JP2004360186A - 自動水栓 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動水栓における操作スイッチを非接触式のセンサにて構成し、且つ操作ごとに吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして構成した場合において、その操作スイッチにタオルや布巾等が被せられることによって水が出放しとなる問題を解決する。
【解決手段】自動水栓18において、センサから成る操作スイッチ42Rを、操作ごとに吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして且つ操作継続時間を検知可能なスイッチとして構成するとともに、制御部41を、操作スイッチ42Rに対する吐水のためのオン操作状態が設定時間継続したとき誤操作と判定して止水を行わせるように制御動作させる。
【選択図】 図2
【解決手段】自動水栓18において、センサから成る操作スイッチ42Rを、操作ごとに吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして且つ操作継続時間を検知可能なスイッチとして構成するとともに、制御部41を、操作スイッチ42Rに対する吐水のためのオン操作状態が設定時間継続したとき誤操作と判定して止水を行わせるように制御動作させる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は操作スイッチの操作により吐水口から吐水し又は吐水停止(止水)するようになした自動水栓に関し、特に誤操作による吐水継続を防止するための技術手段に特徴を有するものに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、人体を感知するセンサを備え、吐水口の下方に手を差し出すとそのセンサによる手感知に基づいて吐水口から自動的に吐水を行い、また吐水口の下方から手を引くとセンサが非感知となって吐水を自動的に停止(止水)するようになした自動水栓が公共トイレ等の水栓として広く用いられている。
【0003】
この自動水栓は、主として手洗用に用いられており、そのため吐水口の下方、詳しくは吐水口からの吐水を受ける受水エリアをセンサの感知エリアとして構成されている。
この自動水栓は、吐水口の下方に置いたコップ等に水を溜めるといった使い方も行われている。即ち吐水口の下方にコップ等の容器を置くと、センサがこれを感知し続けることによって吐水口から水を出し続け、コップ等の容器に水を溜める。
【0004】
この自動水栓において、吐水後に止水操作するのを忘れることがあり、そこで例えば下記特許文献1には、センサが対象物を感知し続けたとしても吐水後1分とか10分の長い時間を経過した後吐水を自動的に停止する点が提案されている。
【0005】
ところでこの種自動水栓をキッチン用の水栓に適用する場合、吐水口からの吐水の受水エリアをセンサの感知エリアとすると、吐水口の下方で洗い物等をしたときなどに水を出したくない場合であっても使用者の意図とは関係なく自動的に吐水されてしまったりする。
或いはまた水を出しながら洗い物等をする場合においても、手等が感知エリアに出入りするたびに吐水と止水とが行われてしまうといった不都合が生ずる。
【0006】
そこでこの種自動水栓を例えばキッチン用の水栓に適用する場合には、吐水口からの吐水の受水エリア以外のエリア、例えば吐水管の側方を感知エリアとするセンサを吐水管先端部に設けてこれを非接触式の操作スイッチとして構成したり、或いはカウンターの上方を感知エリアとするセンサをカウンターに設けてこれを非接触式の操作スイッチとして構成し、且つこれを操作ごとに吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして構成することが考えられる。
【0007】
このようにすれば、感知エリアに手を差し出して操作スイッチをオフ操作した後、止水状態を維持しながら吐水口の下方で洗い物等の作業を行うことが可能となる。
或いは感知エリアに手を差し出して操作スイッチをオン操作した後、吐水口からの吐水を継続しながらその下方で洗い物等の作業を行うことができる。
その際、従来の自動水栓のように手等が感知エリアに出入りすることによって、吐水と止水とが断続的に行われてしまうといった不都合を生じない。
この点は操作スイッチを接触式の操作スイッチ、例えば押込式の操作スイッチとした場合或いは触れるだけで操作可能なタッチスイッチとした場合にも基本的に同様である。
【0008】
一方でこのようになした場合、使用者の意図とは無関係に操作スイッチがオン操作されてしまう危険性が高くなり、使用者の意図に反して吐水口から吐水が行われてしまうといったことが生じ得る。
例えば操作スイッチの上に物が置かれたりしたとき、操作スイッチがオン操作されてしまうことが生じる。特にタッチ式ないし非接触式の操作スイッチの場合、操作に力が要らず体が不自由な人等にも使い易いといった利点がある反面、誤って操作スイッチにタオルや布巾等が被せられることで操作スイッチがオン操作されてしまい、吐水口から水が出放しになる可能性がある。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−329586号公報
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動水栓はこのような課題を解決するために案出されたものである。而して請求項1のものは、操作スイッチと、給水弁と、該操作スイッチからの信号に基づいて該給水弁を作動制御する制御部とを有し、該操作スイッチのオン操作により吐水口から吐水させ、オフ操作により止水するようになした自動水栓において、前記操作スイッチを、操作ごとに吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして且つ操作継続時間を検知可能なスイッチとして構成するとともに、前記制御部を、該操作スイッチに対する吐水のためのオン操作状態が設定時間継続したとき誤操作と判定して止水を行わせるようになしてあることを特徴とする。
【0011】
請求項2のものは、請求項1において、前記操作スイッチは、吐水又は止水のためのオン操作又はオフ操作後、操作状態を解除しても吐水又は止水状態を継続させるものであることを特徴とする。
