JP2004325799A - 感光性樹脂積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像時の現像液の汚れを少なくすることが可能でかつ、IR吸収性金属層の剥がれを抑制することにより、高品位な印刷が可能な感光性印刷用原版を提供すること。
【解決手段】少なくとも支持体、感光性樹脂層、IRアブレーション層およびカバーフィルムを有する感光性樹脂積層体であって、IRアブレーション層が、IR吸収性金属層を含み、かつ、前記感光性樹脂層とIR吸収性金属層との間にIR吸収性金属酸化物層が存在することを特徴とする感光性樹脂積層体。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性印刷原版や、その他のレリーフ板となり得る感光性樹脂積層体に関し、詳しくは、特にコンピュータ製版技術で印刷版を作製する際に使用する感光性樹脂積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、レタープレスやフレキソなどの凸版印刷やその他レリーフ板の分野において、デジタル画像形成技術としても知られているコンピュータ製版技術(コンピュータ・トゥ・プレート(CTP)技術)は、極めて一般的なものとなってきている。CTP技術では、感光性印刷版の重合されるべきでない領域を覆うために従来から使用されている写真マスク(フォトマスクやネガフィルムともいう)は、印刷版内で形成統合されるマスクに取って代わられている。このような統合マスクを得るための方法として、市場には2つの技術が存在する。一つは感光性印刷原版上にインクジェットプリンターでマスクを印刷する方法であり、もう一つは感光層上に紫外線に対して実質的に不透明で(即ち紫外線を実質的に通さない)、かつ、IRレーザの照射により融除可能な層(この層は、一般に「IRアブレーション層」や「赤外融除層」等と呼ばれており、本明細書では「IRアブレーション層」と呼ぶこととする。)を設け、当該層にIRレーザで画像形成をすることでマスクを形成する方法である。これらの技術を用いることで画像(マスク)が版上に直接形成され、次の工程で当該画像(マスク)を介して紫外線が照射され、製版へと至る。
なお、CTP技術はネガフィルムが必要でないという利便性を有するだけでなく、ネガフィルムを使用する従来技術に比べて遙かに高い解像度を与え得る。
【0003】
ところで、上記IRアブレーション層を有する感光性印刷用原版において、IRアブレーション層には、一般に、高分子バインダにカーボンブラックを多量に含有させた組成物が使用されている(例えば特許文献1参照)。また、通常、IRアブレーション層上には、原版の保存時や取り扱いの際のIRアブレーション層の保護のためにカバーフィルムが設けられており、このカバーフィルムはIRレーザの照射前またはIRレーザの照射後(通常、主露光後、現像前の時点)に除去される。しかし、本発明者等の研究の結果、カバーフィルムを剥がす際にIRアブレーション層に破れ(破損)やキズを生じ、それが最終的に得られる印刷画像に悪影響を及ぼしていることが分かった。また、IRアブレーションを実施後、主露光し(紫外線の照射を行い)、現像液で現像する際に、IRアブレーション層中のカーボンブラックが現像液へ移行して現像液が汚れ、現像液を一回の製版作業毎に交換しなければならず、これが印刷コストの上昇の原因になっている。
【0004】
【特許文献1】
特許第2916408号公報(第1頁特許請求の範囲)
【0005】
これらの課題を解決するため、IRアブレーション層をIR吸収性金属からなる金属層(以下、「IR吸収性金属層」ともいう)を含む構成とすることで、現像液の汚れを低減できることを見出した。ところが該感光性樹脂積層体の製造工程においてIR吸収性金属層が部分的に支持体のカバーフィルムから剥がれてしまい、感光性樹脂積層体を製造することが困難となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑み、現像時の現像液の汚れを少なくすることが可能でかつ、IR吸収性金属層の剥がれを抑制することにより、高品位な印刷が可能な感光性印刷用原版を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意、検討、研究した結果、遂に本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)少なくとも支持体、感光性樹脂層、IRアブレーション層およびカバーフィルムを有する感光性樹脂積層体であって、IRアブレーション層が、IR吸収性金属層を含み、かつ、前記感光性樹脂層とIR吸収性金属層との間にIR吸収性金属酸化物層が存在することを特徴とする感光性樹脂積層体。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明を図面を用いて説明すると、図1は本発明における感光性樹脂積層体(以下、単に「印刷原版」や「原版」ともいう。)の積層構成の一実施態様例における模式断面図であり、支持体1、感光性樹脂層2、IR吸収性金属酸化物層3、IR吸収性金属層4、およびカバー層5(以下カバーフィルムともいう)を順次積層した構成である。
【0009】
