JP2004325776A - 管状体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送や定着等に用いられる管状体に関し、被搬送シートに画像を定着する際に皺を発生させることの無い、生産性の高い管状体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】管状体の外周面に凹凸を有するパターンが形成されていることを特徴とする。ここで、前記凹凸パターンが、所定の範囲の高さからなることが好適である。また、前記管状体の主成分が、ポリイミド樹脂、あるいはポリアミドイミド樹脂で形成されることが好適である。さらに、前記外周面上に離形層あるいは接着層が形成されてなることが好適である。また、フォトレジストを塗布してパターンを形成した金型を使用して、管状体の外周表面にパターンを形成することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送、定着部材に関するもので、例えば、電子写真装置等の複写紙などの搬送ベルトや定着ベルトとして特に有用である。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式で像を形成記録する電子写真記録装置としては、複写機やレーザービームプリンタ、ファクシミリやこれらの複合機が知られている。この種の装置では、画像形成の高速化や省エネルギー化を目的として、エンドレスベルトを用いた定着方式が採用されている。また、近年、これらの機器で用いられる複写紙等の被搬送シートのサイズが大版化する傾向があり、搬送中の被搬送シートに皺が発生することがあった。この様な現象に対応する定着ベルトとして、例えば、管状体中央部に最小径部が設けられたポリイミド製管状体が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−14560号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなベルトでは、被搬送シートの両端部のストレート部で送られた部分と中央のテーパー部で送られた部分の境目で、皺が発生することがあり、さらなる改善が望まれている。また、ベルトの生産性においても、焼成する内型から引き抜く際に、内型の両端の太いストレート部とベルト中央の最細部が干渉し生産性の低下にもつながるおそれがある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、複写紙等の被搬送シートに電子画像を定着する際に皺を発生させることの無い、生産性の高い管状体およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、複写機等の搬送・定着部材について鋭意研究したところ、下記の管状体およびその製造方法によって優れた部材を提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
本発明は、搬送・定着部材等に用いられる管状体であって、管状体の外周面に凹凸を有するパターンが形成されていることを特徴とする。パターンから発生する応力を有効に生かし、被搬送シートに対して皺を発生させずに、円滑に被搬送シートを搬送することが可能となる。
【0008】
ここで、前記凹凸パターンが、1μmから25μmまでの範囲の高さからなることが好適である。こうした構成によって、パターンから発生する最適範囲の応力で被搬送シートを搬送することが可能となり、皺の発生を防止することができる。
【0009】
また、前記管状体の主成分が、ポリイミド樹脂で形成されることが好適である。ポリイミド樹脂の有する高い弾性率と優れた成型加工性を利用することで、本発明のパターンの働きを一層有効に生かすことができ、シートを搬送などに際して皺の発生を防止することができる。
【0010】
あるいは、前記管状体の主成分が、ポリアミドイミド樹脂で形成されることが好適である。ポリアミドイミド樹脂の有する各種フィラーの溶解性と優れた成型加工性を利用することで、優れた搬送・定着部材を作製し、シートの搬送などにおける皺の発生防止を図ることができる。
【0011】
さらに、前記外周面上に離形層が形成されてなることが好適である。こうした構成によって、複写機等に適用される搬送・定着部材等に求められる密着性と離形性という、相反する特性を有する管状体を供給することができることとなる。
【0012】
このとき、最外層にあたる離形層の表面粗さが5μm以下であることが好ましい。こうした構成により、パターンの有する優位性を損なわず離形性を確保することができる。
【0013】
また、前記離形層と凹凸パターンを有する管状体の間に接着層を有することが好適である。長期の使用、特に、基材に大きな負担を強いる使用にあっては、管状体と離型層の結着力を強化することで優れた搬送・定着部材を提供することができる。
【0014】
