されれば、前記ノズル列の位置に応じて前記ノズル列からの前記液体の吐出タイミングを簡単にずらすことができる。
また、かかる液体吐出装置にあっては、前記ヌルデータにダミーヌルデータを付加して、前記所定のビット単位のヌルデータとし、この所定のビット単位のヌルデータが前記ノズル駆動データに付加されても良い。このようなダミーデータを付加することで、ノズル列の間隔が任意に設定されても、所定のビット単位でノズル駆動データにヌルデータを付加することができる。これにより、ヌルデータを付加する処理を軽減することができる。
また、かかる液体吐出装置にあっては、前記ノズル駆動データに前記ダミーヌルデータが付加されたときに、前記第2データ転送手段が前記第2メモリから当該ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスが変更されても良い。このようにノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスが変更されれば、ノズル駆動データにダミーヌルデータが付加されたときに、各ノズル列からの液体吐出処理をスムーズに行うことができる。
かかる液体吐出装置にあっては、前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスが、更に、当該ヘッドの移動において、前記媒体に対する液体の吐出を最初に行うノズル列に応じて、変更されてもよい。このように液体の吐出を最初に行うノズル列に応じて前記アドレスが変更されれば、ヘッドの移動距離を短くでき、液体吐出装置のスループットを向上させることができる。
また、かかる液体吐出装置にあっては、前記所定のビット単位が16ビット単位であっても良い。このようなビット単位にて処理が行われるときに、CPU等の処理負荷を大幅に増大させずに、ノズル列の間隔を任意に設定することができる。
また、かかる液体吐出装置にあっては、前記ノズル駆動データは、前記ヘッドが移動を開始してから終了するまでに前記各ノズル列の各ノズルを駆動するためのデータであってもよい。また、前記ヘッドの移動方向と交差する方向に沿って前記媒体を搬送する搬送手段を備えていてもよい。また、前記搬送手段による前記媒体の搬送動作と、前記ヘッドの移動に伴う前記ノズル列からの液体吐出動作とを交互に繰り返してもよい。このような液体吐出装置において、CPU等における処理の負荷を大幅に増大させずに、ノズル列の間隔を任意に設定することができる。
また、かかる液体吐出装置にあっては、前記ノズル列は、前記液体としてインクを吐出してもよい。また、前記各ノズル列が前記インクとして各々異なる色のインクを吐出しても良い。このようなインクを吐出する液体吐出装置において、CPU等における処理負荷を大幅に増大させずに、ノズル列の間隔を任意に設定することができる。
媒体に対して相対的に移動可能に設けられたヘッドと、前記ヘッドにその移動方向に沿って相互に間隔をあけて設けられ、前記媒体に対して液体を吐出する複数のノズル列と、吐出データに基づき前記ノズル列を各々駆動するノズル駆動手段とを備え、
前記ノズル駆動手段は、前記吐出データから前記各ノズル列を駆動するためのノズル駆動データを生成する駆動データ生成手段と、前記駆動データ生成手段により生成された前記ノズル駆動データが格納される第1メモリと、前記第1メモリから前記ノズル駆動データを所定のビット単位で読み出して前記ノズル列別に設けられた第2メモリに各々転送する第1データ転送手段と、前記第2メモリから前記ノズル駆動データを順次読み出してノズル駆動部に送出する第2データ転送手段とを有する液体吐出装置において、
前記ノズル駆動データには、前記ノズル列の位置に応じて前記ノズル列からの前記液体の吐出タイミングをずらすためのヌルデータが付加されるとともに、
前記ヌルデータのサイズが、前記液体の吐出により前記媒体上に形成しようとする画像の解像度と、前記ノズル列の間隔とに基づき設定され、
前記ヌルデータにダミーヌルデータを付加して、前記所定のビット単位のヌルデータとし、この所定のビット単位のヌルデータが前記ノズル駆動データに付加され、
前記ノズル駆動データに前記ダミーヌルデータが付加されたときに、前記第2データ転送手段が前記第2メモリから当該ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスが変更されることを特徴とする液体吐出装置。
媒体に対して相対的に移動可能に設けられたヘッドと、前記ヘッドにその移動方向に沿って相互に間隔をあけて設けられ、前記媒体に対して液体を吐出する複数のノズル列と、吐出データに基づき前記ノズル列を各々駆動するノズル駆動手段とを備え、
前記ノズル駆動手段は、前記吐出データから前記各ノズル列を駆動するためのノズル駆動データを生成する駆動データ生成手段と、前記駆動データ生成手段により生成された前記ノズル駆動データが格納される第1メモリと、前記第1メモリから前記ノズル駆動データを所定のビット単位で読み出して前記ノズル列別に設けられた第2メモリに各々転送する第1データ転送手段と、前記第2メモリから前記ノズル駆動データを順次読み出してノズル駆動部に送出する第2データ転送手段とを有する液体吐出装置において、
前記ノズル列の間隔と、前記媒体上に形成しようとする画像の解像度と、当該ヘッドの移動において前記媒体に対する液体の吐出を最初に行うノズル列とに基づいて、前記第1データ転送手段が読み出しを開始する前記所定のビット単位のノズル駆動データと、前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスとが決定されることを特徴とする液体吐出装置。
媒体に対して相対的に移動可能に設けられたヘッドと、前記ヘッドにその移動方向に沿って相互に間隔をあけて設けられ、前記媒体に対して液体を吐出する複数のノズル列と、吐出データに基づき前記ノズル列を各々駆動するノズル駆動手段とを備え、
前記ノズル駆動手段は、前記吐出データから前記各ノズル列を駆動するためのノズル駆動データを生成する駆動データ生成手段と、前記駆動データ生成手段により生成された前記ノズル駆動データが格納される第1メモリと、前記第1メモリから前記ノズル駆動データを所定のビット単位で読み出して前記ノズル列別に設けられた第2メモリに各々転送する第1データ転送手段と、前記第2メモリから前記ノズル駆動データを順次読み出してノズル駆動部に送出する第2データ転送手段とを有する液体吐出装置における液体吐出方法であって、
前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスを前記ノズル列の位置に応じて変更することを特徴とする液体吐出方法。
媒体に対して相対的に移動可能に設けられたヘッドと、前記ヘッドにその移動方向に沿って相互に間隔をあけて設けられ、前記媒体に対して液体を吐出する複数のノズル列と、吐出データに基づき前記ノズル列を各々駆動するノズル駆動手段とを備え、
前記ノズル駆動手段は、前記吐出データから前記各ノズル列を駆動するためのノズル駆動データを生成する駆動データ生成手段と、前記駆動データ生成手段により生成された前記ノズル駆動データが格納される第1メモリと、前記第1メモリから前記ノズル駆動データを所定のビット単位で読み出して前記ノズル列別に設けられた第2メモリに各々転送する第1データ転送手段と、前記第2メモリから前記ノズル駆動データを順次読み出してノズル駆動部に送出する第2データ転送手段とを有する液体吐出装置で実行されるプログラムであって、
前記第2データ転送手段が、前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスを前記ノズル列の位置に応じて変更するステップを実行することを特徴とするプログラム。
コンピュータ本体と、このコンピュータ本体に接続可能な液体吐出装置とを具備した液体吐出システムにおいて、
前記液体吐出装置は、媒体に対して相対的に移動可能に設けられたヘッドと、前記ヘッドにその移動方向に沿って相互に間隔をあけて設けられ、前記媒体に対して液体を吐出する複数のノズル列と、吐出データに基づき前記ノズル列を各々駆動するノズル駆動手段とを備え、
前記ノズル駆動手段は、前記吐出データから前記各ノズル列を駆動するためのノズル駆動データを生成する駆動データ生成手段と、前記駆動データ生成手段により生成された前記ノズル駆動データが格納される第1メモリと、前記第1メモリから前記ノズル駆動データを所定のビット単位で読み出して前記ノズル列別に設けられた第2メモリに各々転送する第1データ転送手段と、前記第2メモリから前記ノズル制御データを順次読み出して前記ノズル駆動部に送出する第2データ転送手段とを有する液体吐出装置であって、
前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスが前記ノズル列の位置に応じて変更されることを特徴とする液体吐出システム。
===液体吐出装置の概要===
本発明に係る液体吐出装置について、インクジェットプリンタを例にとり、その概要について説明する。図1〜図4は、そのインクジェットプリンタ1の一実施形態の概要を説明するための図である。図1は、そのインクジェットプリンタ1の一実施形態の外観を示す。図2は、そのインクジェットプリンタ1の内部構成を示す。図3は、そのインクジェットプリンタ1の搬送部を示す。図4は、そのインクジェットプリンタのシステム構成を示すブロック構成図である。
このインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、背面から供給された印刷用紙等の媒体を前面から排出する構造を備えており、その前面部には操作パネル2および排紙部3が設けられ、その背面部には給紙部4が設けられている。操作パネル2には、各種操作ボタン5および表示ランプ6が設けられている。また、排紙部3には、不使用時に排紙口を塞ぐ排紙トレー7が設けられている。給紙部4には、カット紙(図示しない)を保持する給紙トレー8が設けられている。なお、インクジェットプリンタ1は、カット紙など単票状の印刷紙のみならず、ロール紙などの連続した媒体にも印刷できるような給紙構造を備えていても良い。
