JP2004321380A - 電気湯沸かし器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロック解除表示手段が表示していないときのロック解除動作を防ぎ、使用者がロック解除表示されていないときに不用意に出湯してしまうのを防止すること。
【解決手段】液体を収容する容器1と、容器1内の液体を外部に吐出する吐出手段5と、吐出手段5をロックするロック手段6と、ロック手段6が解除されているときに点灯または点滅するロック解除表示手段9と、ロック解除表示手段9の故障を検出する故障検知手段10とを備え、故障検知手段10の出力に応じてロック手段6を制御するか、またはその旨の表示を行うか、もしくはその旨の報知を行う構成としたことにより、ロック解除表示手段が故障している場合、使用者にロック解除表示手段が故障していることを知らせ、ロック解除表示されていないときに不用意に出湯してしまうのを防止することが出来る。
【選択図】 図1
【解決手段】液体を収容する容器1と、容器1内の液体を外部に吐出する吐出手段5と、吐出手段5をロックするロック手段6と、ロック手段6が解除されているときに点灯または点滅するロック解除表示手段9と、ロック解除表示手段9の故障を検出する故障検知手段10とを備え、故障検知手段10の出力に応じてロック手段6を制御するか、またはその旨の表示を行うか、もしくはその旨の報知を行う構成としたことにより、ロック解除表示手段が故障している場合、使用者にロック解除表示手段が故障していることを知らせ、ロック解除表示されていないときに不用意に出湯してしまうのを防止することが出来る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気湯沸かし器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気湯沸かし器において、ロック解除動作のみで湯が出る不具合を防止するものとして、特許文献1に記載されているようなものが一般的であった。以下、特許文献1について図8を参照しながら説明する。
【0003】
図8において、21は容器、22は加熱手段、23は温度検知手段、27は加熱制御手段で、温度検知手段23にて検知した温度に基づき加熱制御手段27により加熱手段22を制御し、容器21内の液体の加熱保温を行う。
【0004】
24は吐出制御手段で出湯スイッチ等で構成され、この吐出制御手段24をオンさせることによって吐出手段25を駆動し、容器1内の液体を外部へ吐出する。吐出手段25は容器21から外部まで液体を送り出す導水路25aと、この導水路中にあるポンプ25bと、このポンプを駆動させるモーター25cにて構成されている。
【0005】
26はロック手段で、吐出制御手段24による吐出をロックするものであり、通常はロック状態であるが、ロック解除入力手段28への入力を検知すると、ロック手段26のロックを解除し、吐出制御手段24による吐出を可能とする。
【0006】
29はロック解除表示手段であり、ロック解除入力手段28への入力を検知すると、ロック解除表示手段29が点灯され、ロックが解除されており吐出可能であることを使用者に視覚的に知らせる構成となっている。
【0007】
上記構成において、ロック解除入力手段28にて入力を検知すると、ロック解除表示手段29が点灯するとともに、ロック手段26のロックが解除され出湯可能な状態となる。この状態で出湯スイッチが押されると、吐出制御手段24にて容器内の液体の吐出が開始される構成となっていた。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−252189号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成では、ロック解除表示手段29が故障して点灯しない場合にも、ロック解除入力手段28にて出湯のロックを解除する命令が入力されると、出湯のロックを解除してしまい、表示はロック状態であるにも関わらず、出湯スイッチを押すと湯が吐出されてしまう可能性があった。
【0010】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、ロック解除表示手段29が故障している場合でも、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐことを目的としたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の電気湯沸かし器は、ロック解除表示手段の故障を検知する故障検知手段を有し、ロック解除表示手段の故障を検知した場合には、ロック手段をロック状態にするか、ロック解除表示手段の故障を使用者に知らしめる構成としたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、液体を収容する容器と、前記容器内の液体を外部に吐出する吐出手段と、前記吐出手段をロックするロック手段と、前記ロック手段が解除されているときに点灯または点滅するロック解除表示手段と、前記ロック解除表示手段の故障を検出する故障検知手段とを備え、前記故障検知手段が前記ロック解除表示手段の故障を検出すると、前記ロック手段をロック状態にするか、またはその旨の表示を行うか、もしくはその旨の報知を行うことにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐことが可能となる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、故障検知手段にてロック解除表示手段の故障を検知すると、吐出手段のロックを解除しないことにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを、より確実に防ぐことが可能となる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、故障検知手段を、ロック解除表示手段にかかる電圧または電流を検出することにより検知を行うことにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐとともに、その構成を安価に実現することが可能となる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、故障検知手段を、ロック解除表示手段の故障を光学的に検知することにより、ロック解除表示手段の光学的な故障を確実に検知することができ、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことをさらに確実に防ぐことが可能となる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、ロック解除入力手段を有し、前記ロック解除入力手段にてロックを解除する命令を受け付けたときに、故障検知手段が動作することにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことをさらに確実に防ぐとともに、ロック解除の命令が入力されないときの不必要な故障検知を排除し、消費電力を少しでも削減することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、ロック解除表示手段の故障を検知すると、表示手段にて故障を検知したことを継続して表示することにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐとともに、故障していることを継続して表示し、使用者に使用できない状態であることを認識させることが可能となる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、ロック解除表示手段がロック手段の駆動系に直列に接続されることにより、ロック解除表示手段がオープン破壊していた場合、故障を検知する手段を設けることなく、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐことが可能となる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図1〜3を参照しながら説明する。
【0020】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における電気湯沸かし器の構成を示すブロック図である。
【0021】
図1において、1は液体を収容する円筒形の容器である。2は容器1に当接した、液体の加熱もしくは保温を行うための加熱手段であり、通常は加熱用と保温用の2つ以上のヒータで構成される。7は加熱制御手段であり、加熱手段2への通電を制御することにより、加熱手段2のオンオフ制御を行うものであり、一般的には、リレーやトライアック等で構成される。
