JP2004321440A - 気液分離器およびそれを備えた排泄物処理システム - Google Patents

気液分離器およびそれを備えた排泄物処理システム Download PDF

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敏男 中山
Tatsuo Namatame
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Abstract

【課題】十分な気液分離を行わせると共に、流通抵抗を低減させる。
【解決手段】排泄物処理装置14内の排泄タンク200の天面に備えられるセパレータ202(気液分離器)を、排泄タンク200から吸引される空気の流通方向に対し、複数層に重なるセパレータ部材202aにより構成されるものとし、このセパレータ部材202bを、斜めに傾いた複数の気道202bを備えるものとすると共に、各層毎に、所定角度づつ前記気道202bが傾く方向をずらす。これにより、セパレータ202を流通する空気は、セパレータ202内を螺旋状に流通するため、十分な気液分離を行うことが可能となる。また、前記空気の流通方向に対し、直角となる面を持たないため、前記空気の流通抵抗も抑えることができる。
【選択図】 図10

Description

【発明の属する技術分野】
この発明は、病院等における歩行不能な病人または寝たきりの老人に好適な排泄物処理に関する。
【従来の技術】
従来、通常の体位では排泄をすることができない病人や寝たきりの老人等、自分で自分の排泄物を処理することができない人には、オシメを使用して排泄物を処理していた。しかしながら、オシメを用いる場合には、付添い人などの人的労力を必要とし、その上、オシメの交換時などに臭いを発して周囲に迷惑をかけたり、また、使用者が羞恥心を覚えたりするものである。そこで最近では、浅い器状の特殊な排泄物受具(以下、「アタッチメント」と称する)を股間に装着し、排泄後に陰部等を洗浄処理すると共に、排泄された便や汚水等を吸引処理する各種の排泄物処理システムが提案されており、この様な排泄物処理システムでは、前記便や前記汚水等の排泄物を貯留する排泄タンク内の空気を吸引し、前記排泄タンク内を負圧にして、前記排泄物の吸引を行わせている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】
特開平11−56891号公報(第1図)
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術にあっては、前記排泄物を吸引し、貯留する排泄タンクの天面に一重のプロペラ状の板を設けて、排泄タンクから吸引される空気の気液分離を行わせているため、十分な気液分離をおこなうことが出来なかった。また、十分な気液分離を行わせるには、通常、前記空気の流通方向に対し、直交するスリット面を設けて比重の重い液体成分の分離を行わせているため、このスリットでの空気抵抗が増加してしまうという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、十分な気液分離を行わせると共に、流通抵抗を低減した気液分離器、および、これを備えた排泄物処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記目標を達成するために、請求項1に記載の発明は、液体を含む気体から、前記気体成分と、前記液体成分との分離を行う気液分離器において、前記気体の流通方向における気液分離器本体の一面から他面に向けて、螺旋状、或いは、波状に延びる多数の気道を、備えることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記気液分離器本体は、その本体部材を複数個積み重ねられていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のものにおいて、前記気液分離器本体が、本体部材を複数枚積層して構成され、前記本体部材の前記気道は、該本体部材に斜めに、かつ、略直線状に形成され、各本体部材の積層時に前記本体部材を当該本体部材内で所定角度相互ずらして積層させたことを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のものにおいて、前記気道は、前記本体部材の一面から他面へと斜めに貫通する様形成されており、この気道の角度は、前記本体部材の一面に設けられた開口部と他面に設けられた開口部とが、前記本体部材の前記一面側あるいは前記他面側から見て重ならない角度となる様に設けられていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、使用者が横たわるマットと、前記使用者の股間にあてがわれる汚物収集カップと、前記使用者が排泄した排泄物を回収する排泄タンクを備える排泄物処理装置とを有し、前記排泄タンク内の空気の液体成分を除去して吸引し、該排泄タンク内を負圧にして該汚物収集カップ内に排泄された排泄物の吸引を行わせる気液分離器を備えた排泄物処理システムにおいて、前記排泄物処理装置の前記排泄タンクの天面へ、前記排泄タンクから吸引される前記空気の流通方向における気液分離器本体の一面から他面に向けて、螺旋状、或いは、波状に延びる多数の気道を、備えることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のものにおいて、前記気液分離器本体は、その本体部材を複数個積み重ねられていることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載のものにおいて、前記気液分離器本体が、前記本体部材を複数枚積層して構成され、前記本体部材の前記気道は、該本体部材に斜めに、かつ、略直線状に形成され、各本体部材の積層時に前記本体部材を当該本体部材内で所定角度相互ずらして積層させたことを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、請求項5乃至7のいずれかに記載のものにおいて、前記気道は、前記本体部材の一面から他面へと斜めに貫通する様形成されており、この気道の角度は、前記本体部材の一面に設けられた開口部と他面に設けられた開口部とが、前記本体部材の前記一面側あるいは前記他面側から見て重ならない角度となる様に設けられていることを特徴とするものである。
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる排泄物処理システム1の構成を示す図である。この図に示す様に、排泄物処理システム1は、使用者3によって装着されるオムツ12と、オムツ12内部の排泄物または汚水を吸引し蓄積する排泄物処理装置14と、使用者3が横たわるマット10とを備えている。
