JP2013156495A - フレキソ印刷原版 - Google Patents

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Abstract

【課題】細文字の印刷性に優れるフレキソ印刷原版を提供する。
【解決手段】
少なくとも、(A)支持体、(B)感光性樹脂層、(C)保護層、(D)感熱マスク層からなるフレキソ印刷原版であって、100μm細線をマスク開口したときに再現するレリーフの幅が(式1)を満足し、且つレリーフがフラットトップ形状であることを特徴とするフレキソ印刷原版。
80μm ≦ 100μm細線を開口したときのレリーフ幅(μm) ≧ 98μm(式1)
【選択図】 なし

Description

本発明は、コンピュータ製版技術によりフレキソ印刷版を製造するために使用されるフレキソ印刷原版に関し、特に、微細文字を鮮明に印刷できるフレキソ印刷原版に関する。
近年、フレキソ印刷では、微細文字の印刷性がより重要視されている。なぜなら、国際化の進行に伴い、狭いスペースに複数の言語での印刷が必要とされる場合が増えおり、一つ一つの文字サイズを小さくしなければならない為である。そこで、微細文字をより鮮明に印刷できるフレキソ印刷版が強く求められている。
これまでに微細文字の印刷性を向上させるために様々な改良が行われている。なかでも、CTP(Computer to Plate)製版技術の開発はフレキソ印刷品位を格段に向上させた。CTP技術とは、コンピュータ上で処理された情報を印刷版上に直接出力してレリーフとなる凹凸パターンを得る方法である。
CTP技術の具体例として、特許文献1に、感光性樹脂層上に化学線に対して不透明な感熱マスク層を設け、赤外線レーザーでこの感熱マスク層を蒸発させることにより画像マスクを形成する方法が挙げられている。CTP技術ではネガフィルムを使用しないことから、ネガフィルムで発生していた光散乱を低減できる。この結果、レリーフ形状がシャープとなり微細文字の印刷性が向上する。
また、特許文献2には酸素による重合阻害を利用して故意にレリーフサイズをマスク開口サイズよりも小さくする技術が開示されている。この方法ではレリーフサイズが大幅に小さくなることから特に微細な網点印刷において鮮明な印刷を達成している。
ただ、特許文献1のフレキソ印刷原版では、保護層には感光層と実質的に非相溶の物質が単独で使用されており酸素遮断性が十分に高いために、レリーフサイズはマスク開口サイズよりも大きくなった。結果、本来のデザインよりも太った文字しか印刷できなかった。一方、特許文献2のフレキソ印刷原版では、保護層を使用していないために、レリーフサイズはマスクの開口サイズよりも大幅に小さくなるが、微細文字はレリーフ上に再現しないという課題があった。また、レリーフのエッジが丸みを帯びた形状(ラウンドトップ)でり、印刷部と非印刷部の境界が不鮮明であるため、僅かな印刷条件の違いで印刷品位が大幅に低下することがあった。このように、微細文字を本来のデザインと全く同一に印刷できるフレキソ印刷原版が得られていないのが現状である。
特許2773981号 特許2916408号
本発明は、かかる従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、その目的は、微細文字の印刷性に優れるフレキソ印刷原版を提供することである。
本発明者らは、かかる目的を達成するために鋭意検討した結果、少なくとも(A)支持体、(B)感光性樹脂層、(C)保護層、(D)感熱マスク層からなるフレキソ印刷原版であって、100μm細線をマスク開口したときに再現するレリーフの幅が(式1)を満足し、且つレリーフがフラットトップ形状であることを特徴とするフレキソ印刷原版を使用することで解決できることを見出した。
80μm ≦ 100μm細線を開口したときのレリーフ幅(μm) ≧ 98μm(式1)
本発明の好ましい実施形態によれば、(C)保護層はポリビニルアルコールとエマルション化合物を含んでおり、さらに好ましくはエマルション化合物はポリビニルアルコールと非相溶性である。
