JP2004322730A - 建設機械の運転席装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】操作レバーに近い位置で腕を固定することにより操作レバーの操作を安定させ、また微妙なレバー操作を可能にして作業性を向上する。
【解決手段】レバースタンド17とリストレスト19との間には、リストレスト19を上,下方向に位置調整してオペレータの手首の高さ位置を、操作レバー18のグリップ18Aの位置に合わせて調整する手首位置調整装置20を設ける。これにより、オペレータの手の大きさ、指の長さ、レバー操作の癖、好み等が異なる場合でも、オペレータは、手首を最適な位置に固定でき、指先で操作レバー18のグリップ18Aを操作することにより微妙なレバー操作を安定して行なうことができる。また、手首位置調整装置20は、ねじ部材23によりリストレスト19の高さ位置を無段階で調整することができ、手首の高さ位置を細かに調整することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】レバースタンド17とリストレスト19との間には、リストレスト19を上,下方向に位置調整してオペレータの手首の高さ位置を、操作レバー18のグリップ18Aの位置に合わせて調整する手首位置調整装置20を設ける。これにより、オペレータの手の大きさ、指の長さ、レバー操作の癖、好み等が異なる場合でも、オペレータは、手首を最適な位置に固定でき、指先で操作レバー18のグリップ18Aを操作することにより微妙なレバー操作を安定して行なうことができる。また、手首位置調整装置20は、ねじ部材23によりリストレスト19の高さ位置を無段階で調整することができ、手首の高さ位置を細かに調整することができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばホイールローダ、油圧ショベル等の建設機械に設けられ、運転席の側方に作業装置を操作する操作レバー等を備えた建設機械の運転席装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建設機械としては、ホイールローダ、油圧ショベル等があり、これら建設機械は、自走可能な車体と、該車体の前側に設けられた作業装置とにより大略構成され、車体にはキャブが搭載されている。
【0003】
ここで、キャブ内には、オペレータが着座する運転席が設けられ、該運転席の前側には、車体を走行させるときに操作するステアリングホイールまたは走行レバー等が配設されている。また、運転席の側方には、レバースタンドが配設され、該レバースタンドの前側位置には、作業装置を操作するための操作レバーが上方に突出して傾転操作可能に設けられている。
【0004】
また、レバースタンドには、運転席の側方に位置してアームレストが設けられ、該アームレストは、操作レバーを操作するときにオペレータが腕(肘側)を載せるものである。このアームレストは、運転席に着座したオペレータの体格、好み等に応じ、操作レバーに対する高さ位置を調整できるようになっている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−26949号公報
【特許文献2】
特開2000−328602号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術によるものでは、アームレストはオペレータの腕のうち、肘寄り部分を支持している。これにより、アームレストに支持された腕の肘寄り部分から操作レバーのグリップまでの距離寸法が長くなってしまう。
【0007】
従って、操作レバーを操作するときに腕が振れを生じ易くなるから、操作レバーを安定して操作したり、指先で微妙に操作したりするのが難しいという問題がある。
【0008】
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、操作レバーに近い位置で腕を固定することにより、操作レバーの操作を安定させ、また微妙な操作を可能にし、作業性を向上することができるようにした建設機械の運転席装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の建設機械の運転席装置は、建設機械に設けられオペレータが着座する運転席と、該運転席の側方に配設されたレバースタンドと、前記運転席に着座したオペレータからみて該レバースタンドの前側位置に上方に突出して設けられた操作レバーとを備えている。
【0010】
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、レバースタンドには、操作レバーを操作するときにオペレータが手首を載せるリストレストを設け、レバースタンドとリストレストとの間には、オペレータの手首を固定し指先で操作レバーのグリップを操作できるように、操作レバーのグリップ位置に合わせて手首の高さ位置を調整する手首位置調整装置を設けたことにある。
【0011】
このように構成したことにより、手首位置調整装置は操作レバーのグリップ位置に合わせて手首の高さ位置を調整することができるから、指先で操作レバーのグリップを操作できる位置にオペレータの手首を固定することができる。
【0012】
請求項2の発明によると、手首位置調整装置は、レバースタンドとリストレストとの間に設けられたねじ部材を回転操作することによりリストレストの高さ位置を無段階で調整する構成としたことにある。
【0013】
このように構成したことにより、手首位置調整装置のねじ部材を任意の方向に回転操作したときには、操作レバーのグリップ位置に合わせてオペレータの手首を固定するリストレストの高さ位置を無段階で調整することができる。このときに、手首はリストレストによって固定することができるから、オペレータは操作レバーを指先で微妙に操作でき、振れを生じることなく安定して操作レバーを操作することができる。
【0014】
また、リストレストはねじ部材により支持されているから、例えば運転席から立ち上がるときに手をついてリストレストに体重をかけた場合でも、この負荷に耐えてリストレストを調整した位置に保持することができる。
