JP2002124661A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2002124661A
JP2002124661A JP2001206997A JP2001206997A JP2002124661A JP 2002124661 A JP2002124661 A JP 2002124661A JP 2001206997 A JP2001206997 A JP 2001206997A JP 2001206997 A JP2001206997 A JP 2001206997A JP 2002124661 A JP2002124661 A JP 2002124661A
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JP
Japan
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semiconductor device
insulating substrate
transparent insulating
wiring
optical
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Application number
JP2001206997A
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English (en)
Inventor
Takao Abe
孝夫 阿部
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
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  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Photo Coupler, Interrupter, Optical-To-Optical Conversion Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 効率的で高密度の配線が可能で且つ寄生効果
の影響を減じることができる半導体装置を提供する。 【構成】 半導体装置30を、光導波路37が形成され
た透明絶縁基板31と、透明絶縁基板31上に貼り付け
られた半導体薄膜32と、半導体薄膜32に形成された
集積回路33と、集積回路33の配線と接続された発光
素子34と、発光素子34と光導波路37を介して光学
的に接続された受光素子36とで構成し、集積回路33
の配線の一部の区間を光導波路37に置き換えて光信号
の伝送を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置に関し、さら
に詳しくは配線の一部区間を光導波路に置き換えて光に
よる信号伝送を行う半導体装置に関する。
【0002】
【発明の背景技術】近年、大規模集積回路(LSI)は
年々高集積化が進み、回路の要素素子同士を電気的に接
続する配線(メタリゼーション)も高密度化している。
しかし、高集積化が進むに伴い、各配線を交差せずに二
次元的に配置するのが困難となり、配線が高集積化の障
害の一つとなりつつある。そこで、三次元的に配線を行
う多層配線が行われるようになった。
【0003】しかし、多層配線に関しては、上下の配
線間のコンタクト抵抗の問題、配線材料の問題、上
下配線間を絶縁する絶縁材料の問題及び平坦化(プラ
ナリゼーション)等の形状制御の問題等があり、全て困
難な課題である。
【0004】そこで、LSIの配線の一部区間を外部に
設けられた光学基板(Optical Plate)の
光導波路に置き換え、光学的な信号の伝送を行う技術が
提案されている(Jpn.J.Appl.Phys.V
ol.32(1993),270頁)。この方法では、
図6に示すように、半導体単結晶基板11上に集積回路
12が形成されてなる2枚の集積回路基板10、10の
間に光導波路が形成された石英ガラス等からなる光学基
板20を挟み、各集積回路基板10に設けたレーザ(L
D)13とフォトダイオード(PD)14との間で前記
光学基板20を介して光信号を伝送する。
【0005】上記方法は、従来アルミニウム等による金
属配線のみに頼っていた配線の一部を光学的な信号の伝
送に置き換えるという画期的な方法であり、その実用化
が注目されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したLS
Iの高集積化に伴う問題は、配線の困難性の問題の他に
集積回路基板の構造に起因する問題もあった。すなわ