このインクジェットプリンタ1の内部には、図2に示すように、キャリッジ41が設けられている。このキャリッジ41は、所定の方向(本実施形態では図中走査方向)に沿って相対的に移動可能に設けられたものである。キャリッジ41の周辺には、キャリッジモータ(以下、CRモータともいう)42と、プーリ44と、タイミングベルト45と、ガイドレール46と、が設けられている。キャリッジモータ42は、DCモータなどにより構成され、キャリッジ41を前記所定の方向に沿って相対的に移動させるための駆動源として機能する。また、タイミングベルト45は、プーリ44を解してキャリッジモータ42に接続されるとともに、その一部がキャリッジ41に接続され、キャリッジモータ42の回転駆動によってキャリッジ41を前記所定の方向に沿って相対的に移動させる。ガイドレール46は、キャリッジ41を前記所定の方向に沿って案内する。この他に、キャリッジ41の周辺には、キャリッジ41の位置を検出するリニア式エンコーダ51と、媒体Sをキャリッジ41の移動方向と交差する方向に沿って搬送するための搬送ローラ17Aと、この搬送ローラ17Aを回転駆動させる紙送りモータ15とが設けられている。
一方、キャリッジ41には、各種インクを収容したインクカートリッジ48と、媒体Sに対して印刷を行うヘッド21とが設けられている。インクカートリッジ48は、例えば、イエロ(Y)やマゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)などの各色のインクを収容しており、キャリッジ41に設けられたカートリッジ装着部に着脱可能に装着されている。一方、ヘッド21は、本実施形態では、媒体Sに対してインクを吐出して印刷を施すようになっている。このためにヘッド21には、インクを吐出するための多数のノズルが設けられている。このヘッド21のインクの吐出機構については、後で詳しく説明する。
この他に、このインクジェットプリンタ1の内部には、ヘッド21のノズルの目詰まりを解消するためのクリーニングユニット30が設けられている。クリーニングユニット30は、ポンプ装置31と、キャッピング装置35とを有する。ポンプ装置31は、ヘッド21のノズルの目詰まりを防止するため、ノズルからインクを吸い出すものであり、ポンプモータ(図示外)により作動する。一方、キャッピング装置35は、ヘッド21のノズルの目詰まりを防止するため、印刷を行わないとき(待機時など)に、ヘッド21のノズルを封止する。
次にこのインクジェットプリンタ1の搬送部(本発明の搬送手段に相当)の構成について説明する。この搬送部は、図3に示すように、紙挿入口11A及びロール紙挿入口11Bと、給紙モータ(不図示)と、給紙ローラ13と、プラテン14と、紙搬送モータ(以下、PFモータという)15と、搬送ローラ17Aと排紙ローラ17Bと、フリーローラ18Aとフリーローラ18Bとを有する。
紙挿入口11Aは、媒体である用紙Sを挿入するところである。給紙モータ(図示外)は、紙挿入口11Aに挿入された紙Sをプリンタ1内に搬送するモータであり、パルスモータ等で構成される。給紙ローラ13は、紙挿入口11Aに挿入された媒体Sをプリンタ1の内部に自動的に搬送するローラであり、給紙モータによって駆動される。給紙ローラ13は、略D形の横断面形状を有している。給紙ローラ13の円周部分の周囲長さは、PFモータ15までの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて媒体SをPFモータ15まで搬送できる。なお、給紙ローラ13の回転駆動力と分離パッド(図示外)の摩擦抵抗とによって、複数の媒体Sが一度に給紙されることを防いでいる。
プラテン14は、印刷中の用紙Sを支持する支持手段である。PFモータ15は、媒体Sである例えば紙を紙搬送方向に送り出すモータであり、DCモータで構成される。搬送ローラ17Aは、給紙ローラ13によってプリンタ1内に搬送された紙Sを印刷可能な領域まで送り出すローラであり、PFモータ15によって駆動される。フリーローラ18Aは、搬送ローラ17Aと対向する位置に設けられ、紙Sを搬送ローラ17Aとの間に挟むことによって用紙Sを搬送ローラ17Aに向かって押さえる。
排紙ローラ17Bは、印刷が終了した紙Sをプリンタ1の外部に排出するローラである。排紙ローラ17Bは、不図示の歯車により、PFモータ15によって駆動される。フリーローラ18Bは、排紙ローラ17Bと対向する位置に設けられ、紙Sを排紙ローラ17Bとの間に挟むことによって用紙Sを排紙ローラ17Bに向かって押さえる。
次にこのインクジェットプリンタ1のシステム構成について説明する。このインクジェットプリンタ1は、図4に示すように、バッファメモリ122と、イメージバッファ124と、システムコントローラ126と、メインメモリ127(本発明の第1メモリに相当)と、EEPROM129とを備えている。バッファメモリ122は、ホストコンピュータ140から送信された印刷データ等の各種データを受信して一時的に記憶する。また、イメージバッファ124は、受信した印刷データをバッファメモリ122より取得して格納する。また、メインメモリ127は、ROMやRAMなどにより構成される。
一方、システムコントローラ126は、メインメモリ127から制御用プログラムを読み出して、当該制御用プログラムに従ってプリンタ本体20全体の制御を行う。本実施形態のシステムコントローラ126は、キャリッジモータ制御部128と、搬送制御部130と、ヘッド駆動部132と、ロータリ式エンコーダ134と、リニア式エンコーダ136とを備えている。キャリッジモータ制御部128は、キャリッジモータ42の回転方向や回転数、トルクなどを駆動制御する。また、ヘッド駆動部132は、ヘッド21の駆動制御を行う。搬送制御部130は、搬送ローラ17Aを回転駆動する紙送りモータ116など、搬送系に配置された各種駆動モータを制御する。
ホストコンピュータ140から送られてきた印刷データは、一旦、バッファメモリ122に蓄えられる。ここで蓄えられた印刷データは、その中から必要な情報がシステムコントローラ126により読み出される。システムコントローラ126は、その読み出した情報に基づき、リニア式エンコーダ136やロータリ式エンコーダ134からの出力を参照しながら、制御用プログラムに従って、キャリッジモータ制御部128や搬送制御部130、ヘッド駆動部132を各々制御する。
イメージバッファ124には、バッファメモリ122に受信された複数の色成分の印刷データが格納される。ヘッド駆動部132は、システムコントローラ126からの制御信号に従って、イメージバッファ124から各色成分の印刷データを取得し、この印刷データに基づきヘッド21に設けられた各色のノズルを駆動制御する。
===リニアエンコーダ===
次にリニア式エンコーダ51について詳しく説明する。図5は、キャリッジ66に設けられたリニア式エンコーダ51の構成を模式的に示したものである。 このリニア式エンコーダ51は、発光ダイオード202と、コリメータレンズ204と、検出処理部206とを備えている。検出処理部206は、複数(例えば4個)のフォトダイオード208と、信号処理回路210と、例えば2個のコンパレータ212A、212Bとを有している。
発光ダイオード202の両端に抵抗を介して電圧VCCが印加されると、発光ダイオード202から光が発せられる。この光はコリメータレンズ204により平行光に集光されてリニア式エンコーダ用符号板214を通過する。リニア式エンコーダ用符号板214には、所定の間隔(例えば1/180インチ(1インチ=2.54cm))毎にスリットが設けられている。
リニア式エンコーダ用符号板214を通過した平行光は、図示しない固定スリットを通って各フォトダイオード208に入射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード208から出力される電気信号は信号処理回路210において信号処理され、信号処理回路210から出力される信号はコンパレータ212A、212Bにおいて比較され、比較結果がパルスとして出力される。コンパレータ212A、212Bから出力されるパルスENC−A、ENC−Bがリニア式エンコーダ51の出力となる。
図6は、キャリッジモータ112の正転時及び逆転時におけるリニア式エンコーダ51の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。
図6A及び図6Bに示すように、キャリッジモータ112の正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。キャリッジモータ112が正転しているとき、即ち、キャリッジ66がガイド軸70に沿って移動しているときは、図6Aに示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が進み、キャリッジモータ112が逆転しているときは、図6Bに示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れる。そして、パルスENC−A及びパルスENC−Bの1周期Tは、キャリッジ66がリニア式エンコーダ用符号板214のスリット間隔を移動する時間に等しい。
そして、リニア式エンコーダ51の出力パルスENC−A、ENC−Bの各々の立ち上がりエッジ、立ち上がりエッジが検出され、検出されたエッジの個数が計数され、この計数値に基づいてキャリッジモータ112の回転位置が演算される。この計数はキャリッジモータ112が正転しているときは1個のエッジが検出されると「+1」を加算し、逆転しているときは、1個のエッジが検出されると「−1」を加算する。パルスENC−A及びENC−Bの各々の周期は、リニア式エンコーダ用符号板214の、あるスリットがリニア式エンコーダ136を通過してから次のスリットがリニア式エンコーダ136を通過するまでの時間に等しく、かつ、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。このため、上記計数のカウント値「1」はリニア式エンコーダ用符号板214のスリット間隔の1/4に対応する。これにより上記計数値にスリット間隔の1/4を乗算すれば、その乗算値に基づいて、計数値が「0」に対応する回転位置からのキャリッジモータ112の移動量を求めることができる。このときリニア式エンコーダ51の解像度はリニア式エンコーダ用符号板214のスリットの間隔の1/4となる。
===ヘッドの吐出機構===
