JP2004326263A - ロードプライシングシステム及び方法等 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで効率的に実施することが可能なロードプライシングシステム及び方法等を提供する。
【解決手段】課金エリアに進入する車両に対して課金処理を行うロードプライシングシステムにおいて、端末装置は、課金エリア情報記憶手段と車両の識別情報記憶手段と衛星からの電波を受信し、車両の位置情報検出手段と車両の位置情報に基づいて課金エリア内に進入したことを検知する進入検知手段と進入が検知された車両の識別情報を通信手段を介して課金装置に送信する識別情報送信手段とを備え、課金装置は、車両の識別情報を含む車両情報を記憶する車両情報記憶手段と課金エリアに進入する車両に対して課すための料金情報とを記憶する料金情報記憶手段と端末装置から送信された識別情報を受信する識別情報受信手段と車両情報及び料金情報から課金処理を行う課金処理手段とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、課金エリアに進入する車両に対して課金処理を行うロードプライシングシステム及び方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロードプライシング制度は、普通自動車、大型自動車(バス、トラック等)等を含む車両の交通量を抑制し、混雑解消等を図るための制度であり、既に、イギリス、シンガポール等の国で実施されている。例えば、シンガポールにおいては、ICカードが差し込まれた車載機を搭載した車両が、課金エリアの入口に設置された端末機を通過すると、当該ICカードから料金が自動的に差し引かれるロードプライシングシステムが実現化されている。
【0003】
このようなロードプライシング制度は、日本においても、車両の混雑対策ばかりでなく、車両による環境汚染対策や道路インフラ設備のための財源確保等、都市環境を管理すること等にも検討されているが、日本への導入に当たって様々な課題がある。
【0004】
そのような課題の一つを解決するロードプライシングシステム等が特許文献1及び特許文献2で提案されている。
【0005】
【特許文献1】特開2002−208045号公報
【特許文献2】特開2002−208049号公報
【0006】
特許文献1に開示されたロードプライシングシステム等においては、課金エリアへの入口部分の道路に跨って立設された支柱の撮像カメラにより、当該課金エリアに進入した車両のナンバープレートを撮影して車両ナンバーを抽出し、その車両ナンバーに基づいて課金処理を行うようになっている。また、特許文献2に開示されたロードプライシングシステム等においても、車両のナンバーを読み取り、これに基づいて課金処理を行うようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ロードプライシング制度を導入する場合、規制対象エリアが広く、車両数が多い場合や、当該エリアへの道路の出入口が多数存在する場合には、全ての道路の出入口に支柱等の機器を設置することは困難である。特に、東京都内の場合には、高速道路及び一般道路が複雑に入り組んでいるため、コスト等の面で従来のロードプライシングシステム等では実現性に乏しい。
【0008】
また、課金エリアは、季節や時間帯等の様々な要因により変動することが考えられるが、従来のロードプライシングシステム等では、一旦、課金エリアが確定すると、これを変更することは困難になる。
【0009】
また、例えば車両の運転手は、車両の運転中に課金エリアを肉眼で容易に把握する必要があるため、課金エリアへの道路の出入口にその旨の表示をする必要があるが、上記のように、道路の出入口が多数存在する場合や、課金エリアが変わる場合には、かかる表示を行うことも困難となる。
【0010】
このようにロードプライシング制度を導入する場合、実施のハードルは高く、効率的に実施するには未だ課題が残されている。
【0011】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、低コストで、より効率的に実施することが可能なロードプライシングシステム及び方法等を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載のロードプライシングシステムは、車両に搭載された端末装置と、通信手段を介して前記端末装置が接続可能な課金装置とを備え、予め設定された課金エリアに進入する前記車両に対して課金処理を行うロードプライシングシステムにおいて、前記端末装置は、前記課金エリアを示す情報を記憶するエリア情報記憶手段と、前記車両の識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、衛星からの電波を受信し、前記車両の位置情報を検出する位置情報検出手段と、前記車両の位置情報に基づいて当該車両が前記課金エリア内に進入したことを検知する進入検知手段と、前記進入が検知された車両の識別情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信する識別情報送信手段と、を備え、前記課金装置は、前記車両の識別情報を含む車両情報を記憶する車両情報記憶手段と、前記課金エリアに進入する車両に対して課すための料金情報とを記憶する料金情報記憶手段と、前記端末装置から送信された識別情報を受信する識別情報受信手段と、前記車両情報及び料金情報を参照し、前記受信された識別情報に対応する車両に対して課金処理を行う課金処理手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項1に記載のロードプライシングシステムによれば、端末装置は、衛星からの電波により検出した車両の位置情報に基づいて課金エリア内に進入したことを検知するので、規制対象エリアが広く、車両数が多い場合や、当該エリアへの道路の出入口が多数存在する場合にも、低コストで、より効率的にロードプライシングを実施することができる。また、課金エリアを示す情報は、端末装置内のエリア情報記憶手段に記憶されるので、適宜、更新することも可能となり、従って、課金エリアの変更にも対応することができる。更に、端末装置が、当該進入を検知した場合、当該車両の識別情報を移動体通信網等の通信手段を介して課金装置に送信するだけで、課金装置は受信した車両の識別情報に基づいてその車両に対して課金処理を行うので、より効率的にロードプライシングを実施することができる。しかも、多数の車両に対する課金情報を課金装置で一括して管理することができる。
【0014】
請求項2に記載のロードプライシングシステムは、請求項1に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記車両の進入が検知された場合、当該車両が前記課金エリア内に滞在している滞在時間を計測する滞在時間計測手段を更に備え、前記識別情報送信手段は、前記滞在時間が、予め設定された第1課金時間を経過した場合に、前記車両の識別情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信することを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載のロードプライシングシステムは、請求項2に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記識別情報送信手段は、前記滞在時間が、予め設定された第2課金時間を経過する度に、前記車両の識別情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信することを特徴とする。
【0016】
請求項2又3に記載のロードプライシングシステムによれば、端末装置は、車両が課金エリア内に滞在している滞在時間が予め設定された第1課金時間を経過した場合に(必要に応じて定期的に)、当該車両の識別情報を移動体通信網等の通信手段を介して課金装置に送信するので、通信コストを低減することができる。また、課金装置では、既に、車両の滞在時間が考慮された車両の識別情報を受信するので、当該識別情報を受信する毎に一定量の料金でより効率良く課金処理を行うことができる。また、車両の滞在時間が短い場合には、課金処理を行わないようにすることができる。
【0017】
