JP2004323358A - 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた操作性で、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を高純度に精製することができる方法を提供する。
【解決手段】6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法は、(1)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させた後、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液中に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒を滴下して、又は(2)前記粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させた後、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液を、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒中に滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法は、(1)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させた後、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液中に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒を滴下して、又は(2)前記粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させた後、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液を、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒中に滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種工業原料、特に染料、顔料、樹脂(液晶ポリマー等)などの原料として有用な6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸は、通常、コルベ・シュミット反応により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物(粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)を、溶媒(例えば、水や、水/アルコール系溶剤等の水性媒体など)を用いて再結晶することにより製品化されている。しかしながら、従来の製造法では、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の純度や取り扱い性に問題があった。具体的には、例えば、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶形には、柱状晶と、鱗片晶との2種類があり、鱗片晶の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸による製品は、製品の取り扱い性が悪いとされている(特許文献1参照)。
【0003】
また、粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を水性媒体に溶解し、ここへ6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の柱状晶を種晶として添加し、冷却して純度の高い6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の柱状晶を得る方法が提案されている(特許文献1参照)。しかし、この方法では、種晶の添加操作、種晶の管理や添加量、添加条件等の管理が必要となり、工程管理が煩雑化する。
【0004】
【特許文献1】
国際公開公報WO01/14307
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、優れた操作性で、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を高純度に精製することができる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物から6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を精製する際に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒と、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒とを用いて、特定の方法で6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製を行うと、種晶を用いることなく、優れた操作性で、安定的に且つ高純度で6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を精製することができることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物から6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を精製する方法であって、前記粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させた後、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液中に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒を滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることを特徴とする6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法を提供する。
【0008】
また、本発明は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物から6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を精製する方法であって、前記粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させた後、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液を、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒中に滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることを特徴とする6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法を提供する。
【0009】
本発明では、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒としては、アルコール類、カルボン酸類及びケトン類からなる群から選択された少なくとも1種の溶媒を好適に用いることができる。6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒としては、水性溶媒を好適に用いることができ、前記水性溶媒の中でも、水、アルカリ性水性溶媒が好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法には、下記(1)又は(2)の精製方法が含まれる。
(1)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させた後、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液中に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒を滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることにより、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を精製する方法
(2)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させた後、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液を、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒中に滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることにより、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を精製する方法
【0011】
