JP2004326516A - 媒体認識装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】種々の多様な媒体のいずれに対しても適用することができ、かつ、該媒体のいずれに対して適用しても、高い精度で媒体を認識することができるようにする。
【解決手段】媒体11の画像情報を取得するセンサと、該センサによって前記媒体11の特徴を含む取得画像を出力する画像取得部17とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】媒体11の画像情報を取得するセンサと、該センサによって前記媒体11の特徴を含む取得画像を出力する画像取得部17とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、媒体認識装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動販売機、両替機、ゲーム機等の装置においては、紙幣、金券等の媒体の搬送経路や取扱装置に、媒体認識装置が配設されている。該媒体認識装置が真正な媒体を認識することによって、前記媒体認識装置が認識することのできない媒体を偽造紙幣、偽造券等の不正な媒体として排除することができる。そして、近年においては、産業活動が活発化して国際化が進展し、海外との交流も一段と盛んになるにつれて、外国紙幣等の海外で製造され使用されている種々の多様な媒体も国内において使用される機会が多くなっている。
【0003】
そのため、前記媒体認識装置も、種々の多様な媒体を認識することが必要となっている。そして、種々の多様な媒体を認識することができる媒体認識装置に関する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この場合、画像情報取得センサを使用して種々の多様な媒体を認識するためのセンシング技術の開発として、種々の多様な媒体に対して適用することができるようにセンサ用光源や画像情報取得センサのゲインを選定するようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−218408号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の媒体認識装置においては、種々の多様な媒体に対して適用することができるようにセンサ用光源や画像情報取得センサのゲインを選定するので、選定されたセンサ用光源や画像情報取得センサのゲインは、いわゆる、妥協点として選定されたものとなり、種々の多様な媒体のいずれに対しても適用することができるが、いずれの媒体に対して適用しても、高い精度で媒体を認識することができない。すなわち、前記従来の媒体認識装置を対象となる媒体に対して適用する場合、どこかで妥協点を見つけてセンサ用光源や画像情報取得センサのゲインを選定するので、高精度な認識性能を要求された場合には対応することができなくなってしまう。
【0006】
この場合、前記媒体が紙幣であるとすると、前記従来の媒体認識装置は、千円札や一万円札のような複数の金種の紙幣を認識することができるが、高い精度で紙幣を認識することができないので、複数の金種の紙幣を識別することができなくなってしまう。そのため、前記従来の媒体認識装置を自動販売機、両替機、ゲーム機等の装置に適用することができない。また、前記従来の媒体認識装置は、高い精度で紙幣を認識することができないので、真正な紙幣と不正な紙幣とを識別することができない。そのため、前記従来の媒体認識装置を自動販売機、両替機、ゲーム機等の装置に配設しても、偽造紙幣のような不正な紙幣を適切に排除することができない。
【0007】
本発明は、前記従来の媒体認識装置の問題点を解決して、種々の多様な媒体のいずれに対しても適用することができ、かつ、該媒体のいずれに対して適用しても、高い精度で媒体を認識することができる媒体認識装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の媒体認識装置においては、媒体の画像情報を取得するセンサと、該センサによって前記媒体の特徴を含む取得画像を出力する画像取得部とを有する。
【0009】
本発明の他の媒体認識装置においては、さらに、前記センサが取得した画像情報について解析を行う画像情報解析部を有する。
【0010】
本発明の更に他の媒体認識装置においては、さらに、前記画像情報解析部の解析結果に基づいてセンサ用光源を選択するセンサ用光源選択部を有する。
【0011】
本発明の更に他の媒体認識装置においては、さらに、前記画像情報解析部の解析結果に基づいて前記センサのゲインを選択するセンサゲイン選択部を有する。
【0012】
本発明の更に他の媒体認識装置においては、さらに、前記画像情報解析部の解析結果に基づいてセンサ用光源を選択するセンサ用光源選択部と、前記画像情報解析部の解析結果に基づいて前記センサのゲインを選択するセンサゲイン選択部とを有する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の第1の実施の形態における媒体認識装置の機能の構成を示すブロック図、図2は本発明の第1の実施の形態における媒体認識装置の画像情報取得センサの位置を示す図である。
【0015】
図1において、10は本実施の形態における媒体認識装置であり、自動販売機、両替機、ゲーム機等の装置に配設され、媒体11を認識する。ここで、該媒体11は、情報としての画像を備えるものであり、例えば、紙幣であるが、ビール券、ギフト券、商品券等の金券、トラベラーズチェック、小切手等の証書、入場券等の施設利用券であってもよく、いかなる種類のものであってもよい。
【0016】
ここで、前記媒体11が紙幣である場合について説明する。この場合、前記媒体認識装置10は、複数種類の媒体11を認識することができるものであり、例えば、該媒体11が我が国の紙幣である場合、千円札、二千円札、五千円札及び一万円札の四種類の金種の紙幣をそれぞれ認識することができる。さらに、前記媒体認識装置10は、外国の紙幣をも認識することができるものであることが望ましい。そして、前記媒体認識装置10は、自動販売機、両替機、ゲーム機等のように紙幣を受領する装置における紙幣の搬送経路や紙幣の取扱装置に配設され、受領した紙幣を認識する。なお、前記紙幣を受領する装置は、自動販売機、両替機、ゲーム機等でなくてもよく、いかなる装置であってもよい。そして、前記紙幣を受領する装置は、媒体認識装置10が認識した紙幣を真正な紙幣として取り扱い、媒体認識装置10が認識しなかった紙幣を偽造紙幣のような不正な紙幣として排除する。
【0017】
本実施の形態において、前記媒体認識装置10は、図1に示されるように、画像情報取得部12、画像情報解析部13、センサ用光源選択部14、センサ用光源部15及び画像取得部17を有する。ここで、前記画像情報取得部12は、図2に示されるようなセンサとしての画像情報取得センサ22によって、媒体11のイメージデータ、すなわち、画像情報を取得する。そして、前記画像情報解析部13は、前記画像情報取得部12が取得した媒体11の画像情報について解析を行う。
【0018】
また、前記センサ用光源部15は、複数のセンサ用光源として、第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cを備える。本実施の形態において、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cからの光は、前記媒体11の表面を照射して反射し、画像情報取得センサ22によって取得されるようになっている。すなわち、該画像情報取得センサ22は、いわゆる反射型の光センサとして、前記媒体11の表面に対して、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cと同じ側に配設される。なお、前記画像情報取得センサ22は、いわゆる透過型の光センサとして、前記媒体11の表面に対して、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cと反対の側に配設されるようにしてもよい。この場合、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cからの光は、前記媒体11を透過し、画像情報取得センサ22によって取得される。