【0015】
請求項3の発明によると、手首位置調整装置には、ねじ部材を回転操作したときにリストレストが共回りするのを防止する回り止め部材を設ける構成としたことにある。
【0016】
このように構成したことにより、ねじ部材を回転するときにリストレストを押える必要がないから、リストレストの高さ調整を片手で簡単に行なうことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る建設機械の運転席装置を、キャブを備えたホイールローダに適用した場合を例に挙げ、図1ないし図5に従って詳細に説明する。
【0018】
図1において、1は本実施の形態に適用される建設機械の具体例として示されるキャブ仕様のホイールローダで、該ホイールローダ1は、後部車体2と、該後部車体2の前側に連結された前部車体3と、該前部車体3に俯仰動可能に取付けられた作業装置4とにより大略構成されている。
【0019】
また、後部車体2には、前側位置にキャブ5が搭載され、該キャブ5の後側には外装カバー6に覆われてエンジン、油圧ポンプ(いずれも図示せず)等が搭載されている。また、後部車体2には、左,右両側に位置して後輪7(片方のみ図示)が設けられている。
【0020】
一方、前部車体3は、後部車体2の前端部に左,右方向に回動可能に連結され、その前側位置には作業装置4が取付けられている。また、前部車体3には、左,右両側に位置して前輪8(片方のみ図示)が設けられている。そして、前部車体3は、後述のステアリングホイール14を操作したときに左,右方向に回動し、走行方向を変えるものである。
【0021】
さらに、作業装置4は、前部車体3に俯仰動可能に取付けられたアーム4Aと、該アーム4Aの先端部に回動可能に取付けられたローダバケット4Bとにより大略構成されている。
【0022】
次に、11はキャブ5内に設けられた運転席装置で、該運転席装置11は、図2に示す如く、ホイールローダ1を操作するための操作系統をオペレータの周りに集めて構成されている。そして、運転席装置11は、後述の運転席12、ステアリングホイール14、レバースタンド17、操作レバー18、リストレスト19、手首位置調整装置20等により大略構成されている。
【0023】
12はキャブ5内の後側寄りに配設された運転席で、該運転席12は、オペレータが腰掛ける座席12Aと、該座席12Aの後部に設けられた背もたれ12Bとによって大略構成されている。また、運転席12には、左側にのみ肘掛け12Cが取付けられている。
【0024】
また、運転席12の前方には、メータ、スイッチ類が配置されたインストルメントパネル13が設けられている。また、インストルメントパネル13の中央には、床板5Aから上側に延びてステアリングホイール14が配設され、該ステアリングホイール14は、回転操作することにより前部車体3を左,右方向に回動するものである。また、運転席12の前方の床板7Aには、ブレーキペダル15とアクセルペダルダル16とが設けられている。
【0025】
17は運転席12の右側方に配設されたレバースタンドで、該レバースタンド17は、図3、図4に示す如く、前面部17A、後面部17B、左側面部17C、右側面部17D、上面部17Eにより前,後方向に延びる箱型状に形成されている。また、上面部17Eの前側位置は、前方に向けて下向きに傾斜したレバー取付部17Fとなり、該レバー取付部17Fの後側には浅底段部17Gと深底段部17Hとが前,後方向に連続して設けられている。さらに、上面部17Eの後側位置には、小物入れ17Jが設けられている。
【0026】
18,18はレバースタンド17のレバー取付部17Fに左,右に並んで設けられた2本の操作レバーで、該各操作レバー18は、上方に突出した先端がグリップ18Aとなり、該グリップ18Aにより前,後方向に傾転操作される。そして、一方の操作レバー18は作業装置4のアーム4Aを俯仰動させ、他方の操作レバー18は作業装置4のローダバケット4Bを回動させるものである。なお、土砂の積込み作業等のように作業装置4を微妙に操作する場合には、各操作レバー18は、指先で僅かずつ操作するのが一般的である。
【0027】
19は操作レバー18の後側に設けられたリストレストで、該リストレスト19は、後述の手首位置調整装置20を介してレバースタンド17の上方に配設されている。また、リストレスト19は、所望の幅寸法をもって前,後方向に延び、その前端部は操作レバー18の後側近傍に位置している。具体的には、図3に示すように、リストレスト19の前端部と操作レバー18のグリップ18Aとは間隔寸法aをもって配置されている。この間隔寸法aは、比較的小さな手で操作レバー18を操作する場合でも、リストレスト19上に手首を固定した状態で指先により操作レバー18のグリップ18Aを操作することができる寸法である。
【0028】
これにより、リストレスト19は、操作レバー18を操作するときに手の大きさに関係なく手首を支持して固定することができる。また、リストレスト19の下面側には、前側寄りに位置して後述の回り止め軸25が設けられ、後側に位置して後述の腕部24が設けられている。
【0029】
20はレバースタンド17とリストレスト19との間に設けられた手首位置調整装置で、該手首位置調整装置20は、操作レバー18のグリップ18Aの位置に合わせてオペレータの手首の高さ位置を調整するものである。そして、手首位置調整装置20は、図3ないし図5に示す如く、後述のベース板21、上側支持部材22、ねじ部材23、腕部24、回り止め軸25により大略構成されている。これにより、手首位置調整装置20は、手首を支持するリストレスト19の高さ位置を無段階で調整することができる。
【0030】
21はレバースタンド17の上面部17Eに設けられたベース板で、該ベース板21は、クランク状に屈曲して形成され、浅底段部17Gに固定された前板部21Aと深底段部17Hに固定された後板部21Bとを有している。また、ベース板21の前側に位置する前板部21Aにはガイド筒21Cが取付けられ、該ガイド筒21Cには、後述の回り止め軸25が上,下方向に移動可能に挿入されている。さらに、ベース板21の後側に位置する後板部21Bには軸受21Dが取付けられ、該軸受21Dを介して後述のねじ部材23の下端部を回転可能に支持している。
