JP2004320666A - 光伝送装置、電子回路と光回路が混在した光電融合回路 - Google Patents

光伝送装置、電子回路と光回路が混在した光電融合回路 Download PDF

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Abstract

【課題】高速性と柔軟性を兼ね備えコンパクトな構造に容易にできる光伝送装置を提供することである。
【解決手段】光伝送装置は、光伝送媒体101と複数の光レシーバ122を有する。光伝送媒体101は線状のライン導波路108を有し、光レシーバ122の少なくとも一つはライン導波路108を伝播する第1の光信号103Aを受信し、光レシーバ122の少なくとも一つは光伝送媒体101を伝播する第2の光信号103Bを受信する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次元的(2D)ないし3次元的(3D)な光伝送媒体とライン導波路を含む光伝送装置、及び該光伝送装置を含み電子回路と光回路が混在した光電融合回路に関する。
【0002】
【背景の技術】
最近、パーソナルコンピューター、さらには携帯電話や個人情報端末(PDA)などの情報処理機器は、小型・軽量であることに加えて、処理速度の速いことが望まれているが、処理速度が上がるにつれて、配線遅延、EMI(電磁放射干渉ノイズ)などの問題が生じる。
【0003】
配線遅延やEMIを回避する手法としては、ライン導波路による光配線を用いる方式(特許文献1、特許文献2参照)や、自由空間に光を伝播させる方式(特許文献3参照)が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−67770号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平6−308519号公報
【0006】
【特許文献3】
特開平7−98463号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
光配線は、高速伝送が可能で、本質的に電磁無誘導の利点を有する。しかし、上述のライン導波路を用いる方法は、光配線が厚さ数ミクロンから数十ミクロンのライン導波路を用いており、配線パターンは固定である。したがって、配線の自由度を高めること、さらには光回路を自由に変更すること(再構成)を実現するには、多くの光スイッチを必要とするなど困難が伴う。さらには、光軸合わせが困難、光導波路に微細加工が必要、部品点数が多い、作成が難しいなどの課題がある。
【0008】
また、上述の自由空間に光を伝播させる方式は、配線自由度が高い光配線の方法であるが、サイズが大きくなってしまうという課題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み、本発明の光伝送装置は、光伝送媒体と複数の光レシーバを有した光伝送装置であって、該光伝送媒体は線状のライン導波路を有し、該光レシーバの少なくとも一つは該ライン導波路を伝播する第1の光信号を受信し、該光レシーバの少なくとも一つは該光伝送媒体を伝播する第2の光信号を受信できる様に構成されていることを特徴とする。前記光伝送媒体は、典型的には、シート状の2次元的な光導波路であるが、3次元的な形態の光伝送媒体も可能であり、キュービック、球状などの光伝送媒体も採用し得る。この構成では、2次元的ないし3次元的な光伝送媒体と線状のライン導波路が混合して配置されているので、高速性と柔軟性を兼ね備えコンパクトな構造に容易にできる光伝送装置を実現できる。
【0010】
上記基本構成に基づいて、以下の様な態様が可能である。
前記第2の光信号の一部は、前記ライン導波路の少なくとも一部を通過する様に構成され得る。また、複数の光トランスミッターを有し、光トランスミッターの少なくとも一つから発せられた第1の光信号はライン導波路を伝播し、光トランスミッターの少なくとも一つから発せられた第2の光信号は光伝送媒体におけるライン導波路以外の部位である非ライン部に結合し、光伝送媒体を伝播する様に構成され得る。さらに、前記第1の光信号の伝達経路と前記第2の光信号の伝達経路が、光伝送媒体上面からみて交差する様にも構成され得る。
【0011】
前記ライン導波路は、この部位に平行して伝播する光がガイドされて優先的に伝播される様に、光伝送媒体における該ライン導波路以外の部位である非ライン部より複素屈折率が大きく構成し得る。また、光伝送媒体の全体にわたり伝播する光がライン導波路を通過する際に、その影響が小さいように、(すなわち非ライン部を伝播する光がライン導波路に入射され、さらには透過する際に、損失や屈折が小さいように)、この複素屈折率の差は1%以下であるのが好ましく、更には0.5%以下であるのが好ましい。
【0012】
また、光伝送媒体を自由に伝播する光がライン導波路に結合することによる混信を十分防止できる様に、前記ライン導波路の断面積の1/2乗が、シート状の光伝送媒体の厚さの1/4以下、更には1/8以下であるのが好ましい。
【0013】
