JP2004324096A - 給水装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動的に、浄水吐出後の残留水をできるだけ早く原水の残留水に更新して雑菌繁殖の防止を図りながら、更新後の捨て水の無駄を防止し、装置の耐久性も高めることを目的とする。
【解決手段】単独の原水源1から原水を導入する入口側流路5と、入口側流路5から分岐する原水側流路6と、入口側流路5から分岐し浄水器2を経由する浄水側流路7と、原水側流路6および浄水側流路7の合流部から吐水管3に至る出口側流路8と、原水側流路6を開閉する止水弁11と、浄水側流路7を開閉する止水弁12と、止水弁11・12を操作する単独の操作手段9とを備え、操作手段9に、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置で切換を行う切換用レバー13を設け、切換用レバー13の可動範囲は、浄水吐出位置C1と止水位置N1とを両端とする範囲とし、浄水吐出位置C1と止水位置N1との間に原水吐出位置P1を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】単独の原水源1から原水を導入する入口側流路5と、入口側流路5から分岐する原水側流路6と、入口側流路5から分岐し浄水器2を経由する浄水側流路7と、原水側流路6および浄水側流路7の合流部から吐水管3に至る出口側流路8と、原水側流路6を開閉する止水弁11と、浄水側流路7を開閉する止水弁12と、止水弁11・12を操作する単独の操作手段9とを備え、操作手段9に、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置で切換を行う切換用レバー13を設け、切換用レバー13の可動範囲は、浄水吐出位置C1と止水位置N1とを両端とする範囲とし、浄水吐出位置C1と止水位置N1との間に原水吐出位置P1を設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単一の吐水管により、水道水等の原水源からの原水を給水すると共に、該原水を浄水器を介して浄化した浄水を給水可能とする給水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、単一の吐水管(蛇口)より、水道水等の原水と、原水を浄水器により処理した浄水とを、吐出可能とした構成の給水装置が公知である。このような給水装置には、水道管等の原水源からの原水を、直接吐水管へ供給する流路と、浄水器を経由して吐水管に供給する流路とが形成され、この流路切換および流路の閉止を行うための流路切換弁が備えられている。そして、このような給水装置は、単一の吐水管より、原水または浄水を吐出できる構成となっている。
【0003】
以上構成の給水装置において、止水時には、吐水管から浄水器や流路切換弁までの配管内に、滞留水が発生する。原水を吐出した後には、原水が滞留水として残留し、浄水を吐出した後には、浄水が滞留水として残留する。
ここで、浄水器は、原水に含まれる異臭の原因となる臭気成分を取り除くと共に、雑菌の繁殖を防止する残留塩素をも除去する。つまり、浄水器通過後の浄水には、雑菌の繁殖を防止する作用がない。
このため、浄水の吐出後に止水を行い、つまり前記滞留水が浄水である状態で、長時間が経過すると、この滞留水中で雑菌が繁殖しやすくなる。特に、吐水管は、ユーザが指等を接触させやすい部位であると共に、外気との接触部である。したがって、外部の雑菌が、吐水管より上流側の配管内の滞留水に到達しやすく、雑菌の繁殖が発生しやすい。そして、この滞留水に雑菌が発生すると、浄水器の内部においても雑菌が繁殖してしまうことになる。
【0004】
そこで、このような不具合を防止するため、一定時間毎に給水装置を駆動させて、滞留水を捨て水として排出し、滞留水の更新を行うようにした技術が知られている。例えば、特許文献1に開示される技術である。
該技術においては、流路の切換弁を電磁式とし、電子制御により切換弁の開閉を行うように構成して、自動的に一定時間毎に原水の吐出を行うものである。そして、吐水管より上流側の配管内に、浄水が長時間残留することを防止し、浄水器内部やその下流側の配管内での雑菌の繁殖を、防止している。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−155555号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示される技術では、原水を吐出するタイミングは、常に一定時間毎となっている。ここで、ユーザが浄水の吐出を行った後、次の原水吐出タイミングが訪れるまでは、前記配管内に浄水が滞留したままとなる。
そして、浄水の滞留する時間をできるだけ短縮しようとすれば、原水の吐出間隔である前記一定時間の時間幅を短縮することが考えれられるが、これは捨て水の量を増大させると共に、電磁式とした切換弁や電子制御機構を頻繁に駆動させて、装置の耐久性を損なうものとなる。
また、滞留水の更新は、残留塩素の除かれた浄水が滞留している場合に必要なことであって、原水が滞留している場合には、雑菌繁殖の防止の点からは、更新の必要性は低いものである。つまり、原水が滞留した状態であるならば、一定時間毎に原水を吐出して、残留水の更新を図る必要性は必ずしもない。原水が滞留している場合には、残留塩素の作用を期待できるためである。したがって、浄水の吐出後に原水を一度吐出してやれば、雑菌繁殖の防止を図ることができる。
そこで本発明は、自動的に、浄水吐出後の残留水をできるだけ早く原水の残留水に更新して雑菌繁殖の防止を図りながら、更新後の捨て水の無駄を防止し、装置の耐久性も高めることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、単独の原水源から原水を導入する入口側流路と、入口側流路から分岐する原水側流路と、入口側流路から分岐し浄水器を経由する浄水側流路と、原水側流路および浄水側流路の合流部から吐水管に至る出口側流路と、
原水側流路を開閉する原水側流路開閉手段と、浄水側流路を開閉する浄水側流路開閉手段と、各開閉手段を操作する単独の操作手段と、
を備えるものである。
【0008】
請求項2においては、第二の原水源と出口側流路とを連通する第二入口側流路と、第二入口側流路を開閉する第二入口側流路開閉手段とを備え、
前記単独の操作手段は第二入口側流路開閉手段の操作手段を兼用するものである。
【0009】
請求項3においては、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段の操作手段に、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置で切換を行う切換用レバーを設け、
切換用レバーの可動範囲は、浄水吐出位置と止水位置とを両端とする範囲とし、浄水吐出位置と止水位置との間に原水吐出位置を設けたものである。
【0010】
請求項4においては、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を、電磁式アクチュエータを用いて構成すると共に、
前記操作手段の操作による信号出力に基づいて、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を作動させる制御回路を設けると共に、該制御回路に制御手順を記憶するメモリを備え、
該制御回路は、浄水吐出後に止水を指令する信号を受けた場合には、前記制御手順に従って、まず浄水側流路開閉手段に浄水側流路の閉鎖指令を出力し、次に原水側流路開閉手段に原水側流路の開放指令を出力した後、一定時間経過後に、原水側流路開閉手段に原水側流路の閉鎖指令を出力するものである。
【0011】
請求項5においては、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を、入口側流路が原水側流路および浄水側流路に分岐する部位に設ける、単一の方向制御弁で構成すると共に、
該方向制御弁に、原水吐出、浄水吐出、止水の三切換位置を切換可能に可動する弁体を設け、該弁体の可動範囲を浄水吐出位置と止水位置とを両端とし、浄水吐出位置と止水位置との間に原水吐出位置を設けたものである。
【0012】
請求項6においては、給水装置は、前記浄水器を備えるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の給水装置の実施の形態について図面を用いて説明する。
以下で、第一から第四の実施の形態である給水装置10・20・30・40を用いて説明する。
給水装置10・20・30は、単一の原水源1(一本の水道管)から原水が供給されるのに対し、給水装置40は複数の原水源より原水が供給される。複数の原水とは、例えば、水道管からの冷水と、水道水が給湯器28を経て加温された温水と、を意味する。
また、給水装置10・20・30においては、装置の操作手段の構成や、装置内の流路を開閉する手段の構成や、この開閉手段の制御回路の構成が、互いに相違するものとなっている。
以下、順に説明する。
【0014】
図1を用いて、第一の実施の形態である給水装置10を説明する。
給水装置10は、水道管等の原水源1と、原水の浄化手段である浄水器2とに接続され、原水源1から原水(水道水)の供給を受けると共に、浄水器2で原水を浄化して浄水を生成する。原水源1とした水道管上には、止水弁4が設けられており、止水弁4の手動操作により、給水装置10への原水供給および供給停止が切換られる。
また、給水装置10には単一の吐水管(蛇口)3が備えられ、原水源1からの原水と、浄水器2を経て浄化された浄水とが、共に吐水管3より吐水される。
【0015】
給水装置10には、原水源1と、浄水器2と、吐水管3とを接続する流路(配管)が設けられている。そして、これらの配管を連結して、原水源1から吐水管3に原水を供給する経路(原水吐出時経路)と、原水源1から浄水器2を経て吐水管3に浄水を供給する経路(浄水吐出時経路)とが、形成されている。
【0016】
給水装置10内に設けられる各流路は、具体的には、次に列挙するものからなる。
まず、原水源1から原水を給水装置10に導入するための入口側流路5である。
次いで、入口側流路5から分岐する、原水側流路6と浄水側流路7とである。浄水側流路7上には浄水器2が設けられており、浄水側流路7の上流側から導入された原水は、浄水器2を経由して浄化され、浄水側流路7の下流側から浄水が吐水される。
また、原水側流路6および浄水側流路7の合流部から吐水管3に至る出口側流路8である。ここで、出口側流路8より下流側、つまり出口側流路8および吐水管3の内部は、原水および浄水のいずれもが通過する経路となっている。
【0017】
以上において、前記原水吐出時経路(原水を吐出する経路)は、原水源1より、入口側流路5、原水側流路6、出口側流路8を経て、吐水管3に至る経路として形成されている。
同じく、前記浄水吐出時経路(浄水を吐出する経路)は、原水源1より、入口側流路5、浄水側流路7、出口側流路8を経て、吐水管3に至る経路として形成されている。前述したように、浄水吐出時経路7上には浄水器2が設けられており、浄水吐出時経路7に導入された原水は、浄水として吐水管3より吐出される。
【0018】
また、給水装置10には、吐水管3からの原水吐出および浄水吐出と、止水とを切換える手段が設けられている。
この切換手段は、原水側流路6を開閉する原水側流路開閉手段と、浄水側流路7を開閉する浄水側流路開閉手段と、からなっている。
両開閉手段は、本実施の形態では、電磁式の止水弁(流量制御弁)11・12で構成される。止水弁11・12は、操作手段9(後述)の操作に基づき、制御回路14(後述)からの駆動信号を受けて、それぞれ原水側流路6、浄水側流路7の開閉を行う。
なお、止水弁11・12は、流量制御弁ではなく、電磁式の2ポート2位置切換弁としてもよい。
【0019】
