JP2004327287A - カラープラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】カラーフィルター層の電気容量のバラツキを抑制することができるとともに、カラーフィルター層の退色や変色の発生を回避できるカラープラズマディスプレイパネル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】カラープラズマディスプレイパネルにおいて、そのカラーフィルター層3は、主成分としての顔料微粒子31間の間隙に、該顔料微粒子31に対する割合が0.1重量%以上5重量%未満の低融点ガラス質33が充填された構造とされている。
【選択図】 図5
【解決手段】カラープラズマディスプレイパネルにおいて、そのカラーフィルター層3は、主成分としての顔料微粒子31間の間隙に、該顔料微粒子31に対する割合が0.1重量%以上5重量%未満の低融点ガラス質33が充填された構造とされている。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラープラズマディスプレイパネル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラープラズマディスプレイパネルは、ガス放電によって発生した紫外線により蛍光体を励起発光させて表示動作を行う表示装置であり、放電の形態からAC型とDC型に分類できる。
【0003】
このうち、AC型は、輝度、発光効率及び寿命の点でDC型よりも優れている。また、AC型の中でも、特に、反射型AC面放電型は輝度及び発光効率の点で優れている。
【0004】
図1及び図2に反射型AC面放電型のカラープラズマディスプレイパネルの一例を断面模式図で示す。
【0005】
以下、図1及び図2を参照して、従来の反射型AC面放電型のカラープラズマディスプレイパネルの構造について、その製造工程と併せて説明を行う。
【0006】
図2に示すように、カラープラズマディスプレイパネルは、その前面側に、透明なガラス基板からなる前面基板1を備えている。この前面基板1上(前面基板1の背面側)には、該前面基板1の板面方向に沿う複数本の透明電極2が設けられている。これら透明電極2は、図2における左右方向に延在する帯状に形成されているとともに、相互に平行に配されている。このうち対を成す透明電極2間に数十KHzから数百KHzのパルス状のAC電圧を印加してガス放電を起こすことにより、カラープラズマディスプレイパネルは表示発光する(表示動作を行う)。ここで、透明電極2は、通常、例えば、酸化錫(SnO2)或いはインジウムチンオキサイド(ITO)からなる。
【0007】
次に、透明電極2に沿うように、クロム/銅/クロムなどの多層薄膜、アルミニウム薄膜などの金属薄膜、或いは銀などの金属厚膜によるバス電極を設ける。なお、図1及び図2ではこのバス電極の図示を省略している。
【0008】
次に、透明電極2の上(透明電極2の背面側)を透明誘電体層5で被覆する。この透明誘電体層5は、通常、低融点鉛ガラスを主成分とするペーストを印刷塗布し、該塗布後のペーストをその軟化点温度以上の高温で焼成しリフローさせることによって形成する。この結果、内部に気泡などを含まず、平滑で20μm〜40μm程度の厚さに制御された透明誘電体層5を得ることができる。この透明誘電体層5は、AC型カラープラズマディスプレイパネル特有の電流制限の機能を有している。
【0009】
次に、黒色の反射防止層4を形成する。この反射防止層4は、表示面の外光反射を低減する役割を果たすと共に、隣接する表示セル13間での誤放電や光学的なクロストークを防ぐ効果もある。この反射防止層4は、通常は鉄、クロム、ニッケル等の金属酸化物粉末と低融点鉛ガラスからなるペーストを用いた厚膜印刷などによって形成する。
【0010】
次に、透明誘電体層5上(透明誘電体層5の背面側)にカラーフィルター層3を形成する。
【0011】
カラーフィルター層3は、通常は、各表示セル(放電セル)13の発光色、すなわち赤色、緑色及び青色に各々対応した顔料微粉末と有機溶剤とを混合して得られるペーストをストライプ状に印刷して乾燥させる工程を各色毎に実施し、この工程に続いて、三色のカラーフィルターを同時に焼成することにより形成する。ここで、顔料微粉末のうち、赤色は酸化鉄を主成分とし、緑色はコバルト、クロム、アルミニウム及びチタンの酸化物を主成分とし、青色は、コバルト及びアルミニウムの酸化物を主成分としている。このカラーフィルター層3は、膜厚が例えば0.5μm〜3μmとなるように形成する。
【0012】
次に、カラーフィルター層3及び反射防止層4を被覆するように透明誘電体層6を形成する。この透明誘電体層6は、通常、透明誘電体層5と同様に低融点鉛ガラスを主成分とするペーストを厚膜印刷等で塗布後に焼成することによって20μm〜40μm程度の膜厚に形成する。この際に、通常は透明誘電体層5よりも透明誘電体層6の材料の軟化点温度を低く設定する。
【0013】
次に、透明誘電体層6の全体を被覆するように酸化マグネシウム膜を形成する。この酸化マグネシウム膜は、通常は蒸着やスパッタにより形成され、放電電圧を低減する機能と、表面スパッタを防止する機能とを有している。なお、この酸化マグネシウム膜は、図2では図示を省略している。
【0014】
一方、図1に示すように、ガラス基板からなる背面基板7上(背面基板7の前面側)には、表示データを書き込むためのデータ電極8が形成されている。このデータ電極8は、銀ペーストを、印刷やフォトリソグラフ等の厚膜技術で、前記透明電極2と直交方向に延在する帯状となるよう複数本パターン化することによって形成される。このデータ電極8は、対向する透明電極2との間で、表示データと対応する位置において書き込み放電を発生させる機能を有する。
【0015】
次に、このデータ電極8の前面側を誘電体層9により被覆する。この誘電体層9は、白色の顔料と低融点鉛ガラスを混合したペーストを塗布、乾燥及び焼成の工程をこの順に経て20μm〜40μmの膜厚となるよう形成される。
【0016】
次に、誘電体層9上(誘電体層9の前面側)には隔壁10を形成する。この隔壁10は、白色顔料と低融点鉛ガラスを混合したペーストを用いて厚膜印刷やサンドブラスト法で形成する。なお、上記のペーストに用いた白色顔料には、通常、酸化チタンやアルミナの粉末が用いられる。また、ペーストの材料混合比は、用途に応じて調整する。
【0017】
次に、白色顔料粉末から成る反射層11をスクリーン印刷等の厚膜技術で誘電体層9の上及び隔壁10の側面上に形成する。
【0018】
次に、発光色に対応した蛍光体粉末をそれぞれ有機溶剤と混合してなる赤、緑及び青の3色のペーストを、色毎に分けてストライプ状に塗布した後、焼成することにより反射層11上に蛍光体層12を形成する。
【0019】
次に、上述の前面基板1と背面基板7を対向させて互いに気密封止する。この封止の際には、各表示セル13の内部にXeを含む不活性ガス0.4気圧程度を封入する。
【0020】
このように製造したカラープラズマディスプレイパネルによれば、データ電極8と透明電極2との間で表示データに対応した位置で書き込み放電を発生させ、この放電を利用して、対を成す透明電極2の間での面放電を維持し、発生する紫外線で蛍光体を発光させることにより、所望の表示を得ることができる。
【0021】
ところで、従来のカラープラズマディスプレイパネルにおけるカラーフィルター層の例としては、例えば、以下に説明する第1及び第2の従来例がある。
【0022】
<第1の従来例>
顔料がガラス質或いは透明膜中に分散された構造をなすカラーフィルター層。
【0023】
より具体的には、例えば、顔料が透明膜中に10重量%以下で分散された構造のカラーフィルター層(例えば、特許文献1参照)や、ガラス質バインダーが5重量%〜200重量%の範囲で混合された顔料を低融点ガラス質バインダーにより固着形成して得たカラーフィルター層(例えば、特許文献2参照)がある。
【0024】
<第2の従来例>
ガラス質を含まず顔料のみを有する構造のカラーフィルター層(例えば、特許文献3参照)。
【0025】
【特許文献1】
特開平4−11202号公報(第1頁)
【0026】
【特許文献2】
特開平11−133227号公報(第4−5頁)
【0027】
【特許文献3】
特開平10−69859号公報(第4−5頁)
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
第1の従来例の場合、例えば、図6(a)に示すように、顔料101がガラス質102(或いは透明膜)中に分散された構成であるので構造的に安定である。なお、図6(a)では、簡単のために一部の顔料101にのみ符号を付している。しかしながら、第1の従来例の場合、ガラス質102或いは透明膜と顔料101との界面で生じる反射により散乱光が増加する(乱反射が生じる)結果として、カラーフィルター層の平行透過光の割合が減少する。よって、カラーフィルター層が白濁して見え、表示コントラストの低下を招くことがあるという問題があった。
【0029】
また、第1の従来例の場合には、ガラス質102或いは透明膜と顔料101との反応により顔料101が退色したり変色したりすることがあり、この変色或いは退色が歩留まりの低下の要因となることがあった。
【0030】
他方、第2の従来例の場合、ガラス質を含まないように構成しているため、ガラス質或いは透明膜と顔料との界面はそもそも存在せず、従って、乱反射を抑制できるとともに平行透過光が多い。このため、透明感が高い(優れた透過特性を有する)。
