JP2004327216A - 収納装置および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子機器の小型化を考慮すると電池ロックを電池蓋のすぐ近傍に設ける必要がある。しかしながら、その結果、操作者が誤ってカメラを落下させると不用意に底蓋が開いてしまい、その結果電池が飛び出して破損してしまう恐れがある。
【解決手段】電子機器の落下等の衝撃によって電池が飛び出そうとすると、電池から受ける負荷によって電池ロックが変形する。この変形によって、電池室の端面が電池ロックの移動軌跡と重なり、電池ロックの解除動作を抑止する。
【選択図】 図5
【解決手段】電子機器の落下等の衝撃によって電池が飛び出そうとすると、電池から受ける負荷によって電池ロックが変形する。この変形によって、電池室の端面が電池ロックの移動軌跡と重なり、電池ロックの解除動作を抑止する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はロック機構を有する収納装置に関するものであって、詳しくはデジタルスチルカメラ(以下、「デジタルカメラ」と呼ぶ)等の電子機器に収納されている電池、あるいは、メモリ等の保持手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラ等の記録媒体を使った撮像装置は記録再生機能による低ランニングコストの実現および小型軽量化が図られている。ここで、従来のデジタルカメラの記録媒体収納部を図9で説明する。
【0003】
図9は従来デジタルカメラの記録媒体収納部近傍の概略斜視図である。このデジタルカメラは不図示の固体撮像素子、レンズを含む撮像手段、信号処理部、電源回路部、電池収納部を具備している。
【0004】
101は固体撮像素子によって電気信号に変換された被写体像等のデータを記録するための記録媒体であるコンパクトフラッシュ(R)(R)(R)カード(以下、「CFカード」と呼ぶ)、102はCFカード101の収納部であるCFカードスロット、103はCFカードスロット102に具備され、CFカード101をカメラから取り出すためのイジェクトボタン、104はカメラ前面金属外装であるフロントカバー、105はカメラ背面金属外装であるリアカバー、106は回転軸106aでカメラ本体に回動自在に軸支されたCFカードカバー、107はリアカバー105とCFカードスロット102の間に配置されリアカバー105に接着固定された樹脂製のリアインナー、108は前記リアインナー107に不図示のパッチン構造で上下動可能に固定されるとともに不図示の付勢バネで下方向に付勢されたスライドボタンである。
【0005】
ユーザーがCFカード101をカメラから取り出すためには、スライドボタン108を上方向に移動させ閉じた状態のCFカードカバー106を開いて図9の状態にする。この時、イジェクトボタン103は破線103aの位置にあるので、このイジェクトボタン103を指でカメラ内部に向かって押し込むことでCFカードからカメラの外部に押し出され、CFカード101を取り出すことが出来る。
【0006】
次に、従来のカメラの内部構造を概略断面図である図10を使って説明する。
【0007】
109は従来のカメラの内部構造体であるメインシャーシであり、小型軽量化のために薄い鋼板を使用している。110はカメラの電源として作用する電池、111は電池を収納する電池室、112は信号処理基板、113は不図示の固体撮像素子と、レンズを内包している鏡筒、114は電源回路部、115は画像表示部である。
【0008】
メインシャーシ109は略コ字形状をしており、曲げ部109aはフロントカバー104及びリアカバー105に当接している。電池室110は不図示の手段でメインシャーシ109に固定されていると共にフロントカバー104及びリアカバー105に当接している。CFカード101の収納部であるCFカードスロット102はメインシャーシ109とリアカバー105に接着固定されているリアインナー107で形成された空間に具備されている。
【0009】
次に従来の電池のロックと電池蓋について説明する。デジタルカメラは一層の小型化が図られるようになってきており、デジタルカメラの電源として使用される電池もなるべく小型化に寄与できる形状のものが好まれる。デジタルカメラ用の記録媒体として普及しているものは板形状のものが多く、よって電池も板形状として並べて配置できれば、デットスペースを極力削減でき、デジタルカメラ内の空間を効率良く使用することができる。また、電池と記録媒体を並べるにしても、なるべく近接して配置することが好ましい。そのため、近年では電池の収納部と記録媒体の収納部とを近接させ、共通の蓋を設けているものが提案されている。
【0010】
しかしながら、電池の収納部と記録媒体の収納部の蓋を共通のものとした場合、例えば一方だけを取り出したいのに、蓋を開けたとたんに電池と記録媒体の両方が飛び出してきては、使い勝手に優れているとは言えなくなる。
【0011】
そこで、蓋の内部に小型の電池用の係止部材と記録媒体用の保持部材を設け、この保持部材による緊定を解除してから電池あるいは記録媒体を取り出すものが提案されている(特許文献1参照)。
【0012】
保持部材である電池のロックと電池蓋の具体例について図11を使って説明する。図11は電池蓋近傍の概略斜視図である。
【0013】
116は電池蓋、117は先端にL字型をしたツメ部117bを有する電池ロックであり、不図示の軸で回動自在に軸支され不図示の付勢バネによってJ方向に回転するように付勢される。電池ロック117は電池110が電池室111に収納されるとこの付勢バネによってその先端が電池110に覆い被さり、電池110が電池室111から抜け落ちるのを防止する。なお、図11は電池蓋116が開いた状態である。この電池蓋116が閉じた状態から開いた状態にするには、電池蓋116を電池の挿入方向と直交するK方向にスライドさせた後、先端部が弧を描くようにL方向に回動させる。その後、電池110を取り出すにはJ方向に付勢されている電池ロック117の凹部117aを指で引っかけて、付勢バネの弾性力に抗してM方向に回動させ、ツメ部117bを電池110から外すことで電池室111に具備された不図示の排出バネによってN方向に取り出すことが出来る。
【0014】
次に三脚に取付ける際に使用する三脚ネジについて図12乃至13を使って説明する。
【0015】
内部にネジ部118aを備えた三脚ネジ118はメインシャーシ109及びボトムプレート119と不図示のビスで固定され、さらに不図示のフロントカバー104及びリアカバー105が三脚ネジ118にビスで固定されることでデジタルカメラ本体と三脚ネジ118が一体構造となり三脚に取付けた際に必要な堅牢性を確保している。三脚ネジ118は図13のように内部にネジ部118aの他に不完全ネジ部118bを備えている。これは、袋形状をしている三脚ネジ118にタップ加工を施した場合に加工上発生してしまう部位であり、これと略同一高さで半円球状の突起部118cも備えている。
【0016】
【特許文献1】
特開2002−287225号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
電池ロック117の操作性を考えると、電池ロック117を小さくするにも限界がある。また、デジタルカメラの小型化を考慮すると電池ロック117のための大きなスペースを取ることはできないため、電池ロック117を電池蓋118のすぐ近傍に設ける必要がある。
【0018】
しかしながら、その結果、操作者が誤ってカメラを落下させると不用意に底蓋が開いてしまい、その結果電池が飛び出して破損し、カメラを動作させることが出来なくなるという不測の事態を起こしてしまうことがあった。
【0019】
落下による電池蓋の開閉機構を図11を使って説明する。
【0020】
カメラの落下衝撃が電池110に対して電池の排出方向であるN方向に印可される場合があり、この場合、電池110に押されるようにして電池ロック117のツメ部117bに電池の排出方向であるN方向に衝撃力が印可され、その分力で電池ロック117が緊定を解除するM方向に回動してしまう。このM方向へのベクトルは電池蓋116を開けるベクトルK方向と略一致するため、電池ロック117が回動することで電池ロック117が電池蓋116を押し出し、電池蓋116がK方向にスライドしてしまう。電池110は電池室111の不図示の排出バネによってN方向に排出される力を受けているので、電池ロック117による緊定が解除された電池110が電池蓋116を押し開けるような形となり、電池110がカメラから飛び出してしまう。電池ロック117が緊定を解除するM方向に回動しても電池蓋116がK方向にスライドしないように、電池蓋116の内部スペースをK方向に大きくし、電池ロック117によって電池蓋116が押し出されないようにする方法もあるが、これでは、電池蓋116が大きくなるためカメラ自体の大きさも増してしまう。
