JP2003029070A - 光電融合配線基板、および光配線基板 - Google Patents

光電融合配線基板、および光配線基板

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JP2003029070A JP2001219723A JP2001219723A JP2003029070A JP 2003029070 A JP2003029070 A JP 2003029070A JP 2001219723 A JP2001219723 A JP 2001219723A JP 2001219723 A JP2001219723 A JP 2001219723A JP 2003029070 A JP2003029070 A JP 2003029070A
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optical waveguide
light
signal
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Tatsuya Iwasaki
達哉 岩崎
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  • Optical Integrated Circuits (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電磁波干渉ノイズの心配がなく、設計の自由度
が高い光電融合配線基板、および光配線基板である。 【解決手段】光電融合配線基板は、電子デバイス103、
光デバイス105、106、電気配線104、および光デバイス
間を光学的に接続する光伝送シート100を有する。光伝
送シート100は、複数の光導波層101、102が積層された
構造を有し、光デバイス105から出力された光信号は少
なくとも2層以上の光導波層101、102を経由して伝播
し、別の光デバイス106に入力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子デバイスおよ
び光デバイスが混在して配置された光電融合配線基板、
光デバイスが配置された光配線基板などに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、パーソナルコンピューター、さら
には携帯電話や個人情報端末(PDA: Personal Dig
ital Assistant)などの情報処理機器は、処理速度の
速いことと小型・軽量であることが同時に求められる。
しかしながら、処理速度が上がるにつれ、電子回路基板
内における配線遅延の影響が大きくなることが指摘され
ている。これを防ぐには、チップ内およびチップ間の配
線を極力短くすることが最も単純な方法である。このこ
とは、基板の小型化にも繋がるため、これまで多くの提
案がなされてきた。
【0003】しかしながら、処理速度が上がるにつれ、
別の問題点が顕在化してきた。それは電磁放射干渉ノイ
ズ(EMI: Electromagnetic Interference)であ
る。
【0004】EMIについて説明する。電子部品同士が
近接して配置されることから、配線は短くなるが、配線
密度は高くなる。この結果、近接した信号線に高速の信
号が流れた場合、相互の電磁誘導により電磁波が干渉し
合ってノイズを発生し、信号が正しく伝送できないので
ある。特にモバイル端末では、低電圧化が進む影響で、
従来より大電流で駆動されるケースが増えており、EM
Iの影響が大きくなってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これを防ぐ方法とし
て、たとえば、電子回路基板を多層にすることで、層ご
との電磁放射ノイズ耐性(EMC)を高める方策が通常
とられているが、コストや歩留まりの点で問題がある。
【0006】別の手法としては、たとえば特開平5-6777
0号公報や特開平6-308519号公報に、ライン導波路すな
わちライン状光配線を用いる方法が提案されている。ラ
イン状光配線は、本質的に電磁無誘導の利点を有する
が、これらの方法では、ライン状光配線として、厚さ数
ミクロンから数十ミクロンの線状光導波路を用いてい
る。この様な手法は、光軸合わせが困難、光導波路に微
細加工が必要、部品点数が多い、作製が難しいなどの課
題がある。
【0007】一方で、2次元状の光導波路を光バスとし
て適用した例が、特開平10-186185号公報や特開平10-21
5067号公報に開示されている。それぞれ、特開平10-186
185号公報は2次元状の光導波路を積層した構成を示
し、特開平10-215067号公報は導波路の厚さ方向に屈折
率を連続的に変化させた構成を示す。
【0008】しかし、これらの例は、導波路の端面から
の光信号の入射、出射に限られており、光電融合配線基
板として適用するには、設計の自由度や拡張性が低いと
いう課題があった。
【0009】本発明の目的は、上記の課題に鑑み、電磁
波干渉ノイズの心配がなく、設計の自由度が高い光電融
合配線基板、および光配線基板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の光電融合配線基板は、複数の電子デバイス、複数の
光デバイス、該電子デバイスもしくは光デバイス間を電
気的に接続する電気配線、および該光デバイス間を光学
的に接続する光伝送シートを有した光電融合配線基板で
あって、該光デバイスは、該電子デバイスからの電気信
号を光信号に変換して光伝送シートに出力する発光デバ
イス、あるいは該光伝送シートからの光信号を電気信号
に変換する受光デバイスを含み、該光伝送シートは、複
数の光導波層が積層された構造を有し、該光デバイスか
ら出力された光信号は少なくとも2層以上の該光導波層
を経由して伝播し、別の光デバイスに入力されることを
特徴とする。
【0011】上記構成において、前記光伝送シートは、
厚さ方向に連続的に屈折率が変化する光導波層から成っ
てもよく、このとき光デバイスから出力された光信号は
該光導波層を経由して伝播し、別の光デバイスに入力さ
れる。
【0012】上記の基本構成に基づいて、以下の如き態
様も可能である。前記光信号は、第1の光デバイス(発
