JP2004327262A - 発光装置 - Google Patents

発光装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004327262A
JP2004327262A JP2003121011A JP2003121011A JP2004327262A JP 2004327262 A JP2004327262 A JP 2004327262A JP 2003121011 A JP2003121011 A JP 2003121011A JP 2003121011 A JP2003121011 A JP 2003121011A JP 2004327262 A JP2004327262 A JP 2004327262A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
barrier film
film
layer
formation layer
tft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003121011A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004327262A5 (ja
JP4417026B2 (ja
Inventor
Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority to JP2003121011A priority Critical patent/JP4417026B2/ja
Publication of JP2004327262A publication Critical patent/JP2004327262A/ja
Publication of JP2004327262A5 publication Critical patent/JP2004327262A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4417026B2 publication Critical patent/JP4417026B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/84Passivation; Containers; Encapsulations
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/122Pixel-defining structures or layers, e.g. banks
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/124Insulating layers formed between TFT elements and OLED elements

Abstract

【課題】本発明では、外部から電界発光素子への酸素や水分等の侵入を防ぐ構造を有する発光装置、およびその作製方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、電界発光素子を有する発光装置において、基板上に形成されたTFT、配線、および電界発光素子が外部からの水分や酸素の侵入を防ぐ機能を有するバリア膜で覆われた構造を形成することを特徴とする。
なお、本発明では、基板上に上記構造を形成した後、シール剤を介して封止基板を貼り付けることにより、封止構造を完成させる構成も含めることとする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の電極間に電界発光層を挟んでなる電界発光素子を有する発光装置およびその作製方法に関する。特に、発光装置の封止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
電界発光素子は、一対の電極(陽極と陰極)間に電界発光層を挟んでなり、その発光機構は、両電極間に電圧を印加した際に陽極から注入される正孔(ホール)と、陰極から注入される電子が、電界発光層において再結合することにより電界発光層中の発光中心で再結合して分子励起子を形成し、その分子励起子が基底状態に戻る際にエネルギーを放出して発光するといわれている。
【0003】
電界発光素子を発光性の素子として用いる上で、発光輝度や発光の均一性等の信頼性が要求されるが、電界発光層が、有機材料や有機材料の一部に無機材料を含有させて形成されるため、水分や酸素等により劣化しやすく、信頼性が低下するという問題が生じている。
【0004】
このような電界発光層の劣化は、電界発光素子を含む発光装置では、パネル部分において、ダークスポットやシュリンク発生の原因となるため、表示特性が低下してしまう。
【0005】
上述した問題を防ぐ方法として、電界発光素子を乾燥剤が設けられた気密性容器に収納して密閉空間に閉じ込めることにより、外部からの水分の侵入を遮断するという方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
また、絶縁体上に形成された電界発光素子をその周辺に形成されたシール材、およびカバー材で囲まれた密閉空間に備え、その密閉空間やカバー材周辺に樹脂等の充填材を設け、外部からの水分や酸素の侵入を防ぐという方法も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−148066号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平13−203076号公報
【0009】
しかし、このような方法を用いても実用レベルの信頼性としては、まだ不十分であり、さらなる電界発光素子の劣化防止のための方法が望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明では、外部から電界発光素子への酸素や水分等の侵入を防ぐ構造を有する発光装置、およびその作製方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電界発光素子を有する発光装置において、基板上に形成されたTFT、配線、および電界発光素子が外部からの水分や酸素の侵入を防ぐ機能を有するバリア膜で覆われた構造を形成することを特徴とする。
【0012】
なお、本発明では、基板上に上記構造を形成した後、シール剤を介して封止基板を貼り付けることにより、封止構造を完成させる構成も含めることとする。
【0013】
本発明の構成は、基板上に形成された第1のバリア膜と、前記第1のバリア膜上に形成されたTFT形成層と、前記TFT形成層上に形成された第2のバリア膜と、前記第2のバリア膜上に形成された配線形成層と、前記配線形成層上に形成された第3のバリア膜と、前記第3のバリア膜上に形成された電界発光素子形成層と、前記電界発光素子形成層上に形成された第4のバリア膜とを有し、前記第2のバリア膜は、前記TFT形成層の一部に形成された第1の開口部において、前記第1のバリア膜と接することを特徴とする発光装置である。
【0014】
なお、上記構成において、第1の開口部を形成した後、第2のバリア膜を形成することによって、第1のバリア膜と接した構造を得ることができるので、TFTを有するTFT形成層に外部から水分や酸素が侵入するのを防ぐことができる。さらに、第1の開口部に形成される第2のバリア膜は、基板面(横方向)に対して、縦方向に形成されることから、横方向からの水分や酸素の侵入を防ぐのに非常に効果的である。
【0015】
さらに、上記構成において、前記第3のバリア膜は、前記配線形成層の一部であって、前記TFT形成層との積層部分に形成された第2の開口部において、前記第1のバリア膜および前記第2のバリア膜とそれぞれ接し、かつ、前記TFT形成層は前記第1のバリア膜および前記第3のバリア膜に覆われた空間に備えられていることを特徴とする。
【0016】
なお、この場合において、第2の開口部を形成した後、第3のバリア膜を形成することによって、第3のバリア膜が第1のバリア膜だけでなく第2のバリア膜と接した構造を得ることができるので、TFTと電界発光素子を電気的に接続する配線が形成された配線形成層に外部から水分や酸素が侵入するのを防ぐことができる。さらに、第2の開口部に形成される第3のバリア膜は、基板面(横方向)に対して、縦方向に形成されることから、横方向からの水分や酸素の侵入を防ぐのに非常に効果的である。
【0017】
さらに、上記各構成において、前記第4のバリア膜は、前記第3のバリア膜と接し、かつ、前記電界発光素子形成層は、前記第3のバリア膜および前記第4のバリア膜に覆われていることを特徴とする。
【0018】
なお、この場合において、第4のバリア膜が第3のバリア膜と接して形成されることにより、前記電界発光素子形成層に外部から水分や酸素が侵入するのを防ぐことができる。
【0019】
また、本発明の別の構成は、基板上に形成された第1のバリア膜と、前記第1のバリア膜上に形成されたTFT形成層と、前記TFT形成層上に形成された第2のバリア膜と、前記第2のバリア膜上に形成された配線形成層と、前記配線形成層上に形成された第3のバリア膜と、前記第3のバリア膜上に形成された電界発光素子形成層と、前記電界発光素子形成層上に形成された第4のバリア膜とを有し、前記TFT形成層は、前記第1のバリア膜および前記第2のバリア膜に覆われていることを特徴とする発光装置である。
【0020】
なお、上記構成において、前記配線形成層は、前記第2のバリア膜および前記第3のバリア膜に覆われており、また前記電界発光素子形成層は、前記第3のバリア膜および前記第4のバリア膜に覆われていることを特徴とする。
【0021】
なお、本発明において、前記第1のバリア膜、前記第2のバリア膜、前記第3のバリア膜、および前記第4のバリア膜は、それぞれ窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、または窒素含有炭素膜から選ばれた一種、または複数種からなることを特徴とする。なお、上述した窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、窒素含有炭素膜は、スパッタリング法により形成されたものであることがより好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明における発光装置の構造について、図1(A)(B)を用いて説明する。
【0023】
図1(A)において、基板101上に第1のバリア膜102が形成されている。なお、第1のバリア膜102を形成する材料としては、窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、または窒素含有炭素膜から選ばれた一種、または複数種を用いることができ、スパッタリング法やCVD法等により50〜500nmの膜厚で形成すればよい。
