JP2006128099A - 表示装置及びその作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明では発光素子の下部に発生した凹凸が発光素子に悪影響を及ぼすことが無い表示装置の作製方法を提供することを課題とする。もしくは、透湿性の高い膜を通しての表示発光装置内部への水の侵入を工程数の大幅な増加なしに低減できる表示装置の作製方法を提供することを課題とする。もしくはその両方を同時に満たすことが可能な表示装置及びその作製方法を提供することを課題とする。
【解決手段】上記課題を解決することが出来る本発明の表示装置は、基板上に形成された絶縁表面上に薄膜トランジスタと、発光素子とを有し、発光素子は第1の電極と第2の電極との間に発光積層体を挟んでなっており、第1の電極は薄膜トランジスタ上に形成された第1の絶縁膜上に形成され、第1の電極と絶縁膜との間には第1の電極に対応して平坦化膜が形成されていることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、電極間に発光性材料を挟む電極間に電流を流すことで発光する素子(発光素子)を用いた表示装置及びその作製方法に関する。
近年、発光素子を用いた薄型軽量ディスプレイの開発が盛んに行われている。発光素子は、電流を流すことで発光する材料を一対の電極間に挟み込むことで作製されるが、液晶と異なりそれ自体が発光するのでバックライトなどの光源がいらないうえ、素子自体が非常に薄いため薄型軽量ディスプレイを作製するにあたり非常に有利である。
しかし、このような大きな長所を備えながら実用化に至っていない背景の一つに、信頼性の問題がある。有機系の材料を用いた発光素子は湿気(水)により劣化を起こすものが多く、長期の信頼性を得にくいという欠点を有する。水により劣化した発光素子は輝度低下を起こしたり、発光しなくなってしまったりする。これが発光素子を用いた表示装置におけるダークスポット(黒点)やシュリンク(表示装置端部からの輝度劣化)の原因になっていると考えられており、このような劣化を抑制するために様々な対策が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
しかし、これらのような対策を適用したとしても未だ十分な信頼性を得るまでには至っておらず、さらなる信頼性の向上が望まれている。
また、薄膜発光素子は非常に薄い膜を積層してなっており、発光素子の下部に凹凸が存在すると段差部にかかる膜や配線が切れてしまい、不良となる。
特開平9−148066号公報 特開平7−169567号公報
上記のような不良の発生を抑制するためには、発光素子の下部に存在する凹凸を緩和すれば良く、平坦化膜を凹凸が存在する表面の上に形成することで解決される。
しかし、このような平坦化膜に用いられる絶縁膜はその多くが高い透湿性を有する。そのため、当該絶縁膜が外部雰囲気に曝されることによりそれを介して表示装置の内部に水が侵入する恐れがある。また、当該絶縁膜が外部雰囲気に触れることが無いようにエッチング等で除去する場合は、新たにマスクが必要になり、それに伴う工程の増加が看過できない。
上記課題を鑑み、本発明では発光素子の下部に発生した凹凸が発光素子に悪影響を及ぼすことが無い表示装置及びその作製方法を提供することを課題とする。もしくは、透湿性の高い膜を通しての表示装置内部への水の侵入を工程数の大幅な増加なしに低減できる表示装置の作製方法を提供することを課題とする。もしくはその両方を同時に満たすことが可能な表示装置及びその作製方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決することが出来る本発明の表示装置は、基板上に形成された絶縁表面上に薄膜トランジスタと、発光素子とを有し、発光素子は第1の電極と第2の電極との間に発光積層体を挟んでなっており、第1の電極は薄膜トランジスタ上に形成された第1の絶縁膜上に形成され、第1の電極と絶縁膜との間には少なくとも第1の電極の位置に対応して平坦化膜が配置されていることを特徴とする。
上記課題を解決することが出来る本発明の表示装置は、基板上の絶縁表面上に薄膜トランジスタと、発光素子とを有し、発光素子は第1の電極と第2の電極との間に発光積層体を挟んでなっており、第1の電極は薄膜トランジスタ上に形成された第1の絶縁膜上に形成され、少なくとも第1の電極と絶縁膜との間には少なくとも第1の電極の位置に対応して平坦化膜が配置されており、基板におけるシール材形成領域より外側に平坦化膜が形成されていないことを特徴とする。
上記課題を解決することが出来る本発明の表示装置の作製方法の一つは、絶縁表面上に半導体膜、ゲート絶縁膜、ゲート電極を形成し、ゲート電極上に第1の絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜及び第1の絶縁膜をエッチングして半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、第1の絶縁膜上に半導体膜に電気的に接続する導電膜を形成し、第1の絶縁膜及び導電膜を覆って、自己平坦性を有する材料により第2の絶縁膜を形成し、第2の絶縁膜をエッチングし導電膜の少なくとも一部を露出させ、導電膜と電気的に接続する画素電極を形成し、画素電極をマスクとして画素電極に覆われていない領域の第2の絶縁膜をエッチングにより除去し、画素電極を一方の電極とする発光素子を形成することを特徴とする。
上記課題を解決することが出来る本発明の表示装置の作製方法の一つは、絶縁表面上に半導体膜を形成し、半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜及び半導体膜上にゲート電極を形成し、ゲート絶縁膜及びゲート電極を覆って第1の絶縁膜を形成し、第1の絶縁膜を覆って自己平坦性を有する材料により第2の絶縁膜を形成し、第2の絶縁膜上に画素電極を形成し、画素電極をマスクとして画素電極に覆われていない領域の第2の絶縁膜をエッチングにより除去し、第2の絶縁膜及びゲート絶縁膜に、半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、第1の絶縁膜上にコンタクトホールを介して半導体膜に電気的に接続する配線を形成し、配線の一部は画素電極とも電気的に接続しており、画素電極を一方の電極とする発光素子を形成することを特徴とする。
上記課題を解決することが出来る本発明の表示装置の作製方法の一つは、絶縁表面上に半導体膜を形成し、半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜及び半導体膜上にゲート電極を形成し、ゲート絶縁膜及びゲート電極を覆って第1の絶縁膜を形成し、第1の絶縁膜を覆って自己平坦性を有する材料により第2の絶縁膜を形成し、第2の絶縁膜上に画素電極を形成し、第2の絶縁膜、第1の絶縁膜及びゲート絶縁膜に、半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、絶縁膜上にコンタクトホールを介して半導体膜に電気的に接続する導電膜を形成し、導電膜及び画素電極をマスクとしてエッチングにより導電膜及び画素電極に覆われていない領域の絶縁膜を除去し、導電膜の一部は画素電極とも電気的に接続しており、画素電極を一方の電極とする発光素子を形成することを特徴とする。
上記課題を解決することが出来る本発明の表示装置の作製方法の一つは、絶縁表面上に半導体膜を形成し、半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜及び半導体膜上にゲート電極を形成し、ゲート絶縁膜及びゲート電極を覆って第1の絶縁膜を形成し、第1の絶縁膜を覆って自己平坦性を有する材料により第2の絶縁膜を形成し、第2の絶縁膜、第1の絶縁膜及びゲート絶縁膜に、半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、第2の絶縁膜上にコンタクトホールを介して半導体膜に電気的に接続する導電膜を形成し、絶縁膜上に導電膜と少なくとも一部重なるように画素電極を形成し、画素電極を一方の電極とする発光素子を形成することを特徴とする。
上記課題を解決することが出来る本発明の表示装置の作製方法の一つは、基板上に形成された絶縁表面上に半導体膜、ゲート絶縁膜、ゲート電極を形成し、前記ゲート電極を覆って第1の絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜及び第1の絶縁膜をエッチングして半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、絶縁膜上にコンタクトホールを介して半導体膜に電気的に接続する導電膜を形成し、第1の絶縁膜及び導電膜上に自己平坦性を有する材料により第2の絶縁膜を形成し、第2の絶縁膜をエッチングして導電膜の少なくとも一部を露出させ、第2の絶縁膜及び導電膜の露出部を覆って第3の絶縁膜を形成し、第3の絶縁膜上にマスクを形成し、エッチングすることにより導電膜に達するコンタクトホールを形成すると共に、上記マスクを用いて基板端部における第2の絶縁膜をエッチングにより除去し、コンタクトホールを介して導電膜と電気的に接続する画素電極を形成し、画素電極を一方の電極とする発光素子を形成することを特徴とする。
上記課題を解決することが出来る本発明の表示装置の作製方法の一つは、絶縁表面上に半導体膜、ゲート絶縁膜、ゲート電極を形成し、ゲート電極上に第1の絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜及び第1の絶縁膜をエッチングして半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、第1の絶縁膜上にコンタクトホールを介して半導体膜に電気的に接続する第1の導電膜を形成し、1の絶縁膜及び第1の導電膜上に第2の絶縁膜を形成し、第2の絶縁膜をエッチングすることにより第1の導電膜に達するコンタクトホールを形成し、第1の導電膜の少なくとも一部と電気的に接続する第2の導電膜を形成し、第2の絶縁膜及び第2の導電膜を覆って自己平坦性を有する材料により第3の絶縁膜を形成し、第3の絶縁膜をエッチングして第2の導電膜の少なくとも一部を露出させ、第3の絶縁膜上にマスクを用いて第2の導電膜と電気的に接続する画素電極を形成し、上記マスク及び画素電極をマスクとして上記マスク及び画素電極に覆われていない領域の第3の絶縁膜をエッチングにより除去し、画素電極を一方の電極とする発光素子を形成することを特徴とする。
上記課題を解決することが出来る本発明の表示装置の作製方法の一つは、絶縁表面上に半導体膜を形成し、半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜及び半導体膜上にゲート電極を形成し、ゲート絶縁膜及びゲート電極を覆って第1の絶縁膜を形成し、第1の絶縁膜及びゲート絶縁膜に、半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、第1の絶縁膜上にコンタクトホールを介して半導体膜に電気的に接続する第1の導電膜を形成し、第1の絶縁膜及び第1の導電膜を覆って第2の絶縁膜を形成し、第2の絶縁膜を覆って自己平坦性を有する材料により第3の絶縁膜を形成し、第3の絶縁膜上にマスクを用いて画素電極を形成し、上記マスク及び画素電極をマスクとしてエッチングにより上記マスク及び上記画素電極に覆われていない領域の第3の絶縁膜を除去し、第2の絶縁膜に、第1の導電膜に達するコンタクトホールを形成し、第2の絶縁膜上にコンタクトホールを介して第1の導電膜に電気的に接続する第2の導電膜を形成し、第2の導電膜の一部は画素電極とも電気的に接続しており、画素電極を一方の電極とする発光素子を形成することを特徴とする。
上記課題を解決することが出来る本発明の表示装置の作製方法の一つは、絶縁表面上に半導体膜を形成し、半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜及び半導体膜上にゲート電極を形成し、ゲート絶縁膜及びゲート電極を覆って第1の絶縁膜を形成し、第1の絶縁膜及びゲート絶縁膜に、半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、第1の絶縁膜上にコンタクトホールを介して半導体膜に電気的に接続する第1の導電膜を形成し、第1の絶縁膜及び第1の導電膜を覆って第2の絶縁膜を形成し、第2の絶縁膜を覆って自己平坦性を有する材料により第3の絶縁膜を形成し、第3の絶縁膜上にマスクを用いて画素電極を形成し、第3の絶縁膜及び第2の絶縁膜に、第1の導電膜に達するコンタクトホールを形成し、第3の絶縁膜上にコンタクトホールを介して第1の導電膜に電気的に接続する第2の導電膜をマスクを用いて形成し、画素電極及び第2の導電膜をマスクとして画素電極及び第2の導電膜に覆われていない領域の第3の絶縁膜を除去し、画素電極を一方の電極とする発光素子を形成することを特徴とする。
上記課題を解決することが出来る本発明の表示装置の作製方法の一つは、絶縁表面上に半導体膜を形成し、半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜及び半導体膜上にゲート電極を形成し、ゲート絶縁膜及びゲート電極を覆って第1の絶縁膜を形成し、第1の絶縁膜及びゲート絶縁膜に、半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、第1の絶縁膜上にコンタクトホールを介して半導体膜に電気的に接続する第1の導電膜を形成し、第1の絶縁膜及び第1の導電膜を覆って第2の絶縁膜を形成し、第2の絶縁膜を覆って自己平坦性を有する材料により第3の絶縁膜を極薄く形成し、第3の絶縁膜及び第2の絶縁膜に、第1の導電膜に達するコンタクトホールを形成し、第3の絶縁膜上にコンタクトホールを介して第1の導電膜に電気的に接続する第2の導電膜をマスクを用いて形成し、第2の導電膜に接するように画素電極を形成し、画素電極を一方の電極とする発光素子を形成することを特徴とする。
本発明の表示装置の作製方法により発光素子の下部に発生した凹凸が発光素子に悪影響を及ぼすことが無い発光装置を作製することが可能となる。また、透湿性の高い膜を通しての発光装置内部への水の侵入を工程数の大幅な増加なしに低減できる発光装置を作製することが可能となる。もしくはその両方を同時に満たすことが可能な発光装置を作製することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の表示装置の作製方法について図1〜図4を参照しながら説明する。
まず、基板100上に第1の下地絶縁膜101、第2の下地絶縁膜102を形成した後、さらに半導体層を第2の下地絶縁膜102上に形成する。半導体層は、フォトレジストなどのマスク105、106を用いてエッチングし、島状の半導体層103、104を形成する。(図1(A))
基板100の材料としてはガラス、石英やプラスチック(ポリイミド、アクリル、ポリエチレンテレフタラート、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエーテルスルホンなど)等を用いることができる。これら基板は必要に応じてCMP等により研磨してから使用しても良い。本実施の形態においてはガラス基板を用いる。
第1の下地絶縁膜101、第2の下地絶縁膜102は基板100中のアルカリ金属やアルカリ土類金属など、半導体層の特性に悪影響を及ぼすような元素が半導体層103、104中に拡散するのを防ぐ為に設ける。材料としては酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒素を含む酸化ケイ素、酸素を含む窒化ケイ素などを用いることができる。本実施の形態では第1の下地絶縁膜101を窒化ケイ素で、第2の下地絶縁膜102を酸化ケイ素で形成する。本実施の形態では、下地絶縁膜を第1の下地絶縁膜101、第2の下地絶縁膜102の2層で形成したが、単層で形成してもかまわないし、2層以上の多層であってもかまわない。また、基板からの不純物の拡散が問題にならないようであれば下地絶縁膜は設ける必要がない。
続いて形成される半導体層は本実施の形態では非晶質ケイ素膜をレーザ結晶化して得る。第2の下地絶縁膜102上に非晶質ケイ素膜を25〜100nm(好ましくは30〜60nm)の膜厚で形成する。作製方法としては公知の方法、例えばスパッタ法、減圧CVD法またはプラズマCVD法などが使用できる。その後、500℃で1時間の加熱処理を行い水素を形成したケイ素膜中から放出する。
続いてレーザ照射装置を用いて非晶質ケイ素膜を結晶化して結晶質ケイ素膜を形成する。本実施の形態のレーザ結晶化ではエキシマレーザを使用し、発振されたレーザビームを光学系を用いて線状のビームスポットに加工し非晶質ケイ素膜に照射することで結晶質ケイ素膜とし、半導体層として用いる。
非晶質ケイ素膜の他の結晶化の方法としては、他に、熱処理のみにより結晶化を行う方法や結晶化を促進する触媒元素を用い加熱処理を行う事によって行う方法もある。結晶化を促進する元素としてはニッケル、鉄、パラジウム、スズ、鉛、コバルト、白金、銅、金などが挙げられ、このような元素を用いることによって熱処理のみで結晶化を行った場合に比べ、低温、短時間で結晶化が行われるため、ガラス基板などへのダメージが少ない。熱処理のみにより結晶化をする場合は、基板100を熱に強い石英基板などにすればよい。
続いて、必要に応じて半導体層にトランジスタのゲート電圧のしきい値をコントロールする為に微量の不純物添加、いわゆるチャネルドーピングを行う。要求されるしきい値を得る為にN型もしくはP型を呈する不純物(リン、ボロンなど)をイオンドーピング法などにより添加する。
その後、図1(A)に示すように半導体層を所定の形状にパターニングし、島状の半導体層103、104を得る。パターニングは半導体層にフォトレジストを塗布し、露光及び現像により所定のマスク形状を形成し、焼成して、半導体層上にマスクを形成し、このマスク105、106を用いてエッチングをすることにより行われる。
続いて半導体層103、104を覆うようにゲート絶縁膜107を形成し、次いで、ゲート絶縁膜107上に第1の導電膜108及び第2の導電膜109を成膜する(図1(B))。ゲート絶縁膜107はプラズマCVD法またはスパッタ法を用いて膜厚を40〜150nmとしてケイ素を含む絶縁膜で形成する。本実施の形態では酸化ケイ素を用いて形成する。
第1の導電膜108、第2の導電膜109はタンタル、タングステン、チタン、モリブデン、アルミニウム、銅、クロム、ニオブから選ばれた元素、または上記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶ケイ素膜に代表される半導体膜を用いてもよい。また、AgPdCu合金を用いてもよい。
次に、ゲート絶縁膜107上の半導体層103、104と一部が重なる位置に、第1の導電膜108、第2の導電膜109をエッチングしてゲート電極を形成する(図1(C))。本実施の形態では、ゲート絶縁膜107上に第1の導電膜108として膜厚30nmの窒化タンタル(TaN)とその上に第2の導電膜109として膜厚370nmのタングステン(W)を形成する。なお、本実施の形態では第1の導電膜108を膜厚30nmのTaN、第2の導電膜109を膜厚370nmのWとしたが、膜厚は第1の導電膜108が20〜100nm、第2の導電膜109が100〜400nmの範囲で形成すれば良い。また、本実施の形態では、2層の積層構造としたが、1層としてもよいし、もしくは3層以上の積層構造としてもよい。
次に、第1の導電膜108、第2の導電膜109をエッチングしてゲート電極及び配線を形成するため、フォトリソグラフィーにより露光工程を経てレジストなどによるマスク114、115を形成する。第1のエッチング処理では第1のエッチング条件と第2のエッチング条件で2度エッチングを行う。エッチング条件は適宜選択すれば良いが、本実施の形態では以下の方法でエッチングを行う。
第1のエッチング処理はICP(誘導結合プラズマ)エッチング法を使用する。第1のエッチング条件として、エッチング用ガスにCF4、Cl2とO2を用い、それぞれのガス流量比を17:17:10とし、1.5Paの圧力でコイル型電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成してエッチングを行う。基板側(試料ステージ)にも120WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。この第1のエッチング条件によりW膜をエッチングして第1の導電膜の端部をテーパー形状とする。
続いて、第2のエッチング条件に移ってエッチングを行う。レジストなどによるマスクを除去せず、残したまま、エッチング用ガスにCF4とCl2を用い、それぞれのガス流量比を20:20、圧力1.5Paでコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して約17秒程度のエッチングを行う。基板側(試料ステージ)にも10WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。CF4とCl2を混合した第2のエッチング条件ではW膜及びTaN膜とも同程度にエッチングされる。この第1のエッチング処理においては、基板側に印加されたバイアス電圧の効果により第1の導電膜110、111及び第2の導電膜112、113の端部はテーパー状となる。
