JP2004326349A - 公共管理業務システム - Google Patents
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Abstract
【課題】公共管理業務について、民間・国民の関与を強化し、相互に情報提供し合う公共管理業務システムを提供する。
【解決手段】道路等の公共管理物件の管理業務者端末と、国民等のユーザ端末に接続されている。連絡先情報記憶手段は、公共管理物件とその管理業務者の連絡先を対応づけて記憶する。対応要請受付手段は、異常事態が発生した公共管理物件の特定情報とその状況情報を受信する。対応要請出力手段は、受信した前記特定情報に基づいて、連絡先情報記憶手段から担当管理業務者の連絡先情報を取得して知らせる。対応登録手段は、管理業務者の端末から対応要請に対する対応情報を受信する。対応関係出力手段は、ユーザ端末から日付や場所等に関する検索条件の指定を受けて、それに対応する情報を抽出してユーザ端末へ送信する。
【選択図】 図1
【解決手段】道路等の公共管理物件の管理業務者端末と、国民等のユーザ端末に接続されている。連絡先情報記憶手段は、公共管理物件とその管理業務者の連絡先を対応づけて記憶する。対応要請受付手段は、異常事態が発生した公共管理物件の特定情報とその状況情報を受信する。対応要請出力手段は、受信した前記特定情報に基づいて、連絡先情報記憶手段から担当管理業務者の連絡先情報を取得して知らせる。対応登録手段は、管理業務者の端末から対応要請に対する対応情報を受信する。対応関係出力手段は、ユーザ端末から日付や場所等に関する検索条件の指定を受けて、それに対応する情報を抽出してユーザ端末へ送信する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、公共管理業務の行政改革をBPR(業務改善)の観点から推し進めると共に、国民の基礎的ニーズと公共事業のヴァリュー(価値)との関係を明確にすることにより、国民の基礎的なニーズ(必要)に答えるためのインターネット等デジタル通信技術を使ったネットワーク接続サービスでの事業を支援する公共管理業務システムに関するものである。
【0002】
すなわち、本発明では、公共管理業務へのサービスシステムをBPRの観点から見直し、国民のニーズと直結したコミュニティーサービスを統合する事により、国民の基礎的ニーズと公共事業のヴァリューとの関係を明確にすることにより、国民の望むヴァリュー(価値)を生み出すビジネスモデルを提供する。
【0003】
【発明の背景】
公共管理業務に対するサービスシステムは、現状の業務プロセスシステムを、各PC(パーソナルコンピュータ)で動くソフトウェアーか、サーバーを介して提供するASP(アプリケーションサービスプロバイド)を用いたソフトウェアーを用いプロセスの効率化を目指するものが多い。従って、それぞれの業務プロセスにおいての、ITによる効率化は図られているが、業務の本質を外れず、BPR(業務改善)のため、プロセスフローを変更、削減し、同等以上の効率をITを用い行う方法についての明確な手順は、確立されていない。公共管理業務が国民の基礎的ニーズ(必要)に見える形で対応しているものはない。
【0004】
そこで、本発明では、公共管理業務において、BPR(業務改善)を実施する事により、国民の基礎的ニーズと公共事業のヴァリューとの関係を明確にすることにより、以下の項目を満たすことを目的とする。
【0005】
1. 業務費用の改善。
2. 国民の基礎的ニーズ(必要)に見える形で対応する。
3. 即時性を考え、公共物管理者責任の一部を担う。
4. ボランティア、NPOと連携する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、道路や施設等の公共管理物件の管理業務者の端末と、国民等のユーザの端末に通信ネットワークを介して接続可能とされた公共管理業務システムであって、下記(A)から(E)の構成要件を備えることを特徴とする。
(A)複数の公共管理物件について、その管理業務者の連絡先を対応づけて記憶する連絡先情報記憶手段。
(B)異常事態等が発生した公共管理物件について、その公共管理物件の場所等の特定情報とその状況情報を含む対応要請情報を受信して、対応関係情報記憶手段に記憶する対応要請受付手段。
(C)受信した対応要請情報中の前記特定情報に基づいて、前記連絡先情報記憶手段から、対応要請された公共管理物件に対応する管理業務者の連絡先情報を取得して、その取得した連絡先情報に基づいて該当管理業務者の端末へ対応要請情報を送信する対応要請出力手段。
(D)管理業務者の端末から対応要請に対する対応情報を受信して、該当する公共管理物件と対応づけて対応関係情報記憶手段に記憶する対応登録手段。
(E)ユーザの端末から日付や場所等に関する検索条件の指定を受けて、対応関係情報記憶手段からその検索条件に対応する対応要請情報又は対応情報を抽出してユーザ端末へ送信する対応関係出力手段。
【0007】
また、好ましくは上記構成に加えて、前記各手段は、サーバに備えられており、前記ユーザ端末は、インターネット等を介してサーバに接続可能とされており、前記対応要請受付手段は、ユーザ自身から地域の情報を、該当管理業務者を補助するボランティア行動として、異常事態等が発生した公共管理物件についての対応要請情報の受信がユーザ端末から可能とされていることを特徴とする公共管理業務システムである。
なお、ユーザ端末には、ユーザ自身から、地域の情報を、該当管理業務者を補助するボランティア行動とし、異常事態等が発生した公共管理物件について、対応要請情報を発信する手段が備えられている。
【0008】
さらに好ましくは上記構成に加えて、前記ユーザ端末は、車両内に設けられると共に、その走行位置を把握可能にカーナビゲーションを備えており、このカーナビゲーションは、走行位置と前記対応関係出力手段からの出力に基づいて、ルート選定が可能とされていることを特徴とする公共管理業務システムである。