図2に示す様に、オムツ12は、使用者3に装着された状態では、股下が短く膝上丈の、いわゆるショーツ(ショートパンツ)を模した外観をなしており、その股間に位置する箇所には、汚物収集カップ120および汚物収集パイプ122が設けられている。この汚物収集パイプ122には、図1に示す如く、排泄物処理装置14とオムツ12とを接続する汚物吸引ホース16が取り付けられる。すなわち、オムツ12内の排泄物および汚水は、排泄物処理装置14の吸引機構(後述)により、汚物収集パイプ122から汚物吸引ホース16を通して排泄物処理装置14に吸引され、この排泄物処理装置14に蓄積される。なお、排泄物処理装置14の詳細については、後に詳述することにし、先ず、オムツ12とマット10について説明する。
図3は、オムツ12の展開図である。この図に示す様に、オムツ12は、汚物収集カップ120から前方に延在し使用者3の臍下付近を覆う腹当て部12aと、汚物収集カップ120から後方に延在し、使用者3の臀部を覆う背当て部12bを有している。すなわち、オムツ12は、一般的なショーツの両腰脇付近を大腿部方向に裂くと共に、汚物収集カップ120の取付用に股間周辺がくり抜かれ、このくり抜かれた箇所に汚物収集カップ120が取付けられた形状と略等しい形状を有している。このオムツ12の腹当て部12aおよび背当て部12bは、通気性が良く、なおかつ、水分を通さない素材(例えばPTFE:ポリテトラフロロエチレン)から形成されており、使用者3が長時間装着し続けても、発汗によるムレが防止される様になっている。なお、オムツ12の素材として、ウェットスーツなどに用いられる伸縮性のある発泡合成樹脂(例えば、発泡ネオプレーン系)からなる素材を用い、フィット性を高める様にしても良い。
また、背当て部12bの左側部12bLと右側部12bRには、合計4つの止着部126が夫々取り付けられている。止着部126の上面(図面上面)には、夫々ベルクロワファスナー(いわゆる、マジックテープ(登録商標))が貼着されており、止着部126が腹当て部12aの表面に係止する構成となっている。
使用者3にオムツ12を装着する場合には、汚物収集カップ120を股間にあてがう一方、従来のオシメをはかす様に、背当て部12bを臀部に、腹当て部12aを臍下付近にあてがい、腰および大腿部に巻き付けるべく背当て部12bの両側部12bL、12bRに設けられた止着部126を腹当て部12aの上面まで運んで貼付固定する。
また、このオムツ12にあっては、腹当て部12aおよび背当て部12bのうち、使用者3の腹に巻き付く箇所の縁部128a、128b、および、使用者3の大腿部に巻き付く箇所の縁部128c、128dには、ゴムバンドが設けられており、使用者3が装着した際の気密性が高まる様になっている。
次いで、汚物収集カップ120の構成について詳述する。図4は汚物収集カップ120の側面図であり、また、図5はその断面図である。これらの図に示す様に、汚物収集カップ120は、全体的に曲線見を帯びた略コの字状に一体的に形成され、汚物収集カップ120の背面(図面下方)を略平面としたトレイ状となっており、前記トレイ状の底面の一端には、汚物収集パイプ122が一体成形されている。この汚物収集カップ120は、ある程度の弾性を有したプラスチックなどから形成されており、多少の押圧力が加わったとしても、その押圧力を吸収可能となっている。
また、図5に示す様に、この汚物収集カップ120の側壁には、洗浄水を噴射するため、先端に小孔が設けられた洗浄ノズル130a、130b、および、汚物収集カップ内120内へ洗浄水や空気を噴射する方向へ向けて図示しない逆止弁を備えた洗浄ノズル134aが設けられており、各洗浄ノズル130a、130bには、洗浄水チューブ132を介して排泄物処理装置14から洗浄水が供給され、洗浄ノズル134aには、洗浄水チューブ132よりも太い管とされた空気管134を介して排泄物処理装置14から後述する脱臭・殺菌器207を流通して殺菌された空気と前記洗浄水とが混合されて供給される構成となっている。洗浄ノズル134aは、汚物を汚物収集パイプ122が設けられている方へ押し流すためのものであり、汚物収集カップ120の背面(使用者3の臀部に対向する面)に設けられ、その噴射口の方向が汚物収集パイプ122を向く様に設定されている。洗浄ノズル130aは、使用者3の肛門を洗浄するためのものであり、汚物収集パイプ122付近に設けられ、その噴射口の方向は、洗浄水が使用者3の肛門に向けて噴射される様に設定されている。また、洗浄ノズル130bは、女性使用者3の陰部を洗浄するためのものであり、使用者3の下腹部に相当する位置付近に設けられ、その噴射口の方向は、洗浄水が女性使用者3の陰部に向けて噴射される様に設定されている。なお、洗浄水は、使用者3の不快感を招かぬよう適度な温度の温水であることが望ましい。この様に、汚物収集カップ120には、女性の陰部(特に、尿内、ちつ等)を洗浄するための洗浄ノズル130bが設けられているため、排尿後も陰部を清潔に保ち、不快感を覚えることのない様になっている。なお、使用者3が男性である場合を考慮して、洗浄水チューブ132と洗浄ノズル130bとの間に開閉弁などを設け、洗浄ノズル130bからの洗浄水噴射を選択的に行う構成としても良い。
また、上述の洗浄水チューブ132には、洗浄水のみならず空気が供給される構成となっている。すなわち、洗浄水により使用者3の各部位を洗浄した後、後述する温風ヒータ219により加熱された空気(外気)を吹き付けることにより、乾燥させる様になっている。また、洗浄水チューブ132から汚物収集カップ120内に供給された空気は、吸込みノズル401から外気へ逃がす構造になっている(この構造は排泄物処理装置14の説明時に説明する)。なお、空気管134は分岐し、逆止弁400を介して吸込みノズル401が接続されており、後述する乾燥工程では、汚物収集カップ120内の空気を吸込みノズル401で吸引する様になっている。また、この吸込みノズル401の先端には、図示はしないが、洗浄ノズル130a、130b、134aよりも大きな孔が設けられている。
さらに、汚物収集カップ120の前記背面には、複数個の水分検知センサ217が設けられており、使用者3から排泄物が排泄されたか否を検出するものとなっている。この水分検知センサ217で検出された信号は、信号配線218により、後述する排泄物処理装置14の制御部216へ伝達される。