光デバイス)から第1の光導波層に出力され、伝播する
とともに第2の光導波層に移行し、第2の光導波層から
第2の光デバイス(受光デバイス)に入力され得る。こ
れは典型例であって、この設計は場合に応じて種々に決
めればよい。
【0013】前記光信号の光導波層の経由ないし移行
が、光導波層界面の屈折あるいは全反射によりなされ
る。界面での散乱で行われる場合もある。更には、前記
光信号の光導波層の経由ないし移行が、光導波層端面に
配されたミラーによる反射によりなされてもよい。この
設計も場合に応じて種々に決めればよい。
【0014】前記光デバイスは、前記光導波層中に形成
された光結合部を介して該光導波層に光学的に接続され
たり、前記光導波層中に埋め込まれて直接該光導波層に
光学的に接続されたりする。この設計も場合に応じて種
々に決めればよい。
【0015】前記光デバイスは発光デバイスと受光デバ
イスが一体化した一体型光デバイスであり、該一体型光
デバイスは前記光伝送シート中に埋め込まれ、発光デバ
イスと受光デバイスが異なる光導波層に光学的に接続さ
れている様にもできる。
【0016】前記光伝送シートを伝播する光は、所定範
囲の伝播角の光の成分が多くなる様に構成され得る。ま
た、前記光伝送シートは、物理的性質の異なる或いは同
じ複数の光導波層が積層された構造を有し得る。これら
の設計も場合に応じて種々に決めればよい。
【0017】発光デバイスが光学的に接続される第1の
光導波層の厚さは、該発光デバイスから光信号を受ける
受光デバイスが光学的に接続される第2の光導波層の厚
さよりも薄かったり、発光デバイスが光学的に接続され
る第1の光導波層の屈折率は、該発光デバイスから光信
号を受ける受光デバイスが光学的に接続される第2の光
導波層の屈折率よりも大きかったりする。これらの設計
も場合に応じて種々に決めればよい。
【0018】更に、上記目的を達成する本発明の光配線
基板は、複数の光デバイス、および該光デバイス間を光
学的に接続する光伝送シートを有した光配線基板であっ
て、該光デバイスは、電子デバイスからの電気信号を光
信号に変換して光伝送シートに出力する発光デバイス、
あるいは該光伝送シートからの光信号を電気信号に変換
する受光デバイスを含み、該光伝送シートは、複数の光
導波層が積層された構造を有し、該光デバイスから出力
された光信号は少なくとも2層以上の該光導波層を経由
して伝播し、別の光デバイスに入力されることを特徴と
する。
【0019】上記光配線基板でも、光伝送シートは、厚
さ方向に連続的に屈折率が変化する光導波層から成って
もよく、このとき光デバイスから出力された光信号は光
導波層を経由して伝播し、別の光デバイスに入力され
る。
【0020】
【作用】本発明の光電融合配線基板ないし光配線基板の
第1の特徴は、光情報伝達に2次元導波路すなわち光伝
送シートを適用することである。これにより、従来の線
状導波路とは異なり、所望の任意位置への光デバイス実
装が可能となり、位置合わせが比較的容易に光デバイス
と光導波層の光結合を行うことができるという作用・効
果がある。また、光回路の適用により電磁放射ノイズに
強い光電融合配線基板を実現できる。
【0021】この様に、光伝送路として2次元伝送路す
なわち光伝送シートを用いることで、任意の位置に光デ
バイスを配置することができ、任意の点に配した光デバ
イスから全ての光デバイスに2次元的に光データを送信
することもできる。この光伝送シートは、以下のような
理由でライン導波路すなわちライン状光配線より好まし
い。
【0022】ライン状光配線は、電磁放射ノイズの抑制
の観点から大きな利点を有するが、1本当たりの配線の
物理的大きさは、光導波路を用いる限り電気配線にくら
べ一桁以上大きい。そのため、全ての電気配線をライン
状光配線に変更すると、サイズが大きくなったり、曲げ
による損失が大きくなるなどのデメリットの方が大きく
なる。さらに、ライン状光配線を導入することで、従来
の電気配線パターンの変更を余儀なくされるデメリット
もある。光伝送シートを用いる本発明においては、電気
配線と光配線を分離して配置し、かつ光配線を2次元光
導波路とすることで、電気配線の設計に影響を与えるこ
となく、光デバイス間の情報伝達が可能となる。また、
本発明の光配線基板に配置された光デバイスの電極を電
子回路基板の適当な位置に電気的に接続して該光配線基
板を電子回路基板上に接着して光電融合配線基板を構成
するときも、こうした作用・効果がある。
【0023】さらに、複数の光デバイスを光伝送シート
に実装(結合)しようとすると、その配置によっては、
図11に示す比較例のように、互いの光結合部708や、電
子デバイス703に電気配線704で接続された光デバイス70
5、706自身が光導波層802内に光路影を作り、光伝達経
路707に沿って正確な情報伝送が行えないことがあっ
た。よって、光回路の設計自由度が不十分な場合があっ
た。
【0024】本発明の光電融合配線基板ないし光配線基
板の第2の特徴は、図1、図2に示すように複数層の光
導波層で構成される光伝送シート(或いは、図9に示す
ように厚さ方向に連続的に屈折率が変化する充分な厚さ
の光導波層で構成される光伝送シート)を適用すること
で、多数の光デバイスを配した際にも、上記光路影の心
配を少なくでき、全ての受光デバイスに誤りなく情報を
伝達できることにある。これにより、光デバイス配置の
レイアウトの自由度が大幅に向上し、高密度に光素子を
実装することが可能となる。すなわち、複数層の光導波
層などを適用することで、光伝送シートの設計自由度、
拡張性が高くなるという作用・効果がある。図1は、光
導波層の層数が2層であって、発光デバイスからの出力
は、第1の光導波層に出力され、伝播するとともに第2
の光導波層に移行し、第2の光導波層から別の光デバイ
スに入力される例を示したが、光導波層の層数は、必要
に応じて図3のように多層化でき、光伝送シートの拡張
性をより高めることもできる。図3において、各光デバ
イスへの電気配線は省略されているが、光導波層側面や
内部にスルーホールを配した電気配線を介して電子デバ
イスとの電気的な結合がなされる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明の光電融合配線基板
の実施の形態について説明する。