【0024】
そして、第1のバリア膜102上には、複数のTFT(薄膜トランジスタ)が層間絶縁膜に覆われてなるTFT形成層103が形成されている。なお、ここでいうTFTは、公知の方法を用いて形成された、公知の構造を有するものであれば、特に限定されることなく用いることができる。TFT形成層103の一部には第1の開口部120が形成され、TFT形成層103および第1の開口部120(露出したTFT形成層103の側面を含む)を覆って第2のバリア膜104が形成される。なお、第2のバリア膜104を形成する材料としては、窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、または窒素含有炭素膜から選ばれた一種、または複数種を用いることができ、スパッタリング法やCVD法等により50〜500nmの膜厚で形成すればよい。
【0025】
次に、第2のバリア膜104上に配線形成層105が形成される。なお、配線形成層105には、絶縁材料で形成された絶縁膜の一部に導電性の材料からなる配線が形成されている。配線形成層105の一部には第2の開口部121が形成され、配線形成層105、および第1の開口部120(露出した配線形成層105、およびTFT形成層103の側面を含む)を覆って第3のバリア膜106が形成される。なお、第3のバリア膜106を形成する材料としては、窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、または窒素含有炭素膜から選ばれた一種、または複数種を用いることができ、スパッタリング法やCVD法等により50〜500nmの膜厚で形成すればよい。
【0026】
次に、第3のバリア膜106上に電界発光素子を含む電界発光素子形成層107が形成される。なお、電界発光素子は、一対の電極間に電界発光層を挟んでなる構造を有する。
【0027】
また、電界発光素子形成層107に形成された電界発光素子は、配線形成層105に形成された配線を介して、TFT形成層103に形成されたTFTの一部と電気的に接続されている。なお、ここでTFTと接続される電界発光素子の一方の電極を第1の電極と呼び、第1の電極上に電界発光層を挟んで形成される他方の電極を第2の電極と呼ぶ。本発明において、第1の電極、第2の電極のどちらが陽極、もしくは陰極であっても良く、また、第1の電極、第2の電極のいずれか一方が透光性、もしくは両方が透光性を有する構造とすることもできる。
【0028】
陽極を形成する場合に用いる陽極材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。なお、陽極材料の具体例としては、ITO(indium tin oxide)、酸化インジウムに2〜20[%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)の他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(TiN)等を用いることができる。
【0029】
一方、陰極を形成する場合に用いる陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。なお、陰極材料の具体例としては、元素周期律の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができるが、Al、Ag、ITO等の金属(合金を含む)との積層により形成することもできる。
【0030】
なお、上述した陽極材料及び陰極材料は、蒸着法、スパッタリング法等により形成することができ、その膜厚は、10〜500nmとするのが好ましい。
【0031】
また、本発明の電界発光層には公知の材料を用いることができ、低分子系材料および高分子系材料のいずれを用いることもできる。さらに、有機化合物材料のみから成るものだけでなく、無機化合物を一部に含めることもできる。
【0032】
なお、本発明における電界発光素子の構成としては、例えば1)陽極/発光層/陰極、2)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極、3)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、4)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、5)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極、6)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ホールブロッキング層(正孔阻止層)/電子輸送層/陰極、7)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ホールブロッキング層(正孔阻止層)/電子輸送層/電子注入層/陰極等が挙げられる。
【0033】
本実施の形態に示す電界発光素子形成層107は、第3のバリア膜106と完全に重なることなく小さく形成されている。すなわち、電界発光素子形成層107を形成した後も第3のバリア膜106が表面に露出した構造となる。これは、図1(A)の封止基板110側から素子形成層111を見たとき、電界発光素子形成層107の周辺に第3のバリア膜106が露出する構造となる。
【0034】
次に、第4のバリア膜108が形成される。この時、第4のバリア膜108は、図1(A)に示す領域123において、第3のバリア膜106と接して形成される。このような構造とすることにより、電界発光素子形成層107は、第3のバリア膜106と第4のバリア膜108とにより完全に覆われた構造を形成することができる。なお、第4のバリア膜108を形成する材料としては、窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、または窒素含有炭素膜から選ばれた一種、または複数種を用いることができ、スパッタリング法やCVD法等により50nm〜3μmの膜厚で形成すればよい。
【0035】
以上により、基板上に第1のバリア膜102、TFT形成層103、第2のバリア膜104、配線形成層105、第3のバリア膜106、電界発光素子形成層107、第4のバリア膜108を含む素子形成層111が形成される。このような構造とすることにより、素子形成層111の各層に外部から水分や酸素が侵入するのを防ぐことができる。
【0036】
次に、素子形成層111上にシール剤を形成する。本実施の形態では、基板101上の素子形成層111と重ならない位置(外側)に第1のシール剤109を形成し、第1のシール剤109で覆われた領域(内側)に第2のシール剤112を形成する。
【0037】
なお、第1のシール剤109は、基板間隔を保持するギャップ材(フィラー、微粒子など)を含み、第2のシール剤112よりも粘度が高い紫外線硬化型樹脂もしくは熱硬化型樹脂等を用いることが好ましい。具体的には、エポキシ系樹脂を用いることができる。また、第2のシール剤112は、透明性を有する紫外線硬化型樹脂や、熱硬化型樹脂等を用いることとし、内部に紫外線吸収剤を分散させたものを用いるのが好ましい。具体的には、エポキシ系樹脂や、アクリレート系(ウレタンアクリレート)の樹脂を用いることができる。
【0038】
さらに、第2のシール剤に分散される紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリシレート系の化合物が挙げられる。
【0039】
ベンゾトリアゾール系の化合物としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アシル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等を用いることができる。
【0040】
また、ベンゾフェノン系の化合物としては、2,4−ジヒドトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチルベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン等を用いることができる。
【0041】
また、サリシレート系の化合物としては、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート等を用いることができる。
【0042】
その他にもベンゾエート系の化合物である2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートや、トリアジン系の化合物である2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)1,3,5−トリアジン等を用いることもできる。
【0043】
なお、本発明においては、第1のシール剤109はあってもなくても良いが、均一な封止形状を得るためには、第1のシール剤を用いた方が好ましい。
【0044】
以上のように、シール剤を介して基板101と封止基板110とを貼り合わせることにより、図1(A)に示す封止構造を完成させることができる。
【0045】
また、本発明では、図1(A)に示す構造の他に図1(B)に示す構造とすることもできる。
【0046】
図1(B)の構造の場合には、素子形成層211に含まれるTFT形成層203、配線形成層205、および電界発光素子形成層207の形状が図1(A)に示す構造と異なっている。それに伴い第1のバリア膜202、第2のバリア膜204、第3のバリア膜206、第4のバリア膜208の形状も図1(B)に示すようにそれぞれ異なっている。図1(B)に示す基板201、TFT形成層203、配線形成層205、電界発光素子形成層207、第1のバリア膜202、第2のバリア膜204、第3のバリア膜206、第4のバリア膜208、シール剤209、および封止基板210における構成や、これらを形成する材料は、図1(A)において説明したものと同様であるので、省略することとする。
【0047】
図1(B)に示すような形状とすることにより、第1のバリア膜202と第2のバリア膜204とが領域223で接して形成されるのでTFT形成層203を完全に覆った構造を形成することができる。また、第2のバリア膜204と第3のバリア膜206とが領域221で接して形成されるので配線形成層205を完全に覆った構造とすることができる。さらに、第3のバリア膜206と第4のバリア膜208とが領域220で接して形成されるので電界発光素子形成層207を完全に覆われた構造とすることができ、これらの層に外部(特に横方向)から水分や酸素が侵入するのを防ぐことができる。
