JP2004321519A - 弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】特定遊技状態において払出される出球数が多くなる弾球遊技機を提供する。
【解決手段】S1に示す繰返継続制御手段によりS9に示す可変入賞球装置の開閉板の開閉を繰返し行なう繰返し継続制御が実行されている最中に、S2およびS10に示す所定の進入領域にパチンコ球が進入したことを条件として、予め定められた回数を上限とした繰返し継続制御が終了した後に、S8に示す追加繰返継続制御手段により追加して繰返し継続制御を実行するようにした。
【選択図】 図5
【解決手段】S1に示す繰返継続制御手段によりS9に示す可変入賞球装置の開閉板の開閉を繰返し行なう繰返し継続制御が実行されている最中に、S2およびS10に示す所定の進入領域にパチンコ球が進入したことを条件として、予め定められた回数を上限とした繰返し継続制御が終了した後に、S8に示す追加繰返継続制御手段により追加して繰返し継続制御を実行するようにした。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機などで代表される弾球遊技機に関する。詳しくは、遊技領域に遊技球を打込んで遊技が行なわれる弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の弾球遊技機として従来から一般的に知られているものに、たとえば、パチンコ遊技機のような、各々を識別可能な複数種類の識別情報を変動表示させる変動表示装置を有し、その変動表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様となったときに可変入賞球装置の開閉板を開成した大当り状態となり、開成中に可変入賞球装置に設けられた特定入賞領域に遊技球が入賞したことを条件として、可変入賞球装置の開閉板を閉成した後、再び開成する状態制御を予め定められた上限回数繰返し実行する弾球遊技機があった。
【0003】
従来の弾球遊技機の中には、大当り状態中において可変入賞球装置の開閉板が一旦閉成してから再び開成するまでの間に所定の入賞口に入賞した遊技球の数に応じて、次回の可変入賞球装置の状態制御を繰返し行なうか否かを決定するものがあった(たとえば、特許文献1。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−346083号公報(第7−8頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の弾球遊技機としては、可変入賞球装置の開閉板が閉成してから開成するまでの間に所定の入賞口に遊技球が入賞したか否かにより、可変入賞球装置の状態制御を繰返し行なうか否かを決定するものあった。
【0006】
しかしながら、この種の従来の弾球遊技機は、可変表示装置の開閉板が閉成しているときに、所定の入賞口に複数の遊技球が入賞したことにより状態制御を繰返し行なうか否か決定するものであり、所定の入賞口に複数の遊技球が入賞しなかったときには、状態制御が繰返し継続して実行されず、大当り状態において払出される出球数が少なくなるという不都合が生じていた。
【0007】
本発明は、係る事情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、特定遊技状態において払出される出球数が多くなる弾球遊技機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
(1) 遊技領域に遊技球(パチンコ球5)を打込んで遊技が行なわれる弾球遊技機(パチンコ遊技機)であって、
遊技球が進入可能な所定の進入領域(通過口23,第1可変入賞球装置19に設けられた第1普通入賞領域24,第1可変入賞球装置19に設けられた第1進入領域26〜28,第2可変入賞球装置31に設けられた第2普通入賞領域40,第2可変入賞球装置31に設けられた第2進入領域37〜39、図5のS2およびS10)と、
該進入領域への遊技球の進入を検出する進入検出手段(通過口スイッチ23a,第1カウントスイッチ24a,第1進入領域スイッチ26a〜28a,第2カウントスイッチ40a,第2進入領域スイッチ37a〜39a、図5のS3およびS11)と、
遊技者にとって有利な第1の状態(開閉板20が開成した状態,開閉部材31a,31bが開成した状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(開閉板20が閉成した状態)とに変化可能な可変入賞球装置(第1可変入賞球装置19、図5のS9)と、
該可変入賞球装置を前記第1の状態にした後、前記第2の状態にする状態制御を予め定められた回数(たとえば8回)を上限として繰返し継続して実行する繰返継続制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS1)と、
該繰返継続制御手段が前記状態制御を実行している最中に、前記進入検出手段が前記進入領域への遊技球の進入を検出したことを条件として、前記繰返継続制御手段による予め定められた回数を上限とした前記状態制御の終了後に追加して実行する前記状態制御の回数を決定する追加回数決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS7)と、
前記繰返継続制御手段による予め定められた回数を上限とした前記状態制御の終了後に、前記追加回数決定手段により決定された回数分の前記状態制御をさらに追加して実行する追加繰返継続制御手段(遊技制御用マイクロいコンピュータ53、図5のS8)とを含む。
【0009】
このような構成によれば、状態制御が予め定められた上限回数繰返し継続して実行されるため、可変入賞球装置が遊技者にとって有利な第1の状態となっているときに遊技球が可変入賞球装置に入賞して払出される遊技球の最低出球数を確保することができる。また、状態制御が実行されている最中に、所定の進入領域へ遊技球が進入したことを検出すると、状態制御を予め定められた回数を上限として繰返し継続して実行した後に追加して状態制御を実行するため、遊技球が可変入賞球装置に入賞して払出される遊技球の出球数を増大させることができる。
【0010】
(2) 所定の更新範囲で数値情報(乱数値)を更新する数値情報更新手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS5)と、
前記進入検出手段(通過口スイッチ23a,第1カウントスイッチ24a,第2カウントスイッチ40a、図5のS3)が前記進入領域への遊技球(パチンコ球5)の進入を検出したときに、前記数値情報を抽出する数値情報抽出手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS4)と、
該数値情報抽出手段が抽出した前記数値情報を前記進入領域へ進入した遊技球ごとに記憶する記憶手段(RAM55)とをさらに含み、
前記追加回数決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS7)は、前記記憶手段に記憶された数値情報に従って、前記状態制御の回数を決定する(たとえば、第1普通図柄表示装置30または第2普通図柄表示装置42の表示結果に従って、追加して実行する状態制御の回数を決定する)。
【0011】
このような構成によれば、所定の進入領域へ遊技球が進入することにより抽出した数値情報を進入領域へ進入した遊技球ごとに記憶するため、進入領域へ進入する遊技球の数が多くなると、抽出した数値情報に従って状態制御の回数を決定する回数が多くなり、予め定められた回数を上限とした状態制御が終了した後に追加して実行する状態制御の回数が多くなるのではないかという遊技者の期待感を向上させることができるとともに、払出される出球数の増大に対しての期待感も向上させることができる。
【0012】
(3) 前記追加回数決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS6)は、前記記憶手段(RAM55)に記憶されたそれぞれの数値情報(乱数値)に従い決定された前記状態制御の回数の総和を、前記状態制御の回数として決定する(たとえば、繰返継続制御手段が状態制御を実行している最中に、進入領域への遊技球の進入が4回検出されたときには、抽出した数値情報に従って決定が4回行なわれ、その総和を状態制御の回数として決定する)。
【0013】
このような構成によれば、所定の進入領域へ進入する遊技球の数が多くなると、予め定められた回数を上限とした状態制御が終了した後に追加して実行する状態制御の回数が多くなるため、状態制御の回数に対する遊技者の期待感を向上させることができるとともに、遊技者は払出される出球数の増大に対しても期待感を向上させることができる。また、所定の進入領域へ進入する遊技球の数により状態制御の回数が変化するために、状態制御の回数に対して遊技者が新鮮さを失うことを防止することができる。また、遊技者は追加して実行される状態制御の数を増やすために、進入領域へ遊技球を進入させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0014】
(4) 前記弾球遊技機(パチンコ遊技機)は、前記進入領域を複数含む(第1可変入賞球装置19に設けられた第1進入領域26〜28,第2可変入賞球装置31に設けられた第2進入領域37〜39、図5のS10)とともに、該複数の進入領域の各々に対応する前記進入検出手段(第1進入領域スイッチ26a〜28a,第2進入領域スイッチ37a〜39a、図5のS11)を含み、
前記複数の進入領域の各々に対応して予め定められた前記状態制御の回数(たとえば、1回,4回,8回)を記憶する進入領域別回数記憶手段(ROM54、図5のS12)をさらに含み、
前記追加回数決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS7)は、前記進入検出手段が前記進入領域への遊技球(パチンコ球5)の進入を検出したときに、当該遊技球の進入が検出された進入領域に対応して前記進入領域別回数記憶手段に記憶された前記状態制御の回数を、前記状態制御の回数として決定する(たとえば、第1可変入賞球装置19に設けられた第1進入領域26は追加して実行する状態制御の回数が1回と定められており、第1進入領域26にパチンコ球5が進入すると、追加して実行する状態制御の回数として1回が設定される)。
【0015】
このような構成によれば、追加して実行する状態制御の回数が複数の進入領域に対応して予め定められており、遊技者は状態制御が実行されている最中に追加して実行する状態制御の回数が多くなるように定められている進入領域に遊技球を進入させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0016】
(5) 前記進入領域(第1可変入賞球装置19に設けられた第1進入領域26〜28,第2可変入賞球装置31に設けられた第2進入領域37〜39、図5のS10)は、前記可変入賞球装置(第1可変入賞球装置19,第2可変入賞球装置31、図5のS9)に設けられている。
【0017】
このような構成によれば、弾球遊技機の遊技盤面上に余分な進入領域が増え、遊技領域が狭くなることを防止することができる。
【0018】
(6) 前記追加回数決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS7)が決定した前記状態制御の回数を示す情報を前記弾球遊技機外部へ出力する情報出力手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS13)をさらに含む。
【0019】
このような構成によれば、弾球遊技機の外部に設けられたコンピュータ等に追加して実行される状態制御の回数等のデータを出力し、分析することができ、分析結果に基づいて弾球遊技機の遊技盤面に設けられた釘の調整や弾球遊技機の傾斜角度のメンテナンスを行ない追加して実行する状態制御の回数を調整することができるため、メンテナンスの効率を向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、弾球遊技機(以下「パチンコ遊技機」ともいう。)の一例として、第1種の遊技と第2種の遊技とを1台で行なう弾球遊技機を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限らず、遊技領域3に遊技球(以下「パチンコ球」、「打玉」ともいう。)5を打込んで遊技が行なわれる弾球遊技機であればすべてに適用することが可能である。
【0021】
図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機の遊技盤4の正面図である。図2は、遊技盤4に設けられた第1可変入賞球装置19を示す図である。図3は、遊技盤4に設けられた第2可変入賞球装置31を示す図である。
【0022】
このパチンコ遊技機は、第1始動口14へのパチンコ球5の入賞に応じて変動表示装置8の表示結果を導出表示する第1種のパチンコ遊技機と第2始動口32へのパチンコ球5の入賞に応じて第2可変入賞球装置に設けられた開閉部材31a,31bを開成状態にする第2種のパチンコ遊技機とを実行可能な遊技機である。
【0023】
パチンコ遊技機の遊技盤4には遊技領域3が形成されている。パチンコ遊技機には、遊技者がパチンコ球5を操作するための操作ノブ(図示省略)が設けられている。この操作ノブを遊技者が操作することにより、供給皿(図示省略)に貯留されているパチンコ球5を1個ずつ発射することができる。発射されたパチンコ球5は、誘導レール1によって遊技領域3内に導かれる。誘導レール1から遊技領域3への出口部分には、弁状の逆流防止部材2が設けられている。この逆流防止部材2によって一旦遊技領域3へ打込まれたパチンコ球5が誘導レール1に逆戻りすることが防止される。
【0024】
遊技領域3の中央には、各々を識別可能な複数種類の識別情報の一例となる特別図柄を変動表示(以下「可変表示」、「更新表示」ともいう。)させる変動表示装置8が設けられている。この変動表示装置8には、液晶表示器よりなる特別図柄表示部9、第1普通図柄表示装置30、第2普通図柄表示装置43、第1始動入賞記憶表示器18、第1可変入賞記憶表示器29および第2普通入賞記憶表示記42が設けられている。
【0025】
変動表示装置8の下方には、第1始動口(以下「第1始動入賞口」ともいう。)14が構成された始動用電動役物15と、開閉板20の傾動によりパチンコ球5の入賞可能な開成状態となる第1可変入賞球装置19と、開閉部材31a,31bの開成によりパチンコ球5が入賞可能な開成状態となる第2可変入賞球装置31が設けられている。第2可変入賞球装置31の左右には第2始動口(以下「第2始動入賞口」ともいう。)32が設けられている。
【0026】
変動表示装置8の左右には、通過口22と、パチンコ球5が進入可能な進入領域である通過口23とが設けられている。また、44は打込まれたパチンコ球5がいずれの始動口、可変入賞球装置等にも入賞しなかったときにアウト球として回収するアウト口であり、6は装飾ランプである。
【0027】
パチンコ球5が通過口22に進入すると、通過口22内に設けられたゲートスイッチ(図示省略)により検出される。パチンコ球5がゲートスイッチで検出されると、第1始動口14が構成された始動用電動役物15の左右に設けられた1対の可動片15a,15bが1回開成する。可動片15a,15bが開成状態にある際に始動用電動役物15にパチンコ球5が1つ入賞(以下「始動入賞」ともいう。)すれば、可動片15a,15bが元の位置まで閉成してパチンコ球5が始動入賞しにくい状態に戻る。また、可動片15a,15bが開成状態となってから所定の時間が経過すれば、始動入賞が発生しなくとも可動片15a,15bが元の位置まで閉成してパチンコ球5が始動入賞しにくい状態に戻る。
【0028】
始動用電動役物15に始動入賞したパチンコ球(以下「始動入賞球」ともいう。)5は、遊技盤4に設けられた第1始動口スイッチ17(図4参照)により検出される。始動入賞球5が第1始動口スイッチ17により検出されると5個の賞球が払出されるとともに、第1始動入賞記憶表示器18において点灯しているLEDの数が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出され、記憶される。
【0029】
変動表示装置8に設けられた特別図柄表示部9の変動表示を開始させることができる状態であれば、変動表示を開始させる。なお、特別図柄表示部9が変動表示している最中にさらにパチンコ球5が第1始動口14に始動入賞し、第1始動口スイッチ17で検出されたときは、特別図柄表示部9の変動表示を開始させることができない状態であるので、「4」を記憶数の上限として始動入賞玉(乱数値等)が記憶されて、その記憶数が第1始動入賞記憶表示器18においてLEDの点灯数により表示される。そして、特別図柄表示部9において、特別図柄の変動表示が開始される毎に、点灯しているLEDの数を1つ減らす。
【0030】
特別図柄表示部9には、左変動表示部、中変動表示部および右変動表示部の3つの変動表示部が設けられている。パチンコ球5が第1始動口14に始動入賞したこと等を条件として、3つの変動表示部において、特別図柄の変動表示が開始される。変動表示は、各変動表示部において上から下へ特別図柄をスクロールさせることによって行なわれる。
【0031】
所定時間が経過すると、まず、左変動表示部の特別図柄が停止表示される。さらに所定時間が経過すると、次に、右変動表示部の特別図柄が停止表示される。このとき、左変動表示部に停止表示された特別図柄と右変動表示部に停止表示された特別図柄とが一致するとリーチ状態が成立する。さらに所定時間が経過すると、最後に中変動表示部の特別図柄が停止表示される。この実施の形態では、各変動表示部において変動表示される特別図柄は、0〜9の10種類の数字である。
【0032】
なお、特別図柄表示部9において変動表示される識別情報は、数字、文字、図形、模様、キャラクター等の識別情報であれば、どのような識別情報であってもよく、数字のみ、文字のみ、図形のみ、模様のみ、キャラクターのみ、または、これらを適宜組合せたもの等であってもよい。
【0033】
3つの変動表示部の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば「777」等のゾロ目。以下「大当り図柄」ともいう。)となると、「大当り」となり、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態(以下、「第1大当たり状態」ともいう。)に移行する。また、3つの変動表示部の表示結果が予め定められた特別の表示態様(たとえば「777」等の奇数のゾロ目。以下「確変大当り図柄」ともいう。)となると、「確変大当り」となり、大当り状態が終了した後に遊技状態が遊技者にとってさらに有利な特別遊技状態(以下、「確率向上状態」、「確率変動状態」、「確変状態」、「確変大当り状態」ともいう。)に移行する。
【0034】
3つの変動表示部の表示結果が大当り図柄でも、確変大当り図柄でもない場合は、「はずれ」となり、遊技状態は変化せずに通常遊技状態のままとなる。なお、通常遊技状態とは、特定遊技状態でも、特別遊技状態でもない遊技状態のことをいう。
【0035】
第1大当り状態では、第1可変入賞球装置19の開閉板20が開成して大入賞口が開口する。これにより、パチンコ球5を大入賞口に入賞させることが可能な遊技者にとって有利な第1の状態に制御される。開閉板20はソレノイド21によって駆動される。
【0036】
第1可変入賞球装置19の大入賞口内部には、第1普通入賞領域24、第1特定入賞領域25および第1進入領域26〜28が設けられている。パチンコ球5が第1普通入賞領域24に入賞すると、第1カウントスイッチ24aにより検出される。パチンコ球5が第1特定入賞領域25に入賞すると、第1Vカウントスイッチ25aにより検出される。パチンコ球5が第1進入領域26〜28に入賞すると、対応した第1進入領域スイッチ26a〜28aにより検出される。
