JP2004324223A - 混合水栓装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】人体感知センサによる人体感知に基づいて吐水管22の先端部の吐水口26から水と湯と所定比率で混合した混合水を吐水可能な混合水栓装置において、人体感知に基づいてそれぞれ異なった温度の水を吐止水させるための2個の人体感知センサ42R,42Lを吐水管22の先端部に設けるとともに、一方を吐水管22の右側面に、他方を左側面に設けておく。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は混合水栓装置に関し、詳しくは人体感知センサによる人体感知に基づいて吐水口からの吐水及び止水を行うようになした混合水栓装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、人体感知センサを備え、その人体感知センサによる人体感知に基づいて吐水管の先端部の吐水口から吐水と止水とを行うようになした混合水栓装置が各種提案されている。
例えば吐水管の先端部の上面に非接触式の人体感知センサを設けておき、使用者がその人体感知センサの上方に手をかざすことでこれを感知させ、吐水口から吐水或いは吐水停止(止水)させるようになしたシングルレバー式の混合水栓装置が提案されている。
【0003】
しかしながらこの混合水栓装置の場合、人体感知センサによる人体感知で吐水及び止水できるのは、ある一定の温度の水だけ、詳しくはシングルレバー操作部の操作により設定された温度の水だけであり、他の温度の水を吐水させたい場合には改めてシングルレバー操作部を操作しなければならない。
【0004】
例えばこの種の混合水栓装置をキッチンの水栓装置として用いた場合、キッチン作業の中では冷水を出したい場合もあれば、温度が調整済みの適温水を出したい場合もあり、そのようなときにある一定温度だけの水しか吐水できないとなると、他の温度の水を吐水させたい場合には改めてシングルレバー操作部を操作して所望の温度となるまで暫く待たなければならず(しかも所望の温度の水とするためのシングルレバーの操作自体も難しい)、操作が面倒であるのみならずキッチン作業もし辛くなってしまう。
【0005】
またこの混合水栓装置では、人体感知センサが吐水管の先端部の上面に設けてあるため、吐止水操作を行うべく手を人体感知センサの上方にかざすためには、シンク内でキッチン作業をしている手を同位置、即ち吐水管の先端部の上方まで大きく動かさなければならず、特に手で物を持っているような場合には操作し辛いといった問題がある。
【0006】
人体感知センサによる人体感知に基づいて吐水口からの吐止水を行うようになしたこの種の混合水栓装置としては、従来上記以外にも各種提案されている。
例えば下記特許文献1には、光センサを有するセンサユニットを洗面ユニットから離れた位置に設け、その光センサに手をかざすことで冷水,湯を選択するとともに、これに対応した青,赤の表示灯を点灯させ、そして洗面ユニットに手を差し出すことで別のセンサでこれを感知させて、吐水口から冷水又は湯を吐水させ或いは止水するようになした水栓装置が開示されている。
【0007】
また下記特許文献2には、吐水管の上面に操作盤を設け、その操作盤の操作スイッチを押すことにより吐水口から冷水,高温の湯及び温調された適温水を吐水及び止水させるようになした水栓装置が開示されている。
【0008】
しかしながら特許文献1に開示のものは光センサ(人体感知センサ)が洗面ユニットから離れた位置にあって、そこに手をかざすためには手を大きく伸ばす必要があり、操作性の点で不十分である問題がある。
またこの特許文献1に開示のものは冷水,湯の切替えのみであり、人体感知に基づく温調された適温水の吐止水ができない問題がある。
【0009】
他方特許文献2に開示のものは、操作盤が吐水管の上面に設けてあることから、上記と同様の理由によって操作性の点で問題がある。
【0010】
【特許文献1】
特開平7−310341号公報
【特許文献2】
実開平5−49867号公報