【0031】
また、22はベース板21の後板部21B上方に間隔をもって配置された上側支持部材で、該上側支持部材22は、クランク状に屈曲した前側位置がベース板21の前板部21A後部に取付けられている。また、上側支持部材22の後部位置には軸受22Bが取付けられ、該軸受22Bを介して後述のねじ部材23の上端部を回転可能に支持している。
【0032】
23はベース板21の後板部21Bと上側支持部材22との間に上,下方向に延びて設けられたねじ部材で、該ねじ部材23の外周側には雄ねじ23Aが刻設されている。また、ねじ部材23は、下端部が後板部21Bの軸受21Dに回転可能に支持され、上端部が上側支持部材22の軸受22Aに回転可能に支持されている。
【0033】
また、ねじ部材23には、下側寄りに位置して鍔状の回転操作部23Bが設けられ、該回転操作部23Bは、リストレスト19の高さ位置を調整するときに、ねじ部材23を回転操作するものである。
【0034】
24はリストレスト19の下面後側寄りに設けられた腕部で、該腕部24は、下側がL字状に屈曲し、この屈曲部にはねじ部材23の雄ねじ23Aに螺合する雌ねじ24Aが刻設されている。これにより、腕部24は、ねじ部材23が回転操作されることにより、リストレスト19と一緒に上,下方向に無段階で移動することができる。
【0035】
25はリストレスト19の下面前側寄りに設けられた回り止め部材としての回り止め軸で、該回り止め軸25は、上,下方向に延びる軸体として形成され、その下側位置がベース板21のガイド筒21Cに上,下方向に移動可能に挿通している。これにより、回り止め軸25は、ねじ部材23を回転操作したときにリストレスト19が該ねじ部材23と共回りするのを防止することができる。
【0036】
このように構成された手首位置調整装置20は、回転操作部23Bによりねじ部材23を任意の方向に回転操作すると、該ねじ部材23の雄ねじ23Aに雌ねじ24Aが螺合した腕部24もリストレスト19と一緒に回転しようとする。しかし、リストレスト19は回り止め軸25により共回りが防止されているから、手首位置調整装置20は、ねじ部材23の回転数に応じてリストレスト19を上,下方向に無段階で位置調整することができる。また、ねじ部材23を角度単位で微調整することにより、リストレスト19の高さ位置を細かに調整することもできる。
【0037】
しかも、手首位置調整装置20は、ねじ部材23の雄ねじ23Aと腕部24の雌ねじ24Aとの摩擦力によりリストレスト19を所望の高さ位置に固定しているから、例えばオペレータが運転席12から立ち上がるときに、リストレスト19に手をついて体重をかけた場合でも、この負荷に耐えてリストレスト19の調整位置がずれるのを防止することができる。
【0038】
本実施の形態によるホイールローダ1は、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
【0039】
キャブ5内に乗込んで運転席12に着座したオペレータは、ステアリングホイール14、ブレーキペダル15、アクセルペダル16等を操作することにより走行することができる。
【0040】
また、各操作レバー18を傾転操作することにより、作業装置4を俯仰動させて土砂の積込み作業等を行なうことができる。このときに、オペレータは、リストレスト19上に手首を載せて固定した状態で、指先で操作レバー18のグリップ18Aを操作することにより、作業装置4を微妙に操作することができ、また安定したレバー操作を行なうことができる。
【0041】
しかし、オペレータには個人差がある。例えば手首から指先までの手の大きさや指の長さからくる体格差、レバー操作時の癖等からくる手首の高さ位置の好み等がオペレータによって異なる。そして、オペレータは、操作レバー18のグリップ18Aに対する手首の高さ位置が合わない場合には、手首位置調整装置20を用いてリストレスト19の高さ位置を最適な位置に調整する。
【0042】
そこで、操作レバー18のグリップ18Aの位置に合わせてオペレータの手首の高さ位置を調整する作業、即ち、グリップ18Aに対するリストレスト19の高さ位置を、オペレータの体格差、好みに応じて調整する場合の作業について説明する。
【0043】
運転席12に着座したオペレータは、手首位置調整装置20のねじ部材23に設けられた回転操作部23Bを回転操作することにより、リストレスト19を上,下方向に移動するとこができる。これにより、操作レバー18のグリップ18Aに対するリストレスト19の高さ位置、即ち手首の高さ位置を、オペレータの体格差、好みに応じて調整することができる。このときに、ねじ部材23を角度単位で調整することにより、手首の高さ位置を微調整することもできる。
【0044】
かくして、本実施の形態によれば、操作レバー18のグリップ18Aの位置に合わせてオペレータの手首の高さ位置を調整する手首位置調整装置20を設けているから、オペレータの手首を操作レバー18に適した位置に固定し、指先で該操作レバー18のグリップ18Aを操作することができる。この結果、操作レバー18の微妙な操作を可能にし、作業性等を向上することができる。
【0045】
しかも、手首位置調整装置20は、ねじ部材23を回転操作することにより、操作レバー18に対するリストレスト19の高さ位置を無段階で調整することができる。従って、手首位置調整装置20のねじ部材23を任意の方向に回転操作するという簡単な操作で、操作レバー18に対するリストレスト19の高さ位置を調整することができる。また、ねじ部材23の回転角度を調整することにより、リストレスト19の高さ位置をより細やかに調整することができる。
【0046】
これにより、操作レバー18に対してオペレータの手首を最適な位置に固定することができるから、オペレータは操作レバー18の微妙な操作を安定して行なうことができ、作業性を向上することができる。
【0047】
また、手首位置調整装置20は、リストレスト19に負荷が作用した場合でも、ねじの螺合で受止めることにより、高さ位置を調整した位置にリストレスト19を保持することができるから、位置ずれを防止して、信頼性を向上することができる。