本発明は、上記管状体の製造方法であって、管状体を形成する外型の内面にフォトレジストを塗布しパターンを形成した後、メッキによって凹凸を形成してからフォトレジストを除去した金型を使用して、形成されたパターンが管状体の外周面に転写して表面にパターンを有することを特徴とする。こうした製造方法によって、被搬送シートに対して皺を発生させずに円滑に被搬送シートを搬送することができる管状体の、生産性の高い製造方法を提供することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明は、搬送・定着部材等に用いられる管状体であって、管状体の外周面に凹凸を有するパターンが形成されていることを特徴とする。本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究したところ、ベルト表面に凹凸パターンを形成した場合、そのパターンから発生する応力によって被搬送シートに目的の効果を与えることが可能であることを見出した。具体的には、例えば、ベルトの回転方向に平行な凸状のパターンあるいは中央から端部に向って螺旋状の凹凸のパターンを形成することで、皺を発生させずに被搬送シートを搬送することが可能であることを見出したものである。
【0016】
外周面に凹凸パターンを有する管状体の例を図1に示す。管状体の中央部Aから端部BおよびCに向って左右対称な螺旋状のパターン2が形成されている。管状体がD方向に回転した場合、管状体中央部Aのパターン2が矢印の先端になるように被搬送体と接しながら押し出す働きが生じることになり、被搬送体にかかる力が中央部Aから端に徐々に、かつ、ほぼ均一にかかることになる。従って、皺を発生させずに被搬送シートを搬送することが可能となると考えられる。
【0017】
むろん、凹凸の形状はこれに限定されるものではなく、被搬送材の大きさや材質等によって最適なパターンを採用することが可能であり、例えば、ベルト外周上に形成するパターン形状によっては、被搬送シートの搬送時の直進性を向上させることも可能である。こうしたパターンは、後述する本発明の製造方法によって実現が可能である。また、管状体の内周面には、凹凸パターンを設けないことが好ましい。
【0018】
ここで、前記凹凸パターンが、1μmから25μmまでの範囲の高さからなることが好適である。通常、本発明の管状体は、全長が50〜500mm、総厚が25〜300μm、外径が10〜1000mmとなるように製造される。このとき、凹凸パターンの高さは、用いられる装置の設計により適宜選択される。パターンから発生する応力をシートの搬送等に有効に生かすことができるもので、より望ましくは2〜15μmであることが好ましい。1μmより小さいとパターンから発生する応力が弱く、皺の発生のおそれがあり、25μmよりも大きくなると応力が強すぎるため被搬送シートのひっかかりが生じるおそれがある。パターンから発生する最適範囲の応力で被搬送シートを搬送することで、皺の発生を防止することができる。
【0019】
また、前記管状体の主成分が、ポリイミド樹脂で形成されることが好適である。熱硬化性のポリイミド樹脂は、弾性率が高く、成型加工性にも優れている。こうした特性を利用することで、本発明のパターンの働きを一層有効に生かすことができ、皺の発生を防止することができる。また、ポリイミド樹脂は、各種充填材との親和性にも優れており、半導電性を得るために樹脂中に各種導電材料を添加する場合など機能性フィラーの添加も容易であり、複写機等への適用にも非常に汎用性が高い。特に、半導電性を必要とする場合、ポリイミド樹脂との親和性の面から導電材としてカーボンブラックを含有することが好適である。ポリイミド樹脂についての詳細は後述する。
【0020】
あるいは、前記管状体の主成分が、ポリアミドイミド樹脂で形成されることが好適である。ポリアミドイミド樹脂は、上記ポリイミド樹脂同様、成型加工性の優れた素材であるとともに、特に機能性フィラーとの溶解性も高い。こうした特性を利用することで、パターンの働きを一層有効に生かした搬送・定着部材を作製し、シートの搬送などにおける皺の発生防止を図ることができる。
【0021】
さらに、前記外周面上に離形層が形成されてなることが好適である。複写機等に適用される搬送・定着部材には、密着性と合わせ、離形性が必要となる。本発明における管状体にも同様の機能が求められ、パターンの有する優位性を損なわず離形性を確保するために、図1に示すように、基材層1の表面に形成されたパターン2上に離形層3を設けることが好ましい。
【0022】
離形層の厚みは、基材の厚みおよびパターンの高さによって任意に設定可能であるが、パターンの有する優位性を損なわず離形性を確保するためには、通常、10〜50μmであることが好ましい。
【0023】
また、離形層には、適宜各種素材を選択することが可能であるが、一般にはフッ素樹脂が多用される。本発明において、離形層を構成するフッ素樹脂は、公知のフッ素樹脂が限定なく使用可能である。具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−へキサフルオロエチレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等が挙げられ、これらを単独又は2種以上を併用して用いてもよい。
【0024】
このとき、最外層にあたる離形層の表面粗さが5μm以下であることが好ましい。上記のように、本発明に係る管状体には、被搬送シート等との密着性と合わせ、離形性が必要となる。パターンが有する優位性を損なわず離形性を確保するためには、その表面粗さが所定値を超えてはならない。つまり、5μmを超えると、被搬送シート等との離形性が損なわれ、むしろ離形層を設けた効果を減じることとなる。なお、ここでいう表面粗さは、JIS B0601に従い、ベルトの幅方向について測定し、十点平均粗さRz(カットオフ値:0.8mm、測定長:4.0mm)を基準とした。
【0025】
