JP2004329301A - 掛け布団のずれ防止具 - Google Patents
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Abstract
【課題】就寝者を束縛することなく掛け布団のずれ落ちを防ぎ、かつベッド以外でも就寝時の布団のずれを予防することができる掛け布団のずれ防止具を提供する。
【解決手段】先端部にクリップ2を取付けられた伸縮可能な帯紐3を、その長さ寸法を異ならせて少なくとも2条、それぞれの基端部3’を保持片5に固着されてなるずれ防止具1である。
【選択図】 図1
【解決手段】先端部にクリップ2を取付けられた伸縮可能な帯紐3を、その長さ寸法を異ならせて少なくとも2条、それぞれの基端部3’を保持片5に固着されてなるずれ防止具1である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、就寝時に寝返りなどによって体とともに寝具(掛け布団など)が移動して、ずれ落ちるのを予防するのに適した簡単な構造の掛け布団のずれ防止具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
就寝時、寝返りを打つとどうしても身体とともに掛け布団が移動して布団を身体から横にずらせて例えば背中を出した状態で睡眠し、寒気をおぼえるというような不具合が生じる。特に、幼少者は動きが激しいので就寝中に布団を脱いだ状態で睡眠する場合が多く、ベッドで眠っているときにはベッド上から床に掛け布団がずり落ちて全く布団を着用せずに睡眠するという状態がしばしば発生する。このような状態がつづくと、寝冷えや風邪をひくことになり、家族としてその監視を怠ることができない。
【0003】
このような睡眠中の出来事を解消することについては家族、特に子供を育てている親にとって非常に困ることであるが、何分にもフリーな状態で布団に包まって安眠できるようにすることが必要であり、布団を脱いでいないかときどき状態を見張って正していくほかに対策がないのが実情である。
【0004】
このような問題を解決する手段について、ベッド用の掛け布団ずり落ち防止金具として一端をベッドに固定する金具に長さを調節可能にされたベルトの他端に掛け布団の側端部を挟んで止めるクリップを備えてなる構造のものが特許文献1によって提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−342417号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特許文献1によって開示される掛け布団のずり落ち防止金具は、その使用目的において問題点を解決する効果が認められるが、一端をベッドに固定して使用する構成になっているので、ベッド以外の寝具に利用することができない。また、ベッドの両側で掛け布団に同様の処置をして止める構成であるから、ベルトの長さを調整するとしても掛け布団を両側部で止めることになるので、掛け布団のずり落ちは防げても就寝者にはその掛け布団を介して束縛された状態となり、安眠を妨げられるという問題点がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、就寝者を束縛することなく掛け布団のずれ落ちを防ぎ、かつベッド以外でも就寝時の布団のずれを予防することができる掛け布団のずれ防止具を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前述された目的を達成するために、本発明による掛け布団のずれ防止具は、
先端部にクリップを取付けられた伸縮可能な紐を少なくとも2条、それぞれの基端部を保持片に固着されてなることを特徴とするものである(第1発明)。
【0009】