【0026】図1、図2、図3は本発明の光電融合配線
基板の幾つかの例を説明する模式的断面図である。これ
らの図において、100は光伝送シート、101と102は、そ
れぞれ、光伝送シート100を構成する第1の光導波層と第
2の光導波層、103は光伝送シート100の表面に形成され
た電子デバイス、104は光伝送シート100の表面に形成さ
れた電気配線、105と202は光伝送シート100の表面ない
し中に配置されたレーザー、LEDなどの発光デバイ
ス、106と203は光伝送シート100の表面ないし中に配置
されたフォトダイオードなどの受光デバイス、107は光
伝送経路を示す線(実際の光線ではない)、108は光伝
送シート100と発光デバイス105ないし受光デバイス106
を光学的に結合する円錐状ミラーなどの光結合部、201
は発光デバイス202と受光デバイス203の一体型光デバイ
スである。
【0027】図1、図2、図3に示すように、光伝送シ
ート100の上下に、電子デバイス103、光デバイス105、1
06、202、203、電気配線104が配されている。図1(a)
は、最も単純な例として、発光デバイス105と受光デバ
イス106を1個ずつ配した例である。図1(b)は、2個ず
つの発光デバイス105と受光デバイス106を配した例であ
る。それぞれ任意の個数の光デバイスを配置可能であ
る。電子デバイス103と光デバイス105、106、202、203
間は電気配線104により電気的に接続されている。さら
に、光デバイス105、106、202、203間は、光伝送シート
100(光伝送経路107)によって光学的に接続される。光
伝送シート100は、これらの例では、複数の光導波層10
1、102が積層された構造を有し、第1の光デバイス(発
光デバイス)105、202から出力された光信号は少なくと
も2層以上の光導波層を経由して伝播し、第2の光デバ
イス(受光デバイス)106、203に入力される。上述の様
な光の伝播を実現するために、複数の光導波層101、102
の厚さや屈折率、光結合部108の構成、光デバイス105、
106、202、203の発光面と受光面の位置、角度などが設
定される。
【0028】図1(a)、(b)においては、発光デバイス1
05からの出力光は光結合器108を介して光導波層101に結
合がなされ、受光デバイス106への入力光も光導波層102
から光結合器108を介して受光デバイス106に結合がなさ
れている。一方で、図2(a)、(b)においては、光デバ
イス105、106、202、203は光伝送シート100中に埋め込
むように配置され、直接、光導波層101、102に光結合さ
れている。すなわち、光デバイス105、106、202、203の
発光面と受光面がダイレクトに光導波層101、102の材料
に接している。図2(b)は、発光デバイス202と受光デ
バイス203を光伝送シート100内の面内方向同位置に配置
した例であり、特に、光デバイスの一部は、発光デバイ
ス(出力部)202と受光デバイス(入力部)203が一体化
したデバイスを用いている。こうした構成により、更な
る高密度実装が可能となる。
【0029】図1、図2においては、光伝送シート100
の表面(上面)に発光デバイス105、202を配し、裏面
(下面)に受光デバイス106、203を配しているが、両方
を同じ面に配してもよい。
【0030】光伝送シートを適用した本発明の光電融合
配線基板の概念的斜視図を図10に示す。光配線となる光
伝送路にシート状光導波路である光伝送シート602を適
用することで、任意の位置に光デバイスを配置すること
ができ(図10では、LSI601及び光I(Input)/O(Outp
ut)機能付きIC603中にある)、必要なら、任意の点に
配した光デバイスから全ての光デバイスに2次元的に光
データ605を送信することができる。この光伝送シート
は、本発明の作用の説明の所で述べた様な理由でライン
導波路すなわちライン状光配線より好ましい。
【0031】このような光伝送シート100、602において
は、光デバイス、すなわち発光デバイス及び受光デバイ
スが2次元的な多方位に光を放射、受光できることが好
ましい。光結合器108としては、光導波層内や層の界面
などにレンズやプリズム、散乱体、誘電球、金属球など
を配することができる。特に2次元の多方位に光を放
射、受光できる点で、円錐状や球状のミラーや散乱体な
どを適用することが好ましい。勿論、45度ミラーを用
いて所定方向に光を放射したり、所定方向からの光を受
光したりすることもできる。
【0032】光伝送シート100、602は、伝播光に対して
十分な透過率を有するものであれば、ガラス、半導体、
有機材料などの任意の材料を適用できる。たとえば、市
販のガラス基板、ニオブ酸リチウムなどの単結晶基板、
Si、GaAsなどの半導体基板、ポリカーボネート、
アクリル、ポリイミド、ポリエチレンテレフタラートな
どからなる有機シートなどを、そのまま用いることがで
きる。他にも真空蒸着、ディッピング、塗布などの任意
の手法で製膜することや、射出成型、押し出し成型など
で成型して作製する方法などを用いてもよい。光伝送シ
ート100、602の厚さは、1ミクロン程度から数cmの範
囲で可能であるが、光デバイスとの光軸合わせの容易性
の観点から50ミクロンから数ミリ程度の厚さが好まし
い。光伝送シート100、602の広さとしては、2次元の任
意位置間での情報伝達を行うことから、情報伝達速度に
もよるが、たとえば100ミクロン程度から数10cm
のサイズが挙げられる。
【0033】また、光伝送シート100、602は任意の基板
上に配してもよい。基板としては、プリント基板、アル
ミニウム、SUSなどの金属基板、Si、GaAsなど
の半導体基板、ガラスなどの絶縁基板、PMMAやポリ
イミド、ポリカーボネートなどの樹脂性の基板やシート
を適用することができる。
【0034】電子デバイス103としては、抵抗、コンデ
ンサなどの電気部品をはじめ、CPU、RAM、RF発
振器等などのIC、LSIチップなどがある。
【0035】光デバイスについては、発光デバイス10
5、202は、電子デバイス103からの電気信号を光信号に
変換して光伝送シート100、602に出力するものであり、
レーザーダイオード、LEDなどが挙げられる。受光デ