【0012】
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記操作スイッチが、触れるだけで操作可能なタッチスイッチ又は非接触で操作可能なセンサから成る非接触スイッチであることを特徴とする。
【0013】
請求項4のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記操作スイッチが非接触で操作可能なセンサから成る非接触スイッチであって、前記吐水口からの吐水の受水エリア以外のエリアを感知エリアとするものであることを特徴とする。
【0014】
請求項5のものは、請求項1〜4の何れかにおいて、前記設定時間は4秒以下の短時間に設定してあることを特徴とする。
【0015】
請求項6のものは、請求項1〜5の何れかにおいて、前記自動水栓がシングルレバー式の水栓であることを特徴とする。
【0016】
【作用及び発明の効果】
以上のように本発明は、操作スイッチを、操作ごとに吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして且つ操作継続時間を検知可能なスイッチとして構成し、吐水のためのオン操作状態が設定時間継続したとき誤操作と判定して止水を行わせるようになしたものである。
このようにすれば、操作スイッチの上に物が置かれることによって操作スイッチがオン操作されてしまったり、或いはその上にタオルや布巾等が被せられることによって操作スイッチがオン操作されてしまった場合(例えば操作スイッチがタッチスイッチ或いは非接触式スイッチのとき)(請求項3)であっても、吐水後速やかに止水が行われて誤った吐水が実質的に防止される。
【0017】
この場合において、操作スイッチは吐水又は止水のためのオン操作又はオフ操作後、操作状態を解除しても吐水又は止水状態を継続させるものとなしておくことができる(請求項2)。
【0018】
本発明では、非接触式のセンサから成る操作スイッチを、吐水口からの吐水の受水エリア以外のエリア、例えば吐水管の側方やカウンターの上方等を感知エリアとするものとなしておくことが望ましい(請求項4)。
【0019】
また本発明において、操作スイッチのオン操作状態の継続に基づく止水動作は、吐水後における止水操作忘れを防止するためというよりは、そもそも誤った吐水を防止するためのものであり、この意味において上記設定時間は4秒以下の短時間に設定しておくことが望ましい(請求項5)。
【0020】
本発明はまた、特にシングルレバー式の水栓に適用して好適なものである(請求項6)。
【0021】
【実施例】
次に本発明の自動水栓をキッチン用の水栓として用いた場合の実施例を図面に基づいて以下に詳しく説明する。
図1において、10はキッチンに設置された流し台で、12はシンク、14はキャビネット、16はカウンターで、このカウンター16上に本例のシングルレバー式の自動水栓(以下単に水栓とする)18が設置されている。
【0022】
この水栓18は、カウンター16から上方に起立する水栓本体20と、水栓本体20からシンク12側に向けて前方に延び出した吐水管22と、水栓本体20の上部に設けられたシングルレバー操作部24とを有しており、そのシングルレバー操作部24の操作によって、吐水管22先端部の下向きの吐水口26から吐水と止水とが行われる。
【0023】
詳しくは、この例ではシングルレバー操作部24を左右に回動操作することで、水と湯との混合比率の調節即ち温度調節が行われ、また上下に回動操作することで吐水口26からの吐水及び止水更に吐水の流量調節が行われる。
【0024】
図2において、28,30はそれぞれ冷水(水道水),高温の湯を供給する給水路及び給湯路で、これら給水路28及び給湯路30を通じて冷水及び湯がそれぞれ水栓本体20内部に供給される。
供給された冷水及び湯は、混合弁部32で所定比率に混合され温度調節された上で、流出路34を通じて一旦水栓本体20から流出した後、吐水管22内部を通って吐水口26へと導かれる。
混合弁部32は、シングルレバー操作部24の手動操作によって作動状態を変化させ、冷水と湯との混合比率を調節するとともに併せて流出路34の開閉即ち吐水及び止水も行う。
【0025】
給水路28からは分岐路36が分岐して延び出しており、その先端が流出路34に接続されている。
そしてこの接続部より上流側において流出路34には開閉弁(給水弁)としての2つの電磁弁38−1,38−2が並列に設けられており、また分岐路36においても開閉弁(給水弁)としての2つの電磁弁40−1,40−2が並列に設けられている。
そしてそれら電磁弁38−1,38−2及び40−1,40−2が制御部41によって作動制御されるようになっている。
【0026】
図3に示しているように、吐水管22先端部且つ右側面と左側面とにはそれぞれ非接触で手等の人体を感知する、詳しくは吐水管22の側方を感知エリアとしてそこに差し出された手等の感知対象を感知する赤外線式のセンサから成る水用の操作スイッチ42R及び適温水用の操作スイッチ42Lが設けられている。
【0027】
これら操作スイッチ42R,42Lは、それぞれ上記の制御部41に電気接続されており、それらが手等を感知したとき制御部41に対し信号入力されるようになっている。
制御部41はこの信号を受けて電磁弁38−1,38−2及び40−1,40−2を作動制御する。
【0028】
本例では、図4(I)に示すように吐水管22の右側面の操作スイッチ42Rの側方に手をかざし、センサから成る操作スイッチ42Rによりこれを感知させることで操作スイッチ42Rをオン操作する。
すると操作スイッチ42Rからの信号に基づいて制御部41が分岐路36上の電磁弁40−1,40−2を開弁させて、冷水を流出路34を通じて吐水口26から吐水させる(図4(II)参照)。
【0029】
その際、本例では手をかざしている時間、即ち操作スイッチ42Rをオン操作している時間に応じて制御部41が電磁弁40−1及び40−2の何れか一方或いは両方を開弁させ、小流量で或いは大流量で吐水口26から吐水させる。
詳しくは、手かざしによるオン操作時間が短いときには制御部41が電磁弁40−1,40−2の一方のみを開弁させて吐水口26から小流量で吐水(小吐水)させ、また手かざしによるオン操作時間がこれより長いときには制御部41が2つの電磁弁40−1,40−2の両方を開弁させて吐水口26から大流量で吐水(大吐水)させる。
