JP2004327997A - 磁気メモリセルの安定性を提供する方法 - Google Patents

磁気メモリセルの安定性を提供する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004327997A
JP2004327997A JP2004131048A JP2004131048A JP2004327997A JP 2004327997 A JP2004327997 A JP 2004327997A JP 2004131048 A JP2004131048 A JP 2004131048A JP 2004131048 A JP2004131048 A JP 2004131048A JP 2004327997 A JP2004327997 A JP 2004327997A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
memory cell
magnetic
write
conductor
magnetic field
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004131048A
Other languages
English (en)
Inventor
Manish Sharma
マニシュ・シャーマ
Manoj K Bhattacharyya
マノイ・ケイ・バータッチャーヤ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hewlett Packard Development Co LP
Original Assignee
Hewlett Packard Development Co LP
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hewlett Packard Development Co LP filed Critical Hewlett Packard Development Co LP
Publication of JP2004327997A publication Critical patent/JP2004327997A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Mram Or Spin Memory Techniques (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Abstract

【課題】MRAMメモリセルの磁気的な安定性を提供するための装置および方法の提供。
【解決手段】メモリセル612の磁気的な安定性を提供する方法を含む。メモリセル612は、一般に導線614に近接して配置され、かつメモリセル612の磁気的な状態を設定することができる書込み機構に近接して配置される。本方法は、書込み機構から利用可能な最大の磁界強度の表現を受け取ることを含む。書込み機構がメモリセル612の磁気的な状態を変更できるようにしながら、メモリセル612の安定性を提供するために、導線に対するメモリセル612の所望の位置を生成することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、概して電子メモリに関する。より詳細には、本発明は、磁気メモリセルの安定性を提供する方法に関する。
不揮発性メモリは、メモリに接続された電源がオフされたときでも、その内容(データ)を保持するメモリである。磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)は、1つのタイプの不揮発性メモリである。MRAMは、MRAM内のMRAMセルの磁界の向きを設定することにより、論理状態、すなわちビットを格納することを含む。磁界の向きは、MRAMセルへの電源がオフされた場合でも、そのままである。
図1は、MRAMセル100を示す。MRAMメモリセル100は、軟磁性領域120と、誘電体領域130と、硬磁性領域110とを含む。軟磁性領域120内の磁化の向きは固定されず、矢印M1によって示されるような2つの安定した向きを呈することができる。硬磁性領域110(ピン留めされた磁性領域とも呼ばれる)は、矢印M2によって示されるような固定された磁気的な向きを有する。誘電体領域130は一般的に、軟磁性領域120と硬磁性領域110との間に電気的な絶縁を提供する。
MRAMメモリセルは一般的に、ワード線(WL)とビット線(BL)との交点に近接して配置される。ワード線およびビット線は、メモリセルの磁気的な状態を設定するために、またはメモリセルの現在の磁気的な状態を検出するために使用され得る。また、図1は、MRAMメモリセル100の磁気的な状態を設定するためにも使用され得る隣接したワード線も含む。矢印150によって示されるような磁界が、隣接したワード線を介して流れる電流Iによって誘導され得る。誘導された磁界は、MRAMメモリセル100の磁気的な状態を設定することができる。
