JP2004320516A - 音響信号処理装置及びその方法 - Google Patents

音響信号処理装置及びその方法 Download PDF

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Abstract

【課題】倍音生成を行い低音感を増強する音響信号処理装置において、より低音感が感じられるような倍音生成法を提供する。
【解決手段】帯域分割手段6は、入力信号から倍音生成を行う低音成分を抽出し、周波数帯域別の信号に分割する。各周波数帯域別に設けられた倍音生成手段4a〜4cは、それぞれ帯域通過フィルタ5a〜5cの出力信号に関してその倍音を生成する。生成された倍音と遅延器3を介した入力信号は、加算器7bにより加算された後、高域通過フィルタ8を介して外部へ出力される。周波数帯域が高い方の倍音生成手段が生成する倍音の個数が、周波数帯域が低い方の倍音生成手段が生成する倍音の個数以下となるようにする。少ない演算量で、連続した倍音列を生成するとともに、スピーカの再生可能帯域内の低い周波数にて、倍音を集中して生成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低音域欠如の補償を行い、低音感を増強する音響信号処理装置及びその方法に係り、さらに詳しくは、低音成分に関する倍音を付加して低音感の増強を図り、小型スピーカのように、低音感が不足しがちな機器を使用する場合に好適な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、小型のスピーカでは、低音域の再生が困難であることはよく知られている。この課題を解決するために、再生困難な低音の代わりに、その倍音を再生させると、スピーカの再生可能帯域で再生しているにもかかわらず、バーチャル・ピッチ効果により、聴感的な低音感を向上させ得ることが、従来より知られている。
【0003】
ここで、「倍音」の語については、次の2つの定義がある。1つ目の定義では、「倍音」とは、楽音あるいは原音における基音(基本周波数の音)以外の音の成分で、基音の自然数倍の周波数を有するものを意味する。
【0004】
2つ目の定義では、「倍音」とは、ある対象音に対し、その自然数倍の周波数の音を意味する。
【0005】
以下、本明細書では、これら2つの定義による「倍音」を区別することなく、単に「倍音」と呼ぶことにする。また、基音あるいは原音の周波数のn倍(nは自然数)の周波数を持つ倍音を、第n倍音と呼ぶことにする。
【0006】
以下、図8〜図9を参照しながら、従来の音響信号処理装置(2タイプある)を説明する。
【0007】
まず、図8(a)は、従来の第1の音響信号処理装置のブロック図である。図8(a)に示すように、入力端子1から入力された信号は、2系統に分かれ、1系統目の入力信号は、加算器7の一方の入力部へ入力される。
【0008】
2系統目の入力信号は、低域通過フィルタ5に入力される。低域通過フィルタ5は、入力信号から、所定のカットオフ特性に従って、低音成分のみを抽出し、倍音生成手段4へ出力する。
【0009】
倍音生成手段4は、低域通過フィルタ5が抽出した、低音域成分に対して整数倍の周波数成分を有する信号(倍音)を生成する。倍音生成手段4で生成された倍音は、加算器7の他方の入力部へ入力される。
【0010】
加算器7は、一方の入力部と他方の入力部とに入力された信号を加算して、出力端子2へ出力する。
【0011】
さて、倍音を生成する方法は、各種あるが、そのうち、ゼロクロス法について、図9を用いて説明する。
【0012】
ここでは、図9(a)に示すような正弦波に関し、その倍音を生成する例を考える。
【0013】
ゼロクロス点とは、信号が正から負へ、あるいは負から正へ、変化する点である。例えば、図9(a)において、負から正へのゼロクロス点は、点P1、点P2、点P3である。
【0014】
第2倍音を生成する場合には、負から正へのゼロクロス点から、次の負から正へのゼロクロス点との区間(区間P1−P2、区間P2−P3)において、時間軸方向について、元の波形を1/2に圧縮し、2回繰り返し再生すればよい。その結果、処理後の信号は、図9(b)に示すように、周波数が2倍の信号になる。
【0015】
一般に、nを自然数とするとき、第n倍音は、同ゼロクロス点区間において、時間軸方向に、元の波形を1/nに圧縮し、n回繰り返し再生することで生成される。
【0016】