請求項4に記載のロードプライシングシステムは、請求項1に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記端末装置は、前記車両の位置情報に基づいて当該車両が前記課金エリア外に退出したことを検知する退出検知手段を更に備え、前記識別情報送信手段は、前記車両の進入が検知された後、前記車両の退出が検知された場合に、前記車両の識別情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信することを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載のロードプライシングシステムによれば、端末装置は、車両の進入が検知された後、当該車両の退出が検知された場合に、当該車両の識別情報を移動体通信網等の通信手段を介して課金装置に送信するので、通信コストを低減することができる。
【0019】
請求項5に記載のロードプライシングシステムは、請求項4に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記端末装置は、前記車両の進入から退出までの滞在時間を計測する滞在時間計測手段を更に備え、前記識別情報送信手段は、前記車両の識別情報と共に、前記滞在時間を示す情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信し、前記識別情報受信手段は、前記端末装置から送信された識別情報、及び前記滞在時間を示す情報を受信し、前記課金処理手段は、前記車両に対して前記滞在時間に応じた料金で課金処理を行うことを特徴とする。
【0020】
請求項5に記載のロードプライシングシステムによれば、端末装置は、車両の進入が検知された後、当該車両の退出が検知された場合に、当該車両の識別情報と共に、当該車両の進入から退出までの滞在時間を移動体通信網等の通信手段を介して課金装置に送信するので、課金装置は、受信した滞在時間に応じた料金で効率良く課金処理を行うことができる。
【0021】
請求項6に記載のロードプライシングシステムは、請求項5に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記課金処理手段は、前記滞在時間が、予め設定された第3課金時間より長い場合に、前記車両に対して課金処理を行うことを特徴とする。
【0022】
請求項6に記載のロードプライシングシステムによれば、車両の滞在時間が短い場合には、課金処理を行わないようにすることができる。
【0023】
請求項7に記載のロードプライシングシステムは、請求項6に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記課金装置は、前記識別情報、及び前記滞在時間を示す情報の受信時間を記憶する受信時間記憶手段を更に備え、前記課金処理手段は、前記滞在時間が、前記第3課金時間より短い場合であっても、前記受信時間毎の間隔が予め設定された第4課金時間より短い場合には、前記車両に対して課金処理を行うことを特徴とする。
【0024】
請求項7に記載のロードプライシングシステムによれば、滞在時間が第3課金時間内で車両が進入退出を繰り返すような場合にも、そのような車両に対して課金を行うことができる。
【0025】
請求項8に記載のロードプライシングシステムは、請求項1乃至7の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記課金エリアは複数あって、それぞれの課金エリアに対して課金エリアの識別情報が付与されており、前記識別情報送信手段は、前記車両の識別情報と共に、前記進入された課金エリアに対して付与された前記識別情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信し、前記識別情報受信手段は、前記端末装置から送信された車両の識別情報、及び課金エリアの識別情報を受信し、前記課金処理手段は、前記車両に対して当該課金エリアに応じた料金で課金処理を行うことを特徴とする。
【0026】
請求項8に記載のロードプライシングシステムによれば、課金エリアが複数ある場合にも、それぞれの課金エリアに進入した車両に対して効率良く課金処理を行うことができる。
【0027】
請求項9に記載のロードプライシングシステムは、請求項1乃至8の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記課金エリアは、少なくとも二車線以上の道路によって囲まれるエリアであって、前記進入検知手段は、前記車両が前記道路から前記課金エリア内に入った場合に、当該進入を検知することを特徴する。
【0028】
請求項10に記載のロードプライシングシステムは、請求項9に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記道路は、環状道路であることを特徴する。
【0029】
請求項9又は10に記載のロードプライシングシステムによれば、課金エリアを明確にすることができ、例えば車両の運転手等は、走行している道路から課金エリアを容易に把握することができる。
【0030】
請求項11に記載のロードプライシングシステムは、請求項1乃至10の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記課金処理手段は、前記車両情報に基づいて前記受信された識別情報に対応する車両が課金対象であるか否かを判別し、課金対象である場合に、当該車両に対して課金処理を行うことを特徴とする。
【0031】
請求項12に記載のロードプライシングシステムは、請求項1乃至11の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記課金装置は、前記課金処理に基づいて課金明細を作成する課金明細作成手段を更に備えることを特徴とする。
【0032】
請求項13に記載のロードプライシングシステムは、請求項1乃至12の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記課金明細には、前記課金された料金と共に、前記車両の進入箇所(場所或いは位置情報でもよい)、進入時間、退出箇所、退出時間、及び滞在時間のうち少なくとも何れか一つが含まれることを特徴とする。
【0033】
請求項14に記載のロードプライシングシステムは、請求項1乃至13の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記識別情報送信手段は、少なくとも前記車両の識別情報を、送信元のアドレスと宛先のアドレスが付加されたパケットにより前記課金装置に送信することを特徴とする。
【0034】
請求項14に記載のロードプライシングシステムによれば、車両の識別情報等がパケットにより端末装置から課金装置の片方向で送信されるので、移動体通信網等の通信手段において同じ通信回線を複数の端末装置で共用することができる。
【0035】
請求項15に記載のロードプライシングシステムは、請求項1乃至14の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記端末装置は、当該端末装置を駆動する電源が供給されている間、電源入を示す電源ランプを点灯させる電源ランプ制御手段を更に備えることを特徴とする。
【0036】
請求項15に記載のロードプライシングシステムによれば、端末装置が駆動しているか、言い換えれば、課金処理が適切になされる状態になっているかを外部からも容易に把握することができる。
【0037】
請求項16に記載のロードプライシングシステムは、請求項1乃至15の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記端末装置は、前記車両の進入が検知された場合に、表示ランプを点灯させる表示ランプ制御手段を更に備えることを特徴とする。
【0038】
請求項17に記載のロードプライシングシステムは、請求項4乃至15の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、前記端末装置は、前記車両の進入が検知された場合に、表示ランプを点灯させ、前記車両の退出が検知された場合に、当該表示ランプを消灯させる表示ランプ制御手段を更に備えることを特徴とする。
【0039】
請求項18に記載の端末装置は、車両に搭載された端末装置と、通信手段を介して前記端末装置から送信された前記車両の識別情報に対応する車両に対して課金処理を行う課金装置と、を備え、予め設定された課金エリアに進入する前記車両に対して課金処理を行うロードプライシングシステムに含まれる前記端末装置であって、前記課金エリアを示す情報を記憶するエリア情報記憶手段と、前記車両の識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、衛星からの電波を受信し、前記車両の位置情報を検出する位置情報検出手段と、前記車両の位置情報に基づいて当該車両が前記課金エリア内に進入したことを検知する進入検知手段と、前記進入が検知された車両の識別情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信する識別情報送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0040】