【0031】
しかしながら、この第2の従来例の場合には、例えば図6(b)に示すように、カラーフィルター層を構成する顔料微粒子103間に空隙104が存在する。なお、図6(b)では、簡単のために一部の顔料微粒子103及び一部の空隙104にのみ符号を付している。空隙104の大きさは、顔料微粒子103の分散や、顔料微粒子103の分布の不均一性(焼成工程での有機バインダーの焼失に起因する)の影響を受けてバラツキを生じる。
【0032】
このため、第2の従来例の場合には、空隙104の大きさのバラツキに起因して、カラーフィルター層の電気容量にもバラツキを生じることとなり、結果、駆動マージンの減少を引き起こして歩留まりの低下を招いていた。
【0033】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、カラーフィルター層の電気容量のバラツキの発生を抑制できるとともに、カラーフィルター層の退色や変色の発生を回避できるカラープラズマディスプレイパネル及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のカラープラズマディスプレイパネルは、カラーフィルター層を備えるカラープラズマディスプレイパネルにおいて、前記カラーフィルター層は、主成分としての顔料微粒子間の間隙に、該顔料微粒子に対する割合が5重量%未満のガラス質を充填した構造とされていることを特徴としている。
【0035】
ここで、顔料微粒子の平均粒径は0.01μm以上0.15μm以下に設定されていることが好ましい。
【0036】
また、顔料微粒子に対する前記ガラス質の割合は0.1重量%以上に設定されていることが好ましい。
【0037】
また、前記カラーフィルター層は、主成分としての顔料微粒子と、該顔料微粒子に対する割合が5重量%未満に設定された添加物としての低融点ガラス微粒子と、を含む材料からなることを好ましい例とする。
【0038】
或いは、前記カラーフィルター層は、主成分としての顔料微粒子と、該顔料微粒子に対する割合が0.1重量%以上5重量%未満に設定された添加物としての低融点ガラス微粒子と、を含む材料からなることを好ましい例とする。
【0039】
また、前記低融点ガラス微粒子の平均粒径が0.1μm以下に設定されていることが好ましい。
【0040】
さらに、前記低融点ガラス微粒子の平均粒径が、前記顔料微粒子の平均粒径以下に設定されていることが好ましい。
【0041】
また、前記カラーフィルター層は、前記顔料微粒子と、前記低融点ガラス微粒子と、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方と、を混合することにより得られるペーストを用いて構成されていることを好ましい例とする。より具体的には、カラーフィルター層は、前記ペーストを塗布対象面へ塗布した後で焼成することにより構成されていることが好ましい。また、前記塗布対象面は、当該カラープラズマディスプレイパネルが備える透明誘電体層の表面であることを好ましい例とする。ここで、前記低融点ガラス微粒子として、軟化点温度が前記透明誘電体層の軟化点温度以下のものが用いられていることがより好ましい。
【0042】
また、本発明のカラープラズマディスプレイパネルは、前記カラーフィルター層が透明誘電体層により被覆されたAC型カラープラズマディスプレイパネルであることを好ましい例とする。
【0043】
また、本発明のカラープラズマディスプレイパネルの製造方法は、カラーフィルター層を備えるカラープラズマディスプレイパネルを製造する方法において、前記カラーフィルター層を形成するに際し、前記カラーフィルター層の主成分としての顔料微粒子と、該顔料微粒子に対する割合が5重量%未満に設定された添加物としての低融点ガラス微粒子と、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方と、を混合及び攪拌する攪拌工程と、前記攪拌工程により得られるペーストを塗布対象面へ塗布後に焼成する焼成工程と、をこの順に行うことを特徴としている。ここで、攪拌工程では、前記顔料微粒子と前記低融点ガラス微粒子とを混合及び攪拌する第1攪拌工程と、前記第1攪拌工程にて得られる混合物に対し有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方を加えて攪拌する第2攪拌工程と、をこの順に行うことが好ましい。
【0044】
また、本発明のカラープラズマディスプレイパネルの製造方法は、カラーフィルター層を備えるカラープラズマディスプレイパネルを製造する方法において、前記カラーフィルター層の元となるペーストを生成するに際し、前記カラーフィルター層の主成分としての顔料微粒子と、添加物としての低融点ガラス微粒子と、を混合及び攪拌する第1攪拌工程と、前記第1攪拌工程にて得られる混合物に対し有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方を加えて攪拌する第2攪拌工程と、をこの順に行うことを特徴としている。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施の形態について説明する。本実施の形態では、本発明に係るカラープラズマディスプレイパネルの適例としてのAC型のカラープラズマディスプレイパネル及びその製造方法についての説明を行う。
【0046】
本実施形態に係るカラープラズマディスプレイパネルは、図1乃至図2に示すように、その前面側に、透明なガラス基板からなる前面基板1を備えている。この前面基板1上(前面基板1の背面側)には、該前面基板1の板面方向に沿う複数本の透明電極2が設けられている。これら透明電極2は、図1及び図2における左右方向に延在する帯状に形成されているとともに、相互に平行に配されている。このうち対を成す透明電極2間に数十KHzから数百KHzのパルス状のAC電圧を印加してガス放電を起こすことにより、カラープラズマディスプレイパネルは表示発光する(表示動作を行う)。ここで、透明電極2は、例えば、酸化錫(SnO2)或いはインジウムチンオキサイド(ITO)により形成する。
【0047】
次に、透明電極2に沿うように、例えば、銀ペーストを厚膜印刷した後で露光現像することにより、パターン化したバス電極を設ける。なお、図1及び図2ではこのバス電極の図示を省略している。
【0048】
次に、透明誘電体層5を形成する。この透明誘電体層5は、例えば、低融点鉛ガラスを主成分とするペーストを透明電極2上に印刷により塗布し、該塗布後のペーストをその軟化点温度以上の高温で焼成しリフローさせることによって形成する。この結果、内部に気泡などを含まず、平滑で20μm〜40μm程度の厚さに制御された透明誘電体層5を得ることができる。この透明誘電体層5は、AC型カラープラズマディスプレイパネル特有の電流制限の機能を有している。
【0049】
次に、黒色の反射防止層4を形成する。この反射防止層4は、鉄、クロム及びニッケルの金属酸化物粉末からなる黒色顔料粉末と、低融点鉛ガラス粉末と、有機バインダーとを混合してなるペーストを、厚膜印刷した後で、露光現像することによりパターン化される。なお、この反射防止層4は、例えば、5μm〜20μmの膜厚に形成する。反射防止層4は、隣接する表示セル13の中間、又は表示セル13の周囲に形成されているので、表示セル13からの発光は妨げず、かつ前面基板1を照射する外光の反射を最小限に抑えることができるとともに、隣接する表示セル13間での誤放電や光学的なクロストークを防ぐ効果を有する。
【0050】
次に、透明誘電体層5上(透明誘電体層5の背面側)に、各表示セル(放電セル)13の発光色、すなわち赤色、緑色及び青色に各々対応した、3色のカラーフィルター層3を形成する。
【0051】
各色のカラーフィルター層3は、各々、顔料微粉末(顔料微粒子)を主成分とする。このうち、赤色のカラーフィルター層の主成分となる顔料微粉末は酸化鉄を主成分とし、緑色のカラーフィルター層の主成分となる顔料微粉末はコバルト、クロム、アルミニウム及びチタンの酸化物を主成分とし、青色のカラーフィルター層の主成分となる顔料微粉末はコバルト及びアルミニウムの酸化物を主成分としている。これらの顔料微粉末としては、例えば、平均粒径が0.01μm以上0.15μm以下のものを用いる。
【0052】
本実施形態に係るカラープラズマディスプレイパネルのカラーフィルター層3は、例えば図3(b)に示すように、主成分としての顔料微粉末(顔料微粒子)31間の間隙に、該顔料微粉末31に対する割合が0.1重量%以上5重量%未満のガラス質33を充填した構造とされている。なお、図3では、簡単のために一部の顔料微粉末31にのみ符号を付している。
【0053】
図3(b)に示すように顔料微粉末31間の間隙にガラス質33が充填された構造のカラーフィルター層3は、詳細には、例えば、以下に説明するようにして形成する。
【0054】
先ず、カラーフィルター層3の元となるペーストを生成する。
【0055】
このペーストは、主成分としての顔料微粉末31と、添加物としての低融点ガラス微粒子32(図3(a)参照)と、有機溶剤と、バインダーと、を混合して攪拌する攪拌工程により生成する。なお、図3(a)では、簡単のために一部の低融点ガラス微粉末32にのみ符号を付している。
【0056】
