JP2004323297A - 低融点ガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】プラズマディスプレイパネルに代表される電子材料基板開発で、銀反応による黄変が発生せず、かつ可視光透過率の高い低融点ガラスが望まれている。
【解決手段】透明絶縁性の低融点ガラスにおいて、重量%でSiOを1〜7、Bを15〜40、Alを0〜2、PbOを16〜40、ZnOを15〜26、BaOを14〜25、CuOを0.05〜1、MnOを0.05〜1、及びCaO、MgO、SrOから選ばれた少なくとも1種類以上のアルカリ土類を0〜5含む低融点ガラス。B/ZnOが1〜2、CuO+MnOが0.1〜1.5重量%、CuO/MnOが0.1〜15の低融点ガラス。軟化点が500〜600℃、及び15〜300℃における熱膨張係数が(65〜85)×10−7/℃、30μm厚で可視光透過率が80%以上である特徴も有す。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイパネル、液晶表示パネル、エレクトロルミネッセンスパネル、蛍光表示パネル、エレクトロクロミック表示パネル、発光ダイオード表示パネル、ガス放電式表示パネル等に代表される電子材料基板用の透明絶縁性被膜材料及び封着材料として用いられる低融点ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子部品の発達に伴い、プラズマディスプレイパネル、液晶表示パネル、エレクトロルミネッセンスパネル、蛍光表示パネル、エレクトロクロミック表示パネル、発光ダイオード表示パネル、ガス放電式表示パネル等、多くの種類の表示パネルが開発されている。その中でも、プラズマディスプレイパネルが薄型かつ大型の平板型カラー表示装置として注目を集めている。プラズマディスプレイパネルにおいては、表示面として使用される前面基板と背面基板の間に多くのセルを有し、そのセル中でプラズマ放電させることにより画像が形成される。このセルは、隔壁で区画形成されており、画像を形成する各画素での表示状態を制御するため、各画素単位に電極が形成されている。
【0003】
このプラズマディスプレイパネルの前面ガラス板には、プラズマを放電させるための電極が形成され、電極として細い線状の銀が多く使われている。その電極の周りには、透明度の高い絶縁材料が配されている。この絶縁材料は、プラズマ耐久性に優れており、かつ透明であることが好ましい。このため、絶縁材料としては誘電体ガラスが使われていることが多い。しかしながら、従来の誘電体ガラスでは、ガラスと銀電極が反応して誘電体ガラスが黄色に着色(黄変)する現象が生じ、高透過率が得られないという大きな問題がある。
【0004】
黄変に関する公知技術をみれば、例えば、PbOとCuOの含有量を限定したプラズマディスプレイ用材料(例えば、特許文献1参照)が、またPbO、B、SiO、CaO、の他BaO+SrO+MgOの含有量を限定したプラズマディスプレイ用材料(例えば、特許文献2参照)が、さらにはBaO+CaO+Bi、ZnO、B、SiO、PbO、SnOの含有量を限定したプラズマディスプレイ用材料(例えば、特許文献2参照)が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−52621号公報
【特許文献2】
特開2001−80934号公報
【特許文献3】
特開2001−48577号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の誘電体材料(絶縁材料)では、ガラスと銀電極が反応して誘電体層が黄色に着色(黄変)する現象が生じ、可視光透過率が低下するという問題がある。この黄変現象に対する対応は難しく、まだ市場が望むレベルまでは対応できていない。
【0007】
すなわち、開示された文献の特開2001−52621号公報、特開2001−80934号公報及び特開2001−48577号公報の方法は、黄変に対してはかなりの改良が認められるもののまだ多くの問題をもっている。特に、可視光透過率についてはどうしても低い傾向にあり、80%を越える材料はまだ開発されていない。
【0008】
このように、銀電極との反応による黄変が起こりにくく、誘電体層の形成に好適で、かつ可視光透過率の高い透明絶縁性低融点ガラスが望まれている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、透明絶縁性の低融点ガラスにおいて、重量%でSiOを1〜7、Bを15〜40、Alを0〜2、PbOを16〜40、ZnOを15〜26、BaOを14〜25、CuOを0.05〜1、MnOを0.05〜1、及びCaO、MgO、SrOから選ばれた少なくとも1種類以上のアルカリ土類を0〜5含む低融点ガラスである。
【0010】
また、CuO+MnOが0.1〜1.5重量%の範囲にある上記の低融点ガラスである。
【0011】
さらに、B/ZnOが1〜2である上記の低融点ガラスである。
【0012】
