JP2004324527A - ハイブリッドコンプレッサ - Google Patents
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Abstract
【課題】吐出流量を確保しつつ、減速機の径方向への大型化や圧縮機構の大型化を回避しながら電動モータの小型化を図ることができるハイブリッドコンプレッサを提供する。
【解決手段】圧縮機構13は、回転軸21の回転により駆動される。減速機50は、電動モータ12のモータ軸32の回転を減速して回転軸21に伝達可能である。ハウジング11外において回転可能に支持されたプーリ64には、エンジンEからの動力が入力される。減速機50には、ウェッジローラ(登録商標)式のものが採用されている。プーリ64に入力された動力は、モータ軸32及び減速機50を介して回転軸21に伝達される。プーリ64とモータ軸32との間の動力伝達経路上には、プーリ64の回転を増速してモータ軸32に伝達可能な増速機67が設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】圧縮機構13は、回転軸21の回転により駆動される。減速機50は、電動モータ12のモータ軸32の回転を減速して回転軸21に伝達可能である。ハウジング11外において回転可能に支持されたプーリ64には、エンジンEからの動力が入力される。減速機50には、ウェッジローラ(登録商標)式のものが採用されている。プーリ64に入力された動力は、モータ軸32及び減速機50を介して回転軸21に伝達される。プーリ64とモータ軸32との間の動力伝達経路上には、プーリ64の回転を増速してモータ軸32に伝達可能な増速機67が設けられている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、車両の空調装置に用いられるハイブリッドコンプレッサに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のハイブリッドコンプレッサとしては、例えば、特許文献1に示すようなものが存在する。即ち図4に示すように、このハイブリッドコンプレッサは、圧縮機構80と、該圧縮機構80を駆動するための駆動源として電動モータ81とを備えている。圧縮機構80は、ハイブリッドコンプレッサのハウジング82外において回転可能に支持されたプーリ83と作動連結されており、外部駆動源たる車両エンジン(図示なし)からプーリ83に伝達された動力によっても駆動され得るようになっている。プーリ83は、圧縮機構80を駆動するための回転軸84に電磁クラッチ機構85を介して直結されている。
【0003】
なお、前記圧縮機構80は、固定スクロール80aと可動スクロール80bとの間に形成された圧縮室80cが、固定スクロール80aに対する可動スクロール80bの旋回に伴って、圧縮機構80の外周側から中心側へ容積を減少しつつ移動されることで冷媒の圧縮を行うスクロール式のものとされている。
【0004】
この構成では、前記電動モータ81のロータ81aの回転を、遊星歯車式の減速機86を介して回転軸84に伝達するようにしている。電動モータ81及び減速機86は、回転軸84周りにおいて配置されている。即ち、電動モータ81のロータ81aは、回転軸84の外周面上において該回転軸84と相対回転可能に設けられ、ロータ81aの前端(図面において左端)には、減速機86を構成する太陽歯車86aが一体回転可能に設けられている。また、回転軸84の外周面上には、減速機86を構成する遊星歯車86bを支持するギヤキャリア86cが、ワンウェイクラッチを介して回転軸84へ動力伝達可能に設けられている。減速機86を構成する内歯歯車86dは、ハウジング82に一体形成されている。
【0005】
これによれば、例えば電動モータ81のロータ81aの回転を減速することなく回転軸84に伝達するように構成した場合と比較して、電動モータ81のトルクを小さくすることが可能となるため、電動モータ81の小型化が容易となる。
【0006】
ここで、前記減速機86を備えたハイブリッドコンプレッサの小型化を実現すべく電動モータ81の小型化を図る場合、例えば、減速機86の減速比を大きく確保することが考えられる。減速比を大きく確保することで電動モータ81のトルクを低減することが可能となるため、電動モータ81の小型化が可能となる。
【0007】
しかし遊星歯車式の減速機86を用いた前記構成では、減速機86の減速比を大きく確保しようとした場合、例えば、内歯歯車86dの歯数を増加する必要が生じ、この場合、該内歯歯車86dの歯部の強度を確保するために例えば内歯歯車86dを大径化する必要が生じる。この場合、減速機86が径方向に大型化するという不都合がある。
【0008】
そこで、遊星歯車式の前記減速機86に代えて、遊星ローラを用いた摩擦ローラ式の減速機を採用したり、特許文献2に示されるような所謂ウェッジローラを用いた摩擦ローラ式の変速機を減速機として採用することが考えられる。遊星ローラを用いた摩擦ローラ式の減速機は、遊星歯車式の減速機を構成する太陽歯車、遊星歯車、及び、内歯歯車を、それぞれ摩擦ローラに置き換えた構成とされ、太陽歯車に相当する中心側ローラの外周面と、内歯歯車に相当する外側ローラの内周面との間に、遊星歯車に相当する遊星ローラが介在されたものである。
【0009】
一方、図5に示すように、ウェッジローラを用いた摩擦ローラ式の減速機90は、駆動源側(電動モータのロータ)と作動連結される中心側ローラ91と、中心側ローラ91の外周側を取り囲む円筒内周面92aを有し被駆動機器側(圧縮機構の回転軸)に作動連結される外側ローラ92とを備える。外側ローラ92の内周面92aと中心側ローラ91の外周面91aとの間には、外側ローラ92の内周面92aと中心側ローラ91の外周面91aとに外周面93aが当接されることで前記両ローラ91,92間の動力伝達を可能とする複数の中間ローラ93が介在される。
【0010】
この構成においては、中間ローラ93の一つ(図において上方のもの)が他の中間ローラ93よりも大径とされている。そして中心側ローラ91と、外側ローラ92の支軸92bとは互いに軸線L3,L4方向に離間され、中心側ローラ91の軸線L3と外側ローラ92の軸線L4とが偏心した状態とされている。これにより、中心側ローラ91の外周面91aと外側ローラ92の内周面92aとの隙間の幅(図において上下方向の幅)が、外側ローラ92の周方向において一様ではなくなる。
【0011】
また、大径とされた前述の中間ローラ93以外の中間ローラ93の少なくとも一つ(ウェッジローラ)は、外側ローラ92のほぼ周方向にスライド移動可能に設けられている。そしてこの中間ローラ93は、中心側ローラ91の回転に伴って、中心側ローラ91の外周面91aと外側ローラ92の内周面92aとの隙間のうち当該中間ローラ93の外径よりも小さな幅の部分に押し込まれ得るようになっている。これにより、各中間ローラ93の外周面93aと、中心側ローラ91の外周面91a及び外側ローラ92の内周面92aとの間の摩擦力が増大し、中心側ローラ91から外側ローラ92への高効率な動力伝達が可能となる。
【0012】
前記ウェッジローラを用いた減速機90は、遊星歯車式の減速機86と比較して、高い減速比を確保しつつ径方向への大型化防止を図ることができる。また、この減速機90は、遊星ローラを用いた摩擦ローラ式の減速機と比較して、各ローラ間でのスリップ等による動力伝達ロスが少なく、高効率な動力伝達が可能である。
【0013】
【特許文献1】
特開平11−93876号公報(第3,4頁、第1図)
【特許文献2】
特開平11−13848号公報(第4,5頁、第1,2図)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記ウェッジローラを用いた減速機90を採用する場合、中心側ローラ91の軸線L3と外側ローラ92の軸線L4とが偏心され且つ中心側ローラ91と外側ローラ92の支軸92bとが互いに軸線L3,L4方向に離間されているため、支軸92bを介して圧縮機構80とプーリ83とを直結できない。つまり前述の図4に示すような回転軸84周りに電動モータ81及び減速機86を配置した構成とすることができない。
【0015】
従って例えば、圧縮機構とプーリとの間に減速機90及び電動モータを配置する場合には、プーリ及び電動モータを中心側ローラ91に作動連結するとともに圧縮機構を外側ローラ92に作動連結する必要が生じる。そしてこの場合、プーリからの動力は減速機90を介して圧縮機構に伝達されることとなるため、圧縮機構の吐出流量が不足する虞がある。これを回避するために、例えば、圧縮機構の吐出容量を増大することが考えられるが、これは圧縮機構の大型化や電動モータの大型化につながり、都合がよくない。
【0016】
そこで、前記減速機90を介することなくプーリと圧縮機構とを作動連結するために、例えば、プーリを、圧縮機構に対して位置的に電動モータ及び減速機90と反対側に配置することが考えられる。このように配置すれば、圧縮機構の回転軸をプーリ側に延長し、これにプーリを作動連結してプーリの回転を減速させずに圧縮機構に伝達することが可能となり、前記吐出流量の不足を解消するために圧縮機構の吐出容量を増大しなくてもよくなる。
【0017】