【0048】
さらに、手首位置調整装置20には、リストレスト19がねじ部材23と共回りするのを防止する回り止め軸25を設けている。従って、オペレータは、ねじ部材23を回転操作するときにリストレスト19を押える必要がないから、リストレスト19の高さ調整を片手で簡単に行なうことができ、調整時の取扱いを容易にすることができる。
【0049】
なお、実施の形態では、2本の操作レバー18をレバースタンド17に設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばレバースタンド17に操作レバーを1本だけ設ける構成としてもよい。この場合には、操作レバーを前,後方向と左,右方向とに傾転操作する構成とすればよい。また、操作レバーを3本以上設ける構成としてもよい。
【0050】
また、実施の形態では、手首位置調整装置20は、ねじ部材23の雄ねじ23Aと腕部24の雌ねじ24Aとの摩擦力によりリストレスト19を所望の高さ位置に固定した場合を例示した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばリストレスト19の高さ調整後に止めねじ等を用いてねじ部材23を固定する構成としてもよい。この場合には、リストレスト19の下降、誤操作によるリストレスト19の位置ずれを確実に防止することができる。
【0051】
また、実施の形態では、手首位置調整装置20のねじ部材23は、回転操作部23Bを手動で操作することによりリストレスト19の高さ位置を調整するものとして説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばねじ部材23を回転駆動する電動モータを設け、スイッチ操作によりねじ部材23を回転させてリストレスト19の高さ位置を調整する構成としてもよい。
【0052】
また、実施の形態では、手首位置調整装置20にはベース板21を設け、該ベース板21をレバースタンド17に取付ける構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えばレバースタンドの上面部を手首位置調整装置のベース板として利用してもよい。この場合には部品点数を削減することができる。
【0053】
一方、実施の形態では、運転席12の右側にレバースタンド17を配設し、該レバースタンド17に2本の操作レバー18、リストレスト19、手首位置調整装置20を設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば油圧ショベルの作業装置を操作するものでは、運転席12の左,右両側にレバースタンド17を配設し、左,右のレバースタンド17に1本の操作レバー18、リストレスト19、手首位置調整装置20を設ける構成としてもよい。また、レバースタンド17、操作レバー18等を運転席12の左側だけに配設する構成としてもよい。
【0054】
さらに、実施の形態では、建設機械としてキャブ仕様のホイールローダ1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えばキャノピ仕様のホイールローダに適用してもよい。また、油圧ショベル、油圧クレーン等の他の建設機械にも広く適用することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、レバースタンドには、操作レバーを操作するときにオペレータが手首を載せるリストレストを設け、レバースタンドとリストレストとの間には、操作レバーのグリップ位置に合わせて手首の高さ位置を調整する手首位置調整装置を設けている。
【0056】
従って、手首位置調整装置により手首の高さ位置を操作レバーのグリップ位置に合わせることにより、例えばオペレータの手の大きさ、指の長さ、レバー操作の癖、好みが異なる場合でも、オペレータの手首を適した位置に固定し、指先で操作レバーのグリップを操作することができる。これにより、操作レバーの微妙な操作を可能にし、作業性等を向上することができる。
【0057】
請求項2の発明によれば、手首位置調整装置は、レバースタンドとリストレストとの間に設けられたねじ部材を回転操作することによりリストレストの高さ位置を無段階で調整する構成としている。従って、手首位置調整装置のねじ部材を任意の方向に回転操作したときには、操作レバーのグリップ位置に合わせてオペレータの手首を固定するリストレストの高さ位置を無段階で調整することができる。これにより、操作レバーに対してオペレータの手首を最適な位置に固定することができるから、オペレータは操作レバーの微妙な操作を安定して行なうことができ、作業性を向上することができる。
【0058】
しかも、リストレストはねじ部材により支持されているから、例えば運転席から立ち上がるときに手をついてリストレストに体重をかけた場合でも、この負荷に耐えてリストレストを調整した位置に保持することができ、リストレストの位置ずれを防止して、信頼性を向上することができる。
【0059】
請求項3の発明によれば、手首位置調整装置には、ねじ部材を回転操作したときにリストレストが共回りするのを防止する回り止め部材を設ける構成としている。従って、ねじ部材を回転するときにリストレストを押える必要がないから、リストレストの高さ調整を片手で簡単に行なうことができ、調整時の取扱いを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る運転席装置が適用されるキャブ仕様のホイールローダを示す正面図である。
【図2】図1中のキャブの上部を取除いた状態で運転室を拡大して示す断面斜視図である。
【図3】図2中のレバースタンド、操作レバー、リストレスト、手首位置調整装置を拡大して示す一部破断の正面図である。
【図4】レバースタンド、操作レバー、手首位置調整装置等を図3中の矢示IV−IV方向からみた断面図である。
【図5】手首位置調整装置を拡大して示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1 ホイールローダ(建設機械)
4 作業装置
11 運転席装置
12 運転席
17 レバースタンド