【0037】
第1特定入賞領域25に入賞したパチンコ球5は、第1Vカウントスイッチ25aにより検出された後、第1カウントスイッチ24aにより検出される。一方、通常入賞領域24に入賞したパチンコ球5は、第1カウントスイッチ24aのみにより検出される。第1可変入賞球装置19に入賞したパチンコ球5が第1カウントスイッチ24aにより検出される毎に15個の賞球が払出される。第1進入領域スイッチ26a〜28aにより検出される毎に5個の賞球が払出される。
【0038】
なお、第1進入領域26〜28は、後述するように、第1大当り状態が終了した後に、さらに追加して繰返し継続制御を実行するか否かをパチンコ球5の入賞により決定するために設けられた進入領域である。第1進入領域26〜28にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御が追加して実行されるという特典が与えられるので、パチンコ球5が第1進入領域スイッチ26a〜28aにより検出されたときは、賞球を払出さないようにしてもよい。
【0039】
第1可変入賞球装置19の第1の状態は、大入賞口に進入したパチンコ球5の数が所定個数(たとえば10個)に達したとき、または所定期間(たとえば30秒間)経過したときのうちのいずれか早い方の条件が成立したときに一旦終了して開閉板20が閉成する。これにより、第1可変入賞球装置19は、パチンコ球5を入賞させることが不可能な遊技者にとって不利な第2の状態に制御される。
【0040】
そして、第1可変入賞球装置19が第1の状態となっている最中に入賞したパチンコ球5が第1特定入賞領域25に入賞し、第1Vカウントスイッチ25aにより検出されたことを条件として、その回における第1可変入賞球装置19の第1の状態が終了して第2の状態となった後、再度開閉板20が開成されて、第1可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続制御が実行される。繰返し継続制御において、第1可変入賞球装置19が第1の状態にされている状態はラウンドと呼ばれる。このラウンドの回数は、上限が予め定められており、たとえば8回である。最高8ラウンド繰返し継続制御が実行されると第1大当り状態が終了する。
【0041】
第2始動口32に入賞したパチンコ球5は、遊技盤4に設けられた第2始動口スイッチ32a(図4参照)により検出される。始動入賞球5が第2始動口スイッチ23aにより検出されると5個の賞球が払出されるとともに、可動部材31a,31bが所定時間(たとえば0.5秒)開成した後、閉成する。
【0042】
可動部材31a,31bが開成することにより、パチンコ球5が可動部材31a,31bに受け止められて上部入賞空間34に進入することができる。上部入賞空間34に進入したパチンコ球5は、落下して、下部入賞空間35に進入する。下部入賞空間35には、第2普通入賞領域40、第2特定入賞領域41および第2進入領域37〜39が設けられている。第2進入領域37〜39は、回転円盤(「3穴クルーン」ともいう。)36に設けられており、パチンコ遊技機の電源が入っていると常時回転している。
【0043】
パチンコ球5が第2普通入賞領域40に入賞すると、第2カウントスイッチ40aにより検出される。パチンコ球5が第2特定入賞領域に入賞すると、第2Vカウントスイッチにより検出される。パチンコ球5が第2進入領域37〜39に入賞すると、対応した第2進入領域スイッチ37a〜39aにより検出される。
【0044】
第2特定入賞領域41に入賞したパチンコ球5は、第2Vカウントスイッチ41aにより検出された後、第2カウントスイッチ40aにより検出される。一方第2普通入賞領域40に入賞したパチンコ球5は、第2カウントスイッチ40aのみにより検出される。第2可変入賞球装置31に入賞したパチンコ球5が第2カウントスイッチ40aにより検出される毎に15個の賞球が払出される。
【0045】
なお、第2進入領域37〜39は、後述するように、第1大当り状態が終了した後に、さらに追加して繰返し継続制御を実行するか否かをパチンコ球5の入賞によって決定するために設けられた進入領域である。第2進入領域37〜39にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御が追加して実行されるという特典が与えられるので、パチンコ球5が第2進入領域スイッチ37a〜39aにより検出されたときは、賞球を払出さないようにしてもよい。
【0046】
パチンコ球5が第2特定入賞領域41に入賞すると、第2大当り状態が発生する。第2大当り状態では、第2可変入賞球装置31の開閉部材31a,31bが短い時間間隔で連続的に開閉動作を繰返す。この開閉動作の繰返し回数は、この実施の形態では、最高18回に設定されている。開閉部材31a,31bの開閉動作が18回繰返された後、開閉動作が終了する。18回の繰返し動作中に第2可変入賞球装置31にパチンコ球5が10個入賞したときは、繰返し動作が終了するようになっている。このような連続した開閉動作を開閉サイクルと呼ぶ。1回の開閉サイクルが終了する前に、第2特定入賞領域41にパチンコ球5が入賞すると、開閉サイクルが一旦終了した後、再び開閉サイクルが実行される。この開閉サイクルの回数は、上限が予め定められており、たとえば16回である。最高16の開閉サイクルが実行されると第2大当り状態が終了する
この実施の形態では、第1可変入賞球装置19が予め定められた8回を上限として繰返し継続制御をした後に、さらに追加して繰返し継続制御を行なうか否かを決定するために5種類のゲーム行なわれる。以下にゲームの種類毎にゲーム内容について説明する。
【0047】
第1ゲーム
第1ゲームは、第1大当り状態の最中にパチンコ球5が進入可能な所定の進入領域である通過口23にパチンコ球5が進入したことを条件として、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するゲームである。
【0048】
第1大当り状態の最中にパチンコ球5が通過口23に進入すると、進入したパチンコ球5は通過口23内に設けられた通過口スイッチ23aにより検出される。パチンコ球が通過口スイッチ23aで検出されると、数値情報である乱数値が抽出され、「4」を記憶数の上限として記憶手段であるRAM55に記憶される。そして、その記憶数が通過記憶表示器23bにおいてLEDの点灯数により表示される。
【0049】
この実施の形態では、乱数の生成にランダムカウンタが用いられている。このランダムカウンタは、遊技制御用プログラムが定期的に実行される毎(具体的には2msec毎)にその値が「1」ずつ加算更新される。パチンコ球5が通過口スイッチ23aにより検出されると、ランダム1カウンタから乱数値が抽出される。ランダム1カウンタは、「0」から「9」の範囲内で、2msec毎に「1」ずつ加算更新され、その上限である「9」まで達すると再度「0」から加算更新される。
【0050】
通過記憶表示器23bにおいてLEDが点灯している場合には、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するための抽選が行なわれる。なお、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するための抽選を、予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了する前に実行するようにしてもよい。
【0051】
第1ゲームにおいて抽選は、たとえば、変動表示装置8に設けられた特別図柄表示部9を用いて行なわれる。そして、特別図柄表示部9に停止表示された図柄の種類により繰返し継続制御の回数が決定される。通過記憶表示器23bにおいてLEDが点灯している場合、特別図柄表示部9において変動表示が開始される。特別図柄表示部9において抽選が行われるときに用いられる図柄としては、「0」から「9」の数字が用いられる。特別図柄表示部9において変動表示が開始される毎に、通過記憶表示器23bで点灯しているLEDの数を1つ減らす。
【0052】
なお、特別図柄表示部9において抽選に用いられる図柄としては数字以外の文字、図形、模様、キャラクタ等の識別情報であってもよく、それぞれが識別可能であればどのようなものでもよい。
【0053】
この抽選用の数字は、ランダム1カウンタより抽出した乱数値と対応付けられており、たとえば、乱数値の「0」を抽出したときは、特別図柄表示部9における変動表示の表示結果として「0」が停止表示されるように設定されている。
【0054】
特別図柄表示部9における変動表示の表示結果により、繰返し継続制御の回数が決定される。この実施の形態では、特別図柄表示部9における変動表示の表示結果として「7」が停止表示されたときは、繰返し継続制御の回数として8回、「3」が停止表示されたときは、繰返し継続制御の回数として4回、「1」が停止表示されたときは、繰返し継続制御の回数として1回、そして「7」、「3」および「1」以外が停止表示されたときは、繰返し継続制御の回数として0回が決定されるように定められている。
【0055】
たとえば、通過記憶表示器23bのLEDが3つ点灯しており、記憶が3つあるとする。この場合、前述した抽選が3回行なわれる。一回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「8回」が決定され、二回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「4回」が決定され、三回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「1回」が決定されたとする。抽選毎に決定された繰返し継続制御の回数の総和である「13回」の繰返し継続制御が、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される。
【0056】
このように、通過口23へ進入したパチンコ球5を複数記憶することができるようにしていれば、第1大当り状態が終了した後に追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するための抽選が複数回行なわれるため、第1可変入賞球装置19において予め定めれられた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御を終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるのではないかという遊技者の期待感を向上させることができるとともに、払出される出球数の増大に対しての期待感も向上させることができる。
【0057】
また、抽選結果の総和を追加して実行する繰返し継続制御の回数として決定することにすると、通過口23に進入するパチンコ球5の数が多くなると、第1可変入賞球装置19において予め定めれられた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御を終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるため、第1可変入賞球装置19にパチンコ球5が入賞することにより払出される出球数の増大に対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、通過口23に進入するパチンコ球5の数により第1可変入賞球装置19において実行される繰返し継続制御の回数が変化するために、遊技者が繰返し継続制御の回数に対する新鮮さを失うことを防止することができる。また、遊技者は大当り状態中に通過口23へパチンコ球5を進入させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0058】
なお、前述の実施の形態では、記憶が3つある場合に抽選を3回行ない、抽選毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和である「13回」の繰返し継続制御が、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される例を示したが、これに限られない。たとえば、抽選毎に決定された繰返し継続制御の回数のうち一番回数が多いものを選択して第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行するようにしてもよい。
【0059】
このように複数回抽選が行なわれたときに、一番回数が多いものを選択して繰返し継続制御を行なうことにより、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行される繰返し継続制御の回数が少なくなることを防止でき、遊技者が不満を抱くことを防ぐことができるとともに、繰返し継続制御の回数が多くなりすぎるのを防止することができる。
【0060】
第2ゲーム
第2ゲームは、第1大当り状態の最中にパチンコ球5が進入可能な所定の進入領域である第1可変入賞球装置19に設けられた第1通常入賞領域24にパチンコ球5が入賞したことを条件として、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定ゲームである。
【0061】
第1大当り状態の最中にパチンコ球5が第1可変入賞球装置19に設けられた第1通常入賞領域24に入賞すると、入賞したパチンコ球5は第1カウントスイッチ24aにより検出される。パチンコ球5が第1カウントスイッチ24aにより検出されると、前述したランダム1カウンタと同様の機能を持つランダム2カウンタから乱数値が抽出される。抽出された乱数値は、「4」を記憶数の上限として記憶手段であるRAM55に記憶される。そして、その記憶数が変動表示装置8に設けられた第1可変入賞記憶表示器29においてLEDの点灯数により表示される。
【0062】
第1可変入賞記憶表示器29においてLEDが点灯している場合には、第1可変入賞球装置19において予め定めれられた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定する抽選が行なわれる。なお、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するための抽選を、予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了する前に実行するようにしてもよい。
【0063】
第2ゲームにおいて抽選は、たとえば、変動表示装置8に設けられた第1普通図柄表示装置30を用いて行なわれる。そして、第1普通図柄表示装置30に停止表示された図柄の種類により繰返し継続制御の回数が決定される。第1可変入賞記憶表示器29においてLEDが点灯している場合、第1普通図柄表示装置30において変動表示が開始される。第1普通図柄表示装置30において変動表示が開始される毎に、第1可変入賞記憶表示器29で点灯しているLEDの数を1つ減らす。第1普通図柄表示装置30において変動表示に用いられる図柄としては、第1ゲームと同様に「0」〜「9」の数字が用いられる。そして、この数字はランダム2カウンタより抽出した乱数値と対応付けられており、第1ゲームと同様に、第1普通図柄表示装置30における変動表示の表示結果により、繰返し継続制御の回数が決定される。
【0064】
たとえば、第1可変入賞記憶表示器29のLEDが4つ点灯しており、記憶が4つあるとする。この場合、第1ゲームと同様に、前述した抽選が4回行なわれる。一回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「4回」が決定され、二回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「1回」が決定され、三回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「0回」が決定され、四回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「8回」が決定されたとする。抽選毎に決定された繰返し継続制御の回数の総和である「13回」の繰返し継続制御が、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される。
【0065】
このように、第2ゲームにおいては、第1大当り状態中においてパチンコ球5が第1普通入賞領域に入賞することにより抽選が行なわれ、第1ゲームと比較して容易に通常入賞領域24に入賞するため、抽選が複数回行なわれやすくなり、第1大当り状態が終了した後に追加して実行する繰返し継続制御の回数として回数が多いものが抽選されるのではないかという遊技者の期待感を高めることができるとともに、第1可変入賞球装置19にパチンコ球5が入賞することにより払出される出球数の増大に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0066】
また、抽選結果の総和を追加して実行する繰返し継続制御の回数として決定することにすると、第1普通入賞領域24に入賞するパチンコ球5の数が多くなると、第1可変入賞球装置19において予め定めれられた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御を終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるため、第1可変入賞球装置19にパチンコ球5が入賞することにより払出される出球数の増大に対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、第1普通入賞領域24に入賞するパチンコ球5の数により第1可変入賞球装置19において実行される繰返し継続制御の回数が変化するために、遊技者が繰返し継続制御の回数に対する新鮮さを失うことを防止することができる。また、遊技者は大当り状態中に第1普通入賞領域24へパチンコ球5を入賞させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0067】
なお、前述の実施の形態では、記憶が4つある場合に抽選を4回行ない、抽選毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和である「13回」の繰返し継続制御が、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される例を示したが、これに限られない。たとえば、抽選毎に決定された繰返し継続制御の回数のうち一番回数が多いものを選択して第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行するようにしてもよい。
【0068】
このように複数回抽選が行なわれたときに、一番回数が多いものを選択して繰返し継続制御を行なうことにより、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行される繰返し継続制御の回数が少なくなることを防止でき、遊技者が不満を抱くことを防ぐことができるとともに、繰返し継続制御の回数が多くなりすぎるのを防止することができる。
【0069】
第3ゲーム
第3ゲームは、第1大当り状態の最中に複数の進入領域である第1進入領域26〜28へパチンコ球5が入賞したことを条件として、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するゲームである。
【0070】
第1大当り状態の最中にパチンコ球5が第1進入領域26〜28に入賞すると、入賞したパチンコ球5は第1進入領域26〜28に対応した第1進入領域スイッチ26a〜28aにより検出される。第3ゲームでは、第1ゲームおよび第2ゲームとは異なり、それぞれの第1進入領域26〜28により決定される繰返し継続制御の回数が予め定められている。