請求項19に記載の情報処理プログラムは、車両に搭載されたコンピュータと、通信手段を介して前記コンピュータから送信された前記車両の識別情報に対応する車両に対して課金処理を行う課金装置と、を備え、予め設定された課金エリアに進入する前記車両に対して課金処理を行うロードプライシングシステムに含まれる前記コンピュータを、衛星からの電波を受信して検出された前記車両の位置情報に基づいて当該車両が前記課金エリア内に進入したことを検知し、前記進入が検知された車両の識別情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信するように機能させることを特徴とする。
【0041】
請求項20に記載の課金装置は、車両に搭載され、衛星からの電波を受信して前記車両の位置情報を検出し、これに基づいて当該車両が、予め設定された課金エリア内に進入したことを検知し、前記検知された車両の識別情報を通信手段を介して送信する端末装置と、前記通信手段を介して前記端末装置から送信された前記車両の識別情報を受信する課金装置とを備え、前記課金エリアに進入する前記車両に対して課金処理を行うロードプライシングシステムに含まれる前記課金装置であって、前記車両の識別情報を含む車両情報を記憶する車両情報記憶手段と、前記課金エリアに進入する車両に対して課すための料金情報とを記憶する料金情報記憶手段と、前記車両情報及び料金情報を参照し、前記受信された識別情報に対応する車両に対して課金処理を行う課金処理手段と、を備えることを特徴とする。
【0042】
請求項21に記載の課金処理プログラムは、車両に搭載され、衛星からの電波を受信して前記車両の位置情報を検出し、これに基づいて当該車両が、予め設定された課金エリア内に進入したことを検知し、前記検知された車両の識別情報を通信手段を介して送信する端末装置と、前記通信手段を介して前記端末装置から送信された前記車両の識別情報を受信するコンピュータとを備え、前記課金エリアに進入する前記車両に対して課金処理を行うロードプライシングシステムに含まれる前記コンピュータを、前記車両情報及び料金情報を参照し、前記受信された識別情報に対応する車両に対して課金処理を行うように機能させることを特徴とする。
【0043】
請求項22に記載のロードプライシング方法は、予め設定された課金エリアに進入する車両に対して課金処理を行うロードプライシング方法において、車両に搭載された端末装置が、衛星からの電波を受信し、前記車両の位置情報を検出する工程と、前記端末装置が、前記車両の位置情報に基づいて当該車両が前記課金エリア内に進入したことを検知する工程と、前記端末装置が、前記進入が検知された車両の識別情報を通信手段を介して課金装置に送信する工程と、前記課金装置が、前記端末装置から送信された識別情報を受信する工程と、前記課金装置が、課金エリアに進入する車両に対して課すための料金情報を参照し、前記受信された識別情報に対応する車両に対して課金処理を行う工程と、を備えることを特徴とする。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0045】
[I.ロードプライシングシステムの構成及び機能]
先ず、本発明の一実施形態におけるロードプライシングシステムの構成及び機能について説明する。
【0046】
図1は、本実施形態におけるロードプライシングシステムの概要構成例を示す図である。図1に示すように、ロードプライシングシステムSは、車両に搭載された端末装置としての車載装置1と、課金装置としての課金サーバ2とを備えており、車載装置1は、通信手段としての移動体通信網3を介して課金サーバ2に接続(アクセス)し、情報通信ができるようになっている。なお、移動体通信網には、通信事業者の無線基地局、及び交換局等が含まれるが図示を省略している。移動体通信網3は、ゲートウェイサーバを介してインターネットに接続され、課金サーバ2は、インターネットに接続されているように構成してもよい。
【0047】
[I−1.車載装置]
車載装置1は、本ロードプライシングの実施に当たって、例えば、自治体等によって登録された車両の全てに搭載される。また、ロードプライシング登録された車両の全てには、その車両の証明のため、車両ナンバープレートを書き込んだ登録ステッカーが当該車両の指定位置に貼り付けられる(なお、かかる登録ステッカー無しで課金エリアに進入することは、ナンバープレートの無い一般車両と同じ扱いとし、複数回の警告を無視する等、悪質な場合はレッカー移動や罰金(法制化要)等のペナルティーを課すことにする)。
【0048】
図2は、車載装置1の機能ブロック例を示す図である。図2に示すように、車載装置1は、位置情報検出手段としての位置情報検出部11、エリア情報記憶手段としての記憶部12、通信部13、及び制御部14を含んで構成されている。さらに、車載装置1は、表示ランプ(例えば、赤色の発光ダイオード)15、操作ボタン16、ブザー17、及び電源ランプ18等を備えている。
【0049】
位置情報検出部11は、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波をアンテナAT1を介して受信し、車両の現在の位置情報(緯度、経度)を検出(測位)し、制御部14に出力するようになっている。なお、GPS衛星からの電波を利用した位置情報の検出方法は、携帯電話機、若しくは車載用ナビゲーション装置において既に公知であるので詳しい説明を省略する。また、位置情報検出部11は、例えば、車速パルスに基づいて車両の走行距離及び速度に関する情報を検出する車速センサ、車両の旋回角度及び上下方向の傾斜を検出して車両の進行方向に関する情報を検出する加速度センサを備え、これらのセンサからの情報に基づいて、公知の車載用ナビゲーション装置にて行われるように、GPS衛星からの電波により検出された上記位置情報を補うようにしてもよい。
【0050】
記憶部12は、不揮発性メモリ(例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、或いはハードディスク等から構成されており、ここには、課金エリアを示す情報等が記憶されている。ここで、課金エリアを示す情報は、例えば、GIS(Geographic Information System)等にて使用されるディジタルデータであり、課金エリアは、経度及び緯度によって特定されるものである。また、課金エリアは、例えば、各都道府県内、各区市町村内等、或いはその内の一部地域(例えば、流入規制地域、交通渋滞の多い地域、又は車両の違法駐車の多い地域、山の手線内の地域等)等、例えば、自治体等によって任意に設定可能である。
【0051】
図3は、課金エリアの一例を示す概念図である。図3の例では、課金エリア50は、環状7号線を含む環状道路(少なくとも二車線以上の道路)によって囲まれるエリア(ハッチング部)に設定されている。これにより、車両の乗員に対して課金エリアの明確化を図ることができる。なお、課金エリアを示す情報は、車載装置1が搭載される際に、操作ボタン16等を操作して不揮発性メモリ等に記憶されるようにする。また、例えば、課金エリアを示す情報は、移動体通信網3や、インターネットに接続された所定のサーバから車載装置1に配信され、不揮発性メモリ等に記憶されるようにしてもよく、これにより、課金エリアが季節や時間帯等の様々な要因により変動する場合であっても、迅速に対応することができる。
【0052】
また、課金エリアは、複数あってもよく(例えば、東京都、千葉県等)、この場合、各課金エリアに対してエリアナンバー等の課金エリアの識別情報が付与される(詳細は後述)。
【0053】
通信部13は、制御部14の制御の下、アンテナAT2を介して車両の近くに存在する無線基地局との間で通信を確立し、移動体通信網3等を介して課金サーバ2にアクセスして情報通信を行うようになっている。
【0054】
制御部14は、各種演算処理や制御処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、それらの処理を行うためのプログラム(情報処理プログラムを含む)及びデータ等を記憶するROM(Read−Only Memory)と、作業領域としてのRAM(Random−Access Memory)と、時計機能等を備えている。また、ROMは、識別情報記憶手段として、車両の識別情報を記憶している。この車両の識別情報は、当該車両を識別できるものであれば、如何なるものであってもよく、例えば、車両ナンバーや、ロードプライシング登録の際に、自治体や、車載装置取扱登録店等によって発行された車両の所有者の登録ナンバー等であってもよい。なお、車両の識別情報は、車載装置1が搭載される際に、自治体関係者等によってROM(書替え不可能)に記憶されるようにする。