本発明によれば、保持片に対して少なくとも2条のクリップ付き紐を備えているので、その一方のクリップ付き紐のクリップで敷き布団の側部を掴むようにして、他方のクリップ付き紐のクリップで掛け布団の側部を掴ませるようにすることで敷き布団と掛け布団とが連結された状態にできるので、例えばベッドで就寝する幼児の場合、ベッドに上がる側と反対の側で一方の紐を敷き布団につなぎ、他方の紐側を掛け布団に繋ぐようにすれば、敷き布団は就寝時固定の状態にあり、その固定状態にある敷き布団に繋がる紐と保持片とによって、掛け布団側に繋がる紐が前記敷き布団側に繋がる紐と保持片でもってその基端部を固定され、実質的の敷き布団側に繋がれた状態となり、両者が離れない状態に保たれる。したがって、就寝者の寝相が多少悪くとも、掛け布団がずれ落ちることなく維持される。また、片方でのみで連結されるので、就寝者を束縛することもないという効果を奏するのである。しかも、クリップによって布団の側部を掴むようにされているので、着脱自在であり、かつ保持片によって二つの紐が一体化されているから、取扱いに際して片方が紛失するなどの不都合もない。その他に、この防止具の一部を他の寝具、例えばベッドのフレームなどに固着して使用するものではないので、畳の上で使用される布団であっても自由に用いることができるという利点がある。
【0010】
前記発明において、前記先端部にクリップを取付けられた紐は、保持片に基端部を固着されて、少なくとも2条を平行に配置されているのがよい(第2発明)。こうすると、2条の紐はそれぞれの基端部を同じ向きで保持片に固着されるので、保持片を敷き布団の裏側とベッドあるいは床(畳)との間に挟み込むようにして固定することで、敷き布団側に繋がれる紐と掛け布団側に繋がれる紐とが平行状態で延びてそれぞれに繋がるので、捻れ合うことなく両者を相互に繋いで就寝時に掛け布団がずれ落ちることなく保持できる。
【0011】
前記第1発明において、先端部にクリップを取り付けられた紐は、長さの異なる少なくとも2条を、保持片に基端部を固着されて平行に配置されているのがよい(第3発明)。こうすると、保持片部分を敷き布団の裏側に曲げ込んで、その敷き布団による荷重で押えるようにするとともに、短い長さの紐側をクリップにて敷き布団の側縁に固定すれば、その固定力が高められる。また、長さの長い側の紐のみが掛け布団側に伸びてクリップで掴持させることができるので、外部に食み出す部分を少なくして体裁よく使用できるという利点がある。
【0012】
前記第1〜第3発明において、先端部にクリップが付された紐は、伸縮自在な帯紐であるのがよい(第4発明)。こうすると、布団の側部にクリップで装着するのに、紐がよじれることもなく、取扱いが容易である。また、ねじれを起さないので長期使用に耐えることができるという効果を奏する。
【0013】
また、前記第1〜第4発明において、保持片の自由端側には長方形の環を付されているのがよい。こうすると、使用に際してその環を利用してベルトなどで寝具以外の個所に接続したり、あるいは敷き布団の両側にこの防止具を配置して、両者の環同士をベルトもしくは紐で連結することで両側から布団のずれ止め操作を行えるようにすることもできるという種々な使用手段を講じることができるという利点がある。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による掛け布団のずれ防止具の具体的な実施の形態につき、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
図1に本実施形態の掛け布団のずれ防止具の一具体例を表わす全体斜視図が示されている。また、図2にはクリップ付き紐の要部縦断面図が示されている。
【0016】
本実施形態の掛け布団のずれ防止具1(以下、単にずれ防止具1という)は、先端部にクリップ2が取付けられて伸縮自在な帯紐3と、その帯紐3を三本平行に並べて各基端3’を固着保持する所要寸法の保持片5とで構成されている。
【0017】
前記三本の帯紐3−1,3−2,3−3(説明の都合で帯紐3と記載することもある)は、その長さ寸法が所要長さで異なるものにされており、伸縮性の繊維糸で織成されたものである。これら各帯紐3の先端部に取り付くクリップ2は、受け金2aと、先端2b’を受け金2a側に屈曲させて複数の山谷を有する鋸刃状に形成されて基端部2b”にバネ性を与えられた掴み片2bと、この掴み片2bの基端部2b”側を上側から押さえ込むことによって固定するように基端3bを屈曲させて前記受け金2aの基部寄り両側に形成される耳片2a’,2a’にてピン構造部2c”を枢支される固定片2cとにより構成されるものである。なお、このクリップ2の基端には前記帯紐3の一端部を掛け止め縫合して取付けられる環4が付されている。このクリップ2は、固定片2cを受け金2aの耳片2a’に対する枢支部(ピン構造部2c”)を支点にして引き起こすと、図2に示されるようにバネ性を与えられた掴み片2bの先端2b’が持上げられるので、受け金2aとその掴み片2bとの間に保持させる布団(毛布)の端部を差し込んで、その後に固定片2cを押し下げると、その基端で屈曲形成される形成される押し片2c’によって、掴み片2bの基端部2b”が押し下げられ、掴み片2bの先端2b’が押し下げられて固定片2cとで前記布団端部を掴持して装着できるようになっている。なお、前記帯紐3の長さ寸法は、もっとも短い帯紐3−1に対してもっとも長い帯紐3−3がほぼ1:2の割合にされ、その間に位置する中間帯紐3−2がほぼ1:1.5の割合にされている。