図8(a)に示した、従来の第1の音響信号処理装置では、複合音(和音などの複数の周波数成分を持った音)が入力された場合、生成すべき倍音以外の周波数成分が発生し、歪となり音質が劣化してしまう。
【0017】
次に、この点を改善する、従来の第2の音響信号処理装置について、図8(b)を参照しながら説明する。図中、図8(a)と同様の構成要素については、同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0018】
図8(b)に示す例の要点は、複合音を、複数の周波数帯域に分割し、それぞれの周波数帯域に属する成分毎に、倍音生成を行う点である。
【0019】
即ち、図8(b)では、図8(a)に対して、新たに帯域分割手段6が設けられており、この帯域分割手段6は、互いに周波数帯域が異なる、複数の帯域通過フィルタ5a、5b、…、5cを備え、入力信号の低音成分を、周波数帯域別の信号に分割する。
【0020】
分割後の信号は、周波数帯域毎に設けられた倍音生成手段4a、4b、…、4cに入力され、個々に倍音生成が行われる。複数の倍音生成手段4a、4b、…、4cの出力信号は、加算器7aにより加算され、加算器7bの一方の入力部に入力される。
【0021】
図8(b)に示すように、帯域分割を行うと、複合音が入力される場合にも、一つの周波数帯域につき、原則一つの周波数成分の信号に対して倍音生成が行われることになり、歪成分の発生が抑制される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
このように、帯域分割する方法は、複合音入力時の音質劣化を抑制できる利点を持っている。しかしながら、従来技術では、帯域分割した各周波数帯域の成分について、どのように倍音を生成すればよいのかという点に関し、考慮がない。
【0023】
ところが、本発明者らによる今回の研究によって明らかとなったことであるが、後に詳述するように、この倍音構成を上手く行わなければ、音質が劣化したり、あるいは低音感の向上効果が、十分に得られない。即ち、図8(b)の構成では、未だ満足できるレベルに至っていないのである。
【0024】
そこで本発明は、帯域分割処理を行う音響信号処理装置において、低音感向上効果が高く、しかも歪み感が少ない倍音生成技術を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の音響信号処理装置は、入力音響信号の低音成分を、複数の周波数帯域に属する成分に分割する帯域分割手段と、複数の周波数帯域のそれぞれに属する成分に基づき、倍音成分を生成する倍音生成手段と、生成された倍音成分と、入力音響信号とを、合成する合成手段とを備え、倍音生成手段は、生成される倍音成分が一定条件を満たすように、倍音成分を生成する。
【0026】
この構成において、倍音生成手段における倍音生成において、一定条件を課すことにより、不適当な倍音生成を排除し、かつ、好ましい倍音を生成することができる。その結果、歪み感を抑制しつつ、低音感を向上できる。
【0027】
請求項2記載の音響信号処理装置では、一定条件は、生成される倍音成分の次数に関する条件である。
【0028】
この構成により、一定条件を、次数により簡潔に定義できるし、倍音生成手段は、該当する次数の倍音成分のみを生成すればよいことになるので、倍音生成手段の処理負担を軽減できる。
【0029】
請求項3記載の音響信号処理装置では、一定条件は、生成される倍音成分が、一定の周波数範囲内にあるという条件である。
【0030】
この構成により、想定するスピーカの再生可能帯域外の倍音成分を発生させないようにすることができる。第1に、高すぎる周波数の倍音成分を発生させないことにより、再生音が中高音寄りとならないようにし、音色の不自然な変化を防止できる。第2に、低すぎる周波数成分の倍音成分を発生させないようにすることにより、スピーカの過負荷を防止できる。
【0031】
請求項4記載の音響信号処理装置では、一定条件は、複数の周波数帯域において、より高い周波数の周波数帯域に属する成分から生成される倍音成分の次数は、より低い周波数の周波数帯域に属する成分から生成される倍音成分の次数以下である、という条件である。
【0032】
この構成により、生成される倍音成分を、いびつでなく、自然に構成できる。また、相対的に高い周波数よりも、相対的に低い周波数に、倍音成分を集中させることができ、低音感を効果的に向上できる。
【0033】