本発明の感光性樹脂積層体において、一般的な製造方法は、まず支持体上に塗布、スプレーコーティング等で感光性樹脂層を形成したもの又は、市販の感光性印刷用原版から保護フィルムを剥がすことで一方の積層体を作成する。さらにこれとは別に、一般的に離型層を塗布、スプレーコーティングしたカバーフィルムの離型層の面に真空蒸着、スパッタリング等でIR吸収性金属層を形成し、さらにIR吸収性金属酸化物層を設けて他方の積層体を形成する。このIR吸収性金属物層の形成方法は、IR吸収性金属酸化物の真空蒸着、スパッタリング等や所謂エージング法というIR吸収性金属の空気酸化でもよい。空気酸化の場合では、IR吸収性金属層を形成した後、約120℃以下の温度で数分以上空気に暴露する。このようにして作製した2つの積層体は、通常巻き取ってロール状態で保管するのだが、巻き取り時あるいは巻き出し時にIR吸収性金属層の部分的剥離を生じ、問題となっていた。そこで、本発明においては、IR吸収性金属層4と感光性樹脂層2との間にIR吸収性金属酸化物層3を存在させることで、巻き取り時あるいは巻き出し時のIR吸収性金属層と裏面のフィルム面との擦れや外力に対するよる強度が増し、剥離不良が起こりにくくなったと考えられる。
【0010】
本発明において、上記構成はあくまで例示であり、前記の特徴(すなわち、IRアブレーション層がIR吸収性金属層を含み、かつ、当該IR吸収性金属層が感光性樹脂層に接触配置された構成)を有するならば、その他の部分については、公知のこの種の凸版印刷原版の技術を適用できることはいうまでもない。
【0011】
本発明において、「IR吸収性金属」とは、IRを吸収して融除され得る、金属、合金または含金属化合物を意味し、ここでの合金とは、2種以上の金属元素の融合物だけでなく、2種以上の金属元素とともに金属元素以外の元素を含む融合物も含む。また、「IR吸収性金属」は1種の材料でも2種以上の材料を併用してもよい。
【0012】
上記金属の好ましい例としては、Al、Zn、Cuが挙げられる。また、上記合金の好ましい例としては、Ca、Sc、Tl、V、Sb、Cr、Mn、Fe、Al、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Ag、In、Sn、Ta、W、Au、BiおよびPbから選ばれる2種以上の金属の合金や、かかる2種以上の金属とともに、さらに非金属元素(炭素、ケイ素等)および/または希土類元素(Nd、Sm、Gd、Tb等)を含む合金、が挙げられる。また、含金属化合物としては、IRを吸収して融除され得るものであれば、金属酸化物、金属窒化物等の各種化合物を使用できるが、それらの中でも、亜クロム酸銅、酸化クロム、アルミン酸コバルト−クロム等の暗色無機顔料が好ましい。
【0013】
なお、IRアブレーション層の破れやキズつきの防止(膜強度)の点から、IR吸収性金属には、金属、合金を用いるのが好ましく、特に好ましくはAl、Zn、Cu、Bi−In−Cu合金であり、とりわけ好ましくはAlである。
【0014】
本発明において、感光性樹脂層2とIRアブレーション層との間に設けるIR吸収性金属酸化物としては、上記金属の酸化物が使用できる。特に好ましくはAlである。一般的な金属酸化物の確認方法としては、例えば、島津(株)製ESCA(850)により、光源にMg−Kα線(1254eV)を用い、出力9kV×30mAで、酸素に由来するピークの有無によって実施できる。
【0015】
また、カバーフィルム5としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ナイロン6、ナイロン4、ナイロン66、ナイロン12、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、全芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキサイドなどが好適である。これらはいずれかを単独で用いても、2種類以上を併用しても良い。またこれらに他の有機重合体を少量共重合したり、ブレンドしても良い。
カバーフィルム5の厚みは10〜300μmが好ましく、特に好ましくは10〜200μmである。
【0016】
なお、本発明においては、カバー層5とIRアブレーション層との間に剥離層を設けてもよく、該剥離層としては、重合度500〜4000、好ましくは1000〜3000で、かつ、ケン化度70%以上、好ましくは80〜99%、さらに好ましくは80〜90%のポリビニルアルコールまたは変性ポリビニルアルコールを用いてもよい。ここで、変性ポリビニルアルコールとは、ポリビニルアルコールの水酸基と反応性を有する化合物(例えば、カルボキシル基、二重結合、芳香族環等を有する化合物)を二次的に反応させたり、酢酸ビニルと他のビニルモノマーとの共重合体をケン化したりして、末端や主鎖中にカルボキシル基、カルボニル基、ポリオキシアルキレン基、アセトアセチル基、スルホン基、シラノール基を導入したものである。
なお、前記剥離層は、透明であれば、IRにアブレーションせず、そのまま残っていてもよい。
【0017】
本発明のIRアブレーション層の光学濃度は2.0以上必要であり、好ましくは2.5以上、さらに望ましくは3.0以上である。光学濃度は、市販されている白黒透過濃度計DM−520(大日本スクリーン(株)製造)を用いて、波長365nmでの値で示される。光学濃度が2.0未満であると、主露光時にマスクした部分が漏れてきた紫外線によって硬化してしまい、本来、非画像であるべき部分が画像部になったりして、所謂、カブレ現象を引き起こしてしまうので好ましくない。
【0018】