また、前記ライン導波路を基本モードの光信号が伝播し、前記光伝送媒体をマルチモードの光信号が伝播する様に構成され得る。前記光伝送媒体をマルチモードで伝播する光信号は、伝播光の形態がビーム形状を有し特定領域のみに伝播したり、あるいは、前記光伝送媒体全体に拡散伝播する様に構成され得る。
【0014】
前記トランスミッターは光伝送媒体に埋め込まれている構成を採り得る。また、トランスミッターは複数の発光素子を有し、少なくとも一つの発光素子からの光はライン導波路に結合し、少なくとも一つの発光素子からの光は非ライン部に結合する様に構成し得る。
【0015】
更に、上記課題に鑑み、本発明の光電融合回路は、上記の光伝送装置と、電気配線および電子デバイスを備える電気配線層が積層されてなり、該電子デバイスが該電気配線を介して前記光トランスミッターあるいは光レシーバに接続されてなることを特徴とする。この様な本発明の光電融合回路は、上記本発明の光伝送装置と電気配線層が積層されているので、高速性、EMIフリーといった光回路の特徴を有することに加えて、回路基板としての設計の自由度が高くなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1を用いて本発明の光伝送装置の一実施形態について説明する。
図1の実施形態において、101はフィルム状の2次元的な光伝送媒体、103は光信号、108はライン導波路、121は光トランスミッター(光発信部)、122は光レシーバ(光受信部)である。光レシーバ122は、光伝送媒体101あるいはライン導波路108を伝播する光信号を受信し、電気信号に変換する。
【0017】
フィルム状の光伝送媒体101は、その内部にライン導波路108を有している。例えば、屈折率n1を有した光伝送媒体の内部に、屈折率n2(>n1)からなるライン状の部位を設けることで、この部位にガイドされて優先的に光を伝播させることが可能になる。本明細書において、この様な線状の構造をライン導波路と呼ぶが、光がガイドされて優先的に伝播することを可能にする経路であればその構造には特にこだわらない。また、光伝送媒体におけるライン導波路以外の部位を、非ライン部と呼ぶことにする。本発明において、2次元的ないし3次元的な光伝送媒体とは、ライン導波路と非ライン部からなる総体ということができる。
【0018】
本発明において、光レシーバの少なくとも一つは、ライン導波路を伝播する第1の光信号を選択的に受信する様に構成される。さらに、レシーバの少なくとも一つは、光伝送媒体(ライン導波路+非ライン部)を自由に伝播する第2の光信号を受信する様に構成される。図1の実施形態では、光レシーバ122Aが、ライン導波路108を伝播する第1の光信号103Aを選択的に受信し、レシーバ122Bが、光伝送媒体101を自由に伝播する第2の光信号103Bを受信する構成になっている。こうした構成に限らず、それぞれの光レシーバは、ライン導波路もしくは非ライン部からの光信号のどちらかを選択的に受信する様にしてもよいし、両方を受信する様にしてもよい。
【0019】
ライン導波路108を用いた伝達は固定配線となるが、光伝送媒体101を2D光導波路(自由な2D空間)とみなした伝播においては、自由な信号伝播が可能となる。すなわち、光信号103Bは、図7(a)、(b)に示す様に、ビーム形状を有し特定領域のみに伝播させたり、あるいは2D光導波路全体に拡散伝播させたりできるし、さらには、伝播させる方向を自由にルーティングすることもできる。2D光導波路を用いることで、任意の位置に光デバイスを配置でき、任意の点に配したポートから任意のポートに2次元的に自由に光データを伝送できる。
【0020】
この様にして、本発明においては、ライン導波路を固定光配線として用いると共に、さらに光伝送媒体を2Dないし3D光導波路として用いて、任意の方向へ自由に情報を伝達可能である。すなわち、線状光導波路と2ないし3次元的に自由な方向に光を伝播可能な2Dないし3D光導波路(光伝送媒体)が空間を共有して配置されてなり、これらを同時に使い分けることが可能となる。
【0021】
さらに、本発明の光伝送装置は、複数の光トランスミッター121を有してもよい。光トランスミッターの少なくとも一つは光信号をライン導波路に伝播せしめ、他の光トランスミッターの少なくとも一つは光信号を非ライン部に結合し、光伝送媒体に自由に伝播せしめられる。図1の実施形態では、光トランスミッター121Aがライン導波路108を伝播する第1の光信号103Aを発信し、光トランスミッター121Bが、光伝送媒体101を自由に伝播する第2の光信号103Bを発信する。
【0022】
さらには、光トランスミッターと光レシーバの両方を有した光ポートを光伝送媒体に接続してもよい。これにより、複数の光ポート間で光伝送媒体を共有して光通信を行うことができる。また、ライン導波路と2Dないし3D導波路を自由に用いることで、光回路の接続自由度が向上する。これらを同時に用いることも可能であるし、適宜、伝播を切り替えて用いることも可能である。
【0023】
ここで、光伝送媒体を2Dないし3D光導波路として自由に伝播する光は、その一部がライン導波路を通過する様に構成することもある。このことは、まさにライン導波路と2Dないし3D光導波路が空間を共有していることを意味する。特にライン導波路を通過可能な様に(ライン導波路通過時に損失すなわち散乱が小さい様に)、光伝送媒体とライン導波路の屈折率差は小さいことが好ましい。系にも依存するが、その差は、例えば1%以下、さらに好ましくは0.5%以下とするのがよい。また、分布屈折率型のライン導波路としてもよい。