ここで、顔料微粉末31への低融点ガラス微粉末32の添加量は、顔料微粒子31に対し0.1重量%以上5重量%未満に設定する。この添加量は、より具体的には、例えば、2.5重量%程度に設定することが好適である。
【0057】
また、低融点ガラス微粉末32としては、例えば、低融点鉛ガラスからなる微粉末を用いる。この低融点ガラス微粉末32としては、軟化点温度が透明誘電体層5の軟化点温度以下のもの(より好ましくは、軟化点温度が透明誘電体5の軟化点温度未満のもの)を用いる。また、この低融点ガラス微粉末32としては、例えば、平均粒径が、顔料微粉末31の平均粒径以下(より好ましくは、例えば顔料微粉末31の平均粒径の1/5程度)に設定されたものを用いる。より具体的には、低融点ガラス微粉末32としては、平均粒径が0.1μm以下に設定されたものを用いる。
【0058】
なお、低融点ガラス微粉末32は、ガラス質33の元となるものである。つまり、低融点ガラス微粉末32は、後で行われる焼成工程により溶融してガラス質33となる。
【0059】
また、本実施形態では、攪拌工程にて、有機溶剤とバインダーとの双方を混合してペーストを生成する例を説明するが、例えば、有機溶剤のみを用いても良いし、バインダーのみを用いても良い。また、顔料微粉末31に対する有機溶剤或いはバインダーの混合比は適宜に変更することが好ましい。
【0060】
ところで、攪拌工程では、顔料微粉末31、低融点ガラス微粉末32、有機溶剤及びバインダーを一度に攪拌混合しようとすると、微粉末(顔料微粉末31及び低融点ガラス微粉末32)の凝集体ができやすくなり、この結果として、顔料微粉末31と低融点ガラス微粉末32を均一に攪拌することができないことがある。
【0061】
そこで、本実施形態の攪拌工程では、微粉末どうし(顔料微粉末31及び低融点ガラス微粉末32)を混合及び攪拌する第1攪拌工程と、該第1攪拌工程にて得られる混合物に対し、有機溶剤及びバインダーを加えて攪拌する第2攪拌工程と、をこの順に行う。このように、第1攪拌工程の後に第2攪拌工程を行うことにより、微粉末どうしを均一に攪拌することができる。
【0062】
以上のように、顔料微粉末31、低融点ガラス微粉末32、有機溶剤及びバインダーを混合及び攪拌することにより、カラーフィルター層3の元となるペーストを得る。
【0063】
次に、このようにして得られるペーストを、透明誘電体層5の表面(塗布対象面)51上にストライプ状に印刷(塗布)して乾燥させる塗布乾燥工程を実施する。
【0064】
なお、上記のようにペーストを生成する攪拌工程と、このペーストを透明誘電体層5上に塗布して乾燥させる塗布乾燥工程とは、各表示セル13の発光色、すなわち赤色、緑色及び青色について、各々実施する。
【0065】
この段階でのペーストは、例えば図3(a)に示すように、顔料微粉末31間の間隙に、低融点ガラス微粉末32が均一に充填された状態となっている。
【0066】
次に、各色に対応するペーストを一度に焼成する焼成工程を行う。
【0067】
ここで、焼成工程は、例えば、低融点ガラス微粉末32の軟化点温度よりは高いが、透明誘電体層5の軟化点温度よりは低い焼成温度で行う。
【0068】
この焼成工程を行うと、低融点ガラス微粉末32が、溶融により相互に一体化されたガラス質33として、顔料微粉末31間の間隙に均一かつ隈無く充填される。つまり、図3(a)の状態から図3(b)の状態に移行する。また、このようにガラス質33が充填される結果として、顔料微粉末31どうしがガラス質33により接合されるとともに、顔料微粉末31が透明誘電体層5に対し固着される。
【0069】
こうして、各色のカラーフィルター層3が一度に形成される。
【0070】
なお、焼成工程を経ることにより、有機溶剤及びバインダーは揮発乃至焼失する。よって、カラーフィルター層3は、実質的に、顔料微粉末31と、該顔料微粉末31間の間隙に充填されたガラス質33と、からなる構造となる。
【0071】
なお、焼成後のカラーフィルター層の膜厚が、例えば、0.5μm以上3μm以下程度となるように、予めペーストの塗布厚さを設定しておく。
【0072】
このように、本実施形態に係るカラープラズマディスプレイパネルの製造方法においては、カラーフィルター層3を形成するに際し、カラーフィルター層3の主成分としての顔料微粒子31と、該顔料微粒子31に対する割合が1重量%以上5重量%未満に設定された添加物としての低融点ガラス微粒子32と、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方と、を混合及び攪拌する攪拌工程と、この攪拌工程により得られるペーストを透明誘電体層5の表面51に塗布した後で焼成する焼成工程と、をこの順に行うので、また、特に、顔料微粒子31と低融点ガラス微粒子32とを混合及び攪拌する第1攪拌工程と、この第1攪拌工程にて得られる混合物に対し、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方を加えて攪拌する第2攪拌工程と、をこの順に行うので、顔料微粒子31間の間隙に、該顔料微粒子31に対する割合が1重量%以上5重量%未満のガラス質33が充填された構造のカラーフィルター層3を好適に形成することができる。
【0073】
また、ペーストを構成する低融点ガラス微粉末32として、軟化点温度が透明誘電体層5の軟化点温度以下のものが用いられているのに加えて、焼成工程を、低融点ガラス微粉末32の軟化点温度よりは高いが透明誘電体層5の軟化点温度よりは低い焼成温度で行うので、該焼成工程の際に透明誘電体層5が溶融してしまうことを防止できる。
【0074】
次に、上記のように形成したカラーフィルター層3及び反射防止層4を被覆するように透明誘電体層6を形成する。この透明誘電体層6は、透明誘電体層5と同様に、例えば、低融点鉛ガラスを主成分とするペーストを厚膜印刷等で塗布後に焼成することによって20μm〜40μm程度の膜厚に形成される。この際に、透明誘電体層5及びカラーフィルター層3よりも透明誘電体層6の材料(例えば、低融点鉛ガラス)の軟化点温度を低く設定する。これは、透明誘電体層6を形成する際に、先に形成された透明誘電体層5及びカラーフィルター層3が軟化してしまうことを防止するためである。
【0075】
次に、透明誘電体層6の全体を被覆するように酸化マグネシウム膜を形成する。この酸化マグネシウム膜は、通常は蒸着やスパッタにより形成され、放電電圧を低減する機能と、表面スパッタを防止する機能とを有している。なお、この酸化マグネシウム膜は、図1及び図2では図示を省略している。
【0076】
一方、図1に示すように、ガラス基板からなる背面基板7上(背面基板7の前面側)には、表示データを書き込むためのデータ電極8が形成されている。このデータ電極8は、銀ペーストを、印刷やフォトリソグラフ等の厚膜技術で、前記透明電極2と直交方向に延在する帯状となるよう複数本パターン化することによって形成される。このデータ電極8は、対向する透明電極2との間で、表示データと対応する位置において書き込み放電を発生させる機能を有する。
【0077】
次に、このデータ電極8の前面側を誘電体層9により被覆する。この誘電体層9は、白色の顔料と低融点鉛ガラスを混合したペーストを塗布、乾燥及び焼成の工程をこの順に経て20μm〜40μmの膜厚となるよう形成される。
【0078】
次に、誘電体層9上(誘電体層9の前面側)には隔壁10を形成する。この隔壁10は、白色顔料と低融点鉛ガラスを混合したペーストを用いて厚膜印刷やサンドブラスト法で形成する。なお、上記のペーストに用いた白色顔料には、通常、酸化チタンやアルミナの粉末が用いられる。また、ペーストの材料混合比は、用途に応じて調整する。
【0079】
次に、白色顔料粉末から成る反射層11をスクリーン印刷等の厚膜技術で誘電体層9の上及び隔壁10の側面上に形成する。
【0080】
次に、発光色に対応した蛍光体粉末をそれぞれ有機溶剤と混合してなる赤、緑及び青の3色のペーストを、色毎に分けてストライプ状に塗布した後、焼成することにより反射層11上に蛍光体層12を形成する。
【0081】
次に、上述の前面基板1と背面基板7を対向させて互いに気密封止する。なお、この封止の際には、各表示セル13の内部にXeを含む不活性ガス0.4気圧程度を封入する。
【0082】
以上により、本実施形態に係るカラープラズマディスプレイパネルを得ることができる。
【0083】
このように製造したカラープラズマディスプレイパネルによれば、データ電極8と透明電極2との間で表示データに対応した位置で書き込み放電を発生させ、この放電を利用して、対を成す透明電極2の間での面放電を維持し、発生する紫外線で蛍光体を発光させることにより、所望の表示を得ることができる他、以下に説明する効果が得られる。
【0084】
先ず、カラーフィルター層3が、主成分としての顔料微粒子31間の間隙に、該顔料微粒子31に対する割合が5重量%未満のガラス質33を充填した構造とされているので、顔料微粒子31の緻密度を均一にすることができる。
【0085】
また、第1の従来例と比べて、顔料微粉末31とガラス質33との界面領域、接触領域或いは接触量を減少させることができるので、製造過程での顔料微粉末31とガラス質33との熱反応を抑制することができる。よって、カラーフィルター層3(顔料微粉末31)の変色や退色を防止することができる。
【0086】
また、第1の従来例と比べて顔料微粉末31とガラス質33との界面領域が狭いので、該界面領域での乱反射を減少させることができる。他方、顔料微粉末31間の間隙に充填したガラス質33の屈折率は、顔料微粉末31と近い(空気と比べて近い)ので、第2の従来例と比べて屈折率の違いによる乱反射を減少させることができる。よって、カラーフィルター層3の透明度を良好なものとすることができる。