ち、従来のバルク結晶である半導体単結晶基板に集積回
路を形成してなる集積回路基板の構成では、バルク結晶
上に素子が形成されるので、寄生容量やサイリスタ構造
の生成によるラッチアップ等の寄生効果が現れ、素子の
特性に悪影響を与えていた。高集積化が進むと益々この
ような問題が顕在化し、前述した配線の問題とともに両
者を同時に解決する手段の開発が望まれていた。
【0007】本発明は、上記のようなLSIの高集積化
に伴う種々の問題に鑑みてなされ、配線の困難性の問題
及び寄生効果等の問題を同時に解決し、効率的で高密度
の配線が可能であり、且つ寄生効果の影響を減じること
ができる半導体装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
光導波路が形成された透明絶縁基板と、該透明絶縁基板
上に貼り付けられた半導体薄膜と、該半導体薄膜に形成
された集積回路と、該集積回路の配線と接続された発光
素子と、該発光素子と前記光導波路を介して光学的に接
続された受光素子とを有し、前記集積回路の配線の一部
の区間を前記光導波路に置き換えて光による信号伝送を
行う。
【0009】透明絶縁基板は、例えば石英ガラス、サフ
ァイア又は窒化アルミニウムからなる。また、前記透明
絶縁基板の前記光導波路上には前記発光素子からの光の
方向を変更する光路変更手段が設けられている。光路変
更手段としては、前記透明絶縁基板中に所定方向を向く
ように形成された斜面を反射性被膜で被覆したものが挙
げられ、反射性被膜は例えば銀等の金属蒸着膜が採用で
きる。
【0010】発光素子としてはレーザが好適であり、ポ
ーラスSiあるいは化合物半導体を用いて作製できる。
また、受光素子としてはフォトダイオードが好適であ
る。なお、発光素子の発光面及び/又は受光素子の受光
面に対応する透明絶縁基板表面にレンズを設けてもよ
く、そのレンズの構成としては例えば透明絶縁基板の表
面領域に高屈折率領域を形成したものが挙げられる。
【0011】次に、本発明の積層半導体装置は、特許請
求の範囲の請求項1ないし請求項9に記載の上記半導体
装置を複数枚積層し、一の半導体装置と他の一の半導体
装置との配線を光信号の伝送により行うようにした。
【0012】
【作用】本発明の半導体装置は、デバイスにとって理想
構造である。すなわち、従来より採用されているバルク
結晶基板上に集積回路部を形成する構成の代りに、絶縁
基板上に半導体単薄膜を形成してその半導体薄膜上に集
積回路を形成した構造(SOI構造:Silicon
on Insulator)を採用したものである。こ
の構造は、バルク結晶上に集積回路部を形成する場合に
問題となる寄生容量の生成やラッチアップ等の寄生効果
の問題が起こらず、デバイスの特性上極めて優れた効果
をもたらす。
【0013】しかも、本発明の半導体装置は、上記絶縁
基板として透明絶縁基板を用い、光導波路を構成する該
透明絶縁基板を介して光信号を伝送することが可能とな
るので、前述のような従来の配線に伴う問題をも同時に
解決することができる。また、本発明の半導体装置は基
板に電荷を持たないため、高周波の信号に遅れが発生し
ない点でも重要な効果がある。
【0014】本発明の基本構成を得るには、合成石英ガ
ラス、サファイア或いは窒化アルミ等の透明絶縁基板
(低温プロセスの場合はコーニンググラスでもよい。)
の表面、内部及び裏面に光導波路を形成した後、この透
明絶縁基板とシリコンウエーハとを貼り合わせた後、シ
リコンウエーハを薄膜化処理してシリコン薄膜層を形成
する。透明絶縁基板とシリコンウエーハとの貼り付け方
法は、結合熱処理を行う方法や、熱処理せずにシリコン
樹脂等の接着剤を用いる方法がある。このシリコン薄膜
層に集積回路部を形成し、同時に光導波路に合致するよ
うにレーザやフォトダイオードを組み合せて作ることに
よって本発明の半導体装置が得られる。
【0015】本発明は、従来技術の延長ではない全く新
しい光技術の応用である。しかも、絶縁基板にシリコン
ウエーハを貼り合わせる技術を採用することにより、前
述した提案のような集積回路基板と光学基板(オプティ
カルプレート)を別個に設けるのではなく、これらを一
体化して製作するものであり、製作が極めて容易にな
る。また、本発明の半導体装置は、従来の多層配線に見
られるようなコンタクトが存在しないので、コンタクト
抵抗の問題も生じない。しかも、高速動作且つ低消費電
力を実現できる。
【0016】なお、ニューロンシステムのような多数の
マイクロプロセッサを積層する場合には、前述した構成
の半導体装置を複数枚積層し、水平面内と垂直方向を光
導波路で結合するようにする。この場合、特別な光のバ
スラインが必要ないので、配線効率はさらに向上する。
【0017】