なお、前記ユーザ端末としては、PC(パーソナルコンピュータ)、ITS(高度道路交通システム)関連機器、デジタルテレビ等が考えられ、情報の受発信機能を持つことにより、ユーザ自らが、該当管理業務者の補助として、ボランティア行動を可能とし、地域コミュニティー活動をサポートすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
公共管理業務へのサービスシステム(維持管理業務に対するサービスシステム等)をBPRの観点から見直し、コミュニティーサービス(含ITS、テレビ、及びボランティア、NPOに対するサービスも含む)と統合することにより、国民の基礎的ニーズと公共事業のヴァリューとの関係を明確にし、国民の基礎的ニーズに応えるシステムを構築することにより、国民の望むヴァリュー(価値)を生み出すことにより、受益者より、利益を得るビジネスモデルである。
【0010】
そのために、公共管理業務をISO9000の手法を用い、インプット、アウトプットを整理し、道具としてITを用いる事により、BPR(業務改善)を実施する事により、国民の基礎的ニーズにいかに応えるかを抽出し、インターネットを用い即時性をもって管理責任を全うしうるシステムを構築し、システム構築者が、公共管理業務者、国民、ボランティア、NPO、ITS(インテリジェント トランスポーテーション システム)、テレビ事業者に対し、それぞれと情報交換を行う事により、受益者より、利益を得て事業を行う。すなわち、次のとおりである。
【0011】
(1)BPR(業務改善)をISO9000の手法を用い実施するにあたり、単体PC(パーソナルコンピュータ)のリレーショナルデータベースソフトを用い、都度ベテラン(職務習熟者)の持つ暗黙知を形式知に変えていき、その後、総合的判断により、進める。ベテラン(職務習熟者)の持つ暗黙知を形式知に変えていくことで、業務処理の知恵の部分を業務に生かすことにより、若年者が従事したとしても、ムリ、ムダ、ムラを排除し、品質の維持が図れる。
【0012】
(2)即時性、効率性を高めるため、パトロール員等管理業務補助者と管理業務者間の報告判断業務に携帯電話、デジタルテレビ等デジタル通信技術を用いた情報登録システムを用いる。現地での情報発信ができ、管理業務補助者が管理者のもとに帰る時間内に、管理者は、処理業務を遂行できる。
【0013】
(3)公共管理業務の遂行と同時進行的に利用者に即時の情報提供を行うことにより、公共物管理者責任の一部を担う。即時性をもって、公共物の現状の状態を情報開示することにより、利用者判断を可能にする事により、管理者責任の一部を担う。
【0014】
(4)公益サービスとの連携をはかることにより、特定場所の置ける情報を整理し、現状の状態、今後の予定される状態を利用者が確認できる。今後の計画、現状処理等に対するクレーム、お願い等につき、速やかに対応できる。今後の計画、現状処理等に対するクレーム、お願い等につき、速やかに対応する事により、管理者責任の一部を担う。
【0015】
(5)ボランティア、NPOなどのコミュニケーションサービスとの連携をはかる事により、情報の相互交換をはかり、国民の基礎的ニーズの確認とコミュニティーサービスを公共管理業務に取り入れるシステムである。ボランティア、NPOを管理業務の中で、BPR(業務改善)に組み込む事により、協力者として提携する。
【0016】
(6)ITS(インテリジェント トランスポーテーション システム)、テレビ事業者等と連携する事により、情報の即時性と確実性を保証するシステムである。公共物利用者に対し、渋滞等現状状態に対する情報開示をする事により、利用者判断を可能とする。
【0017】
(7)サービス提供技術は、インターネット利用技術、デジタル通信技術を用い、ASP(アプリケーション、サービス、プロバイダー)サービスとして、実施する。公共管理業務に対し、構造物としてのIDC(データセンター)などの余分な出費を強いる必要が無く、サービスの購入費用となる。
【0018】
以上のことから、本発明では、国民の基礎的なニーズ(必要)に対し、公共管理業務の行政改革をBPR(業務改善)の観点から推し進めると共に、公共管理業務のヴァリュー(価値)との関係を明確にすることが現実の社会において可能となる。事業者は、それをコンセプトとして事業活動を行う事により、受益者より、利益を得て事業活動ができる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の公共管理業務システムについて、さらに詳細に説明する。
本発明の公共管理業務システムは、公共あるいは公共性の高い公共管理物件、例えば道路(公道)、施設、設備について、その設置、維持、補修、除去、更新などの各種情報を管理する公共管理業務システムである。特に、役所(国や地方公共団体など)、電気・ガス・水道等の公共事業者、道路公団などの公益事業者と、国民・市民などの第三者(ユーザ)との間に介在して、双方向に情報を提供するシステムである。
【0020】
まず、このシステムによる公共管理業務方法について、概略を説明する。なお、以下の例においては、道路の維持管理業務に適用した場合について説明するが、本発明はそれ以外の用途にも適用可能である。
【0021】
図1及び図2に示すように、本システムの主要部をなすサーバは、事業者の部分に配置される。そのサーバには、公共管理業務を行う本庁やその出先事務所の端末が接続される。そして、その公共管理業務者の端末には、例えば道路陥没現場などの現地から、その異常事態を確認した者からの通報を受け付け可能とされている。つまり、公共管理事業者の端末に、現地を確認した者の端末が接続されて、情報の授受が可能とされる。
【0022】