【0055】
また、制御部14は、コンピュータとしてのCPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、車載装置1を統括制御するとともに、本発明の進入検知手段、退出検知手段、滞在時間計測手段、表示ランプ制御手段、電源ランプ制御手段、及び識別情報送信手段等として機能するようになっている。
【0056】
具体的には、制御部14は、進入検知手段として、位置情報検出部11から供給された車両の位置情報に基づいて当該車両が課金エリア内に進入したことを検知する。例えば、図3に示す課金エリア50の外縁の環状道路を走行している車両がその環状道路の内側の課金エリア50に入った場合、或いは当該車両がその環状道路を横切り課金エリア50に進入した場合、制御部14は、その車両の現在の位置情報と課金エリア50の経度及び緯度情報とから当該車両の進入を検知する。
【0057】
また、制御部14は、退出検知手段として、位置情報検出部11から供給された車両の位置情報に基づいて当該車両が課金エリア外に退出したことを検知する。例えば、制御部14は、例えば、図3に示す課金エリア50内の道路を走行している車両がその環状道路に入った場合、制御部14は、その車両の現在の位置情報と課金エリア50の経度及び緯度情報とから当該車両の退出を検知する。
【0058】
また、制御部14は、車両の進入を検知した場合、滞在時間計測手段として、例えば、内部タイマ機能により、当該車両が課金エリア内に滞在している滞在時間を計測する。
【0059】
また、制御部14は、車両の進入を検知した場合に、表示ランプ制御手段として、表示ランプ15を点灯させ、車両の退出を検知した場合に、当該表示ランプ15を消灯させる。
【0060】
また、制御部14は、電源ランプ制御手段として、当該車載装置1を駆動する電源が供給されている間、電源入を示す電源ランプ18を点灯させる。なお、かかる電源ランプ18は、車両の外側からも点灯が確認できる位置(例えば、ダッシュボードの上)に設置される。
【0061】
さらに、制御部14は、通信部13と共に識別情報送信手段として機能し、進入が検知された車両の識別情報をアンテナAT2及び移動体通信網3等を介して課金サーバ2に送信する。なお、例えば、制御部14は、車両の識別情報を送信する前に、車両の識別情報をパケット化し、該パケットに送信元である車載装置1のアドレス(例えば、IP(Internet Protocol)アドレス)と宛先である課金サーバ2のアドレスを付加して通信部13を介して移動体通信網3に送出するように構成してもよい。この識別情報を送信するタイミングとしては、様々なバリエーションが考えられるが、例えば、制御部14は、車両の滞在時間がROM等に予め設定された第1課金時間(例えば、10分)を経過した場合に、上記車両の識別情報を課金サーバ2に送信する。さらに、制御部14は、ROM等に予め設定された滞在時間が第2課金時間(例えば、24時間)を経過する度に(車両の退出を検知するまで)、上記車両の識別情報を課金サーバ2に送信するようにしてもよい。
【0062】
また、制御部14は、車両の進入を検知した後、車両の退出を検知した場合に、当該車両の識別情報を課金サーバ2に送信するようにしてもよい。つまり、車両の進入の検知から退出の検知まで車載装置1から課金サーバ2へのアクセスは行われず、車両の退出の検知がなされて初めて車載装置1から課金サーバ2へのアクセスが行われ当該車両の識別情報が送信される。また、この場合、制御部14は、上記車両の識別情報と共に、車両の進入から退出までの滞在時間を示す情報を課金サーバ2に送信するようにしてもよい。
【0063】
なお、課金エリアが複数ある場合、制御部14は、どの課金エリアに進入されたかを示すため、進入が検知された車両の識別情報と共に、課金エリアの識別情報をアンテナAT2及び移動体通信網3等を介して課金サーバ2に送信する。
【0064】
[I−2.課金サーバ]
課金サーバ2は、例えば、ロードプライシングを実施する自治体等によって管理、運用される。
【0065】
図4は、課金サーバ2の機能ブロック例を示す図である。図4に示すように、課金サーバ2は、車両情報記憶手段及び料金情報記憶手段としての記憶部21、移動体通信網3等を介して車載装置1と情報通信を行うための通信部22、及び制御部23を含んで構成されている。
【0066】
記憶部21は、例えば、大容量のハードディスク等の記録媒体等から構成されており、ここには、車両の識別情報を含む車両情報、及び料金情報等が記憶されている。ここで、車両情報は、車両毎に登録される情報であり、これには、例えば、上記車両の識別情報と、車両の所有者の個人情報(氏名又は名称、住所又は営業所、電話番号、eメールアドレス、車両の種別、銀行の口座番号、クレジットカード番号)と、課金された料金等の課金情報等が含まれている。なお、車両情報は、車載装置取扱登録店で車載装置1を取り付け、ロードプライシング登録をして、その際に記憶部21に記憶されるようにする。
【0067】
また、料金情報には、課金エリアに進入する車両に対して課すための料金が含まれており、かかる料金は、例えば、滞在時間、時間帯(午前と午後等)、車両種別(大型車と小型車等)、課金エリア(東京都と千葉県等)に応じて異なるように設定されている。例えば、課金エリアへの滞在時間が1日当たり500円というように設定されている。
【0068】
また、記憶部21には、車両が課金対象であるか否かの別を示す情報が記憶されている。ロードプライシング登録されていても、年間契約等により本ロードプライシングシステムSによる課金が免除されている車両は、課金対象外となる。また、課金エリアが複数あって、ある課金エリア(例えば、東京都)では課金対象外の車両であるが(東京都在住のため)、別の課金エリア(例えば、千葉県)では課金対象の車両である場合が挙げられる。
【0069】
制御部23は、各種演算処理や制御処理を実行するCPUと、それらの処理を行うためのプログラム(課金処理プログラムを含む)及びデータ等を記憶するROMと、作業領域としてのRAMと、時計機能等を備えている。
【0070】
また、制御部23は、コンピュータとしてのCPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、課金サーバ2を統括制御するとともに、本発明の識別情報受信手段、課金処理手段、及び課金明細作成手段等として機能するようになっている。
【0071】
具体的には、制御部23は、通信部22と共に識別情報受信手段として機能し、車載装置1から送信された車両の識別情報等を受信する。
【0072】
そして、制御部23は、課金処理手段として、記憶部21に記憶された車両情報及び料金情報を参照し、受信された識別情報に対応する車両に対して課金処理を行う。つまり、制御部23は、課金エリアに進入した車両に対して課す料金を料金情報から抽出し、その料金を課金情報として当該識別情報に対応する個人情報に対応付けて登録する。この際に課される料金は、上述したように、滞在時間、時間帯、車両種別、課金エリアに応じて異なる。
【0073】
また、車載装置1から車両の識別情報と共に滞在時間を示す情報が送信された場合には、制御部23は、当該滞在時間が、ROM等に予め設定された第3課金時間(例えば、10分)より長い場合に、当該車両に対して課金処理を行う。つまり、車両の滞在時間が短い場合には、料金を課さないという趣旨である。さらに、制御部23は、受信された識別情報、及び滞在時間を示す情報の受信時間を受信時間記憶手段としての記憶部21に記憶しておき、上記滞在時間が、第3課金時間より短い場合であっても、当該受信時間毎の間隔がROM等に予め設定された第4課金時間(例えば、15分)より短い場合には、当該車両に対して課金処理を行うようにしてもよい。
【0074】
そして、制御部23は、課金明細作成手段として、上記課金情報に基づいて課金明細を作成する。作成された課金明細は、例えば、課金サーバ2からインターネットを介して当該車両の所有者のパーソナルコンピュータに送信されるか、或いは印刷され郵便で車両の所有者宅に送られる。
【0075】
[II.ロードプライシングシステムの動作]
次に、以上のように構成されたロードプライシングシステムSの動作例について説明する。なお、かかる動作例は多々考えられるが、ここでは実施例1及び2として説明する。