【0018】
前記保持片5は、頑丈な布(合成皮革などでもよい)製で、前記三本の帯紐3−1〜3−3を並列させて各基端部3’を挟み込んで縫合固着するようにされ、前記帯紐3‐1〜3−3の基端部3’を縫合した後に角形に形成された環6の一辺が閉じ込められて付されるように形成されている。
【0019】
このように構成されるずれ防止具1は、図3に使用状態の一例を示す図および図4(a)(b)にずれ防止具を布団に装着された態様を表わす図で示されるように、使用に際して、例えばベッド10上の布団に対しては、まずベッド10の例えば壁側(ベッドを使用する場合の使用側と反対になる側)にて本実施形態のずれ防止具1を装着する。こうしておくと、就寝の際にずれ防止具1を着脱しなくとも布団を着ることができる。
【0020】
布団(寝具)に装着するには、まずもっとも短い寸法の帯紐3−1のクリップ2でもって敷き布団21の側縁部適所を掴んで取付ける。次いで中間長さの帯紐3−2を、その先端のクリップ2でもって毛布22(または肌布団)の縁部を挟んで取付ける。その後に最も長い寸法の帯紐3−3を、その先端のクリップ2で掛け布団23の縁部を掴んで装着する。なお、保持片5は敷き布団21の裏側に折返して挟み込む。
【0021】
このようにすると、敷き布団21にはもっとも短い寸法の帯紐3−1がクリップ2によって取付けられると同時に、保持片5がその裏側に折り込まれるのでベッド10の上面と敷き布団21とで挟まれて固定状態に保たれる。このようにして固定されたずれ防止具1をその残りの帯紐3−2,3−3に付されているクリップ2によって掛け側になる毛布22や掛け布団23の側端部を挟んで連結することにより、就寝者が寝返りを打つなどして身体を動かしても、ずれ防止具1の保持片5および帯紐3−1でもって敷き布団21側に固定状態にされているので、保持片5に繋がる掛け側の帯紐3−2,3−3で繋がれている掛け布団23および毛布22はそれら帯紐3−2,3−3が伸縮する範囲でのみ移動するだけとなって、移動変位する身体とともに大きくずれるのが阻止される。したがって、ベッド10上から掛け布団23がずれ落ちることなく着用状態を維持されるのである。また、掛け側の布団などを片側でのみ「ずれ防止具1」で止めておくことにより、就寝者を束縛することもなく安眠状態を維持できる。また、固定側になる短い帯紐3−1に対して、掛け側になる帯紐3−2,3−3を長くしてあるので、使用時に無理に固定側に引き寄せられることもない。
【0022】
また、このずれ防止具1は、使用しない場合にクリップ2による布団の把持を解除すれば、簡単に取外して別途収納できる。そしてまた、帯紐3の固定側と可動側(掛け側)とが保持片5によって一体的に繋がれた構成であるから、不使用時でも分解されず保管を容易にする。なお、上記説明では毛布を使用する場合について説明したが、その毛布を使用しない場合には、中間帯紐を使用しないでも支障を来すことはない。また、当初から敷き布団と掛け布団との接続として二本の帯紐3−1,3−3としておくことも任意なし得る。さらに、掛け止めるのにクリップ2を先端に備える紐として帯紐を使用しているので、使用時に紐部分が捻れたりするのを防止できて布団側に沿い、取扱い上も嵩張らず便利である。
【0023】
さら、前記要領でずれ防止具1を使用するに当り、どうしても敷き布団21の裏側に保持片5を挟むのが好ましくない場合には、その保持片5の端部に付設されている長角形の環6を使用して、別途紐などをその環6に繋いで、その紐などを敷き布団21の裏側を通して反対側でベッド10の一部に結ぶなどの処置をすれば、確実に固定できる。また、場合によっては、敷き布団21の両側でこのずれ防止具1を対称に配置して掛け布団23の両側部に装着するようにして、掛け布団23を両側で移動しないようにすることも可能である。なお、このような使用状態とする場合には、掛け布団23に取付ける帯紐3−3の長さ寸法を前述のものよりも長くしておけば、多少のずれは生じるがずり落ちるのを確実に防止できる。