また、前記離形層と凹凸パターンを有する管状体の間に接着層を有することが好適である。むろん、管状体の離型層と管状体が充分な結着力を有するのであれば接着層は特に設置しなくてもかまわないが、長期の使用、特に、複写機等における搬送・定着部材としての使用は、基材に大きな負担を強いることとなる。従って、管状体の外周面にさらに接着層を設け、接着層の外周面に形成される離型層で構成されることが好ましい。このように、管状体と離型層の結着力を強化することで優れた搬送・定着部材を提供することができる。
【0026】
接着層の厚みは、基材の厚み、パターンの高さ、および離形性の厚みによって任意に設定可能であるが、通常、0.1〜5μmであることが好ましい。
【0027】
接着層に用いられる材料は、管状内層とフッ素樹脂離型外層を接着することができる材料であれば、特に制限されることはないが、具体例として、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
【0028】
本発明は、上記管状体の製造方法であって、管状体を形成する外型の内面にフォトレジストを塗布しパターンを形成した後、メッキによって凹凸を形成してからフォトレジストを除去した金型を使用して、形成されたパターンが管状体の外周面に転写して表面にパターンを有することを特徴とする。つまり、上記凹凸パターンを外周面に形成し、かつ内周面には凹凸パターンを作らずに、管状体を作製する方法を見出し、本発明に至った。具体的には、(A)金型内面への凹凸パターンの製作、および(B)パターンつき管状体の作製、の2つの主な工程からなる。
【0029】
(A)金型内面への凹凸パターンの製作
管状体の外周面に凹凸パターンを形成するために、金型の内面にフォトレジスト液を塗布した後、パターン形状を形成したフォトマスクを挿入し、さらに金型内に紫外線灯等の露光光源を挿入した後、露光、現像して金型内面にフォトレジスト膜を現像する。その後、フォトレジスト液を洗い流し、金型内面にメッキ等を施すことで目的の高さの凹凸パターンを作製する。最後に現像したフォトレジスト膜を取り除く。この工程を繰り返すことで複数の高さを持つ凹凸パターンを製作することも可能である。
【0030】
(B)パターンつき管状体の作製
次に、こうして得られた金型にポリアミド酸溶液を塗布し、所定のギャップを有する走行体を通す、あるいは、回転成型した後に乾燥、剥離し、さらに内型に挿入し、イミド転化してパターンつき管状体を得る。あるいは、乾燥と同時にイミド転化した後に剥離してパターンつき管状体を得ることができる。外周面にパターンを有する管状体は、その外周面上にさらに離形層を形成することも可能である。さらに、同方法を用いれば製品単体への製造型番号の明示や製造元の明示等も同工程内で簡便に行うことも可能である。
【0031】
上記製造方法の工程例を、図2に示すとともに、以下に、その説明を行う。なお、ここでは、管状体として、ポリイミド樹脂を主成分とし、ポリアミド酸溶液を所定形状に成形し、溶媒の除去後に、イミド転化反応を行うことにより形成される場合を例示する。
(1)金型4の内面にフォトレジスト液5を塗布する。塗布方法は従来からある方法から特に規定するものではないが、回転遠心法によって所定の均一な厚みにすることが望ましい。
(2)次にパターンのフォトマスク6を挿入し、さらに露光光源7を金型4内に挿入して露光現像する。端部にのみ処理を行う場合等については、光源7を挿入しないで露光現像してもよい。
(3)現像されなかったフォトレジスト層(液)5を除去し、凹凸のパターンの原型8を形成する。
(4)メッキやその他の方法にて、金型4面に凹凸のパターン9を形成する。パターン9の高さは管状体外周面のパターンの高さになるため、既述の通り、この高さは1〜25μmの範囲であることが望ましい。
(5)さらに金型4内に残存するフォトレジスト膜5を除去する。このようにして金型4内面への凹凸パターン10の製作が完成する。
(6)次に、金型4に管状体を構成するポリイミド(あるいはポリアミドイミド)前駆体溶液11を塗布する。塗布後、塗布皮膜が少なくともそれ自身支持できるまで乾燥、硬化させるか、あるいはイミド転化が終了するまで加熱することにより、外周面に凹凸パターンを有する管状体12を形成する。
(7)得られた管状体12を金型4より剥離して取り出す。このようにしてパターンつき管状体12の作製が完成する。
【0032】
こうした成型方法によって、生産性の高い管状体の製造方法を提供することが可能となる。その結果、被搬送シートに対して皺を発生させずに円滑に被搬送シートを搬送することができる管状体の提供が可能となる。
【0033】
また、これら、管状体、接着層、離型外層には、所望によりベルト表面等に発生する静電気を除去するために、カーボンブラック等の電子伝導性物質やイオン導電性物質を添加してもよい。
【0034】
以下、ポリイミド樹脂を構成するポリアミド酸溶液等について詳述する。
ポリアミド酸溶液は、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を含有するものであって、例えばテトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体とジアミンとの略等モルを有機溶媒中で反応させて得ることができる。
【0035】
本発明において好ましいポリイミド樹脂を構成する上記テトラカルボン酸二無水物としては、具体的には、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルポン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
【0036】