すなわち、現地と出先事務所間においては、即時性、効率性を高めるため、道路パトロール員等管理業務補助者により、携帯電話、デジタルテレビ等デジタル通信機器を用い位置、及び損傷情況等の画像データ、携帯電話等デジタル通信機器を介して行われるASPサービスによる損傷情況項目を道路管理業務者に送る。道路管理業務者は、手元のPCを介してASPサービスを受け、送られてきた損傷情況等の報告を判断する事により、次工程業務を行う。
【0023】
ところで、出先機関と本庁間においては、事前に業務フローをデータベース化する事により、暗黙知を形式知に変換した後、行われたBPR(業務改善)で決められたフローにより、役所内での対策処理、予算、会計処理等を行う為の登録業者名、引当予算項目、現状予算消化額等の項目登録処理がなされる。また、損傷場所、損傷情況項目等、国民が知りたい情報を分類し、情報提供する。また、公益サービスと連携する事により、位置情報を整理し、国民から問い合わせ等に対応できる特定場所における対応事業者、損傷情況、復旧期間項目等について情報を提供する。
【0024】
事業者は、道路管理業務者、国民、ボランティア、NPO、ITS(インテリジェント トランスポーテーション システム)、テレビ事業者に対しそれぞれ必要とされる項目に対し、インターネット利用技術、デジタル通信技術を用いASPサービスを実施する。
【0025】
事業者のサーバには、ボランティアやNPOなど、ユーザのPC及びデジタルテレビを含むデジタル端末が接続可能とされている。つまり、事業者と公共サービス間では、インターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスにより、特定場所に置ける、公共サービス対応事業者、業務実施状況(予定含む)、損傷情況、復旧期間項目等について情報を提供、交換する。
【0026】
また、事業者とボランティア・NPO間では、インターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスにより、特定場所に置ける、損傷情況、クレーム、質問項目等について情報を提供、交換する。そして、公益サービス、ボランティア、NPOは、道路管理業務者より、インターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスにより、損傷情況、復旧期間項目等を即時に提供する事により公共物管理責任の一部を担う。
【0027】
また、公益サービスと国民間は、ITS事業者等の提供する道路利用サービス(カーナビ等)とインターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスと連携する事により、特定場所に置ける、道路管理業務者、公共サービス対応事業者、業務実施状況(予定含む)、損傷情況、復旧期間項目等の属性情報を明確にする事により、国民の情報公開に対する、基礎的ニーズを満たす。
【0028】
さらに、ボランティアと国民間は、ITS、デジタルテレビ事業者等の提供する道路利用サービス(カーナビ等)とインターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスと連携する事により、特定場所に置ける、道路管理業務者、公共サービス対応事業者、業務実施状況(予定含む)、損傷情況、復旧期間項目等の属性情報を明確にする事により、国民の情報公開に対する、基礎的ニーズを満たす。
【0029】
さらに、事業者と国民間は、道路管理業務者の損傷場所、損傷情況項目等、国民が知りたい情報開示可能項目を公共物管理責任の一部を担うため、即時にインターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスにより提供し、ボランティア、NPOより、損傷情況、クレーム、質問項目等の国民の情報公開に対する、基礎的ニーズをインターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスにより満たす。
【0030】
そして、国民は、インターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスにより、道路管理業務者の損傷場所、損傷情況項目等、国民が知りたい情報開示可能項目を即時に知りうることにより、情報公開に対する、基礎的ニーズを満たす。また、ボランティア、NPOよりの損傷情況、クレーム、質問項目等の情報発信により、その対応により見える形で道路管理業務者を理解する事によりヴァリューを認識する。
【0031】
以下、本実施例の公共管理業務システムについて、図2を参照しつつ、より具体的に説明する。
本システムの主要部をなすサーバ4は、事業者により運営される。サーバ4には、双方向通信可能に通信ネットワーク10を介して、複数のPC及びデジタルテレビを含むデジタル端末1〜7が接続されている。通信ネットワーク10としては、公衆電話回線又はインターネットなど、公知のものが一以上採用される。
【0032】
サーバ4には、公共管理業務者(本庁、出先事務所、現地)の端末1〜3の他、ボランティアやNPOや一般市民等の第三者(ユーザ)の端末5,7が接続される。本実施例では、少なくともユーザのPC及びデジタルテレビを含むデジタル端末は、インターネットを介して接続され、その他の端末の接続媒体は、適宜に設定される。公共管理業務者の端末1〜3は、本庁3と出先事務所2等がそれぞれサーバ4に接続されていてもよいし、出先事務所2の端末が接続された本庁3の端末がサーバ4に接続されていてもよい。ユーザ側の各端末5,7も同様に、それぞれサーバ4に接続されていてもよいし、樹形図的に枝分かれして接続されていてもよい。なお、本庁3、出先事務所2、現場1、公益サービス者・NPO5、国民7の各端末は、それぞれ複数台ずつ存在してもよいのは勿論である。
【0033】
各端末1〜7は、管理業務者やユーザにより操作される入出力装置であり、携帯電話やカーナビ、デジタルテレビなどでもよいし、パーソナルコンピュータでもよい。後者の場合、例えば中央処理装置や記憶装置を備えるパソコン本体、キーボードやマウスなどの入力装置、ディスプレイなどの出力装置の他、サーバ4との通信を可能にするためにモデムないしターミナルアダプター等のインターネット接続機器を備えている。また、WWWブラウザソフトやメーラーがインストールされている。