前述されたように、軟磁性領域120の磁化の向きは、2つの安定した向きを呈することができる。これら2つの向きは、硬磁性領域110の磁気的な向きに対して平行か、または反平行かのいずれかであり、MRAMメモリセル100の論理状態を決定する。
MRAMメモリセルの磁気的な向きは、ワード線およびビット線を介して流れる電流を制御することによって、それゆえ、それらの電流によって誘導される対応する磁界によって設定(書き込まれる)され得る。ワード線およびビット線は、選択されたメモリセルの磁化の向きを切り替える(すなわち、メモリセルに書込みを行う)ように協働して動作するので、ワード線およびビット線はまとめて書込み線と呼ぶことができる。さらに、書込み線を用いて、メモリセルに格納された論理値を読み出すこともできる。ビット線およびワード線に加えられる電流は、ビット線およびワード線を介して流れる電流の方向に応じて、それゆえビット線およびワード線を介して流れる電流によって生成される、誘導された磁界の方向に応じて、軟磁性層の磁化の向きを設定する。
MRAMメモリセルは、MRAMメモリセルの両端の抵抗を検出することにより読み出される。その抵抗は、ワード線およびビット線を通じて検出される。一般的に、磁気メモリセルの論理状態(たとえば、「0」または「1」)は、データ層および基準層の磁化の相対的な向きに依存する。たとえば、トンネル磁気抵抗メモリセル(トンネル接合メモリセル)では、データ層および基準層にわたって電位によるバイアスがかけられるとき、中間層(一般にトンネル障壁層と呼ばれる薄い誘電体層)を通ってデータ層と基準層との間で電子が移動する。障壁層を介した電子の移動を生じさせる現象は、量子力学的トンネル現象またはスピントンネル現象と呼ばれる場合もある。メモリセルの抵抗を測定することにより、論理状態を判定することができる。たとえば、そのデータ記憶層の磁化の全体的な向きが、基準層の磁化のピン留めされた向きに対して平行である場合には、磁気メモリセルは低抵抗の状態にある。逆に、そのデータ記憶層の磁化の全体的な向きが、基準層の磁化のピン留めされた向きに対して反平行である場合には、トンネル接合メモリセルは高抵抗の状態である。前述のように、磁気メモリセルに格納されたビットの論理状態は、データ層の磁化の全体的な向きを変更する外部磁界をかけることにより書き込まれる。外部磁界は、磁気メモリセルを高抵抗状態と低抵抗状態との間で切り替える切替え磁界と呼ばれる場合もある。
データ層の磁気的な安定性は重要である。すなわち、一旦、外部からかけられる磁界によってデータ層の状態が設定されたなら、外部磁界がもう一度かけられるまで、データ層の磁気的な状態は同じままであることが望ましい。
種々の要因がMRAMメモリセルの安定性に影響を及ぼす可能性がある。たとえば、ある特定の形状のメモリセルは他の形状よりも安定している。さらに、メモリセルに近接する導線がメモリセルの安定性に影響を及ぼす可能性がある。
MRAMメモリセルの安定性を維持することは重要ではあるが、書込み線およびビット線がMRAMメモリセルの論理状態を変更することができることも重要である。すなわち、外部からかけられる書込み磁界によって、MRAMメモリセルへの書込みを良好に行うことができないほど、安定しすぎてはならない。
図2は、MRAMメモリセルのアレイ210を示す。MRAMメモリセルのそれぞれの論理状態は、ビット線(BL)およびワード線(WL)を通じて外部から磁界をかけることにより、磁気的に設定され得る。一般的に、ビット線およびワード線の選択は、行デコーダ220および列デコーダ230を通じて行われる。メモリセルの論理状態は、センス増幅器240によって判定される。
MRAMメモリセルのそれぞれの安定性は、概ね同じであることが望ましい。すなわち、メモリセルのそれぞれに書込みを行うために必要な磁界強度(より正確には、メモリセルの磁気的な状態を変化させるために必要な磁界)は、メモリセル間で一致していることが望ましい。
メモリセルの安定性を確保するために、導線に対する所望のメモリセル位置を提供し、かつ所望のメモリセル形状を提供するための方法および装置を有することが望ましい。その方法および装置は、メモリセルの書込み磁界がメモリセルの論理状態を一貫して変更することができるようなメモリセル位置およびメモリセル形状を提供することがさらに望ましい。
本発明は、メモリセルの安定性を確保するために、導線に対する所望のメモリセル位置を提供し、かつ所望のメモリセル形状を提供するための方法および装置を含む。その方法および装置は、メモリセルの書込み磁界がメモリセルの論理状態を一貫して変更することができるようなメモリセル位置およびメモリセル形状を提供する。
本発明の一実施形態は、メモリセルの磁気的な安定性を提供する方法を含む。メモリセルは、一般に導線に近接して配置され、かつメモリセルの磁気的な状態を設定することができる書込み機構に近接して配置される。本方法は、書込み機構から利用可能な最大の磁界強度の表現を受け取ることを含む。書込み機構がメモリセルの磁気的な状態を変更できるようにしながら、メモリセルの安定性を提供するために、導線に対するメモリセルの所望の位置を生成することができる。