図7は、ヘッド21の下面部に設けられたインクのノズルの配列を示した図である。ヘッド21の下面部には、同図に示すように、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロ(Y)の各色ごとにそれぞれ複数のノズル♯1〜♯180からなるノズル列211K、211C、211M、211Yが設けられている。各ノズル♯1〜♯180は、用紙7の搬送方向に沿って直線状に配列されている。各ノズル列211K、211C、211M、211Yは、ヘッド21の移動方向(走査方向)に沿って相互に間隔をあけて平行に配置されている。各ノズル♯1〜♯180には、インク滴を吐出するための駆動素子としてピエゾ素子(図示外)が設けられている。
ピエゾ素子は、その両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加すると、電圧の印加時間に応じて伸張し、インクの流路の側壁を変形させる。これによって、インクの流路の体積がピエゾ素子の伸縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、インク滴となって各色の各ノズル♯1〜♯180から吐出される。
図8は、各ノズル♯1〜♯180の駆動回路(本発明のノズル駆動部に相当)220を示したものである。この駆動回路220は、同図に示すように、原駆動信号発生部221と、複数のマスク回路222と、駆動信号補正回路223とを備えている。原駆動信号発生部221は、各ノズル♯1〜♯180に共通して用いられる原信号ODRVを生成する。この原信号ODRVは、一画素分の主走査期間内(キャリッジ41が一画素の間隔を横切る時間内)において、図中下部に示すように、第1パルスW1と第2パルスW2の2つのパルスを含む信号である。原駆動信号発生部221で生成された原信号ODRVは、各マスク回路222に出力される。
マスク回路222は、ヘッド21のノズル♯1〜♯180をそれぞれ駆動する複数のピエゾ素子に対応して設けられている。各マスク回路222には、原信号発生部221から原信号ODRVが入力されるとともに、印刷信号PRT(i)が入力される。この印刷信号PRT(i)は、画素に対応する画素データであり、一画素に対して2ビットの情報を有する2値信号である。マスク回路222は、印刷信号PRT(i)のレベルに応じて、原信号ODRVを遮断したり通過させたりする。すなわち、印刷信号PRT(i)がレベル『0』のときには、原信号ODRVのパルスを遮断する一方、印刷信号PRT(i)がレベル『1』のときには、原信号ODRVの対応するパルスをそのまま通過させて駆動信号DRVとして駆動信号補正回路223に出力する。
駆動信号補正回路223は、マスク回路222からの駆動信号DRVの波形のタイミングをずらして補正をする。ここで補正される駆動信号DRVの波形のタイミングのずらし幅は、システムコントローラ126等からの指示によって適宜調節される。すなわち、駆動信号補正回路223は、システムコントローラ126等からの指示によって駆動信号DRVの波形を所望のタイミングにずらすことができる。駆動信号補正回路223により補正された駆動信号DRVは、各ノズル♯1〜♯10のピエゾ素子に向けて出力される。各ノズル♯1〜♯10のピエゾ素子は、駆動信号補正回路223からの駆動信号DRVに基づき駆動してインクの吐出を行う。
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1では、このようなノズル♯1〜♯10の駆動回路220が、各ノズル列211K、211C、211M、211Yごと、即ち、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロ(Y)の各色別に各々設けられ、各ノズル列211K、211C、211M、211Yごとに個別にピエゾ素子の駆動が行われるようになっている。
===ホストの処理===
図9は、ホスト140の処理を概略的に説明する図である。同図に示すように、ホスト140は、プリンタ1に接続されたコンピュータ本体90と、表示装置93とを備えている。コンピュータ本体90には、プリンタ1の動作を制御する「プリンタドライバ」と呼ばれるコンピュータプログラム96が搭載されている。プリンタドライバ96は、同図に示すように、ホスト140に搭載された所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれており、アプリケーションプログラム95からは、これらのドライバ91、96を介して、インクジェットプリンタ1に転送するための印刷データPDが出力される。画像のレタッチなどを行うアプリケーションプログラム95は、処理対象の画像に対して所望の処理を行い、また、ビデオドライバ91を介して表示装置93に画像を表示している。
アプリケーションプログラム95が印刷命令を発すると、コンピュータ本体90のプリンタドライバ96が、画像データをアプリケーションプログラム95から受け取り、これをインクジェットプリンタ1に供給する印刷データPDに変換する。プリンタドライバ96の内部には、解像度変換モジュール97と、色変換モジュール98と、ハーフトーンモジュール99と、ラスタライザ100と、ユーザインターフェース表示モジュール101と、UIプリンタインターフェースモジュール102と、色変換ルックアップテーブルLUTとを備えている。
解像度変換モジュール97は、アプリケーションプログラム95で形成されたカラー画像データの解像度を、印刷解像度に変換する役割を果たす。こうして解像度変換された画像データは、まだRGBの3つの色成分からなる画像情報である。色変換モジュール98は、色変換ルックアップテーブルLUTを参照しつつ、各画素毎に、RGB画像データを、プリンタ1が利用可能な複数のインク色の多階調データに変換する。
色変換された多階調データは、例えば256階調の階調値を有している。ハーフトーンモジュール99は、いわゆるハーフトーン処理を実行してハーフトーン画像データを生成する。このハーフトーン画像データは、ラスタライザ100によりプリンタ1に転送すべきデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPDとしてプリンタ1に出力される。印刷データPDは、各主走査時のドットの形成状態を示すラスタデータと、副走査送り量を示すデータと、を含んでいる。
ユーザインターフェース表示モジュール101は、印刷に関係する種々のユーザインターフェースウィンドウを表示する機能と、それらのウィンドウ内におけるユーザの入力を受け取る機能とを有している。
UIプリンタインターフェースモジュール102は、ユーザインターフェース(UI)とプリンタ1間のインターフェースを取る機能を有している。ユーザがユーザインターフェースにより指示した命令を解釈して、プリンタ1へ各種コマンドCOMを送信したり、逆に、プリンタ1から受信したコマンドCOMを解釈して、ユーザインターフェースへ各種表示を行ったりする。
なお、プリンタドライバ96は、各種コマンドCOMを送受信する機能、印刷データPDをプリンタ1に供給する機能等を実現する。このようなプリンタドライバ96の機能を実現するためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で供給される。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、ホスト67の内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、ホスト67が読み取り可能な種々の媒体を利用することができる。また、このようなコンピュータプログラムを、インターネットを介してコンピュータ本体90にダウンロードすることも可能である。
===プリンタ側の処理===
次にインクジェットプリンタ1の処理について説明する。システムコントローラ126は、ホスト140から送られてきた印刷データPDに基づき、各ノズル列211K、211C、211M、211Yごとに各ノズル列211K、211C、211M、211Yに各々対応するノズル駆動データを生成する。ここでは、イエロ(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色ごとにノズル駆動データが生成される。
図10は、ここで生成される各色別、即ちノズル列211K、211C、211M、211Yごとのノズル駆動データを各々イメージ的に示したものである。このノズル駆動データDY、DM、DC、DKは、各ノズル211K、211C、211M、211Yからインクの吐出の有無やその吐出量を規定している。ここでは、ノズル駆動データDY、DM、DC、DKは、縦方向に沿って各ノズル列211の各ノズル♯1〜♯180に対応するように配列され、また横方向に沿ってヘッド21の移動に合わせて処理される順序に配列されている。このようにしてシステムコントローラ126により生成されたノズル駆動データDY、DM、DC、DKは、メインメモリ127などの適宜な記憶部に記憶される。
===ヌルデータの付加===
さらにシステムコントローラ126は、このようにして作成したノズル駆動データDY、DM、DC、DKにヌルデータNY、NM、NC、NKを付加する。図11は、ノズル駆動データDY、DM、DC、DKにヌルデータNY、NM、NC、NKを付加したときのデータのイメージを示したものである。図12は、ヘッド21のイエロ(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各ノズル列を示したものである。これらヌルデータNY、NM、NC、NKを付加する処理は、各ノズル列211K、211C、211M、211Yの位置に応じて各ノズル列211K、211C、211M、211Yにおけるインクの吐出タイミングをずらすための処理であり、ヌルデータNY、NM、NC、NKは、ノズル駆動データDY、DM、DC、DKの処理順序の方向に対して先方部または後方部に付加される。
各色のノズル駆動データDY、DM、DC、DKについて詳しく説明する。ここでは、イエロ(Y)のノズル列を基準として設定されている。イエロ(Y)のノズル駆動データDYは、基準となるデータとなっており、ヌルデータNYはノズル駆動データDYの後方部に付加されている。すなわち、他のノズル列、即ちここでは、イエロ(Y)を除く、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)においてインクの吐出が行われている間、インクの吐出を行わないように、イエロ(Y)のノズル列と、ブラック(K)のノズル列との間隔T6(図12参照)に応じて設定される。
