JP2004327072A - 燃料電池及び電気電子機器 - Google Patents

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二郎 大内
Masatoshi Sato
正寿 佐藤
Mitsuo Sato
光雄 佐藤
Keisuke Asada
啓介 浅田
Masahiro Noguchi
雅弘 野口
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Abstract

【課題】燃料電池の小型化を図る際に生じる問題を解決することである。
【解決手段】電気電子機器1に装着される燃料電池50において、単セルの燃料極に毛細管構造により液体燃料を供給する燃料供給路体を有する燃料電池本体51と、この燃料電池本体51に液体燃料を供給する燃料容器52とを備える。電気電子機器1が使用される状態で燃料容器52が燃料電池本体51よりも上側に位置するように燃料電池本体51と燃料容器52とを位置付ける。これにより、電気電子機器1が使用される状態では、燃料容器52に貯留されている液体燃料は、液体燃料の自重による落下と燃料供給路体による毛細管現象との相乗効果により燃料極に到達する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池及び電気電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は環境に問題となる有害な排出物が非常に少ないことから、新たなエネルギー源として期待され開発されている。最近では、電気電子機器である携帯機器用の燃料電池が検討されている。携帯機器用の燃料電池は、自動車用の燃料電池に比べた場合、出力当たりのコストが少々高くても市場に受け入れられる可能性があることから、自動車用の燃料電池よりも早期の2010年頃には市場が開けると予測されている。
【0003】
燃料電池には、燃料として水素ガスを用いるものや、DMFC(ダイレクトメタノール型燃料電池)に代表されるようなアルコール系溶液を用いる直接アルコール型と呼ばれるもの等がある。携帯機器用の燃料電池としては、現在、DMFCのものが主として開発されている。
【0004】
また、燃料電池の構造としては、自動車用のような大型の燃料電池に主として採用されている単セルを積層する構造のスタックタイプと、単セルを平面に並べた構造の平面型とがある。
【0005】
スタックタイプの燃料電池は、各単セル間に燃料及び空気の供給路を設ける必要があることと、各単セル間の絶縁にセパレータが必要なことなどから、小型に作る必要がある携帯機器用の燃料電池としては適当ではない。一方、平面型の燃料電池は、スタックタイプに必要な層間のセパレータや、層間の燃料及び空気の供給路が不要なことから小型化が可能な燃料電池として有望視されており、携帯機器用に適している。
【0006】
このような平面型の燃料電池を携帯機器の電源として採用する場合の構成例が提案されている(非特許文献1参照)。このような燃料電池を図10に示す。
【0007】
図10に示すように、燃料電池100は、燃料電池本体101とこの燃料電池本体101に着脱自在に設けられアルコール溶液を貯留する燃料容器(図示せず)とを備えている。
【0008】
燃料電池本体101は、複数の単セルである膜電極接合体102を平面状に並べて筐体103で保持した一対の電極ユニット104a,104bと、これらの一対の電極ユニット104a,104bに挟まれた燃料供給路体105とを備えている。
【0009】
膜電極接合体102は、電解質膜106を空気極107と燃料極108とで挟み込んで形成されている。電解質膜106は、複数の膜電極接合体102を通る単一のものである。これらの膜電極接合体102は、同じ種類の電極が同じ側に位置するように配置されており、燃料極108側が燃料供給路体105に接続され、空気極107側が外側に位置付けられている。
【0010】
燃料供給路体105は、燃料容器から供給されたアルコール溶液を毛細管現象を利用して燃料極108に供給するものである。
【0011】
このような構造の燃料電池100では、燃料極108に供給されるアルコール溶液と、空気極107に触れた空気中の酸素との化学反応により電気を発生させている。
【0012】
このような燃料電池100は、セパレータ等が不要な構成となっており、最も小型化が図れるとされている。
【0013】
【非特許文献1】
山崎陽太郎,「モバイル機器向け燃料電池の最新動向」,EDリサーチ社,2002年9月27日,p.14
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
このような燃料電池100は、携帯機器が必要とする電力を携帯機器に供給するために、燃料極108及び空気極107にアルコール溶液及び空気を十分に供給する必要がある。しかしながら、非特許文献1で提案された燃料電池100を実際に小型化を図りながら実用化を考えたときには、以下のような問題がある。
【0015】
非特許文献1では、燃料供給路体105は、毛細管現象によりアルコール溶液を燃料極108に供給するとされているが、毛細管現象を効果的に行う構造までは検討されていない。
【0016】
さらには、携帯機器が必要とする電力によっては毛細管現象だけによる燃料極108へのアルコール溶液の供給では十分ではないという問題がある。
【0017】
また、空気極107に十分な酸素を供給するためには、筐体103に多数の空気孔を設ける必要があるが、筐体103に多数の孔を設けるようにした場合、筐体103の強度が弱いものとなってしまうという問題がある。