18 操作レバー
18A グリップ
19 リストレスト
20 手首位置調整装置
23 ねじ部材
23A 雄ねじ
24 腕部
24A 雌ねじ
25 回り止め軸(回り止め部材)
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばホイールローダ、油圧ショベル等の建設機械に設けられ、運転席の側方に作業装置を操作する操作レバー等を備えた建設機械の運転席装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建設機械としては、ホイールローダ、油圧ショベル等があり、これら建設機械は、自走可能な車体と、該車体の前側に設けられた作業装置とにより大略構成され、車体にはキャブが搭載されている。
【0003】
ここで、キャブ内には、オペレータが着座する運転席が設けられ、該運転席の前側には、車体を走行させるときに操作するステアリングホイールまたは走行レバー等が配設されている。また、運転席の側方には、レバースタンドが配設され、該レバースタンドの前側位置には、作業装置を操作するための操作レバーが上方に突出して傾転操作可能に設けられている。
【0004】
また、レバースタンドには、運転席の側方に位置してアームレストが設けられ、該アームレストは、操作レバーを操作するときにオペレータが腕(肘側)を載せるものである。このアームレストは、運転席に着座したオペレータの体格、好み等に応じ、操作レバーに対する高さ位置を調整できるようになっている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−26949号公報
【特許文献2】
特開2000−328602号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術によるものでは、アームレストはオペレータの腕のうち、肘寄り部分を支持している。これにより、アームレストに支持された腕の肘寄り部分から操作レバーのグリップまでの距離寸法が長くなってしまう。
【0007】
従って、操作レバーを操作するときに腕が振れを生じ易くなるから、操作レバーを安定して操作したり、指先で微妙に操作したりするのが難しいという問題がある。
【0008】
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、操作レバーに近い位置で腕を固定することにより、操作レバーの操作を安定させ、また微妙な操作を可能にし、作業性を向上することができるようにした建設機械の運転席装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の建設機械の運転席装置は、建設機械に設けられオペレータが着座する運転席と、該運転席の側方に配設されたレバースタンドと、前記運転席に着座したオペレータからみて該レバースタンドの前側位置に上方に突出して設けられた操作レバーとを備えている。
【0010】
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、レバースタンドには、操作レバーを操作するときにオペレータが手首を載せるリストレストを設け、レバースタンドとリストレストとの間には、オペレータの手首を固定し指先で操作レバーのグリップを操作できるように、操作レバーのグリップ位置に合わせて手首の高さ位置を調整する手首位置調整装置を設けたことにある。
【0011】
このように構成したことにより、手首位置調整装置は操作レバーのグリップ位置に合わせて手首の高さ位置を調整することができるから、指先で操作レバーのグリップを操作できる位置にオペレータの手首を固定することができる。
【0012】
請求項2の発明によると、手首位置調整装置は、レバースタンドとリストレストとの間に設けられたねじ部材を回転操作することによりリストレストの高さ位置を無段階で調整する構成としたことにある。
【0013】
このように構成したことにより、手首位置調整装置のねじ部材を任意の方向に回転操作したときには、操作レバーのグリップ位置に合わせてオペレータの手首を固定するリストレストの高さ位置を無段階で調整することができる。このときに、手首はリストレストによって固定することができるから、オペレータは操作レバーを指先で微妙に操作でき、振れを生じることなく安定して操作レバーを操作することができる。
【0014】
また、リストレストはねじ部材により支持されているから、例えば運転席から立ち上がるときに手をついてリストレストに体重をかけた場合でも、この負荷に耐えてリストレストを調整した位置に保持することができる。
【0015】
請求項3の発明によると、手首位置調整装置には、ねじ部材を回転操作したときにリストレストが共回りするのを防止する回り止め部材を設ける構成としたことにある。
【0016】
このように構成したことにより、ねじ部材を回転するときにリストレストを押える必要がないから、リストレストの高さ調整を片手で簡単に行なうことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る建設機械の運転席装置を、キャブを備えたホイールローダに適用した場合を例に挙げ、図1ないし図5に従って詳細に説明する。
【0018】
図1において、1は本実施の形態に適用される建設機械の具体例として示されるキャブ仕様のホイールローダで、該ホイールローダ1は、後部車体2と、該後部車体2の前側に連結された前部車体3と、該前部車体3に俯仰動可能に取付けられた作業装置4とにより大略構成されている。
【0019】
また、後部車体2には、前側位置にキャブ5が搭載され、該キャブ5の後側には外装カバー6に覆われてエンジン、油圧ポンプ(いずれも図示せず)等が搭載されている。また、後部車体2には、左,右両側に位置して後輪7(片方のみ図示)が設けられている。
【0020】
一方、前部車体3は、後部車体2の前端部に左,右方向に回動可能に連結され、その前側位置には作業装置4が取付けられている。また、前部車体3には、左,右両側に位置して前輪8(片方のみ図示)が設けられている。そして、前部車体3は、後述のステアリングホイール14を操作したときに左,右方向に回動し、走行方向を変えるものである。