【0024】
以上の様な構成は、作成の簡便さや、光伝送装置の薄型化、小型化の面で好ましいが、混信や光伝播損失の影響が危惧される。しかし、光伝送媒体を自由に伝播する光が、ライン導波路に結合することによる混信は、次の様にして、殆ど影響がない様に設計できる。例えば、ライン導波路の径をシート状光伝送媒体の厚さよりも十分に小さくする手法がある。信号誤り率の設定にもよるが、例えば、ライン導波路(コア部)の断面積の1/2乗が、光伝送媒体の厚さの1/4以下、さらに好ましくは、1/8以下であるのが良い。例えば、10ミクロン径のライン導波路に対して、厚さ100ミクロンの光伝送媒体であれば十分である。さらには、通過する光がライン導波路に対して十分な角度を有して、例えば垂直に近い方向から入射する様に光伝播経路を予め設計しておく(トランスミッター、レシーバの配置を設計しておく)ことで、さらに上記影響を小さくできる。
【0025】
一方で、ライン導波路を伝播する光が2Dないし3D光導波路に漏れるのを防ぐには、ライン導波路として周囲より屈折率を大きい構成とするのが良い。すなわち、一般的な導波路のコア−クラッドの構成を用いるのが好ましい。
【0026】
この様にして、ライン導波路と2Dないし3D導波路の間で混信が問題にならない場合には、それらを同時に用いることができる。さらに、ライン導波路と2Dないし3D導波路における光伝播経路が交差することが可能となり、光接続の自由度が著しく高まる・
【0027】
上述の様に設計することで、殆どの場合は混信を回避できるが、設計上どうしても混信が生じる場合には、時分割伝送や波長多重伝送で混信を回避してもかまわない。この様な場合でも、空間を共有して、自由伝播と固定伝播を選択できるメリットは十分にある。
【0028】
次に、図2を用いて、ライン導波路と2Dないし3D光導波路の構造上の関係について説明する。図2は、ライン導波路108の配置例を示す光伝送媒体101の断面図である。ライン導波路108の断面形状は、矩形状、円形状、楕円形状などがある。ライン導波路は全てが光伝送媒体に埋め込まれてもよいし、その一部が埋め込まれていてもよい。矩形状の場合には、その端面の一部を光伝送媒体と同一の面としてもよい。図2(a)には正方形状のライン導波路108が光伝送媒体101の中央に埋め込まれた例、図2(b)には矩形形状のライン導波路の一面を光伝送媒体101の上面と同一にして配置した例、図2(c)には円形状のライン導波路が光伝送媒体101の上部に配置された例、図2(d)には台形状のライン導波路が光伝送媒体101上に配置された例、図2(e)には半円状のライン導波路を光伝送媒体101の上面に配置した例、図2(f)にはコア132とクラッド131を有した円状導波路(例えば光ファイバ)が光伝送媒体101に埋め込まれた例をそれぞれ示した。
【0029】
上述した様に、ライン導波路はその複素屈折率が非ライン部の複素屈折率に近いことが好ましい。例えば数%以下とすることが挙げられる。これは、前述の様に、2Dないし3D光導波路を伝播する光がライン導波路を通過する際の損失を小さくすることに寄与する。また、非ライン部がライン導波路のクラッドとして働く際には、屈折率差が小さいことは、伝播モードの数を減らすことができるため、ライン導波路における高速伝送に関しても好ましい。
【0030】
また、上述した様に、ライン導波路は、その径を2Dないし3D導波路の厚さに比べて小さくすることで、混信に対してのマージンを大きくすることができる。さらには、径を十分小さくすることで、基本モードのみが伝播するライン導波路とすることも可能である。すなわち、図2の様に、非ライン部をライン導波路108のクラッドとして用い、ライン導波路と非ライン部の屈折率差を小さくし、さらにライン導波路108の径を小さくすることは、好適な実施形態である。ライン導波路を、基本モードのみが伝播する様にすることは、この好適な手法の典型例である。一方で、2Dないし3D光導波路は、厚さが厚いためにマルチモード伝播になるが、このことは、設計が容易になることや、光デバイスとの光学的な位置合わせが容易になる観点から好ましい。
【0031】
ところで、2Dないし3D光導波路を用いた情報伝達においては、光を放射角φaで伝播させると、L/(Rφa)(L:光レシーバのサイズ、R:距離)に比例して、受信する部位での光強度が小さくなってしまう。また、大きな放射角で伝播する場合には、受信がなされる方向を除いては、光を無駄に使っていることになる。本発明においては、ライン導波路と2Dないし3D導波路の互いの利点を併せ持つ光回路を単一の光伝送装置(光伝送層)で実現しているので、場合に応じて導波路を使い分けることでこうした欠点を軽減できる。典型的には、ライン導波路を用いて高速な信号を伝送し、光伝送媒体すなわち2Dないし3D導波路を用いて比較的低速であるが自由に伝送を行う実施形態が挙げられる。ライン導波路では、十分な光強度を用いた通信を行えるために、高速で信頼性が高いデータ伝送が可能である。さらに、ライン導波路の設計により、伝播モードを制限することで(例えば基本モードのみの単一モード導波路とする)、高速なデータ伝送の信頼性を高められる。