【0018】
上述したように、非特許文献1に示された構成の燃料電池100においては、具体的に小型化を図り製作する場合に、燃料や空気の供給や発電効率などの面で様々な改善すべき点がある。
【0019】
また、燃料電池100を小型化するには、燃料電池100の発電効率を向上させることによりよっても実現することが可能となる。
【0020】
本発明の目的は、燃料電池の小型化を図る際に生じる問題を解決することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の燃料電池は、電解質膜を空気極と燃料極とで挟み込んで形成される複数の単セルが平面状に並べられた構成の一対の電極ユニットと、これらの一対の電極ユニットの対面する前記燃料極間に挟まれ毛細管構造により前記燃料極に液体燃料を供給する燃料供給路体と、を有する燃料電池本体と、内部に液体燃料を貯留し、前記燃料供給路体に接続される流出孔から液体燃料が流出する燃料容器と、を備え、電気電子機器に取り付けられ、電気電子機器が使用される状態で前記燃料容器が前記燃料電池本体よりも上側に位置するように前記燃料電池本体と前記燃料容器とが位置付けられている。
【0022】
したがって、電気電子機器が使用される状態では、燃料容器に貯留されている液体燃料は、液体燃料の自重による落下と毛細管現象との相乗効果により、燃料極に到達する。これにより、燃料極への単位時間当たりの燃料供給量が従来の毛細管現象のみで燃料供給を行うものに比べて増加する。
【0023】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の燃料電池において、前記流出孔は、前記燃料容器の前記燃料供給路体に対面する側に形成され、前記燃料供給路体中に配置され前記流出孔に接続され周壁に孔が形成されたノズルを備える。
【0024】
したがって、燃料容器に貯留されている液体燃料は、自重によりノズル中を落下し、燃料供給路体中に供給される。これにより、例えばノズルがない状態に比べて、液体燃料が燃料供給路体中に速く広がるので、燃料極への単位時間当たりの燃料供給量がさらに増加する。
【0025】
請求項3記載の発明の燃料電池は、電解質膜を空気極と燃料極とで挟み込んで形成される複数の単セルが平面状に並べられた構成の一対の電極ユニットと、液体燃料を貯留する燃料容器に接続され、一対の前記電極ユニットの対面する前記燃料極間に挟まれ、毛細管構造を有する連続気泡体により形成され、その毛細管構造により前記燃料極に液体燃料を供給する燃料供給路体と、を備える。
【0026】
したがって、一つの燃料極に対して複数の毛細管が接続される。
【0027】
請求項4記載の発明の燃料電池は、電解質膜を空気極と燃料極とで挟み込んで形成される複数の単セルが平面状に並べられ、樹脂又はセラミック製の連続気泡体により形成された筐体により前記空気極を覆われて構成された一対の電極ユニットと、液体燃料を貯留する燃料容器に接続され、一対の前記電極ユニットの対面する前記燃料極間に挟まれ毛細管構造により前記燃料極に液体燃料を供給する燃料供給路体と、を備える。
【0028】
ここで、樹脂は、合成樹脂であっても良い。
【0029】
したがって、連続気泡体を介して空気極へ酸素を含む空気が供給される。また、例えば繊維を編んで形成された筐体に比べ曲げ剛性が強い筐体が得られる。これにより、筐体が変形しにくい。
【0030】
請求項5記載の発明の燃料電池は、電解質膜を空気極と燃料極とで挟み込んで形成される複数の単セルが平面状に並べられ、連続気泡体及びハニカム構造体との組み合わせにより形成された筐体によって前記空気極を覆われて構成された一対の電極ユニットと、液体燃料を貯留する燃料容器に接続され、一対の前記電極ユニットの対面する前記燃料極間に挟まれ毛細管構造により前記燃料極に液体燃料を供給する燃料供給路体と、を備える。
【0031】
したがって、連続気泡体及びハニカム構造体を介して空気極へ酸素を含む空気が供給される。また、例えば繊維を編んで形成された筐体に比べ曲げ剛性が強い筐体が得られる。これにより、筐体が変形しにくい。
【0032】
請求項6記載の発明は、請求項1又は2記載の燃料電池において、電気電子機器が使用される状態で前記燃料電池本体の下側に位置するように設けられ前記燃料電池本体に送風するMEMS(マイクロエレクトロメカニカルシステム)による送風機構を備える。
【0033】
したがって、発熱した燃料電池により暖められた空気が上方に流れるのを助けるように送風機構が送風するので、これにより、空気極に空気が効率よく供給される。
【0034】
請求項7記載の発明は、請求項3,4又は5記載の燃料電池において、電気電子機器に取り付けられ、前記燃料供給路体及び前記電極ユニットを含む燃料電池本体と、電気電子機器が使用される状態で前記燃料電池本体の下側に位置するように設けられ前記燃料電池本体に送風するMEMS(マイクロエレクトロメカニカルシステム)による送風機構と、を備える。
【0035】
したがって、発熱した燃料電池により暖められた空気が上方に流れるのを助けるように送風機構が送風するので、これにより、空気極に空気が効率よく供給される。
【0036】
請求項8記載の発明は、請求項1,2,3又は6記載の燃料電池において、前記電極ユニットは、前記空気側を覆う筐体により複数の前記単セルを保持しており、前記筐体は、連続気泡体とハニカム構造体との組み合わせにより構成されている。
【0037】