この様な構成の下、使用者3が排泄した後、排泄物処理装置14から洗浄水チューブ132に洗浄水が、空気管134から前記洗浄水と空気とが混合されて供給され、洗浄ノズル130a、130bの各々から洗浄水が噴射され、洗浄ノズル134aから汚物収集カップ120内へと前記洗浄水が混入した前記空気が噴射される。これにより、排泄物が軟化されて汚物収集パイプ122へと押し流されて吸引され、使用者3の肛門および陰部は洗浄水により洗浄される。
この時、上記吸込みノズル401は、逆止弁400が設けられているため、この吸込みノズル401から前記洗浄水および前記空気が噴出することはない。
次いで、排泄物処理装置14は、洗浄水チューブ132に空気を供給する前に、後述する排泄物処理装置14(図9参照)の三方弁204のCOMポート側とNCポート側とを連通させる方向に開き、三方弁208のCOMポート側とNCポート側とを連通させる方向に開いて、送風ブロワ205aを運転させて、この洗浄水チューブ132内に残留する洗浄水を排泄タンク200内へ吸引して、水管149および洗浄水チューブ132の水抜をした後に、前記三方弁204のCOMポート側とNOポート側とを連通させる方向に切り換えて洗浄水チューブ132に空気を供給する。これにより、使用者3の肛門および陰部の乾燥が行われる。なお、使用者3が男性である場合など、陰部の乾燥が必要ない場合には、洗浄ノズル130aからの空気噴射、すなわち、肛門の乾燥のみを行う構成としても良い。
また、汚物収集パイプ122は、図5に示す様に、汚物収集カップ120の前記底部を延長する様に形成されている。この構成において、排泄物は、洗浄ノズル134aから噴出される洗浄水および空気により、汚物収集パイプ122に向かって洗浄水や尿などと共に集められた後、排泄物処理装置14により汚物吸引ホース16を経由して吸引排出される。
この汚物収集パイプ122は、排泄物などの液状物ばかりでなく、空気も流通できるような構造を有し、排泄物処理装置14が汚物を吸引しても管径が小さくならないような剛性をもった管で形成されている。
ところで、上述の様に、汚物収集カップ120の背面は、若干張り出しているため、図6に示す様に、使用者3がオムツカップ12を装着してベッドなどに仰向けで横たわると、この汚物収集カップ120の背面部(使用者3の臀部に位置する部分)により、使用者3の臀部が、やや浮き上がってしまい、使用者3の寝心地が悪くなる。
そこで、本実施形態では、図7に示す様に、使用者3が横たわるマット10には、汚物収集カップ120の背面部を収容するための収容凹部102が形成されている。このマット10は、図8に示す様に、略円柱形に膨張する様に構成されたエアーセル100がマット10の長さ方向に適宜数(図示例では26本)並設されて構成されている。より具体的には、マット10の長尺方向の両端には、他とは寸法の違うエアーセル100a、100b(例えば、48mm×825mm)が配置され、これらのエアーセル100a、100bとの間に、エアーセル100d、100e(76mm×825mm)が交互に並設されて、寸法が1920mm×825mmのマット10が構成される。
また、マット10の図面左右両側の各々には、このマット10の長尺方向に伸びる空気導入帯108a、108bが設けられている。空気導入帯108a、108bの各々の一端(図示例では、図面下端)には、図示しないエアコンプレッサからの空気が注がれる空気注入口112が設けられており、この空気注入口112から注入された空気がエアーセル100b、100d、100eの各々に導かれるよう構成されている。
さらに詳述すると、マット10にあっては、図面上方(使用者3の頭部方向)に位置する4本のエアーセル100a、100cを除き、100dには、空気導入帯108aから空気が導入され、エアーセル100eおよび100bには、空気導入帯108bから空気が導入される。また、使用者3の頭部に相当する箇所のエアーセル100、すなわち、エアーセル100a、100cの空気圧は、常に略一定圧に維持されており、これにより、枕が載置されたときのグラツキを抑え、使用者3が不快感を覚えることのない様になっている。
また、このマット10にあっては、図面左側に配置された空気導入帯108aと連通するエアーセル100dと、図面右側に配置された空気導入帯108bと連通するエアーセル100eとが交互に並設されると共に、図面下端にエアーセル100bが並設されている。すなわち、マット10にあっては、空気の導入経路の異なるエアーセル100d、100eが交互に配置される構成となっているため、空気導入帯108a、108bに注入される空気圧の各々を適宜変更することにより、空気圧の互いに異なるエアーセルが交互に配置することになる。例えば、空気導入帯108a、108bの各々に注入される空気圧を交互に間欠的に増減させ、エアーセル100d、108eを膨張、収縮させれば、使用者3とマット10とが当接する場所を変えることができ、床ずれを防止することができる。
また、このマット10の図面上下端には、固定穴110aが穿たれた縁110が設けられており、この固定穴110aに紐などを通し、ベッドの枠などに結び付けることにより、ベッド上にマット10を固定する様になっている。
さらに、上述の様に、マット10のうち、使用者3の臀部から股間に相当する箇所には、汚物収集カップ120の汚物収集パイプ122および汚物収集カップ120の背面部を収容するための収容凹部102が形成されている。この収容凹部102は、マット10を凹ませて成るものであるため、収容凹部102が形成されている箇所のエアーセル100d、100eでも、収容凹部102を挟んだ両側での空気の導通は行えるものとなっている。
次いで、排泄物処理装置14について説明する。図9は、排泄物処理装置14の構成を示す模式図である。この図において、排泄タンク200は、排泄物および汚物(洗浄水など)を貯留するものであり、上述の様に、汚物吸引ホース16を介して汚物収集カップ120の汚物収集パイプ122に接続されている。排泄タンク200の天部付近には、このタンク内に貯留された汚物および排泄物の液面位置を検出する液面センサ201が設けられており、排泄タンク200に貯留されている排泄物および汚物の量が検出される。205aおよび205bは、それぞれ送風ブロワで、送風ブロワ205aは、後述する乾燥工程において、洗浄ノズル130a、130bから空気を噴射させなければならないため、送風ブロワ205bよりも送風容量の大きなものが用いられている。