【0022】
3は容器1に当接された温度検知手段で、サーミスタ等々で構成される。温度検知手段3で検知した温度は、加熱制御手段7に伝えられ、その温度が例えば約90℃より低い場合には、加熱制御手段7にて加熱用の加熱ヒータを制御し液体の加熱を行い、温度検知手段3にて検知する温度勾配がほぼ横這いになると、容器1内の液体が沸騰したと見なし、加熱ヒータによる加熱を終了し、加熱制御手段7にて保温ヒータによる保温制御を開始する。そして液体の温度が例えば約98℃で安定するように保温制御を行う。
【0023】
4は、使用者が直接押し込む樹脂等でできた摺動部を形成するスイッチ部と、スイッチ部の下部に設けられたスイッチ等々で構成される吐出制御手段であり、スイッチ部を押し込むと、その下部に設けられたスイッチがオンする構成となっている。5は吐出手段であり、吐出制御手段4をオンさせることによって吐出手段5を駆動し、容器1内の液体を外部へ吐出する。吐出手段5は容器1から外部まで液体を送り出す導水路5aと、この導水路中にあるポンプ5bと、このポンプを駆動させるモーター5cにて構成されている。
【0024】
6はトランジスタ等々で構成されるロック手段で、吐出制御手段4による吐出をロックするものであり、通常はロック状態であるが、ロック解除スイッチ8a等で構成されるロック解除入力手段8への入力を検知すると、ロック手段6のトランジスタをオンさせることによりロックを解除し、吐出制御手段4による吐出を可能とする。
【0025】
9はロック解除LED9a等で構成されるロック解除表示手段であり、ロック解除スイッチ8aへの入力を検知すると、ロック解除LED9aを点灯させ、ロックが解除されており吐出可能であることを使用者に視覚的に知らせる構成となっている。ここで、10はロック解除表示手段9の故障を検知する故障検知手段であり、ロック解除表示手段9の故障を検知すると、ロック手段6によるロックを解除させない構成となっている。
【0026】
11は動作状態を表示する表示手段で、通常LEDやLCD等で構成され、使用者が機器の動作状態を容易に認識できるようになっている。
【0027】
図2は本実施例の電気湯沸かし器の回路図である。
【0028】
図2において、12は交流電源である。2は加熱手段であり容器1内の液体を加熱する第一の発熱体2aと、第一の発熱体よりも発熱量が少なく容器1内の液体を加熱保温する第二の発熱体2bで構成され、加熱制御手段7は、加熱手段2と直列に接続されたリレー接点7a、7bと、このリレー接点7a、7bの制御を行うリレーコイル7c、7dで構成され、このリレーコイルに電流を流すことにより、前記リレー接点を閉じるようになっている。温度検知手段3は、温度を抵抗値に変換するサーミスタ3aと分圧用抵抗3bとで分圧値を作る。ここで、容器1内の液体が対流する際や液体が沸騰前に発生しやすい気泡の破裂などによるサーミスタ3aの検知の揺らぎや、電気的外来ノイズを吸収するために、充放電用の抵抗3dと電解コンデンサ3eを備え、これらのポートの出力を、後述するマイクロコンピュータ15(以後、マイコンと略す)にて温度を検出するタイミングに応じて変化させることにより、検知温度の変化を安定して精度良く検出することができる。こうして電気的外来ノイズやサーミスタ3aの検知の揺らぎを極力除去した分圧値を第一のAD変換器3cにて2進符号に変換する。
【0029】
第一のAD変換器3cは約10〜130℃の範囲を単位温度幅(本実施例では約0.5℃)の温度刻みにし、温度を2進符号にて出力する。そして、この2進符号が1ビット変化するのに要する時間を検知して、例えば、ある所定時間以上要していれば、容器1内の液体が沸騰状態になったために温度の上昇がほぼ横這いになったとして、加熱制御手段7にて加熱制御から保温制御に切り替えたり、また、例えば変化に要する時間がある所定時間以内であるのを連続的に検知した場合には、容器1内の液体の量が不足しているために温度が急激に上昇していると判断し、加熱制御手段7にて加熱を停止したりする。
【0030】
吐出手段5は回路図ではモーター5cで構成され、吐出制御手段4は回路図では出湯スイッチ4bと、出湯スイッチ4bのオンオフによって制御される第一のトランジスタ4cと、第一のトランジスタ4cに直列に接続された抵抗4dによって構成される。
【0031】
また、ロック手段6は回路図では後述するマイコン15の出力によってオンオフされる第二のトランジスタ6aと抵抗器で構成され、このロック手段6によるロックを解除する命令を入力するロック解除入力手段8は、回路図ではロック解除スイッチ8aである。さらにロック手段6によるロックが解除されているときに、その旨を使用者に知らせるロック解除表示手段9は、回路図では、ロック解除LED9aと抵抗器によって構成されている。そして、ロック解除表示手段9の故障を検知する故障検知手段10は、第二のAD変換器10aである。
【0032】
表示手段11は回路図では、加熱手段2にて加熱制御を行っている際に点灯もしくは点滅する沸騰LED11aと、加熱手段2にて保温制御を行っている際に点灯もしくは点滅する保温LED11b等で構成されている。
【0033】
次に、動作についてであるが、第二のトランジスタがオフしている状態(以下、この状態をロック状態とする)でロック解除スイッチ8aがオンされると、マイコン15は先ずその時の出湯スイッチ4bの状態を、この出湯スイッチ4bに接続されているマイコン15のポートの電位によって判断する。この電位が”L”となっていたら出湯スイッチ4bがオンされている状態なので、第二のトランジスタ6aをオンさせると即吐出が行われるため危険であり、このロック解除スイッチ8aの入力を無効にする。この電位が”H”の場合は、出湯スイッチ4bはオフ状態であり第二のトランジスタ6aをオンさせても即吐出にはならないので、まず、ロック解除状態であることを使用者に知らせるためにロック解除LED9aが接続されているマイコン15の出力を”H”(本実施例ではオープン)から”L”に変え、ロック解除LED9aを点灯させる。そして、ロック解除LED9aが故障していないかを検知する第二のAD変換器10aにて、ロック解除LED9aのカソード側の電圧を検知し、電源電圧Vddが5Vの場合、検知電圧が、Vdd−1.0(V)からVdd−2.0(V)の範囲内であればロック解除LED9aは正常な状態であり、使用者にロックが解除していることを知らせることができるので、ようやく、第二のトランジスタ6aに接続されているマイコン15の出力を”H”(本実施例ではオープン)から”L”に変え、第二のトランジスタ6aをオン状態にする(この状態を以下、ロック解除状態という)。
【0034】
ロック解除状態で出湯スイッチ4bがオンされると、第一のトランジスタ4cがオンしモーター5cに抵抗4dとの分圧の電圧がかかり、出湯スイッチ4bがオンされている間モーター5cに電流が流れ、容器1内の液体が吐出される。この間もロック解除状態なので、ロック解除LED9aの点灯は継続して行われる。
【0035】
また、吐出終了後もロック解除状態が継続されるのを防ぐために、ロック解除状態で出湯スイッチ4bの電位が”H”状態であるのを第一の所定時間(本実施例では10秒とする)継続した場合には、マイコン15の出力を”H”にし第二のトランジスタ6aをオフさせロック解除状態を解くとともに、ロック解除LED9aにつながっているマイコン15の出力も“L”から”H”に切り替え、ロック解除LED9aをオフさせる。
【0036】
また、ロック状態でロック解除スイッチ8aをオンし、ロック解除LED9aが接続されているマイコン15の出力を”H”(本実施例ではオープン)から”L”に変え、ロック解除LED9aを点灯させたときに、第二のAD変換器10aにて検知した電圧が、Vdd−2.0(V)からVdd−1.0(V)の範囲外であれば、ロック解除LED9aが故障しており点灯していないと判断し、先ず、沸騰LED11aと保温LED11bが接続されているマイコン15のポートを“H”(ここでは、オープン)から“L”に変え沸騰LED11aと保温LED11bともに点灯状態にする。そして、第二のトランジスタ6aに接続されているマイコン15の出力を”L”にし、ロック解除状態とする。
【0037】
図3は本実施例におけるマイコン15に記憶されたプログラムのロック解除動作部分のフローチャートを示したもので、これによりロック解除動作を説明する。
【0038】