このように、本発明では、種晶を用いずに、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒と、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒とを特定の方法で用いることにより、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物から6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸をより一層高純度に精製している。そのため、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製に際しては、種晶の添加操作、種晶の管理や添加量、添加条件等の管理は不必要であり、従来よりも工程管理を大きく簡素化することができる。従って、本発明の精製方法を利用すると、煩雑な工程を経ることなく、優れた操作性で、安定的に且つ高純度で6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を得ることができる。
【0012】
本発明の精製方法により得られる6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の純度としては、精製前よりも純度が高ければ特に限定されないが、例えば、固形分(精製物)全量に対して98重量%以上(好ましくは99重量%以上、さらに好ましくは99.5重量%以上)とすることができ、特に、99.9重量%を超える純度とすることも可能である。なお、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を、染料や顔料、樹脂(液晶ポリマー等)などで用いる場合は、98重量%以上の純度に精製することが望ましい。
【0013】
前記6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む粗精製物(未精製物を含む)であれば特に制限されず、例えば、公知の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の製造方法により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む反応混合物(反応生成物;未精製物)または該反応混合物の粗精製物(例えば、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む粗精製溶液や、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗結晶など)などを用いることができる。本発明は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法に関しており、精製する際に用いている6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の製造方法は特に制限されない。
【0014】
なお、公知の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の製造方法としては、一般的には、米国特許第1593816号明細書や、特開昭57−95939号公報に記載のようなコルベ・シュミット反応を利用した製造方法を用いることができるが、特開2002−128725号公報に記載の製造方法、特開2002−302465号公報に記載の製造方法、特表平5−503299号公報に記載の製造方法、特開平2−124847号公報に記載の製造方法、Bull.Chem.Soc.Jpn.,75,619−622(2002)に記載の製造方法なども利用することができる。
【0015】
例えば、コルベ・シュミット反応を利用した製造方法などの公知の製造方法により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む反応混合物または該反応混合物の粗精製物は、通常、固形分全量に対して6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を80重量%以上(例えば、80〜99.5重量%程度、好ましくは90〜99重量%、さらに好ましくは95〜99重量%)含有しており、不純物として、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸、2−ナフトール(β−ナフトール)又はその誘導体(カリウム塩やナトリウム塩等)などを含有している。
【0016】
また、コルベ・シュミット反応を利用した製造方法などの公知の製造方法により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む反応混合物の粗精製物において、反応混合物から6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を単離する(粗精製する)方法としては、一般的には、酸を用いた析出(酸析)方法が利用されている。
【0017】
なお、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物(粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)において、該粗精製物が酸析による6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物である場合、粗精製物中の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶形としては、特に制限されず(精製度が低いため議論することが困難であるが)、例えば、柱状晶、鱗片晶、これらが混合した状態(柱状晶と鱗片晶との混合晶)などが挙げられる。例えば、コルベ・シュミット反応を利用した製造方法により生成し、酸析により粗精製した場合、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物中の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶形としては、通常、柱状晶に近似した結晶形を有している場合が多いと推測される。
【0018】
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒(単に「良溶媒」と称する場合がある)としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒であれば特に制限されず、水溶性(親水性)、非水溶性(疎水性)のいずれの特性を有していてもよい。具体的には、良溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール(1価のC1−4アルコール)や、エチレングリコール等の多価アルコールなどのアルコール類;酢酸などのカルボン酸類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類などが挙げられる。良溶媒としては、アルコール類、カルボン酸類、ケトン類を好適に用いることができる。良溶媒は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0019】
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒(単に「貧溶媒」と称する場合がある)としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒であれば特に制限されないが、例えば、水や、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒などの水性溶媒を好適に用いることができ、特に水が好適である。水性溶媒は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0020】
前記水性溶媒中には塩基性成分や酸性成分が含まれていてもよく、すなわち、水性溶媒としては、アルカリ性、中性、酸性のいずれの状態であってもよい。例えば、アルカリ性の水性溶媒(アルカリ性水性溶媒)としては、水性溶媒(例えば、水や、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒など)に、塩基性成分を添加することにより調製できる。塩基性成分としては、無機塩基及び有機塩基の何れであってもよい。塩基性成分の代表的な例としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物;炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸水素塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウムなどのアルカリ金属有機酸塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;炭酸カルシウムなどのアルカリ土類金属炭酸塩などが挙げられる。アルカリ性水性溶媒において、塩基性成分の濃度は、特に制限されないが、例えば、0.001〜0.2規定(好ましくは0.01〜0.05規定)であることが適当である。塩基性成分や酸性成分は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0021】
なお、良溶媒と、貧溶媒とは、互いに相溶性を有していてもよい。
【0022】
本発明の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法は、下記の工程(A)および工程(B)を具備することができる。
(A)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させる工程