しかしこの場合、圧縮機構の回転軸を減速機90の外側ローラ92とプーリとの両方に作動連結可能とするために、例えば前記回転軸が圧縮機構を貫通するように配置される必要が生じるため、圧縮機構が径方向に大型化する虞がある。特に、圧縮室80cを外周側から中心側へ容積を減少しつつ移動させることで冷媒の圧縮を行うスクロール式の圧縮機構80を採用した場合には、前述の大型化が特に顕著となる。
【0018】
本発明の目的は、吐出流量を確保しつつ、減速機の径方向への大型化や圧縮機構の大型化を回避しながら電動モータの小型化を図ることができるハイブリッドコンプレッサを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、回転軸の回転により駆動される圧縮機構と、前記回転軸に対してモータ軸が、軸線方向に離間し且つ偏心された電動モータと、減速機とを備えている。
【0020】
前記減速機は、前記モータ軸と同軸位置に配置され該モータ軸と一体回転可能な中心側ローラと、前記回転軸と同軸位置に配置され該回転軸と一体回転可能であって、前記中心側ローラの外周側を取り囲む円筒内周面を有する外側ローラとを備えている。また、前記減速機は、前記中心側ローラの外周面と前記外側ローラの円筒内周面とに外周面が当接されることで前記中心側ローラと前記外側ローラとの間で動力伝達を可能とする複数の中間ローラを備えている。そして前記減速機は、前記中心側ローラの回転に伴って、一部の中間ローラを中心側ローラの外周面と外側ローラの内周面との隙間のうち当該中間ローラの外径よりも小さな幅の部分に押込み可能な構成とされている。
【0021】
また本発明は、前記圧縮機構及び前記電動モータ並びに前記減速機を収容するハウジングと、前記ハウジングの外側に回転可能に支持され外部駆動源からの動力が入力される回転体とを備えている。そして前記回転体に入力された動力は、前記モータ軸及び前記減速機を介して前記回転軸に伝達されるようになっている。更に本発明は、前記回転体の回転を増速して前記モータ軸に伝達可能な増速機を備えている。
【0022】
この発明によれば、前述のような減速機を備えることで、例えば、遊星歯車式の減速機と比較して、高い減速比を確保しつつ減速機即ちハウジングの径方向への大型化防止を図ることができる。前記減速機を高減速比とすることは、前記電動モータの小型化につながる。また、前記減速機は、例えば遊星ローラを用いた摩擦ローラ式の減速機と比較して、減速機を構成する各ローラ間でのスリップ等による動力伝達ロスが少なく、高効率な動力伝達が可能である。
【0023】
また、前記回転体の回転を増速して前記モータ軸に伝達する増速機を設けたため、前記回転体を前記圧縮機構に対して位置的に前記電動モータ及び減速機と反対側に配置して前記回転軸が圧縮機構を貫通するように構成したり圧縮機構の吐出容量を増大したりすることなく、吐出流量の不足を解消することができる。
【0024】
従って、吐出流量を確保しつつ、減速機の径方向への大型化や圧縮機構の大型化を回避しながら電動モータの小型化を図ることができる。
請求項2の発明は請求項1において、前記増速機は、前記モータ軸と同軸位置に配置され該モータ軸と一体回転可能な中心側ローラと、前記回転体と同軸位置に配置され該回転体と一体回転可能であって、前記中心側ローラの外周側を取り囲む円筒内周面を有する外側ローラとを備えている。また、前記増速機は、前記中心側ローラの外周面と前記外側ローラの円筒内周面とに外周面が当接されることで前記中心側ローラと前記外側ローラとの間で動力伝達を可能とする複数の中間ローラを備えている。そして前記増速機は、前記中心側ローラの回転に伴って、一部の中間ローラを中心側ローラの外周面と外側ローラの内周面との隙間のうち当該中間ローラの外径よりも小さな幅の部分に押込み可能に構成されている。
【0025】
この発明によれば、前述のような増速機を備えることで、例えば、遊星歯車式の増速機と比較して、高い増速比を確保しつつ増速機の径方向への大型化防止を図ることができる。また、例えば遊星ローラを用いた摩擦ローラ式の増速機と比較して、増速機を構成する各ローラ間でのスリップ等による動力伝達ロスが少なく、高効率な動力伝達が可能となる。
【0026】
請求項3の発明は請求項1又は2において、前記増速機は、前記回転体に内蔵されている。
この発明によれば、増速機をハウジングに内蔵させることなくハイブリッドコンプレッサを構成することができるため、前記ハウジング内に前記増速機を配置するためのスペースを確保する必要がなくなる。従って前記ハウジングの大型化を防止できる。
【0027】
請求項4の発明は請求項1〜3のいずれかにおいて、前記圧縮機構は、固定スクロールと可動スクロールとを備えている。そしてこの圧縮機構は、前記両スクロール間に形成された圧縮室が、固定スクロールに対する可動スクロールの旋回に伴って圧縮機構の外周側から中心側へ容積を減少しつつ移動されることで流体の圧縮を行うスクロール式の圧縮機構である。スクロール式の圧縮機構においては、圧縮室が圧縮機構の外周側から中心側へ移動される構成であることから、回転軸が圧縮機構を貫通するように構成された場合に、例えばピストン式やベーン式の圧縮機構に比較して特に大型化の程度が顕著となる。従って、スクロール式の圧縮機構を用いたハイブリッドコンプレッサにおいて請求項1〜3のいずれかに記載の発明を適用することは、特に有用であると言える。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のハイブリッドコンプレッサを具体化した一実施形態について説明する。なお、図1において左方をハイブリッドコンプレッサの前方とし右方を後方とする。
【0029】
図1に示すように、車両用空調装置の冷凍サイクルを構成する冷媒圧縮用のハイブリッドコンプレッサ(以下単にコンプレッサとする)Cは、ハウジング11内に、電動モータ12及びスクロール式の圧縮機構13を備えている。圧縮機構13には車両の走行駆動源(外部駆動源)たるエンジンEが作動連結されている。
【0030】
前記圧縮機構13は、電動モータ12とエンジンEとを駆動源とする。電動モータ12は、例えば、エンジンEの停止時において圧縮機構13を駆動する場合に用いられる。コンプレッサCは、電動モータ12を備えることによって、エンジンEの停止時においても冷媒圧縮が可能となり、本実施形態の空調装置はアイドリングストップ車やハイブリッド車に好適な態様であると言える。
【0031】
前記ハウジング11は、フロントハウジング11a、センタハウジング11b、圧縮機構ハウジング11c、及び、リヤハウジング11dが、同順に前方より接合配置されてなる。圧縮機構ハウジング11cは、固定スクロール20が形成された本体11eと、該本体11eの前端に接合された隔壁11fとからなる。
【0032】
前記隔壁11fには、圧縮機構13を駆動するための回転軸21がベアリングを介して回転可能に支持されている。回転軸21の前端部は、隔壁11fに設けられた透孔23に挿通されて隔壁11fの前方に突出配置され、この透孔23と回転軸21との間には、軸封部材24が介在されている。回転軸21の後端において該回転軸21の軸線L2と偏心した位置には偏心軸21aが突設され、該偏心軸21aには、可動スクロール22が相対回転可能に支持されている。
【0033】
前記固定スクロール20と可動スクロール22とは、渦巻壁20a,22aを以って互いに噛み合わされているとともに、各渦巻壁20a,22aの先端面が相手のスクロール20,22の基板20b,22bに接合されている。従って、固定スクロール20の渦巻壁20a及び基板20b、可動スクロール22の渦巻壁22a及び基板22bは、圧縮室25を区画形成する。
【0034】
そして、前記回転軸21の回転に基づく、可動スクロール22の固定スクロール20に対する旋回により、両スクロール20,22間の圧縮室25は、容積を減少しつつ圧縮機構13の外周側から中心側へ移動される。従って、圧縮機構ハウジング11c内に区画形成された吸入室26を介して外周側の圧縮室25に吸入された冷媒ガス(流体)は、所定の圧力にまで昇圧された後、中心側に移動した圧縮室25から、リヤハウジング11d内に区画形成された吐出室27へと吐出される。
【0035】
前記ハウジング11内においてフロントハウジング11aの後端部には隔壁30が嵌合固定されており、該フロントハウジング11a内部と隔壁30との間には、電動モータ12を収容するモータ室31が区画形成されている。フロントハウジング11a及び隔壁30には、電動モータ12のモータ軸32がベアリングを介して回転可能に支持されている。
【0036】
前記モータ軸32の前端部は、フロントハウジング11aの前壁に設けられた透孔33に挿通されてフロントハウジング11aの前方に突出配置され、この透孔33とモータ軸32との間には、軸封部材34が介在されている。また、モータ軸32の後端部は、隔壁30に設けられた透孔35に挿通されて隔壁30の後方に突出配置され、この透孔35とモータ軸32との間には、軸封部材36が介在されている。
【0037】
前記電動モータ12は、ブラシ付DCモータからなる。即ち、モータ室31においてモータ軸32の外周側には、該モータ軸32の外周面上に設けられたワンウェイクラッチ37を介して、ロータ38が作動連結されている。ロータ38には、コイル38a及び整流子38bが設けられている。また、フロントハウジング11aの内周面には、ステータ(永久磁石)39が、ロータ38を取り囲むようにして固定配置されている。電動モータ12は、隔壁30に装着され整流子38bと摺接可能とされたブラシ装置40を介してコイル38aに電力供給が行われることで、ロータ38を一方向に回転させる。