【0034】
サーバ4は、中央処理装置及び記憶装置を少なくとも備えている。記憶装置には、データベースが構築されている。このデータベースに対して、各端末から情報の登録や閲覧などが可能である。なお、サーバ4は、一台のコンピュータで構成されるとは限らない。例えば、ウェブサーバとデータベースサーバなど、複数のサーバ群により構成される場合もある。また、図2においては、事業者のコンピュータ4のみをサーバとしているが、その機能の一部が本庁3や出先事務所2など、他の端末にあってもよい。
【0035】
データベースにて管理される情報には、連絡先情報、対応要請情報、及び対応情報が含まれる。連絡先情報は、管理業務者ごとに固有の業務者識別情報(業務者ID)と対応付けて、その名称、Eメールアドレス、電話番号、FAX番号、担当者などの内、一以上の情報が含まれる。対応要請情報は、道路陥没現場などの現場特定情報(例えば物件ごとに固有の物件識別情報(物件ID))と、損傷状況の情報が含まれる。対応要請情報には、デジタルカメラによる画像情報を含んでもよい。そして対応情報は、補修などを行った現場特定情報の他、施工日時、施工内容、施工業務者(業務者ID)が含まれる。
【0036】
以上の構成からなる本実施例のシステムの使用について説明する。
まず、道路パトロール員などの管理業務補助者、或いはボランティアや一般国民は、道路の陥没などを発見すると、出先事務所へ通報する。これには、自己の端末1(2,3,5,7)を用いて、サーバ4(或いはその機能の一部を担う出先事務所・本庁の端末・デジタルテレビ画面におけるボランティア画面等)に接続すればよい。そして、端末1からサーバ4に対応要請情報を送信する。対応要請情報を受信したサーバ4は、その情報をデータベース(対応関係情報記憶手段)へ登録する。
【0037】
サーバ4には、物件とその物件を管理する事業者とを関連付けたデータベース(連絡先情報記憶手段)を備える。従って、対応要請情報中の物件IDに基づいて、その物件を管理する事業者を特定できる。そして、その特定した事業者の連絡先情報を取得する。その取得した連絡先情報に基づいて、該当事業者の端末へ対応要請情報を送信する。これを受信した該当事業者は、対応要請情報に基づいて対応をとることになる。そして、対応をとった事業者は、自己の端末2(3)を用いてサーバ4に接続して、対応情報をサーバ4へ送信する。その対応情報を受信したサーバ4は、データベース(対応関係情報記憶手段)へ登録する。
【0038】
ところで、ユーザ5,7は、いつでもサーバ4に接続して、対応要請情報及び/又は対応情報の一部又は全部を閲覧することができる。例えば、自宅近所で道路を掘り返して工事されている場合、ユーザはその工事が何の工事なのかを知るのに利用できる。つまり、ユーザは、自己の端末5,7を利用してサーバ4に接続して、工事が行われている場所、時間の情報をサーバ4へ送信する。これを受信したサーバ4は、その受信した情報に基づいてデータベースを検索する。データベースには、対応情報として、いつどこでどのような工事が行われるのか、或いは行われたのかが登録されているので、その対応情報を検索することで、該当工事が何のためにどの程度の時間行われるのかを取得することができる。また、その該当業務者に基づいてデータベースから、その連絡先情報を取得することもできる。
【0039】
よって、例えば水道工事なのか、ガス工事なのか、道路工事なのか、などが容易に把握可能となる。従って、ユーザは、例えば騒音の苦情を言おうとする場合でも、容易に該当業務者へ連絡をとることができる。また、業務者としても、例えばガス工事なのに道路工事と間違われて苦情を受ける不都合もなくなる。しかも、管理業務者としても、そのような問合せがあった場合には、サーバからユーザと同様に所望の情報を得ることができるので、他の業務者が関連する工事に対しても適切且つ迅速に、問合せに対応することができる。
【0040】
また、ユーザの端末がカーナビゲーションシステムで、GPS受信機を備えていれば、工事の情報などを適宜受信して、ルート選定に役立てたり、或いは渋滞の原因が何であるのかを知ることができる。
【0041】
また、ユーザの端末がデジタルテレビであれば、情報の入手だけでなく、ボランティア画面(情報発信画面)を通し、付近、道路等の損傷、渋滞、事故等の情報を、管理者補助として、ボランティア行動として情報を発信し、地域としての防災を含めた管理活動に参加できる。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の公共管理業務システムによれば、業務費用の改善、国民の基礎的ニーズに見える形での対応、しかも即時性や公共物管理者責任の一部を担う形での対応ができ、またボランティアやNPOと連携することも容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の公共管理業務システムの一実施例を示すシステム関係図である。
【図2】本発明の公共管理業務システムの一実施例を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
1〜3 管理業務者端末
4 サーバ
5,7 ユーザ端末
10 通信ネットワーク(インターネット)
【発明の属する技術分野】
本発明は、公共管理業務の行政改革をBPR(業務改善)の観点から推し進めると共に、国民の基礎的ニーズと公共事業のヴァリュー(価値)との関係を明確にすることにより、国民の基礎的なニーズ(必要)に答えるためのインターネット等デジタル通信技術を使ったネットワーク接続サービスでの事業を支援する公共管理業務システムに関するものである。
【0002】