【0032】
また、ライン導波路は、1:1の固定配線に専用的に用いる例が挙げられる。一方で、2Dないし3D光導波路では、1:nのブロードキャスト通信、m:nの通信などの任意の接続を行う例が挙げられる。すなわち、従来のライン導波路のみで自由な接続をするためには、多数の光スイッチが必要であったが、本発明では、2Dないし3D光導波路を用いてこれらの自由な接続を実現できる。さらに、予め高速な通信が必要と思われるクリティカルパスには、ライン導波路を配しておくことで、高速な通信にも対応できる。こうして、1:1高速通信と、低速ではあるが1:nやm:nなどの低速通信を、同一の層を用いて同時に動作させることができる。
【0033】
さらに、ライン導波路は、2Dないし3D導波路に埋め込まれ得るため、層数を増やす必要がなく、コンパクトなシステムとできる。コストの点でも削減がなされ得る。さらには、本発明においては、クリティカルラインのみにライン導波路を配置すればよいため、全ての素子に厳密な位置合わせを必要とする場合に比べて、位置合わせが容易になる。また、層数は増加しないため、薄型で高密度に実装がなされた回路基板を低コストで実現できる。
【0034】
次に、本発明の光伝送装置の実施形態を構成する部品について説明する。
光伝送媒体101は、伝播光に対して十分な透過率を有するものであれば、ガラス、半導体、有機材料などの任意の材料を適用できる。例えば、市販のガラス基板、ニオブ酸リチウムなどの単結晶基板、Si,GaAsなどの半導体基板、ポリカーボネート、アクリル、ポリイミド、ポリエチレンテレフタラートなどからなる有機シートなどを、そのまま用いられる。また、真空蒸着、ディッピング、塗布などの任意の手法で製膜する方法や、射出成型、押し出し成型などで成型して作成する方法等を用いてもよい。屈折率の異なる層で表面をコートしてクラッド層を形成してもよい。光伝送媒体101のサイズは、2Dないし3Dの任意位置間で情報伝達を行うことから、情報伝達速度にもよるが、例えば100ミクロン程度から数10cmのサイズが可能である。光伝送媒体101の厚さは、10ミクロン程度から数cmの範囲で可能であるが、光軸合わせの容易性の観点から50ミクロンから数ミリ程度の厚さが好ましい。
【0035】
光伝送媒体の一部であるライン導波路108も同様な材料を用いることができる。ライン導波路の断面サイズは、先に述べた様に、光伝送媒体の厚さよりも十分に小さいことが好ましく、1ミクロン程度から数100ミクロンの範囲である。ライン導波路は、一般的には直線的であるが、曲線的であってもよく、さらには、分岐を有してもよい。
【0036】
光トランスミッターに適用可能な発光素子としては、任意のレーザーダイオード、LEDなどが挙げられる。また、光トランスミッターに複数の発光素子を配してもよい。例えば、ライン導波路に結合する発光素子と、非ライン部に結合する発光素子を配する例が挙げられる。他にも、非ライン部に結合する発光素子においては、異なる伝播方向を持つ様に複数の発光素子を配してもよい。
【0037】
光トランスミッターに適用する光結合器は、発光素子からの光を2Dないし3D導波路に所定の放射角で光を放射できることが好ましい。この様な観点から、レンズやプリズム、ミラー、グレーティングなどを用いることができる。特に2Dないし3D導波路に所定の放射角で光を放射できる例として、円錐状や角錐形状、球状のミラーなどを適用することが好ましい。
【0038】
図3は、光トランスミッター121周辺の構成例を断面図として示す。図3(a)は、一つの散乱体141において、ライン導波路108への光結合と2Dないし3D導波路101への光結合を兼用する例である。すなわち、光トランスミッター121からの光を散乱体141の一部に局所的に照射する様にすることで、ライン導波路108に結合がなされ、一方で、散乱体141の全体に照射する様にすることで、全面拡散の伝播がなされる。局所照射と全体照射の切り替えは、不図示のミラーなどで制御することや、予め局所照射用、全面照射用の発光素子を配置し、駆動する素子を切り替えることで行える。後者は、ライン導波路108への光信号と2Dないし3D導波路101への光信号103を同時に独立に出力できるので、より好ましい。
【0039】
図3(b)は、ライン導波路108への光結合と2Dないし3D導波路101への光結合にそれぞれミラー142、散乱体141を設けた例である。この場合も、それぞれに対応した発光素子を選択することで、どちらか一方、もしくは両方を用いられる。また、この例の様にライン導波路108を光トランスミッター121の近い位置(図3(b)における光伝送媒体101の上部)に配置することで、ライン導波路108への光結合をより確実なものとできる。
【0040】
図3(c)は、光トランスミッター121が光伝送媒体(コート層)143に埋め込まれている例である。光トランスミッター121から垂直方向(図の下方向)に放出された光は散乱体141で散乱され2Dないし3D導波路101に結合する。光トランスミッター121から水平方向(図の横方向)に放出された光は、直接、ライン導波路108に結合される。これは、コンパクトに実装が可能な好ましい例といえる。