【0024】
本実施形態のずり落ち防止具1は、その固定側を敷き布団21以外の箇所に固定しなくとも目的を達成できる構成とされているので、床(畳み)上に布団をしいて就寝する場合であっても前記同様の作用効果を奏するものである。したがって、和洋いずれの寝室においても使用可能であり、特に幼少児の就寝用に使用して、保護者の安眠を図るのに効果大なるものであるといえる。
【0025】
また、前記実施形態では、クリップを先端に備えた紐を三本長さの異なるものを平行に配したずれ防止具について記載したが、その紐の長さについては同じものを用いることも可能である。こうしておいても敷き布団に繋いだ紐はその長さに余裕があるので、掛け布団側に繋がる紐の取付位置と敷き布団に対するクリップによる把持位置とがずれていても支障なく掛け布団側への相互連結ができ、ずれ落ちを防ぐことが可能である。また、このような場合、使用される紐については、伸縮可能なものが好ましいが、伸縮性を備えていない紐であっても使用可能である。
【0026】
なお、前記実施形態の説明ではクリップを先端に備えた帯紐を用いるものについて記載しているが、その帯紐に代えてその他伸縮性の有る紐状の部材を使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本実施形態の掛け布団のずれ防止具の一具体例を表わす全体斜視図である。
【図2】図2は、クリップ付き紐の要部縦断面図である。
【図3】図3は、使用状態の一例を示す図である。
【図4】図4は、ずれ防止具を布団に装着された態様を表わす図であって、(a)は取付け状態の斜視図で、(b)は取付け状態を模式的に表わした図である。
【符号の説明】
1 ずれ防止具
2 クリップ
3 帯紐
3−1 短い寸法の帯紐(敷き布団用)
3−2 中間の帯紐(毛布または肌布団用)
3−3 最も長い寸法の帯紐(掛け布団用)
4,6 環
5 保持片
10 ベッド
21 敷き布団
22 毛布
23 掛け布団
【発明の属する技術分野】
本発明は、就寝時に寝返りなどによって体とともに寝具(掛け布団など)が移動して、ずれ落ちるのを予防するのに適した簡単な構造の掛け布団のずれ防止具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
就寝時、寝返りを打つとどうしても身体とともに掛け布団が移動して布団を身体から横にずらせて例えば背中を出した状態で睡眠し、寒気をおぼえるというような不具合が生じる。特に、幼少者は動きが激しいので就寝中に布団を脱いだ状態で睡眠する場合が多く、ベッドで眠っているときにはベッド上から床に掛け布団がずり落ちて全く布団を着用せずに睡眠するという状態がしばしば発生する。このような状態がつづくと、寝冷えや風邪をひくことになり、家族としてその監視を怠ることができない。
【0003】
このような睡眠中の出来事を解消することについては家族、特に子供を育てている親にとって非常に困ることであるが、何分にもフリーな状態で布団に包まって安眠できるようにすることが必要であり、布団を脱いでいないかときどき状態を見張って正していくほかに対策がないのが実情である。
【0004】
このような問題を解決する手段について、ベッド用の掛け布団ずり落ち防止金具として一端をベッドに固定する金具に長さを調節可能にされたベルトの他端に掛け布団の側端部を挟んで止めるクリップを備えてなる構造のものが特許文献1によって提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−342417号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特許文献1によって開示される掛け布団のずり落ち防止金具は、その使用目的において問題点を解決する効果が認められるが、一端をベッドに固定して使用する構成になっているので、ベッド以外の寝具に利用することができない。また、ベッドの両側で掛け布団に同様の処置をして止める構成であるから、ベルトの長さを調整するとしても掛け布団を両側部で止めることになるので、掛け布団のずり落ちは防げても就寝者にはその掛け布団を介して束縛された状態となり、安眠を妨げられるという問題点がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、就寝者を束縛することなく掛け布団のずれ落ちを防ぎ、かつベッド以外でも就寝時の布団のずれを予防することができる掛け布団のずれ防止具を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前述された目的を達成するために、本発明による掛け布団のずれ防止具は、