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の混合水栓装置はこのような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1のものは、人体感知センサによる人体感知に基づいて吐水管の先端部の吐水口から冷水と湯と所定比率で混合した混合水を吐水可能な混合水栓装置において、人体感知に基づいてそれぞれ異なった温度の水を吐止水させるための複数個の前記人体感知センサを前記吐水管の先端部に設けるとともに、少なくとも何れか1つを該吐水管の左右方向の側面に設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項2のものは、請求項1において、前記人体感知センサは非接触で人体感知する非接触式センサであることを特徴とする。
【0013】
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記複数個の人体感知センサの内の1つは前記吐水管の右側面に、他の1つは左側面に設けてあることを特徴とする。
【0014】
請求項4のものは、請求項3において、前記吐水管の右側面に設けた人体感知センサが冷水及び適温水の一方を吐止水するためのセンサであり、左側面に設けた人体感知センサが他方を吐止水するためのセンサであることを特徴とする。
【0015】
請求項5のものは、請求項1〜4の何れかにおいて、前記混合水栓装置がシングルレバー式のものであることを特徴とする。
【0016】
【作用及び発明の効果】
以上のように本発明は、人体感知に基づいてそれぞれ異なった温度の水を吐止水させるための複数の人体感知センサを吐水管の先端部に設けるとともに、少なくとも何れか1つを吐水管の左右方向の側面に設けたもので、本発明によれば、複数個の人体感知センサのそれぞれに、差し出した手等人体を感知させることで、異なった温度の水をオン・オフさせること、即ち吐水口から吐水及び止水させることができ、混合水栓装置の使い勝手が良好となるとともに、少なくとも何れか1つが吐水管の左右方向の側面に設けてあるため、手を大きく動かさなくても、小さな動作でその側面の人体感知センサにより手を感知させることができ、操作性を良好となすことができる。
【0017】
例えば本発明の混合水栓装置をキッチンの水栓装置として適用した場合において、シンクで洗い物その他の作業をしつつ吐水口からの吐水或いは止水を行う際、シンク内即ち吐水口の下方の手を若干上方に持ち上げるだけで、その側面の人体感知センサによりこれを感知させることができる。
またその際に手に物等を持っていたとしても、側面の人体感知センサで容易にこれを感知させることができる。
【0018】
尚この側面の人体感知センサ及びその他の人体感知センサは、接触式で手等の人体を感知するものであっても、また非接触で感知するものであっても良い。
前者の接触式のセンサであっても、これを吐水管の側面に設けておいた場合、手等に物を持っていたとしても簡単にその人体感知センサに触れることができる。
但しかかる人体感知センサを非接触式のセンサとしておけば、更に容易にその人体感知センサにて手等を感知させることができる(請求項2)。
【0019】
本発明では、複数個の人体感知センサの内の1つを吐水管の右側面に、他の1つを左側面に設けておくことができる(請求項3)。
このようにすれば、2種類の異なった温度の水の吐水と止水とを吐水管の右側面又は左側面の人体感知センサにより人体感知させることで簡単に行うことができる。
【0020】
この場合において右側面に設けた人体感知センサを冷水及び予め温調された適温水の一方を吐止水させるためのセンサとして、また左側面に設けた人体感知センサを他方を吐止水するためのセンサとして構成しておくことができる(請求項4)。
例えばキッチン作業においては冷水を出したい場合もあるし適温水を出したい場合もあり、そのような場合に右側面及び左側面の人体感知センサによる人体感知により容易にこれを行うことができる。
【0021】
本発明は、特にシングルレバー式の混合水栓装置に適用して効果の大なるものである(請求項5)。
もともとシングルレバー式の混合水栓装置は、シングルレバー操作部を操作することで吐水の温度を調節可能であるが、このようなシングルレバー式の混合水栓装置に本発明を適用した場合、敢えてシングルレバー操作部の操作位置を変えなくても、人体感知センサによる人体感知に基づいて、予め設定してある複数種類の温度の水をオン・オフ即ち吐止水させることができ、使い勝手が更に良好となる。
【0022】
尚このシングルレバー式の混合水栓装置の場合、冷水と適温水或いは高温の湯と適温水の切替え、即ちそれらの異なった温度の水の吐止水を行う場合はもとより、異なった温度に温調された2種類の適温水を吐止水させるようになすこともできる。