ステップs1ではロック解除スイッチ8aが押されたかどうかを判断する。ロック解除スイッチ8aが押されたのを検知すると、次に出湯スイッチ4bがオンされているかどうかを検知する。オンされているとロック解除スイッチ8aの動作を無効とし初期状態に戻る。オフされているとステップs3に移行する(ステップs2)。ステップs3ではロック解除LED9aをオンし、その後、ステップs4にて、ロック解除LED9aが故障していないか検知する。故障していると、故障していることを示すとともに、ロック解除状態であることを表示するために表示手段11の沸騰LED11aと保温LED11bを両方点灯させる(ステップs8)。そしてステップs5に移行し第二のトランジスタ6aへの出力を”H”から”L”に切り替え、第二のトランジスタ6aをオン状態にさせる。また、ステップs4にてロック解除LED9aが故障していなければ、ステップs8の動作を行わず、ステップs5へ移行する。
【0039】
これにより、通常はロック解除スイッチ8aが押されるときには、出湯スイッチ4bは押されていない状態であるが、もし出湯スイッチ4bが押されている状態でロック解除スイッチ8aが押され、いきなり吐出することを防ぐことができ、更に、ロック解除LED9aが故障している場合、ロック解除状態であるにも関わらず何の表示もされていないために、使用者が知らずに出湯スイッチ4bを押してしまい湯が不用意に吐出されることを防ぐことができる。
【0040】
次にこのロック解除状態で出湯スイッチ4bがオンされるのを検知する(ステップs6)が、10秒以内に出湯スイッチ4bのオンを検知しないとロック解除スイッチ8aの動作を無効とし、初期状態(沸騰LED11aと保温LED11bともにオンしている場合は、ロック解除状態になる以前の動作に戻る)に移行する(ステップs7)。これによりロック解除状態がずっと継続され、不意に出湯スイッチ4bが押され吐出することを防ぐ構成となっている。ステップs5にて出湯スイッチ4bのオンを検知すると、次に出湯スイッチ4bがオフされたかどうか検知する(ステップs6)。オフされるとステップs7に移行する。そして10秒以内に出湯スイッチ4bのオンを検知しないとロック解除スイッチ8aの動作を無効とし初期状態に移行する。
【0041】
以上の動作により、ロック解除LED9aが故障している場合には、別の手段にてロック解除状態であることを表示することにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐことが可能となる。
【0042】
なお、本実施例では、ロック解除LED9aの故障検知を電圧を測定することにより検知する構成としたが、ロック解除LED9aに流れる電流を検知することにより、故障検知することも可能である。
【0043】
また、本実施例では、表示手段11による故障検知時の異常表示を沸騰LEDと保温LEDの両方点灯動作としたが、点灯に限るものでなく、同時点滅や交互点滅でも可能であるし、沸騰LEDと保温LEDに特に限るものでもなく、他のLEDを有している場合は、他のLEDを用いても同様の効果が得られる。
【0044】
また、表示手段11の代わりに報知手段を設け、ロック解除LED9aの故障を検知したら、報知音を発することにより、ロック解除LED9aの故障とロック解除状態であることを知らせる構成としても同様効果が得られ、さらには、表示手段11と報知手段の両方を有する構成とすることにより、より伝えやすくなることは言うまでもない。
【0045】
また、本実施例では、表示手段11をLEDで構成したが、LEDに限るものではなく、使用者が表示を認識できるものであればよく、例えば、LCDを使用しても同様の効果が得られる。
【0046】
(実施例2)
本発明の実施例2について図1、2、4を参照しながら説明する。なお、実施例1で説明したものと同一構成部材には同一符号を用い、その説明を省略する。
【0047】
図2は本実施例の電気湯沸かし器の回路図である。
【0048】
ロック解除動作についてであるが、第二のトランジスタがオフしている状態(以下、この状態をロック状態とする)でロック解除スイッチ8aがオンされると、マイコン15は先ずその時の出湯スイッチ4bの状態を、この出湯スイッチ4bに接続されているマイコン15のポートの電位によって判断する。この電位が”L”となっていたら出湯スイッチ4bがオンされている状態なので、第二のトランジスタ6aをオンさせると即吐出が行われるため危険であり、このロック解除スイッチ8aの入力を無効にする。この電位が”H”の場合は、出湯スイッチ4bはオフ状態であり第二のトランジスタ6aをオンさせても即吐出にはならないので、まず、ロック解除状態であることを使用者に知らせるためにロック解除LED9aが接続されているマイコン15の出力を”H”(本実施例ではオープン)から”L”に変え、ロック解除LED9aを点灯させる。そして、ロック解除LED9aが故障していないかを検知する第二のAD変換器10aにて、ロック解除LED9aのカソード側の電圧を検知し、電源電圧Vddが5Vの場合、検知電圧が、Vdd−1.0(V)からVdd−2.0(V)の範囲内であればロック解除LED9aは正常な状態であり、使用者にロックが解除していることを知らせることができるので、ようやく、第二のトランジスタ6aに接続されているマイコン15の出力を”H”(本実施例ではオープン)から”L”に変え、第二のトランジスタ6aをオン状態にする(この状態を以下、ロック解除状態という)。
【0049】
ロック解除状態で出湯スイッチ4bがオンされると、第一のトランジスタ4cがオンしモーター5cに抵抗4dとの分圧の電圧がかかり、出湯スイッチ4bがオンされている間モーター5cに電流が流れ、容器1内の液体が吐出される。この間もロック解除状態なので、ロック解除LED9aの点灯は継続して行われる。
【0050】
また、吐出終了後もロック解除状態が継続されるのを防ぐために、ロック解除状態で出湯スイッチ4bの電位が”H”状態であるのを第一の所定時間(本実施例では10秒とする)継続した場合には、マイコン15の出力を”H”にし第二のトランジスタ6aをオフさせロック解除状態を解くとともに、ロック解除LED9aにつながっているマイコン15の出力も“L”から”H”に切り替え、ロック解除LED9aをオフさせる。
【0051】
また、ロック状態でロック解除スイッチ8aをオンし、ロック解除LED9aが接続されているマイコン15の出力を”H”(本実施例ではオープン)から”L”に変え、ロック解除LED9aを点灯させたときに、第二のAD変換器10aにて検知した電圧が、Vdd−2.0(V)からVdd−1.0(V)の範囲外であれば、ロック解除LED9aが故障しており点灯していないと判断し、第二のトランジスタ6aに接続されているマイコン15の出力は”H”のままとし、ロック状態を維持するとともに、更にロック解除LED9aが故障していることを使用者に知らせるために表示手段11の沸騰LED11aと保温LED11bにて交互点滅を3秒間行い、その後、ロック解除スイッチ8aが押される前の動作に戻る。
【0052】
図4は本実施例におけるマイコン15に記憶されたプログラムのロック解除動作部分のフローチャートを示したもので、これによりロック解除動作を説明する。
【0053】
ステップs1ではロック解除スイッチ8aが押されたかどうかを判断する。ロック解除スイッチ8aが押されたのを検知すると、次に出湯スイッチ4bがオンされているかどうかを検知する。オンされているとロック解除スイッチ8aの動作を無効とし初期状態に戻る。オフされているとステップs3に移行する(ステップs2)。ステップs3ではロック解除LED9aをオンし、その後、ステップs4にて、ロック解除LED9aが故障していないか検知する。故障していると、沸騰LED11aと保温LED11bにて、故障していることを示す交互点滅表示を行い(ステップs8)、その表示を3秒間継続すると(ステップs9)、ステップs10にて表示をオフし、初期状態に戻る。故障していなければステップs5に移行し第二のトランジスタ6aへの出力を”H”から”L”に切り替え、第二のトランジスタ6aをオン状態にさせる。これにより、通常はロック解除スイッチ8aが押されるときには、出湯スイッチ4bは押されていない状態であるが、もし出湯スイッチ4bが押されている状態でロック解除スイッチ8aが押され、いきなり吐出することを防ぐことができ、更に、ロック解除LED9aが故障している場合、ロック解除LED9aがオフしているにも関わらず、ロック解除状態となり、使用者が知らずに出湯スイッチ4bを押してしまい湯が不用意に吐出されることを防ぐことができる。
【0054】
次にこのロック解除状態で出湯スイッチ4bがオンされるのを検知する(ステップs6)が、10秒以内に出湯スイッチ4bのオンを検知しないとロック解除スイッチ8aの動作を無効とし初期状態に移行する(ステップs7)。これによりロック解除状態がずっと継続され、不意に出湯スイッチ4bが押され吐出すること防ぐ構成となっている。ステップs5にて出湯スイッチ4bのオンを検知すると、次に出湯スイッチ4bがオフされたかどうか検知する(ステップs7)。オフされるとステップs6に移行する。そして10秒以内に出湯スイッチ4bのオンを検知しないとロック解除スイッチ8aの動作を無効とし初期状態に移行する。