さらにまた、CuO/MnOが0.1〜15である上記の低融点ガラスである。
【0013】
さらにまた、軟化点が500〜600℃、及び15〜300℃における熱膨張係数が(65〜85)×10−7/℃である上記の低融点ガラスである。
【0014】
さらにまた、30μm以下の厚さにおける可視光透過率が80%以上である上記の低融点ガラスである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、透明絶縁性の低融点ガラスにおいて、重量%でSiOを1〜7、Bを15〜40、Alを0〜2、PbOを16〜40、ZnOを15〜26、BaOを14〜25、CuOを0.05〜1、MnOを0.05〜1、及びCaO、MgO、SrOから選ばれた少なくとも1種類以上のアルカリ土類を0〜5含むことを特徴とする低融点ガラスである。該低融点ガラスは、その焼付け時にAgを電極材として使用した場合でも、形成される誘電体層が着色(黄変)しにくく、かつ高い可視光透過率を得ることができる。
【0016】
図1に示すように、プラズマディスプレイパネルパネルは前面ガラス板1と背面ガラス板2の間に挟まれ、前面ガラス板1と背面ガラス板2は封止材3でシールされている。パネルの前部には前面ガラス板1、透明電極4、バス電極5、透明誘電体6及び保護膜7があり、背面部には背面ガラス板2、アドレス電極8、白色誘電体9、蛍光体10、隔壁11がある。紫外線12は蛍光体10の作用により可視光13となる。なお、本発明はプラズマディスプレイパネルパネルの透明誘電体6として主に使用されるが、白色誘電体9及び封止材3も低融点ガラスが使われており、条件が合えば、本発明を応用することも可能である。
【0017】
SiOはガラス形成成分であり、ガラス化範囲を拡大し、ガラスの安定化に寄与する。SiOは1〜7重量%の範囲で2〜5重量%が好ましい。1重量%未満ではガラスの安定化作用を発揮できず、7重量%を超えた場合ではガラス粘度が上昇し、焼付けに際して泡抜けが困難になるという問題が発生する。
【0018】
はSiO同様のガラス形成の主成分として導入するもので、B導入量は15〜40重量%の範囲、好ましくは22重量%〜37重量%である。15重量%未満ではガラス形成が不安定で失透、結晶を生じやすくなる。他方、40重量%を超えるとガラスの粘度が上昇し焼付けに際する泡抜けが困難となる。
【0019】
Alはガラスを安定化させ、熱膨張係数を調整するうえで適宜導入する。但し、2重量%を超えると、ガラスの粘度が上昇し、泡抜けが困難となるとともに耐酸性が大きくなり、希硝酸での溶解・除去が困難となる。
【0020】
PbOはガラスを低融点化、すなわち軟化点温度を下げ、流動性を与えるうえで必要な成分であり、PbO導入量は16〜40重量%の範囲とする。好ましくは18〜37重量%の範囲である。16重量%未満ではその作用を十分発揮できず、また焼成に対する泡抜けが不充分となる。40重量%を超えると、軟化点が低くなり過ぎ、透明電極線やバス電極線成分の浸出、拡散が顕著となり、また熱膨張係数が過大となる。
【0021】
ZnOはガラスに流動性を与え、また熱膨張係数を調整するために導入するもので、その範囲は15〜26重量%であり、好ましくは16〜23重量%である。15重量%未満ではその作用を発揮し得ず、26重量%を超えるとガラスが不安定となり、結晶化し易くなる。
【0022】
BaOは高温粘性を調整するとともに、膨張係数を調整するうえ必要な成分であり、導入量は14〜25重量%の範囲、好ましくは16〜22重量%である。14重量%未満では膨張係数が低くなり過ぎ、基板ガラスに適合しなくなる。25重量%を超えると、膨張係数が過大となり、基板ガラスに適合しなくなる。
【0023】
CuOはバス電極線として使われる銀電極と誘電体層とが反応し、誘電体層中に銀が拡散して、銀コロイド発色(黄変)するのを緩和させる効果があり、0.05〜1重量%の範囲で導入する。0.05重量%未満ではその作用が十分発揮されず、電極端部に黄色の着色(黄変)が発生する。1重量%を超えると、ガラスが着色し、透明性が低下するので好ましくない。
【0024】
MnOはバス電極線として使われる銀電極と誘電体層とが反応し、誘電体層中に銀が拡散して、銀コロイド発色(黄変)するのを抑える効果があり、0.05〜1重量%の範囲で導入する。0.05重量%未満ではその作用が発揮されず、電極端部に黄色の着色(黄変)が発生する。1重量%を超えるとガラスに着色を与え、透明性を低下させるので好ましくない。
【0025】
CaO、MgO、及びSrOは、軟化点を下げるとともに、膨張係数を調整する成分であり、導入量は合量で5重量%以下である。これら成分の合量が5重量%を超えると、膨張係数が過大となり、基板ガラスに適合しなくなる。
【0026】
また、CuOとMnOの含有量は、合量で1.5重量%以下とする。1.5重量%を超えると、ガラスが着色し、誘電体層を形成した際の透明性が悪くなり、可視光透過率を低下させる。
【0027】
