JP2004321464A - 食器洗い機 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗浄槽の開口部を開閉する蓋体内に電線を挿入して制御手段などに接続する食器洗い機において、食器を出し入れするため蓋体を開閉することにより発生する電線の屈曲時の負荷を低減できるようにし、電線の信頼性を確保し、信頼性の高い食器洗い機を提供する。
【解決手段】食器3等を出し入れする開口部を有する洗浄槽14の開口部を蓋体13により開閉し、電線19を接続した制御手段18により洗浄槽14における運転動作を制御する。電線19は蓋体13の開閉時に、その屈曲方向に負荷がかからない方向に配設する。
【選択図】 図1
【解決手段】食器3等を出し入れする開口部を有する洗浄槽14の開口部を蓋体13により開閉し、電線19を接続した制御手段18により洗浄槽14における運転動作を制御する。電線19は蓋体13の開閉時に、その屈曲方向に負荷がかからない方向に配設する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗浄槽の開口部を開閉する蓋体内に電線を挿入して制御手段などに接続する食器洗い機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、洗浄槽内で回転する洗浄ポンプから噴射される洗浄水によって食器かごに収納された食器を洗浄する食器洗い機が主流となっている。
【0003】
従来、この種の食器洗い機は図4に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
【0004】
図4に示すように、洗浄槽1は前方に開口部2を有するとともに、食器3を入れる食器かご4を前後方向に移動可能に支持している。開口部2はその下方の一辺と平行な回転中心軸線を有する蓋体5によって開閉される。洗浄槽1の底部には洗浄水を噴射する洗浄ポンプ6を回転自在に設け、洗浄槽1の底部に設けた排水口7および洗浄槽1の下方に配置した洗浄ポンプ8と配管部9を介して接続している。洗浄ポンプ8をはじめとする各電装部品は、蓋体5の回転中心線軸に対して略垂直方向に配設した電線10を介して、蓋体5内に設けた制御手段11に連結しており、各電装部品の動作は制御手段11によって制御している。
【0005】
洗浄槽1内の洗浄水はヒータ12によって温水化され、洗浄ポンプ8にて排水口7から吸い込まれ、洗浄ポンプ6に圧送される。洗浄ポンプ6より勢いよく噴射される洗浄水によって、食器かご4に収納された食器3を洗浄するように構成している(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−206668号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の食器洗い機においては、食器3を出し入れする場合、蓋体5を垂直方向から水平方向へ開いて、蓋体5上に食器かご4を引き出して行う。
【0008】
この構成の場合、蓋体5を開閉するとともに電線10が回転中心軸線近傍にて屈曲動作をする。蓋体5は約90度の範囲で開閉するため、電線10も同様に約90度の範囲で一定の箇所が屈曲を繰り返すことになり、電線10が劣化し、電線10の信頼性を著しく低下させる。
【0009】
本発明は上記課題を解決するもので、食器を出し入れするため蓋体を開閉することにより発生する電線の屈曲時の負荷を低減できるようにし、電線の信頼性を確保し、信頼性の高い食器洗い機を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、食器等を出し入れする開口部を有する洗浄槽の開口部を蓋体により開閉し、電線を接続した制御手段により洗浄槽における運転動作を制御するよう構成し、電線は蓋体の開閉時に、その屈曲方向に負荷がかからない方向に配設したものである。
【0011】
これにより、食器を出し入れするため蓋体を開閉することにより発生する電線の屈曲時の負荷を低減することができるため、電線の劣化を防止し、電線の信頼性を確保することができ、操作性がよく信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、食器等を出し入れする開口部を有する洗浄槽と、前記開口部を開閉する蓋体と、前記洗浄槽における運転動作を制御する制御手段と、この制御手段に接続された電線とを備え、前記電線は前記蓋体の開閉時に、その屈曲方向に負荷がかからない方向に配設したものであり、食器を出し入れするため蓋体を開閉することにより発生する電線の屈曲時の負荷を低減することができるため、電線の信頼性を確保することができ、操作性がよく信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、食器等を出し入れする開口部を有する洗浄槽と、前記開口部を開閉する蓋体と、この蓋体内に設けた制御手段と、前記洗浄槽の下部に設けた洗浄ポンプ等