また、マゼンダ(M)のノズル駆動データDMでは、ヌルデータNYが、ノズル駆動データDMの先方部および後方部に付加されている。先方部に付加されたヌルデータNMは、イエロ(Y)に対してインクの吐出タイミングをずらずために付加されたもので、イエロ(Y)のノズル列211Yとマゼンダ(M)のノズル列211Mとの間隔T1(図12参照)に応じて設定される。後方部に付加されたヌルデータNMは、他のノズル列211C、211K、即ちここでは、シアン(C)、ブラック(K)においてインクの吐出が行われている間、インクの吐出を行わないように付加されたもので、マゼンダ(M)のノズル列211Mと、ブラック(K)のノズル列211Kとの間隔T5(図12参照)に応じて設定される。
また、シアン(C)のノズル駆動データDCでは、ヌルデータNCが、ノズル駆動データDCの先方部および後方部に付加されている。先方部に付加されたヌルデータNCは、イエロ(Y)やマゼンダ(M)を吐出するノズル列211Y、211Mに対してインクの吐出タイミングをずらずために付加されたもので、イエロ(Y)のノズル列211Yとシアン(C)のノズル列211Cとの間隔T4(図12参照)に応じて設定される。一方、後方部に付加されたヌルデータNMは、他のノズル列211K、ここではブラック(K)においてインクの吐出が行われている間、インクの吐出を行わないように付加されたもので、シアン(C)のノズル列211Cと、ブラック(K)のノズル列211Kとの間隔T3(図12参照)に応じて設定される。
一方、ブラック(K)のノズル駆動データDKでは、ヌルデータNKが、ノズル駆動データDKの先方部に付加されている。このヌルデータNKは、イエロ(Y)やマゼンダ(M)、シアン(C)のノズル列211Y、211M、211Cに対してインクの吐出タイミングをずらずために付加されたもので、イエロ(Y)のノズル列211Yと、ブラック(K)のノズル列211Kとの間隔T6(図12参照)に応じて設定される。
本実施形態では、各ノズル列の間隔T1、T2、T3、T4、T5、T6が、所望する任意の間隔に設定される。このような場合、従来、システムコントローラ126が処理し易い所定のビット単位に対応していないヌルデータを付加しなければならないため、システムコントローラ126がヌルデータを付加する処理に要するステップ数が増え、処理の負荷が増大して、大幅な処理時間を要するといった不具合が発生することになる。
しかしながら、本実施形態では、各ノズル列211Y、211M、211C、211Kの間隔T1、T2、T3、T4、T5、T6が任意の間隔に設定されても、システムコントローラ126が処理し易い所定のビット単位にて各ノズル駆動データDY、DM、DC、DKにヌルデータNY、NM、NC、NKを付加するため、ヌルデータNY、NM、NC、NKの付加に要するステップ数が増加せず、システムコントローラ126の処理負荷および処理時間の増大を招かずに済む。
以下に本実施形態におけるヌルデータNY、NM、NC、NKの付加方法について説明する。図13は、本実施形態におけるヌルデータNY、NM、NC、NKの付加方法の一例を説明するものである。ここでは、マゼンダ(M)およびシアン(C)のノズル駆動データDM、DCの先方部にヌルデータNY、NCを付加する場合について説明する。
マゼンダ(M)のノズル駆動データDMの先方部には、図13Aに示すように、システムコントローラ126が処理し易い所定のビット単位(ここでは16ビット単位)にてヌルデータNMが付加される。ただし、ここで付加されるヌルデータNMには、マゼンダ(M)のノズル列211Mからのインクの吐出タイミングをずらすために必要なヌルデータ以外に、この吐出タイミングをずらすこととは関係のない無効なヌルデータ、即ちダミーのヌルデータが含まれている。つまり、システムコントローラ126が処理し易い所定のビット単位でヌルデータを付加するようにするために、本来、インクの吐出タイミングをずらすために必要なデータ分以外に余分にダミーヌルデータが付加されるのである。
例えば、マゼンダ(M)のノズル列211Mと、イエロ(Y)のノズル列211Yとの間隔T1が0.1インチ(約2.5mm)であるときに、解像度180dpiで印刷を行う場合、マゼンダ(M)のノズル列211Mからのインクの吐出タイミングをずらすために必要なヌルデータは、解像度N(180dpi)×間隔T1(0.1インチ)で18ドットとなり、ノズル列211Y、211M間のドット数は18ドットとなる。ここで、1ドットが1ビットのデータに表される場合、付加するヌルデータは18ビットとなる。システムコントローラ126が処理し易いビット単位が16ビット単位であるとすると、16ビット単位にてヌルデータが付加されるから、16ビットの2倍、即ち32ビット分のヌルデータを付加して、32ビット−18ビットで、14ビット余計にダミーヌルデータが付加される。
図13Bは、シアン(C)のノズル駆動データDCにヌルデータNCを付加する場合について示したものである。例えば、シアン(C)のノズル列211Cと、イエロ(Y)のノズル列211Yとの間隔T4が0.2インチ(約5.0mm)であるときに、解像度180dpiで印刷を行う場合、シアン(C)のノズル列211Cからのインクの吐出タイミングをずらすために必要なヌルデータは、解像度N(180dpi)×間隔T1(0.2インチ)となり、ノズル列間のドット数は36ドットとなる。1ドットが1ビットのデータで表される場合、付加するヌルデータは36ビットとなる。システムコントローラ126が処理し易いビット単位が16ビット単位であるとすると、16ビット単位にてヌルデータが付加されるから、16ビットの3倍、即ち48ビット分のヌルデータを付加する必要がある。48ビット−36ビットで、12ビット分余計にダミーヌルデータが付加される。
このようにして、本実施形態では、各ヌルデータNY、NM、NC、NKが、本来、インクの吐出タイミングをずらすために必要なヌルデータの他に、ダミーヌルデータが付加され、システムコントローラ126が処理し易い所定のビット単位の整数倍にて付加される。ただし、インクの吐出タイミングをずらすために必要なデータが、システムコントローラ126が処理し易い所定のビット単位の整数倍である場合には、ダミーヌルデータを付加する必要はない。なお、このようなダミーヌルデータを付加したことによるインクの吐出タイミングの調整については後で詳しく説明する。
また、これらノズル駆動データDY、DM、DC、DKの生成からヌルデータNY、NM、NC、NKの付加に至る処理は、本発明の駆動データ生成手段により行われる処理に相当する。
===ノズル駆動データの転送===
こうしてヌルデータNY、NM、NC、NKが付加されて作成されたノズル駆動データDY、DM、DC、DKは、システムコントローラ126により順次メインメモリ127から所定のビット単位で読み出されてヘッド駆動部132に転送される。
図14は、このときのノズル駆動データDY、DM、DC、DKのメインメモリ127からの読出し処理を概略的に示したものである。ここでは、イエロ(Y)のノズル駆動データDYについて説明する。なお、他のマゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のノズル駆動データDM、DC、DKについても、イエロ(Y)のノズル駆動データDYと同じようにメインメモリ127から読み出される。
同図に示すように、システムコントローラ126は、ノズル駆動データDYから所定のビット単位、即ち16ビット単位ずつデータを抽出する。ここでは、1番目のノズル、即ちノズル♯1に対応するデータから抽出されて、ノズル番号順に順次データが抽出される。システムコントローラ126は、その抽出したデータを順次ヘッド駆動部132に送出する。なお、システムコントローラ126により行われるこの処理は、本発明の第1転送手段により行われる転送処理に相当する。
ヘッド駆動部132は、各ノズル列別にSRAM等により構成されたサブメモリ300(本発明にかかる第2メモリに相当)を備えている。そして、ヘッド駆動部132は、このサブメモリ300にシステムコントローラ126により送られてきたノズル駆動データDY、DM、DC、DKを順次格納する。
サブメモリ300は、本実施形態では、同図に示すように、縦方向に沿ってノズル数、横方向に沿って16ビット分のデータを記憶可能な記憶領域を有している。システムコントローラ126により送られてきたノズル駆動データは、このサブメモリ300のデータ記憶領域に各ノズルに対応するように16ビットずつ順次格納される。ノズル駆動データDY、DM、DC、DKの格納は、このデータ記憶領域にデータが格納し切れなくなるまで連続して行われる。つまり、最後のノズル♯180にデータが格納し終わるまで連続して行われる。
サブメモリ300に格納されたノズル駆動データDY、DM、DC、DKは、順次横方向に沿って読み出されてノズルの駆動回路220へと送出される。すなわち、サブメモリ300の記憶領域の横方向に沿って1ビットずつ若しくは2ビットずつ、1つの画素を形成するのに必要なビット数に応じて順次送出される。ノズルの駆動回路200は、サブメモリ300から送られてきたデータに基づき各ノズル♯1〜♯180を各々駆動する。
サブメモリ300に記憶されたノズル駆動データについてノズルの駆動回路220への送出が終了すると、ヘッド駆動部132は、システムコントローラ126にノズル駆動データの再転送を要求する。システムコントローラ126はこの再転送要求に応じてメインメモリ127からノズル駆動データDY、DM、DC、DKの未抽出分を順次読み出してヘッド駆動部132へと転送する。
本実施形態では、サブメモリ300からノズル駆動データを読み出してノズルの駆動回路220に順次送出する際に、サブメモリ300に格納されたノズル駆動データに、インクの吐出タイミングをずらすこととは無関係なダミーヌルデータが付加されていた場合に、ノズル駆動データの読出しを開始するアドレスを変更して、ダミーヌルデータがノズル駆動回路220に転送されないようにする。