【0076】
[II−1.実施例1]
実施例1は、車両の滞在時間が第1課金時間を経過した場合に、当該車両の識別情報が送信される場合の例である。
【0077】
図5(A)は、実施例1における車載装置1(制御部14)の処理を示すフローチャートであり、図5(B)は、実施例1における課金サーバ2(制御部23)の処理を示すフローチャートである。
【0078】
先ず、車両の運転手等の乗員が車両のキーを操作しエンジンをかけることにより車載装置1に電源(例えば、バッテリーの電源)が供給されると、車載装置1の制御部14は、電源ランプ18を点灯させ、図5(A)の処理を開始する。なお、電源ランプ18を点灯させることによって、当該車両の課金処理が適切になされる状態になっているかを車両の外側からも容易に把握することができる。従って、例えば、電源ランプ18が点灯していない車両を取り締まることができる。
【0079】
図5の処理において、車載装置1の制御部14は、現在日時を認識し予め設定された課金日時(例えば、日曜日の午前10:00から午後5:00)であるか否かを判別し(ステップS1)、課金日時であると判別した場合には(ステップS1:Y)、ステップS2に移行する。
【0080】
ステップS2では、制御部14は、位置情報検出部11に対して位置検出指令を与え、これにより検出された車両の現在の位置情報(緯度、経度)を位置情報検出部11から取得する。
【0081】
次に、制御部14は、記憶部12から課金エリアを示す情報を読み出し、取得した車両の位置情報に基づいて当該車両が課金エリアに進入したか否かを判別する(ステップS3)。即ち、例えば、図3に示す課金エリア50の外縁の環状道路を走行している車両がその環状道路の内側の課金エリア50に入ったか否かが判別されることになる。
【0082】
そして、制御部14は、当該車両が課金エリアに進入したと判別した場合(ステップS3:Y)、即ち、車両が課金エリア内に進入したことを検知した場合には、制御部14は、内部タイマをセットし当該車両の滞在時間の計測を開始する(ステップS4)。ここで、例えば、車両が課金エリア50の外縁の環状道路を走行している時には課金エリア50への進入が検知されず、当該車両が右折若しくは左折して課金エリア50に至る道路に進入した場合に初めて当該進入が検知されることになる。これにより、車両の運転手等の乗員は、走行している道路から課金エリア50を容易に把握することができる。なお、上述したように、一定の誤差を考慮し、課金エリア50の外縁である環状道路を基準として課金エリア50方向に所定距離(例えば、10m)入った場合に、上記進入が検知されるように構成してもよい。
【0083】
また、制御部14は、車両の進入を検知した場合に、表示ランプ15を点灯させる。これにより、車両の運転手等の乗員は、当該表示ランプ15の点灯から車両が課金エリア50内に進入したことを容易に認識することができる。なお、制御部14は、車両の進入を検知した場合に、ブザー17を鳴らすように構成してもよい。
【0084】
一方、車両の進入が検知されない場合(ステップS3:N)、ステップS1に戻り、上記と同様の処理を繰り返すことになる(但し、制御部14は、当該処理開始時のみ、課金エリアを示す情報の読み出しを行えばよい)。
【0085】
次に、制御部14は、車両の現在の位置情報(緯度、経度)を位置情報検出部11から取得し(ステップS5)、その位置情報に基づいて当該車両が課金エリアから退出したか否かを判別する(ステップS6)。即ち、例えば、図3に示す課金エリア50内の道路を走行している車両が再び環状道路に入ったか否かが判別されることになる。
【0086】
そして、制御部14は、当該車両が課金エリアから退出したと判別した場合(ステップS6:Y)、即ち、車両が課金エリア外に退出したことを検知した場合には、制御部14は、ステップS1に戻り、上記と同様の処理を繰り返すことになる。
【0087】
また、制御部14は、車両の退出を検知した場合に、表示ランプ15を消灯させる。これにより、車両の運転手等の乗員は、当該表示ランプ15の消灯から車両が課金エリア50外に退出したことを容易に認識することができる。
【0088】
一方、車両の退出が検知されない場合(ステップS6:N)、制御部14は、計測されている滞在時間が予め設定された第1課金時間(例えば、10分)を経過したか否かを判別する(ステップS7)。
【0089】
そして、制御部14は、滞在時間が第1課金時間を経過したと判別しない場合、ステップS5に戻り、上記と同様の処理を繰り返す。つまり、車両が課金エリア内に進入しても、滞在時間が第1課金時間を超えなければ、当該車両に対する課金処理を行わないという趣旨である。
【0090】
一方、制御部14は、滞在時間が第1課金時間を経過したと判別した場合、通信部13、アンテナAT2、及び移動体通信網3等を介して課金サーバ2にアクセスして通信回線を確立(例えば、課金サーバ2の電話番号等により)した後、当該車両の識別情報を記憶部12から読み出し、これを、移動体通信網3等を介して課金サーバ2に送信する(ステップS8)。このように、滞在時間が第1課金時間を経過するまでは、車載装置1から課金サーバ2にアクセスされ通信が行われないので、通信コストを低減することができる。
【0091】
なお、ここで、パケット通信技術を適用し、制御部14が、車両の識別情報を送信する前に、車両の識別情報をパケット化し、該パケットに送信元である車載装置1のアドレス(例えば、IPアドレス)と宛先である課金サーバ2のアドレスを付加して通信部13を介して移動体通信網3に送出するように構成してもよい。このように構成すれば、車両の識別情報がパケットにより車載装置1から課金サーバ2の片方向で送信されるので、ある通信回線を一つの車載装置1で占有することがなく、移動体通信網3において同じ通信回線を複数の車載装置1で共用することができる。従って、多数の車両が課金エリアに進入した場合にも、課金サーバ2が迅速に課金処理を実行することができる。
【0092】
次に、制御部14は、上記にて計測していた滞在時間の値をリセットして再び当該滞在時間の計測を開始(ステップS9)し、ステップS5に戻る。この時、制御部14は、改めて第2課金時間(例えば、24時間)をセットする(つまり、ステップS7における第1課金時間を第2課金時間に置き換える)。
【0093】
こうして、制御部14は、ステップS7にて滞在時間が第2課金時間を経過したと判断する度に(ステップS6で車両の退出を検知するまで)、上記車両の識別情報を課金サーバ2に送信することになる。言い換えれば、車両が課金エリアに進入して第1課金時間(例えば、10分)が経過すると、1日分の料金が課金され、その後、第2課金時間(例えば、24時間)経過する度に1日分の料金が加算されていくことになる。
【0094】
一方、課金サーバ2においては、図5(B)に示すように、制御部23は、車載装置1から送信された車両の識別情報を受信すると(ステップS11)、先ず、当該識別情報に対応する車両が課金対象であるか否かを判別する(ステップS12)。そして、制御部23は、当該車両が課金対象でない、例えば年間契約等により本ロードプライシングシステムSによる課金が免除されていると判別した場合には、処理を終了する。一方、制御部23は、当該車両が課金対象であると判別した場合には、記憶部21に記憶された車両情報及び料金情報を参照し、当該車両に対する課金処理を実行する(ステップS13)。つまり、制御部23は、課金エリアに進入した車両に対して課す料金を料金情報から抽出し、その料金を当該識別情報に対応する個人情報に対応付けて課金情報として記憶部21に記憶する(ステップS14)。この時、制御部23は、その時間帯、車両種別等に応じて異なった料金で課金することになる。
【0095】
なお、制御部23は、車載装置1から車両の識別情報を受信する度(即ち、図5(A)のステップS7にて滞在時間が第2課金時間を経過する度)に課金処理を実行し、上記課金情報を更新していくことになる(料金が積算)。
【0096】
そして、制御部23は、例えば、一定期間(例えば、一ヶ月毎に)、課金情報に基づいて課金明細を作成する(ステップS15)。
【0097】
図9は、課金明細の一例を示す図である。図9に示すように、課金明細には、課金された料金及び車両の識別情報と共に、車両の所有者氏名、車両の進入時間、及び滞在時間等の情報が含まれている。このように、課金明細には、車両の進入時間等の情報が含まれているので、車両の運転手等は、その時間、課金エリアに進入したかを思い出し易くなる。そして、制御部23は、課金明細を請求書として、例えば当該車両の所有者のパーソナルコンピュータ(端末)にインターネットを介して電子メールで送信する(ステップS16)。なお、当該課金明細は、印刷され請求書として当該車両の所有者宅に郵送されてもよいし、請求されるべき料金(車両に対して課された料金)が当該車両の所有者の振替依頼等により金融機関の口座から自動引落し等されてもよい。