【0048】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明する。
【0049】
(実施例1)
本実施例では、発光素子の端部の構造について図2(A)(B)を用いて説明する。
【0050】
図2(A)は、実施の形態において、図1(A)で示した構造を有する場合の好ましい実施例について説明する。
【0051】
図2(A)において、基板301上に第1のバリア膜302が形成される。本実施例では、スパッタリング法により窒化珪素膜を100nmの膜厚で形成する。
【0052】
次に、第1のバリア膜302上にTFT303が形成される。なお、TFT303は、不純物領域(ソース領域、ドレイン領域)、チャネル形成領域、ゲート絶縁膜、およびゲート電極を少なくとも有している。また、TFT形成層311には、複数のTFTが形成されるが、図2(A)に示すTFT303は、後で形成される電界発光素子の第1の電極と電気的に接続されるTFT(電流制御用TFTともいう)を示している。そして、TFT303を覆って、第1の層間絶縁膜315が形成されている。なお、ここで形成される第1の層間絶縁膜315は、絶縁材料を用いて単層で形成することもできるが、複数の絶縁材料を用いた積層構造とすることもできる。絶縁材料としては、具体的には、無機材料(酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素など)、感光性または非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト、ベンゾシクロブテンまたはSOG)等の材料を用いることができるが、本実施例では、窒化珪素膜を100nmの膜厚で形成した第1の層とアクリルを1.00μmの膜厚で形成した第2の層との積層構造で形成される。このようにして、TFT形成層311が形成される。
【0053】
次に、TFT形成層311の一部に開口部が形成される。ここでは、第1の層間絶縁膜315、およびゲート絶縁膜の一部に開口部が形成される。
【0054】
そして、開口部を含むTFT形成層311上に第2のバリア膜304が形成される。本実施例では、スパッタリング法により窒化珪素膜を100nmの膜厚で形成する。この時、第2のバリア膜304は、第1のバリア膜302の一部と接して形成されるため、TFT形成層311が、第1のバリア膜302および第2のバリア膜304で覆われた構造とすることができる。
【0055】
次に、第2のバリア膜304、第1の層間絶縁膜315、およびゲート絶縁膜の一部にTFT303の不純物領域に到達する開口部を形成した後、導電膜の成膜およびパターニングを行うことにより、配線305が形成される。配線材料としては、Ta、W、Ti、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成することができるが、本実施例では、膜厚30nmの窒化タンタル膜と膜厚370nmのタングステン膜を順次積層してなる膜を用いることとする。そして、配線305を覆って、第2の層間絶縁膜316が形成される。なお、ここで形成される第2の層間絶縁膜316は、絶縁材料を用いて単層で形成することもできるが、複数の絶縁材料を用いた積層構造とすることもできる。絶縁材料としては、具体的には、無機材料(酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素など)、感光性または非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト、ベンゾシクロブテン、SOG)等の材料を用いることができるが、本実施例における第2の層間絶縁膜316は、アクリルを用いて1.00μmの膜厚で形成される。このようにして、配線形成層312が形成される。
【0056】
次に、配線形成層312およびTFT形成層311の一部に開口部が形成される。ここでは、第2の層間絶縁膜316、第2のバリア膜304、第1の層間絶縁膜315、およびゲート絶縁膜の一部に開口部が形成される。
【0057】
そして、開口部を含む配線形成層312上に第3のバリア膜306が形成される。本実施例では、スパッタリング法により窒化珪素膜を100nmの膜厚で形成する。この時、第3のバリア膜306は、第2のバリア膜304の一部と接して形成されるため、配線形成層312が、第2のバリア膜304および第3のバリア膜306で覆われた構造とすることができる。
【0058】
次に、第3のバリア膜306、および第2の層間絶縁膜316の一部に配線305に到達する開口部を形成した後、導電膜の成膜およびパターニングを行うことにより、第1の電極307が形成される。なお、本実施例の場合には、第1の電極307は透明導電膜を用いて形成される。具体的には、ITOを用い、スパッタリング法により110nmの膜厚で形成する。
【0059】
そして、第1の電極307の端部を覆って、絶縁層(バンク、隔壁、障壁、土手などと呼ばれる)317が形成される。なお、ここで形成される絶縁層317は、絶縁材料を用いて単層で形成することもできるが、複数の絶縁材料を用いた積層構造とすることもできる。絶縁材料としては、無機材料(酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素など)、感光性または非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト、ベンゾシクロブテン、SOG)等を用いることができるが、ここでは感光性の有機樹脂であるアクリルを用い、1.45μmの膜厚で形成する。
【0060】
ここで、絶縁層317は、第3のバリア膜306と完全に重なることなく小さく形成されている。すなわち、電界発光素子形成層313を形成した後も第3のバリア膜306が表面に露出した構造となる。
【0061】
次に、第1の電極307上に電界発光層308が形成される。電界発光層308は、発光層のみの単層構造とすることもできるが、複数の材料を用いた積層構造とすることもできる。なお、本実施例では、Cu−Pcからなる正孔注入層、α−NPDからなる正孔輸送層、および発光層であるAlqを積層して得られる電界発光層308を用いることとする。
【0062】
次に、電界発光層308上に第2の電極309が形成される。なお、ここでは、メタルマスクを用いて導電膜をパターニングすることにより、第2の電極309を形成する。本実施例の場合、第2の電極309は陰極であることから、第2の電極309の材料としては、Mg:Ag、Mg:In、Al:Li、CaF、CaNなどの合金、または周期表の1族もしくは2族に属する元素とアルミニウムとを共蒸着法により形成した導電膜を用いることができる。本実施例では、第2の電極309側からも光を通過させる構造とするため、1nm〜10nmのアルミニウム膜、もしくはLiを微量に含むアルミニウム膜を用いることとする。また、1nm〜10nmのアルミニウム膜を形成する前に陰極バッファー層としてCaF、MgF、またはBaFからなる透光性を有する層(膜厚1nm〜5nm)を形成してもよい。このようにして、電界発光素子形成層313が形成される。
【0063】
そして、電界発光素子形成層313上に第4のバリア膜310が形成される。本実施例では、スパッタリング法により窒化珪素膜を100nmの膜厚で形成する。
【0064】
この時、第4のバリア膜310は、第3のバリア膜306の一部と接して形成されるため、電界発光素子形成層313が、第3のバリア膜306および第4のバリア膜310で覆われた構造とすることができる。
【0065】
以上の様な構造とすることにより、基板上に形成されたTFT形成層311、配線形成層312、および電界発光素子形成層313の各層に対して外部(特に横方向)から水分や酸素が侵入するのを防ぐ封止構造を形成することができる。
【0066】
また、図2(B)には、実施の形態において、図1(B)で示した構造を有する場合の好ましい実施例について示す。
【0067】
図2(B)に示す構造は、基板上に形成されるTFTや、TFTと電気的に接続される電界発光素子の構造が図2(A)に示したものと同様であるが、TFT形成層325、配線形成層326、および電界発光素子形成層327の構造が異なるため、第2のバリア膜323、第3のバリア膜324、および第4のバリア膜325の形状が異なっている。
【0068】
具体的には、基板上に形成されたTFT形成層326よりも配線形成層327が小さく形成されており、配線形成層327の周辺には、TFT形成層326の上に形成された第2のバリア膜323が露出している。また、配線形成層327よりも電界発光素子形成層328が小さく形成されており、電界発光素子形成層328の周辺には、配線形成層327の上に形成された第3のバリア膜324が露出している。
【0069】
なお、図2(B)に示すような形状とすることにより、第1のバリア膜322と第2のバリア膜323とがTFT形成層326の周辺で接して形成されるので、TFT形成層326を完全に覆った構造を形成することができる。また、第2のバリア膜323と第3のバリア膜324とが配線形成層327の周辺で接して形成されるので、配線形成層327を完全に覆った構造とすることができる。さらに、第3のバリア膜324と第4のバリア膜325とが電界発光素子形成層328の周辺で接して形成されるので、電界発光素子形成層328を完全に覆われた構造とすることができ、これらの層に外部(特に横方向)から水分や酸素が侵入するのを防ぐことができる。
【0070】
(実施例2)
本実施例では、同一基板上に画素部と、画素部の周辺に形成される駆動回路のTFT(nチャネル型TFT及びpチャネル型TFT)が形成される発光装置の構成について、図3〜図6を用いて説明する。
【0071】
まず、基板600上に第1のバリア膜601を形成する。
【0072】
基板600としては、ガラス基板、石英基板、セラミック基板などを用いることができる。第1のバリア膜601としては、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素の単層膜、もしくはこれらを組み合わせた積層膜を用いることができる。また、第1のバリア膜601は、スパッタリング法により形成された膜であっても良いし、CVD法により形成された膜であっても良い。
【0073】
本実施例では、スパッタリング法により形成された膜厚100nmの窒化珪素膜を用いる。ターゲットには珪素を用い、スパッタガスにNおよびArとを用い、それぞれのガスの流量比を20/20(sccm)とする。また、成膜時の圧力は0.4Pa、成膜電力は800Wで、半径6inchの円型ターゲットを用いる。なお、成膜温度は、室温〜200℃程度で行うことができるが、本実施例では.200℃で成膜を行う。
【0074】
