JP2004325664A - 定着装置 - Google Patents

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Hiroaki Hori
裕明 堀
Koichi Moriyama
弘一 森山
Tatsuya Shinkawa
達也 新川
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Abstract

【課題】薄肉化され且つ熱伝導率の低い材質で形成された加熱ローラであっても表面全体の温度を均一にし、画像の品質を維持する。
【解決手段】長手方向に複数の加熱用発光体38を所定の間隔を設けて配置した2本の棒状のヒータランプ37M、37Sを、該ランプの長手方向を加熱ローラ36aの軸方向と平行にして加熱ローラ36a内部に収納する。また、上記長手方向について、一方のヒータランプ37M又は37Sの加熱用発光体38の中心と他方のヒータランプ37S又は37Mの上記所定の間隔の中心との位置を略一致させる。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、用紙等に画像形成を行う複写装置やファクシミリ等の画像形成装置に備えられる定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より複写装置やファクシミリ等の画像形成装置は、画像データに基づいて形成されたトナー像を転写された用紙(OHP等の記録媒体を含む。)に転写された未定着トナーを熱定着させる定着装置を備えている。
【0003】
上記の画像形成装置に設けられる定着装置は、一般に図6に示すような回転自在に支持された加熱ローラ36a及び加圧ローラ36b等から構成される。これら2つのローラ36a、36b間を未定着トナーが転写された用紙60を通過させ、未定着トナーに熱と圧力とを加えることで、用紙60上に未定着トナーを溶融・固着させる。また、加熱ローラ36aの表面温度は、表面に配置される温度検知手段であるサーミスタ等の温度検知手段50により検知される表面温度に基づいて制御手段等によって制御されている。
【0004】
温度検知手段50によって検知された加熱ローラ36aの表面温度が低い時は、加熱ローラ36a内部に収納されたハロゲンランプ等の加熱源である棒状のヒータランプ37を通電してヒータランプ37の発光により生じる熱を加熱ローラ36aの芯金、表面層等を介して加熱ローラ36a表面に伝搬することで、加熱ローラ36a表面の温度を上昇させる。一方、温度検知手段50によって検知された加熱ローラ36a表面の温度が目標の温度よりも高い時は、ヒータランプ37への通電をOFFして加熱ローラ36a表面の熱を加圧ローラ36b、用紙及び空気中等に自然放熱することで、加熱ローラ36a表面の温度を下降させる。
【0005】
また、従来の定着装置に設けられた加熱ローラ36aは、材質がアルミ合金で肉厚は1.5mm以上ある。加熱ローラ36aの内部に収納されたヒータランプ37は、図7(c)に示すように長手方向に複数の加熱用発光体38を配置し、通電により加熱用発光体38を発光させて際に熱を生じさせる。上記のような構成の加熱ローラ36aの表面全体の温度は、図7(a)に示すようにヒータランプ37の点灯により均一になっていた。
【0006】
さらに、従来の定着装置には、複数のヒータランプを内部に収納したヒートローラを用いた構成のものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
一方、近年の定着装置に設けられる加熱ローラは、ウォームアップタイムの短縮や消費電力削減を目的に従来に比べて薄肉化が進み、それに伴って更に加熱ローラの強度を確保する為に従来から用いられていたアルミ合金に換えて熱伝導率の低い鉄等で形成されるようになってきている。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−4003号公報
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の薄肉化された加熱ローラを有する定着装置の構成では、加熱ローラの強度確保の為に熱伝導率の低い鉄等が使用されるため、図7(b)に示すように内部に収納されたヒータランプの加熱用発光体の配置位置に影響され、加熱用発光体に対向する加熱ローラ表面の領域と対向しない加熱ローラ表面の領域とでは温度差が大きくなり、加熱ローラ表面全体の温度が均一にならず、用紙面のトナーの定着性の差や光沢性の差が現れるという問題がある。