止水弁11・12による、原水吐出、浄水吐出、止水の切換は、次のようにして行われる。
止水弁11により原水側流路6を開放し、止水弁12により浄水側流路7を閉鎖させると、原水吐出時経路のみが連通して、吐水管3より原水が吐水される。一方、止水弁11により原水側流路6を閉鎖させて、止水弁12により浄水側流路7を開放すると、浄水吐出時経路のみが連通して、吐水管3より浄水が吐水される。また、止水弁11・12により原水側流路6と浄水側流路7の双方を閉鎖すると、原水吐出時経路および浄水吐出時経路が遮断されて、吐水管3からの吐水が停止(つまり止水)される。
【0020】
また、原水吐出時に、浄水器2の出口側(吐出側)からの原水の流入を防止するため、浄水器2と流路6・7・8の合流部との間で、浄水側流路7上に、逆止弁15が設けられている。逆止弁15は、浄水器2から下流側への浄水の吐出は許容するが、下流側から浄水器2へと向かう原水の流入は遮断する。
【0021】
給水装置10には、止水弁11・12を統括操作する単独の操作手段9が設けられており、該操作手段9は、吐水管3(蛇口)の配管上もしくは、給水装置10を設ける室内の壁面等に配置される。
操作手段9には、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置で切換を行う切換用レバー13が設けられている。切換用レバー13は回動式で構成され、その回動位置に応じて、浄水吐出位置C1、原水吐出位置P1、止水位置N1が設定されている。
【0022】
また、操作手段9と、止水弁11・12との間は、制御回路14を介して信号伝達可能に接続されている。そして、操作手段9の操作により、次のようにして、止水弁11・12が作動される。
操作手段9から制御回路14に向けて、切換用レバー13の回動位置に応じた切換位置信号が常時出力されている。制御回路14は、入力される切換位置信号に基づいて、止水弁11・12のそれぞれに駆動信号を送信する。つまり、ユーザにより操作手段9が操作されると、制御回路14に入力される切換位置信号が変化し、その変化に応じて制御回路14より出力される駆動信号も変化し、止水弁11・12の作動が制御される。
【0023】
また、本実施の形態では、流路6・7の開閉手段を電磁式の止水弁11・12とすると共に、操作手段9による止水弁11・12の制御機構を、電子回路である制御回路14としているが、この構成に限定されるものではない。
例えば、流路6・7の開閉手段を電磁式ではなく機械式の止水弁とし、操作手段による機械式止水弁の制御機構を、機械式のリンクで構成してもよい。あるいは、流路6・7の開閉手段を、油圧アクチュエータにより駆動される止水弁とし、制御機構を油圧回路で構成しても良い。
【0024】
切換用レバー13が浄水吐出位置C1にあるときは、制御回路14より、止水弁11に向けて原水側流路6の閉鎖を指令する駆動信号が出力され、止水弁12に向けては浄水側流路7の開放を指令する駆動信号が出力される。そして、吐水管3より浄水が吐出される。
一方、切換用レバー13が原水吐出位置P1にあるときは、制御回路14より、止水弁11に向けて原水側流路6の開放を指令する駆動信号が出力され、止水弁12に向けては浄水側流路7の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。そして、吐水管3より原水が吐出される。
また、切換用レバー13が止水切換位置N1にあるときは、制御回路14より、止水弁11に向けて原水側流路6の閉鎖を指令する駆動信号が出力されると共に、止水弁12に向けても浄水側流路7の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。そして、吐出管3が止水される。
【0025】
給水装置10の止水時には、給水装置10に備える配管内に、水が滞留する。水が滞留する部位は、主として浄水器2の下流側の配管内で、吐水管3および出口側流路8である。より正確には、原水側流路6の止水弁11の下流側、浄水側流路7の逆止弁15の下流側、出口側流路8、吐水管3の一部に、水が滞留する。
この滞留水が原水である場合は、残留塩素の作用により、吐水管3の外部から侵入した雑菌が、滞留水内部で繁殖することを防止できる。したがって、浄水器2内に雑菌が侵入して繁殖することも防止できる。一方、この滞留水が浄水である場合は、残留塩素が浄水器2で除かれているため、雑菌の繁殖防止効果を期待することができない。
【0026】
給水装置10の構成において、出口側流路8および吐水管3は、原水吐出および浄水吐出における兼用の吐出経路となっている。
このため、ユーザが給水装置10を利用する際に、原水を吐出することがあれば、吐水管3や出口側経路8内の滞留水を原水とでき、装置内(特に浄水器2内)での雑菌の繁殖防止を図れる。また、単独の操作手段9により給水装置10の操作を行う構成のため、操作が容易である。
【0027】
一方、原水の利用頻度が低い場合には、次のような不具合がある。
給水装置10内で、吐出管3と連通する配管内に浄水を滞留させたまま放置しておくと、滞留水内で雑菌が繁殖することがありうる。特に、この残留塩素のない滞留水を放置しておく時間が長くなるほど、雑菌が繁殖する確率が高められることになる。
【0028】
給水装置10において、吐出管3と連通する配管内で、原水の吐出頻度に関わらず、浄水の滞留により雑菌が繁殖する不具合を防止するため、次のような構成が操作手段9に設けられている。
この構成は、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置の配置構成に関するものである。
【0029】
切換用レバー13の可動範囲は、浄水吐出位置C1と止水位置N1とを両端とする範囲とされている。
加えて、浄水吐出位置C1と止水位置N1との間に、原水吐出位置P1が設けられている。
【0030】
本実施の形態では、操作手段9の配設状態において、浄水吐出位置C1は切換用レバー13を鉛直方向に傾倒させた位置、止水位置N1は切換用レバー13を鉛直方向に傾倒させた位置に設定されている。加えて、浄水吐出位置C1および止水位置N1で、切換用レバー13がデテント(戻り止め)機構により位置決めされるものとなっている。つまり、浄水吐出位置C1および止水位置N1は、切換用レバー13の特定の回動位置として、設定されている。
これに対して、原水吐出位置P1は、切換用レバー13の特定の回動位置ではなく、特定の回動領域として、設定されている。具体的には、浄水吐出位置C1から止水位置N1までの切換用レバー13の回動範囲がすべて、原水吐出位置P1として設定されている。したがって、デテントされる浄水吐出位置C1および止水位置N1から、わずかでも切換用レバー13を回動させると、切換用レバー13は原水吐出位置P1に位置することになり、吐水管3より原水の吐出が行われる。
【0031】
このため、浄水を吐出した後に止水を行う際には、切換用レバー13が必ず原水吐出位置P1を通過することになり、浄水吐出→原水吐出→止水となって、必ず原水が吐出される。つまり、浄水吐出後に必ず原水吐出が行われて、吐水管3や出口側経路8内の滞留水を原水とできる。したがって、給水装置10内(特に浄水器2内)での雑菌の繁殖防止を図ることができる。
【0032】
また、本実施の形態では、切換用レバー13を回動式としているが、この構成に限定されるものではない。
止水弁11・12の操作手段の構成としては、例えば次のようなものであっても良い。操作手段に、直線経路に沿ってスライドするレバーを設け、該直線経路の両端に、浄水吐出位置C1と止水位置N1とをそれぞれ配置すると共に、この中間部に浄水吐出位置C1を配置するものである。このようなスライド式レバーを操作手段に設ける構成としても、前述の回動式レバーの場合と同様の作用・効果を奏するものである。
【0033】
図2を用いて、第二の実施の形態である給水装置20を説明する。
給水装置20は、前記各流路を形成する配管の配置構成や、原水側流路6および浄水側流路7の開閉手段(止水弁11・12)の構成は、給水装置10と同様である。そこで以下では、給水装置10と比較して同様の部分に関する説明は省略すると共に同一の符号を用いるものとし、相違する部分について説明を行う。
この相違する部分は、一つは、止水弁11・12の操作手段16の構成であり、もう一つは、操作手段16の操作に基づいて止水弁11・12を作動させる制御回路18の構成である。
【0034】
操作手段16は、止水弁11・12を統括操作する兼用の操作手段であり、吐水管3(蛇口)の配管上もしくは、給水装置20を設ける室内の壁面等に配置される。
操作手段16には、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置に対応するスイッチ仕組みが設けられている。本実施の形態では、このスイッチ仕組みは、浄水吐出ボタンC2、原水吐出ボタンP2、止水ボタンN2からなる三つの押しボタンを備えている。加えて、この押しボタンは、同時に複数のボタンを押し込むことはできない構成として、三つのうちいずれかのボタンが択一選択されるものとなっている。
【0035】
操作手段16と、止水弁11・12との間は、制御回路18を介して信号伝達可能に接続されている。そして、操作手段16の操作により、次のようにして、止水弁11・12が作動する。
操作手段16から制御回路18に向けて、前記スイッチ仕組み上のボタン選択状態に応じて、切換信号が出力される。例えば、操作手段16で止水ボタンN2が選択されている(押し込まれている)と、止水を意味する切換信号が制御回路18に伝達される。
一方、制御回路18は、入力された切換信号に基づいて、止水弁11・12のそれぞれに駆動信号を送信する。つまり、ユーザにより操作手段16が操作されると、制御回路18に入力される切換信号が変化し、その変化に応じた駆動信号が制御回路18より出力されて、止水弁11・12が作動する。
【0036】
浄水吐出ボタンC2が選択されているときは、制御回路18より、止水弁11に向けて原水側流路6の閉鎖を指令する駆動信号が出力され、止水弁12に向けては浄水側流路7の開放を指令する駆動信号が出力される。そして、吐水管3より浄水が吐出される。
一方、原水吐出ボタンP2が選択されているときは、制御回路18より、止水弁11に向けて原水側流路6の開放を指令する駆動信号が出力され、止水弁12に向けては浄水側流路7の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。そして、吐水管3より原水が吐出される。
また、止水ボタンN2が選択されているときは、制御回路18より、止水弁11に向けて原水側流路6の閉鎖を指令する駆動信号が出力され、止水弁12に向けても浄水側流路7の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。そして、吐出管3が止水される。
【0037】
ここで、制御回路18は、操作手段16において、浄水吐出ボタンC2の選択から止水ボタンN2の選択に移行した場合には、以下で説明する制御手順50に従って、止水弁11・12の開閉を制御する。
この制御手順50は、浄水吐出後に、必ず原水を吐出するようにして、前記滞留水が浄水のまま(長時間)放置される不具合を防止するためのものである。
制御回路18には、制御手順50を記憶するメモリ19が備えられている。
【0038】
図3を用いて、制御手順50について説明する。
操作手段16において、浄水吐出ボタンC2から止水ボタンN2への選択切換が行われると、制御回路18内での処理が、制御手順50に基づく処理に移行する(ステップ100)。
このとき制御回路18は、まず、止水弁12に浄水側流路7の閉鎖を指令し、吐水管3からの浄水吐出を止水する(ステップ101)。
なお、このとき、止水弁11により原水側流路6は閉鎖されている。これは、この選択切換の開始前には、浄水吐出ボタンC2が選択されているため、止水弁11が原水側流路6を閉鎖した状態にあるためである。
【0039】