【0055】
以上の動作により、ロック解除LED9aが故障している場合には、第二のトランジスタ6aをオンさせないことにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐことが可能となる。
【0056】
なお、本実施例では、ロック解除LED9aの故障検知を電圧を測定することにより検知する構成としたが、ロック解除LED9aに流れる電流を検知することにより、故障検知することも可能である。
【0057】
また、本実施例では、表示手段11による故障検知時の異常表示を3秒間行う構成としたが、3秒に限るものではなく、使用者がロック解除LED9aの故障を認識するのに充分な時間、表示を継続すればよく、マイコン15のリセットがかかるまで、表示を継続しても同様の効果が得られる。
【0058】
また、本実施例では、表示手段11による故障検知時の異常表示を交互点滅にて行う構成としたが、交互点滅に限るものではなく、同時点滅でもよく、さらには、全点灯でも同様の効果が得られる。
【0059】
また、表示手段11の代わりに報知手段を設け、ロック解除LED9aの故障を検知したら、報知音を発することにより、使用者にロック解除LED9aの故障を知らせる構成としても同様効果が得られ、さらには、表示手段11と報知手段の両方を有する構成とすることにより、使用者にロック解除LED9aが故障していることを、より伝えやすくなることは言うまでもない。
【0060】
また、本実施例では、表示手段11をLEDで構成したが、LEDに限るものではなく、使用者が表示を認識できるものであればよく、例えば、LCDを使用しても同様の効果が得られる。
【0061】
(実施例3)
本発明の実施例3について図1、5を参照しながら説明する。なお、実施例1で説明したものと同一構成部材には同一符号を用い、その説明を省略する。
【0062】
図5が本実施例の電気湯沸かし器の回路図である。
【0063】
故障検知手段10は可視光を検知するフォトトランジスタ10aと抵抗器10bで構成されており、ロック解除LED9aの点灯を検知してフォトトランジスタ10aがオンオフし、その結果がマイコン15に入力される構成になっている。
【0064】
出湯スイッチ4bがオフの状態でロック解除スイッチ8aがオンされると、ロック解除LED9aがマイコン15によってオンされる。もし、ロック解除LED9aが点灯したら、フォトトランジスタ10aがオンし、マイコン15への入力が”L”(0V)から”H”(5V)になり、マイコン15にてロック解除LED9aが点灯していることを認識する。その後ようやく第二のトランジスタ6aがマイコン15によってオンされロック解除状態となる。ここで、もし、ロック解除LED9aが点灯しないときは、フォトトランジスタ10aもオフを継続し、そしてマイコン15への入力も”L”のままとなり、マイコン15にてロック解除LED9aが消灯したままであると判断し、第二のトランジスタ6aのオフを継続し、ロック解除スイッチ8aへの入力を無効とする。
【0065】
以上の動作により、ロック解除LED9aの故障を光で検知し、ロック解除LED9aが故障している場合には、第二のトランジスタ6aをオンさせないことにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことをより確実に防ぐことが可能となる。
【0066】
なお、本実施例では、故障を検知する手段として可視光に反応するフォトトランジスタ10aを使用したが、ロック解除LED9aが発する光の波長付近にて感応するものであれば充分であるが、そのロック解除LED9aが発する光の波長付近にのみ反応するものを使用したり、もしくは、ロック解除LED9aとフォトトランジスタ10aの間に、ロック解除LED9aが発する光以外の波長をカットする構造物を挿入することも可能で、それらにより、さらに確実に検知することが可能となることは言うまでもない。
【0067】
また、本実施例では、マイコン15への”H”の入力を5Vとしたが、特に5Vに限定する必要はなく、マイコン15にて”H”と認識できるレベルであれば充分であり、”L”の入力についても0Vに限るものではなく、”L”と認識できるレベルであれば同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0068】
(実施例4)
本発明の実施例3について図6、7を参照しながら説明する。なお、実施例1で説明したものと同一構成部材には同一符号を用い、その説明を省略する。
【0069】
図6は本実施例の構成を示すブロック図である。
【0070】
図6において、故障検知手段がない代わりに、ロック解除入力手段8に入力されると、ロック解除表示手段9を駆動する構成となっており、ロック解除表示手段9とロック手段6が直列に接続されており、ロック解除表示手段9が正常に動作すると、必然的にロック手段6によるロックが解除される構成となっている。
【0071】
図7は本実施例の回路図である。
【0072】
図7において、6aは第二のトランジスタであり、6bは第二のトランジスタのベースに接続された抵抗器で、ロック解除LED9aのアノードと抵抗器の片側が接続されている。
【0073】
出湯スイッチ4bがオフの状態でロック解除スイッチ8aがオンされると、ロック解除LEDにつながっているマイコン15の出力が”H”(オープン)から”L”(0V)になり、ロック解除LED9aが点灯するとともに、第二のトランジスタ6aのベース−エミッタ間に電流が流れ、第二のトランジスタがオンとなり、ロック解除状態となる。このとき、ロック解除LED9aがオープン破壊していたら、ロック解除LED9aは点灯せず、第二のトランジスタ6aのベース−エミッタ間にも電流が流れないため、第二のトランジスタ6aもオンされず、ロック解除状態にはならない。
【0074】
以上の動作により、ロック解除LED9aがオープン破壊していた場合、故障を検知する手段を設けることなく、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐことが可能となる。
【0075】
なお、本実施例では、オープン破壊の時のみ使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐことが可能となるとしたが、ショート破壊については、別途、故障検知手段を設け、両立させることにより、オープン時もショート時も対応可能になるとともに、オープン時の破壊については、故障検知手段にて検知する必要がなくなるので、故障検知手段を簡略化することが可能となる。
【0076】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ロック解除表示手段が表示していないときのロック解除動作を防ぎ、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1、2における電気湯沸かし器の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施例1における電気湯沸し器の回路図
【図3】本発明の実施例1における電気湯沸かし器の動作を示すフローチャート
【図4】本発明の実施例2における電気湯沸かし器の動作を示すフローチャート
【図5】本発明の実施例3における電気湯沸かし器の回路図
【図6】本発明の実施例4における電気湯沸かし器の構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施例4における電気湯沸かし器の回路図
【図8】従来の電気湯沸かし器の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1、21 容器
5、25 吐出手段
6、26 ロック手段
8、28 ロック解除入力手段
9、29 ロック解除表示手段
10 故障検知手段
11 表示手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気湯沸かし器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気湯沸かし器において、ロック解除動作のみで湯が出る不具合を防止するものとして、特許文献1に記載されているようなものが一般的であった。以下、特許文献1について図8を参照しながら説明する。
【0003】
図8において、21は容器、22は加熱手段、23は温度検知手段、27は加熱制御手段で、温度検知手段23にて検知した温度に基づき加熱制御手段27により加熱手段22を制御し、容器21内の液体の加熱保温を行う。
【0004】
