JP2004324025A - 耐久透水性付与剤および透水性繊維 - Google Patents
耐久透水性付与剤および透水性繊維 Download PDFInfo
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、透水性付与剤に関する。さらに詳しくは、吸水性物品の表面材等に用いる疎水性繊維用の耐久性のある透水性付与剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、紙おむつ、衛生ナプキン等の吸水性物品の表面材に用いる不織布の透水性付与剤としては、ソルビタンモノオレイン酸エステルとソルビタンモノオレイン酸エステルエチレンオキシド付加物との混合物を用いた付与剤が知られている(特許文献)。
【0003】
【特許文献】
特開昭63−38453号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年は紙おむつ等、繰り返し体液を吸収させる吸収体の性能向上の要望が強くなり、この透水性付与剤を用いて製造した不織布からなる表面材では、さらに吸収回数を増やす要望が出てきたため、繰り返し使用時に、吸収性能が十分でないという欠点を有するに至った。
【0005】
本発明は、繰り返し体液等の水性液体を透過させても、水性液体の吸収がスムーズで、吸収量の低下が少ない吸水性物品の表面材を得ることができる、疎水性繊維用透水性付与剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、下記一般式(1)で表されるジエステル(A)を40〜90重量%含有することを特徴とする疎水性繊維用耐久透水性付与剤;疎水性繊維がポリオレフィン系繊維またはポリエステル繊維であり、耐久透水性付与剤で処理して、疎水性繊維に対して0.05〜2質量%付着されてなる合成繊維;この合成繊維を抄紙してなる不織布;およびこの不織布からなる表面材を用いた吸水性物品に関するものである。
【0007】
【化2】
【0008】
[式中、R1COOは脂肪酸の残基、R2は炭素数2〜8のアルキレン基またはアルケニレン基を表す。]
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の疎水性繊維用耐久透水性付与剤を構成する必須成分であるジエステル(A)は、ソルビタンモノ脂肪酸エステル(B)2モルと二塩基酸(C)1モルが反応したものである。
【0010】
本発明のジエステル(A)の原料の1つであるソルビタンモノ脂肪酸エステル(B)は、ソルビタン1モルと脂肪酸1モルが反応したモノエステルであり、この脂肪酸の炭素数は、通常8〜22、好ましくは10〜20、さらに好ましくは12〜18である。
炭素数が8以上で油剤の溶解性の点で良好であり、22以下で油剤の外観の点で優れる。
【0011】
このソルビタンモノ脂肪酸エステル(B)は、ソルビタン由来の水酸基が3個残っており、この水酸基のうちの1個が、二塩基酸(C)と反応して、本発明のジエステル(A)を形成する。
【0012】
本発明の(B)の具体例としては、ソルビタンモノオクチル酸エステル、ソルビタンモノ2エチルヘキサン酸エステル、ソルビタンモノデカン酸エステル、ソルビタンモノラウリン酸エステル、ソルビタンモノミリスチン酸エステル、ソルビタンモノパルミチン酸エステル、ソルビタンモノステアリン酸エステル、ソルビタンモノオレイン酸エステル、ソルビタンモノリノール酸エステル、ソルビタンモノリノレン酸エステル、ソルビタンモノリシノレイン酸エステルがあげられる。好ましいものは、ソルビタンモノラウリン酸エステル、ソルビタンモノオレイン酸エステル、ソルビタンモノリシノレイン酸エステルであり、さらに好ましいものは、ソルビタンモノラウリン酸エステルである。
【0013】
本発明のジエステル(A)の原料のもう1つである二塩基酸(C)は、2個のカルボキシル基の炭素を除いた炭素数が通常2〜8、好ましくは4〜6の脂肪族の飽和または不飽和の二塩基酸であり、この具体例としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸があげられる。好ましいものは、アジピン酸、セバチン酸である。
【0014】
本発明における原料の(B)と(C)のエステル反応において、(B)のアルコール性水酸基当量/(C)のカルボキシル基当量の比率は、通常2.3〜1.7、好ましくは、2.2〜1.8、特に好ましくは、2.1〜1.9である。反応は、通常触媒の存在下、100〜200℃、好ましくは130〜170℃で行われ、常圧下、減圧下、もしくは加圧下で行うことが出来る。
反応時間は通常10〜20時間である。
触媒としては、通常エステル化反応に用いられる触媒、例えばパラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸及び金属含有化合物(ジブチルチンオキサイド、酢酸亜鉛)が挙げられる。通常吸着剤を用いて精製することにより本発明の化合物は得られる。
なお、本発明のジエステル(A)は、(B)と(C)との直接エステル反応以外に、二塩基酸(C)の代わりに、その酸無水物、メチル基などの低分子アルキルジエステル、酸クロライドを用いて製造しても差し支えない。
【0015】
本発明の透水性付与剤中のジエステル(A)の含有量は、通常40〜90質量%である。下限は、好ましくは、45質量%、さらに好ましくは、50質量%である。また、上限は、好ましくは、85質量%、さらに好ましくは、80質量%である。(A)の量が90質量%を越えると、付与剤の乳化性が低下し、40質量%未満では、付与剤を用いた繊維の吸水性が不足する。
【0016】
本発明の透水性付与剤は、必要に応じて、(A)以外に、界面活性剤(D)、およびその他の添加剤(E)を含有してもよい。