【0021】
そこで、本出願に係る発明の目的は、デジタルカメラ等の電子機器を大型化せずとも、誤って電子機器を落下させたときに不用意に電池蓋が開かない電子機器、または、収納装置を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、収納部、収納部に収納される被収納部材、被収納部材を収納部に保持する保持手段を有する収納装置において、保持手段は被収納部材を収納部に保持する第1の状態と、保持しない第2の状態を有し、第1の状態のときに被収納部材から所定値より大きな負荷を受けると抑止部材に接触して第2の状態への遷移が妨げられることを特徴とする。
【0023】
また、上記課題を解決するため、本発明は、取り出し可能な電池と、電池を収納する電池収納部と、電池を電池収納部に保持する保持手段を有する電子機器において、保持手段は電池を電池収納部に保持する第1の状態と、保持しない第2の状態を有し、第1の状態のときに電池から所定値より大きな負荷を受けると抑止部材に接触して第2の状態への遷移が妨げられることを特徴とする。
【0024】
また、上記課題を解決するため、本発明は、取り出し可能な記録媒体と、記録媒体を収納する記録媒体収納部と、記録媒体を記録媒体収納部に保持する保持手段を有する電子機器において、保持手段は記録媒体を記録媒体収納部に保持する第1の状態と、保持しない第2の状態を有し、第1の状態のときに記録媒体から所定値より大きな負荷を受けると抑止部材に接触して第2の状態への遷移が妨げられることを特徴とする
また、上記課題を解決するため、本発明は、電池と、電池を収納する電池収納部と、電池を電池収納部に保持する保持手段と、電子機器の外装の一部を構成する電池収納部の蓋を有する電子機器において、蓋の開方向と略同一方向に移動して電池の保持を解除する保持手段の一部に、電池の排出方向と略平行となる面を設けるとともに、電池収納部の一部に略平行となる面が当接する当接面を備えていることを特徴とする。
【0025】
これらの構成によれば、収納装置、あるいは、電池やメモリを収納した電子機器を誤って落下させて衝撃を与えた場合であっても、収納装置に収納した被収納物のロック部材、あるいは、電子機器に収納した電池やメモリのロック部材が解除されないようにすることが可能となる。
【0026】
さらに、電子機器の小型化に伴い、ロック部材と略同一方向に変位することで解除される蓋がこのロック部材の近傍にあったとしても、ロック部材の移動によってこの蓋が開いてしまうことを防ぐことが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について説明する。
【0028】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の実施の形態の一例を示す撮像装置であるデジタルカメラの概略斜視図あり、1は不図示の固体撮像素子、レンズを含む撮像手段、信号処理部、電源回路部、電池収納部、撮影した画像を記録媒体に記録する記録手段を具備している撮像装置であるデジタルカメラ、2は固体撮像素子によって電気信号に変換された被写体像等のデータを記録するための記録媒体であるSDメモリーカード(以下「SDカード」と呼ぶ)、3はデジタルカメラの電源として作用する電池、4はSDカード2と電池3を保護するためのデジタルカメラ外装の一部となっている底蓋、5は電池3の収納部である電池室、6は端部が電池室5に回動自在に軸支され電池3をロックするための電池ロック、7はSDカード2の収納部であるSDカードスロット、8はデジタルカメラ前面金属外装であるフロントカバー、9はデジタルカメラ背面金属外装であるリアカバー、10はデジタルカメラ1を三脚に固定するための三脚ネジである。
【0029】
SDカードスロット7にSDカード2、電池室5に電池3が収納されて底蓋4が閉じられた状態からSDカード2や電池3を取り出すには、先ず底蓋4を電池の挿入方向と直交するA方向(デジタルカメラの底面と平行な方向)にスライドさせた後、底蓋4の先端部が弧を描くようにB方向に回動させ図1の状態にする。次に、SDカード2を取り出す場合はSDカード端面2aをSDカードの挿入方向であるC方向に押し込む。すると、SDカードスロット7の緊定が解除され、SDカードスロット7に具備された排出バネによって排出される。SDカードを挿入する場合はSDカード端面2aをC方向に押し込むと、SDカードスロット7の緊定が作動し、SDカードがSDスロット7内で保持される(このような動作はプッシュプッシュ方式と呼ばれる)。電池3を取り出す場合は、電池3に覆い被さって電池を緊定している電池ロック6を矢印D方向に回動させて電池3の緊定を解除させることで、電池室5内の不図示の排出バネによって電池3が排出される。
【0030】
次に、筐体の剛性について図2を使って説明する。図2は上から見た略光軸水平方向でのデジタルカメラの概略断面図であり、11は本カメラの内部構造体であるメインシャーシであり、小型軽量化のために薄い鋼板を使用している。12は信号処理基板、13は不図示の固体撮像素子と、レンズを内包している鏡筒、14はSDカードスロット7が実装されている電源回路基板、15は画像表示部である液晶パネル、16はシャッター音などの操作音や音声再生に使用されるスピーカー、17は鏡筒駆動回路部、18はリアカバー9に接着固定された樹脂製のリアインナーである。
【0031】
メインシャーシ11は図のように3箇所のコの字型の段状の曲げ部を有しており、メインシャーシ11の両端に位置する曲げ部11a、11bはフロントカバー8及びリアカバー9と不図示のビスで固定されている。電池室5は不図示のビスでメインシャーシ11に固定されると共に端面5c(図3参照)でフロントカバー8及びリアカバー9と不図示のビスで固定されている。これにより、メインシャーシ11は薄板であっても3箇所のコの字曲げ部を有することで強度が向上し、さらに、両端を外装に固定支持しているのでデジタルカメラ中央部に対する折れ曲がりや、左右側面から押しつぶす方向のストレスに対して堅固な構造となっている。
【0032】
SDカード2の収納部であるSDカードスロット7は電源回路基板14に半田付けされており、電源回路基板14は電池室5の不図示の電池接片と半田付けされると共に電池室5にビス止めされている。電池室5とメインシャーシ11が固定され、SDカードスロット7が電源回路基板14を介して電池室7に固定されているため、SDカードスロット7は堅固に固定されていることになる。
【0033】
また、電源回路基板14に設けられた電源GNDパターン(電池3のGND端子と接触する不図示の電池接片が半田付けされているパターン)が曲げ部11eで、メインシャーシ11と電気的導通をしており、これにより、メインシャーシ11、ひいてはフロントカバー8,リアカバー9がGND電位となり耐静電気性の向上、不要輻射ノイズの低減および外来電磁波に対するシールド効果の向上が実現できている。
【0034】
SDカードスロット7の周囲には、電池室7に固定されたメインシャーシの11b、11c、11dから成る略コの字形状の部位が配設されているので、SDカードスロット7は不用意な矢印E方向からの外圧など機械的ストレス、さらには静電気などの電気的ストレスに対して、大切な画像を記録しているSDカード2を保護することができている。
【0035】
さらに、スピーカー16は液晶パネル15とSDカードスロット7によって作られた空間に配置することでスペースの有効活用が可能となり、薄板メインシャーシを使用していても剛性が高く、デッドスペースを低減した小型軽量デジタルカメラが実現できている。
【0036】
このように図2に示した構成では、コの字形状に曲げた部位を有するメインシャーシ11をデジタルカメラの左右両端に接触した状態で固定することによって、デジタルカメラが中央部に対する折れ曲がりや、左右側面から押しつぶす方向のストレスに対して強固になるとともに、SDカード2の収納部をメインシャーシ11と電池室7とで囲むことによって、外部のストレスからSDカード2を保護することが可能となる。また、SDカードやスピーカーを囲うようにメインシャーシを折り曲げているため、デジタルカメラ内部に無駄なスペースが生じず、堅牢性を損なうことなく小型化したデジタルカメラを提供することができる。