24は吐出制御手段で出湯スイッチ等で構成され、この吐出制御手段24をオンさせることによって吐出手段25を駆動し、容器1内の液体を外部へ吐出する。吐出手段25は容器21から外部まで液体を送り出す導水路25aと、この導水路中にあるポンプ25bと、このポンプを駆動させるモーター25cにて構成されている。
【0005】
26はロック手段で、吐出制御手段24による吐出をロックするものであり、通常はロック状態であるが、ロック解除入力手段28への入力を検知すると、ロック手段26のロックを解除し、吐出制御手段24による吐出を可能とする。
【0006】
29はロック解除表示手段であり、ロック解除入力手段28への入力を検知すると、ロック解除表示手段29が点灯され、ロックが解除されており吐出可能であることを使用者に視覚的に知らせる構成となっている。
【0007】
上記構成において、ロック解除入力手段28にて入力を検知すると、ロック解除表示手段29が点灯するとともに、ロック手段26のロックが解除され出湯可能な状態となる。この状態で出湯スイッチが押されると、吐出制御手段24にて容器内の液体の吐出が開始される構成となっていた。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−252189号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成では、ロック解除表示手段29が故障して点灯しない場合にも、ロック解除入力手段28にて出湯のロックを解除する命令が入力されると、出湯のロックを解除してしまい、表示はロック状態であるにも関わらず、出湯スイッチを押すと湯が吐出されてしまう可能性があった。
【0010】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、ロック解除表示手段29が故障している場合でも、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐことを目的としたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の電気湯沸かし器は、ロック解除表示手段の故障を検知する故障検知手段を有し、ロック解除表示手段の故障を検知した場合には、ロック手段をロック状態にするか、ロック解除表示手段の故障を使用者に知らしめる構成としたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、液体を収容する容器と、前記容器内の液体を外部に吐出する吐出手段と、前記吐出手段をロックするロック手段と、前記ロック手段が解除されているときに点灯または点滅するロック解除表示手段と、前記ロック解除表示手段の故障を検出する故障検知手段とを備え、前記故障検知手段が前記ロック解除表示手段の故障を検出すると、前記ロック手段をロック状態にするか、またはその旨の表示を行うか、もしくはその旨の報知を行うことにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐことが可能となる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、故障検知手段にてロック解除表示手段の故障を検知すると、吐出手段のロックを解除しないことにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを、より確実に防ぐことが可能となる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、故障検知手段を、ロック解除表示手段にかかる電圧または電流を検出することにより検知を行うことにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐとともに、その構成を安価に実現することが可能となる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、故障検知手段を、ロック解除表示手段の故障を光学的に検知することにより、ロック解除表示手段の光学的な故障を確実に検知することができ、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことをさらに確実に防ぐことが可能となる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、ロック解除入力手段を有し、前記ロック解除入力手段にてロックを解除する命令を受け付けたときに、故障検知手段が動作することにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことをさらに確実に防ぐとともに、ロック解除の命令が入力されないときの不必要な故障検知を排除し、消費電力を少しでも削減することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、ロック解除表示手段の故障を検知すると、表示手段にて故障を検知したことを継続して表示することにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐとともに、故障していることを継続して表示し、使用者に使用できない状態であることを認識させることが可能となる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、ロック解除表示手段がロック手段の駆動系に直列に接続されることにより、ロック解除表示手段がオープン破壊していた場合、故障を検知する手段を設けることなく、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐことが可能となる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図1〜3を参照しながら説明する。
【0020】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における電気湯沸かし器の構成を示すブロック図である。
【0021】
図1において、1は液体を収容する円筒形の容器である。2は容器1に当接した、液体の加熱もしくは保温を行うための加熱手段であり、通常は加熱用と保温用の2つ以上のヒータで構成される。7は加熱制御手段であり、加熱手段2への通電を制御することにより、加熱手段2のオンオフ制御を行うものであり、一般的には、リレーやトライアック等で構成される。
【0022】
3は容器1に当接された温度検知手段で、サーミスタ等々で構成される。温度検知手段3で検知した温度は、加熱制御手段7に伝えられ、その温度が例えば約90℃より低い場合には、加熱制御手段7にて加熱用の加熱ヒータを制御し液体の加熱を行い、温度検知手段3にて検知する温度勾配がほぼ横這いになると、容器1内の液体が沸騰したと見なし、加熱ヒータによる加熱を終了し、加熱制御手段7にて保温ヒータによる保温制御を開始する。そして液体の温度が例えば約98℃で安定するように保温制御を行う。
【0023】
4は、使用者が直接押し込む樹脂等でできた摺動部を形成するスイッチ部と、スイッチ部の下部に設けられたスイッチ等々で構成される吐出制御手段であり、スイッチ部を押し込むと、その下部に設けられたスイッチがオンする構成となっている。5は吐出手段であり、吐出制御手段4をオンさせることによって吐出手段5を駆動し、容器1内の液体を外部へ吐出する。吐出手段5は容器1から外部まで液体を送り出す導水路5aと、この導水路中にあるポンプ5bと、このポンプを駆動させるモーター5cにて構成されている。
【0024】
6はトランジスタ等々で構成されるロック手段で、吐出制御手段4による吐出をロックするものであり、通常はロック状態であるが、ロック解除スイッチ8a等で構成されるロック解除入力手段8への入力を検知すると、ロック手段6のトランジスタをオンさせることによりロックを解除し、吐出制御手段4による吐出を可能とする。
【0025】
9はロック解除LED9a等で構成されるロック解除表示手段であり、ロック解除スイッチ8aへの入力を検知すると、ロック解除LED9aを点灯させ、ロックが解除されており吐出可能であることを使用者に視覚的に知らせる構成となっている。ここで、10はロック解除表示手段9の故障を検知する故障検知手段であり、ロック解除表示手段9の故障を検知すると、ロック手段6によるロックを解除させない構成となっている。
【0026】
11は動作状態を表示する表示手段で、通常LEDやLCD等で構成され、使用者が機器の動作状態を容易に認識できるようになっている。
【0027】
図2は本実施例の電気湯沸かし器の回路図である。
【0028】