【0021】
さらに、作業装置4は、前部車体3に俯仰動可能に取付けられたアーム4Aと、該アーム4Aの先端部に回動可能に取付けられたローダバケット4Bとにより大略構成されている。
【0022】
次に、11はキャブ5内に設けられた運転席装置で、該運転席装置11は、図2に示す如く、ホイールローダ1を操作するための操作系統をオペレータの周りに集めて構成されている。そして、運転席装置11は、後述の運転席12、ステアリングホイール14、レバースタンド17、操作レバー18、リストレスト19、手首位置調整装置20等により大略構成されている。
【0023】
12はキャブ5内の後側寄りに配設された運転席で、該運転席12は、オペレータが腰掛ける座席12Aと、該座席12Aの後部に設けられた背もたれ12Bとによって大略構成されている。また、運転席12には、左側にのみ肘掛け12Cが取付けられている。
【0024】
また、運転席12の前方には、メータ、スイッチ類が配置されたインストルメントパネル13が設けられている。また、インストルメントパネル13の中央には、床板5Aから上側に延びてステアリングホイール14が配設され、該ステアリングホイール14は、回転操作することにより前部車体3を左,右方向に回動するものである。また、運転席12の前方の床板7Aには、ブレーキペダル15とアクセルペダルダル16とが設けられている。
【0025】
17は運転席12の右側方に配設されたレバースタンドで、該レバースタンド17は、図3、図4に示す如く、前面部17A、後面部17B、左側面部17C、右側面部17D、上面部17Eにより前,後方向に延びる箱型状に形成されている。また、上面部17Eの前側位置は、前方に向けて下向きに傾斜したレバー取付部17Fとなり、該レバー取付部17Fの後側には浅底段部17Gと深底段部17Hとが前,後方向に連続して設けられている。さらに、上面部17Eの後側位置には、小物入れ17Jが設けられている。
【0026】
18,18はレバースタンド17のレバー取付部17Fに左,右に並んで設けられた2本の操作レバーで、該各操作レバー18は、上方に突出した先端がグリップ18Aとなり、該グリップ18Aにより前,後方向に傾転操作される。そして、一方の操作レバー18は作業装置4のアーム4Aを俯仰動させ、他方の操作レバー18は作業装置4のローダバケット4Bを回動させるものである。なお、土砂の積込み作業等のように作業装置4を微妙に操作する場合には、各操作レバー18は、指先で僅かずつ操作するのが一般的である。
【0027】
19は操作レバー18の後側に設けられたリストレストで、該リストレスト19は、後述の手首位置調整装置20を介してレバースタンド17の上方に配設されている。また、リストレスト19は、所望の幅寸法をもって前,後方向に延び、その前端部は操作レバー18の後側近傍に位置している。具体的には、図3に示すように、リストレスト19の前端部と操作レバー18のグリップ18Aとは間隔寸法aをもって配置されている。この間隔寸法aは、比較的小さな手で操作レバー18を操作する場合でも、リストレスト19上に手首を固定した状態で指先により操作レバー18のグリップ18Aを操作することができる寸法である。
【0028】
これにより、リストレスト19は、操作レバー18を操作するときに手の大きさに関係なく手首を支持して固定することができる。また、リストレスト19の下面側には、前側寄りに位置して後述の回り止め軸25が設けられ、後側に位置して後述の腕部24が設けられている。
【0029】
20はレバースタンド17とリストレスト19との間に設けられた手首位置調整装置で、該手首位置調整装置20は、操作レバー18のグリップ18Aの位置に合わせてオペレータの手首の高さ位置を調整するものである。そして、手首位置調整装置20は、図3ないし図5に示す如く、後述のベース板21、上側支持部材22、ねじ部材23、腕部24、回り止め軸25により大略構成されている。これにより、手首位置調整装置20は、手首を支持するリストレスト19の高さ位置を無段階で調整することができる。
【0030】
21はレバースタンド17の上面部17Eに設けられたベース板で、該ベース板21は、クランク状に屈曲して形成され、浅底段部17Gに固定された前板部21Aと深底段部17Hに固定された後板部21Bとを有している。また、ベース板21の前側に位置する前板部21Aにはガイド筒21Cが取付けられ、該ガイド筒21Cには、後述の回り止め軸25が上,下方向に移動可能に挿入されている。さらに、ベース板21の後側に位置する後板部21Bには軸受21Dが取付けられ、該軸受21Dを介して後述のねじ部材23の下端部を回転可能に支持している。
【0031】
また、22はベース板21の後板部21B上方に間隔をもって配置された上側支持部材で、該上側支持部材22は、クランク状に屈曲した前側位置がベース板21の前板部21A後部に取付けられている。また、上側支持部材22の後部位置には軸受22Bが取付けられ、該軸受22Bを介して後述のねじ部材23の上端部を回転可能に支持している。
【0032】
23はベース板21の後板部21Bと上側支持部材22との間に上,下方向に延びて設けられたねじ部材で、該ねじ部材23の外周側には雄ねじ23Aが刻設されている。また、ねじ部材23は、下端部が後板部21Bの軸受21Dに回転可能に支持され、上端部が上側支持部材22の軸受22Aに回転可能に支持されている。
【0033】
また、ねじ部材23には、下側寄りに位置して鍔状の回転操作部23Bが設けられ、該回転操作部23Bは、リストレスト19の高さ位置を調整するときに、ねじ部材23を回転操作するものである。
【0034】
24はリストレスト19の下面後側寄りに設けられた腕部で、該腕部24は、下側がL字状に屈曲し、この屈曲部にはねじ部材23の雄ねじ23Aに螺合する雌ねじ24Aが刻設されている。これにより、腕部24は、ねじ部材23が回転操作されることにより、リストレスト19と一緒に上,下方向に無段階で移動することができる。
【0035】