【0019】
そして、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cは、それぞれ、異なる波長の光を放射するものであり、例えば、近赤外光を放射する赤外光源、緑色の光を放射する緑色光源、赤色の光を放射する赤色光源等であるが、いかなる波長の光を放射するものであってもよい。本実施の形態においては、前記第1のセンサ用光源16aが赤外光源、第2のセンサ用光源16bが緑色光源、及び、第3のセンサ用光源16cが赤色光源である場合について説明する。なお、本実施の形態において、前記センサ用光源部15が備えるセンサ用光源の数は、複数のセンサ用光源として、第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cの三つであるが、複数であればいくつであってもよく、二つであってもよいし、四つ以上であってもよい。
【0020】
また、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cは、いかなる種類の光源であってもよく、例えば、LED(Light Emitting Diode)、電球、蛍光灯等にカラーフィルタを組み合わせたものである。また、前記画像情報取得センサ22も、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cの照射する光を検出することができるものであれば、いかなる種類のものであってもよく、例えば、撮像管、CCD、フォトダイオード等である。なお、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cを統括的に説明する場合には、センサ用光源16として説明する。
【0021】
そして、前記センサ用光源選択部14は、前記画像情報解析部13が行った解析結果に基づいて、適切なセンサ用光源16を選択する。すると、前記センサ用光源部15は、選択されたセンサ用光源16を作動させて、所定の波長の光を照射させる。また、前記画像取得部17は、前記センサ用光源選択部14が選択したセンサ用光源16からの光が照射された媒体11の画像を取得して取得画像を出力する。
【0022】
本実施の形態において、前記画像情報取得センサ22は、媒体11の一部分の画像情報を取得するようになっていて、例えば、図2に示されるようなセンサ情報取得領域23の範囲の画像情報を取得する。なお、前記画像情報取得センサ22は、図示されないフレーム等に固定され、媒体11が図2において矢印で示される方向に搬送される。これにより、前記画像情報取得センサ22は媒体11に対して相対的に移動し、センサ情報取得領域23の媒体先端aから媒体後端bまでの範囲における画像情報を取得する。なお、前記媒体11を搬送する図示されない搬送装置は、媒体認識装置10が配設されている自動販売機、両替機、ゲーム機等の装置が備えるものであるが、媒体認識装置10自体が前記搬送装置を備えていてもよい。
【0023】
次に、前記構成の媒体認識装置10の動作について説明する。
【0024】
図3は本発明の第1の実施の形態における画像情報取得センサの出力波形の例を示す図、図4は本発明の第1の実施の形態における出力画像の例を示す図である。なお、図3において、縦軸に階調を、横軸に媒体の搬送方向の距離を採ってある。
【0025】
まず、媒体11が自動販売機、両替機、ゲーム機等の装置における媒体の搬送経路に挿入され、搬送装置に搬送されて、図2に示されるような位置に到達すると、前記画像情報取得部12は、画像情報取得センサ22によって、媒体11の画像情報を取得する。この場合、センサ情報取得領域23の範囲の画像情報が取得される。そして、取得された画像情報は、例えば、図3における波形31のように出力される。この場合、センサ用光源16は、デフォルトとして設定されたものが作動するようになっている。ここでは、デフォルトとして、第1のセンサ用光源16aが作動するように設定されているものとする。そのため、前記波形31は、近赤外光が媒体11に照射された場合の画像情報取得センサ22の出力波形の例を示している。
【0026】
ここで、前記波形31は、媒体11が図2において矢印で示される方向に搬送され、前記画像情報取得センサ22が媒体11に対して相対的に移動することによって取得した画像情報としての画像情報取得センサ22の出力波形である。そして、図3の横軸のa及びbは、センサ情報取得領域23の媒体先端a及び媒体後端bを示している。すなわち、前記波形31はセンサ情報取得領域23の先端aから後端bまでの範囲における画像情報取得センサ22の出力波形である。
【0027】
本実施の形態において、画像情報取得センサ22の出力は、図3に示されるように、0から255の256階調の輝度を示すデータとなっている。この場合、0は画像が暗いことを示し、255は画像が明るいことを示している。なお、前記画像情報取得センサ22の出力の階調数は、いくつであってもよく、256以上であっても、256以下であってもよい。
【0028】
図3に示される例において、前記波形31は、センサ情報取得領域23の先端aから後端bまでの範囲で輝度が255近辺、すなわち、明るいところでほぼ一定であることを示している。これは、近赤外光が媒体11に照射した場合には、媒体11の画像情報を適切に取得することができないこと、すなわち、媒体11には赤外反応がないことを意味している。
【0029】
このように、画像情報取得センサ22の出力波形が、図3に示される波形31のように、明るいところでほぼ一定となる場合、画像取得部17が前記画像情報取得センサ22から取得する画像は、図4(a)に示されるようなほぼ真っ白な画像となってしまい、媒体11の絵柄の特徴を把握することができなくなる。そこで、画像情報解析部13は、画像情報取得部12が画像情報取得センサ22によって取得した媒体11の画像情報について解析を行い、画像取得部17が前記画像情報取得センサ22から取得する画像が媒体11の絵柄の特徴を把握することができるものとなるか否かを判断する。
【0030】
この場合、前記画像情報解析部13は、特徴値TSが次の式(1)を満たすか否かを判断する。
特徴値TS<閾(しきい)値 ・・・式(1)
ここで、特徴値TSは、画像情報取得センサ22の出力波形のセンサ情報取得領域23の媒体先端aから媒体後端bまでの範囲における振幅量の積分値である。なお、前記閾値は適宜設定することができる。
【0031】
そして、特徴値TSが前記式(1)を満たしていない場合は、画像情報取得センサ22の出力波形が、図3に示される波形31のように、ほぼ一定となる場合である。すなわち、波形的な変化が少ない場合である。そのため、前記画像情報解析部13は、特徴値TSが前記式(1)を満たしていない場合、媒体11の絵柄の特徴を把握することができないとの解析結果を出力する。
【0032】
また、特徴値TSが前記式(1)を満たしている場合は、画像情報取得センサ22の出力波形に波形的な変化が十分にある場合である。そのため、前記画像情報解析部13は、特徴値TSが前記式(1)を満たしている場合、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果を出力する。
【0033】
続いて、センサ用光源選択部14は、前記画像情報解析部13の解析結果に基づいて、適切なセンサ用光源16を選択する。前記画像情報解析部13が、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果を出力した場合、前記センサ用光源選択部14は、デフォルトとして設定された第1のセンサ用光源16aをそのまま選択する。また、前記画像情報解析部13が、媒体11の絵柄の特徴を把握することができないとの解析結果を出力した場合、前記センサ用光源選択部14は、所定のアルゴリズムに従って、他のセンサ用光源16を選択する。
【0034】
前記アルゴリズムは、放射する光の波長が最も近い波長のセンサ用光源16を順次選択するものであってもよい。例えば、まず、デフォルトとして設定された第1のセンサ用光源16aの放射する近赤外光に最も近い波長の光である赤色の光を放射する第3のセンサ用光源16cを選択し、更に他のセンサ用光源16を選択する場合には、赤色の光に次いで近赤外光に近い波長の光である緑色の光を放射する第2のセンサ用光源16bを選択する。
【0035】