【0087】
加えて、カラーフィルター層3の電気容量を均一にすることができる(詳細後述)。
【0088】
また、以下では、本実施形態に係るカラープラズマディスプレイパネルによる効果について、図4乃至図5を参照してより詳細に説明する。
【0089】
図4には、本実施形態に係るカラープラズマディスプレイパネルの好適な実施例におけるカラーフィルター層3と、その比較例(第2の従来例)におけるカラーフィルター層と、の各々の比誘電率の分布を示す。
【0090】
なお、ここで説明する実施例では、カラーフィルター層3を、顔料微粉末の平均粒径を0.1μm、低融点ガラス微粉末の平均粒径を0.02μm、顔料微粉末に対する低融点ガラス微粉末32の割合を2.5重量%として形成した。
【0091】
図4に示すように、実施例のカラーフィルター層3の比誘電率は、比較例のカラーフィルター層(ガラス質の充填無し)と比べて比誘電率の分布範囲が狭い。つまり、比誘電率はバラツキが小さく均一となっている。
【0092】
これは、比較例のカラーフィルター層においては、顔料微粉末間に空隙が存在し、この存在が比誘電率のバラツキ原因となっているのに対し、実施例のカラーフィルター層においては、この空隙がガラス質で充填されて実質的に存在しないためである。
【0093】
すなわち、比較例のように上記空隙が存在する場合には、顔料微粉末の電気容量に直列に空気コンデンサが挿入された等価的回路となる部分を生じ、この等価回路となる部分の電気容量が局所的に低下するため比誘電率のバラツキを生じるが、本実施形態のように空隙がガラス質で充填された場合には比誘電率を均一にでき、従って、電気容量も均一にできる。
【0094】
なお、実施例のカラーフィルター層の比誘電率は、比較例のカラーフィルター(ガラス質の充填無し)と比較して平均値が上昇しているが、これは、顔料微粉末の比誘電率より低融点鉛ガラス微粉末の比誘電率が大きいためである。
【0095】
次に、図5には、本実施形態に係るカラープラズマディスプレイパネルにおけるカラーフィルター層3を形成するに際し、顔料微粉末31の平均粒径は0.1μmで一定とし、顔料微粉末31に対する低融点ガラス微粉末32の割合(添加量)は変化させた場合の、比誘電率のバラツキと反射率の各相対値の変化を示す。
【0096】
なお、低融点ガラス微粉末の平均粒径は、0.1μm、0.07μm及び0.02μmの3種類の粒径に設定した。
【0097】
図5に示すように、反射率(実線のL1、L2、L3)は、低融点ガラス微粉末32の平均粒径が3種類(0.1μm、0.07μm及び0.02μm)の何れの場合にも、低融点ガラス微粉末32の添加量が5重量%を越える当たりから急激に増加する。これは、低融点ガラス微粉末32の添加量を増加させると、顔料微粉末31とガラス質33との界面領域が増加することによる。
【0098】
このことから、低融点ガラス微粉末32の添加量を5重量%未満に設定することにより、反射率(実線のL1、L2、L3)を好適に低減することができ、カラーフィルター層3の透明度を良好にできることが分かる。
【0099】
一方、比誘電率のバラツキ(点線のL1´、L2´、L3´)は、低融点ガラス微粉末32の平均粒径が3種類(0.1μm、0.07μm及び0.02μm)のいずれの場合にも、添加量を減らしていくと0.1重量%当たりで急激に増加する。これは、低融点ガラス微粉末32の絶対量が不足して顔料微粒子31間の間隙をガラス質33で充填できなくなるためである。
【0100】
このことから、低融点ガラス微粉末32の添加量を0.1重量%以上に設定することにより、比誘電率のバラツキ(点線のL1´、L2´、L3´)を好適に抑制することができ、カラーフィルター層3の電気容量を均一にできることが分かる。
【0101】
すなわち、以上のことから、低融点ガラス微粉末32の添加量は、顔料微粉末31に対し0.1重量%以上5重量%未満とすることが好ましいと言える。
【0102】
なお、反射率(L1、L2、L3)は、低融点ガラス微粉末32の平均粒径が大きい程、大きい。これは、平均粒径の大きい低融点ガラス微粉末32を用いた場合程、顔料微粉末31とガラス質33の界面領域が増加し易いためである。
【0103】
また、比誘電率のバラツキ(L1´、L2´、L3´)も、低融点ガラス微粉末32の平均粒径が大きい程、大きい。これは、平均粒径の大きい低融点ガラス微粉末32を用いた場合程、顔料微粒子とガラスとの間隔が大きくなりやすいためである。
【0104】
このことから、低融点ガラス微粉末32の平均粒径は小さいほど、比誘電率のバラツキを抑制できるとともに、反射率も低減できて(透明度を良好にできて)、カラーフィルター層3の特性を良好にできることが分かる。
【0105】
なお、上記の実施の形態では、低融点ガラス微粒子として、鉛ガラスの微粒子(微粉末)を例示したが、その他の低融点ガラスの微粒子であっても良い。
【0106】
【発明の効果】
本発明によれば、カラーフィルター層が、主成分としての顔料微粒子間の間隙に、該顔料微粒子に対する割合が5重量%未満のガラス質を充填した構造とされているので、顔料微粒子の緻密度を均一にすることができるとともに、カラーフィルター層の電気容量を均一に構成することができる。また、カラーフィルター層(顔料微粉末)の変色や退色を防止することができるとともに、カラーフィルター層の透明度を良好なものとすることができる。
【0107】
また、カラーフィルター層を形成するに際し、主成分としての顔料微粒子と、該顔料微粒子に対する割合が5重量%未満に設定された添加物としての低融点ガラス微粒子と、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方と、を混合及び攪拌する攪拌工程と、この攪拌工程により得られるペーストを透明誘電体層の表面に塗布した後で焼成する焼成工程と、をこの順に行うので、また、特に、攪拌工程では、顔料微粒子と低融点ガラス微粒子とを混合及び攪拌する第1攪拌工程と、この第1攪拌工程にて得られる混合物に対し、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方を加えて攪拌する第2攪拌工程とをこの順に行うので、本発明に係るカラープラズマディスプレイパネルのカラーフィルター層を好適に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】AC型のカラープラズマディスプレイパネルを示す断面図である。
【図2】カラープラズマディスプレイパネルの要部を示す拡大断面図である。
【図3】カラーフィルター層の構造を説明するための模式図であり、このうち(a)は焼成前の状態(ペーストの段階)を、(b)は焼成後の状態を、それぞれ示す。
【図4】カラーフィルター層における比誘電率の分布を示す図である。
【図5】顔料微粒子に対する低融点ガラス微粒子の割合(重量%)と、反射率及び比誘電率のバラツキとの相関を示す図である。
【図6】従来のカラープラズマディスプレイパネルにおけるカラーフィルター層の構造を説明するための模式図である。
【符号の説明】
3 カラーフィルター層
31 顔料微粉末(顔料微粒子)
32 低融点ガラス微粉末(低融点ガラス微粒子)
33 ガラス質
5 透明誘電体層
51 表面(塗布対象面)
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラープラズマディスプレイパネル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラープラズマディスプレイパネルは、ガス放電によって発生した紫外線により蛍光体を励起発光させて表示動作を行う表示装置であり、放電の形態からAC型とDC型に分類できる。
【0003】
このうち、AC型は、輝度、発光効率及び寿命の点でDC型よりも優れている。また、AC型の中でも、特に、反射型AC面放電型は輝度及び発光効率の点で優れている。
【0004】
図1及び図2に反射型AC面放電型のカラープラズマディスプレイパネルの一例を断面模式図で示す。
【0005】
以下、図1及び図2を参照して、従来の反射型AC面放電型のカラープラズマディスプレイパネルの構造について、その製造工程と併せて説明を行う。
【0006】
図2に示すように、カラープラズマディスプレイパネルは、その前面側に、透明なガラス基板からなる前面基板1を備えている。この前面基板1上(前面基板1の背面側)には、該前面基板1の板面方向に沿う複数本の透明電極2が設けられている。これら透明電極2は、図2における左右方向に延在する帯状に形成されているとともに、相互に平行に配されている。このうち対を成す透明電極2間に数十KHzから数百KHzのパルス状のAC電圧を印加してガス放電を起こすことにより、カラープラズマディスプレイパネルは表示発光する(表示動作を行う)。ここで、透明電極2は、通常、例えば、酸化錫(SnO2)或いはインジウムチンオキサイド(ITO)からなる。
【0007】
次に、透明電極2に沿うように、クロム/銅/クロムなどの多層薄膜、アルミニウム薄膜などの金属薄膜、或いは銀などの金属厚膜によるバス電極を設ける。なお、図1及び図2ではこのバス電極の図示を省略している。
【0008】