の電装部品と、前記制御手段と前記電装部品を接続する電線とを備え、前記電線はその一部が前記蓋体の回転中心軸線上またはその近傍で回転中心軸線方向に長く配設したものであり、蓋体の開閉時に、電線は蓋体の回転中心軸線方向に配設された部分の両端でねじれるため、電線への負荷を抑えることができ、電線の信頼性を確保することができるため、操作性がよく信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、食器等を出し入れする開口部を有する洗浄槽と、前記開口部を開閉する蓋体と、この蓋体内に設けた操作用制御手段と、前記洗浄槽の下部に設けた運転制御用制御手段と、前記操作用制御手段と前記運転制御用制御手段を接続する電線とを備え、前記電線はその一部が前記蓋体の回転中心軸線上またはその近傍で回転中心軸線方向に長く配設したものであり、蓋体の開閉時に、電線は蓋体の回転中心軸線方向に配設された部分の両端でねじれるため、電線への負荷を抑えることができ、電線の信頼性を確保することができるとともに、蓋体の厚みを抑えることができるため、洗浄槽内有効容積が広く、信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、上記請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、蓋体は、係止構造を解除することで、ばね材の付勢力等を利用して開放する構成としたものであり、簡易な操作で蓋体を開放することができるため、操作性がよく、信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、上記請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、蓋体は、特定部位の牽引動作によって開放する構成としたものであり、簡易な構成で蓋体を開放することができるため、廉価で、信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0018】
(実施例1)
図1および図2に示すように、蓋体13は、洗浄槽14の両側に設けた蝶番15によって支持板16を介して回転自在に支持されており、洗浄槽14の開口部の下方の一辺を回転中心軸線17として回動し、開口部を開閉するようにしている。蓋体13内には制御手段18を配置しており、洗浄槽14の下部に配した洗浄ポンプ8をはじめとする各電装部品を制御している。
【0019】
制御手段18と各電装部品とを電線19により接続し、電線19はその一部19aが蓋体13の回転中心軸線17上に配設され、その回転中心軸線17上に配設された略直線部分19aは回転中心軸線17方向に所定の長さaを有している。また、蓋体13の上部には把手部20を設け、蓋体13は、把手部(特定部位)20の牽引動作によって開放する構成としている。他の構成は従来例と同じである。
【0020】
上記構成において作用を説明すると、食器3を出し入れするときに、蓋体13を開閉して、蓋体13上に食器かご4を引き出して行う。電線19の略直線部分19aは蓋体13の回転中心軸線17上に配設され、回転中心軸線17方向に所定の長さaを有しているので、蓋体13を開閉する際には、その両端部分21aおよび21bにおいては、電線19は屈曲されることなく、蓋体13内部の電線19bと略直線部分19a、および、下方の電線19cと略直線部分19bがそれぞれねじられる状態となる。これにより電線19が屈曲により劣化するのを低減させることができる。なお、所定の長さaは、その両端21aおよび21bでねじられて、電線19の屈曲を吸収できる寸法であればよい。
【0021】
また、蓋体13の開閉は把手部20を牽引することで行うため、比較的簡易な構成で実現できる。
【0022】
このように本実施例によれば、電線19を接続した制御手段18により洗浄槽14における運転動作を制御するよう構成し、電線19は蓋体13の開閉時に、その屈曲方向に負荷がかからない方向に配設したので、食器3を出し入れするため蓋体13を開閉することにより発生する電線19の屈曲時の負荷を低減することができるため、電線19の信頼性を確保することができ、操作性がよく信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0023】
また、蓋体13内に設けた制御手段18と洗浄槽14の下部に設けた洗浄ポンプ8等の電装部品とを電線19により接続し、電線19はその一部が蓋体13の回転中心軸線17上またはその近傍で回転中心軸線方向に長く配設したので、蓋体13の開閉時に、電線19は蓋体13の回転中心軸線17の方向に配設された部分の両端でねじれるため、電線19への負荷を抑えることができ、電線19が屈曲により劣化するのを防止できる。したがって、電線19の信頼性を確保することができるため、操作性がよく信頼性を高めることができる。
【0024】