次に、第1のバリア膜601上に複数のTFTを形成する。なお、ここで形成されるTFTは、画素部だけでなく、駆動回路部にも同時に形成される。
【0075】
本発明におけるTFTおよびその作製方法は、特に限定されることはなく、公知の方法を用いて形成することができる。
【0076】
本発明に用いることができるTFTの構造は、図3(B)に示すとおりである。まず、非晶質構造を有する半導体膜(ここではアモルファスシリコン膜)を形成し、この半導体膜を固相成長法やレーザー結晶化法等の公知の結晶化技術を用いて結晶化させた後、結晶構造を有する半導体膜をパターニングすることにより、島状に分離された半導体層を形成する。
【0077】
次に、半導体層を覆うゲート絶縁膜607をプラズマCVD法により、膜厚を40〜150nmとして珪素を含む絶縁膜で形成する。
【0078】
次に、ゲート絶縁膜607上に膜厚20〜100nmの第1の導電膜と、膜厚100〜400nmの第2の導電膜とを積層形成する。第1の導電膜及び第2の導電膜を形成する導電性材料としてはTa、W、Ti、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成することができるが、本実施例では、第1の導電膜として膜厚30nmの窒化タンタル膜、第2の導電膜として膜厚370nmのタングステン膜を順次積層する。
【0079】
次に、第1の導電膜、および第2の導電膜を順次エッチングすることにより、TFTのゲート電極(621〜624)を形成する。なお、これらのゲート電極(621〜624)は、それぞれ第1の導電層(621a〜624a)と第2の導電層(621b〜624b)との積層構造を有している。
【0080】
次に、先に形成した半導体層に不純物を添加することにより、不純物領域が形成される。なお、半導体に対してp型を付与する不純物元素には、ボロン(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)など周期律第13族元素が知られている。なお、半導体に対してn型を付与する不純物元素としては周期律15族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素(As)が知られている。
【0081】
第1の不純物領域630には1×1016〜1×1017/cmの濃度範囲でn型を付与する不純物元素が添加されている。ここでは、第1の不純物領域630と同じ濃度範囲の領域をn−−領域とも呼ぶ。
【0082】
第2の不純物領域634、635には1×1020〜1×1021/cmの濃度範囲でn型を付与する不純物元素が添加されている。ここでは、第2の不純物領域と同じ濃度範囲の領域をn領域とも呼ぶ。
【0083】
第3の不純物領域637には、1×1018〜1×1019/cmの濃度範囲でn型を付与する不純物元素が添加されている。ここでは、第3の不純物領域637と同じ濃度範囲の領域をn領域とも呼ぶ。
【0084】
第4の不純物領域641、642には1×1020〜1×1021/cmの濃度範囲でp型を付与する不純物元素が添加されている。ここでは、第4の不純物領域641、642と同じ濃度範囲の領域をp領域とも呼ぶ。
【0085】
第5の不純物領域643、644には1×1018〜1×1020/cmの濃度範囲でp型を付与する不純物元素が添加されている。ここでは、第5の不純物領域と同じ濃度範囲の領域をp領域とも呼ぶ。
【0086】
なお、不純物領域でない半導体層の一部(501〜504)をチャネル形成領域と呼ぶこととする。
【0087】
以上のようにTFTを形成した後、TFTを覆う絶縁膜を形成する。本実施例では、無機材料からなる絶縁膜を形成し、これを第1の層間絶縁膜645とよぶ。具体的には、プラズマCVD法により膜厚100nmの窒化珪素膜を形成する。勿論、この絶縁膜は窒化珪素膜に限定されるものでなく、他の珪素を含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
【0088】
次に、第1の層間絶縁膜645上に有機絶縁材料からなる第2の層間絶縁膜646を形成する。本実施例では、塗布法によりアクリルからなる膜を1.0〜2.0μmの膜厚に形成する。
【0089】
このように、第2の層間絶縁膜646を有機材料で形成することにより、表面を良好に平坦化させることができる。また、有機材料646は一般に誘電率が低いので、寄生容量を低減することができる。しかし、吸湿性があり保護膜としては適さないので、本実施例のように、第1の層間絶縁膜645として形成した酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜、窒化珪素膜などと組み合わせて用いると良い。
【0090】
次に、図4(A)に示すように第2の層間絶縁膜646、第1の層間絶縁膜645、およびゲート絶縁膜607の一部をエッチングすることにより、開口部(1)647を形成する。
【0091】
まず、第2の層間絶縁膜646のエッチングを行う。この場合には、CFとOとHeとを原料ガスに用いることにより、第2の層間絶縁膜646のエッチングを行う。
【0092】
次に、第1の層間絶縁膜645のエッチングを行う。この場合には、第1の条件でCFとOとHeとを原料ガスに用い、第2の条件でCHFを原料ガスに用いたエッチングを行うことにより、第1の層間絶縁膜645のエッチングを行う。
【0093】
さらに、ゲート絶縁膜607のエッチングを行う。この場合には、CHFとを原料ガスに用いることにより、ゲート絶縁膜607のエッチングを行う。以上のようにして、開口部(1)647が形成される。
【0094】
なお、本発明において、開口部(1)647を形成する場合には、上述したエッチング法のみならず、インクジェット法を用いて、エッチング液を所望の位置に塗布することにより、所望の位置に開口部を(1)647を形成するという方法を用いることもできる。
【0095】
その他の方法として、エッチングにより開口部を(1)647を形成するのではなく、先に形成されるゲート絶縁膜607、第1の層間絶縁膜645、および第2の層間絶縁膜646のそれぞれを絶縁材料(例えば、無機材料(酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素などを溶媒中に分散させた溶液)や、感光性または非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト、ベンゾシクロブテンまたはSOG等))を塗布液とするインクジェット法を用いて所望の位置に形成することにより、上述したようなエッチング法を用いたパターニング工程を省略することも可能である。
【0096】
次に、図4(B)に示すように第2のバリア膜648を形成する。第2のバリア膜648としては、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素の単層膜、もしくはこれらを組み合わせた積層膜を用いることができる。また、第2のバリア膜648は、スパッタリング法により形成された膜であっても良いし、CVD法により形成された膜であっても良い。本実施例では、スパッタリング法により形成された膜厚100nmの窒化珪素膜を用いる。
【0097】
なお、インクジェット法を用いてゲート絶縁膜607、第1の層間絶縁膜645、および第2の層間絶縁膜646をそれぞれ所望の位置に形成し、エッチング法を用いたパターニング工程を省略する場合において、第2のバリア膜648を形成して得られる構造を図7(A)に示す。
【0098】
次に、それぞれのTFTが有するソース領域またはドレイン領域に達するコンタクトホールを形成する。なお、コンタクトホールの形成にはドライエッチング法を用い、以下に示す条件で第2のバリア膜648、第2の層間絶縁膜646、第1の層間絶縁膜645、およびゲート絶縁膜607をエッチングすることにより形成する。
【0099】
まず、第2のバリア膜648のエッチングを行う。この場合には、CFとOとHeとを原料ガスに用いることにより、第2のバリア膜648のエッチングを行う。
【0100】
次に、第2の層間絶縁膜646、第1の層間絶縁膜645、ゲート絶縁膜607のエッチングを順次行う。この場合のエッチング条件は、先に第2の層間絶縁膜646、第1の層間絶縁膜645、ゲート絶縁膜607のエッチングをエッチングした場合の条件と同様の条件を用いればよいので省略する。
【0101】
その後、Al、Ti、Mo、Wなどを用いて配線を形成する。これらの電極及び画素電極の材料は、AlまたはAgを主成分とする膜、またはそれらの積層膜等の反射性に優れた材料を用いることが望ましい。こうして、配線651〜658が形成される(図4(C))。
【0102】
次に、有機絶縁材料からなる第3の層間絶縁膜660を形成する。本実施例では、塗布法によりアクリルからなる膜を1.0〜5.0μmの膜厚に形成する。
【0103】
次に、図5(A)に示すように第3の層間絶縁膜660、第2のバリア膜648、第2の層間絶縁膜646、第1の層間絶縁膜645、およびゲート絶縁膜607の一部をエッチングすることにより、開口部(2)661を形成する。
【0104】
まず、第3の層間絶縁膜660のエッチングを行う。この場合には、CFとOとHeとを原料ガスに用いたエッチングを行うことにより、第3の層間絶縁膜660のエッチングを行う。
【0105】
次に、第2のバリア膜648、第2の層間絶縁膜646、第1の層間絶縁膜645、ゲート絶縁膜607のエッチングを順次行う。この場合のエッチング条件は、先に第2のバリア膜648、第2の層間絶縁膜646、第1の層間絶縁膜645、ゲート絶縁膜607のエッチングをエッチングした場合の条件と同様の条件を用いればよいので省略する。
【0106】
なお、本発明において、開口部(2)661を形成する場合には、上述したエッチング法のみならず、インクジェット法を用いて、エッチング液を所望の位置に塗布することにより、所望の位置に開口部を(2)661を形成するという方法を用いることもできる。
【0107】
その他の方法として、エッチングにより開口部(2)661を形成するのではなく、先に形成されるゲート絶縁膜607、第1の層間絶縁膜645、第2の層間絶縁膜646、および第3の層間絶縁膜660のそれぞれを絶縁材料(例えば、無機材料(酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素などを溶媒中に分散させた溶液)や、感光性または非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト、ベンゾシクロブテンまたはSOG等))を塗布液とするインクジェット法を用いて所望の位置に形成することにより、上述したようなエッチング法を用いたパターニング工程を省略することも可能である。