また、前記アルゴリズムは、放射する光の波長が最も遠い波長のセンサ用光源16を順次選択するものであってもよい。例えば、まず、デフォルトとして設定された第1のセンサ用光源16aの放射する近赤外光から最も遠い波長の光である緑色の光を放射する第2のセンサ用光源16bを選択し、更に他のセンサ用光源16を選択する場合には、緑色の光に次いで近赤外光から遠い波長の光である赤色の光を放射する第3のセンサ用光源16cを選択する。
【0036】
さらに、前記アルゴリズムは、実験や経験に基づいて設定された順番に従ってセンサ用光源16を選択するものであってもよい。例えば、第1のセンサ用光源16aを選択して媒体11の絵柄の特徴を把握することができないとの解析結果を出力されたときには、緑色の光を放射する第2のセンサ用光源16bを選択すると良好な解析結果が出力される確率が高い、ということが実験や経験に基づいて判明している場合には、第2のセンサ用光源16bを選択する。この場合、前記センサ用光源選択部14は、実験や経験に基づいてあらかじめ設定された順番に従ってセンサ用光源16を選択する。
【0037】
本実施の形態においては、前記センサ用光源選択部14が実験や経験に基づいてあらかじめ設定された順番に従って緑色の光を放射する第2のセンサ用光源16bを選択するものとして説明する。
【0038】
続いて、第2のセンサ用光源16bを選択した後、画像情報取得部12は、画像情報取得センサ22によって、第2のセンサ用光源16bからの緑色の光が照射された媒体11の画像情報を再度取得する。この場合、画像情報取得センサ22の出力波形には十分に変化があり、特徴値TSが前記式(1)を満たしている。そのため、画像情報解析部13は、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果を出力する。そして、前記センサ用光源選択部14は、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果に従って、第2のセンサ用光源16bをそのまま選択する。
【0039】
続いて、画像取得部17は、前記第2のセンサ用光源16bからの緑色の光が照射された媒体11の画像を取得して取得画像を出力する。この場合、前記第2のセンサ用光源16bからの緑色の光が照射された媒体11の画像は、図4(b)に示されるような鮮明なものとなり、媒体11の絵柄の特徴を把握することができる。なお、第2のセンサ用光源16bを選択した後に前記画像情報取得部12が媒体11の画像情報を再度取得し、画像情報解析部13が再度解析を行う動作を省略することもできる。
【0040】
また、本実施の形態においては、画像情報解析部13が画像情報取得部12の取得した媒体11の画像情報について解析を行うために、特徴値TSが前記式(1)を満たすか否かを判断する場合について説明したが、前記画像情報解析部13が判断する事項は、特徴値TSが前記式(1)を満たすか否かでなく、次の(a)〜(c)であってもよい。
(a)センサ情報取得領域23における画像情報取得センサ22の出力波形の総和(媒体先端aから媒体後端bまでの特徴値TSを加算:図3に示される例においては、センサ情報取得領域23の先端aから後端bまでの範囲で波形31に囲まれた部分の面積)と閾値との関係。
(b)センサ情報取得領域23における画像情報取得センサ22の出力波形に凹凸(隣り合った特徴値TSとの差)の変化があるか否か。
(c)画像情報取得センサ22の出力波形のセンサ情報取得領域23の先端aから後端bまでの範囲における最大値と最少値との差。
【0041】
また、センサ用光源選択部14は、複数のセンサ用光源16を選択し、該複数のセンサ用光源16からの波長の異なる光を媒体11に同時に照射させることもできる。例えば、第2のセンサ用光源16bからの緑色の光と第3のセンサ用光源16cからの赤色の光とが同時に照射された媒体11の画像は、図4(c)に示されるような鮮明なものとなる。
【0042】
このように、本実施の形態において、媒体認識装置10は、異なる波長の光を放射する複数のセンサ用光源16を有し、画像情報取得センサ22によって画像情報取得部12が取得した媒体11の画像情報について画像情報解析部13が解析を行い、センサ用光源選択部14が、前記画像情報解析部13の解析結果に基づいて、適切なセンサ用光源16を選択するようになっている。そのため、画像取得部17は、媒体11の絵柄の特徴を把握することができる情報を取得して取得画像を出力することができる。したがって、前記媒体認識装置10は、種々の多様な媒体11のいずれに対しても適用することができ、かつ、前記媒体11のいずれに対して適用しても、高い精度で媒体11を認識することができる。
【0043】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0044】
図5は本発明の第2の実施の形態における媒体認識装置の機能の構成を示すブロック図、図6は本発明の第2の実施の形態における媒体認識装置の画像情報取得センサの位置を示す図である。
【0045】
本実施の形態において、媒体認識装置10は、図5に示されるように、前記第1の実施の形態におけるセンサ用光源選択部14及びセンサ用光源部15に代わり、センサゲイン選択部54及びゲインテーブル55を有する。また、本実施の形態において、センサ用光源16は、前記第1の実施の形態における第1のセンサ用光源16aと同様に、近赤外光を放射する赤外光源である。
【0046】
そして、本実施の形態において、センサとしての画像情報取得センサ62は、図6に示されるようなセンサ情報取得領域63の範囲の画像情報を取得するようになっている。ここで、前記画像情報取得センサ62は、前記第1の実施の形態における画像情報取得センサ22と同様のものであるが、ゲイン調整機能を備え、入力に対する出力のゲイン、すなわち、センサゲインを調整することができるようになっている。また、前記画像情報取得センサ62は、近赤外光を検出することができても、外部環境から進入する光を誤検出することを防止するため、可視光を検出しないものであることが望ましい。
【0047】
本実施の形態において、前記センサゲイン選択部54は、前記画像情報解析部13が行った解析結果に基づいて、ゲインテーブル55にアクセスし、適切な値を選択し、前記画像情報取得センサ62のゲインが、選択した値となるように調整する。そして、前記画像取得部17は、前記センサゲイン選択部54が選択した値にゲインが調整された画像情報取得センサ62によって媒体11の画像を取得し、取得画像を出力する。
【0048】
次に、前記構成の媒体認識装置10の動作について説明する。
【0049】
図7は本発明の第2の実施の形態における画像情報取得センサの出力波形の例を示す図、図8は本発明の第2の実施の形態における出力画像の例を示す図である。なお、図7において、縦軸に階調を、横軸に媒体の搬送方向の距離を採ってある。
【0050】
まず、媒体11が自動販売機、両替機、ゲーム機等の装置における媒体の搬送経路に挿入され、搬送装置に搬送されて、図6に示されるような位置に到達すると、前記画像情報取得部12は、画像情報取得センサ62によって、媒体11の画像情報を取得する。この場合、センサ情報取得領域63の範囲の画像情報が取得される。そして、取得された画像情報は、例えば、図7における波形72のように出力される。
【0051】
ここで、該波形72は、媒体11が図6において矢印で示される方向に搬送され、前記画像情報取得センサ62が媒体11に対して相対的に移動することによって取得した画像情報としての画像情報取得センサ62の出力波形である。そして、図7の横軸のa及びbは、センサ情報取得領域63の媒体先端a及び媒体後端bを示している。すなわち、前記波形72はセンサ情報取得領域63の先端aから後端bまでの範囲における画像情報取得センサ62の出力波形である。
【0052】
この場合、前記画像情報取得センサ62のゲインの値は、所定のデフォルト値となっているものとする。本実施の形態において、画像情報取得センサ62の出力は、図7に示されるように、0から255の256階調の輝度を示すデータとなっている。この場合、0は画像が暗いことを示し、255は画像が明るいことを示している。なお、前記画像情報取得センサ22の出力の階調数は、いくつであってもよく、256以上であっても、256以下であってもよい。
【0053】