本発明のフレキソ印刷原版は、レリーフサイズがマスク開口サイズより適度に小さいことから微細文字をデザインと同じサイズで印刷できることができる。
以下、本発明のフレキソ印刷原版を詳細に説明する。
本発明のフレキソ印刷原版は、100μm細線をマスク開口したときに再現するレリーフの幅が(式1)を満足することが必須である。
80μm ≦ 100μm細線をマスク開口したときのレリーフ幅(μm) ≧ 98μm(式1)
レリーフ幅が80μmよりも小さい場合では、そもそも微細文字をレリーフ上に再現できない問題が発生する。一方、レリーフ幅が98μmよりも大きい場合、印刷時の印刷太りも重なり、印刷された文字は本来のデザインよりも大幅に太った不鮮明なものとなる。レリーフサイズが開口サイズに対して適度に小さくなることが極めて重要である。さらに好ましいレリーフ幅としては、90μm以上97μm未満である。ここでいうレリーフ幅とは、細線の中心部高さから2μm低くなった箇所までの水平距離を指している。
100μm細線でみられるマスク開口サイズとレリーフサイズの関係は、各線幅の細線にも共通している。従い、100μmの細線を測定すれば、すべての線幅の細線および文字の開口サイズとレリーフサイズの関係を把握できる。具体的に例を挙げると、100μm開口したときのレリーフサイズが90μmであった場合、80μm開口したときのレリーフサイズは70μmであり、40μm開口したときのレリーフサイズは30μmである。またこの関係は、独立点や網点箇所についても同様である。
また、本発明のフレキソ印刷原版は、レリーフがフラットトップであることが必須である。ここでいうフラットトップとは、印刷部と非印刷部の境界が明確に区別されていることを意味する。具体的には、100μm細線の端部から高さが10μm下がるまでの水平距離で定義することができる。この水平距離が短いほど境界が明確でありフラットトップであり、水平距離が長いほど境界が不明確でラウンドトップ(エッジが丸みを帯びている)を意味する。本願では、水平距離が15μm未満である場合をフラットトップ、15μm以上である場合をラウンドトップとして区別する。レリーフがラウンドトップの場合、印刷部と非印刷部の境界が不明瞭であるために、僅かな印刷圧力の違いで文字印刷性に大きな違いが生じる。
本発明のフレキソ印刷原版は、少なくとも(A)支持体、(B)感光性樹脂層、(C)保護層、(D)感熱マスク層が順次積層した構成を有する。
本発明の原版に使用される(A)支持体は、可撓性であるが、寸法安定性に優れた材料が好ましく、例えばスチール、アルミニウム、銅、ニッケルなどの金属製支持体、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、またはポリカーボネートフィルムなどの熱可塑性樹脂製支持体を挙げることができる。これらの中でも、寸法安定性に優れ、充分に高い粘弾性を有するポリエチレンテレフタレートフイルムが特に好ましい。支持体の厚みは、機械的特性、形状安定化あるいは印刷版製版時の取り扱い性等から50〜350μm、好ましくは100〜250μmが望ましい。また、必要により、支持体と感光性樹脂層との接着性を向上させるために、それらの間に接着剤を設けても良い。
本発明の原版に使用される(B)感光性樹脂層は、合成高分子化合物、光重合性不飽和化合物、及び光重合開始剤の必須成分と、可塑剤、熱重合防止剤、染料、顔料、紫外線吸収剤、香料、又は酸化防止剤などの任意の添加剤とから構成される。感光層の具体的な例として、特許第2773981号、特許4200510号、特開2006−163284号、特開平9−166875号等を挙げることができる。
本発明の原版に使用される(C)保護層は、感光性樹脂層の酸素による重合阻害を適度に防止し、レリーフサイズをマスク開口サイズよりも小さく再現させるために重要な働きをする。保護層を用いない場合では、酸素重合阻害によりレリーフサイズが過度に小さくなり過ぎる。また、形状がラウンドトップになるという問題もある。