本発明の他の態様および利点は、本発明の原理を一例として示す、添付図面に関連してなされる、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
本発明によれば、MRAMメモリセルの磁気的な安定性を提供するための装置および方法が提供される。
例示のための図面に示されるように、本発明は、メモリセルの磁気的な安定性を提供するための装置および方法において具現化され、そのメモリセルは、メモリセルの磁気的な状態を設定することができる書込み線に近接して配置される。
図3は、ある特定の形状を有するMRAMメモリセルが状態を変更するために必要とされる、外部からかけられる磁界の強度を示すグラフである。第1の軸はHx軸であり、第2の軸はHy軸である。磁気メモリセルは一般的に、X軸およびY軸によって物理的に表され得る。後に説明されるように、概して、説明されるMRAMメモリセルのX軸は、MRAMメモリセルの最も長い断面寸法に対応する。一般的に、MRAMメモリセルの最も長い断面寸法は、MRAMメモリセルの最も安定した磁気的な向きに対応する。したがって、MRAMメモリセルのX軸は一般的に、MRAMメモリセルの最も安定した磁気的な向きである。結果として、MRAMセルの2つの安定した磁気的な向きは一般的に、メモリセルのX軸によって定義されるような2つの磁気的な向きを含む。
図3は、磁気メモリセルの磁気的な向きを「反転」または変化させるために必要な磁界強度を示す。たとえば、図3のグラフの第1象限305は、種々の値のHx磁界がかけられる場合に、MRAMメモリセルが磁気的な状態を変更するために必要なHy磁界を示す。第1の切替え点310は、Hy磁界強度が第1のレベルHy1である場合に、メモリセルの磁気的な状態を変化させるために必要なHx磁界強度が第1のレベルHx1であることを示唆する。第2の切替え点320は、Hy磁界強度が第2のレベルHy2である場合に、メモリセルの磁気的な状態を変化させるために必要なHx磁界強度が第2のレベルHx2であることを示唆する。第2の切替え点320の必要なHx2磁界強度は、第1の切替え点310の必要なHx1磁界強度よりも大きい。
概して、MRAMメモリセルの安定性が高くなると、MRAMメモリセルが状態を変更するために必要な磁界強度は大きくなる。図3に対応するMRAMメモリセルは、MRAMメモリセルが状態を変更するために、より大きなHx磁界強度が必要とされるので、Hy磁界強度Hy2がかけられる場合に、より安定している。
図3に示される磁界強度切替え曲線の形状は一般的に、楕円形のメモリセル形状に対応する。それぞれの他のメモリセル形状および磁気的な安定性は、後述される。
図4は、種々のレベルの磁気的な安定性を有するメモリセルの実現可能な形状を示す。方位指示子405は種々のメモリセル形状の相対的なX軸およびY軸の向きを示す。一般的に、X軸はメモリセルの最も長い断面寸法に対応する。メモリセルのそれぞれのX軸は一般的に、メモリセルの最も安定した磁気的な向きに対応する。
第1のメモリセル形状410は、メモリセル410の各端部にメモリセルの大部分が存在することを含む。メモリセルのX軸寸法は、メモリセルのY軸寸法よりも著しく大きい。図4に示されるメモリセル形状の中では、メモリセル形状410は典型的には最も安定している。
第2のメモリセル形状420は楕円形の形状を含む。第1のメモリセル形状410の場合のように、このメモリセルのX軸寸法はY軸寸法よりも著しく大きい。第2のメモリセル形状420は、各端部において、第1のメモリセル形状410よりも含まれるメモリセル材料が少ない。第2のメモリセル形状420は一般的に非常に安定していると考えられるが、第1のメモリセル形状410よりも安定性は低い。
第3のメモリセル形状430は長方形の形状を含む。第1のメモリセル形状410の場合のように、このメモリセルのX軸寸法はY軸寸法よりも著しく大きい。第3のメモリセル形状430は、各端部において、第1のメモリセル形状410よりも含まれるメモリセル材料が少ない。第3のメモリセル形状430は一般的に非常に安定していると考えられるが、第1のメモリセル形状410または第2のメモリセル形状420よりも安定性は低い。
第4のメモリセル形状440は円形の形状を含む。他のメモリセル形状410、420、430の場合とは異なり、このメモリセルのY軸寸法は、X軸寸法と実質的に同じである。第4のメモリセル形状の磁気的な向きは非常に不安定である。このメモリセル形状は、メモリセルが非常に容易に磁気的な向きを変更するので望ましくない。