請求項5記載の音響信号処理装置では、一定条件は、複数の周波数帯域のそれぞれにおいて、最小到達次数(想定するスピーカの再生可能帯域に到達する最小の次数)、及び/又は、この最小到達次数より大きな次数の倍音成分を生成するという、条件である。
【0034】
この構成において、最小到達次数を用いることにより、複数の周波数帯域に属する各成分のそれぞれについて、好ましい倍音成分を、簡潔かつ適切に生成できる。
【0035】
請求項6記載の音響信号処理装置では、一定条件は、生成される倍音成分が一定の周波数範囲内にあり、かつ、最小到達次数(想定するスピーカの再生可能帯域に到達する最小の次数)と、この最小到達次数より大きな次数であって、周波数範囲内にある次数との、倍音成分を生成するという、条件である。
【0036】
この構成により、想定するスピーカの再生可能帯域外の倍音成分を発生させないようにすることができる。第1に、高すぎる周波数の倍音成分を発生させないことにより、再生音が中高音寄りとならないようにし、音色の不自然な変化を防止できる。第2に、低すぎる周波数成分の倍音成分を発生させないようにすることにより、スピーカの過負荷を防止できる。
【0037】
また、最小到達次数を用いることにより、複数の周波数帯域に属する各成分のそれぞれについて、好ましい倍音成分を、簡潔かつ適切に生成できる。
【0038】
請求項7記載の音響信号処理装置では、一定条件は、生成される倍音成分が一定の周波数範囲内にあり、かつ、複数の周波数帯域のそれぞれにおいて単一の次数の倍音成分のみを、生成するという、条件である。
【0039】
この構成により、少ない処理負担で、低音感を向上できる。
【0040】
請求項8記載の音響信号処理装置では、単一の次数は、最小到達次数(想定するスピーカの再生可能帯域に到達する最小の次数)である。
【0041】
この構成により、想定するスピーカの再生可能帯域のうち、低域側に、低音成分を集中させ、低音感を効果的に向上できる。
【0042】
請求項9記載の音響信号処理装置では、単一の次数は、複数の周波数帯域の成分から生成される倍音成分の周波数が、互いに重複しないように設定される。
【0043】
この構成により、低音成分の次数が連続しやすくなり、自然で歪み感の少ない再生音が得られる。
【0044】
請求項10記載の音響信号処理装置では、倍音成分の振幅は、倍音成分の周波数が高くなるにつれて小さくなるように設定される。
【0045】
この構成により、再生音が、聴感上、中高音側にシフトしないようにすることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
(比較例)
以下、本発明の各形態における、倍音生成法の説明に先立ち、倍音生成の比較例を説明する。結論を先に言えば、この比較例によると、特に、基音が低い楽音で、その低次の倍音もスピーカの再生可能帯域以下である場合に、問題を生ずる。
【0047】
さて、本明細書では、スピーカの再生可能帯域が、150Hz以上であると仮定する。また、図2(a)のように、倍音生成のための帯域分割を、25Hz間隔とする。そして、帯域分割された各周波数帯域において、第2倍音から第4倍音までを生成する。ただし、150Hz未満の倍音は、生成しないものとする。
【0048】
したがって、この比較例では、
周波数帯域A(25〜50Hz)について、第4倍音のみを生成する。
周波数帯域B(50〜75Hz)について、第3倍音と第4倍音を生成する。
周波数帯域C(75〜100Hz)と周波数帯域D(100〜125Hz)と周波数帯域E(125〜150Hz)について、第2〜第4倍音を生成する。
【0049】
この比較例において、基音40Hzの楽音が入力される場合を考える。この場合、図2(b)に示すように、処理帯域に、その楽音の基音(40Hz)、第2倍音(80Hz)、第3倍音(120Hz)の3つの周波数成分が含まれることになる。
【0050】
これら3つの周波数成分は、帯域分割処理により分離され、40Hzの成分は周波数帯域Aに、80Hzの成分は周波数帯域Cに、120Hzの成分は周波数帯域Eに属し、それぞれ周波数帯域別に倍音生成が行われる。
【0051】
その結果、図4に示すようになる。即ち、
周波数帯域A(25〜50Hz)に属する基音(40Hz)から、160Hzの倍音を生成する。
周波数帯域C(75〜100Hz)に属する第2倍音(80Hz)から、160Hz、240Hz、320Hzの倍音を生成する。
周波数帯域E(125〜150Hz)に属する第3倍音(120Hz)から、240Hz、360Hz、480Hzの倍音を生成する。
【0052】