25はリストレスト19の下面前側寄りに設けられた回り止め部材としての回り止め軸で、該回り止め軸25は、上,下方向に延びる軸体として形成され、その下側位置がベース板21のガイド筒21Cに上,下方向に移動可能に挿通している。これにより、回り止め軸25は、ねじ部材23を回転操作したときにリストレスト19が該ねじ部材23と共回りするのを防止することができる。
【0036】
このように構成された手首位置調整装置20は、回転操作部23Bによりねじ部材23を任意の方向に回転操作すると、該ねじ部材23の雄ねじ23Aに雌ねじ24Aが螺合した腕部24もリストレスト19と一緒に回転しようとする。しかし、リストレスト19は回り止め軸25により共回りが防止されているから、手首位置調整装置20は、ねじ部材23の回転数に応じてリストレスト19を上,下方向に無段階で位置調整することができる。また、ねじ部材23を角度単位で微調整することにより、リストレスト19の高さ位置を細かに調整することもできる。
【0037】
しかも、手首位置調整装置20は、ねじ部材23の雄ねじ23Aと腕部24の雌ねじ24Aとの摩擦力によりリストレスト19を所望の高さ位置に固定しているから、例えばオペレータが運転席12から立ち上がるときに、リストレスト19に手をついて体重をかけた場合でも、この負荷に耐えてリストレスト19の調整位置がずれるのを防止することができる。
【0038】
本実施の形態によるホイールローダ1は、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
【0039】
キャブ5内に乗込んで運転席12に着座したオペレータは、ステアリングホイール14、ブレーキペダル15、アクセルペダル16等を操作することにより走行することができる。
【0040】
また、各操作レバー18を傾転操作することにより、作業装置4を俯仰動させて土砂の積込み作業等を行なうことができる。このときに、オペレータは、リストレスト19上に手首を載せて固定した状態で、指先で操作レバー18のグリップ18Aを操作することにより、作業装置4を微妙に操作することができ、また安定したレバー操作を行なうことができる。
【0041】
しかし、オペレータには個人差がある。例えば手首から指先までの手の大きさや指の長さからくる体格差、レバー操作時の癖等からくる手首の高さ位置の好み等がオペレータによって異なる。そして、オペレータは、操作レバー18のグリップ18Aに対する手首の高さ位置が合わない場合には、手首位置調整装置20を用いてリストレスト19の高さ位置を最適な位置に調整する。
【0042】
そこで、操作レバー18のグリップ18Aの位置に合わせてオペレータの手首の高さ位置を調整する作業、即ち、グリップ18Aに対するリストレスト19の高さ位置を、オペレータの体格差、好みに応じて調整する場合の作業について説明する。
【0043】
運転席12に着座したオペレータは、手首位置調整装置20のねじ部材23に設けられた回転操作部23Bを回転操作することにより、リストレスト19を上,下方向に移動するとこができる。これにより、操作レバー18のグリップ18Aに対するリストレスト19の高さ位置、即ち手首の高さ位置を、オペレータの体格差、好みに応じて調整することができる。このときに、ねじ部材23を角度単位で調整することにより、手首の高さ位置を微調整することもできる。
【0044】
かくして、本実施の形態によれば、操作レバー18のグリップ18Aの位置に合わせてオペレータの手首の高さ位置を調整する手首位置調整装置20を設けているから、オペレータの手首を操作レバー18に適した位置に固定し、指先で該操作レバー18のグリップ18Aを操作することができる。この結果、操作レバー18の微妙な操作を可能にし、作業性等を向上することができる。
【0045】
しかも、手首位置調整装置20は、ねじ部材23を回転操作することにより、操作レバー18に対するリストレスト19の高さ位置を無段階で調整することができる。従って、手首位置調整装置20のねじ部材23を任意の方向に回転操作するという簡単な操作で、操作レバー18に対するリストレスト19の高さ位置を調整することができる。また、ねじ部材23の回転角度を調整することにより、リストレスト19の高さ位置をより細やかに調整することができる。
【0046】
これにより、操作レバー18に対してオペレータの手首を最適な位置に固定することができるから、オペレータは操作レバー18の微妙な操作を安定して行なうことができ、作業性を向上することができる。
【0047】
また、手首位置調整装置20は、リストレスト19に負荷が作用した場合でも、ねじの螺合で受止めることにより、高さ位置を調整した位置にリストレスト19を保持することができるから、位置ずれを防止して、信頼性を向上することができる。
【0048】
さらに、手首位置調整装置20には、リストレスト19がねじ部材23と共回りするのを防止する回り止め軸25を設けている。従って、オペレータは、ねじ部材23を回転操作するときにリストレスト19を押える必要がないから、リストレスト19の高さ調整を片手で簡単に行なうことができ、調整時の取扱いを容易にすることができる。
【0049】
なお、実施の形態では、2本の操作レバー18をレバースタンド17に設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばレバースタンド17に操作レバーを1本だけ設ける構成としてもよい。この場合には、操作レバーを前,後方向と左,右方向とに傾転操作する構成とすればよい。また、操作レバーを3本以上設ける構成としてもよい。
【0050】
また、実施の形態では、手首位置調整装置20は、ねじ部材23の雄ねじ23Aと腕部24の雌ねじ24Aとの摩擦力によりリストレスト19を所望の高さ位置に固定した場合を例示した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばリストレスト19の高さ調整後に止めねじ等を用いてねじ部材23を固定する構成としてもよい。この場合には、リストレスト19の下降、誤操作によるリストレスト19の位置ずれを確実に防止することができる。
【0051】