【0030】
そして吐水継続中に再び図4(III)に示しているように操作スイッチ42Rの側方に手をかざすと、操作スイッチ42Rがこれを感知することで制御部41が開弁中の電磁弁40−1,40−2の一方又は両方を閉弁させ、吐水口26からの冷水の吐水を停止即ち止水させる(図4(IV)参照)。
【0031】
即ち操作スイッチ42Rは、その側方に手をかざすごとにオン動作とオフ動作とを交互に繰り返し、吐水口26からの吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして構成されている。
この点は以下に述べる適温水用の操作スイッチ42Lも同様である。
【0032】
一方、予めシングルレバー操作部24を開操作且つ温度調節操作した状態で、吐水管22の左側面の適温水用の操作スイッチ42Lの側方に手をかざしてこれを操作スイッチ42Lに感知させ、以って操作スイッチ42Lをオン操作すると、これに基づいて制御部41が流出路34上の電磁弁38−1,38−2を開弁させる。
これにより予め温度調節された適温水が吐水口26から吐水される。
【0033】
その際、冷水吐水の場合と同様に操作スイッチ42Lの側方に手をかざしている時間、即ち操作スイッチ42Lをオン操作している時間の長短に応じて、吐水口26から小流量で或いは大流量で吐水が行われる。
詳しくは、手かざしによるオン操作時間が短いときには制御部41が電磁弁38−1,38−2の一方のみを開弁させて、吐水口26から小流量で適温水を吐水(小吐水)させる。
また手かざしによるオン操作時間がこれより長いときには制御部41が2つの電磁弁38−1,38−2の両方を開弁させて、吐水口26から大流量で適温水を吐水(大吐水)させる。
【0034】
そしてその吐水継続中において再び操作スイッチ42Lの側方に手をかざしこれをオフ操作すると、その操作スイッチ42Lの感知に基づいて制御部41が開弁中の電磁弁38−1,38−2の一方又は両方を閉弁させて、吐水口26からの適温水の吐水を停止(止水)させる。
【0035】
上記のように本例では、水用及び適温水用の何れの操作スイッチ42R,42Lも、操作ごとに吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして構成されており、且つオン操作及びオフ操作後においてそれらの感知エリアから手を外しても即ち操作状態を解除しても、吐水或いは止水状態がその後も継続される。
【0036】
本例ではまた、各操作スイッチ42R,42Lに対するオン操作状態が設定時間(この例では約2秒)継続したとき、このオン操作を誤操作と判定して止水を行わせるように制御部41が制御動作する。
【0037】
その他に本例では、操作スイッチ42R,42Lが最初に手等を感知した後、設定時間(この例では1秒)の間はその後に操作スイッチ42R,42Lが感知エリア内の手等を感知したとしても、即ち1秒間の短い間に再度オン操作或いはオフ操作されたとしても、その感知即ち操作を無効とするように制御部41が制御動作する。
【0038】
その制御部41の制御の手順が図5に示してある。
本例では、先ずステップS10において現在の時間t,操作スイッチ42R又は42Lによる人体(感知対象)感知を無効とする無効時間t1,更に操作スイッチ42R又は42Lによる感知カウント数が何れも0に設定される。
その後時間が0.1秒経過するごとにtが1ずつカウントアップされる(ステップS12,S14)。
ステップS12,S14の実行によってtはt1よりも大となる。
【0039】
そこで水栓使用者が吐水口26から吐水を行わせるべく操作スイッチ42R又は42Lの側方に手をかざすと、操作スイッチ42R又は42Lがこれを感知して先ず感知カウント数が1カウントされる(ステップS16,S18,S20,S22)。
そしてステップS24,S26,S28を経てステップS30が実行され、吐水口26から所定小流量で吐水(小吐水)が行われる。
【0040】
このステップS30の実行後、ステップS32においてt1=10の設定がなされる。
即ち水栓18が止水状態から吐水状態に動作変化したとき、その後1秒間の無効時間(待ち時間)が設定され、その1秒間の間に操作スイッチ42R又は42Lが再び手を感知したとしてもその感知が無効扱いされる。
【0041】
具体的には、ステップS32においてt1=10に設定されることによって、制御部41の制御動作はステップS16からステップS18,S20,S22をバイパスしてステップS24へと飛び、操作スイッチ42R又は42Lによる人体感知を無視して制御動作を実行する。
【0042】
そして0.1秒経過するごとにtを1ずつカウントアップさせて行き、そしてtが丁度11となったとき即ち1秒経過した後、ステップS16,S18,S20,S22を実行する。
このとき水栓使用者が操作スイッチ42R又は42Lの側方に手をかざしたままであるときには、ステップS22において感知カウント数が1だけカウントアップされ、そしてステップS24,S26を経て今度はステップS34が実行され、それまで小吐水であったのがそこで大吐水に吐水流量の切替えが行われる(ステップS36)。即ち吐水口26からの吐水流量が設定小流量から設定大流量に切り替えられる。
このときもまたその後の1秒間の無効時間の設定がなされる(ステップ38)。
【0043】
更にそのまま手をかざし続けると、1秒後において吐水口26からの吐水が停止(止水)される(ステップS12,S14,S16,S18,S20,S22,S24,S26,S40,S42)。
その際にもその後の1秒間の無効時間の設定がなされる(ステップS44)。
【0044】
即ち吐水状態から止水状態に動作変化した後、1秒間は操作スイッチ42R,42Lによる人体感知が無効扱いされる。
つまりその後1秒間は操作スイッチ42R,42Lによる人体感知の有無に拘わらずその止水状態が保持される。
【0045】
本例の水栓18では、操作スイッチ42R,42Lの側方の感知エリアに手を差し出して吐水口26から小吐水又は大吐水させた後、直ちに感知エリアから手を外しても小吐水又は大吐水は引続き継続される。
尚、手を操作スイッチ42R,42Lの感知エリアから外すことによって1秒後に感知カウント数が0にリセットされる(ステップS46)。