先端部にクリップを取付けられた伸縮可能な紐を少なくとも2条、それぞれの基端部を保持片に固着されてなることを特徴とするものである(第1発明)。
【0009】
本発明によれば、保持片に対して少なくとも2条のクリップ付き紐を備えているので、その一方のクリップ付き紐のクリップで敷き布団の側部を掴むようにして、他方のクリップ付き紐のクリップで掛け布団の側部を掴ませるようにすることで敷き布団と掛け布団とが連結された状態にできるので、例えばベッドで就寝する幼児の場合、ベッドに上がる側と反対の側で一方の紐を敷き布団につなぎ、他方の紐側を掛け布団に繋ぐようにすれば、敷き布団は就寝時固定の状態にあり、その固定状態にある敷き布団に繋がる紐と保持片とによって、掛け布団側に繋がる紐が前記敷き布団側に繋がる紐と保持片でもってその基端部を固定され、実質的の敷き布団側に繋がれた状態となり、両者が離れない状態に保たれる。したがって、就寝者の寝相が多少悪くとも、掛け布団がずれ落ちることなく維持される。また、片方でのみで連結されるので、就寝者を束縛することもないという効果を奏するのである。しかも、クリップによって布団の側部を掴むようにされているので、着脱自在であり、かつ保持片によって二つの紐が一体化されているから、取扱いに際して片方が紛失するなどの不都合もない。その他に、この防止具の一部を他の寝具、例えばベッドのフレームなどに固着して使用するものではないので、畳の上で使用される布団であっても自由に用いることができるという利点がある。
【0010】
前記発明において、前記先端部にクリップを取付けられた紐は、保持片に基端部を固着されて、少なくとも2条を平行に配置されているのがよい(第2発明)。こうすると、2条の紐はそれぞれの基端部を同じ向きで保持片に固着されるので、保持片を敷き布団の裏側とベッドあるいは床(畳)との間に挟み込むようにして固定することで、敷き布団側に繋がれる紐と掛け布団側に繋がれる紐とが平行状態で延びてそれぞれに繋がるので、捻れ合うことなく両者を相互に繋いで就寝時に掛け布団がずれ落ちることなく保持できる。
【0011】
前記第1発明において、先端部にクリップを取り付けられた紐は、長さの異なる少なくとも2条を、保持片に基端部を固着されて平行に配置されているのがよい(第3発明)。こうすると、保持片部分を敷き布団の裏側に曲げ込んで、その敷き布団による荷重で押えるようにするとともに、短い長さの紐側をクリップにて敷き布団の側縁に固定すれば、その固定力が高められる。また、長さの長い側の紐のみが掛け布団側に伸びてクリップで掴持させることができるので、外部に食み出す部分を少なくして体裁よく使用できるという利点がある。
【0012】
前記第1〜第3発明において、先端部にクリップが付された紐は、伸縮自在な帯紐であるのがよい(第4発明)。こうすると、布団の側部にクリップで装着するのに、紐がよじれることもなく、取扱いが容易である。また、ねじれを起さないので長期使用に耐えることができるという効果を奏する。
【0013】
また、前記第1〜第4発明において、保持片の自由端側には長方形の環を付されているのがよい。こうすると、使用に際してその環を利用してベルトなどで寝具以外の個所に接続したり、あるいは敷き布団の両側にこの防止具を配置して、両者の環同士をベルトもしくは紐で連結することで両側から布団のずれ止め操作を行えるようにすることもできるという種々な使用手段を講じることができるという利点がある。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による掛け布団のずれ防止具の具体的な実施の形態につき、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
図1に本実施形態の掛け布団のずれ防止具の一具体例を表わす全体斜視図が示されている。また、図2にはクリップ付き紐の要部縦断面図が示されている。
【0016】
本実施形態の掛け布団のずれ防止具1(以下、単にずれ防止具1という)は、先端部にクリップ2が取付けられて伸縮自在な帯紐3と、その帯紐3を三本平行に並べて各基端3’を固着保持する所要寸法の保持片5とで構成されている。