【0037】
次に、電池ロック6と底蓋4の構成について図3を使って説明する。図3は外装であるフロントカバー、リアカバーを取り外し、デジタルカメラ底面側から見た概略斜視図であり、先述したようにメインシャーシ11b、11c、11dによってSDカードスロット7はその周囲を保護されている。また、本図では底蓋4が開いた状態であるが、閉じた状態からこの状態にするには、底蓋4を上述したようにA方向にスライドさせた後B方向に回動させることで行える。電池3を取り出すには、不図示の軸で電池室5に回動自在に軸支され付勢バネ19によってツメ部6bが電池3に覆い被さるようにF方向に付勢されている電池ロック6の凸部6aを指で引っかけて、付勢バネ19に抗してD方向に回動させ、ツメ部6bを電池3から外す。これにより電池室5に具備された不図示の排出バネによって電池3がカメラ本体から外側へ(G方向に)スライドされ、電池3を取り出すことが出来る。
【0038】
従来のデジタルカメラでは操作者が誤って落下させてしまうと不用意に底蓋が開いて電池が飛び出し、電池を破損させてしまうという不具合があったが、本実施の形態では以下のように対策を施している。
【0039】
図4、図5に記載したように、電池ロック6に電池3の排出方向であるG方向に段を有する段差形状6cを設けた。デジタルカメラに衝撃が加わり電池3が収納位置から電池3の排出方向であるG方向に移動しようとすると電池3に当接しているツメ部6bが電池3の排出方向であるG方向に押し上げられる。電池ロック6は弾性のある樹脂材であるとともに略L形状をしており、電池ロック6が電池3の排出方向であるG方向に撓む。段差形状6cは電池3の排出方向であるG方向と略平行に形成された電池室5の端面5aと図5のように重畳する位置関係になる。電池3に衝撃が加わっていないときは、電池ロック6の段差形状6cと電池室5の端面5aは、付勢バネ19に付勢されていることもあって電池ロックの回動方向に僅かな隙間を有している。デジタルカメラに衝撃が加わり、電池ロック6がG方向に撓むと同時に、衝撃の分力によって緊定を解除するD方向へ回動しようとするが、僅かに回動した時点で電池ロック6の段差形状6cが電池室5の端面5aに当接しそれ以上の回動が抑止される。電池ロック6の回動量は僅かであるため、この回動によって底蓋4がA方向にスライドされることはない。このような構成によって、落下による衝撃があっても底蓋4が不用意に開くことが防止される。
【0040】
通常使用時(衝撃が加わらない時)には、電池3による電池ロック6の撓みが無いので、電池室5の端面5aと電池ロック6の6dに0.2mm程度の隙間がある。言い換えれば、段差形状6cと電池室5の端面5aは通常使用時は干渉しておらず、電池ロック6がこのままの状態で回動しても電池室の端面には引っかからない。電池ロック6の弾性力はデジタルカメラの落下等による通常使用時以上の負荷、つまり通常使用する際に電池の重さを支えることができる所定の負荷よりも十分に大きい負荷が印加されない限りは、電池室5の端面5aに接触することはない。この所定の負荷は電池の重さ、電池室と電池との摩擦、あるいは、動きながらの撮影や乗り物に乗りながらの撮影といった撮影状況時に応じて起こり得る電池ロックにかかる負荷を考慮して設定すればよい。
【0041】
ここで、操作者が電池を排出しようと電池ロック6の凸部6aを指で引っかけて付勢バネ19に抗してD方向に回動させると、電池ロック6は指によって電池3の挿入方向であるH方向の分力が印加されて撓むので、先述の端面5bと6dの隙間0.2mmはさらに大きくなり、電池ロック6は電池室に干渉せずにスムーズにD方向に回動することが可能となっている。
【0042】
この様に本実施の形態では通常電池を取り出す場合には電池ロック6は何ら不具合無く回動するとともに、デジタルカメラを不用意に落下させた場合には電池室5との係合により、電池ロック6は回動が禁止され底蓋4が開くことがなく、その結果、電池を破損させてカメラを動作させることが出来なくなるという不測の事態を防止することが可能となった。
【0043】
次に三脚ネジについて図6を使って説明する。図6は三脚ネジ部の構成を説明するための概略斜視図であり、三脚ネジ10はメインシャーシ11の曲げ部11fと不図示のビスで固定されるとともに、天板20を間にはさんで11gとも不図示のビスで固定されている。三脚ネジ10は略中央に貫通ネジ部10aを具備しており、ここに三脚が取り付く構成になっているが、三脚の突き当て部には頑健な強度が求められる。これは、三脚の種類によってハイアマチュア向けなど一般的な長さ以外に操作者がネジ部の長さを自由に調整できるものがあり、操作者が誤って異常に長くした状態でカメラに取り付けても変形のない強度を確保しなければならないためである。もし、変形させてしまうとカメラ内部部品が損傷してしまいカメラが動作しなくなる恐れがある。そこで、本実施の形態ではメインシャーシ11に亜鉛めっき鋼板(厚さ0.5mm)を、天板20にはSUS材(厚さ0.6mm)をメインシャーシ11の11gと略同形状で使用し4本のビスで締結するとともに、メインシャーシの2つの面に三脚ネジ10を固定することによって、頑健な強度が確保できることが実験で証明されている。これをコストダウンの観点で天板20を廃止しメインシャーシ11のみで三脚の突き当て強度を確保しようとすると、メインシャーシ11の板厚を単純計算でも1.1mmにする必要がある。SUS材の方が機械的強度が高いので実際には1.1mm以上必要となるが、これでは、メインシャーシ11全体が大きくなり重量も上がるのでカメラの小型化とは相反する結果となってしまう。
【0044】
また、外観上もネジ部天面が亜鉛メッキ鋼板では見栄えも良くなく、ピンホールがあった場合には経年変化で錆が発生する危険もある。これらの理由からも必要な個所だけ、今回であれば天板部に別部品でSUS材を使用すれば美観上も優れ、しかも、強度的にも問題の無い構成となっている。さらに、本実施の形態ではネジ部が貫通穴となっているためタップ加工も突っ切り加工が可能となり、加工タクトタイムが大幅に短縮されコストダウンとなっている。また、突っ切り加工によってネジ部全てが完全ネジ部となるため従来必要であった不完全ネジ部に三脚が入り込むことを防止するために設けられていた突起部が不要となり、三脚ネジ10の総高さが小型に抑えられた。これにより、カメラ内部空間が従来よりUPすることになり、デジタルカメラ全体が小型でありながら内部により多くの機能を具備することが可能となった。
【0045】
(第2の実施の形態)
次に図7,8を用いて本発明の実施の形態の別の一例について説明する。
【0046】
本実施形態では、第1の実施の形態に記載したデジタルカメラの電池ロック6の代わりに図7,8に示す電池ロック32を用いたものである。また、第1の実施の形態に記載した電池室5の代わりに図7,8に一部を示す電池室31を用いたものである。この電池室31は後述する当接面31a以外の構成は、電池室5と同じ構成を有している。
【0047】
本実施の形態でのデジタルカメラの電池ロック、電池室以外の構成は第1の実施の形態に記載したものと同じとする。また、電池3の排出方向、電池蓋の移動方向、電池ロック32の回動方向を示す記号は、従来例として挙げた図11と同じものを用いる。
【0048】
電池ロック32は指掛かり用の凹部32a、電池3をロックするためのツメ部32b、電池3の排出方向であるN方向と略平行となる面32c、一端に回転軸を有する腕32e、腕32eの他端に一体的に形成された腕32fから成り、ツメ部32bと腕32fは一端で結合されており、これらの間には切欠部32dが構成されている。この電池ロック32は不図示の付勢バネによってツメ部32bが電池に覆い被さって係合するようJ方向に回動するよう不勢されている。
【0049】
この電池ロック32を有するデジタルカメラを落下すると、落下衝撃によって電池3が収納位置から電池3の排出方向であるN方向に移動しようとする。すると、電池3と係合していたツメ32bに電池3の排出方向であるN方向に力が加わり、電池ロック32は弾性のある樹脂であるとともにツメ部32bが片持ち支持となっているため、図8のように電池ロック32の面32cがツメ部32bとともに電池3の排出方向であるN方向に移動するように撓む。面32cは電池室31に設けられた当接面31aと図8に示すように重畳する位置関係になる。
【0050】