ステップ101の処理が終了すると、制御回路18は、止水弁11に原水側流路6の開放を指令し、吐水管3から原水を吐出させる(ステップ102)。これにより、浄水からなる前記滞留水を、原水からなる滞留水に更新するものである。
【0040】
滞留水の更新を確実に行うためには、原水の吐出量が一定以上確保されることが望ましい。そこで、原水の吐出量を確保するため、ステップ103の処理が設けられている。
ステップ103では、制御回路18において、止水弁11による原水側流路6の開放後の経過時間が、所定の一定時間に到達したか否かが、判定される。なお、制御回路18には、原水側流路6の開放後の経過時間を計測するためのタイマ21が設けられている。
そして、一定時間が経過すると処理がステップ104に進み、制御回路18は止水弁11に原水側流路6の閉鎖を指令して、吐水管3からの原水吐出が止水される。また、一定時間が経過しない間は、ステップ103における判定処理が継続して行われる。つまり、吐水管3からの原水吐出が継続される。
【0041】
また、操作手段16には、前記所定の一定時間を時間幅を調整する手段として、調整ダイヤル22が設けられている。このため、ユーザは、浄水を吐出した後に止水を行う際の原水吐出量を調整可能である。
また、本実施の形態では、制御回路18側において、原水吐出量の算定は、前記タイマによる時間計測に基づくものとしているが、原水側流路6上に原水の流量を計測する手段を設けて、原水の吐出量そのものを直接計測する構成であってもよい。
【0042】
ステップ104の処理が終了すると、制御手順50の一連処理は終了する(ステップ105)。
【0043】
このため、浄水を吐出した後に止水を行う際には、必ず原水吐出が行われて、吐水管3や出口側経路8内の滞留水を原水とできる。加えて、このときの原水吐出時間を一定時間確保することで、原水の吐出量を十分確保することができ、滞留水の更新が確実となる。
【0044】
また、本実施の形態では、浄水吐出ボタンC2から止水ボタンN2への選択切換が行われた場合に限り、制御回路18の処理が、制御手順50に基づく処理に移行するものとしている。
例えば、このような滞留水更新のための処理手順は、浄水吐出後に限って原水を一定時間(一定量)吐出させる制御に限定されるものではない。止水が行われる場合には常時、滞留水更新のための原水吐出処理を行うような制御として、浄水吐出後か原水吐出後かの判定処理を不要とする手順としても良い。
【0045】
図4、図5を用いて、第三の実施の形態である給水装置30を説明する。
給水装置30は、前記各流路を形成する配管の配置構成は給水装置10・20と同様であるが、吐水管3からの原水吐出および浄水吐出と止水とを切換える手段の構成が、給水装置10・20とは相違している。詳しくは後述するが、この切換手段は、給水装置30では、方向制御弁25により構成されている。
また、方向制御弁25は、前記操作手段16の構成の一部を利用した操作手段23により、切換操作可能である。加えて、操作手段23の操作に基づいて方向制御弁25を作動させる制御回路24の構成は、前記制御回路14・18と相違する。
以下では、給水装置10・20と同様の部分に関する説明は省略すると共に、同一の符号を用いるものとする。
【0046】
図4に示すように、給水装置30には、入口側流路5と、原水側流路6および浄水側流路7との合流部に、電磁式の方向制御弁25が設けられている。
方向制御弁25は、入口側流路5と連通する流路を、原水側流路6と浄水側流路7との間で切換えると共に、入口側流路5と流路6・7との連通を遮断する切換が可能に構成されている。
【0047】
図5を用いて、方向制御弁25の構成について説明する。
方向制御弁25は、回動式の円柱状の弁体26と、該弁体26を収納する円筒体27とを備えた3ポート3位置切換弁で構成されている。
図5(a)、図5(b)に示すように、方向制御弁25に備える3ポートとは、入口側流路5・原水側流路6・浄水側流路7にそれぞれ連通する入口側ポート27a・原水側ポート27b・浄水側ポート27cである。これらのポートは、円筒体27の内外壁面を貫通する開口として形成される。
【0048】
図5(a)、図5(b)は、それぞれ、弁体26および円筒体27において、切断面が軸方向で異なる位置の場合を示している。原水側ポート27b・浄水側ポート27cは、図5(a)上では切断されているのに対し、図5(b)上では紙面に対して手前側に位置し切断されない。一方、入口側ポート27aは、図(a)上は奥側に位置し切断されないが、図(b)上では切断されている。
また、これらのポートは、本実施の形態では、弁体26の軸方向より見て90度毎に配置されている。
【0049】
また、弁体26には、原水側ポート27bおよび浄水側ポート27cと、入口側ポート27aとを、連通可能とする切換流路26aが形成されている。
図5(a)に示される断面上では、弁体26に扇形の切欠き26bが形成されており、この切欠き26bが、切換流路26aの一部として構成されている。
この扇形の中心角は、前記ポート間の間隔に対応して90度となっている。そして、弁体26の回動により、切換流路26aと、原水側ポート27bおよび浄水側ポート27cのいずれか一方とのみが、連通可能である。
また、図5(b)に示される断面上では、弁体26は中空に形成される(中空部分26c)と共に、弁体26の外周部には周方向に沿って等間隔に開口26dが形成されている。そして、中空部分26cおよび開口26d・26d・・も、切換流路26aの一部として構成されている。
ここで、開口26d・26d間の間隔(図5(b)での弁体26の肉部分)は、入口側ポート27aの開口幅よりも狭いものとなっており、入口側ポート27aと切換流路26aとは、弁体26の回動位置によらず、常時連通する構成である。
なお、切欠き26bと中空部分26cとは、当然ながら連通している。
【0050】
また、方向制御弁25には、弁体26を回動させる手段として、ステッピングモータが設けられている。このステッピングモータは、後述する制御回路23からの駆動信号を受けて、弁体26を回動させる。
【0051】
弁体26の回動位置に応じて、浄水吐出、原水吐出、止水の三状態に対応する三つの切換位置が設定されている。この三切換位置は、それぞれ、浄水吐出位置C3、原水吐出位置P3、止水位置N3である。つまり、弁体26は、原水吐出、浄水吐出、止水の三切換位置を切換可能に可動するものとして、構成されている。
【0052】
また、これらの三切換位置は、弁体26の特定の回動位置ではなく、特定の回動領域として設定されている。
具体的には、原水吐出位置P3は、切欠き26b(切換流路26a)と原水側ポート27bとが連通する回動範囲(90度)として、設定されている。同じく、浄水吐出位置C3は、切欠き26b(切換流路26a)と浄水側ポート27cとが連通する回動範囲(90度)として、設定されている。また、止水位置N3は、切欠き26b(切換流路26a)が原水側ポート27bと浄水側ポート27cのいずれとも連通しない回動範囲(90度)として、設定されている。
なお、弁体26の全回動範囲は270度に設定されており、このために、止水位置N3の回動範囲が90度となっている。このように弁体26の回動範囲を360度(一回転)より小さくすることで、弁体26による切換のパターンを制限するものである。これについては詳しくは後述する。
【0053】
給水装置30において、方向制御弁25を切換操作する手段は、単独の操作手段23としている。
操作手段23には、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置に対応する前記スイッチ仕組みが設けられている。浄水吐出ボタンC2、原水吐出ボタンP2、止水ボタンN2からなる三つの押しボタンの択一選択構成も、操作手段16と同様である。
つまり、操作手段23は、前記操作手段16より、調整ダイアル22を除いた構成とされている。
【0054】
また、操作手段23と、方向制御弁25との間は、制御回路24を介して信号伝達可能に接続されている。そして、操作手段23の操作により、次のようにして、方向制御弁25が作動される。
操作手段23から制御回路24に向けて、スイッチ仕組み上のボタン選択状態に応じて切換信号が出力される。
一方、制御回路24は、入力される切換信号に基づいて、方向制御弁25に駆動信号を送信する。つまり、ユーザにより操作手段23が操作されると、制御回路24に入力される切換信号が変化し、その変化に応じた駆動信号が制御回路24より出力されて、方向制御弁25が作動する。
【0055】
浄水吐出ボタンC2が選択されているときは、制御回路24より、方向制御弁25に向けて、弁体26を浄水吐出位置C3に回動させる駆動信号が出力される。そして、吐水管3より浄水が吐出される。
一方、原水吐出ボタンP2が選択されているときは、制御回路24より、方向制御弁25に向けて、弁体26を原水吐出位置P3に回動させる駆動信号が出力される。そして、吐水管3より原水が吐出される。
また、止水ボタンN2が選択されているときは、制御回路24より、方向制御弁25に向けて、弁体26を止水位置N3に回動させる駆動信号が出力される。そして、吐水管3が止水される。
【0056】
給水装置30においても、吐出管3と連通する配管内で、浄水の滞留により雑菌が繁殖する不具合を防止するための構成が、方向切換弁25に設けられている。この構成は、前述した浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置の配置構成に関するものである。
【0057】
図5(a)、図5(b)に示すように、弁体26の全回動範囲は、浄水吐出位置C3と止水位置N3とを両端とする範囲とされている。この回動範囲は、具体的には、前述したように、270度に設定されている。
加えて、浄水吐出位置C3と止水位置N3との間に、原水吐出位置P3が設けられている。
【0058】
このため、浄水を吐出した後に止水を行う際には、弁体26が必ず原水吐出位置P3を通過することになり、浄水吐出→原水吐出→止水となって、必ず原水が吐出される。つまり、浄水吐出後に必ず原水吐出が行われて、吐水管3や出口側経路8内の滞留水を原水とできる。したがって、給水装置30内(特に浄水器2内)での雑菌の繁殖防止を図ることができる。
【0059】
なお、方向制御弁25の構成は、回動式の弁体26を備える本実施の形態に限定されるものではない。
3ポート3位置切換弁であると共に、弁体の切換位置が浄水吐出位置と止水位置とを両端とし、浄水吐出位置と止水位置との間に原水吐出位置が設けられる構成であれば、他の構成であっても良い。
【0060】
次に、図6を用いて、第四の実施の形態である給水装置40を説明する。
給水装置40は、給水装置10が単一の原水源1にのみ接続されるのに対して、第二の原水源としての給湯器28にも接続されている。給湯器28は、水道管等の原水源より原水(水道水)の供給を受け、温水を吐出する。この温水は、浄水器を経た水ではないので、浄水器による浄化作用は受けておらず、本明細書では原水の一種として扱う。
本明細書においては、給水装置40を基準とするため、原水源1と、温水の供給源である給湯器28とを、異なる原水源として扱う。
【0061】
給水装置40には、給水装置10に備える前記各流路5・6・7・8と止水弁11・12)とに加えて、給湯器28からの温水(原水)を導入するための第二入口側流路29が設けられている。第二入口側流路29は、給湯器28と出口側流路8とを連通する配管である。
また、第二入口側流路29を開閉する手段(第二入口側流路開閉手段)として、電磁式の止水弁31が設けられている。止水弁31は、前記止水弁11・12と同様の構成である。
【0062】
給水装置40においては、原水源1および給湯器28から原水の供給を受ける。以下では、両原水を区別するため、原水源1からの供給水を冷水とし、給湯器28からの供給水を温水と記載する。冷水および温水はいずれも原水である。また、冷水を浄水器2にて浄化したものを浄水とする。