【0108】
次に、図5(B)に示すように第3のバリア膜662を形成する。第3のバリア膜662としては、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素の単層膜、もしくはこれらを組み合わせた積層膜を用いることができる。また、第3のバリア膜662は、スパッタリング法により形成された膜であっても良いし、CVD法により形成された膜であっても良い。本実施例では、スパッタリング法により形成された膜厚100nmの窒化珪素膜を用いる。
【0109】
なお、インクジェット法を用いてゲート絶縁膜607、第1の層間絶縁膜645、第2の層間絶縁膜646、および第3の層間絶縁膜660をそれぞれ所望の位置に形成し、エッチング法を用いたパターニング工程を省略する場合において、第3のバリア膜662を形成して得られる構造を図7(B)に示す。
【0110】
次に、一部のTFTが有する配線に達する開口部(3)663を形成する。なお、開口部(3)663の形成にはドライエッチング法を用い、以下に示す条件で第3のバリア膜662、および第3の層間絶縁膜660をエッチングすることにより形成する。
【0111】
まず、第3のバリア膜662のエッチングを行う。この場合には、CFとOとHeとを原料ガスに用いたエッチングを行うことにより、第3のバリア膜662のエッチングを行う。
【0112】
次に、第3の層間絶縁膜660のエッチングを順次行う。この場合のエッチング条件は、先に第3の層間絶縁膜660のエッチングをエッチングした場合の条件と同様の条件を用いればよいので省略する。
【0113】
次に、第3のバリア膜662上に透光性の透明導電膜を形成する。透明導電膜を形成する材料としては、酸化インジウム・スズ(ITO)膜や酸化インジウムに2〜20[%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を用いることができ、本実施例では、ITOをスパッタリング法により110nmの膜厚で形成する。
【0114】
そして、ITOからなる透明導電膜上にレジストからなるマスクを形成した後、これを酸系のエッチャントを用いたウエットエッチング法によりエッチングして第1の電極664を形成する(図5(C))。
【0115】
次に有機材料からなる絶縁層665を形成する。具体的には、感光性アクリルを用いてスピンコーティング法により膜厚1.45μmで成膜した後、フォトリソグラフィ−法によりパターニングを行った後で、第1の電極(陽極)664と重なる位置、および基板上の端部であって第3のバリア膜662に開口部(4)(610、611)を形成するようにエッチング処理を行い、絶縁層665を形成する(図6(A))。
【0116】
なお、この場合のエッチング条件としては、CFとOとHeとを原料ガスに用い、エッチングを行う。
【0117】
なお、本発明において、開口部(4)(670、671)を形成する場合には、上述したエッチング法のみならず、インクジェット法を用いて、エッチング液を所望の位置に塗布することにより、所望の位置に開口部(4)(670、671)を形成するという方法を用いることもできる。
【0118】
その他の方法として、エッチングにより開口部(4)(670、671)を形成するのではなく、先に形成される絶縁層665のそれぞれを絶縁材料(例えば、無機材料(酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素などを溶媒中に分散させた溶液)や、感光性または非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト、ベンゾシクロブテンまたはSOG等))を塗布液とするインクジェット法インクジェット法を用いて所望の位置に形成することにより、上述したようなエッチング法を用いたパターニング工程を省略することも可能である。
【0119】
次に、絶縁層665の開口部に露出している第1の電極(陽極)664上に電界発光層666を形成する(図6(B))。なお、電界発光層666は、少なくとも発光層を含み、正孔注入層、正孔輸送層、ブロッキング層、電子輸送層、および電子注入層といったキャリアに対する機能の異なる層のいずれか一つ、もしくは複数を組み合わせて積層することにより形成される。
【0120】
また、電界発光層666を形成する材料としては、低分子系、高分子系の公知の有機化合物を用いることができる。
【0121】
なお、電界発光層666を形成する材料として、具体的には以下に示すような材料を用いることができる。
【0122】
正孔注入層を形成する正孔注入材料としては、有機化合物であればポルフィリン系の化合物が有効であり、フタロシアニン(以下、H−Pcと示す)、銅フタロシアニン(以下、Cu−Pcと示す)などがある。導電性高分子化合物に化学ドーピングを施した材料もあり、ポリスチレンスルホン酸(以下、PSSと示す)をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン(以下、PEDOTと示す)や、ポリアニリン、ポリビニルカルバゾール(以下、PVKと示す)などが挙げられる。
【0123】
正孔輸送層を形成する正孔輸送材料としては、芳香族アミン系(すなわち、ベンゼン環−窒素の結合を有するもの)の化合物が好適である。広く用いられている材料として、例えば、先に述べたTPDの他、その誘導体である4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(以下、「α−NPD」と記す)や、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(以下、「TDATA」と記す)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(以下、「MTDATA」と記す)などのスターバースト型芳香族アミン化合物が挙げられる。
【0124】
発光層を形成する発光材料としては、具体的には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(以下、Alqと示す)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(以下、Almqと示す)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(以下、BeBqと示す)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−(4−ヒドロキシ−ビフェニリル)−アルミニウム(以下、BAlqと示す)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(以下、Zn(BOX)と示す)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(以下、Zn(BTZ)と示す)などの金属錯体の他、各種蛍光色素が有効である。また、三重項発光材料も可能であり、白金ないしはイリジウムを中心金属とする錯体が主体である。三重項発光材料としては、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(以下、Ir(ppy)と示す)、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン−白金(以下、PtOEPと示す)などが知られている。
【0125】
電子輸送層を形成する電子輸送材料としては、金属錯体がよく用いられ、先に述べたAlq、Almq、BeBqなどのキノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体や、混合配位子錯体であるBAlqなどが好適である。また、Zn(BOX)、Zn(BTZ)などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体もある。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(以下、PBDと示す)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(以下、OXD−7と示す)などのオキサジアゾール誘導体、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(以下、TAZと示す)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(以下、p−EtTAZと示す)などのトリアゾール誘導体、バソフェナントロリン(以下、BPhenと示す)、バソキュプロイン(以下、BCPと示す)などのフェナントロリン誘導体が電子輸送性を有する。
【0126】
その他、ブロッキング層を含める場合には、ブロッキング層を形成する正孔阻止材料として、上で述べたBAlq、OXD−7、TAZ、p−EtTAZ、BPhen、BCPなどが、励起エネルギーレベルが高いため有効である。
【0127】
以上に示した材料を組み合わせて用い、第1の電極(陽極)上に形成することにより電界発光層666を形成することができる。
【0128】
次に、図6(B)に示すように電界発光層666を覆って、第2の電極(陰極)667を形成する。なお、本実施例では、電界発光層666と接して形成されるフッ化カルシウム(CaF)もしくはフッ化バリウム(BaF)からなる陰極バッファー層(図示せず)とアルミニウムからなる導電膜を積層することにより第2の電極(陰極)667を形成する。具体的には、陰極バッファー層としてフッ化カルシウムからなる膜を1nmの膜厚で形成し、アルミニウムを100nmの膜厚で形成することにより、第2の電極(陰極)667を形成する。
【0129】
なお、第2の電極667を形成するための陰極材料としては、仕事関数の小さい導電膜であれば、公知の他の材料を用いることもできる。
【0130】
さらに、第2の電極667上に第4のバリア膜669を形成する。第4のバリア膜669としては、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素の単層膜、もしくはこれらを組み合わせた積層膜を用いることができる。また、第4のバリア膜669は、スパッタリング法により形成された膜であっても良いし、CVD法により形成された膜であっても良い。本実施例では、スパッタリング法により形成された膜厚100nmの窒化珪素膜を用いる。
【0131】
なお、インクジェット法を用いて絶縁層665を所望の位置に形成し、エッチング法を用いたパターニング工程を省略する場合において、第4のバリア膜669を形成して得られる構造を図7(C)に示す。
【0132】