【0071】
この実施の形態では、第1進入領域26にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御の回数が1回、第1進入領域27にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御の回数が4回、第1進入領域28にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御の回数が8回となるように定められている。
【0072】
第3ゲームでは、第1大当り状態の最中に第1進入領域26〜28へ複数のパチンコ球5が入賞した場合は、入賞毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和を、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行される繰返し継続制御の回数とする。たとえば、第1大当り状態の最中に打玉が第1進入領域26、第1進入領域27、第1進入領域28に一回ずつ入賞したときは、「1回」、「4回」および「8回」の総和である「13回」の繰返し継続制御が、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される。
【0073】
このように、第1進入領域毎に追加して実行する繰返し継続制御の回数が予め定めれていると、遊技者は第1大当り状態の最中に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるように定められている第1進入領域28にパチンコ球5を入賞させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。また、複数の進入領域である第1進入領域26〜28を第1可変入賞球装置19に設けることにより、遊技盤4上に余分な進入領域を設ける必要がないので、遊技盤4上のスペースが狭くなることを防止することができる。
【0074】
また、このように、第1大当り状態の最中に第1進入領域26〜28へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和を追加して実行する繰返し継続制御の回数として決定することにすると、第1進入領域26〜28へ入賞するパチンコ球5の数が多くなると、第1可変入賞球装置19において予め定めれられた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御を終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるため、第1可変入賞球装置19にパチンコ球5が入賞することにより払出される出球数の増大に対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、第1進入領域26〜28に入賞するパチンコ球5の数により第1可変入賞球装置19において実行される繰返し継続制御の回数が変化するために、遊技者が繰返し継続制御の回数に対する新鮮さを失うことを防止することができる。また、遊技者は大当り状態中に通過口23へパチンコ球5を進入させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0075】
なお、前述の実施の形態では、第1大当り状態の最中に第1進入領域26〜28へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和を追加して実行する繰返し継続制御の回数として決定する例を示したが、これに限られない。たとえば、第1大当り状態の最中に第1進入領域26〜28へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数を記憶しておき、一番回数が多いものを選択して第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行するようにしてもよい。
【0076】
このように第1大当り状態の最中に第1進入領域26〜28へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数を複数記憶しておき、一番回数が多いものを選択することにより、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行される繰返し継続制御の回数が少なくなることを防止でき、遊技者が不満を抱くことを防ぐことができるとともに、繰返し継続制御の回数が多くなりすぎるのを防止することができる。
【0077】
第4ゲーム
第4ゲームは、第1大当り状態の最中にパチンコ球5が進入可能な所定の進入領域である第2可変入賞球装置31に設けられた第2通常入賞領域40にパチンコ球5が入賞したことを条件として、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するゲームである。
【0078】
第1大当り状態の最中にパチンコ球5が第2可変入賞球装置31に設けられた第2通常入賞領域40に入賞すると、入賞したパチンコ球5は第2カウントスイッチ40aにより検出される。パチンコ球5が第2カウントスイッチ40aにより検出されると、前述したランダム1カウンタおよびランダム2カウンタと同様の機能を持つランダム3カウンタから乱数が抽出される。抽出された乱数値は、「4」を記憶数の上限として記憶手段であるRAM55に記憶される。そして、その記憶数が変動表示装置8に設けられた第2普通入賞記憶表示器42においてLEDの点灯数により表示される。
【0079】
第2普通入賞記憶表示器42においてLEDが点灯している場合には、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定する抽選が行なわれる。なお、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するための抽選を、予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了する前に実行するようにしてもよい。
【0080】
第4ゲームにおいて抽選は、たとえば、変動表示装置8に設けられた第2普通図柄表示装置43を用いて行なわれる。そして、第2普通図柄表示装置43に停止表示された図柄の種類により繰返し継続制御の回数が決定される。第2普通入賞記憶表示器42においてLEDが点灯している場合、第2普通図柄表示装置43において変動表示が開始される。第2普通図柄表示装置43において変動表示に用いられる図柄としては、第1ゲームおよび第2ゲームと同様に「0」〜「9」の数字が用いられる。そして、この数字はランダム3カウンタより抽出した乱数値と対応付けられており、第1ゲームおよび第2ゲームと同様に、第2普通図柄表示装置43における変動表示の表示結果により、繰返し継続制御の回数が決定される。
【0081】
たとえば、第2普通入賞記憶表示器42のLEDがつ点灯しており、記憶が2つあるとする。この場合、前述した抽選が2回行なわれる。一回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「8回」が決定され、二回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「1回」が決定されたとする。抽選毎に決定された繰返し継続制御の回数の総和である「9回」の繰返し継続制御が、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される。
【0082】
このように、第4ゲームにおいては、第1大当り状態中においてパチンコ球5が第2普通入賞領域に入賞することにより抽選が行なわれ、第1ゲームと比較して容易に通常入賞領域24に入賞するため、抽選が複数回行なわれやすくなり、第1大当り状態が終了した後に追加して実行する繰返し継続制御の回数として回数が多いものが抽選されるのではないかという遊技者の期待感を高めることができるとともに、第1可変入賞球装置19にパチンコ球5が入賞することにより払出される出球数の増大に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0083】
また、抽選結果の総和を追加して実行する繰返し継続制御の回数として決定することにすると、第2普通入賞領域40に入賞するパチンコ球5の数が多くなると、第1可変入賞球装置19において予め定めれられた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御を終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるため、第1可変入賞球装置19にパチンコ球5が入賞することにより払出される出球数の増大に対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、第2普通入賞領域40に入賞するパチンコ球5の数により第1可変入賞球装置19において実行される繰返し継続制御の回数が変化するために、遊技者が繰返し継続制御の回数に対する新鮮さを失うことを防止することができる。また、遊技者は大当り状態中に第2普通入賞領域40へパチンコ球5を入賞させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0084】
なお、前述の実施の形態では、記憶が2つある場合に抽選を2回行ない、抽選毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和である「9回」の繰返し継続制御が、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される例を示したが、これに限られない。たとえば、抽選毎に決定された繰返し継続制御の回数のうち一番回数が多いものを選択して第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行するようにしてもよい。
【0085】
このように複数回抽選が行なわれたときに、一番回数が多いものを選択して繰返し継続制御を行なうことにより、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行される繰返し継続制御の回数が少なくなることを防止でき、遊技者が不満を抱くことを防ぐことができるとともに、繰返し継続制御の回数が多くなりすぎるのを防止することができる。
【0086】
第5ゲーム
第5ゲームは、第1大当り状態の最中に複数の進入領域である第2進入領域37〜39へパチンコ球5が入賞したことを条件として、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するゲームである。
【0087】
第1大当り状態の最中にパチンコ球5が第2進入領域37〜39に入賞すると、入賞したパチンコ球5は第2進入領域37〜39に対応した第2進入領域スイッチ37a〜39aにより検出される。第5ゲームでは、第3ゲームと同様に、それぞれの第2進入領域37〜39により決定される繰返し継続制御の回数が予め定められている。
【0088】
この実施の形態では、第2進入領域38にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御の回数が1回、第2進入領域39にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御の回数が4回、第2進入領域37にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御の回数が8回となるように定められている。
【0089】
第5ゲームでは、第1大当り状態の最中に第2進入領域37〜39へ複数のパチンコ球5が入賞した場合は、入賞毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和を、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行する繰返し継続制御の回数とする。たとえば、第1大当り状態の最中に打玉が第2進入領域39、第1進入領域37に一回ずつ入賞したときは、「4回」および「8回」の総和である「12回」の繰返し継続制御が第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される。
【0090】
このように、第2進入領域毎に追加して実行する繰返し継続制御の回数が予め定めれていると、遊技者は第1大当り状態の最中に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるように定められている第2進入領域37にパチンコ球5を入賞させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0091】
また、このように、第1大当り状態の最中に第2進入領域37〜39へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和を追加して実行する繰返し継続制御の回数として決定することにすると、第2進入領域37〜39へ入賞するパチンコ球5の数が多くなると、第1可変入賞球装置19において予め定めれられた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御を終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるため、第1可変入賞球装置19にパチンコ球5が入賞することにより払出される出球数の増大に対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、第2進入領域37〜39に入賞するパチンコ球5の数により第1可変入賞球装置19において実行される繰返し継続制御の回数が変化するために、遊技者が繰返し継続制御の回数に対する新鮮さを失うことを防止することができる。また、遊技者は大当り状態中に通過口23へパチンコ球5を進入させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0092】
なお、前述の実施の形態では、第1大当り状態の最中に第2進入領域37〜39へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和を追加して実行する繰返し継続制御の回数として決定する例を示したが、これに限られない。たとえば、第1大当り状態の最中に第2進入領域37〜39へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数を記憶しておき、一番回数が多いものを選択して第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行するようにしてもよい。
【0093】
このように第1大当り状態の最中に第2進入領域37〜39へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数を複数記憶しておき、一番回数が多いものを選択することにより、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行される繰返し継続制御の回数が少なくなることを防止でき、遊技者が不満を抱くことを防ぐことができるとともに、繰返し継続制御の回数が多くなりすぎるのを防止することができる。
【0094】
図4は、パチンコ遊技機の回路構成の一例を示すブロック図である。図4は、制御基板として、遊技制御基板51、表示制御基板80、発射制御基板81、ランプ制御基板82、音制御基板83および賞球制御基板84を示している。
【0095】
表示制御基板80、発射制御基板81、ランプ制御基板82、音制御基板83および賞球制御基板84には、マイクロコンピュータ等が搭載されており、たとえば、CPU、ROM、RAMおよびI/Oポート等が設けられている。
【0096】
賞球基板84には、球払出装置91およびカードユニット50が接続されている。カードユニット50とは、遊技者が所定の貸球操作を行なうことにより、パチンコ球5が貸出される装置のことである。音制御基板83には、スピーカ92が接続されている。ランプ制御基板82には、遊技効果LED93、賞球ランプ94、球切れランプ95および遊技効果乱鵜96が接続されている。発射制御基板81には、操作ノブおよび打球ハンマー(図示省略)を駆動する駆動モータ98とが接続されている。駆動モータ98の駆動力は、操作ノブの操作量に従って調整される。表示制御基板80には、第1普通図柄表示装置30、第2普通図柄表示装置43および特別図柄表示部9が接続されている。
【0097】
遊技制御基板51には、遊技制御用のプログラムに従ってパチンコ遊技機を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ53と、スイッチ回路58と、ソレノイド回路59と、ランプLED回路60と、情報出力回路61と、初期リセット回路62とが設けられている。
【0098】
遊技制御用マイクロコンピュータ53には、遊技制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用されるRAM55、遊技制御用プログラムに従って制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート57が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、タイマ割込みに従って、ROM54に記憶されている遊技用制御プログラムを定期的(たとえば2msec毎)に先頭から繰返し実行する。
【0099】
スイッチ回路58は、各種スイッチからの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ53に与える回路である。スイッチ回路58には、通過口スイッチ23a、第1始動口スイッチ17、第1進入領域スイッチ26a〜28a、第1カウントスイッチ24a、第1Vカウントスイッチ25a、第2始動口スイッチ32a、第2進入領域スイッチ37a〜39a、第2カウントスイッチ40aおよび第2Vカウントスイッチ41aが接続されている。
【0100】
ソレノイド回路59は、始動用電動役物15の左右に設けられた可動片15a,15bを動作させるソレノイド16、第1可変入賞球装置19の開閉板20を開閉させるソレノイド21および第2可変入賞球装置31の開閉部材31a,31bを開閉させるソレノイド33を遊技制御用マイクロコンピュータ53からの指令に従って制御する回路である。
【0101】
ランプLED回路60は、第1始動入賞記憶表示器18、通過記憶表示器23b、第1可変入賞記憶表示記29、第2普通入賞記憶表示器42および装飾ランプ6の点灯および点滅等を制御する回路である。
【0102】
情報出力回路61は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるデータに従って、確変大当りが発生し確率向上状態となっていることを示す確変情報、第1可変入賞球装置19が第1大当り状態となっていることを示す第1大当り情報、第2可変入賞球装置31が第2大当り状態となっていることを示す第2大当り情報、第1大当り状態が終了した後に追加して実行される繰返し継続制御の回数を示す状態制御回数情報、始動入賞のうち特別図柄表示部9の変動表示に有効に使用される始動入賞の発生を示す始動入賞情報、特別図柄表示部9における変動表示の表示結果を示す確定図柄情報、および遊技者に払出された賞球の数を示す賞球情報等をホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する回路である。
【0103】