(B)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液中に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒を滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させる工程(B1)、または、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液を、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒中に滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させる工程(B2)
【0023】
前記工程(A)では、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物を、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に投入し、適当な温度下で、攪拌等により混合して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に完全に又はほぼ完全に溶解させることができる。良溶媒の使用量としては、特に制限されず、粗精製物中の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を完全に又はほぼ完全に溶解させることができる量であることが望ましい。具体的には、良溶媒の使用量としては、例えば、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物の固形分1重量部に対して0.5〜20重量部(好ましくは1〜10重量部)程度の範囲から選択することができる。また、溶解時の温度としては、使用する良溶媒の種類や量、目的とする精製度により適宜選択することができ、一般的には、0〜180℃(例えば、10℃〜50℃)の範囲である。なお、溶解は加圧下で行ってもよく、その際の圧力としては、例えば、0.2〜1.0MPa(ゲージ圧)程度であってもよい。
【0024】
前記工程(B)において、工程(B1)では、工程(A)により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液中に、適当な温度下で、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒を、適当な時間をかけて滴下して、必要に応じて攪拌しながら、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることができる。この際、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶が前記貧溶媒の滴下により析出した後、適当な熟成温度で熟成を、撹拌下又は静止下で、適当な熟成時間で行うことができる。なお、熟成に際しては、攪拌は緩やかであることが好ましく、また、攪拌は、連続的に、間欠的に、又は一定の期間(熟成の初期のみの期間など)行うことができる。
【0025】
貧溶媒の滴下に要する時間としては、例えば、0.5〜60分(好ましくは2〜20分)程度であることが望ましい。貧溶媒の滴下は、連続的に行ってもよく、間欠的に行ってもよい。
【0026】
また、熟成温度としては、特に限定されず、例えば、0〜100℃の範囲内で、目的の精製度などに応じて任意に設定することができる。熟成時間としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶の析出状態によって任意に設定すればよいが、通常、貧溶媒の滴下終了後から0〜10時間(好ましくは10〜60分)とすることができる。
【0027】
一方、前記工程(B)において、工程(B2)では、工程(A)により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液を、適当な温度下で、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒中に、適当な時間をかけて滴下して、必要に応じて攪拌しながら、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることができる。この際、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶が前記良溶媒溶液の滴下により析出した後、適当な熟成温度で熟成を、撹拌下又は静止下で、適当な熟成時間で行うことができる。なお、熟成に際しては、攪拌は緩やかであることが好ましく、また、攪拌は、連続的に、間欠的に、又は一定の期間(熟成の初期のみの期間など)行うことができる。
【0028】
良溶媒溶液の滴下に要する時間としては、例えば、0.1〜10分(好ましくは1〜5分)程度であることが望ましい。良溶媒溶液の滴下は、連続的に行ってもよく、間欠的に行ってもよい。
【0029】
また、熟成温度としては、特に限定されず、例えば、0〜100℃の範囲内で、目的の精製度などに応じて任意に設定することができる。熟成時間としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶の析出状態によって任意に設定すればよいが、通常、良溶媒溶液の滴下終了後から0〜2時間(好ましくは10〜60分)とすることができる。
【0030】
工程(B)[工程(B1)や工程(B2)]において、貧溶媒の使用量としては、特に制限されず、前記良溶媒溶液中の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を十分に析出することができる量であることが望ましい。具体的には、貧溶媒の使用量としては、例えば、前記良溶媒溶液中の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物の固形分1重量部に対して0.5〜20重量部(好ましくは1〜10重量部)程度の範囲から選択することができる。
【0031】
なお、本発明では、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させる際、種晶の添加は不要であるが、必要に応じて添加することもできる。
【0032】
析出した6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶(固体)は、常套の手段により洗浄、濾過、乾燥させることにより製品化することができる。より具体的には、例えば、析出した6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶(固体)を水で洗浄し、濾布を用いて遠心濾過し、熱風乾燥機または真空乾燥機(減圧乾燥機)により乾燥することにより、高純度に精製された6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を得ることができる。
【0033】
なお、より高純度の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が必要な場合には、得られた結晶をさらに同様の操作に付して繰り返し精製すればよい。
【0034】
前記精製方法により得られる6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶は柱状晶であることが多く、柱状晶と鱗片晶との混合晶である場合もある。
【0035】
本発明の精製方法により得られる6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製品は、各種工業原料、特に染料、顔料、樹脂(液晶ポリマー等)などの原料として好適に使用できる。
【0036】
【発明の効果】
本発明の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製方法によれば、前記のように、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒と、貧溶媒とを用いて特定の方法で精製を行っているので、種晶を添加するという煩雑な操作を行わなくても、高純度の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を得ることができる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及び不純物は高速液体クロマトグラフィーにより分析した。分析条件は以下の通りである。
溶媒:アセトニトリル(A液)と、1リットルの水に1ミリリットルのリン酸(nakalai tesque社製の試薬特級リン酸)を添加した水溶液(B液)とを、表1に示される流量(ml/分)で用いた。すなわち、A液とB液との総量の流量は、1(ml/分)である。
カラム:Wakosil−II5C18 HG
検出器:UV 270nm
【0038】
【表1】
【0039】
(実施例1)