それは、送風ブロワ205aは、フィルタ203を介して外気を吸い込み、全端に小孔が設けられた洗浄ノズル130a、130bおよび洗浄ノズル134aから汚物収集カップ120内へ洗浄水や空気を噴射するため、これらフィルタ203および洗浄ノズル130a、130bでの圧損が大きいからである。これに対し、送風ブロワ205bは、洗浄ノズル130a、130bの先端の孔よりも大きい孔が設けられた吸込みノズル401および洗浄水チューブ132より太い管径とされた空気管134から汚物収集カップ120内の空気を吸引するため、その圧損は、上記送風ブロワ205aに比べ小さいものとなるからである。また、送風ブロワ205aと送風ブロワ205bとの送風容量の能力差は、上記圧損を考慮して、汚物収集カップ120内の排泄物や汚物の吸引が行えると共に、前記汚物収集カップ120内が、弱負圧に保たれる程度のものが良い。
また、前記排泄タンク200の天面の出口には、液体成分を除去し気体成分のみを通過させるセパレータ202(気液分離器)が設けられ、このセパレータ202(すなわち、排泄タンク200の出口)は、空気管140、脱臭・除菌器207、空気管141、三方弁204、空気管142を経て前記送風ブロワ205aの吸込口に接続されている。一方、送風ブロワ205aの吐出口は、空気管143、三方弁208、空気管144、分岐管170、空気管145、分岐管172を経て汚物収集カップ120に連通する空気管134(図5参照)に接続され、洗浄ノズル134aを通って汚物収集カップ120内に空気が供給される。
ここで、このセパレータ202は、図10(a)に示す様に、セパレータ202の一面から他面に向けて複数層(図面では4層)に重ねられたセパレータ部材202a(本体部材)で構成されており、セパレータ部材202aには、多数の略直線状(図面ではコルゲート・ハニカム)の気道202bが、図10(b)に示す様に、セパレータ部材202aに斜めに形成されている。気道202bは、セパレータ部材202aの一面から他面へと斜めに貫通する様設けられており、前記一面に設けられた開口部202cと前記他面に設けられた開口部202dとは、前記セパレータ部材202aの前記一面側あるいは前記他面側から見て重ならない様な角度で設けられている。
そして、それぞれのセパレータ部材202aは、各層毎に前記気道202bの傾く方向が所定角度づつ(図面では、90度づつ)ずらされて設けられており、排泄タンク200から送風ブロワ205aへと吸引される排泄タンク内の空気の流通方向に対して、螺旋状、或いは、波状の気道202bが備えられたものとなっている。
これにより、排泄タンク200内から送風ブロワ205aにより吸引される前記空気は、このセパレータ202内を流通する際、螺旋状に渦を捲いて流通し、前記空気に含まれた液体成分は、遠心力により十分に前記空気の気体成分から分離されることとなる。また、セパレータ202の気道202bは、流通する前記空気の流通方向に対し、直角で無く、斜めに設けられているため、前記空気への抵抗を抑えることができる。さらに、各セパレータ部材202aに設けられた気道202bの開口部202cと開口部202dとが、セパレータ部材202aの一面側あるいは他面側から見て重ならない様に設けられているため、液体成分を含んだ排泄タンク200内の空気をそのまま通過させてしまうこともない。
なお、セパレータ部材202aの気道202bは、図11に示す様に、蜂の巣形(ハニカム)状としても良い。また、セパレータ202は、各セパレータ部材202aを例えば、30度、或いは、60度づつずらして重ねたものとしても良く、各セパレータ部材202aを180度づつずらして重ねたものとしても良い。この180度づつずらして前記各セパレータ部材202aを積層した場合には、セパレータ202内の前記気道202bは、波状となるため、このセパレータ202を流通する前記空気も波状に流通するものとなる。
そして、図9に示す様に、三方弁208の分岐先は空気管146、温風ヒータ219、空気管150、逆止弁217、空気管151が順次接続され、水管149に介挿された分岐管171へと接続されている。一方、三方弁204の分岐先は空気管152に接続されており、消音器206を介してフィルタ203へと接続され、外気をろ過して吸い込み汚物収集カップ120内へ吹き込むことが可能となっている。
また、分岐管170には空気管154、二方弁221、空気管155が順次接続されて送風ブロワ205bの吸込口へと接続されており、この送風ブロワ205bの吐出口には空気管156、消音器207が接続されており、汚物収集カップ120内を循環した空気を外気へと排出できるものとなっている。
210は、洗浄水を貯留する洗浄水タンクである。この、洗浄水タンク210の底部には、貯留されている洗浄水を暖める温水ヒータ211が設けられ、また、洗浄水タンク210の内部には、貯留洗浄水の水温を検出するサーミスタ212と、貯留洗浄水の量を検出するフロートセンサ(水位計)213とが設けられており、貯留洗浄水の量と、その水温とを監視可能になっている。洗浄水タンク210の上部には、図示せぬ注入口が設けられており、この洗浄水タンク210に洗浄水を給水する場合には、その注入口から注入する。また、洗浄水タンク210の下部には、水抜コック(活栓)214を備える水管147が接続されており、洗浄水タンク210から洗浄水を抜く場合には、水抜コック214を開き、水管147から洗浄水を外部に流出させる。さらに、洗浄水タンク210に設けられた水出口は、水管148、ウォータポンプ215、分岐管171、水管149、分岐管173、前記洗浄水チューブ132を経て汚物収集カップ120の洗浄ノズル130a、130bに接続されている。分岐管173の分岐先は、二方弁209が設けられて分岐管172へと接続されており、後述する吸引工程で、この二方弁209を開き、洗浄ノズル134aから洗浄水と空気とを混合させて噴射し、汚物収集カップ120内に排泄された排泄物の流動性を高くして汚物収集パイプ122へと押し流せる様になっている。
次に、排泄物処理装置14の動作について説明する。尚、二方弁209は初期状態において閉鎖されている。
この動作は吸引工程、洗浄工程、乾燥工程の3工程に大別される。
まず、吸引工程は、オムツ12の汚物収集カップ120から排泄物などを吸引する動作であり、先ず、三方弁204のCOMポート側とNCポート側とが連通する方向に開き、三方弁208のCOMポート側とNOポート側とが連通する方向に開くことで排泄タンク200内は、送風ブロワ205aによって空気が吸引されて負圧に保たれ、汚物収集カップ120から汚物収集パイプ122、汚物吸引ホース16、排泄タンク200、送風ブロワ205aに向かって空気が流れる一方、送風ブロワ205aの吐出口から空気管143、三方弁208、空気管144、空気管134、洗浄ノズル134aを通って、汚物収集カップ120に空気が循環する。なお、吸込みノズル401には、逆止弁400が設けられているため、吸込みノズル401から前記空気が噴射されることはない。