つまり、例えば、図13Aに示すように、マゼンダ(M)のノズル駆動データDMに、14ビット分のヌルデータがダミーデータとして余分に付加されていた場合に、その14ビット分のダミーヌルデータの読出しは行わなず、15ビット目からノズル駆動データの読出しを開始する。また、例えば、図13Bに示すように、シアン(C)のノズル駆動データDCに、12ビット分のダミーヌルデータが付加されていた場合に、その12ビット分のダミーヌルデータの読出しは行わなず、13ビット目からノズル駆動データの読出しを開始する。
図15は、ノズル駆動データに12ビット分のダミーデータが付加されていた場合におけるノズル駆動データの読出し開始アドレスを示したものである。同図に示すように、例えば、ノズル駆動データに12ビット分のダミーヌルデータが付加されていた場合、サブメモリ300におけるノズル駆動データの読出しを開始するアドレスを12ビット分、即ち13ビット目のアドレスからデータの読出しを開始する。つまり、先方の12ビット分のダミーヌルデータについてはノズルの駆動部220への転送を行わない。これにより、ノズル駆動データに余計なダミーヌルデータが付加されていても、ノズルの駆動回路220に転送する際に、サブメモリ300から読出しを開始するアドレスを変更することによって、ダミーヌルデータを簡単に排除することができる。
このように本実施形態では、ノズル列211Y、211M、211C、211Kの間隔が所望する任意の間隔に設定されても、ノズル駆動データDY、DM、DC、DKにインクの吐出タイミングをずらすこととは無関係なダミーヌルデータを余計に付加することで、システムコントローラ126が処理し易い所定のビット単位にてノズル駆動データDY、DM、DC、DKにヌルデータを付加することができ、しかも、ダミーヌルデータについては、サブメモリ300からノズル♯1〜♯180の駆動回路220に転送を行う段階で、サブメモリ300からノズル駆動データの読出しを開始するアドレスを変更して、読出しを行わないことによって、これを排除することができる。したがって、システムコントローラ126の処理の負荷を増大させることなく、ノズル列211Y、211M、211C、211Kの間隔を自由に設定することができる。
===応用例===
ノズル列211Y、211M、211C、211Kには、その間隔が、システムコントローラが処理し易い所定のビット単位に対応して設定されるノズル列がある方が好ましい。これは、サブメモリ300に格納されるノズル駆動データが空になるタイミングを一致させることができるからであり、その分、ヘッド駆動部132からシステムコントローラ126へのノズル駆動データの転送要求が発生する回数を少なく抑えることができ、コントローラ126の処理負荷を軽減することができる。
図16は、間隔が16ビットの倍数に設定されたノズル列を有するヘッドの一実施形態を示したものである。ここでは、ヘッド21にノズル列が、イエロ(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色につきそれぞれ2本ずつ合計8本設けられている。すなわち、イエロY1及びY2、マゼンダM1及びM2、シアンC1及びC2、並びにブラックK1及びK2が設けられている。このうち、「Y1」と「M1」、「C2」と「K2」、「K1」と「C1」、「M2」と「Y2」の間隔が各々16ビットの倍数である64ビットに設定されている。また、「M1」と「C2」、「K2」と「K1」、「C1」と「M」の間隔が各々216ビット(16ビットの倍数ではない)に設定されている。
すなわち、「Y1」、「M1」、「K1」および「C1」の各ノズル列の各間隔がそれぞれ16ビットの倍数に設定される。また、「C2」、「K2」、「M2」および「Y2」の各ノズル列の各間隔がそれぞれ16ビットの倍数に設定される。これによって、「Y1」、「M1」、「K1」および「C1」の各ノズル列の各サブメモリ300からのデータ転送要求が同時に発生するとともに、「C2」、「K2」、「M2」および「Y2」の各ノズル列の各サブメモリ300からのデータ転送要求が同時に発生することになる。つまり、データ転送要求が、「Y1」、「M1」、「K1」および「C1」のノズル列のグループと、「Y1」、「M1」、「K1」および「C1」のノズル列のグループとに分かれて発生するため、つまり、システムコントローラ126へのノズル駆動データの転送要求の発生回数を少なくすることができ、システムコントローラ126の処理負荷を軽減することができる。
===変形例1===
以上説明した実施形態では、前記ヌルデータの付加及びノズル駆動データの読出し開始アドレスを、ヘッド21の右端に配置されたノズル列211(図12の場合、211Y)を基準として決めていたが、印字が最初に行われる色を基準に、より具体的には、印字が最初に行われる色の印字開始位置を基準に決めるようにしてもよい。以下、かかる変形例について具体的な内容を説明する。
図19は、本実施形態における一つの変形例について説明するための図である。図19Aは、上述したヘッド21の右端のノズル列211を基準にした場合の駆動データDY、DC、DM、DYの左側部分とその読出し開始アドレス(A1、A2)を示している。駆動データのうち図のxで示す部分は、ヌルデータが付加される前の駆動データであり、印字幅に対応した幅を持っている。また、このxの部分の左側に示される白い部分が、ヌルデータ(DKの場合にはy、zの部分)であり、前述したように、各ノズル列211からのインクの吐出タイミングをずらすために付加される。
図19に示す例では、図に示されるような順番で各色のノズル列211が配置されており、図の右方向に移動して印字を行う。また、各ノズル列211の間隔は、ブラックのノズル列211Kとシアンのノズル列211Cの間T3と、マゼンダのノズル列211Mとイエロのノズル列211Yの間T1が、それぞれ解像度180dpiの16ドット分の長さであり、シアンのノズル列211Cとマゼンダのノズル列211Mの間T2が解像度180dpiの18ドット分の長さである。更に、駆動データは、解像度180dpiであり、1ドットが1ビットのデータで表される。
前述した右端のノズル列211Yを基準にしてヌルデータを付加する方法では、ヘッド21が、図19Aに示す位置に来た時に、ノズル列211Yによる実際の印字が開始され、他の色のノズル列211についてはまだ印字が開始されないと判断して、図に示すような16ビット単位のヌルデータがブラック、シアン、マゼンダの各駆動データDK、DC、DMに付加される。そして、前述したように、各駆動データについてその左端から16ビット単位でメインメモリ127からサブメモリ300への転送が順次行われる。
ここで、ブラック及びシアンについては、それらのノズル列211K、211Cと基準となるイエロのノズル列211Yとの間隔が16ドット(16ビットのデータ)分の長さの倍数になっていないため、前述したように、ノズル駆動データの読出し開始アドレス、即ち、ノズル駆動回路220への転送開始位置を変更する。図19Aに示す例では、当該アドレスが、サブメモリ300に転送された16ビットのデータの左端(1番目)から図のA1及びA2に示す位置(15番目)に変更される。従って、図に示す駆動データDKのzの部分は、前述したダミーヌルデータに相当する。
一方、図19Bは、印字が最初に行われる色を基準にノズル駆動データの読出し開始アドレスを変更する変形例1について例示した図である。図19Bに示す場合も、各ノズル列211の間隔及び駆動データの解像度は図19Aの場合と同様であり、また、駆動データDY、DC、DM、DYのx部分が、ヌルデータが付加される前の元の駆動データを表している。このx部分は、前述したように、ホスト140から送信された印刷データに基づいて生成されるものであるが、全ての色について印字幅の左端から実際の印字が始まるという場合だけでなく、実際の印字開始位置は色によって異なる。従って、色によっては、x部分の左側部分にしばらくヌルデータが続く場合もある。図19Bにおいて、斜線部分が実際に印字が行われるデータを表しており、白色の部分がヌルデータを表している。従って、この例では、シアンについては、印字幅の左端から実際の印字が行われるが、その他の3色については、x部分にしばらくヌルデータが続き、実際の印字は印字幅の左端よりも内側に入った位置から行われる。
この図19Bに示す場合においては、ヘッド21が右方向に移動して行き図に示す位置に来た際に、まずシアンの印字が開始される。変形例1による方法では、この最初に印字が開始されるシアンの色を基準にヌルデータの付加、サブメモリ300へ転送するデータ、及びノズル駆動回路220への転送開始位置を決定する。以下、その内容を具体的に説明する。
図19Bに示す例では、シアンの印字が開始される位置にシアンのノズル列211Cが移動して来た時点(図19Bに示す時点)から、印字動作を開始すればよいので、それに対応するデータがメインメモリ127からサブメモリ300へ転送されればよいことになる。従って、シアンについては、x部分左端(印字が開始される部分)の16ビット分のデータからサブメモリ300へ転送されればよい。これに伴い、ブラックについては、そのノズル列211Kとシアンのノズル列211Cとの間隔に応じて、16ビット分のヌルデータがx部分の左側に必要となり、その分のヌルデータ(図のy´の部分)が付加される。一方、マゼンタとイエロについては、印字タイミングを合わせるために、シアンの印字開始時に、図19Bに示すA3及びA4の位置からノズル駆動回路220への転送が開始されれば良いので、それぞれ図19BのU1及びU2で示す16ビット分のデータからサブメモリ300への転送が行われる。従って、マゼンタとイエロについては、ヌルデータの付加は行われずに、シアンの印字開始位置に基づいて、サブメモリ300への転送を開始する駆動データの位置を決定する。換言すれば、シアンの印字開始位置に基づいて、駆動データを単位ユニット(16ビット)毎に区分した際にどのユニットから転送を開始すればよいかを決定する。更に、マゼンダのノズル列211M及びイエロのノズル列211Yと、印字開始の基準となるシアンのノズル列211Cとの間隔は、16ドット分の長さの倍数になっていないため、このシアンの印字開始位置に基づいて、ノズル駆動データの読出し開始アドレスを変更する。具体的には、サブメモリ300へ転送したU1及びU2のユニットデータにおいて、ノズル駆動回路220への転送開始位置を、左端(1番目)からA3及びA4の位置(3番目)に変更する。