次に、透明電極2の上(透明電極2の背面側)を透明誘電体層5で被覆する。この透明誘電体層5は、通常、低融点鉛ガラスを主成分とするペーストを印刷塗布し、該塗布後のペーストをその軟化点温度以上の高温で焼成しリフローさせることによって形成する。この結果、内部に気泡などを含まず、平滑で20μm〜40μm程度の厚さに制御された透明誘電体層5を得ることができる。この透明誘電体層5は、AC型カラープラズマディスプレイパネル特有の電流制限の機能を有している。
【0009】
次に、黒色の反射防止層4を形成する。この反射防止層4は、表示面の外光反射を低減する役割を果たすと共に、隣接する表示セル13間での誤放電や光学的なクロストークを防ぐ効果もある。この反射防止層4は、通常は鉄、クロム、ニッケル等の金属酸化物粉末と低融点鉛ガラスからなるペーストを用いた厚膜印刷などによって形成する。
【0010】
次に、透明誘電体層5上(透明誘電体層5の背面側)にカラーフィルター層3を形成する。
【0011】
カラーフィルター層3は、通常は、各表示セル(放電セル)13の発光色、すなわち赤色、緑色及び青色に各々対応した顔料微粉末と有機溶剤とを混合して得られるペーストをストライプ状に印刷して乾燥させる工程を各色毎に実施し、この工程に続いて、三色のカラーフィルターを同時に焼成することにより形成する。ここで、顔料微粉末のうち、赤色は酸化鉄を主成分とし、緑色はコバルト、クロム、アルミニウム及びチタンの酸化物を主成分とし、青色は、コバルト及びアルミニウムの酸化物を主成分としている。このカラーフィルター層3は、膜厚が例えば0.5μm〜3μmとなるように形成する。
【0012】
次に、カラーフィルター層3及び反射防止層4を被覆するように透明誘電体層6を形成する。この透明誘電体層6は、通常、透明誘電体層5と同様に低融点鉛ガラスを主成分とするペーストを厚膜印刷等で塗布後に焼成することによって20μm〜40μm程度の膜厚に形成する。この際に、通常は透明誘電体層5よりも透明誘電体層6の材料の軟化点温度を低く設定する。
【0013】
次に、透明誘電体層6の全体を被覆するように酸化マグネシウム膜を形成する。この酸化マグネシウム膜は、通常は蒸着やスパッタにより形成され、放電電圧を低減する機能と、表面スパッタを防止する機能とを有している。なお、この酸化マグネシウム膜は、図2では図示を省略している。
【0014】
一方、図1に示すように、ガラス基板からなる背面基板7上(背面基板7の前面側)には、表示データを書き込むためのデータ電極8が形成されている。このデータ電極8は、銀ペーストを、印刷やフォトリソグラフ等の厚膜技術で、前記透明電極2と直交方向に延在する帯状となるよう複数本パターン化することによって形成される。このデータ電極8は、対向する透明電極2との間で、表示データと対応する位置において書き込み放電を発生させる機能を有する。
【0015】
次に、このデータ電極8の前面側を誘電体層9により被覆する。この誘電体層9は、白色の顔料と低融点鉛ガラスを混合したペーストを塗布、乾燥及び焼成の工程をこの順に経て20μm〜40μmの膜厚となるよう形成される。
【0016】
次に、誘電体層9上(誘電体層9の前面側)には隔壁10を形成する。この隔壁10は、白色顔料と低融点鉛ガラスを混合したペーストを用いて厚膜印刷やサンドブラスト法で形成する。なお、上記のペーストに用いた白色顔料には、通常、酸化チタンやアルミナの粉末が用いられる。また、ペーストの材料混合比は、用途に応じて調整する。
【0017】
次に、白色顔料粉末から成る反射層11をスクリーン印刷等の厚膜技術で誘電体層9の上及び隔壁10の側面上に形成する。
【0018】
次に、発光色に対応した蛍光体粉末をそれぞれ有機溶剤と混合してなる赤、緑及び青の3色のペーストを、色毎に分けてストライプ状に塗布した後、焼成することにより反射層11上に蛍光体層12を形成する。
【0019】
次に、上述の前面基板1と背面基板7を対向させて互いに気密封止する。この封止の際には、各表示セル13の内部にXeを含む不活性ガス0.4気圧程度を封入する。
【0020】
このように製造したカラープラズマディスプレイパネルによれば、データ電極8と透明電極2との間で表示データに対応した位置で書き込み放電を発生させ、この放電を利用して、対を成す透明電極2の間での面放電を維持し、発生する紫外線で蛍光体を発光させることにより、所望の表示を得ることができる。
【0021】
ところで、従来のカラープラズマディスプレイパネルにおけるカラーフィルター層の例としては、例えば、以下に説明する第1及び第2の従来例がある。
【0022】
<第1の従来例>
顔料がガラス質或いは透明膜中に分散された構造をなすカラーフィルター層。
【0023】
より具体的には、例えば、顔料が透明膜中に10重量%以下で分散された構造のカラーフィルター層(例えば、特許文献1参照)や、ガラス質バインダーが5重量%〜200重量%の範囲で混合された顔料を低融点ガラス質バインダーにより固着形成して得たカラーフィルター層(例えば、特許文献2参照)がある。
【0024】
<第2の従来例>
ガラス質を含まず顔料のみを有する構造のカラーフィルター層(例えば、特許文献3参照)。
【0025】
【特許文献1】
特開平4−11202号公報(第1頁)
【0026】
【特許文献2】
特開平11−133227号公報(第4−5頁)
【0027】
【特許文献3】
特開平10−69859号公報(第4−5頁)
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
第1の従来例の場合、例えば、図6(a)に示すように、顔料101がガラス質102(或いは透明膜)中に分散された構成であるので構造的に安定である。なお、図6(a)では、簡単のために一部の顔料101にのみ符号を付している。しかしながら、第1の従来例の場合、ガラス質102或いは透明膜と顔料101との界面で生じる反射により散乱光が増加する(乱反射が生じる)結果として、カラーフィルター層の平行透過光の割合が減少する。よって、カラーフィルター層が白濁して見え、表示コントラストの低下を招くことがあるという問題があった。
【0029】
また、第1の従来例の場合には、ガラス質102或いは透明膜と顔料101との反応により顔料101が退色したり変色したりすることがあり、この変色或いは退色が歩留まりの低下の要因となることがあった。
【0030】
他方、第2の従来例の場合、ガラス質を含まないように構成しているため、ガラス質或いは透明膜と顔料との界面はそもそも存在せず、従って、乱反射を抑制できるとともに平行透過光が多い。このため、透明感が高い(優れた透過特性を有する)。
【0031】
しかしながら、この第2の従来例の場合には、例えば図6(b)に示すように、カラーフィルター層を構成する顔料微粒子103間に空隙104が存在する。なお、図6(b)では、簡単のために一部の顔料微粒子103及び一部の空隙104にのみ符号を付している。空隙104の大きさは、顔料微粒子103の分散や、顔料微粒子103の分布の不均一性(焼成工程での有機バインダーの焼失に起因する)の影響を受けてバラツキを生じる。
【0032】
このため、第2の従来例の場合には、空隙104の大きさのバラツキに起因して、カラーフィルター層の電気容量にもバラツキを生じることとなり、結果、駆動マージンの減少を引き起こして歩留まりの低下を招いていた。
【0033】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、カラーフィルター層の電気容量のバラツキの発生を抑制できるとともに、カラーフィルター層の退色や変色の発生を回避できるカラープラズマディスプレイパネル及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のカラープラズマディスプレイパネルは、カラーフィルター層を備えるカラープラズマディスプレイパネルにおいて、前記カラーフィルター層は、主成分としての顔料微粒子間の間隙に、該顔料微粒子に対する割合が5重量%未満のガラス質を充填した構造とされていることを特徴としている。
【0035】
ここで、顔料微粒子の平均粒径は0.01μm以上0.15μm以下に設定されていることが好ましい。
【0036】
また、顔料微粒子に対する前記ガラス質の割合は0.1重量%以上に設定されていることが好ましい。
【0037】
また、前記カラーフィルター層は、主成分としての顔料微粒子と、該顔料微粒子に対する割合が5重量%未満に設定された添加物としての低融点ガラス微粒子と、を含む材料からなることを好ましい例とする。
【0038】
或いは、前記カラーフィルター層は、主成分としての顔料微粒子と、該顔料微粒子に対する割合が0.1重量%以上5重量%未満に設定された添加物としての低融点ガラス微粒子と、を含む材料からなることを好ましい例とする。
【0039】
また、前記低融点ガラス微粒子の平均粒径が0.1μm以下に設定されていることが好ましい。
【0040】
さらに、前記低融点ガラス微粒子の平均粒径が、前記顔料微粒子の平均粒径以下に設定されていることが好ましい。
【0041】
また、前記カラーフィルター層は、前記顔料微粒子と、前記低融点ガラス微粒子と、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方と、を混合することにより得られるペーストを用いて構成されていることを好ましい例とする。より具体的には、カラーフィルター層は、前記ペーストを塗布対象面へ塗布した後で焼成することにより構成されていることが好ましい。また、前記塗布対象面は、当該カラープラズマディスプレイパネルが備える透明誘電体層の表面であることを好ましい例とする。ここで、前記低融点ガラス微粒子として、軟化点温度が前記透明誘電体層の軟化点温度以下のものが用いられていることがより好ましい。