界面活性剤(D)としては、非イオン界面活性剤[例えば、炭素数8〜24の高級アルコールのエチレンオキシド(以下EOと略す)3〜30モル付加物、高級アルコールのプロピレンオキシド(以下POと略す)/EO3〜50モル付加物、多価アルコール/脂肪酸エステルのEO3〜30モル付加物、この付加物の炭素数8〜24脂肪酸エステル];アニオン界面活性剤(例えば、炭素数8〜18のカルボン酸塩、スルホン酸塩、および燐酸エステル塩);カチオン界面活性剤(例えば、第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤、アミン塩型界面活性剤);並びに両性界面活性剤(例えば、ベタイン型界面活性剤)が挙げられる。本発明の付与剤中の(D)の含量は、好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下である。
【0017】
その他の添加剤(E)としては、シリコン化合物、ワックス、酸化防止剤、紫外線吸収剤、および香料などが挙げられる。
本発明の付与剤中の(E)の含量は、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは0.1〜1質量%である。
【0018】
本発明の透水性付与剤は、必須成分のジエステル(A)と、必要により(D)および/または(E)の各成分を配合し、常温または必要により加熱(例えば30〜80℃)して均一に混合することにより得られる。各成分の配合順序、配合方法は特に限定されない。
【0019】
本発明の耐久透水性付与剤は、通常水系エマルションとして、疎水性繊維に給油される。
水系エマルションは、本付与剤に20〜40℃の水または湯を投入して希釈するか、20〜40℃の水または湯の中に本付与剤を加えて乳化し、作成するのが好ましい。
【0020】
水系エマルションには、必要により、水以外の水溶性溶剤を併用してもよい。
この水溶性溶剤は、20℃で水と任意の割合で相溶する溶剤であり、エチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。好ましくは、エチレングリコールである。
水溶性溶剤の使用量は、好ましくは水に対して20質量%以下、さらに好ましくは、1〜10質量%である。
【0021】
溶剤を除くエマルション中のの非揮発分の濃度は、任意の濃度の選択が可能であるが、好ましくは0.1〜30質量%、さらに好ましくは0.5〜20質量%である。
【0022】
疎水性繊維に透水性付与剤を付着させる方法には特に制限はなく、紡糸、延伸などの任意の工程で、オイリングロール法、浸漬法、噴霧法などの通常用いられる方法を利用することができる。
付与剤の付着量は、繊維に対し純分換算(水および水溶性溶剤を除く非揮発成分)で、好ましくは0.05〜2質量%、さらに好ましくは、0.1〜1.5質量%である。
本発明の透水性付与剤を付着させることで、疎水性繊維に耐久的な透水性を付与し、本発明の透水性繊維とすることができる。
【0023】
本発明の透水性繊維の素材に用いられる疎水性繊維とは、温度25℃、湿度65%で吸水率が1質量%以下である繊維を意味する。
疎水性繊維としては特に限定されず、通常用いられる疎水性の合成繊維を用いることができ、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等が挙げられる。
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、およびエチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体などが挙げられる。
また、ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート、およびポリエーテルポリエステルなどが挙げられる。 ポリアミドとしては、6,6−ナイロン、および6−ナイロンなどが挙げられる。
これらの中でも、ポリオレフィンおよびポリエステルは、おむつ用吸水素材として好ましく用いられる。
【0024】
本発明の耐久透水性付与剤が付与されてなる透水性繊維を用いた繊維形態は、布状の形状のものが好ましく、織物、編物、不織布などが挙げられる。また、混綿、混紡、混繊、交編、交織などの方法で混合した繊維を布状として使用してもよい。これらの中では、特に不織布が好ましい。
【0025】
不織布に適用する場合、本透水性付与剤を処理した短繊維を、乾式または湿式法で繊維積層体とした後、加熱ロールで圧着したり、空気加熱で融着したり、高圧水流で繊維を交絡させ不織布としてもよいし、スパンボンド法、メルトブローン法、フラッシュ紡糸法などによって得られた不織布に、本付与剤を付着させてもよい。
【0026】
本発明の透水性繊維、およびそれを用いた不織布は、吸水性物品の表面材、とくに紙おむつ、生理用ナプキン等の衛生材料の表面材として好適に用いられる。
また、セカンドシート、吸水体、工業用または医療用のワイパー、吸収パッド、および透水シートなどに利用することもできる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、以下において、部は質量部、%は質量%を意味する。
【0028】
実施例1
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄色液状の本発明の透水性付与剤[1]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノラウリン酸エステルアジピン酸エステル (80部)
2エチルヘキシルアルコールPO14モルEO12モル付加物 (20部)
【0029】
実施例2