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物(粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)として、コルベ・シュミット法により製造し、酸析により粗精製された粗精製物(該粗精製物は、固形分全量に対して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸:98重量%、3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸:0.10重量%を含有している)を用いた。この6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物100重量部、およびメタノール559重量部を容器に仕込み、20℃で攪拌して、粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸のメタノール溶液を調製した。この溶液を、20℃で10分間、攪拌しながら保持した後、前記粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸のメタノール溶液中に、該溶液を緩やかに攪拌しながら、20℃の水559重量部を8分間かけて滴下したところ、結晶が析出した。滴下終了後、緩やかに攪拌しながら、20℃で30分間熟成させた。次いで、これを、同温度(20℃)でろ過し、乾燥して、結晶(精製品)83重量部を得た。得られた結晶の組成は、結晶の固形分全量に対して、以下のとおりであった。
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸:>99.9重量%
3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸:0.03重量%
【0040】
(実施例2)
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物(粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)として、実施例1と同様に、コルベ・シュミット法により製造し、酸析により粗精製された粗精製物(該粗精製物は、固形分全量に対して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸:98重量%、3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸:0.10重量%を含有している)を用いた。この6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物100重量部、およびメタノール559重量部を容器に仕込み、20℃で攪拌して、粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸のメタノール溶液を調製した。この溶液を、20℃の水559重量部中に、該水を緩やかに攪拌しながら、1分間かけて滴下したところ、結晶が析出した。滴下終了後、緩やかに攪拌しながら、20℃で60分間熟成させた。次いで、これを、同温度(20℃)でろ過し、乾燥して、結晶(精製品)81重量部を得た。得られた結晶の組成は、結晶の固形分全量に対して、以下のとおりであった。
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸:>99.9重量%
3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸:0.03重量%
【0041】
(比較例1)
実施例1や2と同じ6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物(粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)100重量部、メタノール325重量部、及び水325重量部を容器に仕込み、75℃に昇温して、粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を溶解させ、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の水・メタノール混合溶液を得た。この溶液を、75℃で30分間、攪拌しながら保持した後に、0.5℃/分の速度で25℃まで冷却し、その温度で30分間、攪拌しながら熟成させた。次いで、これを、同温度(25℃)でろ過し、乾燥して、結晶85.0重量部を得た。得られた結晶の組成は、結晶の固形分全量に対して、以下のとおりである。
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸:99.9重量%
3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸:0.1重量%
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種工業原料、特に染料、顔料、樹脂(液晶ポリマー等)などの原料として有用な6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸は、通常、コルベ・シュミット反応により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物(粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)を、溶媒(例えば、水や、水/アルコール系溶剤等の水性媒体など)を用いて再結晶することにより製品化されている。しかしながら、従来の製造法では、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の純度や取り扱い性に問題があった。具体的には、例えば、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶形には、柱状晶と、鱗片晶との2種類があり、鱗片晶の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸による製品は、製品の取り扱い性が悪いとされている(特許文献1参照)。
【0003】
また、粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を水性媒体に溶解し、ここへ6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の柱状晶を種晶として添加し、冷却して純度の高い6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の柱状晶を得る方法が提案されている(特許文献1参照)。しかし、この方法では、種晶の添加操作、種晶の管理や添加量、添加条件等の管理が必要となり、工程管理が煩雑化する。
【0004】
【特許文献1】
国際公開公報WO01/14307
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、優れた操作性で、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を高純度に精製することができる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物から6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を精製する際に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒と、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒とを用いて、特定の方法で6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製を行うと、種晶を用いることなく、優れた操作性で、安定的に且つ高純度で6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を精製することができることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物から6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を精製する方法であって、前記粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させた後、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液中に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒を滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることを特徴とする6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法を提供する。
【0008】
また、本発明は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物から6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を精製する方法であって、前記粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させた後、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液を、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒中に滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることを特徴とする6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法を提供する。
【0009】