【0010】
また、ヒートローラ内部に複数のヒータランプを配置した特許文献1の構成でも、従来の薄肉化されていない熱伝導率のよいアルミ合金で形成された加熱ローラを用いた場合は加熱ローラの表面全体の温度は均一となっていたが、上記のように薄肉化され且つ熱伝導率の低い鉄等で形成された加熱ローラを用いた構成では、上記の単一のヒータランプを用いた構成と同様の問題が生じる。しかも、複数のヒータランプをヒートローラ内部に収納するため、各ヒータランプの加熱用発光体の配置位置が長手方向について略同位置となるように重なった状態で対向する加熱ローラ表面の領域は、単一の加熱用発光体よりも多くの熱が供給されるので、加熱用発光体に対向しない加熱ローラ表面の部分との熱量の差が上述の単一のヒータランプを用いた構成よりも大きい。そのため、加熱ローラの表面温度がより不均一になり、用紙上のトナーの定着性の差や光沢性の差もより大きくなる。
【0011】
この発明の目的は、薄肉化され且つ熱伝導率の低い材質で形成された加熱ローラであっても表面全体の温度を均一にし、画像の品質を維持することができる定着装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を備えている。
【0013】
(1)長手方向に複数の加熱用発光体を所定の間隔を設けて配置した棒状のヒータランプを、該ヒータランプの長手方向を軸方向と平行にして内部に複数収納した加熱ローラと、一定の押圧力で加熱ローラに当接する加圧ローラと、からなる定着装置において、
前記ヒータランプの長手方向について、前記複数のヒータランプの一方のヒータランプに備えられた加熱用発光体の中心と、他方のヒータランプの前記所定の間隔の中心と、の位置が略一致することを特徴とする。
【0014】
この構成においては、長手方向に加熱用発光体を所定の間隔を設けて配置した棒状のヒータランプが、加熱ローラの内部に収納される。また、ヒータランプの長手方向について、複数のヒータランプの一方のヒータランプが有する加熱用発光体の中心と他方のヒータランプの加熱用発光体の配置された上記所定の間隔の中心との位置が、略一致するように構成される。
【0015】
したがって、長手方向における一方のヒータランプの加熱用発光体の配置位置と他方のヒータランプの加熱用発光体の配置位置とが異なり、ヒータランプの長手方向に交互に配置されるので、加熱ローラ表面の一部が複数の加熱用発光体によって加熱されることがなく、また加熱用発光体によって加熱されない加熱ローラ表面の領域が少ない。
【0016】
(2)前記複数のヒータランプ毎に加熱ローラ表面の温度を検知する温度検知手段を備え、
前記温度検知手段が検知した温度に基づいて前記複数のヒータランプ毎の通電制御を行う制御手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
この構成においては、加熱ローラ表面の温度を検知する温度検知手段がヒータランプ毎に設けられ、上記温度検知手段によって検知されたそれぞれの温度に基づいて、複数のヒータランプ毎に通電制御が行われる。したがって、加熱ローラ表面における各ヒータランプが加熱すべき領域の温度が温度検知手段によって検知され、上記検知された温度に基づいて通電制御が各ヒータランプ毎に行われるので、ヒータランプの通電制御が複雑になることがなく、ヒータランプ毎に適切に通電制御が行われ、加熱ローラ表面の温度が適切に制御される。
【0018】
(3)前記複数のヒータランプ毎に加熱ローラ表面の温度を検知する温度検知手段と、
加熱ローラ表面が所定の温度を超えた際に複数のヒータランプ毎に通電を停止させる異常昇温防止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0019】
この構成においては、加熱ローラの表面温度を検知する温度検知手段がヒータランプ毎に設けられ、上記温度検知手段によって検知されたそれぞれの温度が所定の温度を超えた際に、異常昇温防止装置によって複数のヒータランプ毎に通電が停止される。したがって、加熱ローラ表面における各ヒータランプが加熱すべき領域の温度が温度検知手段によって検知され、上記検知された温度に基づいて通電が停止されるので、停止すべきではないヒータランプの通電が誤って停止されることがなく、適切にヒータランプの通電が停止される。