電池3に衝撃が加わっていないときは、電池ロック32の面32cと電池室31の端面31aは、電池3の排出方向であるN方向に僅かな隙間を有している。デジタルカメラに衝撃が加わり、電池ロック32がN方向に撓むと同時に、衝撃の分力によって緊定を解除するM方向へ回動しようとするが、僅かに回動した時点で電池ロック32の面32cが電池室31の当接面31aに当接しそれ以上の回動が抑止される。電池ロック32の回動量は僅かであるため、この回動によって底蓋4がスライドされることはない。このような構成によって、落下による衝撃があっても底蓋4が不用意に開くことが防止される。
【0051】
通常使用時(衝撃が加わらない時)には、電池3による電池ロック32の撓みが無いので、電池室31の当接面31aと電池ロック32の面32cには隙間がある。言い換えれば、面32cと電池室31の当接面31aは通常使用時は干渉しておらず、電池ロック32がこのままの状態で回動しても電池室の当接面31aには引っかからない。ここで、操作者が電池を排出しようと電池ロック32の凹部32aを指で引っかけて付勢バネに抗してM方向に回動させると、電池ロック32は指によって電池3の挿入方向の分力が印加されて撓むので、先述の電池室31の当接面31aと電池ロック32の面32cの隙間はさらに大きくなり、電池ロック32は電池室31に干渉せずにスムーズにM方向に回動することが可能となっている。
【0052】
この様に本実施の形態で示した例では通常使用時に電池ロック32は何ら不具合無く回動するとともに、不用意に落下させた場合には電池ロック32と電池室31との係合により、回動が禁止され電池蓋が開くことがなくなり、その結果、電池を破損させてカメラを動作させることが出来なくなるという不測の事態を防止することが可能となった。
【0053】
本実施の形態では樹脂の撓みを利用しているが、これに限らず電池ロックの回動軸に引っ張りバネを係合させて、電池排出方向と反対方向に電池ロックを付勢させ、落下時のみ引っ張りバネに抗して電池ロックが電池排出方向に僅かに移動するようにしても同様の効果が得られる。
【0054】
上記の実施の形態では、電池収納部および電池ロックを例にして説明をしたが、これに限定されるものではなく、電子機器に取り外し可能なメモリ等の記録媒体の収納部にも適用できる。また、電子機器に限らずとも、収納される部材、この部材を収納する部材、および、収納した状態でロックをかける部材を備えたものであれば本発明を適用することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、収納装置、あるいは、電池やメモリを収納した電子機器を誤って落下させて衝撃を与えた場合であっても、収納装置に収納した被収納物のロック部材、あるいは、電子機器に収納した電池やメモリのロック部材が解除されないようにすることが可能となる。
【0056】
さらに、ロック部材と略同一方向に変位することで解除される蓋がこのロック部材の近傍にあったとしても、ロック部材の移動によってこの蓋が開いてしまうことを防ぐことが可能となるため、ロック部材と蓋を近傍に配置させることによる不具合を解消することができ、電子機器の小型に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施の形態を説明するための撮像装置の概略斜視図である。
【図2】本発明第1の実施の形態の撮像装置の概略断面図である。
【図3】本発明第1の実施の形態の撮像装置の概略斜視図である。
【図4】本発明第1の実施の形態の電池ロック概略斜視図である。
【図5】本発明第1の実施の形態の電池ロック概略断面図である。
【図6】本発明第1の実施の形態のメインシャーシ概略斜視図である。
【図7】本発明第2の実施の形態の電池ロック部概略斜視図である。
【図8】本発明第2の実施の形態の電池ロック概略側面図である。
【図9】従来のデジタルカメラの概略斜視図である。
【図10】従来のデジタルカメラの概略断面図である。
【図11】従来のデジタルカメラの概略斜視図である。
【図12】従来のデジタルカメラのメインシャーシ概略斜視図である。
【図13】従来のデジタルカメラの三脚ネジ概略断面図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
2 SDカード
3 電池
4 底蓋
5,31 電池室
6,32 電池ロック
7 SDカードスロット
8 フロントカバー
9 リアカバー
10 三脚ネジ
11 メインシャーシ
12 信号処理基板
13 鏡筒
14 電源回路基板
15 液晶パネル
16 スピーカー
17 鏡筒駆動回路部
18 リアインナー
19 付勢バネ
20 天板
【発明の属する技術分野】
本発明はロック機構を有する収納装置に関するものであって、詳しくはデジタルスチルカメラ(以下、「デジタルカメラ」と呼ぶ)等の電子機器に収納されている電池、あるいは、メモリ等の保持手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラ等の記録媒体を使った撮像装置は記録再生機能による低ランニングコストの実現および小型軽量化が図られている。ここで、従来のデジタルカメラの記録媒体収納部を図9で説明する。
【0003】
図9は従来デジタルカメラの記録媒体収納部近傍の概略斜視図である。このデジタルカメラは不図示の固体撮像素子、レンズを含む撮像手段、信号処理部、電源回路部、電池収納部を具備している。
【0004】
101は固体撮像素子によって電気信号に変換された被写体像等のデータを記録するための記録媒体であるコンパクトフラッシュ(R)(R)(R)カード(以下、「CFカード」と呼ぶ)、102はCFカード101の収納部であるCFカードスロット、103はCFカードスロット102に具備され、CFカード101をカメラから取り出すためのイジェクトボタン、104はカメラ前面金属外装であるフロントカバー、105はカメラ背面金属外装であるリアカバー、106は回転軸106aでカメラ本体に回動自在に軸支されたCFカードカバー、107はリアカバー105とCFカードスロット102の間に配置されリアカバー105に接着固定された樹脂製のリアインナー、108は前記リアインナー107に不図示のパッチン構造で上下動可能に固定されるとともに不図示の付勢バネで下方向に付勢されたスライドボタンである。
【0005】
ユーザーがCFカード101をカメラから取り出すためには、スライドボタン108を上方向に移動させ閉じた状態のCFカードカバー106を開いて図9の状態にする。この時、イジェクトボタン103は破線103aの位置にあるので、このイジェクトボタン103を指でカメラ内部に向かって押し込むことでCFカードからカメラの外部に押し出され、CFカード101を取り出すことが出来る。
【0006】
次に、従来のカメラの内部構造を概略断面図である図10を使って説明する。
【0007】
109は従来のカメラの内部構造体であるメインシャーシであり、小型軽量化のために薄い鋼板を使用している。110はカメラの電源として作用する電池、111は電池を収納する電池室、112は信号処理基板、113は不図示の固体撮像素子と、レンズを内包している鏡筒、114は電源回路部、115は画像表示部である。
【0008】
メインシャーシ109は略コ字形状をしており、曲げ部109aはフロントカバー104及びリアカバー105に当接している。電池室110は不図示の手段でメインシャーシ109に固定されていると共にフロントカバー104及びリアカバー105に当接している。CFカード101の収納部であるCFカードスロット102はメインシャーシ109とリアカバー105に接着固定されているリアインナー107で形成された空間に具備されている。
【0009】
次に従来の電池のロックと電池蓋について説明する。デジタルカメラは一層の小型化が図られるようになってきており、デジタルカメラの電源として使用される電池もなるべく小型化に寄与できる形状のものが好まれる。デジタルカメラ用の記録媒体として普及しているものは板形状のものが多く、よって電池も板形状として並べて配置できれば、デットスペースを極力削減でき、デジタルカメラ内の空間を効率良く使用することができる。また、電池と記録媒体を並べるにしても、なるべく近接して配置することが好ましい。そのため、近年では電池の収納部と記録媒体の収納部とを近接させ、共通の蓋を設けているものが提案されている。
【0010】
しかしながら、電池の収納部と記録媒体の収納部の蓋を共通のものとした場合、例えば一方だけを取り出したいのに、蓋を開けたとたんに電池と記録媒体の両方が飛び出してきては、使い勝手に優れているとは言えなくなる。