図2において、12は交流電源である。2は加熱手段であり容器1内の液体を加熱する第一の発熱体2aと、第一の発熱体よりも発熱量が少なく容器1内の液体を加熱保温する第二の発熱体2bで構成され、加熱制御手段7は、加熱手段2と直列に接続されたリレー接点7a、7bと、このリレー接点7a、7bの制御を行うリレーコイル7c、7dで構成され、このリレーコイルに電流を流すことにより、前記リレー接点を閉じるようになっている。温度検知手段3は、温度を抵抗値に変換するサーミスタ3aと分圧用抵抗3bとで分圧値を作る。ここで、容器1内の液体が対流する際や液体が沸騰前に発生しやすい気泡の破裂などによるサーミスタ3aの検知の揺らぎや、電気的外来ノイズを吸収するために、充放電用の抵抗3dと電解コンデンサ3eを備え、これらのポートの出力を、後述するマイクロコンピュータ15(以後、マイコンと略す)にて温度を検出するタイミングに応じて変化させることにより、検知温度の変化を安定して精度良く検出することができる。こうして電気的外来ノイズやサーミスタ3aの検知の揺らぎを極力除去した分圧値を第一のAD変換器3cにて2進符号に変換する。
【0029】
第一のAD変換器3cは約10〜130℃の範囲を単位温度幅(本実施例では約0.5℃)の温度刻みにし、温度を2進符号にて出力する。そして、この2進符号が1ビット変化するのに要する時間を検知して、例えば、ある所定時間以上要していれば、容器1内の液体が沸騰状態になったために温度の上昇がほぼ横這いになったとして、加熱制御手段7にて加熱制御から保温制御に切り替えたり、また、例えば変化に要する時間がある所定時間以内であるのを連続的に検知した場合には、容器1内の液体の量が不足しているために温度が急激に上昇していると判断し、加熱制御手段7にて加熱を停止したりする。
【0030】
吐出手段5は回路図ではモーター5cで構成され、吐出制御手段4は回路図では出湯スイッチ4bと、出湯スイッチ4bのオンオフによって制御される第一のトランジスタ4cと、第一のトランジスタ4cに直列に接続された抵抗4dによって構成される。
【0031】
また、ロック手段6は回路図では後述するマイコン15の出力によってオンオフされる第二のトランジスタ6aと抵抗器で構成され、このロック手段6によるロックを解除する命令を入力するロック解除入力手段8は、回路図ではロック解除スイッチ8aである。さらにロック手段6によるロックが解除されているときに、その旨を使用者に知らせるロック解除表示手段9は、回路図では、ロック解除LED9aと抵抗器によって構成されている。そして、ロック解除表示手段9の故障を検知する故障検知手段10は、第二のAD変換器10aである。
【0032】
表示手段11は回路図では、加熱手段2にて加熱制御を行っている際に点灯もしくは点滅する沸騰LED11aと、加熱手段2にて保温制御を行っている際に点灯もしくは点滅する保温LED11b等で構成されている。
【0033】
次に、動作についてであるが、第二のトランジスタがオフしている状態(以下、この状態をロック状態とする)でロック解除スイッチ8aがオンされると、マイコン15は先ずその時の出湯スイッチ4bの状態を、この出湯スイッチ4bに接続されているマイコン15のポートの電位によって判断する。この電位が”L”となっていたら出湯スイッチ4bがオンされている状態なので、第二のトランジスタ6aをオンさせると即吐出が行われるため危険であり、このロック解除スイッチ8aの入力を無効にする。この電位が”H”の場合は、出湯スイッチ4bはオフ状態であり第二のトランジスタ6aをオンさせても即吐出にはならないので、まず、ロック解除状態であることを使用者に知らせるためにロック解除LED9aが接続されているマイコン15の出力を”H”(本実施例ではオープン)から”L”に変え、ロック解除LED9aを点灯させる。そして、ロック解除LED9aが故障していないかを検知する第二のAD変換器10aにて、ロック解除LED9aのカソード側の電圧を検知し、電源電圧Vddが5Vの場合、検知電圧が、Vdd−1.0(V)からVdd−2.0(V)の範囲内であればロック解除LED9aは正常な状態であり、使用者にロックが解除していることを知らせることができるので、ようやく、第二のトランジスタ6aに接続されているマイコン15の出力を”H”(本実施例ではオープン)から”L”に変え、第二のトランジスタ6aをオン状態にする(この状態を以下、ロック解除状態という)。
【0034】
ロック解除状態で出湯スイッチ4bがオンされると、第一のトランジスタ4cがオンしモーター5cに抵抗4dとの分圧の電圧がかかり、出湯スイッチ4bがオンされている間モーター5cに電流が流れ、容器1内の液体が吐出される。この間もロック解除状態なので、ロック解除LED9aの点灯は継続して行われる。
【0035】
また、吐出終了後もロック解除状態が継続されるのを防ぐために、ロック解除状態で出湯スイッチ4bの電位が”H”状態であるのを第一の所定時間(本実施例では10秒とする)継続した場合には、マイコン15の出力を”H”にし第二のトランジスタ6aをオフさせロック解除状態を解くとともに、ロック解除LED9aにつながっているマイコン15の出力も“L”から”H”に切り替え、ロック解除LED9aをオフさせる。
【0036】
また、ロック状態でロック解除スイッチ8aをオンし、ロック解除LED9aが接続されているマイコン15の出力を”H”(本実施例ではオープン)から”L”に変え、ロック解除LED9aを点灯させたときに、第二のAD変換器10aにて検知した電圧が、Vdd−2.0(V)からVdd−1.0(V)の範囲外であれば、ロック解除LED9aが故障しており点灯していないと判断し、先ず、沸騰LED11aと保温LED11bが接続されているマイコン15のポートを“H”(ここでは、オープン)から“L”に変え沸騰LED11aと保温LED11bともに点灯状態にする。そして、第二のトランジスタ6aに接続されているマイコン15の出力を”L”にし、ロック解除状態とする。
【0037】
図3は本実施例におけるマイコン15に記憶されたプログラムのロック解除動作部分のフローチャートを示したもので、これによりロック解除動作を説明する。
【0038】
ステップs1ではロック解除スイッチ8aが押されたかどうかを判断する。ロック解除スイッチ8aが押されたのを検知すると、次に出湯スイッチ4bがオンされているかどうかを検知する。オンされているとロック解除スイッチ8aの動作を無効とし初期状態に戻る。オフされているとステップs3に移行する(ステップs2)。ステップs3ではロック解除LED9aをオンし、その後、ステップs4にて、ロック解除LED9aが故障していないか検知する。故障していると、故障していることを示すとともに、ロック解除状態であることを表示するために表示手段11の沸騰LED11aと保温LED11bを両方点灯させる(ステップs8)。そしてステップs5に移行し第二のトランジスタ6aへの出力を”H”から”L”に切り替え、第二のトランジスタ6aをオン状態にさせる。また、ステップs4にてロック解除LED9aが故障していなければ、ステップs8の動作を行わず、ステップs5へ移行する。
【0039】
これにより、通常はロック解除スイッチ8aが押されるときには、出湯スイッチ4bは押されていない状態であるが、もし出湯スイッチ4bが押されている状態でロック解除スイッチ8aが押され、いきなり吐出することを防ぐことができ、更に、ロック解除LED9aが故障している場合、ロック解除状態であるにも関わらず何の表示もされていないために、使用者が知らずに出湯スイッチ4bを押してしまい湯が不用意に吐出されることを防ぐことができる。
【0040】
次にこのロック解除状態で出湯スイッチ4bがオンされるのを検知する(ステップs6)が、10秒以内に出湯スイッチ4bのオンを検知しないとロック解除スイッチ8aの動作を無効とし、初期状態(沸騰LED11aと保温LED11bともにオンしている場合は、ロック解除状態になる以前の動作に戻る)に移行する(ステップs7)。これによりロック解除状態がずっと継続され、不意に出湯スイッチ4bが押され吐出することを防ぐ構成となっている。ステップs5にて出湯スイッチ4bのオンを検知すると、次に出湯スイッチ4bがオフされたかどうか検知する(ステップs6)。オフされるとステップs7に移行する。そして10秒以内に出湯スイッチ4bのオンを検知しないとロック解除スイッチ8aの動作を無効とし初期状態に移行する。
【0041】
以上の動作により、ロック解除LED9aが故障している場合には、別の手段にてロック解除状態であることを表示することにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐことが可能となる。
【0042】
なお、本実施例では、ロック解除LED9aの故障検知を電圧を測定することにより検知する構成としたが、ロック解除LED9aに流れる電流を検知することにより、故障検知することも可能である。