また、蓋体13は、把手部20の牽引動作によって開放する構成としたので、簡易な構成で蓋体13を開放することができるため、廉価で、信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0025】
なお、本実施例では、電線19はその一部19aが蓋体13の回転中心軸線17上を回転中心軸線方向に長く配設しているが、回転中心軸線17の近傍で回転中心軸線方向に長く配設してもよく、同様の作用、効果を得ることができる。
【0026】
(実施例2)
図3に示すように、蓋体22は、洗浄槽14の開口部を開閉するもので、この蓋体22内には操作用制御手段23を配置しており、この操作ボタン、進行表示等を有する操作用制御手段23と、洗浄槽14の下部に配し厚さの厚い電源トランス等を有する運転制御用制御手段24とを電線25により接続し、電線25はその一部25aが蓋体22の回転中心軸線(図示せず)上に配設され、その回転中心軸線上に配設された略直線部分25aは回転中心軸線方向に所定の長さを有している。
【0027】
また、蓋体22の上部にはラッチ26を回転自在に設けてあり、ばね材27によって上方向に付勢しており、押しボタン28を押すことでラッチ26が動作する構成としている。ラッチ26と相対して係合する本体側にはラッチ受け部29を設けている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0028】
上記構成において作用を説明すると、食器3を出し入れするときに、蓋体20を開閉して、蓋体22上に食器かご4を引き出して行う。電線25の略直線部分25aは、上記実施例1と同様に、蓋体22の回転中心軸線上に配設され、回転中心軸線方向に所定の長さを有しているので、蓋体22を開閉する際には、その略直線部分25aの両端においては、電線25は屈曲されることなく、蓋体22内部の電線25bと略直線部分25a、および、下方の電線25cと略直線部分25bが、それぞれねじられる状態となる。これにより電線25が屈曲により劣化するのを低減させることができる。なお、所定の長さは、実施例1と同様に、両端でねじられて電線25の屈曲を吸収できる寸法であればよい。また、蓋体22内には、運転制御用制御手段25より薄い操作用制御手段23を配置しているため、蓋体22の厚みを薄くすることができ、洗浄槽14の内容積を広く確保することができる。
【0029】
また、蓋体22の開閉は、押しボタン28を押すことでばね材27のばね力に抗してラッチ26を動作させ、ラッチ受け部29との係合を解除することにより行うため、比較的簡易な操作で蓋体22を開閉できる。
【0030】
このように本実施例によれば、蓋体22内に設けた操作用制御手段23と、洗浄槽14の下部に設けた運転制御用制御手段24とを電線25により接続し、電線25はその一部が蓋体22の回転中心軸線上で回転中心軸線方向に長く配設したので、蓋体22の開閉時に、電線25は蓋体22の回転中心軸線方向に配設された部分の両端でねじれるため、電線25への負荷を抑えることができ、電線25が屈曲により劣化するのを防止できる。したがって電線25の信頼性を確保することができるとともに、蓋体22の厚みを抑えることができるため、洗浄槽14内有効容積が広く、信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0031】
また、蓋体22は、係止構造を解除することで、ばね材27の付勢力等を利用して開放する構成としたので、簡易な操作で蓋体22を開放することができるため、操作性がよく、信頼性の高めることができる。
【0032】
なお、本実施例では、電線25はその一部25aが蓋体22の回転中心軸線上を回転中心軸線方向に長く配設しているが、回転中心軸線の近傍で回転中心軸線方向に長く配設してもよく、同様の作用、効果を得ることができる。
【0033】
また、蓋体22の係止構成やばね材27による付勢方法は、他の構成を用いても、同様の効果が得られるのはいうまでもない。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、電線を接続した制御手段により洗浄槽における運転動作を制御するよう構成し、電線は蓋体の開閉時に、その屈曲方向に負荷がかからない方向に配設したから、食器を出し入れするため蓋体を開閉することにより発生する電線の屈曲時の負荷を低減することができるため、電線の信頼性を確保することができ、操作性がよく信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の食器洗い機の縦断面図
【図2】同食器洗い機の要部斜視図
【図3】本発明の第2の実施例の食器洗い機の縦断面図
【図4】従来の食器洗い機の縦断面図
【符号の説明】
3 食器
13 蓋体
14 洗浄槽
18 制御手段
19 電線