また、このようなテトラカルボン酸二無水物と反応させるジアミンの具体例としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロペンジジン、4,4−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、2,4−ビス(β−アミノ−t −ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−t −アミノフェニル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノ−ペンチル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、ジ(p−アミノシクロへキシル)メタン.へキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3−メチルへプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス−3−アミノプロポキシエタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルへプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、2,17−ジアミノエイコサデカン、1,4−ジアミルクロへキサン、1,10−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン、1,12−ジアミノオクタデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、
N(CH O(CH OCH NH
N(CH S(CH NH
N(CH N(CH (CH NH
等が挙げられる。
【0037】
これらテトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体及びジアミンは、それぞれ1種類以上を適宜に選定し反応させることができる。ジアミンとしては、特に芳香族ジアミンを主成分として使用することが望ましい。
【0038】
上記テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させる際に用いられる有機極性溶媒は、その官能基がテトラカルボン酸二無水物またはジアミンと反応しない双極子を有するものである。そして、系に対して不活性であり、かつ生成物であるポリアミド酸に対して溶媒として作用しなければならない。しかも、反応成分の少なくとも一方、好ましくは両者に対して溶媒として作用しなければならない。
【0039】
上記有機極性溶媒としては、特にN,N−ジアルキルアミド類が有用であり、例えばこれの低分子量のものであるN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等が挙げられる。これらは蒸発、置換または拡散によりポリアミド酸およびポリアミド酸成形品から容易に除去することができる。
【0040】
また、上記以外の有機極性溶媒として、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、併せて使用しても差し支えない。
【0041】
さらに、上記有機極性溶媒にクレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、ベンゾニトリル.ジオキサン、ブチロラクトン、キシレン、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等を単独でもしくは併せて混合することもできる。ただし、生成するポリアミド酸の加水分解による低分子量化を防ぐため、水の使用は避けることが好ましい。
【0042】
以上は、ポリイミド樹脂について主に述べたが、同様の技術は、既述のポリアミドイミド樹脂を含め、他の樹脂にも適用可能であることはいうまでもない。具体的には、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂等が挙げられる。また、これらをブレンドして使用しても差し支えはなく、上記に限定されるものでないことはいうまでもない。
【0043】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
【0044】
<実施例>
内径20mmの円筒状金型の内面にフォトレジスト液を塗布し、3000rpmにて5分間回転し、均一なフォトレジスト層を作製した。図3に示すような、中央から両端に向かい仰角30度、パターン幅1mmのパターンのフォトマスクを円筒状に丸めて金型内に挿入し、その内側に紫外線灯を挿入し、露光してパターンを形成した。その後、紫外線硬化していないパターン外のフォトレジスト液を洗い流してから、金型をメッキ浴槽に浸漬し、およそ5μmのメッキパターンを金型に作製した。さらに、紫外線硬化したフォトレジスト膜部分も除去し、凹凸パターンを有する金型を得た。次に、N−メチル−2−ピロリドン723g中にp−フェニレンジアミン41gと3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物112gを溶解(固形分濃度20wt%)し、窒素雰囲気中において室温で攪拌しながら反応させて、3000ポイズのポリアミド酸溶液を得た。
【0045】