【0063】
給水装置40においては、冷水吐出、浄水吐出、止水に加えて、温水吐出が可能である。
まず、止水弁31を閉鎖した状態では、給水装置40の構成は実質的に前記給水装置10と同様の構成であり、止水弁11・12の開閉の組合せにより、吐水管3からの冷水吐出、浄水吐出、止水が切換られる。
一方、止水弁11・12を閉鎖し、止水弁31を開放した状態では、吐水管3より温水が吐出される。また、止水弁11・12・31をすべて閉鎖すれば、吐水管3からの吐水が停止(つまり止水)される。
【0064】
また、給水装置40には、止水弁11・12・31を統括操作する操作手段32が設けられている。つまり、操作手段32は、止水弁11・12の操作手段と止水弁31の操作手段とを、兼用する構成である。
操作手段23には、浄水吐出、冷水吐出、温水吐出、止水の四切換位置に対応する前記スイッチ仕組みが設けられている。本実施の形態では、このスイッチ仕組みは、浄水吐出ボタンC4、冷水吐出ボタンP4、止水ボタンN4、温水吐出ボタンHからなる四つの押しボタンを備えている。加えて、この押しボタンは、同時に複数のボタンを押し込むことはできない構成として、四つのうちいずれかのボタンが択一選択されるものとなっている。
【0065】
操作手段32と、止水弁11・12・31との間は、制御回路34を介して信号伝達可能に接続されている。そして、操作手段32の操作により、次のようにして、止水弁11・12・31が作動する。
操作手段32から制御回路34に向けて、前記スイッチ仕組み上のボタン選択状態に応じて切換信号が出力される。
一方、制御回路32は、入力される切換信号に基づいて、止水弁11・12・31のそれぞれに駆動信号を出力する。つまり、ユーザにより操作手段32が操作されると、制御回路34に入力される切換信号が変化し、その変化に応じた駆動信号が制御回路34より出力されて、止水弁11・12・31が作動する。
【0066】
操作手段32において、浄水吐出ボタンC4、冷水吐出ボタンP4、止水ボタンN4のいずれかが選択されている場合は、制御回路34から止水弁31に向けて、第二入口側流路29の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。つまり、給湯器28からの温水が給水装置40内に導入されることを阻止する。
【0067】
また、このとき同時に、制御回路34から止水弁11・12のそれぞれに向けても、駆動信号が出力される。
浄水吐出ボタンC4が選択されているときは、制御回路32より、止水弁11に向けて原水側流路6の閉鎖を指令する駆動信号が出力され、止水弁12に向けては浄水側流路7の開放を指令する駆動信号が出力される。そして、吐水管3より浄水が吐出される。
一方、冷水吐出ボタンP4が選択されているときは、制御回路32より、止水弁11に向けて原水側流路6の開放を指令する駆動信号が出力され、止水弁12に向けては浄水側流路7の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。そして、吐水管3より冷水が吐出される。
また、止水ボタンN4が選択されているときは、制御回路32より、止水弁11に向けて原水側流路6の閉鎖を指令する駆動信号が出力されると共に、止水弁12に向けても浄水側流路7の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。そして、吐出管3が止水される。
【0068】
一方、操作手段32において、温水吐出ボタンHが選択されている場合は、制御回路34から止水弁11・12に向けて、それぞれ、原水側流路6および浄水側流路7の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。つまり、原水源1からの冷水が給水装置40内に導入されることを防止する。
また、このとき同時に、制御回路34から止水弁31に向けて、第二入口側流路29を開放を指令する駆動信号が出力される。そして、吐出管3から温水が吐出される。
【0069】
以上構成により、給水装置40においては、異なる原水(冷水および温水)の吐出切換も、単独の操作手段32により簡便に行うことができる。
また、出口側流路8および吐水管3は、原水(冷水および温水)吐出および浄水吐出における兼用の吐出経路となっているため、原水を吐出すれば、出口側経路の滞留水を原水とでき、装置内(特に浄水器2内)での雑菌の繁殖防止を図れる。
【0070】
前記の第一から第三の実施の形態においては、浄水からなる滞留水を更新する機能が設けられている。
給水装置10においては、操作手段9の構成により、浄水吐出後に必ず原水が吐出されるものとなっている。また、給水装置20では、制御手順50に基づく制御回路18の処理により、浄水吐出後に必ず原水が吐出される。また、給水装置30では、方向制御弁25の構成により、浄水吐出後に必ず原水が吐出される。
これに対して、給水装置40には、本実施の形態では、原水の吐出頻度に関わらず、浄水からなる滞留水を更新する機能は、設けられていない。本実施の形態の構成に代えて、複数の原水源に接続される給水装置40においても、前記更新機能を備えるものとしてもよい。
【0071】
また、給水装置40においては、止水弁11・12・31を用いて、浄水吐出、冷水吐出、温水吐出、止水の四切換を行う構成としているが、切換手段としては、この構成に限定されるものではない。
例えば、給水装置の構成として、入口側流路5、第二入口側流路29、原水側流路6、浄水側流路7を、4ポート4位置切換弁を介して切換・遮断可能に構成すると共に、該切換弁の操作手段や制御回路を設けるようにしても良い。ここで、4ポートは前記流路5・29・6・7に対応し、四位置は浄水吐出、冷水吐出、温水吐出、止水の四切換に対応している。
【0072】
また、前記の第一から第四の実施の形態においては、浄水器2をそれぞれ給水装置10・20・30・40に含めない構成としているが、浄水器2を含めて給水装置を構成するものとしてもよい。
特に、浄水器を含めた給水装置をユニット構成とすることで、取付け作業時の作業工数を短縮したり、取付けスペースの縮小を図ることができる。
【0073】
【発明の効果】
請求項1記載の如く、単独の原水源から原水を導入する入口側流路と、入口側流路から分岐する原水側流路と、入口側流路から分岐し浄水器を経由する浄水側流路と、原水側流路および浄水側流路の合流部から吐水管に至る出口側流路と、
原水側流路を開閉する原水側流路開閉手段と、浄水側流路を開閉する浄水側流路開閉手段と、各開閉手段を操作する単独の操作手段と、
を備えるので、
ユーザが給水装置を利用する際に、原水を吐出することがあれば、吐水管や出口側経路内の滞留水を原水とでき、装置内(特に浄水器内)での雑菌の繁殖防止を図れる。また、単独の操作手段により給水装置の操作を行う構成のため、操作が容易である。
【0074】
請求項2記載の如く、第二の原水源と出口側流路とを連通する第二入口側流路と、第二入口側流路を開閉する第二入口側流路開閉手段とを備え、
前記単独の操作手段は第二入口側流路開閉手段の操作手段を兼用するので、
異なる原水(冷水および温水)の吐出切換も、単独の操作手段により簡便に行うことができる。
また、出口側流路および吐水管は、原水(冷水および温水)吐出および浄水吐出における兼用の吐出経路となっているため、原水を吐出すれば、出口側経路の滞留水を原水とでき、装置内(特に浄水器内)での雑菌の繁殖防止を図れる。
【0075】
請求項3記載の如く、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段の操作手段に、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置で切換を行う切換用レバーを設け、
切換用レバーの可動範囲は、浄水吐出位置と止水位置とを両端とする範囲とし、浄水吐出位置と止水位置との間に原水吐出位置を設けたので、
浄水を吐出した後に止水を行う際には、切換用レバーが必ず原水吐出位置を通過することになり、浄水吐出→原水吐出→止水となって、必ず原水が吐出される。つまり、浄水吐出後に必ず原水吐出が行われて、吐水管や出口側経路内の滞留水を原水とできる。したがって、給水装置内(特に浄水器内)での雑菌の繁殖防止を図ることができる。
【0076】
請求項4記載の如く、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を、電磁式アクチュエータを用いて構成すると共に、
前記操作手段の操作による信号出力に基づいて、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を作動させる制御回路を設けると共に、該制御回路に制御手順を記憶するメモリを備え、
該制御回路は、浄水吐出後に止水を指令する信号を受けた場合には、前記制御手順に従って、まず浄水側流路開閉手段に浄水側流路の閉鎖指令を出力し、次に原水側流路開閉手段に原水側流路の開放指令を出力した後、一定時間経過後に、原水側流路開閉手段に原水側流路の閉鎖指令を出力するので、
浄水を吐出した後に止水を行う際には、必ず原水吐出が行われて、吐水管や出口側経路内の滞留水を原水とできる。加えて、このときの原水吐出時間を一定時間確保することで、原水の吐出量を十分確保することができ、滞留水の更新が確実となる。
【0077】
請求項5記載の如く、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を、入口側流路が原水側流路および浄水側流路に分岐する部位に設ける、単一の方向制御弁で構成すると共に、
該方向制御弁に、原水吐出、浄水吐出、止水の三切換位置を切換可能に可動する弁体を設け、該弁体の可動範囲を浄水吐出位置と止水位置とを両端とし、浄水吐出位置と止水位置との間に原水吐出位置を設けたので、
浄水を吐出した後に止水を行う際には、弁体が必ず原水吐出位置を通過することになり、浄水吐出→原水吐出→止水となって、必ず原水が吐出される。つまり、浄水吐出後に必ず原水吐出が行われて、吐水管や出口側経路内の滞留水を原水とできる。したがって、給水装置内(特に浄水器内)での雑菌の繁殖防止を図ることができる。
【0078】
請求項6記載の如く、前記浄水器を備えるので、
浄水器を含めた給水装置をユニット構成とすることで、取付け作業時の作業工数を短縮したり、取付けスペースの縮小を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】給水装置10の構成図である。
【図2】給水装置20の構成図である。
【図3】制御手順50を示すフロー図である。
【図4】給水装置30の構成図である。
【図5】方向制御弁25の断面図である。
【図6】給水装置40の構成図である。
【符号の説明】
1 原水源
5 入口側流路
6 原水側流路
7 浄水側流路
8 出口側流路
9 操作手段
10 給水装置
11 止水弁
12 止水弁
13 切換用レバー
14 制御回路
28 温水源
29 第二入口側流路
C1 浄水吐出位置
P1 原水吐出位置
N1 止水位置
【発明の属する技術分野】
本発明は、単一の吐水管により、水道水等の原水源からの原水を給水すると共に、該原水を浄水器を介して浄化した浄水を給水可能とする給水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、単一の吐水管(蛇口)より、水道水等の原水と、原水を浄水器により処理した浄水とを、吐出可能とした構成の給水装置が公知である。このような給水装置には、水道管等の原水源からの原水を、直接吐水管へ供給する流路と、浄水器を経由して吐水管に供給する流路とが形成され、この流路切換および流路の閉止を行うための流路切換弁が備えられている。そして、このような給水装置は、単一の吐水管より、原水または浄水を吐出できる構成となっている。
【0003】
以上構成の給水装置において、止水時には、吐水管から浄水器や流路切換弁までの配管内に、滞留水が発生する。原水を吐出した後には、原水が滞留水として残留し、浄水を吐出した後には、浄水が滞留水として残留する。