【0041】
一方で、光レシーバは、図3の光トランスミッター121とは逆の構成で、それぞれ構成できる(光信号103の矢印を逆にした構成)。また、2Dないし3D光導波路101の360°にわたる全方向からの光を受信可能な様に構成されていることが好ましい。この様に構成することで、光レシーバの構成は全て同一で、単純な構成とできるという利点がある。もちろん、2Dないし3D光導波路101の所定の方向からの光のみを受信する様に構成してもよい。
【0042】
光レシーバに適用可能な受光素子としては、PINフォトダイオード、MSMフォトダイオードなどが挙げられる。光レシーバにも光結合器を適用できる。上述の観点から、光レシーバに適用する光結合器は、任意の方向、すなわち、面内360度方向からの光を受光するこのが好ましいため、特に円錐状や球状のミラーを用いるのが好ましい。
【0043】
ポートとして、複数の受光部がアレイ状に配列されたものを用いることもできる。特に、アレイのそれぞれの受光部に対して入射される方向が異なる様に、受光部を配することもできる。アレイの中で用いる受光部を選択することで、光が到達した方向の分別が可能となる。また、ライン導波路を伝播する光を選択的に受光可能な受光部を配する構成でもよい。
【0044】
光伝送媒体101は任意の基板上に配し得る。基板としては、プリント基板、アルミやSUSなどの金属基板、Si,GaAsなどの半導体基板、ガラスなどの絶縁基板、PMMAやポリイミドやポリカーボネートなどの樹脂性の基板やシートを適用できる。こうした実施形態を図6に示す。図6の光電融合配線基板では、電気配線106および電子デバイス(LSI)107が実装された電気配線層106とフィルム状の光伝送媒体101が積層され、電子デバイス107からの電気信号が電気配線106を介して光トランスミッターあるいは光レシーバ(ポート102)に接続されている。この様な構成により、電子デバイス107からの信号は光トランスミッターで光信号に変換され、ライン導波路108や2Dないし3D導波路101を介して光レシーバ、さらには電子デバイス107へと伝達させられる。
【0045】
図6に示す様に、本発明の光電融合回路は、電子デバイス107とそれらを接続する電気配線106を有した電子回路と光伝送媒体101を伝送媒体として用いた光回路が共存している。電子デバイス107からの信号が、ポート102において光信号に変換され、光信号103は、光伝送媒体101またはライン導波路108を伝播後、別のポート102において電気信号に変換されることで、光回路が構成される。
【0046】
ポート102は、光信号を発信もしくは受信する機能を有する。すなわち、電気信号を光信号に変換する光トランスミッター、光信号を電気信号に変換する光レシーバ、もしくは、その両方を有しているが、両方を有していることが機能性の観点から好ましい。
【0047】
図6は、簡単な構成として、3つのポート102を有した回路において、発信を担うポートを1つと受信を行うポートを1つ配した断面図であるが、例えば図8の上面図に示す様に、面内に任意の数のポート102を任意の位置に配置可能である。
【0048】
図6において、ポート102は光伝送媒体101に接して上部に配置しているが、これにこだわるものでなく、光伝送媒体101の中に埋め込む様に配置し、直接、導波路に光を結合したり、光伝送媒体101の端面に配置してもよい。
【0049】
電気配線106はアルミ、銅などの金属配線であり、その作成には、真空蒸着、導電性ペーストをスクリーン印刷法で形成する方法が用いられる。他にも、電解銅箔等の金属箔を積層し、所望のパターンに形成されたエッチングレジストを用いて金属箔を化学エッチングすることにより、回路導体パターンを形成する手法などが用いられる。電子デバイス107としては、抵抗、コンデンサなどの電気部品をはじめ、CPU、RAM、RF発振器等などのIC、LSIチップなどを含み得る。
【0050】
この様な本発明の回路基板は、高速性、EMIフリーといった光回路の特徴を有することに加えて、回路基板としての設計の自由度が高くなる。さらに、適宜、2Dないし3D光導波路を用いた接続により、光回路の接続を自由に変更することも可能である。
【0051】
【実施例】
以下に更に具体的な実施例をあげて、本発明を説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に限られるものではなく、上述の概念に含まれるものであれば、その構成、製法等はこだわらない。
【0052】
「実施例1」
実施例1は、図1に準じた構成の光伝送装置を実現した例である。本実施例においては、光伝送媒体101は、フッ素化ポリイミド(屈折率1.55程度)からなる。そのサイズは3cm×5cmである。また、光伝送媒体101には、図1(a)、(b)に示す様に、直線状のライン導波路108が水平方向に1本埋め込まれている。ライン導波路108の断面は、図2(a)に示す様に、角型形状であり、そのサイズは25ミクロン程度である。
【0053】