図7に示される例において、前記波形72は、センサ情報取得領域63の先端aから後端bまでの範囲で輝度が目標値71をかなり下回った低い値であることを示している。このように、画像情報取得センサ62の出力波形が、図7に示される波形72のように、目標値71をかなり下回っている場合、画像取得部17が前記画像情報取得センサ62から取得する画像は、図8(a)に示されるようなほぼ真っ黒な画像となってしまい、媒体11の絵柄の特徴を把握することができなくなる。また、逆に、画像情報取得センサ62の出力波形が、目標値71をかなり上回っている場合、画像取得部17が前記画像情報取得センサ62から取得する画像は、ほぼ真っ白な画像となってしまい、媒体11の絵柄の特徴を把握することができなくなる。
【0054】
そこで、画像情報解析部13は、画像情報取得部12が画像情報取得センサ62によって取得した媒体11の画像情報について解析を行い、画像取得部17が前記画像情報取得センサ62から取得する画像が媒体11の絵柄の特徴を把握することができるものとなるか否かを判断する。この場合、前記画像情報解析部13は、画像情報取得センサ62の出力波形のセンサ情報取得領域63の先端aから後端bまでの範囲における振幅量の平均値が、前記目標値71の上下所定の範囲内にあるか否かを判断する。なお、前記目標値71及び該目標値71の上下所定の範囲の値は適宜設定することができる。
【0055】
そして、前記振幅量の平均値が、前記目標値71の上下所定の範囲内にない場合は、画像情報取得センサ62の出力波形が、目標値71をかなり下回っている場合か該目標値71をかなり上回っている場合である。そのため、前記画像情報解析部13は、前記目標値71の上下所定の範囲内にない場合、媒体11の絵柄の特徴を把握することができないとの解析結果を出力する。
【0056】
また、前記目標値71の上下所定の範囲内にある場合は、画像情報取得センサ62の出力波形に波形的な変化が十分にある場合である。そのため、前記画像情報解析部13は、前記目標値71の上下所定の範囲内にある場合、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果を出力する。
【0057】
続いて、センサゲイン選択部54は、前記画像情報解析部13の解析結果に基づいて、適切なゲインの値を選択する。前記画像情報解析部13が、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果を出力した場合、前記センサゲイン選択部54は、デフォルト値をそのまま選択する。また、前記画像情報解析部13が、媒体11の絵柄の特徴を把握することができないとの解析結果を出力した場合、前記センサゲイン選択部54はゲインテーブル55にアクセスし、適切なゲインの値を選択する。
【0058】
ここで、前記ゲインテーブル55は、例えば、前記出力波形のセンサ情報取得領域63の媒体先端aから媒体後端bまでの範囲における振幅量の平均値に対応するゲインの値があらかじめ設定されたテーブルであり、前記振幅量の平均値に対応するゲインの値を一義的に選択することができるものである。また、前記ゲインテーブル55は、二つ以上の変数に対応してゲインの値が設定されたテーブルであってもよく、この場合、前記二つ以上の変数を設定するとそれに対応するゲインの値を一義的に選択することができる。
【0059】
そして、前記センサゲイン選択部54は、画像情報取得センサ62のゲインが選択した値となるように調整する。続いて、第2のセンサ用光源16bを選択した後、画像情報取得部12は、ゲインの値が調整された画像情報取得センサ62によって、媒体11の画像情報を再度取得する。この場合、画像情報取得センサ62の出力波形のセンサ情報取得領域63の媒体先端aから媒体後端bまでの範囲における振幅量の平均値が、前記目標値71の上下所定の範囲内にある。そのため、画像情報解析部13は、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果を出力する。そして、前記センサゲイン選択部54は、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果に従って、画像情報取得センサ62のゲインの値をそのまま選択する。
【0060】
続いて、画像取得部17は、前記センサゲイン選択部54が選択した値にゲインが調整された画像情報取得センサ62によって媒体11の画像を取得し、取得画像を出力する。この場合、前記媒体11の画像は、図8(b)に示されるような鮮明なものとなり、媒体11の絵柄の特徴を把握することができる。なお、センサのゲインの値を調整した後に前記画像情報取得部12が媒体11の画像情報を再度取得し、画像情報解析部13が再度解析を行う動作を省略することもできる。
【0061】
このように、本実施の形態において、媒体認識装置10は、ゲインテーブル55を有し、画像情報取得センサ62によって画像情報取得部12が取得した媒体11の画像情報について画像情報解析部13が解析を行い、センサゲイン選択部54が、前記画像情報解析部13の解析結果に基づいて、ゲインテーブル55にアクセスして適切な値を選択し、画像情報取得センサ62のゲインを調整するようになっている。そのため、画像取得部17は、媒体11の絵柄の特徴を把握することができる画像を取得して取得画像を出力することができる。したがって、前記媒体認識装置10は、種々の多様な媒体11のいずれに対しても適用することができ、かつ、前記媒体11のいずれに対して適用しても、高い精度で媒体11を認識することができる。
【0062】
なお、前記第1及び第2の実施の形態においては、画像情報取得センサ22又は画像情報取得センサ62が一つのスポットセンサである場合について説明したが、それに限定されるものではなく、ラインセンサであってもよい。そして、センサ用光源16も、いかなる波長の光を放射するものであってもよく、例えば、赤外と緑色の混色光源であってもよい。
【0063】
また、前記第1及び第2の実施の形態を組み合わせ、適切なセンサ用光源16を選択するとともに、適切なゲインの値となるように画像情報取得センサ22又は画像情報取得センサ62を調整するようにしてもよい。
【0064】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0065】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、種々の多様な媒体のいずれに対しても適用することができ、かつ、前記媒体のいずれに対して適用しても、高い精度で媒体を認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における媒体認識装置の機能の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における媒体認識装置の画像情報取得センサの位置を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における画像情報取得センサの出力波形の例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における出力画像の例を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における媒体認識装置の機能の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における媒体認識装置の画像情報取得センサの位置を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における画像情報取得センサの出力波形の例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における出力画像の例を示す図である。
【符号の説明】
10 媒体認識装置
11 媒体
13 画像情報解析部
14 センサ用光源選択部
16 センサ用光源
16a 第1のセンサ用光源
16b 第2のセンサ用光源
16c 第3のセンサ用光源
17 画像取得部
22、62 画像情報取得センサ
54 センサゲイン選択部
【発明の属する技術分野】