したがって、連続気泡体及びハニカム構造体を介して空気極へ酸素を含む空気が供給される。また、例えば繊維を編んで形成された筐体に比べ曲げ剛性が強い筐体が得られる。これにより、筐体が変形しにくい。
【0038】
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8の何れか一記載の燃料電池において、前記燃料極及び前記空気極は、連続気泡体にカーボン及び触媒を担持させた構造である。
【0039】
したがって、燃料極では、効率的な酸化反応が行われ、空気極では空気の流通がスムーズに行われる。
【0040】
請求項10記載の発明は、請求項1ないし9の何れか一記載の燃料電池において、隣接する一方の前記単セルの前記空気極と他方の前記単セルの前記燃料極とを接続し、導電性を有し、積層状態の前記燃料供給路体と前記電解質膜との外側に配設された接続用導体を備える。
【0041】
したがって、従来では空気極と燃料極とを接続するために電解質膜の燃料供給路体に対する積層状態部に孔をあけており、これにより電気化学的短絡が発生していたが、本発明では接続用導体を積層状態の燃料供給路体と電解質膜との外側に配設したのでそのような電気化学的短絡の発生が防止される。
【0042】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の燃料電池において、前記接続用導体は、前記電解質膜を挟んだ前記空気極と前記燃料極とを挟持するクリップ構造である。
【0043】
したがって、接続用導体が単セルの電気接続機能と単セルの圧着機能とを兼ねるので、コスト低減が図られる。
【0044】
請求項12記載の発明は、請求項1ないし11の何れか一記載の燃料電池において、前記燃料供給路体を挟んだ前記一対の電極ユニットを挟持するクリップを備える。
【0045】
したがって、空気極と燃料極とが電解質膜を挟んで圧着される。
【0046】
請求項13記載の発明の電気電子機器は、燃料極と空気極とを備える燃料電池を含む各部を収納する筐体を備えた電気電子機器において、前記筐体が樹脂又はセラミック製の連続気泡体により形成されている。
【0047】
ここで、樹脂は、合成樹脂であっても良い。
【0048】
したがって、電気電子機器の外部にある空気が電気電子機器の連続気泡体の筐体を介して電気電子機器の内部に流通し、この空気が燃料電池の空気極へ供給される。これにより、従来では空気極へ空気を供給するために筐体に多数の大きな孔を設けていたが、本発明ではそのような孔を設ける必要が無く、また、筐体は樹脂又はセラミック製であるので十分な曲げ剛性を有しており変形しにくいので、外観上、違和感のないデザインが可能となる。
【0049】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図5に基づいて説明する。本実施の形態は、電気電子機器として携帯可能な携帯電話への適用例である。ここで、図1は本実施の形態の携帯電話を概略的に示す正面図である。
【0050】
図1に示すように、携帯電話1は、略長方体形状の筐体2を備えている。この筐体2の正面には、その上端側から下端側に向かって、スピーカ部3、表示部4、キーボード部5、マイク部6が配設されている。筐体2の上部には、アンテナ7が設けられている。筐体2の内部には、燃料電池50が着脱自在に取り付けられている。このような携帯電話1は、周知の無線電話通信機能を有しており、燃料電池50を電源として動作する。無線電話通信が行なわれる際には、携帯電話1は、スピーカ部3を上、マイク部6を下に位置付けられて使用される。携帯電話1の筐体2は、連続気泡構造の連続気泡体により形成されている。連続気泡体は合成樹脂又はセラミック製である。連続気泡構造は、細孔が連続して形成された構造である。これらの連続した細孔により筐体2には、筐体2の内部と外部とを連通する複数の空気流路が形成されている。
【0051】
次に、燃料電池50を図1ないし図5に基づいて説明する。ここで、図2は燃料電池を概略的に示す分解斜視図、図3は燃料電池本体の内部構造を概略的に示す斜視図、図4は空気極及び燃料極の内部構造を説明するための説明図、図5は空気極と燃料極との接続構造を概略的に示す斜視図である。
【0052】
図1及び図2に示すように、燃料電池50は、燃料電池本体51と、この燃料電池本体51の上側に着脱自在に設けられ燃料電池本体51に供給する液体燃料を貯留する燃料容器52と、燃料電池本体51の下側に設けられた送風機構53とを備えている。液体燃料は、水素を含むアルコール溶液である。アルコール溶液としては、例えば、メタノール、ジメチルエーテル、エタノールなどの溶液を例示することができる。
【0053】
燃料電池本体51は、図3に示すように、複数の単セルである膜電極接合体54が平面状に並べられ筐体55で保持されて構成された一対の電極ユニット56a,56bと、これらの一対の電極ユニット56a,56bに挟まれた燃料供給路体57とを備えており、一対の電極ユニット56a,56bは、燃料供給路体57を挟んだ状態で側部筐体58(図2参照)により接合されている。このとき、一対の電極ユニット56a,56bと燃料供給路体57とは圧着されている。ここで、筐体55は、樹脂又はセラミック製である。樹脂は合成樹脂であっても良い。
【0054】
膜電極接合体54は、電解質膜59を空気極60と燃料極61とで挟み込んで形成されている。電解質膜59は、複数の膜電極接合体54を通る単一のものである。これらの膜電極接合体54は、同じ種類の電極が同じ側に位置するように配置されており、燃料極61側が燃料供給路体57に接続され、空気極60側が外側に位置付けられている。