また、実施の形態では、手首位置調整装置20のねじ部材23は、回転操作部23Bを手動で操作することによりリストレスト19の高さ位置を調整するものとして説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばねじ部材23を回転駆動する電動モータを設け、スイッチ操作によりねじ部材23を回転させてリストレスト19の高さ位置を調整する構成としてもよい。
【0052】
また、実施の形態では、手首位置調整装置20にはベース板21を設け、該ベース板21をレバースタンド17に取付ける構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えばレバースタンドの上面部を手首位置調整装置のベース板として利用してもよい。この場合には部品点数を削減することができる。
【0053】
一方、実施の形態では、運転席12の右側にレバースタンド17を配設し、該レバースタンド17に2本の操作レバー18、リストレスト19、手首位置調整装置20を設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば油圧ショベルの作業装置を操作するものでは、運転席12の左,右両側にレバースタンド17を配設し、左,右のレバースタンド17に1本の操作レバー18、リストレスト19、手首位置調整装置20を設ける構成としてもよい。また、レバースタンド17、操作レバー18等を運転席12の左側だけに配設する構成としてもよい。
【0054】
さらに、実施の形態では、建設機械としてキャブ仕様のホイールローダ1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えばキャノピ仕様のホイールローダに適用してもよい。また、油圧ショベル、油圧クレーン等の他の建設機械にも広く適用することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、レバースタンドには、操作レバーを操作するときにオペレータが手首を載せるリストレストを設け、レバースタンドとリストレストとの間には、操作レバーのグリップ位置に合わせて手首の高さ位置を調整する手首位置調整装置を設けている。
【0056】
従って、手首位置調整装置により手首の高さ位置を操作レバーのグリップ位置に合わせることにより、例えばオペレータの手の大きさ、指の長さ、レバー操作の癖、好みが異なる場合でも、オペレータの手首を適した位置に固定し、指先で操作レバーのグリップを操作することができる。これにより、操作レバーの微妙な操作を可能にし、作業性等を向上することができる。
【0057】
請求項2の発明によれば、手首位置調整装置は、レバースタンドとリストレストとの間に設けられたねじ部材を回転操作することによりリストレストの高さ位置を無段階で調整する構成としている。従って、手首位置調整装置のねじ部材を任意の方向に回転操作したときには、操作レバーのグリップ位置に合わせてオペレータの手首を固定するリストレストの高さ位置を無段階で調整することができる。これにより、操作レバーに対してオペレータの手首を最適な位置に固定することができるから、オペレータは操作レバーの微妙な操作を安定して行なうことができ、作業性を向上することができる。
【0058】
しかも、リストレストはねじ部材により支持されているから、例えば運転席から立ち上がるときに手をついてリストレストに体重をかけた場合でも、この負荷に耐えてリストレストを調整した位置に保持することができ、リストレストの位置ずれを防止して、信頼性を向上することができる。
【0059】
請求項3の発明によれば、手首位置調整装置には、ねじ部材を回転操作したときにリストレストが共回りするのを防止する回り止め部材を設ける構成としている。従って、ねじ部材を回転するときにリストレストを押える必要がないから、リストレストの高さ調整を片手で簡単に行なうことができ、調整時の取扱いを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る運転席装置が適用されるキャブ仕様のホイールローダを示す正面図である。
【図2】図1中のキャブの上部を取除いた状態で運転室を拡大して示す断面斜視図である。
【図3】図2中のレバースタンド、操作レバー、リストレスト、手首位置調整装置を拡大して示す一部破断の正面図である。
【図4】レバースタンド、操作レバー、手首位置調整装置等を図3中の矢示IV−IV方向からみた断面図である。
【図5】手首位置調整装置を拡大して示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1 ホイールローダ(建設機械)
4 作業装置
11 運転席装置
12 運転席
17 レバースタンド
18 操作レバー
18A グリップ
19 リストレスト
20 手首位置調整装置
23 ねじ部材
23A 雄ねじ
24 腕部
24A 雌ねじ
25 回り止め軸(回り止め部材)
Claims (3)
- 建設機械に設けられオペレータが着座する運転席と、該運転席の側方に配設されたレバースタンドと、前記運転席に着座したオペレータからみて該レバースタンドの前側位置に上方に突出して設けられた操作レバーとを備えてなる建設機械の運転席装置において、
前記レバースタンドには、前記操作レバーを操作するときにオペレータが手首を載せるリストレストを設け、
前記レバースタンドと前記リストレストとの間には、オペレータの手首を固定し指先で前記操作レバーのグリップを操作できるように、前記操作レバーのグリップ位置に合わせて手首の高さ位置を調整する手首位置調整装置を設けたことを特徴とする建設機械の運転席装置。 - 前記手首位置調整装置は、前記レバースタンドと前記リストレストとの間に設けられたねじ部材を回転操作することにより前記リストレストの高さ位置を無段階で調整する構成としてなる請求項1に記載の建設機械の運転席装置。
- 前記手首位置調整装置には、前記ねじ部材を回転操作したときに前記リストレストが共回りするのを防止する回り止め部材を設ける構成としてなる請求項2に記載の建設機械の運転席装置。
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2003
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