すなわち、本発明では、公共管理業務へのサービスシステムをBPRの観点から見直し、国民のニーズと直結したコミュニティーサービスを統合する事により、国民の基礎的ニーズと公共事業のヴァリューとの関係を明確にすることにより、国民の望むヴァリュー(価値)を生み出すビジネスモデルを提供する。
【0003】
【発明の背景】
公共管理業務に対するサービスシステムは、現状の業務プロセスシステムを、各PC(パーソナルコンピュータ)で動くソフトウェアーか、サーバーを介して提供するASP(アプリケーションサービスプロバイド)を用いたソフトウェアーを用いプロセスの効率化を目指するものが多い。従って、それぞれの業務プロセスにおいての、ITによる効率化は図られているが、業務の本質を外れず、BPR(業務改善)のため、プロセスフローを変更、削減し、同等以上の効率をITを用い行う方法についての明確な手順は、確立されていない。公共管理業務が国民の基礎的ニーズ(必要)に見える形で対応しているものはない。
【0004】
そこで、本発明では、公共管理業務において、BPR(業務改善)を実施する事により、国民の基礎的ニーズと公共事業のヴァリューとの関係を明確にすることにより、以下の項目を満たすことを目的とする。
【0005】
1. 業務費用の改善。
2. 国民の基礎的ニーズ(必要)に見える形で対応する。
3. 即時性を考え、公共物管理者責任の一部を担う。
4. ボランティア、NPOと連携する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、道路や施設等の公共管理物件の管理業務者の端末と、国民等のユーザの端末に通信ネットワークを介して接続可能とされた公共管理業務システムであって、下記(A)から(E)の構成要件を備えることを特徴とする。
(A)複数の公共管理物件について、その管理業務者の連絡先を対応づけて記憶する連絡先情報記憶手段。
(B)異常事態等が発生した公共管理物件について、その公共管理物件の場所等の特定情報とその状況情報を含む対応要請情報を受信して、対応関係情報記憶手段に記憶する対応要請受付手段。
(C)受信した対応要請情報中の前記特定情報に基づいて、前記連絡先情報記憶手段から、対応要請された公共管理物件に対応する管理業務者の連絡先情報を取得して、その取得した連絡先情報に基づいて該当管理業務者の端末へ対応要請情報を送信する対応要請出力手段。
(D)管理業務者の端末から対応要請に対する対応情報を受信して、該当する公共管理物件と対応づけて対応関係情報記憶手段に記憶する対応登録手段。
(E)ユーザの端末から日付や場所等に関する検索条件の指定を受けて、対応関係情報記憶手段からその検索条件に対応する対応要請情報又は対応情報を抽出してユーザ端末へ送信する対応関係出力手段。
【0007】
また、好ましくは上記構成に加えて、前記各手段は、サーバに備えられており、前記ユーザ端末は、インターネット等を介してサーバに接続可能とされており、前記対応要請受付手段は、ユーザ自身から地域の情報を、該当管理業務者を補助するボランティア行動として、異常事態等が発生した公共管理物件についての対応要請情報の受信がユーザ端末から可能とされていることを特徴とする公共管理業務システムである。
なお、ユーザ端末には、ユーザ自身から、地域の情報を、該当管理業務者を補助するボランティア行動とし、異常事態等が発生した公共管理物件について、対応要請情報を発信する手段が備えられている。
【0008】
さらに好ましくは上記構成に加えて、前記ユーザ端末は、車両内に設けられると共に、その走行位置を把握可能にカーナビゲーションを備えており、このカーナビゲーションは、走行位置と前記対応関係出力手段からの出力に基づいて、ルート選定が可能とされていることを特徴とする公共管理業務システムである。
なお、前記ユーザ端末としては、PC(パーソナルコンピュータ)、ITS(高度道路交通システム)関連機器、デジタルテレビ等が考えられ、情報の受発信機能を持つことにより、ユーザ自らが、該当管理業務者の補助として、ボランティア行動を可能とし、地域コミュニティー活動をサポートすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
公共管理業務へのサービスシステム(維持管理業務に対するサービスシステム等)をBPRの観点から見直し、コミュニティーサービス(含ITS、テレビ、及びボランティア、NPOに対するサービスも含む)と統合することにより、国民の基礎的ニーズと公共事業のヴァリューとの関係を明確にし、国民の基礎的ニーズに応えるシステムを構築することにより、国民の望むヴァリュー(価値)を生み出すことにより、受益者より、利益を得るビジネスモデルである。
【0010】
そのために、公共管理業務をISO9000の手法を用い、インプット、アウトプットを整理し、道具としてITを用いる事により、BPR(業務改善)を実施する事により、国民の基礎的ニーズにいかに応えるかを抽出し、インターネットを用い即時性をもって管理責任を全うしうるシステムを構築し、システム構築者が、公共管理業務者、国民、ボランティア、NPO、ITS(インテリジェント トランスポーテーション システム)、テレビ事業者に対し、それぞれと情報交換を行う事により、受益者より、利益を得て事業を行う。すなわち、次のとおりである。
【0011】
(1)BPR(業務改善)をISO9000の手法を用い実施するにあたり、単体PC(パーソナルコンピュータ)のリレーショナルデータベースソフトを用い、都度ベテラン(職務習熟者)の持つ暗黙知を形式知に変えていき、その後、総合的判断により、進める。ベテラン(職務習熟者)の持つ暗黙知を形式知に変えていくことで、業務処理の知恵の部分を業務に生かすことにより、若年者が従事したとしても、ムリ、ムダ、ムラを排除し、品質の維持が図れる。
【0012】
(2)即時性、効率性を高めるため、パトロール員等管理業務補助者と管理業務者間の報告判断業務に携帯電話、デジタルテレビ等デジタル通信技術を用いた情報登録システムを用いる。現地での情報発信ができ、管理業務補助者が管理者のもとに帰る時間内に、管理者は、処理業務を遂行できる。