本発明のIR吸収性金属層4とIR吸収性金属酸化物層の合計厚みは、50〜15000Åが好ましく、特に好ましくは70〜8000Å、とりわけ好ましくは100〜5000Åである。厚みが50Å未満であると、IRアブレーション後のマスクとしての機能が劣るので好ましくなく、また、15000Åを超えると、画像形成用のIRではアブレーション(融除)することが困難になるので、好ましくない。
【0019】
本発明において、感光性樹脂層2は、ポリマー、重合性化合物(以下、架橋剤ともいう)及び光開始剤を少なくとも含む組成物の層であり、その組成は、一般に、ポリマー100重量部に対し、重合性化合物を5〜150重量部程度、光開始剤を0.1〜10重量部程度含む。なお、公知のレタープレスやフレキソなどの凸版印刷原版で使用されている感光性樹脂層をそのまま適用してもよい。また、単一層であっても、組成の異なる2つ以上の層を積層して使用してもよい。
【0020】
レタープレス用途に使用されるポリマーとしては、水または水とアルコールの混合物に溶解または分散可能な高分子結合剤としては公知の合成高分子結合剤を使用できる。例えばポリエーテルアミド(例えば特開昭55−79437号公報等)、ポリエーテルエステルアミド(例えば特開昭58−113537号公報等)、三級窒素含有ポリアミド(例えば特開昭50−76055公報等)、アンモニウム塩型三級窒素原子含有ポリアミド(例えば特開昭53−36555公報等)、アミド結合を1つ以上有するアミド化合物と有機ジイソシアネート化合物の付加重合体(例えば特開昭58−140737号公報等)、アミド結合を有しないジアミンと有機ジイソシアネート化合物の付加重合体(例えば特開平4−97154号公報等)などが挙げられ、そのなかでも三級窒素原子含有ポリアミドおよびアンモニウム塩型三級窒素原子含有ポリアミドが好ましい。
【0021】
また、フレキソ印刷用途に使用されるポリマーとしては、単一のポリマーでも、ポリマー混合物でもよい。また、疎水性のポリマーでも、親水性のポリマーでも、疎水性のポリマーと親水性のポリマーの混合物でもよい。疎水性ポリマーとしては、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、1,2−ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エステルコポリマー、アクリロニトリル−(メタ)アクリル酸エステルコポリマー、エピクロロヒドリンゴム、塩素化ポリエチレン、シリコーンゴム、ウレタンゴムが好適である。これらはそれぞれを単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。親水性ポリマーとしては、−COOH、−COOM(Mは1価、2価、或いは3価の金属イオンまたは置換または無置換のアンモニウムイオン)、−OH、−NH、−SOH、リン酸エステル基などの親水基を有するものが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸またはその塩類の重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類とアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類とスチレンとの共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類と酢酸ビニルとの共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類とアクリロニトリルとの共重合体、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、−COOM基を有するポリウレタン、−COOM基を有するポリウレアウレタン、−COOM基を有するポリアミド酸およびこれらの塩類または誘導体が挙げられる。これらはそれぞれを単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0022】
重合性化合物は、感光性印刷版の製造に使用でき、かつポリマーと相溶性である慣用の重合可能なエチレン性モノ又はポリ不飽和有機化合物である。当該化合物の例としては、スチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノエチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノエチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、n−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2,3−ジクロロプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコール(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールアリルオキシジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジシクロペンチルジメチレンジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタデカンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジメチルジ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、ポリウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、オリゴブタジエン(メタ)アクリレート、オリゴイソプレン(メタ)アクリレート、オリゴプロピレン(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。これらはいずれか1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0023】