【0038】
この一方向の回転は、ワンウェイクラッチ37を介してモータ軸32へ伝達される。ワンウェイクラッチ37は、前記一方向への回転に関して、モータ軸32側からロータ38側への動力伝達を遮断する。
【0039】
前記ハウジング11内において、センタハウジング11bと、圧縮機構ハウジング11cの隔壁11fと、フロントハウジング11a側の隔壁30とで囲まれた、軸封部材24,36による密閉領域は、減速機50が収容される減速機室51をなしている。減速機50は、モータ軸32の回転を減速して圧縮機構13の回転軸21に伝達するためのものであり、ウェッジローラ(登録商標)式減速機と呼ばれる一種の摩擦ローラ式減速機が採用されている。
【0040】
即ち図1及び図2に示すように減速機50は、中心側ローラ52、外側ローラ53、及び、3つの中間ローラ54A,54B,54Cを備えている。中心側ローラ52は、隔壁30の後方(減速機室51内)に突出されたモータ軸32の円柱状の後端部によって構成されている。即ち、中心側ローラ52の軸線はモータ軸32の軸線L1と同一である。
【0041】
前記外側ローラ53は、中心側ローラ52の外周側を取り囲む円筒内周面53aを有する円筒部53bと、該円筒部53bの後側に一体形成された円板部53cとからなる。外側ローラ53は、この円板部53cを以って圧縮機構13の回転軸21の前端に一体回転可能に固定されている。即ち、外側ローラ53の軸線は回転軸21の軸線L2と同一である。モータ軸32と回転軸21とは、互いに軸線L1,L2方向に離間された状態となっている。
【0042】
前記各中間ローラ54A,54B,54Cは円柱状を呈し、外側ローラ53の円筒内周面53aと中心側ローラ52の外周面52aとの間に介在されている。各中間ローラ54A,54B,54Cは、それらの外周面54aが外側ローラ53の円筒内周面53a及び中心側ローラ52の外周面52aと当接することで外側ローラ53と中心側ローラ52との間の動力伝達を行うことが可能な構成となっている。
【0043】
前記中間ローラ54A,54B,54Cのうちの一つ(中間ローラ54A)は、他の二つ(中間ローラ54B,54C)よりも外径が大きく設定されている。つまり軸線L1と軸線L2とは、互いに平行かつ偏心した(径方向にずれた)位置関係とされている。中間ローラ54Aは、隔壁30に立設固定され軸線L1,L2と平行な支軸55Aにベアリングを介して回転可能に支持されている。中間ローラ54Bは、隔壁30に立設固定され軸線L1,L2と平行な支軸55Bにベアリングを介して回転可能に支持されている。なお、各中間ローラ54A,54B,54Cと外側ローラ53の円板部53cとの間には、板部材56が配設されている(図1参照)。板部材56は、支軸55A,55Bや、隔壁30に立設固定された連結軸(図2参照)57を介して隔壁30と連結固定されている。
【0044】
前記中間ローラ54Cは、外側ローラ53のほぼ周方向にスライド移動可能なウェッジローラとして機能する。中間ローラ54Cは、隔壁30及び板部材56に形成されたガイド溝58に端部が挿入された支軸55Cにベアリングを介して回転可能に支持されている。各ガイド溝58は外側ローラ53のほぼ周方向に延在するように形成され、支軸55C即ち中間ローラ54Cは各ガイド溝58の案内によって前述の延在方向にスライド移動可能となる。
【0045】
なお、中間ローラ54Cは、ガイド溝58の前記案内によって、中心側ローラ52の外周面52aと外側ローラ53の円筒内周面53aとの隙間のうち、中間ローラ54Cの外径よりも小さな隙間幅W1の部分に向けてスライド移動可能となっている。
【0046】
図3に示すように、各ガイド溝58内には、該ガイド溝58の延在方向に往復動可能なスライダ59と、該スライダ59を中間ローラ54Cの支軸55Cの端部外周面に向けて押圧するバネ60とが収容されている。このバネ60は、中間ローラ54Cを中心側ローラ52と外側ローラ53との前述の隙間部分に押し込むように、即ち、中間ローラ54Cの外周面54aを、中心側ローラ52の外周面52a及び外側ローラ53の円筒内周面53aに押し付けるように作用する。
【0047】
この押込みにより、各中間ローラ54A,54B,54Cの外周面54aと、中心側ローラ52の外周面52a及び外側ローラ53の円筒内周面53aとが所定の当接圧で互いに当接されるようになっている。
【0048】
前記中心側ローラ52が圧縮機構13の駆動方向側(図2の反時計回り方向側)に回転されると、この中心側ローラ52から加わる力によって、中間ローラ54Cは、前述のバネ60による押込みに加えて更に強力に、中心側ローラ52と外側ローラ53との前述の隙間部分に押し込まれる。
【0049】
この押込みにより、中間ローラ54Cの外周面54aと、中心側ローラ52の外周面52a及び外側ローラ53の円筒内周面53aとの当接圧が大となる。そしてこれに伴い、中間ローラ54A及び中間ローラ54Bの外周面54aと、中心側ローラ52の外周面52a及び外側ローラ53の円筒内周面53aとの当接圧も大となる。これにより、中心側ローラ52と外側ローラ53との間の動力伝達効率が大となる。減速機室51内はトラクションオイルで満たされており、このトラクションオイルは、前記動力伝達効率の向上に貢献する。
【0050】
この動力伝達により、外側ローラ53即ち圧縮機構13の回転軸21は、中心側ローラ52の回転速度よりも低い(減速された)回転速度で中心側ローラ52と反対の回転方向(図2の時計回り方向)に回転される。
【0051】
図1に示すように、前記フロントハウジング11aの前壁には、前方に突出するようにして支持筒部11gが形成されている。この支持筒部11gの外周面上にはベアリング63を介して、回転体としてのプーリ64が回転可能に支持されている。プーリ64は、ベアリング63に外嵌される略円筒状の本体64aと、該本体64aの前方開口を塞ぐようにして固定された蓋部64bとからなる。本体64aの外周面上には、エンジンEとの間で動力伝達を行うためのベルト65が巻装されるベルト装着部64cが形成されている。
【0052】
前記ベアリング63は、支持筒部11gに固定された固定レースとプーリ64の本体64aに固定された可動レースとの隙間をシールするシール部材63aを有するタイプである。プーリ64の本体64a、蓋部64b、ベアリング63、及び支持筒部11g等によって囲まれた密閉領域は、増速機67が収容される増速機室68をなしている。増速機67は、プーリ64の回転を増速してモータ軸32に伝達するためのものであり、ウェッジローラ式増速機と呼ばれる一種の摩擦ローラ式増速機が採用されている。増速機室68内は、減速機室51と同様にトラクションオイルで満たされている。
【0053】
前記増速機67は、前述した減速機50と類似の構成とされている。よってここでは、減速機50との相違点についてのみ説明し、同一部材又は相当部材には同じ番号を付して説明を省略する。
【0054】
前記電動モータ12のモータ軸32の前端部は、フロントハウジング11aの支持筒部11gの前方に突出され増速機室68内に配置されている。増速機67においては、このモータ軸32の前端部が中心側ローラ52をなし、プーリ64の本体64aの内周面上に固定された環状部材が、円筒内周面53aを有する外側ローラ53をなしている。
【0055】
また、前記支持筒部11gの前端面には、支持板69が固定されており、増速機67の板部材56は、この支持板69と、該支持板69に立設固定された支軸55A,55B,55C及び連結軸57とを介して支持筒部11gに固定されている。中間ローラ54Cの支軸55Cの後端部が挿入されるガイド溝58は、支持板69に形成されている。
【0056】
前記増速機67において、プーリ64即ち外側ローラ53が圧縮機構13の駆動方向側に回転されると、この外側ローラ53から加わる力によって、中間ローラ54Cは、前述のバネ60による押込みに加えて更に強力に、外側ローラ53と中心側ローラ52との前述の隙間部分に押し込まれる。この押込みにより、前述同様、外側ローラ53と中心側ローラ52との間の動力伝達効率が大となる。この動力伝達により、中心側ローラ52即ちモータ軸32は、外側ローラ53の回転速度よりも高い(増速された)回転速度で外側ローラ53と反対の回転方向に回転される。なお、本実施形態のコンプレッサCにおいては、プーリ64と圧縮機構13の回転軸21とがほぼ同じ回転速度となるように、増速機67の増速比及び減速機50の減速比が設定されている。
【0057】
前記増速機67には、支軸55Cを介して中間ローラ54Cを、ガイド溝58の延在方向においてバネ60の押圧方向と反対方向に押圧可能なアクチェータ(図3にて二点鎖線で図示)72が設けられている。アクチェータ72は、外部からの指令に基づいて動作される。アクチェータ72がオン状態とされることで、該アクチェータ72によって中間ローラ54Cが支軸55Cを介して前述の方向に押圧されると、前記中間ローラ54Cが外側ローラ53と中心側ローラ52との前記隙間部分から押し出され、外側ローラ53と中心側ローラ52との間の動力伝達が遮断され得るようになる。また、アクチェータ72は、該アクチェータ72がオフ状態とされることで、外側ローラ53と中心側ローラ52との間の動力伝達を許容する。つまり増速機67は、アクチェータ72を備えることで、外側ローラ53と中心側ローラ52との間の動力伝達を断接可能なクラッチ機能を有している。