【0046】
そしてそのような吐水継続状態の下で、再び感知エリアに手を差し出すと、そこで操作スイッチ42R又は42Lが手を感知してステップS28,S48が実行され、吐水口26からの吐水が停止(止水)される。
【0047】
このときもまたその止水状態がその後1秒間は保持される(ステップS50)。
即ち、止水操作後において1秒間は操作スイッチ42R,42Lによる人体感知が無効とされ、ステップS48の実行による止水状態が1秒間保持される。
【0048】
上記のように本例では、操作スイッチ42R,42Lが操作ごとに吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして構成されている。
またこれら操作スイッチ42R,42Lは、それぞれ操作継続時間を検知可能なスイッチとして構成されていて、その操作スイッチ42R,42Lに対するオン操作時間が設定時間、ここでは約2秒継続すると、これを誤操作即ち誤ったオン操作であると制御部41が判定して直ちに吐水を停止即ち止水する。
【0049】
図6及び図7はこれをタイムチャートで表したもので、このうち図6は操作スイッチ42R,42Lが交互スイッチとして働くことを、即ち操作ごとに吐水口からの吐水と止水とを交互に行わせることを表している。
また図7は、オン操作時間が設定時間T秒継続すると、その時点で冷水及び適温水の吐水の停止を行わせることを表している。
【0050】
このような本例の水栓18によれば、吐水管22にタオルや布巾等が被せられたりすることで操作スイッチ42R,42Lが誤ってオン操作された場合であっても、吐水後速やかに止水が行われて、誤った吐水が実質的に防止される。
【0051】
図8は本発明の他の実施例を示している。
この例は、吐水管22の先端面に操作スイッチ42R,42Lを設けたものである。
この場合において操作スイッチ42R,42Lは静電容量式のセンサ或いは電波式のセンサ等にて構成しておくことができ、水栓使用者が指を接触させ或いは指を接近させることによってこれを感知させ、それぞれの操作スイッチ42R,42Lをオン操作或いはオフ操作するようになすことができる。
尚図1〜図7に示す第1の実施例において操作スイッチ42R,42Lをこのような静電容量式或いは電波式のセンサとして構成することも可能である。
【0052】
図8の実施例においては、水用及び適温水用の2つの操作スイッチ42R,42Lを設けて、それぞれの操作によって冷水或いは適温水の吐水と止水とを行うようになしているが、場合によって1つの操作スイッチ42だけを設けて、その操作スイッチ42のオン・オフ操作によって冷水のみを吐水又は止水させ或いは適温水のみ、更には湯のみを吐水又は止水させるようになすといったことも可能である。
【0053】
図9は本発明の更に他の実施例を示したもので、この例は洗面器50の上面から起立する形態で設けた手洗用の自動水栓52における吐水管54の上面にオン・オフ操作用の操作スイッチ42を設けた例である。
この場合においても操作スイッチ42は各種のスイッチ、即ち押込式の操作スイッチ,タッチ式の操作スイッチ或いは非接触式の操作スイッチとして構成することが可能である。
【0054】
図10は本発明の更に他の実施例を示している。
この例はカウンター16上面に操作スイッチ42を設けた例である。
この操作スイッチ42もまた押込式の操作スイッチ,タッチ式の操作スイッチ或いは非接触式の操作スイッチとして構成することが可能である。
【0055】
尚この例では、上例とは異なった形態の自動水栓56における吐水管58をカウンター16上から起立させているが、勿論この自動水栓56を様々な形態の自動水栓として構成することが可能である。
【0056】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上例ではオン操作状態が約2秒継続したときに止水を行うようになしているが、この設定時間は好ましくは4秒以下の短時間において様々に設定することが可能である。
【0057】
この設定時間は、上例のように手かざし中に吐水流量が小流量から大流量に切り替わる場合であっても、また吐水流量が切り替わらずに一定流量で吐水する場合であっても、使用者による吐水行為のためのオン操作時間としては異常と判断されるような時間を定めて設定することができ、従って吐水流量が切り替わらないで一定流量で吐水する場合と、吐水流量が途中で切り替わる場合とで設定時間を異ならせることも可能である。
【0058】
例えば吐水流量が小流量から大流量に、或いは小流量から中流量に、更に大流量に又はその他様々なパターンで吐水流量が切り替わる場合において、吐水流量の最終の切替時を基準としてそれより一定の時間を流量切替えのための必要な時間として確保するように、その設定時間を定めることができる。
【0059】
また上記各実施例において、吐水のためのオン操作後において止水操作を忘れたときのために1分とか10分その他長時間後に自動的に止水するように制御部を構成することも可能であるなど、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の自動水栓を流し台に設置した状態で示す図である。
【図2】同実施例の自動水栓の構成要素を模式的に表した図である。
【図3】同実施例の自動水栓の操作スイッチとその感知エリアを周辺部とともに示す図である。
【図4】同実施例の自動水栓の作用説明図である。
【図5】同実施例の自動水栓における制御部の制御の手順をフローチャートで示す図である。
【図6】同実施例の自動水栓における操作スイッチの操作状態と吐水口からの吐水状態との関係をタイムチャートで表す図である。
【図7】図6に続いて操作スイッチの操作状態と吐水口からの吐水状態との関係をタイムチャートで表す図である。
【図8】本発明の他の実施例の自動水栓を流し台への設置状態で示す図である。
【図9】本発明の更に他の実施例の自動水栓を示す図である。
【図10】本発明の更に他の実施例の自動水栓を示す図である。
【符号の説明】
18,52,56 自動水栓
26 吐水口
38−1,38−2,40−1,40−2 電磁弁(給水弁)
41 制御部
42,42R,42L 操作スイッチ
【発明の属する技術分野】