光開始剤の例としては、ベンゾフェノン類、ベンゾイン類、アセトフェノン類、ベンジル類、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンジルアルキルケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類などが好適であり、具体的には、ベンゾフェノン、クロロベンゾフェノン、ベンゾイン、アセトフェノン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジイソプロピルケタール、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−アリルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントンなどが挙げられる。これらはいずれか1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
なお、本発明における感光性樹脂層は、ポリマー、重合性化合物及び光開始剤以外に、添加剤、例えば、可塑剤、熱重合防止剤、染料、酸化防止剤等を含んでもよい。
【0024】
感光性樹脂層は、各成分の材料を適宜変更することにより、水溶性現像液、半水溶性現像液又は有機溶剤性現像液に可溶或いは分散するものに調製できるが、水又は水性媒体で現像できるものとするのが好ましい。
【0025】
カバーフィルム5は原版の貯蔵および取り扱い中間にIRアブレーション層10の保護のために設けられるものであり、IR照射前またはIR照射後に除去(剥離)される。
【0026】
支持体1は、可撓性を有し、かつ、寸法安定性に優れた材料が好ましく用いられ、例えばスチール、アルミニウム、銅、ニッケルなどの金属製またはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、或いはポリカーボネートなどのプラスチックフイルムを挙げることができ、なかでもポリエチレンテレフタレートフイルムが寸法安定性に優れ、かつ可撓性に優れた支持体材料として使用される。ここで使用される支持体の厚みは50〜350μm、好ましくは100〜250μmが機械的特性、形状安定化あるいは印刷版製版時の取り扱い性等から望ましい。50μm以下の厚みでは支持体自身が折れなどの変形を生じ易くまた、350μm以上の厚みでは可撓性が低下し、IRアブレーション時のシリンダーへの装着性が低下し好ましくない。また必要により、支持体と感光性樹脂層との接着を向上させるために、一般に用いられる接着剤を設けても良い。
【0027】
本発明感光性樹脂積層体からの印刷版の作製は以下のようにして行う。
カバーフィルムを剥がした後、または、残したまま、IRアブレーション層にIRレーザによる画像照射を行うことでIRアブレーションを実施し、感光性樹脂層上にマスクを形成する。適当なIRレーザの例としては、ND/YAGレーザ(1064nm)又はダイオードレーザ(例、830nm)を挙げることができる。コンピュータ製版技術に適当なレーザシステムは、市販されており、例えばダイオードレーザシステムOmniSetter(登録商標)(Fa. Misomex;レーザ波長:830nm;作業幅:1800mm)或いはND/YAGレーザシステムDigilas(登録商標)(Fa. Schepers)を挙げることができる。これらは、それぞれ感光性フレキソ印刷原版を保持する回転円筒ドラム、IRレーザの照射装置およびレイアウトコンピュータを含む。画像情報は、レイアウトコンピュータからレーザ装置に直接移される。
【0028】
次に、上記のようにして、マスクをIRアブレーション層に書き込んだ後、感光性印刷用原版にマスクを介して化学線を全面照射する。これはレーザシリンダ上において直接行うことが有利である。或いは、版を、レーザ装置から取り外し、慣用の平板な照射ユニットで照射してもよい。照射工程の間、感光性樹脂層は上記マスクの形成工程(融除工程)で露出した領域において重合し、一方照射光を通さないIRアブレーション層によりなお被覆されているIRアブレーション層領域では、重合は起こらない。化学線の照射は、慣用の真空フレームで酸素を除去して行うことも可能であるが、大気酸素の存在下に行うことが有利である。
【0029】
上記のようにして化学線が照射された版は、マスク剥離・現像工程に供される。マスク剥離工程ではIRアブレーション層と高分子樹脂層を剥がして、現像工程は、慣用の現像ユニットで実施することができ、版の性質に応じて、水、有機溶剤またはこれらの混合物を使用することができる。現像の間に、感光性樹脂層の非重合領域は除去される。現像工程後、得られた印刷版は乾燥させる。版の乾燥条件は、例えば、45〜80℃で15分〜4時間である。乾燥後に、幾つかの後処理操作をさらに行ってもよい。例えば、印刷版を非粘着性にするために、殺菌灯の照射又はBrによる処理を行うことができる。