【0055】
空気極60及び燃料極61は、図4に示すように、導電性を有した連続気泡構造の連続気泡体から形成さられており、この連続気泡体の細孔62に触媒63を担持したカーボン64が担持されている。ここで、図4では、細孔62、カーボン64、触媒63を模式的に示している。
【0056】
複数の膜電極接合体54は、図3及び図5に示すように、電気的に直列接続されている。詳しくは、空気極60及び燃料極61には、それぞれ導電性を有する空気極側接続用導体65及び燃料極側接続用導体66が設けられており、隣接する一方の膜電極接合体54の空気極60の空気極側接続用導体65と他方の膜電極接合体54の燃料極61の燃料極側接続用導体66とが接続されている。空気極側接続用導体65と燃料極側接続用導体66とは、積層状態の燃料供給路体57と電解質膜59との外側に配設されて接続されている。これらの空気極側接続用導体65と燃料極側接続用導体66とにより空気極60と燃料極61とを接続する接続用導体67が構成されている。
【0057】
なお、空気極側接続用導体65と燃料極側接続用導体66とにより構成される接続用導体67の配設は、積層状態の燃料供給路体57と電解質膜59との外側に配設されていれば良く、例えば、燃料供給路体57よりも電解質膜59の方が一回り大きく形成されている場合には、図6に示すように、電解質膜59における燃料供給路体57とは積層状態にならない一辺側に切り欠き部59aを形成して、その切り欠き部59aに接続用導体67を配設しても良い。また、このとき、燃料極61の淵にパッキンPを設けて、燃料極61から外部への燃料漏れを防止することが望ましい。このようなパッキンPは、図5には特に図示しないが、図5で説明した構造の場合にも設けることが望ましい。
【0058】
そして、燃料電池本体51は、膜電極接合体54において燃料極61に供給されるアルコール溶液と、空気極60に取り込まれる空気中の酸素とを化学反応させて電気を発生させ、その電気を負荷に供給する。
【0059】
燃料供給路体57は、連続気泡構造の連続気泡体により形成されている。燃料供給路体57には、連続した細孔により複数の毛細管が形成されている。連続気泡体の材質は、樹脂や金属やセラミックなどを例示することができる。このような燃料供給路体57では、燃料容器52から供給されたアルコール溶液を毛細管による毛細管現象を利用して燃料極61に供給する。これらの細孔の径は、アルコール溶液が燃料極61まで染み込む毛細管現象を生じさせる最適の孔径である0.06μm〜0.7mmの間に設定されている。
【0060】
図2に示すように、燃料容器52の燃料電池本体51側である下壁68には、複数の流出孔69が形成されている。燃料容器52の下面70には、流出孔69に流入口が連通したノズル71が突出して設けられている。このノズル71は、先端に向かうに従い細くなる針状に形成されており、先端及び周壁には孔である細孔72が形成されている。そして、燃料容器52が燃料電池本体51に取り付けられる際に、燃料電池本体51の燃料供給路体57に形成された嵌合孔73にノズル71が嵌合する。
【0061】
送風機構53は、MEMS(マイクロエレクトロメカニカルシステム)により構成されており、燃料電池本体51に送風する。送風機構53の構成としては、静電力モータで微小ファンを回転させる構成や、ダイヤフラム構造のような薄いシリコンからなる膜を振動させるような構成を例示することができる。
【0062】
このような構成において、携帯電話1が使用される際には、燃料電池50の燃料容器52が燃料電池本体51よりも上に位置付けられるので、燃料容器52に貯留されている液体燃料は、液体燃料の自重による落下と燃料供給路体57における毛細管現象との相乗効果により燃料極61に到達し、これにより、燃料極61への単位時間当たりの燃料供給量が従来の毛細管現象のみで燃料供給を行うものに比べて増加するので、液体燃料を十分に燃料極61へ供給することができ、効率的な酸化反応を行わせることができる。ここで、このような液体燃料の流れは、例えば、キャップを閉め忘れた万年筆などが衣服のポケットに差し込まれた場合、インクが毛細管現象だけでなく、インクの自重によっても衣服の下部方向に染みわたるのと同様である。
【0063】
また、このとき、燃料容器52に貯留されている液体燃料は、自重によりノズル71中を落下し、細孔72から燃料供給路体57中に供給され、これにより、例えばノズル71がない状態に比べて、液体燃料が燃料供給路体57中に速く広がるので、燃料極61への単位時間当たりの燃料供給量をさらに増加させることができる。
【0064】
また、燃料供給路体57が毛細管構造を有する連続気泡体により形成されていることから、一つの燃料極61に対して複数の毛細管が接続されるので、例えば一つの燃料極61に対して毛細管を1本だけ接続する場合に比べて、燃料極61へ液体燃料を多く供給することができるので、燃料極61への効果的な燃料供給を行うことができる。
【0065】
また、電極ユニット56a,56bの筐体55が連続気泡体により形成されているので、連続気泡体は通気性が良いので、連続気泡体を介して空気極60へ酸素を含む空気が供給される。
【0066】