この発明は操作スイッチの操作により吐水口から吐水し又は吐水停止(止水)するようになした自動水栓に関し、特に誤操作による吐水継続を防止するための技術手段に特徴を有するものに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、人体を感知するセンサを備え、吐水口の下方に手を差し出すとそのセンサによる手感知に基づいて吐水口から自動的に吐水を行い、また吐水口の下方から手を引くとセンサが非感知となって吐水を自動的に停止(止水)するようになした自動水栓が公共トイレ等の水栓として広く用いられている。
【0003】
この自動水栓は、主として手洗用に用いられており、そのため吐水口の下方、詳しくは吐水口からの吐水を受ける受水エリアをセンサの感知エリアとして構成されている。
この自動水栓は、吐水口の下方に置いたコップ等に水を溜めるといった使い方も行われている。即ち吐水口の下方にコップ等の容器を置くと、センサがこれを感知し続けることによって吐水口から水を出し続け、コップ等の容器に水を溜める。
【0004】
この自動水栓において、吐水後に止水操作するのを忘れることがあり、そこで例えば下記特許文献1には、センサが対象物を感知し続けたとしても吐水後1分とか10分の長い時間を経過した後吐水を自動的に停止する点が提案されている。
【0005】
ところでこの種自動水栓をキッチン用の水栓に適用する場合、吐水口からの吐水の受水エリアをセンサの感知エリアとすると、吐水口の下方で洗い物等をしたときなどに水を出したくない場合であっても使用者の意図とは関係なく自動的に吐水されてしまったりする。
或いはまた水を出しながら洗い物等をする場合においても、手等が感知エリアに出入りするたびに吐水と止水とが行われてしまうといった不都合が生ずる。
【0006】
そこでこの種自動水栓を例えばキッチン用の水栓に適用する場合には、吐水口からの吐水の受水エリア以外のエリア、例えば吐水管の側方を感知エリアとするセンサを吐水管先端部に設けてこれを非接触式の操作スイッチとして構成したり、或いはカウンターの上方を感知エリアとするセンサをカウンターに設けてこれを非接触式の操作スイッチとして構成し、且つこれを操作ごとに吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして構成することが考えられる。
【0007】
このようにすれば、感知エリアに手を差し出して操作スイッチをオフ操作した後、止水状態を維持しながら吐水口の下方で洗い物等の作業を行うことが可能となる。
或いは感知エリアに手を差し出して操作スイッチをオン操作した後、吐水口からの吐水を継続しながらその下方で洗い物等の作業を行うことができる。
その際、従来の自動水栓のように手等が感知エリアに出入りすることによって、吐水と止水とが断続的に行われてしまうといった不都合を生じない。
この点は操作スイッチを接触式の操作スイッチ、例えば押込式の操作スイッチとした場合或いは触れるだけで操作可能なタッチスイッチとした場合にも基本的に同様である。
【0008】
一方でこのようになした場合、使用者の意図とは無関係に操作スイッチがオン操作されてしまう危険性が高くなり、使用者の意図に反して吐水口から吐水が行われてしまうといったことが生じ得る。
例えば操作スイッチの上に物が置かれたりしたとき、操作スイッチがオン操作されてしまうことが生じる。特にタッチ式ないし非接触式の操作スイッチの場合、操作に力が要らず体が不自由な人等にも使い易いといった利点がある反面、誤って操作スイッチにタオルや布巾等が被せられることで操作スイッチがオン操作されてしまい、吐水口から水が出放しになる可能性がある。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−329586号公報
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動水栓はこのような課題を解決するために案出されたものである。而して請求項1のものは、操作スイッチと、給水弁と、該操作スイッチからの信号に基づいて該給水弁を作動制御する制御部とを有し、該操作スイッチのオン操作により吐水口から吐水させ、オフ操作により止水するようになした自動水栓において、前記操作スイッチを、操作ごとに吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして且つ操作継続時間を検知可能なスイッチとして構成するとともに、前記制御部を、該操作スイッチに対する吐水のためのオン操作状態が設定時間継続したとき誤操作と判定して止水を行わせるようになしてあることを特徴とする。
【0011】
請求項2のものは、請求項1において、前記操作スイッチは、吐水又は止水のためのオン操作又はオフ操作後、操作状態を解除しても吐水又は止水状態を継続させるものであることを特徴とする。
【0012】
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記操作スイッチが、触れるだけで操作可能なタッチスイッチ又は非接触で操作可能なセンサから成る非接触スイッチであることを特徴とする。
【0013】
請求項4のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記操作スイッチが非接触で操作可能なセンサから成る非接触スイッチであって、前記吐水口からの吐水の受水エリア以外のエリアを感知エリアとするものであることを特徴とする。
【0014】
請求項5のものは、請求項1〜4の何れかにおいて、前記設定時間は4秒以下の短時間に設定してあることを特徴とする。
【0015】
請求項6のものは、請求項1〜5の何れかにおいて、前記自動水栓がシングルレバー式の水栓であることを特徴とする。
【0016】
【作用及び発明の効果】
以上のように本発明は、操作スイッチを、操作ごとに吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして且つ操作継続時間を検知可能なスイッチとして構成し、吐水のためのオン操作状態が設定時間継続したとき誤操作と判定して止水を行わせるようになしたものである。
このようにすれば、操作スイッチの上に物が置かれることによって操作スイッチがオン操作されてしまったり、或いはその上にタオルや布巾等が被せられることによって操作スイッチがオン操作されてしまった場合(例えば操作スイッチがタッチスイッチ或いは非接触式スイッチのとき)(請求項3)であっても、吐水後速やかに止水が行われて誤った吐水が実質的に防止される。