本発明では、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒としては、アルコール類、カルボン酸類及びケトン類からなる群から選択された少なくとも1種の溶媒を好適に用いることができる。6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒としては、水性溶媒を好適に用いることができ、前記水性溶媒の中でも、水、アルカリ性水性溶媒が好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法には、下記(1)又は(2)の精製方法が含まれる。
(1)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させた後、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液中に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒を滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることにより、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を精製する方法
(2)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させた後、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液を、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒中に滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることにより、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を精製する方法
【0011】
このように、本発明では、種晶を用いずに、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒と、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒とを特定の方法で用いることにより、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物から6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸をより一層高純度に精製している。そのため、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製に際しては、種晶の添加操作、種晶の管理や添加量、添加条件等の管理は不必要であり、従来よりも工程管理を大きく簡素化することができる。従って、本発明の精製方法を利用すると、煩雑な工程を経ることなく、優れた操作性で、安定的に且つ高純度で6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を得ることができる。
【0012】
本発明の精製方法により得られる6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の純度としては、精製前よりも純度が高ければ特に限定されないが、例えば、固形分(精製物)全量に対して98重量%以上(好ましくは99重量%以上、さらに好ましくは99.5重量%以上)とすることができ、特に、99.9重量%を超える純度とすることも可能である。なお、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を、染料や顔料、樹脂(液晶ポリマー等)などで用いる場合は、98重量%以上の純度に精製することが望ましい。
【0013】
前記6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む粗精製物(未精製物を含む)であれば特に制限されず、例えば、公知の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の製造方法により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む反応混合物(反応生成物;未精製物)または該反応混合物の粗精製物(例えば、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む粗精製溶液や、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗結晶など)などを用いることができる。本発明は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法に関しており、精製する際に用いている6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の製造方法は特に制限されない。
【0014】
なお、公知の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の製造方法としては、一般的には、米国特許第1593816号明細書や、特開昭57−95939号公報に記載のようなコルベ・シュミット反応を利用した製造方法を用いることができるが、特開2002−128725号公報に記載の製造方法、特開2002−302465号公報に記載の製造方法、特表平5−503299号公報に記載の製造方法、特開平2−124847号公報に記載の製造方法、Bull.Chem.Soc.Jpn.,75,619−622(2002)に記載の製造方法なども利用することができる。
【0015】
例えば、コルベ・シュミット反応を利用した製造方法などの公知の製造方法により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む反応混合物または該反応混合物の粗精製物は、通常、固形分全量に対して6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を80重量%以上(例えば、80〜99.5重量%程度、好ましくは90〜99重量%、さらに好ましくは95〜99重量%)含有しており、不純物として、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸、2−ナフトール(β−ナフトール)又はその誘導体(カリウム塩やナトリウム塩等)などを含有している。
【0016】
また、コルベ・シュミット反応を利用した製造方法などの公知の製造方法により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含む反応混合物の粗精製物において、反応混合物から6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を単離する(粗精製する)方法としては、一般的には、酸を用いた析出(酸析)方法が利用されている。
【0017】
なお、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物(粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)において、該粗精製物が酸析による6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物である場合、粗精製物中の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶形としては、特に制限されず(精製度が低いため議論することが困難であるが)、例えば、柱状晶、鱗片晶、これらが混合した状態(柱状晶と鱗片晶との混合晶)などが挙げられる。例えば、コルベ・シュミット反応を利用した製造方法により生成し、酸析により粗精製した場合、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物中の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶形としては、通常、柱状晶に近似した結晶形を有している場合が多いと推測される。
【0018】
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒(単に「良溶媒」と称する場合がある)としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒であれば特に制限されず、水溶性(親水性)、非水溶性(疎水性)のいずれの特性を有していてもよい。具体的には、良溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール(1価のC1−4アルコール)や、エチレングリコール等の多価アルコールなどのアルコール類;酢酸などのカルボン酸類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類などが挙げられる。良溶媒としては、アルコール類、カルボン酸類、ケトン類を好適に用いることができる。良溶媒は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0019】
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒(単に「貧溶媒」と称する場合がある)としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒であれば特に制限されないが、例えば、水や、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒などの水性溶媒を好適に用いることができ、特に水が好適である。水性溶媒は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0020】