また、燃料電池50において効率の良い化学反応を得るためには、電極ユニット56a,56bの膜電極接合体54に所定以上の圧力を掛ける必要があるが、本実施の形態の電極ユニット56a,56bの筐体55は樹脂又はセラミック製の連続気泡体であるので、曲げ剛性が強く、筐体55が変形しにくいので、膜電極接合体54に最適な圧力をかけることができる。ここで、従来では例えば繊維を編んで形成された筐体があるが、このような従来例では曲げ剛性が低かった、さらに、このような筐体に空気極への空気の供給用に大きな孔を複数形成し場合には、さらに曲げ剛性が低くなってしまい、このような従来の筐体では、別に用意した板材で電極ユニットをさらに強固に挟みつける必要があった。
【0067】
また、燃料電池50は発電の際に発熱するが、この発熱により暖められた空気が上方に流れるのを助けるように送風機構53が送風するので、これにより、空気極60に空気を効率よく供給することができ、燃料電池50における効率的な化学反応が行わせることができる。ここで、従来の機械的な構造の送風ファンは大型であるので燃料電池50に設けるのが困難であり、設けた場合には燃料電池50が大型化してしまうが、本実施の形態の送風機構53は、MEMS(マイクロエレクトロメカニカルシステム)によるものであり小さいので、燃料電池50に容易に設けることができ、また、燃料電池50の小型化を図ることができる。
【0068】
また、燃料電池50の空気極60及び燃料極61には電流が流れるように導電性を付与する必要があるほか、酸素及び液体燃料が通りやすい構造であることと、燃料極61では液体燃料の酸化反応が効率的に行われるよう、触媒63を最適に配置する必要とがある。特に、燃料極61では液体燃料、触媒63、電解質膜59の三相の界面面積ができるだけ広くなるようにすることが重要である。本実施の形態では、空気極60及び燃料極61が連続気泡体により形成され、この連続気泡体の細孔62にカーボン64及び触媒63を担持させる構成とされ、また、これらの空気極60及び燃料極61が電解質膜59に圧着されているので、燃料極61では、液体燃料がカーボン64及び触媒63を担持した連続気泡体の細孔62を通して電解質膜59に到達し、これにより、効率的な酸化反応が行われる。また、空気極60では酸素を含んだ空気の流通が効果的に行われる。
【0069】
また、本実施の形態では、膜電極接合体54の出力電圧は実質的に0.5V〜0.7V程度であり、これらの複数の膜電極接合体54を直列接続することにより携帯電話1に必要な例えば、3V〜6V程度の電圧を得ている。ここで、従来はこのように膜電極接合体54を直列接続する際に、空気極60と燃料極61とを接続するために、電解質膜59の燃料供給路体57に対する積層状態部(電解質膜59の内側)に孔をあけてその孔に接続用導体を配設しており、このように電解質膜59に孔をあけることにより、そこから液体燃料が染み込みやすくなり、電気化学的な短絡を発生させてしまい大きな電気的損失となっていた。本実施の形態では積層状態の燃料供給路体57と電解質膜59との外側に接続用導体67を配設したことにより、電解質膜59の燃料供給路体57に対する積層状態部に孔をあけない構造であるので、従来のような電気化学的短絡の発生を防止することができ、これにより、電気的損失を防止することができる。
【0070】
また、携帯電話1の筐体2が連続気泡体により形成されていることにより、携帯電話1の外部にある空気が携帯電話1の連続気泡体の筐体2を介して筐体2の内部に流通し、この空気が燃料電池50の空気極60へ供給される。従来では空気極へ空気を供給するために携帯電話の筐体に多数の大きな孔を設けておりそのような孔は外観上好ましくなかったが、本発明ではそのような孔を設ける必要が無く、さらに、筐体2は樹脂又はセラミック製であるので十分な曲げ剛性を有しており変形しにくいので、外観上、違和感のないデザインを行うことができる。
【0071】
なお、本実施の形態では、ノズル71を燃料容器52に設けた例を説明したが、これに限るものではなく、例えば、燃料供給路体57にノズル71を埋め込んでおき、燃料電池本体51に燃料容器52が装着されたときに、そのノズル71が流出孔69に嵌合するようにしても良い。
【0072】
また、ノズル71として、針状のものを説明したがこれに限るものではなく、例えば、円筒状のもので良い。また、その長さは燃料電池本体51の燃料供給路体57と同程度の長さであっても良い。
【0073】
なお、本実施の形態では、電気電子機器として携帯電話1を例に説明したが、電気電子機器としてはこれに限るものではなく、電気により動作する電気電子機器であれば良い。
【0074】
次に、本発明の第二の実施の形態を図7に基づいて説明する。なお、前述した実施の形態と同じ部分は同一符号で示し説明も省略する(以降の実施の形態でも同様)。ここで、図7は本実施の形態の電極ユニットの筐体の構造を説明するための説明図である。
【0075】
本実施の形態は、燃料電池本体51の電極ユニット56a,56bの筐体80が第一の実施の形態とは異なる。本実施の形態の電極ユニット56a,56bの筐体80は、連続気泡体構造の連続気泡体81とハニカム構造のハニカム構造体82とが積層された構造である。ここで、図7では連続気泡体81とハニカム構造体82とを分解して示している。ハニカム構造体82の通気方向は、筐体80の厚み方向と同じにされている。このような連続気泡体81及びハニカム構造体82は、樹脂又はセラミック製である。
【0076】
このような構成において、連続気泡体81及びハニカム構造体82を介して空気極60へ酸素を含む空気が供給される。
【0077】