【0013】
(3)公共管理業務の遂行と同時進行的に利用者に即時の情報提供を行うことにより、公共物管理者責任の一部を担う。即時性をもって、公共物の現状の状態を情報開示することにより、利用者判断を可能にする事により、管理者責任の一部を担う。
【0014】
(4)公益サービスとの連携をはかることにより、特定場所の置ける情報を整理し、現状の状態、今後の予定される状態を利用者が確認できる。今後の計画、現状処理等に対するクレーム、お願い等につき、速やかに対応できる。今後の計画、現状処理等に対するクレーム、お願い等につき、速やかに対応する事により、管理者責任の一部を担う。
【0015】
(5)ボランティア、NPOなどのコミュニケーションサービスとの連携をはかる事により、情報の相互交換をはかり、国民の基礎的ニーズの確認とコミュニティーサービスを公共管理業務に取り入れるシステムである。ボランティア、NPOを管理業務の中で、BPR(業務改善)に組み込む事により、協力者として提携する。
【0016】
(6)ITS(インテリジェント トランスポーテーション システム)、テレビ事業者等と連携する事により、情報の即時性と確実性を保証するシステムである。公共物利用者に対し、渋滞等現状状態に対する情報開示をする事により、利用者判断を可能とする。
【0017】
(7)サービス提供技術は、インターネット利用技術、デジタル通信技術を用い、ASP(アプリケーション、サービス、プロバイダー)サービスとして、実施する。公共管理業務に対し、構造物としてのIDC(データセンター)などの余分な出費を強いる必要が無く、サービスの購入費用となる。
【0018】
以上のことから、本発明では、国民の基礎的なニーズ(必要)に対し、公共管理業務の行政改革をBPR(業務改善)の観点から推し進めると共に、公共管理業務のヴァリュー(価値)との関係を明確にすることが現実の社会において可能となる。事業者は、それをコンセプトとして事業活動を行う事により、受益者より、利益を得て事業活動ができる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の公共管理業務システムについて、さらに詳細に説明する。
本発明の公共管理業務システムは、公共あるいは公共性の高い公共管理物件、例えば道路(公道)、施設、設備について、その設置、維持、補修、除去、更新などの各種情報を管理する公共管理業務システムである。特に、役所(国や地方公共団体など)、電気・ガス・水道等の公共事業者、道路公団などの公益事業者と、国民・市民などの第三者(ユーザ)との間に介在して、双方向に情報を提供するシステムである。
【0020】
まず、このシステムによる公共管理業務方法について、概略を説明する。なお、以下の例においては、道路の維持管理業務に適用した場合について説明するが、本発明はそれ以外の用途にも適用可能である。
【0021】
図1及び図2に示すように、本システムの主要部をなすサーバは、事業者の部分に配置される。そのサーバには、公共管理業務を行う本庁やその出先事務所の端末が接続される。そして、その公共管理業務者の端末には、例えば道路陥没現場などの現地から、その異常事態を確認した者からの通報を受け付け可能とされている。つまり、公共管理事業者の端末に、現地を確認した者の端末が接続されて、情報の授受が可能とされる。
【0022】
すなわち、現地と出先事務所間においては、即時性、効率性を高めるため、道路パトロール員等管理業務補助者により、携帯電話、デジタルテレビ等デジタル通信機器を用い位置、及び損傷情況等の画像データ、携帯電話等デジタル通信機器を介して行われるASPサービスによる損傷情況項目を道路管理業務者に送る。道路管理業務者は、手元のPCを介してASPサービスを受け、送られてきた損傷情況等の報告を判断する事により、次工程業務を行う。
【0023】
ところで、出先機関と本庁間においては、事前に業務フローをデータベース化する事により、暗黙知を形式知に変換した後、行われたBPR(業務改善)で決められたフローにより、役所内での対策処理、予算、会計処理等を行う為の登録業者名、引当予算項目、現状予算消化額等の項目登録処理がなされる。また、損傷場所、損傷情況項目等、国民が知りたい情報を分類し、情報提供する。また、公益サービスと連携する事により、位置情報を整理し、国民から問い合わせ等に対応できる特定場所における対応事業者、損傷情況、復旧期間項目等について情報を提供する。
【0024】
事業者は、道路管理業務者、国民、ボランティア、NPO、ITS(インテリジェント トランスポーテーション システム)、テレビ事業者に対しそれぞれ必要とされる項目に対し、インターネット利用技術、デジタル通信技術を用いASPサービスを実施する。
【0025】
事業者のサーバには、ボランティアやNPOなど、ユーザのPC及びデジタルテレビを含むデジタル端末が接続可能とされている。つまり、事業者と公共サービス間では、インターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスにより、特定場所に置ける、公共サービス対応事業者、業務実施状況(予定含む)、損傷情況、復旧期間項目等について情報を提供、交換する。
【0026】
また、事業者とボランティア・NPO間では、インターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスにより、特定場所に置ける、損傷情況、クレーム、質問項目等について情報を提供、交換する。そして、公益サービス、ボランティア、NPOは、道路管理業務者より、インターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスにより、損傷情況、復旧期間項目等を即時に提供する事により公共物管理責任の一部を担う。
【0027】