【0020】
(4)前記温度検知手段は、前記加熱用発光体に対向する加熱ローラ表面に配置されることを特徴とする。
【0021】
この構成においては、温度検知手段が加熱用発光体に対向する加熱ローラ表面に配置されるので、加熱ローラ表面における各ヒータランプの加熱用発光体が加熱すべき領域の温度が正確に検知される。
【0022】
(5)前記一方のヒータランプに備えられた加熱用発光体の発光量と、前記他方のヒータランプに備えられた加熱用発光体の発光量と、が異なることを特徴とする。
【0023】
この構成においては、一方のヒータランプに備えられた加熱用発光体の発光量と他方のヒータランプに備えられた加熱用発光体の発光量とが異なり、発光に伴って生じる熱量も異なる。したがって、各ヒータランプから加熱ローラと加圧ローラとの当接部分までの加熱ローラの半径方向における距離に合わせて加熱ローラ表面を加熱するための熱量が適切に調整される。
【0024】
(6)前記一方のヒータランプに備えられた加熱用発光体の高温領域における巻線数は、前記高温領域の前記長手方向の位置と同位置にある前記他方のヒータランプに備えられた加熱用発光体の巻線数よりも多いことを特徴とする。
【0025】
この構成においては、一方のヒータランプの加熱用発光体の高温領域における巻線数が上記高温領域の上記長手方向の位置と同位置における他方のヒータランプの巻線数よりも多く、一方のヒータランプの加熱用発光体の高温領域の長手方向の位置において、一方のヒータランプの方が他方のヒータランプよりも発光量が多く且つ発光に伴って生じる熱量が多いので、加熱ローラ表面における上記高温領域が加熱すべき領域が他方のヒータランプの加熱用発光体により生じる熱量に影響されることが少ない。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の実施形態に係る画像形成装置の概略の構成を示す断面図である。この発明の本体装置である画像形成装置100は、原稿読取部10、給紙部20、画像形成部30及び排紙部40等から構成され、用紙(OHP等の記録媒体を含む。)に画像を形成する原稿読取部10は、装置本体の上部に配置され、プラテンガラス11及びスキャナ光学系12等から構成される。スキャナ光学系12は、光源13、複数の反射ミラー14a〜14c、光学レンズ15及びCCD(Charge Coupled Device)16を有する。光源13は、プラテンガラス11に載置された原稿に光を照射する。複数の反射ミラー14a〜14cは、原稿からの反射光を反射させて光学レンズ15に導く。光学レンズ15は、反射ミラー14a〜14cによって導かれた反射光を集光してCCD16に導く。CCD16は、集光された反射光を光電変換する。
【0027】
給紙部20は、装置本体の下部に配置され、給紙トレイ21、手差トレイ22、ピックアップローラ23及び給紙装置25等から構成される。給紙トレイ21及び手差トレイ22は、画像形成時に用紙搬送路Sに給紙される用紙を載置する。ピックアップローラ23は、各トレイ21、22に載置された用紙を用紙搬送路Sに給紙する。画像形成部30は、原稿読取部10の下方の手差トレイ22側に配置され、図示しないレーザスキャニングユニット(以下、LSUと言う。)、感光体ドラム31及び定着装置36を有し、感光体ドラム31の周囲に、帯電器32、現像装置33、転写装置34及び除電器35が感光体ドラム31の回転方向である図1に示す矢印の方向に沿ってこの順に配置されている。
【0028】
排紙部40は、給紙トレイ21の上方に配置され、排紙ローラ41及び排紙トレイ42等から構成される。排紙ローラ41は、画像形成の終了した用紙を排紙トレイ42に排出する。排紙トレイ42は、排紙ローラ41から排出される用紙を載置する。
【0029】
原稿の画像を用紙にコピーする際、原稿読取部10のプラテンガラス11にコピーしたい原稿を載置した後、図示しないスタートキーを押下してコピー動作を開始する。その後、ピックアップローラ23が回転して用紙搬送路Sに用紙が給紙させる。給紙された用紙は、用紙搬送路S上に設けられたレジストローラ51に搬送される。
【0030】
レジストローラ51に搬送された用紙の搬送方向の先端部は、用紙に転写されるべき感光体ドラム31上に形成されるトナー画像との位置合わせを行うため、レジストローラ51の軸方向に平行となるようにレジストローラ51に挟持される。