【0058】
本実施形態のコンプレッサCにおいては、前記モータ軸32の前端部を中心側ローラ52とする増速機67を内蔵したプーリ64が、電動モータ12の前方に配置されている。そして、モータ軸32の後端部を中心側ローラ52とする減速機50、及び、該減速機50の外側ローラ53に連結された圧縮機構13が電動モータ12の後方に配置されている。つまり、プーリ64、電動モータ12、減速機50及び圧縮機構13は、同順に前方から後方に向かって一列に配置されている。
【0059】
本実施形態では、前記エンジンEを駆動源として圧縮機構13を駆動する場合、電動モータ12への電力供給が停止されるとともに、アクチェータ72がオフ状態とされるようになっている。この状態では、エンジンEから入力された動力によりプーリ64が圧縮機構13の駆動方向側に回転されることで、この回転が増速機67によって増速されてモータ軸32に伝達される。このとき、電動モータ12においては、ワンウェイクラッチ37を介したモータ軸32からロータ38への動力伝達が行われず、ロータ38の回転に伴うエネルギロスの発生が回避される。モータ軸32の回転は、減速機50によって減速されて圧縮機構13の回転軸21に伝達される。
【0060】
一方、前記電動モータ12を駆動源として圧縮機構13を駆動する場合には、電動モータ12への電力供給が行われるとともに、アクチェータ72がオン状態とされる。この状態では、ワンウェイクラッチ37を介したロータ38からモータ軸32への動力伝達が行われ、このモータ軸32の回転は、減速機50によって減速されて圧縮機構13の回転軸21に伝達される。このとき、プーリ64とモータ軸32との間の動力伝達は遮断されているため、電動モータ12の動力がエンジンE側へ不必要に伝達されてしまうことがない。
【0061】
本実施形態では、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)本実施形態によれば、減速機50にウェッジローラ式のものを用いることで、例えば、遊星歯車式の減速機と比較して、高い減速比を確保しつつ減速機50の径方向への大型化防止を図ることができる。この減速機50の大型化防止は、コンプレッサCのハウジング11の前記径方向への大型化防止につながる。
【0062】
また、前記減速機50を高減速比とすることは、電動モータ12の小型化につながるため、コンプレッサCのハウジング11の小型化に寄与する。
更に、前記ウェッジローラ式の減速機50は、例えば遊星ローラを用いた摩擦ローラ式減速機と比較して、減速機50を構成する各ローラ52,53,54A,54B,54C間でのスリップ等による動力伝達ロスが少なく、高効率な動力伝達が可能である。
【0063】
また本実施形態では、プーリ64の回転を増速してモータ軸32に伝達可能な増速機67が設けられ、圧縮機構13の回転軸21が、プーリ64による駆動時に該プーリ64の回転速度とほぼ等しい回転速度で回転され得るようになっている。そのため、プーリ64を圧縮機構13の後方に配置して回転軸21が圧縮機構13を貫通するように構成したり圧縮機構13の吐出容量を増大したりすることなく、吐出流量の不足を解消することができる。
【0064】
従って、吐出流量を確保しつつ、減速機50の径方向への大型化や圧縮機構13の大型化を回避しながら電動モータ12の小型化を図ることができる。
(2)前記増速機67には、ウェッジローラ式のものが採用されている。これによれば、例えば、遊星歯車式の増速機と比較して、高い増速比を確保しつつ増速機67の径方向への大型化防止を図ることができる。また、例えば遊星ローラを用いた摩擦ローラ式の増速機と比較して、増速機67を構成する各ローラ52,53,54A,54B,54C間でのスリップ等による動力伝達ロスが少なく、高効率な動力伝達が可能となる。
【0065】
(3)前記増速機67は、プーリ64内に区画された増速機室68に収容されている。即ち、増速機67はプーリ64に内蔵されている。これによれば、増速機67をハウジング11に内蔵させることなくコンプレッサCを構成することができるため、ハウジング11内に増速機67を配置するためのスペースを確保する必要がなくなる。従ってハウジング11の大型化を防止できる。
【0066】
(4)前記圧縮機構13には、スクロール式のものが採用されている。スクロール式の圧縮機構13においては、圧縮室25が圧縮機構13の外周側から中心側へ移動される構成であることから、回転軸21が圧縮機構13を貫通するように構成された場合に、例えばピストン式やベーン式の圧縮機構に比較して特に大型化の程度が顕著となる。従って、スクロール式の圧縮機構13を用いたコンプレッサCにおいて、本実施形態のように減速機50にウェッジローラ式のものを採用し且つ増速機67を設けることは、特に有用であると言える。
【0067】
(5)前記電動モータ12は、ブラシ付DCモータである。これによれば、例えば誘導モータやリラクタンスモータ等の回転磁界型の電動モータと比較して、小型化が容易であるとともに、ステータにおいて回転磁界を発生させるための駆動回路が不要となり構造が簡素となる。
【0068】
なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で例えば以下の態様でも実施できる。○ 前記実施形態では、プーリ64と圧縮機構13の回転軸21とがほぼ同じ回転速度となるように、増速機67の増速比及び減速機50の減速比が設定されたが、これに限定されない。吐出流量に不足が生じたり、圧縮機構13における可動スクロール22の旋回速度が許容範囲を超えたりすることがない範疇において、プーリ64と回転軸21とが異なる回転速度となるように前記増速比及び減速比が設定されてもよい。
【0069】
○ 前記増速機67は、ウェッジローラ式のものに限定されない。例えば、遊星ローラ等を用いた摩擦ローラ式の増速機であってもよく、遊星歯車等を用いた歯車式の増速機であってもよい。
【0070】
○ 前記増速機67は、プーリ64に内蔵されていなくてもよい。例えば、ハウジング11に内蔵されていてもよい。
○ 前記実施形態では、エンジンEからの動力が伝達される回転体としてプーリ64が用いられたが、例えば、歯車やスプロケットが用いられてもよい。
【0071】
○ 前記電動モータ12に、ブラシ付コアレスモータを採用してもよい。これによれば比較的安価に電動モータ12を構成することが可能となる。
○ 前記電動モータ12は、ブラシ付DCモータに限定されない。例えば、誘導モータやリラクタンスモータ(SRモータを含む)等の回転磁界型の電動モータを採用してもよい。
【0072】
○ 前記圧縮機構13に、スクロール式以外のものを採用してもよい。例えば、ベーン式やピストン式の圧縮機構を採用してもよい。
○ 前記減速機室51と増速機室68とを、通路を介して連通させてもよい。
これによれば、前記通路を介して両室51,68間でトラクションオイルを共用することができるため、例えばオイル量が不足した場合に、両室51,68の一方の不足具合が顕著となることを防止できる。また、両室51,68へのオイル注入口の共用が可能となる。
【0073】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載すると、前記電動モータは、ブラシ付DCモータである請求項1〜4のいずれかに記載のハイブリッドコンプレッサ。
【0074】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜4に記載の発明によれば、ハイブリッドコンプレッサにおいて、吐出流量を確保しつつ、減速機の径方向への大型化や圧縮機構の大型化を回避しながら電動モータの小型化を図ることができることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のハイブリッドコンプレッサの断面図。
【図2】図1の1−1線における断面図。
【図3】図2の2−2線における断面図。
【図4】従来の技術におけるハイブリッドコンプレッサの断面図。
【図5】ウェッジローラ式の減速機の断面図。
【符号の説明】
11…ハウジング、12…電動モータ、13…圧縮機構、20…固定スクロール、21…回転軸、22…可動スクロール、25…圧縮室、32…モータ軸、50…減速機、52…中心側ローラ、52a…中心側ローラの外周面、53…外側ローラ、53a…外側ローラの円筒内周面、54A,54B,54C…中間ローラ、54a…中間ローラの外周面、64…回転体としてのプーリ、67…増速機、C…ハイブリッドコンプレッサ、E…外部駆動源としてのエンジン、L1…中心側ローラの軸線、L2…外側ローラの軸線。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、車両の空調装置に用いられるハイブリッドコンプレッサに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のハイブリッドコンプレッサとしては、例えば、特許文献1に示すようなものが存在する。即ち図4に示すように、このハイブリッドコンプレッサは、圧縮機構80と、該圧縮機構80を駆動するための駆動源として電動モータ81とを備えている。圧縮機構80は、ハイブリッドコンプレッサのハウジング82外において回転可能に支持されたプーリ83と作動連結されており、外部駆動源たる車両エンジン(図示なし)からプーリ83に伝達された動力によっても駆動され得るようになっている。プーリ83は、圧縮機構80を駆動するための回転軸84に電磁クラッチ機構85を介して直結されている。