本発明は、媒体認識装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動販売機、両替機、ゲーム機等の装置においては、紙幣、金券等の媒体の搬送経路や取扱装置に、媒体認識装置が配設されている。該媒体認識装置が真正な媒体を認識することによって、前記媒体認識装置が認識することのできない媒体を偽造紙幣、偽造券等の不正な媒体として排除することができる。そして、近年においては、産業活動が活発化して国際化が進展し、海外との交流も一段と盛んになるにつれて、外国紙幣等の海外で製造され使用されている種々の多様な媒体も国内において使用される機会が多くなっている。
【0003】
そのため、前記媒体認識装置も、種々の多様な媒体を認識することが必要となっている。そして、種々の多様な媒体を認識することができる媒体認識装置に関する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この場合、画像情報取得センサを使用して種々の多様な媒体を認識するためのセンシング技術の開発として、種々の多様な媒体に対して適用することができるようにセンサ用光源や画像情報取得センサのゲインを選定するようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−218408号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の媒体認識装置においては、種々の多様な媒体に対して適用することができるようにセンサ用光源や画像情報取得センサのゲインを選定するので、選定されたセンサ用光源や画像情報取得センサのゲインは、いわゆる、妥協点として選定されたものとなり、種々の多様な媒体のいずれに対しても適用することができるが、いずれの媒体に対して適用しても、高い精度で媒体を認識することができない。すなわち、前記従来の媒体認識装置を対象となる媒体に対して適用する場合、どこかで妥協点を見つけてセンサ用光源や画像情報取得センサのゲインを選定するので、高精度な認識性能を要求された場合には対応することができなくなってしまう。
【0006】
この場合、前記媒体が紙幣であるとすると、前記従来の媒体認識装置は、千円札や一万円札のような複数の金種の紙幣を認識することができるが、高い精度で紙幣を認識することができないので、複数の金種の紙幣を識別することができなくなってしまう。そのため、前記従来の媒体認識装置を自動販売機、両替機、ゲーム機等の装置に適用することができない。また、前記従来の媒体認識装置は、高い精度で紙幣を認識することができないので、真正な紙幣と不正な紙幣とを識別することができない。そのため、前記従来の媒体認識装置を自動販売機、両替機、ゲーム機等の装置に配設しても、偽造紙幣のような不正な紙幣を適切に排除することができない。
【0007】
本発明は、前記従来の媒体認識装置の問題点を解決して、種々の多様な媒体のいずれに対しても適用することができ、かつ、該媒体のいずれに対して適用しても、高い精度で媒体を認識することができる媒体認識装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の媒体認識装置においては、媒体の画像情報を取得するセンサと、該センサによって前記媒体の特徴を含む取得画像を出力する画像取得部とを有する。
【0009】
本発明の他の媒体認識装置においては、さらに、前記センサが取得した画像情報について解析を行う画像情報解析部を有する。
【0010】
本発明の更に他の媒体認識装置においては、さらに、前記画像情報解析部の解析結果に基づいてセンサ用光源を選択するセンサ用光源選択部を有する。
【0011】
本発明の更に他の媒体認識装置においては、さらに、前記画像情報解析部の解析結果に基づいて前記センサのゲインを選択するセンサゲイン選択部を有する。
【0012】
本発明の更に他の媒体認識装置においては、さらに、前記画像情報解析部の解析結果に基づいてセンサ用光源を選択するセンサ用光源選択部と、前記画像情報解析部の解析結果に基づいて前記センサのゲインを選択するセンサゲイン選択部とを有する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の第1の実施の形態における媒体認識装置の機能の構成を示すブロック図、図2は本発明の第1の実施の形態における媒体認識装置の画像情報取得センサの位置を示す図である。
【0015】
図1において、10は本実施の形態における媒体認識装置であり、自動販売機、両替機、ゲーム機等の装置に配設され、媒体11を認識する。ここで、該媒体11は、情報としての画像を備えるものであり、例えば、紙幣であるが、ビール券、ギフト券、商品券等の金券、トラベラーズチェック、小切手等の証書、入場券等の施設利用券であってもよく、いかなる種類のものであってもよい。
【0016】
ここで、前記媒体11が紙幣である場合について説明する。この場合、前記媒体認識装置10は、複数種類の媒体11を認識することができるものであり、例えば、該媒体11が我が国の紙幣である場合、千円札、二千円札、五千円札及び一万円札の四種類の金種の紙幣をそれぞれ認識することができる。さらに、前記媒体認識装置10は、外国の紙幣をも認識することができるものであることが望ましい。そして、前記媒体認識装置10は、自動販売機、両替機、ゲーム機等のように紙幣を受領する装置における紙幣の搬送経路や紙幣の取扱装置に配設され、受領した紙幣を認識する。なお、前記紙幣を受領する装置は、自動販売機、両替機、ゲーム機等でなくてもよく、いかなる装置であってもよい。そして、前記紙幣を受領する装置は、媒体認識装置10が認識した紙幣を真正な紙幣として取り扱い、媒体認識装置10が認識しなかった紙幣を偽造紙幣のような不正な紙幣として排除する。
【0017】
本実施の形態において、前記媒体認識装置10は、図1に示されるように、画像情報取得部12、画像情報解析部13、センサ用光源選択部14、センサ用光源部15及び画像取得部17を有する。ここで、前記画像情報取得部12は、図2に示されるようなセンサとしての画像情報取得センサ22によって、媒体11のイメージデータ、すなわち、画像情報を取得する。そして、前記画像情報解析部13は、前記画像情報取得部12が取得した媒体11の画像情報について解析を行う。
【0018】
また、前記センサ用光源部15は、複数のセンサ用光源として、第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cを備える。本実施の形態において、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cからの光は、前記媒体11の表面を照射して反射し、画像情報取得センサ22によって取得されるようになっている。すなわち、該画像情報取得センサ22は、いわゆる反射型の光センサとして、前記媒体11の表面に対して、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cと同じ側に配設される。なお、前記画像情報取得センサ22は、いわゆる透過型の光センサとして、前記媒体11の表面に対して、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cと反対の側に配設されるようにしてもよい。この場合、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cからの光は、前記媒体11を透過し、画像情報取得センサ22によって取得される。
【0019】
そして、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cは、それぞれ、異なる波長の光を放射するものであり、例えば、近赤外光を放射する赤外光源、緑色の光を放射する緑色光源、赤色の光を放射する赤色光源等であるが、いかなる波長の光を放射するものであってもよい。本実施の形態においては、前記第1のセンサ用光源16aが赤外光源、第2のセンサ用光源16bが緑色光源、及び、第3のセンサ用光源16cが赤色光源である場合について説明する。なお、本実施の形態において、前記センサ用光源部15が備えるセンサ用光源の数は、複数のセンサ用光源として、第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cの三つであるが、複数であればいくつであってもよく、二つであってもよいし、四つ以上であってもよい。
【0020】