初期リセット回路62は、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ53をリセットする回路である。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、初期リセット回路65から送られてきた初期リセットパルスに応答してパチンコ遊技機を初期化する。
【0104】
遊技制御用マイクロコンピュータ53から表示制御基板80に搭載されたマイクロコンピュータ、発射制御基板81に搭載されたマイクロコンピュータ、ランプ制御基板82に搭載されたマイクロコンピュータ、音制御基板70に搭載されたマイクロコンピュータ、および賞球基板84に搭載されたマイクロコンピュータには、指令情報の一例となるコマンドが送信される。
【0105】
遊技制御用マイクロコンピュータ53から賞球基板84に搭載されたマイクロコンピュータに送信されるコマンドには、賞球の払出制御に関する指令情報としてのコマンドと、貸玉の払出制御に関する指令情報としてのコマンド(たとえば、玉貸し禁止コマンド、玉貸し禁止解除コマンド等)とが含まれる。
【0106】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、通過口スイッチ23aの検出信号、第1始動口スイッチ17の検出信号、第1進入領域スイッチ26a〜28aの検出信号、第1カウントスイッチ24aからの検出信号、第1Vカウントスイッチ25aからの検出信号、第2始動口スイッチ32aからの検出信号、第2進入領域スイッチ37a〜39aからの検出信号、第2カウントスイッチ40aからの検出信号、第2Vカウントスイッチ41aからの検出信号に基づいて所定個数の景品玉を払出すための賞球信号を賞球基板84に搭載されたマイクロコンピュータに送信する。
【0107】
賞球基板84に搭載されたマイクロコンピュータでは、その送信されてきた賞球信号に基づいて球払出装置91を制御して所定個数の景品玉を払出すための制御を行なう。
【0108】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、大当りあるいは入賞等の発生に基づき所定の音制御コマンドを音制御基板83に搭載されたマイクロコンピュータへ送信する。音制御基板83に搭載されたマイクロコンピュータは、音制御コマンドに基づいて所定の効果音をスピーカ92から出力させる制御を行なう。
【0109】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、大当りあるいは入賞等の発生に基づき、所定のランプ制御コマンドをランプ制御基板35に搭載されたマイクロコンピュータへ送信する。ランプ制御基板35に搭載されたマイクロコンピュータは、ランプ制御コマンドに基づいて上記電気的装飾部品の点灯制御等を行なう。
【0110】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、第1普通図柄表示装置30、第2普通図柄表示装置43、および特別図柄表示部9において変動表示等を実行するために表示制御コマンドを表示制御基板80に搭載されたマイクロコンピュータへ送信する。表示制御基板30に搭載されたマイクロコンピュータは、表示制御コマンドに基づいて、第1普通図柄表示装置30、第2普通図柄表示装置43、および特別図柄表示部9の変動表示を行なったり、特別図柄表示部9において人物、動物、文字、または図形等のさまざまなキャラクタの画像を表示したりする。
【0111】
図5は、繰返し継続制御に関する制御を説明するためのブロック図である。遊技制御用マイクロコンピュータ53に搭載されているS1に示す繰返継続制御手段は、S9に示す可変入賞球装置である第1可変入賞球装置19へ制御信号を送信し、繰返し継続制御(第1大当り状態)を実行する。S1に示す繰返継続制御手段が繰返し継続制御を実行している最中に、遊技盤4に設けられたS2に示す進入領域である通過口23、第1可変入賞球装置19に設けられた第1普通入賞領域24、または第2可変入賞球装置31に設けられた第2普通入賞領域40にパチンコ球5が進入すると、S3に示す進入検出手段である通過口スイッチ23a、第1カウントスイッチ25a、または第2カウントスイッチは、進入したパチンコ球5を検出する。
【0112】
S3に示す進入検出手段がパチンコ球5の進入を検出すると、S3に示す進入検出手段は、遊技制御基板51に搭載されたスイッチ回路58を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ53に搭載されたS4に示す数値情報抽出手段へ検出信号を送信する。S4に示す数値情報抽出手段は、検出信号を受信すると、S5に示す数値情報更新手段であるランダム1カウンタ、ランダム2カウンタ、またはランダム3カウンタへ抽出信号を送信し、数値情報である乱数値を抽出する。
【0113】
S4に示す数値情報抽出手段は、抽出した数値情報をS6に示す記憶手段であるRAM55へ記憶する。S6に示す記憶手段から遊技制御用マイクロコンピュータ53に搭載されたS7に示す追加回数決定手段へ数値情報が送信される。S7に示す追加回数決定手段は、受信した数値情報に従ってS1に示す繰返継続制御手段による予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定する。
【0114】
S7に示す追加回数決定手段は、決定した繰返し継続制御の回数を決定値としてS8に示す追加繰返継続制手段へ送信する。そして、S8に示す追加繰返継続制御手段は、S1に示す繰返継続制御手段による予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後にS9に示す可変入賞球装置である第1可変入賞球装置19へ制御信号を送信し、決定した回数分の繰返し継続制御を実行する。
【0115】
S1に示す繰り返し継続制御手段が繰返し継続制御を実行している最中に、遊技盤4に設けられたS10に示す複数の進入領域である第1進入領域26〜28、または第2進入領域37〜39にパチンコ球5が進入すると、S11に示す複数の進入検出手段でる第1進入領域スイッチ26a〜28a、または37a〜39aは、進入したパチンコ球5を検出する。
【0116】
S11に示す複数の進入検出手段がパチンコ球5の進入を検出すると、S11に示す複数の進入検出手段は、遊技制御基板51に搭載されたスイッチ回路58を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ53に搭載されたS7に示す追加回数決定手段へ検出信号を送信する。前述したように、複数の進入領域である第1進入領域26〜28、または第2進入領域37〜39は、進入領域毎に繰返し継続制御の回数が予め定められている。そして、その回数がS12に示す進入領域別回数記憶手段であるROM54に記憶されている。
【0117】
S7に示す追加回数決定手段は、検出信号を受信すると、S12に示す進入領域別回数記憶手段へ選択信号を送信し、繰返し継続制御の回数を示す記憶情報を抽出する。S7に示す追加回数決定手段は、抽出した記憶情報に従ってS1に示す繰返継続制御手段による予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定する。
【0118】
S7に示す追加回数決定手段は、決定した繰返し継続制御の回数を決定値としてS8に示す追加繰返継続制手段へ送信する。そして、S8に示す追加繰返継続制御手段は、S1に示す繰返継続制御手段による繰返し継続制御が終了した後にS9に示す可変入賞球装置である第1可変入賞球装置19へ制御信号を送信し、決定した回数分の繰返し継続制御を実行する。
【0119】
S7に示す追加回数決定手段は、決定値をS8に示す追加繰返継続制御手段へ送信するとともに、遊技制御用マイクロコンピュータ53に搭載されたS13に示す情報出力手段へ送信する。そして、S13に示す情報出力手段は、情報出力回路61を介してパチンコ遊技機の外部に設けられたホールコンピュータ等へ確変情報、第1大当り情報、第2大当り情報、始動情報、確定図柄情報および賞球情報とともに、繰返し継続制御の回数を示す状態制御回数情報を送信する。
【0120】
このように、パチンコ遊技機の外部に設けられたホールコンピュータ等へ繰返し継続制御の回数等の情報を送信することにより、ホールコンピュータ等を用いて繰返し継続制御の回数等の情報を分析することができる。そして分析結果に基づいて遊技盤4に設けられた釘の調整やパチンコ遊技機の傾斜角度等のメンテナンスを行ない繰返し継続制御の回数を調整することができるため、メンテナンスの効率を向上させることができる。
【0121】
次に、以上、説明した本実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述の実施の形態では、第1種の遊技と第2種の遊技とを1台で行なうことができるパチンコ遊技機を示したが、これに限られない。たとえば、第1種の遊技のみを行なうことができるパチンコ遊技機において可変入賞球装置の繰返し継続制御を追加して実行するか否かを決定するものであってもよいし、第2種の遊技のみを行なうことができるパチンコ遊技機において可変入賞球装置の繰返し継続制御を追加して実行するか否かを決定するものであってもよい。
【0122】
(2) 前述の実施の形態では、第1種の遊技と第2種の遊技とを行うことができるパチンコ遊技機において可変入賞球装置の繰返し継続制御の回数を追加して実行するか否かを決定するものであったが、これに限られない。たとえば、いわゆる権利ものといわれ、権利発生状態となったときにパチンコ球5が始動口へ入賞することにより可変入賞球装置の開閉板が開成する第3種の遊技を行なうことができるパチンコ遊技機において可変入賞球装置の繰返し継続制御を追加して実行するか否かを決定するものであってもよい。
【0123】
(3) 前述の実施の形態では、第1可変入賞球装置19において実行される繰返し継続制御の上限回数が予め定められており、第1大当り状態となっている最中にパチンコ球5が所定の進入領域へ進入したことにより、第1大当り状態が終了した後に第1可変入賞球装置19の繰返し継続制御を追加して実行するか否かを決定する例を示したがこれに限られない。たとえば、第2可変入賞球装置31の繰返し継続制御を追加して実行するか否かを決定するものであってもよいし、第1可変入賞球装置19および第2可変入賞球装置31の両方の繰返し継続制御を追加して実行するか否かを決定するものであってもよい。
【0124】
(4) 前述の実施の形態では、第2始動口32にパチンコ球5が入賞すれば、第2可変入賞球装置31に設けられた開閉部材31a,31bが開成し、開閉部材31a,31bが開成している最中に第2可変入賞球装置31内にパチンコ球5が入賞し、第2特定入賞領域41にパチンコ球5が入賞すれば、最高16回の開閉サイクルが実行される例を示したが、これに限られない。たとえば、第1可変入賞球装置19において繰返し継続制御が実行されている最中は、第2可変入賞球装置31においても開閉動作を繰返し実行するようにしてもよい。
【0125】
(5) 前述の実施の形態では、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後、または予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了する前に追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するための抽選を行なう例を示したが、これに限られない。たとえば、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が実行されている最中のラウンド毎に抽選を行うようにしてもよい。この場合、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなりすぎる恐れがあるため、前述した追加する繰返し継続制御の回数(0回、1回、4回、8回)を減らしてもよい。
【0126】
(6) 遊技領域に遊技球(パチンコ球5)を打込んで遊技が行なわれる弾球遊技機(パチンコ遊技機)であって、
遊技球が進入可能な所定の進入領域(通過口23,第1可変入賞球装置19に設けられた第1普通入賞領域24,第1可変入賞球装置19に設けられた第1進入領域26〜28,第2可変入賞球装置31に設けられた第2普通入賞領域40,第2可変入賞球装置31に設けられた第2進入領域37〜39、図5のS2およびS10)と、
該進入領域への遊技球の進入を検出する進入検出手段(通過口スイッチ23a,第1カウントスイッチ24a,第1進入領域スイッチ26a〜28a,第2カウントスイッチ40a,第2進入領域スイッチ37a〜39a、図5のS3およびS11)と、
遊技者にとって有利な第1の状態(開閉板20が開成した状態,開閉部材31a,31bが開成した状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(開閉板20が閉成した状態)とに変化可能な可変入賞球装置(第1可変入賞球装置19、図5のS9)と、
該可変入賞球装置を前記第1の状態にした後、前記第2の状態にする状態制御を予め定められた上限回数(たとえば8回)繰返し継続して実行する繰返継続制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS1)と、
該繰返継続制御手段が前記状態制御を実行している最中に、前記進入検出手段が前記進入領域への遊技球の進入を検出したことを条件として、前記繰返継続制御手段による前記上限回数分の前記状態制御の終了後に追加して実行する前記状態制御の回数を設定する回数設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53)と、
前記繰返継続制御手段による前記上限回数分の前記状態制御の終了後に、前記回数設定手段により設定された回数分前記状態制御をさらに追加して実行する追加繰返継続制御手段(遊技制御用マイクロいコンピュータ53、図5のS8)とを含む。
【0127】
(7) 所定の更新範囲で数値情報(乱数値)を更新する数値情報更新手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS5)と、
前記進入検出手段(通過口スイッチ23a,第1カウントスイッチ24a,第2カウントスイッチ40a、図5のS3)が前記進入領域への遊技球(パチンコ球5)の進入を検出したときに、前記数値情報を抽出する数値情報抽出手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS4)とをさらに含み、
前記回数設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53)は、前記数値情報抽出手段が抽出した数値情報に従って、設定するべき前記状態制御の回数を複数種類の中から選択する(たとえば、第1普通図柄表示装置30または第2普通図柄表示装置42の表示結果に従って、追加して実行する状態制御の回数を複数種類の中から選択する)。
【0128】
(8) 前記回数設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53)は、前記繰返継続制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS1)が前記状態制御を実行している最中に、前記進入領域(通過口23,第1可変入賞球装置19に設けられた第1普通入賞領域24,第2可変入賞球装置31に設けられた第2普通入賞領域40、図5のS2)への遊技球(パチンコ球5)の進入が複数回検出されたときには、該複数回の各々の検出に基づいて抽出された数値情報(乱数値)に従い選択された前記状態制御の回数の総和を、設定するべき前記状態制御の回数として選択する(たとえば、繰返継続制御手段が状態制御を実行している最中に、進入領域への遊技球の進入が4回検出されたときには、抽出した数値情報に従って選択が4回行なわれ、その総和を設定するべき状態制御の回数として選択する)。
【0129】
(9) 前記弾球遊技機(パチンコ遊技機)は、前記進入領域を複数含む(第1可変入賞球装置19に設けられた第1進入領域26〜28,第2可変入賞球装置31に設けられた第2進入領域37〜39、図5のS10)とともに、該複数の進入領域の各々に対応する前記進入検出手段(第1進入領域スイッチ26a〜28a,第2進入領域スイッチ37a〜39a、図5のS11)を含み、
前記複数の進入領域の各々に対応して予め定められた前記状態制御の回数(たとえば、1回,4回,8回)を記憶する進入領域別回数記憶手段(ROM54、図5のS12)をさらに含み、
前記回数設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53)は、前記進入検出手段が前記進入領域への遊技球(パチンコ球5)の進入を検出したときに、当該遊技球の進入が検出された進入領域に対応して前記進入領域別回数記憶手段に記憶された前記状態制御の回数を、設定するべき前記状態制御の回数として選択する(たとえば、第1可変入賞球装置19に設けられた第1進入領域26は追加して実行する状態制御の回数が1回と定められており、第1進入領域26にパチンコ球5が進入すると、追加して実行する状態制御の回数として1回が設定される)。
【0130】
(10) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
【図2】遊技盤に設けられた第1可変入賞球装置を示す図である。
【図3】遊技盤に設けられた第2可変入賞球装置を示す図である。
【図4】パチンコ遊技機の回路構成の一例を示すブロック図である。
【図5】繰返し継続制御に関する制御を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
5 パチンコ球、8 変動表示装置、9 特別図柄表示部、19 第1可変入賞球装置、20 開閉板、23 通過口、23a 通過口スイッチ、23b 通過記憶表示器、26 第1進入領域、26a 第1進入領域スイッチ、27 第1進入領域、27a 第1進入領域スイッチ、28 第1進入領域、28a 第1進入領域スイッチ、29 第1可変入賞記憶表示器、30 第1普通図柄表示装置、31 第2可変入賞球装置、31a 開閉部材、31b 開閉部材、37第2進入領域、37a 第2進入領域スイッチ、38 第2進入領域、38a第2進入領域スイッチ、39 第2進入領域、39a 第2進入領域スイッチ、40 第2普通入賞領域、40a 第2カウントスイッチ、42 第2普通図柄表示装置、53 遊技制御用マイクロコンピュータ、54 ROM。
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機などで代表される弾球遊技機に関する。詳しくは、遊技領域に遊技球を打込んで遊技が行なわれる弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の弾球遊技機として従来から一般的に知られているものに、たとえば、パチンコ遊技機のような、各々を識別可能な複数種類の識別情報を変動表示させる変動表示装置を有し、その変動表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様となったときに可変入賞球装置の開閉板を開成した大当り状態となり、開成中に可変入賞球装置に設けられた特定入賞領域に遊技球が入賞したことを条件として、可変入賞球装置の開閉板を閉成した後、再び開成する状態制御を予め定められた上限回数繰返し実行する弾球遊技機があった。
【0003】