【0003】
なお、前記圧縮機構80は、固定スクロール80aと可動スクロール80bとの間に形成された圧縮室80cが、固定スクロール80aに対する可動スクロール80bの旋回に伴って、圧縮機構80の外周側から中心側へ容積を減少しつつ移動されることで冷媒の圧縮を行うスクロール式のものとされている。
【0004】
この構成では、前記電動モータ81のロータ81aの回転を、遊星歯車式の減速機86を介して回転軸84に伝達するようにしている。電動モータ81及び減速機86は、回転軸84周りにおいて配置されている。即ち、電動モータ81のロータ81aは、回転軸84の外周面上において該回転軸84と相対回転可能に設けられ、ロータ81aの前端(図面において左端)には、減速機86を構成する太陽歯車86aが一体回転可能に設けられている。また、回転軸84の外周面上には、減速機86を構成する遊星歯車86bを支持するギヤキャリア86cが、ワンウェイクラッチを介して回転軸84へ動力伝達可能に設けられている。減速機86を構成する内歯歯車86dは、ハウジング82に一体形成されている。
【0005】
これによれば、例えば電動モータ81のロータ81aの回転を減速することなく回転軸84に伝達するように構成した場合と比較して、電動モータ81のトルクを小さくすることが可能となるため、電動モータ81の小型化が容易となる。
【0006】
ここで、前記減速機86を備えたハイブリッドコンプレッサの小型化を実現すべく電動モータ81の小型化を図る場合、例えば、減速機86の減速比を大きく確保することが考えられる。減速比を大きく確保することで電動モータ81のトルクを低減することが可能となるため、電動モータ81の小型化が可能となる。
【0007】
しかし遊星歯車式の減速機86を用いた前記構成では、減速機86の減速比を大きく確保しようとした場合、例えば、内歯歯車86dの歯数を増加する必要が生じ、この場合、該内歯歯車86dの歯部の強度を確保するために例えば内歯歯車86dを大径化する必要が生じる。この場合、減速機86が径方向に大型化するという不都合がある。
【0008】
そこで、遊星歯車式の前記減速機86に代えて、遊星ローラを用いた摩擦ローラ式の減速機を採用したり、特許文献2に示されるような所謂ウェッジローラを用いた摩擦ローラ式の変速機を減速機として採用することが考えられる。遊星ローラを用いた摩擦ローラ式の減速機は、遊星歯車式の減速機を構成する太陽歯車、遊星歯車、及び、内歯歯車を、それぞれ摩擦ローラに置き換えた構成とされ、太陽歯車に相当する中心側ローラの外周面と、内歯歯車に相当する外側ローラの内周面との間に、遊星歯車に相当する遊星ローラが介在されたものである。
【0009】
一方、図5に示すように、ウェッジローラを用いた摩擦ローラ式の減速機90は、駆動源側(電動モータのロータ)と作動連結される中心側ローラ91と、中心側ローラ91の外周側を取り囲む円筒内周面92aを有し被駆動機器側(圧縮機構の回転軸)に作動連結される外側ローラ92とを備える。外側ローラ92の内周面92aと中心側ローラ91の外周面91aとの間には、外側ローラ92の内周面92aと中心側ローラ91の外周面91aとに外周面93aが当接されることで前記両ローラ91,92間の動力伝達を可能とする複数の中間ローラ93が介在される。
【0010】
この構成においては、中間ローラ93の一つ(図において上方のもの)が他の中間ローラ93よりも大径とされている。そして中心側ローラ91と、外側ローラ92の支軸92bとは互いに軸線L3,L4方向に離間され、中心側ローラ91の軸線L3と外側ローラ92の軸線L4とが偏心した状態とされている。これにより、中心側ローラ91の外周面91aと外側ローラ92の内周面92aとの隙間の幅(図において上下方向の幅)が、外側ローラ92の周方向において一様ではなくなる。
【0011】
また、大径とされた前述の中間ローラ93以外の中間ローラ93の少なくとも一つ(ウェッジローラ)は、外側ローラ92のほぼ周方向にスライド移動可能に設けられている。そしてこの中間ローラ93は、中心側ローラ91の回転に伴って、中心側ローラ91の外周面91aと外側ローラ92の内周面92aとの隙間のうち当該中間ローラ93の外径よりも小さな幅の部分に押し込まれ得るようになっている。これにより、各中間ローラ93の外周面93aと、中心側ローラ91の外周面91a及び外側ローラ92の内周面92aとの間の摩擦力が増大し、中心側ローラ91から外側ローラ92への高効率な動力伝達が可能となる。
【0012】
前記ウェッジローラを用いた減速機90は、遊星歯車式の減速機86と比較して、高い減速比を確保しつつ径方向への大型化防止を図ることができる。また、この減速機90は、遊星ローラを用いた摩擦ローラ式の減速機と比較して、各ローラ間でのスリップ等による動力伝達ロスが少なく、高効率な動力伝達が可能である。
【0013】
【特許文献1】
特開平11−93876号公報(第3,4頁、第1図)
【特許文献2】
特開平11−13848号公報(第4,5頁、第1,2図)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記ウェッジローラを用いた減速機90を採用する場合、中心側ローラ91の軸線L3と外側ローラ92の軸線L4とが偏心され且つ中心側ローラ91と外側ローラ92の支軸92bとが互いに軸線L3,L4方向に離間されているため、支軸92bを介して圧縮機構80とプーリ83とを直結できない。つまり前述の図4に示すような回転軸84周りに電動モータ81及び減速機86を配置した構成とすることができない。
【0015】
従って例えば、圧縮機構とプーリとの間に減速機90及び電動モータを配置する場合には、プーリ及び電動モータを中心側ローラ91に作動連結するとともに圧縮機構を外側ローラ92に作動連結する必要が生じる。そしてこの場合、プーリからの動力は減速機90を介して圧縮機構に伝達されることとなるため、圧縮機構の吐出流量が不足する虞がある。これを回避するために、例えば、圧縮機構の吐出容量を増大することが考えられるが、これは圧縮機構の大型化や電動モータの大型化につながり、都合がよくない。
【0016】
そこで、前記減速機90を介することなくプーリと圧縮機構とを作動連結するために、例えば、プーリを、圧縮機構に対して位置的に電動モータ及び減速機90と反対側に配置することが考えられる。このように配置すれば、圧縮機構の回転軸をプーリ側に延長し、これにプーリを作動連結してプーリの回転を減速させずに圧縮機構に伝達することが可能となり、前記吐出流量の不足を解消するために圧縮機構の吐出容量を増大しなくてもよくなる。
【0017】
しかしこの場合、圧縮機構の回転軸を減速機90の外側ローラ92とプーリとの両方に作動連結可能とするために、例えば前記回転軸が圧縮機構を貫通するように配置される必要が生じるため、圧縮機構が径方向に大型化する虞がある。特に、圧縮室80cを外周側から中心側へ容積を減少しつつ移動させることで冷媒の圧縮を行うスクロール式の圧縮機構80を採用した場合には、前述の大型化が特に顕著となる。
【0018】
本発明の目的は、吐出流量を確保しつつ、減速機の径方向への大型化や圧縮機構の大型化を回避しながら電動モータの小型化を図ることができるハイブリッドコンプレッサを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、回転軸の回転により駆動される圧縮機構と、前記回転軸に対してモータ軸が、軸線方向に離間し且つ偏心された電動モータと、減速機とを備えている。
【0020】
前記減速機は、前記モータ軸と同軸位置に配置され該モータ軸と一体回転可能な中心側ローラと、前記回転軸と同軸位置に配置され該回転軸と一体回転可能であって、前記中心側ローラの外周側を取り囲む円筒内周面を有する外側ローラとを備えている。また、前記減速機は、前記中心側ローラの外周面と前記外側ローラの円筒内周面とに外周面が当接されることで前記中心側ローラと前記外側ローラとの間で動力伝達を可能とする複数の中間ローラを備えている。そして前記減速機は、前記中心側ローラの回転に伴って、一部の中間ローラを中心側ローラの外周面と外側ローラの内周面との隙間のうち当該中間ローラの外径よりも小さな幅の部分に押込み可能な構成とされている。
【0021】
また本発明は、前記圧縮機構及び前記電動モータ並びに前記減速機を収容するハウジングと、前記ハウジングの外側に回転可能に支持され外部駆動源からの動力が入力される回転体とを備えている。そして前記回転体に入力された動力は、前記モータ軸及び前記減速機を介して前記回転軸に伝達されるようになっている。更に本発明は、前記回転体の回転を増速して前記モータ軸に伝達可能な増速機を備えている。
【0022】
この発明によれば、前述のような減速機を備えることで、例えば、遊星歯車式の減速機と比較して、高い減速比を確保しつつ減速機即ちハウジングの径方向への大型化防止を図ることができる。前記減速機を高減速比とすることは、前記電動モータの小型化につながる。また、前記減速機は、例えば遊星ローラを用いた摩擦ローラ式の減速機と比較して、減速機を構成する各ローラ間でのスリップ等による動力伝達ロスが少なく、高効率な動力伝達が可能である。