また、BとZnOの含有比率は、重量%でのB/ZnO値が、1〜2の範囲であることが必要である。1未満では、ガラス形成が不安定で失透を生じやすくなり、2を超えると誘電体層を形成した際の透明性が悪く、可視光透過率が低下するという問題が発生する。
【0028】
さらに、CuOとMnOの含有比率は、重量%で、CuO/MnOが0.1〜15、好ましくは0.1〜10である。
【0029】
CuO/MnO値が15を超えると、CuOによるガラスの着色が強くなり、透明性を低下させるので好ましくない。また、MnOの作用が十分に発揮されず、電極端部に黄色の着色が発生するため好ましくない。また、0.1未満の場合のも、着色する。
【0030】
また本発明における低融点ガラスにおいては、更に以下のごとく熱物性、成分組成範囲を限定するのが好ましい。
【0031】
すなわち該低融点ガラスの軟化点(粘度が107.6ポイズとなる温度)は500〜600℃とするものである。500℃未満では540〜600℃での焼付けに際し、低融点ガラスの流動性が増大し、透明電極線およびバス電極線からの成分浸出が顕著となり、透明絶縁性被膜(誘電体層)にも着色するという問題が発生する。一方、600℃を超えると、540〜600℃での焼付けに際して、ガラスの流動性が小さく内在気泡が分散しにくいために、焼成不足となり透明性を低下させる。さらに、内在気泡の分散性を充分とすべく焼付け温度を上げると、基板ガラスの耐熱温度を超え、基板ガラスが収縮、変形する等の不具合が生ずる。
【0032】
また、前記ガラス基板には通常、膨張係数が80×10−7〜90×10−7/℃のものが用いられるので、30〜350℃の膨張係数は、65×10−7〜85×10−7/℃であることが必要となる。この範囲外にあると、その熱膨張係数差からプラズマディスプレイの組み立て工程に破壊する。
【0033】
なお、さらに、SiO、B、PbO及びZnO成分はそれぞれ必要不可欠であるが、これらの総和がガラス中に計70重量%以上含まれること、SiO+Bは、ガラス中に22〜42重量%含むこと、さらにはZnO+PbOは、ガラス中に32〜56重量%含むことが望ましい。
【0034】
SiO+Bが、22重量%未満ではガラス形成が不安定で、失透や結晶を生じやすい。42重量%を超えると、ガラス粘度が上昇し、500〜600℃での焼成の際にガラスの泡抜けが不十分となり、誘電体層形成時の透明性が著しく悪くなり、可視光透過率が低下する。
【0035】
ZnO+PbOが32重量%未満では、ガラスの軟化点が高くなり過ぎ流動性が低くなるため、泡抜けが困難となり好ましくない。また、誘電体層形成時の透明性が悪くなり、可視光透過率が低下する。56重量%を超えると、ガラスの軟化点が低くなり過ぎ、先述の焼成の際にガラス中の内在気泡が成長し過ぎてしまうため、誘電体層形成時の透明性が著しく悪くなり、可視光透過率が低下する。
【0036】
絶縁性被膜形成用低融点ガラスにおいて、SiO−B−PbO−ZnO系を基礎成分とし、あるいはこれらにAl、SrO、BaO、CaO、MgO等を適宜加える公知例は少なからずあるが、本発明においては、それら成分系にCuO、MnOを、必須成分として予め低融点ガラス成分中に導入することにより、該低融点ガラスの焼付けに際してAgを電極材に使用した場合でも、形成される誘電体層が着色(黄変)しにくく、高い透過率を得ることができる。
【0037】
また、30μmの厚さにおける可視光透過率が80%以上であることが重要である。30μmの厚さにおける可視光透過率が80%未満であると、誘電体ガラスを前面基板に焼成しプラズマディスプレイパネル用パネルとした際に、誘電体層の透明性が低いため、パネルとしての輝度が悪く、画像の精細度が低下する。この可視光透過率は高い方が良いが、従来の実績から83%以上あることが望ましい。
【0038】
なお、本発明の低融点ガラスを粉体として用いる場合、粉砕装置で平均粒径D50が0.5〜3μm以下の範囲にあることが望ましい。さらに望ましくは、0.8〜2.5μmの範囲である。平均粒径D50が0.5未満であると、粉砕効率が悪くなるとともに、粒径が細かすぎるため、ペーストもしくはシート化する際の樹脂に含まれる有機物等の吸着量が増加し、誘電体層の透明性を低下させる。また、平均粒径D50が3.0μmを超えると、600℃以下で該低融点ガラスを焼付ける際、ガラス中の内在気泡が大きくなり誘電体層の透明性を低下させるとともに、誘電体層の表面祖度が悪くなる。さらには、誘電体層の表面祖度が悪くなるために、誘電体層への入射光が散乱され、見た目の可視光透過率が低下するという問題が発生する。また、最大粒径DMAXは20μm以下に整粒するのが望ましい。
【0039】
本発明は銀との反応による黄変現象に対応する低融点ガラスの開示であり、その対象を銀電極に限定しているわけではない。
【0040】
以下、実施例に基づき、述べる。
【実施例】
(実施例及び比較例)
【0041】
【表1】
Figure 2004323297
【0042】
【表2】
Figure 2004323297
【0043】
表1〜2は本発明の実施例(試料No.1〜8)及び比較例(試料No.9〜14)を示す。