次いで、レジストなどによるマスクを除去せずに第2のエッチング処理を行う(図1(D))。第2のエッチング処理では、エッチング用のガスにSF6とCl2とO2を用い、それぞれのガス流量比を16/8/30とし、2.0Paの圧力でコイル側の電力に700WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを発生して25秒程度エッチングを行う。基板側(試料ステージ)には10WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加した。このエッチング条件ではW膜が選択的にエッチングされ、第2形状の導電膜を形成した。このとき第1の導電膜はほとんどエッチングされない。第1、第2のエッチング処理によって第1の導電膜116、117、第2の導電膜118、119よりなるゲート電極が形成される。
そして、レジストなどによるマスクを除去せず、第1のドーピング処理を行う。これにより、結晶性半導体層にN型を付与する不純物が低濃度に添加される。第1のドーピング処理はイオンドープ法又はイオン注入法で行えば良い。イオンドープ法の条件はドーズ量が1×1013〜5×1014atoms/cm2、加速電圧が40〜80kVで行えばよい。本実施例では加速電圧を50kVとして行った。N型を付与する不純物元素としては15族に属する元素を用いることができ、代表的にはリン(P)または砒素(As)が用いられる。本実施の形態ではリン(P)を使用した。その際、第1の導電膜116、117をマスクとして、自己整合的に低濃度の不純物が添加されている第1の不純物領域120、121(N--領域)が形成される。
続いて、レジストなどによるマスク114、115を除去する。そして新たにレジストなどによるマスク122を形成して第1のドーピング処理よりも高い加速電圧で、第2のドーピング処理を行う(図1(E))。第2のドーピング処理もN型を付与する不純物を添加する。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1013〜3×1015atoms/cm2、加速電圧を60〜120kVとすれば良い。本実施の形態ではドーズ量を3.0×1015atoms/cm2とし、加速電圧を65kVとして行った。第2のドーピング処理は第2の導電膜118、119を不純物元素に対するマスクとして用い、第1の導電膜116、117の下方に位置する半導体層にも不純物元素が添加されるようにドーピングを行う。
第2のドーピングを行うと、半導体層の第1の導電膜116、117と重なっている部分のうち、第2の導電膜118、119に重なっていない部分もしくはマスクに覆われていない部分に、第2の不純物領域124(N-領域、Lov領域)が形成される。第2の不純物領域124には1×1018〜5×1019atoms/cm3の濃度範囲でN型を付与する不純物が添加される。また、半導体膜のうち、第1の導電膜にもマスクにも覆われていない部分(第3の不純物領域123:N+領域)には1×1019〜5×1021atoms/cm3の範囲で高濃度にN型を付与する不純物が添加される。
なお、本実施の形態では2回のドーピング処理により各不純物領域を形成したが、これに限定されることは無く、適宜条件を設定して、一回もしくは複数回のドーピングによって所望の不純物濃度を有する不純物領域を形成すれば良い。
次いで、レジストなどによるマスクを除去した後、新たにレジストなどによるマスク125を形成し、第3のドーピング処理を行う(図2(A))。第3のドーピング処理により、Pチャネル型TFTとなる半導体層に第1の導電型及び第2の導電型とは逆の導電型を付与する不純物元素が添加された第4の不純物領域126(P+領域)及び第5の不純物領域127(P-領域)が形成される。
第3のドーピング処理では、レジストなどによるマスク125に覆われておらず、更に第1の導電膜117とも重なっていない部分に、第4の不純物領域126(P+領域)が形成され、レジストなどによるマスクに覆われておらず、且つ第1の導電膜と重なっており、第2の導電膜と重なっていない部分に第5の不純物領域127(P-領域)が形成される。P型を付与する不純物元素としては、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)など周期律表第13族の元素が知られている。
本実施例では、第4の不純物領域126及び第5の不純物領域127を形成するP型の不純物元素としてはホウ素(B)を選択し、ジボラン(B26)を用いたイオンドープ法で形成した。イオンドープ法の条件としては、ドーズ量を1×1016atoms/cm2とし、加速電圧を80kVとした。
なお、第3のドーピング処理の際には、Nチャネル型TFTを形成する半導体層はレジストなどによるマスク125に覆われている。
ここで、第1及び第2のドーピング処理によって、第4の不純物領域126(P+領域)及び第5の不純物領域127(P-領域)にはそれぞれ異なる濃度でリンが添加されている。しかし、第4の不純物領域126(P+領域)及び第5の不純物領域127(P-領域)のいずれの領域においても、第3のドーピング処理によって、P型を付与する不純物元素の濃度が1×1019〜5×1021atoms/cm2となるようにドーピング処理される。そのため、第4の不純物領域(P+領域)及び第5の不純物領域(P-領域)は、Pチャネル型TFTのソース領域及びドレイン領域として問題無く機能する。
なお、本実施の形態では、第3のドーピング1回で、第4の不純物領域126(P+領域)及び第5の不純物領域127(P-領域)を形成したが、これに限定はされない。ドーピング処理の条件によって適宜複数回のドーピング処理を行って第4の不純物領域126(P+領域)及び第5の不純物領域127(P-領域)を形成してもよい。
これにより半導体層、ゲート絶縁膜、ゲート電極よりなる薄膜トランジスタが形成される。また、半導体層103、ゲート絶縁膜107、ゲート電極116、118からなる駆動回路部のTFT146(nチャネル型)と半導体層104、ゲート絶縁膜107、ゲート電極117、119からなる画素部用(発光素子の駆動用)TFT147(pチャネル型)が形成される。なお、薄膜トランジスタの作製方法についてはこれに限らず、適宜公知の作製方法により作製すればよい。また、TFTの極性についても使用者が自由に設計することが可能である。
本実施の形態では、レーザ結晶化を使用して結晶化した結晶性ケイ素膜を用いたトップゲートの薄膜トランジスタを作製しているが、非晶質半導体膜を用いたボトムゲート型の薄膜トランジスタを画素部に用いることも可能である。非晶質半導体はケイ素だけではなくケイ素ゲルマニウムも用いることができ、ケイ素ゲルマニウムを用いる場合、ゲルマニウムの濃度は0.01〜4.5atom%程度であることが好ましい。
また非晶質半導体中に0.5nm〜20nmの結晶を粒観察することができる微結晶半導体膜(セミアモルファス半導体)を用いてもよい。また0.5nm〜20nmの結晶を粒観察することができる微結晶はいわゆるマイクロクリスタル(μc)とも呼ばれている。
セミアモルファス半導体であるセミアモルファスケイ素(SASとも表記する)は、珪化物気体をグロー放電分解することにより得ることができる。代表的な珪化物気体としては、SiH4であり、その他にもSi26、SiH2Cl2、SiHCl3、SiCl4、SiF4などを用いることができる。この珪化物気体を水素、水素とヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンから選ばれた一種または複数種の希ガス元素で希釈して用いることでSASの形成を容易なものとすることができる。希釈率は10倍〜1000倍の範囲で珪化物気体を希釈することが好ましい。グロー放電分解による被膜の反応生成は0.1Pa〜133Paの範囲の圧力で行えば良い。グロー放電を形成するための電力は1MHz〜120MHz、好ましくは13MHz〜60MHzの高周波電力を供給すれば良い。基板加熱温度は300度以下が好ましく、100〜250度の基板加熱温度が好適である。
このようにして形成されたSASはラマンスペクトルが520cm-1よりも低波数側にシフトしており、X線回折ではSi結晶格子に由来するとされる(111)、(220)の回折ピークが観測される。未結合手(ダングリングボンド)のを終端する為に、水素またはハロゲンを少なくとも1原子%またはそれ以上含ませている。膜中の不純物元素として、酸素、窒素、炭素などの大気成分の不純物は1×1020cm-1以下とすることが望ましく、特に、酸素濃度は5×1019/cm3以下、好ましくは1×1019/cm3以下とする。TFTにしたときのμ=1〜10cm2/Vsecとなる。
また、このSASをレーザでさらに結晶化して用いても良い。
続いて、ゲート電極、ゲート絶縁膜107を覆って絶縁膜(水素化膜)128を窒化ケイ素により形成し、410℃で1時間程度加熱を行って、不純物元素の活性化及び半導体層103、104の水素化を行う。続いて絶縁膜(水素化膜)128を覆う層間絶縁膜129を形成する(図2(B))。層間絶縁膜129を形成する材料としては酸化ケイ素や窒化ケイ素、Low−k材料などの無機絶縁膜を用いるとよい。本実施の形態では酸化ケイ素膜を層間絶縁膜として形成する。
次に、半導体層103、104に至るコンタクトホールを開口する(図2(C))。コンタクトホールはレジストなどによるマスク130を用いて、半導体層103、104が露出するまでエッチングを行うことで形成することができ、ウエットエッチング、ドライエッチングどちらでも形成することができる。なお、条件によって一回でエッチングを行ってしまっても良いし、複数回に分けてエッチングを行っても良い。また、複数回でエッチングする際は、ウエットエッチングとドライエッチングの両方を用いても良い。
そして、当該コンタクトホールや層間絶縁膜を覆う導電膜を形成する。当該導電膜をレジストなどによるマスク131を用いて所望の形状に加工し、導電膜よりなる配線、ソース電極またはドレイン電極となる導電膜132〜136などが形成される(図2(D))。この導電膜はアルミニウム、銅などの単体金属やアルミニウムと炭素とチタンの合金、アルミニウムと炭素とニッケルの合金、アルミニウムと炭素とチタンの合金等のアルミニウム合金に代表される金属合金もしくは化合物等の単層でも良いが、本実施の形態では下からモリブデン、アルミニウム、モリブデンの積層構造とする。積層構造としてはチタン、アルミニウム、チタンやチタン、窒化チタン、アルミニウム、チタンもしくはチタン、アルミニウム合金といった構造でも良い。
その後、導電膜132〜136及び層間絶縁膜129を覆って平坦化膜137を形成する(図2(E))。平坦化膜137の材料としてはその膜を形成することで下層に形成された段差を緩和することのできる自己平坦性を有したアクリル、ポリイミド、シロキサンなどの塗布膜が好適に利用できる。すなわち、下層に形成された層の段差よりも小さな段差を有する膜を形成できる材料を好適に利用できる。また、一度形成した膜をリフローや研磨することによって段差を緩和した膜であっても良い。これらの膜を総称して以下平坦化膜と呼ぶこととする。本実施の形態ではシロキサンを平坦化膜137として用いる。このシロキサンなどの自己平坦性を有する絶縁膜を塗布することで、半導体層103、104のリッジが転写されて現れていた凹凸や、層間絶縁膜の僅かな凹凸、導電膜132〜136を形成する際などに発生した下層の凹凸を緩和し、平坦化することができる。尚、本発明においてシロキサンとは、珪素と酸素との結合で骨格構造が構成され、置換基として少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、アリール基)、フルオロ基、又は少なくとも水素を含む有機基及びフロオロ基を有する材料のことを指すこととする。
続いて平坦化膜137をエッチバックして画素部用(発光素子の駆動用)TFT147のドレイン電極である導電膜136の表面を露出させる(図3(A))。これにより、表面の平坦性を保ったまま、且つ、新たにマスクを設けることなく電極とのコンタクトを取ることができるようになり、大幅な工程数の増加無しに下層の凹凸が原因で発生する不良を低減させることができるようになる。
そして平坦化膜137と導電膜136の露出部を覆って、透光性を有する導電膜を形成したのち、当該透光性を有する導電膜をレジストなどによるマスク139を用いてエッチングにより加工し、薄膜発光素子の第1の電極(陽極)140を形成する(図3(B))。ここで第1の電極(陽極)140は導電膜136と電気的に接触している。第1の電極(陽極)140の材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。例えばITO(indium tin oxide)、ケイ素を含有するITO(ITSO)、酸化インジウムに2〜20[atom%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化亜鉛、酸化亜鉛にガリウムを含有したGZO(Galium Zinc Oxide)の他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(TiN)等を用いることができる。本実施の形態ではITSOを第1の電極(陽極)140として用いた。
第1の電極(陽極)140を形成したら、レジストなどによるマスク139を除去せず、第1の電極(陽極)140及びマスク139をマスクとして平坦化膜137をエッチングにより除去する(図3(C))。この工程で平坦化膜137を除去することで、第1の電極140に対応して平坦化膜が残存し第1の電極(陽極)140の下部、すなわち発光素子が形成されている部分は平坦化されつつ、それ以外の部分における平坦化膜137は除去されるので、シール材形成領域より外側に平坦化膜が露出せず、外部雰囲気に平坦化膜137が曝されなくなる。このため、平坦化膜137を介したパネル内への水の侵入がなくなり、水による発光素子の劣化を低減することが可能となる。また、発光素子の第1の電極(陽極)140の下部は平坦化膜137が残存している為、平坦化されており、発光素子の下部に存在する凹凸起因の不良の発生を低減させることができるようになる。なお、この工程は新たに専用のマスクを必要とせず、第1の電極(陽極)140及び陽極を作製する際に用いられたレジストなどによるマスク139を用いて行われるため、新たにフォトリソグラフィーなどの工程を設ける必要が無く、大幅な工程数の増加なしに陽極の平坦化を達成することができる。
このように形成された素子基板を用い、第1の電極(陽極)140を発光素子の第1の電極として用いて作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い物となる。なお、発光素子の第1の電極(本実施の形態では第1の電極(陽極)140)が有する凹凸は1画素内のP−V値(最大高低差)が30nm以下、好ましくは15nm以下、さらに好ましくは10nm以下であることが望ましい。第1の電極が有する凹凸の一画素内のP−V値が上記範囲であることで、駆動時間の累積に伴って増加する欠陥(非発光領域の出現、及び拡大などをいう。以下増加型欠陥という)を大幅に低減することが可能となる。
以下に本実施の形態によって作製した第1の電極(陽極)140を用いた発光素子及び表示装置の作製方法の一例を示す。もちろん、発光素子や表示装置の作製方法に関してはこれに限定されない。
層間絶縁膜129及び第1の電極(陽極)140を覆って有機材料もしくは無機材料からなる絶縁膜を形成する。続いて当該絶縁膜を第1の電極(陽極)140の一部が露出するように加工し、隔壁141を形成する(図3(D))。隔壁141の材料としては、感光性を有する有機材料(アクリル、ポリイミドなど)が好適に用いられるが、感光性を有さない有機材料や無機材料で形成してもかまわない。また、隔壁141の材料にチタンブラックやカーボンナイトライドなどの黒色顔料や染料を分散材などを用いて分散し、隔壁141を黒くすることでブラックマトリクスとして用いても良い。隔壁141の第1の電極(陽極)140に向かう端面は曲率を有し、当該曲率が連続的に変化するテーパー形状をしていることが望ましい。
なお、隔壁141の第1の電極140側に向かう端面と、第1の電極140とのなす角度は45度±5度程度であることが望ましい。このような形状を得る為には、隔壁141の材料として感光性のポリイミドを用い、その膜厚を1.0μm程度で形成し、パターニングのための露光、現像を行った後に行う焼成の温度を300度程度とすることで、約43度の好ましい角度を得ることができる。また、パターニングのための露光、現像を行った後、焼成を行う前に全面を再度露光すると、さらに当該角度を小さく形成することも可能となる。
次に、隔壁141から露出した第1の電極(陽極)140を覆う発光積層体142を形成する。発光積層体142は蒸着法、スピンコート法、インクジェット法等により形成すればよい。続いて発光積層体142を覆う第2の電極(陰極)143を形成する(図4(A))。これによって第1の電極(陽極)140と発光積層体142と第2の電極(陰極)143とからなる発光素子を作製することができる。第2の電極(陰極)143の形成に用いられる陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。なお、陰極材料の具体例としては、元素周期律の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができるが、Al、Ag、ITO等の金属(合金を含む)との積層により形成することもできる。本実施の形態ではアルミニウムを陰極として用いた。
また、発光素子の第1の電極と発光積層体との間にバッファ層を形成しても良い。
バッファ層は、発光素子の第1の電極が陽極である場合には、正孔輸送性の材料と当該正孔輸送性の材料から電子を受け取ることができる電子受容性の材料の両方を含む層やP型半導体の層、もしくはP型半導体を含む層により形成する。上記正孔輸送性の材料としては例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:α−NPD)や4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:TPD)や4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(略称:MTDATA)や4,4’−ビス(N−(4−(N,N−ジ−m−トリルアミノ)フェニル)−N−フェニルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)などの芳香族アミン系(即ち、ベンゼン環−窒素の結合を有する)の化合物やフタロシアニン(略称:H2Pc)、銅フタロシアニン(略称:CuPc)、バナジルフタロシアニン(略称:VOPc)等のフタロシアニン化合物を用いることができる。また、これら正孔輸送性の材料から電子を受け取ることができる電子受容性の材料としては、例えば、モリブデン酸化物、バナジウム酸化物、7,7,8,8,−テトラシアノキノジメタン(略称:TCNQ)、2,3−ジシアノナフトキノン(略称:DCNNQ)、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8,−テトラシアノキノジメタン(略称:F4−TCNQ)等が挙げられるが、正孔輸送性の材料との組み合わせによってそれぞれ電子受容が可能な電子受容性の材料を選択する。また、P型半導体としてはモリブデン酸化物、バナジウム酸化物、ルテニウム酸化物、コバルト酸化物、ニッケル酸化物及び銅酸化物などの金属酸化物を用いることができる。
また、発光素子の第1の電極が陰極である場合には、電子輸送性の材料と当該電子輸送性の材料に電子を供与することができる電子供与性の材料の両方を含む層やN型半導体の層、もしくはN型半導体を含む層により形成する。上記電子輸送性の材料としては例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)等キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等からなる材料を用いることができる。また、この他、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX)2)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ)2)などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体などの材料も用いることができる。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)等を用いることができる。また、これら電子輸送性の材料に電子を与えることができる電子供与性の材料としては、例えば、リチウム、セシウムなどのアルカリ金属及びそれらの酸化物、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属及びそれらの酸化物、エルビウム、イッテルビウムなどの希土類金属などを用いることができるが、電子輸送性の材料との組み合わせによってそれぞれ電子供与が可能な電子供与性の材料を選択する。また、N型半導体としては金属酸化物などの金属化合物も用いることができ、亜鉛酸化物、亜鉛硫化物、亜鉛セレン化物、チタン酸化物などを用いることができる。
これらの材料により形成されるバッファ層は、駆動電圧を大幅に上昇させることなく厚膜化することが可能であるため、バッファ層を形成することによって第1の電極の凹凸の影響をさらに低減することが可能となり、増加型欠陥をさらに抑制することが可能となる。バッファ層を形成した場合は、バッファ層の厚みをdnmとした場合、発光素子の第1の電極の画素部におけるP−V値が30nm+d×0.2nm以下、好ましくは15nm+d×0.2nm以下、さらに好ましくは10nm+d×0.2nm以下であると良好に凹凸を緩和することができる。
なお、バッファ層は発光積層体と第2の電極(本実施の形態では第2の電極(陰極)143)との間に設けても良い。