【0031】
原稿読取部10によって読み取られた画像データは、入力キー等を用いて入力された条件で画像処理が施された後、LSUにプリントデータとして送信される。LSUは、帯電器32によって所定の電位に帯電された感光体ドラム31表面に、図示しないポリゴンミラー及び各種レンズを介して上記画像データに基づいたレーザ光を照射して静電潜像を形成する。その後、現像装置33に設けられたMGローラ33a表面に付着しているトナーが、感光体ドラム31表面上の電位ギャップに応じて感光体ドラム31表面に引き寄せられて付着し、静電潜像が顕像化される。感光体ドラム31上に残留したトナーは、図示しないドラムユニットのクリーニングブレードによって掻き取られ、図示しないクリーナユニットによって回収される。
【0032】
その後、レジストローラ51によって、レジストローラ51に挟持されている用紙と、感光体ドラム31表面に形成されたトナー画像との位置が合わせられ、用紙を感光体ドラム31と転写装置34との間に搬送する。次に、転写装置34に設けられた転写ローラ34aを用いて感光体ドラム31表面のトナー画像を上記用紙に転写する。トナー画像の転写が終了した用紙は、定着装置36の加熱ローラ36aと加圧ローラ36bとの間を通過することで熱と圧力が加えられるとともに未定着のトナー画像が溶融・固着され、用紙搬送路Sを搬送されて排紙ローラ41によって排紙トレイ42に排出される。
【0033】
図2は、この発明の実施形態に係る画像形成装置に適用される定着装置の概略の構成を示す図である。図2に示すように、定着装置36は、加熱ローラ36a及び加圧ローラ36b等から構成され、用紙に転写された未定着トナーを用紙に溶融・固着させる。加熱ローラ36aは、ローラ部分を鉄等で薄肉に形成され、内部に2本の棒状のヒータランプ37M、37Sを収納して回転自在に支持される。ヒータランプ37M、37Sは、長手方向である矢印Y方向を加熱ローラ36aの軸方向と平行にして加熱ローラ36a内部に収納され、矢印Y方向に所定の間隔を設けて配置された複数の加熱用発光体38を有している。
【0034】
なお、加熱用発光体38は、図2に示すようにヒータランプ37M、37Sを加熱ローラ36a内部に収納した状態で、矢印Y方向において、ヒータランプ37Mの加熱用発光体38の中心とヒータランプ37Sの上記所定の間隔の中心との位置が略一致するように配置される。
【0035】
これは、図3(A)に示す3つの構成のヒータランプSa〜Scをそれぞれヒータランプ37Mと伴に加熱ローラ36aの内部に収納した際の加熱ローラ38の表面温度を計測した結果に基づくものである。
【0036】
図3(A)に示すように、ヒータランプSaは、矢印Y方向について、ヒータランプ37Mの加熱用発光体38の中心と加熱用発光体38の中心とが略同位置に配置された構成を有する。ヒータランプSbは、矢印Y方向について、ヒータランプ37Mの加熱用発光体38の中心と加熱用発光体38の中心の一部とが略同位置で且つ他部が上記所定の間隔の中心と略同位置に配置された構成を有する。この発明の実施形態に用いるヒータランプ37Sの構成に等しいヒータランプ37Scは、矢印Y方向について、ヒータランプ37Mの加熱用発光体38の中心と所定の間隔の中心とが略一致するように加熱用発光体38が配置された構成を有する。
【0037】
上記ヒータランプ37Sa〜37Scを用いた際の加熱ローラ36aの表面温度の計測結果をそれぞれ図3(B)の(a)〜(c)に示す。上記計測結果から(c)のヒータランプ37Scを用いた構成が最も加熱ローラ36aの表面温度を均一にする。
【0038】
また、ヒータランプ37M、37Sは、複数の加熱用発光体38を通電させて発光させた際に生じる熱を用いて加熱ローラ36a内部表面の図示しない芯金を加熱する。その後、芯金に伝えられた熱は、加熱ローラ36a表面側の図示しない表面層を介して加熱ローラ36a表面に伝搬され、加熱ローラ36a表面の温度を上昇させる。さらに、ヒータランプ37M、37Sは、図3(A)に示すように矢印Y方向に直交する方向に互いに異なる位置に配置されているので、加熱ローラ36a表面と加圧ローラとの当接部分までの加熱ローラ36aの半径方向における距離がそれぞれ異なる。そのため、加熱ローラ36aへの熱の供給量を等しくして加熱ローラ36a表面を適切な熱量で加熱するため、上記当接部分と加熱用発光体38との距離に適した発光量となるように例えば加熱用発光体38の巻線数をヒータランプ37M、37S毎に設定する。