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄色液状の本発明の透水性付与剤[2]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノラウリン酸エステルセバチン酸エステル (70部)
牛脂アルコールEO7モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO25モル付加物 (10部)
【0030】
実施例3
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄褐色液状の本発明の透水性付与剤[3]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノオレイン酸エステルアジピン酸エステル (70部)
2エチルヘキシルアルコールPO14モルEO12モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO25モル付加物 (10部)
【0031】
実施例4
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄褐色液状の本発明の透水性付与剤[4]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノオレイン酸エステルセバチン酸エステル (70部)
炭素数12,13アルコールEO9モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO10モル付加物 (10部)
【0032】
実施例5
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄褐色液状の本発明の透水性付与剤[5]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノオレイン酸エステルセバチン酸エステル (50部)
ソルビタンモノラウリン酸エステルアジピン酸エステル (20部)
ステアリルアルコールPO12EO9モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO25モル付加物 (10部)
実施例6
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄褐色液状の本発明の透水性付与剤[6]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノベヘニン酸エステルセバチン酸エステル (70部)
炭素数12,13アルコールEO9モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO10モル付加物 (10部)
【0033】
実施例7
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄色液状の本発明の透水性付与剤[7]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノオクチル酸エステルアジピン酸エステル (70部)
ステアリルアルコールPO12EO9モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO25モル付加物 (10部)
【0034】
比較例1
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄色液状の本発明の透水性付与剤[8]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノラウリン酸エステルアジピン酸エステル (35部)
2エチルヘキシルアルコールPO14モルEO12モル付加物 (65部)
【0035】
比較例2
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄色液状の本発明の透水性付与剤[9]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノラウリン酸エステルセバチン酸エステル (30部)
牛脂アルコールEO7モル付加物 (30部)
硬化ヒマシ油EO25モル付加物 (40部)
【0036】
比較例3
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄色液状の本発明の透水性付与剤[10]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノラウリン酸エステルアジピン酸エステル (95部)
硬化ヒマシ油EO25モル付加物 ( 5部)
【0037】
比較例4
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄色液状の本発明の透水性付与剤[11]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノラウリン酸エステル (70部)
炭素数12,13アルコールEO9モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO10モル付加物 (10部)
【0038】
比較例5
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄褐色液状の本発明の透水性付与剤[12]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノオレイン酸エステル (70部)
ステアリルアルコールPO12EO9モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO25モル付加物 (10部)