ライン導波路108の部位の屈折率は、周囲の非ライン部の屈折率と比べて約1%程度大きい。ライン導波路の部位と非ライン部は、共にフッ素化ポリイミドからなるが、フッ素含有量を変えることで屈折率を調整している。この様な構造は、非ライン部となるフッ素化ポリイミド膜を基板上に形成した後、ライン導波路108を形成し、さらに非ライン部となる膜をオーバーコートすることで作成される。ライン導波路108のパターンは、ライン導波路となるフッ素化ポリイミド膜を形成後、レジスト膜を形成し、フォトリソグラフィーによるパターニング、さらに酸素プラズマを用いたドライエッチを行うことで形成した。
【0054】
ライン導波路108のサイズは25ミクロン程度であるので、単一モードではないが比較的少数のモードのみを伝播するライン導波路である。一方で、光伝送媒体101を2D光導波路として伝播する際には、厚さが厚いため非常に多くのモードが伝播可能である。図1(c)のB−B’断面図に光線103Bの例を示した。この様に光伝送媒体101の上下面で反射を繰り返す様々な光線が多数存在することになる。
【0055】
本実施例では、図1に示す様に、光トランスミッター121と光レシーバ122を光伝送媒体101の上に実装した。光トランスミッター121Aと光レシーバ122Aの距離は約4cm、光トランスミッター121Bと光レシーバ122Bの距離は約1.5cmである。光トランスミッター121としては、面発光レーザ(発光波長850nm、出力3mW)を用い、光レシーバ122にはSiのPIN型フォトダイオードを用いた。光トランスミッター121、光レシーバ122とライン導波路108、非ライン部の光結合には、それぞれ、散乱体として45度ミラー(不図示)が用いられている。散乱体の作成には、光伝送媒体101の裏面から、機械加工やレーザ加工、エッチングなどで所望の形状を形成後、ミラーとして金属膜を形成するなどの手法を用いられる。
【0056】
光トランスミッター121Aから出力された700MHzで変調された光信号103Aは、ライン導波路108を伝播し、光レシーバ122Aで受信される。光トランスミッター121Bから出力された400MHzで変調された光信号103Bは、非ライン部に結合する。光トランスミッター121Bに対応した45度ミラーは反射面が荒れているため、光信号103Bは約60度の放射角で光伝送媒体101を伝播し、光レシーバ122Bで受信される。この際、光信号103Bは、その一部がライン導波路108を通過することになる。すなわち、ライン導波路108における光伝送経路と2D導波路を用いた光伝送経路が互いに交差することになる。しかし、ライン導波路108と非ライン部の屈折率差が小さく、ライン導波路108の断面サイズが光伝送媒体101の厚さに比べて十分小さいため、混信や損失は問題とならなかった。こうして、光信号103Aと光信号103Bは、同時に伝送を行うことが可能であった。
【0057】
ここで、図1において光信号103Bは光レシーバ122Bのみで受信されるが、光信号103Bが伝播しうる任意の別の位置に光レシーバを配することで、その位置でも信号を受信できる。
【0058】
本実施例により、ライン導波路108と2D導波路の空間を共有して配置し、それらを同時に使うことや、使い分けることが実現された。この様な構成は、ライン導波路と2D導波路が単一の層で機能し得るため、自由度が高い光伝送装置をコンパクトに実現したといえる。
【0059】
「実施例2」
実施例2は、上面図である図4に準じた構成の光伝送装置を実現した例である。本実施例では、光伝送媒体101として、PMMA(屈折率1.49程度)の中にライン導波路108として単一モードの石英光ファイバーが埋め込まれたものを用いている。光ファイバーの断面は、図2(f)に示す様な構成となる。こうして、光ファイバーのコア部132がライン導波路108となり、光ファイバのクラッド部131と周辺のPMMAが非ライン部となる。
【0060】
用いた光ファイバーのコア径は10μm程度、クラッド径は125μm、比屈折率は0.2%である。光伝送媒体101の厚さ、すなわちPMMAの厚さは200μmであるので、ライン導波路108は単一モード導波路であるのに対して、光伝送媒体101はマルチモードの2D光導波路として用いられる。
【0061】
本実施例では、図4に示す様に、光伝送媒体101のサイズは3cm□とし、その周囲の端面に光トランスミッター、光レシーバを一つずつ有した光ポート102が実装されている。ライン導波路108は水平方向に4本配置されている。図4において光伝送媒体101の左右に配置された光ポート102は、光トランスミッターとして端面発光型レーザ(発光波長1300nm、出力5mW)を有しており、その光出力はレンズを介して光伝送媒体101の端面からライン導波路108に結合させた。
【0062】
図4において光伝送媒体101の上下に配置された光ポート102も、光トランスミッターとして端面発光型レーザ(発光波長1300nm、出力5mW)を有しており、その光出力は、直接、端面から光伝送媒体(非ライン部)に結合させた。結合部の光伝送媒体端面は荒れているため、光信号は、対向する光ポート102の全てに向かって拡散伝播される。放射角は45度程度である。
【0063】