(C)保護層の好ましい構成成分としては、ポリビニルアルコールとエマルション化合物の混合物からなるものである。ポリビニルアルコールとエマルション化合物を組み合わせることで、保護層の酸素透過性を容易に調整することが可能である為である。ポリビニルアルコール単独、もしくは可塑剤を併用してなる保護層では、酸素遮断性が高すぎて良好なレリーフは得られない。本発明者らはポリビニルアルコールにエマルション化合物を配合することで保護層の酸素透過性を大きく低下させることができることを見出し、そして微細文字印刷性に適するレリーフ形状を発見することができた。
ポリビニルアルコールにエマルションを混合することで、酸素透過性を低下できた理油としては、エマルション化合物がポリビニルアルコールの結晶性を大きく低下させた為、エマルション箇所自体が大きな酸素透過性をもつ為、エマルション中の乳化剤がポリビニルアルコール間の水素結合を崩した為などの理由が考えられる。
さらに好ましい(C)保護層の形態としては、エマルション化合物は、ポリビニルアルコールと非相溶の化合物を用いることである。この場合、特に酸素透過性を大きく低下させることができる。一方で、エマルション化合物単体から保護層を作成した場合では、感光層成分とのマイグレートが発生し経時で性能が変化するという問題がある。また、酸素阻害が強くなりすぎて最適なレリーフ幅を得ることが難しい。
エマルションとしては、ポリエステルエマルション、ポリブタジエンエマルション、天然ゴムエマルション、スチレン−ブタジエン共重合体エマルション、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体エマルション、ポリクロロプレンエマルション、ポリイソプレンエマルション、ポリウレタンエマルション、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体エマルション、ビニルピリジン重合体エマルション、ブチル重合体エマルション、チオコール重合体エマルション、アクリレート重合体エマルションなどの水分散エマルション重合体やこれら重合体にアクリル酸やメタクリル酸などの他の成分を共重合して得られる重合体が挙げられる。
本発明の原版に使用される(D)感熱マスク層は、バインダー及び赤外線レーザーを吸収し熱に変換する機能と紫外光を遮断する機能を有する材料から構成される。また、これら以外の任意成分として、顔料分散剤、フィラー、界面活性剤又は塗布助剤などを本発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。具体的な感熱マスク層の例として特許第2773981号や特許4200510号などが挙げられる。
(D)感熱マスク層上には、剥離可能な可撓性カバーフィルムを設けて印刷原版を保護することが好ましい。好適な剥離可能な可撓性カバーフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルムを挙げることができる。しかしながら、このような保護フィルムは絶対に必要というものではない。
本発明のフレキソ印刷原版を製造する方法は特に限定されないが、一般的には以下のようにして製造される。
まず、感熱マスク層の全成分を適当な溶媒に溶解させて溶液を作製するか、或いはカーボンブラック等の顔料を用いるときは、顔料以外の全成分を適当な溶媒に溶解させ、そこに顔料を分散させて分散液を作製する。次に、このような溶液又は分散液を感熱マスク層用支持体(例、PETフィルム)上に塗布して、溶剤を蒸発させる。その後、保護層成分を上塗りし、一方の積層体を作成する。さらに、これとは別に支持体上に塗工により感光性樹脂層を形成し、他方の積層体を作成する。このようにして得られた二つの積層体を、圧力及び/又は加熱下に、感光性樹脂層が保護層に隣接するように積層する。なお、感熱マスク層用支持体は、印刷原版の完成後はその表面の保護フィルムとして機能する。