ここで、浄水器は、原水に含まれる異臭の原因となる臭気成分を取り除くと共に、雑菌の繁殖を防止する残留塩素をも除去する。つまり、浄水器通過後の浄水には、雑菌の繁殖を防止する作用がない。
このため、浄水の吐出後に止水を行い、つまり前記滞留水が浄水である状態で、長時間が経過すると、この滞留水中で雑菌が繁殖しやすくなる。特に、吐水管は、ユーザが指等を接触させやすい部位であると共に、外気との接触部である。したがって、外部の雑菌が、吐水管より上流側の配管内の滞留水に到達しやすく、雑菌の繁殖が発生しやすい。そして、この滞留水に雑菌が発生すると、浄水器の内部においても雑菌が繁殖してしまうことになる。
【0004】
そこで、このような不具合を防止するため、一定時間毎に給水装置を駆動させて、滞留水を捨て水として排出し、滞留水の更新を行うようにした技術が知られている。例えば、特許文献1に開示される技術である。
該技術においては、流路の切換弁を電磁式とし、電子制御により切換弁の開閉を行うように構成して、自動的に一定時間毎に原水の吐出を行うものである。そして、吐水管より上流側の配管内に、浄水が長時間残留することを防止し、浄水器内部やその下流側の配管内での雑菌の繁殖を、防止している。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−155555号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示される技術では、原水を吐出するタイミングは、常に一定時間毎となっている。ここで、ユーザが浄水の吐出を行った後、次の原水吐出タイミングが訪れるまでは、前記配管内に浄水が滞留したままとなる。
そして、浄水の滞留する時間をできるだけ短縮しようとすれば、原水の吐出間隔である前記一定時間の時間幅を短縮することが考えれられるが、これは捨て水の量を増大させると共に、電磁式とした切換弁や電子制御機構を頻繁に駆動させて、装置の耐久性を損なうものとなる。
また、滞留水の更新は、残留塩素の除かれた浄水が滞留している場合に必要なことであって、原水が滞留している場合には、雑菌繁殖の防止の点からは、更新の必要性は低いものである。つまり、原水が滞留した状態であるならば、一定時間毎に原水を吐出して、残留水の更新を図る必要性は必ずしもない。原水が滞留している場合には、残留塩素の作用を期待できるためである。したがって、浄水の吐出後に原水を一度吐出してやれば、雑菌繁殖の防止を図ることができる。
そこで本発明は、自動的に、浄水吐出後の残留水をできるだけ早く原水の残留水に更新して雑菌繁殖の防止を図りながら、更新後の捨て水の無駄を防止し、装置の耐久性も高めることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、単独の原水源から原水を導入する入口側流路と、入口側流路から分岐する原水側流路と、入口側流路から分岐し浄水器を経由する浄水側流路と、原水側流路および浄水側流路の合流部から吐水管に至る出口側流路と、
原水側流路を開閉する原水側流路開閉手段と、浄水側流路を開閉する浄水側流路開閉手段と、各開閉手段を操作する単独の操作手段と、
を備えるものである。
【0008】
請求項2においては、第二の原水源と出口側流路とを連通する第二入口側流路と、第二入口側流路を開閉する第二入口側流路開閉手段とを備え、
前記単独の操作手段は第二入口側流路開閉手段の操作手段を兼用するものである。
【0009】
請求項3においては、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段の操作手段に、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置で切換を行う切換用レバーを設け、
切換用レバーの可動範囲は、浄水吐出位置と止水位置とを両端とする範囲とし、浄水吐出位置と止水位置との間に原水吐出位置を設けたものである。
【0010】
請求項4においては、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を、電磁式アクチュエータを用いて構成すると共に、
前記操作手段の操作による信号出力に基づいて、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を作動させる制御回路を設けると共に、該制御回路に制御手順を記憶するメモリを備え、
該制御回路は、浄水吐出後に止水を指令する信号を受けた場合には、前記制御手順に従って、まず浄水側流路開閉手段に浄水側流路の閉鎖指令を出力し、次に原水側流路開閉手段に原水側流路の開放指令を出力した後、一定時間経過後に、原水側流路開閉手段に原水側流路の閉鎖指令を出力するものである。
【0011】
請求項5においては、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を、入口側流路が原水側流路および浄水側流路に分岐する部位に設ける、単一の方向制御弁で構成すると共に、
該方向制御弁に、原水吐出、浄水吐出、止水の三切換位置を切換可能に可動する弁体を設け、該弁体の可動範囲を浄水吐出位置と止水位置とを両端とし、浄水吐出位置と止水位置との間に原水吐出位置を設けたものである。
【0012】
請求項6においては、給水装置は、前記浄水器を備えるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の給水装置の実施の形態について図面を用いて説明する。
以下で、第一から第四の実施の形態である給水装置10・20・30・40を用いて説明する。
給水装置10・20・30は、単一の原水源1(一本の水道管)から原水が供給されるのに対し、給水装置40は複数の原水源より原水が供給される。複数の原水とは、例えば、水道管からの冷水と、水道水が給湯器28を経て加温された温水と、を意味する。
また、給水装置10・20・30においては、装置の操作手段の構成や、装置内の流路を開閉する手段の構成や、この開閉手段の制御回路の構成が、互いに相違するものとなっている。
以下、順に説明する。
【0014】
図1を用いて、第一の実施の形態である給水装置10を説明する。
給水装置10は、水道管等の原水源1と、原水の浄化手段である浄水器2とに接続され、原水源1から原水(水道水)の供給を受けると共に、浄水器2で原水を浄化して浄水を生成する。原水源1とした水道管上には、止水弁4が設けられており、止水弁4の手動操作により、給水装置10への原水供給および供給停止が切換られる。
また、給水装置10には単一の吐水管(蛇口)3が備えられ、原水源1からの原水と、浄水器2を経て浄化された浄水とが、共に吐水管3より吐水される。
【0015】
給水装置10には、原水源1と、浄水器2と、吐水管3とを接続する流路(配管)が設けられている。そして、これらの配管を連結して、原水源1から吐水管3に原水を供給する経路(原水吐出時経路)と、原水源1から浄水器2を経て吐水管3に浄水を供給する経路(浄水吐出時経路)とが、形成されている。
【0016】
給水装置10内に設けられる各流路は、具体的には、次に列挙するものからなる。
まず、原水源1から原水を給水装置10に導入するための入口側流路5である。
次いで、入口側流路5から分岐する、原水側流路6と浄水側流路7とである。浄水側流路7上には浄水器2が設けられており、浄水側流路7の上流側から導入された原水は、浄水器2を経由して浄化され、浄水側流路7の下流側から浄水が吐水される。
また、原水側流路6および浄水側流路7の合流部から吐水管3に至る出口側流路8である。ここで、出口側流路8より下流側、つまり出口側流路8および吐水管3の内部は、原水および浄水のいずれもが通過する経路となっている。
【0017】
以上において、前記原水吐出時経路(原水を吐出する経路)は、原水源1より、入口側流路5、原水側流路6、出口側流路8を経て、吐水管3に至る経路として形成されている。
同じく、前記浄水吐出時経路(浄水を吐出する経路)は、原水源1より、入口側流路5、浄水側流路7、出口側流路8を経て、吐水管3に至る経路として形成されている。前述したように、浄水吐出時経路7上には浄水器2が設けられており、浄水吐出時経路7に導入された原水は、浄水として吐水管3より吐出される。
【0018】
また、給水装置10には、吐水管3からの原水吐出および浄水吐出と、止水とを切換える手段が設けられている。
この切換手段は、原水側流路6を開閉する原水側流路開閉手段と、浄水側流路7を開閉する浄水側流路開閉手段と、からなっている。
両開閉手段は、本実施の形態では、電磁式の止水弁(流量制御弁)11・12で構成される。止水弁11・12は、操作手段9(後述)の操作に基づき、制御回路14(後述)からの駆動信号を受けて、それぞれ原水側流路6、浄水側流路7の開閉を行う。
なお、止水弁11・12は、流量制御弁ではなく、電磁式の2ポート2位置切換弁としてもよい。
【0019】
止水弁11・12による、原水吐出、浄水吐出、止水の切換は、次のようにして行われる。
止水弁11により原水側流路6を開放し、止水弁12により浄水側流路7を閉鎖させると、原水吐出時経路のみが連通して、吐水管3より原水が吐水される。一方、止水弁11により原水側流路6を閉鎖させて、止水弁12により浄水側流路7を開放すると、浄水吐出時経路のみが連通して、吐水管3より浄水が吐水される。また、止水弁11・12により原水側流路6と浄水側流路7の双方を閉鎖すると、原水吐出時経路および浄水吐出時経路が遮断されて、吐水管3からの吐水が停止(つまり止水)される。
【0020】
また、原水吐出時に、浄水器2の出口側(吐出側)からの原水の流入を防止するため、浄水器2と流路6・7・8の合流部との間で、浄水側流路7上に、逆止弁15が設けられている。逆止弁15は、浄水器2から下流側への浄水の吐出は許容するが、下流側から浄水器2へと向かう原水の流入は遮断する。
【0021】
給水装置10には、止水弁11・12を統括操作する単独の操作手段9が設けられており、該操作手段9は、吐水管3(蛇口)の配管上もしくは、給水装置10を設ける室内の壁面等に配置される。
操作手段9には、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置で切換を行う切換用レバー13が設けられている。切換用レバー13は回動式で構成され、その回動位置に応じて、浄水吐出位置C1、原水吐出位置P1、止水位置N1が設定されている。
【0022】
また、操作手段9と、止水弁11・12との間は、制御回路14を介して信号伝達可能に接続されている。そして、操作手段9の操作により、次のようにして、止水弁11・12が作動される。
操作手段9から制御回路14に向けて、切換用レバー13の回動位置に応じた切換位置信号が常時出力されている。制御回路14は、入力される切換位置信号に基づいて、止水弁11・12のそれぞれに駆動信号を送信する。つまり、ユーザにより操作手段9が操作されると、制御回路14に入力される切換位置信号が変化し、その変化に応じて制御回路14より出力される駆動信号も変化し、止水弁11・12の作動が制御される。
【0023】
また、本実施の形態では、流路6・7の開閉手段を電磁式の止水弁11・12とすると共に、操作手段9による止水弁11・12の制御機構を、電子回路である制御回路14としているが、この構成に限定されるものではない。
例えば、流路6・7の開閉手段を電磁式ではなく機械式の止水弁とし、操作手段による機械式止水弁の制御機構を、機械式のリンクで構成してもよい。あるいは、流路6・7の開閉手段を、油圧アクチュエータにより駆動される止水弁とし、制御機構を油圧回路で構成しても良い。
【0024】
切換用レバー13が浄水吐出位置C1にあるときは、制御回路14より、止水弁11に向けて原水側流路6の閉鎖を指令する駆動信号が出力され、止水弁12に向けては浄水側流路7の開放を指令する駆動信号が出力される。そして、吐水管3より浄水が吐出される。