このように変形例1に係る方法では、ホスト140から送信される印刷データに基づいて生成された当初の駆動データから、最初に実際の印字が開始される色とその印字開始位置を決定し、それに基づいて、付加するヌルデータあるいはサブメモリ300へ転送を開始するユニットデータと、サブメモリ300へ転送後のノズル駆動回路220への転送開始位置を決定する。そして、これらの決定に従って、ヌルデータの付加、サブメモリ300へのデータ転送、ノズル駆動回路220への転送が順次行われる。
図20は、変形例1の方法において、最初に印字される色及び駆動データの解像度によって、ノズル駆動データの読出し開始アドレスが変わることを例示した図であり、図21は、それを説明するための図である。まず、図20A及び図20Bは、前述した図19A及び図19Bに示す駆動データに対する各色の読出し開始アドレスを示したものである。即ち、駆動データが180dpiの解像度であり、図19Aの駆動データは印字幅の左端から全ての色について印字が開始され、図19Bの駆動データは前述の通り、シアンだけが印字幅の左端から印字が開始され、他の色はその左端から49ドット目から印字が開始される場合の読出し開始アドレスを示している。
図19Aに示す場合には、イエロのノズル列211Yがヘッド21の右端にあることから、イエロが最初に印字が開始される色となり、図19Aに示すノズル列211の位置を基準に、付加するヌルデータとノズル駆動データの読出し開始アドレスが決定される。即ち、図19Aに示すようなヌルデータとノズル駆動データの読出し開始アドレス(図中の点線で示す矢印を参照)が決定される。図21Aの上段は、かかる場合の駆動データDCを示した図である。図に示すようにDCには16ビットのヌルデータが3つ付加された後、左端の16ビット分のデータが、まず、サブメモリ300へ転送され、矢印の位置からノズル駆動回路220への転送が開始される。前述したように、ノズル列211Cとノズル列211Mとの間隔T2は18ドット分の長さであるため、図21Aの上段に示すように、サブメモリ300へ転送された16ビット分のデータの15ビット目からノズル駆動回路220への転送が開始されることになる。同様に、ブラックについても始めにサブメモリ300へ転送された16ビット分のデータの15ビット目からノズル駆動回路220への転送が開始される。一方、マゼンダとイエロについては、転送された16ビット分のデータの1ビット目からノズル駆動回路220への転送が開始されればよい。従って、図20Aに示すような読出開始アドレスが決定される。
また、図19Bに示す場合には、前述の通り、シアンが最初に印字を行う色となり、図に示すノズル列211の位置を基準に、それぞれ、ヌルデータ、サブメモリ300への転送開始データ、読出開始アドレスが決定される。図21Bの上段は、かかる場合の駆動データDMについて示したものであり、間隔T2が18ドット分の長さであるため、マゼンダの読出開始アドレスは、図に示すように、左から二つ目の単位ユニットデータ(図19BのU1)のうちの3ビット目となる。同様に、他の色についても読出開始アドレスが決定され、図20Bに示すような読出開始アドレスとなる。
次に、図20C及び図20Dは、それぞれ、図20A及び図20Bの場合において、駆動データの解像度を360dpiにした場合の読出開始アドレスを示したものである。まず、図20Cの場合には、基準となるノズル列211の位置関係は、図20Aの場合と変わらないが、付加されるヌルデータが変化するので、それに伴い、読出開始アドレスも変化する。図21Aの下段に示す図は、かかる場合の駆動データDCを示したものである。解像度が360dpiであるため、駆動データDCには5つの16ビットのヌルデータが付加され、まず、その左端の16ビットがサブメモリ300に転送され、図の矢印の位置からノズル駆動回路220への転送を開始するようにする。1ビット分の長さが、図20Aの場合の半分になっているので、この場合のシアンの読出開始アドレスは、図に示すように、13ビット目となる。同様に、他の色についても読出開始アドレスが決定され、かかる場合の読出開始アドレスは、図20Cに示すようになる。
また、図20Dに示す場合には、基準となるノズル列211の位置関係は、図20Bの場合と変わらないが、サブメモリ300への転送を開始する単位ユニットのデータが変化するので、それに伴い、読出開始アドレスも変化する。図21Bの下段に示す図は、かかる場合の駆動データDMを示したものである。この場合には、1ビット分の長さが、図20Bの場合の半分になっているので、図に示すように、左端から3番目の単位ユニットのデータが最初にサブメモリ300へ転送されて、図の矢印の位置からノズル駆動回路220への転送を開始するようにする。具体的には、マゼンダの読出開始アドレスは5ビット目となる。同様に、他の色についても読出開始アドレスが決定され、かかる場合の読出開始アドレスは、図20Dに示すようになる。
このように、変形例1に係る方法では、各ノズル列211の間隔と駆動データの解像度だけでなく、最初に印字が開始される色にも基づいて、ノズル駆動データの読出し開始アドレスを決定する。換言すれば、予め定められている各ノズル列211の間隔と、ホスト140から送信された印刷データによって変化する駆動データの解像度及び最初に印字が開始される色とに基づいて、付加するヌルデータ、サブメモリ300へ転送を開始するデータ、及びノズル駆動回路220への転送開始アドレスを決定する。
かかる変形例1の方法を用いることにより、常にヘッド21の右端に設けられたノズル列211が印字幅の左端に位置する時を基準にする方法よりも、ヘッド21の移動距離を短くすることができ、スループットを向上させることができる。なお、かかる場合にも、
システムコントローラ126の処理の負荷を増大させることなく、ノズル列211Y、211M、211C、211Kの間隔を自由に設定することができる。
===変形例2===
次に、本実施形態の別の変形例について説明する。これまでに説明した方法においては、印字幅の駆動データに対するヌルデータの付加は、各色のインク吐出タイミングを合わせるために必要な部分に行われたが、本変形例2においては、印字する駆動データの内容に関わらず、全ての場合において、全ての色の駆動データにヘッドギャップ分のヌルデータを付加する。
図22は、変形例2において、ヘッド21の右端に設けられたノズル列211が印字幅の左端に位置する時を基準に、ノズル駆動データの読出し開始アドレスを決定する場合を説明するための図である。図22に示す例において、印字幅の駆動データ(図のx部分)及び各ノズル列211の間隔は、図19Aに示した例と同じである。変形例2では、ホスト140から送信された印刷データに基づいて印字幅の駆動データが生成された時点で、まず、全ての色の駆動データにヘッドギャップ分(右端と左端のノズル列211の間隔を越える分)のヌルデータを付加する。図22に示す例では、駆動データの解像度が180dpiであるので、図に示すように、各色に4つの単位ユニット(16ビット)のヌルデータが付加される。
そして、ヘッド21の右端に設けられたノズル列211Yが印字幅の左端に位置する時(図22に示す状態)を基準に、サブメモリ300への転送開始データとノズル駆動回路220への転送開始アドレスを決定する。サブメモリ300への転送開始データについては、例えば、ブラックの場合には、左端の16ビットのヌルデータとなり、シアンについては、左から2番目の16ビットのヌルデータとなる。また、サブメモリ300への転送後のノズル駆動回路220への転送開始アドレスについては、各ノズル列の間隔に基づいて、図19Aの場合と同様に決定される。
また、図23は、変形例2において、最初に印字が開始される色に基づいて、ノズル駆動データの読出し開始アドレスを決定する場合を説明するための図である。図23に示す例において、印字幅の駆動データ(図のx部分)及び各ノズル列211の間隔は、図19Bに示した例と同じである。この場合にも、ホスト140から送信された印刷データに基づいて印字幅の駆動データが生成された時点で、まず、全ての色の駆動データにヘッドギャップ分のヌルデータを付加する。
そして、最初に印字が開始される色のノズル列211Cが印字開始位置に来た時(図23に示す状態)を基準に、サブメモリ300への転送開始データとノズル駆動回路220への転送開始アドレスを決定する。サブメモリ300への転送開始データについては、例えば、ブラックの場合には、左端から4番目の16ビットのヌルデータとなり、シアンについては、x部分の左端のデータとなる。また、サブメモリ300への転送後のノズル駆動回路220への転送開始アドレスについては、各ノズル列の間隔に基づいて、図19Bの場合と同様に決定される。
このように、変形例2に係る方法では、まず、全ての色の駆動データにヘッドギャップ分のヌルデータを付加し、その後、ヘッド21の右端に設けられたノズル列211が印字幅の左端に位置する時を基準に、あるいは、最初に印字が開始される色のノズル列211が印字開始位置に来た時を基準に、各ノズル列211の間隔と駆動データの解像度に基づいて、サブメモリ300への転送開始データとノズル駆動回路220への転送開始アドレスを決定する。
なお、変形例2の場合に限らず、ヘッド21の右端に設けられたノズル列211が印字幅の左端に位置する時を基準にノズル駆動回路220への転送開始アドレスを決定する方法においては、各ノズル列211の間隔は予めわかっているので、駆動データの解像度が決定すれば、各色のノズル駆動回路220への転送開始アドレスを決定することができる。従って、各色のノズル駆動回路220への転送開始アドレス(読出開始アドレス)を、駆動データの解像度毎に決めておき、それをテーブル形式で記憶しておいても良い。 そして、処理する駆動データの解像度がわかった時点で、当該記憶しておいたテーブルを参照する方法で、各色のノズル駆動回路220への転送開始アドレスを決定しても良い。 なお、最初に印字が開始される色に基づいて転送開始アドレスを決定する方法においては、処理する駆動データの解像度だけでは、各色の転送開始アドレスを決定することができないので、各ノズル列211の間隔を記憶しておき、処理する駆動データが判明した時点で、当該駆動データの内容と記憶しておいた各ノズル列211の間隔に基づいて、所定の関数を利用する方法等により、各色の転送開始アドレスを求める。