【0042】
また、本発明のカラープラズマディスプレイパネルは、前記カラーフィルター層が透明誘電体層により被覆されたAC型カラープラズマディスプレイパネルであることを好ましい例とする。
【0043】
また、本発明のカラープラズマディスプレイパネルの製造方法は、カラーフィルター層を備えるカラープラズマディスプレイパネルを製造する方法において、前記カラーフィルター層を形成するに際し、前記カラーフィルター層の主成分としての顔料微粒子と、該顔料微粒子に対する割合が5重量%未満に設定された添加物としての低融点ガラス微粒子と、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方と、を混合及び攪拌する攪拌工程と、前記攪拌工程により得られるペーストを塗布対象面へ塗布後に焼成する焼成工程と、をこの順に行うことを特徴としている。ここで、攪拌工程では、前記顔料微粒子と前記低融点ガラス微粒子とを混合及び攪拌する第1攪拌工程と、前記第1攪拌工程にて得られる混合物に対し有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方を加えて攪拌する第2攪拌工程と、をこの順に行うことが好ましい。
【0044】
また、本発明のカラープラズマディスプレイパネルの製造方法は、カラーフィルター層を備えるカラープラズマディスプレイパネルを製造する方法において、前記カラーフィルター層の元となるペーストを生成するに際し、前記カラーフィルター層の主成分としての顔料微粒子と、添加物としての低融点ガラス微粒子と、を混合及び攪拌する第1攪拌工程と、前記第1攪拌工程にて得られる混合物に対し有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方を加えて攪拌する第2攪拌工程と、をこの順に行うことを特徴としている。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施の形態について説明する。本実施の形態では、本発明に係るカラープラズマディスプレイパネルの適例としてのAC型のカラープラズマディスプレイパネル及びその製造方法についての説明を行う。
【0046】
本実施形態に係るカラープラズマディスプレイパネルは、図1乃至図2に示すように、その前面側に、透明なガラス基板からなる前面基板1を備えている。この前面基板1上(前面基板1の背面側)には、該前面基板1の板面方向に沿う複数本の透明電極2が設けられている。これら透明電極2は、図1及び図2における左右方向に延在する帯状に形成されているとともに、相互に平行に配されている。このうち対を成す透明電極2間に数十KHzから数百KHzのパルス状のAC電圧を印加してガス放電を起こすことにより、カラープラズマディスプレイパネルは表示発光する(表示動作を行う)。ここで、透明電極2は、例えば、酸化錫(SnO2)或いはインジウムチンオキサイド(ITO)により形成する。
【0047】
次に、透明電極2に沿うように、例えば、銀ペーストを厚膜印刷した後で露光現像することにより、パターン化したバス電極を設ける。なお、図1及び図2ではこのバス電極の図示を省略している。
【0048】
次に、透明誘電体層5を形成する。この透明誘電体層5は、例えば、低融点鉛ガラスを主成分とするペーストを透明電極2上に印刷により塗布し、該塗布後のペーストをその軟化点温度以上の高温で焼成しリフローさせることによって形成する。この結果、内部に気泡などを含まず、平滑で20μm〜40μm程度の厚さに制御された透明誘電体層5を得ることができる。この透明誘電体層5は、AC型カラープラズマディスプレイパネル特有の電流制限の機能を有している。
【0049】
次に、黒色の反射防止層4を形成する。この反射防止層4は、鉄、クロム及びニッケルの金属酸化物粉末からなる黒色顔料粉末と、低融点鉛ガラス粉末と、有機バインダーとを混合してなるペーストを、厚膜印刷した後で、露光現像することによりパターン化される。なお、この反射防止層4は、例えば、5μm〜20μmの膜厚に形成する。反射防止層4は、隣接する表示セル13の中間、又は表示セル13の周囲に形成されているので、表示セル13からの発光は妨げず、かつ前面基板1を照射する外光の反射を最小限に抑えることができるとともに、隣接する表示セル13間での誤放電や光学的なクロストークを防ぐ効果を有する。
【0050】
次に、透明誘電体層5上(透明誘電体層5の背面側)に、各表示セル(放電セル)13の発光色、すなわち赤色、緑色及び青色に各々対応した、3色のカラーフィルター層3を形成する。
【0051】
各色のカラーフィルター層3は、各々、顔料微粉末(顔料微粒子)を主成分とする。このうち、赤色のカラーフィルター層の主成分となる顔料微粉末は酸化鉄を主成分とし、緑色のカラーフィルター層の主成分となる顔料微粉末はコバルト、クロム、アルミニウム及びチタンの酸化物を主成分とし、青色のカラーフィルター層の主成分となる顔料微粉末はコバルト及びアルミニウムの酸化物を主成分としている。これらの顔料微粉末としては、例えば、平均粒径が0.01μm以上0.15μm以下のものを用いる。
【0052】
本実施形態に係るカラープラズマディスプレイパネルのカラーフィルター層3は、例えば図3(b)に示すように、主成分としての顔料微粉末(顔料微粒子)31間の間隙に、該顔料微粉末31に対する割合が0.1重量%以上5重量%未満のガラス質33を充填した構造とされている。なお、図3では、簡単のために一部の顔料微粉末31にのみ符号を付している。
【0053】
図3(b)に示すように顔料微粉末31間の間隙にガラス質33が充填された構造のカラーフィルター層3は、詳細には、例えば、以下に説明するようにして形成する。
【0054】
先ず、カラーフィルター層3の元となるペーストを生成する。
【0055】
このペーストは、主成分としての顔料微粉末31と、添加物としての低融点ガラス微粒子32(図3(a)参照)と、有機溶剤と、バインダーと、を混合して攪拌する攪拌工程により生成する。なお、図3(a)では、簡単のために一部の低融点ガラス微粉末32にのみ符号を付している。
【0056】
ここで、顔料微粉末31への低融点ガラス微粉末32の添加量は、顔料微粒子31に対し0.1重量%以上5重量%未満に設定する。この添加量は、より具体的には、例えば、2.5重量%程度に設定することが好適である。
【0057】
また、低融点ガラス微粉末32としては、例えば、低融点鉛ガラスからなる微粉末を用いる。この低融点ガラス微粉末32としては、軟化点温度が透明誘電体層5の軟化点温度以下のもの(より好ましくは、軟化点温度が透明誘電体5の軟化点温度未満のもの)を用いる。また、この低融点ガラス微粉末32としては、例えば、平均粒径が、顔料微粉末31の平均粒径以下(より好ましくは、例えば顔料微粉末31の平均粒径の1/5程度)に設定されたものを用いる。より具体的には、低融点ガラス微粉末32としては、平均粒径が0.1μm以下に設定されたものを用いる。
【0058】
なお、低融点ガラス微粉末32は、ガラス質33の元となるものである。つまり、低融点ガラス微粉末32は、後で行われる焼成工程により溶融してガラス質33となる。
【0059】
また、本実施形態では、攪拌工程にて、有機溶剤とバインダーとの双方を混合してペーストを生成する例を説明するが、例えば、有機溶剤のみを用いても良いし、バインダーのみを用いても良い。また、顔料微粉末31に対する有機溶剤或いはバインダーの混合比は適宜に変更することが好ましい。
【0060】
ところで、攪拌工程では、顔料微粉末31、低融点ガラス微粉末32、有機溶剤及びバインダーを一度に攪拌混合しようとすると、微粉末(顔料微粉末31及び低融点ガラス微粉末32)の凝集体ができやすくなり、この結果として、顔料微粉末31と低融点ガラス微粉末32を均一に攪拌することができないことがある。
【0061】
そこで、本実施形態の攪拌工程では、微粉末どうし(顔料微粉末31及び低融点ガラス微粉末32)を混合及び攪拌する第1攪拌工程と、該第1攪拌工程にて得られる混合物に対し、有機溶剤及びバインダーを加えて攪拌する第2攪拌工程と、をこの順に行う。このように、第1攪拌工程の後に第2攪拌工程を行うことにより、微粉末どうしを均一に攪拌することができる。
【0062】
以上のように、顔料微粉末31、低融点ガラス微粉末32、有機溶剤及びバインダーを混合及び攪拌することにより、カラーフィルター層3の元となるペーストを得る。
【0063】
次に、このようにして得られるペーストを、透明誘電体層5の表面(塗布対象面)51上にストライプ状に印刷(塗布)して乾燥させる塗布乾燥工程を実施する。
【0064】
なお、上記のようにペーストを生成する攪拌工程と、このペーストを透明誘電体層5上に塗布して乾燥させる塗布乾燥工程とは、各表示セル13の発光色、すなわち赤色、緑色及び青色について、各々実施する。
【0065】
この段階でのペーストは、例えば図3(a)に示すように、顔料微粉末31間の間隙に、低融点ガラス微粉末32が均一に充填された状態となっている。
【0066】
次に、各色に対応するペーストを一度に焼成する焼成工程を行う。
【0067】
ここで、焼成工程は、例えば、低融点ガラス微粉末32の軟化点温度よりは高いが、透明誘電体層5の軟化点温度よりは低い焼成温度で行う。