また、公益サービスと国民間は、ITS事業者等の提供する道路利用サービス(カーナビ等)とインターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスと連携する事により、特定場所に置ける、道路管理業務者、公共サービス対応事業者、業務実施状況(予定含む)、損傷情況、復旧期間項目等の属性情報を明確にする事により、国民の情報公開に対する、基礎的ニーズを満たす。
【0028】
さらに、ボランティアと国民間は、ITS、デジタルテレビ事業者等の提供する道路利用サービス(カーナビ等)とインターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスと連携する事により、特定場所に置ける、道路管理業務者、公共サービス対応事業者、業務実施状況(予定含む)、損傷情況、復旧期間項目等の属性情報を明確にする事により、国民の情報公開に対する、基礎的ニーズを満たす。
【0029】
さらに、事業者と国民間は、道路管理業務者の損傷場所、損傷情況項目等、国民が知りたい情報開示可能項目を公共物管理責任の一部を担うため、即時にインターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスにより提供し、ボランティア、NPOより、損傷情況、クレーム、質問項目等の国民の情報公開に対する、基礎的ニーズをインターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスにより満たす。
【0030】
そして、国民は、インターネット利用技術、デジタル通信技術を用いたASPサービスにより、道路管理業務者の損傷場所、損傷情況項目等、国民が知りたい情報開示可能項目を即時に知りうることにより、情報公開に対する、基礎的ニーズを満たす。また、ボランティア、NPOよりの損傷情況、クレーム、質問項目等の情報発信により、その対応により見える形で道路管理業務者を理解する事によりヴァリューを認識する。
【0031】
以下、本実施例の公共管理業務システムについて、図2を参照しつつ、より具体的に説明する。
本システムの主要部をなすサーバ4は、事業者により運営される。サーバ4には、双方向通信可能に通信ネットワーク10を介して、複数のPC及びデジタルテレビを含むデジタル端末1〜7が接続されている。通信ネットワーク10としては、公衆電話回線又はインターネットなど、公知のものが一以上採用される。
【0032】
サーバ4には、公共管理業務者(本庁、出先事務所、現地)の端末1〜3の他、ボランティアやNPOや一般市民等の第三者(ユーザ)の端末5,7が接続される。本実施例では、少なくともユーザのPC及びデジタルテレビを含むデジタル端末は、インターネットを介して接続され、その他の端末の接続媒体は、適宜に設定される。公共管理業務者の端末1〜3は、本庁3と出先事務所2等がそれぞれサーバ4に接続されていてもよいし、出先事務所2の端末が接続された本庁3の端末がサーバ4に接続されていてもよい。ユーザ側の各端末5,7も同様に、それぞれサーバ4に接続されていてもよいし、樹形図的に枝分かれして接続されていてもよい。なお、本庁3、出先事務所2、現場1、公益サービス者・NPO5、国民7の各端末は、それぞれ複数台ずつ存在してもよいのは勿論である。
【0033】
各端末1〜7は、管理業務者やユーザにより操作される入出力装置であり、携帯電話やカーナビ、デジタルテレビなどでもよいし、パーソナルコンピュータでもよい。後者の場合、例えば中央処理装置や記憶装置を備えるパソコン本体、キーボードやマウスなどの入力装置、ディスプレイなどの出力装置の他、サーバ4との通信を可能にするためにモデムないしターミナルアダプター等のインターネット接続機器を備えている。また、WWWブラウザソフトやメーラーがインストールされている。
【0034】
サーバ4は、中央処理装置及び記憶装置を少なくとも備えている。記憶装置には、データベースが構築されている。このデータベースに対して、各端末から情報の登録や閲覧などが可能である。なお、サーバ4は、一台のコンピュータで構成されるとは限らない。例えば、ウェブサーバとデータベースサーバなど、複数のサーバ群により構成される場合もある。また、図2においては、事業者のコンピュータ4のみをサーバとしているが、その機能の一部が本庁3や出先事務所2など、他の端末にあってもよい。
【0035】
データベースにて管理される情報には、連絡先情報、対応要請情報、及び対応情報が含まれる。連絡先情報は、管理業務者ごとに固有の業務者識別情報(業務者ID)と対応付けて、その名称、Eメールアドレス、電話番号、FAX番号、担当者などの内、一以上の情報が含まれる。対応要請情報は、道路陥没現場などの現場特定情報(例えば物件ごとに固有の物件識別情報(物件ID))と、損傷状況の情報が含まれる。対応要請情報には、デジタルカメラによる画像情報を含んでもよい。そして対応情報は、補修などを行った現場特定情報の他、施工日時、施工内容、施工業務者(業務者ID)が含まれる。
【0036】
以上の構成からなる本実施例のシステムの使用について説明する。
まず、道路パトロール員などの管理業務補助者、或いはボランティアや一般国民は、道路の陥没などを発見すると、出先事務所へ通報する。これには、自己の端末1(2,3,5,7)を用いて、サーバ4(或いはその機能の一部を担う出先事務所・本庁の端末・デジタルテレビ画面におけるボランティア画面等)に接続すればよい。そして、端末1からサーバ4に対応要請情報を送信する。対応要請情報を受信したサーバ4は、その情報をデータベース(対応関係情報記憶手段)へ登録する。
【0037】
サーバ4には、物件とその物件を管理する事業者とを関連付けたデータベース(連絡先情報記憶手段)を備える。従って、対応要請情報中の物件IDに基づいて、その物件を管理する事業者を特定できる。そして、その特定した事業者の連絡先情報を取得する。その取得した連絡先情報に基づいて、該当事業者の端末へ対応要請情報を送信する。これを受信した該当事業者は、対応要請情報に基づいて対応をとることになる。そして、対応をとった事業者は、自己の端末2(3)を用いてサーバ4に接続して、対応情報をサーバ4へ送信する。その対応情報を受信したサーバ4は、データベース(対応関係情報記憶手段)へ登録する。