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗浄槽の開口部を開閉する蓋体内に電線を挿入して制御手段などに接続する食器洗い機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、洗浄槽内で回転する洗浄ポンプから噴射される洗浄水によって食器かごに収納された食器を洗浄する食器洗い機が主流となっている。
【0003】
従来、この種の食器洗い機は図4に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
【0004】
図4に示すように、洗浄槽1は前方に開口部2を有するとともに、食器3を入れる食器かご4を前後方向に移動可能に支持している。開口部2はその下方の一辺と平行な回転中心軸線を有する蓋体5によって開閉される。洗浄槽1の底部には洗浄水を噴射する洗浄ポンプ6を回転自在に設け、洗浄槽1の底部に設けた排水口7および洗浄槽1の下方に配置した洗浄ポンプ8と配管部9を介して接続している。洗浄ポンプ8をはじめとする各電装部品は、蓋体5の回転中心線軸に対して略垂直方向に配設した電線10を介して、蓋体5内に設けた制御手段11に連結しており、各電装部品の動作は制御手段11によって制御している。
【0005】
洗浄槽1内の洗浄水はヒータ12によって温水化され、洗浄ポンプ8にて排水口7から吸い込まれ、洗浄ポンプ6に圧送される。洗浄ポンプ6より勢いよく噴射される洗浄水によって、食器かご4に収納された食器3を洗浄するように構成している(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−206668号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の食器洗い機においては、食器3を出し入れする場合、蓋体5を垂直方向から水平方向へ開いて、蓋体5上に食器かご4を引き出して行う。
【0008】
この構成の場合、蓋体5を開閉するとともに電線10が回転中心軸線近傍にて屈曲動作をする。蓋体5は約90度の範囲で開閉するため、電線10も同様に約90度の範囲で一定の箇所が屈曲を繰り返すことになり、電線10が劣化し、電線10の信頼性を著しく低下させる。
【0009】
本発明は上記課題を解決するもので、食器を出し入れするため蓋体を開閉することにより発生する電線の屈曲時の負荷を低減できるようにし、電線の信頼性を確保し、信頼性の高い食器洗い機を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、食器等を出し入れする開口部を有する洗浄槽の開口部を蓋体により開閉し、電線を接続した制御手段により洗浄槽における運転動作を制御するよう構成し、電線は蓋体の開閉時に、その屈曲方向に負荷がかからない方向に配設したものである。
【0011】
これにより、食器を出し入れするため蓋体を開閉することにより発生する電線の屈曲時の負荷を低減することができるため、電線の劣化を防止し、電線の信頼性を確保することができ、操作性がよく信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、食器等を出し入れする開口部を有する洗浄槽と、前記開口部を開閉する蓋体と、前記洗浄槽における運転動作を制御する制御手段と、この制御手段に接続された電線とを備え、前記電線は前記蓋体の開閉時に、その屈曲方向に負荷がかからない方向に配設したものであり、食器を出し入れするため蓋体を開閉することにより発生する電線の屈曲時の負荷を低減することができるため、電線の信頼性を確保することができ、操作性がよく信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、食器等を出し入れする開口部を有する洗浄槽と、前記開口部を開閉する蓋体と、この蓋体内に設けた制御手段と、前記洗浄槽の下部に設けた洗浄ポンプ等の電装部品と、前記制御手段と前記電装部品を接続する電線とを備え、前記電線はその一部が前記蓋体の回転中心軸線上またはその近傍で回転中心軸線方向に長く配設したものであり、蓋体の開閉時に、電線は蓋体の回転中心軸線方向に配設された部分の両端でねじれるため、電線への負荷を抑えることができ、電線の信頼性を確保することができるため、操作性がよく信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、食器等を出し入れする開口部を有する洗浄槽と、前記開口部を開閉する蓋体と、この蓋体内に設けた操作用制御手段と、前記洗浄槽の下部に設けた運転制御用制御手段と、前記操作用制御手段と前記運転制御用制御手段を接続する電線とを備え、前記電線はその一部が前記蓋体の回転中心軸線上またはその近傍で回転中心軸線方向に長く配設したものであり、蓋体の開閉時に、電線は蓋体の回転中心軸線方向に配設された部分の両端でねじれるため、電線への負荷を抑えることができ、電線の信頼性を確保することができるとともに、蓋体の厚みを抑えることができるため、洗浄槽内有効容積が広く、信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