このとき、二方弁209を開いて、ウォータポンプ215を運転することにより、洗浄水が洗浄水タンク210から水管148、水管149、分岐管173、二方弁209を経て空気管134へと流入する。これは、上述の様に、洗浄水チューブ132の管径に比べ、空気管134の管径の方が太いため圧損が低いからである。そして、この空気管134内で前記洗浄水と空気とが混合された状態で汚物収集カップ120に送水され、洗浄ノズル134aから噴射されることで汚物の流動性を高めることにより汚物の吸引を行うものである。
さらに詳述すると、送風ブロワ205aが運転すると、排泄タンク200が負圧に保たれ、セパレータ202により、排泄タンク200内の空気だけが空気管140に導かれ、除臭・殺菌器207によって空気に含まれる臭気成分の除去と、殺菌とが行われ、送風ブロワ205aの吸込口に流入する。また、送風ブロワ205aの吐出口から吐出された空気は、上記の様に臭気と除菌が行われて汚物収集カップ120内に導かれ、汚物収集カップ120内が衛生に保たれる。
また、通常、送風ブロワでは、汚物の吸引時等、吸引抵抗が大きいと吸引能力が低下してしまうものであるが、この吸引能力の低下を考慮して送風ブロワ205aの送風能力は決定されている。
次に、洗浄工程は、使用者3の各部位を洗浄する動作であり、先ず、二方弁209が閉じられて、ウォータポンプ215により洗浄水タンク210から洗浄水が水管148、149、132を経て汚物収集カップ120に送水され、各洗浄ノズル130a、130bから噴射される。また、この洗浄工程にあっては、汚物収集カップ120内から洗浄水を吸引するために、上述した吸引工程における空気の循環も合わせて行われる。
ウォータポンプ215の停止後、送風ブロワ205a運転の状態で、三方弁208のCOMポート側とNCポート側とが連通する方向に開くことで水管149内に送風ブロワ205aから吐出された空気を導通でき、水管149、分岐管173および洗浄水チューブ132内に溜まった洗浄水が排水できる。これにより、次回洗浄開始時に水管内に溜まる水を少なくでき、使用者3へ噴出する低温の洗浄水を少なくできる。
乾燥工程は、使用者3の各部位の洗浄後に、洗浄ノズル130a、130bの各々から乾燥空気を噴射し、乾燥する構成となっている。
具体的には、二方弁209を閉じ、三方弁204のCOMポート側とNOポート側とが連通する方向に開き、三方弁208のCOMポート側とNCポート側とが連通する方向に開くと共に、二方弁221を開いて送風ブロワ205aおよび205bを同時に運転させるものである。この時、送風ブロワ205bの運転開始は、送風ブロワ205aの運転と同時であっても、送風ブロワ205bの運転開始より若干(例えば、数秒)早くても良い。
そして、外気はフィルタ203によりろ過された後、消音器206、空気管152、三方弁204、空気管142を経て、送風ブロワ205aの吸込口に流入し、送風ブロワ205aの吐出口より吐出され、空気管143、三方弁208、空気管146、温風ヒータ219、空気管150、逆止弁217、空気管152、分岐管171を経て、水管149、分岐管173、洗浄水チューブ132を通って洗浄ノズル130a、130bの各々に導かれ、汚物収集カップ120内へ噴出される。ここで、温風ヒータ219は、空気を加熱乾燥させるものである。この温風ヒータ219により、外気は所定温度(例えば60℃)に加温されると共に、冷えた空気の流入により温度が下がるのが防止されている。ここで、温風ヒータ219には、サーミスタ220と温度ヒューズ(不図示)とが設けられており、ヒータが所定温度まで温められると、温風ヒータ219がオフになる様に構成されている。
汚物収集カップ120内へ噴出された空気(外気)は、吸込みノズル401より空気管134、分岐管172、空気管145、分岐管170、空気管154、二方弁221、空気管155を経て、送風ブロワ205bの吸込口から吸引され、吹出口から空気管156を経て、消音器207から外気へ放出されることとなる。
また、排泄物処理装置14本体には、操作者が操作するための操作パネル300が設けられている。図12は、操作パネル300の一例を示す図である。この図において、電源スイッチ300aは、排泄物処理装置14の電源投入/切断を指示するための押下式スイッチであり、自動運転スイッチ300bは、操作者の操作に関係なく、上述の汚物収集カップ120に備えた水分検知センサ217からの検知信号に基づいて、吸引工程、洗浄工程および乾燥工程の一連の工程を自動で行わせることを指示するための押下式スイッチである。動作モードランプ300eは、排泄物処理装置14の動作モードが、操作者の操作に応じて動作する手動モードであるか、あるいは、前記水分検知センサ217からの検知信号に基づいて動作する自動モードであるかを報知するための表示ランプである。温水設定スイッチ300cは、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の温度を設定するための押下式スイッチである。温水表示パネル300fは、温水設定スイッチ300cの操作により、洗浄水の温水設定が行われている間は、その設定された温度を表示し、また、温水設定以外では、サーミスタ212の検出値に基づき現在の洗浄水の温度を表示する。圧力設定スイッチ300dは、マット10の空気圧を設定するためのスイッチである。給水ランプ300gは、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の水量が不足していることを報知するための表示ランプであり、温水ランプ300iは、洗浄水の水温が設定された温度に達していないことを報知するための表示ランプである。また、満杯ランプ300hは、排泄タンク200に貯留されている排泄物および汚物の量が所定量をこえていること、すなわち、排泄物を新たに貯留する余裕がないことを報知するための表示ランプである。
また、本実施形態の排泄物処理システム1は、操作者(使用者3)などが排泄物処理装置14に対して無線、および/又は有線により指示信号を送信して操作するためのリモートコントローラ302を備えている。図13に示す様に、リモートコントローラ302は、吸引/停止ボタン302aと、洗浄ボタン302bと、乾燥ボタン302cとを備えている。吸引/停止ボタン302aは、吸引工程の開始、あるいは、吸引工程、洗浄工程および乾燥工程の各工程の停止を指示するための操作ボタンである。また、洗浄ボタン302bは、洗浄工程の開始を指示するための操作ボタンであり、乾燥ボタン302cは、乾燥工程の開始を指示するための操作ボタンである。この様に、リモートコントローラ302による操作を可能としたのは、操作者が使用者3であって、寝たきりの人である場合に、その操作者が操作し易くするためである。