ここで、各膜電極接合体54は空気極60と燃料極61とで電解質膜59を挟んでいるが、これらの膜電極接合体54にできるだけ強い圧力をかけることで燃料電池50での大きな出力(電力)が得られる。本実施の形態では、電極ユニット56a,56bの筐体80にハニカム構造体82が採用されており、ハニカム構造体82は、例えば繊維を編んで形成された筐体などに比べ曲げ剛性が強いので、各膜電極接合体54に最適な強い圧力をかけることができ、これにより大きな出力(電力)を得ることができる。
【0078】
次に、本発明の第三の実施の形態を図8に基づいて説明する。ここで、図8は本実施の形態の空気極と燃料極との接続構造を概略的に示す斜視図である。
【0079】
本実施の形態は、前述した実施の形態に対して電極ユニット56a,56bの空気極60と燃料極61との接続構造が異なる。
【0080】
本実施の形態では、図8に示すように、前述した実施の形態において説明した空気極側接続用導体65及び燃料極側接続用導体66に代えて、導体として導電性を有するクリップ90により空気極60と燃料極61とを接続している。なお、図8ではクリップ90の一部を省略して示している。クリップ90は、弾性を有する金属から製作され圧着力を発生し、この圧着力により空気極60と燃料極61とを挟持している。そして、隣接する一方の膜電極接合体54の空気極60と、他方の膜電極接合体54の燃料極61とだけを接続するために、それら以外の電気的導通が不要な部分には絶縁処理が施されている。これにより、隣接する一方の膜電極接合体54の空気極60と、他方の膜電極接合体54の燃料極61とだけがクリップ90により電気的に接続される。ここに、クリップが接続用導体として機能する。
【0081】
このような構成により、クリップ90が膜電極接合体54の電気的接続機能と膜電極接合体54の圧着機能とを兼ねるので、コスト低減を図ることができる。
【0082】
次に、本発明の第四の実施の形態を図9に基づいて説明する。ここで、図9は本実施の形態の燃料電池本体を概略的に示す斜視図である。
【0083】
本実施の形態の燃料電池本体51には、一対の電極ユニット56a,56bで燃料供給路体57を挟む方向に一対の電極ユニット56a,56bを挟持する一対の金属製のクリップ95が設けられている。このとき、クリップ95は、空気極60と燃料極61との上を押圧するように位置付けられている。そして、このクリップ95により、一対の電極ユニット56a,56bと燃料供給路体57とが圧着される。このクリップ95は筐体55と一体化されている。
【0084】
このような構成において、従来では電極ユニットと燃料供給路体との圧着はネジ止め式により行われていたが、本実施の形態ではクリップ95が採用されているので、電極ユニット56a,56bと燃料供給路体57とを圧着させる構造が容易なものとなる、また、コスト低減を図ることができる。
【0085】
また、クリップ95は、燃料供給路体57を挟んだ一対の電極ユニット56a,56bの厚さのバラツキにも容易に対応できる。
【0086】
また、取り付けるクリップ95の数を適宜選択することにより、燃料供給路体57を挟んだ一対の電極ユニット56a,56bに最適な圧着力を与えることができる。
【0087】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の燃料電池によれば、電解質膜を空気極と燃料極とで挟み込んで形成される複数の単セルが平面状に並べられた構成の一対の電極ユニットと、これらの一対の電極ユニットの対面する前記燃料極間に挟まれ毛細管構造により前記燃料極に液体燃料を供給する燃料供給路体と、を有する燃料電池本体と、内部に液体燃料を貯留し、前記燃料供給路体に接続される流出孔から液体燃料が流出する燃料容器と、を備え、電気電子機器に取り付けられ、電気電子機器が使用される状態で前記燃料容器が前記燃料電池本体よりも上側に位置するように前記燃料電池本体と前記燃料容器とが位置付けられていることにより、電気電子機器が使用される状態では、燃料容器に貯留されている液体燃料は、液体燃料の自重による落下と毛細管現象との相乗効果により燃料極に到達し、これにより、燃料極への単位時間当たりの燃料供給量が従来の毛細管現象のみで燃料供給を行うものに比べて増加するので、液体燃料を十分に燃料極へ供給することができ、効率的な酸化反応を行わせることができる。
【0088】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の燃料電池において、前記流出孔は、前記燃料容器の前記燃料供給路体に対面する側に形成され、前記燃料供給路体中に配置され前記流出孔に接続され周壁に孔が形成されたノズルを備えることにより、燃料容器に貯留されている液体燃料は、自重によりノズル中を落下し、燃料供給路体中に供給され、これにより、例えばノズルがない状態に比べて、液体燃料が燃料供給路体中に速く広がるので、燃料極への単位時間当たりの燃料供給量をさらに増加させることができる。
【0089】
請求項3記載の発明の燃料電池によれば、電解質膜を空気極と燃料極とで挟み込んで形成される複数の単セルが平面状に並べられた構成の一対の電極ユニットと、液体燃料を貯留する燃料容器に接続され、一対の前記電極ユニットの対面する前記燃料極間に挟まれ、毛細管構造を有する連続気泡体により形成され、その毛細管構造により前記燃料極に液体燃料を供給する燃料供給路体と、を備えることにより、一つの燃料極に対して複数の毛細管が接続されるので、例えば一つの燃料極に対して毛細管を1本だけ接続する場合に比べて、燃料極へ液体燃料を多く供給することができるので、燃料極への効果的な燃料供給を行うことができる。
【0090】