本発明の印刷原版から印刷版を製造する方法としては、保護フィルムが存在する場合には、まず保護フィルムを感光性印刷版から除去する。その後、感熱マスク層をIRレーザにより画像様に照射して、感光性樹脂層上にマスクを形成する。好適なIRレーザの例としては、ND/YAGレーザ(1064nm)又はダイオードレーザ(例、830nm)を挙げることができる。コンピュータ製版技術に適当なレーザシステムは、市販されており、例えばダイオードレーザシステムCDI Spark(エスコグラフィックス社)、半導体レーザーシステムThermoflex(コダック社製)を使用することができる。このレーザシステムは、印刷原版を保持する回転円筒ドラム、IRレーザの照射装置、及びレイアウトコンピュータを含み、画像情報は、レイアウトコンピュータからレーザ装置に直接移される。
画像情報を感熱マスク層に書き込んだ後、感光性印刷原版にマスクを介して活性光線を全面照射する。これは版をレーザシリンダに取り付けた状態で行うことも可能であるが、版をレーザ装置から除去し、慣用の平板な照射ユニットで照射する方が規格外の版サイズに対応可能な点で有利であり一般的である。その後、照射された版は現像され、印刷版を得る。現像工程は、慣用の現像ユニットで実施することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
参考例 感光性樹脂組成物(A)の作成
ブタジエンゴム(日本合成ゴム製BR02:ムーニー粘度100℃:43)22重量部、ニトリルーブタジエンゴム(日本合成ゴム製N220SH:ムーニー粘度100℃:80)32質量部、(B)光重合性化合物としてオリゴブタジエンアクリレート(分子量約2700)25質量部、単官能メタクリレート4質量部、3官能メタクリレート4質量部、(C)光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール1質量部、親水性重合体として共栄社化学(株)製のPFT−3(ウレタンウレア構造を有する分子量約20,000の化合物、不揮発分25%)43質量部、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.1質量部をトルエン60質量部とともに容器中で混合し、次に加圧ニーダーを用いて105℃で混練し、その後トルエンを減圧除去することにより、樹脂組成物(A)を得た。
参考例 感熱マスク層塗工液の調製
感熱マスク層の塗工液には、カーボンブラック分散液(オリエント化学工業(株)製、AMBK−8)と共重合ポリアミドの混合物を用いた。混合物中の各成分の混合割合は、固形分重量比でカーボンブラック:分散樹脂:共重合ポリアミド=35:28:37であった。
(実施例1)
保護層用組成物Iの調製
ポリビニルアルコール(ゴーセノール KL−03 日本合成化学(株))とアクリルエマルション(ボンコートSEP119 DIC社製、固形分濃度 45%)を、50/50の固形重量割合で混合して保護層用組成物Iを得た。
感熱マスクフィルムの作成
PETフィルム(東洋紡績(株)、E5000、厚さ100μm)の両面に離型処理を施した後、参考例の感熱マスク層塗工液をバーコーター♯12を用いて塗工し、120℃×5分乾燥した。この時の光学濃度は2.3であった。この光学濃度は白黒透過濃度計DM−520(大日本スクリーン製造(株))によって測定した。次いで、上記保護層用組成物Iを乾燥後の厚みが1.5μmになるように適切な種類のバーコーターを用いて塗工し、120℃×5分乾燥した。
フレキソ印刷原版
共重合ポリエステル系接着剤を塗工したPETフィルム支持体(東洋紡績(株)、E5000、厚さ125μm)上に参考例の感光性樹脂組成物を配置し、その上から感熱マスクフィルムを重ね合わせた。その後、ヒートプレス機を用いて100℃でラミネートし、PET支持体、接着層、感光性樹脂層、保護層、感熱マスク層および離型処理PET保護フィルム(カバーフィルム)からなるフレキソ印刷原版を得た。版の総厚は1.90mmであった。
フレキソ印刷原版からの印刷版の製造