【0017】
この場合において、操作スイッチは吐水又は止水のためのオン操作又はオフ操作後、操作状態を解除しても吐水又は止水状態を継続させるものとなしておくことができる(請求項2)。
【0018】
本発明では、非接触式のセンサから成る操作スイッチを、吐水口からの吐水の受水エリア以外のエリア、例えば吐水管の側方やカウンターの上方等を感知エリアとするものとなしておくことが望ましい(請求項4)。
【0019】
また本発明において、操作スイッチのオン操作状態の継続に基づく止水動作は、吐水後における止水操作忘れを防止するためというよりは、そもそも誤った吐水を防止するためのものであり、この意味において上記設定時間は4秒以下の短時間に設定しておくことが望ましい(請求項5)。
【0020】
本発明はまた、特にシングルレバー式の水栓に適用して好適なものである(請求項6)。
【0021】
【実施例】
次に本発明の自動水栓をキッチン用の水栓として用いた場合の実施例を図面に基づいて以下に詳しく説明する。
図1において、10はキッチンに設置された流し台で、12はシンク、14はキャビネット、16はカウンターで、このカウンター16上に本例のシングルレバー式の自動水栓(以下単に水栓とする)18が設置されている。
【0022】
この水栓18は、カウンター16から上方に起立する水栓本体20と、水栓本体20からシンク12側に向けて前方に延び出した吐水管22と、水栓本体20の上部に設けられたシングルレバー操作部24とを有しており、そのシングルレバー操作部24の操作によって、吐水管22先端部の下向きの吐水口26から吐水と止水とが行われる。
【0023】
詳しくは、この例ではシングルレバー操作部24を左右に回動操作することで、水と湯との混合比率の調節即ち温度調節が行われ、また上下に回動操作することで吐水口26からの吐水及び止水更に吐水の流量調節が行われる。
【0024】
図2において、28,30はそれぞれ冷水(水道水),高温の湯を供給する給水路及び給湯路で、これら給水路28及び給湯路30を通じて冷水及び湯がそれぞれ水栓本体20内部に供給される。
供給された冷水及び湯は、混合弁部32で所定比率に混合され温度調節された上で、流出路34を通じて一旦水栓本体20から流出した後、吐水管22内部を通って吐水口26へと導かれる。
混合弁部32は、シングルレバー操作部24の手動操作によって作動状態を変化させ、冷水と湯との混合比率を調節するとともに併せて流出路34の開閉即ち吐水及び止水も行う。
【0025】
給水路28からは分岐路36が分岐して延び出しており、その先端が流出路34に接続されている。
そしてこの接続部より上流側において流出路34には開閉弁(給水弁)としての2つの電磁弁38−1,38−2が並列に設けられており、また分岐路36においても開閉弁(給水弁)としての2つの電磁弁40−1,40−2が並列に設けられている。
そしてそれら電磁弁38−1,38−2及び40−1,40−2が制御部41によって作動制御されるようになっている。
【0026】
図3に示しているように、吐水管22先端部且つ右側面と左側面とにはそれぞれ非接触で手等の人体を感知する、詳しくは吐水管22の側方を感知エリアとしてそこに差し出された手等の感知対象を感知する赤外線式のセンサから成る水用の操作スイッチ42R及び適温水用の操作スイッチ42Lが設けられている。
【0027】
これら操作スイッチ42R,42Lは、それぞれ上記の制御部41に電気接続されており、それらが手等を感知したとき制御部41に対し信号入力されるようになっている。
制御部41はこの信号を受けて電磁弁38−1,38−2及び40−1,40−2を作動制御する。
【0028】
本例では、図4(I)に示すように吐水管22の右側面の操作スイッチ42Rの側方に手をかざし、センサから成る操作スイッチ42Rによりこれを感知させることで操作スイッチ42Rをオン操作する。
すると操作スイッチ42Rからの信号に基づいて制御部41が分岐路36上の電磁弁40−1,40−2を開弁させて、冷水を流出路34を通じて吐水口26から吐水させる(図4(II)参照)。
【0029】
その際、本例では手をかざしている時間、即ち操作スイッチ42Rをオン操作している時間に応じて制御部41が電磁弁40−1及び40−2の何れか一方或いは両方を開弁させ、小流量で或いは大流量で吐水口26から吐水させる。
詳しくは、手かざしによるオン操作時間が短いときには制御部41が電磁弁40−1,40−2の一方のみを開弁させて吐水口26から小流量で吐水(小吐水)させ、また手かざしによるオン操作時間がこれより長いときには制御部41が2つの電磁弁40−1,40−2の両方を開弁させて吐水口26から大流量で吐水(大吐水)させる。
【0030】
そして吐水継続中に再び図4(III)に示しているように操作スイッチ42Rの側方に手をかざすと、操作スイッチ42Rがこれを感知することで制御部41が開弁中の電磁弁40−1,40−2の一方又は両方を閉弁させ、吐水口26からの冷水の吐水を停止即ち止水させる(図4(IV)参照)。
【0031】
即ち操作スイッチ42Rは、その側方に手をかざすごとにオン動作とオフ動作とを交互に繰り返し、吐水口26からの吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして構成されている。
この点は以下に述べる適温水用の操作スイッチ42Lも同様である。
【0032】
一方、予めシングルレバー操作部24を開操作且つ温度調節操作した状態で、吐水管22の左側面の適温水用の操作スイッチ42Lの側方に手をかざしてこれを操作スイッチ42Lに感知させ、以って操作スイッチ42Lをオン操作すると、これに基づいて制御部41が流出路34上の電磁弁38−1,38−2を開弁させる。
これにより予め温度調節された適温水が吐水口26から吐水される。
【0033】
その際、冷水吐水の場合と同様に操作スイッチ42Lの側方に手をかざしている時間、即ち操作スイッチ42Lをオン操作している時間の長短に応じて、吐水口26から小流量で或いは大流量で吐水が行われる。
詳しくは、手かざしによるオン操作時間が短いときには制御部41が電磁弁38−1,38−2の一方のみを開弁させて、吐水口26から小流量で適温水を吐水(小吐水)させる。