なお、本実施の形態では、発光素子の駆動用TFTのドレイン電極となる導電膜136に電気的に接触している電極は陽極であったが、導電膜136に電気的に接触している電極は陰極であっても良い。
その後、プラズマCVD法により窒素を含む酸化ケイ素膜をパッシベーション膜として形成してもよい。窒素を含む酸化ケイ素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸化窒化ケイ素膜、またはSiH4、N2Oから作製される酸化窒化ケイ素膜、あるいはSiH4、N2OをArで希釈したガスから形成される酸化窒化ケイ素膜を形成すれば良い。
また、パッシベーション膜としてSiH4、N2O、H2から作製される酸化窒化水素化ケイ素膜を適用しても良い。もちろん、パッシベーション膜は単層構造に限定されるものではなく、他のケイ素を含む絶縁膜を積層構造として用いても良い。また、窒化炭素膜と窒化ケイ素膜の多層膜やスチレンポリマーの多層膜、窒化ケイ素膜やダイヤモンドライクカーボン膜を代わりに形成してもよい。
パッシベーション膜を形成することによって発光素子の上面からの発光素子の劣化を促進する元素の侵入を抑制することができ、信頼性の向上につながる。
続いて発光素子を水などの劣化を促進する物質から保護するために、表示部の封止を行う(図4(B))。対向基板145を封止に用いる場合は、絶縁性のシール材144により貼り合わせる。対向基板145と素子基板との間の空間には乾燥した窒素などの不活性気体を充填しても良いし、シール材を画素部全面に塗布しそれにより対向基板145を貼り合わせても良い。シール材144には紫外線硬化樹脂などを用いると好適である。シール材144には乾燥剤や基板間のギャップを一定に保つための粒子を混入しておいても良い。
このようにして作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気に平坦化膜が接しておらず、平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い発光装置となる。
また、本発明の表示装置の作製方法を他の形状の薄膜トランジスタを有する発光装置に適用した例を図21(A)に示す。図21(A)と図4(B)とはゲート絶縁膜の構成及びゲート電極の形状に違いがある。図21(A)において、ゲート絶縁膜は第1のゲート絶縁膜400及び第2のゲート絶縁膜401の2層よりなっている。また、ゲート電極402はその端部にテーパー形状を有する単層構造となっている。第1のゲート絶縁膜400は半導体層と接する為、絶縁性に優れ、トラップ準位も少ない酸化ケイ素系の膜で作製することが望ましく、また第2のゲート絶縁膜401は窒化ケイ素系の膜とすることでゲート電極402をMo等の比較的酸化されやすい材料で形成したとしても、安定に動作させることができるようになる。また、シール材144は層間絶縁膜129と重畳している。
また、本発明の表示装置の作製方法を用いて作製した液晶表示装置の一例について図22(A)に示す。液晶表示装置は図3(C)の状態まで作製した後、絶縁膜を形成してパターニングすることでスペーサ301を形成してから、露出表面の全面に配向膜302を形成し、ラビング処理を行う。
続いてシール材144を液滴吐出法などにより形成し、液晶300を滴下、対向基板306により液晶300を封入する。液晶の封入の方法はシール材144のパターンを閉じたパターンとし、液晶滴下装置により液晶を滴下し封入しても良いし、シール材144のパターンに開口部を形成しておき、対向基板306を固着した後、毛細管現象を利用したディップ式(くみ上げ式)により行っても良い。また、シール材144は層間絶縁膜129と重畳している。
対向基板306には予め対向基板306側から対向電極304と配向膜303を設けておく。
図22(A)でスペーサ301は絶縁膜をパターニングすることによって形成しているが、別途用意した球状のスペーサを配向膜302上に分散してセルギャップの制御を行うようにしても良い。
このようにして本発明の表示装置の作製方法を適用し、液晶表示装置を形成することが可能となる。
(実施の形態2)
実施の形態1とは異なる本発明の表示装置の作製方法について図5、図6を参照しながら説明する。工程の途中までは実施の形態1と同様であるので説明及び図示を省略する。実施の形態1を参照されたい。図5(A)は図2(B)に相当する。
実施の形態1に従って図5(A)の状態まで作製したら、層間絶縁膜129を覆って平坦化膜150を形成する(図5(B))。平坦化膜150の材料としてはその膜を形成することで下層に形成された段差を緩和することのできる自己平坦性を有したアクリル、ポリイミド、シロキサンなどの塗布膜が好適に利用できる。すなわち、下層に形成された層の段差よりも小さな段差を有する膜を形成できる材料を公的に利用できる。また、一度形成した膜をリフローや研磨することによって段差を緩和した膜であっても良い。本実施の形態ではシロキサンを平坦化膜150として用いる。このシロキサンなどの自己平坦性を有する絶縁膜を塗布することで、半導体層103、104のリッジを反映して現れる凹凸や層間絶縁膜の僅かな凹凸を緩和し、平坦化することができる。
続いて平坦化膜150を覆って、透光性を有する導電膜を形成したのち、当該透光性を有する導電膜をレジストなどによるマスク151を用いて加工し、薄膜発光素子の第1の電極(陽極)152を形成する(図5(C))。第1の電極(陽極)152の材料は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。実施の形態1を参照されたい。本実施の形態ではITOを第1の電極(陽極)152として用いる。
第1の電極(陽極)152を形成したら、レジストなどによるマスク151を除去せず、第1の電極(陽極)152及びマスク151をマスクとして平坦化膜150をエッチングにより除去する(図5(D))。この工程で平坦化膜150を除去することで、第1の電極152に対応して平坦化膜150が残存し、第1の電極(陽極)152の下部、すなわち発光素子が形成されている部分は平坦化されつつ、それ以外の部分における平坦化膜150は除去されるので、シール材形成領域より外側に平坦化膜が露出せず、外部雰囲気に平坦化膜150が曝されなくなる。このため、平坦化膜150を介したパネル内への水の侵入がなくなり、水による発光素子の劣化を低減することが可能となる。
また、発光素子の第1の電極(陽極)152の下部には平坦化膜137が残存している為、第1の電極は平坦化されており、発光素子の下部に存在する凹凸起因の不良の発生を低減させることができるようになる。なお、発光素子の第1の電極が有する凹凸は1画素内のP−V値が30nm以下、好ましくは15nm以下、さらに好ましくは10nm以下であることが望ましい。第1の電極が有する凹凸の一画素内のP−V値が上記範囲であることで、増加型欠陥を大幅に低減することが可能となる。
この工程は新たに専用のマスクを必要とせず、第1の電極(陽極)152及び陽極を作製する際に用いられたレジストなどによるマスク151を用いて行われるため、新たにフォトリソグラフィーなどの工程を設ける必要が無く、大幅な工程の増加なしに達成することができる。
次に、半導体層103、104に至るコンタクトホールを開口する(図5(E))。コンタクトホールはレジストなどによるマスク153を用いて、半導体層103、104が露出するまでエッチングを行うことで形成することができ、ウエットエッチング、ドライエッチングどちらでも形成することができる。なお、条件によって一回でエッチングを行ってしまっても良いし、複数回に分けてエッチングを行っても良い。また、複数回でエッチングする際は、ウエットエッチングとドライエッチングの両方を用いても良い。
そして、当該コンタクトホールや層間絶縁膜を覆う導電膜を形成する。当該導電膜をレジストなどによるマスク154を用いて所望の形状に加工し、配線、ソース電極またはドレイン電極となる導電膜155〜157が形成される(図6(A))。この導電膜はアルミニウム、銅などの単体金属やアルミニウムと炭素とチタンの合金、アルミニウムと炭素とニッケルの合金、アルミニウムと炭素とチタンの合金等のアルミニウム合金に代表される金属合金もしくは化合物等の単層でも良いが、本実施の形態では作製順にモリブデン、アルミニウム、モリブデンの積層構造とする。積層構造としてはチタン、アルミニウム、チタンやチタン、窒化チタン、アルミニウム、チタンもしくはチタン、アルミニウム合金といった積層構造でも良い。また、画素部の駆動用TFTのドレイン電極となる導電膜159は画素電極である第1の電極(陽極)152と電気的に接触している。
このように形成された素子基板を用い、第1の電極(陽極)152を発光素子の第1の電極として用いて作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い物となる。以下に本実施の形態によって作製した第1の電極(陽極)152を用いた発光素子及び表示装置の作製方法の一例を示す。もちろん、発光素子や表示装置の作製方法に関してはこれに限定されない。
層間絶縁膜129及び第1の電極(陽極)152を覆って有機材料もしくは無機材料からなる絶縁膜を形成する。続いて当該絶縁膜を第1の電極(陽極)152の一部が露出するように加工し、隔壁141を形成する(図6(B))。隔壁141の材料としては、感光性を有する有機材料(アクリル、ポリイミドなど)が好適に用いられるが、感光性を有さない有機材料や無機材料で形成してもかまわない。また、隔壁141の材料にチタンブラックやカーボンナイトライドなどの黒色顔料や染料を分散材などを用いて分散し、隔壁141を黒くすることでブラックマトリクスとして用いても良い。隔壁141の第1の電極(陽極)152に向かう端面は曲率を有し、当該曲率が連続的に変化するテーパー形状をしていることが望ましい。
なお、隔壁141の第1の電極152側に向かう端面と、第1の電極152とのなす角度は45度±5度程度であることが望ましい。このような形状を得る為には、隔壁141の材料として感光性のポリイミドを用い、その膜厚を1.0μm程度で形成し、パターニングのための露光、現像を行った後に行う焼成の温度を300度とすることで約43度の好ましい角度を得ることができる。また、パターニングのための露光、現像した後、焼成を行う前に全面を再度露光する工程を加えると、さらに当該角度を小さく形成することも可能となる。
次に、隔壁141から露出した第1の電極(陽極)140を覆う発光積層体142を形成する。発光積層体142は蒸着法、スピンコート法、インクジェット法等により形成すればよい。続いて発光積層体142を覆う第2の電極(陰極)143を形成する(図6(C))。これによって第1の電極(陽極)140と発光積層体142と第2の電極(陰極)143とからなる発光素子を作製することができる。第2の電極(陰極)143の形成に用いられる陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。なお、陰極材料の具体例としては、元素周期律の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができるが、Al、Ag、ITO等の金属(合金を含む)との積層により形成することもできる。本実施の形態ではアルミニウムを陰極として用いた。
なお、発光素子にはバッファ層を設けても良い。バッファ層についての説明は実施の形態1を参照されたい。
なお、本実施の形態では、発光素子の駆動用TFTのドレイン電極である導電膜159に電気的に接触している電極は陽極であったが、導電膜159に電気的に接触している電極は陰極であっても良い。
その後、プラズマCVD法により酸素を含む窒化ケイ素膜をパッシベーション膜として形成してもよい。酸素を含む窒化ケイ素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸素を含む窒化ケイ素膜、またはSiH4、N2Oから酸素を含む窒化ケイ素膜、あるいはSiH4、N2OをArで希釈したガスから形成される酸素を含む窒化ケイ素膜を形成すれば良い。
また、パッシベーション膜としてSiH4、N2O、H2から作製される酸化窒化水素化ケイ素膜を適用しても良い。もちろん、パッシベーション膜は単層構造に限定されるものではなく、他のケイ素を含む絶縁膜を単層構造、もしくは積層構造として用いても良い。また、窒化炭素膜と窒化ケイ素膜の多層膜やスチレンポリマーの多層膜、窒化ケイ素膜やダイヤモンドライクカーボン膜を窒素を含む酸化ケイ素膜の代わりに形成してもよい。
パッシベーション膜を形成することによって発光素子の上面からの発光素子の劣化を促進する元素の侵入を抑制することができ、信頼性の向上につながる。
続いて発光素子を水などの劣化を促進する物質から保護するために、表示部の封止を行う(図6(D))。対向基板145を封止に用いる場合は、絶縁性のシール材144により貼り合わせる。対向基板145と素子基板との間の空間には乾燥した窒素などの不活性気体を充填しても良いし、シール材を画素部全面に塗布しそれにより対向基板145を貼り合わせても良い。シール材144には紫外線硬化樹脂などを用いると好適である。シール材144には乾燥剤や基板間のギャップを一定に保つための粒子を混入しておいても良い。
また、本発明の表示装置の作製方法を他の形状の薄膜トランジスタを有する発光装置に適用した例を図21(B)に示す。図21(B)と図6(D)とはゲート絶縁膜の構成及びゲート電極の形状に違いがある。図21(B)において、ゲート絶縁膜は第1のゲート絶縁膜400及び第2のゲート絶縁膜401の2層よりなっている。また、ゲート電極402はその端部にテーパー形状を有する単層構造となっている。第1のゲート絶縁膜400は半導体層と接する為、絶縁性に優れ、トラップ準位も少ない酸化ケイ素系の膜で作製することが望ましく、また第2のゲート絶縁膜401は窒化ケイ素系の膜とすることでゲート電極402をMo等の比較的酸化されやすい材料で形成したとしても、安定に動作させることができるようになる。また、シール材144は層間絶縁膜129と重畳している。
このようにして作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い発光装置となる。
また、本発明の表示装置の作製方法を用いて作製した液晶表示装置の一例について図22(B)に示す。液晶表示装置は図6(A)の状態まで作製した後、絶縁膜を形成してパターニングすることでスペーサ301を形成してから、全面に配向膜302を形成し、ラビング処理を行う。
続いてシール材144を液滴吐出法などにより形成し、液晶300を滴下、対向基板306により液晶300を封入する。液晶の封入の方法はシール材144のパターンを閉じたパターンとし、液晶滴下装置により液晶を滴下し封入しても良いし、シール材144のパターンに開口部を形成しておき、対向基板306を固着した後、毛細管現象を利用したディップ式(くみ上げ式)により行っても良い。また、シール材144は層間絶縁膜129と重畳している。
対向基板306には予め対向電極304と配向膜303を設けておく。
図22(B)でスペーサ301は絶縁膜をパターニングすることによって形成しているが、別途用意した球状のスペーサを配向膜302上に分散してセルギャップの制御を行うようにしても良い。
このようにして本発明の表示装置の作製方法を適用し、液晶表示装置を形成することが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態1及び実施の形態2とは異なる本発明の表示装置の作製方法について図7、図8を参照しながら説明する。工程の途中までは実施の形態1と同様であるので説明及び図示を省略する。実施の形態1を参照されたい。図7(A)は図2(B)に相当する。
実施の形態1に従って図7(A)の状態まで作製したら、層間絶縁膜129を覆って平坦化膜150を形成する(図7(B))。平坦化膜150の材料としてはその膜を形成することで下層に形成された段差を緩和することのできる自己平坦性を有したアクリル、ポリイミド、シロキサンなどの塗布膜が好適に利用できる。すなわち、下層に形成された層の段差よりも小さな段差を有する膜を形成できる材料を公的に利用できる。また、一度形成した膜をリフローや研磨することによって段差を緩和した膜であっても良い。本実施の形態ではシロキサンを平坦化膜150として用いる。このシロキサンなどの自己平坦性を有する絶縁膜を塗布することで、半導体層103、104のリッジを反映して現れる凹凸や層間絶縁膜の僅かな凹凸を緩和し、平坦化することができる。
続いて平坦化膜150を覆って、透光性を有する導電膜を形成したのち、当該透光性を有する導電膜をレジストなどによるマスク151を用いて加工し、薄膜発光素子の第1の電極(陽極)152を形成する(図7(C))。第1の電極(陽極)152の材料は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。実施の形態1を参照されたい。本実施の形態ではITOを第1の電極(陽極)152として用いる。
次に、半導体層103、104に至るコンタクトホールを開口する(図7(D))。コンタクトホールはレジストなどによるマスク170を用いて、半導体層103、104が露出するまでエッチングを行うことで形成することができ、ウエットエッチング、ドライエッチングどちらでも形成することができる。なお、条件によって1回でエッチングを行ってしまっても良いし、複数回に分けてエッチングを行っても良い。また、複数回でエッチングする際は、ウエットエッチングとドライエッチングの両方を用いても良い。
そして、当該コンタクトホールや層間絶縁膜を覆う導電膜を形成する。当該導電膜をレジストなどによるマスク171を用いて所望の形状に加工することで、配線、ソース電極またはドレイン電極となる導電膜172〜176が形成される(図7(E))。この導電膜はアルミニウム、銅などの単体金属やアルミニウムと炭素とチタンの合金、アルミニウムと炭素とニッケルの合金、アルミニウムと炭素とチタンの合金等のアルミニウム合金に代表される金属合金もしくは化合物等の単層でも良いが、本実施の形態では形成順にモリブデン、アルミニウム、モリブデンの積層構造とする。積層構造としてはチタン、アルミニウム、チタンやチタン、窒化チタン、アルミニウム、チタンもしくはチタン、アルミニウム合金といった構造でも良い。また、画素部の駆動用TFTのドレイン電極となる導電膜159は画素電極である第1の電極(陽極)152と電気的に接触している。
また、続いて、導電膜172〜176及び第1の電極(陽極)152をマスクとして、平坦化膜150をエッチングにより除去する(図5(D))。この平坦化膜150の除去は導電膜172〜176を形成する際のエッチングと同時に行っても良いし、別に行っても良い。この工程で平坦化膜150を除去することで、第1の電極152に対応して平坦化膜150が残存し、第1の電極(陽極)152の下部、すなわち発光素子が形成されている部分は平坦化されつつ、それ以外の部分における平坦化膜150は除去されるので、シール材形成領域より外側に平坦化膜が露出せず、外部雰囲気に平坦化膜150が曝されなくなる。このため、平坦化膜150を介したパネル内への水の侵入がなくなり、水による発光素子の劣化を低減することが可能となる。
また、発光素子の第1の電極(陽極)152の下部は平坦化膜137が残存している為、平坦化されており、発光素子の下部に存在する凹凸起因の不良の発生を低減させることができるようになる。なお、発光素子の第1の電極が有する凹凸は1画素内のP−V値が30nm以下、好ましくは15nm以下、さらに好ましくは10nm以下であることが望ましい。第1の電極が有する凹凸の一画素内のP−V値が上記範囲であることで、増加型欠陥を大幅に低減することが可能となる。
この工程は新たに専用のマスクを必要とせず、導電膜172〜176、第1の電極(陽極)152及びそれらを作製する際に用いられたレジストなどによるマスク171を用いて行われるため、新たにフォトリソグラフィーなどの工程を設ける必要が無く、大幅な工程数の増加なしに達成することができる。
このように形成された素子基板を用い、第1の電極(陽極)152を発光素子の第1の電極として用いて作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い物となる。以下に本実施の形態によって作製した第1の電極(陽極)152を用いた発光素子及び表示装置の作製方法の一例を示す。もちろん、発光素子や表示装置の作製方法に関してはこれに限定されない。
層間絶縁膜129及び第1の電極(陽極)152を覆って有機材料もしくは無機材料からなる絶縁膜を形成する。続いて当該絶縁膜を第1の電極(陽極)152の一部が露出するように加工し、隔壁141を形成する(図8(A))。隔壁141の材料としては、感光性を有する有機材料(アクリル、ポリイミドなど)が好適に用いられるが、感光性を有さない有機材料や無機材料で形成してもかまわない。また、隔壁141の材料にチタンブラックやカーボンナイトライドなどの黒色顔料や染料を分散材などを用いて分散し、隔壁141を黒くすることでブラックマトリクスとして用いても良い。隔壁141の第1の電極(陽極)140に向かう端面は曲率を有し、当該曲率が連続的に変化するテーパー形状をしていることが望ましい。
なお、隔壁141の第1の電極152側に向かう端面と、第1の電極152とのなす角度は45度±5度程度であることが望ましい。このような形状を得る為には、隔壁141の材料として感光性のポリイミドを用い、その膜厚を1.0μm程度で形成し、パターニングのための露光、現像を行った後に行う焼成の温度を300度程度とすることで約43度の好ましい角度を得ることができる。また、パターニングのための露光、現像した後、焼成を行う前に全面を再度露光する工程を加えると、さらに当該角度を小さく形成することも可能となる。