前述されたように、メモリセルを反復可能に製造する能力は非常に重要である。前述のように、メモリセルの形状はメモリセルの磁気的な安定性に影響を及ぼす。メモリセルのアレイ内では、各メモリセルの磁気的な切替え特性が概ね同じであることが望ましい。これは、メモリセルの磁気的な状態を反転するために最大磁界強度を利用できるようにしながら、メモリセルができる限り安定しているように構成されるべきであるので望ましい。最大の利用可能な磁界強度は、全てのメモリセル状態を切り替えることができるはずであり、一方、メモリセルはそれぞれできる限り安定しているように構成される。第2のメモリセル形状420は一般的に、第1のメモリセル形状410または第3のメモリセル形状430よりも反復可能に製造するのが容易である。したがって、ある特定の状況において、動作の一貫性に起因して、第2のメモリセル形状420が好ましい。
図5は、種々のメモリセル形状について、MRAMメモリセルが形状を変更するために必要な外部からかけられる磁界の強度を示すグラフである。
第1の曲線510は、0.18μmのY軸寸法および0.36μmのX軸寸法を有する楕円形のメモリセルに対する磁気切替え曲線を表す。第2の曲線520は、0.18μmのY軸寸法および0.27μmのX軸寸法を有する楕円形のメモリセルに対する磁気切替え曲線を表す。第3の曲線530は、0.18μmのY軸寸法および0.36μmのX軸寸法を有する長方形のメモリセルに対する磁気切替え曲線を表す。第4の曲線540は、0.18μmのY軸寸法および0.27μmのX軸寸法を有する長方形のメモリセルに対する磁気切替え曲線を表す。
磁気メモリセルが状態を切り替えられるようにするために必要な磁界強度は、コンピュータ支援シミュレーションおよびランダウ−リフシッツ方程式によって求められ得る。より厳密には、以下の式が解かれる。
Figure 2004327997
ただし、Mは磁化ベクトルであり、Heffは異方性項および雑音項を含む実効磁界であり、tは時間であり、rは3次元空間座標を表し、λは減衰パラメータであり、γは磁気回転定数である。
種々の書込み電流および動作条件に対する磁気メモリセルの応答は、反復法を用いて、3次元形状を離散化してランダウ−リフシッツ方程式を解くコンピュータシミュレーションによって得られる。センス層、基準層、クラッディングおよび導体の厳密な形状、ならびに材料の特性(たとえば、結晶異方性、飽和磁化および交換定数)および熱雑音が含まれる。
図5のシミュレーション条件には、センス層がNiFeから形成され、導体が銅から形成され、およびクラッディングがNiFeから形成されることが含まれる。メモリセルと導体との間の間隔は0.1μmであると想定された。基準層はIrMn/ピン留めされたNiFe層であると想定された。
これらのグラフは、磁気メモリセル形状のX軸寸法が増すと、メモリセルの磁気的な安定性も増すことを明らかに示す。さらに、これらのグラフは、Hxのレベルが低くなると、0.36μmのX軸寸法を有する楕円形のメモリセルが一般的に最も安定した形状であることを示す。
コンピュータシミュレーションは、最大の利用可能な書込み磁界強度がメモリセルにかけられるときに、メモリセルが状態を確実に変更できるようにしながら、最大の安定性を提供するメモリセル形状を判定することにより、最適なメモリセル形状を提供することができる。
図6は種々の形状の導線614、624、634に近接して配置されるメモリセル612、622、632を示す。図6の導線614、624、634はそれぞれ、メモリセル612、622、632と相互作用するu字形のクラッディング610、620、630を含む。種々の形状の導線614、624、634は、メモリセル612、622、632のu字形の開口部に対するメモリセル612、622、632の種々の度合いの重なりを提供する。
u字形という言い方は大まかに用いられている。すなわち、導線は、メモリセル612、622、632に面する、すなわち最も近い側面を除く全ての側面上にクラッディングを含む。導線614、624、634は実際には長方形の形状である。
種々の度合いの重なりは、メモリセル612、622、632とu字形のクラッディング610、620、630との間に種々のレベルの結合を与える。重なりは、メモリセルの幅W1が導線の幅W2に対して如何に大きいかを定義する。重なりの量を用いて、メモリセル612、622、632の安定性に関する付加的な制御を与えることができる。
クラッディング610、620、630は、典型的には強磁性材料であり、NiFeとすることができる。導線614、624、634は、導線614、624、634を介して伝えられる外部から供給された書込み電流に応答して、書込み磁界を生成することができる。書込み磁界は、実質的に強磁性クラッディング内に閉じ込められる。基本的に、強磁性クラッディングは、導線614、624、634の周囲に閉じた磁気経路(磁束閉路)を提供する。導体を介して所定の大きさおよび方向の書込み電流を流すことにより、メモリセルの軟強磁性センス層において既知の方向に磁化の向きを設定するのに十分に強い、結果としての書込み磁界が生成される。強磁性クラッディングは、隣接するメモリセルの強磁性データ層に格納されたデータと干渉するか、またはデータを破損する可能性があるフリンジ磁界を実質的に減衰させる。強磁性クラッディングは一般に、書込み磁界がクラッディング内に実質的に閉じ込められることを保証するように設計された仕様通りの厚みを含む。