バイス106、203は、光伝送シート100、602からの光信号
を電気信号に変換するものであり、フォトダイオードな
どが挙げられる。図1乃至図3では、電子デバイスと光
デバイスは別のものとして描いてあるが、図10で示す如
く、光デバイスと電子デバイスが集積された一体型光デ
バイスや光電融合チップを用いてもよい。
【0036】電気配線104、604の作製法には、真空蒸着
とリソグラフィー技術により、Al、Cu、Ag、Au
等の配線パターンを形成する手法が挙げられる。他に
も、Cu、Ag、Au等の導電性ペーストをスクリーン
印刷法でアルミナ基材上に印刷して回路導体パターンを
形成した後、導電性ペーストを焼成したり硬化させて回
路導体を形成する手法を用いてもよい。他にも、光伝送
シート100、602上に電解銅箔等の金属箔を積層し、所望
のパターンに形成されたエッチングレジストを用いて金
属箔を化学エッチングすることにより、回路導体パター
ンを形成する手法を用いてもよい。
【0037】本発明において、典型的には、光伝送シー
トは複数の光導波層を有するが、代表的には、それぞれ
の光導波層は屈折率などの物理的性質の異なる層であ
る。また、物理的性質が同じ層であっても、その間に接
着層、界面の乱れなどを有し(ここで光路の方向が変わ
る)、各層が光学的に区別可能である場合もあり得る。
【0038】さらには、図1、図2、図3においては、
屈折率が層間で不連続に変化する場合が説明されている
が、図9のように、充分な厚みを持つ光導波層301の厚
さ方向に連続的に屈折率が変化する場合もありえる。
【0039】図4、図5、図6、図7は複数の光導波層
を積層した光伝送シートの構成例を示す図であり(図4
(b)の例では部分的に3層積層されている)、そこでは
光導波層101、102、111内の光線110の振る舞いをも示
す。複数の光導波層101、102、111間の信号光の移行
は、図4のように光導波層101、102、111の端面に配さ
れたミラー109による反射でなされたり、図5、図6、
図7に示すように光導波層101、102界面での屈折や全反
射によってなされたりする。回路設計の自由度の観点か
ら、後者の手法が特に好ましい。他方、前者に関して
は、光導波層101、102、111間の信号光の移行に加え
て、光導波層端面からの戻り光による誤通信を回避でき
るという特徴がある。勿論、端面ミラー109での反射と
光導波層101、102、111界面での屈折や全反射の両方を
用いて光導波層101、102、111間の信号光の移行を行な
ってもよい。これら何れの場合においても、こうした移
行が実現するように、複数の光導波層101、102、111の
厚さと屈折率と端面ミラー角度、光結合部、光デバイス
105、106の発光面と受光面の位置、角度などが設定され
ている。
【0040】図5は、2層の光導波層101、102を積層し
て第1の光導波層101に発光デバイス105を配し、第2の
光導波層102に受光部(受光デバイス)106を配した例に
おいて、光線110追跡の例を示したものである。図5
は、第1の光導波層101の屈折率が第2の光導波層102の
屈折率より大きい場合を示す。更に、図6は光導波層10
1、102の厚さが異なる2つの場合を示し、図7は第1の
光導波層101の屈折率と第2の光導波層102の屈折率の大
小関係が異なる2つの場合を示す。
【0041】図5(a)に示すように、光線110の伝播角
(図7(a)のθを参照)によって、光導波層の外にリー
クするものや、第1の光導波層101内のみを導波するもの
や、第1の光導波層101と第2の光導波層102にわたって
導波するものがあることが分かる。図8に示すように、
或る特定の範囲の伝播角の光が多くなるように発光デバ
イス105、発光デバイス106、光結合部を工夫、設計する
ことで、光導波層101、102にわたって導波する光線110
を多くし、受光部106での受光量を大きくすることがで
きる。すなわち、図5(a)に示す実線の光路を辿るよう
な伝播角の光線110を多くすることができる。光線110の
伝播角を制御する手法には、たとえば、発光デバイス10
5より上方向から入射した平行光を、頂角の制御された
円錐コーンミラーで光導波層に結合する手法が挙げられ
る。
【0042】特に、光線110の伝播角を精度良く制御す
ることで、図5(b)のように第2の光導波層102の光線滞
在割合を十分に大きくすれば、発光デバイス105から第
1の光導波層101に光結合後、第2の光導波層102に移行
し、そのまま光伝送シートのサイズ全域に渡り第2の光
導波層102を伝播するように設計することができる。こ
のような構成は、十分な光量を受光デバイス106で受光
できる観点からも、情報の誤り率を低減する観点からも
好ましい。
【0043】さらに、図6によって、好ましい光導波層
の相対的な厚さについて説明する。図6(a)は、第1の
光導波層101が第2の光導波層102に比べて薄い場合、図
6(b)は、第1の光導波層101が第2の光導波層102に比
べて厚い場合を図示している。図に示すように、第1の
光導波層101と第2の光導波層102の厚さについては、受
光デバイスが接続される第2の光導波層102が厚い方
(図6(a)の例)が、光線110の第2の光導波層102に滞在
する割合が高くなり、受光部106での受光量を大きくす
ることができる(広い伝播角範囲の光を受光できる)た
め、好ましい。
【0044】さらに、図7によって、好ましい光導波層
の相対的な屈折率の関係について説明する。図7(a)
は、第1の光導波層101が第2の光導波層102に比べて屈
折率が大きい場合、図7(b)は、第1の光導波層101が第
2の光導波層102に比べて屈折率が小さい場合を図示し
ている。図に示すように、第1の光導波層101と第2の
光導波層102の屈折率については、受光デバイスが接続
される第2の光導波層102の屈折率が小さい方(図7(a)
の例)が、光線110の第2の光導波層102に滞在する割合
が高くなり、同じく受光部106での受光量を大きくする
ことができる(広い伝播角範囲の光を受光できる)た
め、好ましい。この場合、受光部106も第1の光導波層1
01にあれば、第1の光導波層101の屈折率が小さい方が
よい。
【0045】このような観点から、発光部105が結合す