次に、隔壁141から露出した第1の電極(陽極)152を覆う発光積層体142を形成する。発光積層体142は蒸着法、スピンコート法、インクジェット法等により形成すればよい。続いて発光積層体142を覆う第2の電極(陰極)143を形成する(図8(B))。これによって第1の電極(陽極)152と発光積層体142と第2の電極(陰極)143とからなる発光素子を作製することができる。第2の電極(陰極)143の形成に用いられる陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。なお、陰極材料の具体例としては、元素周期律の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができるが、Al、Ag、ITO等の金属(合金を含む)との積層により形成することもできる。本実施の形態ではアルミニウムを陰極として用いた。
なお、発光素子にはバッファ層を設けても良い。バッファ層についての説明は実施の形態1を参照されたい。
なお、本実施の形態では、発光素子の駆動用TFTのドレイン電極である導電膜176に電気的に接触している電極は陽極であったが、導電膜176に電気的に接触している電極は陰極であっても良い。
その後、プラズマCVD法により窒素を含む酸化ケイ素膜をパッシベーション膜として形成してもよい。窒素を含む酸化ケイ素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸化窒化ケイ素膜、またはSiH4、N2Oから作製される酸化窒化ケイ素膜、あるいはSiH4、N2OをArで希釈したガスから形成される酸化窒化ケイ素膜を形成すれば良い。
また、パッシベーション膜としてSiH4、N2O、H2から作製される酸化窒化水素化ケイ素膜を適用しても良い。もちろん、パッシベーション膜は単層構造に限定されるものではなく、他のケイ素を含む絶縁膜を単層構造、もしくは積層構造として用いても良い。また、窒化炭素膜と窒化ケイ素膜の多層膜やスチレンポリマーの多層膜、窒化ケイ素膜やダイヤモンドライクカーボン膜を窒素を含む酸化ケイ素膜の代わりに形成してもよい。
パッシベーション膜を形成することによって発光素子の上面からの発光素子の劣化を促進する元素の侵入を抑制することができ、信頼性の向上につながる。
続いて発光素子を水などの劣化を促進する物質から保護するために、表示部の封止を行う(図8(C))。対向基板145を封止に用いる場合は、絶縁性のシール材144により貼り合わせる。本実施の形態では、配線となる導電膜172の下部に平坦化膜150が残存している為、シール材144は引き回し部分の導電膜172と重ならないように設けると良い。このようにシール材を設けることによって、シール材144及び導電膜172下の平坦化膜150を介しての水の侵入を効果的に遮断することができる。
対向基板145と素子基板との間の空間には乾燥した窒素などの不活性気体を充填しても良いし、シール材を画素部全面に塗布しそれにより対向基板145を貼り合わせても良い。シール材144には紫外線硬化樹脂などを用いると好適である。シール材144には乾燥剤や基板間のギャップを一定に保つための粒子を混入しておいても良い。
このようにして作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い発光装置となる。
また、本発明の表示装置の作製方法を他の形状の薄膜トランジスタを有する発光装置に適用した例を図21(C)に示す。図21(C)と図8(C)とはゲート絶縁膜の構成及びゲート電極の形状に違いがある。図21(C)において、ゲート絶縁膜は第1のゲート絶縁膜400及び第2のゲート絶縁膜401の2層よりなっている。また、ゲート電極402はその端部にテーパー形状を有する単層構造となっている。第1のゲート絶縁膜400は半導体層と接する為、絶縁性に優れ、トラップ準位も少ない酸化ケイ素系の膜で作製することが望ましく、また第2のゲート絶縁膜401は窒化ケイ素系の膜とすることでゲート電極402をMo等の比較的酸化されやすい材料で形成したとしても、安定に動作させることができるようになる。また、シール材144は層間絶縁膜129と重畳している。
また、本発明の表示装置の作製方法を用いて作製した液晶表示装置の一例について図22(C)に示す。液晶表示装置は図7(E)の状態まで作製した後、絶縁膜を形成してパターニングすることでスペーサ301を形成してから、全面に配向膜302を形成し、ラビング処理を行う。
続いてシール材144を液滴吐出法などにより形成し、液晶300を滴下、対向基板306により液晶300を封入する。液晶の封入の方法はシール材144のパターンを閉じたパターンとし、液晶滴下装置により液晶を滴下し封入しても良いし、シール材144のパターンに開口部を形成しておき、対向基板306を固着した後、毛細管現象を利用したディップ式(くみ上げ式)により行っても良い。また、シール材144は層間絶縁膜129と重畳している。
対向基板306には予め対向基板306側から対向電極304と配向膜303を設けておく。
図22(C)でスペーサ301は絶縁膜をパターニングすることによって形成しているが、別途用意した球状のスペーサを配向膜302上に分散してセルギャップの制御を行うようにしても良い。
このようにして本発明の表示装置の作製方法を適用し、液晶表示装置を形成することが可能となる。
(実施の形態4)
実施の形態1乃至実施の形態3とは異なる本発明の表示装置の作製方法について図9、図10を参照しながら説明する。工程の途中までは実施の形態1と同様であるので説明及び図示を省略する。実施の形態1を参照されたい。図7(A)は図2(B)に相当する。
実施の形態1に従って図9(A)の状態まで作製したら、層間絶縁膜129を覆って極薄く、層間絶縁膜129上の凹凸が隠れる程度に平坦化膜190を形成する(図9(B))。平坦化膜137の材料としてはその膜を形成することで下層に形成された段差を緩和することのできる自己平坦性を有したアクリル、ポリイミド、シロキサンなどの塗布膜が好適に利用できる。すなわち、下層に形成された層の段差よりも小さな段差を有する膜を形成できる材料を公的に利用できる。また、一度形成した膜をリフローや研磨することによって段差を緩和した膜であっても良い。本実施の形態ではシロキサンを平坦化膜190として用いる。このシロキサンなどの自己平坦性を有する絶縁膜を塗布することで、半導体層103、104のリッジが反映されて現れる凹凸や層間絶縁膜の僅かな凹凸を緩和し、平坦化することができる。
次に、半導体層103、104に至るコンタクトホールを開口する(図9(C))。コンタクトホールはレジストなどによるマスク191を用いて、半導体層103、104が露出するまでエッチングを行うことで形成することができ、ウエットエッチング、ドライエッチングどちらでも形成することができる。なお、条件によって1回でエッチングを行ってしまっても良いし、複数回に分けてエッチングを行っても良い。また、複数回でエッチングする際は、ウエットエッチングとドライエッチングの両方を用いても良い。
そして、当該コンタクトホールや層間絶縁膜を覆う導電膜を形成する。当該導電膜をレジストなどによるマスク192を用いて所望の形状に加工することで、配線、ソース電極またはドレイン電極となる導電膜193〜197が形成される(図9(3))。この導電膜はアルミニウム、銅などの単体金属やアルミニウムと炭素とチタンの合金、アルミニウムと炭素とニッケルの合金、アルミニウムと炭素とチタンの合金等のアルミニウム合金に代表される金属合金もしくは化合物等を用いる。導電膜は単層で形成しても良いが、本実施の形態では形成順にモリブデン、アルミニウム、モリブデンの積層構造とする。積層構造としてはチタン、アルミニウム、チタンやチタン、窒化チタン、アルミニウム、チタンもしくはチタン、アルミニウム合金といった積層構造でも良い。
そして層間絶縁膜129と導電膜193〜197を覆って、透光性を有する導電膜を形成したのち、当該透光性を有する導電膜をレジストなどによるマスク198を用いてエッチングにより加工し、薄膜発光素子の第1の電極(陽極)199を形成する(図9(E))。ここで第1の電極(陽極)199は発光素子の駆動用TFTの導電膜197と電気的に接触している。第1の電極(陽極)199の材料は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。実施の形態1を参照されたい。本実施の形態ではITOを第1の電極(陽極)199として用いる。
このように形成された素子基板を用い、第1の電極(陽極)199を発光素子の第1の電極として用いて作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、平坦化膜190が極薄いことから外部雰囲気から平坦化膜を介しての水の侵入が少ない為、信頼性も高い物となる。以下に本実施の形態によって作製した第1の電極(陽極)199を用いた発光素子及び表示装置の作製方法の一例を示す。もちろん、発光素子や表示装置の作製方法に関してはこれに限定されない。
なお、発光素子の第1の電極が有する凹凸は1画素内のP−V値が30nm以下、好ましくは15nm以下、さらに好ましくは10nm以下であることが望ましい。第1の電極が有する凹凸の一画素内のP−V値が上記範囲であることで、増加型欠陥を大幅に低減することが可能となる。
層間絶縁膜129及び第1の電極(陽極)199を覆って有機材料もしくは無機材料からなる絶縁膜を形成する。続いて当該絶縁膜を第1の電極(陽極)152の一部が露出するように加工し、隔壁141を形成する(図10(A))。隔壁141の材料としては、感光性を有する有機材料(アクリル、ポリイミドなど)が好適に用いられるが、感光性を有さない有機材料や無機材料で形成してもかまわない。また、隔壁141の材料にチタンブラックやカーボンナイトライドなどの黒色顔料や染料を分散材などを用いて分散し、隔壁141を黒くすることでブラックマトリクスとして用いても良い。隔壁141の第1の電極(陽極)152に向かう端面は曲率を有し、当該曲率が連続的に変化するテーパー形状をしていることが望ましい。
なお、隔壁141の第1の電極199側に向かう端面と、第1の電極199との角度は45度±5度程度であることが望ましい。このような形状を得る為には、隔壁141の材料として感光性のポリイミドを用い、その膜厚を1.0μm程度で形成し、パターニングのための露光、現像を行った後に行う焼成の温度を300度程度とすることで約43度の好ましい角度を得ることができる。また、パターニングのための露光、現像した後、焼成を行う前に全面を再度露光する工程を加えると、さらに当該角度を小さく形成することも可能となる。
次に、隔壁141から露出した第1の電極(陽極)199を覆う発光積層体142を形成する。発光積層体142は蒸着法、スピンコート法、インクジェット法等により形成すればよい。続いて発光積層体142を覆う第2の電極(陰極)143を形成する(図10(B))。これによって第1の電極(陽極)140と発光積層体142と第2の電極(陰極)143とからなる発光素子を作製することができる。第2の電極(陰極)143の形成に用いられる陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。なお、陰極材料の具体例としては、元素周期律の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができるが、Al、Ag、ITO等の金属(合金を含む)との積層により形成することもできる。本実施の形態ではアルミニウムを陰極として用いた。
なお、発光素子にはバッファ層を設けても良い。バッファ層についての説明は実施の形態1を参照されたい。
なお、本実施の形態では、発光素子の駆動用TFTの導電膜197に電気的に接触している電極は陽極であったが、導電膜197に電気的に接触している電極は陰極であっても良い。
その後、プラズマCVD法により酸素を含む窒化ケイ素膜をパッシベーション膜として形成してもよい。酸素を含む窒化ケイ素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸素を含む窒化ケイ素膜、またはSiH4、N2Oから作製される酸素を含む窒化ケイ素膜、あるいはSiH4、N2OをArで希釈したガスから形成される酸素を含む窒化ケイ素膜を形成すれば良い。
また、パッシベーション膜としてSiH4、N2O、H2から作製される水素と酸素とを含む窒化ケイ素膜を適用しても良い。もちろん、パッシベーション膜は単層構造に限定されるものではなく、他のケイ素を含む絶縁膜を単層構造、もしくは積層構造として用いても良い。また、窒化炭素膜と窒化ケイ素膜の多層膜やスチレンポリマーの多層膜、窒化ケイ素膜やダイヤモンドライクカーボン膜を窒素を含む酸化ケイ素膜の代わりに形成してもよい。
パッシベーション膜を形成することによって発光素子の上面からの発光素子の劣化を促進する元素の侵入を抑制することができ、信頼性の向上につながる。
続いて発光素子を水などの劣化を促進する物質から保護するために、表示部の封止を行う(図10(C))。対向基板145を封止に用いる場合は、絶縁性のシール材144により貼り合わせる。本実施の形態では、配線となる導電膜193の下部に平坦化膜190が残存している為、シール材144は引き回し部分の導電膜193と重ならないように設けると良い。このようにシール材を設けることによって、シール材144及び導電膜193下の平坦化膜190を介しての水の侵入を効果的に遮断することができる。
対向基板145と素子基板との間の空間には乾燥した窒素などの不活性気体を充填しても良いし、シール材を画素部全面に塗布しそれにより対向基板145を貼り合わせても良い。シール材144には紫外線硬化樹脂などを用いると好適である。シール材144には乾燥剤や基板間のギャップを一定に保つための粒子を混入しておいても良い。
このようにして作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い発光装置となる。
また、本発明の表示装置の作製方法を他の形状の薄膜トランジスタを有する発光装置に適用した例を図21(D)に示す。図21(D)と図10(C)とはゲート絶縁膜の構成及びゲート電極の形状に違いがある。図21(D)において、ゲート絶縁膜は第1のゲート絶縁膜400及び第2のゲート絶縁膜401の2層よりなっている。また、ゲート電極402はその端部にテーパー形状を有する単層構造となっている。第1のゲート絶縁膜400は半導体層と接する為、絶縁性に優れ、トラップ準位も少ない酸化ケイ素系の膜で作製することが望ましく、また第2のゲート絶縁膜401は窒化ケイ素系の膜とすることでゲート電極402をMo等の比較的酸化されやすい材料で形成したとしても、安定に動作させることができるようになる。また、シール材144は層間絶縁膜129と重畳している。
また、本発明の表示装置の作製方法を用いて作製した液晶表示装置の一例について図22(D)に示す。液晶表示装置は図9(E)の状態まで作製した後、絶縁膜を形成してパターニングすることでスペーサ301を形成してから、露出表面の全面に配向膜302を形成し、ラビング処理を行う。
続いてシール材144を液滴吐出法などにより形成し、液晶300を滴下、対向基板306により液晶300を封入する。液晶の封入の方法はシール材144のパターンを閉じたパターンとし、液晶滴下装置により液晶を滴下し封入しても良いし、シール材144のパターンに開口部を形成しておき、対向基板306を固着した後、毛細管現象を利用したディップ式(くみ上げ式)により行っても良い。また、シール材144は層間絶縁膜129と重畳している。
対向基板306には予め対向基板306側から対向電極304と配向膜303を設けておく。
図22(A)でスペーサ301は絶縁膜をパターニングすることによって形成しているが、別途用意した球状のスペーサを配向膜302上に分散してセルギャップの制御を行うようにしても良い。
このようにして本発明の表示装置の作製方法を適用し、液晶表示装置を形成することが可能となる。
(実施の形態5)
実施の形態1乃至実施の形態4とは異なる本発明の表示装置の作製方法について図11、図12を参照しながら説明する。工程の途中までは実施の形態1と同様であるので説明及び図示を省略する。実施の形態1を参照されたい。図11(A)は図3(A)に相当する。
図11(A)の状態まで形成したら、平坦化膜137と導電膜136の露出部を覆って、第2の層間絶縁膜200を形成する。第2の層間絶縁膜200は酸化ケイ素や窒化ケイ素、Low−k材料などの無機絶縁膜を用いて形成する。本実施の形態では酸化ケイ素膜を第2の層間絶縁膜として形成する。
次に、導電膜136に至るコンタクトホールを第2の層間絶縁膜200に形成する。コンタクトホールはレジストなどによるマスク201を用いてソース電極または導電膜136が露出するまでエッチングを行うことで形成することができ、ウエットエッチング、ドライエッチングどちらでも形成することができる。
コンタクトホールを形成したら、レジストなどによるマスク201を除去せず、マスク201をマスクとして平坦化膜137をエッチングにより除去する(図11(B))。
続いて導電膜136の露出部を覆って、透光性を有する導電膜を形成したのち、当該透光性を有する導電膜をレジストなどによるマスク202を用いてエッチングにより加工し、薄膜発光素子の第1の電極(陽極)203を形成する(図11(C))。ここで第1の電極(陽極)203は発光素子の駆動用TFTの導電膜136と電気的に接触している。第1の電極(陽極)203の材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。例えばITO(indium tin oxide)、ケイ素を含有するITO(ITSO)、酸化インジウムに2〜20[atom%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化亜鉛、酸化亜鉛にガリウムを含有したGZO(Galium Zinc Oxide)の他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(TiN)等を用いることができる。本実施の形態ではITSOを第1の電極(陽極)203として用いた。
この工程で平坦化膜137を除去することで、第1の電極203に対応して平坦化膜137が残存し、第1の電極(陽極)203の下部、すなわち発光素子が形成されている部分は平坦化されつつ、基板100周辺部における平坦化膜137は除去されるので、シール材形成領域より外側に平坦化膜が露出せず、外部雰囲気に平坦化膜137が曝されなくなる。このため、平坦化膜137を介したパネル内への水の侵入がなくなり、水による発光素子の劣化を低減することが可能となる。また、発光素子の第1の電極(陽極)203の下部は平坦化膜137が残存している為、平坦化されており、発光素子の下部に存在する凹凸起因の不良の発生を低減させることができるようになる。なお、発光素子の第1の電極が有する凹凸は1画素内のP−V値が30nm以下、好ましくは15nm以下、さらに好ましくは10nm以下であることが望ましい。第1の電極が有する凹凸の一画素内のP−V値が上記範囲であることで、増加型欠陥を大幅に低減することが可能となる。
平坦化膜137を除去する工程は新たに専用のマスクを必要とせず、第2の層間絶縁膜200にコンタクトホールを作製する際に用いられたレジストなどによるマスク201を用いて行われるため、新たにフォトリソグラフィーなどの工程を設ける必要が無く、大幅な工程数の増加なしに達成することができる。
このように形成された素子基板を用い、第1の電極(陽極)203を発光素子の第1の電極として用いて作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い物となる。以下に本実施の形態によって作製した第1の電極(陽極)203を用いた発光素子及び表示装置の作製方法の一例を示す。もちろん、発光素子や表示装置の作製方法に関してはこれに限定されない。
第2の層間絶縁膜200及び第1の電極(陽極)203を覆って有機材料もしくは無機材料からなる絶縁膜を形成する。続いて当該絶縁膜を第1の電極(陽極)203の一部が露出するように加工し、隔壁141を形成する(図12(A))。隔壁141の材料としては、感光性を有する有機材料(アクリル、ポリイミドなど)が好適に用いられるが、感光性を有さない有機材料や無機材料で形成してもかまわない。また、隔壁141の材料にチタンブラックやカーボンナイトライドなどの黒色顔料や染料を分散材などを用いて分散し、隔壁141を黒色化することでブラックマトリクスとして用いても良い。隔壁141の第1の電極(陽極)203に向かう端面は曲率を有し、当該曲率が連続的に変化するテーパー形状をしていることが望ましい。
なお、隔壁141の第1の電極203側に向かう端面と、第1の電極203とのなす角度は45度±5度程度であることが望ましい。このような形状を得る為には、隔壁141の材料として感光性のポリイミドを用い、その膜厚を1.0μm程度で形成し、パターニングのための露光、現像を行った後に行う焼成の温度を300度程度とすることで約43度の好ましい角度を得ることができる。また、パターニングのための露光、現像した後、焼成を行う前に全面を再度露光する工程を加えると、さらに当該角度を小さく形成することも可能となる。
次に、隔壁141から露出した第1の電極(陽極)203を覆う発光積層体142を形成する。発光積層体142は蒸着法、スピンコート法、インクジェット法等により形成すればよい。続いて発光積層体142を覆う第2の電極(陰極)143を形成する(図12(B))。これによって第1の電極(陽極)203と発光積層体142と第2の電極(陰極)143とからなる発光素子を作製することができる。第2の電極(陰極)143の形成に用いられる陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。なお、陰極材料の具体例としては、元素周期律の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができるが、Al、Ag、ITO等の金属(合金を含む)との積層により形成することもできる。本実施の形態ではアルミニウムを陰極として用いた。