【0098】
このように、上記実施例1よれば、車載装置1は、車両が課金エリア内に滞在している滞在時間が予め設定された第1課金時間を経過した場合に(必要に応じて定期的に)、当該車両の識別情報を移動体通信網3等を介して課金サーバ2に送信するので、通信コストを低減することができる。一方、課金サーバ2では、既に車両の滞在時間が考慮された車両の識別情報を受信するだけで、当該識別情報を受信する度に一定量の料金でより効率良く課金処理を行うことができる。また、車両の滞在時間が短い場合(例えば、車両が誤って課金エリアに進入した場合)には、課金処理を行わないようにすることができる。
【0099】
[II−2.実施例2]
実施例2は、車両の進入が検知された後、当該車両の退出が検知された場合に、当該車両の識別情報等が送信される場合の例である。
【0100】
図6(A)は、実施例2における車載装置1(制御部14)の処理を示すフローチャートであり、図6(B)は、実施例2における課金サーバ2(制御部23)の処理を示すフローチャートである。
【0101】
図6(A)の処理も、実施例1と同様、例えば、車両のエンジンがかかることにより開始される。なお、図6(A)に示すステップS21からS25までの処理は、図5(A)に示すステップS1からS5までの処理と同様であるので、説明を省略する。
【0102】
ステップS26の処理は、制御部14により、車両の現在の位置情報(緯度、経度)に基づいて当該車両が課金エリアから退出したと判別されるまで、即ち、車両が課金エリア外に退出したことが検知されるまで繰り返し行われる。
【0103】
そして、制御部14は、当該退出を検知した場合、通信部13、アンテナAT2、及び移動体通信網3等を介して課金サーバ2にアクセスして通信回線を確立(例えば、課金サーバ2の電話番号やIPアドレス等により)した後、当該車両の識別情報を記憶部12から読み出し、これと共に当該車両の進入から退出までの滞在時間を示す情報を移動体通信網3等を介して課金サーバ2に送信する(ステップS27)。その後、ステップS21の処理に戻り、上記と同様の処理が繰り返されることになる。つまり、車両が課金エリアに進入し退出する度に、識別情報等が課金サーバ2に送信されることになる。言い換えれば、車両が課金エリアに進入しても退出するまでは、車載装置1から課金サーバ2にアクセスされ通信が行われないので、通信コストを低減することができる。
【0104】
なお、ここで、実施例1と同様、制御部14が、車両の識別情報及び滞在時間を示す情報をパケット化し、該パケットに送信元である車載装置1のアドレス(例えば、IPアドレス)と宛先である課金サーバ2のアドレスを付加して通信部13を介して移動体通信網3に送出するように構成してもよい。
【0105】
一方、課金サーバ2においては、図6(B)に示すように、制御部23は、車載装置1から送信された車両の識別情報、及び滞在時間を示す情報を受信すると(ステップS31)、実施例1と同様、当該識別情報に対応する車両が課金対象であるか否かを判別し(ステップS32)、当該車両が課金対象であると判別した場合には、識別情報、及び滞在時間を示す情報の受信時間を記憶する(ステップS33)。
【0106】
次に、制御部23は、受信された滞在時間が予め設定された第3課金時間(例えば、10分)より長いか否を判別し(ステップS34)、長いと判別した場合には(ステップS34:Y)、記憶部21に記憶された車両情報及び料金情報を参照して当該車両に対して課金処理を行う(ステップS36)。つまり、制御部23は、受信された滞在時間に応じた(比例した)料金(例えば、10分以上24時間までは500円とし、それ以降は24時間経過する毎に500円を課す)を料金情報から抽出し、その料金を当該識別情報に対応する個人情報に対応付けて課金情報として記憶部21に記憶する(ステップS37)。また、この時、実施例1と同様、制御部23は、その時間帯、車両種別等に応じて異なった料金で課金することになる。
【0107】
一方、受信された滞在時間が予め設定された第3課金時間(例えば、10分)より短いと判別された場合であって記憶部23に前回の識別情報等の受信時間が記憶されている場合、制御部23は、前回の受信時間と今回の受信時間の間隔が予め設定された第4課金時間(例えば、15分)より短いか否かを判別し(ステップS35)、短いと判別した場合(ステップS35:Y)には、ステップS36に移行し、当該車両に対して課金処理を行う。これは、例えば、図7に示すように、滞在時間が第3課金時間内で車両が進入退出を繰り返す場合、当該車両に対して課金できないので、そのような車両に対して課金処理を行うためである。この場合の課金処理では、例えば、前回の受信時間から今回の受信時間までの時間(図7に示すX点からY点までの時間:計14分)を滞在時間とみなし、かかる滞在時間に応じた料金で課金処理を行うようにする。
【0108】
一方、制御部23は、前回の受信時間と今回の受信時間の間隔が予め設定された第4課金時間(例えば、15分)より長いと判別した場合(ステップS35:N)には、当該車両に対して課金処理を行わない。つまり、車両の滞在時間が短く、かつ、進入退出を繰り返さ場合には、料金を課さないという趣旨である。
【0109】
なお、図6(A)に示すステップS38及びS39の処理は、図5(A)に示すステップS15及びS16の処理と同様であるが、ステップS38において作成される課金明細には、図9に示される情報の他に、更に退出時間の情報も含まれることになる。また、車載装置1が、車両の進入箇所(例えば、世田谷区○○番地等)や退出箇所を課金エリアを示す情報に基づいて特定し、かかる情報を車両の識別情報等と共に送信するように構成してもよく(実施例1でも同様)、この場合、上記課金明細には、車両の進入箇所や退出箇所の情報も含まれることになる。
【0110】
このように、上記実施例2によれば、車載装置1は、車両の進入が検知された後、当該車両の退出が検知された場合に、当該車両の識別情報と共に、当該車両の進入から退出までの滞在時間を移動体通信網3等を介して課金サーバ2に送信するので、通信コストを低減することができる。一方、課金サーバ2では、受信した滞在時間が第3課金時間より長い(大きい)場合に、当該滞在時間に基づいて課金処理を行うことができ、更に、滞在時間が第3課金時間内で車両が進入退出を繰り返すような場合にも、そのような車両に対して課金を行うことができる。
【0111】
上記実施例1及び2では、課金エリアが単数の場合を想定して説明したが、次に、課金エリアが複数ある場合について説明する。
【0112】
図8は、2つの課金エリアが設定されている場合の例を示す概念図である。図8の例では、第1の課金エリア51の中に第2の課金エリア52が設定されている(第1の課金エリア51は、第2の課金エリア52を除くハッチング部分)。この場合も、第2の課金エリア52及び第2の課金エリア52は、環状道路(少なくとも二車線以上の道路)によって囲まれるエリアに設定されている。従って、車両の運転手等の乗員は、第1の課金エリア51と第2の課金エリア52の境界を明確に把握することができる。
【0113】
また、この場合、車載装置1の記憶部12には、第1の課金エリア51及び第2の課金エリア52のそれぞれに対して付与された課金エリアの識別情報(エリアナンバー等)が記憶されている。
【0114】
このように課金エリアが2つ設定されている場合も、ロードプライシングシステムSの基本的な動作は実施例1及び2と同様であり、図5及び図6の処理を適用することができる。但し、この場合、例えば、車載装置1の制御部14は、図5(A)に示すステップS8(又は、図6(A)に示すステップS27)において、車両の識別情報等と共に、進入された課金エリアの識別情報を移動体通信網3等を介して課金サーバ2に送信することになる。そして、それを受信した課金サーバ2の制御部23は、図5(B)に示すステップS13(又は、図6(B)に示すステップS36)において、その課金エリアに応じた料金で課金処理を行うことになる。例えば、課金サーバ2の記憶部21に記憶された料金情報では、第1の課金エリア51と第2の課金エリア52とで異なる料金が設定されており、制御部23は、第2の課金エリア52に車両が進入する方が第1の課金エリア51に車両が進入するよりも高い料金で課金処理を行う。また、第1の課金エリア51を介して第2の課金エリア52に車両が進入した場合、第1の課金エリア51に対する課金をキャンセルし、第2の課金エリア52に対する課金を行うように構成してもよい。また、例えば、図5(B)に示すステップS12(又は、図6(B)に示すステップS32)において、制御部23は、第1の課金エリア51の進入に対しては課金対象外の車両として判断し課金処理を行わず、第2の課金エリア52の進入に対しては課金対象の車両として判断し課金処理を行うように構成してもよい。また、例えば、図5(B)に示すステップS15(又は、図6(B)に示すステップS38)において作成される課金明細に、課金エリアの識別情報を含めるようにしてもよい。