次いで、本実施形態の動作について説明する。上述した様に、排泄物処理装置14は、吸引工程、洗浄工程および乾燥工程の一連の工程を操作者の操作指示があった場合に行う手動モードと、水分検知センサ217からの検知信号に基づいて動作する自動モードとの2つの動作モードを有している。
図14は、手動モード動作時の排泄物処理装置14の処理手順を示すフローチャートである。同図に示す様に、排泄物処理装置14は、電源スイッチ300aの操作により、本体の電源が投入されると(ステップSa1)、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の水量および温度と、排泄タンク200に貯留されている排泄物の量をチェックするためのチェック処理を行う(ステップSa2)。図15は、チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。この図に示す様に、排泄物処理装置14は、先ず、フロートセンサ213の検出値に基づいて、洗浄水タンク210に蓄えられている洗浄水の水量が、使用者3を洗浄するのに十分であるか否かをチェックし(ステップSb1)、水量が不十分である場合には(ステップSb1:NO)、操作者に洗浄水の給水を促すべく給水ランプ300gを点灯させ警報した後に(ステップSb2)、リモートコントローラ302からの操作受付を禁止し(ステップSb3)、再度、洗浄水量をチェックすべく、処理手順をステップSb1に戻す。ここで、洗浄水量が十分であるかは、洗浄1回に要する水量(例えば600cc)を基準に判断され、この基準に満たない場合には、洗浄水量が不十分であると判断される。
さて、洗浄水量が十分であれば(ステップSb1:YES)、排泄物処理装置14は、温水ヒータ211を稼動させて洗浄水を加温し(ステップSb4)、サーミスタ212に検出値に基づいて、洗浄水の温度が所定温度(予め設定された温度など)に達しているか否かをチェックする(ステップSb5)。このチェックの結果、洗浄水の温度が設定温度に達していなければ(ステップSb5:NO)、排泄物処理装置14は、温水ランプ300iを点灯させて操作者に温水が適温でない旨を警報した後(ステップSb6)、リモートコントローラ302からの操作受付を禁止し(ステップSb7)、再度、水温を検出すべく処理手順をステップSb5に戻す。
また、洗浄水の温度が設定温度以上である場合(ステップSb5:YES)、排泄物処理装置14は、液面センサ201の検出値に基づいて排泄タンク200に、新たに排泄物を貯留するための余裕があるかをチェックする(ステップSb8)。このチェックの結果、排泄タンク200に余裕がなければ(ステップSb8:NO)、排泄物処理装置14は、満杯ランプ300hを点灯させて排泄タンク200が排泄物などで満杯である旨を操作者に警報した後(ステップSb9)、リモートコントローラ302からの操作受付を禁止し(ステップSb10)、再度、この排泄タンク200に余裕があるかをチェックすべく処理手順をステップSb8に戻す。一方、排泄タンク200に新たに排泄物などを貯留する余裕がある場合には(ステップSb8:YES)、排泄物処理装置14は、チェック処理を終了する。なお、排泄タンク200に余裕があるか否かは、排泄1回分の容量(例えば300cc)を基準に判断され、空き容量が基準に満たない場合には、空き容量に余裕がないものと判断される。
この様に、本実施形態では、電源投入後であって、吸引工程、洗浄工程または乾燥工程の各工程が行われる前に、洗浄水の水量や温度、排泄タンク200の空き容量など、各工程を実施する上で問題となり得る要素が予めチェックされ、問題があれば、各工程の実施を指示する操作受付が禁止されるため、これらの工程の実施が禁止される。これにより、各工程を実施中に、排泄タンク200に排泄物や汚物を貯留しきれないなどの問題が発生することが予防される。
具体的には、チェック処理により、吸引工程および洗浄工程が1回行われた場合に貯留され得る汚物および排泄物分の容量が排泄タンク200に確保されている場合にだけ、吸引工程から乾燥工程までが行われるため、これら一連の工程中に排泄タンク200の空き容量が全く無くなることが防止される。また、チェック処理により、1回の洗浄工程を行うに要する洗浄水が洗浄水タンク210に確保されている場合にだけ、吸引工程から乾燥工程までが行われるため、これら一連の工程中に洗浄水タンク210内の洗浄水が空になることが防止される。
次いで、図14に示す様に、排泄物処理装置14は、リモートコントローラ302からの吸引指示を受け取ると(ステップSa3)、汚物収集カップ120から排泄物を吸引する吸引工程を行う(ステップSa4)。なお、初期状態においては、二方弁209は閉状態となっている。
この吸引工程にあっては、図16に示す様に、排泄物処理装置14は、三方弁204のCOMポート側とNCポート側とを連通させる方向に開くと共に(ステップSc1)、三方弁208のCOMポート側とNOポート側とを連通させる方向に開き(ステップSc2)、送風ブロワ205aを始動した後に(ステップSc3)、二方弁209を開いて(ステップSc4)、ウォータポンプ215を所定時間(例えば、20秒)の間だけ稼動させる(ステップSc5)。これにより、送風ブロワ205aの吸引により、排泄タンク200内が減圧され、排泄物が洗浄ノズル134aから噴射された洗浄水および空気により軟化されると共に、排泄タンク200に向けて吸引されることとなる。そして、前記所定時間(例えば、20秒)が経過するまで、ウォータポンプ215を稼動させ(ステップSc6:NO)、前記所定時間が経過したならば(ステップSc6:YES)、ウォータポンプ215を停止させて(ステップSc7)、送風ブロワ205aを停止させ(ステップSc8)、二方弁209を閉じて(ステップSc9)吸引工程を終了する。