【実施例】以下、本発明について図を参照して説明す
る。図1は本発明の半導体装置の一実施例を示す部分概
略断面図である。本実施例の半導体装置30は、合成石
英ガラス等からなる透明絶縁基板31上にシリコンウエ
ーハを貼り付け、該シリコンウエーハを薄膜化処理して
シリコン薄膜32とし、該シリコン薄膜32に集積回路
33を形成した構成を有する。透明絶縁基板31とシリ
コンウエーハとの貼り付け方法は、前述したように結合
熱処理してもよいし、シリコン樹脂等の接着剤を用いて
貼り付けてもよい。
【0018】透明絶縁基板31表面には、集積回路33
の電気信号を光信号に変換するレーザ34と、光信号を
電気信号に変換するフォトダイオード36が設けられ、
透明絶縁基板31内の光導波路37にはリフレクター3
5が設けられている。このリフレクター35を適宜設け
ることにより光信号の方向を変え、これによってレーザ
34から所望位置のフォトダイオード36への光信号の
伝送が可能となる。
【0019】リフレクター35は、図2に示すように、
透明絶縁基板31の裏面を部分的に削って斜面35aを
形成し、この斜面35aに例えば銀蒸着膜35bを形成
した構造となっている。また、図3に示すように、透明
絶縁基板31の裏面にリフレクター35を形成した後、
該透明絶縁基板31の裏面上にさらにSiO2膜38を
スパッタにより形成してリフレクター35を形成するこ
とにより、水平位置の異なるリフレクター35、35を
形成することができる。
【0020】なお、光信号の伝送をより効率的に行うた
めに、レーザ34及びフォトダイオード36の発光面及
び受光面直下の透明絶縁基板31表面にマイクロレンズ
39を設けてもよい。その構造は、図4に示すように、
例えばTl+を導入して高屈折率部を形成してマイクロ
レンズ39を構成する。この場合、透明絶縁基板31は
Na又はKを含む多成分石英ガラスが好ましい。このマ
イクロレンズ39により高い集光効果が得られ、伝送効
率がさらに向上する。
【0021】このような構成の半導体装置30は、アル
ミニウム等による金属配線と透明絶縁基板31の光導波
路37を用いた光による配線を組み合わせた配線構造を
有するので、従来の多層配線における問題を解決した理
想的な構造である。特に、複数の異なる波長の光を用い
る等により光の多重通信が可能となるので、同一光導波
路を用いて複数の異なる信号を伝送することができる。
従って、極めて高い配線密度を達成できる。
【0022】図5は、上述した半導体装置30を複数枚
重ねた構成を有する積層半導体装置40を示す。この積
層半導体装置40の構成は、ニューロンシステムのよう
な多数のマイクロプロセッサを積層する場合に応用でき
る。この構成例においても従来のように層間のコンタク
ト抵抗が問題となることなく、極めて効率的な配線が可
能となる。
【0023】上記実施例では本発明のより具体化された
構成を示したが、本発明は上記実施例に限定されること
なく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記実施例の条
件や構成を変更することが可能であることは言うまでも
ない。例えば上記実施例では光路の変更手段として斜面
に金属蒸着したリフレクターを用いたが、その他の適当
な手段に置き換えることができる。また、発光素子や受
光素子についても光信号の伝送が行える限りあらゆるも
のが使用できる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、L
SIの高集積化に伴う配線の困難性の問題及び寄生効果
等の問題を同時に解決し、効率的で高密度の配線が可能
となり、且つデバイスに悪影響を与える寄生効果を減じ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の一実施例を示す部分概略
断面図である。
【図2】リフレクター35の構成例を示す概略断面図で
ある。
【図3】リフレクター35の構成例を示す概略断面図で
ある。
【図4】マイクロレンズ39の構成例を示す概略断面図
である。
【図5】積層構造の半導体装置の一例を示す概略断面図
である。
【図6】光学基板を用いた配線構造例を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
30 半導体装置 31 透明絶縁基板 32 シリコン薄膜 33 集積回路 34 レーザ 35 リフレクター 35a 斜面 35b 金属蒸着膜 36 フォトダイオード 37 光導波路 38 SiO2膜 39 マイクロレンズ 40 積層半導体装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月2日(2001.8.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 半導体装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置に関し、さら