る光導波層101の厚さを薄くし、その屈折率を大きくす
ることが好ましい。この様な視点で、光導波層の厚さ、
屈折率を設計することで、光の伝播角の制御マージンを
広くすることができるので、好ましい。勿論、そうでは
ない構成も場合に応じて支障なく使用できる。
【0046】この様にして構成された光伝送シートを有
した光電融合配線基板ないし光配線基板は設計自由度が
高く、電磁放射ノイズに強い光電融合配線基板を構成す
ることができる。たとえば、光電融合配線基板内に、適
宜、光伝送シートを配置することで、電磁放射ノイズに
よる電磁干渉を低減でき、信頼性の高い配線基板とする
ことができる。
【0047】
【実施例】以下に具体的な実施例をあげて、本発明を説
明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に限られ
るものではなく、上述の概念に含まれるものであれば、
その構成、製法は問わない。
【0048】「実施例1」本実施例は、図1(b)に示す
ように、2層の光導波層101、102を積層した光伝送シー
ト100を用い、その上に電子デバイス103、光デバイス10
5、106を実装した例である。図では受発光デバイスは2
個ずつであるが、実際には4つずつ配してある。
【0049】光伝送シート100としては、アクリル(屈
折率1.49)の板(第1の導波層101)とポリカーボ
ネート(屈折率1.59)の板(第2の導波層102)を
接着したものを用いた(この構成は、導波層の屈折率に
関して、図7(b)の構造に対応するものである)。光伝送
シート100のサイズは5cm□、それぞれの板厚は1m
mとした。
【0050】光伝送シート100の表裏に、真空蒸着によ
りアルミニウムからなる電気配線パターン104を形成
し、次いで、各種電子デバイス、光デバイスを実装し、
光電融合配線基板とした。光デバイスは、0.6μm帯
のAlGaP系のLEDからなる発光デバイス105とS
i−PINフォトダイオードからなる受光デバイス106
を用いた。
【0051】本実施例においては、アクリルの板101側
に発光デバイス105を配した。光結合器108として、それ
ぞれの光導波層101、102の光デバイス設置部の裏面に、
レーザー加工により円錐状の窪み(反射面)を形成し
た。この円錐状反射面である光結合部108によって、発
光デバイス105から出力された光は、まずアクリルから
なる第1の導波層101に結合、さらに伝播し、ポリカー
ボネートからなる第2の導波層102に移行した後、受光
デバイス106に到達する。受光デバイスの光結合部に
も、同様な円錐コーン形状の光結合器を用いた。
【0052】本実施例の電子デバイス103及び光デバイ
ス105、106を動作させたところ、光デバイス間で光回路
107が形成されており、所望の動作を行うことを確認し
た。この様に、本実施例により、2層の光導波層101、10
2を積層した光伝送シート100を用い、それぞれの層に発
光デバイス105、受光デバイス106を光結合させることが
できた。
【0053】本実施例においては、複数の光デバイスを
配した際に、光路影の心配がない(少ない)ため、全て
の受光デバイス106に誤りなく情報を伝達できた。これ
により、光デバイス配置のレイアウトの自由度が大幅に
向上し、高密度に光素子を実装できる。
【0054】更に、本実施例の光電融合配線基板は、容
易かつ低コストに実現できた。また、本実施例の光電融
合配線基板は、外部からの電波障害に対する耐性に優
れ、発生する電磁波の強度も弱かった。
【0055】「実施例2」実施例2においては、伝播光
は、発光デバイス105からまずポリカーボネートからな
る第1の導波層101を介し、アクリルからなる第2の導
波層102を経て、受光デバイス106に到達するようにした
(この構成は、導波層の屈折率に関して、図7(a)の構造
に対応するものである)。これにより、実施例1に比べ
て、受光デバイス106での受光量が大きかった。すなわ
ち、第2の光導波層102の屈性率を第1の光導波層101の
屈折率よりも小さくすることで、信号光の伝達効率が向
上し、信号伝達の信頼性が向上した。
【0056】「実施例3」実施例3においては、実施例
2と同様であるがアクリル板102の厚さを2倍(2m
m)に厚くし、ポリカーボネート板101の厚さを1/2
(0.5mm)にした。これにより、実施例2に比べ
て、さらに受光デバイス106での受光量が大きくなっ
た。すなわち、図6(a)に示す如く第2の光導波層102の
厚さを厚くすることで、信号光の伝達効率が向上し、信
号伝達の信頼性が向上した。
【0057】「実施例4」実施例4においては、実施例
3と同様であるが、あらかじめ機械加工によりアクリル
板102、ポリカーボネートの板101に、光デバイス設置用
の光デバイス形状に合った加工孔を形成し、加工孔に光
デバイス105、106を嵌め込むことで図2のように埋め込
み実装した。これにより、光結合のばらつきが低減する
とともに、さらには光デバイスの実装が簡易になった。
【0058】「実施例5」実施例5においては、実施例
4と同様であるが、電気配線104、電子デバイス103、光
デバイス105、106、202、203を光伝送シート100の両面
に配置した。また、図2(b)に示すように、光デバイスと
して発光デバイス202と受光デバイス203がスタックされ
た一体型光デバイス201を用いた。これにより、面内の
同一位置の表裏に、それぞれ発光デバイス、受光デバイ
スを配置でき、高密度の実装が可能となった。また、発
光デバイスと受光デバイスを一緒に実装できるため、実
装における生産性が向上した。
【0059】「実施例6」実施例6においては、上記の
実施例と同様であるが、図4のように、あらかじめ機械
加工によりアクリル板、ポリカーボネートの板の端面を
45°テーパー状にしてミラー109とし、伝播光の光導
波層間の移行が光導波層端面でも可能なようにした。こ
れにより、光回路の設計自由度が高い光電融合配線基板
を実現できた。
【0060】「実施例7」実施例7においては、石英ガ
ラス(屈折率1.458)とニオブ酸リチウム(屈折率
2.20)単結晶基板を接着することで、光伝送シート1
00とした。光伝送シート100のサイズは3cm□、それ
ぞれの板厚は1mmとした。
【0061】光伝送シート100の表裏に、例えば銀ペー