請求項4記載の発明の燃料電池によれば、電解質膜を空気極と燃料極とで挟み込んで形成される複数の単セルが平面状に並べられ、樹脂又はセラミック製の連続気泡体により形成された筐体により前記空気極を覆われて構成された一対の電極ユニットと、液体燃料を貯留する燃料容器に接続され、一対の前記電極ユニットの対面する前記燃料極間に挟まれ毛細管構造により前記燃料極に液体燃料を供給する燃料供給路体と、を備えることにより、連続気泡体を介して空気極へ酸素を含む空気を供給することができ、また、例えば繊維を編んで形成された筐体に比べ曲げ剛性が強い筐体が得られ筐体が変形しにくいので、単セルに最適な圧力をかけることができる。
【0091】
請求項5記載の発明の燃料電池によれば、電解質膜を空気極と燃料極とで挟み込んで形成される複数の単セルが平面状に並べられ、連続気泡体及びハニカム構造体との組み合わせにより形成された筐体によって前記空気極を覆われて構成された一対の電極ユニットと、液体燃料を貯留する燃料容器に接続され、一対の前記電極ユニットの対面する前記燃料極間に挟まれ毛細管構造により前記燃料極に液体燃料を供給する燃料供給路体と、を備えることにより、連続気泡体及びハニカム構造体を介して空気極へ酸素を含む空気を供給することができる。また、例えば繊維を編んで形成された筐体に比べ曲げ剛性が強い筐体が得られ筐体が変形しにくいので、最適な圧力で単セルに圧力をかけることができる。
【0092】
請求項6記載の発明によれば、請求項1又は2記載の燃料電池において、電気電子機器が使用される状態で前記燃料電池本体の下側に位置するように設けられ前記燃料電池本体に送風するMEMS(マイクロエレクトロメカニカルシステム)による送風機構を備えることにより、発熱した燃料電池により暖められた空気が上方に流れるのを助けるように送風機構が送風するので、これにより、空気極に空気を効率よく供給することができ、燃料電池における効率的な化学反応を行わせることができる。
【0093】
請求項7記載の発明によれば、請求項3,4又は5記載の燃料電池において、電気電子機器に取り付けられ、前記燃料供給路体及び前記電極ユニットを含む燃料電池本体と、電気電子機器が使用される状態で前記燃料電池本体の下側に位置するように設けられ前記燃料電池本体に送風するMEMS(マイクロエレクトロメカニカルシステム)による送風機構と、を備えることにより、発熱した燃料電池により暖められた空気が上方に流れるのを助けるように送風機構が送風するので、これにより、空気極に空気を効率よく供給することができ、燃料電池における効率的な化学反応が行わせることができる。
【0094】
請求項8記載の発明によれば、請求項1,2,3又は6記載の燃料電池において、前記電極ユニットは、前記空気側を覆う筐体により複数の前記単セルを保持しており、前記筐体は、連続気泡体とハニカム構造体との組み合わせにより構成されていることにより、連続気泡体及びハニカム構造体を介して空気極へ酸素を含む空気を供給することができる。また、例えば繊維を編んで形成された筐体に比べ曲げ剛性が強い筐体が得られ筐体が変形しにくいので、最適な圧力で単セルに圧力をかけることができる。
【0095】
請求項9記載の発明によれば、請求項1ないし8の何れか一記載の燃料電池において、前記燃料極及び前記空気極は、連続気泡体にカーボン及び触媒を担持させた構造であることにより、燃料極では、効率的な酸化反応を行わせることができ、空気極では空気の流通をスムーズに行わせることができる。
【0096】
請求項10記載の発明によれば、請求項1ないし9の何れか一記載の燃料電池において、隣接する一方の前記単セルの前記空気極と他方の前記単セルの前記燃料極とを接続し、導電性を有し、積層状態の前記燃料供給路体と前記電解質膜との外側に配設された接続用導体を備えることにより、従来では空気極と燃料極とを接続するために電解質膜の燃料供給路体に対する積層状態部に孔をあけており、これにより電気化学的短絡が発生していたが、本発明では接続用導体を積層状態の燃料供給路体と電解質膜との外側に配設したのでそのような電気化学的短絡の発生を防止することができる。
【0097】
請求項11記載の発明によれば、請求項10記載の燃料電池において、前記接続用導体は、前記電解質膜を挟んだ前記空気極と前記燃料極とを挟持するクリップ構造であることにより、接続用導体が単セルの電気接続機能と単セルの圧着機能とを兼ねるので、コスト低減を図ることができる。
【0098】
請求項12記載の発明によれば、請求項1ないし11の何れか一記載の燃料電池において、前記燃料供給路体を挟んだ前記一対の電極ユニットを挟持するクリップを備えることにより、空気極と燃料極とが電解質膜を挟んで圧着される。従来ではこのような圧着はネジ止め式により行われていたが、それに比べコスト低減を図ることができる。
【0099】
請求項13記載の発明の電気電子機器によれば、燃料極と空気極とを備える燃料電池を含む各部を収納する筐体を備えた電気電子機器において、前記筐体が樹脂又はセラミック製の連続気泡体により形成されていることにより、電気電子機器の外部にある空気が電気電子機器の連続気泡体の筐体を介して電気電子機器の内部に流通し、この空気が燃料電池の空気極へ供給されるので、従来では空気極へ空気を供給するために筐体に多数の大きな孔を設けていたが、本発明ではそのような孔を設ける必要が無く、また、筐体は樹脂又はセラミック製であるので十分な曲げ剛性を有しており変形しにくいので、外観上、違和感のないデザインを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の携帯電話を概略的に示す正面図である。