【0044】
各試料は以下のように調整した。SiO源として微粉珪砂、B源として硼酸、Al源として水酸化アルミニウム、ZnO源として亜鉛華を、PbO源として酸化鉛、BaO源として硝酸バリウムおよびメタ硼酸バリウムを、CuO源として酸化第二銅を、MnO源として二酸化マンガンもしくは硝酸マンガンを使用し、これらを表1及び表2の低融点ガラス組成となるように調合したうえで、白金るつぼに投入し、電気加熱炉内で1000〜1200℃、1〜2時間加熱熔融して、表1の実施例及び比較例のガラスを得た。ガラスの一部は型に流し込み、徐冷後、膨張係数測定用試料とした。残余のガラスは急冷双ロール成形機によりフレーク状とした後、粉砕装置粉砕した。この粉砕された後の平均粒径D50は2.0μmであり、最大粒径DMAXは12μmであった。
【0045】
次に、αテルピネオールとブチルカルビトールアセテートからなるペーストオイルにバインダーとしてのエチルセルロースと上記ガラス粉を混合し、粘度300±50ポイズ程度のペーストを調整した。
【0046】
続いて、誘電体層の形成について説明する。厚さ2.9mm、100mmx100mmのソーダ石灰系基板ガラスに、焼付け後の厚膜が約30μmとなるべく勘案して、アプリケーターを用いて前記ペーストを塗布し、塗布層を形成した。次いで、80〜140℃の温度で乾燥させ、その後500〜600℃で10〜60分間焼成することにより、クリアな誘電体層を形成させた。
【0047】
得られた試料については、分光光度計(U−4000型:日立製作所)を用いて、波長550nmの可視光透過率を測定した。低融点ガラスの可視光透過率は、誘電体層を焼成したガラス板と焼成前のガラス板の測定値から換算した。なお、可視光透過率は高いほど良いが、実施例1〜8から明らかなように、すべての可視光透過率が83%以上と透明性が極めて高いことが確認された。
【0048】
一方、比較例でみると、黄変現象、ガラス化、軟化点及び可視光透過率等、実質的にプラズマディスプレイ用パネルを代表とする電子材料基板に使う上で問題があった。
【0049】
なお、軟化点は、リトルトン粘度計を用い、粘度係数が107.6に達したときの温度とした。また、熱膨張係数は、熱膨張計を用い、5℃/分で昇温したときの30〜350℃での伸び量から求めた。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、プラズマディスプレイパネル等に代表される銀を含有した電子基板において、銀との反応により発生する着色(黄変)を抑制する効果と、高透過性を兼ね備えた低融点ガラスとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低融点ガラスの使用部位を一例として示すプラズマディスプレイパネルの概略図である。
【符号の説明】
1 前面ガラス板
2 背面ガラス板
3 封止材
4 透明電極
5 バス電極
6 透明誘電体
7 保護膜
8 アドレス電極
9 白色誘電体
10 蛍光体
11 隔壁
12 紫外線
13 可視光

Claims (6)

  1. 透明絶縁性の低融点ガラスにおいて、重量%でSiOを1〜7、Bを15〜40、Alを0〜2、PbOを16〜40、ZnOを15〜26、BaOを14〜25、CuOを0.05〜1、MnOを0.05〜1、及びCaO、MgO、SrOから選ばれた少なくとも1種類以上のアルカリ土類を0〜5含むことを特徴とする低融点ガラス。
  2. CuO+MnOが0.1〜1.5重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の低融点ガラス。
  3. /ZnOが1〜2であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の低融点ガラス。
  4. CuO/MnOが0.1〜15であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の低融点ガラス。
  5. 軟化点が500〜600℃、及び15〜300℃における熱膨張係数が(65〜85)×10−7/℃であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の低融点ガラス。
  6. 30μm厚の可視光透過率が80%以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の低融点ガラス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100398475C (zh) * 2005-06-03 2008-07-02 中国科学院上海光学精密机械研究所 发光玻璃的制备方法
JP2010280538A (ja) * 2009-06-05 2010-12-16 Nippon Electric Glass Co Ltd 絶縁層形成用ガラス組成物および絶縁層形成材料

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