【0039】
比較例6
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄褐色液状の本発明の透水性付与剤[13]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノオレイン酸エステル (50部)
ソルビタンモノオレイン酸エステルEO20モル付加物エステル(50部)
【0040】
性能試験
実施例1〜7、および比較例1〜6で得た透水性付与剤を用いて、付与剤の乳化性、繰り返し透水性、およびドライタッチ性の評価を行った。評価結果を表1に示す。各試験項目の試験方法および評価基準は、下記のとおりである。
【0041】
【表1】
【0042】
〔乳化性〕
乳化方法 :30℃のイオン交換水99.5部を攪拌しながら、35℃の各透水性付与剤0.5部を投入して乳化した。
乳化性の評価:乳化60分経過後、目視にて判定した。
○:油滴・スカム無し
×:油滴・スカムが見られる
なお、比較例3は乳化性不良のため、繰り返し透水性、ドライタッチ性の評価試験が実施できなかった。
【0043】
〔繰り返し透水性〕
試料処理方法:目付20g/m2 のポリプロピレンスパンボンド不織布に、透水性付与剤を0.5%給油した。給油は、給油浴の付与剤エマルション(純分0.5%)に浸漬後、マングルで絞り(絞り率100%)、その後、循風乾燥機で80℃、30分間乾燥した。
透水性試験 :上記方法で処理した試料10cm×10cmを、内径4.3cmの上下に積んだ円筒2個の間に挟み、上の円筒内に、イオン交換水20ccを入れ、透水後、試料を濾紙で挟んで水を吸い取り、その後3時間風乾する。これを吸水回数1回とする。2回目以降は、これらの処理を水が透らなくなるまで繰り返す。試料が水を透した最後の回数を、繰り返し透水回数とした。
【0044】
〔ドライタッチ性〕
試料処理方法 :繰り返し透水性試験と同様に処理した。
ドライタッチ性の評価:上記の試料10cm×10cmに、同じ面積の濾紙を乗せ、中心部に水1ccを滴下し、1分後に水を滴下した箇所を手で軽く押さえ、触感でドライ感を確認した。
○:ドライ感あり。
×:湿った感じが残る。
【0045】
表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜7の透水性付与剤は、いずれも比較例に比べて繰り返し透水性が優れ、また、乳化性とドライタッチ性も良好である。
【0046】
【発明の効果】
本発明の耐久透水性付与剤が付着された透水性繊維を使用した不織布は、乳化性とドライタッチ性に優れていると同時に、繰り返し透水回数が従来の付与剤を用いた場合に比べて飛躍的に向上する。このため、紙おむつ、生理用ナプキンといった衛生材料の表面材としてとくに好適である。
【発明の属する分野】
本発明は、透水性付与剤に関する。さらに詳しくは、吸水性物品の表面材等に用いる疎水性繊維用の耐久性のある透水性付与剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、紙おむつ、衛生ナプキン等の吸水性物品の表面材に用いる不織布の透水性付与剤としては、ソルビタンモノオレイン酸エステルとソルビタンモノオレイン酸エステルエチレンオキシド付加物との混合物を用いた付与剤が知られている(特許文献)。
【0003】
【特許文献】
特開昭63−38453号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年は紙おむつ等、繰り返し体液を吸収させる吸収体の性能向上の要望が強くなり、この透水性付与剤を用いて製造した不織布からなる表面材では、さらに吸収回数を増やす要望が出てきたため、繰り返し使用時に、吸収性能が十分でないという欠点を有するに至った。
【0005】
本発明は、繰り返し体液等の水性液体を透過させても、水性液体の吸収がスムーズで、吸収量の低下が少ない吸水性物品の表面材を得ることができる、疎水性繊維用透水性付与剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、下記一般式(1)で表されるジエステル(A)を40〜90重量%含有することを特徴とする疎水性繊維用耐久透水性付与剤;疎水性繊維がポリオレフィン系繊維またはポリエステル繊維であり、耐久透水性付与剤で処理して、疎水性繊維に対して0.05〜2質量%付着されてなる合成繊維;この合成繊維を抄紙してなる不織布;およびこの不織布からなる表面材を用いた吸水性物品に関するものである。
【0007】
【化2】
【0008】
[式中、R1COOは脂肪酸の残基、R2は炭素数2〜8のアルキレン基またはアルケニレン基を表す。]
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の疎水性繊維用耐久透水性付与剤を構成する必須成分であるジエステル(A)は、ソルビタンモノ脂肪酸エステル(B)2モルと二塩基酸(C)1モルが反応したものである。
【0010】
本発明のジエステル(A)の原料の1つであるソルビタンモノ脂肪酸エステル(B)は、ソルビタン1モルと脂肪酸1モルが反応したモノエステルであり、この脂肪酸の炭素数は、通常8〜22、好ましくは10〜20、さらに好ましくは12〜18である。
炭素数が8以上で油剤の溶解性の点で良好であり、22以下で油剤の外観の点で優れる。
【0011】
このソルビタンモノ脂肪酸エステル(B)は、ソルビタン由来の水酸基が3個残っており、この水酸基のうちの1個が、二塩基酸(C)と反応して、本発明のジエステル(A)を形成する。
【0012】