【0068】
この焼成工程を行うと、低融点ガラス微粉末32が、溶融により相互に一体化されたガラス質33として、顔料微粉末31間の間隙に均一かつ隈無く充填される。つまり、図3(a)の状態から図3(b)の状態に移行する。また、このようにガラス質33が充填される結果として、顔料微粉末31どうしがガラス質33により接合されるとともに、顔料微粉末31が透明誘電体層5に対し固着される。
【0069】
こうして、各色のカラーフィルター層3が一度に形成される。
【0070】
なお、焼成工程を経ることにより、有機溶剤及びバインダーは揮発乃至焼失する。よって、カラーフィルター層3は、実質的に、顔料微粉末31と、該顔料微粉末31間の間隙に充填されたガラス質33と、からなる構造となる。
【0071】
なお、焼成後のカラーフィルター層の膜厚が、例えば、0.5μm以上3μm以下程度となるように、予めペーストの塗布厚さを設定しておく。
【0072】
このように、本実施形態に係るカラープラズマディスプレイパネルの製造方法においては、カラーフィルター層3を形成するに際し、カラーフィルター層3の主成分としての顔料微粒子31と、該顔料微粒子31に対する割合が1重量%以上5重量%未満に設定された添加物としての低融点ガラス微粒子32と、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方と、を混合及び攪拌する攪拌工程と、この攪拌工程により得られるペーストを透明誘電体層5の表面51に塗布した後で焼成する焼成工程と、をこの順に行うので、また、特に、顔料微粒子31と低融点ガラス微粒子32とを混合及び攪拌する第1攪拌工程と、この第1攪拌工程にて得られる混合物に対し、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方を加えて攪拌する第2攪拌工程と、をこの順に行うので、顔料微粒子31間の間隙に、該顔料微粒子31に対する割合が1重量%以上5重量%未満のガラス質33が充填された構造のカラーフィルター層3を好適に形成することができる。
【0073】
また、ペーストを構成する低融点ガラス微粉末32として、軟化点温度が透明誘電体層5の軟化点温度以下のものが用いられているのに加えて、焼成工程を、低融点ガラス微粉末32の軟化点温度よりは高いが透明誘電体層5の軟化点温度よりは低い焼成温度で行うので、該焼成工程の際に透明誘電体層5が溶融してしまうことを防止できる。
【0074】
次に、上記のように形成したカラーフィルター層3及び反射防止層4を被覆するように透明誘電体層6を形成する。この透明誘電体層6は、透明誘電体層5と同様に、例えば、低融点鉛ガラスを主成分とするペーストを厚膜印刷等で塗布後に焼成することによって20μm〜40μm程度の膜厚に形成される。この際に、透明誘電体層5及びカラーフィルター層3よりも透明誘電体層6の材料(例えば、低融点鉛ガラス)の軟化点温度を低く設定する。これは、透明誘電体層6を形成する際に、先に形成された透明誘電体層5及びカラーフィルター層3が軟化してしまうことを防止するためである。
【0075】
次に、透明誘電体層6の全体を被覆するように酸化マグネシウム膜を形成する。この酸化マグネシウム膜は、通常は蒸着やスパッタにより形成され、放電電圧を低減する機能と、表面スパッタを防止する機能とを有している。なお、この酸化マグネシウム膜は、図1及び図2では図示を省略している。
【0076】
一方、図1に示すように、ガラス基板からなる背面基板7上(背面基板7の前面側)には、表示データを書き込むためのデータ電極8が形成されている。このデータ電極8は、銀ペーストを、印刷やフォトリソグラフ等の厚膜技術で、前記透明電極2と直交方向に延在する帯状となるよう複数本パターン化することによって形成される。このデータ電極8は、対向する透明電極2との間で、表示データと対応する位置において書き込み放電を発生させる機能を有する。
【0077】
次に、このデータ電極8の前面側を誘電体層9により被覆する。この誘電体層9は、白色の顔料と低融点鉛ガラスを混合したペーストを塗布、乾燥及び焼成の工程をこの順に経て20μm〜40μmの膜厚となるよう形成される。
【0078】
次に、誘電体層9上(誘電体層9の前面側)には隔壁10を形成する。この隔壁10は、白色顔料と低融点鉛ガラスを混合したペーストを用いて厚膜印刷やサンドブラスト法で形成する。なお、上記のペーストに用いた白色顔料には、通常、酸化チタンやアルミナの粉末が用いられる。また、ペーストの材料混合比は、用途に応じて調整する。
【0079】
次に、白色顔料粉末から成る反射層11をスクリーン印刷等の厚膜技術で誘電体層9の上及び隔壁10の側面上に形成する。
【0080】
次に、発光色に対応した蛍光体粉末をそれぞれ有機溶剤と混合してなる赤、緑及び青の3色のペーストを、色毎に分けてストライプ状に塗布した後、焼成することにより反射層11上に蛍光体層12を形成する。
【0081】
次に、上述の前面基板1と背面基板7を対向させて互いに気密封止する。なお、この封止の際には、各表示セル13の内部にXeを含む不活性ガス0.4気圧程度を封入する。
【0082】
以上により、本実施形態に係るカラープラズマディスプレイパネルを得ることができる。
【0083】
このように製造したカラープラズマディスプレイパネルによれば、データ電極8と透明電極2との間で表示データに対応した位置で書き込み放電を発生させ、この放電を利用して、対を成す透明電極2の間での面放電を維持し、発生する紫外線で蛍光体を発光させることにより、所望の表示を得ることができる他、以下に説明する効果が得られる。
【0084】
先ず、カラーフィルター層3が、主成分としての顔料微粒子31間の間隙に、該顔料微粒子31に対する割合が5重量%未満のガラス質33を充填した構造とされているので、顔料微粒子31の緻密度を均一にすることができる。
【0085】
また、第1の従来例と比べて、顔料微粉末31とガラス質33との界面領域、接触領域或いは接触量を減少させることができるので、製造過程での顔料微粉末31とガラス質33との熱反応を抑制することができる。よって、カラーフィルター層3(顔料微粉末31)の変色や退色を防止することができる。
【0086】
また、第1の従来例と比べて顔料微粉末31とガラス質33との界面領域が狭いので、該界面領域での乱反射を減少させることができる。他方、顔料微粉末31間の間隙に充填したガラス質33の屈折率は、顔料微粉末31と近い(空気と比べて近い)ので、第2の従来例と比べて屈折率の違いによる乱反射を減少させることができる。よって、カラーフィルター層3の透明度を良好なものとすることができる。
【0087】
加えて、カラーフィルター層3の電気容量を均一にすることができる(詳細後述)。
【0088】
また、以下では、本実施形態に係るカラープラズマディスプレイパネルによる効果について、図4乃至図5を参照してより詳細に説明する。
【0089】
図4には、本実施形態に係るカラープラズマディスプレイパネルの好適な実施例におけるカラーフィルター層3と、その比較例(第2の従来例)におけるカラーフィルター層と、の各々の比誘電率の分布を示す。
【0090】
なお、ここで説明する実施例では、カラーフィルター層3を、顔料微粉末の平均粒径を0.1μm、低融点ガラス微粉末の平均粒径を0.02μm、顔料微粉末に対する低融点ガラス微粉末32の割合を2.5重量%として形成した。
【0091】
図4に示すように、実施例のカラーフィルター層3の比誘電率は、比較例のカラーフィルター層(ガラス質の充填無し)と比べて比誘電率の分布範囲が狭い。つまり、比誘電率はバラツキが小さく均一となっている。
【0092】
これは、比較例のカラーフィルター層においては、顔料微粉末間に空隙が存在し、この存在が比誘電率のバラツキ原因となっているのに対し、実施例のカラーフィルター層においては、この空隙がガラス質で充填されて実質的に存在しないためである。
【0093】
すなわち、比較例のように上記空隙が存在する場合には、顔料微粉末の電気容量に直列に空気コンデンサが挿入された等価的回路となる部分を生じ、この等価回路となる部分の電気容量が局所的に低下するため比誘電率のバラツキを生じるが、本実施形態のように空隙がガラス質で充填された場合には比誘電率を均一にでき、従って、電気容量も均一にできる。
【0094】
なお、実施例のカラーフィルター層の比誘電率は、比較例のカラーフィルター(ガラス質の充填無し)と比較して平均値が上昇しているが、これは、顔料微粉末の比誘電率より低融点鉛ガラス微粉末の比誘電率が大きいためである。
【0095】
次に、図5には、本実施形態に係るカラープラズマディスプレイパネルにおけるカラーフィルター層3を形成するに際し、顔料微粉末31の平均粒径は0.1μmで一定とし、顔料微粉末31に対する低融点ガラス微粉末32の割合(添加量)は変化させた場合の、比誘電率のバラツキと反射率の各相対値の変化を示す。
【0096】
なお、低融点ガラス微粉末の平均粒径は、0.1μm、0.07μm及び0.02μmの3種類の粒径に設定した。
【0097】
図5に示すように、反射率(実線のL1、L2、L3)は、低融点ガラス微粉末32の平均粒径が3種類(0.1μm、0.07μm及び0.02μm)の何れの場合にも、低融点ガラス微粉末32の添加量が5重量%を越える当たりから急激に増加する。これは、低融点ガラス微粉末32の添加量を増加させると、顔料微粉末31とガラス質33との界面領域が増加することによる。