【0017】
前記三本の帯紐3−1,3−2,3−3(説明の都合で帯紐3と記載することもある)は、その長さ寸法が所要長さで異なるものにされており、伸縮性の繊維糸で織成されたものである。これら各帯紐3の先端部に取り付くクリップ2は、受け金2aと、先端2b’を受け金2a側に屈曲させて複数の山谷を有する鋸刃状に形成されて基端部2b”にバネ性を与えられた掴み片2bと、この掴み片2bの基端部2b”側を上側から押さえ込むことによって固定するように基端3bを屈曲させて前記受け金2aの基部寄り両側に形成される耳片2a’,2a’にてピン構造部2c”を枢支される固定片2cとにより構成されるものである。なお、このクリップ2の基端には前記帯紐3の一端部を掛け止め縫合して取付けられる環4が付されている。このクリップ2は、固定片2cを受け金2aの耳片2a’に対する枢支部(ピン構造部2c”)を支点にして引き起こすと、図2に示されるようにバネ性を与えられた掴み片2bの先端2b’が持上げられるので、受け金2aとその掴み片2bとの間に保持させる布団(毛布)の端部を差し込んで、その後に固定片2cを押し下げると、その基端で屈曲形成される形成される押し片2c’によって、掴み片2bの基端部2b”が押し下げられ、掴み片2bの先端2b’が押し下げられて固定片2cとで前記布団端部を掴持して装着できるようになっている。なお、前記帯紐3の長さ寸法は、もっとも短い帯紐3−1に対してもっとも長い帯紐3−3がほぼ1:2の割合にされ、その間に位置する中間帯紐3−2がほぼ1:1.5の割合にされている。
【0018】
前記保持片5は、頑丈な布(合成皮革などでもよい)製で、前記三本の帯紐3−1〜3−3を並列させて各基端部3’を挟み込んで縫合固着するようにされ、前記帯紐3‐1〜3−3の基端部3’を縫合した後に角形に形成された環6の一辺が閉じ込められて付されるように形成されている。
【0019】
このように構成されるずれ防止具1は、図3に使用状態の一例を示す図および図4(a)(b)にずれ防止具を布団に装着された態様を表わす図で示されるように、使用に際して、例えばベッド10上の布団に対しては、まずベッド10の例えば壁側(ベッドを使用する場合の使用側と反対になる側)にて本実施形態のずれ防止具1を装着する。こうしておくと、就寝の際にずれ防止具1を着脱しなくとも布団を着ることができる。
【0020】
布団(寝具)に装着するには、まずもっとも短い寸法の帯紐3−1のクリップ2でもって敷き布団21の側縁部適所を掴んで取付ける。次いで中間長さの帯紐3−2を、その先端のクリップ2でもって毛布22(または肌布団)の縁部を挟んで取付ける。その後に最も長い寸法の帯紐3−3を、その先端のクリップ2で掛け布団23の縁部を掴んで装着する。なお、保持片5は敷き布団21の裏側に折返して挟み込む。
【0021】
このようにすると、敷き布団21にはもっとも短い寸法の帯紐3−1がクリップ2によって取付けられると同時に、保持片5がその裏側に折り込まれるのでベッド10の上面と敷き布団21とで挟まれて固定状態に保たれる。このようにして固定されたずれ防止具1をその残りの帯紐3−2,3−3に付されているクリップ2によって掛け側になる毛布22や掛け布団23の側端部を挟んで連結することにより、就寝者が寝返りを打つなどして身体を動かしても、ずれ防止具1の保持片5および帯紐3−1でもって敷き布団21側に固定状態にされているので、保持片5に繋がる掛け側の帯紐3−2,3−3で繋がれている掛け布団23および毛布22はそれら帯紐3−2,3−3が伸縮する範囲でのみ移動するだけとなって、移動変位する身体とともに大きくずれるのが阻止される。したがって、ベッド10上から掛け布団23がずれ落ちることなく着用状態を維持されるのである。また、掛け側の布団などを片側でのみ「ずれ防止具1」で止めておくことにより、就寝者を束縛することもなく安眠状態を維持できる。また、固定側になる短い帯紐3−1に対して、掛け側になる帯紐3−2,3−3を長くしてあるので、使用時に無理に固定側に引き寄せられることもない。
【0022】