なお、発光素子にはバッファ層を設けても良い。バッファ層についての説明は実施の形態1を参照されたい。
なお、本実施の形態では、発光素子の駆動用TFTの導電膜136に電気的に接触している電極は陽極であったが、導電膜136に電気的に接触している電極は陰極であっても良い。
その後、プラズマCVD法により酸素を含む窒化ケイ素膜をパッシベーション膜として形成してもよい。酸素を含む窒化ケイ素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸素を含む窒化ケイ素膜、またはSiH4、N2Oから作製される酸素を含む窒化ケイ素膜、あるいはSiH4、N2OをArで希釈したガスから形成される酸素を含む窒化ケイ素膜を形成すれば良い。
また、パッシベーション膜としてSiH4、N2O、H2から作製される水素と酸素を含む窒化ケイ素膜を適用しても良い。もちろん、パッシベーション膜は単層構造に限定されるものではなく、他のケイ素を含む絶縁膜を単層構造、もしくは積層構造として用いても良い。また、窒化炭素膜と窒化ケイ素膜の多層膜やスチレンポリマーの多層膜、窒化ケイ素膜やダイヤモンドライクカーボン膜を窒素を含む酸化ケイ素膜の代わりに形成してもよい。
パッシベーション膜を形成することによって発光素子の上面からの発光素子の劣化を促進する元素の侵入を抑制することができ、信頼性の向上につながる。
続いて発光素子を水などの劣化を促進する物質から保護するために、表示部の封止を行う(図12(C))。対向基板145を封止に用いる場合は、絶縁性のシール材144により貼り合わせる。対向基板145と素子基板との間の空間には乾燥した窒素などの不活性気体を充填しても良いし、シール材を画素部全面に塗布しそれにより対向基板145を貼り合わせても良い。シール材144には紫外線硬化樹脂などを用いると好適である。シール材144には乾燥剤や基板間のギャップを一定に保つための粒子を混入しておいても良い。
このようにして作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気に平坦化膜が接しておらず、平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い発光装置となる。
(実施の形態6)
実施の形態1乃至実施の形態5とは異なる本発明の表示装置の作製方法について図13、図14を参照しながら説明する。工程の途中までは実施の形態1と同様であるので説明及び図示を省略する。実施の形態1を参照されたい。図13(A)は図2(D)に相当する。
図13(A)の状態まで形成したら、マスク131を除去してから、導電膜132〜136及び層間絶縁膜129を覆って、第2の層間絶縁膜210を形成する。第2の層間絶縁膜210は酸化ケイ素や窒化ケイ素、Low−k材料などの無機絶縁膜をもちいて形成する。本実施の形態では酸化ケイ素膜を第2の層間絶縁膜210として形成する。
次に、導電膜136に至るコンタクトホールを第2の層間絶縁膜210に形成する(図13(B))。コンタクトホールはレジストなどによるマスク211を用いて導電膜136が露出するまでエッチングをおこなうことで形成することができ、ウエットエッチング、ドライエッチングどちらでも形成することができる。
そして、マスク211を除去し、当該コンタクトホールや第2の層間絶縁膜210を覆う導電膜を形成する。当該導電膜をレジストなどによるマスクを用いて所望の形状に加工し、導電膜136に電気的に接続する配線212が形成される。この導電膜はアルミニウム、銅などの単体金属やアルミニウムと炭素とチタンの合金、アルミニウムと炭素とニッケルの合金、アルミニウムと炭素とチタンの合金等のアルミニウム合金に代表される金属合金もしくは化合物等を用いて形成する。導電膜136は単層で形成しても良いが、本実施の形態では形成順にモリブデン、アルミニウム、モリブデンの積層構造とする。積層構造としてはチタン、アルミニウム、チタンやチタン、窒化チタン、アルミニウム、チタンもしくはチタン、アルミニウム合金といった構造でも良い。
続いて第2の層間絶縁膜210及び配線212を覆って平坦化膜213を形成する(図13(C))。平坦化膜213の材料としてはその膜を形成することで下層に形成された段差を緩和することのできる自己平坦性を有したアクリル、ポリイミド、シロキサンなどの塗布膜が好適に利用できる。すなわち、下層に形成された層の段差よりも小さな段差を有する膜を形成できる材料を公的に利用できる。また、一度形成した膜をリフローや研磨することによって段差を緩和した膜であっても良い。本実施の形態ではシロキサンを平坦化膜213として用いる。このシロキサンなどの自己平坦性を有する絶縁膜を塗布することで、半導体層103、104のリッジが反映されて現れる凹凸や、層間絶縁膜の僅かな凹凸、導電膜132〜136、配線212を形成する際などに発生した下層の凹凸を緩和し、平坦化することができる。
次に少なくとも配線212の一部を覆って、透光性を有する導電膜を形成したのち、当該透光性を有する導電膜をレジストなどによるマスク214を用いて加工し、薄膜発光素子の第1の電極(陽極)215を形成する。ここで第1の電極(陽極)215は発光素子の駆動用TFTの導電膜136と配線212を介して電気的に接触している。第1の電極(陽極)215の材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。例えばITO(indium tin oxide)、ケイ素を含有するITO(ITSO)、酸化インジウムに2〜20[atom%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化亜鉛、酸化亜鉛にガリウムを含有したGZO(Galium Zinc Oxide)の他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(TiN)等を用いることができる。本実施の形態ではITSOを第1の電極(陽極)215として用いた。
第1の電極(陽極)215を形成したら、レジストなどによるマスク214を除去せず、第1の電極(陽極)215及びマスク214をマスクとして平坦化膜213をエッチングにより除去する(図13(D))。この工程で平坦化膜213を除去することで、第1の電極215に対応して平坦化膜213が残存し、第1の電極(陽極)215の下部、すなわち発光素子が形成されている部分は平坦化されつつ、それ以外の部分における平坦化膜213は除去されるので、シール材形成領域より外側に平坦化膜が露出せず、外部雰囲気に平坦化膜213が曝されなくなる。このため、平坦化膜213を介したパネル内への水の侵入がなくなり、水による発光素子の劣化を低減することが可能となる。
また、発光素子の第1の電極(陽極)215の下部は平坦化膜213が残存している為、平坦化されており、発光素子の下部に存在する凹凸起因の不良の発生を低減させることができるようになる。なお、発光素子の第1の電極が有する凹凸は1画素内のP−V値が30nm以下、好ましくは15nm以下、さらに好ましくは10nm以下であることが望ましい。第1の電極が有する凹凸の一画素内のP−V値が上記範囲内であることで、増加型欠陥を大幅に低減することが可能となる。
この工程は新たに専用のマスクを必要とせず、第1の電極(陽極)215及び陽極を作製する際に用いられたレジストなどによるマスク214を用いて行われるため、新たにフォトリソグラフィーなどの工程を設ける必要が無く、大幅な工程数の増加なしに達成することができる。
このように形成された素子基板を用い、第1の電極(陽極)215を発光素子の第1の電極として用いて作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しにくいので信頼性も高い物となる。以下に本実施の形態によって作製した第1の電極(陽極)215を用いた発光素子及び表示装置の作製方法の一例を示す。もちろん、発光素子や表示装置の作製方法に関してはこれに限定されない。
第2の層間絶縁膜210及び第1の電極(陽極)215を覆って有機材料もしくは無機材料からなる絶縁膜を形成する。続いて当該絶縁膜を第1の電極(陽極)215の一部が露出するように加工し、隔壁141を形成する(図14(A))。隔壁141の材料としては、感光性を有する有機材料(アクリル、ポリイミドなど)が好適に用いられるが、感光性を有さない有機材料や無機材料で形成してもかまわない。また、隔壁141の材料にチタンブラックやカーボンナイトライドなどの黒色顔料や染料を分散材などを用いて分散し、隔壁141を黒色化することでブラックマトリクスとして用いても良い。隔壁141の第1の電極(陽極)215に向かう端面は曲率を有し、当該曲率が連続的に変化するテーパー形状をしていることが望ましい。
なお、隔壁141の第1の電極215側に向かう端面と、第1の電極215とのなす角度は45度±5度程度であることが望ましい。このような形状を得る為には、隔壁141の材料として感光性のポリイミドを用い、その膜厚を1.0μm程度で形成し、パターニングのための露光、現像を行った後に行う焼成の温度を300度程度とすることで約43度の好ましい角度を得ることができる。また、パターニングのための露光、現像した後、焼成を行う前に全面を再度露光する工程を加えると、さらに当該角度を小さく形成することも可能となる。
次に、隔壁141から露出した第1の電極(陽極)215を覆う発光積層体142を形成する。発光積層体142は蒸着法、スピンコート法、インクジェット法等により形成すればよい。続いて発光積層体142を覆う第2の電極(陰極)143を形成する(図14(B))。これによって第1の電極(陽極)215と発光積層体142と第2の電極(陰極)143とからなる発光素子を作製することができる。第2の電極(陰極)143の形成に用いられる陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。なお、陰極材料の具体例としては、元素周期律の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができるが、Al、Ag、ITO等の金属(合金を含む)との積層により形成することもできる。本実施の形態ではアルミニウムを陰極として用いた。
なお、発光素子にはバッファ層を設けても良い。バッファ層についての説明は実施の形態1を参照されたい。
なお、本実施の形態では、発光素子の駆動用TFTの導電膜136に電気的に接触している電極は発光素子の陽極であったが、導電膜136に電気的に接触している電極は陰極であっても良い。
その後、プラズマCVD法により酸素を含む窒化ケイ素膜をパッシベーション膜として形成してもよい。酸素を含む窒化ケイ素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸素を含む窒化ケイ素膜、またはSiH4、N2Oから作製される酸素を含む窒化ケイ素膜、あるいはSiH4、N2OをArで希釈したガスから形成される酸素を含む窒化ケイ素膜を形成すれば良い。
また、パッシベーション膜としてSiH4、N2O、H2から作製される水素と酸素を含む窒化ケイ素膜を適用しても良い。もちろん、パッシベーション膜は単層構造に限定されるものではなく、他のケイ素を含む絶縁膜を単層構造、もしくは積層構造として用いても良い。また、窒化炭素膜と窒化ケイ素膜の多層膜やスチレンポリマーの多層膜、窒化ケイ素膜やダイヤモンドライクカーボン膜を窒素を含む酸化ケイ素膜の代わりに形成してもよい。
パッシベーション膜を形成することによって発光素子の上面からの発光素子の劣化を促進する元素の侵入を抑制することができ、信頼性の向上につながる。
続いて発光素子を水などの劣化を促進する物質から保護するために、表示部の封止を行う(図14(C))。対向基板145を封止に用いる場合は、絶縁性のシール材144により貼り合わせる。対向基板145と素子基板との間の空間には乾燥した窒素などの不活性気体を充填しても良いし、シール材を画素部全面に塗布しそれにより対向基板145を貼り合わせても良い。シール材144には紫外線硬化樹脂などを用いると好適である。シール材144には乾燥剤や基板間のギャップを一定に保つための粒子を混入しておいても良い。
このようにして作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気に平坦化膜が接しておらず、平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い発光装置となる。
(実施の形態7)
実施の形態1乃至実施の形態6とは異なる本発明の表示装置の作製方法について図15、図16を参照しながら説明する。工程の途中までは実施の形態1と同様であるので説明及び図示を省略する。実施の形態1を参照されたい。図15(A)は図2(D)に相当する。
図15(A)の状態まで形成したら、層間絶縁膜129と導電膜132〜136を覆って、第2の層間絶縁膜220を形成する。第2の層間絶縁膜220は酸化ケイ素や窒化ケイ素、Low−k材料などの無機絶縁膜を用いて形成する。本実施の形態では酸化ケイ素膜を第2の層間絶縁膜220として形成する。
その後、第2の層間絶縁膜220を覆って平坦化膜221を形成する(図15(B))。平坦化膜221の材料としてはその膜を形成することで下層に形成された段差を緩和することのできる自己平坦性を有したアクリル、ポリイミド、シロキサンなどの塗布膜が好適に利用できる。すなわち、下層に形成された層の段差よりも小さな段差を有する膜を形成できる材料を好適に利用できる。また、一度形成した膜をリフローや研磨することによって段差を緩和した膜であっても良い。本実施の形態ではポリイミドを平坦化膜221として用いる。このポリイミドなどの自己平坦性を有する絶縁膜を塗布することで、半導体層103、104のリッジが反映されて現れる凹凸や、層間絶縁膜の僅かな凹凸、導電膜132〜136を形成する際などに発生した下層の凹凸を緩和し、平坦化することができる。
続いて平坦化膜221を覆って、透光性を有する導電膜を形成したのち、当該透光性を有する導電膜をレジストなどによるマスク222を用いて加工し、薄膜発光素子の第1の電極(陽極)223を形成する。第1の電極(陽極)223の材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。例えばITO(indium tin oxide)、ケイ素を含有するITO(ITSO)、酸化インジウムに2〜20[atom%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化亜鉛、酸化亜鉛にガリウムを含有したGZO(Galium Zinc Oxide)の他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(TiN)等を用いることができる。本実施の形態ではITSOを第1の電極(陽極)223として用いた。
第1の電極(陽極)223を形成したら、レジストなどによるマスク222を除去せず、第1の電極(陽極)223及びマスク222をマスクとして平坦化膜221をエッチングにより除去する(図15(C))。この工程で平坦化膜221を除去することで、第1の電極223に対応して平坦化膜221が残存し、第1の電極(陽極)223の下部、すなわち発光素子が形成されている部分は平坦化されつつ、それ以外の部分における平坦化膜221は除去されるので、シール材形成領域より外側に平坦化膜が露出せず、外部雰囲気に平坦化膜221が曝されなくなる。このため、平坦化膜221を介したパネル内への水の侵入が非常に低減され、水による発光素子の劣化を低減することが可能となる。
また、発光素子の第1の電極(陽極)223の下部は平坦化膜221が残存している為、平坦化されており、発光素子の下部に存在する凹凸起因の不良の発生を低減させることができるようになる。なお、発光素子の第1の電極が有する凹凸は1画素内のP−V値が30nm以下好ましくは15nm以下、さらに好ましくは10nm以下であることが望ましい。第1の電極が有する凹凸の1画素内のP−V値が上記範囲であることで、増加型欠陥を大幅に低減することが可能となる。
この工程は新たに専用のマスクを必要とせず、第1の電極(陽極)223及び陽極を作製する際に用いられたレジストなどによるマスク222を用いて行われるため、新たにフォトリソグラフィーなどの工程を設ける必要が無く、大幅な工程数の増加なしに達成することができる。
次に、導電膜136に至るコンタクトホールを第2の層間絶縁膜220に形成する(図15(D))。コンタクトホールはレジストなどによるマスク224を用いて導電膜136が露出するまでエッチングを行うことで形成することができ、ウエットエッチング、ドライエッチングどちらでも形成することができる。
そして、マスク224を除去し、当該コンタクトホールや第2の層間絶縁膜220を覆う導電膜を形成する。当該導電膜をレジストなどによるマスクを用いて所望の形状に加工し、導電膜136及び第1の電極(陽極)223に電気的に接続する導電膜よりなる配線225などが形成される(図16(A))。この導電膜はアルミニウム、銅などの単体金属やアルミニウムと炭素とチタンの合金、アルミニウムと炭素とニッケルの合金、アルミニウムと炭素とチタンの合金等のアルミニウム合金に代表される金属合金もしくは化合物等を用いて形成すればよい。導電膜106は単層でも良いが、本実施の形態では下からモリブデン、アルミニウム、モリブデンの積層構造とする。積層構造としてはチタン、アルミニウム、チタンやチタン、窒化チタン、アルミニウム、チタンもしくはチタン、アルミニウム合金といった構造でも良い。
このように形成された素子基板を用い、第1の電極(陽極)223を発光素子の第1の電極として用いて作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い物となる。以下に本実施の形態によって作製した第1の電極(陽極)223を用いた発光素子及び表示装置の作製方法の一例を示す。もちろん、発光素子や表示装置の作製方法に関してはこれに限定されない。
第2の層間絶縁膜220及び第1の電極(陽極)223を覆って有機材料もしくは無機材料からなる絶縁膜を形成する。続いて当該絶縁膜を第1の電極(陽極)223の一部が露出するように加工し、隔壁141を形成する(図16(B))。隔壁141の材料としては、感光性を有する有機材料(アクリル、ポリイミドなど)が好適に用いられるが、感光性を有さない有機材料や無機材料で形成してもかまわない。また、隔壁141の材料にチタンブラックやカーボンナイトライドなどの黒色顔料や染料を分散材などを用いて分散し、隔壁141を黒色化することでブラックマトリクスとして用いても良い。隔壁141の第1の電極(陽極)223に向かう端面は曲率を有し、当該曲率が連続的に変化するテーパー形状をしていることが望ましい。
なお、隔壁141の第1の電極223側に向かう端面と、第1の電極223とのなす角度は45度±5度程度であることが望ましい。なお、隔壁141の材料として感光性のポリイミドを用い、その膜厚を1.0μm程度で形成し、パターニングのための露光、現像を行った後に行う焼成の温度を、300度程度とすることで約43度の好ましい角度を得ることができる。また、パターニングのための露光、現像した後、焼成を行う前に全面を再度露光する工程を加えると、さらに当該角度を小さく形成することも可能となる。
次に、隔壁141から露出した第1の電極(陽極)223を覆う発光積層体142を形成する。発光積層体142は蒸着法、スピンコート法、インクジェット法等により形成すればよい。続いて発光積層体142を覆う第2の電極(陰極)143を形成する(図16(C))。これによって第1の電極(陽極)223と発光積層体142と第2の電極(陰極)143とからなる発光素子を作製することができる。第2の電極(陰極)143の形成に用いられる陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。なお、陰極材料の具体例としては、元素周期律の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができるが、Al、Ag、ITO等の金属(合金を含む)との積層により形成することもできる。本実施の形態ではアルミニウムを陰極として用いた。
なお、発光素子にはバッファ層を設けても良い。バッファ層についての説明は実施の形態1を参照されたい。
なお、本実施の形態では、発光素子の駆動用TFTの導電膜136に電気的に接触している電極は陽極であったが、導電膜136に電気的に接触している電極は陰極であっても良い。
その後、プラズマCVD法により酸素を含む窒化ケイ素膜をパッシベーション膜として形成してもよい。酸素を含む窒化ケイ素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸素を含む窒化ケイ素膜、またはSiH4、N2Oから作製される酸素を含む窒化ケイ素膜、あるいはSiH4、N2OをArで希釈したガスから形成される酸素を含む窒化ケイ素膜を形成すれば良い。
また、パッシベーション膜としてSiH4、N2O、H2から作製される酸化窒化水素化ケイ素膜を適用しても良い。もちろん、パッシベーション膜は単層構造に限定されるものではなく、他のケイ素を含む絶縁膜を単層構造、もしくは積層構造として用いても良い。また、窒化炭素膜と窒化ケイ素膜の多層膜やスチレンポリマーの多層膜、窒化ケイ素膜やダイヤモンドライクカーボン膜を窒素を含む酸化ケイ素膜の代わりに形成してもよい。
パッシベーション膜を形成することによって発光素子の上面からの発光素子の劣化を促進する元素の侵入を抑制することができ、信頼性の向上につながる。