【0011】
そこで、蓋の内部に小型の電池用の係止部材と記録媒体用の保持部材を設け、この保持部材による緊定を解除してから電池あるいは記録媒体を取り出すものが提案されている(特許文献1参照)。
【0012】
保持部材である電池のロックと電池蓋の具体例について図11を使って説明する。図11は電池蓋近傍の概略斜視図である。
【0013】
116は電池蓋、117は先端にL字型をしたツメ部117bを有する電池ロックであり、不図示の軸で回動自在に軸支され不図示の付勢バネによってJ方向に回転するように付勢される。電池ロック117は電池110が電池室111に収納されるとこの付勢バネによってその先端が電池110に覆い被さり、電池110が電池室111から抜け落ちるのを防止する。なお、図11は電池蓋116が開いた状態である。この電池蓋116が閉じた状態から開いた状態にするには、電池蓋116を電池の挿入方向と直交するK方向にスライドさせた後、先端部が弧を描くようにL方向に回動させる。その後、電池110を取り出すにはJ方向に付勢されている電池ロック117の凹部117aを指で引っかけて、付勢バネの弾性力に抗してM方向に回動させ、ツメ部117bを電池110から外すことで電池室111に具備された不図示の排出バネによってN方向に取り出すことが出来る。
【0014】
次に三脚に取付ける際に使用する三脚ネジについて図12乃至13を使って説明する。
【0015】
内部にネジ部118aを備えた三脚ネジ118はメインシャーシ109及びボトムプレート119と不図示のビスで固定され、さらに不図示のフロントカバー104及びリアカバー105が三脚ネジ118にビスで固定されることでデジタルカメラ本体と三脚ネジ118が一体構造となり三脚に取付けた際に必要な堅牢性を確保している。三脚ネジ118は図13のように内部にネジ部118aの他に不完全ネジ部118bを備えている。これは、袋形状をしている三脚ネジ118にタップ加工を施した場合に加工上発生してしまう部位であり、これと略同一高さで半円球状の突起部118cも備えている。
【0016】
【特許文献1】
特開2002−287225号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
電池ロック117の操作性を考えると、電池ロック117を小さくするにも限界がある。また、デジタルカメラの小型化を考慮すると電池ロック117のための大きなスペースを取ることはできないため、電池ロック117を電池蓋118のすぐ近傍に設ける必要がある。
【0018】
しかしながら、その結果、操作者が誤ってカメラを落下させると不用意に底蓋が開いてしまい、その結果電池が飛び出して破損し、カメラを動作させることが出来なくなるという不測の事態を起こしてしまうことがあった。
【0019】
落下による電池蓋の開閉機構を図11を使って説明する。
【0020】
カメラの落下衝撃が電池110に対して電池の排出方向であるN方向に印可される場合があり、この場合、電池110に押されるようにして電池ロック117のツメ部117bに電池の排出方向であるN方向に衝撃力が印可され、その分力で電池ロック117が緊定を解除するM方向に回動してしまう。このM方向へのベクトルは電池蓋116を開けるベクトルK方向と略一致するため、電池ロック117が回動することで電池ロック117が電池蓋116を押し出し、電池蓋116がK方向にスライドしてしまう。電池110は電池室111の不図示の排出バネによってN方向に排出される力を受けているので、電池ロック117による緊定が解除された電池110が電池蓋116を押し開けるような形となり、電池110がカメラから飛び出してしまう。電池ロック117が緊定を解除するM方向に回動しても電池蓋116がK方向にスライドしないように、電池蓋116の内部スペースをK方向に大きくし、電池ロック117によって電池蓋116が押し出されないようにする方法もあるが、これでは、電池蓋116が大きくなるためカメラ自体の大きさも増してしまう。
【0021】
そこで、本出願に係る発明の目的は、デジタルカメラ等の電子機器を大型化せずとも、誤って電子機器を落下させたときに不用意に電池蓋が開かない電子機器、または、収納装置を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、収納部、収納部に収納される被収納部材、被収納部材を収納部に保持する保持手段を有する収納装置において、保持手段は被収納部材を収納部に保持する第1の状態と、保持しない第2の状態を有し、第1の状態のときに被収納部材から所定値より大きな負荷を受けると抑止部材に接触して第2の状態への遷移が妨げられることを特徴とする。
【0023】
また、上記課題を解決するため、本発明は、取り出し可能な電池と、電池を収納する電池収納部と、電池を電池収納部に保持する保持手段を有する電子機器において、保持手段は電池を電池収納部に保持する第1の状態と、保持しない第2の状態を有し、第1の状態のときに電池から所定値より大きな負荷を受けると抑止部材に接触して第2の状態への遷移が妨げられることを特徴とする。
【0024】
また、上記課題を解決するため、本発明は、取り出し可能な記録媒体と、記録媒体を収納する記録媒体収納部と、記録媒体を記録媒体収納部に保持する保持手段を有する電子機器において、保持手段は記録媒体を記録媒体収納部に保持する第1の状態と、保持しない第2の状態を有し、第1の状態のときに記録媒体から所定値より大きな負荷を受けると抑止部材に接触して第2の状態への遷移が妨げられることを特徴とする
また、上記課題を解決するため、本発明は、電池と、電池を収納する電池収納部と、電池を電池収納部に保持する保持手段と、電子機器の外装の一部を構成する電池収納部の蓋を有する電子機器において、蓋の開方向と略同一方向に移動して電池の保持を解除する保持手段の一部に、電池の排出方向と略平行となる面を設けるとともに、電池収納部の一部に略平行となる面が当接する当接面を備えていることを特徴とする。
【0025】
これらの構成によれば、収納装置、あるいは、電池やメモリを収納した電子機器を誤って落下させて衝撃を与えた場合であっても、収納装置に収納した被収納物のロック部材、あるいは、電子機器に収納した電池やメモリのロック部材が解除されないようにすることが可能となる。
【0026】
さらに、電子機器の小型化に伴い、ロック部材と略同一方向に変位することで解除される蓋がこのロック部材の近傍にあったとしても、ロック部材の移動によってこの蓋が開いてしまうことを防ぐことが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について説明する。
【0028】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の実施の形態の一例を示す撮像装置であるデジタルカメラの概略斜視図あり、1は不図示の固体撮像素子、レンズを含む撮像手段、信号処理部、電源回路部、電池収納部、撮影した画像を記録媒体に記録する記録手段を具備している撮像装置であるデジタルカメラ、2は固体撮像素子によって電気信号に変換された被写体像等のデータを記録するための記録媒体であるSDメモリーカード(以下「SDカード」と呼ぶ)、3はデジタルカメラの電源として作用する電池、4はSDカード2と電池3を保護するためのデジタルカメラ外装の一部となっている底蓋、5は電池3の収納部である電池室、6は端部が電池室5に回動自在に軸支され電池3をロックするための電池ロック、7はSDカード2の収納部であるSDカードスロット、8はデジタルカメラ前面金属外装であるフロントカバー、9はデジタルカメラ背面金属外装であるリアカバー、10はデジタルカメラ1を三脚に固定するための三脚ネジである。
【0029】
SDカードスロット7にSDカード2、電池室5に電池3が収納されて底蓋4が閉じられた状態からSDカード2や電池3を取り出すには、先ず底蓋4を電池の挿入方向と直交するA方向(デジタルカメラの底面と平行な方向)にスライドさせた後、底蓋4の先端部が弧を描くようにB方向に回動させ図1の状態にする。次に、SDカード2を取り出す場合はSDカード端面2aをSDカードの挿入方向であるC方向に押し込む。すると、SDカードスロット7の緊定が解除され、SDカードスロット7に具備された排出バネによって排出される。SDカードを挿入する場合はSDカード端面2aをC方向に押し込むと、SDカードスロット7の緊定が作動し、SDカードがSDスロット7内で保持される(このような動作はプッシュプッシュ方式と呼ばれる)。電池3を取り出す場合は、電池3に覆い被さって電池を緊定している電池ロック6を矢印D方向に回動させて電池3の緊定を解除させることで、電池室5内の不図示の排出バネによって電池3が排出される。