【0038】
ところで、ユーザ5,7は、いつでもサーバ4に接続して、対応要請情報及び/又は対応情報の一部又は全部を閲覧することができる。例えば、自宅近所で道路を掘り返して工事されている場合、ユーザはその工事が何の工事なのかを知るのに利用できる。つまり、ユーザは、自己の端末5,7を利用してサーバ4に接続して、工事が行われている場所、時間の情報をサーバ4へ送信する。これを受信したサーバ4は、その受信した情報に基づいてデータベースを検索する。データベースには、対応情報として、いつどこでどのような工事が行われるのか、或いは行われたのかが登録されているので、その対応情報を検索することで、該当工事が何のためにどの程度の時間行われるのかを取得することができる。また、その該当業務者に基づいてデータベースから、その連絡先情報を取得することもできる。
【0039】
よって、例えば水道工事なのか、ガス工事なのか、道路工事なのか、などが容易に把握可能となる。従って、ユーザは、例えば騒音の苦情を言おうとする場合でも、容易に該当業務者へ連絡をとることができる。また、業務者としても、例えばガス工事なのに道路工事と間違われて苦情を受ける不都合もなくなる。しかも、管理業務者としても、そのような問合せがあった場合には、サーバからユーザと同様に所望の情報を得ることができるので、他の業務者が関連する工事に対しても適切且つ迅速に、問合せに対応することができる。
【0040】
また、ユーザの端末がカーナビゲーションシステムで、GPS受信機を備えていれば、工事の情報などを適宜受信して、ルート選定に役立てたり、或いは渋滞の原因が何であるのかを知ることができる。
【0041】
また、ユーザの端末がデジタルテレビであれば、情報の入手だけでなく、ボランティア画面(情報発信画面)を通し、付近、道路等の損傷、渋滞、事故等の情報を、管理者補助として、ボランティア行動として情報を発信し、地域としての防災を含めた管理活動に参加できる。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の公共管理業務システムによれば、業務費用の改善、国民の基礎的ニーズに見える形での対応、しかも即時性や公共物管理者責任の一部を担う形での対応ができ、またボランティアやNPOと連携することも容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の公共管理業務システムの一実施例を示すシステム関係図である。
【図2】本発明の公共管理業務システムの一実施例を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
1〜3 管理業務者端末
4 サーバ
5,7 ユーザ端末
10 通信ネットワーク(インターネット)
Claims (2)
- 道路や施設等の公共管理物件の管理業務者の端末と、国民等のユーザの端末に通信ネットワークを介して接続可能とされた公共管理業務システムであって、
複数の公共管理物件について、その管理業務者の連絡先を対応づけて記憶する連絡先情報記憶手段と、
異常事態等が発生した公共管理物件について、その公共管理物件の場所等の特定情報とその状況情報を含む対応要請情報を受信して、対応関係情報記憶手段に記憶する対応要請受付手段と、
受信した対応要請情報中の前記特定情報に基づいて、前記連絡先情報記憶手段から、対応要請された公共管理物件に対応する管理業務者の連絡先情報を取得して、その取得した連絡先情報に基づいて該当管理業務者の端末へ対応要請情報を送信する対応要請出力手段と、
管理業務者の端末から対応要請に対する対応情報を受信して、該当する公共管理物件と対応づけて対応関係情報記憶手段に記憶する対応登録手段と、
ユーザの端末から日付や場所等に関する検索条件の指定を受けて、対応関係情報記憶手段からその検索条件に対応する対応要請情報又は対応情報を抽出してユーザ端末へ送信する対応関係出力手段と
を備えることを特徴とする公共管理業務システム。 - 前記各手段は、サーバに備えられており、
前記ユーザ端末は、インターネット等を介してサーバに接続可能とされており、
前記対応要請受付手段は、ユーザ自身から地域の情報を、該当管理業務者を補助するボランティア行動として、異常事態等が発生した公共管理物件についての対応要請情報の受信がユーザ端末から可能とされている
ことを特徴とする請求項1に記載の公共管理業務システム。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2003118844A JP2004326349A (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | 公共管理業務システム |
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JP (1) | JP2004326349A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007072667A (ja) * | 2005-09-06 | 2007-03-22 | Denso Corp | 道路異常収集システム、道路修繕入札システム及び道路管理修繕システム |
-
2003
- 2003-04-23 JP JP2003118844A patent/JP2004326349A/ja active Pending
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061205 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070529 |