また手かざしによるオン操作時間がこれより長いときには制御部41が2つの電磁弁38−1,38−2の両方を開弁させて、吐水口26から大流量で適温水を吐水(大吐水)させる。
【0034】
そしてその吐水継続中において再び操作スイッチ42Lの側方に手をかざしこれをオフ操作すると、その操作スイッチ42Lの感知に基づいて制御部41が開弁中の電磁弁38−1,38−2の一方又は両方を閉弁させて、吐水口26からの適温水の吐水を停止(止水)させる。
【0035】
上記のように本例では、水用及び適温水用の何れの操作スイッチ42R,42Lも、操作ごとに吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして構成されており、且つオン操作及びオフ操作後においてそれらの感知エリアから手を外しても即ち操作状態を解除しても、吐水或いは止水状態がその後も継続される。
【0036】
本例ではまた、各操作スイッチ42R,42Lに対するオン操作状態が設定時間(この例では約2秒)継続したとき、このオン操作を誤操作と判定して止水を行わせるように制御部41が制御動作する。
【0037】
その他に本例では、操作スイッチ42R,42Lが最初に手等を感知した後、設定時間(この例では1秒)の間はその後に操作スイッチ42R,42Lが感知エリア内の手等を感知したとしても、即ち1秒間の短い間に再度オン操作或いはオフ操作されたとしても、その感知即ち操作を無効とするように制御部41が制御動作する。
【0038】
その制御部41の制御の手順が図5に示してある。
本例では、先ずステップS10において現在の時間t,操作スイッチ42R又は42Lによる人体(感知対象)感知を無効とする無効時間t1,更に操作スイッチ42R又は42Lによる感知カウント数が何れも0に設定される。
その後時間が0.1秒経過するごとにtが1ずつカウントアップされる(ステップS12,S14)。
ステップS12,S14の実行によってtはt1よりも大となる。
【0039】
そこで水栓使用者が吐水口26から吐水を行わせるべく操作スイッチ42R又は42Lの側方に手をかざすと、操作スイッチ42R又は42Lがこれを感知して先ず感知カウント数が1カウントされる(ステップS16,S18,S20,S22)。
そしてステップS24,S26,S28を経てステップS30が実行され、吐水口26から所定小流量で吐水(小吐水)が行われる。
【0040】
このステップS30の実行後、ステップS32においてt1=10の設定がなされる。
即ち水栓18が止水状態から吐水状態に動作変化したとき、その後1秒間の無効時間(待ち時間)が設定され、その1秒間の間に操作スイッチ42R又は42Lが再び手を感知したとしてもその感知が無効扱いされる。
【0041】
具体的には、ステップS32においてt1=10に設定されることによって、制御部41の制御動作はステップS16からステップS18,S20,S22をバイパスしてステップS24へと飛び、操作スイッチ42R又は42Lによる人体感知を無視して制御動作を実行する。
【0042】
そして0.1秒経過するごとにtを1ずつカウントアップさせて行き、そしてtが丁度11となったとき即ち1秒経過した後、ステップS16,S18,S20,S22を実行する。
このとき水栓使用者が操作スイッチ42R又は42Lの側方に手をかざしたままであるときには、ステップS22において感知カウント数が1だけカウントアップされ、そしてステップS24,S26を経て今度はステップS34が実行され、それまで小吐水であったのがそこで大吐水に吐水流量の切替えが行われる(ステップS36)。即ち吐水口26からの吐水流量が設定小流量から設定大流量に切り替えられる。
このときもまたその後の1秒間の無効時間の設定がなされる(ステップ38)。
【0043】
更にそのまま手をかざし続けると、1秒後において吐水口26からの吐水が停止(止水)される(ステップS12,S14,S16,S18,S20,S22,S24,S26,S40,S42)。
その際にもその後の1秒間の無効時間の設定がなされる(ステップS44)。
【0044】
即ち吐水状態から止水状態に動作変化した後、1秒間は操作スイッチ42R,42Lによる人体感知が無効扱いされる。
つまりその後1秒間は操作スイッチ42R,42Lによる人体感知の有無に拘わらずその止水状態が保持される。
【0045】
本例の水栓18では、操作スイッチ42R,42Lの側方の感知エリアに手を差し出して吐水口26から小吐水又は大吐水させた後、直ちに感知エリアから手を外しても小吐水又は大吐水は引続き継続される。
尚、手を操作スイッチ42R,42Lの感知エリアから外すことによって1秒後に感知カウント数が0にリセットされる(ステップS46)。
【0046】
そしてそのような吐水継続状態の下で、再び感知エリアに手を差し出すと、そこで操作スイッチ42R又は42Lが手を感知してステップS28,S48が実行され、吐水口26からの吐水が停止(止水)される。
【0047】
このときもまたその止水状態がその後1秒間は保持される(ステップS50)。
即ち、止水操作後において1秒間は操作スイッチ42R,42Lによる人体感知が無効とされ、ステップS48の実行による止水状態が1秒間保持される。
【0048】
上記のように本例では、操作スイッチ42R,42Lが操作ごとに吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして構成されている。
またこれら操作スイッチ42R,42Lは、それぞれ操作継続時間を検知可能なスイッチとして構成されていて、その操作スイッチ42R,42Lに対するオン操作時間が設定時間、ここでは約2秒継続すると、これを誤操作即ち誤ったオン操作であると制御部41が判定して直ちに吐水を停止即ち止水する。
【0049】
図6及び図7はこれをタイムチャートで表したもので、このうち図6は操作スイッチ42R,42Lが交互スイッチとして働くことを、即ち操作ごとに吐水口からの吐水と止水とを交互に行わせることを表している。
また図7は、オン操作時間が設定時間T秒継続すると、その時点で冷水及び適温水の吐水の停止を行わせることを表している。
【0050】
このような本例の水栓18によれば、吐水管22にタオルや布巾等が被せられたりすることで操作スイッチ42R,42Lが誤ってオン操作された場合であっても、吐水後速やかに止水が行われて、誤った吐水が実質的に防止される。