【0030】
次に、筐体の剛性について図2を使って説明する。図2は上から見た略光軸水平方向でのデジタルカメラの概略断面図であり、11は本カメラの内部構造体であるメインシャーシであり、小型軽量化のために薄い鋼板を使用している。12は信号処理基板、13は不図示の固体撮像素子と、レンズを内包している鏡筒、14はSDカードスロット7が実装されている電源回路基板、15は画像表示部である液晶パネル、16はシャッター音などの操作音や音声再生に使用されるスピーカー、17は鏡筒駆動回路部、18はリアカバー9に接着固定された樹脂製のリアインナーである。
【0031】
メインシャーシ11は図のように3箇所のコの字型の段状の曲げ部を有しており、メインシャーシ11の両端に位置する曲げ部11a、11bはフロントカバー8及びリアカバー9と不図示のビスで固定されている。電池室5は不図示のビスでメインシャーシ11に固定されると共に端面5c(図3参照)でフロントカバー8及びリアカバー9と不図示のビスで固定されている。これにより、メインシャーシ11は薄板であっても3箇所のコの字曲げ部を有することで強度が向上し、さらに、両端を外装に固定支持しているのでデジタルカメラ中央部に対する折れ曲がりや、左右側面から押しつぶす方向のストレスに対して堅固な構造となっている。
【0032】
SDカード2の収納部であるSDカードスロット7は電源回路基板14に半田付けされており、電源回路基板14は電池室5の不図示の電池接片と半田付けされると共に電池室5にビス止めされている。電池室5とメインシャーシ11が固定され、SDカードスロット7が電源回路基板14を介して電池室7に固定されているため、SDカードスロット7は堅固に固定されていることになる。
【0033】
また、電源回路基板14に設けられた電源GNDパターン(電池3のGND端子と接触する不図示の電池接片が半田付けされているパターン)が曲げ部11eで、メインシャーシ11と電気的導通をしており、これにより、メインシャーシ11、ひいてはフロントカバー8,リアカバー9がGND電位となり耐静電気性の向上、不要輻射ノイズの低減および外来電磁波に対するシールド効果の向上が実現できている。
【0034】
SDカードスロット7の周囲には、電池室7に固定されたメインシャーシの11b、11c、11dから成る略コの字形状の部位が配設されているので、SDカードスロット7は不用意な矢印E方向からの外圧など機械的ストレス、さらには静電気などの電気的ストレスに対して、大切な画像を記録しているSDカード2を保護することができている。
【0035】
さらに、スピーカー16は液晶パネル15とSDカードスロット7によって作られた空間に配置することでスペースの有効活用が可能となり、薄板メインシャーシを使用していても剛性が高く、デッドスペースを低減した小型軽量デジタルカメラが実現できている。
【0036】
このように図2に示した構成では、コの字形状に曲げた部位を有するメインシャーシ11をデジタルカメラの左右両端に接触した状態で固定することによって、デジタルカメラが中央部に対する折れ曲がりや、左右側面から押しつぶす方向のストレスに対して強固になるとともに、SDカード2の収納部をメインシャーシ11と電池室7とで囲むことによって、外部のストレスからSDカード2を保護することが可能となる。また、SDカードやスピーカーを囲うようにメインシャーシを折り曲げているため、デジタルカメラ内部に無駄なスペースが生じず、堅牢性を損なうことなく小型化したデジタルカメラを提供することができる。
【0037】
次に、電池ロック6と底蓋4の構成について図3を使って説明する。図3は外装であるフロントカバー、リアカバーを取り外し、デジタルカメラ底面側から見た概略斜視図であり、先述したようにメインシャーシ11b、11c、11dによってSDカードスロット7はその周囲を保護されている。また、本図では底蓋4が開いた状態であるが、閉じた状態からこの状態にするには、底蓋4を上述したようにA方向にスライドさせた後B方向に回動させることで行える。電池3を取り出すには、不図示の軸で電池室5に回動自在に軸支され付勢バネ19によってツメ部6bが電池3に覆い被さるようにF方向に付勢されている電池ロック6の凸部6aを指で引っかけて、付勢バネ19に抗してD方向に回動させ、ツメ部6bを電池3から外す。これにより電池室5に具備された不図示の排出バネによって電池3がカメラ本体から外側へ(G方向に)スライドされ、電池3を取り出すことが出来る。
【0038】
従来のデジタルカメラでは操作者が誤って落下させてしまうと不用意に底蓋が開いて電池が飛び出し、電池を破損させてしまうという不具合があったが、本実施の形態では以下のように対策を施している。
【0039】
図4、図5に記載したように、電池ロック6に電池3の排出方向であるG方向に段を有する段差形状6cを設けた。デジタルカメラに衝撃が加わり電池3が収納位置から電池3の排出方向であるG方向に移動しようとすると電池3に当接しているツメ部6bが電池3の排出方向であるG方向に押し上げられる。電池ロック6は弾性のある樹脂材であるとともに略L形状をしており、電池ロック6が電池3の排出方向であるG方向に撓む。段差形状6cは電池3の排出方向であるG方向と略平行に形成された電池室5の端面5aと図5のように重畳する位置関係になる。電池3に衝撃が加わっていないときは、電池ロック6の段差形状6cと電池室5の端面5aは、付勢バネ19に付勢されていることもあって電池ロックの回動方向に僅かな隙間を有している。デジタルカメラに衝撃が加わり、電池ロック6がG方向に撓むと同時に、衝撃の分力によって緊定を解除するD方向へ回動しようとするが、僅かに回動した時点で電池ロック6の段差形状6cが電池室5の端面5aに当接しそれ以上の回動が抑止される。電池ロック6の回動量は僅かであるため、この回動によって底蓋4がA方向にスライドされることはない。このような構成によって、落下による衝撃があっても底蓋4が不用意に開くことが防止される。
【0040】
通常使用時(衝撃が加わらない時)には、電池3による電池ロック6の撓みが無いので、電池室5の端面5aと電池ロック6の6dに0.2mm程度の隙間がある。言い換えれば、段差形状6cと電池室5の端面5aは通常使用時は干渉しておらず、電池ロック6がこのままの状態で回動しても電池室の端面には引っかからない。電池ロック6の弾性力はデジタルカメラの落下等による通常使用時以上の負荷、つまり通常使用する際に電池の重さを支えることができる所定の負荷よりも十分に大きい負荷が印加されない限りは、電池室5の端面5aに接触することはない。この所定の負荷は電池の重さ、電池室と電池との摩擦、あるいは、動きながらの撮影や乗り物に乗りながらの撮影といった撮影状況時に応じて起こり得る電池ロックにかかる負荷を考慮して設定すればよい。
【0041】
ここで、操作者が電池を排出しようと電池ロック6の凸部6aを指で引っかけて付勢バネ19に抗してD方向に回動させると、電池ロック6は指によって電池3の挿入方向であるH方向の分力が印加されて撓むので、先述の端面5bと6dの隙間0.2mmはさらに大きくなり、電池ロック6は電池室に干渉せずにスムーズにD方向に回動することが可能となっている。
【0042】
この様に本実施の形態では通常電池を取り出す場合には電池ロック6は何ら不具合無く回動するとともに、デジタルカメラを不用意に落下させた場合には電池室5との係合により、電池ロック6は回動が禁止され底蓋4が開くことがなく、その結果、電池を破損させてカメラを動作させることが出来なくなるという不測の事態を防止することが可能となった。
【0043】