続いて発光素子を水などの劣化を促進する物質から保護するために、表示部の封止を行う(図16(D))。対向基板145を封止に用いる場合は、絶縁性のシール材144により貼り合わせる。対向基板145と素子基板との間の空間には乾燥した窒素などの不活性気体を充填しても良いし、シール材を画素部全面に塗布しそれにより対向基板145を貼り合わせても良い。シール材144には紫外線硬化樹脂などを用いると好適である。シール材144には乾燥剤や基板間のギャップを一定に保つための粒子を混入しておいても良い。
このようにして作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気に平坦化膜が接しておらず、平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い発光装置となる。
(実施の形態8)
実施の形態1乃至実施の形態7とは異なる本発明の表示装置の作製方法について図17、図18を参照しながら説明する。工程の途中までは実施の形態7と同様であるので説明及び図示を省略する。実施の形態7を参照されたい。図17(A)は図15(B)に相当する。
図15(A)の状態まで形成したら、第2の層間絶縁膜220を覆って平坦化膜230を形成する。平坦化膜230の材料としてはその膜を形成することで下層に形成された段差を緩和することのできる自己平坦性を有したアクリル、ポリイミド、シロキサンなどの塗布膜が好適に利用できる。すなわち、下層に形成された層の段差よりも小さな段差を有する膜を形成できる材料を公的に利用できる。また、一度形成した膜をリフローや研磨することによって段差を緩和した膜であっても良い。本実施の形態ではポリイミドを平坦化膜230として用いる。このポリイミドなどの自己平坦性を有する絶縁膜を塗布することで、半導体層103、104のリッジが反映されて現れる凹凸や、層間絶縁膜の僅かな凹凸、配線、ソース電極またはドレイン電極となる導電膜132〜136を形成する際などに発生した下層の凹凸を緩和し、平坦化することができる。
続いて平坦化膜230を覆って、透光性を有する導電膜を形成したのち、当該透光性を有する導電膜をレジストなどによるマスク231を用いて加工し、薄膜発光素子の第1の電極(陽極)232を形成する(図17(B))。第1の電極(陽極)232の材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。例えばITO(indium tin oxide)、ケイ素を含有するITO(ITSO)、酸化インジウムに2〜20[atom%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化亜鉛、酸化亜鉛にガリウムを含有したGZO(Galium Zinc Oxide)の他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(TiN)等を用いることができる。本実施の形態ではITSOを第1の電極(陽極)232として用いた。
次に、導電膜136に至るコンタクトホールを平坦化膜230及び第2の層間絶縁膜220に形成する(図17(B))。コンタクトホールはレジストなどによるマスク233を用いて導電膜136が露出するまでエッチングをおこなうことで形成することができ、ウエットエッチング、ドライエッチングどちらでも形成することができる。
そして、マスク233を除去し、当該コンタクトホールや第2の層間絶縁膜220を覆う導電膜を形成する。当該導電膜をレジストなどによるマスクを用いて所望の形状に加工し、導電膜136及び第1の電極(陽極)232に電気的に接続する配線234などが形成される(図17(C))。この導電膜はアルミニウム、銅などの単体金属やアルミニウムと炭素とチタンの合金、アルミニウムと炭素とニッケルの合金、アルミニウムと炭素とチタンの合金等のアルミニウム合金に代表される金属合金もしくは化合物等を用いて形成することができる。導電層は単層で形成されても良いが、本実施の形態では下からモリブデン、アルミニウム、モリブデンの積層構造とする。積層構造としてはチタン、アルミニウム、チタンやチタン、窒化チタン、アルミニウム、チタンもしくはチタン、アルミニウム合金といった構造でも良い。
配線234を形成したら、レジストなどによるマスクを除去せず、配線234及びレジストなどによるマスクをマスクとして平坦化膜230をエッチングにより除去する(図17(D))。この工程で平坦化膜230を除去することで、第1の電極232に対応して平坦化膜230が残存し、第1の電極(陽極)232の下部、すなわち発光素子が形成されている部分は平坦化されつつ、それ以外の部分における平坦化膜230は除去されるので、シール材形成領域より外側に平坦化膜が露出せず、外部雰囲気に平坦化膜230が曝されなくなる。このため、平坦化膜230を介したパネル内への水の侵入が非常に低減され、水による発光素子の劣化を低減することが可能となる。また、発光素子の第1の電極(陽極)232の下部は平坦化膜230が残存している為、平坦化されており、発光素子の下部に存在する凹凸起因の不良の発生を低減させることができるようになる。なお、発光素子の第1の電極が有する凹凸は1画素内のP−V値が30nm以下好ましくは15nm以下、さらに好ましくは10nm以下であることが望ましい。第1の電極が有する凹凸の一画素内のP−V値が上記範囲であることで、増加型欠陥を大幅に低減することが可能となる。
なお、この工程は新たに専用のマスクを必要とせず、配線234及び陽極を作製する際に用いられたレジストなどによるマスクを用いて行われるため、新たにフォトリソグラフィーなどの工程を設ける必要が無く、大幅な工程数の増加なしに達成することができる。
このように形成された素子基板を用い、第1の電極(陽極)232を発光素子の第1の電極として用いて作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い発光装置となる。以下に本実施の形態によって作製した第1の電極(陽極)232を用いた発光素子及び表示装置の作製方法の一例を示す。もちろん、発光素子や表示装置の作製方法に関してはこれに限定されない。
第2の層間絶縁膜220及び第1の電極(陽極)232を覆って有機材料もしくは無機材料からなる絶縁膜を形成する。続いて当該絶縁膜を第1の電極(陽極)232の一部が露出するように加工し、隔壁141を形成する(図18(A))。隔壁141の材料としては、感光性を有する有機材料(アクリル、ポリイミドなど)が好適に用いられるが、感光性を有さない有機材料や無機材料で形成してもかまわない。また、隔壁141の材料にチタンブラックやカーボンナイトライドなどの黒色顔料や染料を分散材などを用いて分散し、隔壁141を黒色化することでブラックマトリクス様に用いても良い。隔壁141の第1の電極(陽極)232に向かう端面は曲率を有し、当該曲率が連続的に変化するテーパー形状をしていることが望ましい。
なお、隔壁141の第1の電極232側に向かう端面と、第1の電極232とのなす角度は45度±5度程度であることが望ましい。このような形状を得る為には、隔壁141の材料として感光性のポリイミドを用い、その膜厚を1.0μm程度で形成し、パターニングのための露光、現像を行った後に行う焼成の温度を300度程度とすることで約43度の好ましい角度を得ることができる。また、パターニングのための露光、現像した後、焼成を行う前に全面を再度露光する工程を加えると、さらに当該角度を小さく形成することも可能となる。
次に、隔壁141から露出した第1の電極(陽極)232を覆う発光積層体142を形成する。発光積層体142は蒸着法、スピンコート法、インクジェット法等により形成すればよい。続いて発光積層体142を覆う第2の電極(陰極)143を形成する(図18(B))。これによって第1の電極(陽極)232と発光積層体142と第2の電極(陰極)143とからなる発光素子を作製することができる。第2の電極(陰極)143の形成に用いられる陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。なお、陰極材料の具体例としては、元素周期律の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができるが、Al、Ag、ITO等の金属(合金を含む)との積層により形成することもできる。本実施の形態ではアルミニウムを陰極として用いた。
なお、発光素子にはバッファ層を設けても良い。バッファ層についての説明は実施の形態1を参照されたい。
なお、本実施の形態では、発光素子の駆動用TFTの導電膜136に電気的に接触している電極は陽極であったが、導電膜136に電気的に接触している電極は陰極であっても良い。
その後、プラズマCVD法により酸素を含む窒化ケイ素膜をパッシベーション膜として形成してもよい。酸素を含む窒化ケイ素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸素を含む窒化ケイ素膜、またはSiH4、N2Oから作製される酸素を含む窒化ケイ素膜、あるいはSiH4、N2OをArで希釈したガスから形成される酸素を含む窒化ケイ素膜を形成すれば良い。
また、パッシベーション膜としてSiH4、N2O、H2から作製される水素と酸素を含む窒化ケイ素膜を適用しても良い。もちろん、パッシベーション膜は単層構造に限定されるものではなく、他のケイ素を含む絶縁膜を単層構造、もしくは積層構造として用いても良い。また、窒化炭素膜と窒化ケイ素膜の多層膜やスチレンポリマーの多層膜、窒化ケイ素膜やダイヤモンドライクカーボン膜を窒素を含む酸化ケイ素膜の代わりに形成してもよい。
パッシベーション膜を形成することによって発光素子の上面からの発光素子の劣化を促進する元素の侵入を抑制することができ、信頼性の向上につながる。
続いて発光素子を水などの劣化を促進する物質から保護するために、表示部の封止を行う(図18(C))。対向基板145を封止に用いる場合は、絶縁性のシール材144により貼り合わせる。対向基板145と素子基板との間の空間には乾燥した窒素などの不活性気体を充填しても良いし、シール材を画素部全面に塗布しそれにより対向基板145を貼り合わせても良い。シール材144には紫外線硬化樹脂などを用いると好適である。シール材144には乾燥剤や基板間のギャップを一定に保つための粒子を混入しておいても良い。
このようにして作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気に平坦化膜が接しておらず、平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い発光装置となる。
(実施の形態9)
実施の形態1乃至実施の形態8とは異なる本発明の表示装置の作製方法について図19、図20を参照しながら説明する。工程の途中までは実施の形態1と同様であるので説明及び図示を省略する。実施の形態1を参照されたい。図19(A)は図2(D)に相当する。
図19(A)の状態まで形成したら、マスク131を除去し、層間絶縁膜129と導電膜132〜136を覆って、第2の層間絶縁膜240を形成する。第2の層間絶縁膜240は酸化ケイ素や窒化ケイ素、Low−k材料などの無機絶縁膜をもちいて形成する。本実施の形態では酸化ケイ素膜を第2の層間絶縁膜240として形成する(図19(B))。
その後、第2の層間絶縁膜240を覆って平坦化膜241を極薄く形成する。平坦化膜241の材料としてはその膜を形成することで下層に形成された段差を緩和することのできる自己平坦性を有したアクリル、ポリイミド、シロキサンなどの塗布膜が好適に利用できる。すなわち、下層に形成された層の段差よりも小さな段差を有する膜を形成できる材料を公的に利用できる。また、一度形成した膜をリフローや研磨することによって段差を緩和した膜であっても良い。本実施の形態ではアクリルを平坦化膜241として用いる。このアクリルなどの自己平坦性を有する絶縁膜を塗布することで、半導体層103、104のリッジが反映されて現れる凹凸や、層間絶縁膜の僅かな凹凸、導電膜132〜136を形成する際などに発生した下層の凹凸を緩和し、平坦化することができる。
続いて、導電膜136に至るコンタクトホールを平坦化膜241及び第2の層間絶縁膜240に形成する(図19(C))。コンタクトホールはレジストなどによるマスク242を用いて導電膜136が露出するまでエッチングをおこなうことで形成することができ、ウエットエッチング、ドライエッチングどちらでも形成することができる。
マスク242を除去した後、当該コンタクトホールや平坦化膜241上を覆う導電膜を形成する。当該導電膜をレジストなどによるマスクを用いて所望の形状に加工し、導電膜136に電気的に接続する配線243が形成される(図19(D))。この導電膜はアルミニウム、銅などの単体金属やアルミニウムと炭素とチタンの合金、アルミニウムと炭素とニッケルの合金、アルミニウムと炭素とチタンの合金等のアルミニウム合金に代表される金属合金もしくは化合物等によって形成すればよい。導電層は単層で形成しても良いが、本実施の形態では形成順にモリブデン、アルミニウム、モリブデンの積層構造とする。積層構造としてはチタン、アルミニウム、チタンやチタン、窒化チタン、アルミニウム、チタンもしくはチタン、アルミニウム合金といった構造でも良い。
次に、平坦化膜241、配線243を覆って透光性を有する導電膜を形成したのち、当該透光性を有する導電膜をレジストなどによるマスク244を用いて加工し、薄膜発光素子の第1の電極(陽極)245を形成する(図20(A))。第1の電極(陽極)245の材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。例えばITO(indium tin oxide)、ケイ素を含有するITO(ITSO)、酸化インジウムに2〜20[atom%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化亜鉛、酸化亜鉛にガリウムを含有したGZO(Galium Zinc Oxide)の他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(TiN)等を用いることができる。本実施の形態ではITSOを第1の電極(陽極)245として用いた。
このように形成された素子基板を用い、第1の電極(陽極)245を発光素子の第1の電極として用いて作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水の侵入が平坦化膜241が極薄いことから少ない為信頼性も高い物となる。以下に本実施の形態によって作製した第1の電極(陽極)245を用いた発光素子及び表示装置の作製方法の一例を示す。もちろん、発光素子や表示装置の作製方法に関してはこれに限定されない。なお、発光素子の第1の電極が有する凹凸は1画素内のP−V値が30nm以下好ましくは15nm以下、さらに好ましくは10nm以下であることが望ましい。第1の電極が有する凹凸の一画素内のP−V値が30nm以下好ましくは15nm以下、さらに好ましくは10nm以下であることで、増加型欠陥を大幅に低減することが可能となる。
続いて平坦化膜241及び第1の電極(陽極)245を覆って有機材料もしくは無機材料からなる絶縁膜を形成する。続いて当該絶縁膜を第1の電極(陽極)245の一部が露出するように加工し、隔壁141を形成する(図20(B))。隔壁141の材料としては、感光性を有する有機材料(アクリル、ポリイミドなど)が好適に用いられるが、感光性を有さない有機材料や無機材料で形成してもかまわない。また、隔壁141の材料にチタンブラックやカーボンナイトライドなどの黒色顔料や染料を分散材などを用いて分散し、隔壁141を黒くすることでブラックマトリクスとして用いても良い。隔壁141の第1の電極245に向かう端面は曲率を有し、当該曲率が連続的に変化するテーパー形状をしていることが望ましい。
なお、隔壁141の第1の電極245側に向かう端面と、第1の電極245とのなす角度は45度±5度程度であることが望ましい。このような形状を得る為には、隔壁141の材料として感光性のポリイミドを用い、その膜厚を1.0μm程度で形成し、パターニングのための露光、現像を行った後に行う焼成の温度を300度程度とすることで約43度の好ましい角度を得ることができる。また、パターニングのための露光、現像した後、焼成を行う前に全面を再度露光する工程を加えると、さらに当該角度を小さく形成することも可能となる。
次に、隔壁141から露出した第1の電極(陽極)245を覆う発光積層体142を形成する。発光積層体142は蒸着法、スピンコート法、インクジェット法等により形成すればよい。続いて発光積層体142を覆う第2の電極(陰極)143を形成する(図20(C))。これによって第1の電極(陽極)245と発光積層体142と第2の電極(陰極)143とからなる発光素子を作製することができる。第2の電極(陰極)143の形成に用いられる陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。なお、陰極材料の具体例としては、元素周期律の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができるが、Al、Ag、ITO等の金属(合金を含む)との積層により形成することもできる。本実施の形態ではアルミニウムを陰極として用いた。
なお、発光素子にはバッファ層を設けても良い。バッファ層についての説明は実施の形態1を参照されたい。
なお、本実施の形態では、導電膜136に電気的に接触している電極は陽極であったが、導電膜136に電気的に接触している電極は陰極であっても良い。
その後、プラズマCVD法により酸素を含む窒化ケイ素膜をパッシベーション膜として形成してもよい。酸素を含む窒化ケイ素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸素を含む窒化ケイ素膜、またはSiH4、N2Oから作製される酸素を含む窒化ケイ素膜、あるいはSiH4、N2OをArで希釈したガスから形成される酸素を含む窒化ケイ素膜を形成すれば良い。
また、パッシベーション膜としてSiH4、N2O、H2から作製される水素と酸素を含む窒化ケイ素膜を適用しても良い。もちろん、パッシベーション膜は単層構造に限定されるものではなく、他のケイ素を含む絶縁膜を単層構造、もしくは積層構造として用いても良い。また、窒化炭素膜と窒化ケイ素膜の多層膜やスチレンポリマーの多層膜、窒化ケイ素膜やダイヤモンドライクカーボン膜を窒素を含む酸化ケイ素膜の代わりに形成してもよい。
パッシベーション膜を形成することによって発光素子の上面からの発光素子の劣化を促進する元素の侵入を抑制することができ、信頼性の向上につながる。
続いて発光素子を水などの劣化を促進する物質から保護するために、表示部の封止を行う(図20(D))。対向基板145を封止に用いる場合は、絶縁性のシール材144により貼り合わせる。対向基板145と素子基板との間の空間には乾燥した窒素などの不活性気体を充填しても良いし、シール材を画素部全面に塗布しそれにより対向基板145を貼り合わせても良い。シール材144には紫外線硬化樹脂などを用いると好適である。シール材144には乾燥剤や基板間のギャップを一定に保つための粒子を混入しておいても良い。
このようにして作製された発光装置は発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気に平坦化膜が接しておらず、平坦化膜を介して水が侵入しないので信頼性も高い発光装置となる。
(実施の形態10)
本実施の形態では、実施の形態1乃至実施の形態4のいずれかを適用して作製された発光装置のパネルの外観について図23を用いて説明する。図23は基板上に形成されたトランジスタおよび発光素子を対向基板4006との間に形成したシール材によって封止したパネルの上面図であり、図23(B)は図23(A)の断面図に相応する。
基板4001上に設けられた画素部4002と信号線駆動回路4003と走査線駆動回路4004とを囲むようにして、シール材4005が設けられている。また、画素部4002と信号線駆動回路4003と、走査線駆動回路4004の上に対向基板4006が設けられている。よって画素部4002と信号線駆動回路4003と、走査線駆動回路4004とは基板4001とシール材4005と対向基板4006とによって密封されている。
また、基板4001上に設けられた画素部4002と信号線駆動回路4003と走査線駆動回路4004とは薄膜トランジスタを複数有しており、図23(B)では信号線駆動回路4003に含まれる薄膜トランジスタ4008と、画素部4002に含まれる薄膜トランジスタ4010とを示す。なお、トランジスタ4008、4010のソース電極及びドレイン電極及び画素電極の下部には平坦化膜4021が示されている。本実施例では平坦化膜をソース電極、ドレイン電極、画素電極の下部に設ける構成を示したが、本実施例は実施形態1から9に示したその他の構成に従って設けても良い。
また、発光素子4011は、薄膜トランジスタ4010と電気的に接続されている。
また、引き回し配線4014は画素部4002と信号線駆動回路4003と、走査線駆動回路4004とに、信号、または電源電圧を層供給する為の配線に相当する。引き回し配線4014は接続端子部4016において異方性導電膜4019を介してとフレキシブルプリントサーキット(FPC)4018と電気的に接続されている。
なお、表示機能を有するこのような発光装置には、アナログのビデオ信号、デジタルのビデオ信号のどちらを用いてもよい。デジタルのビデオ信号を用いる場合はそのビデオ信号が電圧を用いているものと、電流を用いているものとに分けられる。発光素子の発光時において、画素に入力されるビデオ信号は、定電圧のものと、定電流のものがあり、ビデオ信号が定電圧のものには、発光素子に印加される電圧が一定のものと、発光素子に流れる電流が一定のものとがある。またビデオ信号が定電流のものには、発光素子に印加される電圧が一定のものと、発光素子に流れる電流が一定のものとがある。この発光素子に印加される電圧が一定のものは定電圧駆動であり、発光素子に流れる電流が一定のものは定電流駆動である。定電流駆動は、発光素子の抵抗変化によらず、一定の電流が流れる。本発明の発光表示装置及びその駆動方法には、上記したいずれの駆動方法を用いても良い。