【0043】
また、本実施例では、表示手段11による故障検知時の異常表示を沸騰LEDと保温LEDの両方点灯動作としたが、点灯に限るものでなく、同時点滅や交互点滅でも可能であるし、沸騰LEDと保温LEDに特に限るものでもなく、他のLEDを有している場合は、他のLEDを用いても同様の効果が得られる。
【0044】
また、表示手段11の代わりに報知手段を設け、ロック解除LED9aの故障を検知したら、報知音を発することにより、ロック解除LED9aの故障とロック解除状態であることを知らせる構成としても同様効果が得られ、さらには、表示手段11と報知手段の両方を有する構成とすることにより、より伝えやすくなることは言うまでもない。
【0045】
また、本実施例では、表示手段11をLEDで構成したが、LEDに限るものではなく、使用者が表示を認識できるものであればよく、例えば、LCDを使用しても同様の効果が得られる。
【0046】
(実施例2)
本発明の実施例2について図1、2、4を参照しながら説明する。なお、実施例1で説明したものと同一構成部材には同一符号を用い、その説明を省略する。
【0047】
図2は本実施例の電気湯沸かし器の回路図である。
【0048】
ロック解除動作についてであるが、第二のトランジスタがオフしている状態(以下、この状態をロック状態とする)でロック解除スイッチ8aがオンされると、マイコン15は先ずその時の出湯スイッチ4bの状態を、この出湯スイッチ4bに接続されているマイコン15のポートの電位によって判断する。この電位が”L”となっていたら出湯スイッチ4bがオンされている状態なので、第二のトランジスタ6aをオンさせると即吐出が行われるため危険であり、このロック解除スイッチ8aの入力を無効にする。この電位が”H”の場合は、出湯スイッチ4bはオフ状態であり第二のトランジスタ6aをオンさせても即吐出にはならないので、まず、ロック解除状態であることを使用者に知らせるためにロック解除LED9aが接続されているマイコン15の出力を”H”(本実施例ではオープン)から”L”に変え、ロック解除LED9aを点灯させる。そして、ロック解除LED9aが故障していないかを検知する第二のAD変換器10aにて、ロック解除LED9aのカソード側の電圧を検知し、電源電圧Vddが5Vの場合、検知電圧が、Vdd−1.0(V)からVdd−2.0(V)の範囲内であればロック解除LED9aは正常な状態であり、使用者にロックが解除していることを知らせることができるので、ようやく、第二のトランジスタ6aに接続されているマイコン15の出力を”H”(本実施例ではオープン)から”L”に変え、第二のトランジスタ6aをオン状態にする(この状態を以下、ロック解除状態という)。
【0049】
ロック解除状態で出湯スイッチ4bがオンされると、第一のトランジスタ4cがオンしモーター5cに抵抗4dとの分圧の電圧がかかり、出湯スイッチ4bがオンされている間モーター5cに電流が流れ、容器1内の液体が吐出される。この間もロック解除状態なので、ロック解除LED9aの点灯は継続して行われる。
【0050】
また、吐出終了後もロック解除状態が継続されるのを防ぐために、ロック解除状態で出湯スイッチ4bの電位が”H”状態であるのを第一の所定時間(本実施例では10秒とする)継続した場合には、マイコン15の出力を”H”にし第二のトランジスタ6aをオフさせロック解除状態を解くとともに、ロック解除LED9aにつながっているマイコン15の出力も“L”から”H”に切り替え、ロック解除LED9aをオフさせる。
【0051】
また、ロック状態でロック解除スイッチ8aをオンし、ロック解除LED9aが接続されているマイコン15の出力を”H”(本実施例ではオープン)から”L”に変え、ロック解除LED9aを点灯させたときに、第二のAD変換器10aにて検知した電圧が、Vdd−2.0(V)からVdd−1.0(V)の範囲外であれば、ロック解除LED9aが故障しており点灯していないと判断し、第二のトランジスタ6aに接続されているマイコン15の出力は”H”のままとし、ロック状態を維持するとともに、更にロック解除LED9aが故障していることを使用者に知らせるために表示手段11の沸騰LED11aと保温LED11bにて交互点滅を3秒間行い、その後、ロック解除スイッチ8aが押される前の動作に戻る。
【0052】
図4は本実施例におけるマイコン15に記憶されたプログラムのロック解除動作部分のフローチャートを示したもので、これによりロック解除動作を説明する。
【0053】
ステップs1ではロック解除スイッチ8aが押されたかどうかを判断する。ロック解除スイッチ8aが押されたのを検知すると、次に出湯スイッチ4bがオンされているかどうかを検知する。オンされているとロック解除スイッチ8aの動作を無効とし初期状態に戻る。オフされているとステップs3に移行する(ステップs2)。ステップs3ではロック解除LED9aをオンし、その後、ステップs4にて、ロック解除LED9aが故障していないか検知する。故障していると、沸騰LED11aと保温LED11bにて、故障していることを示す交互点滅表示を行い(ステップs8)、その表示を3秒間継続すると(ステップs9)、ステップs10にて表示をオフし、初期状態に戻る。故障していなければステップs5に移行し第二のトランジスタ6aへの出力を”H”から”L”に切り替え、第二のトランジスタ6aをオン状態にさせる。これにより、通常はロック解除スイッチ8aが押されるときには、出湯スイッチ4bは押されていない状態であるが、もし出湯スイッチ4bが押されている状態でロック解除スイッチ8aが押され、いきなり吐出することを防ぐことができ、更に、ロック解除LED9aが故障している場合、ロック解除LED9aがオフしているにも関わらず、ロック解除状態となり、使用者が知らずに出湯スイッチ4bを押してしまい湯が不用意に吐出されることを防ぐことができる。
【0054】
次にこのロック解除状態で出湯スイッチ4bがオンされるのを検知する(ステップs6)が、10秒以内に出湯スイッチ4bのオンを検知しないとロック解除スイッチ8aの動作を無効とし初期状態に移行する(ステップs7)。これによりロック解除状態がずっと継続され、不意に出湯スイッチ4bが押され吐出すること防ぐ構成となっている。ステップs5にて出湯スイッチ4bのオンを検知すると、次に出湯スイッチ4bがオフされたかどうか検知する(ステップs7)。オフされるとステップs6に移行する。そして10秒以内に出湯スイッチ4bのオンを検知しないとロック解除スイッチ8aの動作を無効とし初期状態に移行する。
【0055】
以上の動作により、ロック解除LED9aが故障している場合には、第二のトランジスタ6aをオンさせないことにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐことが可能となる。
【0056】
なお、本実施例では、ロック解除LED9aの故障検知を電圧を測定することにより検知する構成としたが、ロック解除LED9aに流れる電流を検知することにより、故障検知することも可能である。
【0057】
また、本実施例では、表示手段11による故障検知時の異常表示を3秒間行う構成としたが、3秒に限るものではなく、使用者がロック解除LED9aの故障を認識するのに充分な時間、表示を継続すればよく、マイコン15のリセットがかかるまで、表示を継続しても同様の効果が得られる。
【0058】
また、本実施例では、表示手段11による故障検知時の異常表示を交互点滅にて行う構成としたが、交互点滅に限るものではなく、同時点滅でもよく、さらには、全点灯でも同様の効果が得られる。
【0059】
また、表示手段11の代わりに報知手段を設け、ロック解除LED9aの故障を検知したら、報知音を発することにより、使用者にロック解除LED9aの故障を知らせる構成としても同様効果が得られ、さらには、表示手段11と報知手段の両方を有する構成とすることにより、使用者にロック解除LED9aが故障していることを、より伝えやすくなることは言うまでもない。
【0060】
また、本実施例では、表示手段11をLEDで構成したが、LEDに限るものではなく、使用者が表示を認識できるものであればよく、例えば、LCDを使用しても同様の効果が得られる。
【0061】
(実施例3)
本発明の実施例3について図1、5を参照しながら説明する。なお、実施例1で説明したものと同一構成部材には同一符号を用い、その説明を省略する。
【0062】
図5が本実施例の電気湯沸かし器の回路図である。
【0063】
故障検知手段10は可視光を検知するフォトトランジスタ10aと抵抗器10bで構成されており、ロック解除LED9aの点灯を検知してフォトトランジスタ10aがオンオフし、その結果がマイコン15に入力される構成になっている。