【0115】
なお、図8の例は、2つの課金エリアが設定されている場合の例であるが、これ以上の課金エリアを設定してもよい。例えば、図8の例において、山の手線(鉄道)にて囲まれたエリアを第3の課金エリアとし、第1の課金エリア51と第2の課金エリア52を含め、3つの課金エリアを設定するようにしてもよい。第3の課金エリアは、鉄道の線路によって囲まれるエリアに設定されているので、車両の運転手等の乗員は、第1の課金エリア51と第3の課金エリアの境界を明確に把握することができる。
【0116】
以上説明したように、上記実施形態によれば、車載装置1が、GPS衛星からの電波により検出した車両の位置情報に基づいて課金エリア内に進入したことを検知し、課金サーバ1がその進入の検知を受けて課金処理を行うので、規制対象エリアが広く、車両数が多い場合や、当該エリアへの道路の出入口が多数存在する場合にも、低コストで、しかも複雑な構成を要することなく、より効率的にロードプライシングを実施することができる。また、車載装置1の構成は、基本的に、位置情報検出部11、記憶部12、通信部13、及び制御部14があれば良いので、当該装置1を小型化でき、しかも低コストで(或いは無償で)ユーザに提供することができる。
【0117】
また、課金サーバ2は、多数の車両に対する課金情報を一括して管理することができる。
【0118】
また、課金エリアが、環状道路等の二車線以上の道路によって囲まれるエリアであれば、当該課金エリアを明確にすることができ、例えば車両の運転手等は、走行している道路から課金エリアを容易に把握することができる。
【0119】
更に、車載装置1の記憶部12に記憶された課金エリアを示す情報は、移動体通信網3を介して課金サーバ2等の所定のサーバから送信され、更新されることができるので、課金エリアが季節や時間帯等、更には、大気汚染等により変更する場合であっても、迅速に対応することができる。
【0120】
なお、移動体通信網3の運営者(移動体通信事業者)と課金サーバ2の運営者(例えば、自治体)とが当該移動体通信網3の回線使用の一括契約を結ぶことによって、車両の識別情報等の送信により発生する通信料の支払請求が運転者等の乗員(ユーザ)になされない、つまり、当該通話料は、課金サーバ2の運営者の課金収入予算よりまかなうようにすれば、上記実施形態の効果と併せて、より一層、ユーザの利便を図ることができ、多額のコストを費やすことなくロードプライシングシステムを実施することができる。
【0121】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、端末装置が、衛星からの電波により検出した車両の位置情報に基づいて課金エリア内に進入したことを検知し、課金装置がその進入の検知を受けて課金処理を行うので、規制対象エリアが広く、車両数が多い場合や、当該エリアへの道路の出入口が多数存在する場合にも、低コストで、しかも複雑な構成を要することなく、より効率的にロードプライシングを実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態におけるロードプライシングシステムの概要構成例を示す図である。
【図2】車載装置1の機能ブロック例を示す図である。
【図3】課金エリアの一例を示す概念図である。
【図4】課金サーバ2の機能ブロック例を示す図である。
【図5】(A)は、実施例1における車載装置1(制御部14)の処理を示すフローチャートであり、(B)は、実施例1における課金サーバ2(制御部23)の処理を示すフローチャートである。
【図6】(A)は、実施例2における車載装置1(制御部14)の処理を示すフローチャートであり、(B)は、実施例2における課金サーバ2(制御部23)の処理を示すフローチャートである。
【図7】滞在時間が第2課金時間内で車両が進入退出を繰り返す場合の様子を示す図である。
【図8】2つの課金エリアが設定されている場合の例を示す概念図である。
【図9】課金明細の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 車載装置
2 課金サーバ
3 移動体通信網
11 位置情報検出部
12 記憶部
13 通信部
14 制御部
15 表示ランプ
16 操作ボタン
17 ブザー
18 電源ランプ
21 記憶部
22 通信部
23 制御部
AT1,AT2 アンテナ
S ロードプライシングシステム

Claims (22)

  1. 車両に搭載された端末装置と、通信手段を介して前記端末装置が接続可能な課金装置とを備え、予め設定された課金エリアに進入する前記車両に対して課金処理を行うロードプライシングシステムにおいて、
    前記端末装置は、
    前記課金エリアを示す情報を記憶するエリア情報記憶手段と、
    前記車両の識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
    衛星からの電波を受信し、前記車両の位置情報を検出する位置情報検出手段と、
    前記車両の位置情報に基づいて当該車両が前記課金エリア内に進入したことを検知する進入検知手段と、
    前記進入が検知された車両の識別情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信する識別情報送信手段と、を備え、
    前記課金装置は、
    前記車両の識別情報を含む車両情報を記憶する車両情報記憶手段と、
    前記課金エリアに進入する車両に対して課すための料金情報とを記憶する料金情報記憶手段と、
    前記端末装置から送信された識別情報を受信する識別情報受信手段と、
    前記車両情報及び料金情報を参照し、前記受信された識別情報に対応する車両に対して課金処理を行う課金処理手段と、を備えることを特徴とするロードプライシングシステム。
  2. 請求項1に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記車両の進入が検知された場合、当該車両が前記課金エリア内に滞在している滞在時間を計測する滞在時間計測手段を更に備え、
    前記識別情報送信手段は、前記滞在時間が、予め設定された第1課金時間を経過した場合に、前記車両の識別情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信することを特徴とするロードプライシングシステム。
  3. 請求項2に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記識別情報送信手段は、前記滞在時間が、更に、予め設定された第2課金時間を経過する度に、前記車両の識別情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信することを特徴とするロードプライシングシステム。
  4. 請求項1に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記端末装置は、前記車両の位置情報に基づいて当該車両が前記課金エリア外に退出したことを検知する退出検知手段を更に備え、
    前記識別情報送信手段は、前記車両の進入が検知された後、前記車両の退出が検知された場合に、前記車両の識別情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信することを特徴とするロードプライシングシステム。
  5. 請求項4に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記端末装置は、前記車両の進入から退出までの滞在時間を計測する滞在時間計測手段を更に備え、
    前記識別情報送信手段は、前記車両の識別情報と共に、前記滞在時間を示す情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信し、
    前記識別情報受信手段は、前記端末装置から送信された識別情報、及び前記滞在時間を示す情報を受信し、
    前記課金処理手段は、前記車両に対して前記滞在時間に応じた料金で課金処理を行うことを特徴とするロードプライシングシステム。