【0098】
このことから、低融点ガラス微粉末32の添加量を5重量%未満に設定することにより、反射率(実線のL1、L2、L3)を好適に低減することができ、カラーフィルター層3の透明度を良好にできることが分かる。
【0099】
一方、比誘電率のバラツキ(点線のL1´、L2´、L3´)は、低融点ガラス微粉末32の平均粒径が3種類(0.1μm、0.07μm及び0.02μm)のいずれの場合にも、添加量を減らしていくと0.1重量%当たりで急激に増加する。これは、低融点ガラス微粉末32の絶対量が不足して顔料微粒子31間の間隙をガラス質33で充填できなくなるためである。
【0100】
このことから、低融点ガラス微粉末32の添加量を0.1重量%以上に設定することにより、比誘電率のバラツキ(点線のL1´、L2´、L3´)を好適に抑制することができ、カラーフィルター層3の電気容量を均一にできることが分かる。
【0101】
すなわち、以上のことから、低融点ガラス微粉末32の添加量は、顔料微粉末31に対し0.1重量%以上5重量%未満とすることが好ましいと言える。
【0102】
なお、反射率(L1、L2、L3)は、低融点ガラス微粉末32の平均粒径が大きい程、大きい。これは、平均粒径の大きい低融点ガラス微粉末32を用いた場合程、顔料微粉末31とガラス質33の界面領域が増加し易いためである。
【0103】
また、比誘電率のバラツキ(L1´、L2´、L3´)も、低融点ガラス微粉末32の平均粒径が大きい程、大きい。これは、平均粒径の大きい低融点ガラス微粉末32を用いた場合程、顔料微粒子とガラスとの間隔が大きくなりやすいためである。
【0104】
このことから、低融点ガラス微粉末32の平均粒径は小さいほど、比誘電率のバラツキを抑制できるとともに、反射率も低減できて(透明度を良好にできて)、カラーフィルター層3の特性を良好にできることが分かる。
【0105】
なお、上記の実施の形態では、低融点ガラス微粒子として、鉛ガラスの微粒子(微粉末)を例示したが、その他の低融点ガラスの微粒子であっても良い。
【0106】
【発明の効果】
本発明によれば、カラーフィルター層が、主成分としての顔料微粒子間の間隙に、該顔料微粒子に対する割合が5重量%未満のガラス質を充填した構造とされているので、顔料微粒子の緻密度を均一にすることができるとともに、カラーフィルター層の電気容量を均一に構成することができる。また、カラーフィルター層(顔料微粉末)の変色や退色を防止することができるとともに、カラーフィルター層の透明度を良好なものとすることができる。
【0107】
また、カラーフィルター層を形成するに際し、主成分としての顔料微粒子と、該顔料微粒子に対する割合が5重量%未満に設定された添加物としての低融点ガラス微粒子と、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方と、を混合及び攪拌する攪拌工程と、この攪拌工程により得られるペーストを透明誘電体層の表面に塗布した後で焼成する焼成工程と、をこの順に行うので、また、特に、攪拌工程では、顔料微粒子と低融点ガラス微粒子とを混合及び攪拌する第1攪拌工程と、この第1攪拌工程にて得られる混合物に対し、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方を加えて攪拌する第2攪拌工程とをこの順に行うので、本発明に係るカラープラズマディスプレイパネルのカラーフィルター層を好適に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】AC型のカラープラズマディスプレイパネルを示す断面図である。
【図2】カラープラズマディスプレイパネルの要部を示す拡大断面図である。
【図3】カラーフィルター層の構造を説明するための模式図であり、このうち(a)は焼成前の状態(ペーストの段階)を、(b)は焼成後の状態を、それぞれ示す。
【図4】カラーフィルター層における比誘電率の分布を示す図である。
【図5】顔料微粒子に対する低融点ガラス微粒子の割合(重量%)と、反射率及び比誘電率のバラツキとの相関を示す図である。
【図6】従来のカラープラズマディスプレイパネルにおけるカラーフィルター層の構造を説明するための模式図である。
【符号の説明】
3 カラーフィルター層
31 顔料微粉末(顔料微粒子)
32 低融点ガラス微粉末(低融点ガラス微粒子)
33 ガラス質
5 透明誘電体層
51 表面(塗布対象面)
Claims (15)
- カラーフィルター層を備えるカラープラズマディスプレイパネルにおいて、
前記カラーフィルター層は、
主成分としての顔料微粒子間の間隙に、該顔料微粒子に対する割合が5重量%未満のガラス質を充填した構造とされていることを特徴とするカラープラズマディスプレイパネル。 - 前記顔料微粒子の平均粒径が0.01μm以上0.15μm以下に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のカラープラズマディスプレイパネル。
- 前記顔料微粒子に対する前記ガラス質の割合が0.1重量%以上に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカラープラズマディスプレイパネル。
- 前記カラーフィルター層は、
主成分としての顔料微粒子と、
該顔料微粒子に対する割合が5重量%未満に設定された、添加物としての低融点ガラス微粒子と、
を含む材料からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカラープラズマディスプレイパネル。 - 前記カラーフィルター層は、
主成分としての顔料微粒子と、
該顔料微粒子に対する割合が0.1重量%以上5重量%未満に設定された、添加物としての低融点ガラス微粒子と、
を含む材料からなることを特徴とする請求項3に記載のカラープラズマディスプレイパネル。 - 前記低融点ガラス微粒子の平均粒径が0.1μm以下に設定されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のカラープラズマディスプレイパネル。
- 前記低融点ガラス微粒子の平均粒径が、前記顔料微粒子の平均粒径以下に設定されていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載のカラープラズマディスプレイパネル。
- 前記カラーフィルター層は、
前記顔料微粒子と、
前記低融点ガラス微粒子と、
有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方と、
を混合することにより得られるペーストを用いて構成されていることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一項に記載のカラープラズマディスプレイパネル。 - 前記カラーフィルター層は、
前記ペーストを塗布対象面へ塗布した後で焼成することにより構成されていることを特徴とする請求項8に記載のカラープラズマディスプレイパネル。 - 前記塗布対象面は、当該カラープラズマディスプレイパネルが備える透明誘電体層の表面であることを特徴とする請求項9に記載のカラープラズマディスプレイパネル。
- 前記低融点ガラス微粒子として、軟化点温度が前記透明誘電体層の軟化点温度以下のものが用いられていることを特徴とする請求項10に記載のカラープラズマディスプレイパネル。
- 当該カラープラズマディスプレイパネルは、前記カラーフィルター層が透明誘電体層により被覆されたAC型カラープラズマディスプレイパネルであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のカラープラズマディスプレイパネル。
- カラーフィルター層を備えるカラープラズマディスプレイパネルを製造する方法において、
前記カラーフィルター層を形成するに際し、
前記カラーフィルター層の主成分としての顔料微粒子と、該顔料微粒子に対する割合が5重量%未満に設定された添加物としての低融点ガラス微粒子と、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方と、を混合及び攪拌する攪拌工程と、
前記攪拌工程により得られるペーストを塗布対象面へ塗布後に焼成する焼成工程と、
をこの順に行うことを特徴とするカラープラズマディスプレイパネルの製造方法。 - 前記攪拌工程では、
前記顔料微粒子と、前記低融点ガラス微粒子と、を混合及び攪拌する第1攪拌工程と、
前記第1攪拌工程にて得られる混合物に対し、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方を加えて攪拌する第2攪拌工程と、
をこの順に行うことを特徴とする請求項13に記載のカラープラズマディスプレイパネルの製造方法。 - カラーフィルター層を備えるカラープラズマディスプレイパネルを製造する方法において、
前記カラーフィルター層の元となるペーストを生成するに際し、
前記カラーフィルター層の主成分としての顔料微粒子と、添加物としての低融点ガラス微粒子と、を混合及び攪拌する第1攪拌工程と、
前記第1攪拌工程にて得られる混合物に対し、有機溶剤とバインダーとのうち少なくとも何れか一方を加えて攪拌する第2攪拌工程と、
をこの順に行うことを特徴とするカラープラズマディスプレイパネルの製造方法。
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