そして、図14に示す様に、排泄物処理装置14は、リモートコントローラ302から洗浄指示があるまで、吸引工程を続け(ステップSa5:NO)、洗浄指示があった場合には(ステップSa5:YES)、洗浄工程を行う(ステップSa6)。なお、吸引工程の次に行われるべき工程は、洗浄工程であるため、吸引工程が行われている間は、誤動作を防ぐべく乾燥工程の操作受付は禁止されている。さて、図17に示す様に、洗浄工程にあっては、排泄物処理装置14は、上記吸引工程で、三方弁204のCOMポート側がNCポート側へ連通し、三方弁208のCOMポート側がNOポート側へ連通しており、二方弁209は閉となっているため、送風ブロワ205aを始動し(ステップSd1)、次いで、ウォータポンプ215を所定時間(例えば、20秒)の間だけ稼動させる(ステップSd2)。これにより、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水を水管149に接続された洗浄ノズル130a、130bから噴射させ、使用者3の各部位(肛門や陰部など)を洗浄する。このとき、汚物収集カップ120内から汚物収集パイプ122を経由して排泄タンク200内へと洗浄水が吸引されて貯留される。そして、前記所定時間(例えば、20秒)が経過するまで、ウォータポンプ215を稼動させ(ステップSd3:NO)、前記所定時間が経過したならば(ステップSd3:YES)、ウォータポンプ215を停止させて(ステップSd4)、送風ブロワ205aを停止させて(ステップSd5)洗浄工程を終了する。
次いで、図14に示す様に、排泄物処理装置14は、乾燥工程を行う(ステップSa7)。この乾燥工程にあっては、図18に示す様に、排泄物処理装置14は、乾燥空気が排泄タンク200を経由しない様に、乾燥空気の循環経路を形成する。具体的には、排泄物処理装置14は、二方弁209、221が閉じた状態であり、且つ、三方弁204のCOMポート側がNCポート側へ連通する方向となっており、三方弁208のCOMポート側がNOポート側へ連通する方向となっているため、三方弁204のCOMポート側とNOポート側とが連通する方向へ切り換えると共に(ステップSe1)、三方弁208のCOMポート側とNCポート側とが連通する方向へ切り換える(ステップSe2)。これにより、フィルタ203、消音器206、空気管152、三方弁204、空気管142、送風ブロワ205a、空気管143、三方弁208、空気管146、温風ヒータ219、空気管150、逆止弁217、空気管151、分岐管171、水管149、分岐管173、洗浄水チューブ132、洗浄ノズル130a、130bの順に空気を循環させる経路が形成されると共に、吸込みノズル401より空気管134、分岐管172、空気管145、分岐管170、空気管154、二方弁221、空気管155、送風ブロワ205b、空気管156、消音器207の順に空気を循環させる経路が形成される。次いで、排泄物処理装置14は、送風ブロワ205a、205bを所定時間(例えば、420秒)の間だけ稼動させて(ステップSe3)、外気をろ過して吸引し、汚物収集カップ120内へと循環させて外部に放出させる。また、温風ヒータ219を所定温度(例えば、乾燥空気の噴出し温度50℃)になるよう稼動させる(ステップSe4)。これにより、温風ヒータ219によって加熱された乾燥空気が洗浄ノズル130a、130bから使用者3の各部位(肛門や陰部など)に吹き付けられ、乾燥が行われる。そして、前記所定時間(例えば、420秒)が経過するまで送風ブロワ205a、205bの稼動を行い(ステップSe5:NO)、前記所定時間の稼動が行われたら(ステップSe5:YES)、温風ヒータ219を停止させ(ステップSe6)、送風ブロワ205a、205bを停止させて(ステップSe7)乾燥工程を終了する。
なお、送風ブロワ205a、205bよりも先に、温風ヒータ219をオンにしても良く、また、両者を略同時にオンにしても良い。さらに、温風ヒータ219による無駄な空気加熱を防ぐために、温風ヒータ219は、そのヒータの温度が所定温度(例えば60℃)に達するか、あるいは、送風ブロワ205a、205bが稼動し始めてから所定時間経過(例えば415秒)した後であって、送風ブロワ205a、205bが停止する前にオフにすることが望ましい。
ここで、洗浄および乾燥が行われる時間は予め設定されているが、状況によっては、洗浄あるいは乾燥が不十分となる恐れがある。そこで、排泄物処理装置14は、図13に示す様に、リモートコントローラ302から、洗浄指示を再度受け付けたか否かを判断し(ステップSa8)、洗浄指示がなかった場合には(ステップSa8:NO)、乾燥指示を再度受け付けたか否かを判断する(ステップSa9)。そして、洗浄指示があった場合には、(ステップSa8:YES)、排泄物処理装置14は、再度洗浄工程を行うべく、処理手順をステップSa6に戻す。また、乾燥指示があった場合には(ステップSa9:YES)、排泄物処理装置14は、再度、乾燥工程を行うべく、処理手順をステップSa7に戻す。そして、排泄物処理装置14は、乾燥指示を受け付けなかった場合には(ステップSa9:NO)、処理を終了する。
さて、上述した様に、本実施形態の排泄物処理装置14は、動作モードとして手動モードの他に、前記水分検知センサ217からの検知信号に基づいて、吸引工程、洗浄工程および乾燥工程の一連の工程を自動で行う自動モードを有する。この自動モードにあっては、吸引工程から乾燥工程に至る一連の工程が行われる。以下、この自動モード時の動作について説明する。
図19は、自動モード時の排泄物処理装置14の処理手順を示すフローチャートである。この図に示す様に、自装置14の電源が投入され(ステップSf1)、自動運転スイッチ300bの押下により、自動運転モード(自動運転)が指示され、吸引工程から乾燥工程までを自動で実行させると(ステップSf2)、排泄物処理装置14は、上述した手動モードと同様のチェック処理(図14参照)を行う(ステップSf3)。これにより、後に行われる吸引工程、洗浄工程および乾燥工程において、問題が生じるのが防止される。
次に、排泄物処理装置14は、水分検知センサ217で汚物収集カップ120内の排泄物を水分の有無で検出し、汚物収集カップ120内に排泄物が存在しなければ(ステップSf4:NO)、このステップSf4の判断を繰り返し、汚物収集カップ120内に排泄物が存在すれば(ステップSf4:YES)、図16に示す手動モード時の吸引工程と同じ手順での吸引工程(ステップSf5)、図17に示す手動モード時の洗浄工程と同じ手順での洗浄工程(ステップSf6)、図18に示す手動モード時の乾燥工程と同じ手順での乾燥工程(ステップSf7)の一連の処理を行なうものである。その後、洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の量や水温、排泄タンク200に貯留されている排泄物量が変化を確認すべく、一連の工程終了後に、チェック処理(ステップSf3)を行うものとする。
尚、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様にすぎず、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の範囲内で任意に変形可能であることは勿論である。