また、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cは、いかなる種類の光源であってもよく、例えば、LED(Light Emitting Diode)、電球、蛍光灯等にカラーフィルタを組み合わせたものである。また、前記画像情報取得センサ22も、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cの照射する光を検出することができるものであれば、いかなる種類のものであってもよく、例えば、撮像管、CCD、フォトダイオード等である。なお、前記第1のセンサ用光源16a、第2のセンサ用光源16b及び第3のセンサ用光源16cを統括的に説明する場合には、センサ用光源16として説明する。
【0021】
そして、前記センサ用光源選択部14は、前記画像情報解析部13が行った解析結果に基づいて、適切なセンサ用光源16を選択する。すると、前記センサ用光源部15は、選択されたセンサ用光源16を作動させて、所定の波長の光を照射させる。また、前記画像取得部17は、前記センサ用光源選択部14が選択したセンサ用光源16からの光が照射された媒体11の画像を取得して取得画像を出力する。
【0022】
本実施の形態において、前記画像情報取得センサ22は、媒体11の一部分の画像情報を取得するようになっていて、例えば、図2に示されるようなセンサ情報取得領域23の範囲の画像情報を取得する。なお、前記画像情報取得センサ22は、図示されないフレーム等に固定され、媒体11が図2において矢印で示される方向に搬送される。これにより、前記画像情報取得センサ22は媒体11に対して相対的に移動し、センサ情報取得領域23の媒体先端aから媒体後端bまでの範囲における画像情報を取得する。なお、前記媒体11を搬送する図示されない搬送装置は、媒体認識装置10が配設されている自動販売機、両替機、ゲーム機等の装置が備えるものであるが、媒体認識装置10自体が前記搬送装置を備えていてもよい。
【0023】
次に、前記構成の媒体認識装置10の動作について説明する。
【0024】
図3は本発明の第1の実施の形態における画像情報取得センサの出力波形の例を示す図、図4は本発明の第1の実施の形態における出力画像の例を示す図である。なお、図3において、縦軸に階調を、横軸に媒体の搬送方向の距離を採ってある。
【0025】
まず、媒体11が自動販売機、両替機、ゲーム機等の装置における媒体の搬送経路に挿入され、搬送装置に搬送されて、図2に示されるような位置に到達すると、前記画像情報取得部12は、画像情報取得センサ22によって、媒体11の画像情報を取得する。この場合、センサ情報取得領域23の範囲の画像情報が取得される。そして、取得された画像情報は、例えば、図3における波形31のように出力される。この場合、センサ用光源16は、デフォルトとして設定されたものが作動するようになっている。ここでは、デフォルトとして、第1のセンサ用光源16aが作動するように設定されているものとする。そのため、前記波形31は、近赤外光が媒体11に照射された場合の画像情報取得センサ22の出力波形の例を示している。
【0026】
ここで、前記波形31は、媒体11が図2において矢印で示される方向に搬送され、前記画像情報取得センサ22が媒体11に対して相対的に移動することによって取得した画像情報としての画像情報取得センサ22の出力波形である。そして、図3の横軸のa及びbは、センサ情報取得領域23の媒体先端a及び媒体後端bを示している。すなわち、前記波形31はセンサ情報取得領域23の先端aから後端bまでの範囲における画像情報取得センサ22の出力波形である。
【0027】
本実施の形態において、画像情報取得センサ22の出力は、図3に示されるように、0から255の256階調の輝度を示すデータとなっている。この場合、0は画像が暗いことを示し、255は画像が明るいことを示している。なお、前記画像情報取得センサ22の出力の階調数は、いくつであってもよく、256以上であっても、256以下であってもよい。
【0028】
図3に示される例において、前記波形31は、センサ情報取得領域23の先端aから後端bまでの範囲で輝度が255近辺、すなわち、明るいところでほぼ一定であることを示している。これは、近赤外光が媒体11に照射した場合には、媒体11の画像情報を適切に取得することができないこと、すなわち、媒体11には赤外反応がないことを意味している。
【0029】
このように、画像情報取得センサ22の出力波形が、図3に示される波形31のように、明るいところでほぼ一定となる場合、画像取得部17が前記画像情報取得センサ22から取得する画像は、図4(a)に示されるようなほぼ真っ白な画像となってしまい、媒体11の絵柄の特徴を把握することができなくなる。そこで、画像情報解析部13は、画像情報取得部12が画像情報取得センサ22によって取得した媒体11の画像情報について解析を行い、画像取得部17が前記画像情報取得センサ22から取得する画像が媒体11の絵柄の特徴を把握することができるものとなるか否かを判断する。
【0030】
この場合、前記画像情報解析部13は、特徴値TSが次の式(1)を満たすか否かを判断する。
特徴値TS<閾(しきい)値 ・・・式(1)
ここで、特徴値TSは、画像情報取得センサ22の出力波形のセンサ情報取得領域23の媒体先端aから媒体後端bまでの範囲における振幅量の積分値である。なお、前記閾値は適宜設定することができる。
【0031】
そして、特徴値TSが前記式(1)を満たしていない場合は、画像情報取得センサ22の出力波形が、図3に示される波形31のように、ほぼ一定となる場合である。すなわち、波形的な変化が少ない場合である。そのため、前記画像情報解析部13は、特徴値TSが前記式(1)を満たしていない場合、媒体11の絵柄の特徴を把握することができないとの解析結果を出力する。
【0032】
また、特徴値TSが前記式(1)を満たしている場合は、画像情報取得センサ22の出力波形に波形的な変化が十分にある場合である。そのため、前記画像情報解析部13は、特徴値TSが前記式(1)を満たしている場合、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果を出力する。
【0033】
続いて、センサ用光源選択部14は、前記画像情報解析部13の解析結果に基づいて、適切なセンサ用光源16を選択する。前記画像情報解析部13が、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果を出力した場合、前記センサ用光源選択部14は、デフォルトとして設定された第1のセンサ用光源16aをそのまま選択する。また、前記画像情報解析部13が、媒体11の絵柄の特徴を把握することができないとの解析結果を出力した場合、前記センサ用光源選択部14は、所定のアルゴリズムに従って、他のセンサ用光源16を選択する。
【0034】
前記アルゴリズムは、放射する光の波長が最も近い波長のセンサ用光源16を順次選択するものであってもよい。例えば、まず、デフォルトとして設定された第1のセンサ用光源16aの放射する近赤外光に最も近い波長の光である赤色の光を放射する第3のセンサ用光源16cを選択し、更に他のセンサ用光源16を選択する場合には、赤色の光に次いで近赤外光に近い波長の光である緑色の光を放射する第2のセンサ用光源16bを選択する。
【0035】
また、前記アルゴリズムは、放射する光の波長が最も遠い波長のセンサ用光源16を順次選択するものであってもよい。例えば、まず、デフォルトとして設定された第1のセンサ用光源16aの放射する近赤外光から最も遠い波長の光である緑色の光を放射する第2のセンサ用光源16bを選択し、更に他のセンサ用光源16を選択する場合には、緑色の光に次いで近赤外光から遠い波長の光である赤色の光を放射する第3のセンサ用光源16cを選択する。
【0036】
さらに、前記アルゴリズムは、実験や経験に基づいて設定された順番に従ってセンサ用光源16を選択するものであってもよい。例えば、第1のセンサ用光源16aを選択して媒体11の絵柄の特徴を把握することができないとの解析結果を出力されたときには、緑色の光を放射する第2のセンサ用光源16bを選択すると良好な解析結果が出力される確率が高い、ということが実験や経験に基づいて判明している場合には、第2のセンサ用光源16bを選択する。この場合、前記センサ用光源選択部14は、実験や経験に基づいてあらかじめ設定された順番に従ってセンサ用光源16を選択する。