  6. 請求項5に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記課金処理手段は、前記滞在時間が、予め設定された第3課金時間より長い場合に、前記車両に対して課金処理を行うことを特徴とするロードプライシングシステム。
  7. 請求項6に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記課金装置は、前記識別情報、及び前記滞在時間を示す情報の受信時間を記憶する受信時間記憶手段を更に備え、
    前記課金処理手段は、前記滞在時間が、前記第3課金時間より短い場合であっても、前記受信時間毎の間隔が予め設定された第4課金時間より短い場合には、前記車両に対して課金処理を行うことを特徴とするロードプライシングシステム。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記課金エリアは複数あって、それぞれの課金エリアに対して課金エリアの識別情報が付与されており、
    前記識別情報送信手段は、前記車両の識別情報と共に、前記進入された課金エリアに対して付与された前記識別情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信し、
    前記識別情報受信手段は、前記端末装置から送信された車両の識別情報、及び課金エリアの識別情報を受信し、
    前記課金処理手段は、前記車両に対して当該課金エリアに応じた料金で課金処理を行うことを特徴とするロードプライシングシステム。
  9. 請求項1乃至8の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記課金エリアは、少なくとも二車線以上の道路によって囲まれるエリアであって、
    前記進入検知手段は、前記車両が前記道路から前記課金エリア内に入った場合に、当該進入を検知することを特徴するロードプライシングシステム。
  10. 請求項9に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記道路は、環状道路であることを特徴するロードプライシングシステム。
  11. 請求項1乃至10の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記課金処理手段は、前記車両情報に基づいて前記受信された識別情報に対応する車両が課金対象であるか否かを判別し、課金対象である場合に、当該車両に対して課金処理を行うことを特徴とするロードプライシングシステム。
  12. 請求項1乃至11の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記課金装置は、前記課金処理に基づいて課金明細を作成する課金明細作成手段を更に備えることを特徴とするロードプライシングシステム。
  13. 請求項1乃至12の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記課金明細には、前記課金された料金及び前記車両の識別情報と共に、前記車両の進入箇所、進入時間、退出箇所、退出時間、及び滞在時間のうち少なくとも何れか一つが含まれることを特徴とするロードプライシングシステム。
  14. 請求項1乃至13の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記識別情報送信手段は、前記車両の識別情報を、少なくとも送信元のアドレスと宛先のアドレスが付加されたパケットにより前記課金装置に送信することを特徴とするロードプライシングシステム。
  15. 請求項1乃至14の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記端末装置は、当該端末装置を駆動する電源が供給されている間、電源入を示す電源ランプを点灯させる電源ランプ制御手段を更に備えることを特徴とするロードプライシングシステム。
  16. 請求項1乃至15の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記端末装置は、前記車両の進入が検知された場合に、表示ランプを点灯させる表示ランプ制御手段を更に備えることを特徴とするロードプライシングシステム。
  17. 請求項4乃至15の何れか一項に記載のロードプライシングシステムにおいて、
    前記端末装置は、前記車両の進入が検知された場合に、表示ランプを点灯させ、前記車両の退出が検知された場合に、当該表示ランプを消灯させる表示ランプ制御手段を更に備えることを特徴とするロードプライシングシステム。
  18. 車両に搭載された端末装置と、通信手段を介して前記端末装置から送信された前記車両の識別情報に対応する車両に対して課金処理を行う課金装置と、を備え、予め設定された課金エリアに進入する前記車両に対して課金処理を行うロードプライシングシステムに含まれる前記端末装置であって、
    前記課金エリアを示す情報を記憶するエリア情報記憶手段と、
    前記車両の識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
    衛星からの電波を受信し、前記車両の位置情報を検出する位置情報検出手段と、
    前記車両の位置情報に基づいて当該車両が前記課金エリア内に進入したことを検知する進入検知手段と、
    前記進入が検知された車両の識別情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信する識別情報送信手段と、を備えることを特徴とする端末装置。
  19. 車両に搭載されたコンピュータと、通信手段を介して前記コンピュータから送信された前記車両の識別情報に対応する車両に対して課金処理を行う課金装置と、を備え、予め設定された課金エリアに進入する前記車両に対して課金処理を行うロードプライシングシステムに含まれる前記コンピュータを、
    衛星からの電波を受信して検出された前記車両の位置情報に基づいて当該車両が前記課金エリア内に進入したことを検知し、
    前記進入が検知された車両の識別情報を前記通信手段を介して前記課金装置に送信するように機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
  20. 車両に搭載され、衛星からの電波を受信して前記車両の位置情報を検出し、これに基づいて当該車両が、予め設定された課金エリア内に進入したことを検知し、前記検知された車両の識別情報を通信手段を介して送信する端末装置と、前記通信手段を介して前記端末装置から送信された前記車両の識別情報を受信する課金装置とを備え、前記課金エリアに進入する前記車両に対して課金処理を行うロードプライシングシステムに含まれる前記課金装置であって、
    前記車両の識別情報を含む車両情報を記憶する車両情報記憶手段と、
    前記課金エリアに進入する車両に対して課すための料金情報とを記憶する料金情報記憶手段と、
    前記車両情報及び料金情報を参照し、前記受信された識別情報に対応する車両に対して課金処理を行う課金処理手段と、を備えることを特徴とする課金装置。
  21. 車両に搭載され、衛星からの電波を受信して前記車両の位置情報を検出し、これに基づいて当該車両が、予め設定された課金エリア内に進入したことを検知し、前記検知された車両の識別情報を通信手段を介して送信する端末装置と、前記通信手段を介して前記端末装置から送信された前記車両の識別情報を受信するコンピュータとを備え、前記課金エリアに進入する前記車両に対して課金処理を行うロードプライシングシステムに含まれる前記コンピュータを、
    前記車両情報及び料金情報を参照し、前記受信された識別情報に対応する車両に対して課金処理を行うように機能させることを特徴とする課金処理プログラム。
  22. 予め設定された課金エリアに進入する車両に対して課金処理を行うロードプライシング方法において、
    車両に搭載された端末装置が、衛星からの電波を受信し、前記車両の位置情報を検出する工程と、
    前記端末装置が、前記車両の位置情報に基づいて当該車両が前記課金エリア内に進入したことを検知する工程と、
    前記端末装置が、前記進入が検知された車両の識別情報を通信手段を介して課金装置に送信する工程と、
    前記課金装置が、前記端末装置から送信された識別情報を受信する工程と、
    前記課金装置が、課金エリアに進入する車両に対して課すための料金情報を参照し、前記受信された識別情報に対応する車両に対して課金処理を行う工程と、を備えることを特徴とするロードプライシング方法。
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