【図2】燃料電池を概略的に示す分解斜視図である。
【図3】燃料電池本体の内部構造を概略的に示す斜視図である。
【図4】燃料極の内部構造を説明するための説明図である。
【図5】空気極と燃料極との接続構造を概略的に示す斜視図である。
【図6】空気極と燃料極との接続構造の別の例を概略的に示す斜視図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態の電極ユニットの筐体の構造を説明するための説明図である。
【図8】本発明の第三の実施の形態の空気極と燃料極との接続構造を概略的に示す斜視図である。
【図9】本発明の第四の実施の形態の燃料電池本体を概略的に示す斜視図である。
【図10】従来の燃料電池の内部構造を概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1 携帯電話(電気電子機器)
2 筐体
50 燃料電池
51 燃料電池本体
52 燃料容器
53 送風機構
54 膜電極接合体(単セル)
55 筐体
56a 電極ユニット
56b 電極ユニット
57 燃料供給路体
59 電解質膜
60 空気極
61 燃料極
63 触媒
64 カーボン
67 接続用導体
69 流出孔
71 ノズル
72 細孔(孔)
80 筐体
81 連続気泡体
82 ハニカム構造体
90 クリップ(接続用導体)
95 クリップ

Claims (13)

  1. 電解質膜を空気極と燃料極とで挟み込んで形成される複数の単セルが平面状に並べられた構成の一対の電極ユニットと、これらの一対の電極ユニットの対面する前記燃料極間に挟まれ毛細管構造により前記燃料極に液体燃料を供給する燃料供給路体と、を有する燃料電池本体と、
    内部に液体燃料を貯留し、前記燃料供給路体に接続される流出孔から液体燃料が流出する燃料容器と、
    を備え、
    電気電子機器に取り付けられ、電気電子機器が使用される状態で前記燃料容器が前記燃料電池本体よりも上側に位置するように前記燃料電池本体と前記燃料容器とが位置付けられている燃料電池。
  2. 前記流出孔は、前記燃料容器の前記燃料供給路体に対面する側に形成され、
    前記燃料供給路体中に配置され前記流出孔に接続され周壁に孔が形成されたノズルを備える請求項1記載の燃料電池。
  3. 電解質膜を空気極と燃料極とで挟み込んで形成される複数の単セルが平面状に並べられた構成の一対の電極ユニットと、
    液体燃料を貯留する燃料容器に接続され、一対の前記電極ユニットの対面する前記燃料極間に挟まれ、毛細管構造を有する連続気泡体により形成され、その毛細管構造により前記燃料極に液体燃料を供給する燃料供給路体と、
    を備える燃料電池。
  4. 電解質膜を空気極と燃料極とで挟み込んで形成される複数の単セルが平面状に並べられ、樹脂又はセラミック製の連続気泡体により形成された筐体により前記空気極を覆われて構成された一対の電極ユニットと、
    液体燃料を貯留する燃料容器に接続され、一対の前記電極ユニットの対面する前記燃料極間に挟まれ毛細管構造により前記燃料極に液体燃料を供給する燃料供給路体と、
    を備える燃料電池。
  5. 電解質膜を空気極と燃料極とで挟み込んで形成される複数の単セルが平面状に並べられ、連続気泡体及びハニカム構造体との組み合わせにより形成された筐体によって前記空気極を覆われて構成された一対の電極ユニットと、
    液体燃料を貯留する燃料容器に接続され、一対の前記電極ユニットの対面する前記燃料極間に挟まれ毛細管構造により前記燃料極に液体燃料を供給する燃料供給路体と、
    を備える燃料電池。
  6. 電気電子機器が使用される状態で前記燃料電池本体の下側に位置するように設けられ前記燃料電池本体に送風するMEMS(マイクロエレクトロメカニカルシステム)による送風機構を備える請求項1又は2記載の燃料電池。
  7. 電気電子機器に取り付けられ、
    前記燃料供給路体及び前記電極ユニットを含む燃料電池本体と、
    電気電子機器が使用される状態で前記燃料電池本体の下側に位置するように設けられ前記燃料電池本体に送風するMEMS(マイクロエレクトロメカニカルシステム)による送風機構と、
    を備える請求項3,4又は5記載の燃料電池。
  8. 前記電極ユニットは、前記空気側を覆う筐体により複数の前記単セルを保持しており、
    前記筐体は、連続気泡体とハニカム構造体との組み合わせにより構成されている請求項1,2,3又は6記載の燃料電池。
  9. 前記燃料極及び前記空気極は、連続気泡体にカーボン及び触媒を担持させた構造である請求項1ないし8の何れか一記載の燃料電池。
  10. 隣接する一方の前記単セルの前記空気極と他方の前記単セルの前記燃料極とを接続し、導電性を有し、積層状態の前記燃料供給路体と前記電解質膜との外側に配設された接続用導体を備える請求項1ないし9の何れか一記載の燃料電池。
  11. 前記接続用導体は、前記電解質膜を挟んだ前記空気極と前記燃料極とを挟持するクリップ構造である請求項10記載の燃料電池。
  12. 前記燃料供給路体を挟んだ前記一対の電極ユニットを挟持するクリップを備える請求項1ないし11の何れか一記載の燃料電池。
  13. 燃料極と空気極とを備える燃料電池を含む各部を収納する筐体を備えた電気電子機器において、
    前記筐体が樹脂又はセラミック製の連続気泡体により形成されていることを特徴とする電気電子機器。
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