に詳しくは配線の一部区間を光導波路に置き換えて光に
よる信号伝送を行う半導体装置に関する。
【0002】
【発明の背景技術】近年、大規模集積回路(LSI)は
年々高集積化が進み、回路の要素素子同士を電気的に接
続する配線(メタリゼーション)も高密度化している。
しかし、高集積化が進むに伴い、各配線を交差せずに二
次元的に配置するのが困難となり、配線が高集積化の障
害の一つとなりつつある。そこで、三次元的に配線を行
う多層配線が行われるようになった。
【0003】しかし、多層配線に関しては、上下の配
線間のコンタクト抵抗の問題、配線材料の問題、上
下配線間を絶縁する絶縁材料の問題及び平坦化(プラ
ナリゼーション)等の形状制御の問題等があり、全て困
難な課題である。
【0004】そこで、LSIの配線の一部区間を外部に
設けられた光学基板(Optical Plate)の
光導波路に置き換え、光学的な信号の伝送を行う技術が
提案されている(Jpn.J.Appl.Phys.V
ol.32(1993),270頁)。この方法では、
図6に示すように、半導体単結晶基板11上に集積回路
12が形成されてなる2枚の集積回路基板10、10の
間に光導波路が形成された石英ガラス等からなる光学基
板20を挟み、各集積回路基板10に設けたレーザ(L
D)13とフォトダイオード(PD)14との間で前記
光学基板20を介して光信号を伝送する。
【0005】上記方法は、従来アルミニウム等による金
属配線のみに頼っていた配線の一部を光学的な信号の伝
送に置き換えるという画期的な方法であり、その実用化
が注目されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したLS
Iの高集積化に伴う問題は、配線の困難性の問題の他に
集積回路基板の構造に起因する問題もあった。すなわ
ち、従来のバルク結晶である半導体単結晶基板に集積回
路を形成してなる集積回路基板の構成では、バルク結晶
上に素子が形成されるので、寄生容量やサイリスタ構造
の生成によるラッチアップ等の寄生効果が現れ、素子の
特性に悪影響を与えていた。高集積化が進むと益々この
ような問題が顕在化し、前述した配線の問題とともに両
者を同時に解決する手段の開発が望まれていた。
【0007】本発明は、上記のようなLSIの高集積化
に伴う種々の問題に鑑みてなされ、配線の困難性の問題
及び寄生効果等の問題を同時に解決し、効率的で高密度
の配線が可能であり、且つ寄生効果の影響を減じること
ができる半導体装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
光導波路が形成された透明絶縁基板と、第二主表面側に
透明絶縁基板の第一主表面に直接貼り付けられた半導
体薄膜と、該半導体薄膜の第一主表面側に形成された集
積回路と、該集積回路の配線と接続された発光素子と、
該発光素子と光導波路を介して光学的に接続された受光
素子とを有し、集積回路の配線の一部の区間を光導波路
に置き換えて光による信号伝送を行う。
【0009】透明絶縁基板は、例えば石英ガラス、サフ
ァイア又は窒化アルミニウムからなる。また、前記透明
絶縁基板の前記光導波路上には前記発光素子からの光の
方向を変更する光路変更手段が設けられている。光路変
更手段としては、前記透明絶縁基板中に所定方向を向く
ように形成された斜面を反射性被膜で被覆したものが挙
げられ、反射性被膜は例えば銀等の金属蒸着膜が採用で
きる。
【0010】発光素子としてはレーザが好適であり、ポ
ーラスSiあるいは化合物半導体を用いて作製できる。
また、受光素子としてはフォトダイオードが好適であ
る。なお、発光素子の発光面及び/又は受光素子の受光
面に対応する透明絶縁基板表面にレンズを設けてもよ
く、そのレンズの構成としては例えば透明絶縁基板の表
面領域に高屈折率領域を形成したものが挙げられる。
【0011】次に、本発明の積層半導体装置は、特許請
求の範囲の請求項1ないし請求項9に記載の上記半導体
装置を複数枚積層し、一の半導体装置と他の一の半導体
装置との配線を光信号の伝送により行うようにした。
【0012】
【作用】本発明の半導体装置は、デバイスにとって理想
構造である。すなわち、従来より採用されているバルク
結晶基板上に集積回路部を形成する構成の代りに、絶縁
基板上に半導体単薄膜を形成してその半導体薄膜上に集
積回路を形成した構造(SOI構造:Silicon On Insu