ストや銅ペースト等の導電性ペーストをスクリーン印刷
法で印刷して所望の回路パターンを形成し、かかる導電
性ペーストを焼成若しくは硬化させて、電気回路104を
形成し、次いで、各種電子デバイス103、光デバイス10
5、106、202、203を実装し、光電融合配線基板とした。
光デバイスは、0.6μm帯のAlGaP系の発光デバ
イス105、202とSi−PINフォトダイオードからなる
受光デバイス106、203を用いた。
【0062】更に、光結合部108として、それぞれの板
の光デバイス設置部の裏面に、フォトリソグラフィーと
ウエットエッチングの技術により半球状の窪み(反射
面)を形成した。伝播光は、発光デバイス105、202から
光結合部108を経て、まず石英からなる第1の導波層101
を伝播し、ニオブ酸リチウムからなる第2の導波層102
を経て、受光デバイス106、203に到達する。
【0063】電子デバイス103及び光デバイス105、10
6、202、203を動作させたところ、光デバイス間で光回
路107が形成されており、所望の動作を行うことを確認
した。
【0064】本実施例により、実施例1と同様な効果に
加えて、無機材料を適用することにより、剛性、耐熱性
に優れ、光導波層101、102間の屈折率差の大きい光電融
合配線基板を実現できた。また、本実施例においては、
ニオブ酸リチウム板102に配した電極に電圧を印加する
ことで、ニオブ酸リチウムの電気光学効果により、伝播
光の変調が可能となる。
【0065】「実施例8」本実施例では、シリコン基板
上に、厚さ100μmのポリカーボネート(屈折率1.
59)さらにポリイミド(屈折率1.55)からなる厚
さ100μmの樹脂膜を形成した後、シリコン基板から
樹脂膜を剥離することで光伝送シート100とした。光伝
送シート100のサイズは2cm□とした。
【0066】更に、光伝送シート100の表裏に、真空蒸
着によりアルミニウムからなる電気配線パターン104を
形成し光デバイス105、106、202、203を実装した。光デ
バイスは、0.6μm帯のAlGaP系のLEDからな
る発光デバイス105、202、及びSi−PINフォトダイ
オードからなる受光デバイス106、203を用いた。
【0067】光デバイスの実装位置の光導波層101、102
には、あらかじめ裏面にレーザー加工することで、深さ
及び径100mμ程度の円錐状の孔の光結合部108を形
成し、光結合を高めた。これにより、それぞれの発光デ
バイス105、202からの光はポリカーネート層101に結合
した後、ポリイミド層102に移行し、ポリイミド層102か
ら受光デバイス106、203へと伝達される。
【0068】この光デバイスが実装された光伝送シート
100を、電子デバイスが実装されたプリント基板に接着
することで光電融合配線基板とした。
【0069】本実施例により、実施例1と同様な効果を
有するのに加えて、光伝送シート100が薄く、耐熱性、
耐薬品性に優れた光電融合配線基板を実現できた。
【0070】「実施例9」本実施例においては、光伝送
シート100として熱酸化膜が形成されたシリコン基板を
用いた。熱酸化膜を第1の光導波層101、シリコン基板
を第2の光導波層102として用いる。本実施例で用いる
1.3μm帯の光に対して、屈折率は第1の光導波層に
比べて第2の光導波層の方が大きいものとなる。
【0071】更に、銀ペーストや銅ペースト等の導電性
ペーストをスクリーン印刷法で印刷して所望の回路パタ
ーンを形成し、かかる導電性ペーストを焼成若しくは硬
化させて、電気回路104を形成する。次いで、光デバイ
ス形状に合わせて、フォトリソグラフィーとウエットエ
ッチングでSiおよびSiOに嵌め込み孔を形成し
た。そして、各種電子デバイス103を基板上に実装し、
光デバイス105、106、202、203を嵌め込み孔に嵌め込む
ことで実装し、光電融合配線基板とした。光デバイス
は、1.3μm帯のInGaAsP系のLEDからなる
発光デバイス105、202、及びInGaAsの受光デバイ
ス106、203を用いた。
【0072】本実施例の電子デバイス103及び光デバイ
ス105、106、202、203を動作させたところ、表裏の回路
の間で、電子回路及び光回路が形成されており、所望の
動作を行うことを確認した。
【0073】本実施例は実施例1と同様な効果を1.3
μm帯で実現した。また、シリコン基板自身を光導波層
として用いることで、高密度な実装を可能とした。更
に、シリコン板に電子回路を作り込むことで、さらなる
高密度化が期待できる。
【0074】「実施例10」本実施例は、光結合部108に
形状制御された円錐コーンミラーを適用し、伝播角を制
御した例である。
【0075】本実施例は、実施例2と同様な構成であ
る。ただし、発光デバイス105として発光波長850n
mのVCSEL(面発光レーザー)を用い、受光デバイ
ス106としてSi−PINフォトダイオードを用いた。
【0076】VICSEL105からの平行光を、上方か
ら、頂角約120°円錐コーンミラーに照射すること
で、伝播角20°から50°、さらにその中でも30°
付近の伝播角の光成分が多くなるようにした。これによ
り、実施例4等に比べてさらに受光デバイス106での受
光量が大きくなった。すなわち、伝播角を制御すること
で、信号光の伝達効率が向上し、信号伝達の信頼性が向
上した。
【0077】「実施例11」本実施例は実施例10と同様な
構成であるが、さらに、光結合部において円錐コーンの
形状精度を上げて作製した。頂角111°の円錐コーン
ミラーを適用することで、伝播角が21°を中心に±1
°程度になるようにした。これにより図5(b)に示すよう
に、光伝送シート100の全サイズにわたって、一度第2
の光導波層102に移行した光のかなりの部分がそのまま
滞在して受光デバイス106に到達する。これにより、さ
らに、受光デバイス106における受光量を大きく、情報
伝達の信頼性を高くすることができた。
【0078】「実施例12」本実施例は、上述の光電融合
配線基板の応用例である。これを図10を用いて説明す
る。
【0079】図10において、602は2次元光導波層(光
伝送シート)、603はその表面に形成された光I/O機能
付IC(たとえばCPU、RAM、RF発振器等に光デ
バイスを付与したもの)、604は表面に形成された電気