クラッディングは2つの機能を提供する。第1に、クラッディングは、導線を介して伝えられる書込み電流によって生成される書込み磁界を集中させる。したがって、メモリセルの磁気的な向きを変更するために必要な電流の大きさは、クラッディングが存在しなかった場合よりも小さくなる。第2に、クラッディングはメモリセルのさらなる安定性を提供する。すなわち、クラッディングの存在は、クラッディングに近接したメモリセルが予期せずに状態を変更する可能性を低減する。
図6の導線の実施形態の場合、クラッディング610、620、630の形状は、メモリセルのX軸(図6においてW1として示される)に対するクラッディングの開口部(図6にW2として示される)のサイズの比(W2/W1)によって特徴付けられ得る。第1の実施形態605は、W1に実質的に等しいW2を含む。第2の実施形態615は、W1よりも小さいW2を含む。第3の実施形態625は、W1よりも大きいW2を含む。
図7は、導線に近接して配置されたMRAMメモリセルが、導線と種々の度合いの重なりを含むために必要な外部からかけられる磁界の強度を示すグラフである。そのグラフは、種々のW2/W1比の場合に、メモリセルが状態を切り替えるために必要な磁界の変化を示す。
第1の曲線710は導線によって生成される磁界を示しており、第2の曲線720は、メモリセルが磁気的な状態を変更するために必要な磁界を示す。最適なW2/W1の比は約0.75〜1.0である。この比では、2つの曲線710、720はほぼ等しい。しかしながら、さらに重要な点は、生成される磁界710は、メモリセルが磁気的な状態を変更するために必要な磁界720よりも大きいことである。導線およびメモリセルの物理的な特性が変化する場合には、最適な比は変更することができる。
やはり、図7において磁気メモリセルが状態を切り替えるために必要な磁界の強度は、コンピュータ支援シミュレーションおよび上述のランダウ−リフシッツ方程式によって求められ得る。
メモリセルの重なりおよびメモリセルの形状は、非常に相互に依存することは理解されたい。たとえば、メモリセルとクラッディングとの間の重なりの量が大きい正方形のメモリセルは、非常に安定している。長方形のメモリセルの縦横比を大きくしていくときに、重なりを大きくすることにより、同じ結果が効果的に与えられる。基本的には、メモリセルの重なりの表面積が大きくなると、メモリセルの安定性も高くなる。
図8は、u字形の導線から種々の距離に配置されるメモリセルを示す。第1のメモリセル810は、クラッディング814を含む第1の書込み線812から第1の距離D1に配置される。第2のメモリセル820は、クラッディング824を含む第2の書込み線822から第2の距離D2に配置される。
一般的に、MRAMメモリセルがクラッディング(被覆)された書込み線に近くなると、メモリセルと書込み線との間の結合は大きくなる。それゆえ、メモリセルとクラッディングされた書込み線との間の距離を制御することによっても、メモリセルの安定性を制御することができる。図8では、D1はD2より大きい。したがって、第1のメモリセル810は概して、第2のメモリセル820よりも安定性が低い。
図9は、図8の導線から種々の距離に配置されるMRAMメモリセルが、状態を変更するために必要な外部からかけられる磁界の強度を示すグラフである。
やはり、図8において磁気メモリセルが状態を切り替えるために必要な磁界強度が、コンピュータ支援シミュレーションおよび上述のランダウ−リフシッツ方程式によって求められ得る。
メモリセルとクラッディングされた書込み線との間の距離が短くなると、書込み線の強磁性クラッディングとメモリセルのデータ薄膜との間の結合が大きくなる。その距離が0である(すなわち、メモリセルおよび書込み線が互いに物理的に接触している)とき、メモリセルと書込み線との間の結合は最大になる。その結合は、メモリセルと書込み線との間の交換相互作用と、メモリセルと書込み線との間の静磁気的な相互作用とに起因する。交換相互作用は、互いに隣接するスピンを保持する、メモリセルと書込み線との間の短距離のスピン相互作用に起因して引き起こされる。静磁気的な相互作用または減磁相互作用は、磁性体間に存在する相互作用である。
メモリセルと導電性の書込み線との間の結合は、メモリセルの縦横比(長さ/幅)を有効に大きくする。すなわち、メモリセルは、結合によってさらに安定する傾向がある。結合が強すぎる場合には、メモリセルは安定しすぎるので、メモリセルの状態を変化させるために利用可能な磁界強度の制約に起因して、メモリセルの磁気的な状態を切り替えることができなくなる可能性がある。
メモリセルと導電性の書込み線との間の距離が0より大きい場合には、メモリセルと書込み線のクラッディングとの間の交換相互作用が除去され、静磁気的な相互作用のみが残される。
メモリセルと導電性書込み線のクラッディングとの間の距離が大きくなると、メモリセルとクラッディングとの間の結合は減少する。したがって、メモリセルの安定性は低くなる。