それぞれのポート102の光レシーバには、InGaAsのPIN型フォトダイオードを用いた。図4において光伝送媒体101の左右に配置された光ポート102の光レシーバ102は、レンズを介してライン導波路108からの光信号を選択的に受光可能な様に実装された。光伝送媒体101の上下に配置された光ポート102の光レシーバは、光伝送媒体(非ライン部)からの光信号を、直接、受信する。
【0064】
本実施例において、光信号103Aは800MHzで変調し、光信号103Bは100MHzで変調している。図4において光伝送媒体101の上下に配置されたポート102から発せられた光信号の一部は、ライン導波路108を通過することになるが、混信の問題にはならなかった。これは、ライン導波路108の径が、光伝送媒体101の厚さよりも十分小さいことによる。また、光信号103Bがライン導波路108と交差する角度を或る一定範囲に(例えば45度〜90度の範囲以内)のみとなる様に設計されていることで、混信に対してのマージンを大きくすることができている。
【0065】
図4の左右方向の通信は、ライン導波路108を用いた固定配線である。図4の上下方向の通信は1:Nのマルチキャスト通信が可能である。さらに、図4の(a)、(b)の様に発信するポート102を切り替えることで、光回路の変更(再構成)が可能である。
【0066】
この様に、本実施例では、左右方向のポート間光伝送はライン導波路を用いることで高速な信号を扱うことが可能である。一方で、上下方向のポート間光伝送は、2D光導波路を用いた通信であるため自由度の高い伝送が可能である。すなわち、本実施例においてもライン導波路と2D導波路が空間を共有して配され、それらを併用することで、回路の柔軟性と高速性を併せ持たされている。特に、電子回路と上述の光伝送装置が共存する回路基板において、光回路の構成を自由に変更できる回路基板である。
【0067】
「実施例3」
実施例3は、図5に準じた構成の光伝送装置を実現した例である。本実施例では、光伝送媒体101としては実施例1と同様な構成を適用した。本実施例においては、光伝送媒体101のサイズは3cm□であり、複数のライン導波路108で結ばれてデータ信号を送受信するポート102を有する。ライン導波路108で結ばれたポート102間は、複数のライン導波路108を用いてパラレル伝送を行うことができる。また、それとは別に、クロック信号をブロードキャストするブロードキャストポート123を有している。ブロードキャストポート123からの光信号103Bは、2D導波路である光伝送媒体を伝播し、各ポート102で受信される。
【0068】
ポート102はライン導波路108への光出力を行う光トランスミッターと、ライン導波路108からの光を受信する光レシーバと、2D光導波路101を伝播してくるクロック信号を受信する光レシーバを有する。また、ライン導波路108で結ばれた送受信ポート102のクロックを受信するレシーバはブロードキャストポートから等距離の位置に配してある。本実施例では、ライン導波路108を用いてデータ伝送を行うと共に、クロック信号をブロードキャストポート123からポート102に伝送する。この際に、送受信ポートにおいて受信するクロック信号は、送受信ポートがブロードキャストポート123から等距離に配されているため、遅延差がない。トランスミッターとレシーバの間で、遅延の少ないクロック配信がなされるため、ライン導波路108を用いた双方向データ伝送を効率良く行なうことができる。
【0069】
「実施例4」
実施例4は、図7に準じた構成の回路基板を実現した例である。本実施例の回路基板の模式断面図である図7において、光伝送媒体101を一対の電気配線層105a、105bが挟む構成になっており、電気配線層105aと光伝送媒体101の界面付近にポート102が設置してある。光伝送媒体101は、実施例1のそれに準じている。基板100及び光伝送媒体101のサイズは3cm□であり、ポート102は図8の様に5×5配列で25個配してある。
【0070】
また、4隅のポート102間のみは図8の様にライン導波路108の接続が成されており、これらのポート102は、ライン導波路108を介しての光接続と2D導波路101を介しての光接続の両方を用いることができる。他のポート102は2D導波路101を介しての光接続のみが可能となっている。
【0071】
さらに、光伝送媒体101は、電子デバイス107が実装されたプリント基板を積層、接着することで、図7に示す様な積層され高密度実装された回路基板となっている。電子デバイス107であるLSIの電気信号(CMOSロジックなど)は、ポート102と光伝送媒体101またはライン導波路108を介して、光により信号を伝達することが可能である。また、電気配線106を介して近傍の電子デバイス107に信号を伝送することもできる。電気配線106を用いるか、ライン導波路108を用いた光伝送を用いるか、2D光導波路101を用いた自由な光伝送を用いるかは、場合に応じて、選択することができる様になっている。
【0072】