上記パターン付き金型に内面に、ポリアミド酸溶液を塗布後、弾丸状走行体を自重により落下させた後、塗膜中の気泡を除く脱泡を行い、均一な塗膜面を得た。次いで該金型を150℃から段階的に370℃まで加熱して溶媒除去、閉環水の除去、イミド転化完結反応を行い、ポリイミド樹脂層からなる管状体を得た。この管状体の外周目には高さ約4μm幅1mmで中央から両端に向かうパターンが転写形成されていた。この管状体を金型から取り出し金属シリンダに差し替えた後、外表面にプライマーをスプレーコートし接着層を形成した。次いで、パーフルオロアルコキシフッ素樹脂の水分散体をスプレーコートし次いで管状物をパイプに差したまま150℃で10分間加熱して、溶媒である水を除去した。さらにこの管状物をこのパイプごと370℃まで加熱し、管状内層50μm、接着層1μm、フッ素樹脂離型外層10μmの複合管状体(総厚61μm)を得た。 上記複合管状体を市販品の定着ユニットに挿入し、A3紙を使用して定着試験を繰り返したが、皺は発生しなかった。
【0046】
<比較例>
金型にはパターンを形成していない以外は実施例と同様にして、管状内層49μm、接着層1μm、フッ素樹脂離型外層10μmの複合管状体(総厚60μm)を得た。
上記複合管状体を市販品の定着ユニットに挿入し、A3紙を使用して定着試験を繰り返したところ、1%の用紙について皺の発生が確認された。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、外周面に凹凸を有するパターンが形成された管状体によって、パターンから発生する応力有効に生かし、被搬送シートに対して皺を発生させずに、円滑に被搬送シートを搬送することが可能となる。
【0048】
ここで、前記凹凸パターンが、所定の範囲の高さからなることによって、パターンから発生する最適範囲の応力で被搬送シートを搬送することが可能となり、皺の発生を防止することができる。
【0049】
また、前記管状体の主成分が、ポリイミド樹脂で形成された場合、ポリイミド樹脂の有する高い弾性率と優れた成型加工性を利用することで、本発明のパターンの働きを一層有効に生かすことができ、シートを搬送などに際して皺の発生を防止することができる。
【0050】
あるいは、前記管状体の主成分が、ポリアミドイミド樹脂で形成された場合のは、ポリアミドイミド樹脂の有する各種フィラーの溶解性と優れた成型加工性を利用することで、優れた搬送・定着部材を作製し、シートの搬送などにおける皺の発生防止を図ることができる。
【0051】
さらに、前記外周面上に離形層が形成されることによって、複写機等に適用される搬送・定着部材等に求められる密着性と離形性という、相反する特性を有する管状体を供給することができることとなる。
【0052】
このとき、最外層にあたる離形層の表面粗さが5μm以下であることにより、パターンの有する優位性を損なわず離形性を確保することができる。
【0053】
また、前記離形層と凹凸パターンを有する管状体の間に接着層を有することによって、長期の使用、特に、基材に大きな負担を強いる使用にあっては、管状体と離型層の結着力を強化することで優れた搬送・定着部材を提供することができる。
【0054】
さらに、フォトレジストを塗布してパターンを形成した金型を使用して、管状体の外周表面にパターンを形成する手法によって、被搬送シートに対して皺を発生させずに円滑に被搬送シートを搬送することができる管状体の、生産性の高い製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の態様の一例を示す説明図
【図2】本発明の製造方法に係る実施の態様の一例を示す説明図
【図3】本発明の実施の態様の一例の詳細を示す説明図
【符号の説明】
1 基材層
2 パターン
3 離形層
4 金型
5 フォトレジスト液
6 フォトマスク
7 露光光源
12 管状体

Claims (8)

  1. 管状体の外周面に凹凸を有するパターンが形成されていることを特徴とする管状体。
  2. 前記凹凸パターンが、1μmから25μmまでの範囲の高さからなることを特徴とする請求項1に記載の管状体。
  3. 前記管状体の主成分が、ポリイミド樹脂で形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の管状体。
  4. 前記管状体の主成分が、ポリアミドイミド樹脂で形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の管状体。
  5. 前記外周面上に離形層が形成されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の管状体。
  6. 最外層にあたる離形層の表面粗さが5μm以下であることを特徴とする請求項5に記載の管状体。
  7. 前記離形層と凹凸パターンを有する管状体の間に接着層を有することを特徴とする請求項5または6に記載の管状体。
  8. 管状体を形成する外型の内面にフォトレジストを塗布しパターンを形成した後、メッキによって凹凸を形成してからフォトレジストを除去した金型を使用して、形成されたパターンが管状体の外周面に転写して表面にパターンを有することを特徴とする管状体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018151520A (ja) * 2017-03-13 2018-09-27 株式会社リコー 定着装置および画像形成装置

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