第1の曲線910は導線によって生成される磁界を示しており、第2の曲線920は、メモリセルが磁気的な状態を変更するために必要な磁界を示す。この実施形態の最適な距離は、50nm〜200nmの離隔距離とすることができる。この離隔距離以内で、導線によって生成される書込み磁界は、メモリセルの状態を変更するために必要な書込み磁界に概ね等しい。
メモリセルの形状、メモリセルと書込み機構との間の重なりの量、およびその間の距離の全てを用いて、メモリセルの安定性と、書込み磁界を生成する能力との間の実用的なトレードオフを変更することができる。
図10は、本発明の一実施形態によるメモリセルの安定性を提供する方法を示す流れ図である。この実施形態は、メモリセルの磁気的な安定性を提供する方法を含む。メモリセルは、メモリセルの磁気的な状態を設定することができる書込み線に近接して配置され得る。
第1のステップ1010は、書込み機構から利用可能な最大の磁界強度の表現を受け取ることを含む。利用可能な最大の磁界強度は、ビット線およびワード線を介して流れることができる電流の量の制約に起因して制限される可能性がある。ワード線およびビット線を介して伝えられる電流は、ワード線およびビット線によって生成される熱によって制限される可能性がある。さらに、電流は、エレクトロマイグレーションによって制限される可能性がある。その表現は、多くの異なる形態で到来することができる。たとえば、書込み機構は導線とすることができる。導線の製造には、導線が好ましいサイズからなることが必要とされる。導線のサイズは、導線によって伝えられる電流の量、それゆえ利用可能な最大の磁界強度を制限する可能性がある。導線によって伝えられる電流は、導線によって損失され得る電力の量によって制限される可能性がある。
第2のステップ1020は、書込み機構がメモリセルの磁気的な状態を変更できるようにしながら、メモリセルの安定性を提供するために、導線に対するメモリセルの所望の位置を生成することを含む。
書込み線に対するメモリセルの所望の位置を生成することは、メモリセルと導線との間の所望の距離を求めることを含むことができる。さらに、導線に対するメモリセルの所望の位置を生成することは、メモリセルと書込み線との間の所望の重なりを求めることを含むことができる。
メモリセルの磁気的な安定性を提供する方法はさらに、メモリセルの所望の形状を求めることを含むことができる。所望の形状は、その形状によって与えられる安定性によって、かつその形状が如何にして繰返し可能に製造され得るかによって影響を受ける可能性がある。
書込み機構は一般的に一対の書込み線を含む。書込み線は一面を除く全ての側面においてクラッディングされ得る。一般的に、クラッディングされない面はメモリセルの方向に向けられる。望ましい磁性クラッディング材料は、NiFeを含むことができる。一般的に、磁性クラッディングは軟強磁性材料を含むことができる。
クラッディングされた導線は、基板に形成され得る。基板に形成されたトレンチ内に誘電体が形成され得る。誘電体は化学的機械的工程によって平坦化され得る。トレンチは、クラッディングの一部を形成することになる高透磁率の軟磁性材料を堆積する前に誘電体に形成され得る。クラッディングの一部は、トレンチの側壁がトレンチの底面と概ね同じ厚みまでコーティングされるように、等方性工程を用いて堆積され得る。クラッディングに用いられる材料は、磁気的に軟らかい材料である。すなわち、その材料は、割れまたは多くの空隙を生じることなく、その断面を通して連続している磁気コアとして機能するのに十分な透磁性を有する。別のトレンチが、クラッディングを等方性に堆積する結果として形成される。そのトレンチは、電気めっきまたは他の適当な堆積工程を用いて導線を形成するための銅のような導電性材料で満たされる。その構造全体が、化学的機械的研磨工程を用いて平坦化され得る。
本発明の特定の実施形態が説明および図示されてきたが、本発明は、そのように説明され、図示された特定の形態または部品の配置に限定されるべきではない。本発明は添付の請求の範囲によってのみ制限される。
従来技術のMRAMメモリセルを示す図である。 MRAMメモリセルのアレイを示す図である。 ある特定の形状を有するMRAMメモリセルが、状態を変更するために必要な外部からかけられる磁界の強度を示すグラフである。 種々のレベルの磁気的な安定性を有するメモリセルの実現可能な形状を示す図である。 図4の形状を有するMRAMメモリセルが、状態を変更するために必要な外部からかけられる磁界の強度を示すグラフである。 様々な形状のU字形の導線に近接して配置されるメモリセルを示す図である。 図6の導線に近接して配置されるMRAMメモリセルが、状態を変更するために必要な外部からかけられる磁界の強度を示すグラフである。 U字形の導線から種々の距離に配置されるメモリセルを示す図である。 図8のU字形の導線から種々の距離に配置されたMRAMメモリセルが、状態を変更するために必要な外部からかけられる磁界の強度を示すグラフである。 本発明の一実施形態によるメモリセルの安定性を提供する方法を示す流れ図である。
符号の説明
610、620、630 クラッディング
612、622、632 メモリセル
614、624、634 導線