、上記請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、蓋体は、係止構造を解除することで、ばね材の付勢力等を利用して開放する構成としたものであり、簡易な操作で蓋体を開放することができるため、操作性がよく、信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、上記請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、蓋体は、特定部位の牽引動作によって開放する構成としたものであり、簡易な構成で蓋体を開放することができるため、廉価で、信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0018】
(実施例1)
図1および図2に示すように、蓋体13は、洗浄槽14の両側に設けた蝶番15によって支持板16を介して回転自在に支持されており、洗浄槽14の開口部の下方の一辺を回転中心軸線17として回動し、開口部を開閉するようにしている。蓋体13内には制御手段18を配置しており、洗浄槽14の下部に配した洗浄ポンプ8をはじめとする各電装部品を制御している。
【0019】
制御手段18と各電装部品とを電線19により接続し、電線19はその一部19aが蓋体13の回転中心軸線17上に配設され、その回転中心軸線17上に配設された略直線部分19aは回転中心軸線17方向に所定の長さaを有している。また、蓋体13の上部には把手部20を設け、蓋体13は、把手部(特定部位)20の牽引動作によって開放する構成としている。他の構成は従来例と同じである。
【0020】
上記構成において作用を説明すると、食器3を出し入れするときに、蓋体13を開閉して、蓋体13上に食器かご4を引き出して行う。電線19の略直線部分19aは蓋体13の回転中心軸線17上に配設され、回転中心軸線17方向に所定の長さaを有しているので、蓋体13を開閉する際には、その両端部分21aおよび21bにおいては、電線19は屈曲されることなく、蓋体13内部の電線19bと略直線部分19a、および、下方の電線19cと略直線部分19bがそれぞれねじられる状態となる。これにより電線19が屈曲により劣化するのを低減させることができる。なお、所定の長さaは、その両端21aおよび21bでねじられて、電線19の屈曲を吸収できる寸法であればよい。
【0021】
また、蓋体13の開閉は把手部20を牽引することで行うため、比較的簡易な構成で実現できる。
【0022】
このように本実施例によれば、電線19を接続した制御手段18により洗浄槽14における運転動作を制御するよう構成し、電線19は蓋体13の開閉時に、その屈曲方向に負荷がかからない方向に配設したので、食器3を出し入れするため蓋体13を開閉することにより発生する電線19の屈曲時の負荷を低減することができるため、電線19の信頼性を確保することができ、操作性がよく信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0023】
また、蓋体13内に設けた制御手段18と洗浄槽14の下部に設けた洗浄ポンプ8等の電装部品とを電線19により接続し、電線19はその一部が蓋体13の回転中心軸線17上またはその近傍で回転中心軸線方向に長く配設したので、蓋体13の開閉時に、電線19は蓋体13の回転中心軸線17の方向に配設された部分の両端でねじれるため、電線19への負荷を抑えることができ、電線19が屈曲により劣化するのを防止できる。したがって、電線19の信頼性を確保することができるため、操作性がよく信頼性を高めることができる。
【0024】
また、蓋体13は、把手部20の牽引動作によって開放する構成としたので、簡易な構成で蓋体13を開放することができるため、廉価で、信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0025】
なお、本実施例では、電線19はその一部19aが蓋体13の回転中心軸線17上を回転中心軸線方向に長く配設しているが、回転中心軸線17の近傍で回転中心軸線方向に長く配設してもよく、同様の作用、効果を得ることができる。
【0026】
(実施例2)
図3に示すように、蓋体22は、洗浄槽14の開口部を開閉するもので、この蓋体22内には操作用制御手段23を配置しており、この操作ボタン、進行表示等を有する操作用制御手段23と、洗浄槽14の下部に配し厚さの厚い電源トランス等を有する運転制御用制御手段24とを電線25により接続し、電線25はその一部25aが蓋体22の回転中心軸線(図示せず)上に配設され、その回転中心軸線上に配設された略直線部分25aは回転中心軸線方向に所定の長さを有している。
【0027】
また、蓋体22の上部にはラッチ26を回転自在に設けてあり、ばね材27によって上方向に付勢しており、押しボタン28を押すことでラッチ26が動作する構成としている。ラッチ26と相対して係合する本体側にはラッチ受け部29を設けている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0028】