【0023】
前者の場合には、混合弁部より上流側において給水路又は給湯路から分岐路を分岐させて吐水口に導き、その流路上に開閉弁を設けておくことで容易に実現できるが、後者の場合であっても混合弁部より上流側において給水路と給湯路からそれぞれ分岐路を分岐させてそれらを合流させ、吐水口へと導くとともにその分岐路上に開閉弁や流量制御弁を設けておいて、それらを制御することで実現することが可能である。
【0024】
【実施例】
次に本発明を、キッチンの水栓装置に適用した場合の実施例を図面に基づいて以下に詳しく説明する。
図1において、10はキッチンに設置された流し台で、12はシンク、14はキャビネット、16はカウンターで、このカウンター16上に本例のシングルレバー式の混合水栓装置18が設置されている。
【0025】
この混合水栓装置18は、カウンター16から上方に起立する水栓本体20と、水栓本体20からシンク12側に向けて前方に延び出した吐水管22と、水栓本体20の上部に設けられたシングルレバー操作部24とを有しており、そのシングルレバー操作部24の操作によって、吐水管22先端部の下向きの吐水口26からの吐水と止水とを行う。
詳しくは、この例ではシングルレバー操作部24を左右に回動操作することで水と湯との混合比率の調整、即ち吐水の温度調節が行われ、また上下に回動操作することで吐水口26からの吐水と止水、更に水量調節が行われる。
【0026】
図2において28,30はそれぞれ冷水(水道水),高温の湯を供給する給水路及び給湯路で、これら給水路28及び給湯路30を通じて冷水及び湯が、それぞれ水栓本体20内部に供給される。供給された冷水及び湯は混合弁部32で所定比率で混合され、温度調節された上で、流出路34を通じて一旦水栓本体20から流出した後、吐水管22内部を通って吐水口26へと導かれる。
混合弁部32は、シングルレバー操作部24の手動操作によって作動状態を変化させ、冷水と湯との混合比率を調節するとともに併せて流出路34の開閉即ち吐水と止水も行う。
【0027】
給水路28からは分岐路36が分岐して延び出しており、その先端が流出路34に接続されている。
そしてこの接続部より上流側において、流出路34には流路開閉弁としての電磁弁38が設けられており、また分岐路36においても流路開閉弁としての電磁弁40が設けられている。
そしてそれら電磁弁38,40が制御部42によって作動制御されるようになっている。
【0028】
図3に示しているように、吐水管22の先端部且つ右側面と左側面とには非接触で人体感知、詳しくは差し出された手を感知する赤外線式の人体感知センサ42R及び42Lが設けられている。
これら人体感知センサ42R,42Lは、それぞれ上記の制御部42に電気接続されており、それらが人体感知したとき制御部42に対し信号入力される。
制御部42は、この信号を受けて電磁弁38,40の作動を制御する。
【0029】
本例では、図4(I)に示すように人体感知センサ42Rの側方に手をかざすと人体感知センサ42Rがこれを感知し、これに基づいて制御部42が分岐路36上の電磁弁40を開弁させて、冷水を流出路34を通じて吐水口26から吐水させる(図4(II)参照)。
そして吐水継続中に再び図4(III)に示すように人体感知センサ42Rの側方に手をかざすと、人体感知センサ42Rがこれを感知することで制御部42が電磁弁40を閉弁させ、吐水口26からの冷水の吐水を停止即ち止水させる(図4(IV)参照)。
【0030】
一方予めシングルレバー操作部24を開操作且つ水量及び温度調節操作した状態で、吐水管22の左側面の人体感知センサ42Lの側方に手をかざすと人体感知センサ42Lがこれを感知し、これに基づいて制御部42が流出路34上の電磁弁38を開弁させる。これにより予め温調された適温水が適正な水量で吐水口26から吐水される。
そしてその吐水継続中において再び人体感知センサ42Lの側方に手をかざすと、人体感知センサ42Lの人体感知に基づいて制御部42が今度は電磁弁38を閉弁させ、吐水口26からの適温水の吐水を停止(止水)させる。
【0031】