前記水性溶媒中には塩基性成分や酸性成分が含まれていてもよく、すなわち、水性溶媒としては、アルカリ性、中性、酸性のいずれの状態であってもよい。例えば、アルカリ性の水性溶媒(アルカリ性水性溶媒)としては、水性溶媒(例えば、水や、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒など)に、塩基性成分を添加することにより調製できる。塩基性成分としては、無機塩基及び有機塩基の何れであってもよい。塩基性成分の代表的な例としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物;炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸水素塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウムなどのアルカリ金属有機酸塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;炭酸カルシウムなどのアルカリ土類金属炭酸塩などが挙げられる。アルカリ性水性溶媒において、塩基性成分の濃度は、特に制限されないが、例えば、0.001〜0.2規定(好ましくは0.01〜0.05規定)であることが適当である。塩基性成分や酸性成分は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0021】
なお、良溶媒と、貧溶媒とは、互いに相溶性を有していてもよい。
【0022】
本発明の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法は、下記の工程(A)および工程(B)を具備することができる。
(A)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させる工程
(B)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液中に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒を滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させる工程(B1)、または、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液を、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒中に滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させる工程(B2)
【0023】
前記工程(A)では、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物を、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に投入し、適当な温度下で、攪拌等により混合して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に完全に又はほぼ完全に溶解させることができる。良溶媒の使用量としては、特に制限されず、粗精製物中の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を完全に又はほぼ完全に溶解させることができる量であることが望ましい。具体的には、良溶媒の使用量としては、例えば、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物の固形分1重量部に対して0.5〜20重量部(好ましくは1〜10重量部)程度の範囲から選択することができる。また、溶解時の温度としては、使用する良溶媒の種類や量、目的とする精製度により適宜選択することができ、一般的には、0〜180℃(例えば、10℃〜50℃)の範囲である。なお、溶解は加圧下で行ってもよく、その際の圧力としては、例えば、0.2〜1.0MPa(ゲージ圧)程度であってもよい。
【0024】
前記工程(B)において、工程(B1)では、工程(A)により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液中に、適当な温度下で、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒を、適当な時間をかけて滴下して、必要に応じて攪拌しながら、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることができる。この際、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶が前記貧溶媒の滴下により析出した後、適当な熟成温度で熟成を、撹拌下又は静止下で、適当な熟成時間で行うことができる。なお、熟成に際しては、攪拌は緩やかであることが好ましく、また、攪拌は、連続的に、間欠的に、又は一定の期間(熟成の初期のみの期間など)行うことができる。
【0025】
貧溶媒の滴下に要する時間としては、例えば、0.5〜60分(好ましくは2〜20分)程度であることが望ましい。貧溶媒の滴下は、連続的に行ってもよく、間欠的に行ってもよい。
【0026】
また、熟成温度としては、特に限定されず、例えば、0〜100℃の範囲内で、目的の精製度などに応じて任意に設定することができる。熟成時間としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶の析出状態によって任意に設定すればよいが、通常、貧溶媒の滴下終了後から0〜10時間(好ましくは10〜60分)とすることができる。
【0027】
一方、前記工程(B)において、工程(B2)では、工程(A)により得られた6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液を、適当な温度下で、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒中に、適当な時間をかけて滴下して、必要に応じて攪拌しながら、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることができる。この際、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶が前記良溶媒溶液の滴下により析出した後、適当な熟成温度で熟成を、撹拌下又は静止下で、適当な熟成時間で行うことができる。なお、熟成に際しては、攪拌は緩やかであることが好ましく、また、攪拌は、連続的に、間欠的に、又は一定の期間(熟成の初期のみの期間など)行うことができる。
【0028】
良溶媒溶液の滴下に要する時間としては、例えば、0.1〜10分(好ましくは1〜5分)程度であることが望ましい。良溶媒溶液の滴下は、連続的に行ってもよく、間欠的に行ってもよい。
【0029】
また、熟成温度としては、特に限定されず、例えば、0〜100℃の範囲内で、目的の精製度などに応じて任意に設定することができる。熟成時間としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶の析出状態によって任意に設定すればよいが、通常、良溶媒溶液の滴下終了後から0〜2時間(好ましくは10〜60分)とすることができる。
【0030】
工程(B)[工程(B1)や工程(B2)]において、貧溶媒の使用量としては、特に制限されず、前記良溶媒溶液中の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を十分に析出することができる量であることが望ましい。具体的には、貧溶媒の使用量としては、例えば、前記良溶媒溶液中の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物の固形分1重量部に対して0.5〜20重量部(好ましくは1〜10重量部)程度の範囲から選択することができる。
【0031】
なお、本発明では、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させる際、種晶の添加は不要であるが、必要に応じて添加することもできる。
【0032】
析出した6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶(固体)は、常套の手段により洗浄、濾過、乾燥させることにより製品化することができる。より具体的には、例えば、析出した6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶(固体)を水で洗浄し、濾布を用いて遠心濾過し、熱風乾燥機または真空乾燥機(減圧乾燥機)により乾燥することにより、高純度に精製された6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を得ることができる。
【0033】
なお、より高純度の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が必要な場合には、得られた結晶をさらに同様の操作に付して繰り返し精製すればよい。
【0034】
前記精製方法により得られる6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶は柱状晶であることが多く、柱状晶と鱗片晶との混合晶である場合もある。
【0035】
本発明の精製方法により得られる6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製品は、各種工業原料、特に染料、顔料、樹脂(液晶ポリマー等)などの原料として好適に使用できる。