【0023】
また、前記回転体の回転を増速して前記モータ軸に伝達する増速機を設けたため、前記回転体を前記圧縮機構に対して位置的に前記電動モータ及び減速機と反対側に配置して前記回転軸が圧縮機構を貫通するように構成したり圧縮機構の吐出容量を増大したりすることなく、吐出流量の不足を解消することができる。
【0024】
従って、吐出流量を確保しつつ、減速機の径方向への大型化や圧縮機構の大型化を回避しながら電動モータの小型化を図ることができる。
請求項2の発明は請求項1において、前記増速機は、前記モータ軸と同軸位置に配置され該モータ軸と一体回転可能な中心側ローラと、前記回転体と同軸位置に配置され該回転体と一体回転可能であって、前記中心側ローラの外周側を取り囲む円筒内周面を有する外側ローラとを備えている。また、前記増速機は、前記中心側ローラの外周面と前記外側ローラの円筒内周面とに外周面が当接されることで前記中心側ローラと前記外側ローラとの間で動力伝達を可能とする複数の中間ローラを備えている。そして前記増速機は、前記中心側ローラの回転に伴って、一部の中間ローラを中心側ローラの外周面と外側ローラの内周面との隙間のうち当該中間ローラの外径よりも小さな幅の部分に押込み可能に構成されている。
【0025】
この発明によれば、前述のような増速機を備えることで、例えば、遊星歯車式の増速機と比較して、高い増速比を確保しつつ増速機の径方向への大型化防止を図ることができる。また、例えば遊星ローラを用いた摩擦ローラ式の増速機と比較して、増速機を構成する各ローラ間でのスリップ等による動力伝達ロスが少なく、高効率な動力伝達が可能となる。
【0026】
請求項3の発明は請求項1又は2において、前記増速機は、前記回転体に内蔵されている。
この発明によれば、増速機をハウジングに内蔵させることなくハイブリッドコンプレッサを構成することができるため、前記ハウジング内に前記増速機を配置するためのスペースを確保する必要がなくなる。従って前記ハウジングの大型化を防止できる。
【0027】
請求項4の発明は請求項1〜3のいずれかにおいて、前記圧縮機構は、固定スクロールと可動スクロールとを備えている。そしてこの圧縮機構は、前記両スクロール間に形成された圧縮室が、固定スクロールに対する可動スクロールの旋回に伴って圧縮機構の外周側から中心側へ容積を減少しつつ移動されることで流体の圧縮を行うスクロール式の圧縮機構である。スクロール式の圧縮機構においては、圧縮室が圧縮機構の外周側から中心側へ移動される構成であることから、回転軸が圧縮機構を貫通するように構成された場合に、例えばピストン式やベーン式の圧縮機構に比較して特に大型化の程度が顕著となる。従って、スクロール式の圧縮機構を用いたハイブリッドコンプレッサにおいて請求項1〜3のいずれかに記載の発明を適用することは、特に有用であると言える。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のハイブリッドコンプレッサを具体化した一実施形態について説明する。なお、図1において左方をハイブリッドコンプレッサの前方とし右方を後方とする。
【0029】
図1に示すように、車両用空調装置の冷凍サイクルを構成する冷媒圧縮用のハイブリッドコンプレッサ(以下単にコンプレッサとする)Cは、ハウジング11内に、電動モータ12及びスクロール式の圧縮機構13を備えている。圧縮機構13には車両の走行駆動源(外部駆動源)たるエンジンEが作動連結されている。
【0030】
前記圧縮機構13は、電動モータ12とエンジンEとを駆動源とする。電動モータ12は、例えば、エンジンEの停止時において圧縮機構13を駆動する場合に用いられる。コンプレッサCは、電動モータ12を備えることによって、エンジンEの停止時においても冷媒圧縮が可能となり、本実施形態の空調装置はアイドリングストップ車やハイブリッド車に好適な態様であると言える。
【0031】
前記ハウジング11は、フロントハウジング11a、センタハウジング11b、圧縮機構ハウジング11c、及び、リヤハウジング11dが、同順に前方より接合配置されてなる。圧縮機構ハウジング11cは、固定スクロール20が形成された本体11eと、該本体11eの前端に接合された隔壁11fとからなる。
【0032】
前記隔壁11fには、圧縮機構13を駆動するための回転軸21がベアリングを介して回転可能に支持されている。回転軸21の前端部は、隔壁11fに設けられた透孔23に挿通されて隔壁11fの前方に突出配置され、この透孔23と回転軸21との間には、軸封部材24が介在されている。回転軸21の後端において該回転軸21の軸線L2と偏心した位置には偏心軸21aが突設され、該偏心軸21aには、可動スクロール22が相対回転可能に支持されている。
【0033】
前記固定スクロール20と可動スクロール22とは、渦巻壁20a,22aを以って互いに噛み合わされているとともに、各渦巻壁20a,22aの先端面が相手のスクロール20,22の基板20b,22bに接合されている。従って、固定スクロール20の渦巻壁20a及び基板20b、可動スクロール22の渦巻壁22a及び基板22bは、圧縮室25を区画形成する。
【0034】
そして、前記回転軸21の回転に基づく、可動スクロール22の固定スクロール20に対する旋回により、両スクロール20,22間の圧縮室25は、容積を減少しつつ圧縮機構13の外周側から中心側へ移動される。従って、圧縮機構ハウジング11c内に区画形成された吸入室26を介して外周側の圧縮室25に吸入された冷媒ガス(流体)は、所定の圧力にまで昇圧された後、中心側に移動した圧縮室25から、リヤハウジング11d内に区画形成された吐出室27へと吐出される。
【0035】
前記ハウジング11内においてフロントハウジング11aの後端部には隔壁30が嵌合固定されており、該フロントハウジング11a内部と隔壁30との間には、電動モータ12を収容するモータ室31が区画形成されている。フロントハウジング11a及び隔壁30には、電動モータ12のモータ軸32がベアリングを介して回転可能に支持されている。
【0036】
前記モータ軸32の前端部は、フロントハウジング11aの前壁に設けられた透孔33に挿通されてフロントハウジング11aの前方に突出配置され、この透孔33とモータ軸32との間には、軸封部材34が介在されている。また、モータ軸32の後端部は、隔壁30に設けられた透孔35に挿通されて隔壁30の後方に突出配置され、この透孔35とモータ軸32との間には、軸封部材36が介在されている。
【0037】
前記電動モータ12は、ブラシ付DCモータからなる。即ち、モータ室31においてモータ軸32の外周側には、該モータ軸32の外周面上に設けられたワンウェイクラッチ37を介して、ロータ38が作動連結されている。ロータ38には、コイル38a及び整流子38bが設けられている。また、フロントハウジング11aの内周面には、ステータ(永久磁石)39が、ロータ38を取り囲むようにして固定配置されている。電動モータ12は、隔壁30に装着され整流子38bと摺接可能とされたブラシ装置40を介してコイル38aに電力供給が行われることで、ロータ38を一方向に回転させる。
【0038】
この一方向の回転は、ワンウェイクラッチ37を介してモータ軸32へ伝達される。ワンウェイクラッチ37は、前記一方向への回転に関して、モータ軸32側からロータ38側への動力伝達を遮断する。
【0039】
前記ハウジング11内において、センタハウジング11bと、圧縮機構ハウジング11cの隔壁11fと、フロントハウジング11a側の隔壁30とで囲まれた、軸封部材24,36による密閉領域は、減速機50が収容される減速機室51をなしている。減速機50は、モータ軸32の回転を減速して圧縮機構13の回転軸21に伝達するためのものであり、ウェッジローラ(登録商標)式減速機と呼ばれる一種の摩擦ローラ式減速機が採用されている。
【0040】
即ち図1及び図2に示すように減速機50は、中心側ローラ52、外側ローラ53、及び、3つの中間ローラ54A,54B,54Cを備えている。中心側ローラ52は、隔壁30の後方(減速機室51内)に突出されたモータ軸32の円柱状の後端部によって構成されている。即ち、中心側ローラ52の軸線はモータ軸32の軸線L1と同一である。
【0041】
前記外側ローラ53は、中心側ローラ52の外周側を取り囲む円筒内周面53aを有する円筒部53bと、該円筒部53bの後側に一体形成された円板部53cとからなる。外側ローラ53は、この円板部53cを以って圧縮機構13の回転軸21の前端に一体回転可能に固定されている。即ち、外側ローラ53の軸線は回転軸21の軸線L2と同一である。モータ軸32と回転軸21とは、互いに軸線L1,L2方向に離間された状態となっている。
【0042】
前記各中間ローラ54A,54B,54Cは円柱状を呈し、外側ローラ53の円筒内周面53aと中心側ローラ52の外周面52aとの間に介在されている。各中間ローラ54A,54B,54Cは、それらの外周面54aが外側ローラ53の円筒内周面53a及び中心側ローラ52の外周面52aと当接することで外側ローラ53と中心側ローラ52との間の動力伝達を行うことが可能な構成となっている。
【0043】