以上のような本例の混合水栓装置18によれば、2個の人体感知センサ42R,42Lを吐水管22の右側面,左側面に設けてあるため、それぞれに差し出した手を感知させることで、異なった温度の水を吐水口26から吐水及び止水させることができ、混合水栓装置18の使い勝手が良好となるとともに、手を大きく動かさなくても小さな動作で手を感知させることができ、操作性を良好となすことができる。
【0032】
具体的にはシンクで洗い物その他の作業をしつつ吐水口26からの吐水或いは止水を行う際、シンク12内即ち吐水口26の下方の手を若干上方に持ち上げるだけで、その側面の人体感知センサ42R又は42Lによりこれを感知させることができる。またその際手に物等を持っていたとしても容易にこれを感知させることができる。
【0033】
また本例では右側面に設けた人体感知センサ42Rを冷水の吐止水用のセンサとして、また左側面に設けた人体感知センサ42Lを予め温調された適温水の吐止水用のセンサとして構成してあるため、キッチン作業において冷水を出したい場合や適温水を出したい場合に、右側面又は左側面の人体感知センサ42R又は42Lによる人体感知により容易にこれを行うことができる。
この場合敢えてシングルレバー操作部24の操作位置を変えなくても、冷水及び予め設定してある適温水を吐止水させることができ、使い勝手が良好である。
【0034】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上例では冷水と適温水とを人体感知センサ42R,42Lの感知に基づいて吐止水させるようにしているが、場合によって高温の湯と適温水とを吐止水させるようになすこともできるし、更には異なった温度の2種類の適温水を吐止水させるようになすといったことも可能である。
また上例は本発明をシングルレバー式の混合水栓装置に適用した場合の例であるが、本発明は他の様々な混合水栓装置に適用することも可能であるなど、その趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の混合水栓装置を流し台への設置状態で示す図である。
【図2】図1の混合水栓装置の各要素を模式的に表した図である。
【図3】同実施例における吐水管の先端部を、その側面に設けた人体感知センサとともに示す図である。
【図4】同実施例の混合水栓装置の作用説明図である。
【符号の説明】
18 混合水栓装置
22 吐水管
26 吐水口
42R,42L 人体感知センサ
Claims (5)
- 人体感知センサによる人体感知に基づいて吐水管の先端部の吐水口から冷水と湯と所定比率で混合した混合水を吐水可能な混合水栓装置において、
人体感知に基づいてそれぞれ異なった温度の水を吐止水させるための複数個の前記人体感知センサを前記吐水管の先端部に設けるとともに、少なくとも何れか1つを該吐水管の左右方向の側面に設けたことを特徴とする混合水栓装置。 - 請求項1において、前記人体感知センサは非接触で人体感知する非接触式センサであることを特徴とする混合水栓装置。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記複数個の人体感知センサの内の1つは前記吐水管の右側面に、他の1つは左側面に設けてあることを特徴とする混合水栓装置。
- 請求項3において、前記吐水管の右側面に設けた人体感知センサが冷水及び適温水の一方を吐止水するためのセンサであり、左側面に設けた人体感知センサが他方を吐止水するためのセンサであることを特徴とする混合水栓装置。
- 請求項1〜4の何れかにおいて、前記混合水栓装置がシングルレバー式のものであることを特徴とする混合水栓装置。
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2003
- 2003-04-24 JP JP2003120214A patent/JP4417650B2/ja not_active Expired - Fee Related
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DE102005063255B4 (de) * | 2005-12-29 | 2009-08-06 | Fachhochschule Nordhausen Körperschaft des öffentlichen Rechts | Berührungslos bedienbare Sanitäreinrichtung |
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