以上の様にして、nチャネル型TFT701、pチャネル型TFT702を有する駆動回路705と、nチャネル型TFTからなるスイッチング用TFT703、pチャネル型TFTからなる電流制御用TFT704とを有する画素部706を同一基板上に備え、かつ、外部(特に横方向)から水分や酸素が侵入するのを防ぐ構造を形成することができる(図6(B))。
【0133】
(実施例3)
本実施例では、実施の形態(図1(A))、実施例1(図2(A))および実施例2で示した構造を有し、封止基板を貼り付けることにより封止構造を完成させた発光装置について図8を用いて説明する。なお、図8(A)は、発光装置を示す上面図、図8(B)は図8(A)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された801は駆動回路部(ソース側駆動回路)、802は画素部、803は駆動回路部(ゲート側駆動回路)である。また、804は封止基板、805は第1のシール剤であり、第1のシール剤805で囲まれた内側には、第2のシール剤807が設けられている。
【0134】
なお、808はソース側駆動回路801及びゲート側駆動回路803に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)809からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における発光装置には、発光装置本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
【0135】
次に、断面構造について図8(B)を用いて説明する。基板810上には、第1のバリア膜831が形成され、その上に駆動回路部及び画素部が形成されている。ここでは、駆動回路部であるソース側駆動回路801と、画素部802が示されている。
【0136】
なお、ソース側駆動回路801はnチャネル型TFT823とpチャネル型TFT824とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路を形成するTFTは、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施例では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、基板上ではなく外部に形成することもできる。
【0137】
そして、これらのTFTを覆って形成される層間絶縁膜上には、第2のバリア膜832が形成されている。なお、第2のバリア膜832は、実施例1や実施例2で示した第2のバリア膜と同様の材料を用いて、同様の方法で形成することができる。
【0138】
さらに、第2のバリア膜832上にTFTのソース領域、もしくはドレイン領域と電気的に接続される配線を覆って形成される別の層間絶縁膜上には、第3のバリア膜833が形成されている。なお、第3のバリア膜833は、実施例1や実施例2で示した第3のバリア膜と同様の材料を用いて、同様の方法で形成することができる。
【0139】
画素部802は、スイッチング用TFT811と、電流制御用TFT812とそのドレインに電気的に接続された第1の電極813とを含む複数の画素により形成される。なお、第3のバリア膜833上に形成される第1の電極813の端部を覆って絶縁物814が形成されている。
【0140】
第1の電極813上には、電界発光層816、および第2の電極817がそれぞれ形成されている。本実施例では、第1の電極813が陽極として機能し、第2の電極が陰極として機能するため、電界発光層816だけでなく第1の電極813および第2の電極817に用いる材料は、実施例1や実施例2において用いた材料と同様の材料を用いて形成することができる。
【0141】
さらに、第1のシール剤805および第2のシール剤807で封止基板804を素子基板810と貼り合わせることにより、電界発光素子818が内部に備えられた封止構造を完成させることができる。
【0142】
なお、第1のシール剤805にはフィラー(直径6μm〜24μm)を含み、且つ、粘度370Pa・sのエポキシ系樹脂を用いる。また、第2のシール剤807としては、硬化後に透光性を有する材料であり、熱硬化性の樹脂を用いればよい。ここでは比重1.17(25℃)、粘度9000mPa・s、引張せん断接着強度15N/mm、Tg点74℃である高耐熱の熱硬化型エポキシ樹脂を用いる。
【0143】
また、封止基板804に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
【0144】
以上のようにして、本発明の封止構造を有する発光装置を得ることができる。
【0145】
(実施例4)
本実施例では、実施例3とは異なり、実施の形態(図1(B))、および実施例1(図2(B))で示した構造を有し、封止基板を貼り付けることにより封止構造を完成させた発光装置について図9を用いて説明する。
【0146】
図9に示す構造は、基板上に形成されるTFTや、TFTと電気的に接続される電界発光素子の構造は図8に示したものと同様であるが、複数のTFT(911、912、923、924)を含むTFT形成層、配線921を含む配線形成層、および電界発光素子918を含む電界発光素子形成層の構造が異なるため、第2のバリア膜932、第3のバリア膜933、および第4のバリア膜934の形状が異なっている。なお、図8において説明したのと同じ名称である場合には、図9においても同様であるので説明は省略することとする。
【0147】
なお、図9に示すような形状とすることにより、第1のバリア膜931と第2のバリア膜932とが一部で接して形成されるので、TFT形成層を完全に覆った構造を形成することができる。また、第2のバリア膜932と第3のバリア膜933とが一部で接して形成されるので、配線形成層を完全に覆った構造とすることができる。さらに、第3のバリア膜933と第4のバリア膜934とが一部で接して形成されるので、電界発光素子形成層を完全に覆われた構造とすることができ、これらの層に外部(特に横方向)から水分や酸素が侵入するのを防ぐことができる。
【0148】
(実施例5)
本実施例では、本発明の電界発光素子を有する発光装置を用いて完成させた様々な電気器具について説明する。
【0149】
本発明の発光装置を用いて作製された電気器具として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはデジタルビデオディスク(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうる表示装置を備えた装置)などが挙げられる。これらの電気器具の具体例を図10に示す。
【0150】
図10(A)は表示装置であり、筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。本発明の発光装置をその表示部2003に用いることにより作製される。なお、表示装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用装置が含まれる。
【0151】
図10(B)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含む。本発明の発光装置をその表示部2203に用いることにより作製される。
【0152】
図10(C)はモバイルコンピュータであり、本体2301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含む。本発明の発光装置をその表示部2302に用いることにより作製される。
【0153】
図10(D)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒体(DVD等)読み込み部2405、操作キー2406、スピーカー部2407等を含む。表示部A2403は主として画像情報を表示し、表示部B2404は主として文字情報を表示するが、本発明の発光装置をこれら表示部A、B2403、2404に用いることにより作製される。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
【0154】
図10(E)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体2501、表示部2502、アーム部2503を含む。本発明の発光装置をその表示部2502に用いることにより作製される。
【0155】
図10(F)はビデオカメラであり、本体2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポート2604、リモコン受信部2605、受像部2606、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キー2609、接眼部2610等を含む。本発明の発光装置をその表示部2602に用いることにより作製される。
【0156】
ここで図10(G)は携帯電話であり、本体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力部2704、音声出力部2705、操作キー2706、外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含む。本発明の発光装置をその表示部2703に用いることにより作製される。
【0157】
【発明の効果】
本発明の発光装置は、外部(特に横方向)から水分や酸素が侵入するのを防ぐ構造を有していることから素子の劣化が起こりにくいため、発光装置の長寿命化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発光装置の断面構造を説明する図。
【図2】本発明の発光装置の断面構造を説明する図。
【図3】本発明の発光装置の作製工程を説明する図。
【図4】本発明の発光装置の作製工程を説明する図。
【図5】本発明の発光装置の作製工程を説明する図。
【図6】本発明の発光装置の作製工程を説明する図。
【図7】本発明の発光装置の作製工程を説明する図。
【図8】本発明の発光装置の封止構造を説明する図。
【図9】本発明の発光装置の封止構造を説明する図。
【図10】電気器具について説明する図。
【符号の説明】
101、201 基板
102、202 第1のバリア膜
103、203 TFT形成層
104、204 第2のバリア膜
105、205 配線形成層
106、206 第3のバリア膜
107、207 電界発光素子形成層
108、208 第4のバリア膜
109、209 第1のシール剤
110、210 封止基板
111、211 素子形成層
112、212 第2のシール剤
120 第1の開口部
121 第2の開口部
123 領域a
220 領域b
221 領域c
223 領域d