従来の弾球遊技機の中には、大当り状態中において可変入賞球装置の開閉板が一旦閉成してから再び開成するまでの間に所定の入賞口に入賞した遊技球の数に応じて、次回の可変入賞球装置の状態制御を繰返し行なうか否かを決定するものがあった(たとえば、特許文献1。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−346083号公報(第7−8頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の弾球遊技機としては、可変入賞球装置の開閉板が閉成してから開成するまでの間に所定の入賞口に遊技球が入賞したか否かにより、可変入賞球装置の状態制御を繰返し行なうか否かを決定するものあった。
【0006】
しかしながら、この種の従来の弾球遊技機は、可変表示装置の開閉板が閉成しているときに、所定の入賞口に複数の遊技球が入賞したことにより状態制御を繰返し行なうか否か決定するものであり、所定の入賞口に複数の遊技球が入賞しなかったときには、状態制御が繰返し継続して実行されず、大当り状態において払出される出球数が少なくなるという不都合が生じていた。
【0007】
本発明は、係る事情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、特定遊技状態において払出される出球数が多くなる弾球遊技機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
(1) 遊技領域に遊技球(パチンコ球5)を打込んで遊技が行なわれる弾球遊技機(パチンコ遊技機)であって、
遊技球が進入可能な所定の進入領域(通過口23,第1可変入賞球装置19に設けられた第1普通入賞領域24,第1可変入賞球装置19に設けられた第1進入領域26〜28,第2可変入賞球装置31に設けられた第2普通入賞領域40,第2可変入賞球装置31に設けられた第2進入領域37〜39、図5のS2およびS10)と、
該進入領域への遊技球の進入を検出する進入検出手段(通過口スイッチ23a,第1カウントスイッチ24a,第1進入領域スイッチ26a〜28a,第2カウントスイッチ40a,第2進入領域スイッチ37a〜39a、図5のS3およびS11)と、
遊技者にとって有利な第1の状態(開閉板20が開成した状態,開閉部材31a,31bが開成した状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(開閉板20が閉成した状態)とに変化可能な可変入賞球装置(第1可変入賞球装置19、図5のS9)と、
該可変入賞球装置を前記第1の状態にした後、前記第2の状態にする状態制御を予め定められた回数(たとえば8回)を上限として繰返し継続して実行する繰返継続制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS1)と、
該繰返継続制御手段が前記状態制御を実行している最中に、前記進入検出手段が前記進入領域への遊技球の進入を検出したことを条件として、前記繰返継続制御手段による予め定められた回数を上限とした前記状態制御の終了後に追加して実行する前記状態制御の回数を決定する追加回数決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS7)と、
前記繰返継続制御手段による予め定められた回数を上限とした前記状態制御の終了後に、前記追加回数決定手段により決定された回数分の前記状態制御をさらに追加して実行する追加繰返継続制御手段(遊技制御用マイクロいコンピュータ53、図5のS8)とを含む。
【0009】
このような構成によれば、状態制御が予め定められた上限回数繰返し継続して実行されるため、可変入賞球装置が遊技者にとって有利な第1の状態となっているときに遊技球が可変入賞球装置に入賞して払出される遊技球の最低出球数を確保することができる。また、状態制御が実行されている最中に、所定の進入領域へ遊技球が進入したことを検出すると、状態制御を予め定められた回数を上限として繰返し継続して実行した後に追加して状態制御を実行するため、遊技球が可変入賞球装置に入賞して払出される遊技球の出球数を増大させることができる。
【0010】
(2) 所定の更新範囲で数値情報(乱数値)を更新する数値情報更新手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS5)と、
前記進入検出手段(通過口スイッチ23a,第1カウントスイッチ24a,第2カウントスイッチ40a、図5のS3)が前記進入領域への遊技球(パチンコ球5)の進入を検出したときに、前記数値情報を抽出する数値情報抽出手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS4)と、
該数値情報抽出手段が抽出した前記数値情報を前記進入領域へ進入した遊技球ごとに記憶する記憶手段(RAM55)とをさらに含み、
前記追加回数決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS7)は、前記記憶手段に記憶された数値情報に従って、前記状態制御の回数を決定する(たとえば、第1普通図柄表示装置30または第2普通図柄表示装置42の表示結果に従って、追加して実行する状態制御の回数を決定する)。
【0011】
このような構成によれば、所定の進入領域へ遊技球が進入することにより抽出した数値情報を進入領域へ進入した遊技球ごとに記憶するため、進入領域へ進入する遊技球の数が多くなると、抽出した数値情報に従って状態制御の回数を決定する回数が多くなり、予め定められた回数を上限とした状態制御が終了した後に追加して実行する状態制御の回数が多くなるのではないかという遊技者の期待感を向上させることができるとともに、払出される出球数の増大に対しての期待感も向上させることができる。
【0012】
(3) 前記追加回数決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS6)は、前記記憶手段(RAM55)に記憶されたそれぞれの数値情報(乱数値)に従い決定された前記状態制御の回数の総和を、前記状態制御の回数として決定する(たとえば、繰返継続制御手段が状態制御を実行している最中に、進入領域への遊技球の進入が4回検出されたときには、抽出した数値情報に従って決定が4回行なわれ、その総和を状態制御の回数として決定する)。
【0013】
このような構成によれば、所定の進入領域へ進入する遊技球の数が多くなると、予め定められた回数を上限とした状態制御が終了した後に追加して実行する状態制御の回数が多くなるため、状態制御の回数に対する遊技者の期待感を向上させることができるとともに、遊技者は払出される出球数の増大に対しても期待感を向上させることができる。また、所定の進入領域へ進入する遊技球の数により状態制御の回数が変化するために、状態制御の回数に対して遊技者が新鮮さを失うことを防止することができる。また、遊技者は追加して実行される状態制御の数を増やすために、進入領域へ遊技球を進入させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0014】
(4) 前記弾球遊技機(パチンコ遊技機)は、前記進入領域を複数含む(第1可変入賞球装置19に設けられた第1進入領域26〜28,第2可変入賞球装置31に設けられた第2進入領域37〜39、図5のS10)とともに、該複数の進入領域の各々に対応する前記進入検出手段(第1進入領域スイッチ26a〜28a,第2進入領域スイッチ37a〜39a、図5のS11)を含み、
前記複数の進入領域の各々に対応して予め定められた前記状態制御の回数(たとえば、1回,4回,8回)を記憶する進入領域別回数記憶手段(ROM54、図5のS12)をさらに含み、
前記追加回数決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS7)は、前記進入検出手段が前記進入領域への遊技球(パチンコ球5)の進入を検出したときに、当該遊技球の進入が検出された進入領域に対応して前記進入領域別回数記憶手段に記憶された前記状態制御の回数を、前記状態制御の回数として決定する(たとえば、第1可変入賞球装置19に設けられた第1進入領域26は追加して実行する状態制御の回数が1回と定められており、第1進入領域26にパチンコ球5が進入すると、追加して実行する状態制御の回数として1回が設定される)。
【0015】
このような構成によれば、追加して実行する状態制御の回数が複数の進入領域に対応して予め定められており、遊技者は状態制御が実行されている最中に追加して実行する状態制御の回数が多くなるように定められている進入領域に遊技球を進入させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0016】
(5) 前記進入領域(第1可変入賞球装置19に設けられた第1進入領域26〜28,第2可変入賞球装置31に設けられた第2進入領域37〜39、図5のS10)は、前記可変入賞球装置(第1可変入賞球装置19,第2可変入賞球装置31、図5のS9)に設けられている。
【0017】
このような構成によれば、弾球遊技機の遊技盤面上に余分な進入領域が増え、遊技領域が狭くなることを防止することができる。
【0018】
(6) 前記追加回数決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS7)が決定した前記状態制御の回数を示す情報を前記弾球遊技機外部へ出力する情報出力手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS13)をさらに含む。
【0019】
このような構成によれば、弾球遊技機の外部に設けられたコンピュータ等に追加して実行される状態制御の回数等のデータを出力し、分析することができ、分析結果に基づいて弾球遊技機の遊技盤面に設けられた釘の調整や弾球遊技機の傾斜角度のメンテナンスを行ない追加して実行する状態制御の回数を調整することができるため、メンテナンスの効率を向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、弾球遊技機(以下「パチンコ遊技機」ともいう。)の一例として、第1種の遊技と第2種の遊技とを1台で行なう弾球遊技機を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限らず、遊技領域3に遊技球(以下「パチンコ球」、「打玉」ともいう。)5を打込んで遊技が行なわれる弾球遊技機であればすべてに適用することが可能である。
【0021】
図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機の遊技盤4の正面図である。図2は、遊技盤4に設けられた第1可変入賞球装置19を示す図である。図3は、遊技盤4に設けられた第2可変入賞球装置31を示す図である。
【0022】
このパチンコ遊技機は、第1始動口14へのパチンコ球5の入賞に応じて変動表示装置8の表示結果を導出表示する第1種のパチンコ遊技機と第2始動口32へのパチンコ球5の入賞に応じて第2可変入賞球装置に設けられた開閉部材31a,31bを開成状態にする第2種のパチンコ遊技機とを実行可能な遊技機である。
【0023】
パチンコ遊技機の遊技盤4には遊技領域3が形成されている。パチンコ遊技機には、遊技者がパチンコ球5を操作するための操作ノブ(図示省略)が設けられている。この操作ノブを遊技者が操作することにより、供給皿(図示省略)に貯留されているパチンコ球5を1個ずつ発射することができる。発射されたパチンコ球5は、誘導レール1によって遊技領域3内に導かれる。誘導レール1から遊技領域3への出口部分には、弁状の逆流防止部材2が設けられている。この逆流防止部材2によって一旦遊技領域3へ打込まれたパチンコ球5が誘導レール1に逆戻りすることが防止される。
【0024】
遊技領域3の中央には、各々を識別可能な複数種類の識別情報の一例となる特別図柄を変動表示(以下「可変表示」、「更新表示」ともいう。)させる変動表示装置8が設けられている。この変動表示装置8には、液晶表示器よりなる特別図柄表示部9、第1普通図柄表示装置30、第2普通図柄表示装置43、第1始動入賞記憶表示器18、第1可変入賞記憶表示器29および第2普通入賞記憶表示記42が設けられている。
【0025】
変動表示装置8の下方には、第1始動口(以下「第1始動入賞口」ともいう。)14が構成された始動用電動役物15と、開閉板20の傾動によりパチンコ球5の入賞可能な開成状態となる第1可変入賞球装置19と、開閉部材31a,31bの開成によりパチンコ球5が入賞可能な開成状態となる第2可変入賞球装置31が設けられている。第2可変入賞球装置31の左右には第2始動口(以下「第2始動入賞口」ともいう。)32が設けられている。
【0026】
変動表示装置8の左右には、通過口22と、パチンコ球5が進入可能な進入領域である通過口23とが設けられている。また、44は打込まれたパチンコ球5がいずれの始動口、可変入賞球装置等にも入賞しなかったときにアウト球として回収するアウト口であり、6は装飾ランプである。
【0027】
パチンコ球5が通過口22に進入すると、通過口22内に設けられたゲートスイッチ(図示省略)により検出される。パチンコ球5がゲートスイッチで検出されると、第1始動口14が構成された始動用電動役物15の左右に設けられた1対の可動片15a,15bが1回開成する。可動片15a,15bが開成状態にある際に始動用電動役物15にパチンコ球5が1つ入賞(以下「始動入賞」ともいう。)すれば、可動片15a,15bが元の位置まで閉成してパチンコ球5が始動入賞しにくい状態に戻る。また、可動片15a,15bが開成状態となってから所定の時間が経過すれば、始動入賞が発生しなくとも可動片15a,15bが元の位置まで閉成してパチンコ球5が始動入賞しにくい状態に戻る。
【0028】
始動用電動役物15に始動入賞したパチンコ球(以下「始動入賞球」ともいう。)5は、遊技盤4に設けられた第1始動口スイッチ17(図4参照)により検出される。始動入賞球5が第1始動口スイッチ17により検出されると5個の賞球が払出されるとともに、第1始動入賞記憶表示器18において点灯しているLEDの数が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出され、記憶される。
【0029】
変動表示装置8に設けられた特別図柄表示部9の変動表示を開始させることができる状態であれば、変動表示を開始させる。なお、特別図柄表示部9が変動表示している最中にさらにパチンコ球5が第1始動口14に始動入賞し、第1始動口スイッチ17で検出されたときは、特別図柄表示部9の変動表示を開始させることができない状態であるので、「4」を記憶数の上限として始動入賞玉(乱数値等)が記憶されて、その記憶数が第1始動入賞記憶表示器18においてLEDの点灯数により表示される。そして、特別図柄表示部9において、特別図柄の変動表示が開始される毎に、点灯しているLEDの数を1つ減らす。
【0030】
特別図柄表示部9には、左変動表示部、中変動表示部および右変動表示部の3つの変動表示部が設けられている。パチンコ球5が第1始動口14に始動入賞したこと等を条件として、3つの変動表示部において、特別図柄の変動表示が開始される。変動表示は、各変動表示部において上から下へ特別図柄をスクロールさせることによって行なわれる。
【0031】
所定時間が経過すると、まず、左変動表示部の特別図柄が停止表示される。さらに所定時間が経過すると、次に、右変動表示部の特別図柄が停止表示される。このとき、左変動表示部に停止表示された特別図柄と右変動表示部に停止表示された特別図柄とが一致するとリーチ状態が成立する。さらに所定時間が経過すると、最後に中変動表示部の特別図柄が停止表示される。この実施の形態では、各変動表示部において変動表示される特別図柄は、0〜9の10種類の数字である。
【0032】
なお、特別図柄表示部9において変動表示される識別情報は、数字、文字、図形、模様、キャラクター等の識別情報であれば、どのような識別情報であってもよく、数字のみ、文字のみ、図形のみ、模様のみ、キャラクターのみ、または、これらを適宜組合せたもの等であってもよい。
【0033】
3つの変動表示部の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば「777」等のゾロ目。以下「大当り図柄」ともいう。)となると、「大当り」となり、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態(以下、「第1大当たり状態」ともいう。)に移行する。また、3つの変動表示部の表示結果が予め定められた特別の表示態様(たとえば「777」等の奇数のゾロ目。以下「確変大当り図柄」ともいう。)となると、「確変大当り」となり、大当り状態が終了した後に遊技状態が遊技者にとってさらに有利な特別遊技状態(以下、「確率向上状態」、「確率変動状態」、「確変状態」、「確変大当り状態」ともいう。)に移行する。
【0034】
3つの変動表示部の表示結果が大当り図柄でも、確変大当り図柄でもない場合は、「はずれ」となり、遊技状態は変化せずに通常遊技状態のままとなる。なお、通常遊技状態とは、特定遊技状態でも、特別遊技状態でもない遊技状態のことをいう。
【0035】
第1大当り状態では、第1可変入賞球装置19の開閉板20が開成して大入賞口が開口する。これにより、パチンコ球5を大入賞口に入賞させることが可能な遊技者にとって有利な第1の状態に制御される。開閉板20はソレノイド21によって駆動される。
【0036】
第1可変入賞球装置19の大入賞口内部には、第1普通入賞領域24、第1特定入賞領域25および第1進入領域26〜28が設けられている。パチンコ球5が第1普通入賞領域24に入賞すると、第1カウントスイッチ24aにより検出される。パチンコ球5が第1特定入賞領域25に入賞すると、第1Vカウントスイッチ25aにより検出される。パチンコ球5が第1進入領域26〜28に入賞すると、対応した第1進入領域スイッチ26a〜28aにより検出される。
【0037】
第1特定入賞領域25に入賞したパチンコ球5は、第1Vカウントスイッチ25aにより検出された後、第1カウントスイッチ24aにより検出される。一方、通常入賞領域24に入賞したパチンコ球5は、第1カウントスイッチ24aのみにより検出される。第1可変入賞球装置19に入賞したパチンコ球5が第1カウントスイッチ24aにより検出される毎に15個の賞球が払出される。第1進入領域スイッチ26a〜28aにより検出される毎に5個の賞球が払出される。
【0038】
なお、第1進入領域26〜28は、後述するように、第1大当り状態が終了した後に、さらに追加して繰返し継続制御を実行するか否かをパチンコ球5の入賞により決定するために設けられた進入領域である。第1進入領域26〜28にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御が追加して実行されるという特典が与えられるので、パチンコ球5が第1進入領域スイッチ26a〜28aにより検出されたときは、賞球を払出さないようにしてもよい。
【0039】
第1可変入賞球装置19の第1の状態は、大入賞口に進入したパチンコ球5の数が所定個数(たとえば10個)に達したとき、または所定期間(たとえば30秒間)経過したときのうちのいずれか早い方の条件が成立したときに一旦終了して開閉板20が閉成する。これにより、第1可変入賞球装置19は、パチンコ球5を入賞させることが不可能な遊技者にとって不利な第2の状態に制御される。
【0040】
そして、第1可変入賞球装置19が第1の状態となっている最中に入賞したパチンコ球5が第1特定入賞領域25に入賞し、第1Vカウントスイッチ25aにより検出されたことを条件として、その回における第1可変入賞球装置19の第1の状態が終了して第2の状態となった後、再度開閉板20が開成されて、第1可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続制御が実行される。繰返し継続制御において、第1可変入賞球装置19が第1の状態にされている状態はラウンドと呼ばれる。このラウンドの回数は、上限が予め定められており、たとえば8回である。最高8ラウンド繰返し継続制御が実行されると第1大当り状態が終了する。