本発明の(B)の具体例としては、ソルビタンモノオクチル酸エステル、ソルビタンモノ2エチルヘキサン酸エステル、ソルビタンモノデカン酸エステル、ソルビタンモノラウリン酸エステル、ソルビタンモノミリスチン酸エステル、ソルビタンモノパルミチン酸エステル、ソルビタンモノステアリン酸エステル、ソルビタンモノオレイン酸エステル、ソルビタンモノリノール酸エステル、ソルビタンモノリノレン酸エステル、ソルビタンモノリシノレイン酸エステルがあげられる。好ましいものは、ソルビタンモノラウリン酸エステル、ソルビタンモノオレイン酸エステル、ソルビタンモノリシノレイン酸エステルであり、さらに好ましいものは、ソルビタンモノラウリン酸エステルである。
【0013】
本発明のジエステル(A)の原料のもう1つである二塩基酸(C)は、2個のカルボキシル基の炭素を除いた炭素数が通常2〜8、好ましくは4〜6の脂肪族の飽和または不飽和の二塩基酸であり、この具体例としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸があげられる。好ましいものは、アジピン酸、セバチン酸である。
【0014】
本発明における原料の(B)と(C)のエステル反応において、(B)のアルコール性水酸基当量/(C)のカルボキシル基当量の比率は、通常2.3〜1.7、好ましくは、2.2〜1.8、特に好ましくは、2.1〜1.9である。反応は、通常触媒の存在下、100〜200℃、好ましくは130〜170℃で行われ、常圧下、減圧下、もしくは加圧下で行うことが出来る。
反応時間は通常10〜20時間である。
触媒としては、通常エステル化反応に用いられる触媒、例えばパラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸及び金属含有化合物(ジブチルチンオキサイド、酢酸亜鉛)が挙げられる。通常吸着剤を用いて精製することにより本発明の化合物は得られる。
なお、本発明のジエステル(A)は、(B)と(C)との直接エステル反応以外に、二塩基酸(C)の代わりに、その酸無水物、メチル基などの低分子アルキルジエステル、酸クロライドを用いて製造しても差し支えない。
【0015】
本発明の透水性付与剤中のジエステル(A)の含有量は、通常40〜90質量%である。下限は、好ましくは、45質量%、さらに好ましくは、50質量%である。また、上限は、好ましくは、85質量%、さらに好ましくは、80質量%である。(A)の量が90質量%を越えると、付与剤の乳化性が低下し、40質量%未満では、付与剤を用いた繊維の吸水性が不足する。
【0016】
本発明の透水性付与剤は、必要に応じて、(A)以外に、界面活性剤(D)、およびその他の添加剤(E)を含有してもよい。
界面活性剤(D)としては、非イオン界面活性剤[例えば、炭素数8〜24の高級アルコールのエチレンオキシド(以下EOと略す)3〜30モル付加物、高級アルコールのプロピレンオキシド(以下POと略す)/EO3〜50モル付加物、多価アルコール/脂肪酸エステルのEO3〜30モル付加物、この付加物の炭素数8〜24脂肪酸エステル];アニオン界面活性剤(例えば、炭素数8〜18のカルボン酸塩、スルホン酸塩、および燐酸エステル塩);カチオン界面活性剤(例えば、第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤、アミン塩型界面活性剤);並びに両性界面活性剤(例えば、ベタイン型界面活性剤)が挙げられる。本発明の付与剤中の(D)の含量は、好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下である。
【0017】
その他の添加剤(E)としては、シリコン化合物、ワックス、酸化防止剤、紫外線吸収剤、および香料などが挙げられる。
本発明の付与剤中の(E)の含量は、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは0.1〜1質量%である。
【0018】
本発明の透水性付与剤は、必須成分のジエステル(A)と、必要により(D)および/または(E)の各成分を配合し、常温または必要により加熱(例えば30〜80℃)して均一に混合することにより得られる。各成分の配合順序、配合方法は特に限定されない。
【0019】
本発明の耐久透水性付与剤は、通常水系エマルションとして、疎水性繊維に給油される。
水系エマルションは、本付与剤に20〜40℃の水または湯を投入して希釈するか、20〜40℃の水または湯の中に本付与剤を加えて乳化し、作成するのが好ましい。
【0020】
水系エマルションには、必要により、水以外の水溶性溶剤を併用してもよい。
この水溶性溶剤は、20℃で水と任意の割合で相溶する溶剤であり、エチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。好ましくは、エチレングリコールである。
水溶性溶剤の使用量は、好ましくは水に対して20質量%以下、さらに好ましくは、1〜10質量%である。
【0021】
溶剤を除くエマルション中のの非揮発分の濃度は、任意の濃度の選択が可能であるが、好ましくは0.1〜30質量%、さらに好ましくは0.5〜20質量%である。
【0022】
疎水性繊維に透水性付与剤を付着させる方法には特に制限はなく、紡糸、延伸などの任意の工程で、オイリングロール法、浸漬法、噴霧法などの通常用いられる方法を利用することができる。
付与剤の付着量は、繊維に対し純分換算(水および水溶性溶剤を除く非揮発成分)で、好ましくは0.05〜2質量%、さらに好ましくは、0.1〜1.5質量%である。
本発明の透水性付与剤を付着させることで、疎水性繊維に耐久的な透水性を付与し、本発明の透水性繊維とすることができる。
【0023】
本発明の透水性繊維の素材に用いられる疎水性繊維とは、温度25℃、湿度65%で吸水率が1質量%以下である繊維を意味する。