なお、本発明の表示装置は発光素子を有する画素部が形成されたパネルと、該パネルにICが実装されたモジュールとをその範疇に含む。
本実施の形態のようなパネル及びモジュールは、発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しにくいので信頼性も高いパネル及びモジュールである。
(実施の形態11)
実施の形態10にその一例を示したようなモジュールを搭載した本発明を用いて作製された電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの電子機器の具体例を図24に示す。
図24(A)は発光表示装置でありテレビ受像器やパーソナルコンピュータのモニターなどがこれに当たる。筐体2001、表示部2003、スピーカー部2004等を含む。本発明は表示部2003を作製する際に用いられ、発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しにくいので信頼性も高い表示装置とすることができる。画素部にはコントランスを高めるため、偏光板、又は円偏光板を備えるとよい。例えば、封止基板へ1/4λ板、1/2λ板、偏光板の順にフィルムを設けるとよい。さらに偏光板上に反射防止膜を設けてもよい。
図24(B)は携帯電話であり、本体2101、筐体2102、表示部2103、音声入力部2104、音声出力部2105、操作キー2106、アンテナ2108等を含む。本発明は表示部2103を作製する際に用いられ、発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しにくいので信頼性も高い携帯電話とすることができる。
図24(C)はコンピュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含む。本発明は表示部2203を作製する際に用いられ、発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しにくいので信頼性も高いノートコンピュータとすることができる。図24(C)ではノート型のコンピュータを例示したが、ハードディスクと表示部が一体化したデスクトップ型のコンピュータなどにも適用することが可能である。
図24(D)はモバイルコンピュータであり、本体2301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含む。本発明は表示部2303を作製する際に用いられ、発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しにくいので信頼性も高いモバイルコンピュータとすることができる。
図24(E)は携帯型のゲーム機であり、筐体2401、表示部2402、スピーカー部2403、操作キー2404、記録媒体挿入部2405等を含む。本発明は表示部2403を作製する際に用いられ、発光素子下部に位置する凹凸起因の不良が少なく、また、外部雰囲気から平坦化膜を介して水が侵入しにくいので信頼性も高い携帯型ゲーム機とすることができる。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器を作製する際に用いることが可能である。
(実施の形態12)
本実施の形態では発光積層体142の構成について詳しく説明する。
発光層は、有機化合物又は無機化合物を含む電荷注入輸送物質及び発光材料で形成し、その分子数から低分子系有機化合物、中分子系有機化合物(昇華性を有さず、且つ分子数が20以下、又は連鎖する分子の長さが10μm以下の有機化合物を指していう)、高分子系有機化合物から選ばれた一種又は複数種の層を含み、電子注入輸送性又は正孔注入輸送性の無機化合物と組み合わせても良い。
電荷注入輸送物質のうち、特に電子輸送性の高い物質としては、例えばトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)、トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等が挙げられる。また正孔輸送性の高い物質としては、例えば4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:α−NPD)や4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:TPD)や4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(略称:MTDATA)などの芳香族アミン系(即ち、ベンゼン環−窒素の結合を有する)の化合物が挙げられる。
また、電荷注入輸送物質のうち、特に電子注入性の高い物質としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)等のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の化合物が挙げられる。また、この他、Alq3のような電子輸送性の高い物質とマグネシウム(Mg)のようなアルカリ土類金属との混合物であってもよい。
電荷注入輸送物質のうち、正孔注入性の高い物質としては、例えば、モリブデン酸化物(MoOx)やバナジウム酸化物(VOx)、ルテニウム酸化物(RuOx)、タングステン酸化物(WOx)、マンガン酸化物(MnOx)等の金属酸化物が挙げられる。また、この他、フタロシアニン(略称:H2Pc)や銅フタロシアニン(CuPc)等のフタロシアニン系の化合物が挙げられる。
発光層は、発光波長帯の異なる発光層を画素毎に形成して、カラー表示を行う構成としても良い。典型的には、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応した発光層を形成する。この場合にも、画素の光放射側にその発光波長帯の光を透過するフィルター(着色層)を設けた構成とすることで、色純度の向上や、画素部の鏡面化(映り込み)の防止を図ることができる。フィルター(着色層)を設けることで、従来必要であるとされていた円偏光板などを省略することが可能となり、発光層から放射される光の損失を無くすことができる。さらに、斜方から画素部(表示画面)を見た場合に起こる色調の変化を低減すことができる。
発光中心には様々な材料がある。低分子系有機発光材料では、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジル−9−エニル) −4H−ピラン(略称:DCJT)、4−ジシアノメチレン−2−t−ブチル−6−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジル−9−エニル) −4H−ピラン(略称:DPA)、ペリフランテン、2,5−ジシアノ−1,4−ビス(10−メトキシ−1,1,7,7−テトラメチルジュロリジル−9−エニル)ベンゼン、N,N’−ジメチルキナクリドン(略称:DMQd)、クマリン6、クマリン545T、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)、9,9’−ビアントリル、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPA)や9,10−ビス(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)等を用いることができる。また、この他の物質でもよい。
一方、高分子系有機発光材料は低分子系に比べて物理的強度が高く、素子の耐久性が高い。また塗布により成膜することが可能であるので、素子の作製が比較的容易である。高分子系有機発光材料を用いた発光素子の構造は、低分子系有機発光材料を用いたときと基本的には同じであり、陰極、有機発光層、陽極の積層となる。しかし、高分子系有機発光材料を用いた発光層を形成する際には、低分子系有機発光材料を用いたときのような積層構造を形成させることは難しく、多くの場合2層構造となる。具体的には、陰極、発光層、正孔輸送層、陽極という積層構造である。
発光色は、発光層を形成する材料で決まるため、これらを選択することで所望の発光を示す発光素子を形成することができる。発光層の形成に用いることができる高分子系の電界発光材料は、ポリパラフェニレンビニレン系、ポリパラフェニレン系、ポリチオフェン系、ポリフルオレン系が挙げられる。
ポリパラフェニレンビニレン系には、ポリ(パラフェニレンビニレン) [PPV] の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレンビニレン) [RO−PPV]、ポリ(2−(2’−エチル−ヘキソキシ)−5−メトキシ−1,4−フェニレンビニレン)[MEH−PPV]、ポリ(2−(ジアルコキシフェニル)−1,4−フェニレンビニレン)[ROPh−PPV]等が挙げられる。ポリパラフェニレン系には、ポリパラフェニレン[PPP]の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレン)[RO−PPP]、ポリ(2,5−ジヘキソキシ−1,4−フェニレン)等が挙げられる。ポリチオフェン系には、ポリチオフェン[PT]の誘導体、ポリ(3−アルキルチオフェン)[PAT]、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)[PHT]、ポリ(3−シクロヘキシルチオフェン)[PCHT]、ポリ(3−シクロヘキシル−4−メチルチオフェン)[PCHMT]、ポリ(3,4−ジシクロヘキシルチオフェン)[PDCHT]、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−チオフェン][POPT]、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−2,2ビチオフェン][PTOPT]等が挙げられる。ポリフルオレン系には、ポリフルオレン[PF]の誘導体、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)[PDAF]、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)[PDOF]等が挙げられる。
なお、正孔輸送性の高分子系有機発光材料を、陽極と発光性の高分子系有機発光材料の間に挟んで形成すると、陽極からの正孔注入性を向上させることができる。一般にアクセプター材料と共に水に溶解させたものをスピンコート法などで塗布する。また、有機溶媒には不溶であるため、上述した発光性の有機発光材料との積層が可能である。正孔輸送性の高分子系有機発光材料としては、PEDOTとアクセプター材料としてのショウノウスルホン酸(CSA)の混合物、ポリアニリン[PANI]とアクセプター材料としてのポリスチレンスルホン酸[PSS]の混合物等が挙げられる。
また、発光層は単色又は白色の発光を呈する構成とすることができる。白色発光材料を用いる場合には、画素の光放射側に特定の波長の光を透過するフィルター(着色層)を設けた構成としてカラー表示を可能にすることができる。
白色に発光する発光層を形成するには、例えば、Alq3、部分的に赤色発光色素であるナイルレッドをドープしたAlq3、Alq3、p−EtTAZ、TPD(芳香族ジアミン)を蒸着法により順次積層することで白色を得ることができる。また、スピンコートを用いた塗布法によりELを形成する場合には、塗布した後、真空加熱で焼成することが好ましい。例えば、正孔注入層として作用するポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)水溶液(PEDOT/PSS)を全面に塗布、焼成し、その後、発光層として作用する発光中心色素(1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン(TPB)、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノ−スチリル)−4H−ピラン(DCM1)、ナイルレッド、クマリン6など)ドープしたポリビニルカルバゾール(PVK)溶液を全面に塗布、焼成すればよい。
発光層は単層で形成することもでき、ホール輸送性のポリビニルカルバゾール(PVK)に電子輸送性の1,3,4−オキサジアゾール誘導体(PBD)を分散させてもよい。また、30wt%のPBDを電子輸送剤として分散し、4種類の色素(TPB、クマリン6、DCM1、ナイルレッド)を適当量分散することで白色発光が得られる。ここで示した白色発光が得られる発光素子の他にも、発光層の材料を適宜選択することによって、赤色発光、緑色発光、または青色発光が得られる発光素子を作製することができる。
なお、正孔輸送性の高分子系有機発光材料を、陽極と発光性の高分子系有機発光材料の間に挟んで形成すると、陽極からの正孔注入性を向上させることができる。一般にアクセプター材料と共に水に溶解させたものをスピンコート法などで塗布する。また、有機溶媒には不溶であるため、上述した発光性の有機発光材料との積層が可能である。正孔輸送性の高分子系有機発光材料としては、PEDOTとアクセプター材料としてのショウノウスルホン酸(CSA)の混合物、ポリアニリン[PANI]とアクセプター材料としてのポリスチレンスルホン酸[PSS]の混合物等が挙げられる。
さらに、発光層は、一重項励起発光材料の他、金属錯体などを含む三重項励起材料を用いても良い。例えば、赤色の発光性の画素、緑色の発光性の画素及び青色の発光性の画素のうち、輝度半減時間が比較的短い赤色の発光性の画素を三重項励起発光材料で形成し、他を一重項励起発光材料で形成する。三重項励起発光材料は発光効率が良いので、同じ輝度を得るのに消費電力が少なくて済むという特徴がある。すなわち、赤色画素に適用した場合、発光素子に流す電流量が少なくて済むので、信頼性を向上させることができる。低消費電力化として、赤色の発光性の画素と緑色の発光性の画素とを三重項励起発光材料で形成し、青色の発光性の画素を一重項励起発光材料で形成しても良い。人間の視感度が高い緑色の発光素子も三重項励起発光材料で形成することで、より低消費電力化を図ることができる。
三重項励起発光材料の一例としては、金属錯体をドーパントとして用いたものがあり、第三遷移系列元素である白金を中心金属とする金属錯体、イリジウムを中心金属とする金属錯体などが知られている。三重項励起発光材料としては、これらの化合物に限られることはなく、上記構造を有し、且つ中心金属に周期表の8〜10属に属する元素を有する化合物を用いることも可能である。
以上に掲げる発光層を形成する物質は一例であり、正孔注入輸送層、正孔輸送層、電子注入輸送層、電子輸送層、発光層、電子ブロック層、正孔ブロック層などの機能性の各層を適宜積層することで発光素子を形成することができる。また、これらの各層を合わせた混合層又は混合接合を形成しても良い。発光層の層構造は変化しうるものであり、特定の電子注入領域や発光領域を備えていない代わりに、もっぱらこの目的用の電極を備えたり、発光性の材料を分散させて備えたりする変形は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において許容されうるものである。
上記のような材料で形成した発光素子は、順方向にバイアスすることで発光する。発光素子を用いて形成する表示装置の画素は、単純マトリクス方式、若しくはアクティブマトリクス方式で駆動することができる。いずれにしても、個々の画素は、ある特定のタイミングで順方向バイアスを印加して発光させることとなるが、ある一定期間は非発光状態となっている。この非発光時間に逆方向のバイアスを印加することで発光素子の信頼性を向上させることができる。発光素子では、一定駆動条件下で発光強度が低下する劣化や、画素内で非発光領域が拡大して見かけ上輝度が低下する劣化モードがあるが、順方向及び逆方向にバイアスを印加する交流的な駆動を行うことで、劣化の進行を遅くすることができ、発光装置の信頼性を向上させることができる。
(実施の形態13)
本実施の形態では、実施の形態10で示したパネル、モジュールが有する画素回路、保護回路及びそれらの動作について説明する。
図25(A)に示す画素は、列方向に信号線1410及び電源線1411、1412、行方向に走査線1414が配置される。また、スイッチング用TFT1401、駆動用TFT1403、電流制御用TFT1404、容量素子1402及び発光素子1405を有する。
図25(C)に示す画素は、駆動用TFT1403のゲート電極が、行方向に配置された電源線1412に接続される点が異なっており、それ以外は図25(A)に示す画素と同じ構成である。つまり、図25(A)(C)に示す両画素は、同じ等価回路図を示す。しかしながら、行方向に電源線1412が配置される場合(図25(A))と、列方向に電源線1412が配置される場合(図25(C))とでは、各電源線は異なるレイヤーの導電膜で形成される。ここでは、駆動用TFT1403のゲート電極が接続される配線に注目し、これらを作製するレイヤーが異なることを表すために、図25(A)(C)として分けて記載する。
図25(A)(C)に示す画素の特徴として、画素内に駆動用TFT1403と電流制御用TFT1404が直列に接続されており、駆動用TFT1403のチャネル長L(1403)、チャネル幅W(1403)、電流制御用TFT1404のチャネル長L(1404)、チャネル幅W(1404)は、L(1403)/W(1403):L(1404)/W(1404)=5〜6000:1を満たすように設定するとよい。
なお、駆動用TFT1403は、飽和領域で動作し発光素子1405に流れる電流値を制御する役目を有し、電流制御用TFT1404は線形領域で動作し発光素子1405に対する電流の供給を制御する役目を有する。両TFTは同じ導電型を有していると作製工程上好ましく、本実施の形態ではnチャネル型TFTとして形成する。また駆動用TFT1403には、エンハンスメント型だけでなく、ディプリーション型のTFTを用いてもよい。上記構成を有する本発明は、電流制御用TFT1404が線形領域で動作するために、電流制御用TFT1404のVgsの僅かな変動は、発光素子1405の電流値に影響を及ぼさない。つまり、発光素子1405の電流値は、飽和領域で動作する駆動用TFT1403により決定することができる。上記構成により、TFTの特性バラツキに起因した発光素子の輝度ムラを改善して、画質を向上させた表示装置を提供することができる。
図25(A)〜(D)に示す画素において、スイッチング用TFT1401は、画素に対するビデオ信号の入力を制御するものであり、スイッチング用TFT1401がオンとなると、画素内にビデオ信号が入力される。すると、容量素子1402にそのビデオ信号の電圧が保持される。なお図25(A)(C)には、容量素子1402を設けた構成を示したが、本発明はこれに限定されず、ビデオ信号を保持する容量がゲート容量などでまかなうことが可能な場合には、容量素子1402を設けなくてもよい。
図25(B)に示す画素は、TFT1406と走査線1414を追加している以外は、図25(A)に示す画素構成と同じである。同様に、図25(D)に示す画素は、TFT1406と走査線1414を追加している以外は、図25(C)に示す画素構成と同じである。
TFT1406は、新たに配置された走査線1414によりオン又はオフが制御される。TFT1406がオンとなると、容量素子1402に保持された電荷は放電し、電流制御用TFT1404がオフとなる。つまり、TFT1406の配置により、強制的に発光素子1405に電流が流れない状態を作ることができる。そのためTFT1406を消去用TFTと呼ぶことができる。従って、図25(B)(D)の構成は、全ての画素に対する信号の書き込みを待つことなく、書き込み期間の開始と同時又は直後に点灯期間を開始することができるため、デューティ比を向上することが可能となる。
図25(E)に示す画素は、列方向に信号線1410、電源線1411、行方向に走査線1414が配置される。また、スイッチング用TFT1401、駆動用TFT1403、容量素子1402及び発光素子1405を有する。図25(F)に示す画素は、TFT1406と走査線1415を追加している以外は、図7(E)に示す画素構成と同じである。なお、図25(F)の構成も、TFT1406の配置により、デューティ比を向上することが可能となる。
以上のように、多様な画素回路を採用することができる。特に、非晶質半導体膜から薄膜トランジスタを形成する場合、駆動用TFT1403の半導体膜を大きくすると好ましい。そのため、上記画素回路において、電界発光層からの光が封止基板側から射出する上面発光型とすると好ましい。
このようなアクティブマトリクス型の発光装置は、画素密度が増えた場合、各画素にTFTが設けられているため低電圧駆動でき、有利であると考えられている。
本実施の形態では、一画素に各TFTが設けられるアクティブマトリクス型の発光装置について説明したが、一列毎にTFTが設けられるパッシブマトリクス型の発光装置を形成することもできる。パッシブマトリクス型の発光装置は、各画素にTFTが設けられていないため、高開口率となる。発光が電界発光層の両側へ射出する発光装置の場合、パッシブマトリクス型の表示装置を用いる透過率が高まる。
これらのような画素回路をさらに有する本発明の表示装置は、駆動電圧が小さく、駆動電圧の経時上昇も小さい上、各々の特徴を有する表示装置とすることができる。
続いて、図25(E)に示す等価回路を用い、走査線及び信号線に保護回路としてダイオードを設ける場合について説明する。