【0041】
第2始動口32に入賞したパチンコ球5は、遊技盤4に設けられた第2始動口スイッチ32a(図4参照)により検出される。始動入賞球5が第2始動口スイッチ23aにより検出されると5個の賞球が払出されるとともに、可動部材31a,31bが所定時間(たとえば0.5秒)開成した後、閉成する。
【0042】
可動部材31a,31bが開成することにより、パチンコ球5が可動部材31a,31bに受け止められて上部入賞空間34に進入することができる。上部入賞空間34に進入したパチンコ球5は、落下して、下部入賞空間35に進入する。下部入賞空間35には、第2普通入賞領域40、第2特定入賞領域41および第2進入領域37〜39が設けられている。第2進入領域37〜39は、回転円盤(「3穴クルーン」ともいう。)36に設けられており、パチンコ遊技機の電源が入っていると常時回転している。
【0043】
パチンコ球5が第2普通入賞領域40に入賞すると、第2カウントスイッチ40aにより検出される。パチンコ球5が第2特定入賞領域に入賞すると、第2Vカウントスイッチにより検出される。パチンコ球5が第2進入領域37〜39に入賞すると、対応した第2進入領域スイッチ37a〜39aにより検出される。
【0044】
第2特定入賞領域41に入賞したパチンコ球5は、第2Vカウントスイッチ41aにより検出された後、第2カウントスイッチ40aにより検出される。一方第2普通入賞領域40に入賞したパチンコ球5は、第2カウントスイッチ40aのみにより検出される。第2可変入賞球装置31に入賞したパチンコ球5が第2カウントスイッチ40aにより検出される毎に15個の賞球が払出される。
【0045】
なお、第2進入領域37〜39は、後述するように、第1大当り状態が終了した後に、さらに追加して繰返し継続制御を実行するか否かをパチンコ球5の入賞によって決定するために設けられた進入領域である。第2進入領域37〜39にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御が追加して実行されるという特典が与えられるので、パチンコ球5が第2進入領域スイッチ37a〜39aにより検出されたときは、賞球を払出さないようにしてもよい。
【0046】
パチンコ球5が第2特定入賞領域41に入賞すると、第2大当り状態が発生する。第2大当り状態では、第2可変入賞球装置31の開閉部材31a,31bが短い時間間隔で連続的に開閉動作を繰返す。この開閉動作の繰返し回数は、この実施の形態では、最高18回に設定されている。開閉部材31a,31bの開閉動作が18回繰返された後、開閉動作が終了する。18回の繰返し動作中に第2可変入賞球装置31にパチンコ球5が10個入賞したときは、繰返し動作が終了するようになっている。このような連続した開閉動作を開閉サイクルと呼ぶ。1回の開閉サイクルが終了する前に、第2特定入賞領域41にパチンコ球5が入賞すると、開閉サイクルが一旦終了した後、再び開閉サイクルが実行される。この開閉サイクルの回数は、上限が予め定められており、たとえば16回である。最高16の開閉サイクルが実行されると第2大当り状態が終了する
この実施の形態では、第1可変入賞球装置19が予め定められた8回を上限として繰返し継続制御をした後に、さらに追加して繰返し継続制御を行なうか否かを決定するために5種類のゲーム行なわれる。以下にゲームの種類毎にゲーム内容について説明する。
【0047】
第1ゲーム
第1ゲームは、第1大当り状態の最中にパチンコ球5が進入可能な所定の進入領域である通過口23にパチンコ球5が進入したことを条件として、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するゲームである。
【0048】
第1大当り状態の最中にパチンコ球5が通過口23に進入すると、進入したパチンコ球5は通過口23内に設けられた通過口スイッチ23aにより検出される。パチンコ球が通過口スイッチ23aで検出されると、数値情報である乱数値が抽出され、「4」を記憶数の上限として記憶手段であるRAM55に記憶される。そして、その記憶数が通過記憶表示器23bにおいてLEDの点灯数により表示される。
【0049】
この実施の形態では、乱数の生成にランダムカウンタが用いられている。このランダムカウンタは、遊技制御用プログラムが定期的に実行される毎(具体的には2msec毎)にその値が「1」ずつ加算更新される。パチンコ球5が通過口スイッチ23aにより検出されると、ランダム1カウンタから乱数値が抽出される。ランダム1カウンタは、「0」から「9」の範囲内で、2msec毎に「1」ずつ加算更新され、その上限である「9」まで達すると再度「0」から加算更新される。
【0050】
通過記憶表示器23bにおいてLEDが点灯している場合には、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するための抽選が行なわれる。なお、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するための抽選を、予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了する前に実行するようにしてもよい。
【0051】
第1ゲームにおいて抽選は、たとえば、変動表示装置8に設けられた特別図柄表示部9を用いて行なわれる。そして、特別図柄表示部9に停止表示された図柄の種類により繰返し継続制御の回数が決定される。通過記憶表示器23bにおいてLEDが点灯している場合、特別図柄表示部9において変動表示が開始される。特別図柄表示部9において抽選が行われるときに用いられる図柄としては、「0」から「9」の数字が用いられる。特別図柄表示部9において変動表示が開始される毎に、通過記憶表示器23bで点灯しているLEDの数を1つ減らす。
【0052】
なお、特別図柄表示部9において抽選に用いられる図柄としては数字以外の文字、図形、模様、キャラクタ等の識別情報であってもよく、それぞれが識別可能であればどのようなものでもよい。
【0053】
この抽選用の数字は、ランダム1カウンタより抽出した乱数値と対応付けられており、たとえば、乱数値の「0」を抽出したときは、特別図柄表示部9における変動表示の表示結果として「0」が停止表示されるように設定されている。
【0054】
特別図柄表示部9における変動表示の表示結果により、繰返し継続制御の回数が決定される。この実施の形態では、特別図柄表示部9における変動表示の表示結果として「7」が停止表示されたときは、繰返し継続制御の回数として8回、「3」が停止表示されたときは、繰返し継続制御の回数として4回、「1」が停止表示されたときは、繰返し継続制御の回数として1回、そして「7」、「3」および「1」以外が停止表示されたときは、繰返し継続制御の回数として0回が決定されるように定められている。
【0055】
たとえば、通過記憶表示器23bのLEDが3つ点灯しており、記憶が3つあるとする。この場合、前述した抽選が3回行なわれる。一回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「8回」が決定され、二回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「4回」が決定され、三回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「1回」が決定されたとする。抽選毎に決定された繰返し継続制御の回数の総和である「13回」の繰返し継続制御が、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される。
【0056】
このように、通過口23へ進入したパチンコ球5を複数記憶することができるようにしていれば、第1大当り状態が終了した後に追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するための抽選が複数回行なわれるため、第1可変入賞球装置19において予め定めれられた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御を終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるのではないかという遊技者の期待感を向上させることができるとともに、払出される出球数の増大に対しての期待感も向上させることができる。
【0057】
また、抽選結果の総和を追加して実行する繰返し継続制御の回数として決定することにすると、通過口23に進入するパチンコ球5の数が多くなると、第1可変入賞球装置19において予め定めれられた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御を終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるため、第1可変入賞球装置19にパチンコ球5が入賞することにより払出される出球数の増大に対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、通過口23に進入するパチンコ球5の数により第1可変入賞球装置19において実行される繰返し継続制御の回数が変化するために、遊技者が繰返し継続制御の回数に対する新鮮さを失うことを防止することができる。また、遊技者は大当り状態中に通過口23へパチンコ球5を進入させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0058】
なお、前述の実施の形態では、記憶が3つある場合に抽選を3回行ない、抽選毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和である「13回」の繰返し継続制御が、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される例を示したが、これに限られない。たとえば、抽選毎に決定された繰返し継続制御の回数のうち一番回数が多いものを選択して第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行するようにしてもよい。
【0059】
このように複数回抽選が行なわれたときに、一番回数が多いものを選択して繰返し継続制御を行なうことにより、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行される繰返し継続制御の回数が少なくなることを防止でき、遊技者が不満を抱くことを防ぐことができるとともに、繰返し継続制御の回数が多くなりすぎるのを防止することができる。
【0060】
第2ゲーム
第2ゲームは、第1大当り状態の最中にパチンコ球5が進入可能な所定の進入領域である第1可変入賞球装置19に設けられた第1通常入賞領域24にパチンコ球5が入賞したことを条件として、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定ゲームである。
【0061】
第1大当り状態の最中にパチンコ球5が第1可変入賞球装置19に設けられた第1通常入賞領域24に入賞すると、入賞したパチンコ球5は第1カウントスイッチ24aにより検出される。パチンコ球5が第1カウントスイッチ24aにより検出されると、前述したランダム1カウンタと同様の機能を持つランダム2カウンタから乱数値が抽出される。抽出された乱数値は、「4」を記憶数の上限として記憶手段であるRAM55に記憶される。そして、その記憶数が変動表示装置8に設けられた第1可変入賞記憶表示器29においてLEDの点灯数により表示される。
【0062】
第1可変入賞記憶表示器29においてLEDが点灯している場合には、第1可変入賞球装置19において予め定めれられた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定する抽選が行なわれる。なお、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するための抽選を、予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了する前に実行するようにしてもよい。
【0063】
第2ゲームにおいて抽選は、たとえば、変動表示装置8に設けられた第1普通図柄表示装置30を用いて行なわれる。そして、第1普通図柄表示装置30に停止表示された図柄の種類により繰返し継続制御の回数が決定される。第1可変入賞記憶表示器29においてLEDが点灯している場合、第1普通図柄表示装置30において変動表示が開始される。第1普通図柄表示装置30において変動表示が開始される毎に、第1可変入賞記憶表示器29で点灯しているLEDの数を1つ減らす。第1普通図柄表示装置30において変動表示に用いられる図柄としては、第1ゲームと同様に「0」〜「9」の数字が用いられる。そして、この数字はランダム2カウンタより抽出した乱数値と対応付けられており、第1ゲームと同様に、第1普通図柄表示装置30における変動表示の表示結果により、繰返し継続制御の回数が決定される。
【0064】
たとえば、第1可変入賞記憶表示器29のLEDが4つ点灯しており、記憶が4つあるとする。この場合、第1ゲームと同様に、前述した抽選が4回行なわれる。一回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「4回」が決定され、二回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「1回」が決定され、三回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「0回」が決定され、四回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「8回」が決定されたとする。抽選毎に決定された繰返し継続制御の回数の総和である「13回」の繰返し継続制御が、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される。
【0065】
このように、第2ゲームにおいては、第1大当り状態中においてパチンコ球5が第1普通入賞領域に入賞することにより抽選が行なわれ、第1ゲームと比較して容易に通常入賞領域24に入賞するため、抽選が複数回行なわれやすくなり、第1大当り状態が終了した後に追加して実行する繰返し継続制御の回数として回数が多いものが抽選されるのではないかという遊技者の期待感を高めることができるとともに、第1可変入賞球装置19にパチンコ球5が入賞することにより払出される出球数の増大に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0066】
また、抽選結果の総和を追加して実行する繰返し継続制御の回数として決定することにすると、第1普通入賞領域24に入賞するパチンコ球5の数が多くなると、第1可変入賞球装置19において予め定めれられた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御を終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるため、第1可変入賞球装置19にパチンコ球5が入賞することにより払出される出球数の増大に対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、第1普通入賞領域24に入賞するパチンコ球5の数により第1可変入賞球装置19において実行される繰返し継続制御の回数が変化するために、遊技者が繰返し継続制御の回数に対する新鮮さを失うことを防止することができる。また、遊技者は大当り状態中に第1普通入賞領域24へパチンコ球5を入賞させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0067】
なお、前述の実施の形態では、記憶が4つある場合に抽選を4回行ない、抽選毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和である「13回」の繰返し継続制御が、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される例を示したが、これに限られない。たとえば、抽選毎に決定された繰返し継続制御の回数のうち一番回数が多いものを選択して第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行するようにしてもよい。
【0068】
このように複数回抽選が行なわれたときに、一番回数が多いものを選択して繰返し継続制御を行なうことにより、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行される繰返し継続制御の回数が少なくなることを防止でき、遊技者が不満を抱くことを防ぐことができるとともに、繰返し継続制御の回数が多くなりすぎるのを防止することができる。
【0069】
第3ゲーム
第3ゲームは、第1大当り状態の最中に複数の進入領域である第1進入領域26〜28へパチンコ球5が入賞したことを条件として、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するゲームである。
【0070】
第1大当り状態の最中にパチンコ球5が第1進入領域26〜28に入賞すると、入賞したパチンコ球5は第1進入領域26〜28に対応した第1進入領域スイッチ26a〜28aにより検出される。第3ゲームでは、第1ゲームおよび第2ゲームとは異なり、それぞれの第1進入領域26〜28により決定される繰返し継続制御の回数が予め定められている。
【0071】
この実施の形態では、第1進入領域26にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御の回数が1回、第1進入領域27にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御の回数が4回、第1進入領域28にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御の回数が8回となるように定められている。
【0072】
第3ゲームでは、第1大当り状態の最中に第1進入領域26〜28へ複数のパチンコ球5が入賞した場合は、入賞毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和を、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行される繰返し継続制御の回数とする。たとえば、第1大当り状態の最中に打玉が第1進入領域26、第1進入領域27、第1進入領域28に一回ずつ入賞したときは、「1回」、「4回」および「8回」の総和である「13回」の繰返し継続制御が、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される。
【0073】
このように、第1進入領域毎に追加して実行する繰返し継続制御の回数が予め定めれていると、遊技者は第1大当り状態の最中に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるように定められている第1進入領域28にパチンコ球5を入賞させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。また、複数の進入領域である第1進入領域26〜28を第1可変入賞球装置19に設けることにより、遊技盤4上に余分な進入領域を設ける必要がないので、遊技盤4上のスペースが狭くなることを防止することができる。
【0074】