次に三脚ネジについて図6を使って説明する。図6は三脚ネジ部の構成を説明するための概略斜視図であり、三脚ネジ10はメインシャーシ11の曲げ部11fと不図示のビスで固定されるとともに、天板20を間にはさんで11gとも不図示のビスで固定されている。三脚ネジ10は略中央に貫通ネジ部10aを具備しており、ここに三脚が取り付く構成になっているが、三脚の突き当て部には頑健な強度が求められる。これは、三脚の種類によってハイアマチュア向けなど一般的な長さ以外に操作者がネジ部の長さを自由に調整できるものがあり、操作者が誤って異常に長くした状態でカメラに取り付けても変形のない強度を確保しなければならないためである。もし、変形させてしまうとカメラ内部部品が損傷してしまいカメラが動作しなくなる恐れがある。そこで、本実施の形態ではメインシャーシ11に亜鉛めっき鋼板(厚さ0.5mm)を、天板20にはSUS材(厚さ0.6mm)をメインシャーシ11の11gと略同形状で使用し4本のビスで締結するとともに、メインシャーシの2つの面に三脚ネジ10を固定することによって、頑健な強度が確保できることが実験で証明されている。これをコストダウンの観点で天板20を廃止しメインシャーシ11のみで三脚の突き当て強度を確保しようとすると、メインシャーシ11の板厚を単純計算でも1.1mmにする必要がある。SUS材の方が機械的強度が高いので実際には1.1mm以上必要となるが、これでは、メインシャーシ11全体が大きくなり重量も上がるのでカメラの小型化とは相反する結果となってしまう。
【0044】
また、外観上もネジ部天面が亜鉛メッキ鋼板では見栄えも良くなく、ピンホールがあった場合には経年変化で錆が発生する危険もある。これらの理由からも必要な個所だけ、今回であれば天板部に別部品でSUS材を使用すれば美観上も優れ、しかも、強度的にも問題の無い構成となっている。さらに、本実施の形態ではネジ部が貫通穴となっているためタップ加工も突っ切り加工が可能となり、加工タクトタイムが大幅に短縮されコストダウンとなっている。また、突っ切り加工によってネジ部全てが完全ネジ部となるため従来必要であった不完全ネジ部に三脚が入り込むことを防止するために設けられていた突起部が不要となり、三脚ネジ10の総高さが小型に抑えられた。これにより、カメラ内部空間が従来よりUPすることになり、デジタルカメラ全体が小型でありながら内部により多くの機能を具備することが可能となった。
【0045】
(第2の実施の形態)
次に図7,8を用いて本発明の実施の形態の別の一例について説明する。
【0046】
本実施形態では、第1の実施の形態に記載したデジタルカメラの電池ロック6の代わりに図7,8に示す電池ロック32を用いたものである。また、第1の実施の形態に記載した電池室5の代わりに図7,8に一部を示す電池室31を用いたものである。この電池室31は後述する当接面31a以外の構成は、電池室5と同じ構成を有している。
【0047】
本実施の形態でのデジタルカメラの電池ロック、電池室以外の構成は第1の実施の形態に記載したものと同じとする。また、電池3の排出方向、電池蓋の移動方向、電池ロック32の回動方向を示す記号は、従来例として挙げた図11と同じものを用いる。
【0048】
電池ロック32は指掛かり用の凹部32a、電池3をロックするためのツメ部32b、電池3の排出方向であるN方向と略平行となる面32c、一端に回転軸を有する腕32e、腕32eの他端に一体的に形成された腕32fから成り、ツメ部32bと腕32fは一端で結合されており、これらの間には切欠部32dが構成されている。この電池ロック32は不図示の付勢バネによってツメ部32bが電池に覆い被さって係合するようJ方向に回動するよう不勢されている。
【0049】
この電池ロック32を有するデジタルカメラを落下すると、落下衝撃によって電池3が収納位置から電池3の排出方向であるN方向に移動しようとする。すると、電池3と係合していたツメ32bに電池3の排出方向であるN方向に力が加わり、電池ロック32は弾性のある樹脂であるとともにツメ部32bが片持ち支持となっているため、図8のように電池ロック32の面32cがツメ部32bとともに電池3の排出方向であるN方向に移動するように撓む。面32cは電池室31に設けられた当接面31aと図8に示すように重畳する位置関係になる。
【0050】
電池3に衝撃が加わっていないときは、電池ロック32の面32cと電池室31の端面31aは、電池3の排出方向であるN方向に僅かな隙間を有している。デジタルカメラに衝撃が加わり、電池ロック32がN方向に撓むと同時に、衝撃の分力によって緊定を解除するM方向へ回動しようとするが、僅かに回動した時点で電池ロック32の面32cが電池室31の当接面31aに当接しそれ以上の回動が抑止される。電池ロック32の回動量は僅かであるため、この回動によって底蓋4がスライドされることはない。このような構成によって、落下による衝撃があっても底蓋4が不用意に開くことが防止される。
【0051】
通常使用時(衝撃が加わらない時)には、電池3による電池ロック32の撓みが無いので、電池室31の当接面31aと電池ロック32の面32cには隙間がある。言い換えれば、面32cと電池室31の当接面31aは通常使用時は干渉しておらず、電池ロック32がこのままの状態で回動しても電池室の当接面31aには引っかからない。ここで、操作者が電池を排出しようと電池ロック32の凹部32aを指で引っかけて付勢バネに抗してM方向に回動させると、電池ロック32は指によって電池3の挿入方向の分力が印加されて撓むので、先述の電池室31の当接面31aと電池ロック32の面32cの隙間はさらに大きくなり、電池ロック32は電池室31に干渉せずにスムーズにM方向に回動することが可能となっている。
【0052】
この様に本実施の形態で示した例では通常使用時に電池ロック32は何ら不具合無く回動するとともに、不用意に落下させた場合には電池ロック32と電池室31との係合により、回動が禁止され電池蓋が開くことがなくなり、その結果、電池を破損させてカメラを動作させることが出来なくなるという不測の事態を防止することが可能となった。
【0053】
本実施の形態では樹脂の撓みを利用しているが、これに限らず電池ロックの回動軸に引っ張りバネを係合させて、電池排出方向と反対方向に電池ロックを付勢させ、落下時のみ引っ張りバネに抗して電池ロックが電池排出方向に僅かに移動するようにしても同様の効果が得られる。
【0054】
上記の実施の形態では、電池収納部および電池ロックを例にして説明をしたが、これに限定されるものではなく、電子機器に取り外し可能なメモリ等の記録媒体の収納部にも適用できる。また、電子機器に限らずとも、収納される部材、この部材を収納する部材、および、収納した状態でロックをかける部材を備えたものであれば本発明を適用することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、収納装置、あるいは、電池やメモリを収納した電子機器を誤って落下させて衝撃を与えた場合であっても、収納装置に収納した被収納物のロック部材、あるいは、電子機器に収納した電池やメモリのロック部材が解除されないようにすることが可能となる。
【0056】
さらに、ロック部材と略同一方向に変位することで解除される蓋がこのロック部材の近傍にあったとしても、ロック部材の移動によってこの蓋が開いてしまうことを防ぐことが可能となるため、ロック部材と蓋を近傍に配置させることによる不具合を解消することができ、電子機器の小型に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施の形態を説明するための撮像装置の概略斜視図である。
【図2】本発明第1の実施の形態の撮像装置の概略断面図である。
【図3】本発明第1の実施の形態の撮像装置の概略斜視図である。
【図4】本発明第1の実施の形態の電池ロック概略斜視図である。
【図5】本発明第1の実施の形態の電池ロック概略断面図である。
【図6】本発明第1の実施の形態のメインシャーシ概略斜視図である。
【図7】本発明第2の実施の形態の電池ロック部概略斜視図である。
【図8】本発明第2の実施の形態の電池ロック概略側面図である。
【図9】従来のデジタルカメラの概略斜視図である。
【図10】従来のデジタルカメラの概略断面図である。
【図11】従来のデジタルカメラの概略斜視図である。
【図12】従来のデジタルカメラのメインシャーシ概略斜視図である。
【図13】従来のデジタルカメラの三脚ネジ概略断面図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
2 SDカード
3 電池
4 底蓋
5,31 電池室
6,32 電池ロック
7 SDカードスロット
8 フロントカバー
9 リアカバー
10 三脚ネジ
11 メインシャーシ
12 信号処理基板
13 鏡筒
14 電源回路基板
15 液晶パネル
16 スピーカー
17 鏡筒駆動回路部
18 リアインナー
19 付勢バネ
20 天板
Claims (25)
- 収納部、前記収納部に収納される被収納部材、前記被収納部材を前記収納部に保持する保持手段を有する収納装置において、