一方、切換用レバー13が原水吐出位置P1にあるときは、制御回路14より、止水弁11に向けて原水側流路6の開放を指令する駆動信号が出力され、止水弁12に向けては浄水側流路7の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。そして、吐水管3より原水が吐出される。
また、切換用レバー13が止水切換位置N1にあるときは、制御回路14より、止水弁11に向けて原水側流路6の閉鎖を指令する駆動信号が出力されると共に、止水弁12に向けても浄水側流路7の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。そして、吐出管3が止水される。
【0025】
給水装置10の止水時には、給水装置10に備える配管内に、水が滞留する。水が滞留する部位は、主として浄水器2の下流側の配管内で、吐水管3および出口側流路8である。より正確には、原水側流路6の止水弁11の下流側、浄水側流路7の逆止弁15の下流側、出口側流路8、吐水管3の一部に、水が滞留する。
この滞留水が原水である場合は、残留塩素の作用により、吐水管3の外部から侵入した雑菌が、滞留水内部で繁殖することを防止できる。したがって、浄水器2内に雑菌が侵入して繁殖することも防止できる。一方、この滞留水が浄水である場合は、残留塩素が浄水器2で除かれているため、雑菌の繁殖防止効果を期待することができない。
【0026】
給水装置10の構成において、出口側流路8および吐水管3は、原水吐出および浄水吐出における兼用の吐出経路となっている。
このため、ユーザが給水装置10を利用する際に、原水を吐出することがあれば、吐水管3や出口側経路8内の滞留水を原水とでき、装置内(特に浄水器2内)での雑菌の繁殖防止を図れる。また、単独の操作手段9により給水装置10の操作を行う構成のため、操作が容易である。
【0027】
一方、原水の利用頻度が低い場合には、次のような不具合がある。
給水装置10内で、吐出管3と連通する配管内に浄水を滞留させたまま放置しておくと、滞留水内で雑菌が繁殖することがありうる。特に、この残留塩素のない滞留水を放置しておく時間が長くなるほど、雑菌が繁殖する確率が高められることになる。
【0028】
給水装置10において、吐出管3と連通する配管内で、原水の吐出頻度に関わらず、浄水の滞留により雑菌が繁殖する不具合を防止するため、次のような構成が操作手段9に設けられている。
この構成は、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置の配置構成に関するものである。
【0029】
切換用レバー13の可動範囲は、浄水吐出位置C1と止水位置N1とを両端とする範囲とされている。
加えて、浄水吐出位置C1と止水位置N1との間に、原水吐出位置P1が設けられている。
【0030】
本実施の形態では、操作手段9の配設状態において、浄水吐出位置C1は切換用レバー13を鉛直方向に傾倒させた位置、止水位置N1は切換用レバー13を鉛直方向に傾倒させた位置に設定されている。加えて、浄水吐出位置C1および止水位置N1で、切換用レバー13がデテント(戻り止め)機構により位置決めされるものとなっている。つまり、浄水吐出位置C1および止水位置N1は、切換用レバー13の特定の回動位置として、設定されている。
これに対して、原水吐出位置P1は、切換用レバー13の特定の回動位置ではなく、特定の回動領域として、設定されている。具体的には、浄水吐出位置C1から止水位置N1までの切換用レバー13の回動範囲がすべて、原水吐出位置P1として設定されている。したがって、デテントされる浄水吐出位置C1および止水位置N1から、わずかでも切換用レバー13を回動させると、切換用レバー13は原水吐出位置P1に位置することになり、吐水管3より原水の吐出が行われる。
【0031】
このため、浄水を吐出した後に止水を行う際には、切換用レバー13が必ず原水吐出位置P1を通過することになり、浄水吐出→原水吐出→止水となって、必ず原水が吐出される。つまり、浄水吐出後に必ず原水吐出が行われて、吐水管3や出口側経路8内の滞留水を原水とできる。したがって、給水装置10内(特に浄水器2内)での雑菌の繁殖防止を図ることができる。
【0032】
また、本実施の形態では、切換用レバー13を回動式としているが、この構成に限定されるものではない。
止水弁11・12の操作手段の構成としては、例えば次のようなものであっても良い。操作手段に、直線経路に沿ってスライドするレバーを設け、該直線経路の両端に、浄水吐出位置C1と止水位置N1とをそれぞれ配置すると共に、この中間部に浄水吐出位置C1を配置するものである。このようなスライド式レバーを操作手段に設ける構成としても、前述の回動式レバーの場合と同様の作用・効果を奏するものである。
【0033】
図2を用いて、第二の実施の形態である給水装置20を説明する。
給水装置20は、前記各流路を形成する配管の配置構成や、原水側流路6および浄水側流路7の開閉手段(止水弁11・12)の構成は、給水装置10と同様である。そこで以下では、給水装置10と比較して同様の部分に関する説明は省略すると共に同一の符号を用いるものとし、相違する部分について説明を行う。
この相違する部分は、一つは、止水弁11・12の操作手段16の構成であり、もう一つは、操作手段16の操作に基づいて止水弁11・12を作動させる制御回路18の構成である。
【0034】
操作手段16は、止水弁11・12を統括操作する兼用の操作手段であり、吐水管3(蛇口)の配管上もしくは、給水装置20を設ける室内の壁面等に配置される。
操作手段16には、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置に対応するスイッチ仕組みが設けられている。本実施の形態では、このスイッチ仕組みは、浄水吐出ボタンC2、原水吐出ボタンP2、止水ボタンN2からなる三つの押しボタンを備えている。加えて、この押しボタンは、同時に複数のボタンを押し込むことはできない構成として、三つのうちいずれかのボタンが択一選択されるものとなっている。
【0035】
操作手段16と、止水弁11・12との間は、制御回路18を介して信号伝達可能に接続されている。そして、操作手段16の操作により、次のようにして、止水弁11・12が作動する。
操作手段16から制御回路18に向けて、前記スイッチ仕組み上のボタン選択状態に応じて、切換信号が出力される。例えば、操作手段16で止水ボタンN2が選択されている(押し込まれている)と、止水を意味する切換信号が制御回路18に伝達される。
一方、制御回路18は、入力された切換信号に基づいて、止水弁11・12のそれぞれに駆動信号を送信する。つまり、ユーザにより操作手段16が操作されると、制御回路18に入力される切換信号が変化し、その変化に応じた駆動信号が制御回路18より出力されて、止水弁11・12が作動する。
【0036】
浄水吐出ボタンC2が選択されているときは、制御回路18より、止水弁11に向けて原水側流路6の閉鎖を指令する駆動信号が出力され、止水弁12に向けては浄水側流路7の開放を指令する駆動信号が出力される。そして、吐水管3より浄水が吐出される。
一方、原水吐出ボタンP2が選択されているときは、制御回路18より、止水弁11に向けて原水側流路6の開放を指令する駆動信号が出力され、止水弁12に向けては浄水側流路7の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。そして、吐水管3より原水が吐出される。
また、止水ボタンN2が選択されているときは、制御回路18より、止水弁11に向けて原水側流路6の閉鎖を指令する駆動信号が出力され、止水弁12に向けても浄水側流路7の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。そして、吐出管3が止水される。
【0037】
ここで、制御回路18は、操作手段16において、浄水吐出ボタンC2の選択から止水ボタンN2の選択に移行した場合には、以下で説明する制御手順50に従って、止水弁11・12の開閉を制御する。
この制御手順50は、浄水吐出後に、必ず原水を吐出するようにして、前記滞留水が浄水のまま(長時間)放置される不具合を防止するためのものである。
制御回路18には、制御手順50を記憶するメモリ19が備えられている。
【0038】
図3を用いて、制御手順50について説明する。
操作手段16において、浄水吐出ボタンC2から止水ボタンN2への選択切換が行われると、制御回路18内での処理が、制御手順50に基づく処理に移行する(ステップ100)。
このとき制御回路18は、まず、止水弁12に浄水側流路7の閉鎖を指令し、吐水管3からの浄水吐出を止水する(ステップ101)。
なお、このとき、止水弁11により原水側流路6は閉鎖されている。これは、この選択切換の開始前には、浄水吐出ボタンC2が選択されているため、止水弁11が原水側流路6を閉鎖した状態にあるためである。
【0039】
ステップ101の処理が終了すると、制御回路18は、止水弁11に原水側流路6の開放を指令し、吐水管3から原水を吐出させる(ステップ102)。これにより、浄水からなる前記滞留水を、原水からなる滞留水に更新するものである。
【0040】
滞留水の更新を確実に行うためには、原水の吐出量が一定以上確保されることが望ましい。そこで、原水の吐出量を確保するため、ステップ103の処理が設けられている。
ステップ103では、制御回路18において、止水弁11による原水側流路6の開放後の経過時間が、所定の一定時間に到達したか否かが、判定される。なお、制御回路18には、原水側流路6の開放後の経過時間を計測するためのタイマ21が設けられている。
そして、一定時間が経過すると処理がステップ104に進み、制御回路18は止水弁11に原水側流路6の閉鎖を指令して、吐水管3からの原水吐出が止水される。また、一定時間が経過しない間は、ステップ103における判定処理が継続して行われる。つまり、吐水管3からの原水吐出が継続される。
【0041】
また、操作手段16には、前記所定の一定時間を時間幅を調整する手段として、調整ダイヤル22が設けられている。このため、ユーザは、浄水を吐出した後に止水を行う際の原水吐出量を調整可能である。
また、本実施の形態では、制御回路18側において、原水吐出量の算定は、前記タイマによる時間計測に基づくものとしているが、原水側流路6上に原水の流量を計測する手段を設けて、原水の吐出量そのものを直接計測する構成であってもよい。
【0042】
ステップ104の処理が終了すると、制御手順50の一連処理は終了する(ステップ105)。
【0043】
このため、浄水を吐出した後に止水を行う際には、必ず原水吐出が行われて、吐水管3や出口側経路8内の滞留水を原水とできる。加えて、このときの原水吐出時間を一定時間確保することで、原水の吐出量を十分確保することができ、滞留水の更新が確実となる。
【0044】
また、本実施の形態では、浄水吐出ボタンC2から止水ボタンN2への選択切換が行われた場合に限り、制御回路18の処理が、制御手順50に基づく処理に移行するものとしている。
例えば、このような滞留水更新のための処理手順は、浄水吐出後に限って原水を一定時間(一定量)吐出させる制御に限定されるものではない。止水が行われる場合には常時、滞留水更新のための原水吐出処理を行うような制御として、浄水吐出後か原水吐出後かの判定処理を不要とする手順としても良い。
【0045】
図4、図5を用いて、第三の実施の形態である給水装置30を説明する。
給水装置30は、前記各流路を形成する配管の配置構成は給水装置10・20と同様であるが、吐水管3からの原水吐出および浄水吐出と止水とを切換える手段の構成が、給水装置10・20とは相違している。詳しくは後述するが、この切換手段は、給水装置30では、方向制御弁25により構成されている。