したがって、比較例では、全体として、160Hz、240Hz、320Hz、360Hz、480Hzなる倍音成分が生成される。
【0053】
ここで、生成される倍音に関し、原信号の基音40Hzを基準とし、次数をつけて並べると次のようになる。
第4倍音(160Hz)、第6倍音(240Hz)、第8倍音(320Hz)、第9倍音(360Hz)、第12倍音(480Hz)
【0054】
以上より、第5倍音、第7倍音等が欠落し生成されないことがわかる。また、第9倍音、第12倍音といった、低音感向上に寄与しない高次の倍音まで生成されてしまう。
【0055】
このようないびつな構成の倍音を生成してしまうと、低音感向上にならないばかりか、再生音が中高音の方へシフトしたように感じられたり、独特の音色変化が生じたりする。
【0056】
以上のように、音響信号処理装置において、低音感向上のための生成倍音の構成については、何らかの指針が必要である。本発明者らは、以上の知見に基づいて、今回提案する技術を完成させたものである。なお、以下の各実施の形態及び比較例の、評価については、最後にまとめて、詳述する。
【0057】
以下、本発明の各形態について説明する。
(実施の形態1)
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態1を説明する。図1は、本発明の実施の形態1における音響信号処理装置のブロック図である。
【0058】
以下、実施の形態1、2においては、比較例と同様に、スピーカの再生可能帯域を150Hz以上とし、150Hz以下の低音域に関して、倍音成分を生成する。そして、倍音成分について、一定の周波数範囲は、150〜280Hzとする。勿論、これらの数値は、一例に過ぎないのであって、適宜変更できることは言うまでもない。
【0059】
図1(a)に示す構成要素のうち、入力端子1は、入力信号を入力するものである。
【0060】
帯域分割手段6は、入力信号から倍音生成を行う低音成分を抽出し、周波数帯域別の信号に分割する。ここでは、通過帯域の異なる複数の帯域通過フィルタ5a、5b、…、5cを並列に設けることにより、帯域分割手段6を構成する。
【0061】
各周波数帯域別に設けられた倍音生成手段4a、4b、…、4cは、それぞれ帯域通過フィルタ5a、5b、…、5cの出力信号に関して、その倍音を生成する。
【0062】
加算器7aは、倍音生成手段4a、4b、…、4cの出力信号を加算する。遅延器3は、倍音生成処理に伴う遅延と同じ時間だけ、入力信号を遅延させる。
【0063】
加算器7bは、合成手段に相当し、遅延器3の出力信号と加算器7aの出力信号を加算し、高域通過フィルタ8を介して出力端子2から音響信号を出力する。
【0064】
高域通過フィルタ8は、スピーカの再生可能帯域以下の低音成分を除去し、スピーカの過負荷を防止するために設けられる。
【0065】
高域通過フィルタ8は、遅延器3の前段か、若しくは後段に設けることも可能である。また、過負荷防止の機能は、失われるものの、高域通過フィルタ8を省略することも可能である。
【0066】
なお、この音響信号処理装置を、ステレオ入力に対応させるには、図1(a)の回路を左チャンネルと右チャンネルとに、別々に2つ用意すれば良い。
【0067】
あるいは、図7に示すように、左右の入力を加算させ、モノラル化した後に、倍音生成に関する処理を行い、それを再び左右に振り分けるような処理を行っても良い。
【0068】
図7のように構成すると、図1(a)の回路を、左右チャンネル毎に、独立して設ける場合に比べ、回路規模を削減できる。ここで、低音成分は、各チャンネルに同相で含まれることが多いため、図7のように構成しても、音質は、ほとんど低下しない。
【0069】
本形態では、比較例と同様に、帯域分割手段6における分割特性を、図2(a)のように設定する。図2(a)の例では、25Hzから150Hzの周波数帯域を25Hzの周波数帯域で分割している。
【0070】
あるいは、図2(c)のように、最低音域(50Hz以下)については、低域通過特性としてもよい。
【0071】
さて、周波数帯域毎に設けられる倍音生成手段4a、4b、…、4cは、図1(b)に示す回路構成となっている。
【0072】
倍音生成手段4a、4b、…、4cは、入力信号に関し、その第n倍音から第(n+M−1)倍音までM個の倍音を生成する倍音成分生成手段9a、9b、…、9cを備え、これらの倍音成分生成手段9a、9b、…、9cの出力に対し、その後段に設けられる乗算器10a、10b、…、10cが、係数a1〜aMを乗する。そして、加算器7cが、乗算器10a、10b、…、10cの出力を、加算する。