また、このように、第1大当り状態の最中に第1進入領域26〜28へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和を追加して実行する繰返し継続制御の回数として決定することにすると、第1進入領域26〜28へ入賞するパチンコ球5の数が多くなると、第1可変入賞球装置19において予め定めれられた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御を終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるため、第1可変入賞球装置19にパチンコ球5が入賞することにより払出される出球数の増大に対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、第1進入領域26〜28に入賞するパチンコ球5の数により第1可変入賞球装置19において実行される繰返し継続制御の回数が変化するために、遊技者が繰返し継続制御の回数に対する新鮮さを失うことを防止することができる。また、遊技者は大当り状態中に通過口23へパチンコ球5を進入させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0075】
なお、前述の実施の形態では、第1大当り状態の最中に第1進入領域26〜28へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和を追加して実行する繰返し継続制御の回数として決定する例を示したが、これに限られない。たとえば、第1大当り状態の最中に第1進入領域26〜28へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数を記憶しておき、一番回数が多いものを選択して第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行するようにしてもよい。
【0076】
このように第1大当り状態の最中に第1進入領域26〜28へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数を複数記憶しておき、一番回数が多いものを選択することにより、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行される繰返し継続制御の回数が少なくなることを防止でき、遊技者が不満を抱くことを防ぐことができるとともに、繰返し継続制御の回数が多くなりすぎるのを防止することができる。
【0077】
第4ゲーム
第4ゲームは、第1大当り状態の最中にパチンコ球5が進入可能な所定の進入領域である第2可変入賞球装置31に設けられた第2通常入賞領域40にパチンコ球5が入賞したことを条件として、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するゲームである。
【0078】
第1大当り状態の最中にパチンコ球5が第2可変入賞球装置31に設けられた第2通常入賞領域40に入賞すると、入賞したパチンコ球5は第2カウントスイッチ40aにより検出される。パチンコ球5が第2カウントスイッチ40aにより検出されると、前述したランダム1カウンタおよびランダム2カウンタと同様の機能を持つランダム3カウンタから乱数が抽出される。抽出された乱数値は、「4」を記憶数の上限として記憶手段であるRAM55に記憶される。そして、その記憶数が変動表示装置8に設けられた第2普通入賞記憶表示器42においてLEDの点灯数により表示される。
【0079】
第2普通入賞記憶表示器42においてLEDが点灯している場合には、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定する抽選が行なわれる。なお、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するための抽選を、予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了する前に実行するようにしてもよい。
【0080】
第4ゲームにおいて抽選は、たとえば、変動表示装置8に設けられた第2普通図柄表示装置43を用いて行なわれる。そして、第2普通図柄表示装置43に停止表示された図柄の種類により繰返し継続制御の回数が決定される。第2普通入賞記憶表示器42においてLEDが点灯している場合、第2普通図柄表示装置43において変動表示が開始される。第2普通図柄表示装置43において変動表示に用いられる図柄としては、第1ゲームおよび第2ゲームと同様に「0」〜「9」の数字が用いられる。そして、この数字はランダム3カウンタより抽出した乱数値と対応付けられており、第1ゲームおよび第2ゲームと同様に、第2普通図柄表示装置43における変動表示の表示結果により、繰返し継続制御の回数が決定される。
【0081】
たとえば、第2普通入賞記憶表示器42のLEDがつ点灯しており、記憶が2つあるとする。この場合、前述した抽選が2回行なわれる。一回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「8回」が決定され、二回目の抽選で繰返し継続制御の回数として「1回」が決定されたとする。抽選毎に決定された繰返し継続制御の回数の総和である「9回」の繰返し継続制御が、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される。
【0082】
このように、第4ゲームにおいては、第1大当り状態中においてパチンコ球5が第2普通入賞領域に入賞することにより抽選が行なわれ、第1ゲームと比較して容易に通常入賞領域24に入賞するため、抽選が複数回行なわれやすくなり、第1大当り状態が終了した後に追加して実行する繰返し継続制御の回数として回数が多いものが抽選されるのではないかという遊技者の期待感を高めることができるとともに、第1可変入賞球装置19にパチンコ球5が入賞することにより払出される出球数の増大に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0083】
また、抽選結果の総和を追加して実行する繰返し継続制御の回数として決定することにすると、第2普通入賞領域40に入賞するパチンコ球5の数が多くなると、第1可変入賞球装置19において予め定めれられた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御を終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるため、第1可変入賞球装置19にパチンコ球5が入賞することにより払出される出球数の増大に対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、第2普通入賞領域40に入賞するパチンコ球5の数により第1可変入賞球装置19において実行される繰返し継続制御の回数が変化するために、遊技者が繰返し継続制御の回数に対する新鮮さを失うことを防止することができる。また、遊技者は大当り状態中に第2普通入賞領域40へパチンコ球5を入賞させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0084】
なお、前述の実施の形態では、記憶が2つある場合に抽選を2回行ない、抽選毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和である「9回」の繰返し継続制御が、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される例を示したが、これに限られない。たとえば、抽選毎に決定された繰返し継続制御の回数のうち一番回数が多いものを選択して第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行するようにしてもよい。
【0085】
このように複数回抽選が行なわれたときに、一番回数が多いものを選択して繰返し継続制御を行なうことにより、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行される繰返し継続制御の回数が少なくなることを防止でき、遊技者が不満を抱くことを防ぐことができるとともに、繰返し継続制御の回数が多くなりすぎるのを防止することができる。
【0086】
第5ゲーム
第5ゲームは、第1大当り状態の最中に複数の進入領域である第2進入領域37〜39へパチンコ球5が入賞したことを条件として、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するゲームである。
【0087】
第1大当り状態の最中にパチンコ球5が第2進入領域37〜39に入賞すると、入賞したパチンコ球5は第2進入領域37〜39に対応した第2進入領域スイッチ37a〜39aにより検出される。第5ゲームでは、第3ゲームと同様に、それぞれの第2進入領域37〜39により決定される繰返し継続制御の回数が予め定められている。
【0088】
この実施の形態では、第2進入領域38にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御の回数が1回、第2進入領域39にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御の回数が4回、第2進入領域37にパチンコ球5が入賞したときは、繰返し継続制御の回数が8回となるように定められている。
【0089】
第5ゲームでは、第1大当り状態の最中に第2進入領域37〜39へ複数のパチンコ球5が入賞した場合は、入賞毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和を、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行する繰返し継続制御の回数とする。たとえば、第1大当り状態の最中に打玉が第2進入領域39、第1進入領域37に一回ずつ入賞したときは、「4回」および「8回」の総和である「12回」の繰返し継続制御が第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行される。
【0090】
このように、第2進入領域毎に追加して実行する繰返し継続制御の回数が予め定めれていると、遊技者は第1大当り状態の最中に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるように定められている第2進入領域37にパチンコ球5を入賞させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0091】
また、このように、第1大当り状態の最中に第2進入領域37〜39へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和を追加して実行する繰返し継続制御の回数として決定することにすると、第2進入領域37〜39へ入賞するパチンコ球5の数が多くなると、第1可変入賞球装置19において予め定めれられた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御を終了した後に、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなるため、第1可変入賞球装置19にパチンコ球5が入賞することにより払出される出球数の増大に対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、第2進入領域37〜39に入賞するパチンコ球5の数により第1可変入賞球装置19において実行される繰返し継続制御の回数が変化するために、遊技者が繰返し継続制御の回数に対する新鮮さを失うことを防止することができる。また、遊技者は大当り状態中に通過口23へパチンコ球5を進入させることに集中するため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0092】
なお、前述の実施の形態では、第1大当り状態の最中に第2進入領域37〜39へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数の総和を追加して実行する繰返し継続制御の回数として決定する例を示したが、これに限られない。たとえば、第1大当り状態の最中に第2進入領域37〜39へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数を記憶しておき、一番回数が多いものを選択して第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に実行するようにしてもよい。
【0093】
このように第1大当り状態の最中に第2進入領域37〜39へパチンコ球5が入賞する毎に決定される繰返し継続制御の回数を複数記憶しておき、一番回数が多いものを選択することにより、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行される繰返し継続制御の回数が少なくなることを防止でき、遊技者が不満を抱くことを防ぐことができるとともに、繰返し継続制御の回数が多くなりすぎるのを防止することができる。
【0094】
図4は、パチンコ遊技機の回路構成の一例を示すブロック図である。図4は、制御基板として、遊技制御基板51、表示制御基板80、発射制御基板81、ランプ制御基板82、音制御基板83および賞球制御基板84を示している。
【0095】
表示制御基板80、発射制御基板81、ランプ制御基板82、音制御基板83および賞球制御基板84には、マイクロコンピュータ等が搭載されており、たとえば、CPU、ROM、RAMおよびI/Oポート等が設けられている。
【0096】
賞球基板84には、球払出装置91およびカードユニット50が接続されている。カードユニット50とは、遊技者が所定の貸球操作を行なうことにより、パチンコ球5が貸出される装置のことである。音制御基板83には、スピーカ92が接続されている。ランプ制御基板82には、遊技効果LED93、賞球ランプ94、球切れランプ95および遊技効果乱鵜96が接続されている。発射制御基板81には、操作ノブおよび打球ハンマー(図示省略)を駆動する駆動モータ98とが接続されている。駆動モータ98の駆動力は、操作ノブの操作量に従って調整される。表示制御基板80には、第1普通図柄表示装置30、第2普通図柄表示装置43および特別図柄表示部9が接続されている。
【0097】
遊技制御基板51には、遊技制御用のプログラムに従ってパチンコ遊技機を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ53と、スイッチ回路58と、ソレノイド回路59と、ランプLED回路60と、情報出力回路61と、初期リセット回路62とが設けられている。
【0098】
遊技制御用マイクロコンピュータ53には、遊技制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用されるRAM55、遊技制御用プログラムに従って制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート57が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、タイマ割込みに従って、ROM54に記憶されている遊技用制御プログラムを定期的(たとえば2msec毎)に先頭から繰返し実行する。
【0099】
スイッチ回路58は、各種スイッチからの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ53に与える回路である。スイッチ回路58には、通過口スイッチ23a、第1始動口スイッチ17、第1進入領域スイッチ26a〜28a、第1カウントスイッチ24a、第1Vカウントスイッチ25a、第2始動口スイッチ32a、第2進入領域スイッチ37a〜39a、第2カウントスイッチ40aおよび第2Vカウントスイッチ41aが接続されている。
【0100】
ソレノイド回路59は、始動用電動役物15の左右に設けられた可動片15a,15bを動作させるソレノイド16、第1可変入賞球装置19の開閉板20を開閉させるソレノイド21および第2可変入賞球装置31の開閉部材31a,31bを開閉させるソレノイド33を遊技制御用マイクロコンピュータ53からの指令に従って制御する回路である。
【0101】
ランプLED回路60は、第1始動入賞記憶表示器18、通過記憶表示器23b、第1可変入賞記憶表示記29、第2普通入賞記憶表示器42および装飾ランプ6の点灯および点滅等を制御する回路である。
【0102】
情報出力回路61は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるデータに従って、確変大当りが発生し確率向上状態となっていることを示す確変情報、第1可変入賞球装置19が第1大当り状態となっていることを示す第1大当り情報、第2可変入賞球装置31が第2大当り状態となっていることを示す第2大当り情報、第1大当り状態が終了した後に追加して実行される繰返し継続制御の回数を示す状態制御回数情報、始動入賞のうち特別図柄表示部9の変動表示に有効に使用される始動入賞の発生を示す始動入賞情報、特別図柄表示部9における変動表示の表示結果を示す確定図柄情報、および遊技者に払出された賞球の数を示す賞球情報等をホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する回路である。
【0103】
初期リセット回路62は、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ53をリセットする回路である。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、初期リセット回路65から送られてきた初期リセットパルスに応答してパチンコ遊技機を初期化する。
【0104】
遊技制御用マイクロコンピュータ53から表示制御基板80に搭載されたマイクロコンピュータ、発射制御基板81に搭載されたマイクロコンピュータ、ランプ制御基板82に搭載されたマイクロコンピュータ、音制御基板70に搭載されたマイクロコンピュータ、および賞球基板84に搭載されたマイクロコンピュータには、指令情報の一例となるコマンドが送信される。
【0105】
遊技制御用マイクロコンピュータ53から賞球基板84に搭載されたマイクロコンピュータに送信されるコマンドには、賞球の払出制御に関する指令情報としてのコマンドと、貸玉の払出制御に関する指令情報としてのコマンド(たとえば、玉貸し禁止コマンド、玉貸し禁止解除コマンド等)とが含まれる。
【0106】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、通過口スイッチ23aの検出信号、第1始動口スイッチ17の検出信号、第1進入領域スイッチ26a〜28aの検出信号、第1カウントスイッチ24aからの検出信号、第1Vカウントスイッチ25aからの検出信号、第2始動口スイッチ32aからの検出信号、第2進入領域スイッチ37a〜39aからの検出信号、第2カウントスイッチ40aからの検出信号、第2Vカウントスイッチ41aからの検出信号に基づいて所定個数の景品玉を払出すための賞球信号を賞球基板84に搭載されたマイクロコンピュータに送信する。
【0107】
賞球基板84に搭載されたマイクロコンピュータでは、その送信されてきた賞球信号に基づいて球払出装置91を制御して所定個数の景品玉を払出すための制御を行なう。
【0108】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、大当りあるいは入賞等の発生に基づき所定の音制御コマンドを音制御基板83に搭載されたマイクロコンピュータへ送信する。音制御基板83に搭載されたマイクロコンピュータは、音制御コマンドに基づいて所定の効果音をスピーカ92から出力させる制御を行なう。