lator)を採用したものである。この構造は、バルク結
晶上に集積回路部を形成する場合に問題となる寄生容量
の生成やラッチアップ等の寄生効果の問題が起こらず、
デバイスの特性上極めて優れた効果をもたらす。
【0013】しかも、本発明の半導体装置は、上記絶縁
基板として透明絶縁基板を用い、光導波路を構成する該
透明絶縁基板を介して光信号を伝送することが可能とな
るので、前述のような従来の配線に伴う問題をも同時に
解決することができる。また、本発明の半導体装置は基
板に電荷を持たないため、高周波の信号に遅れが発生し
ない点でも重要な効果がある。
【0014】本発明の基本構成を得るには、合成石英ガ
ラス、サファイア或いは窒化アルミ等の透明絶縁基板
(低温プロセスの場合はコーニンググラスでもよい。)
の表面、内部及び裏面に光導波路を形成した後、この透
明絶縁基板とシリコンウエーハとを貼り合わせた後、シ
リコンウエーハを薄膜化処理してシリコン薄膜層を形成
する。透明絶縁基板とシリコンウエーハとの貼り付け方
法は、結合熱処理を行う方法や、熱処理せずにシリコン
樹脂等の接着剤を用いる方法がある。このシリコン薄膜
層に集積回路部を形成し、同時に光導波路に合致するよ
うにレーザやフォトダイオードを組み合せて作ることに
よって本発明の半導体装置が得られる。
【0015】本発明は、従来技術の延長ではない全く新
しい光技術の応用である。しかも、絶縁基板にシリコン
ウエーハを貼り合わせる技術を採用することにより、前
述した提案のような集積回路基板と光学基板(オプティ
カルプレート)を別個に設けるのではなく、これらを一
体化して製作するものであり、製作が極めて容易にな
る。また、本発明の半導体装置は、従来の多層配線に見
られるようなコンタクトが存在しないので、コンタクト
抵抗の問題も生じない。しかも、高速動作且つ低消費電
力を実現できる。
【0016】なお、ニューロンシステムのような多数の
マイクロプロセッサを積層する場合には、前述した構成
の半導体装置を複数枚積層し、水平面内と垂直方向を光
導波路で結合するようにする。この場合、特別な光のバ
スラインが必要ないので、配線効率はさらに向上する。
【0017】
【実施例】以下、本発明について図を参照して説明す
る。図1は本発明の半導体装置の一実施例を示す部分概
略断面図である。本実施例の半導体装置30は、合成石
英ガラス等からなる透明絶縁基板31の第一主表面上に
シリコンウエーハを貼り付け、該シリコンウエーハを薄
膜化処理してシリコン薄膜(半導体薄膜)32とし、該
シリコン薄膜32に集積回路33を形成した構成を有す
る。図1からも明らかなとおり、シリコン薄膜(半導体
薄膜)32は、第二主表面側にて透明絶縁基板31の第
一主表面に直接貼り付けられたものとなる。また、集積
回路33は、該シリコン薄膜(半導体薄膜)32の第一
主表面側に形成されたものとなる。透明絶縁基板31と
シリコンウエーハとの貼り付け方法は、前述したように
結合熱処理してもよいし、シリコン樹脂等の接着剤を用
いて貼り付けてもよい。なお、接着剤層を介して接着さ
れた場合も、シリコン薄膜(半導体薄膜)32は透明絶
縁基板31に直接貼り付けられているものとみなす。
【0018】透明絶縁基板31表面には、集積回路33
の電気信号を光信号に変換するレーザ(発光素子)34
と、光信号を電気信号に変換するフォトダイオード(受
光素子)36が設けられ、透明絶縁基板31内の光導波
路37にはリフレクター35が設けられている。このリ
フレクター35を適宜設けることにより光信号の方向を
変え、これによってレーザ34から所望位置のフォトダ
イオード36への光信号の伝送が可能となる。レーザ
(発光素子)34及びフォトダイオード(受光素子)3
6は、シリコン薄膜(半導体薄膜)32とともに、透明
絶縁性基板31の第一主表面に配置されている。また、
図1に示すように、透明絶縁性基板31の第一主表面
は、レーザ(発光素子)34及びフォトダイオード(受
光素子)36の配置領域を除いて、その全面がシリコン
薄膜(半導体薄膜)32により覆われている。
【0019】リフレクター35は、図2に示すように、
透明絶縁基板31の裏面を部分的に削って斜面35aを
形成し、この斜面35aに例えば銀蒸着膜35bを形成
した構造となっている。また、図3に示すように、透明
絶縁基板31の裏面にリフレクター35を形成した後、
該透明絶縁基板31の裏面上にさらにSiO2膜38を
スパッタにより形成してリフレクター35を形成するこ
とにより、水平位置の異なるリフレクター35、35を
形成することができる。また、図1及び図3に示すよう
に、透明絶縁基板の厚さ方向における異なる位置に、リ
フレクター35(光路変更手段)を複数組設けることが
できる。