【0039】
なお、ヒータランプ37M、37Sの通電制御は、後述する制御手段によってヒータランプ37M、37S毎に行われる。
【0040】
加圧ローラ36bは、回転自在に支持され、一定の押圧力で加熱ローラ36aに当接する。
【0041】
上述の構成のように、矢印Y方向について、一方のヒータランプ37M又は37Sが有する加熱用発光体38の中心と他方のヒータランプ37S、37Mの加熱用発光体38の配置された所定の間隔の中心との位置を略一致させ、加熱用発光体38を矢印Y方向に交互に配置することによって、各加熱用発光体38が加熱ローラ36a表面のそれぞれ異なる領域を加熱することができ、また加熱ローラ36a表面における加熱用発光体38によって加熱されない領域を少なくできるので、薄肉化され且つ熱伝導率の低い材質で形成された加熱ローラ36aにおいても加熱ローラ36aの表面温度を均一に保持することができ、画像の品質を維持することができる。
【0042】
なお、この発明の実施形態では、図2に示すようにヒータランプ37Sの両端については、矢印Y方向に長い加熱用発光体38を用いて加熱ローラ36a表面を加熱する熱量を多くしている。これは矢印Y方向において、加熱ローラ36aの両端部分側に位置する加熱用発光体38の数が加熱ローラ36aの中央部分側に位置する加熱用発光体38の数に比べて少ないので、加熱ローラ36a表面において両端部分が中央部分に比べて温度が低くなるのを防ぐためである。
【0043】
また、ヒータランプ37M、37Sの加熱用発光体38は、図4に示すように発光量の多い高温領域38aを有している。一方のヒータランプ37M又は37Sの高温領域38aの矢印Y方向の位置に他方のヒータランプ37S又は37Mの加熱用発光体38が重なる場合は、重なる領域55について他方のヒータランプ37S又は37Mの加熱用発光体38の巻線数を一方のヒータランプ37M又は37Sの高温領域38aにおける加熱用発光体38の巻線数よりも少ない構成にして発光量を抑える。
【0044】
これによって、加熱ローラ36a表面における一方のヒータランプ37M又は37Sの高温領域38aが加熱すべき領域において、他方のヒータランプ37S又は37Mの加熱用発光体38の発光により生じる熱量の影響を少なくできるので、一方のヒータランプ37M又は37Sの通電制御のみで適切な温度を保持することができる。これにより、加熱ローラ36aの表面温度をより均一に保持することができ、画像の品質をより適切に維持することができる。
【0045】
また、図2に示すように加熱ローラ36aの表面には、温度検知装置50M、50S及び異常昇温防止装置51M、51Sが配置されている。温度検知装置50は、図示しないサーミスタ等から構成され、加熱ローラ36aの表面温度を検知する。検知された温度に基づいて制御部が各ヒータランプ37M、37S毎に通電制御を行う。
【0046】
異常昇温防止装置51は、図示しないサーモスタット等から構成され、加熱ローラ36aの表面温度が所定の温度を超えた際に強制的にヒータランプ37の通電を停止させて加熱ローラ36a表面の昇温を防止する。例えば、基板の故障によりヒータランプ37が点灯し続けて制御部が通電制御できない状態であって、加熱ローラ36aの表面温度が異常に高温になってしまった場合に強制的にヒータランプ37の通電を停止する。
【0047】
図2に示すように、温度検知装置50M及び異常昇温防止装置51Mは、加熱ローラ36a表面のヒータランプ37Mの加熱用発光体38が対向する領域に配置される。また、温度検知装置50S及び異常昇温防止装置51Sは、加熱ローラ36a表面のヒータランプ37Sの加熱用発光体38が対向する領域に配置される。これにより、各ヒータランプ37M、37Sの加熱用発光体38が加熱すべき加熱ローラ36a表面の領域の温度をそれぞれ正確に検知することができ、上記検知した温度に基づいて通電制御を各ヒータランプ38毎に別々に行うことができるので、上記通電制御が複雑にならず、各ヒータランプ38の通電制御を適切に行うことができる。これにより、薄肉化され且つ熱伝導率の低い材質で形成された加熱ローラ36aにおいても加熱ローラ36aの表面温度をより均一に保持でき、画像の品質を維持することができる。
【0048】