【0073】
すなわち、周波数帯域別に分割された各々の信号に対して、図3のように、スピーカの再生可能帯域に入る最小次の第n倍音より連続してM個の倍音を生成することになる。各倍音の振幅レベルを調整するための係数列a1〜aMには、高次になるにつれ値が減衰していく係数列を用いる。例えば、係数列a1〜aMとして、公比rの等比数列(a1、a1×r、a1×r×r、・・・)を用いることができる。公比rは、例えば0.3とする。
【0074】
図1(a)において、生成条件設定手段20は、外部から生成条件情報を入力し、各倍音生成手段4a、4b、…、4cに、倍音生成における一定条件を設定する。この生成条件情報は、上述した、倍音成分の次数n、n+M−1、係数a1、公比r等に関する情報である。
【0075】
ここで、図1(a)の例では、生成条件設定手段20により、各倍音生成手段4a、4b、…、4cにおける一定条件を変更できるようにした。
【0076】
しかしながら、一通りの一定条件しか使用しないときには、生成条件設定手段20を省略して、各倍音生成手段4a、4b、…、4cの回路構成を、所望の一定条件に合うように固定的に構成することもできる。この場合では、図1(b)に示すように、必ずしも、第n倍音〜第n+M−1倍音の全てについて、倍音成分生成手段を設けなくともよい。即ち、使用しない次数の倍音については、倍音生成手段を省略し、回路構成を簡略化して差し支えない。
【0077】
次に、本発明の主題である、倍音生成法について、詳述する。まず、最小到達次数を定義する。最小到達次数とは、分割された各周波数帯域における信号成分に対し行われる倍音生成に関し、スピーカの再生可能帯域(本明細書では150Hz以上)に到達する最小の次数である。
【0078】
例えば、図2(a)において、最小到達次数は、
周波数帯域B(50〜75Hz)において、3次
周波数帯域C(75〜100Hz)において、2次
周波数帯域D(100〜125Hz)において、2次
周波数帯域E(125〜150Hz)において、2次
である。
【0079】
ただし、周波数帯域A(25〜50Hz)については、周波数25〜30Hzの最小到達次数は6次であり、周波数30〜37.5Hzの最小到達次数は5次であり、周波数37.5Hz〜50Hzの最小到達次数は4次である。
【0080】
このように、分割の特性によっては、最小到達次数について複数の候補が存在し、最小到達次数が一意に定められないことがある。このような場合、これらの候補のうち、任意の候補を、最小到達次数としてよい。ここでは、周波数帯域Aについての最小到達次数は、4次とする。
【0081】
以上述べた最小到達次数を用いて、次のように倍音を生成する。実施の形態1では、各周波数帯域で、最小到達次数の倍音のみか、あるいは最小到達次数の倍音を含む、次数の連続した複数の倍音を生成する。このとき、低域側の周波数帯域ほど、生成する倍音の数が増加するように構成する。
【0082】
例えば、次のパターン1、パターン2などが考えられる。
【0083】
(パターン1)
周波数帯域Aでは、第4、5、6倍音を生成する。
周波数帯域Bでは、第3、4倍音を生成する。
周波数帯域C、D、Eでは、第2倍音を生成する。
【0084】
(パターン2)
周波数帯域Aでは、第4、5、6、7倍音を生成する。
周波数帯域Bでは、第3、4倍音を生成する。
周波数帯域Cでは、第2、3倍音を生成する。
周波数帯域D、Eでは、第2倍音を生成する。
【0085】
このような倍音生成法に従えば、低い基本周波数を持つ楽音が入力された場合においても、生成される倍音が、いびつな構成とならず、自然な倍音を生成できる。以下、この理由を説明する。
【0086】
原信号を楽音とすると、その原信号には、基音とそのn倍(n=2、3、…)の周波数の倍音が含まれている。基音は、n=1の倍音とみなすこともできる。この原信号に関して、倍音生成手段でm倍(m=2、3、…)の倍音を生成し、原音の基音を基準に考えると、周波数がn×m倍の倍音が生成されることになる。
【0087】
この時、あまり高次の倍音が生成されると、中高音の方へ音の高さがシフトして感じられる。したがって、次数n×mには、上限値が存在する。すなわち、nの値が大きくなるほど、mの値は小さい値しか取りえないこととなる。言い換えれば、周波数帯域Aのように、最低域の周波数帯域では、比較的高次まで、多くの倍音を付加することができるが、周波数帯域Eのように比較的高い周波数帯域では低次の倍音しか取りえないこととなる。