また、このずれ防止具1は、使用しない場合にクリップ2による布団の把持を解除すれば、簡単に取外して別途収納できる。そしてまた、帯紐3の固定側と可動側(掛け側)とが保持片5によって一体的に繋がれた構成であるから、不使用時でも分解されず保管を容易にする。なお、上記説明では毛布を使用する場合について説明したが、その毛布を使用しない場合には、中間帯紐を使用しないでも支障を来すことはない。また、当初から敷き布団と掛け布団との接続として二本の帯紐3−1,3−3としておくことも任意なし得る。さらに、掛け止めるのにクリップ2を先端に備える紐として帯紐を使用しているので、使用時に紐部分が捻れたりするのを防止できて布団側に沿い、取扱い上も嵩張らず便利である。
【0023】
さら、前記要領でずれ防止具1を使用するに当り、どうしても敷き布団21の裏側に保持片5を挟むのが好ましくない場合には、その保持片5の端部に付設されている長角形の環6を使用して、別途紐などをその環6に繋いで、その紐などを敷き布団21の裏側を通して反対側でベッド10の一部に結ぶなどの処置をすれば、確実に固定できる。また、場合によっては、敷き布団21の両側でこのずれ防止具1を対称に配置して掛け布団23の両側部に装着するようにして、掛け布団23を両側で移動しないようにすることも可能である。なお、このような使用状態とする場合には、掛け布団23に取付ける帯紐3−3の長さ寸法を前述のものよりも長くしておけば、多少のずれは生じるがずり落ちるのを確実に防止できる。
【0024】
本実施形態のずり落ち防止具1は、その固定側を敷き布団21以外の箇所に固定しなくとも目的を達成できる構成とされているので、床(畳み)上に布団をしいて就寝する場合であっても前記同様の作用効果を奏するものである。したがって、和洋いずれの寝室においても使用可能であり、特に幼少児の就寝用に使用して、保護者の安眠を図るのに効果大なるものであるといえる。
【0025】
また、前記実施形態では、クリップを先端に備えた紐を三本長さの異なるものを平行に配したずれ防止具について記載したが、その紐の長さについては同じものを用いることも可能である。こうしておいても敷き布団に繋いだ紐はその長さに余裕があるので、掛け布団側に繋がる紐の取付位置と敷き布団に対するクリップによる把持位置とがずれていても支障なく掛け布団側への相互連結ができ、ずれ落ちを防ぐことが可能である。また、このような場合、使用される紐については、伸縮可能なものが好ましいが、伸縮性を備えていない紐であっても使用可能である。
【0026】
なお、前記実施形態の説明ではクリップを先端に備えた帯紐を用いるものについて記載しているが、その帯紐に代えてその他伸縮性の有る紐状の部材を使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本実施形態の掛け布団のずれ防止具の一具体例を表わす全体斜視図である。
【図2】図2は、クリップ付き紐の要部縦断面図である。
【図3】図3は、使用状態の一例を示す図である。
【図4】図4は、ずれ防止具を布団に装着された態様を表わす図であって、(a)は取付け状態の斜視図で、(b)は取付け状態を模式的に表わした図である。
【符号の説明】
1 ずれ防止具
2 クリップ
3 帯紐
3−1 短い寸法の帯紐(敷き布団用)
3−2 中間の帯紐(毛布または肌布団用)
3−3 最も長い寸法の帯紐(掛け布団用)
4,6 環
5 保持片
10 ベッド
21 敷き布団
22 毛布
23 掛け布団
Claims (5)
- 先端部にクリップを取付けられた紐を少なくとも2条、それぞれの基端部を保持片に固着されてなることを特徴とする掛け布団のずれ防止具。
- 前記先端部にクリップを取付けられた紐は、保持片に基端部を固着されて、少なくとも2条を平行に配置されている請求項1に記載の掛け布団のずれ防止具。
- 前記先端部にクリップを取付けられた紐は、長さの異なる少なくとも2条を、保持片に基端部を固着されて平行に配置されている請求項1に記載の掛け布団のずれ防止具。
- 先端部にクリップが付された紐は、伸縮自在な帯紐である請求項1〜3のいずれかに記載の掛け布団のずれ防止具。
- 保持片の自由端側には長方形の環を付されている請求項1〜4のいずれかに記載の掛け布団のずれ防止具。
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-
2003
- 2003-04-30 JP JP2003125661A patent/JP2004329301A/ja active Pending
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