疎水性繊維としては特に限定されず、通常用いられる疎水性の合成繊維を用いることができ、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等が挙げられる。
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、およびエチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体などが挙げられる。
また、ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート、およびポリエーテルポリエステルなどが挙げられる。 ポリアミドとしては、6,6−ナイロン、および6−ナイロンなどが挙げられる。
これらの中でも、ポリオレフィンおよびポリエステルは、おむつ用吸水素材として好ましく用いられる。
【0024】
本発明の耐久透水性付与剤が付与されてなる透水性繊維を用いた繊維形態は、布状の形状のものが好ましく、織物、編物、不織布などが挙げられる。また、混綿、混紡、混繊、交編、交織などの方法で混合した繊維を布状として使用してもよい。これらの中では、特に不織布が好ましい。
【0025】
不織布に適用する場合、本透水性付与剤を処理した短繊維を、乾式または湿式法で繊維積層体とした後、加熱ロールで圧着したり、空気加熱で融着したり、高圧水流で繊維を交絡させ不織布としてもよいし、スパンボンド法、メルトブローン法、フラッシュ紡糸法などによって得られた不織布に、本付与剤を付着させてもよい。
【0026】
本発明の透水性繊維、およびそれを用いた不織布は、吸水性物品の表面材、とくに紙おむつ、生理用ナプキン等の衛生材料の表面材として好適に用いられる。
また、セカンドシート、吸水体、工業用または医療用のワイパー、吸収パッド、および透水シートなどに利用することもできる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、以下において、部は質量部、%は質量%を意味する。
【0028】
実施例1
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄色液状の本発明の透水性付与剤[1]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノラウリン酸エステルアジピン酸エステル (80部)
2エチルヘキシルアルコールPO14モルEO12モル付加物 (20部)
【0029】
実施例2
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄色液状の本発明の透水性付与剤[2]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノラウリン酸エステルセバチン酸エステル (70部)
牛脂アルコールEO7モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO25モル付加物 (10部)
【0030】
実施例3
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄褐色液状の本発明の透水性付与剤[3]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノオレイン酸エステルアジピン酸エステル (70部)
2エチルヘキシルアルコールPO14モルEO12モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO25モル付加物 (10部)
【0031】
実施例4
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄褐色液状の本発明の透水性付与剤[4]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノオレイン酸エステルセバチン酸エステル (70部)
炭素数12,13アルコールEO9モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO10モル付加物 (10部)
【0032】
実施例5
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄褐色液状の本発明の透水性付与剤[5]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノオレイン酸エステルセバチン酸エステル (50部)
ソルビタンモノラウリン酸エステルアジピン酸エステル (20部)
ステアリルアルコールPO12EO9モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO25モル付加物 (10部)
実施例6
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄褐色液状の本発明の透水性付与剤[6]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノベヘニン酸エステルセバチン酸エステル (70部)
炭素数12,13アルコールEO9モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO10モル付加物 (10部)
【0033】
実施例7
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄色液状の本発明の透水性付与剤[7]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノオクチル酸エステルアジピン酸エステル (70部)