【0088】
また、次数n×mの値が、素数であれば、n=1すなわち原信号の基音からのみしか倍音は生成できない。例えば、原信号の基音に対する第5倍音や第7倍音は、原信号の基音からでないと生成できない。したがって、低域ほど倍音生成の個数を増やすとよく、こうすると、いびつな倍音列になりにくい。
【0089】
前述の例で、原信号として、基音(40Hz)を持つ楽音で、原信号中に80Hz、120Hzの倍音成分が含まれている信号系列を考える。
【0090】
図5(a)に示す、パターン1では、
周波数帯域Aに属する40Hz成分から、160Hz、200Hz、240Hzの倍音を生成する。
周波数帯域Cに属する80Hz成分から、160Hzの倍音を生成する。
周波数帯域Eに属する120Hz成分から、240Hzの倍音を生成する。
【0091】
図5(b)に示す、パターン2では、
周波数帯域Aに属する40Hz成分から、160Hz、200Hz、240Hz、280Hzの倍音を生成する。
周波数帯域Cに属する80Hz成分から、160Hz、240Hzの倍音を生成する。
周波数帯域Eに属する120Hz成分から、240Hzの倍音を生成する。
【0092】
ここで、パターン1では、原信号の基音に対して第4〜6倍音の範囲で、次数の欠落なしに、倍音が生成される。
【0093】
パターン2では、原信号の基音に対して第4〜7倍音の範囲で、次数の欠落なしに、倍音が生成される。
【0094】
また、第9倍音以上といった高すぎる倍音が生成されることはない。よって、中高音の方へ音の高さがシフトして感じられたり、独特の音色変化が発生することが少なく、低音感が向上した出力信号が得られる。
【0095】
このように、本構成法に従えば、処理帯域に複数の周波数成分を含むような基本周波数の低い楽音が入力された場合でも、スピーカの再生可能帯域において、次数の連続する自然な構成の倍音を生成することが可能となる。これにより、基本周波数の低い楽音入力時の音質劣化を抑制することが可能となる。また、高域側の周波数帯域で生成する倍音の数を減らしたことで、その生成にかかる回路規模を削減できる。
【0096】
(実施の形態2)
実施の形態2においては、実施の形態1と同じ回路(図1(a)、(b)、図7参照)において、倍音生成について別の構成法を実施する。実施の形態2における構成法は、一言で言うと、各周波数帯域で最小到達次数、またはこれに準じる倍音を一つのみ生成する方法である。
【0097】
即ち、図2(a)に示す周波数帯域において、例えば、次のパターン3、パターン4などが考えられる。
【0098】
(パターン3)
周波数帯域Aでは、第4倍音を生成する。
周波数帯域Bでは、第3倍音を生成する。
周波数帯域C、D、Eでは、第2倍音を生成する。
【0099】
(パターン4)
周波数帯域Aでは、第5倍音を生成する。
周波数帯域Bでは、第3倍音を生成する。
周波数帯域C、D、Eでは、第2倍音を生成する。
【0100】
実施の形態1と同じ例で、図2(b)のように、原信号として、基音が40Hzの楽音で原信号中に80Hz、120Hzの倍音成分が含まれている信号系列を考える。
【0101】
図6(a)に示す、パターン3では、
周波数帯域Aに属する40Hz成分から、160Hzの倍音を生成する。
周波数帯域Cに属する80Hz成分から、160Hzの倍音を生成する。
周波数帯域Eに属する120Hz成分から、240Hzの倍音を生成する。
【0102】
図6(b)に示す、パターン4では、
周波数帯域Aに属する40Hz成分から、200Hzの倍音を生成する。
周波数帯域Cに属する80Hz成分から、160Hzの倍音を生成する。
周波数帯域Eに属する120Hz成分から、240Hzの倍音を生成する。
【0103】
パターン3については、原信号の基音に対する第5倍音(200Hz)が生成されないため、低音感については若干劣る。パターン4については、第4倍音から第6倍音まで連続して生成されるため、パターン3よりも改善されている。
【0104】
実施の形態2で示した構成法は、一つの周波数帯域につき一つの倍音のみを生成するため、実施の形態1に比べると、低音感の向上に関しては若干劣る。しかしその反面、演算量が削減でき、回路規模を小さくすることが可能となる。また、倍音生成時に生じる歪も削減され、クリアな音質になる。
【0105】
なお、実施の形態1および2では、スピーカの再生可能帯域が150Hz以上の場合について説明したが、言うまでもなく、本発明は、スピーカの再生可能領域に拠らず、再生可能帯域の異なる各種小型スピーカに適用可能である。