また、これまでの説明においては、ヘッド21が左から右へ移動する際の印字について説明したが、ヘッド21が右から左へ移動する際の印字についても、同様の方法で、ヌルデータの付加、各色のノズル駆動回路220への転送開始アドレスの決定等を行って、各色のインク吐出タイミングを合わせることができる。従って、本実施形態を双方向の印刷においても応用することができる。
===液体吐出システム等の構成===
次に、本発明に係る液体吐出システムの一例として、液体吐出装置としてインクジェットプリンタを備えた印刷システムを例にして説明する。
図17は、液体吐出システムの外観構成を示した説明図である。液体吐出システム1000は、コンピュータ本体1102と、表示装置1104と、プリンタ1106と、入力装置1108と、読取装置1110とを備えている。コンピュータ本体1102は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。 表示装置1104は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ1106は、上記に説明されたプリンタが用いられている。入力装置1108は、本実施形態ではキーボード1108Aとマウス1108Bが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置1110は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置1110AとCD−ROMドライブ装置1110Bが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばMO(Magnet Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても良い。
図18は、図17に示した液体吐出システムの構成を示すブロック図である。
コンピュータ本体1102が収納された筐体内にRAM等の内部メモリ1202と、ハードディスクドライブユニット1204等の外部メモリがさらに設けられている。
上述したプリンタの動作を制御するコンピュータプログラムは、例えばインターネット等の通信回線を経由して、プリンタ1106に接続されたコンピュータ1000等にダウンロードさせることができるほか、コンピュータによる読み取り可能な記録媒体に記録して配布等することもできる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクFD、CD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスクMO、ハードディスク、メモリ等の各種記録媒体を用いることができる。なお、このような記憶媒体に記憶された情報は、各種の読取装置1110によって、読み取り可能である。
なお、以上の説明においては、プリンタ1106が、コンピュータ本体1102、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取装置1110と接続されてコンピュータシステムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、液体吐出システムが、コンピュータ本体1102とプリンタ1106から構成されても良く、液体吐出システムが表示装置1104、入力装置1108及び読取装置1110のいずれかを備えていなくても良い。また、例えば、プリンタ1106が、コンピュータ本体1102、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取装置1110のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、プリンタ1106が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
このようにして実現された液体吐出システムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
===その他の実施の形態===
以上、一実施形態及びその変形例に基づき、本発明に係るインクジェットプリンタ等の液体吐出装置について説明したが、上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更または改良され得るとともに、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に係る印刷装置に含まれるものである。
また、本実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部又は全部をソフトウェアによって置き換えてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアによって置き換えてもよい。
また、液体吐出装置側にて行っていた処理の一部をホスト側にて行ってよく、また液体吐出装置とホストの間に専用の処理装置を介設して、この処理装置にて処理の一部を行わせるようにしてもよい。
<液体吐出装置について>
本発明の液体吐出装置としては、前述したインクジェットプリンタ等の印刷装置をはじめ、これらの他に、例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造型機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置等に適用することも可能である。
<液体について>
本発明の液体としては、前述したインク、例えば染料インクや顔料インクに限定されるものではなく、例えば、金属材料、有機材料(特に高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、電子インク、加工液、遺伝子溶液等を含む(水も含む)を適用することもできる。また、液体の成分については、溶媒として水の他に溶剤など、液体を構成するものを含む。
<媒体について>
媒体については、前述した用紙として、普通紙やマット紙、カット紙、光沢紙、ロール紙、用紙、写真用紙、ロールタイプ写真用紙等をはじめ、これらの他に、OHPフィルムや光沢フィルム等のフィルム材や布材、金属板材などであっても構わない。すなわち、液体の吐出対象となり得るものであれば、どのような媒体であっても構わない。
本発明によれば、ノズル列の間隔がある解像度において所定のビット単位で設定されていなくてもスムーズに液体吐出処理を行うことができる。
インクジェットプリンタの斜視図。 インクジェットプリンタの内部構成図。 インクジェットプリンタの搬送部を示す断面図。 インクジェットプリンタのシステム構成を示すブロック構成図。 リニア式エンコーダの説明図。 リニア式エンコーダの出力波形を示したタイミングチャート。 ヘッドのノズルを示す平面図。 ノズル駆動回路の一実施形態を示す回路図。 ホストコンピュータの処理を説明する図。 ノズル駆動データの一例を示す図。 ヌルデータが付加されたノズル駆動データを示す図 ノズル列の間隔を説明する図。 ヌルデータの付加処理を説明する図。 ノズル駆動データの転送処理を説明する図。 ノズル駆動データの読み出し開始アドレスの変更を説明する図。 ノズル列の他の実施形態を示す図。 液体吐出システムの外観構成図。 液体吐出システムの構成を示すブロック図。 変形例1の説明図。 変形例1におけるノズル駆動データの読出し開始アドレスを例示した図。 変形例1におけるノズル駆動データの読出し開始アドレスの説明図。 変形例2の説明図。 変形例2の別の説明図。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ、2 操作パネル、3 排紙部、4 給紙部、
5 操作ボタン、6 表示ランプ、7 排紙トレー、8 給紙トレー、
10 紙搬送ユニット、 13 給紙ローラ、 14 プラテン、
15 紙搬送モータ(PFモータ)、
17A 搬送ローラ、 17B 排紙ローラ、
18A・18B フリーローラ、 20 インク吐出ユニット、
21 ヘッド、 211 ノズル列、 22 ヘッドドライバ、
220 駆動回路、 221 原駆動信号発生部、 222 マスク回路、
223 駆動信号補正回路、 30 クリーニングユニット、
31 ポンプ装置、 32 ポンプモータ、33 ポンプモータドライバ、
35 キャッピング装置、41 キャリッジ、
42 キャリッジモータ(CRモータ)、
44 プーリ、 45 タイミングベルト、 46 ガイドレール、
90 コンピュータ本体、 91 ビデオドライバ、 93 表示装置、
95 アプリケーションプログラム、 96 プリンタドライバ、
97 解像度変換モジュール、 98 色変換モジュール、
99 ハーフトーンモジュール、 100 ラスタライザ、
101 ユーザインターフェース表示モジュール、
102 UIプリンタインターフェースモジュール
122 バッファメモリ、 124 イメージバッファ、
126 システムコントローラ、 127 メインメモリ、
128 キャリッジモータ制御部、 129 EEPROM、
130 搬送制御部、 132 ヘッド駆動部、
134 ロータリ式エンコーダ、 136 リニア式エンコーダ、
140 ホストコンピュータ、
300 サブメモリ
1000 液体吐出システム、 1102 コンピュータ本体、
1104 表示装置、 1106 プリンタ、 1108 入力装置、
1108A キーボード、 1108B マウス、 1110 読取装置、
1110A フレキシブルディスクドライブ装置、
1110B CD−ROMドライブ装置、 1202 内部メモリ、
1204 ハードディスクドライブユニット、
S 媒体(用紙)

Claims (19)

  1. 媒体に対して相対的に移動可能に設けられたヘッドと、前記ヘッドにその移動方向に沿って相互に間隔をあけて設けられ、前記媒体に対して液体を吐出する複数のノズル列と、吐出データに基づき前記ノズル列を各々駆動するノズル駆動手段とを備え、
    前記ノズル駆動手段は、前記吐出データから前記各ノズル列を駆動するためのノズル駆動データを生成する駆動データ生成手段と、前記駆動データ生成手段により生成された前記ノズル駆動データが格納される第1メモリと、前記第1メモリから前記ノズル駆動データを所定のビット単位で読み出して前記ノズル列別に設けられた第2メモリに各々転送する第1データ転送手段と、前記第2メモリから前記ノズル駆動データを順次読み出してノズル駆動部に送出する第2データ転送手段とを有する液体吐出装置において、