上記構成において作用を説明すると、食器3を出し入れするときに、蓋体20を開閉して、蓋体22上に食器かご4を引き出して行う。電線25の略直線部分25aは、上記実施例1と同様に、蓋体22の回転中心軸線上に配設され、回転中心軸線方向に所定の長さを有しているので、蓋体22を開閉する際には、その略直線部分25aの両端においては、電線25は屈曲されることなく、蓋体22内部の電線25bと略直線部分25a、および、下方の電線25cと略直線部分25bが、それぞれねじられる状態となる。これにより電線25が屈曲により劣化するのを低減させることができる。なお、所定の長さは、実施例1と同様に、両端でねじられて電線25の屈曲を吸収できる寸法であればよい。また、蓋体22内には、運転制御用制御手段25より薄い操作用制御手段23を配置しているため、蓋体22の厚みを薄くすることができ、洗浄槽14の内容積を広く確保することができる。
【0029】
また、蓋体22の開閉は、押しボタン28を押すことでばね材27のばね力に抗してラッチ26を動作させ、ラッチ受け部29との係合を解除することにより行うため、比較的簡易な操作で蓋体22を開閉できる。
【0030】
このように本実施例によれば、蓋体22内に設けた操作用制御手段23と、洗浄槽14の下部に設けた運転制御用制御手段24とを電線25により接続し、電線25はその一部が蓋体22の回転中心軸線上で回転中心軸線方向に長く配設したので、蓋体22の開閉時に、電線25は蓋体22の回転中心軸線方向に配設された部分の両端でねじれるため、電線25への負荷を抑えることができ、電線25が屈曲により劣化するのを防止できる。したがって電線25の信頼性を確保することができるとともに、蓋体22の厚みを抑えることができるため、洗浄槽14内有効容積が広く、信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【0031】
また、蓋体22は、係止構造を解除することで、ばね材27の付勢力等を利用して開放する構成としたので、簡易な操作で蓋体22を開放することができるため、操作性がよく、信頼性の高めることができる。
【0032】
なお、本実施例では、電線25はその一部25aが蓋体22の回転中心軸線上を回転中心軸線方向に長く配設しているが、回転中心軸線の近傍で回転中心軸線方向に長く配設してもよく、同様の作用、効果を得ることができる。
【0033】
また、蓋体22の係止構成やばね材27による付勢方法は、他の構成を用いても、同様の効果が得られるのはいうまでもない。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、電線を接続した制御手段により洗浄槽における運転動作を制御するよう構成し、電線は蓋体の開閉時に、その屈曲方向に負荷がかからない方向に配設したから、食器を出し入れするため蓋体を開閉することにより発生する電線の屈曲時の負荷を低減することができるため、電線の信頼性を確保することができ、操作性がよく信頼性の高い食器洗い機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の食器洗い機の縦断面図
【図2】同食器洗い機の要部斜視図
【図3】本発明の第2の実施例の食器洗い機の縦断面図
【図4】従来の食器洗い機の縦断面図
【符号の説明】
3 食器
13 蓋体
14 洗浄槽
18 制御手段
19 電線
Claims (5)
- 食器等を出し入れする開口部を有する洗浄槽と、前記開口部を開閉する蓋体と、前記洗浄槽における運転動作を制御する制御手段と、この制御手段に接続された電線とを備え、前記電線は前記蓋体の開閉時に、その屈曲方向に負荷がかからない方向に配設した食器洗い機。
- 食器等を出し入れする開口部を有する洗浄槽と、前記開口部を開閉する蓋体と、この蓋体内に設けた制御手段と、前記洗浄槽の下部に設けた洗浄ポンプ等の電装部品と、前記制御手段と前記電装部品を接続する電線とを備え、前記電線はその一部が前記蓋体の回転中心軸線上またはその近傍で回転中心軸線方向に長く配設した食器洗い機。
- 食器等を出し入れする開口部を有する洗浄槽と、前記開口部を開閉する蓋体と、この蓋体内に設けた操作用制御手段と、前記洗浄槽の下部に設けた運転制御用制御手段と、前記操作用制御手段と前記運転制御用制御手段を接続する電線とを備え、前記電線はその一部が前記蓋体の回転中心軸線上またはその近傍で回転中心軸線方向に長く配設した食器洗い機。
- 蓋体は、係止構造を解除することで、ばね材の付勢力等を利用して開放する構成とした請求項1〜3のいずれか1項に記載の食器洗い機。
- 蓋体は、特定部位の牽引動作によって開放する構成とした請求項1〜3のいずれか1項に記載の食器洗い機。
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