【0106】
(評価)
本発明者らは、上述した、比較例、パターン1、パターン3について、評価を行ったので、その結果を以下に示す。
【0107】
なお、パターン2、パターン4については、具体的な評価を行っていないが、パターン2についてはパターン1と同様の結果が得られるものと推定され、パターン4についてはパターン3と同様の結果が得られるものと推定される。
【0108】
評価は、被験者A、Bが、パターン1、3及び比較例により、倍音を生成した処理音と、原音とを聞き比べ、どの程度低音感が向上しているか、あるいは、歪み感の有無について、調べた。
【0109】
ソースとして、次の3つの音源を使用した。
(ソース1) アーティスト:槙原敬之、曲名:SPY、評価区間:曲開始から30秒間
(ソース2) アーティスト:シンディー・ローバー、曲名:HEY NOW、評価区間:曲開始から30秒間
(ソース3) アーティスト:ダイアナ・キング、曲名:SHY GUY、評価区間:曲開始40秒後から30秒間
【0110】
被験者A
低音感向上効果 ○:かなり向上、△:やや向上、×:殆ど向上なし
【0111】
Figure 2004320516
歪み感 ○:ほとんどなし、△:やや感じる、×:かなり感じる
【0112】
Figure 2004320516
【0113】
被験者B
低音感向上効果 ○:かなり向上、△:やや向上、×:殆ど向上なし
【0114】
Figure 2004320516
歪み感 ○:ほとんどなし、△:やや感じる、×:かなり感じる
【0115】
Figure 2004320516
【0116】
(考察)
いずれの被験者によっても、低音感向上効果が高く、しかも、歪み感が少ないと評価された、パターン1が最も優れていると考えられる。
【0117】
一方、比較例では、歪み感が強く、実用的でないことがわかった。この歪みは、低音感向上効果を無効にするだけでなく、ソース中の低音楽器の音を、中高音側にシフトさせたり、独特の音色変化をもたらした。
【0118】
パターン3では、低音感は、パターン1に劣るものの、音質は、パターン1よりもクリアであった。
【0119】
総じて言えば、パターン1及びパターン3の両方は、低音感向上効果及び歪み感の少なさの両面において、比較例よりも優れていた。
【0120】
【発明の効果】
本発明によれば、周波数帯域が高い方の倍音生成手段が生成する倍音の個数が、周波数帯域が低い方の倍音生成手段が生成する倍音の個数以下に定めることで、少ない演算量で、連続した倍音列を生成するとともに、スピーカの再生可能帯域内の低い周波数にて、倍音を集中して生成できる。
【0121】
本発明によれば、帯域分割処理導入時における生成倍音の構成を、音質劣化が少なく、より低音感が感じられるよう最適化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1、2による音響信号処理装置のブロック図
(b)同倍音生成手段のブロック図
【図2】(a)同帯域分割特性の例示図
(b)同帯域分割特性の例示図
(c)同帯域分割特性の例示図
【図3】同倍音生成の振幅構成例を示すグラフ
【図4】同比較例の倍音生成説明図
【図5】(a)同実施の形態1における倍音生成説明図(パターン1)
(b)同実施の形態1における倍音生成説明図(パターン2)
【図6】(a)同実施の形態2における倍音生成説明図(パターン3)
(b)同実施の形態2における倍音生成説明図(パターン4)
【図7】同ステレオ信号における音響信号処理装置のブロック図
【図8】(a)従来の第1の音響信号処理装置のブロック図
(b)従来の第2の音響信号処理装置のブロック図
【図9】(a)従来の倍音生成原理説明図
(b)従来の倍音生成原理説明図
【符号の説明】
1、1a、1b、11 入力端子
2、2a、2b、12 出力端子
3、3a、3b 遅延器
4a〜4c 倍音生成手段
5a〜5c 帯域通過フィルタ
6 帯域分割手段
7a〜7e 加算器
8、8a、8b 高域通過フィルタ
9a〜9c 倍音成分生成手段
10a〜10c レベル調整手段
20 生成条件設定手段

Claims (20)

  1. 入力音響信号の低音成分を、複数の周波数帯域に属する成分に分割する帯域分割手段と、
    前記複数の周波数帯域のそれぞれに属する成分に基づき、倍音成分を生成する倍音生成手段と、
    生成された倍音成分と、入力音響信号とを、合成する合成手段とを備え、