前記中間ローラ54A,54B,54Cのうちの一つ(中間ローラ54A)は、他の二つ(中間ローラ54B,54C)よりも外径が大きく設定されている。つまり軸線L1と軸線L2とは、互いに平行かつ偏心した(径方向にずれた)位置関係とされている。中間ローラ54Aは、隔壁30に立設固定され軸線L1,L2と平行な支軸55Aにベアリングを介して回転可能に支持されている。中間ローラ54Bは、隔壁30に立設固定され軸線L1,L2と平行な支軸55Bにベアリングを介して回転可能に支持されている。なお、各中間ローラ54A,54B,54Cと外側ローラ53の円板部53cとの間には、板部材56が配設されている(図1参照)。板部材56は、支軸55A,55Bや、隔壁30に立設固定された連結軸(図2参照)57を介して隔壁30と連結固定されている。
【0044】
前記中間ローラ54Cは、外側ローラ53のほぼ周方向にスライド移動可能なウェッジローラとして機能する。中間ローラ54Cは、隔壁30及び板部材56に形成されたガイド溝58に端部が挿入された支軸55Cにベアリングを介して回転可能に支持されている。各ガイド溝58は外側ローラ53のほぼ周方向に延在するように形成され、支軸55C即ち中間ローラ54Cは各ガイド溝58の案内によって前述の延在方向にスライド移動可能となる。
【0045】
なお、中間ローラ54Cは、ガイド溝58の前記案内によって、中心側ローラ52の外周面52aと外側ローラ53の円筒内周面53aとの隙間のうち、中間ローラ54Cの外径よりも小さな隙間幅W1の部分に向けてスライド移動可能となっている。
【0046】
図3に示すように、各ガイド溝58内には、該ガイド溝58の延在方向に往復動可能なスライダ59と、該スライダ59を中間ローラ54Cの支軸55Cの端部外周面に向けて押圧するバネ60とが収容されている。このバネ60は、中間ローラ54Cを中心側ローラ52と外側ローラ53との前述の隙間部分に押し込むように、即ち、中間ローラ54Cの外周面54aを、中心側ローラ52の外周面52a及び外側ローラ53の円筒内周面53aに押し付けるように作用する。
【0047】
この押込みにより、各中間ローラ54A,54B,54Cの外周面54aと、中心側ローラ52の外周面52a及び外側ローラ53の円筒内周面53aとが所定の当接圧で互いに当接されるようになっている。
【0048】
前記中心側ローラ52が圧縮機構13の駆動方向側(図2の反時計回り方向側)に回転されると、この中心側ローラ52から加わる力によって、中間ローラ54Cは、前述のバネ60による押込みに加えて更に強力に、中心側ローラ52と外側ローラ53との前述の隙間部分に押し込まれる。
【0049】
この押込みにより、中間ローラ54Cの外周面54aと、中心側ローラ52の外周面52a及び外側ローラ53の円筒内周面53aとの当接圧が大となる。そしてこれに伴い、中間ローラ54A及び中間ローラ54Bの外周面54aと、中心側ローラ52の外周面52a及び外側ローラ53の円筒内周面53aとの当接圧も大となる。これにより、中心側ローラ52と外側ローラ53との間の動力伝達効率が大となる。減速機室51内はトラクションオイルで満たされており、このトラクションオイルは、前記動力伝達効率の向上に貢献する。
【0050】
この動力伝達により、外側ローラ53即ち圧縮機構13の回転軸21は、中心側ローラ52の回転速度よりも低い(減速された)回転速度で中心側ローラ52と反対の回転方向(図2の時計回り方向)に回転される。
【0051】
図1に示すように、前記フロントハウジング11aの前壁には、前方に突出するようにして支持筒部11gが形成されている。この支持筒部11gの外周面上にはベアリング63を介して、回転体としてのプーリ64が回転可能に支持されている。プーリ64は、ベアリング63に外嵌される略円筒状の本体64aと、該本体64aの前方開口を塞ぐようにして固定された蓋部64bとからなる。本体64aの外周面上には、エンジンEとの間で動力伝達を行うためのベルト65が巻装されるベルト装着部64cが形成されている。
【0052】
前記ベアリング63は、支持筒部11gに固定された固定レースとプーリ64の本体64aに固定された可動レースとの隙間をシールするシール部材63aを有するタイプである。プーリ64の本体64a、蓋部64b、ベアリング63、及び支持筒部11g等によって囲まれた密閉領域は、増速機67が収容される増速機室68をなしている。増速機67は、プーリ64の回転を増速してモータ軸32に伝達するためのものであり、ウェッジローラ式増速機と呼ばれる一種の摩擦ローラ式増速機が採用されている。増速機室68内は、減速機室51と同様にトラクションオイルで満たされている。
【0053】
前記増速機67は、前述した減速機50と類似の構成とされている。よってここでは、減速機50との相違点についてのみ説明し、同一部材又は相当部材には同じ番号を付して説明を省略する。
【0054】
前記電動モータ12のモータ軸32の前端部は、フロントハウジング11aの支持筒部11gの前方に突出され増速機室68内に配置されている。増速機67においては、このモータ軸32の前端部が中心側ローラ52をなし、プーリ64の本体64aの内周面上に固定された環状部材が、円筒内周面53aを有する外側ローラ53をなしている。
【0055】
また、前記支持筒部11gの前端面には、支持板69が固定されており、増速機67の板部材56は、この支持板69と、該支持板69に立設固定された支軸55A,55B,55C及び連結軸57とを介して支持筒部11gに固定されている。中間ローラ54Cの支軸55Cの後端部が挿入されるガイド溝58は、支持板69に形成されている。
【0056】
前記増速機67において、プーリ64即ち外側ローラ53が圧縮機構13の駆動方向側に回転されると、この外側ローラ53から加わる力によって、中間ローラ54Cは、前述のバネ60による押込みに加えて更に強力に、外側ローラ53と中心側ローラ52との前述の隙間部分に押し込まれる。この押込みにより、前述同様、外側ローラ53と中心側ローラ52との間の動力伝達効率が大となる。この動力伝達により、中心側ローラ52即ちモータ軸32は、外側ローラ53の回転速度よりも高い(増速された)回転速度で外側ローラ53と反対の回転方向に回転される。なお、本実施形態のコンプレッサCにおいては、プーリ64と圧縮機構13の回転軸21とがほぼ同じ回転速度となるように、増速機67の増速比及び減速機50の減速比が設定されている。
【0057】
前記増速機67には、支軸55Cを介して中間ローラ54Cを、ガイド溝58の延在方向においてバネ60の押圧方向と反対方向に押圧可能なアクチェータ(図3にて二点鎖線で図示)72が設けられている。アクチェータ72は、外部からの指令に基づいて動作される。アクチェータ72がオン状態とされることで、該アクチェータ72によって中間ローラ54Cが支軸55Cを介して前述の方向に押圧されると、前記中間ローラ54Cが外側ローラ53と中心側ローラ52との前記隙間部分から押し出され、外側ローラ53と中心側ローラ52との間の動力伝達が遮断され得るようになる。また、アクチェータ72は、該アクチェータ72がオフ状態とされることで、外側ローラ53と中心側ローラ52との間の動力伝達を許容する。つまり増速機67は、アクチェータ72を備えることで、外側ローラ53と中心側ローラ52との間の動力伝達を断接可能なクラッチ機能を有している。
【0058】
本実施形態のコンプレッサCにおいては、前記モータ軸32の前端部を中心側ローラ52とする増速機67を内蔵したプーリ64が、電動モータ12の前方に配置されている。そして、モータ軸32の後端部を中心側ローラ52とする減速機50、及び、該減速機50の外側ローラ53に連結された圧縮機構13が電動モータ12の後方に配置されている。つまり、プーリ64、電動モータ12、減速機50及び圧縮機構13は、同順に前方から後方に向かって一列に配置されている。
【0059】
本実施形態では、前記エンジンEを駆動源として圧縮機構13を駆動する場合、電動モータ12への電力供給が停止されるとともに、アクチェータ72がオフ状態とされるようになっている。この状態では、エンジンEから入力された動力によりプーリ64が圧縮機構13の駆動方向側に回転されることで、この回転が増速機67によって増速されてモータ軸32に伝達される。このとき、電動モータ12においては、ワンウェイクラッチ37を介したモータ軸32からロータ38への動力伝達が行われず、ロータ38の回転に伴うエネルギロスの発生が回避される。モータ軸32の回転は、減速機50によって減速されて圧縮機構13の回転軸21に伝達される。
【0060】
一方、前記電動モータ12を駆動源として圧縮機構13を駆動する場合には、電動モータ12への電力供給が行われるとともに、アクチェータ72がオン状態とされる。この状態では、ワンウェイクラッチ37を介したロータ38からモータ軸32への動力伝達が行われ、このモータ軸32の回転は、減速機50によって減速されて圧縮機構13の回転軸21に伝達される。このとき、プーリ64とモータ軸32との間の動力伝達は遮断されているため、電動モータ12の動力がエンジンE側へ不必要に伝達されてしまうことがない。
【0061】