LSI107のロジック信号(例えばCMOSなら3.3V)は、ポート102の発光素子を駆動するのに十分な電圧である。ポート102における発光素子に順バイアスとなるようロジック信号を印加することで、電気信号は光信号に変換される。発光素子として0.85μm帯面発光レーザ(VCSEL)が用いられ得る。個々のVCSELの特性は、駆動電流3.0mA、光出力3mWとなっている。本実施例のポート102は、ライン導波路108へ信号を出力するVCSELと、2D光導波路101へ全方位に拡散伝播する光信号を出力するVCSELを有している。どちらの光伝播を用いるかは、どちらのVCSELを駆動するかを選択することで行う。
【0073】
光伝送媒体101を伝播してくる光信号は、ポート102の受光素子に取り込まれ電子信号に変換される。受光素子としては、Si−PINフォトダイオードを用い、これは電子回路107に接続される。変換された電気信号は入力電気信号として、近接するLSI内部に取り込まれ処理される。この際、受光素子と共に電気信号を増幅するプリアンプを集積していれば、CMOSコンパチブルの電圧に復元できる。また、受光部は円錐形状の光結合部を用いることで、2D光導波路101の360°全方位からの光を受光できる。
【0074】
本実施例の電子デバイス及び光デバイスを動作させたところ、ポート102間で光回路が形成されており、所望の動作を行うことが確認された。すなわち、ライン導波路108と2D光導波路101を併用した光回路、さらには電子回路107が有効に働くことを確認できた。
【0075】
この様な2次元配列されたポート間の相互接続において、ライン導波路のみで自由な接続を行おうとすると、複数のポートを経由して通信を行うか、多数の光路変換や光スイッチなどを設けることが必要となる。本実施例においては、光伝送媒体を2D導波路として用い、遠距離ポート間であってもダイレクトな伝送が可能になった。この様な回路基板は、電子回路、ライン導波路を適用した光配線に加えて、自由に接続を変更可能な2D光導波路を有し、配線自由度の高い回路基板である。
【0076】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明によって、高速性と柔軟性を兼ね備えコンパクトな構造に容易にできる構成を有する光伝送装置を提供することができる。また、高速性、EMIフリーといった光回路の特徴を有することに加えて、高密度に実装が可能であることや、配線自由度の高いという効果を持ち得る光電融合回路が容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光伝送装置の一実施形態を示す図である。
【図2】本発明の光伝送媒体中のライン導波路の例を示す断面図である。
【図3】本発明による光伝送装置の実施形態の光トランスミッター周辺の構造を示す断面図である。
【図4】本発明の光伝送装置の実施例2を示す上面図である。
【図5】本発明の光伝送装置の実施例3を示す上面図である。
【図6】本発明の実施例4である電子回路、光回路を積層した光電融合回路を示す断面図である。
【図7】光伝送媒体における光信号の伝播を説明する図である。
【図8】本発明の光伝送装置の一例のポートの配列を示す上面図である。
【符号の説明】
100 基板
101 光伝送媒体
102 ポート
103 光信号(伝播光)
104 放射角
105 電気配線層
106 電気配線
107 LSI(電子デバイス、電子回路)
108 ライン導波路
121 光トランスミッター
122 光レシーバ
123 ブロードキャストポート
131 クラッド
132 コア
141 散乱体
142 ミラー
143 コート層(光伝送媒体)

Claims (7)

  1. 光伝送媒体と複数の光レシーバを有した光伝送装置であって、該光伝送媒体は線状のライン導波路を有し、該光レシーバの少なくとも一つは該ライン導波路を伝播する第1の光信号を受信し、該光レシーバの少なくとも一つは該光伝送媒体を伝播する第2の光信号を受信できる様に構成されていることを特徴とする光伝送装置。
  2. 複数の光トランスミッターを有し、該光トランスミッターの少なくとも一つから発せられた第1の光信号は該ライン導波路を伝播し、該光トランスミッターの少なくとも一つから発せられた第2の光信号は光伝送媒体における該ライン導波路以外の部位である非ライン部に結合し、光伝送媒体を伝播する様に構成されている請求項1に記載の光伝送装置。
  3. 前記ライン導波路は、光伝送媒体における該ライン導波路以外の部位である非ライン部より複素屈折率が大きい請求項1または2に記載の光伝送装置。
  4. 前記ライン導波路の複素屈折率と前記非ライン部の複素屈折率の差が1%以下である請求項3に記載の光伝送装置。
  5. 前記光伝送媒体はシート状の2次元的な光導波路である請求項1乃至5のいずれかに記載の光伝送装置。
  6. 前記ライン導波路の断面積の1/2乗が、該光伝送媒体の厚さの1/4以下である請求項5に記載の光伝送装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の光伝送装置と、電気配線および電子デバイスを備える電気配線層が積層されてなり、該電子デバイスが該電気配線を介して前記光トランスミッターあるいは光レシーバに接続されてなることを特徴とする光電融合回路。
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