【0037】
本実施の形態においては、前記センサ用光源選択部14が実験や経験に基づいてあらかじめ設定された順番に従って緑色の光を放射する第2のセンサ用光源16bを選択するものとして説明する。
【0038】
続いて、第2のセンサ用光源16bを選択した後、画像情報取得部12は、画像情報取得センサ22によって、第2のセンサ用光源16bからの緑色の光が照射された媒体11の画像情報を再度取得する。この場合、画像情報取得センサ22の出力波形には十分に変化があり、特徴値TSが前記式(1)を満たしている。そのため、画像情報解析部13は、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果を出力する。そして、前記センサ用光源選択部14は、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果に従って、第2のセンサ用光源16bをそのまま選択する。
【0039】
続いて、画像取得部17は、前記第2のセンサ用光源16bからの緑色の光が照射された媒体11の画像を取得して取得画像を出力する。この場合、前記第2のセンサ用光源16bからの緑色の光が照射された媒体11の画像は、図4(b)に示されるような鮮明なものとなり、媒体11の絵柄の特徴を把握することができる。なお、第2のセンサ用光源16bを選択した後に前記画像情報取得部12が媒体11の画像情報を再度取得し、画像情報解析部13が再度解析を行う動作を省略することもできる。
【0040】
また、本実施の形態においては、画像情報解析部13が画像情報取得部12の取得した媒体11の画像情報について解析を行うために、特徴値TSが前記式(1)を満たすか否かを判断する場合について説明したが、前記画像情報解析部13が判断する事項は、特徴値TSが前記式(1)を満たすか否かでなく、次の(a)〜(c)であってもよい。
(a)センサ情報取得領域23における画像情報取得センサ22の出力波形の総和(媒体先端aから媒体後端bまでの特徴値TSを加算:図3に示される例においては、センサ情報取得領域23の先端aから後端bまでの範囲で波形31に囲まれた部分の面積)と閾値との関係。
(b)センサ情報取得領域23における画像情報取得センサ22の出力波形に凹凸(隣り合った特徴値TSとの差)の変化があるか否か。
(c)画像情報取得センサ22の出力波形のセンサ情報取得領域23の先端aから後端bまでの範囲における最大値と最少値との差。
【0041】
また、センサ用光源選択部14は、複数のセンサ用光源16を選択し、該複数のセンサ用光源16からの波長の異なる光を媒体11に同時に照射させることもできる。例えば、第2のセンサ用光源16bからの緑色の光と第3のセンサ用光源16cからの赤色の光とが同時に照射された媒体11の画像は、図4(c)に示されるような鮮明なものとなる。
【0042】
このように、本実施の形態において、媒体認識装置10は、異なる波長の光を放射する複数のセンサ用光源16を有し、画像情報取得センサ22によって画像情報取得部12が取得した媒体11の画像情報について画像情報解析部13が解析を行い、センサ用光源選択部14が、前記画像情報解析部13の解析結果に基づいて、適切なセンサ用光源16を選択するようになっている。そのため、画像取得部17は、媒体11の絵柄の特徴を把握することができる情報を取得して取得画像を出力することができる。したがって、前記媒体認識装置10は、種々の多様な媒体11のいずれに対しても適用することができ、かつ、前記媒体11のいずれに対して適用しても、高い精度で媒体11を認識することができる。
【0043】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0044】
図5は本発明の第2の実施の形態における媒体認識装置の機能の構成を示すブロック図、図6は本発明の第2の実施の形態における媒体認識装置の画像情報取得センサの位置を示す図である。
【0045】
本実施の形態において、媒体認識装置10は、図5に示されるように、前記第1の実施の形態におけるセンサ用光源選択部14及びセンサ用光源部15に代わり、センサゲイン選択部54及びゲインテーブル55を有する。また、本実施の形態において、センサ用光源16は、前記第1の実施の形態における第1のセンサ用光源16aと同様に、近赤外光を放射する赤外光源である。
【0046】
そして、本実施の形態において、センサとしての画像情報取得センサ62は、図6に示されるようなセンサ情報取得領域63の範囲の画像情報を取得するようになっている。ここで、前記画像情報取得センサ62は、前記第1の実施の形態における画像情報取得センサ22と同様のものであるが、ゲイン調整機能を備え、入力に対する出力のゲイン、すなわち、センサゲインを調整することができるようになっている。また、前記画像情報取得センサ62は、近赤外光を検出することができても、外部環境から進入する光を誤検出することを防止するため、可視光を検出しないものであることが望ましい。
【0047】
本実施の形態において、前記センサゲイン選択部54は、前記画像情報解析部13が行った解析結果に基づいて、ゲインテーブル55にアクセスし、適切な値を選択し、前記画像情報取得センサ62のゲインが、選択した値となるように調整する。そして、前記画像取得部17は、前記センサゲイン選択部54が選択した値にゲインが調整された画像情報取得センサ62によって媒体11の画像を取得し、取得画像を出力する。
【0048】
次に、前記構成の媒体認識装置10の動作について説明する。
【0049】
図7は本発明の第2の実施の形態における画像情報取得センサの出力波形の例を示す図、図8は本発明の第2の実施の形態における出力画像の例を示す図である。なお、図7において、縦軸に階調を、横軸に媒体の搬送方向の距離を採ってある。
【0050】
まず、媒体11が自動販売機、両替機、ゲーム機等の装置における媒体の搬送経路に挿入され、搬送装置に搬送されて、図6に示されるような位置に到達すると、前記画像情報取得部12は、画像情報取得センサ62によって、媒体11の画像情報を取得する。この場合、センサ情報取得領域63の範囲の画像情報が取得される。そして、取得された画像情報は、例えば、図7における波形72のように出力される。
【0051】
ここで、該波形72は、媒体11が図6において矢印で示される方向に搬送され、前記画像情報取得センサ62が媒体11に対して相対的に移動することによって取得した画像情報としての画像情報取得センサ62の出力波形である。そして、図7の横軸のa及びbは、センサ情報取得領域63の媒体先端a及び媒体後端bを示している。すなわち、前記波形72はセンサ情報取得領域63の先端aから後端bまでの範囲における画像情報取得センサ62の出力波形である。
【0052】
この場合、前記画像情報取得センサ62のゲインの値は、所定のデフォルト値となっているものとする。本実施の形態において、画像情報取得センサ62の出力は、図7に示されるように、0から255の256階調の輝度を示すデータとなっている。この場合、0は画像が暗いことを示し、255は画像が明るいことを示している。なお、前記画像情報取得センサ22の出力の階調数は、いくつであってもよく、256以上であっても、256以下であってもよい。
【0053】
図7に示される例において、前記波形72は、センサ情報取得領域63の先端aから後端bまでの範囲で輝度が目標値71をかなり下回った低い値であることを示している。このように、画像情報取得センサ62の出力波形が、図7に示される波形72のように、目標値71をかなり下回っている場合、画像取得部17が前記画像情報取得センサ62から取得する画像は、図8(a)に示されるようなほぼ真っ黒な画像となってしまい、媒体11の絵柄の特徴を把握することができなくなる。また、逆に、画像情報取得センサ62の出力波形が、目標値71をかなり上回っている場合、画像取得部17が前記画像情報取得センサ62から取得する画像は、ほぼ真っ白な画像となってしまい、媒体11の絵柄の特徴を把握することができなくなる。
【0054】