Claims (8)

  1. 基板上に形成された第1のバリア膜と、
    前記第1のバリア膜上に形成されたTFT形成層と、
    前記TFT形成層上に形成された第2のバリア膜と、
    前記第2のバリア膜上に形成された配線形成層と、
    前記配線形成層上に形成された第3のバリア膜と、
    前記第3のバリア膜上に形成された電界発光素子形成層と、
    前記電界発光素子形成層上に形成された第4のバリア膜とを有し、
    前記第2のバリア膜は、前記TFT形成層の一部に形成された第1の開口部において、前記第1のバリア膜と接することを特徴とする発光装置。
  2. 請求項1において、
    前記第3のバリア膜は、前記配線形成層の一部であって、前記TFT形成層と積層された部分に形成された第2の開口部において、前記第1のバリア膜および前記第2のバリア膜とそれぞれ接し、かつ、前記TFT形成層は前記第1のバリア膜および前記第3のバリア膜に覆われた空間に備えられていることを特徴とする発光装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第4のバリア膜は、前記第3のバリア膜と接し、かつ、前記電界発光素子形成層は、前記第3のバリア膜および前記第4のバリア膜に覆われていることを特徴とする発光装置。
  4. 基板上に形成された第1のバリア膜と、
    前記第1のバリア膜上に形成されたTFT形成層と、
    前記TFT形成層上に形成された第2のバリア膜と、
    前記第2のバリア膜上に形成された配線形成層と、
    前記配線形成層上に形成された第3のバリア膜と、
    前記第3のバリア膜上に形成された電界発光素子形成層と、
    前記電界発光素子形成層上に形成された第4のバリア膜とを有し、
    前記TFT形成層は、前記第1のバリア膜および前記第2のバリア膜に覆われていることを特徴とする発光装置。
  5. 請求項4において、
    前記配線形成層は、前記第2のバリア膜および前記第3のバリア膜に覆われていることを特徴とする発光装置。
  6. 請求項4または請求項5において、
    前記電界発光素子形成層は、前記第3のバリア膜および前記第4のバリア膜に覆われていることを特徴とする発光装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一において、
    前記第1のバリア膜、前記第2のバリア膜、前記第3のバリア膜、および前記第4のバリア膜は、それぞれ窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、または窒素含有炭素膜から選ばれた一種、または複数種からなることを特徴とする発光装置。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか一において、
    前記第1のバリア膜、前記第2のバリア膜、前記第3のバリア膜、および前記第4のバリア膜は、それぞれスパッタリング法により形成された窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、または窒素含有炭素膜から選ばれた一種、または複数種からなることを特徴とする発光装置。
JP2003121011A 2003-04-25 2003-04-25 発光装置 Expired - Fee Related JP4417026B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003121011A JP4417026B2 (ja) 2003-04-25 2003-04-25 発光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003121011A JP4417026B2 (ja) 2003-04-25 2003-04-25 発光装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004327262A true JP2004327262A (ja) 2004-11-18
JP2004327262A5 JP2004327262A5 (ja) 2006-06-15
JP4417026B2 JP4417026B2 (ja) 2010-02-17