【0064】
出湯スイッチ4bがオフの状態でロック解除スイッチ8aがオンされると、ロック解除LED9aがマイコン15によってオンされる。もし、ロック解除LED9aが点灯したら、フォトトランジスタ10aがオンし、マイコン15への入力が”L”(0V)から”H”(5V)になり、マイコン15にてロック解除LED9aが点灯していることを認識する。その後ようやく第二のトランジスタ6aがマイコン15によってオンされロック解除状態となる。ここで、もし、ロック解除LED9aが点灯しないときは、フォトトランジスタ10aもオフを継続し、そしてマイコン15への入力も”L”のままとなり、マイコン15にてロック解除LED9aが消灯したままであると判断し、第二のトランジスタ6aのオフを継続し、ロック解除スイッチ8aへの入力を無効とする。
【0065】
以上の動作により、ロック解除LED9aの故障を光で検知し、ロック解除LED9aが故障している場合には、第二のトランジスタ6aをオンさせないことにより、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことをより確実に防ぐことが可能となる。
【0066】
なお、本実施例では、故障を検知する手段として可視光に反応するフォトトランジスタ10aを使用したが、ロック解除LED9aが発する光の波長付近にて感応するものであれば充分であるが、そのロック解除LED9aが発する光の波長付近にのみ反応するものを使用したり、もしくは、ロック解除LED9aとフォトトランジスタ10aの間に、ロック解除LED9aが発する光以外の波長をカットする構造物を挿入することも可能で、それらにより、さらに確実に検知することが可能となることは言うまでもない。
【0067】
また、本実施例では、マイコン15への”H”の入力を5Vとしたが、特に5Vに限定する必要はなく、マイコン15にて”H”と認識できるレベルであれば充分であり、”L”の入力についても0Vに限るものではなく、”L”と認識できるレベルであれば同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0068】
(実施例4)
本発明の実施例3について図6、7を参照しながら説明する。なお、実施例1で説明したものと同一構成部材には同一符号を用い、その説明を省略する。
【0069】
図6は本実施例の構成を示すブロック図である。
【0070】
図6において、故障検知手段がない代わりに、ロック解除入力手段8に入力されると、ロック解除表示手段9を駆動する構成となっており、ロック解除表示手段9とロック手段6が直列に接続されており、ロック解除表示手段9が正常に動作すると、必然的にロック手段6によるロックが解除される構成となっている。
【0071】
図7は本実施例の回路図である。
【0072】
図7において、6aは第二のトランジスタであり、6bは第二のトランジスタのベースに接続された抵抗器で、ロック解除LED9aのアノードと抵抗器の片側が接続されている。
【0073】
出湯スイッチ4bがオフの状態でロック解除スイッチ8aがオンされると、ロック解除LEDにつながっているマイコン15の出力が”H”(オープン)から”L”(0V)になり、ロック解除LED9aが点灯するとともに、第二のトランジスタ6aのベース−エミッタ間に電流が流れ、第二のトランジスタがオンとなり、ロック解除状態となる。このとき、ロック解除LED9aがオープン破壊していたら、ロック解除LED9aは点灯せず、第二のトランジスタ6aのベース−エミッタ間にも電流が流れないため、第二のトランジスタ6aもオンされず、ロック解除状態にはならない。
【0074】
以上の動作により、ロック解除LED9aがオープン破壊していた場合、故障を検知する手段を設けることなく、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐことが可能となる。
【0075】
なお、本実施例では、オープン破壊の時のみ使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防ぐことが可能となるとしたが、ショート破壊については、別途、故障検知手段を設け、両立させることにより、オープン時もショート時も対応可能になるとともに、オープン時の破壊については、故障検知手段にて検知する必要がなくなるので、故障検知手段を簡略化することが可能となる。
【0076】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ロック解除表示手段が表示していないときのロック解除動作を防ぎ、使用者がロックを解除されていることを認識できずに、不用意に出湯してしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1、2における電気湯沸かし器の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施例1における電気湯沸し器の回路図
【図3】本発明の実施例1における電気湯沸かし器の動作を示すフローチャート
【図4】本発明の実施例2における電気湯沸かし器の動作を示すフローチャート
【図5】本発明の実施例3における電気湯沸かし器の回路図
【図6】本発明の実施例4における電気湯沸かし器の構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施例4における電気湯沸かし器の回路図
【図8】従来の電気湯沸かし器の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1、21 容器
5、25 吐出手段
6、26 ロック手段
8、28 ロック解除入力手段
9、29 ロック解除表示手段
10 故障検知手段
11 表示手段
Claims (7)
- 液体を収容する容器と、前記容器内の液体を外部に吐出する吐出手段と、前記吐出手段をロックするロック手段と、前記ロック手段が解除されているときに点灯または点滅するロック解除表示手段と、前記ロック解除表示手段の故障を検出する故障検知手段とを備え、前記故障検知手段が前記ロック解除表示手段の故障を検出すると、前記ロック手段をロック状態にするか、またはその旨の表示を行うか、もしくはその旨の報知を行う電気湯沸し器。
- 故障検知手段にてロック解除表示手段の故障を検知すると、吐出手段のロックを解除しない請求項1記載の電気湯沸し器。
- 故障検知手段は、ロック解除表示手段にかかる電圧または電流を検出することにより検知を行う請求項1または2記載の電気湯沸し器。
- 故障検知手段は、ロック解除表示手段の故障を光学的に検知する請求項1または2記載の電気湯沸かし器。
- ロック解除入力手段を有し、前記ロック解除入力手段にてロックを解除する命令を受け付けたときに、故障検知手段が動作する請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気湯沸し器。
- ロック解除表示手段の故障を検知すると、表示手段にて故障を検知したことを継続して表示する請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気湯沸し器。
- 液体を収容する容器と、前記容器内の液体を外部に吐出する吐出手段と、前記吐出手段をロックするロック手段と、前記ロック手段が解除されているときに点灯するロック解除表示手段とを備え、前記ロック解除表示手段が前記ロック手段の駆動系に直列に接続される電気湯沸し器。
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Cited By (1)
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CN108415407A (zh) * | 2018-03-14 | 2018-08-17 | 徐工集团工程机械有限公司 | 找平故障检测控制器、摊铺机找平控制装置和方法 |
-
2003
- 2003-04-23 JP JP2003118266A patent/JP2004321380A/ja active Pending
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CN108415407A (zh) * | 2018-03-14 | 2018-08-17 | 徐工集团工程机械有限公司 | 找平故障检测控制器、摊铺机找平控制装置和方法 |
CN108415407B (zh) * | 2018-03-14 | 2023-11-03 | 江苏徐工工程机械研究院有限公司 | 找平故障检测控制器、摊铺机找平控制装置和方法 |
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