【0036】
【発明の効果】
本発明の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製方法によれば、前記のように、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒と、貧溶媒とを用いて特定の方法で精製を行っているので、種晶を添加するという煩雑な操作を行わなくても、高純度の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を得ることができる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及び不純物は高速液体クロマトグラフィーにより分析した。分析条件は以下の通りである。
溶媒:アセトニトリル(A液)と、1リットルの水に1ミリリットルのリン酸(nakalai tesque社製の試薬特級リン酸)を添加した水溶液(B液)とを、表1に示される流量(ml/分)で用いた。すなわち、A液とB液との総量の流量は、1(ml/分)である。
カラム:Wakosil−II5C18 HG
検出器:UV 270nm
【0038】
【表1】
【0039】
(実施例1)
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物(粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)として、コルベ・シュミット法により製造し、酸析により粗精製された粗精製物(該粗精製物は、固形分全量に対して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸:98重量%、3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸:0.10重量%を含有している)を用いた。この6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物100重量部、およびメタノール559重量部を容器に仕込み、20℃で攪拌して、粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸のメタノール溶液を調製した。この溶液を、20℃で10分間、攪拌しながら保持した後、前記粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸のメタノール溶液中に、該溶液を緩やかに攪拌しながら、20℃の水559重量部を8分間かけて滴下したところ、結晶が析出した。滴下終了後、緩やかに攪拌しながら、20℃で30分間熟成させた。次いで、これを、同温度(20℃)でろ過し、乾燥して、結晶(精製品)83重量部を得た。得られた結晶の組成は、結晶の固形分全量に対して、以下のとおりであった。
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸:>99.9重量%
3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸:0.03重量%
【0040】
(実施例2)
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物(粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)として、実施例1と同様に、コルベ・シュミット法により製造し、酸析により粗精製された粗精製物(該粗精製物は、固形分全量に対して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸:98重量%、3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸:0.10重量%を含有している)を用いた。この6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物100重量部、およびメタノール559重量部を容器に仕込み、20℃で攪拌して、粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸のメタノール溶液を調製した。この溶液を、20℃の水559重量部中に、該水を緩やかに攪拌しながら、1分間かけて滴下したところ、結晶が析出した。滴下終了後、緩やかに攪拌しながら、20℃で60分間熟成させた。次いで、これを、同温度(20℃)でろ過し、乾燥して、結晶(精製品)81重量部を得た。得られた結晶の組成は、結晶の固形分全量に対して、以下のとおりであった。
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸:>99.9重量%
3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸:0.03重量%
【0041】
(比較例1)
実施例1や2と同じ6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物(粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)100重量部、メタノール325重量部、及び水325重量部を容器に仕込み、75℃に昇温して、粗6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を溶解させ、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の水・メタノール混合溶液を得た。この溶液を、75℃で30分間、攪拌しながら保持した後に、0.5℃/分の速度で25℃まで冷却し、その温度で30分間、攪拌しながら熟成させた。次いで、これを、同温度(25℃)でろ過し、乾燥して、結晶85.0重量部を得た。得られた結晶の組成は、結晶の固形分全量に対して、以下のとおりである。
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸:99.9重量%
3−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジカルボン酸:0.1重量%
Claims (5)
- 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物から6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を精製する方法であって、前記粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させた後、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液中に、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒を滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることを特徴とする6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法。
- 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の粗精製物から6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を精製する方法であって、前記粗精製物を6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒に入れて、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を前記良溶媒に溶解させた後、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒溶液を、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒中に滴下して、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の結晶を析出させることを特徴とする6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法。
- 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の良溶媒が、アルコール類、カルボン酸類及びケトン類からなる群から選択された少なくとも1種の溶媒である請求項1又は2記載の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法。
- 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の貧溶媒が、水性溶媒である請求項1〜3の何れかの項に記載の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法。
- 水性溶媒が、水、アルカリ性水性溶媒である請求項4記載の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の精製法。
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-
2003
- 2003-04-03 JP JP2003099896A patent/JP2004323358A/ja active Pending
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