【0020】なお、光信号の伝送をより効率的に行うた
めに、レーザ34及びフォトダイオード36の発光面及
び受光面直下の透明絶縁基板31表面にマイクロレンズ
39を設けてもよい。その構造は、図4に示すように、
例えばTl+を導入して高屈折率部を形成してマイクロ
レンズ39を構成する。この場合、透明絶縁基板31は
Na又はKを含む多成分石英ガラスが好ましい。このマ
イクロレンズ39により高い集光効果が得られ、伝送効
率がさらに向上する。
【0021】このような構成の半導体装置30は、アル
ミニウム等による金属配線と透明絶縁基板31の光導波
路37を用いた光による配線を組み合わせた配線構造を
有するので、従来の多層配線における問題を解決した理
想的な構造である。特に、複数の異なる波長の光を用い
る等により光の多重通信が可能となるので、同一光導波
路を用いて複数の異なる信号を伝送することができる。
従って、極めて高い配線密度を達成できる。また、本質
的に複数の薄膜半導体集積回路が光導波路を用いて結合
された構造となり、光導波路による結合機構を採用しな
い従来型の半導体集積回路よりも高集積度を達成でき
る。なお、光機能素子のみを透明絶縁性基板に対し該基
板中に形成する光導波路を介して集積した装置構造は、
特開昭59−121008号公報あるいは特開昭61−
134083号公報に開示されているが、薄膜半導体集
積回路を透明絶縁性基板上に組み込み、光導波路を介し
て結合する思想については何ら開示はなされていない。
また、図1に示すように、装置内に形成する集積回路3
3は、第二主表面側にて透明絶縁基板31の第一主表面
に直接貼り付けられたシリコン薄膜(半導体薄膜)32
の第一主表面側に形成されることから、透明絶縁基板3
1上に形成する集積回路33の形成スペースを大幅に削
減でき、装置の小型化を究極的に推し進めることができ
る。なお、透明絶縁基板上に配置された集積回路を、光
導波路を介して結合する思想については、特開昭61−
121014号あるいは特開昭64−25580号公報
に開示されているが、これら公報では、透明絶縁基板上
に組み込まれる集積回路がいずれも、集積回路チップで
あり、透明絶縁基板の主表面と直接接して形成された半
導体薄膜に作りこまれたものではない。当然、チップを
構成するモールドやリード、バンプといった、半導体薄
膜(集積回路本体部分)以外の要素が体積を余分に消費
するために、コンパクト化あるいは高集積化の観点にお
いて本願発明より劣ることは明白である。
【0022】図5は、上述した半導体装置30を複数枚
重ねた構成を有する積層半導体装置40を示す。この積
層半導体装置40の構成は、ニューロンシステムのよう
な多数のマイクロプロセッサを積層する場合に応用でき
る。この構成例においても従来のように層間のコンタク
ト抵抗が問題となることなく、極めて効率的な配線が可
能となる。この実施例の構成は、具体的には図5からも
明らかな通り、透明絶縁基板31と、第二主表面側にて
透明絶縁基板31の第一主表面に直接貼り付けられたシ
リコン薄膜(半導体薄膜)32とを積層単位30とし、
一の積層単位30の透明絶縁基板31の第二主表面を、
他の積層単位30のシリコン薄膜(半導体薄膜)32に
直接接触させる形で積層した構造となっている。これに
より、薄膜半導体集積回路を3次元的に隙間なく積層し
た構造が実現され、高集積度の装置を極めてコンパクト
に構成できる。なお、特開昭59−121008号公報
には、光機能素子を透明絶縁基板を介して複数積層した
構成が開示されているが、積層されているのは光機能素
子であって薄膜半導体集積回路ではない。また、用いら
れている光機能素子は明らかに個別チップ素子であっ
て、透明絶縁基板上に直接接して配置された半導体薄膜
に作りこまれたものでないから、該構造により高集積度
の装置をコンパクトに構成することは不可能である。
【0023】上記実施例では本発明のより具体化された
構成を示したが、本発明は上記実施例に限定されること
なく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記実施例の条
件や構成を変更することが可能であることは言うまでも
ない。例えば上記実施例では光路の変更手段として斜面
に金属蒸着したリフレクターを用いたが、その他の適当
な手段に置き換えることができる。また、発光素子や受
光素子についても光信号の伝送が行える限りあらゆるも
のが使用できる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、L
SIの高集積化に伴う配線の困難性の問題及び寄生効果
等の問題を同時に解決し、効率的で高密度の配線が可能