なお、より正確にヒータランプ37M、37S毎の温度検知を行うには、それぞれのヒータランプ37M、37Sの高温領域38a上に温度検知手段50M、50Sを配置するのが望ましい。
【0049】
また、温度検知手段50M、50S配置位置と同様の領域に異常昇温防止装置を配置するので、どちらのヒータランプ37M、37Sの加熱によって加熱ローラ36aの表面温度が所定の温度よりも上昇しているのかを正確に把握でき、確実に加熱ローラ36aの表面温度を上昇させているヒータランプ37M又は37Sの通電を停止できる。
【0050】
なお、異常昇温防止装置51M、51Sは、サーモスタット等の機能上、加熱ローラ36a表面から1mm程度上方に取り付ける。また、この発明の実施形態に係る異常昇温防止装置51M、51Sは、温度検知手段の機能も有するサーモスタットを用いる構成であるが特にこれに限定されることはなく、温度検知手段を有しない異常昇温装置であってもよい。例えば、上記温度検知手段50M、50Sにより検知される温度に基づいて温度検知手段を有しない異常昇温装置が、各ヒータランプ37M、37Sの通電を停止する。
【0051】
図5は、この発明の実施形態に係る画像形成装置の制御を示すブロック図である。画像形成装置100は、図5に示すように装置全体の動作を制御する制御部60を有する。この発明の制御手段である制御部60は、CPU61、ROM62、RAM63、入力部64及び出力部65等から構成される。また、制御部60は、温度検知手段50M、50S、操作部70、画像処理部75及びヒータランプ37M、37S等に接続されている。
【0052】
制御部60は、各ヒータランプ37M、37Sのそれぞれに接続されているので、上述したように温度検知手段50M、50Sにより検知された温度に基づいてヒータランプ37M、37S毎に別々に通電制御を行うことができる。これにより、各ヒータランプ37M、37Sを正確に通電制御でき、薄肉化され且つ熱伝導率の低い材質で形成された加熱ローラにおいても加熱ローラの表面温度をより均一に保持することができ、画像の品質を維持することができ、画像の品質を保持することができる。
【0053】
なお、この発明の実施形態に係る加熱ローラ36aは、薄肉化され且つ熱伝導率の低い鉄等で形成されているが、特にこれに限定されることはなく、薄肉化されていない熱伝導率の高いアルミ合金等で形成された加熱ローラに用いてもよい。
【0054】
【発明の効果】
この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0055】
(1)ヒータランプの長手方向について、複数のヒータランプの一方のヒータランプが有する加熱用発光体の中心と他方のヒータランプの加熱用発光体の配置された所定の間隔の中心との位置を略一致させ、加熱用発光体をヒータランプの長手方向に交互に配置することによって、各加熱用発光体がそれぞれ異なる加熱ローラ表面の領域を加熱することができ、また加熱用発光体によって加熱されない加熱ローラ表面の領域を低減できる。これにより、薄肉化され且つ熱伝導率の低い材質で形成された加熱ローラにおいても加熱ローラの表面温度を均一に保持することができ、画像の品質を維持することができる。
【0056】
(2)加熱ローラ表面の温度を検知する温度検知手段をヒータランプ毎に設け、上記温度検知手段によって検知されたそれぞれの温度に基づいて、制御手段を用いて複数のヒータランプ毎に通電制御を行うことによって、加熱ローラ表面における各ヒータランプが加熱すべき領域の温度を温度検知手段が検知し、上記検知した温度に基づいて通電制御を各ヒータランプ毎に別々に行うことができるので、各ヒータランプの通電制御を適切に行うことができる。これにより、薄肉化され且つ熱伝導率の低い材質で形成された加熱ローラにおいても加熱ローラの表面温度をより均一に保持でき、画像の品質を維持することができる。
【0057】
(3)加熱ローラの表面温度を検知する温度検知手段をヒータランプ毎に設け、上記温度検知手段によって検知されたそれぞれの温度に基づいてヒータランプの通電を停止することによって、加熱ローラ表面における各ヒータランプが加熱すべき領域の温度を温度検知手段が検知でき、どのヒータランプの加熱によって加熱ローラの表面温度が所定の温度よりも上昇しているのかを正確に把握できるので、確実に加熱ローラの表面温度を上昇させているヒータランプの通電を停止できる。
【0058】