【0030】
【実施例】
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下に記載の実施例によって限定されるものではない。
【0031】
実施例1
A.蒸着シートの作製
ケミカルマット処理を施したPETフィルム(原反は東洋紡績製のE5002で厚さ125μm)にポリビニルアルコール(日本合成化学工業製ゴーセノールGH−23、ケン化度88%)/ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとの共重合体(三洋化成製サンフレックスSE270)/界面活性剤(第一工業製薬製エパン740)/純水=10.0g/7.5g/0.01g/332.5gの比率で溶解した水溶液をグラビアコーターで塗布し、100℃、3分間乾燥して、乾燥後の厚みが1.8μmの塗膜を形成し、次いで、この塗膜の面に、真空蒸着法により、アルミニウムを700Åの厚みに蒸着した。得られた蒸着シートの光学濃度(OD)は3.1であった。この光学濃度(OD)は白黒透過濃度計DM−520(大日本スクリーン(株)製造)によって測定した。
【0032】
B.原版の作製
厚さ100μmのPETフィルム支持体(東洋紡績(株)製E5002)、感光性樹脂層、ポリビニルアルコール層およびケミカルマット化PET保護フィルムから構成される感光性フレキソ印刷版(Cosmolight NEO (東洋紡績(株)製))のケミカルマット化PET保護フィルムを剥離し、更に下層のポリビニルアルコール層を感光性樹脂層から慣用の接着テープを用いて除去した。露出させた感光性樹脂層に上記Aで作製し、室温で1週間保管しておいたアルミニウム蒸着フィルムをアルミニウム面を重ね合わせた。この時、アルミニウム蒸着フィルムに異常剥離はなかった。また、使用したアルミニウム蒸着フィルムの蒸着面をESCAで表面の金属分析をした結果、酸化物であるAlの存在が確認された。重ね合わせた試料をヒートプレス機を用いて100℃、100kg重/cmでラミネートし、PET支持体、感光性樹脂層、酸化アルミ層、アルミニウム蒸着層、ポリビニルアルコール層およびケミカルマット化PET保護フィルム(カバーフィルム)からなる版を得た。この版の総厚みは1.90mmであった。
【0033】
C.IRアブレーションの実施
レリーフ深度を通常用いられる約0.8mmにするため上記フレキソ版のPET支持体側から化学線(光源Philips10R、365nmにおける照度7.5mW/cm)を20秒間照射することによって、裏露光を実施し、次にケミカルマット化PET保護フィルム(カバーフィルム)を剥離した。この時保護フィルム(カバーフィルム)のみが剥がれ、ポリビニルアルコール層とアルミニウム蒸着層は感光性樹脂層上に残っていた。この版を、Cyrel Digital Imager Spark(BARCO社製)の回転ドラムにポリビニルアルコール層が表側に、支持体のPETフィルムが裏側なるように巻き付け、真空引き後、ダイオードレーザで画像形成を行った。使用した本装置のレーザー出力は4.8mW、レーザー解像度は2540dpi、レーザースポット径は直径15μmであった。回転ドラムは700rpmで回転させた。IRアブレーション後、版を取り出して10倍ルーペで拡大して観察したところ、問題なくアルミニウム蒸着層がアブレーションされていることを確認した。
【0034】
上記IRアブレーションした、デジタル画像マスクで覆われた感光性フレキソ印刷版全面に、化学線を8分間照射し、その後デジタル画像マスクを剥離した。そして、A&V(株)製現像機(Stuck System)で、40℃、6分間現像した。現像液には、食器洗剤Cascade(米国(株)P&G製)を1%添加した水道水を用いた。現像工程中、感光性樹脂層の非照射領域は除去され、化学線の照射領域が残った。現像後、60℃で20分間乾燥し、化学線で5分間照射し、最後に表面粘着を除去するため殺菌灯を5分間照射した。
出来上がったフレキソ印刷版を10倍の拡大ルーペで検査した。製版後のレリーフ画像部にアブレーション傷は観察されず、2ポイントの凸部および凹文字、30μm幅の細線、100μmの直径の独立点および156lpi、1%網点全ての試験パターンが正確に形成されていた。
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように、本発明によれば、蒸着したカバーフィルムを巻き取ったり、巻き出したりする際のIRアブレーション層の部分的剥離の発生を防止でき、現像時の現像液の汚れが少ないので、複数枚を連続して現像することができ、かつ高品位な印刷画像が得られ、産業界に寄与すること大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光性印刷原版の模式断面図である。
【符号の説明】
1 支持体
2 感光性樹脂層
3 IR吸収性金属酸化物層
4 IR吸収性金属層
5 カバー層

Claims (1)

  1. 少なくとも支持体、感光性樹脂層、IRアブレーション層およびカバーフィルムを有する感光性樹脂積層体であって、IRアブレーション層が、IR吸収性金属層を含み、かつ、前記感光性樹脂層とIR吸収性金属層との間にIR吸収性金属酸化物層が存在することを特徴とする感光性樹脂積層体。
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