配線、605は前記光伝送シート602中を伝播する光が形成
する光配線である。
【0080】光電融合配線基板としては、先の実施例の
構成を適用することができる。以下動作原理について説
明する。
【0081】(送信機能)図10において、光I/O機能
付LSI603の出力電気信号(CMOSロジック)は、
電気配線604を介して近傍の電子デバイスに信号を伝送
することができる。また、光I/O機能付LSI603の光
I/Oデバイスを駆動して出力光信号を発生し、光導波
層(光伝送シート)602を介して、光配線として用いる
ことも可能である。場合に応じて、どちらかの方法を選
択する。
【0082】LSI601のロジック信号(たとえばCO
MSなら3.3V)は、前記光デバイスを駆動するのに十分
な電圧である。光デバイスに順バイアスとなるようにロ
ジック信号を印加することで、電気信号は光信号に変換
される。このとき、光は多方向に放射され得るため、特
別な光学系なしで、光伝送シート602全面に拡散伝播し
ていく。
【0083】(受信機能)逆に、光伝送シート602の任
意の方向から伝播してくる入力光信号は、受光デバイス
に取り込まれ電子信号に変換される。変換された電気信
号は、入力電気信号として、近接するLSI601内部に
取り込まれ処理される。この際、光I/O機能付LSI6
03に受光デバイスとともに電気信号を増幅するプリアン
プを集積していれば、CMOSコンパチブルの電圧に復
元することができる。
【0084】以上のように本発明の光電融合配線基板を
用いれば、電気配線だけでは困難だった、配線遅延問題
とEMI問題の同時解決が可能である。
【0085】「実施例13」次に別の光伝送シート100を
用いてクロック配信を行なう応用例について説明する。
【0086】本実施例において、図10の光I/O機能付
LSI603はクロックジェネレータとする。クロック信
号は光デバイスを介して光信号に変換され、光伝送シー
ト602を介し、基板上の全てのデバイスに配信される。
基板上の任意の電子デバイス(たとえばMPU)もまた
光デバイスを有しているので、クロックジェネレータか
らの光信号を受光する。他のデバイス(たとえばRA
M)も同様な方法でクロック信号を受けることができる
ため、共通のクロックで動作させることができる。
【0087】従来、個々のデバイスにクロック信号を分
配しようとすると、自由に配線パターンを選べないた
め、あるいは、配線距離が等長にできないため、配線遅
延や高速大電流動作によるEMIの影響が無視できなか
ったが、本発明によれば、最短距離でかつ電磁無誘導で
配線できるため、これらの問題点を一挙に解決できた。
【0088】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、複数の光導波層を積層した光伝送シート或いは厚さ
方向に連続的に屈折率が変化する光導波層の光伝送シー
トの構成とすることで、光電融合配線基板ないし光配線
基板に複数の光デバイスを配した際に、光路影の心配が
ない(或いは少ない)。これにより、所望の受光デバイ
スに小さな誤り率で情報を伝達することができる。ま
た、光デバイス配置のレイアウトの自由度が大幅に向上
し、これにより、高密度に光デバイスを実装できる。
【0089】さらには、電磁放射ノイズの少ない光電融
合配線基板を容易かつ低コストに実現できる。また、基
板の任意位置にEMIフリーでデバイスを配置でき、さ
らに電気配線でも光配線でも自由に選択できるので、光
配線が電気配線設計を制限する様なことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光電融合配線基板の例を示す模式的断
面図である。
【図2】本発明の光電融合配線基板の例を示す模式的断
面図である。
【図3】多層の光導波層を有した光伝送シートを配した
光電融合配線基板の例を示す模式的断面図である。
【図4】光導波層端面にミラーを配した光伝送シートの
例を示す模式的断面図である。
【図5】光伝送シートの例の光導波層内の光線を示す模
式的断面図である。
【図6】厚さの異なる光導波層を積層した光伝送シート
の例を示す模式的断面図である。
【図7】屈折率の異なる光導波層を積層した光伝送シー
トの例を示す模式的断面図である。
【図8】光伝送シートを伝播する光の好ましい伝播角を
示す図である。
【図9】屈折率が連続的に変化した光導波層を有した光
伝送シートの例を示す模式的断面図である。
【図10】本発明の2次元光導波路(光伝送シート)の
応用形態を示す斜視図である。
【図11】光電融合配線基板の比較例を示す模式的断面
図である。
【符号の説明】
100、602 光伝送シート 101 第1の光導波層 102 第2の光導波層 103 電子デバイス 104、604 電気配線 105、202 発光デバイス 106、203 受光デバイス 107、605 光伝達経路(光配線) 108 光結合部 109 端面ミラー 110 光線 111 第3の光導波層 201 一体型光デバイス 301 屈折率分布を有した光導波層 601 LSI 603 光I/O機能付IC 604 電気配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 31/0232 H01S 5/022 33/00 G02B 6/12 A B H01S 5/022 H01L 31/02 C B Fターム(参考) 2H047 KA03 KB01 KB08 KB09 LA09 MA07 QA05 RA08 TA05 TA11 TA41 5F041 DA20 DA83 EE25 5F073 FA30 5F088 BA16 EA06 EA07 EA09 EA11 EA16 EA20 JA14 JA20

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の電子デバイス、複数の光デバイス、
    該電子デバイスもしくは光デバイス間を電気的に接続す
    る電気配線、および該光デバイス間を光学的に接続する
    光伝送シートを有した光電融合配線基板であって、 該光デバイスは、該電子デバイスからの電気信号を光信
    号に変換して光伝送シートに出力する発光デバイス、あ
    るいは該光伝送シートからの光信号を電気信号に変換す