まず、フロアー層を形成するために原版のPET支持体側から化学線(光源Philips 10R、365nmにおける照度8mW/cm)を1分間照射した。続いて、離型処理PETフィルム(カバーフィルム)を剥離した。この版を、Thermoflex Narrow(KODAK社製)の回転ドラムに感熱マスク層が表側にくるように巻き付け、真空引き後、画像形成を行った。アブレーション後、版を取り出し平面に戻し、マスクの開口サイズが100μmであることをレーザー顕微鏡(VK9510 キーエンス社製)で1000倍に拡大して確認した。つづいて、版の全面に化学線(光源Philips 10R、365nmにおける照度8mW/cm)を6分照射した。その後、A&V(株)製現像機(Stuck System)で、40℃で8分現像を行った。現像液には、食器洗剤Cascade(米国P&G製)を1%添加した水道水を使用した。現像後、60℃で10分乾燥し、化学線を10分間照射し、最後に表面粘着性を除去するために殺菌灯を5分間照射した。
上記方法で得られた印刷版(レリーフ)の形状は以下方法で測定した。
レリーフの細線幅:レーザー顕微鏡(VK9510、キーエンス社製)を用いて1000倍の拡大で、ピッチ0.1μmで立体画像を測定した。線の中心部高さから2μm低下するまでの水平距離をレリーフ線幅とした。
レリーフの形状:レーザー顕微鏡(VK9510、キーエンス社製)を用いて1000倍の拡大で、ピッチ0.1μmで立体画像を測定した。100μm細線の端部から、高さが10μm下がった位置までの水平距離が15μm未満である場合をフラットトップ、15μm以上ある場合をラウンドトップとして区別した。
上記方法で得られた印刷版(レリーフ)を以下のようにして評価した。
微細文字印刷性:フレキソ印刷機FPR302(エム・シーケー社製)を用い、800LPIのアニロックスを用いて行った。インキはUVインキ(商品名:PHAL−03(T&K TOKA 社製))を用いて行った。被印刷体にはコート紙(商品名:パールコート 王子製紙製)を用いた。印刷速度は50m/分で行った。1P文字が鮮明に印刷できた場合を「○」、わずかに太りができた場合を「△」、文字が読めなかった場合を「×」とした。
印圧依存性:適性印圧よりも、30μm印圧を高くしたときの文字印刷性の変化で評価を行った。大きな違いが無かった場合を「○」、大きな違いがでた場合を「×」とした。
これらの性能評価の結果を以下の表1に示す。
(実施例2)
以下、保護層用組成物IIを用いて実施例1と同様の評価を行った。
ポリビニルアルコール(ゴーセノール KL−03 日本合成化学(株))と可塑剤(サンフレックスSE270 三洋化成工業製 脂肪族多価アルコール系ポリエーテルポリオール(ヘキサン1,2,3,4,5,6ヘキサオールのオキシエチレンオール変性物)、 固形分濃度85%)とアクリルエマルション(ボンコートSEP−119 DIC社製、固形分濃度 45%)を、50/25/25の固形重量割合で混合して保護層用組成物IIを得た。
(実施例3)
以下、保護層用組成物IIIを用いて実施例1と同様の評価を行った。
ポリビニルアルコール(ゴーセノール KL−03 日本合成化学(株))と可塑剤(サンフレックスSE270 三洋化成工業製 脂肪族多価アルコール系ポリエーテルポリオール(ヘキサン1,2,3,4,5,6ヘキサオールのオキシエチレンオール変性物)、 固形分濃度85%)とSBRエマルション(Nipol SX1105、固形分濃度 45%)を、50/25/25の固形重量割合で混合して保護層用組成物IIIを得た。
(実施例4)
以下、保護層用組成物IVを用いて実施例1と同様の評価を行った。
ポリビニルアルコール(ゴーセノ―ル KL−03 日本合成化学(株))と可塑剤(サンフレックスSE270 三洋化成工業製 脂肪族多価アルコール系ポリエーテルポリオール(ヘキサン1,2,3,4,5,6ヘキサオールのオキシエチレンオール変性物)、 固形分濃度85%)とNBRエマルション(Nipol SX1503A、固形分濃度 42%)を、50/25/25の重要重量割合で混合して保護層用組成物IVを得た。
(実施例5)
以下、保護層用組成物Vを用いて実施例1と同様の評価を行った。