そこで、画像情報解析部13は、画像情報取得部12が画像情報取得センサ62によって取得した媒体11の画像情報について解析を行い、画像取得部17が前記画像情報取得センサ62から取得する画像が媒体11の絵柄の特徴を把握することができるものとなるか否かを判断する。この場合、前記画像情報解析部13は、画像情報取得センサ62の出力波形のセンサ情報取得領域63の先端aから後端bまでの範囲における振幅量の平均値が、前記目標値71の上下所定の範囲内にあるか否かを判断する。なお、前記目標値71及び該目標値71の上下所定の範囲の値は適宜設定することができる。
【0055】
そして、前記振幅量の平均値が、前記目標値71の上下所定の範囲内にない場合は、画像情報取得センサ62の出力波形が、目標値71をかなり下回っている場合か該目標値71をかなり上回っている場合である。そのため、前記画像情報解析部13は、前記目標値71の上下所定の範囲内にない場合、媒体11の絵柄の特徴を把握することができないとの解析結果を出力する。
【0056】
また、前記目標値71の上下所定の範囲内にある場合は、画像情報取得センサ62の出力波形に波形的な変化が十分にある場合である。そのため、前記画像情報解析部13は、前記目標値71の上下所定の範囲内にある場合、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果を出力する。
【0057】
続いて、センサゲイン選択部54は、前記画像情報解析部13の解析結果に基づいて、適切なゲインの値を選択する。前記画像情報解析部13が、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果を出力した場合、前記センサゲイン選択部54は、デフォルト値をそのまま選択する。また、前記画像情報解析部13が、媒体11の絵柄の特徴を把握することができないとの解析結果を出力した場合、前記センサゲイン選択部54はゲインテーブル55にアクセスし、適切なゲインの値を選択する。
【0058】
ここで、前記ゲインテーブル55は、例えば、前記出力波形のセンサ情報取得領域63の媒体先端aから媒体後端bまでの範囲における振幅量の平均値に対応するゲインの値があらかじめ設定されたテーブルであり、前記振幅量の平均値に対応するゲインの値を一義的に選択することができるものである。また、前記ゲインテーブル55は、二つ以上の変数に対応してゲインの値が設定されたテーブルであってもよく、この場合、前記二つ以上の変数を設定するとそれに対応するゲインの値を一義的に選択することができる。
【0059】
そして、前記センサゲイン選択部54は、画像情報取得センサ62のゲインが選択した値となるように調整する。続いて、第2のセンサ用光源16bを選択した後、画像情報取得部12は、ゲインの値が調整された画像情報取得センサ62によって、媒体11の画像情報を再度取得する。この場合、画像情報取得センサ62の出力波形のセンサ情報取得領域63の媒体先端aから媒体後端bまでの範囲における振幅量の平均値が、前記目標値71の上下所定の範囲内にある。そのため、画像情報解析部13は、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果を出力する。そして、前記センサゲイン選択部54は、媒体11の絵柄の特徴を把握することができるとの解析結果に従って、画像情報取得センサ62のゲインの値をそのまま選択する。
【0060】
続いて、画像取得部17は、前記センサゲイン選択部54が選択した値にゲインが調整された画像情報取得センサ62によって媒体11の画像を取得し、取得画像を出力する。この場合、前記媒体11の画像は、図8(b)に示されるような鮮明なものとなり、媒体11の絵柄の特徴を把握することができる。なお、センサのゲインの値を調整した後に前記画像情報取得部12が媒体11の画像情報を再度取得し、画像情報解析部13が再度解析を行う動作を省略することもできる。
【0061】
このように、本実施の形態において、媒体認識装置10は、ゲインテーブル55を有し、画像情報取得センサ62によって画像情報取得部12が取得した媒体11の画像情報について画像情報解析部13が解析を行い、センサゲイン選択部54が、前記画像情報解析部13の解析結果に基づいて、ゲインテーブル55にアクセスして適切な値を選択し、画像情報取得センサ62のゲインを調整するようになっている。そのため、画像取得部17は、媒体11の絵柄の特徴を把握することができる画像を取得して取得画像を出力することができる。したがって、前記媒体認識装置10は、種々の多様な媒体11のいずれに対しても適用することができ、かつ、前記媒体11のいずれに対して適用しても、高い精度で媒体11を認識することができる。
【0062】
なお、前記第1及び第2の実施の形態においては、画像情報取得センサ22又は画像情報取得センサ62が一つのスポットセンサである場合について説明したが、それに限定されるものではなく、ラインセンサであってもよい。そして、センサ用光源16も、いかなる波長の光を放射するものであってもよく、例えば、赤外と緑色の混色光源であってもよい。
【0063】
また、前記第1及び第2の実施の形態を組み合わせ、適切なセンサ用光源16を選択するとともに、適切なゲインの値となるように画像情報取得センサ22又は画像情報取得センサ62を調整するようにしてもよい。
【0064】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0065】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、種々の多様な媒体のいずれに対しても適用することができ、かつ、前記媒体のいずれに対して適用しても、高い精度で媒体を認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における媒体認識装置の機能の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における媒体認識装置の画像情報取得センサの位置を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における画像情報取得センサの出力波形の例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における出力画像の例を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における媒体認識装置の機能の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における媒体認識装置の画像情報取得センサの位置を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における画像情報取得センサの出力波形の例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における出力画像の例を示す図である。
【符号の説明】
10 媒体認識装置
11 媒体
13 画像情報解析部
14 センサ用光源選択部
16 センサ用光源
16a 第1のセンサ用光源
16b 第2のセンサ用光源
16c 第3のセンサ用光源
17 画像取得部
22、62 画像情報取得センサ
54 センサゲイン選択部
Claims (5)
- (a)媒体の画像情報を取得するセンサと、
(b)該センサによって前記媒体の特徴を含む取得画像を出力する画像取得部とを有することを特徴とする媒体認識装置。 - 前記センサが取得した画像情報について解析を行う画像情報解析部を有する請求項1に記載の媒体認識装置。
- 前記画像情報解析部の解析結果に基づいてセンサ用光源を選択するセンサ用光源選択部を有する請求項2に記載の媒体認識装置。
- 前記画像情報解析部の解析結果に基づいて前記センサのゲインを選択するセンサゲイン選択部を有する請求項2に記載の媒体認識装置。
- 前記画像情報解析部の解析結果に基づいてセンサ用光源を選択するセンサ用光源選択部と、前記画像情報解析部の解析結果に基づいて前記センサのゲインを選択するセンサゲイン選択部とを有する請求項2に記載の媒体認識装置。
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2003
- 2003-04-25 JP JP2003121473A patent/JP2004326516A/ja active Pending
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