    る受光デバイスを含み、 該光伝送シートは、複数の光導波層が積層された構造を
    有し、 該光デバイスから出力された光信号は少なくとも2層以
    上の該光導波層を経由して伝播し、別の該光デバイスに
    入力されることを特徴とする光電融合配線基板。
  2. 【請求項2】複数の電子デバイス、複数の光デバイス、
    該電子デバイスもしくは光デバイス間を電気的に接続す
    る電気配線、および該光デバイス間を光学的に接続する
    光伝送シートを有した光電融合配線基板であって、 該光デバイスは、該電子デバイスからの電気信号を光信
    号に変換して光伝送シートに出力する発光デバイス、あ
    るいは該光伝送シートからの光信号を電気信号に変換す
    る受光デバイスを含み、 該光伝送シートは、厚さ方向に連続的に屈折率が変化す
    る光導波層から成り、 該光デバイスから出力された光信号は該光導波層を経由
    して伝播し、別の該光デバイスに入力されることを特徴
    とする光電融合配線基板。
  3. 【請求項3】前記光信号は、第1の光デバイスから第1
    の光導波層に出力され、伝播するとともに第2の光導波
    層に移行し、第2の光導波層から第2の光デバイスに入
    力されることを特徴とする請求項1に記載の光電融合配
    線基板。
  4. 【請求項4】前記光信号の光導波層の経由ないし移行
    が、光導波層界面の屈折あるいは全反射によりなされる
    ことを特徴とする請求項1または3に記載の光電融合配
    線基板。
  5. 【請求項5】前記光信号の光導波層の経由ないし移行
    が、光導波層端面に配されたミラーによる反射によりな
    されることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載
    の光電融合配線基板。
  6. 【請求項6】前記光デバイスは、前記光導波層中に形成
    された光結合部を介して該光導波層に光学的に接続され
    ていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載
    の光電融合配線基板。
  7. 【請求項7】前記光デバイスは、前記光導波層中に埋め
    込まれて該光導波層に光学的に接続されていることを特
    徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の光電融合配線
    基板。
  8. 【請求項8】前記光デバイスは発光デバイスと受光デバ
    イスが一体化した一体型光デバイスであり、該一体型光
    デバイスは前記光伝送シート中に埋め込まれ、発光デバ
    イスと受光デバイスが異なる光導波層に光学的に接続さ
    れていることを特徴とする請求項7に記載の光電融合配
    線基板。
  9. 【請求項9】前記光伝送シートを伝播する光は、所定範
    囲の伝播角の光の成分が多くなる様に構成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の光電融
    合配線基板。
  10. 【請求項10】前記光伝送シートは、物理的性質の異な
    る複数の光導波層が積層された構造を有することを特徴
    とする請求項1、及び3乃至9の何れかに記載の光電融
    合配線基板。
  11. 【請求項11】前記光伝送シートは、物理的性質の同じ
    複数の光導波層が積層された構造を有することを特徴と
    する請求項1、及び3乃至9の何れかに記載の光電融合
    配線基板。
  12. 【請求項12】発光デバイスが光学的に接続される第1
    の光導波層の厚さが、該発光デバイスから光信号を受け
    る受光デバイスが光学的に接続される第2の光導波層の
    厚さよりも薄いことを特徴とする請求項10または11
    に記載の光電融合配線基板。
  13. 【請求項13】発光デバイスが光学的に接続される第1
    の光導波層の屈折率が、該発光デバイスから光信号を受
    ける受光デバイスが光学的に接続される第2の光導波層
    の屈折率よりも大きいことを特徴とする請求項10に記
    載の光電融合配線基板。
  14. 【請求項14】複数の光デバイス、および該光デバイス
    間を光学的に接続する光伝送シートを有した光配線基板
    であって、 該光デバイスは、電子デバイスからの電気信号を光信号
    に変換して光伝送シートに出力する発光デバイス、ある
    いは該光伝送シートからの光信号を電気信号に変換する
    受光デバイスを含み、 該光伝送シートは、複数の光導波層が積層された構造を
    有し、 該光デバイスから出力された光信号は少なくとも2層以
    上の該光導波層を経由して伝播し、別の該光デバイスに
    入力されることを特徴とする光配線基板。
  15. 【請求項15】複数の光デバイス、および該光デバイス
    間を光学的に接続する光伝送シートを有した光配線基板
    であって、 該光デバイスは、電子デバイスからの電気信号を光信号
    に変換して光伝送シートに出力する発光デバイス、ある
    いは該光伝送シートからの光信号を電気信号に変換する
    受光デバイスを含み、 該光伝送シートは、厚さ方向に連続的に屈折率が変化す
    る光導波層から成り、 該光デバイスから出力された光信号は該光導波層を経由
    して伝播し、別の該光デバイスに入力されることを特徴
    とする光配線基板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009162883A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Hitachi Cable Ltd 光伝送アセンブリ
JP2014074869A (ja) * 2012-10-05 2014-04-24 Fujitsu Ltd 光モジュール
JP2015094783A (ja) * 2013-11-08 2015-05-18 日本電信電話株式会社 配線基板

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