前記保持手段は前記被収納部材を前記収納部に保持する第1の状態と、保持しない第2の状態を有し、前記第1の状態のときに前記被収納部材から所定値より大きな負荷を受けると抑止部材に接触して前記第2の状態への遷移が妨げられることを特徴とする収納装置。 - 前記保持部材は前記第1の状態のときに前記被収納部材より所定値以下の負荷を受けても抑止部材に接触しないことを特徴とする請求項1に記載の収納装置。
- 前記抑止部材は前記保持手段の前記被収納部材を取り出す方向に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の収納装置。
- 前記保持手段は前記第1の状態から所定方向に変位することで前記第2の状態となり、前記保持手段は前記所定方向側の部位で前記抑止部材に接触することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の収納装置。
- 前記所定方向は前記被収納部材を取り出す方向とは異なることを特徴とする請求項4に記載の収納装置。
- 前記保持手段は弾性部材であり、前記被収納部材から所定値より大きな負荷を受けると変形して前記抑止部材に接触することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の収納装置。
- 取り出し可能な電池と、前記電池を収納する電池収納部と、前記電池を前記電池収納部に保持する保持手段を有する電子機器において、
前記保持手段は前記電池を前記電池収納部に保持する第1の状態と、保持しない第2の状態を有し、前記第1の状態のときに前記電池から所定値より大きな負荷を受けると抑止部材に接触して前記第2の状態への遷移が妨げられることを特徴とする電子機器。 - 前記保持部材は前記第1の状態のときに前記電池より所定値以下の負荷を受けても抑止部材に接触しないことを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
- 前記抑止部材は前記保持手段の前記電池を取り出す方向に配置されていることを特徴とする請求項7または8に記載の電子機器。
- 前記保持手段は前記第1の状態から所定方向に変位することで前記第2の状態となり、前記保持手段は前記所定方向側の部位で前記抑止部材に接触することを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の電子機器。
- 前記所定方向は前記電池を取り出す方向とは異なることを特徴とする請求項10に記載の電子機器。
- 前記保持手段は弾性部材であり、前記電池から所定値より大きな負荷を受けると変形して前記抑止部材に接触することを特徴とする請求項7から11のいずれかに記載の電子機器。
- 前記電池収納部および前記保持手段を覆う蓋を有し、前記蓋は前記所定方向に移動することで開くことを特徴とする請求項10または11に記載の電子機器。
- 取り出し可能な記録媒体と、前記記録媒体を収納する記録媒体収納部と、前記記録媒体を前記記録媒体収納部に保持する保持手段を有する電子機器において、
前記保持手段は前記記録媒体を前記記録媒体収納部に保持する第1の状態と、保持しない第2の状態を有し、前記第1の状態のときに前記記録媒体から所定値より大きな負荷を受けると抑止部材に接触して前記第2の状態への遷移が妨げられることを特徴とする電子機器。 - 前記保持部材は前記第1の状態のときに前記記録媒体より所定値以下の負荷を受けても抑止部材に接触しないことを特徴とする請求項14に記載の電子機器。
- 前記抑止部材は前記保持手段の前記記録媒体を取り出す方向に配置されていることを特徴とする請求項14または15に記載の電子機器。
- 前記保持手段は前記第1の状態から所定方向に変位することで前記第2の状態となり、前記保持手段は前記所定方向側の部位で前記抑止部材に接触することを特徴とする請求項14から16のいずれかに記載の電子機器。
- 前記所定方向は前記記録媒体を取り出す方向とは異なることを特徴とする請求項17に記載の電子機器。
- 前記保持手段は弾性部材であり、前記記録媒体から所定値より大きな負荷を受けると変形して前記抑止部材に接触することを特徴とする請求項14から18のいずれかに記載の電子機器。
- 前記記録媒体収納部および前記保持手段を覆う蓋を有し、前記蓋は前記所定方向に移動することで開くことを特徴とする請求項17または18に記載の電子機器。
- 電池と、前記電池を収納する電池収納部と、係合部が所定状態にあることで前記電池を前記電池収納部に保持する保持手段と、前記電池収納部および前記保持手段を覆う蓋を有し、前記保持手段は前記電池を前記電池収納部に保持する第1の状態から前記電池を取り出す方向とは異なる所定方向に変位することで前記電池の保持を解除する第2の状態となり、前記蓋は前記所定方向に変位することで開く電子機器において、
前記保持手段の前記電池を取り出す方向に抑止部材が配置され、前記保持手段は前記電池から所定値以下の力を受けても前記抑止部材と接触しないが、前記電池から所定値より大きな力を受けると前記抑止部材と接触し、前記抑止部材によって所定方向への変位が抑止されることを特徴とする電子機器。 - 記録媒体と、前記記録媒体を収納する記録媒体収納部と、係合部が所定状態にあることで前記記録媒体を前記記録媒体収納部に保持する保持手段と、前記記録媒体収納部および前記保持手段を覆う蓋を有し、前記保持手段は前記記録媒体を前記記録媒体収納部に保持する第1の状態から前記記録媒体を取り出す方向とは異なる所定方向に変位することで前記記録媒体の保持を解除する第2の状態となり、前記蓋は前記所定方向に変位することで開く電子機器において、
前記保持手段の前記記録媒体を取り出す方向に抑止部材が配置され、前記保持手段は前記記録媒体から所定値以下の力を受けても前記抑止部材と接触しないが、前記記録媒体から所定値より大きな力を受けると前記抑止部材と接触し、前記抑止部材によって所定方向への変位が抑止されることを特徴とする電子機器。 - 電池と、前記電池を収納する電池収納部と、前記電池を前記電池収納部に保持する保持手段と、電子機器の外装の一部を構成する前記電池収納部の蓋を有する電子機器において、
前記蓋の開方向と略同一方向に移動して前記電池の保持を解除する保持手段の一部に、前記電池の排出方向と略平行となる面を設けるとともに、前記電池収納部の一部に前記略平行となる面が当接する当接面を備えていることを特徴とする電子機器。 - 前記保持手段は前記電池を前記電池収納部に保持するためだけに掛かる負荷を超える負荷を前記電池から与えられると、前記略平行となる面が前記当接面に当接し、前記電池の保持を解除するために移動することができなくなることを特徴とする請求項23に記載の電子機器。
- 前記保持手段は前記電池を前記電池収納部に保持するためだけに掛かる負荷を前記電池から与えられても前記当接面に当接せず、前記電池の保持を解除するために移動することができることを特徴とする請求項23または24に記載の電子機器。
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JP2003119879A JP2004327216A (ja) | 2003-04-24 | 2003-04-24 | 収納装置および電子機器 |
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JP2003119879A JP2004327216A (ja) | 2003-04-24 | 2003-04-24 | 収納装置および電子機器 |
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JP2003119879A Withdrawn JP2004327216A (ja) | 2003-04-24 | 2003-04-24 | 収納装置および電子機器 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006196350A (ja) * | 2005-01-14 | 2006-07-27 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 携帯端末 |
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-
2003
- 2003-04-24 JP JP2003119879A patent/JP2004327216A/ja not_active Withdrawn
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