例えば、上述した手動モードあるいは自動モード動作時において、排泄物処理装置14は、吸引工程または洗浄工程中に排泄タンク200の空き容量に余裕が無くなった場合に、吸引工程から乾燥工程までの一連の工程が終了した後に、満杯ランプ300hを点灯させて操作者に警報すると共に、排泄タンク200の空き容量に余裕ができるまで、吸引工程の指示受け付けをキャンセルする様に構成されても良い。
また例えば、上述した手動モードあるいは自動モード動作時において、排泄物処理装置14は、洗浄工程中に洗浄水タンク210に貯留されている洗浄水の残量が所定値よりも少なくなった場合には、乾燥工程が完了した後に、給水ランプ300gを点灯させて操作者に警報すると共に、洗浄水が給水されるまで、吸引工程から乾燥工程までの一連の指示受け付けをキャンセルする様に構成されても良い。
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、気液分離器を、空気の流通方向に対し、当該気液分離器の一面から他面に向けて、斜めに傾られた直線状の多数の気道を備えたセパレータ部材を、前記気道の傾く方向を各層毎に所定角度ずらして複数層重ねて設け、前記空気を螺旋状、或いは、波状に流通させるので、前記空気に含まれる液体成分を十分に分離できると共に、前記空気の流通抵抗を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる排泄物処理システムの構成を示す図である。
【図2】同オムツカップの外観構成を示す斜視図である。
【図3】同オムツカップの構成を示す斜視図である。
【図4】同オムツカップに設けられた汚物収集カップの構成を示す側面図である。
【図5】同汚物収集カップの断面図である。
【図6】同オムツカップを背面方向から見た斜視図である。
【図7】同マットに設けられた収容凹部を説明するための図である。
【図8】同マットの構成を示す図である。
【図9】同排泄物処理装置の構成を示す図である。
【図10】同排泄物処理装置の排泄タンク天面に設けられたセパレータおよびその断面を示す図である。
【図11】同排泄物処理装置の排泄タンク天面に設けられたセパレータを示す図である。
【図12】同排泄物処理装置本体に設けられた操作パネルを示す図である。
【図13】同排泄物処理装置を操作するためのリモートコントローラを示す図である。
【図14】同手動モード動作時における排泄物処理装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】同チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】同手動モード動作時に行われる吸引工程の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】同手動モード動作時に行われる洗浄工程の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】同手動モード動作時に行われる乾燥工程の処理手順を示すフローチャートである。
【図19】同自動モード動作時における排泄物処理装置の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 排泄物処理システム
3 使用者
10 マット
12 オムツ
14 排泄物処理装置
130a、130b、130c 洗浄ノズル
148、149 水管
140〜146、150〜162 空気管
200 排泄タンク
201 液面センサ
202 セパレータ
202a セパレータ部材
202b 気道
205a、205b 送風ブロワ
210 洗浄水タンク
211 温水ヒータ
212 サーミスタ
213 フロートセンサ
215 ウォータポンプ
219 温風ヒータ
302 リモートコントローラ

Claims (8)

  1. 液体を含む気体から、前記気体成分と、前記液体成分との分離を行う気液分離器において、
    前記気体の流通方向における気液分離器本体の一面から他面に向けて、螺旋状、或いは、波状に延びる多数の気道を、備えることを特徴とする気液分離器。
  2. 前記気液分離器本体は、その本体部材を複数個積み重ねられていることを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
  3. 前記気液分離器本体が、本体部材を複数枚積層して構成され、前記本体部材の前記気道は、該本体部材に斜めに、かつ、略直線状に形成され、各本体部材の積層時に前記本体部材を当該本体部材内で所定角度相互ずらして積層させたことを特徴とする請求項1または2に記載の気液分離器。
  4. 前記気道は、前記本体部材の一面から他面へと斜めに貫通する様形成されており、この気道の角度は、前記本体部材の一面に設けられた開口部と他面に設けられた開口部とが、前記本体部材の前記一面側あるいは前記他面側から見て重ならない角度となる様に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の気液分離器。
  5. 使用者が横たわるマットと、前記使用者の股間にあてがわれる汚物収集カップと、前記使用者が排泄した排泄物を回収する排泄タンクを備える排泄物処理装置とを有し、前記排泄タンク内の空気の液体成分を除去して吸引し、該排泄タンク内を負圧にして該汚物収集カップ内に排泄された排泄物の吸引を行わせる気液分離器を備えた排泄物処理システムにおいて、
    前記排泄物処理装置の前記排泄タンクの天面へ、前記排泄タンクから吸引される前記空気の流通方向における気液分離器本体の一面から他面に向けて、螺旋状、或いは、波状に延びる多数の気道を、備えることを特徴とする気液分離器を備えた排泄物処理システム。
  6. 前記気液分離器本体は、その本体部材を複数個積み重ねられていることを特徴とする請求項5に記載の排泄物処理システム。
  7. 前記気液分離器本体が、前記本体部材を複数枚積層して構成され、前記本体部材の前記気道は、該本体部材に斜めに、かつ、略直線状に形成され、各本体部材の積層時に前記本体部材を当該本体部材内で所定角度相互ずらして積層させたことを特徴とする請求項5または6に記載の気液分離器を備えた排泄物処理システム。
  8. 前記気道は、前記本体部材の一面から他面へと斜めに貫通する様形成されており、この気道の角度は、前記本体部材の一面に設けられた開口部と他面に設けられた開口部とが、前記本体部材の前記一面側あるいは前記他面側から見て重ならない角度となる様に設けられていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の気液分離器。
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