    前記倍音生成手段は、生成される倍音成分が一定条件を満たすように、倍音成分を生成する、音響信号処理装置。
  2. 前記一定条件は、生成される倍音成分の次数に関する条件である、請求項1記載の音響信号処理装置。
  3. 前記一定条件は、生成される倍音成分が、一定の周波数範囲内にあるという条件である、請求項1または2記載の音響信号処理装置。
  4. 前記一定条件は、前記複数の周波数帯域において、より高い周波数の周波数帯域に属する成分から生成される倍音成分の次数は、より低い周波数の周波数帯域に属する成分から生成される倍音成分の次数以下である、という条件である、請求項1から3記載の音響信号処理装置。
  5. 前記一定条件は、前記複数の周波数帯域のそれぞれにおいて、最小到達次数(想定するスピーカの再生可能帯域に到達する最小の次数)、及び/又は、この最小到達次数より大きな次数の倍音成分を生成するという、条件である、請求項1から4記載の音響信号処理装置。
  6. 前記一定条件は、生成される倍音成分が一定の周波数範囲内にあり、かつ、最小到達次数(想定するスピーカの再生可能帯域に到達する最小の次数)と、この最小到達次数より大きな次数であって、前記周波数範囲内にある次数との、倍音成分を生成するという、条件である、請求項1記載の音響信号処理装置。
  7. 前記一定条件は、生成される倍音成分が一定の周波数範囲内にあり、かつ、前記複数の周波数帯域のそれぞれにおいて単一の次数の倍音成分のみを、生成するという、条件である、請求項1記載の音響信号処理装置。
  8. 前記単一の次数は、最小到達次数(想定するスピーカの再生可能帯域に到達する最小の次数)である、請求項7記載の音響信号処理装置。
  9. 前記単一の次数は、前記複数の周波数帯域の成分から生成される倍音成分の周波数が、互いに重複しないように設定される、請求項7記載の音響信号処理装置。
  10. 倍音成分の振幅は、倍音成分の周波数が高くなるにつれて小さくなるように設定される、請求項1から9記載の音響信号処理装置。
  11. 入力音響信号の低音成分を、複数の周波数帯域に属する成分に分割し、
    前記複数の周波数帯域のそれぞれに属する成分に基づき、倍音成分を生成し、
    生成された倍音成分と、入力音響信号とを、合成する方法であって、
    生成される倍音成分が一定条件を満たすように、倍音成分を生成する、音響信号処理方法。
  12. 前記一定条件は、生成される倍音成分の次数に関する条件である、請求項11記載の音響信号処理方法。
  13. 前記一定条件は、生成される倍音成分が、一定の周波数範囲内にあるという条件である、請求項11または12記載の音響信号処理方法。
  14. 前記一定条件は、前記複数の周波数帯域において、より高い周波数の周波数帯域に属する成分から生成される倍音成分の次数は、より低い周波数の周波数帯域に属する成分から生成される倍音成分の次数以下である、という条件である、請求項11から13記載の音響信号処理方法。
  15. 前記一定条件は、前記複数の周波数帯域のそれぞれにおいて、最小到達次数(想定するスピーカの再生可能帯域に到達する最小の次数)、及び/又は、この最小到達次数より大きな次数の倍音成分を生成するという、条件である、請求項11から14記載の音響信号処理方法。
  16. 前記一定条件は、生成される倍音成分が一定の周波数範囲内にあり、かつ、最小到達次数(想定するスピーカの再生可能帯域に到達する最小の次数)と、この最小到達次数より大きな次数であって、前記周波数範囲内にある次数との、倍音成分を生成するという、条件である、請求項11記載の音響信号処理方法。
  17. 前記一定条件は、生成される倍音成分が一定の周波数範囲内にあり、かつ、前記複数の周波数帯域のそれぞれにおいて単一の次数の倍音成分のみを、生成するという、条件である、請求項11記載の音響信号処理方法。
  18. 前記単一の次数は、最小到達次数(想定するスピーカの再生可能帯域に到達する最小の次数)である、請求項17記載の音響信号処理方法。
  19. 前記単一の次数は、前記複数の周波数帯域の成分から生成される倍音成分の周波数が、互いに重複しないように設定される、請求項17記載の音響信号処理方法。
  20. 倍音成分の振幅は、倍音成分の周波数が高くなるにつれて小さくなるように設定される、請求項11から19記載の音響信号処理方法。
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