【0109】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、大当りあるいは入賞等の発生に基づき、所定のランプ制御コマンドをランプ制御基板35に搭載されたマイクロコンピュータへ送信する。ランプ制御基板35に搭載されたマイクロコンピュータは、ランプ制御コマンドに基づいて上記電気的装飾部品の点灯制御等を行なう。
【0110】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、第1普通図柄表示装置30、第2普通図柄表示装置43、および特別図柄表示部9において変動表示等を実行するために表示制御コマンドを表示制御基板80に搭載されたマイクロコンピュータへ送信する。表示制御基板30に搭載されたマイクロコンピュータは、表示制御コマンドに基づいて、第1普通図柄表示装置30、第2普通図柄表示装置43、および特別図柄表示部9の変動表示を行なったり、特別図柄表示部9において人物、動物、文字、または図形等のさまざまなキャラクタの画像を表示したりする。
【0111】
図5は、繰返し継続制御に関する制御を説明するためのブロック図である。遊技制御用マイクロコンピュータ53に搭載されているS1に示す繰返継続制御手段は、S9に示す可変入賞球装置である第1可変入賞球装置19へ制御信号を送信し、繰返し継続制御(第1大当り状態)を実行する。S1に示す繰返継続制御手段が繰返し継続制御を実行している最中に、遊技盤4に設けられたS2に示す進入領域である通過口23、第1可変入賞球装置19に設けられた第1普通入賞領域24、または第2可変入賞球装置31に設けられた第2普通入賞領域40にパチンコ球5が進入すると、S3に示す進入検出手段である通過口スイッチ23a、第1カウントスイッチ25a、または第2カウントスイッチは、進入したパチンコ球5を検出する。
【0112】
S3に示す進入検出手段がパチンコ球5の進入を検出すると、S3に示す進入検出手段は、遊技制御基板51に搭載されたスイッチ回路58を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ53に搭載されたS4に示す数値情報抽出手段へ検出信号を送信する。S4に示す数値情報抽出手段は、検出信号を受信すると、S5に示す数値情報更新手段であるランダム1カウンタ、ランダム2カウンタ、またはランダム3カウンタへ抽出信号を送信し、数値情報である乱数値を抽出する。
【0113】
S4に示す数値情報抽出手段は、抽出した数値情報をS6に示す記憶手段であるRAM55へ記憶する。S6に示す記憶手段から遊技制御用マイクロコンピュータ53に搭載されたS7に示す追加回数決定手段へ数値情報が送信される。S7に示す追加回数決定手段は、受信した数値情報に従ってS1に示す繰返継続制御手段による予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定する。
【0114】
S7に示す追加回数決定手段は、決定した繰返し継続制御の回数を決定値としてS8に示す追加繰返継続制手段へ送信する。そして、S8に示す追加繰返継続制御手段は、S1に示す繰返継続制御手段による予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後にS9に示す可変入賞球装置である第1可変入賞球装置19へ制御信号を送信し、決定した回数分の繰返し継続制御を実行する。
【0115】
S1に示す繰り返し継続制御手段が繰返し継続制御を実行している最中に、遊技盤4に設けられたS10に示す複数の進入領域である第1進入領域26〜28、または第2進入領域37〜39にパチンコ球5が進入すると、S11に示す複数の進入検出手段でる第1進入領域スイッチ26a〜28a、または37a〜39aは、進入したパチンコ球5を検出する。
【0116】
S11に示す複数の進入検出手段がパチンコ球5の進入を検出すると、S11に示す複数の進入検出手段は、遊技制御基板51に搭載されたスイッチ回路58を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ53に搭載されたS7に示す追加回数決定手段へ検出信号を送信する。前述したように、複数の進入領域である第1進入領域26〜28、または第2進入領域37〜39は、進入領域毎に繰返し継続制御の回数が予め定められている。そして、その回数がS12に示す進入領域別回数記憶手段であるROM54に記憶されている。
【0117】
S7に示す追加回数決定手段は、検出信号を受信すると、S12に示す進入領域別回数記憶手段へ選択信号を送信し、繰返し継続制御の回数を示す記憶情報を抽出する。S7に示す追加回数決定手段は、抽出した記憶情報に従ってS1に示す繰返継続制御手段による予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後に追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定する。
【0118】
S7に示す追加回数決定手段は、決定した繰返し継続制御の回数を決定値としてS8に示す追加繰返継続制手段へ送信する。そして、S8に示す追加繰返継続制御手段は、S1に示す繰返継続制御手段による繰返し継続制御が終了した後にS9に示す可変入賞球装置である第1可変入賞球装置19へ制御信号を送信し、決定した回数分の繰返し継続制御を実行する。
【0119】
S7に示す追加回数決定手段は、決定値をS8に示す追加繰返継続制御手段へ送信するとともに、遊技制御用マイクロコンピュータ53に搭載されたS13に示す情報出力手段へ送信する。そして、S13に示す情報出力手段は、情報出力回路61を介してパチンコ遊技機の外部に設けられたホールコンピュータ等へ確変情報、第1大当り情報、第2大当り情報、始動情報、確定図柄情報および賞球情報とともに、繰返し継続制御の回数を示す状態制御回数情報を送信する。
【0120】
このように、パチンコ遊技機の外部に設けられたホールコンピュータ等へ繰返し継続制御の回数等の情報を送信することにより、ホールコンピュータ等を用いて繰返し継続制御の回数等の情報を分析することができる。そして分析結果に基づいて遊技盤4に設けられた釘の調整やパチンコ遊技機の傾斜角度等のメンテナンスを行ない繰返し継続制御の回数を調整することができるため、メンテナンスの効率を向上させることができる。
【0121】
次に、以上、説明した本実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述の実施の形態では、第1種の遊技と第2種の遊技とを1台で行なうことができるパチンコ遊技機を示したが、これに限られない。たとえば、第1種の遊技のみを行なうことができるパチンコ遊技機において可変入賞球装置の繰返し継続制御を追加して実行するか否かを決定するものであってもよいし、第2種の遊技のみを行なうことができるパチンコ遊技機において可変入賞球装置の繰返し継続制御を追加して実行するか否かを決定するものであってもよい。
【0122】
(2) 前述の実施の形態では、第1種の遊技と第2種の遊技とを行うことができるパチンコ遊技機において可変入賞球装置の繰返し継続制御の回数を追加して実行するか否かを決定するものであったが、これに限られない。たとえば、いわゆる権利ものといわれ、権利発生状態となったときにパチンコ球5が始動口へ入賞することにより可変入賞球装置の開閉板が開成する第3種の遊技を行なうことができるパチンコ遊技機において可変入賞球装置の繰返し継続制御を追加して実行するか否かを決定するものであってもよい。
【0123】
(3) 前述の実施の形態では、第1可変入賞球装置19において実行される繰返し継続制御の上限回数が予め定められており、第1大当り状態となっている最中にパチンコ球5が所定の進入領域へ進入したことにより、第1大当り状態が終了した後に第1可変入賞球装置19の繰返し継続制御を追加して実行するか否かを決定する例を示したがこれに限られない。たとえば、第2可変入賞球装置31の繰返し継続制御を追加して実行するか否かを決定するものであってもよいし、第1可変入賞球装置19および第2可変入賞球装置31の両方の繰返し継続制御を追加して実行するか否かを決定するものであってもよい。
【0124】
(4) 前述の実施の形態では、第2始動口32にパチンコ球5が入賞すれば、第2可変入賞球装置31に設けられた開閉部材31a,31bが開成し、開閉部材31a,31bが開成している最中に第2可変入賞球装置31内にパチンコ球5が入賞し、第2特定入賞領域41にパチンコ球5が入賞すれば、最高16回の開閉サイクルが実行される例を示したが、これに限られない。たとえば、第1可変入賞球装置19において繰返し継続制御が実行されている最中は、第2可変入賞球装置31においても開閉動作を繰返し実行するようにしてもよい。
【0125】
(5) 前述の実施の形態では、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了した後、または予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が終了する前に追加して実行する繰返し継続制御の回数を決定するための抽選を行なう例を示したが、これに限られない。たとえば、第1可変入賞球装置19において予め定められた8ラウンドを上限とした繰返し継続制御が実行されている最中のラウンド毎に抽選を行うようにしてもよい。この場合、追加して実行する繰返し継続制御の回数が多くなりすぎる恐れがあるため、前述した追加する繰返し継続制御の回数(0回、1回、4回、8回)を減らしてもよい。
【0126】
(6) 遊技領域に遊技球(パチンコ球5)を打込んで遊技が行なわれる弾球遊技機(パチンコ遊技機)であって、
遊技球が進入可能な所定の進入領域(通過口23,第1可変入賞球装置19に設けられた第1普通入賞領域24,第1可変入賞球装置19に設けられた第1進入領域26〜28,第2可変入賞球装置31に設けられた第2普通入賞領域40,第2可変入賞球装置31に設けられた第2進入領域37〜39、図5のS2およびS10)と、
該進入領域への遊技球の進入を検出する進入検出手段(通過口スイッチ23a,第1カウントスイッチ24a,第1進入領域スイッチ26a〜28a,第2カウントスイッチ40a,第2進入領域スイッチ37a〜39a、図5のS3およびS11)と、
遊技者にとって有利な第1の状態(開閉板20が開成した状態,開閉部材31a,31bが開成した状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(開閉板20が閉成した状態)とに変化可能な可変入賞球装置(第1可変入賞球装置19、図5のS9)と、
該可変入賞球装置を前記第1の状態にした後、前記第2の状態にする状態制御を予め定められた上限回数(たとえば8回)繰返し継続して実行する繰返継続制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS1)と、
該繰返継続制御手段が前記状態制御を実行している最中に、前記進入検出手段が前記進入領域への遊技球の進入を検出したことを条件として、前記繰返継続制御手段による前記上限回数分の前記状態制御の終了後に追加して実行する前記状態制御の回数を設定する回数設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53)と、
前記繰返継続制御手段による前記上限回数分の前記状態制御の終了後に、前記回数設定手段により設定された回数分前記状態制御をさらに追加して実行する追加繰返継続制御手段(遊技制御用マイクロいコンピュータ53、図5のS8)とを含む。
【0127】
(7) 所定の更新範囲で数値情報(乱数値)を更新する数値情報更新手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS5)と、
前記進入検出手段(通過口スイッチ23a,第1カウントスイッチ24a,第2カウントスイッチ40a、図5のS3)が前記進入領域への遊技球(パチンコ球5)の進入を検出したときに、前記数値情報を抽出する数値情報抽出手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS4)とをさらに含み、
前記回数設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53)は、前記数値情報抽出手段が抽出した数値情報に従って、設定するべき前記状態制御の回数を複数種類の中から選択する(たとえば、第1普通図柄表示装置30または第2普通図柄表示装置42の表示結果に従って、追加して実行する状態制御の回数を複数種類の中から選択する)。
【0128】
(8) 前記回数設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53)は、前記繰返継続制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、図5のS1)が前記状態制御を実行している最中に、前記進入領域(通過口23,第1可変入賞球装置19に設けられた第1普通入賞領域24,第2可変入賞球装置31に設けられた第2普通入賞領域40、図5のS2)への遊技球(パチンコ球5)の進入が複数回検出されたときには、該複数回の各々の検出に基づいて抽出された数値情報(乱数値)に従い選択された前記状態制御の回数の総和を、設定するべき前記状態制御の回数として選択する(たとえば、繰返継続制御手段が状態制御を実行している最中に、進入領域への遊技球の進入が4回検出されたときには、抽出した数値情報に従って選択が4回行なわれ、その総和を設定するべき状態制御の回数として選択する)。
【0129】
(9) 前記弾球遊技機(パチンコ遊技機)は、前記進入領域を複数含む(第1可変入賞球装置19に設けられた第1進入領域26〜28,第2可変入賞球装置31に設けられた第2進入領域37〜39、図5のS10)とともに、該複数の進入領域の各々に対応する前記進入検出手段(第1進入領域スイッチ26a〜28a,第2進入領域スイッチ37a〜39a、図5のS11)を含み、
前記複数の進入領域の各々に対応して予め定められた前記状態制御の回数(たとえば、1回,4回,8回)を記憶する進入領域別回数記憶手段(ROM54、図5のS12)をさらに含み、
前記回数設定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53)は、前記進入検出手段が前記進入領域への遊技球(パチンコ球5)の進入を検出したときに、当該遊技球の進入が検出された進入領域に対応して前記進入領域別回数記憶手段に記憶された前記状態制御の回数を、設定するべき前記状態制御の回数として選択する(たとえば、第1可変入賞球装置19に設けられた第1進入領域26は追加して実行する状態制御の回数が1回と定められており、第1進入領域26にパチンコ球5が進入すると、追加して実行する状態制御の回数として1回が設定される)。
【0130】
(10) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
【図2】遊技盤に設けられた第1可変入賞球装置を示す図である。
【図3】遊技盤に設けられた第2可変入賞球装置を示す図である。
【図4】パチンコ遊技機の回路構成の一例を示すブロック図である。
【図5】繰返し継続制御に関する制御を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
5 パチンコ球、8 変動表示装置、9 特別図柄表示部、19 第1可変入賞球装置、20 開閉板、23 通過口、23a 通過口スイッチ、23b 通過記憶表示器、26 第1進入領域、26a 第1進入領域スイッチ、27 第1進入領域、27a 第1進入領域スイッチ、28 第1進入領域、28a 第1進入領域スイッチ、29 第1可変入賞記憶表示器、30 第1普通図柄表示装置、31 第2可変入賞球装置、31a 開閉部材、31b 開閉部材、37第2進入領域、37a 第2進入領域スイッチ、38 第2進入領域、38a第2進入領域スイッチ、39 第2進入領域、39a 第2進入領域スイッチ、40 第2普通入賞領域、40a 第2カウントスイッチ、42 第2普通図柄表示装置、53 遊技制御用マイクロコンピュータ、54 ROM。
Claims (6)
- 遊技領域に遊技球を打込んで遊技が行なわれる弾球遊技機であって、
遊技球が進入可能な所定の進入領域と、
該進入領域への遊技球の進入を検出する進入検出手段と、
遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能な可変入賞球装置と、
該可変入賞球装置を前記第1の状態にした後、前記第2の状態にする状態制御を予め定められた回数を上限として繰返し継続して実行する繰返継続制御手段と、
該繰返継続制御手段が前記状態制御を実行している最中に、前記進入検出手段が前記進入領域への遊技球の進入を検出したことを条件として、前記繰返継続制御手段による予め定められた回数を上限とした前記状態制御の終了後に追加して実行する前記状態制御の回数を決定する追加回数決定手段と、
前記繰返継続制御手段による予め定められた回数を上限とした前記状態制御の終了後に、前記追加回数決定手段により決定された回数分の前記状態制御をさらに追加して実行する追加繰返継続制御手段とを含むことを特徴とする、弾球遊技機。 - 所定の更新範囲で数値情報を更新する数値情報更新手段と、前記進入検出手段が前記進入領域への遊技球の進入を検出したときに、前記数値情報を抽出する数値情報抽出手段と、
該数値情報抽出手段が抽出した前記数値情報を前記進入領域へ進入した遊技球ごとに記憶する記憶手段とをさらに含み、
前記追加回数決定手段は、前記記憶手段に記憶された数値情報に従って、前記状態制御の回数を決定することを特徴とする、請求項1に記載の弾球遊技機。 - 前記追加回数決定手段は、前記記憶手段に記憶されたそれぞれの数値情報に従い決定された前記状態制御の回数の総和を、前記状態制御の回数として決定することを特徴とする、請求項2に記載の弾球遊技機。
- 前記弾球遊技機は、前記進入領域を複数含むとともに、該複数の進入領域の各々に対応する前記進入検出手段を含み、
前記複数の進入領域の各々に対応して予め定められた前記状態制御の回数を記憶する進入領域別回数記憶手段をさらに含み、
前記追加回数決定手段は、前記進入検出手段が前記進入領域への遊技球の進入を検出したときに、当該遊技球の進入が検出された進入領域に対応して前記進入領域別回数記憶手段に記憶された前記状態制御の回数を、前記状態制御の回数として決定することを特徴とする、請求項1に記載の弾球遊技機。 - 前記進入領域は、前記可変入賞球装置に設けられていることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の弾球遊技機。
- 前記追加回数決定手段が決定した前記状態制御の回数を示す情報を前記弾球遊技機外部へ出力する情報出力手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の弾球遊技機。
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JP2006158509A (ja) * | 2004-12-03 | 2006-06-22 | Heiwa Corp | 遊技機 |
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-
2003
- 2003-04-25 JP JP2003121106A patent/JP2004321519A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
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JP4694827B2 (ja) * | 2004-12-15 | 2011-06-08 | 株式会社平和 | 遊技機 |
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