となり、且つデバイスに悪影響を与える寄生効果を減じ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の一実施例を示す部分概略
断面図である。
【図2】リフレクター35の構成例を示す概略断面図で
ある。
【図3】リフレクター35の構成例を示す概略断面図で
ある。
【図4】マイクロレンズ39の構成例を示す概略断面図
である。
【図5】積層構造の半導体装置の一例を示す概略断面図
である。
【図6】光学基板を用いた配線構造例を示す概略断面図
である。
【符号の説明】 30 半導体装置 31 透明絶縁基板 32 シリコン薄膜 33 集積回路 34 レーザ 35 リフレクター 35a 斜面 35b 金属蒸着膜 36 フォトダイオード 37 光導波路 38 SiO2膜 39 マイクロレンズ 40 積層半導体装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H01L 31/12 H04B 9/00 Z

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導波路が形成された透明絶縁基板と、
    該透明絶縁基板上に貼り付けられた半導体薄膜と、該半
    導体薄膜に形成された集積回路と、該集積回路の配線と
    接続された発光素子と、該発光素子と前記光導波路を介
    して光学的に接続された受光素子とを有し、前記集積回
    路の配線の一部の区間を前記光導波路に置き換えて光に
    よる信号伝送を行うことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記透明絶縁基板は石英ガラス、サファ
    イア又は窒化アルミニウムのいずれかからなる請求項1
    に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記透明絶縁基板の前記光導波路上に前
    記発光素子からの光の方向を変更する光路変更手段が設
    けられている、請求項1又は請求項2に記載の半導体装
    置。
  4. 【請求項4】 前記光路変更手段は、前記透明絶縁基板
    中に所定方向を向くように形成された斜面を反射性被膜
    で被覆してなるものである、請求項3に記載の半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 前記反射性被膜は金属蒸着膜である請求
    項4に記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記発光素子はレーザである請求項1な
    いし請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記受光素子はフォトダイオードである
    請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の半導体
    装置。
  8. 【請求項8】 前記発光素子の発光面及び/又は前記受
    光素子の受光面に対応する前記透明絶縁基板の表面にレ
    ンズが設けられている請求項1ないし請求項7のいずれ
    か1項に記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8に記載の半導体
    装置を複数枚積層し、前記複数枚の半導体装置の一の半
    導体装置と他の一の半導体装置との配線を光信号の伝送
    による行うことを特徴とする積層半導体装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003332560A (ja) * 2002-05-13 2003-11-21 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置及びマイクロプロセッサ
US7349592B2 (en) 2003-04-21 2008-03-25 Canon Kabushiki Kaisha Optoelectronic circuit board with optical waveguide and optical backplane
US7720389B2 (en) 2008-02-27 2010-05-18 Hiroshima University Optical integrated circuit apparatus
JP5429160B2 (ja) * 2008-03-24 2014-02-26 日本電気株式会社 半導体光配線装置及び半導体光配線方法

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