【0051】
図8は本発明の他の実施例を示している。
この例は、吐水管22の先端面に操作スイッチ42R,42Lを設けたものである。
この場合において操作スイッチ42R,42Lは静電容量式のセンサ或いは電波式のセンサ等にて構成しておくことができ、水栓使用者が指を接触させ或いは指を接近させることによってこれを感知させ、それぞれの操作スイッチ42R,42Lをオン操作或いはオフ操作するようになすことができる。
尚図1〜図7に示す第1の実施例において操作スイッチ42R,42Lをこのような静電容量式或いは電波式のセンサとして構成することも可能である。
【0052】
図8の実施例においては、水用及び適温水用の2つの操作スイッチ42R,42Lを設けて、それぞれの操作によって冷水或いは適温水の吐水と止水とを行うようになしているが、場合によって1つの操作スイッチ42だけを設けて、その操作スイッチ42のオン・オフ操作によって冷水のみを吐水又は止水させ或いは適温水のみ、更には湯のみを吐水又は止水させるようになすといったことも可能である。
【0053】
図9は本発明の更に他の実施例を示したもので、この例は洗面器50の上面から起立する形態で設けた手洗用の自動水栓52における吐水管54の上面にオン・オフ操作用の操作スイッチ42を設けた例である。
この場合においても操作スイッチ42は各種のスイッチ、即ち押込式の操作スイッチ,タッチ式の操作スイッチ或いは非接触式の操作スイッチとして構成することが可能である。
【0054】
図10は本発明の更に他の実施例を示している。
この例はカウンター16上面に操作スイッチ42を設けた例である。
この操作スイッチ42もまた押込式の操作スイッチ,タッチ式の操作スイッチ或いは非接触式の操作スイッチとして構成することが可能である。
【0055】
尚この例では、上例とは異なった形態の自動水栓56における吐水管58をカウンター16上から起立させているが、勿論この自動水栓56を様々な形態の自動水栓として構成することが可能である。
【0056】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上例ではオン操作状態が約2秒継続したときに止水を行うようになしているが、この設定時間は好ましくは4秒以下の短時間において様々に設定することが可能である。
【0057】
この設定時間は、上例のように手かざし中に吐水流量が小流量から大流量に切り替わる場合であっても、また吐水流量が切り替わらずに一定流量で吐水する場合であっても、使用者による吐水行為のためのオン操作時間としては異常と判断されるような時間を定めて設定することができ、従って吐水流量が切り替わらないで一定流量で吐水する場合と、吐水流量が途中で切り替わる場合とで設定時間を異ならせることも可能である。
【0058】
例えば吐水流量が小流量から大流量に、或いは小流量から中流量に、更に大流量に又はその他様々なパターンで吐水流量が切り替わる場合において、吐水流量の最終の切替時を基準としてそれより一定の時間を流量切替えのための必要な時間として確保するように、その設定時間を定めることができる。
【0059】
また上記各実施例において、吐水のためのオン操作後において止水操作を忘れたときのために1分とか10分その他長時間後に自動的に止水するように制御部を構成することも可能であるなど、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の自動水栓を流し台に設置した状態で示す図である。
【図2】同実施例の自動水栓の構成要素を模式的に表した図である。
【図3】同実施例の自動水栓の操作スイッチとその感知エリアを周辺部とともに示す図である。
【図4】同実施例の自動水栓の作用説明図である。
【図5】同実施例の自動水栓における制御部の制御の手順をフローチャートで示す図である。
【図6】同実施例の自動水栓における操作スイッチの操作状態と吐水口からの吐水状態との関係をタイムチャートで表す図である。
【図7】図6に続いて操作スイッチの操作状態と吐水口からの吐水状態との関係をタイムチャートで表す図である。
【図8】本発明の他の実施例の自動水栓を流し台への設置状態で示す図である。
【図9】本発明の更に他の実施例の自動水栓を示す図である。
【図10】本発明の更に他の実施例の自動水栓を示す図である。
【符号の説明】
18,52,56 自動水栓
26 吐水口
38−1,38−2,40−1,40−2 電磁弁(給水弁)
41 制御部
42,42R,42L 操作スイッチ
Claims (6)
- 操作スイッチと、給水弁と、該操作スイッチからの信号に基づいて該給水弁を作動制御する制御部とを有し、該操作スイッチのオン操作により吐水口から吐水させ、オフ操作により止水するようになした自動水栓において、
前記操作スイッチを、操作ごとに吐水と止水とを交互に行わせる交互スイッチとして且つ操作継続時間を検知可能なスイッチとして構成するとともに、前記制御部を、該操作スイッチに対する吐水のためのオン操作状態が設定時間継続したとき誤操作と判定して止水を行わせるようになしてあることを特徴とする自動水栓。 - 請求項1において、前記操作スイッチは、吐水又は止水のためのオン操作又はオフ操作後、操作状態を解除しても吐水又は止水状態を継続させるものであることを特徴とする自動水栓。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記操作スイッチが、触れるだけで操作可能なタッチスイッチ又は非接触で操作可能なセンサから成る非接触スイッチであることを特徴とする自動水栓。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記操作スイッチが非接触で操作可能なセンサから成る非接触スイッチであって、前記吐水口からの吐水の受水エリア以外のエリアを感知エリアとするものであることを特徴とする自動水栓。
- 請求項1〜4の何れかにおいて、前記設定時間は4秒以下の短時間に設定してあることを特徴とする自動水栓。
- 請求項1〜5の何れかにおいて、前記自動水栓がシングルレバー式の水栓であることを特徴とする自動水栓。
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