ステアリルアルコールPO12EO9モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO25モル付加物 (10部)
【0034】
比較例1
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄色液状の本発明の透水性付与剤[8]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノラウリン酸エステルアジピン酸エステル (35部)
2エチルヘキシルアルコールPO14モルEO12モル付加物 (65部)
【0035】
比較例2
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄色液状の本発明の透水性付与剤[9]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノラウリン酸エステルセバチン酸エステル (30部)
牛脂アルコールEO7モル付加物 (30部)
硬化ヒマシ油EO25モル付加物 (40部)
【0036】
比較例3
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄色液状の本発明の透水性付与剤[10]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノラウリン酸エステルアジピン酸エステル (95部)
硬化ヒマシ油EO25モル付加物 ( 5部)
【0037】
比較例4
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄色液状の本発明の透水性付与剤[11]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノラウリン酸エステル (70部)
炭素数12,13アルコールEO9モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO10モル付加物 (10部)
【0038】
比較例5
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄褐色液状の本発明の透水性付与剤[12]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノオレイン酸エステル (70部)
ステアリルアルコールPO12EO9モル付加物 (20部)
硬化ヒマシ油EO25モル付加物 (10部)
【0039】
比較例6
下記処方の各成分を櫂型攪拌機を有する配合槽に仕込み、40〜50℃にて混合し、黄褐色液状の本発明の透水性付与剤[13]100部を得た。
処方:
ソルビタンモノオレイン酸エステル (50部)
ソルビタンモノオレイン酸エステルEO20モル付加物エステル(50部)
【0040】
性能試験
実施例1〜7、および比較例1〜6で得た透水性付与剤を用いて、付与剤の乳化性、繰り返し透水性、およびドライタッチ性の評価を行った。評価結果を表1に示す。各試験項目の試験方法および評価基準は、下記のとおりである。
【0041】
【表1】
【0042】
〔乳化性〕
乳化方法 :30℃のイオン交換水99.5部を攪拌しながら、35℃の各透水性付与剤0.5部を投入して乳化した。
乳化性の評価:乳化60分経過後、目視にて判定した。
○:油滴・スカム無し
×:油滴・スカムが見られる
なお、比較例3は乳化性不良のため、繰り返し透水性、ドライタッチ性の評価試験が実施できなかった。
【0043】
〔繰り返し透水性〕
試料処理方法:目付20g/m2 のポリプロピレンスパンボンド不織布に、透水性付与剤を0.5%給油した。給油は、給油浴の付与剤エマルション(純分0.5%)に浸漬後、マングルで絞り(絞り率100%)、その後、循風乾燥機で80℃、30分間乾燥した。
透水性試験 :上記方法で処理した試料10cm×10cmを、内径4.3cmの上下に積んだ円筒2個の間に挟み、上の円筒内に、イオン交換水20ccを入れ、透水後、試料を濾紙で挟んで水を吸い取り、その後3時間風乾する。これを吸水回数1回とする。2回目以降は、これらの処理を水が透らなくなるまで繰り返す。試料が水を透した最後の回数を、繰り返し透水回数とした。
【0044】
〔ドライタッチ性〕
試料処理方法 :繰り返し透水性試験と同様に処理した。
ドライタッチ性の評価:上記の試料10cm×10cmに、同じ面積の濾紙を乗せ、中心部に水1ccを滴下し、1分後に水を滴下した箇所を手で軽く押さえ、触感でドライ感を確認した。
○:ドライ感あり。
×:湿った感じが残る。
【0045】
表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜7の透水性付与剤は、いずれも比較例に比べて繰り返し透水性が優れ、また、乳化性とドライタッチ性も良好である。
【0046】
【発明の効果】
本発明の耐久透水性付与剤が付着された透水性繊維を使用した不織布は、乳化性とドライタッチ性に優れていると同時に、繰り返し透水回数が従来の付与剤を用いた場合に比べて飛躍的に向上する。このため、紙おむつ、生理用ナプキンといった衛生材料の表面材としてとくに好適である。
Claims (6)
- R1COOが炭素数8〜22の脂肪酸の残基である請求項1記載の耐久透水性付与剤。
- 疎水性繊維がポリオレフィン系繊維またはポリエステル繊維である請求項1または2記載の疎水性繊維抄紙用分散剤
- 疎水性繊維に対して、請求項1〜3いずれか記載の耐久透水性付与剤が0.05〜2質量%付着されてなる透水性繊維。
- 請求項4に記載の透水性繊維を用いた不織布。
- 請求項5に記載の不織布からなる表面材を用いた吸水性物品。
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