また、方向制御弁25は、前記操作手段16の構成の一部を利用した操作手段23により、切換操作可能である。加えて、操作手段23の操作に基づいて方向制御弁25を作動させる制御回路24の構成は、前記制御回路14・18と相違する。
以下では、給水装置10・20と同様の部分に関する説明は省略すると共に、同一の符号を用いるものとする。
【0046】
図4に示すように、給水装置30には、入口側流路5と、原水側流路6および浄水側流路7との合流部に、電磁式の方向制御弁25が設けられている。
方向制御弁25は、入口側流路5と連通する流路を、原水側流路6と浄水側流路7との間で切換えると共に、入口側流路5と流路6・7との連通を遮断する切換が可能に構成されている。
【0047】
図5を用いて、方向制御弁25の構成について説明する。
方向制御弁25は、回動式の円柱状の弁体26と、該弁体26を収納する円筒体27とを備えた3ポート3位置切換弁で構成されている。
図5(a)、図5(b)に示すように、方向制御弁25に備える3ポートとは、入口側流路5・原水側流路6・浄水側流路7にそれぞれ連通する入口側ポート27a・原水側ポート27b・浄水側ポート27cである。これらのポートは、円筒体27の内外壁面を貫通する開口として形成される。
【0048】
図5(a)、図5(b)は、それぞれ、弁体26および円筒体27において、切断面が軸方向で異なる位置の場合を示している。原水側ポート27b・浄水側ポート27cは、図5(a)上では切断されているのに対し、図5(b)上では紙面に対して手前側に位置し切断されない。一方、入口側ポート27aは、図(a)上は奥側に位置し切断されないが、図(b)上では切断されている。
また、これらのポートは、本実施の形態では、弁体26の軸方向より見て90度毎に配置されている。
【0049】
また、弁体26には、原水側ポート27bおよび浄水側ポート27cと、入口側ポート27aとを、連通可能とする切換流路26aが形成されている。
図5(a)に示される断面上では、弁体26に扇形の切欠き26bが形成されており、この切欠き26bが、切換流路26aの一部として構成されている。
この扇形の中心角は、前記ポート間の間隔に対応して90度となっている。そして、弁体26の回動により、切換流路26aと、原水側ポート27bおよび浄水側ポート27cのいずれか一方とのみが、連通可能である。
また、図5(b)に示される断面上では、弁体26は中空に形成される(中空部分26c)と共に、弁体26の外周部には周方向に沿って等間隔に開口26dが形成されている。そして、中空部分26cおよび開口26d・26d・・も、切換流路26aの一部として構成されている。
ここで、開口26d・26d間の間隔(図5(b)での弁体26の肉部分)は、入口側ポート27aの開口幅よりも狭いものとなっており、入口側ポート27aと切換流路26aとは、弁体26の回動位置によらず、常時連通する構成である。
なお、切欠き26bと中空部分26cとは、当然ながら連通している。
【0050】
また、方向制御弁25には、弁体26を回動させる手段として、ステッピングモータが設けられている。このステッピングモータは、後述する制御回路23からの駆動信号を受けて、弁体26を回動させる。
【0051】
弁体26の回動位置に応じて、浄水吐出、原水吐出、止水の三状態に対応する三つの切換位置が設定されている。この三切換位置は、それぞれ、浄水吐出位置C3、原水吐出位置P3、止水位置N3である。つまり、弁体26は、原水吐出、浄水吐出、止水の三切換位置を切換可能に可動するものとして、構成されている。
【0052】
また、これらの三切換位置は、弁体26の特定の回動位置ではなく、特定の回動領域として設定されている。
具体的には、原水吐出位置P3は、切欠き26b(切換流路26a)と原水側ポート27bとが連通する回動範囲(90度)として、設定されている。同じく、浄水吐出位置C3は、切欠き26b(切換流路26a)と浄水側ポート27cとが連通する回動範囲(90度)として、設定されている。また、止水位置N3は、切欠き26b(切換流路26a)が原水側ポート27bと浄水側ポート27cのいずれとも連通しない回動範囲(90度)として、設定されている。
なお、弁体26の全回動範囲は270度に設定されており、このために、止水位置N3の回動範囲が90度となっている。このように弁体26の回動範囲を360度(一回転)より小さくすることで、弁体26による切換のパターンを制限するものである。これについては詳しくは後述する。
【0053】
給水装置30において、方向制御弁25を切換操作する手段は、単独の操作手段23としている。
操作手段23には、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置に対応する前記スイッチ仕組みが設けられている。浄水吐出ボタンC2、原水吐出ボタンP2、止水ボタンN2からなる三つの押しボタンの択一選択構成も、操作手段16と同様である。
つまり、操作手段23は、前記操作手段16より、調整ダイアル22を除いた構成とされている。
【0054】
また、操作手段23と、方向制御弁25との間は、制御回路24を介して信号伝達可能に接続されている。そして、操作手段23の操作により、次のようにして、方向制御弁25が作動される。
操作手段23から制御回路24に向けて、スイッチ仕組み上のボタン選択状態に応じて切換信号が出力される。
一方、制御回路24は、入力される切換信号に基づいて、方向制御弁25に駆動信号を送信する。つまり、ユーザにより操作手段23が操作されると、制御回路24に入力される切換信号が変化し、その変化に応じた駆動信号が制御回路24より出力されて、方向制御弁25が作動する。
【0055】
浄水吐出ボタンC2が選択されているときは、制御回路24より、方向制御弁25に向けて、弁体26を浄水吐出位置C3に回動させる駆動信号が出力される。そして、吐水管3より浄水が吐出される。
一方、原水吐出ボタンP2が選択されているときは、制御回路24より、方向制御弁25に向けて、弁体26を原水吐出位置P3に回動させる駆動信号が出力される。そして、吐水管3より原水が吐出される。
また、止水ボタンN2が選択されているときは、制御回路24より、方向制御弁25に向けて、弁体26を止水位置N3に回動させる駆動信号が出力される。そして、吐水管3が止水される。
【0056】
給水装置30においても、吐出管3と連通する配管内で、浄水の滞留により雑菌が繁殖する不具合を防止するための構成が、方向切換弁25に設けられている。この構成は、前述した浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置の配置構成に関するものである。
【0057】
図5(a)、図5(b)に示すように、弁体26の全回動範囲は、浄水吐出位置C3と止水位置N3とを両端とする範囲とされている。この回動範囲は、具体的には、前述したように、270度に設定されている。
加えて、浄水吐出位置C3と止水位置N3との間に、原水吐出位置P3が設けられている。
【0058】
このため、浄水を吐出した後に止水を行う際には、弁体26が必ず原水吐出位置P3を通過することになり、浄水吐出→原水吐出→止水となって、必ず原水が吐出される。つまり、浄水吐出後に必ず原水吐出が行われて、吐水管3や出口側経路8内の滞留水を原水とできる。したがって、給水装置30内(特に浄水器2内)での雑菌の繁殖防止を図ることができる。
【0059】
なお、方向制御弁25の構成は、回動式の弁体26を備える本実施の形態に限定されるものではない。
3ポート3位置切換弁であると共に、弁体の切換位置が浄水吐出位置と止水位置とを両端とし、浄水吐出位置と止水位置との間に原水吐出位置が設けられる構成であれば、他の構成であっても良い。
【0060】
次に、図6を用いて、第四の実施の形態である給水装置40を説明する。
給水装置40は、給水装置10が単一の原水源1にのみ接続されるのに対して、第二の原水源としての給湯器28にも接続されている。給湯器28は、水道管等の原水源より原水(水道水)の供給を受け、温水を吐出する。この温水は、浄水器を経た水ではないので、浄水器による浄化作用は受けておらず、本明細書では原水の一種として扱う。
本明細書においては、給水装置40を基準とするため、原水源1と、温水の供給源である給湯器28とを、異なる原水源として扱う。
【0061】
給水装置40には、給水装置10に備える前記各流路5・6・7・8と止水弁11・12)とに加えて、給湯器28からの温水(原水)を導入するための第二入口側流路29が設けられている。第二入口側流路29は、給湯器28と出口側流路8とを連通する配管である。
また、第二入口側流路29を開閉する手段(第二入口側流路開閉手段)として、電磁式の止水弁31が設けられている。止水弁31は、前記止水弁11・12と同様の構成である。
【0062】
給水装置40においては、原水源1および給湯器28から原水の供給を受ける。以下では、両原水を区別するため、原水源1からの供給水を冷水とし、給湯器28からの供給水を温水と記載する。冷水および温水はいずれも原水である。また、冷水を浄水器2にて浄化したものを浄水とする。
【0063】
給水装置40においては、冷水吐出、浄水吐出、止水に加えて、温水吐出が可能である。
まず、止水弁31を閉鎖した状態では、給水装置40の構成は実質的に前記給水装置10と同様の構成であり、止水弁11・12の開閉の組合せにより、吐水管3からの冷水吐出、浄水吐出、止水が切換られる。
一方、止水弁11・12を閉鎖し、止水弁31を開放した状態では、吐水管3より温水が吐出される。また、止水弁11・12・31をすべて閉鎖すれば、吐水管3からの吐水が停止(つまり止水)される。
【0064】
また、給水装置40には、止水弁11・12・31を統括操作する操作手段32が設けられている。つまり、操作手段32は、止水弁11・12の操作手段と止水弁31の操作手段とを、兼用する構成である。
操作手段23には、浄水吐出、冷水吐出、温水吐出、止水の四切換位置に対応する前記スイッチ仕組みが設けられている。本実施の形態では、このスイッチ仕組みは、浄水吐出ボタンC4、冷水吐出ボタンP4、止水ボタンN4、温水吐出ボタンHからなる四つの押しボタンを備えている。加えて、この押しボタンは、同時に複数のボタンを押し込むことはできない構成として、四つのうちいずれかのボタンが択一選択されるものとなっている。
【0065】
操作手段32と、止水弁11・12・31との間は、制御回路34を介して信号伝達可能に接続されている。そして、操作手段32の操作により、次のようにして、止水弁11・12・31が作動する。
操作手段32から制御回路34に向けて、前記スイッチ仕組み上のボタン選択状態に応じて切換信号が出力される。
一方、制御回路32は、入力される切換信号に基づいて、止水弁11・12・31のそれぞれに駆動信号を出力する。つまり、ユーザにより操作手段32が操作されると、制御回路34に入力される切換信号が変化し、その変化に応じた駆動信号が制御回路34より出力されて、止水弁11・12・31が作動する。
【0066】
操作手段32において、浄水吐出ボタンC4、冷水吐出ボタンP4、止水ボタンN4のいずれかが選択されている場合は、制御回路34から止水弁31に向けて、第二入口側流路29の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。つまり、給湯器28からの温水が給水装置40内に導入されることを阻止する。
【0067】
また、このとき同時に、制御回路34から止水弁11・12のそれぞれに向けても、駆動信号が出力される。
浄水吐出ボタンC4が選択されているときは、制御回路32より、止水弁11に向けて原水側流路6の閉鎖を指令する駆動信号が出力され、止水弁12に向けては浄水側流路7の開放を指令する駆動信号が出力される。そして、吐水管3より浄水が吐出される。
一方、冷水吐出ボタンP4が選択されているときは、制御回路32より、止水弁11に向けて原水側流路6の開放を指令する駆動信号が出力され、止水弁12に向けては浄水側流路7の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。そして、吐水管3より冷水が吐出される。