ポリビニルアルコール(ゴーセノール KL−03 日本合成化学(株))と可塑剤(サンフレックスSE270 三洋化成工業製 脂肪族多価アルコール系ポリエーテルポリオール(ヘキサン1,2,3,4,5,6ヘキサオールのオキシエチレンオール変性物)、 固形分濃度85%)とポリエステルエマルション(バイロナールMD1400、東洋紡績製、固形分15%)を、50/25/25の固形重量割合で混合して保護層用組成物Vを得た。
(実施例6)
感光層には、市販されているFlint社製Nyloflex ACEDIIから感光層をとりだして使用した(感光層性樹脂層B)。保護層と感熱マスク層は実施例2と同じものを用いた。実施例1と同様の評価を行った。
(実施例7)
感光層には、市販されている旭化成イーマテリアルズ社製AWPから感光層をとりだして使用した(感光性樹脂層C)。保護層と感熱マスク層は実施例2と同じものを用いた。実施例1と同様の評価を行った。
(比較例1)
保護層を用いずに実施例1と同様の評価を行った。
(比較例2)
以下、保護層用組成物VIを用いて実施例1と同様の評価を行った。
ポリビニルアルコール(ゴーセノール KL−03 日本合成化学(株))単独から保護層用組成物VIを得た。
(比較例3)
以下、保護層用組成物VIIを用いて実施例1と同様の評価を行った。
アクリルエマルション(ボンコートSEP−119 DIC社製、固形分濃度 45%)単独から保護層用組成物VIIを得た。
(比較例4)
以下、比較保護層用組成物VIIIを用いて実施例1と同様の評価を行った。
ポリビニルアルコール(ゴーセノール KL−03 日本合成化学(株))と可塑剤(サンフレックスSE270 三洋化成工業製 脂肪族多価アルコール系ポリエーテルポリオール(ヘキサン1,2,3,4,5,6ヘキサオールのオキシエチレンオール変性物)、 固形分濃度85%)を、60/40の固形重量割合で混合して保護層用組成物VIIIを得た。
(比較例5)
感光層には、市販されているFlint社製Nyloflex ACEDIIから感光層をとりだして使用した(感光性樹脂層B)。保護層と感熱マスク層は比較例4と同じものを用いた。実施例1と同様の評価を行った。
表1から明らかな通り、100μmのマスク開口時に得られるレリーフ細線幅が80μm以上98μm未満であり、かつレリーフ形状がフラットトップである場合、微細文字印刷性に優れ且つ印圧依存性が小さい。一方、比較例1、3にあるように、レリーフ幅が80μm未満では微細画像が一部再現しないことがある。また、ラウンドトップの場合僅かの印圧の差で印刷性に大きな違いが生じる。比較例2、4,5にあるように、レリーフ幅が100μmを越える場合では、印刷された文字に太りがあり、鮮明性が低下する。
本発明のフレキソ印刷原版は、微細文字を鮮明に印刷できることから特にタグ印刷用途におけるフレキソ印刷版として有用に利用できる。

Claims (3)

  1. 少なくとも、(A)支持体、(B)感光性樹脂層、(C)保護層、(D)感熱マスク層からなるフレキソ印刷原版であって、100μm細線をマスク開口したときに再現するレリーフの幅が(式1)を満足し、且つレリーフがフラットトップ形状であることを特徴とするフレキソ印刷原版。
    80μm ≦ 100μm細線をマスク開口したときのレリーフ幅(μm) ≧ 98μm(式1)
  2. (C)保護層がポリビニルアルコールとエマルション化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載のフレキソ印刷原版。
  3. (C)保護層がポリビニルアルコールと、ポリビニルアルコールに相溶しないエマルション化合物を含むことを特徴とする請求項1〜2に記載のフレキソ印刷原版。
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WO2022181659A1 (ja) * 2021-02-25 2022-09-01 富士フイルム株式会社 フレキソ印刷版原版およびフレキソ印刷版の製造方法
WO2022210577A1 (ja) 2021-03-30 2022-10-06 旭化成株式会社 フレキソ印刷原版及びフレキソ印刷版の製造方法

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