    前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスは、前記ノズル列の位置に応じて変更される
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスが、更に、前記媒体上に形成しようとする画像の解像度に応じて、変更される
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスが、前記ノズル列のそれぞれについて、前記画像の解像度毎に、予め定められて記憶されており、前記アドレスの変更が、当該記憶されたアドレスに従って行われる
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記ノズル駆動データには、前記ノズル列の位置に応じて前記ノズル列からの前記液体の吐出タイミングをずらすためのヌルデータが付加される
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記ヌルデータのサイズが、前記液体の吐出により前記画像の解像度と、前記ノズル列の間隔とに基づき設定される
    ことを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記ヌルデータにダミーヌルデータを付加して、前記所定のビット単位のヌルデータとし、この所定のビット単位のヌルデータが前記ノズル駆動データに付加される
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記ノズル駆動データに前記ダミーヌルデータが付加されたときに、前記第2データ転送手段が前記第2メモリから当該ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスが変更される
    ことを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
  8. 前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスが、更に、当該ヘッドの移動において、前記媒体に対する液体の吐出を最初に行うノズル列に応じて、変更される
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  9. 前記所定のビット単位が16ビット単位である
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  10. 前記ノズル駆動データは、前記ヘッドが移動を開始してから終了するまでの間に前記各ノズル列の各ノズルを駆動するためのデータである
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  11. 前記ヘッドの移動方向と交差する方向に沿って前記媒体を搬送する搬送手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  12. 前記搬送手段による前記媒体の搬送動作と、前記ノズル列からの液体吐出動作を伴う前記ヘッドの移動動作とを交互に繰り返す
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  13. 前記ノズル列は、前記液体としてインクを吐出する
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  14. 前記各ノズル列が前記インクとして各々異なる色のインクを吐出する
    ことを特徴とする請求項13に記載の液体吐出装置。
  15. 媒体に対して相対的に移動可能に設けられたヘッドと、前記ヘッドにその移動方向に沿って相互に間隔をあけて設けられ、前記媒体に対して液体を吐出する複数のノズル列と、吐出データに基づき前記ノズル列を各々駆動するノズル駆動手段とを備え、
    前記ノズル駆動手段は、前記吐出データから前記各ノズル列を駆動するためのノズル駆動データを生成する駆動データ生成手段と、前記駆動データ生成手段により生成された前記ノズル駆動データが格納される第1メモリと、前記第1メモリから前記ノズル駆動データを所定のビット単位で読み出して前記ノズル列別に設けられた第2メモリに各々転送する第1データ転送手段と、前記第2メモリから前記ノズル駆動データを順次読み出してノズル駆動部に送出する第2データ転送手段とを有する液体吐出装置において、
    前記ノズル駆動データには、前記ノズル列の位置に応じて前記ノズル列からの前記液体の吐出タイミングをずらすためのヌルデータが付加されるとともに、
    前記ヌルデータのサイズが、前記液体の吐出により前記媒体上に形成しようとする画像の解像度と、前記ノズル列の間隔とに基づき設定され、
    前記ヌルデータにダミーヌルデータを付加して、前記所定のビット単位のヌルデータとし、この所定のビット単位のヌルデータが前記ノズル駆動データに付加され、
    前記ノズル駆動データに前記ダミーヌルデータが付加されたときに、前記第2デー タ転送手段が前記第2メモリから当該ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスが変更される
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  16. 媒体に対して相対的に移動可能に設けられたヘッドと、前記ヘッドにその移動方向に沿って相互に間隔をあけて設けられ、前記媒体に対して液体を吐出する複数のノズル列と、吐出データに基づき前記ノズル列を各々駆動するノズル駆動手段とを備え、
    前記ノズル駆動手段は、前記吐出データから前記各ノズル列を駆動するためのノズル駆動データを生成する駆動データ生成手段と、前記駆動データ生成手段により生成された前記ノズル駆動データが格納される第1メモリと、前記第1メモリから前記ノズル駆動データを所定のビット単位で読み出して前記ノズル列別に設けられた第2メモリに各々転送する第1データ転送手段と、前記第2メモリから前記ノズル駆動データを順次読み出してノズル駆動部に送出する第2データ転送手段とを有する液体吐出装置において、
    前記ノズル列の間隔と、前記媒体上に形成しようとする画像の解像度と、当該ヘッドの移動において前記媒体に対する液体の吐出を最初に行うノズル列とに基づいて、前記第1データ転送手段が読み出しを開始する前記所定のビット単位のノズル駆動データと、前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスとが決定される
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  17. 媒体に対して相対的に移動可能に設けられたヘッドと、前記ヘッドにその移動方向に沿って相互に間隔をあけて設けられ、前記媒体に対して液体を吐出する複数のノズル列と、吐出データに基づき前記ノズル列を各々駆動するノズル駆動手段とを備え、
    前記ノズル駆動手段は、前記吐出データから前記各ノズル列を駆動するためのノズル駆動データを生成する駆動データ生成手段と、前記駆動データ生成手段により生成された前記ノズル駆動データが格納される第1メモリと、前記第1メモリから前記ノズル駆動データを所定のビット単位で読み出して前記ノズル列別に設けられた第2メモリに各々転送する第1データ転送手段と、前記第2メモリから前記ノズル駆動データを順次読み出してノズル駆動部に送出する第2データ転送手段とを有する液体吐出装置における液体吐出方法であって、
    前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを開始するアドレスを前記ノズル列の位置に応じて変更する
    ことを特徴とする液体吐出方法。
  18. 媒体に対して相対的に移動可能に設けられたヘッドと、前記ヘッドにその移動方向に沿って相互に間隔をあけて設けられ、前記媒体に対して液体を吐出する複数のノズル列と、吐出データに基づき前記ノズル列を各々駆動するノズル駆動手段とを備え、
    前記ノズル駆動手段は、前記吐出データから前記各ノズル列を駆動するためのノズル駆動データを生成する駆動データ生成手段と、前記駆動データ生成手段により生成された前記ノズル駆動データが格納される第1メモリと、前記第1メモリから前記ノズル駆動データを所定のビット単位で読み出して前記ノズル列別に設けられた第2メモリに各々転送する第1データ転送手段と、前記第2メモリから前記ノズル駆動データを順次読み出してノズル駆動部に送出する第2データ転送手段とを有する液体吐出装置で実行されるプログラムであって、
    前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを 開始するアドレスを前記ノズル列の位置に応じて変更するステップを実行する
    ことを特徴とするプログラム。
  19. コンピュータ本体と、このコンピュータ本体に接続可能な液体吐出装
    置とを具備した液体吐出システムにおいて、
    前記液体吐出装置は、媒体に対して相対的に移動可能に設けられたヘッドと、前記ヘッドにその移動方向に沿って相互に間隔をあけて設けられ、前記媒体に対して液体を吐出する複数のノズル列と、吐出データに基づき前記ノズル列を各々駆動するノズル駆動手段とを備え、
    前記ノズル駆動手段は、前記吐出データから前記各ノズル列を駆動するためのノズル駆動データを生成する駆動データ生成手段と、前記駆動データ生成手段により生成された前記ノズル駆動データが格納される第1メモリと、前記第1メモリから前記ノズル駆動データを所定のビット単位で読み出して前記ノズル列別に設けられた第2メモリに各々転送する第1データ転送手段と、前記第2メモリから前記ノズル制御データを順次読み出して前記ノズル駆動部に送出する第2データ転送手段とを有する液体吐出装置であって、
    前記第2データ転送手段が前記第2メモリから前記ノズル駆動データの読み出しを 開始するアドレスが、前記ノズル列の位置に応じて変更される
    ことを特徴とする液体吐出システム。
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