図26には、画素部1500にスイッチング用TFT1401、1403、容量素子1402、発光素子1405が設けられている。信号線1410には、ダイオード1561と1562が設けられている。ダイオード1561と1562は、スイッチング用TFT1401又は1403と同様に、上記実施の形態に基づき作製され、ゲート電極、半導体層、ソース電極及びドレイン電極等を有する。ダイオード1561と1562は、ゲート電極と、ドレイン電極又はソース電極とを接続することによりダイオードとして動作させている。
ダイオードと接続する共通電位線1554、1555はゲート電極と同じレイヤーで形成している。従って、ダイオードのソース電極又はドレイン電極と接続するには、ゲート絶縁膜にコンタクトホールを形成する必要がある。
走査線1414に設けられるダイオードも同様な構成である。
このように、本発明によれば、入力段に設けられる保護ダイオードを同時に形成することができる。なお、保護ダイオードを形成する位置は、これに限定されず、駆動回路と画素との間に設けることもできる。
本発明の表示装置は、このような保護回路を有する場合、駆動電圧が小さく、駆動電圧の経時上昇も小さい上、表示装置としての信頼性も高めることが可能となる。
本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態1)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態1)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態1)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態1)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態2)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態2)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態3)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態3)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態4)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態4)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態5)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態5)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態6)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態6)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態7)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態7)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態8)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態8)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態9)。 本発明の表示装置の作製方法を表す図(実施の形態9)。 本発明の表示装置の作製方法で作製された発光装置を例示した図(実施の形態1乃至4)。 本発明の表示装置の作製方法で作製された液晶表示装置を例示した図(実施の形態1乃至4)。 本発明の表示装置の作製方法で作製された表示装置を搭載したパネルの構成の一例を説明する図。 本発明の表示装置の作製方法で作製された表示装置を搭載した電子機器を例示した図。 表示装置に搭載される画素回路の一例を示す図。 表示装置に搭載される保護回路の一例を示す図。

Claims (34)

  1. 基板上の絶縁表面上に薄膜トランジスタと発光素子とを有する画素を有し、
    前記発光素子は第1の電極、第2の電極及び前記第1の電極と第2の電極との間に挟まれた発光積層体を有し、
    前記第1の電極は前記薄膜トランジスタ上に形成された絶縁膜上に形成され、
    少なくとも前記第1の電極と前記絶縁膜との間には前記第1の電極の平坦化膜が配置されている表示装置。
  2. 基板上の絶縁表面上に薄膜トランジスタと発光素子を有する画素、及び前記薄膜トランジスタと発光素子を包囲するシール材とを有し、
    前記発光素子は第1の電極、第2の電極及び前記第1の電極と第2の電極との間に挟まれた発光積層体を有し、
    前記第1の電極は前記薄膜トランジスタ上に形成された絶縁膜上に形成され、
    少なくとも前記第1の電極と前記絶縁膜との間には前記第1の電極の平坦化膜が配置されており、
    前記基板上において前記シール材より外側に前記平坦化膜が形成されていない表示装置。
  3. 基板上の絶縁表面上に薄膜トランジスタ、発光素子及び前記薄膜トランジスタと発光素子を包囲するシール材を有する画素を有し、
    前記発光素子は第1の電極、第2の電極及び前記第1の電極と第2の電極との間に挟まれた発光積層体を有し、
    前記第1の電極は前記薄膜トランジスタ上に形成された絶縁膜上に形成され、
    少なくとも前記第1の電極と前記絶縁膜との間には前記第1の電極の平坦化膜が配置されており、
    前記絶縁膜と前記シール材とは重畳する表示装置。
  4. 基板上の絶縁表面上に薄膜トランジスタと発光素子を有する画素、及び前記薄膜トランジスタと発光素子を包囲するシール材とを有し、
    前記発光素子は第1の電極、第2の電極及び前記第1の電極と第2の電極との間に挟まれた発光積層体を有し、
    前記第1の電極は前記薄膜トランジスタ上に形成された絶縁膜上に形成され、
    少なくとも前記第1の電極と前記絶縁膜との間には前記第1の電極の平坦化膜が配置されており、
    前記絶縁膜と前記シール材とは重畳し、
    前記基板上において前記シール材より外側に前記平坦化膜が形成されていないことを特徴とする表示装置。
  5. 請求項1乃至請求項4において、前記平坦化膜は前記画素電極と重畳する領域内にのみ形成されている表示装置。
  6. 請求項1乃至請求項4において、前記平坦化膜は前記画素電極及び前記薄膜トランジスタのソース電極とドレイン電極と重畳する領域内にのみ形成されている表示装置。
  7. 請求項1乃至請求項4において、前記平坦化膜は自己平坦性を有する材料により形成されている表示装置。
  8. 請求項1乃至請求項4において、前記平坦化膜はアクリル、ポリイミド及びシロキサンから選ばれる1種である表示装置。
  9. 請求項1乃至請求項4において、前記画素内での前記第1の電極のP−V値は30nm以下である表示装置。
  10. 請求項1乃至請求項4において、前記画素内での前記第1の電極のP−V値は15nm以下である表示装置。
  11. 請求項1乃至請求項4において、前記画素内での前記第1の電極のP−V値は10nm以下である表示装置。
  12. 請求項9において、前記画素電極はP−V値が30nm以下である10μm四方の領域を有する表示装置。
  13. 請求項10において、前記画素電極はP−V値が15nm以下である10μm四方の領域を有する表示装置。
  14. 請求項11において、前記画素電極はP−V値が10nm以下である10μm四方の領域を有する表示装置。
  15. 請求項1乃至請求項4において、
    前記第1の電極と前記発光積層体との間にバッファ層を有することを特徴とする表示装置。
  16. 請求項15において、
    前記バッファ層の膜厚をdとしたとき、
    前記画素内での前記第1の電極のP−V値は30nm+0.2dnm以下であることを特徴とする表示装置。
  17. 請求項16において、
    前記バッファ層の膜厚をdとしたとき、
    前記画素内での前記第1の電極のP−V値は15nm+0.2dnm以下であることを特徴とする表示装置。
  18. 請求項17において、
    前記バッファ層の膜厚をdとしたとき、
    前記画素内での前記第1の電極のP−V値は15nm+0.2dnm以下であることを特徴とする表示装置。
  19. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
    前記絶縁膜は無機系の材料を有する表示装置。
  20. 絶縁表面上に半導体膜を形成し、
    前記半導体膜上にゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極上に絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜及び前記絶縁膜をエッチングして前記半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、
    前記絶縁膜上に前記コンタクトホールを介して前記半導体膜に電気的に接続する導電膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜及び前記絶縁膜を覆って平坦化膜を形成し、
    前記平坦化膜をエッチングし前記導電膜の少なくとも一部を露出させ、
    前記導電膜と電気的に接続する画素電極を形成し、
    前記画素電極をマスクとして前記画素電極に覆われていない領域の前記平坦化膜をエッチングにより除去し、
    前記画素電極を一方の電極とする発光素子を形成することを特徴とする発光装置の作製方法。
  21. 絶縁表面上に半導体膜を形成し、
    前記半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記前記ゲート電極を覆って絶縁膜を形成し、
    前記絶縁膜を覆って平坦化膜を形成し、
    前記平坦化膜上に画素電極を形成し、
    前記画素電極をマスクとして前記画素電極に覆われていない領域の前記平坦化膜をエッチングにより除去し、
    前記絶縁膜及び前記ゲート絶縁膜に、前記半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、
    前記絶縁膜上に前記コンタクトホールを介して前記半導体膜に電気的に接続する配線を形成し、
    前記配線の一部は前記画素電極とも電気的に接続しており、
    前記画素電極を一方の電極とする発光素子を形成することを特徴とする発光装置の作製方法。
  22. 絶縁表面上に半導体膜を形成し、
    前記半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極を覆って絶縁膜を形成し、
    前記絶縁膜を覆って平坦化膜を形成し、
    前記平坦化膜上に画素電極を形成し、
    前記平坦化膜、前記第1の絶縁膜及び前記ゲート絶縁膜に、前記半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、
    前記平坦化膜上に前記コンタクトホールを介して前記半導体膜に電気的に接続する導電膜を形成し、
    前記導電膜及び前記画素電極をマスクとして前記導電膜及び前記画素電極に覆われていない領域の前記平坦化膜をエッチングにより除去し、
    前記導電膜の一部は前記画素電極とも電気的に接続しており、
    前記画素電極を第1の電極とする発光素子を形成することを特徴とする発光装置の作製方法。
  23. 絶縁表面上に半導体膜を形成し、
    前記半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極を覆って絶縁膜を形成し、
    前記絶縁膜を覆って平坦化膜を形成し、
    前記平坦化膜、前記絶縁膜及び前記ゲート絶縁膜に、前記半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、
    前記平坦化膜上に前記コンタクトホールを介して前記半導体膜に電気的に接続する導電膜を形成し、
    前記平坦化膜上に前記導電膜と少なくとも一部重なるように画素電極を形成し、
    前記画素電極を一方の電極とする発光素子を形成することを特徴とする発光装置の作製方法。
  24. 基板上の絶縁表面上に半導体膜を形成し、
    前記半導体膜上にゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極上に第1の絶縁膜を形成し、
    前記第ゲート絶縁膜及び前記1の絶縁膜をエッチングして前記半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、
    前記第1の絶縁膜上に前記コンタクトホールを介して前記半導体膜に電気的に接続する導電膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜を覆って、平坦化膜を形成し、
    前記平坦化膜をエッチングして前記導電膜の少なくとも一部を露出させ、
    前記平坦化膜及び前記導電膜の露出部を覆って第2の絶縁膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜にマスクを形成し、エッチングすることにより前記導電膜に達するコンタクトホールを形成すると共に前記基板の端部における前記平坦化膜を除去し、
    前記コンタクトホールを介して前記導電膜と電気的に接続する画素電極を形成し、
    前記画素電極を一方の電極とする発光素子を形成することを特徴とする発光装置の作製方法。
  25. 請求項20乃至請求項24のいずれか一項において、前記平坦化膜は塗布法により形成されることを特徴とする発光装置の作製方法。
  26. 絶縁表面上に半導体膜を形成し、
    前記半導体膜上にゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極上に第1の絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜及び前記第1の絶縁膜をエッチングして前記半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、
    前記第1の絶縁膜上に前記コンタクトホールを介して前記半導体膜に電気的に接続する第1の導電膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜及び前記第1の導電膜を覆って第2の絶縁膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜をエッチングすることにより前記第1の導電膜に達するコンタクトホールを形成し、
    前記第1の導電膜に電気的に接続する第2の導電膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜及び前記第2の導電膜を覆って平坦化膜を形成し、
    前記平坦化膜をエッチングして前記第2の導電膜の少なくとも一部を露出させ、
    前記第2の導電膜及び前記平坦化膜上に第3の導電膜を形成し、
    前記第3の導電膜上にマスクを形成し、
    前記マスクを用いて前記第3の導電膜をエッチングし、前記第2の導電膜と電気的に接続する画素電極を形成し、
    前記マスク及び前記画素電極をマスクとして前記マスク及び前記画素電極に覆われていない領域の前記平坦化膜をエッチングにより除去し、
    前記画素電極を一方の電極とする発光素子を形成することを特徴とする発光装置の作製方法。
  27. 絶縁表面上に半導体膜を形成し、
    前記半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜及上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極を覆って第1の絶縁膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜及び前記ゲート絶縁膜に、前記半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、
    前記第1の絶縁膜上に前記コンタクトホールを介して前記半導体膜に電気的に接続する第1の導電膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜及び前記第1の導電膜を覆って第2の絶縁膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜を覆って平坦化膜を形成し、
    前記平坦化膜上に第2の導電膜を形成し、
    前記第2の導電膜上にマスクを形成し、
    前記マスクを用いて前記第2の導電膜をエッチングして画素電極を形成し、
    前記マスク及び前記画素電極をマスクとしてエッチングにより前記マスク及び前記画素電極に覆われていない領域の前記平坦化膜を除去し、
    前記第2の絶縁膜に、前記第1の導電膜に達するコンタクトホールを形成し、
    前記第2の絶縁膜上に前記コンタクトホールを介して前記第1の導電膜に電気的に接続する第2の導電膜を形成し、
    前記第2の導電膜の一部は前記画素電極とも電気的に接続しており、
    前記画素電極を第1の電極とする発光素子を形成することを特徴とする発光装置の作製方法。
  28. 絶縁表面上に半導体膜を形成し、
    前記半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極を覆って第1の絶縁膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜及び前記ゲート絶縁膜に、前記半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、
    前記第1の絶縁膜上に前記コンタクトホールを介して前記半導体膜に電気的に接続する第1の導電膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜及び前記第1の導電膜を覆って第2の絶縁膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜を覆って平坦化膜を形成し、
    前記平坦化膜上に第2の導電膜を形成し、
    前記第2の導電膜上にマスクを形成し、
    前記マスクを用いて前記第2の導電膜をエッチングして画素電極を形成し、
    前記平坦化膜及び前記第2の絶縁膜に、前記第1の導電膜に達するコンタクトホールを形成し、
    前記平坦化膜上に前記コンタクトホールを介して第1の導電膜に電気的に接続する第3の導電膜を形成し、
    前記画素電極及び前記第3の導電膜をマスクとして前記画素電極及び前記第3の導電膜に覆われていない領域の前記平坦化膜を除去し、
    前記画素電極を第1の電極とする発光素子を形成することを特徴とする発光装置の作製方法。
  29. 絶縁表面上に半導体膜を形成し、
    前記半導体膜を覆ってゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜及び前記半導体膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート絶縁膜及び前記ゲート電極を覆って第1の絶縁膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜及び前記ゲート絶縁膜に、前記半導体膜に達するコンタクトホールを形成し、
    前記第1の絶縁膜上に前記コンタクトホールを介して前記半導体膜に電気的に接続する第1の導電膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜及び前記第1の導電膜を覆って第2の絶縁膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜を覆って平坦化膜を形成し、
    前記平坦化膜及び前記第2の絶縁膜に、前記第1の導電膜に達するコンタクトホールを形成し、
    前記平坦化膜上に前記コンタクトホールを介して第1の導電膜に電気的に接続する第2の導電膜を形成し、
    前記第2の導電膜の一部は前記画素電極とも電気的に接続しており、
    前記画素電極を第1の電極とする発光素子を形成することを特徴とする発光装置の作製方法。
  30. 請求項26乃至請求項29のいずれか一項において、前記平坦化膜は塗布法により形成されることを特徴とする発光装置の作製方法。
  31. 請求項26乃至請求項29のいずれか一項において、前記平坦化膜は自己平坦性を有する材料により形成されることを特徴とする発光装置の作製方法。
  32. 請求項26乃至請求項29のいずれか一項において、前記第2の絶縁膜は無機絶縁膜であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  33. 請求項20乃至請求項24及び請求項26乃至請求項29のいずれか一項において、前記第1の絶縁膜は各々異なる絶縁材料で形成された2層構造であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  34. 請求項20乃至請求項24及び請求項26乃至請求項29のいずれか一項において、前記第1の絶縁膜及び前記ゲート絶縁膜は無機絶縁膜であることを特徴とする発光装置の作製方法。
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