Claims (10)

  1. メモリセル(612)の磁気的な安定性を提供する方法であって、そのメモリセル(612)が導線(614)に近接して配置され、かつ前記メモリセル(612)の磁気的な状態を設定することができる書込み機構に近接して配置されており、その方法が、
    前記書込み機構から利用可能な最大の磁界強度の表現を受け取ることと、
    前記書込み機構が前記メモリセル(612)の前記磁気的な状態を変更できるようにしながら、前記メモリセル(612)の安定性を提供するために、前記導線(614)に対する前記メモリセル(612)の所望の位置を生成することとを含む、方法。
  2. 前記書込み機構が書込み線である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記書込み線がクラッディング(610)される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記クラッディングされた書込み線が、u字形である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記書込み線が、クラッディングされない側面を除く全ての側面をクラッディングされ、そのクラッディングされない側面が前記メモリセル(612)の方向に向けられる、請求項3に記載の方法。
  6. 前記第1の導線が書込み線である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記導線が書込み線ではない、請求項1に記載の方法。
  8. 前記導線に対する前記メモリセルの所望の位置を生成することが、前記メモリセル(612)と前記書込み線との間の所望の距離を求めることを含む、請求項2に記載の方法。
  9. 前記書込み線に対する前記メモリセル(612)の所望の位置を生成することが、前記メモリセル(612)と前記書込み線(614)との間の所望の重なりを求めることを含む、請求項2に記載の方法。
  10. 前記メモリセル(612)の所望の形状を求めることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
JP2004131048A 2003-04-29 2004-04-27 磁気メモリセルの安定性を提供する方法 Pending JP2004327997A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/425,352 US6785160B1 (en) 2003-04-29 2003-04-29 Method of providing stability of a magnetic memory cell