(4)温度検知手段を加熱用発光体に対向する加熱ローラ表面に配置することによって、加熱ローラ表面における各ヒータランプの加熱用発光体が加熱すべき領域の温度を正確に検知することができる。
【0059】
(5)一方のヒータランプに備えられた加熱用発光体の発光に伴って生じる熱量と他方のヒータランプに備えられた加熱用発光体の発光に伴って生じる熱量とを異なるように構成することによって、各ヒータランプから加熱ローラ表面と加圧ローラとの当接部分までの加熱ローラの半径方向における距離に適した熱量を生じさせる加熱用発光体を用いることができるので、適切な熱量で加熱ローラ表面を加熱することができる。
【0060】
(6)一方のヒータランプの加熱用発光体の高温領域における巻線数を他方のヒータランプの上記高温領域の上記長手方向と同位置での巻線数よりも多くして発光に伴って生じる熱量を多くすることによって、加熱ローラ表面における一方のヒータランプの高温領域が加熱すべき領域において、他方のヒータランプの加熱用発光体の発光により生じる熱量の影響を少なくできるので、一方のヒータランプの通電制御のみで適切な温度を保持することができる。これにより、加熱ローラの表面温度をより均一に保持することができ、画像の品質を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る画像形成装置の概略の構成を示す断面図である。
【図2】同画像形成装置に適用される定着装置の概略の構成を示す図である。
【図3】定着装置に収納された複数のヒータランプの構成と加熱ローラの表面温度との関係を示す図である。
【図4】この発明の実施形態に係る画像形成装置に適用されるヒータランプの構成の一部を拡大した図である。
【図5】同画像形成装置の制御を示すブロック図である。
【図6】従来の定着装置の概略の構成を示す断面図である。
【図7】従来の定着装置に収納された単一のヒータランプの構成と加熱ローラの表面温度と関係を示す図である。
【符号の説明】
36−定着装置
36a−加熱ローラ
36b−加圧ローラ
37M、37S−ヒータランプ
38−加熱用発光体
38a−高温領域
50M、50S−温度検知手段
51M、51S−異常昇温防止装置
60−制御部

Claims (6)

  1. 長手方向に複数の加熱用発光体を所定の間隔を設けて配置した棒状のヒータランプを、該ヒータランプの長手方向を軸方向と平行にして内部に複数収納した加熱ローラと、一定の押圧力で加熱ローラに当接する加圧ローラと、からなる定着装置において、
    前記ヒータランプの長手方向について、前記複数のヒータランプの一方のヒータランプに備えられた加熱用発光体の中心と、他方のヒータランプの前記所定の間隔の中心と、の位置が略一致することを特徴とする定着装置。
  2. 前記複数のヒータランプ毎に加熱ローラ表面の温度を検知する温度検知手段を備え、
    前記温度検知手段が検知した温度に基づいて前記複数のヒータランプ毎の通電制御を行う制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記複数のヒータランプ毎に加熱ローラ表面の温度を検知する温度検知手段と、
    加熱ローラ表面が所定の温度を超えた際に複数のヒータランプ毎に通電を停止させる異常昇温防止手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記温度検知手段は、前記加熱用発光体に対向する加熱ローラ表面に配置されることを特徴とする請求項2又は3に記載の定着装置。
  5. 前記一方のヒータランプに備えられた加熱用発光体の発光量と、前記他方のヒータランプに備えられた加熱用発光体の発光量と、が異なることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  6. 前記一方のヒータランプに備えられた加熱用発光体の高温領域における巻線数は、前記高温領域の前記長手方向の位置と同位置にある前記他方のヒータランプに備えられた加熱用発光体の巻線数よりも多いことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020098352A (ja) * 2015-07-09 2020-06-25 株式会社リコー 定着装置、画像形成装置

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