また、止水ボタンN4が選択されているときは、制御回路32より、止水弁11に向けて原水側流路6の閉鎖を指令する駆動信号が出力されると共に、止水弁12に向けても浄水側流路7の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。そして、吐出管3が止水される。
【0068】
一方、操作手段32において、温水吐出ボタンHが選択されている場合は、制御回路34から止水弁11・12に向けて、それぞれ、原水側流路6および浄水側流路7の閉鎖を指令する駆動信号が出力される。つまり、原水源1からの冷水が給水装置40内に導入されることを防止する。
また、このとき同時に、制御回路34から止水弁31に向けて、第二入口側流路29を開放を指令する駆動信号が出力される。そして、吐出管3から温水が吐出される。
【0069】
以上構成により、給水装置40においては、異なる原水(冷水および温水)の吐出切換も、単独の操作手段32により簡便に行うことができる。
また、出口側流路8および吐水管3は、原水(冷水および温水)吐出および浄水吐出における兼用の吐出経路となっているため、原水を吐出すれば、出口側経路の滞留水を原水とでき、装置内(特に浄水器2内)での雑菌の繁殖防止を図れる。
【0070】
前記の第一から第三の実施の形態においては、浄水からなる滞留水を更新する機能が設けられている。
給水装置10においては、操作手段9の構成により、浄水吐出後に必ず原水が吐出されるものとなっている。また、給水装置20では、制御手順50に基づく制御回路18の処理により、浄水吐出後に必ず原水が吐出される。また、給水装置30では、方向制御弁25の構成により、浄水吐出後に必ず原水が吐出される。
これに対して、給水装置40には、本実施の形態では、原水の吐出頻度に関わらず、浄水からなる滞留水を更新する機能は、設けられていない。本実施の形態の構成に代えて、複数の原水源に接続される給水装置40においても、前記更新機能を備えるものとしてもよい。
【0071】
また、給水装置40においては、止水弁11・12・31を用いて、浄水吐出、冷水吐出、温水吐出、止水の四切換を行う構成としているが、切換手段としては、この構成に限定されるものではない。
例えば、給水装置の構成として、入口側流路5、第二入口側流路29、原水側流路6、浄水側流路7を、4ポート4位置切換弁を介して切換・遮断可能に構成すると共に、該切換弁の操作手段や制御回路を設けるようにしても良い。ここで、4ポートは前記流路5・29・6・7に対応し、四位置は浄水吐出、冷水吐出、温水吐出、止水の四切換に対応している。
【0072】
また、前記の第一から第四の実施の形態においては、浄水器2をそれぞれ給水装置10・20・30・40に含めない構成としているが、浄水器2を含めて給水装置を構成するものとしてもよい。
特に、浄水器を含めた給水装置をユニット構成とすることで、取付け作業時の作業工数を短縮したり、取付けスペースの縮小を図ることができる。
【0073】
【発明の効果】
請求項1記載の如く、単独の原水源から原水を導入する入口側流路と、入口側流路から分岐する原水側流路と、入口側流路から分岐し浄水器を経由する浄水側流路と、原水側流路および浄水側流路の合流部から吐水管に至る出口側流路と、
原水側流路を開閉する原水側流路開閉手段と、浄水側流路を開閉する浄水側流路開閉手段と、各開閉手段を操作する単独の操作手段と、
を備えるので、
ユーザが給水装置を利用する際に、原水を吐出することがあれば、吐水管や出口側経路内の滞留水を原水とでき、装置内(特に浄水器内)での雑菌の繁殖防止を図れる。また、単独の操作手段により給水装置の操作を行う構成のため、操作が容易である。
【0074】
請求項2記載の如く、第二の原水源と出口側流路とを連通する第二入口側流路と、第二入口側流路を開閉する第二入口側流路開閉手段とを備え、
前記単独の操作手段は第二入口側流路開閉手段の操作手段を兼用するので、
異なる原水(冷水および温水)の吐出切換も、単独の操作手段により簡便に行うことができる。
また、出口側流路および吐水管は、原水(冷水および温水)吐出および浄水吐出における兼用の吐出経路となっているため、原水を吐出すれば、出口側経路の滞留水を原水とでき、装置内(特に浄水器内)での雑菌の繁殖防止を図れる。
【0075】
請求項3記載の如く、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段の操作手段に、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置で切換を行う切換用レバーを設け、
切換用レバーの可動範囲は、浄水吐出位置と止水位置とを両端とする範囲とし、浄水吐出位置と止水位置との間に原水吐出位置を設けたので、
浄水を吐出した後に止水を行う際には、切換用レバーが必ず原水吐出位置を通過することになり、浄水吐出→原水吐出→止水となって、必ず原水が吐出される。つまり、浄水吐出後に必ず原水吐出が行われて、吐水管や出口側経路内の滞留水を原水とできる。したがって、給水装置内(特に浄水器内)での雑菌の繁殖防止を図ることができる。
【0076】
請求項4記載の如く、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を、電磁式アクチュエータを用いて構成すると共に、
前記操作手段の操作による信号出力に基づいて、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を作動させる制御回路を設けると共に、該制御回路に制御手順を記憶するメモリを備え、
該制御回路は、浄水吐出後に止水を指令する信号を受けた場合には、前記制御手順に従って、まず浄水側流路開閉手段に浄水側流路の閉鎖指令を出力し、次に原水側流路開閉手段に原水側流路の開放指令を出力した後、一定時間経過後に、原水側流路開閉手段に原水側流路の閉鎖指令を出力するので、
浄水を吐出した後に止水を行う際には、必ず原水吐出が行われて、吐水管や出口側経路内の滞留水を原水とできる。加えて、このときの原水吐出時間を一定時間確保することで、原水の吐出量を十分確保することができ、滞留水の更新が確実となる。
【0077】
請求項5記載の如く、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を、入口側流路が原水側流路および浄水側流路に分岐する部位に設ける、単一の方向制御弁で構成すると共に、
該方向制御弁に、原水吐出、浄水吐出、止水の三切換位置を切換可能に可動する弁体を設け、該弁体の可動範囲を浄水吐出位置と止水位置とを両端とし、浄水吐出位置と止水位置との間に原水吐出位置を設けたので、
浄水を吐出した後に止水を行う際には、弁体が必ず原水吐出位置を通過することになり、浄水吐出→原水吐出→止水となって、必ず原水が吐出される。つまり、浄水吐出後に必ず原水吐出が行われて、吐水管や出口側経路内の滞留水を原水とできる。したがって、給水装置内(特に浄水器内)での雑菌の繁殖防止を図ることができる。
【0078】
請求項6記載の如く、前記浄水器を備えるので、
浄水器を含めた給水装置をユニット構成とすることで、取付け作業時の作業工数を短縮したり、取付けスペースの縮小を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】給水装置10の構成図である。
【図2】給水装置20の構成図である。
【図3】制御手順50を示すフロー図である。
【図4】給水装置30の構成図である。
【図5】方向制御弁25の断面図である。
【図6】給水装置40の構成図である。
【符号の説明】
1 原水源
5 入口側流路
6 原水側流路
7 浄水側流路
8 出口側流路
9 操作手段
10 給水装置
11 止水弁
12 止水弁
13 切換用レバー
14 制御回路
28 温水源
29 第二入口側流路
C1 浄水吐出位置
P1 原水吐出位置
N1 止水位置
Claims (6)
- 単独の原水源から原水を導入する入口側流路と、入口側流路から分岐する原水側流路と、入口側流路から分岐し浄水器を経由する浄水側流路と、原水側流路および浄水側流路の合流部から吐水管に至る出口側流路と、
原水側流路を開閉する原水側流路開閉手段と、浄水側流路を開閉する浄水側流路開閉手段と、各開閉手段を操作する単独の操作手段と、
を備える、ことを特徴とする給水装置。 - 第二の原水源と出口側流路とを連通する第二入口側流路と、第二入口側流路を開閉する第二入口側流路開閉手段とを備え、
前記単独の操作手段は第二入口側流路開閉手段の操作手段を兼用する、
ことを特徴とする請求項1に記載の給水装置。 - 原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段の操作手段に、浄水吐出、原水吐出、止水の三切換位置で切換を行う切換用レバーを設け、
切換用レバーの可動範囲は、浄水吐出位置と止水位置とを両端とする範囲とし、浄水吐出位置と止水位置との間に原水吐出位置を設けた、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の給水装置。 - 原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を、電磁式アクチュエータを用いて構成すると共に、
前記操作手段の操作による信号出力に基づいて、原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を作動させる制御回路を設けると共に、該制御回路に制御手順を記憶するメモリを備え、
該制御回路は、浄水吐出後に止水を指令する信号を受けた場合には、前記制御手順に従って、まず浄水側流路開閉手段に浄水側流路の閉鎖指令を出力し、次に原水側流路開閉手段に原水側流路の開放指令を出力した後、一定時間経過後に、原水側流路開閉手段に原水側流路の閉鎖指令を出力する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の給水装置。 - 原水側流路開閉手段および浄水側流路開閉手段を、入口側流路が原水側流路および浄水側流路に分岐する部位に設ける、単一の方向制御弁で構成すると共に、
該方向制御弁に、原水吐出、浄水吐出、止水の三切換位置を切換可能に可動する弁体を設け、該弁体の可動範囲を浄水吐出位置と止水位置とを両端とし、浄水吐出位置と止水位置との間に原水吐出位置を設けた、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の給水装置。 - 前記浄水器を備える、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の給水装置。
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Cited By (3)
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JP2010190007A (ja) * | 2009-02-20 | 2010-09-02 | Mitsubishi Rayon Cleansui Co Ltd | システムキッチン |
JP2010242356A (ja) * | 2009-04-03 | 2010-10-28 | Mitsubishi Rayon Cleansui Co Ltd | システムキッチン |
CN114728813A (zh) * | 2019-11-11 | 2022-07-08 | 东丽株式会社 | 流路切换系统以及净水系统 |
-
2003
- 2003-04-22 JP JP2003117183A patent/JP2004324096A/ja active Pending
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