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004327997A true JP2004327997A (ja) 2004-11-18

Family

ID=32908377

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004131048A Pending JP2004327997A (ja) 2003-04-29 2004-04-27 磁気メモリセルの安定性を提供する方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6785160B1 (ja)
EP (1) EP1473734A1 (ja)
JP (1) JP2004327997A (ja)
CN (1) CN1571066A (ja)
TW (1) TW200423141A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050141148A1 (en) * 2003-12-02 2005-06-30 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic memory
JP3977816B2 (ja) * 2004-03-16 2007-09-19 株式会社東芝 磁気ランダムアクセスメモリ及びその磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法
US7755153B2 (en) * 2006-01-13 2010-07-13 Macronix International Co. Ltd. Structure and method for a magnetic memory device with proximity writing

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5734606A (en) * 1996-12-13 1998-03-31 Motorola, Inc. Multi-piece cell and a MRAM array including the cell
US5757695A (en) * 1997-02-05 1998-05-26 Motorola, Inc. Mram with aligned magnetic vectors
EP0875901B1 (en) * 1997-04-28 2006-08-09 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic thin-film memory element utilizing GMR effect, and magnetic thin-film memory
US5966323A (en) * 1997-12-18 1999-10-12 Motorola, Inc. Low switching field magnetoresistive tunneling junction for high density arrays
US6351409B1 (en) * 2001-01-04 2002-02-26 Motorola, Inc. MRAM write apparatus and method
JP3677455B2 (ja) * 2001-02-13 2005-08-03 Necエレクトロニクス株式会社 不揮発性磁気記憶装置およびその製造方法
US6475812B2 (en) * 2001-03-09 2002-11-05 Hewlett Packard Company Method for fabricating cladding layer in top conductor
US6404674B1 (en) 2001-04-02 2002-06-11 Hewlett Packard Company Intellectual Property Administrator Cladded read-write conductor for a pinned-on-the-fly soft reference layer
US6430084B1 (en) * 2001-08-27 2002-08-06 Motorola, Inc. Magnetic random access memory having digit lines and bit lines with a ferromagnetic cladding layer
US6665205B2 (en) * 2002-02-20 2003-12-16 Hewlett-Packard Development Company, Lp. Shared global word line magnetic random access memory

Also Published As

Publication number Publication date
EP1473734A1 (en) 2004-11-03
TW200423141A (en) 2004-11-01
CN1571066A (zh) 2005-01-26
US6785160B1 (en) 2004-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100944952B1 (ko) 데이터 저장 장치
EP1600977B1 (en) Multi-bit magnetic random acces memory device
JP4658102B2 (ja) 磁気的に軟らかい基準層を有する磁気抵抗素子のための読出し方法
US6358757B2 (en) Method for forming magnetic memory with structures that prevent disruptions to magnetization in sense layers
JP4708602B2 (ja) 磁気的に安定な磁気抵抗メモリ素子
US8198660B2 (en) Multi-bit STRAM memory cells
JP2004104127A (ja) マルチビット磁気メモリデバイス
JP2001084757A (ja) Mram装置およびmram装置への書き込み方法
KR100896457B1 (ko) 자기 메모리 장치
US6510080B1 (en) Three terminal magnetic random access memory
JP2005522044A (ja) 高密度mram用途用の合成フェリ磁性体センス層
EP1580758A2 (en) Soft-reference three conductor magnetic memory storage device
US6661688B2 (en) Method and article for concentrating fields at sense layers
JP2004096116A (ja) 1メモリセル当たり複数ビットを有する磁気記憶装置
JP2005101605A (ja) Mramのための熱支援型切換えアレイ構成
JP4227964B2 (ja) 磁気抵抗アクセスメモリ、電流閾値範囲検出器およびコンピュータシステム
US20120020148A1 (en) Multi-bit stram memory cells
US6980466B2 (en) Soft-reference four conductor magnetic memory storage device
US7042036B2 (en) Magnetic memory using single domain switching by direct current
TW200400595A (en) Magnetic memory element having controlled nucleation site in data layer
JP2007103692A (ja) 磁気メモリセル、磁気ランダムアクセスメモリ、及び磁気メモリセルの製造方法
JP2004327997A (ja) 磁気メモリセルの安定性を提供する方法
JP2004296858A (ja) 磁気記憶素子及び磁気記憶装置
EP1890296B1 (en) Multi-bit magnetic random access memory device and methods of operating and sensing the same
Fang Micromagnetic analysis of magnetic memory

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061121

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070221

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20070226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070521

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070706

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081104