本実施形態では、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)本実施形態によれば、減速機50にウェッジローラ式のものを用いることで、例えば、遊星歯車式の減速機と比較して、高い減速比を確保しつつ減速機50の径方向への大型化防止を図ることができる。この減速機50の大型化防止は、コンプレッサCのハウジング11の前記径方向への大型化防止につながる。
【0062】
また、前記減速機50を高減速比とすることは、電動モータ12の小型化につながるため、コンプレッサCのハウジング11の小型化に寄与する。
更に、前記ウェッジローラ式の減速機50は、例えば遊星ローラを用いた摩擦ローラ式減速機と比較して、減速機50を構成する各ローラ52,53,54A,54B,54C間でのスリップ等による動力伝達ロスが少なく、高効率な動力伝達が可能である。
【0063】
また本実施形態では、プーリ64の回転を増速してモータ軸32に伝達可能な増速機67が設けられ、圧縮機構13の回転軸21が、プーリ64による駆動時に該プーリ64の回転速度とほぼ等しい回転速度で回転され得るようになっている。そのため、プーリ64を圧縮機構13の後方に配置して回転軸21が圧縮機構13を貫通するように構成したり圧縮機構13の吐出容量を増大したりすることなく、吐出流量の不足を解消することができる。
【0064】
従って、吐出流量を確保しつつ、減速機50の径方向への大型化や圧縮機構13の大型化を回避しながら電動モータ12の小型化を図ることができる。
(2)前記増速機67には、ウェッジローラ式のものが採用されている。これによれば、例えば、遊星歯車式の増速機と比較して、高い増速比を確保しつつ増速機67の径方向への大型化防止を図ることができる。また、例えば遊星ローラを用いた摩擦ローラ式の増速機と比較して、増速機67を構成する各ローラ52,53,54A,54B,54C間でのスリップ等による動力伝達ロスが少なく、高効率な動力伝達が可能となる。
【0065】
(3)前記増速機67は、プーリ64内に区画された増速機室68に収容されている。即ち、増速機67はプーリ64に内蔵されている。これによれば、増速機67をハウジング11に内蔵させることなくコンプレッサCを構成することができるため、ハウジング11内に増速機67を配置するためのスペースを確保する必要がなくなる。従ってハウジング11の大型化を防止できる。
【0066】
(4)前記圧縮機構13には、スクロール式のものが採用されている。スクロール式の圧縮機構13においては、圧縮室25が圧縮機構13の外周側から中心側へ移動される構成であることから、回転軸21が圧縮機構13を貫通するように構成された場合に、例えばピストン式やベーン式の圧縮機構に比較して特に大型化の程度が顕著となる。従って、スクロール式の圧縮機構13を用いたコンプレッサCにおいて、本実施形態のように減速機50にウェッジローラ式のものを採用し且つ増速機67を設けることは、特に有用であると言える。
【0067】
(5)前記電動モータ12は、ブラシ付DCモータである。これによれば、例えば誘導モータやリラクタンスモータ等の回転磁界型の電動モータと比較して、小型化が容易であるとともに、ステータにおいて回転磁界を発生させるための駆動回路が不要となり構造が簡素となる。
【0068】
なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で例えば以下の態様でも実施できる。○ 前記実施形態では、プーリ64と圧縮機構13の回転軸21とがほぼ同じ回転速度となるように、増速機67の増速比及び減速機50の減速比が設定されたが、これに限定されない。吐出流量に不足が生じたり、圧縮機構13における可動スクロール22の旋回速度が許容範囲を超えたりすることがない範疇において、プーリ64と回転軸21とが異なる回転速度となるように前記増速比及び減速比が設定されてもよい。
【0069】
○ 前記増速機67は、ウェッジローラ式のものに限定されない。例えば、遊星ローラ等を用いた摩擦ローラ式の増速機であってもよく、遊星歯車等を用いた歯車式の増速機であってもよい。
【0070】
○ 前記増速機67は、プーリ64に内蔵されていなくてもよい。例えば、ハウジング11に内蔵されていてもよい。
○ 前記実施形態では、エンジンEからの動力が伝達される回転体としてプーリ64が用いられたが、例えば、歯車やスプロケットが用いられてもよい。
【0071】
○ 前記電動モータ12に、ブラシ付コアレスモータを採用してもよい。これによれば比較的安価に電動モータ12を構成することが可能となる。
○ 前記電動モータ12は、ブラシ付DCモータに限定されない。例えば、誘導モータやリラクタンスモータ(SRモータを含む)等の回転磁界型の電動モータを採用してもよい。
【0072】
○ 前記圧縮機構13に、スクロール式以外のものを採用してもよい。例えば、ベーン式やピストン式の圧縮機構を採用してもよい。
○ 前記減速機室51と増速機室68とを、通路を介して連通させてもよい。
これによれば、前記通路を介して両室51,68間でトラクションオイルを共用することができるため、例えばオイル量が不足した場合に、両室51,68の一方の不足具合が顕著となることを防止できる。また、両室51,68へのオイル注入口の共用が可能となる。
【0073】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載すると、前記電動モータは、ブラシ付DCモータである請求項1〜4のいずれかに記載のハイブリッドコンプレッサ。
【0074】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜4に記載の発明によれば、ハイブリッドコンプレッサにおいて、吐出流量を確保しつつ、減速機の径方向への大型化や圧縮機構の大型化を回避しながら電動モータの小型化を図ることができることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のハイブリッドコンプレッサの断面図。
【図2】図1の1−1線における断面図。
【図3】図2の2−2線における断面図。
【図4】従来の技術におけるハイブリッドコンプレッサの断面図。
【図5】ウェッジローラ式の減速機の断面図。
【符号の説明】
11…ハウジング、12…電動モータ、13…圧縮機構、20…固定スクロール、21…回転軸、22…可動スクロール、25…圧縮室、32…モータ軸、50…減速機、52…中心側ローラ、52a…中心側ローラの外周面、53…外側ローラ、53a…外側ローラの円筒内周面、54A,54B,54C…中間ローラ、54a…中間ローラの外周面、64…回転体としてのプーリ、67…増速機、C…ハイブリッドコンプレッサ、E…外部駆動源としてのエンジン、L1…中心側ローラの軸線、L2…外側ローラの軸線。
Claims (4)
- 回転軸の回転により駆動される圧縮機構と、
前記回転軸に対してモータ軸が、軸線方向に離間し且つ偏心された電動モータと、
前記モータ軸と同軸位置に配置され該モータ軸と一体回転可能な中心側ローラと、前記回転軸と同軸位置に配置され該回転軸と一体回転可能であって、前記中心側ローラの外周側を取り囲む円筒内周面を有する外側ローラと、前記中心側ローラの外周面と前記外側ローラの円筒内周面とに外周面が当接されることで前記中心側ローラと前記外側ローラとの間で動力伝達を可能とする複数の中間ローラとを有し、前記中心側ローラの回転に伴って、一部の中間ローラを中心側ローラの外周面と外側ローラの内周面との隙間のうち当該中間ローラの外径よりも小さな幅の部分に押込み可能な減速機と、
前記圧縮機構及び前記電動モータ並びに前記減速機を収容するハウジングと、
前記ハウジングの外側に回転可能に支持され外部駆動源からの動力が入力される回転体と、
前記回転体に入力された動力は、前記モータ軸及び前記減速機を介して前記回転軸に伝達されることと、
前記回転体の回転を増速して前記モータ軸に伝達可能な増速機と
を備えたことを特徴とするハイブリッドコンプレッサ。 - 前記増速機は、前記モータ軸と同軸位置に配置され該モータ軸と一体回転可能な中心側ローラと、前記回転体と同軸位置に配置され該回転体と一体回転可能であって、前記中心側ローラの外周側を取り囲む円筒内周面を有する外側ローラと、前記中心側ローラの外周面と前記外側ローラの円筒内周面とに外周面が当接されることで前記中心側ローラと前記外側ローラとの間で動力伝達を可能とする複数の中間ローラとを有し、前記中心側ローラの回転に伴って、一部の中間ローラを中心側ローラの外周面と外側ローラの内周面との隙間のうち当該中間ローラの外径よりも小さな幅の部分に押込み可能に構成されている請求項1に記載のハイブリッドコンプレッサ。
- 前記増速機は、前記回転体に内蔵されている請求項1又は2に記載のハイブリッドコンプレッサ。
- 前記圧縮機構は、固定スクロールと可動スクロールとを備え、前記両スクロール間に形成された圧縮室が、固定スクロールに対する可動スクロールの旋回に伴って圧縮機構の外周側から中心側へ容積を減少しつつ移動されることで流体の圧縮を行うスクロール式の圧縮機構である請求項1〜3のいずれかに記載のハイブリッドコンプレッサ。
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- 2003-04-24 JP JP2003120475A patent/JP2004324527A/ja active Pending
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