Family

ID=33499691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003121011A Expired - Fee Related JP4417026B2 (ja) 2003-04-25 2003-04-25 発光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4417026B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005158292A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 Mitsubishi Electric Corp 表示装置および表示装置の製造方法
JP2006185658A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Toppan Printing Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2010038514A1 (ja) * 2008-10-02 2010-04-08 シャープ株式会社 表示装置用基板、表示装置用基板の製造方法、表示装置、液晶表示装置、液晶表示装置の製造方法及び有機エレクトロルミネセンス表示装置
JP2011081916A (ja) * 2009-10-02 2011-04-21 Canon Inc 表示装置
JP2011227369A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Hitachi Displays Ltd 画像表示装置及びその製造方法
EP3163646A1 (en) * 2015-10-29 2017-05-03 LG Display Co., Ltd. Organic light emitting display device

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002203682A (ja) * 2000-10-26 2002-07-19 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置及びその作製方法
JP2003015547A (ja) * 2001-04-16 2003-01-17 Seiko Epson Corp 電気光学装置、その製造方法及び電子機器
JP2003091245A (ja) * 2001-09-18 2003-03-28 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 表示装置
WO2003081955A1 (fr) * 2002-03-25 2003-10-02 Pioneer Corporation Panneau d'affichage organique a electroluminescence et son procede de production
JP2004152563A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Canon Inc 表示装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002203682A (ja) * 2000-10-26 2002-07-19 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置及びその作製方法
JP2003015547A (ja) * 2001-04-16 2003-01-17 Seiko Epson Corp 電気光学装置、その製造方法及び電子機器
JP2003091245A (ja) * 2001-09-18 2003-03-28 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 表示装置
WO2003081955A1 (fr) * 2002-03-25 2003-10-02 Pioneer Corporation Panneau d'affichage organique a electroluminescence et son procede de production
JP2004152563A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Canon Inc 表示装置

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005158292A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 Mitsubishi Electric Corp 表示装置および表示装置の製造方法
JP2006185658A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Toppan Printing Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子
US9461265B2 (en) 2008-10-02 2016-10-04 Sharp Kabushiki Kaisha Display device substrate, display device substrate manufacturing method, display device, liquid crystal display device, liquid crystal display device manufacturing method and organic electroluminescent display device
WO2010038514A1 (ja) * 2008-10-02 2010-04-08 シャープ株式会社 表示装置用基板、表示装置用基板の製造方法、表示装置、液晶表示装置、液晶表示装置の製造方法及び有機エレクトロルミネセンス表示装置
JPWO2010038514A1 (ja) * 2008-10-02 2012-03-01 シャープ株式会社 表示装置用基板、表示装置用基板の製造方法、表示装置、液晶表示装置、液晶表示装置の製造方法及び有機エレクトロルミネセンス表示装置
JP5204238B2 (ja) * 2008-10-02 2013-06-05 シャープ株式会社 表示装置用基板、表示装置用基板の製造方法、表示装置、液晶表示装置、液晶表示装置の製造方法及び有機エレクトロルミネセンス表示装置
US8629960B2 (en) 2008-10-02 2014-01-14 Sharp Kabushiki Kaisha Display device substrate, display device substrate manufacturing method, display device, liquid crystal display device, liquid crystal display device manufacturing method and organic electroluminescent display device
US9041888B2 (en) 2008-10-02 2015-05-26 Sharp Kabushiki Kaisha Display device substrate, display device substrate manufacturing method, display device, liquid crystal display device, liquid crystal display device manufacturing method and organic electroluminescent display device
JP2011081916A (ja) * 2009-10-02 2011-04-21 Canon Inc 表示装置
JP2011227369A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Hitachi Displays Ltd 画像表示装置及びその製造方法
EP3163646A1 (en) * 2015-10-29 2017-05-03 LG Display Co., Ltd. Organic light emitting display device
CN106653794A (zh) * 2015-10-29 2017-05-10 乐金显示有限公司 有机发光显示装置
KR20170049936A (ko) * 2015-10-29 2017-05-11 엘지디스플레이 주식회사 유기 발광 표시 장치
JP2017084776A (ja) * 2015-10-29 2017-05-18 エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド 有機発光表示装置
US10326110B2 (en) 2015-10-29 2019-06-18 Lg Display Co., Ltd. Organic light emitting display device
CN106653794B (zh) * 2015-10-29 2020-05-05 乐金显示有限公司 有机发光显示装置
KR102554963B1 (ko) * 2015-10-29 2023-07-11 엘지디스플레이 주식회사 유기 발광 표시 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP4417026B2 (ja) 2010-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4417027B2 (ja) 発光装置
JP6891210B2 (ja) 表示装置
JP3742054B2 (ja) 表示装置
US7868324B2 (en) Light emitting device
US8008651B2 (en) Light-emitting element and light-emitting device
JP4417026B2 (ja) 発光装置
JP2004178981A6 (ja) 発光装置
JP2004178981A (ja) 発光装置
JP2006128099A (ja) 表示装置及びその作製方法
JP5409854B2 (ja) 発光装置
JP5084123B2 (ja) 発光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060424

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060424

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090616

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4417026

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121204

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121204

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121204

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131204

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees