JP2004320882A - 車両の駆動用2次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気自動車の駆動モータに電力を供給する2次電池が低温であるために暖機運転が必要な場合に、航続距離への影響を最低限にしつつ、迅速かつ効率的に2次電池を暖機する。
【解決手段】車両の前輪7,9には前軸駆動モータ5を駆動結合し、後輪8,10には後軸駆動モータ6を駆動結合する。暖機運転モードにおいては、車両コントローラ13がモータコントローラ3に力行指令を、モータコントローラ4に回生指令を与える。モータコントローラ3は、2次電池1を放電させて得た電力を用いて、前軸駆動モータ5を力行させる。モータコントローラ4は、後軸駆動モータ6が回生した電力を用いて2次電池2を充電する。これより2次電池1および2は、充放電する際に通電する電流と自己の内部抵抗を利用して発熱する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力を用いて走行する車両に使用され、車両の駆動モータへ主電源を供給する2次電池を暖気運転するための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車用2次電池はその本来特性により、低温では充放電効率が低下する。この充放電効率の低下により2次電池の出力の低下、駆動力の低下などの問題が生じるため、電気自動車用2次電池を加温するための装置としては従来、例えば特許文献1および2に記載のごときものが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−117406号公報
【特許文献2】
特開2003−32901号公報
【0004】
特許文献1に記載の電気自動車用2次電池は、駆動用主電源である2次電池の周辺にヒータを配設し、低温時にはヒータの作用で上記2次電池を加温するようにしたものである。また特許文献2に記載の電気自動車用2次電池は、該2次電池の一部を切り離し、外部負荷と電気的に接続することにより電池自身が持つ内部抵抗を利用して自己発熱させて2次電池自体を暖機運転するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のような電気自動車用2次電池にあっては、以下に説明するような問題を生ずる。つまり、特許文献1に記載の電気自動車用2次電池にあっては暖機用ヒータおよび該ヒータに電力を供給するための電源を搭載しなければならず、車重が増加するといった問題がある上に、上記2次電池を外部から加温するため、ヒータと2次電池の間の熱伝達特性および熱伝導特性により効率的に暖機することができないといった問題がある。
【0006】
また特許文献2に記載の電気自動車用2次電池にあっては、2次電池全体の急速な暖機を行うことが困難であり、十分な暖機を行うためには外部負荷で大量の電力を消費する必要があり、車両の航続距離が短くなるという問題がある。
【0007】
本発明は、車両の航続距離に及ぶ犠牲を最小限にしつつ効果的に2次電池の暖機運転を行うことができる電気自動車用2次電池を提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的のため本発明による電気自動車用2次電池は、請求項1に記載のごとく、
車輪へ駆動力を与える駆動モータと、車輪の回転を電力に変換するジェネレータと、前記駆動モータおよび前記ジェネレータと電力の授受を行う車両の駆動用2次電池において、
前記2次電池の暖機運転をする場合には、前記駆動モータが、走行のために必要な基準駆動力の他に、前記ジェネレータが発電するための循環駆動力を発生させると共に、前記ジェネレータが前記循環駆動力を電力に変換し、
前記2次電池を2分し、その一方は放電して前記駆動モータに電力を供給し、他方は前記ジェネレータから電力を受けて充電され、
前記2次電池が前記充放電中に自己の内部抵抗を用いて発熱するよう構成したことを特徴としたものである。
【0009】
【発明の効果】
かかる本発明の構成によれば、2次電池を2分したうちの一方が放電する際に自己発熱し、2次電池を2分したうちの他方が充電される際に自己発熱することで2次電池全体を暖機運転することができる。また、2次電池を2分したうちの一方の放電により発生する循環駆動力を回生して2次電池を2分したうちの他方を充電するため、無駄にエネルギーを損失することがなく、暖機ヒータや外部負荷を用いて暖機運転するよりもエネルギー効率が高く、航続距離に与える影響を低減することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態になる車両の駆動用2次電池および周辺機器の配置を模式的に示す全体平面図である。本実施の形態になる電気自動車は前輪用の駆動モータ、モータコントローラ、2次電池等から構成される駆動系と、同様の構成から構成される後輪用の駆動系のあわせて2系統の駆動系を具え、該2系統の駆動系を制御するための車両コントローラを具える。
【0011】
車体左側に配置した2次電池1はモータコントローラ3を介して前軸駆動モータ5に駆動のための電力を供給し、前軸駆動モータ5は前軸11を介して左前輪7および右前輪9と駆動結合する。また車体右側に配置した2次電池2はモータコントローラ4を介して後軸駆動モータ6に駆動のための電力を供給し、後軸駆動モータ6は後軸12を介して左後輪8および右後輪10と駆動結合する。なお、駆動モータ5,6はジェネレータとしても機能可能であり、路面から入力された車輪7,9,8,10の回転力を回生して発電し、2次電池1,2を充電することが可能である。
【0012】
車両コントローラ13は図示せざるアクセル開度センサからアクセル開度信号APOと、2次電池に設けた図示せざる温度センサから2次電池1の温度信号t1および2次電池2の温度信号t2を受信し、2次電池1,2を暖機運転しながら走行する暖機運転モードか、あるいは暖機運転を行わずに走行する通常運転モードか、のいずれのモードで走行するかを決定し、それぞれの運転モードに応じて必要とされる駆動モータ5,6の駆動力あるいは回生電力を算出し、前軸11に対する要求駆動力あるいは要求回生電力tPfを発生する指令をモータコントローラ3へ、後軸12に対する要求駆動力あるいは要求回生電力tPrを発生する指令をモータコントローラ4へ送信する。
【0013】
図2は同実施の形態になる電気自動車が2次電池の暖機運転を行う方法を模式的に示す側面図である。図2を用いて説明するに、車両コントローラ13はアクセル開度信号APOを受信し、これに基づいて基準駆動力Fdを算出する。算出の際には、路面の傾斜状態や路面状況、運転者が選択した操作環境、駆動リミッターなどの車両走行状態の情報を別途に検出し算出用の要素としてもよい。基準駆動力Fdは通常運転モードでの駆動力に相当するものであり、通常の車両が走行のために原動機に発生させる駆動力である。
【0014】
また車両コントローラ13は、走行中に2次電池1,2のうちの一方、例えば2次電池2を充電するために必要な循環駆動力Faを算出する。
【0015】
以上より車両コントローラ13は、モータコントローラ3に基準駆動力Fdおよび循環駆動力Faの合計を要求駆動力tPfとして出力とする力行指令を、モータコントローラ4には循環駆動力Faを要求回生電力tPrとして入力とする回生指令を送信する。モータコントローラ3は2次電池1を放電させ、前軸駆動モータ5に電力を供給して力行させ、前軸駆動モータ5は要求駆動力Fd+Faを出力する。前軸駆動モータ5と駆動結合する前輪7,9は、図2に示すように基準駆動力Fdおよび循環駆動力Faを路面に伝達し、車両は走行する。他方、後輪8,10が路面からの入力を受けて回転し、モータコントローラ4は後軸駆動モータ6をジェネレータとして用いて後輪8,10から循環駆動力Faを取り出して電力を回生する。これより生じた回生電力は2次電池2に供給され、モータコントローラ4は2次電池2を充電する。
【0016】
以上の説明から、2次電池1は放電することにより、放電中の高電流が2次電池1自身の内部抵抗に作用して発熱し、温度が上昇する。また他方の2次電池2は充電されることにより、充電中の電流が2次電池2自身の内部抵抗に作用して発熱し、温度が上昇する。
【0017】
図3は本発明の一実施の形態になる電気自動車が暖機運転モードあるいは通常運転モードを選択するために、車両コントローラ13が実行する基本制御をフローチャートで示したものである。ステップS1では運転席において従来のエンジン自動車のエンジンキーに相当する電気自動車の作動キーがONになったことを確認する。次のステップS2では温度信号t1およびt2から2次電池1,2を暖機する必要か否かをチェックする。2次電池1,2の温度の測定方法としては、図3のように温度センサを設置して直接計測する方法のほか、外気温を測定して暖機運転の必要性を判断する方法がある。あるいは、低温時には2次電池の内部抵抗が上昇する特性を利用して、2次電池から車体内の負荷に通電し、その電流−電圧関係から2次電池の内部抵抗を推定し、暖機運転の必要性を判断する方法がある。
【0018】
2次電池の暖機運転が必要か否かの判断は一般に車両の始動後なるべく早い段階で行うことが望ましく、本実施の形態においては作動キーがONになった直後に暖機運転の必要性判断を行うが、上記の内部抵抗を推定により判断する方法を採用する場合には、その推定精度を向上させるために一定短時間の通常運転モードによる走行を行ったのちに暖機運転が必要か否かの判断を行う。
【0019】
また、急激に温度が下がるような気象条件や走行条件に晒される懸念がある車両においては、作動キーON直後の判断ではなく、定時割り込み時による判断とし、走行中において複数回、あるいは周期的に暖機運転の必要性判断を行うことが望ましいことは言うまでもない。
【0020】
温度信号t1およびt2から2次電池1,2の温度が十分に高く、2次電池1,2を暖機する必要がない場合には、ステップS6へ進み通常運転モードを選択する。
【0021】
温度信号t1およびt2から2次電池1,2の温度が低くステップS2で2次電池1,2の暖機運転が必要であると判断した場合には、ステップS3へ進み、2次電池1,2が共に満充電状態であるか否かをチェックする。共に満充電状態であれば、回生電力を発生させて2次電池1,2を充電することはできないため、ステップS7へ進み、通常運転モードを選択する。
【0022】
ステップS7で通常運転を行っている間、ステップS8では通常運転による電力消費により2次電池1,2が暖機運転可能な程度に充分放電したか否かを定時割り込みにてチェックする。したがって、2次電池1,2が暖機運転可能な程度に充分放電されるまで、ステップS7とステップS8の間で定時割り込みによるループ制御を行い、ステップS8で2次電池1,2の暖機運転が可能と判断すればステップS4へ進む。
【0023】
また上記ステップS3で2次電池1,2が少なくとも一方が満充電状態ではないと判断した場合にもステップS4へ進む。
【0024】
ステップS4では暖機運転モードを選択し、2次電池1,2の暖機運転を上記のごとく行う。この間、ステップS5では温度信号t1,t2から2次電池1,2の充分暖機されたか否かを定時割り込みにてチェックする。したがって、2次電池1,2が充分暖機されるまで、ステップS4とステップS5の間でループ制御を行い、ステップS5で2次電池1,2が充分暖機されたと判断すればステップS6へ進み、通常運転を行う。
【0025】
図4は、ステップS4で車両コントローラ13が行う暖機運転の制御をフローチャートで示したものである。ステップS41ではアクセル開度信号APOを受信する。次のステップS42ではアクセル開度信号APOから基準駆動力Fdを算出する。
【0026】
次のステップS43では、基準駆動力Fdを発生する駆動モータが循環駆動力Faを発生可能か否かをチェックする。上記の基準駆動力Fdが駆動モータ5または6の最大駆動力を超えている場合には、他方の駆動モータも力行させて基準駆動力Fdを確保する必要があり次のステップS44で循環駆動力Faを0にし、次のステップS47では、駆動モータ5,6の要求駆動力tPf,tPrを算出する。
【0027】
他方、基準駆動力Fdが小さいために駆動モータ5または6の最大駆動力に余力がある場合には、次のステップS45で上記余裕代内で適切な量の循環駆動力Faを算出する。
【0028】
ステップS46では2次電池1,2のそれぞれの充電率、温度信号t1,t2を参照し、駆動モータ5または6のうち、いずれを力行させ、いずれを回生させるかを決定する。
次のステップS47ではモータコントローラ3,4のうちの一方に力行指令tPfあるいはtPrを、他方に回生指令tPrあるいはtPfを送信する。
【0029】
ところで本実施の形態においては、駆動モータ5が走行に必要な基準駆動力Fdと循環駆動力Faを発生すると共に、駆動モータ6がジェネレータとして循環駆動力Faを回生電力に変換し、2次電池1,2のうちの一方が放電しつつ他方が充電するため、2次電池自身の内部抵抗を利用して2次電池1,2全体を同時に暖機することができる。また従来のようなヒータを用いて2次電池を加温したり、外部負荷と接続して2次電池を放電する方法と比較して、暖機運転中のエネルギー損失を少なくすることができ、航続距離の損失を最小限にすることができる。
【0030】
また本実施の形態においては、前軸11が一方の駆動モータ5と駆動結合し、後軸12が他方の駆動モータ6と駆動結合するため、アクセル開度信号APOが大きく、大きな駆動力を必要とする場合には、駆動モータ5,6の駆動力を合算して走行することができる。
【0031】
また本実施の形態においては、車両コントローラ13が2次電池1,2の充電状態および温度に応じて、循環駆動力Faの量を制御するため、循環駆動力Faを大きくすることにより、2次電池内を通電する電流を大きくし、迅速に暖機することが可能である。
【0032】
さらに本実施の形態においては 車両コントローラ13が2次電池1,2の充電状態および温度に応じて、コントローラ3,4に与えていた力行および回生指令を入れ替えることにより、ジェネレータとして循環駆動力Faを電力に回生していた駆動モータが循環駆動力Faを発生させる役割に切り替わると共に、循環駆動力Faを発生していた駆動モータがジェネレータとして循環駆動力Faを電力に回生する役割に切り替わるため、
温度信号t1,t2の上昇の程度・差異や、2次電池1,2の満充電状態の程度・差異に応じて、図2に示した状態とは逆に、2次電池2が放電し後軸駆動モータ6が力行して、駆動力Fd,Faを発生させ、前軸駆動モータ5が前記駆動力Faを受けて回生し2次電池1を充電することができ、適宜循環駆動力Faの循環方向を入れ替えて2次電池1,2の双方を迅速かつ効率的に暖機運転することができる。
【0033】
なお本実施の形態以外にも、2軸以上の多軸構造を有する車両において、車軸と複数の駆動モータ/ジェネレータを組み合わせても本発明になる駆動用2次電池を搭載することが可能である。また、駆動モータ5と駆動モータ6をシャフトで駆動連結し、循環駆動力Faの伝達を直接に可能としても同様の目的を達することができる。
【0034】
次に、本実施の形態になる2次電池における暖機運転中の発熱量について説明する。ここに図2で示した駆動モータ5,6の基準駆動力Pdを10[kW]、モータインバータ効率および2次電池の放電効率を含めた力行効率ηaを80%とし、2次電池1,2の電圧Vaを300V、内部抵抗Raを0.3Ωとする。
まず、駆動モータが基準駆動力Pdのみ発生する場合には、放電中の2次電池1から取り出される電流値Iaは、
Ia=Pd/ηa/Va=41.6[A]
となり、内部抵抗Raにより放電中の2次電池1が発する発熱量Qaは、
Qa=Ia×Ia×Ra=520[W]
となり、通常運転モードにおいて力行指令を受けた駆動モータと接続する2次電池が520[W]で暖機されることになる。
【0035】
また基準駆動力Pd=10[kW]を2系統の駆動系で均等に分担出力していた場合には、取り出される電流値はIaの半分であり、2次電池が発する発熱量Qbは、
Qb=Ia/2×Ia/2×Ra=130[W]
となり、それぞれの2次電池を合わせても260[W]としかならない。
【0036】
次に本実施の形態になる図2に示した基準駆動力Pdは10[kW]のままで、他に循環駆動力Pa=10[kW]を発生することにより、前軸駆動モータ5は合計20[kW]で力行運転し、後軸駆動モータ6は循環駆動力Pa=10[kW]で回生運転する場合には、放電中の2次電池1から取り出される電流値Iaは、
Ia=(Pd+Pa)/ηa/Va=83.3[A]
となり、内部抵抗Raにより放電中の2次電池1が発する発熱量Qa’は、
Qa’=Ia×Ia×Ra=2083[W]
となる。他方モータインバータ効率および2次電池の充電効率を含めた回生効率ηbを80%とし、回生運転により2次電池2に流入する電流量Ibは、
Ib=Pa×ηb/Va=26.7[A]
となり、内部抵抗Raにより充電中の2次電池2が発する発熱量Qb’は、
Qb’=Ib×Ib×Ra=213[W]
となる。したがって暖機運転モードにおいては力行指令を受けた駆動モータ5と接続する2次電池1が2083[W]で暖機されることになり、回生指令を受けた駆動モータ6と接続する2次電池2が213[W]で暖機されることになり、2次電池全体では2296[W]で暖機される。これより通常運転モードの発熱量Qaよりも約4倍の熱量で急速に暖機されることになる。
【0037】
以上は本実施の形態による暖機運転の効果を示した一計算例であるが、前輪と後輪にそれぞれ駆動モータおよび2次電池と設けた電気自動車において、循環駆動力を導入することにより2次電池の暖機時間を短縮できることがわかる。
【0038】
また力行する駆動モータと接続する2次電池1の発熱量Qa’は、回生する駆動モータと接続する2次電池2の発熱量Qb’よりも大きくなることから、2次電池1の暖機が先に完了し、2次電池2の暖機が充分ではないという状況が生じることがわかる。
【0039】
そこで一方の2次電池の暖機が先に完了すれば、モータコントローラ3,4の間で、循環駆動力Faを発生させる力行指令および循環駆動力Faを受けて発電する回生指令を入れ替えて2次電池1および2を均等に暖機する必要がある。
【0040】
あるいは駆動モータ5,6の力行/回生状態を入れ替える方法以外にも、駆動モータ5,6と2次電池1,2の電気的接続をリレー回路等により入れ替える方法があり、2系統の駆動モータ間で力行/回生命令を入れ替えることができないような電気自動車の場合においては有効な手段となる。
【0041】
次に本発明の他の実施の形態になる電気自動車用2次電池および周辺機器の配置を図5に模式的に示す。本実施の形態においては、図1および図2に示した駆動モータ5,6、モータコントローラ3,4等の配置は図1に示した実施の形態と同様の構成とするが、2次電池2を車幅方向中央に配置し、2つに分割した2次電池1を車幅方向左右側に設置して2次電池2を挟接する。
【0042】
図6は本発明の実施の形態になる電気自動車用2次電池の配置を示す要部横断面図であり、(a)は図1に示した実施の形態、(b)は図5に示した実施の形態を示すものである。
【0043】
図6(a)に示したように2次電池1および2をそれぞれ並置した場合においては、それぞれの2次電池が外気と接触する面積が同じであるため、力行の役目を果たす駆動モータに接続した2次電池の暖機が先に完了し、回生の役目を果たす駆動モータに接続した2次電池の暖機は充分ではないという状況が生じる。
【0044】
しかし、図6(b)に示したように2次電池2を車幅方向中央に設置し、2次電池1を2つに分割したものをそれぞれ車幅方向左右側に並置して2次電池2を挟んで接触するような電池配置にすれば、2次電池2の方が2次電池1と比較して外気と接触する面積が少なくなる。
【0045】
そこで、両側に配置された2次電池1を力行する駆動モータに接続して発熱量を大きくし、中央に配置された2次電池2を回生する駆動モータに接続して発熱量を小さくして暖気運転モードを行うことにより、中央の2次電池1は両側の2次電池2a,2bから加温され、両側の2次電池2a,2bは外気への放熱量が大きくなり、2次電池1および2の暖機の温度差を解消し均等に暖機することができる。
【0046】
本実施の形態においては、2分された2次電池1,2のうちの放電部分1a,1bが充電部分2を挟み込むことで中央に設置した2次電池2と両側に設置した2次電池1a,1bの間で左右対称に熱交換を行い、2次電池全体を均等に暖機するようにしたため、2系統の駆動系の間で循環駆動力Faの力行および回生の入れ替えを行ったり、2次電池と駆動モータ/ジェネレータの電気的接続の切り替えを行う必要がなくなり、駆動系を簡易な構成にしつつ迅速かつ効率的に暖機運転をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になる電気自動車用2次電池および周辺機器の配置を模式的に示す全体平面図である。
【図2】同実施の形態になる電気自動車が2次電池の暖機運転を行う方法を模式的に示す側面図である。
【図3】同実施の形態になる電気自動車が暖機運転あるいは通常運転を選択するために、車両コントローラで実行する基本制御をフローチャートで示したものである。
【図4】車両コントローラが行う暖機運転の制御をフローチャートで示したものである。
【図5】本発明の他の実施の形態になる電気自動車用2次電池および周辺機器の配置を図5に模式的に示す全体平面図である。
【図6】本発明の実施の形態になる電気自動車用2次電池の配置を示す要部横断面図であり、
(a)は図1に示した実施の形態、
(b)は図5に示した実施の形態を示すものである。
【符号の説明】
1,2 2次電池
3,4 モータコントローラ
5 前軸駆動モータ
6 後軸駆動モータ
7 左前輪
8 左後輪
9 右前輪
10 右後輪
11 前軸
12 後軸
13 車両コントローラ
14 車室

Claims (6)

  1. 車輪へ駆動力を与える駆動モータと、車輪の回転を電力に変換するジェネレータと、前記駆動モータおよび前記ジェネレータと電力の授受を行う車両の駆動用2次電池において、
    前記2次電池の暖機運転をする場合には、前記駆動モータが、走行のために必要な基準駆動力の他に、前記ジェネレータが発電するための循環駆動力を発生させると共に、前記ジェネレータが前記循環駆動力を電力に変換し、
    前記2次電池を2分し、その一方は放電して前記駆動モータに電力を供給し、他方は前記ジェネレータから電力を受けて充電され、
    前記2次電池が前記充放電中に自己の内部抵抗を用いて発熱するよう構成したことを特徴とする車両の駆動用2次電池。
  2. 請求項1に記載の車両の駆動用2次電池において、
    2軸以上の車軸を具えた車両のうち、1以上の車軸が一方の前記駆動モータと駆動結合し、他の1以上の車軸が他方の前記駆動モータと駆動結合し、暖機運転をする場合には、前記駆動モータのうちの一方が前記ジェネータとしての役割を果たすことを特徴とする車両の駆動用2次電池。
  3. 請求項1または2に記載の車両の駆動用2次電池において、
    前記2次電池の充電状態および温度に応じて、前記循環駆動力の量を制御するよう構成したことを特徴とする車両の駆動用2次電池。
  4. 請求項2または3に記載の車両の駆動用2次電池において、
    前記2次電池の充電状態および温度に応じて、前記循環駆動力を電力に変換する前記ジェネレータが前記循環駆動力を発生させる駆動モータに切り替わると共に、
    前記循環駆動力を発生させる駆動モータが前記循環駆動力を電力に変換する前記ジェネレータに切り替わることによって相互の役割を入れ替えるよう構成したことを特徴とする車両の駆動用2次電池。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両の駆動用2次電池において、
    前記2分した2次電池の双方と、前記駆動モータおよびジェネレータとの間の電気的接続が相互に切り替わることを特徴とする車両の駆動用2次電池。
  6. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両の駆動用2次電池において、
    前記2分された2次電池のうちの放電部分が充電部分を挟み込むように前記2次電池を配置し、2次電池全体が均等に暖機されるよう構成したことを特徴とする車両の駆動用2次電池。
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